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髑髏の饗宴

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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●踏みにじられた想い
 ヴァンパイアに支配された世界、ダークセイヴァー。支配された人々の絶望と悲しみが世界中に染みわたったような重苦しい空気。
 しかしこの場所には限っては重苦しい空気は静謐なものになっている。
 何故ならここにいる人々はもう二度と絶望に打ちひしがれる事も悲しみに暮れる事もないからだ。
 立ち並ぶのは石の墓標。ここはある村の外れにある墓地だった。
 いつ死が訪れるか分からないこの世界でも、むしろこんな世界だからこそせめて死後の安寧を祈って作られた墓地。
 しかし、この世界は死後の安寧すら容易に手に入るものではなかった。

●どうか安らかに
「墓荒らしをぶっとばしてほしいの! お墓を掘り返すなんて冗談じゃない!」
 よっぽど腹にすえかねたのかバンバンとガジェッティアのボディを叩きながら叫ぶキャロ・エレフセレリア(たーのしー!・f12156)は、ダークセイヴァーで墓荒らしをする影を見たらしい。
「あちこちで墓荒らしを繰り返してるみたい。しかも遺体の頭だけを持って行ってるんだよ」
 頭を持って行くためだけに掘り返された遺体はそのまま放置だ。
 放置された遺体は匂いを嗅ぎつけた魔獣に持っていかれたりして、墓参りに来た遺族が見るのは無残にこじ開けられた棺桶や散らばったなけなしの副葬品と「食べ残し」や「忘れ物」になってしまった遺体の一部。
「大切な人が死んじゃっただけでも辛いのに、安らかに眠っていると思ったら墓荒らしにあった上に頭を持ってかれたなんて……やりきれないよね」
 もう事件が起きてしまった後の所はどうしようもないが、これから起きる事件ならまだ止める事ができる。
「この事件は人の頭蓋骨を集めるのが趣味のオブリビオンが手下を使ってやらせてるみたいね。みんなは事件が起きる村に行って墓荒らしに備えて。墓荒らしに手下が来たらやっつけちゃって! 手下が全滅したらボスが何が起きたか見に来るはずだよ」
 ボスさえ倒せば少なくともそいつが原因の墓荒らしはなくなる。
「死んじゃってまで苦しめられたり辱められたりするなんて耐えられないよね? 自分は耐えられますしーなんて人がいてもお口チャックで! みんなお願いね!」
 キャロはサポートのために自分が鉄槌を下せない事を悔しがりながらダークセイヴァーへと猟兵たちを送り出した。


水見
 猟兵のみなさん初めましてこんにちは。新人マスターの水見です。ダークファンタジーな世界、ダークセイヴァーでの事件をお送りします。
 第一章は墓荒らしを阻止するために墓地がある村で色々するお仕事。
 第二章は墓荒らしにのこのこやって来たボスの手下をボッコボコにするお仕事。
 第三章は部下がやられたらしいので様子を見に来たボスをぶっ飛ばすお仕事です。
 事件が事件なだけ暗い雰囲気になるかもしれませんが、みなさんの活躍が悲しみを軽くしてくれると信じてます。
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第1章 冒険 『墓荒らし』

POW   :    墓を見張る

SPD   :    罠などを仕掛ける

WIZ   :    周辺で情報収集をする

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ガーネット・グレイローズ
亡骸の頭だけを持ち去る墓荒らし……か。
何かしらの目的があるようだが、呪術か何かか?

いずれにせよ、調査をするなら村人の協力が必須だ。遺族にはショック
だろうが、<礼儀作法>と<存在感>を使い、事件解決に協力を申し出る。
村人には<言いくるめ>を使って「村長の依頼を受けて遠くの町から調査に来た民俗学者」と名乗っておく。
村人と食事を摂って親交を深めながら、不審者の情報を収集。
夜更けには自ら村の近辺を歩き回って調査する。
<世界知識>で、この世界で異端の宗派や、俗に邪教と呼ばれる信仰に
ついても調査しよう。村に宗教関連の本が無ければ、民俗学でもいい。
情報をまとめたら、他の猟兵達と意見交換会を開こうか。


シャノン・ヴァールハイト
(墓の作成は、病が広がるのを防ぐ為か、遺族の自己満足かは知らんが、犯人も暴くのならば埋めれば良いものを…)

しかし、墓を掘り弔うのは慣れているが、墓荒しの相手か。嘗ての墓掘りらしく暴かれた墓を確認し、墓を見張る事にしよう。

当方の行動としては、暴かれた墓を1つずつ確認しながら新たに荒らされた墓がないかの確認。その後で墓を見張り、何かあった時に他参加者にデバイスで連絡出来るようにする。

だが、もしも新しく荒らされていた場合は、誰も居なければ少しは埋めて獣に荒らされぬようにしてやりたい。
何せ当方は死霊術士だ。それで得られる情報もあるだろう…

(埋める場合、『怪力』と巨大な鞘を使って回りの砂をかけて埋める)



「亡骸の頭だけを持ち去る墓荒らし……か。何かしらの目的があるようだが、呪術か何かか?」
 ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)は自分の知識を頼りにこの世界で異端・邪教と呼ばれる信仰について調査していた。
「学者さん、調査は順調かね」
「ええ。おかげさまで」
 ガーネットは普段の彼女のものとは違う口調で村中から本をかき集めてくれた村人に礼を言った。
 墓荒らしがあったせいで余計に外の人間に警戒心が強くなっていた村人は「村長の依頼を受けて遠くの町から調査に来た民俗学者」と名乗った彼女にも最初はそっけなかったが、礼儀正しく接して食事を一緒に摂るなど積極的にコミュニケーションを取り、遺族にも事件解決のためにと協力を頼む事ができた。
 一番有力な話を聞けたのは息子を病で亡くした夫婦だった。
「妙な足跡?」
 夫婦は墓の周りに残っていた足跡がおかしかったと言う。
「靴の跡でもないし、裸足ってわけでもないんだ」
「大人の足の大きさじゃないわ。でも子供に硬い土を掘り返して棺を壊すような力があるかしら……」
 この夫婦は墓荒らしがあってすぐ墓参りに来たため犯人と思われる足跡を見る事ができたらしい。
 他の遺族は犯行から少し間が空いてから来たためか、野ざらしになった遺体を目当てに集まった獣たちの足跡や「食い荒らし」で周りの地面はぐちゃぐちゃになっていたと言う。
 墓の周りで不審者を見掛けた事はないかと聞い回ったが、村と墓地は距離がある。
「やっぱり自分で確かめるのが一番か」
 本も読み終わり、丁度日も落ちてくる頃。ガーネットは協力してくれた村人や遺族に改めて礼を言ってから墓荒らしがあった墓地に向かった。
「当方も不審な足跡とやらを発見した。こちらだ」
 ガーネットが向かった墓地にはシャノン・ヴァールハイト(死者の声を聞き、招く者・f10610)がいた。
「しかし、墓を掘り弔うのは慣れているが、墓荒しの相手か。嘗ての墓掘りらしく暴かれた墓を確認し、墓を見張る事にしよう」
 そう言って死霊術士である彼は自分の知識が役立つ事もあるだろうとガーネットが村で調査を行っている間に墓地を調べて回っていたのだ。
(墓の作成は、病が広がるのを防ぐ為か、遺族の自己満足かは知らんが、犯人も暴くのならば埋めれば良いものを……)
 シャノンが墓地を調査していると遺族の手が回らなかったのか、それとも遺族がもう残っていないのかは分からないが荒らされたままになっている墓を発見した。
 野ざらしになってからそれなりに時間が経っているのだろう。骨は獣に持ち去られてしまったのかいくらか欠けていて、何より頭部がなかった。事件の被害者であるのは明らかだ。
 埋葬してやろうと土を掘る道具の代わりに巨大な堕銀の鞘を土に刺した所で、獣の足跡に混じってある物を発見した。
「夫婦が見た妙な足跡と同じかは確定できないが、その可能性はある」
 ガーネットを案内したシャノンは早速妙な足跡を確認している彼女に自分の見解を話す。
「人間の足。それも骨になった状態のものだろう」
 それが複数、掘り返して柔らかくなった墓の土に残っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…ん。認めたくは無いけど、死が救いになる時も、確かにある
死後の安寧を想う気持ちは、きっと皆が抱いている
特に吸血鬼に支配されている、この世界では…ね

…村にある墓地なら、そこまでの大きさは無いはず
事前に墓を下見して見張りに適した場所の見切りをする
後は防具を改造して暗視と第六感を強化する呪詛を施す

見張りには【限定解放・血の波濤】を応用し、一定の間隔で発動(2回攻撃)
極めて存在感の薄い、生命力を微少に吸収する魔力の波を連続で放ち、
その反応で生命体を感知する、殺傷能力の無い探索方法を試みる
…吸血鬼化しなくても、この程度の使い方なら問題無い

墓荒らしを見つけたら、閃光弾を上空に撃ち上げ他の猟兵に知らせる


イベリア・オディビエント
墓荒らし…!?
しかも荒らすだけじゃなくて頭を持ち去ってるの!?
頭を取られるのは罪人だけ。
安らかに眠っている人達じゃない。
そんな悪いことをする奴は、私が斧で頭を取っちゃうからね。


【WIZ】
召喚した狼と一緒にお墓の付近を探索したり、この事件について知ってる人がいないか調べてみよう。
ウロウロしすぎて墓荒らしかと勘違いされなきゃいいけど……。


一緒に行動できる人がいたらよろしくね。協力する必要化があるならできる範囲で手伝うよ。



 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は事件が起きると予知された墓地を歩く。
 丁寧に均された地面。今は咲いていないが墓地の周りには花が植えられていて、苦しい生活の中でもできる限りの事をしているのが分かる。
「……ん。認めたくは無いけど、死が救いになる時も、確かにある。死後の安寧を想う気持ちは、きっと皆が抱いている。特に吸血鬼に支配されている、この世界では……ね」
 下手をすれば人が生活している村より小ぎれいに見える墓地を見て、改めて百年に渡るヴァンパイアの支配下での人々の苦しみを感じる。
「……何一つ見逃さない」
 リーヴァルディは暗闇をも見通す目で墓地を見て、第六感に引っかかるものはないかと神経を集中させる。
 それだけでなくヴァンパイアに変身する時の魔力の波で何かを感知できないかと考えていた。
「……限定解放。薙ぎ払え、血の波濤……!」
 本来は一瞬だけヴァンパイア化する時に放たれる血色の波動は攻撃に用いられるほど強烈なものだったが、リーヴァルディに制御された魔力の波は墓石を壊す事なく墓場を駆け巡って行った。
 その波動に何かが引っ掛かる。
「……犯人、かもしれない」
 リーヴァルディは周囲に知らせるための閃光弾を用意して反応があった所へ向かった。
 実はそこにいるのは犯人ではなかった。
「墓荒らし……!?しかも荒らすだけじゃなくて頭を持ち去ってるの!?」
 イベリア・オディビエント(引っ込み思案な処刑人・f02463)は事件の話を聞いて非常に怒っていた。
 咎人殺しとして処刑人をイメージした衣装を身に着けているイベリアには許せない行為だった。
「頭を取られるのは罪人だけ。安らかに眠っている人たちじゃない。そんな悪いことをする奴は、私が斧で頭を取っちゃうからね」
 母から譲り受けた葬儀屋の斧を手に、イベリアは事件が起きると予知された墓地を見回っていた。
 隣には召喚した影のように黒い狼が付き従っている。
 事件についても調査してみたがほとんどの墓地は村から離れた所にあって犯行現場を見たと言う人はいなかった。
 イベリアがこうして事件が起きると言われた墓地を見回っていてもこれと言って異常があるようには見えない。
「……墓荒らしかと勘違いされなきゃいいけど……」
 墓地を歩き回っていてふとそんな懸念が浮かんだイベリアだった。
「……違うの?」
「?!」
 驚くイベリアにリーヴァルディは打ち上げようとしていた閃光弾を下ろした。
「わたしは墓地の見張りに来たの。ついでに異常があるかどうか見て回ってたの」
「……ん、ちょっと勘違い。ごめんなさい。……私も墓地の見張りに来たの」
 誤解も解けて二人は改めて墓地の見張りに戻る事にした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

テリブル・カトラリー
私は墓を見張るとしよう、こういうのは墓守というのだろうか?

骸か…私が死んだら…そうだな、墓よりも鋳造なり分解して、
何か人の役に立つものにしてほしいな……
死んだ後も不当に扱われるよりはよほどマシだろう。だからこそ、
悦楽の為に墓を荒らすような行為は看過できない。

とりあえずは、情報収集だ。墓地の地形と、墓の状態を確認。
どこから墓地に入り込まれやすそうかどうか、
最近墓は掘り返されたりしていないかどうか、
確認し掘り返されていない墓を重点的に見張る。
無論、目立たぬようにだが。


彼岸花・司狼
ダークセイヴァーで平穏を享受するには
現状、塵すら残さず消えないといけないんだろうか?
死んでも使われるとか、ぞっとしないね

シンプルに墓の見張り。
罠にかかる、怪しい動きをする等の異変が感じられた場合、
自傷して狼の群れを呼び、他の猟兵にも遠吠えなどのあからさまな行動で
墓の異変を知らせる。
この際、狼は念のため他人の罠を誤って踏まないように誰でも通る位置を移動するように注意する。

安眠妨害反対、なんてね



「さっきのはお仲間の仕業だったのか」
 墓地の見張りに来た彼岸花・司狼(無音と残響・f02815)は突然発生した血色の波動に急いで駆け付けたが、先に来て事情を知っていたテリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)の説明を聞いて武器を収めた。
「それにしても、ダークセイヴァーで平穏を享受するには現状、塵すら残さず消えないといけないんだろうか?」
 司狼はせめて死後には平穏にと願って作られた墓地の丁寧な作りと、その墓地をこれから襲う墓荒らしの事件にそう皮肉る。
「死んで骸になっても使われるとか、ぞっとしないね」
「骸か……」
 テリブルは司狼の言葉に自分の思った事を答える。
「私が死んだら……そうだな、墓よりも鋳造なり分解して、何か人の役に立つものにしてほしいな……死んだ後も不当に扱われるよりはよほどマシだろう」
 ウォーマシンである彼女にとって、自分の「死」と「骸」はあくまで「機械」であり「部品」であるらしい。
 思わぬ答えに司狼が鼻白んだ事に気付いているのか、テリブルは「だからこそ」と続けた。
「悦楽の為に墓を荒らすような行為は看過できない」
「―――ああ、その通りだ。安眠妨害反対、なんてね」
 テリブルの答えに司狼も頷いて一度収めた武器を抜く。
「狩りは終わらない、ヒトが『ワレラ』を必要とする限り」
 自分の腕を切って流した血を代償に、武器が狼の群れに変化しする。
「俺はシンプルに墓の見張り。目は多い方がいいよな?」
 司狼は怪しい動きや異変を感じたらすぐに遠吠えで知らせるようにと狼たちに指示を出す。
 それを見送ったテリブルは情報収集をするために墓地の状態を確認して回る事にした。
「最近墓は掘り返されたりしていないようだが……」
 テリブルは墓地の地形と墓の並びなどを見て、入り込まれやすそうな所はないか、掘り返されている墓はないかを重点的に見て行った。
 予知の時はまだ先らしいが、油断はしない。
 墓地の周りには一応柵はあるものの、その気になったら一般人でも簡単に乗り越えられる高さしかない。
 乗り越えなくてもそれなりに筋力がある大人だったら蹴り飛ばして倒す事もできそうだ。
「墓荒らしの人数次第では厳しい事になりそうだな」
 テリブルが結論を出した時、情報収集をしていた仲間がこっちに来たと連絡があった。
 予知の時間まではあと少し。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『スケルトン』

POW   :    錆びた剣閃
【手に持った武器】が命中した対象を切断する。
SPD   :    バラバラ分解攻撃
自身が装備する【自分自身のパーツ(骨)】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    骸骨の群れ
自身が戦闘で瀕死になると【新たに複数体のスケルトン】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 墓荒らしの犯人は生きた人間ではない。
 それが調査をしてきた猟兵達が出した結論だった。
 この事件を起こした犯人は死体を操って墓を暴き、死体から頭蓋骨だけを盗んでいるのだ。
 そしてそれを証明するかのように、予知の時間が訪れる。

 暗闇の中を歩くのは骸骨の群れ。
 かつてはこの骸骨達もそうだったように土の中で眠る遺体を掘り返し、頭蓋骨を持ち帰るために行進する。
 頭蓋骨は骸骨の群れの主人の元へと運ばれ、主人が飽きるまでその無聊を慰める。
 気に入らなければ砕かれるだろう。戯れに飾り立てられる事もあるだろう。
 そしてこの骸骨の群れのように誰とも知れぬ骨に組み合わされて、新たな犠牲者を増やすために働かされる事だろう。

 死の安寧は未だ遠い。
ガーネット・グレイローズ
なんと、墓を暴いていたのもまた、死者だったとはな。
こうなると、やはり黒幕は死霊術士か?

数には数で対抗だ、〈戦闘知識〉を活かし、キッチリ仲間と連携して動こう。
【妖刀の導き】で装備している武装を強化。破壊力を重視だ。
鋼糸は〈念動力〉で操り、〈範囲攻撃〉で集団ごとなぎ払う。
敵のバラバラ分解攻撃は〈衝撃波〉を飛ばし、〈武器落とし〉で
相殺を図る。潰しきれなければ〈第六感〉で回避だ。
敵はどうやら再生能力があるらしいな。中途半端にダメージを
与えるくらいなら、再生する間も与えず完全に破壊するしかないか。クランケヴァッフェと妖刀の二刀流で〈二回攻撃〉。
ヒットしたら〈衝撃波〉と〈呪詛〉を叩き込んで追撃だ。


彼岸花・司狼
さて、犠牲者には申し訳ないが
ここは心を鬼にして、砕かせてもらおう。
安寧を守るために砕いて回る、と言うのも何かおかしな気もするけれど

継続して召喚した狼で【野生の勘】を頼りに数の多そうな場所へ突撃し、
【残像+フェイント+だまし討ち+暗殺】で足下を狙ってバランスを崩しに
そのまま他人のアシストか、余裕があれば【範囲攻撃+鎧砕き+2回攻撃+なぎ払い】で狼の群れによりガッツリと骨を砕きに行く。

気分的な問題で、できれば頭蓋骨だけはあまり傷つけないように注意する。


リーヴァルディ・カーライル
…ん。あなた達もすぐに眠らせてあげる
それまでもう少しだけ、我慢して

戦闘前に防具を再改造
第六感を強化して精霊の存在感を強く感じ
より精緻に術を制御し暗視する見切りの呪詛を付与する

…礼装選択、魔導師
彼らの魂に安寧をもたらす為に、力を貸して…光の精霊


【限定解放・血の教義】を二重発動(2回攻撃)
吸血鬼化した生命力を吸収して魔力を溜め、
不死者の傷口を抉り浄化する“光の奔流”を両手の掌に維持
1撃目で敵をなぎ払い、2撃目で召喚された骸骨の群れを追撃する

…これが私の魔法。全てをなぎ払う光…!

…本当を言えば彼らも弔っておきたいけど
誰が誰だかわからない以上、共同で弔う形になりそう…ね
騒ぎの元凶を討った後の話だけど…


テリブル・カトラリー
できるだけ墓地を荒らしたくはない。
が、それ以上に彼らに墓地を荒らさせる訳にもいかない。

地形の利用、墓地全体をカバーできる位置から銃器による一斉発射、
フルバースト・マキシマムの有効射程内に入ればこちらも使用。
極力墓に当たらない様にスナイパーを、
射線に注意しつつ骸骨達へクイックドロウ、
二回攻撃、範囲攻撃、でなぎ払う。

こいつらに鎧無視攻撃、鎧があるかはともかく、で、
一発でできるだけ多くの敵を巻き込めるようにしてみよう。

彼らが元はどのような人間だったのかは知らないが、その多くは
きっと、この様な扱いを望んではいない筈だ。
破壊しなくてはな。



「なんと、墓を暴いていたのもまた、死者だったとはな。こうなると、やはり黒幕は死霊術士か?」
 骸骨の群れを迎え撃つガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)。
 妖刀の導きによって強化された鋼糸を念動力で操り群れる骸骨をなぎ払う。
 骸骨の体はただの骨とは比べ物にならない強度を持っていたが猟兵の武器の前ではそれも通用しない。
 鋼糸で破壊された骸骨はバラバラになって地面に散らばって行くが、バラバラになった骨同士が組み合わさって新たなスケルトンが一体出来上がる。
「再生能力があるらしいな」
 どれだけバラバラにしてもまた新たな一体になって行進を続ける骸骨の群れ。
 倒しても倒しても数が変わらないのは錯覚ではない。
「中途半端にダメージを与えるくらいなら、再生する間も与えず完全に破壊するしかないか」
 妖刀アカツキと試作クランケヴァッフェ―――「むくろまる」と呼ばれるUDCの骨で作られた、この場においては皮肉な白い太刀で骸骨の群れに斬りかかる。
 斬られてバラバラになった骨を衝撃波で更に砕き、呪詛を叩き込んで念入りに倒す。
 そこまでされては流石に再生は不可能だったらしい。粉々になった骨が動くことはなかった。
 だが数の差は圧倒的なままだ。
 ガーネットはその不利を覆すため、他の猟兵たちと連携をとる事を選んだ。
「できるだけ墓地を荒らしたくはない。が、それ以上に彼らに墓地を荒らさせる訳にもいかない」
 テリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)は目的を確実に達成するために連携に賛成する。
 彼岸花・司狼(無音と残響・f02815)もそれに異論はない。
「さて、犠牲者には申し訳ないがここは心を鬼にして砕かせてもらおう」
 司狼が自身の直近の記憶と周囲に流れる血を代償に召喚する。
 安寧を守るために砕いて回ると言う、一見すると矛盾した行為に皮肉を感じながらもそれは口にしないでおこうと思った。
 狼と共に骸骨の群れに司狼はガーネットが群れの数を削った所ではなく、無傷で更新している所を狙って突撃する。
 振り上げられた剣の数は司狼が召喚した狼の数よりはるかに多い。
 そんな場所に飛び込んで行けばどうなるか明らかだったが、司狼に向かって振り下ろされた剣が斬ったのは残像だった。
「狩りは終わらない、ヒトが『ワレラ』を必要とする限り」
 狼の群れが圧倒的な数の振りをものともせず骸骨の群れを切り裂いた。
 司狼は自分の手足のように狼の群れを率いる。強靭な牙で骸骨の骨をかみ砕き、噛みついて動きを鈍らせ群れの主である司狼が無防備になった骸骨を倒して行く。
「頭蓋骨だけはあまり傷付けるなよ」
 気分的なものに過ぎないが、そう指示した司狼に忠実な狼たちは極力頭蓋骨を避けた。
 再生できなくなった骨の山にころんと髑髏だけが無傷で転がっている。
「……ん。あなた達もすぐに眠らせてあげる。それまでもう少しだけ、我慢して」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は黎明礼装をこの戦いに相応しい形に変える。
「…礼装選択、魔導師。彼らの魂に安寧をもたらす為に、力を貸して……光の精霊」
 新たな礼装をまとったリーヴァルディの光に誘われるように骸骨の群れが近付いてきた。
 群れの先頭に骸骨は頭蓋骨の大きさと体の大きさが明らかに違っている。
「……本当を言えば彼らも弔っておきたいけど誰が誰だかわからない以上、共同で弔う形になりそう……ね」
 この骸骨のように頭蓋骨と体が別人だと言う骸骨が殆どかもしれない。
 手掛かりになるような遺品もなく手にしたのはどこにでもありそうな剣だけ。何の手掛かりにもならない。
 だがそれもこの場を無事切り抜けて元凶を倒してからだ。
「……限定解放。テンカウント。吸血鬼のオドと精霊のマナ。それを今、一つに……!」
 吸血鬼としての生命力を魔力に変えて、不死者の傷口を抉り浄化する光の奔流が生まれる。
「……これが私の魔法。全てをなぎ払う光……!」
 暴走しやすい力を制御して、リーヴァルディはその光で骸骨の群れをなぎ払い、光による二段構えの攻撃は再生しようとした骨も浄化して行く。 
 テリブルは墓地の中にぽつりと一本だけ生えた木の上でそれを見ていた。
 大柄な彼女の体は目立ったが、墓場全体を見渡せる上に射線を確保できる場所はここしかない。
 骸骨の群れの中に生前を思わせる名残はなく、彼等が生前どのような人間だったかは分からない。
「彼らの多くはきっと、この様な扱いを望んではいない筈だ。破壊しなくてはな」
 射程範囲まであと100歩……50歩……10歩……入った。
 一斉掃射されたフルバースト・マキシマムに次々と骸骨の群れが砕かれて行く。
 テリブルは出来る限り墓に被害が出ないよう射線に注意していたが、それでも相当数の骸骨が巻き込まれた。
 残った骸骨は大勢の仲間が倒されても墓石に向かうかその前にいる猟兵たちを障害として排除しにかかるかのどちらかだった。
 逃げもしないし歩調も変わらない。動く死体に過ぎないと分かっていてもあまりに機械的だった。
 ウォーマシンであるテリブルですらそう思った。ただ命じられた事しかできない。それしか許されていない骸骨兵はあまりにも哀れだった。
「二度とこのような真似はさせない。……眠れ」
 素早く無駄のないクイックドロウで絶え間なく、それでいて正確に骸骨を撃ち抜く。バラバラに崩れた骨も再生しないようになぎ払う。
 骸骨には表情を表す肉もなく、感情を訴える声も目もない。それなのに転がった髑髏の真っ暗な眼窩に安堵を見出すのは自分がそれを願っているからだろうか。
 たん―――と、テリブルが撃った最後の一発が骸骨の群れに終わりを告げる。
 墓地はまた静寂に包まれて行き、月は天中から傾き始めていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ジャック・ザ・カーニバル』

POW   :    汝、肉に別れを告げよ
戦闘中に食べた【肉】の量と質に応じて【炎が活性化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    ヘルファイアゴースト
レベル×1個の【髑髏】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    ジャックブレイズ
対象のユーベルコードを防御すると、それを【頭頂部の炎に映し出し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はネフラ・ノーヴァです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 骸骨の群れを退けた猟兵達は暗闇の中でぽつんと光る火を見た。
 火は徐々に近付いてくる。
 形がはっきりわかる程近付いた時、その異様な風体も明らかになった。

 髑髏だ。
 黒くて細い体に対して異様に大きな手と大きな南瓜頭。
 その南瓜の中には髑髏が詰まっている。
 くりぬかれた口と目から覗く髑髏は火にまかれていて、その様は死してなお地獄の業火に焼かれている亡者そのものだった。

 死者を操り墓を暴き、髑髏を盗ませていた犯人だと見ただけで分かる。
 南瓜頭はコミカルな動きで墓地に近付くと、ケタケタと笑い出した。
ガーネット・グレイローズ
これが、髑髏の収集者の正体か。あの南瓜頭の中に収めることで、自分の力を高めていたということだな?
まずはそのニヤけた面を叩き壊してやる。必ず骨は持ち帰ってやるぞ!

【真の姿】を表し、ヴァンパイアの姿になる。
炎弾による攻撃を〈第六感〉で予測し、回避するか
〈衝撃波〉をぶつけて相殺を狙う。
【妖剣解放】を使い一気に接近、コウモリの翼を羽ばたかせ、
〈空中戦〉〈2回攻撃〉に〈フェイント〉
を交え、連撃を浴びせよう。頭部を破壊したいが、
硬そうなのでまずは大きな手や足元を斬りつけて
弱体化させることに専念。〈呪詛〉や〈マヒ攻撃〉で動きを
鈍らせたら、仲間と連携して一気呵成に攻めよう。
戦闘後は、忘れずに頭骨を回収する。


彼岸花・司狼
あの頭蓋骨、犠牲者の頭を喰ったんだろうか?
ただの飾りなら良いんだけれどね

UCで用意し、飛ばしやすいように【武器改造】した複製品を弾丸に見立てて
他の猟兵のダメージが通りやすくなるよう【野生の勘】で
突き刺さりやすそうな位置に【鎧砕き】を仕掛ける。

【生命力吸収】により相手の体力を削りながら
時折大きい武装の陰に手裏剣のような隠しやすい武装を隠して飛ばす【2回攻撃】で
【フェイント】や【だまし討ち】を行う。
また、念力で動かす武装のため、外れた武装でも再度【暗殺】を狙いにいく。

今回、南瓜頭の頭蓋骨に対し懸念があるため、半端に躊躇わないよう
自分は手足や胴を中心に狙い、他の猟兵のサポートができるよう攻撃を行う。



「これが、髑髏の収集者の正体か。あの南瓜頭の中に収めることで、自分の力を高めていたということだな?」
 ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)はゆらゆら揺れる南瓜頭―――ジャック・ザ・カーニバルの中で燃える髑髏をそう解釈した。
「まずはそのニヤけた面を叩き壊してやる。必ず骨は持ち帰ってやるぞ!」
 ガーネットは吸血貴族の末裔、ヴァンパイアとしての真の姿を現し妖刀アカツキを抜き妖剣解放でアカツキの妖気を解放した。
 赤く輝くアカツキを手にコウモリの翼を羽ばたかせて南瓜頭に斬りかかる。
 ジャックが放つ髑髏の炎を躱して衝撃波をぶつけて相殺。夜の墓地が砕けた炎に照らされる。
 髑髏の炎を乗り越えたガーネットに手足を斬りつけられたジャックの大きな口が更に大きく開いた。
「むっ!」
 この南瓜頭にも痛みがあるのかと思ったガーネットの第六感が危険を感じて飛び退くと、ガーネットが一瞬前までいた地面に口に詰め込まれた髑髏が炎となって放たれた。
 回避に成功したガーネットは斬るだけでは足りなかったかと呪詛の力をアカツキに込めてジャックの体を麻痺させる。
「君の唄は今も聞こえている」
 麻痺で動きを止めたジャックに、彼岸花・司狼(無音と残響・f02815)が殺意と呪力で編まれた加速術式の多重展開させて速射した無数の刃が降り注ぐ。
 飛ばしやすく突き刺さりやすそうな位置を狙って放たれた刃は硬い頭部にも突き刺さる。
 口の中に突き刺さった刃に真っ二つにされた髑髏が地面に落ちて転がって行く。
「あの頭蓋骨、犠牲者の頭を喰ったんだろうか?」
 ただの飾りならと思った司狼だったが、それならあれほど強く燃え盛る炎にくべられて形を保っていられるわけがない。
 攻撃手段にもなるときたら何かの術でもかけられているのかもしれない。
「……あの髑髏の中に今まで盗まれた髑髏もあるかもな」
 ジャックに向けて手裏剣を投げ、それを囮にフェイントを仕掛ける。
 飛んで来た髑髏の炎にいくつか迎撃されてしまったが、それも司狼の狙いだった。
 手裏剣を本命と見せただまし討ちでジャックの懐に入り込んで暗殺を決行する。
 しかし人間なら心臓にあたる部分に剣を突き刺されてもジャックには致命傷ではなかった。
 もちろん人間のような致命傷にならないだけで十分にダメージを与える事はできている。司狼はジャックの反撃を受ける前に生命力を削る。
 ガーネットが仕掛けた麻痺もずっと動きを止めていられるわけではない。
 生命力吸収でジャックを弱らせ、共に戦う猟兵のより強力な攻撃の助けにするのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…ん。お前が今回の騒動の元凶、ね?
吸血鬼じゃない…魔獣か異端の神の類か知らないけど…
…彼らの死後の安寧を奪った罪は重い。その代償を支払え

改造した防具の呪詛を反転
第六感に訴えて自身の存在感を小石のように目立たなくする魔力を付与

敵の行動を見切り、吸血鬼化した怪力を瞬発力に変えて敵の懐に潜り、
掌打と同時に生命力を吸収する血杭を放つ【限定解放・血の聖槍】を発動
その後、力を溜めた血杭から無数の棘が飛び出し
傷口を抉る2回攻撃で追撃する

…聖槍は反転する。抉り喰らえ、血の魔槍…!

…後は残った骸骨や遺体等を【常夜の鍵】に収納
墓地に共同で埋葬し、死者を弔う
…もう迷い出る必要は無い。おやすみなさい、良い眠りを…


テリブル・カトラリー
戦闘終了後は、可能ならば破壊したスケルトン達も骨も回収し、弔いたい所だ。

笑うなら存分に笑え、それが最後だ。

敵の攻撃を見切りスクラップフィストで武器受けし、
ブーストダッシュで敵めがけて突貫。怪力で殴り付けジャンプ、
墓地外へ吹き飛ばす。

戦争腕使用。
両腕をガトリング砲に換装。
ボス一体、首から下に向けて一斉発射、二回攻撃を使用。
スナイパーで頭部以外の部位に火力を集中。

撃ち尽くすと同時に腕を元に戻し、再度接近、頭部、
南瓜を怪力に任せて剥ぎ、恐怖を与える。
無駄かもしれないが、髑髏だけでも回収したい。


シャノン・ヴァールハイト
死者の眠りを妨げる親玉が現れたようだが、さてどうしたものか…
しかし、墓場か。御蔭で、眠りを妨げられた者や肉体を破壊されていると言う事は、普段以上に大技が使い易い。
UCを使用すると、装備3の効果で左腕から血が出て腕が使えぬようになるが、使えるうちに使っておくとしよう。

UCを使用しながら、自分も【怪力】【武器受け】のスキルを併用して接近戦を行う。
同時に、自身の動きをトレースするUCを使用する事で、同時に二つの攻撃を行うようにして予想外の攻撃を叩き込みたい所だ。

可能な限り、他の参加者と連携として、速やかに南瓜頭を粉砕し…死者に対して最低限の供養をしてやりたいものだ



「……ん。お前が今回の騒動の元凶、ね?」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は痛手を負ってもゆらゆらとユニークな動きをするジャックと、その南瓜頭の中で火にくべられている髑髏をじっと見つめる。
「吸血鬼じゃない……魔獣か異端の神の類か知らないけど……彼らの死後の安寧を奪った罪は重い。その代償を支払え」
 呪式を刻む事で様々な効果を発揮する黎明礼装と黎明外装に呪詛を掛ける。
 するとリーヴァラルディの気配が薄れてちょっとした影に紛れて見えなくなるような、そんな朧な気配になった。
 しかし姿を消した訳ではない。多少気配が薄れてもジャックにはリーヴァラルディの姿はちゃんと見えている。
「死者の眠りを妨げる親玉が現れたようだが、さてどうしたものか」
 シャノン・ヴァールハイト(死者の声を聞き、招く者・f10610)は自分が何をするべきか算段を立てる。
「墓場か。眠りを妨げられた物や肉体を破壊された者がいると言う事は、普段以上に大技が使い易い」
 ジャックを主としていた髑髏の兵士たちは一人残らず倒されて再生が不可能なほど粉々になったりしているが、死霊術士のシャノンにはまだやれる事があった。
「無念の下に死した非業の魂よ、七星の下に集まり集いて我が敵を塵殺せよ!」
 コール・サタナトスによってシャノンの身長の50倍以上の巨体を持つ空間転移する神魔が召喚された。
 暗闇の中で立ち上がった巨体の登場はジャックも無視できずリーヴァラルディより先にこっちを始末するべきだと炎を活性化させる。
「左腕は使えぬようになったが、使える内に使っておかねばな」
 シャノンは堕銀の剣を右腕だけで持っていた。
 左腕にある剣型魔法陣と二対の翼の紋章からは血が流れ落ち、巨大な神魔を召喚するのと引き換えに一時的に使えなくなっているからだ。
 だがその甲斐はあるとシャノンは右腕でジャックの攻撃を受け止める。
 シャノンの怪力は片腕でも充分にジャックの攻撃を防ぎ、神魔の巨大な剣が反撃するシャノンの動きをトレースして振り下ろされた。
 神魔の攻撃は巨大な分どうしても大ぶりになる攻撃を甘く見たジャックがケラケラと笑うが、その南瓜頭がテリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)の怪力で思い切り殴り飛ばされた。
「笑うなら存分に笑え、それが最後だ」
 殴り飛ばされて地面をバウンドした勢いを利用してくるりと着地したジャック戯画的な体に、両腕を換装したガトリング砲を向ける。
「……」
 狙いを定めて二門のガトリング砲を一斉掃射。
 本来ガトリングガンと言う物は精密なピンポイント攻撃よりも面制圧を目的とした武器だったが、テリブルのスナイパー技能は高く、頭部を避けて体だけに一斉掃射を集中させる。
 あっと言う間に蜂の巣になるジャックの体だったが、その体は普通の肉の体とは理屈が違うのかまだ倒れない。先にテリブルのガトリングの弾が尽きてしまう。
 攻撃が止ん事に気付いたジャックが先程よりも激しく燃え盛る髑髏の炎を操り複数の髑髏を合体させた。
 一般的な人の頭ほどの大きさだった髑髏の炎は何倍もの大きさになり、これが当たればテリブルはもちろん周りにいる猟兵達も余波が行くかもしれない。
 その危機を防いだのはシャノンとテリブルの攻撃を隠れ蓑にひっそりとジャックの懐に潜り込んだリーヴァラルディの掌打だった。
 戯画的な体は面白い程「く」の字に折れ曲がる。
「……聖槍は反転する。抉り喰らえ、血の魔槍……!」
 一瞬だけとは言え吸血鬼化したリーヴァラルディの生命力を吸収する血杭を放つ限定解放・血の聖槍がジャックの体を突き破った。
 その杭は力を溜めて更に傷口を抉り、とうとうジャックの体が崩れる。
「その髑髏はお前のものではなかろう。いい加減に返すがいい」
 シャノンが振り下ろした剣と、神魔の振り下ろした巨大な剣がジャックの頭部にめり込む。
 それでもまだ倒れないジャックの髑髏の炎をものともせずにテリブルがガトリング砲から通常の形状に戻した腕で南瓜頭を力任せに剥ぎ取った。
 大きく砕けた南瓜頭は巨大な剣の重みに耐えきれず、体ごと真っ二つに切り分けられた。
 ばらばらと火にくべられていた髑髏が地面に転がり二つに分かれたジャックの体は夜の闇に溶けるように消滅する。
 猟兵は自分達の勝利を確信したが、勝利の歓喜はなくいまだ明けない夜のように暗く静かな胸の内を抱えたまま戦いを終えた。

 南瓜頭に詰め込まれていた髑髏はジャックの消滅と共に地面に投げ出されていた。
 墓場にはもはや動かない骸骨兵士の残骸が散らばっている。
 夜の暗闇では特にバラバラになった骨を見つけるのは難しいと猟兵達は夜明けを待って遺骨の回収を始める事にした。
「誰の骨かは流石にもうわからないだろうな」
 ガーネットは知らない者が見たら何かの破片としか見えないくらいに小さくなった骨を集めて掘った土の中にまとめた。
 この墓地の近くにある村から埋葬の許可は取ってある。
 ガーネットとシャノンの調査に協力した村から話が届いたらしく、この墓地を襲う墓荒らしを退治して守ってくれた事の感謝として村人からも何人か手伝いが来ていた。
「あのまま操られて墓荒らしを続けるよりはましだよ」
 司狼も自分で集めた分と村人達が集めた分を合わせて土に埋める。
「無駄かもしれないが、何もしないよりはいいだろう」
「ああ、死者に対しては最低限の供養をしてやりたいものだ」
 テリブルとシャノンも死後すら弄ばれた犠牲者達を何らかの形で慰めてやりたいと考えている。
 リーヴァラルディは自分の血液で作成した魔法陣で散らばった際に砕けた骨の破片ごと髑髏を吸い込み、墓地までもって来て土の中へと移動させた。
 埋葬が終わった遺骨は手掛かりがない以上無縁仏になってしまうが、村人達は他の墓と同じように扱うと約束する。
 死が側にあるこの世界でも、いやだからこそ放ってはおけないと感じたのだろう。
 もし猟兵達が事件解決に動いていなければこの村の墓地に眠る人々も、そしていつ死ぬか分からない自分達も犠牲になっていたのだから。
「……もう迷い出る必要は無い。おやすみなさい、良い眠りを……」
 リーヴァラルディは最後に名もない真新しい墓標に向かって祈りを捧げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月31日


挿絵イラスト