4
帝竜戦役㉕~帝竜ワーム

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #帝竜 #ワーム #群竜大陸

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ
🔒
#戦争
🔒
#帝竜戦役
🔒
#帝竜
🔒
#ワーム
🔒
#群竜大陸


0




●創世雷雲領域
「ええい、忌々しい!」
 帝竜ワームは苛立ちを隠す事が出来なかった。
 『再孵化』した事によって、帝竜ワームの姿は、醜き蛇と化していた。
 だが、再孵化前は、並ぶ者がいないほど、美しい姿を持っていた……はず。
 その面影すら残さず、異形と化してしまったのだから、苛立つのも無理はない。
 むしろ、怒りが無尽蔵に湧き上がり、爆発寸前になっていた。
 しかし、再孵化した事で、分かった事がある。
(おそらく、ヴァルギリオスの再孵化は、私と同じ能力。私はヴァルギリオスを死後数日で『再孵化』できる。つまり、私とヴァルギリオスのどちらかがいれば、私達は不滅。姿かたちと過去の記憶は、再孵化を繰り返す内に取り戻せばいいだけの事……。そうと決まれば、助力は惜しまぬ。全てを喰らい、駆逐してやろう。私こそが、世界の全て。私に勝てるものなど、この世にありはしないのだ……!」
 その考えに至った時、帝竜ワームの怒りと殺意は、まっすぐ猟兵達に向けられた。

●ガジルからの依頼
「みんなに頼みたい事があるんだよ!」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が真剣な表情を浮かべ、今回の依頼を説明し始めた。
 今回の目的は、帝竜ワームの撃破。
 帝竜ワームは長大な体を持つ帝竜で、『無限竜』の異名を持ち、生命体が生まれる事のない雷雲の海を周囲に広げたり、高度な呪いや魔術を操ったりする事が出来るらしい。
 そう言った事も踏まえた上で、帝竜ワームを撃破するのが、今回の目的である。


ゆうきつかさ
 この依頼は戦争依頼です。
 基本的には、キャラクターらしさを重視しますので、世界観や設定に問題が無ければ採用していこうと思います。
 また敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります。
194




第1章 ボス戦 『帝竜ワーム』

POW   :    ローズ・ブレス
命中した【薔薇の香気を帯びたブレス】の【中に含まれる、邪なる心を増幅させる呪い】が【対象を操る白い仮面】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
SPD   :    遺失魔術『ギガンティア』
【自分の分身体】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    ワーム・サンダー・ブレス
【無数の雷】を降らせる事で、戦場全体が【生命体の存在を拒む雷雲の海】と同じ環境に変化する。[生命体の存在を拒む雷雲の海]に適応した者の行動成功率が上昇する。

イラスト:シャル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

火土金水・明
「今回の帝竜も、ヴァルギリオスより先に確実に倒さないといけないようですね。二体同時に倒せと言われないだけましですが。」
相手の先制攻撃に対しては、【見切り】【野生の勘】【第六感】の技能を駆使して回避を試みます。
【SPD】で攻撃です。
攻撃は、【高速詠唱】で【破魔】と【継続ダメージ】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【銀の流れ星】で、『帝竜ワーム』と召喚された者を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【勇気】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。


リステル・クローズエデン
デカイ相手は苦手なんですが。
当たらなければ、やりようもあります。

視力+偵察+第六勘で
攻撃の予兆を見切り。
引き付けてからの
足場習熟+環境耐性+電撃耐性で足場確保。
早業+ダッシュ+ジャンプ+空中浮遊。
残像+迷彩+闇に紛れる+目立たないで
一気に加速し攻撃をかわし。

魔装の腕輪による
乱れ撃ち+目潰し+部位破壊の範囲攻撃を行います。

相手の攻撃が当たった場合、
オーラ防御+電撃耐性+激痛耐性で耐え。
呪いは呪詛耐性と破魔で抗い。
限界突破。ユーベルコード発動。
悪影響を放出し、
魔装の腕輪に紫傷石をセットし、
リミッター解除+鎧無視攻撃+全力魔法で砲撃を行う。

可能なら呪剣で鎧砕きも行っておきたい。

さて、後は任せましたよ


本山・葵
・【先制攻撃対策】距離をとって目立たない位置に潜伏して、分身体をブラスターのマヒ弾で足止めし、本体を狙う
「2倍で暴れられると迷惑っす、妨害させてもらうっすよ!」
「スタンモードで発射っす!」
技能:スナイパー、視力、目立たない、マヒ攻撃

・分身体を足止めしている間に素早く本体に接近してUCで攻撃
「今のうちに仕留めるっすよ!」
技能:早業、なぎ払い、串刺し

※アドリブ、共闘ご自由にどうぞ


バル・マスケレード
……ハッ。何ともまァ、因果な相手だ。

先制攻撃で降り注ぐ雷は伸縮自在のイバラ「久遠の《棘》」を駆使しての【ロープワーク】で敵の図体に棘を巻きつけ、一瞬で引き戻すことで空中に躍り出る。
【空中戦】も得意分野でな。
避けきれなくとも、こちとら仮面、【雷耐性】で耐え切ってみせらァ。

さァて。
どうやら奴さん、奇妙な白い仮面でヒトを操るらしい。

――ヒハハッ!
親近感なぞ湧きゃしねェが、大上段から人を操ろうって態度が気に食わねェ!
邪な奴に操られる側ってのも一度体験してみろよ!

棘による空中機動で敵の視界外に出て、
宿主に俺自身をワームへ向けて【投擲】させ、UCを発動
1秒でも動きを止められりゃ十分。
さァ、袋叩きの時間だ!


パル・オールドシェル
ワームと聞いて出てきてみれば、宇宙モンゴリアンデスワームより大きいだなんて。
残念ですが捕まえて飼育はできなさそうですね。ならば無秩序な拡散を防ぐのがブリーダーの役目! 二度と復活できないよう討伐してしまいましょう!
生命体を拒む領域ならば生命体でなければよいのです。
防御に徹しつつ戦場を俯瞰、情報収集!
味方が攻撃されているならばH.B.Gs部隊を派遣して盾受けで庇わせます!
宇宙用に放射線電磁波高圧電流高温低温その他諸々をシールドし、生命体ではない彼らドロイド兵なら自由に動けるはず。
僕は僕自身の身を守ることに徹しながらドロイドの追加派遣と制御に全力を傾けましょう!


リミティア・スカイクラッド
魔女の刻印の「封印を解く」と「オーラ防御」を展開
雷雲領域から身を守り風神の靴で「空中戦」を挑みます
その傲慢な振る舞い、打ち破ってみせましょう

オーラの防壁に「全力魔法」で雷の魔力を付与して
電気の流れを誘導することで降り注ぐ雷の受け流しを試みます
たとえ防ぎ切れなくても意識があれば十分です

先制攻撃を凌いだら「高速詠唱」でUCを発動
空中に浮かぶ巨大な魔術城塞で雷雲の海をシャットアウト
城壁が耐えているうちにありったけの魔力を砲台に送り
まず最初の砲撃で敵の周囲にある雷雲を吹き飛ばし
行動成功率を低下させてから本命の一斉砲撃を叩き込みます

あなたは生命の持つ力を甘く見すぎています
これが魔女の、そして猟兵の力です


メイスン・ドットハック
【WIZ】
もはや雷の化身とでもいうべきかのー
じゃけど、僕等も負けるわけにはいかんけーのー!

揚陸艦ロストリンクに搭乗して参戦
雷を電脳魔術製の特大避雷針に電気誘導させる特殊フィールドを電脳魔術にて構築
さらに回避重視で、雷雲の直撃を避けるために、AIによる軌道予測・制御回避・被害が少ない箇所を選び、艦船と共に進む
時には大胆に雷を突っ切ってダメージをあえて軽くする方策も取る

先制後はUC「G線上のアーリア」の重力爆弾を尻尾付近に重点的に撃ち込んで、重力を重くして動きを鈍くさせる
さらに顔面に撃ち込んで、鉄アレイのように両側を重くして飛行困難に追い込み、雷雲へと突き落すようチャレンジする

アドリブ絡みOK


アストラ・テレスコープ
うおわー!おっきー!

群竜大陸は探究心が刺激されるねー!

じゃあ早速ロケット用意!帝竜目指して私、発射!!ゴゴゴゴゴ!
なんかブレスが来たけど大丈夫!今の私は知性がまるでないから邪悪なる心というものがよくわからないしもう発射しされたロケットは止まらない!

そのままロケットのすごい速度で突っ込んで【頭突き】するよー!どーん!


ガルディエ・ワールレイド
条件付きの不滅なんてものは、結局不滅じゃ無いんだ。
ましてやオブリビオンが不滅などあり得ない……俺達、猟兵がいる限りな!

◆戦闘
武装は《怪力/2回攻撃》を活かす魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流
《オーラ防御/電撃耐性》で環境に適応
敵の先制攻撃対策だが、あのサイズなら敵同士だってお互いが邪魔な筈だ
どっちか一方が暴れたらもう片方の邪魔になりそうな位置への移動を心がけるぜ

分身体はあくまでユーベルコードだ。
反撃では【魔装覚醒】を使用。
血を吐きながら短時間で可能な限りの損害を与えに行くぜ。
敵の分身体を一気に斬り捨てれば、連携しようとしていた本体の動きにも誤算が生じる筈。
そのような機会を狙って攻撃を仕掛ける。


グロリア・グルッグ
再孵化とか小難しいことは知りませんけど、同じ雷系の者として戦いを挑まざるを得ない…これは運命、雷使いとしての宿命…!!!

まず初めに私も雷系の使い手なので覚悟を決めます。
オーラ防御を全開にしつつ、電撃耐性で敵からの電撃を耐えてみせますよ。
バチバチの雷雲の中であっても、その環境に適応して生き残ります。

先制攻撃を何とか凌げば告死天使を起動。
騎乗している二足歩行型戦車『エンジェル』と合体することでロボに変身。
同時にロボとなった自分自身のAIを電脳魔術でハッキングし、敵を攻撃するだけの心無い天使となる。
手にした槍を全力魔法で神をも殺す呪殺弾とし、ランスチャージからの騎兵突撃でぶち抜いてやりましょう!


クーナ・セラフィン
おや怖い怖い。ヴァルギリオスを復活させるなんてされたら全部が水の泡。
やられる前に見つけられてよかった。
それにしても何とも傲慢な気配を感じるね、この帝竜。
嫉妬その他で世界を滅茶苦茶にしてそうな…気のせい?

分身体がどれだけ出てくるのかは分からないけどとりあえずダッシュして的を絞らせない。
雷雲も緊急時の隠れ蓑として利用したり。
できるだけ分身体達の間に飛び込んで攻撃からの盾にしたり同士討ちを誘ってみたりしつつ時間稼ぎ。
空中戦は向こうに分があるだろうからできるだけ地面で動き回り回避。
UC準備できたら動きから本体見定め連続ジャンプでその頭に向かい、革命剣をその額に突き立ててやろうか。

※アドリブ絡み等お任せ


ルード・シリウス
外套と靴の能力で気配と音を殺し、ブレスが吐かれる瞬間を見切って懐へ飛び込む様に回避。同時に残像をばら撒く様に置いて囮にする、もしくは神喰と無愧の二刀で斬り落とす事で呪いの仮面への対処
上手く凌ぎ切れたら、接近して飛び乗り【魂装】発動。武装の真名及び自身の真の姿を開放、これまで喰らってきた帝竜や敵を憑依して強化、二刀による連撃で頭部から喰い千切る様に斬りつけ、血肉を喰らっていく

ヴァルギリオスを除けば、喰らってない帝竜はお前だけだ
それとお前、自分の姿が醜いとか言ってる様だが知ってるか?
ゲテモノ程、喰らう獲物としては最高位に位置するんだぜ?
という訳だ、ヴァルギリオスを喰らう為の糧となりやがれっ



●創世雷雲領域
「うおわー! おっきー! 群竜大陸は探究心が刺激されるねー!」
 アストラ・テレスコープ(夢望む天体望遠鏡・f27241)は仲間達と共に、創世雷雲領域にやってきた。
 創世雷雲領域は雷雲で常に覆われ、猟兵達を威嚇するかの如く勢いで、雷鳴が響いていた。
「わざわざ危険を冒して、命を落としに来るとは、愚かな者達ばかりが集まったようだな」
 そんな中、姿を現したのは、帝竜ワームであった。
 帝竜ワームは雷雲の中から姿を現すと、雷を撒き散らしながら、猟兵達に迫ってきた。
「ワームと聞いて来てみれば、宇宙モンゴリアンデスワームより大きいだなんて……。残念ですが、これでは捕まえても飼育は出来ませんね」
 パル・オールドシェル(惑星の守り人・f10995)が、深い溜息を洩らした。
 これでは餌代以前に、飼育する場所を確保するだけでも、一苦労。
 出来れば、もう少しコンパクトであって欲しかったものの、いまさら何を言ったところで後の祭りであった。
「もはや雷の化身とでもいうべきかのー。じゃけど、僕等も負けるわけにはいかんけーのー!」
 それを迎え撃つようにして、メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)が、ロストリンク【ワダツミ級強襲揚陸艦・亜種】に搭乗し、帝竜ワームと対峙した。
「それに、ヴァルギリオスより先に確実に倒さないといけないようですしね。まあ、二体同時に倒せと言われないだけマシですが……」
 火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)が複雑な気持ちになりつつ、間合いを取った。
 それでも、猟兵達であれば、帝竜ワームを倒す事は、難しくない。
 だが、一歩間違えば、最悪の事態を招く可能性も高かった。
「……ハッ! 何ともまァ、因果な相手だ」
 バル・マスケレード(エンドブリンガー・f10010)が、皮肉混じりに呟いた。
「やはり、愚か。自分達が招いた最悪の結末を予測する事が出来ず、この状況で勝利を確信しているとは……」
 帝竜ワームが沢山の雷を纏い、猟兵達を見下した。
「勘違いしているのは、そっちだと思うけど……。そもそも、条件付きの不滅なんてものは、結局不滅じゃ無いんだし……。ましてやオブリビオンが不滅などあり得ない。……俺達、猟兵がいる限りな!」
 ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)が帝竜ワームを睨みつけ、キッパリと断言した。
「貴様らは何も分かっていない。そもそも、ヴァルギリオスを倒す事など、貴様らには不可能な事。貴様らがモタモタとしているうちに私が再孵化を果たせばいいだけの事。そうなれば、例えヴァルギリオスを倒されるような事があったとしても、再孵化すればいい話だからな」
 帝竜ワームが雷鳴を響かせながら、不気味な笑い声を響かせた。
「……おや、怖い、怖い。ヴァルギリオスを復活させるなんてされたら、全部が水の泡。やられる前に見つけられてよかった。それにしても何とも傲慢な気配を感じるね、この帝竜。嫉妬その他で世界を、滅茶苦茶にしてそうな……気のせい?」
 クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)が、不思議そうに首を傾げた。
「クククククッ、面白い事を言うな。まあ、その方が殺し甲斐があるというモノ」
 帝竜ワームが身体をクネらせ、猟兵達のまわりを飛び回った。
「デカイ相手は苦手なんですが、当たらなければ、やりようもあります」
 リステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)が覚悟を決めた様子で、帝竜ワームを見上げた。
「ならば、やってみろ。やれるものならな!」
 それを嘲笑うようにして、帝竜ワームが猟兵達に雷を落としてきた。
「再孵化とか小難しいことは知りませんけど、同じ雷系の者として戦いを挑まざるを得ない。……これは運命、雷使いとしての宿命……!!!」
 そう言ってグロリア・グルッグ(電脳ハッカー・f00603)が、自分自身に気合を入れた。

●帝竜ワーム
「……宿命か。ならば、それを私に示してみろ」
 帝竜ワームが咆哮を響かせながら、薔薇の香気を帯びたブレスを、猟兵達に吐きかけた。
 そのブレスの中には、邪なる心を増幅させる呪いが込められており、猟兵達の顔を覆うようにして、白い仮面に変形していった。
「どうやら奴さん、奇妙な白い仮面でヒトを操るらしい。――ヒハハッ! 親近感なぞ湧きゃしねェが、大上段から人を操ろうって態度が気に食わねェ!」
 バルが伸縮自在のイバラ『久遠の《棘》』を駆使しつつ、ロープワークで帝竜ワームの身体に棘を巻きつけ、一瞬で引き戻す事によって、空中に躍り出た。
 それと同時に白い仮面が引き寄せられるようにして、次々と猟兵達に迫ってきた。
「……こんなものは子供騙しだな」
 ルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)が幻影の外套と、音無しの靴で音と気配を消し、帝竜ワームの懐に潜り込むと、暴食剣「神喰」と呪詛剣「無愧」を振り下ろした。
「こんなモノで私達を支配できると思ったら、大間違いですよ」
 一方、グロリアはオーラ防御を全開しながら、薔薇の香気を振り払い、荒々しく息を吐きながら、帝竜ワームを睨みつけた。
 それでも、白い仮面がユラユラと漂いながら、形を変えてグロリアの顔に迫ってきた。
 その間に、リステルが第六感で帝竜ワームの攻撃を見切ると、足場を確保しながら、ダッシュとジャンプで繰り返し、一気にスピードを上げると、白い仮面を破壊した。
「いまのうちに……ロケット、発射!」
 次の瞬間、アストラが【ロケットブレットハートビート】を発動させ、腰の4つのミニロケットを、全長1mの大きなロケットに変形させ、自らの知性を代償にして、帝竜ワームに狙って打ち上げた。
 それは天高く飛び上がると、白い仮面を貫くようにして飛んでいき、帝竜ワームに迫っていった。
「……それは単なる自殺行為だ」
 帝竜ワームがアストラを撃ち落とすため、再び薔薇の香気を帯びたブレスを吐き出した。
「やらせませんよ!」
 それと同時にリステルが魔装の腕輪を使い、大量の砕刃忍具・影手裏剣・飛苦無(クナイ)を乱れ撃つと、帝竜ワームに目潰しを食らわせた。
「ぐおっ……」
 そのため、帝竜ワームはブレスを吐き続ける事が出来ず、逃げるようにして雷雲の中に身を隠そうとした。
「逃げる気ですか?」
 その行く手を阻むようにして、グロリアが【告死天使(エンジェル・ライダー)】を発動させ、騎乗している二足歩行型戦車『エンジェル』と合体する事でロボに変身した。
 それに合わせて、ロボになった自らのAIを電脳魔術でハッキングすると、帝竜ワームだけを狙って攻撃する【心無い天使(グローリー・ランサー)】になった。
 その上で、宇宙戦艦をも穿つ巨大な機械式騎兵槍に全力魔法を籠めて、神をも殺す呪殺弾に変えると、ランスチャージからの騎兵突撃で、帝竜ワームの身体をブチ抜いた。
「ヴァルギリオスを除けば、喰らってない帝竜はお前だけだ。覚悟を決めて食われるんだな」
 ルードが帝竜ワームの背中に乗ったまま、【魂装・神魔喰ライシ暴食ノ暴君(リンケージ・タイラント)】で神喰と無愧を真名開放形態に変形させ、これまで喰らってきた帝竜や敵を憑依し、二刀による連撃で頭部から喰い千切るように斬りつけ、血肉を喰らっていった。
「うぐ……落ちろ! 落ちろ! 落ちろおおおおおおおお」
 帝竜ワームが激しく身体を揺らし、ルードを振り落とそうとした。
「お前、自分の姿が醜いとか言ってる様だが知ってるか? ゲテモノ程、喰らう獲物としては最高位に位置するんだぜ? ……という訳だ、ヴァルギリオスを喰らう為の糧となりやがれっ」
 それでも、ルードは全く怯まず、帝竜ワームを喰らって、喰らって、喰らいまくった。
 そのたび、帝竜ワームが悲鳴を上げたが、ルードはまったく気にせず、血肉を喰らって、自らの糧にした。
「それじゃ、いきますよ」
 その隙をつくようにして、リステルが【凶雷放撃・狂装纏醒形態(ブラックバースト・ベルセルクモード)】で真の姿を強化し、自分に落ちた雷を悪影響ごと放出させ、漆黒の鎧で身体を覆った。
 その間に、魔装の腕輪に紫傷石をセットしてリミッターを解除すると、強靭な鱗も撃ち抜く全力魔法の砲撃を放ち、【呪剣変換・刀剣斧刃(アクスブレイド・カスタマイズ)】で呪剣を刀剣や斧、鎌等の斬撃武器に変化させて、帝竜ワームの身体に突き刺した。
「1秒でも動きを止められりゃ十分。邪な奴に操られる側ってのも一度体験してみろよ!」
 続いてバルが【死の舞踏を、共に(エゴイスティック・マスカレード)】を発動させ、仮面である自分自身の体から『動くな』という信号を放ち、自身を帝竜に被せる事で一時的に封じ込めた。
「行くよ、どーん!」
 その間にアストラが物凄いスピードでロケットごと帝竜ワームに突っ込み、勢いよく頭突きを喰らわせた。
「うぐ……ぐぐぐっ! こ、このままでは……」
 次の瞬間、帝竜ワームが大量の血を撒き散らしながら、自らの身を守るようにして無数の雷を降らせ、戦場全体を生命体の存在を拒む雷雲の海と同じ環境に変化させた。
「これが生命体の存在を拒む雷雲……ですか」
 すぐさま、リミティア・スカイクラッド(勿忘草の魔女・f08099)が魔女の刻印の封印を解き、オーラ防御を展開すると、風神の靴で飛び上がった。
 その途端、まるで意志があるかの如く勢いで、無数の雷が猟兵達に襲い掛かった。
 その事に気づいたリミティアが、オーラの防壁に全力魔法で雷の魔力を付与すると、落ちてきた雷を誘導するようにして受け流した。
「どんなに強大でも、雷は雷じゃけーの」
 一方、メイスンは電脳魔術で電脳魔術製の特大避雷針に電気誘導させる特殊フィールドを構築し、そこに大量の雷を呼び込んだ。
「それに生命体を拒む領域ならば、生命体でなければよいのです」
 それに合わせて、パルが【Control:H.B.Guardians(ヘビーバトルガーディアンズ)】が護衛型重装ドロイドを次々と召喚すると、放射線・電磁波・高圧電流・高温・低温などのシールドを張って、仲間達を守らせた。
「この雷雲の海から逃れられると思ったら大間違いだ」
 帝竜ワームが唸り声を響かせながら、再び無数の雷を落として、雷雲の海を発生させた。
「ならば、その傲慢な振る舞い、打ち破ってみせましょう」
 リミティアが高速詠唱で【魔女の秘儀・夢幻の城塞(ウィッチクラフト・ギガンティア)】で巨大な魔術城塞を構築し、その城主たる女王に変身した。
「……と言うよりも、撃ち落とした方がいいじゃろー」
 メイスンが【G線上のアーリア(グラビトン・ムーン)】で、帝竜ワームの尻尾付近で電脳重力爆弾を爆裂させ、動きを鈍くした上で、顔面にも同じように撃ち込んで、飛行困難な状態に追い込み、雷雲の海に突き落とした。
「ば、馬鹿なっ! 私が地に落ちる事など……有り得ん!」
 帝竜ワームが悔しそうに、ギチギチと歯を鳴らした。
「あなたは生命の持つ力を甘く見すぎています。これが魔女の……そして、猟兵の力です」
 次の瞬間、リミティアが城塞の魔力砲台からの一斉射撃で、雷雲の海を吹き飛ばし、帝竜ワームの身体を傷つけた。
「それでは覚悟してもらいましょうか。無秩序な拡散を防ぐのがブリーダーの役目! 二度と復活できないように、ここで倒します……!」
 それに合わせて、パルが護衛型重装ドロイドを引き連れ、帝竜ワームに攻撃を仕掛けていった。
「……ふざけるなっ!」
 帝竜ワームが唸り声を響かせ、遺失魔術『ギガンティア』で、自分の分身体を出現させた。
 帝竜ワームの分身体は、幾つもの雷を纏いながら、猟兵達に襲い掛かってきた。
「……まずは分身体か」
 すぐさま、ガルディエがオーラ防御を展開しつつ、電撃耐性で環境に適応させ、複合魔槍斧ジレイザと、複合魔剣レギアの二刀流で、力任せに分身体を斬りつけた。
 しかし、分身体はまるで痛みを感じていない様子で、再び猟兵達に襲い掛かってきた。
「2倍で暴れられると迷惑っす。妨害させてもらうっすよ!」
 その行く手を阻むようにして、本山・葵(ユートレマジャポニカ・f03389)が分身体の前に陣取った。
「……残念、それは残像です」
 明が野生の勘と第六感を駆使して、分身体の攻撃を見切り、オーラ防御を展開しながら、残像を身代わりにした。
「スタンモードで発射っす! 今のうちに本体を仕留めるっすよ!」
 それに合わせて、葵が目立たない場所から、熱線銃(ブラスター)を構え、マヒ弾を撃ち込む事で、分身体をマヒさせた。
「こっちは任せて」
 その隙をつくようにして、クーナがダッシュで間合いを詰め、帝竜ワームに飛び掛かった。
「こんなところで、死ぬ訳には……!」
 帝竜ワームが咆哮を響かせ、分身体に自分の身を守らせようとした。
「それじゃ、いただきます……!」
 次の瞬間、葵が【空腹絶倒(クウフクゼットウ)】を発動させ、グルメツールを巨大化すると、分身体を串刺しにして、邪魔な鱗を薙ぎ払い、剥き出しになった肉に食らいつき、あっと言う間に平らげた。
「ば、馬鹿な……!」
 それを目の当たりにした帝竜ワームが、怯えた様子で全身を震わせた。
「馬鹿なものか。これが現実だ」
 その間に、ガルディエが【魔装覚醒(オーバード・カース)】を発動させ、魔槍斧ジレイザ、魔剣レギア、魔鎧シャルディスの共鳴する呪力を以て、ユーベルコードを斬り裂く能力を宿し、帝竜ワームに斬り掛かった。
 その代償として、全身から血が止まらなくなったが、ガルディエに迷いはなかった。
「それでは、覚悟を決めてもらいましょうか」
 続いて、明が【銀の流れ星(ギンノナガレボシ)】を発動させ、銀の剣による素早い一撃で、帝竜ワームの鱗を剥ぎ取った。
「ふ、ふざけるなぁ!」
 帝竜ワームがイラついた様子で、ブレスを吐き出そうとした。
「これで終わり。安らかには眠れないと思うけど……」
 それと同時に、クーナが【スカイステッパー】を使い、帝竜ワームの眉間に革命剣を突き刺した。
「思い上がるなっ! この程度で私は滅びん! 例え、肉体が消滅したとしても、魂は……」
 そう言って帝竜ワームが、ブクブクと血の泡を吐き、雷雲に飲み込まれるようにして息絶えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月22日


挿絵イラスト