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その道に祝福を

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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 ダークセイヴァーのとある小さな村。そこでは畑を耕し、恵みに感謝しながら静かに暮らす村人の姿があった。
 ―繁栄を謳う少女が、村人たちを唆すまでは。

「私と共に繁栄の道を歩みましょう」
 その言葉を信じた村人たちは皆、豊かな生活を夢見て畑を耕した。
 何日も何日も、食事を取らず眠る時間も惜しんで仕事に精を出した。

「私とあなた方がいれば、きっと素敵な未来にたどり着けるわ」
 村人たちは慈愛に満ちたその笑顔を信じて今日も畑を耕す。
 その先には骨と皮と絶望しか残らないことなど、誰も知らない。


「皆様の力を貸してくださいまし」
 どこか儚げな印象を与える見た目をしたミレナリィドール、リコリス・シュピーゲル(月華の誓い・f01271)は意志のこもった声で告げる。
「ダークセイヴァーにある村で、領主が村人に死ぬほど過酷な労働を強いておりますの。―察しがいい方はお気づきのようですね。そう、オブリビオンです」

 リコリスはその村の簡素な地図を猟兵たちの目に前に広げ、山の頂上に当たる場所を指した。
「ここにその領主の館がありますので、そこまで私がお送りしますわ。領主のオブリビオンは奥の広間にいるようですので、そこを襲撃してほしいのです」
 館内の構造は単純でわかりやすく、広間にたどり着くのに迷うことはまずないだろう。
「畑のある地区の方に人員を充てているのか、今は警備の手が薄くなっております。ですが、働けなくなった村人に領主が手を加えた存在が庭を徘徊していますの」
 個体あたりの戦闘力は特筆するほどではないが、無視して通るにはいささか数が多すぎる。
 死んでなお続く労働から解放するためにも、ここで撃破する必要性があるだろう。

「―あとは、これは個人的なお願いになるのかしら。ちょっとだけ、元の生活に戻るお手伝いをしていただきたいのです」
 元々彼らは貧しいながらも非常に勤勉であり、穏やかで優しい人が多いのだとリコリスは言う。
 さすがに今のままではかつての生活を送ることすら困難ではあるが、この先常に猟兵が支援し続けるのもまた難しい話である。
 彼らが自分の足で、今度こそ繁栄のために正しく努力できるだけの活力を与えてほしい。それが、リコリスの個人的なお願いだ。

「『努力は必ず報われる』という言葉がどこかにあったと記憶しています。―この言葉が絶対正しいとは言い難いですが、この村人たちはもう少し報われてもいいと思いませんこと?」
 よろしくお願いしますねと、リコリスはドレスの端を摘まんで猟兵たちに頭を下げるのであった。


灰猫
 この度はご覧いただきましてありがとうございます。
 私は灰猫と申します。以後お見知りおきいただければ幸いです。

 今回の舞台はダークセイヴァーです。
 『集団戦→ボス戦→日常』といった流れで進めて参ります。
 
 それでは、皆様の熱いプレイングをお待ちしております。
 
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第1章 集団戦 『スケルトン』

POW   :    錆びた剣閃
【手に持った武器】が命中した対象を切断する。
SPD   :    バラバラ分解攻撃
自身が装備する【自分自身のパーツ(骨)】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    骸骨の群れ
自身が戦闘で瀕死になると【新たに複数体のスケルトン】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

寧宮・澪
繁栄を謳う、ならー……人は、大事に、すべきと、思うのですよー……。
働くだけでなく、休むことも、必要ですからー……。

庭の警護にはー……【霞草の舞風】、使用。
囲んで、纏めてー……せめて、【優しさ】、で、包まれて、くれればー……【祈り】、ながら。
スケルトンを、綿津見の向こう、常世へ、送りましょー……。
もう、休んで、いいんですよー……ゆっくり、眠ってくださいー……お休み、なさい……。

(アレンジ、連携、お好きなようにー)


オルハ・オランシュ
待ってて、リコリス
村のためにも君のためにも力を尽くしてくるからね

……二度死ぬことになるなんて可哀想だけど
このまま奴隷みたいに働かされるのはもっと可哀想
もう休んでていいんだよ
引導は渡してあげる

【見切り】からの【カウンター】が私の得意な立ち回り
ぎりぎりまで敵の攻撃を引き付けてから回避を試みるよ
間に合わなかったら【武器受け】で被害は最小限に留める

体勢を整えられる前に反撃!
フィロ・ガスタで【範囲攻撃】
ついでに他の個体も巻き込んじゃおう
当たっちゃった?ごめんね
でも、早く解放するためだから許してほしいな

――おやすみなさい


クロウ・タツガミ
【POW】

作るのは苦手だが、壊すだけならどうとでもなるか

【戦闘知識】を用い他の猟兵と協力し戦うつもりだ。基本武器はサカホコ(ハルバート)

まずは【地形を利用】し【先制攻撃】をしやすい場所の【情報収集】を行う。いい場所があれば初撃は【力を溜め】レプリカの【投擲】だな。

まずは1つ

その後は突撃し【怪力】を利用した【2回攻撃】で1体ずつ敵を減らしていくつもりだ。物理攻撃はガンドレットによる【盾受け】で防ぎ、他猟兵への攻撃も余力があれば【かばう】つもりだ

【骸骨の群れ】の召喚に合わせて、【黒帝九相】で無数の拷問用の車輪を放ち出鼻を挫ければ上出来だな

救うなど烏滸がましいが、骨まで悪用されるのは本意ではあるまい


雛菊・璃奈
【呪詛】を込めた狐九屠雛を展開…。20の霊火を操り、1~2発につき一体ずつ敵を周囲ごと凍てつかせて永遠に眠らせていくよ…。全て凍らせればバラバラにもなれないよね…。全て、わたしが眠らせてあげる…。

相手の分解攻撃や群れでの物量攻撃は黒桜の【呪詛】【衝撃波】【2回攻撃】【なぎ払い】で吹き飛ばし、そのまま黒桜の呪力で粉砕するよ…。

もう働かなくて良い…もう休んで良いんだよ…。貴方達はもう頑張った…。だから、もうゆっくりお休み…。貴方達の無念は…呪いは、わたしが引き受けるから…。

※アドリブ歓迎


セシル・ラピエール
散々働かせて、倒れたら警備に回して……無駄遣いはしない主義ということかな? 趣味が悪いね。
おいで、ボクの相棒。数が多い相手なら、こっちも数を増やして対抗しないとね。

ボクは鋼糸で攻撃したり、糸で絡め取ったスケルトンを盾代わりにして相棒の攻撃を支援するよ。
相棒にはその爪でスケルトンを叩き潰してもらったり、踏み壊してもらいたいな。
戦場を駆け回って、少しでも多くのスケルトンを倒していこう。



 静かな山の中、己が繁栄を主張するかのように建てられた館が一つある。
 その歪んだ繁栄を終わらせるべく、猟兵たちはこの地に降り立った。


「誰かを救うなど、烏滸がましいにもほどがあるだろう…」
 正門側にある庭木の陰でクロウ・タツガミ(昼行灯・f06194)はそうぼやきながら、『レプリカ』と呼ばれる小さなナイフ状の暗器に手をかける。
 力を込めたうえでスケルトンの群れへ放たれたナイフは気づかれることなくまっすぐと飛んで行き、門の方へ視線を向けていたスケルトンの側頭骨あたりに突き刺さった。
「まずは1つ」
 混乱の隙を突いて間合いを詰めたクロウはハルバート『サカホコ』を振り上げ、抵抗する余地を与えることなくその頭蓋骨を粉砕したのだった。

 その光景を目の当たりにしてようやっとクロウという危険を認識したのだろう。
 スケルトンは次々と鈍色に錆び付いた剣や槍を構え、仲間の仇と言わんばかりに四方から襲い掛かり始めた。
 慣れた手つきで剣をはじき、その返す手で骨を砕き続けていると、先ほど砕いたはずのスケルトンから無傷のスケルトンが生まれるのが視界に移る。
 そちらがそう動くならば、と身構えた瞬間。
「全て、わたしが眠らせてあげる…」
 何か冷たいものが走ったかのような空気がその場を支配する。
 門の方角から現れたのは、どこかぼんやりとした雰囲気を醸し出した銀狐の少女―雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)だった。
 底知れぬ恐怖を振り払うかのようにスケルトンが雛菊に向かって飛び出すと同時に、雛菊は彼らに向かって手をかざす。
 ポッ、ポッと静かに燃え上がり、雛菊の周囲を漂う霊火。その数は20。
「魂をも凍てつかせる地獄の霊火…」
 無機質な彼女の声を合図にして、霊火はスケルトンを襲い、永遠に続く絶対零度の眠りへと落としてゆく。
 霊火を振り払い彼女を押しつぶそうと群がったスケルトンもまた、クロウの車輪に轢かれ、あるいは雛菊の振るう薙刀のような槍『黒桜』が放つ黒い桜の花びらと共に舞い散るほかなかった。

「貴方達はもう頑張った…。だから、もうゆっくりお休み…。貴方達の無念は…呪いは、わたしが引き受けるから…」
 彼女のつぶやきも、静かに庭へ溶けていくのであった。


 敷地の中にひっそりとたたずむ、ガゼボ。
 塗装は剥げ落ち、手すりも一部欠け落ちてしまっているそれの近くにも、ふらふらとさ迷い歩く休息を忘れた亡者の姿がある。

 退廃的な景色を目の当たりにした猟兵―セシル・ラピエール(サーヴァント・f01008)は、どちらの性とも取れそうな顔を苦々し気に歪めた。
「散々働かせて、倒れたら警備に回して……無駄遣いはしない主義ということかな?」
 趣味が悪い。そんな言葉を飲み込んでセシルは行動を起こす。
「おいで、ボクの相棒」
 目には目を、歯には歯を。ならば、数には数をもって対抗しよう。
 セシルの呼び声に応じたのは、黄金のたてがみをたなびかせるライオンだった。
 ライオンはセシルを背に乗せるやいなや、どう猛な叫びをあげながらスケルトンたちの前へ躍り出る。
 あるスケルトンは自身を踏みつける巨躯の重みに耐えきれずに砕け、あるスケルトンは鋭い爪の餌食となった。
ライオンから距離を取って骨を飛ばそうとしていた者も、セシルの鋼糸にからめとられ、他のスケルトンが放った骨を受けて灰となるほかないのであった。

 金と銀が骨を砕きまわっている中、戦闘音に引き付けられた亡者が忍び寄り、同じ世界へ引きずり込もうとする。
 その瞬間、スケルトンの間を縫うかのように一陣の風が吹き渡った。
 バキンと音を立てて宙を漂っていた骨が砕け落ちる。
 後方からも何かが砕ける音がして振り返れば、そこには灰に戻ったスケルトンと、ふわふわとした獣耳と仲間を屠ったであろう三叉槍を持つ少女―オルハ・オランシュ(アトリア・f00497)の姿があった。 
 骨を飛ばすスケルトンをオルハは哀れみの感情で見つめ返す。
「…もう休んでいいんだよ。引導は渡してあげる」
 オルハの姿がスケルトンの前から消えると同時に、再びバキリと音がする。
 視認も困難な速度でオルハは最も近くにいたスケルトンに近づき、三叉槍『ウェイカトリアイナ』による一撃を加えたのだ。
 敵の攻撃を直前で回避し、刺し貫く彼女の目に迷いはない。
 おやすみを告げるべく、オルハは隙だらけの個体にも高速の一撃を繰り出すのであった。

 湧き出るスケルトンを砕き続けていたセシルの後方で、突如大きな音がする。
 何事かと振り返れば、そこにあったはずのガゼボは崩れ落ちており、近くにはいなかったはずのオルハと彼女を追ってきたであろう新手が見えた。
「あっ、建物まで巻き込んじゃった」
 攻撃を繰り返しているうちに二人の戦場は近づいていたのだろう。
 生き残っていたスケルトンは合流し、砕けかけていたスケルトンから呼び出されたそれも、2人を襲おうと群れに混ざる。
 カタカタと骨を鳴らす集団をオルハとセシルが隙なく見据えていると、ふわり、小さな花びらがその場に降り注いだ。
「かすみが如くー……舞い踊れー」
 どこからか現れた声の主―寧宮・澪(澪標・f04690)が静かに歌い上げれば、それに従い小さなかすみ花は浮遊しながらスケルトンを囲み、白で埋め尽くす。
「スケルトンを、綿津見の向こう、常世へ、送りましょー……」
 ぼんやりとスケルトンを見据えて、澄んだ声でさらに歌い上げれば、かすみ草は視界を埋め尽くさんとばかりに舞い降りては、スケルトンへ押し寄せる。
 その光景は、白い海が命を正しい場所に還そうと亡者を抱きかかえているかのようにも見える。
 寧宮は息を飲んでいるオルハとセシルの隣に歩み寄って、静かに口を開く。
「繁栄を謳う、ならー……人は、大事に、すべきと、思うのですよー……。オルハさんとー、セシルさん、もー……そう、思いませんかー……?休ませて、あげましょー……」
 よく見れば、かすみ草の包容から抜け出したスケルトンが出てきているようだ。
 セシルはライオンと共に、オルハもウェイカトリアイナを構え直してかすみ草の雨の中に突撃してゆく。

かつての憩いの場は、金と銀が駆け風と花びらが吹き荒れる狩場と化し、その獲物もしばらくしないうちに縛られた生から解放されるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

犬曇・猫晴
努力した必ず報われるとは限らないけど、正しい努力は正しく報われるべきだ。
という事で、間違った努力をした人に相応の報いをあげに行こうか。

【SPD】
ごめんね、ぼくじゃあ君たちを助ける事は出来ないから、せめてもと救いに来たよ。

迫り来る骨を避けながら近付いて、頭蓋を叩く。
もしもそれでも倒れないなら、戦えない様にしよう。
飛んでくる骨を掴んで、申し訳ないけども折らせてもらうよ。

アドリブ歓迎


エムピースリー・シャローム
ユートピアを探すのは過去に惑わされてではなく
未来を目指すものでなければなりません
それこそが現在のありようでしょう

まずは増援を絶つところから始めましょう。
骸骨を盾受けにより受け止めて踏みつけにより踏み砕き。
剣を振るい(二回攻撃、属性攻撃)、そして召喚される瞬間に出先を潰しましょう。
なに、これでも様々な戦闘経験が相応にあるのです(歴戦兵)

さぁ、進みましょう


ユナ・アンダーソン
WIZで判定

その『繁栄』は一体誰のためなのか
自分を省みない努力で一体何を得られるというの
……聖人のような死霊使いか
思うところはあるけれど
まずは目の前の存在を救ってあげなきゃ

なぎ払い3、範囲攻撃3を用いてエトワル・ボワ・ジュスティスでなるべく多くの敵をなぎ払い断頭します
今、楽にしてあげるわ

敵の攻撃は武器受け2を用いて武器で防御
激痛耐性5、気合い1で攻撃を受けても隙は見せないようにする

傷ついた味方がいたら祈り6、優しさ10、手をつなぐ4、救助活動3を用いて傷奪う星痕を使用
あなたの傷を私にちょうだい?

戦闘が終ったら可能なら祈りを捧げます
この魂達に憐れみを

アドリブで他の方との絡み歓迎


ラズロ・ウェイン
「善良な村人を利用し、自身の私腹を肥やそうとするなんて……オブリビオンめ、許してはおけない!」

「村人たちを助けるためにも、まずはこの骸骨たちを倒さなければ!」

憤りからか、僕はスケルトンを前にしても、いつもより冷静に対応することが出来た。今ならきっと戦える。

スケルトンの群れと対峙し、仲間たちの後ろからユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】で炎属性と嵐の複合攻撃をする。

「風よ……不浄の者に螺旋の裁きをもたらせ!」

スケルトンの群れに炎の竜巻を発射する。


リリト・オリジシン
死してなお、そこに囚われるのは些か不憫というもの
その躯に魂が宿っておるのかは知らぬが、汝らに休息を与えてやろうぞ

怪力で持って、血染めの流星を振り回し、薙ぎ払ってくれる
粉と砕けば、その身を更に悪用する者もおるまい
それでも向かってくるならば、天よりの光を賜そう
(ジャッジメント・クルセイドの使用)
その躯を照らし、魂を清め、進むべき道を指し示してやろうぞ
汝らのあるべきは、最早この地ではないのだ
嘆きも絶望も妾に捧げ、光の世界へと還るが良い
何、安心せよ
妾はこう見えて大食いでな
1人、2人では終わりはせん
この場にある者達の嘆きも絶望も、全て平らげてやろうとも
故、心ゆくまでぶつけてくるが良い
妾も応えてやろう


黒金・華焔
私の好きな言葉に『因果応報』という言葉がある
自分の行いは巡り巡って返って来るという事だ
私は悪行を働く奴にこの言葉を投げかけてやるのが好きなんだが、
たまには勤勉な奴に言ってやるのも悪くはないか

戦闘に入る際、まずは式神響歌を召喚(高速詠唱)
支援を貰いながら黒焔呪月の力を解放、黒焔を宿した連続攻撃で敵を派手に斬ってやる事で自分の能力も高めていく(属性攻撃、二回攻撃)
仲間を召喚したなら、召喚された奴も纏めて薙ぎ払ってやる(範囲攻撃、なぎ払い)
戦いながら敵の動きも観察、戦闘勘と合わせて攻撃時や回避時の補助に役立てる(戦闘知識、情報収集、見切り)

燃えて斬られて派手に散れ
私の一撃が冥土の土産なんて光栄だろ?


一之瀬・百華
◆WIZ

民達の優しさにつけ込み、搾取労働を強いる…相変わらず『おぶりびおん』共はろくでもない支配体制を取っておられる様で御座いますわね。

『兄様』と共に前衛の支援に繰り出します、防御と反撃はお任せ下さいませ。
【鏡龍】で召喚能力を模倣致します。分身殺法が通用するのは、己の能力が敵を上回っている時だけで御座いますわよ?
増殖した『兄様』には各々
【フェイント】【先制攻撃】【鎧砕き】【2回攻撃】【地形の利用】【早業】【なぎ払い】等も使用して強化反撃させて頂きましょう。

―――本当の『人海戦術』というものをお見せ致しましょう。

(アドリブ/絡み歓迎)




 繁栄を渇望し続ける亡者は、光に集る蛾のように生者に群がる。
 ガゼボがあった広場とは反対側。その地でも猟兵は牙をむく。

「村人たちを助けるためにも、まずはこの骸骨たちを倒さなければ!」
 善良な村人を利用し、自身の私腹を肥やすオブリビオンへ強い憤りを露わにするラズロ・ウェイン(人間のマジックナイト・f05993)。
 何が正しくて何が間違っているのか。そして、1人の戦士として自分に何ができるのか。まだはっきりとは分からなくとも、これだけは断言できる。
 ―あのオブリビオンを、許してはならない。今ならきっと戦える。
 感情が燃え滾る中、いつもより冷静な頭で術を組み上げる。
「風よ……不浄の者に螺旋の裁きをもたらせ!」
 ラズロが叫ぶと同時に、風がスケルトンの群れの中心で渦巻き始めた。
 風は徐々にすべてのスケルトンを閉じ込めるかの如く勢いを増し、やがて渦巻く形なき刃と化してスケルトンに襲い掛かり、その首を刈り取る。
 2度目の命も風前の灯火となり足掻こうと仲間を召喚しようとするスケルトンも、ラズロの怒りを表したかのような赤く激しく燃え滾る炎に飲み込まれた。
 
 炎の嵐は多くのスケルトンを灰に還したが、制御しきれていなかった部分もあるのだろう、一部のスケルトンがその苛烈な攻めから抜け出している。
 減った分の仲間を補うべくスケルトンを呼び出そうとするが、仲間がそれに応える前に黒い炎に飲み込まれてしまった。
 黒焔の先では、今しがたスケルトンを切り捨てた薙刀『黒焔呪月』の妖しく光る刃が血振るいの動きに合わせて妖しく輝いていた。
『黒焔呪月』が突撃前に施した式神『響歌』の効果を受けその輝きを増したことを確認し、黒金・華焔(黒の焔・f03455)はにたりと笑みを浮かべる。
これもまたすべて因果応報だ、と言わんばかりの笑みだ。
 視線を移せばいつの間にか新たな獲物が増えており、そのことにも黒金は笑みを深める。
「私の一撃が冥途の土産なんて光栄だろ?」
 交差させるように刃を振るえば、亡者は灰となって散り、子狐型の式神が歌い、黒い焔が勢いを増す。
 まだ足りない。もっとだ。もっともっと燃やして、派手に散らすのが楽しいのだ。
 新たな獲物を求めて、黒金は薙刀を握り直すのであった。

 黒い和服をまとった少女―一之瀬・百華(黒桜繚乱・f01482)は、大切そうに抱え込んだ白い和人形の頭を優しくなでる。
彼女のすぐ先には、黒焔の刃からも逃げきったスケルトンの姿があった。
2人の猟兵に襲われてすでに崩れる寸前であったのだろう、一之瀬の動きに警戒しながらも仲間を呼び出し、体制を整える。
一対多数。一見すれば一之瀬が不利にも見える構図の中でも一之瀬の表情は微動だにしない。
それを好機と見たスケルトンは一斉に彼女のもとへ押し寄せるが、途中でその動きが止まる。
「その程度の武技で、私の『兄様』に勝てるとでも?」
一之瀬は動いていない。スケルトンの襲撃を防いだのは、抱えていた和人形の方だ。
最も迫っていた攻撃を『兄様』は自身の片腕で受け、残りの攻撃もやや透けている『兄様』が、同じような防御の構えで受け止めていたのだ。
 少女が絶対的な信頼を置く『兄様』は、亡者の戦術を1つ上の段階に上げてそっくりそのまま返し、壊滅状態へ追いやってみせたのだった。

 さりとて亡者の猛攻もそう簡単には止まらない。
 模倣人形の間合いの間をすり抜け、少女の生を食らおうとするスケルトンが一之瀬の背後を取る。
 迫る衝撃に備えようとした直後、『兄様』ではない存在が彼女を守った。
 その姿に、ほんの少し一之瀬の表情に驚愕の色が浮かぶ。
「えむぴぃすりぃ様…!」
 3m近い巨躯とシールド、これまで培ってきた経験をもってエムピースリー・シャローム(ウォーマシンのシンフォニア・f01012)は、スケルトンの攻撃をはじき返す。
「なぁに、これでも様々な戦闘経験が相応にあるのです」
 どこか軽い響きの言葉とは裏腹に踏みつけた音はひどく重く、その振動だけでもスケルトンは動きを止めざるを得ない。
 そして彼の経験は増援を呼ぶことは許さなかった。
 ヒートソードが生きながらえたスケルトンの骨を焼き焦がし、灰へと還す。
「周囲に敵影なし。さぁ、進みましょう」
 ユートピアを探すのは未来を目指すものでなければならない。
 過去に惑わされたがためにたどり着てしまった現在を打破すべく、人の心を和らげる音楽を奏でるロボット兵は仲間と共に歩みを進める。


 入口の前に陣取り猟兵の行く手を遮ろうとするスケルトンに対し、リリト・オリジシン(夜陰の娘・f11035)もまた憐憫の情を覚える。
「汝らに休息を与えてやろうぞ。嘆きも絶望も全て平らげてやるゆえ、心ゆくまでぶつけてくるがよい」
 尊大に笑って見せれば、ちらりと八重歯が見え隠れする。
 しかし、手にしているモーニングスター『血染めの流星』は年相応の愛らしさなど塵ほども持ち合わせていない。
 リリトを起点として棘付きの鉄球が暴れまわり、徹底的にスケルトンの骨を粉砕して回った。
 傷ついてなお仲間を増やし立ち向かうスケルトンをリリトが指させば、空の一部が光始める。
「妾が直々に汝らの躯を照らし、魂を清め、進むべき道を指し示してやろう」
 光栄に思うがよい、と言葉をつづけると同時に、天から一筋の光がスケルトンの身体を貫き、高熱で焼き落した。
 まだ救いが必要な罪人は多い。
 全ての罪咎を貰い受けることこそリリトの役目。
 そう言わんばかりに笑みを浮かべ、彼女は再び獲物を握る手に力を加えるのだった。

繁栄を求めて、村人たちは過剰とも言える努力を重ねてきた。
しかし、その努力は本当に正しいものであったといえるのだろうか。
「ごめんね、ぼくじゃあ君たちを助ける事は出来ないから、せめてもと救いに来たよ」
 どこか含みがある謝罪を述べながら、犬曇・猫晴(亡郷・f01003)は目の前にいるスケルトンの頭蓋骨に打撃を重ねていく。
 他の猟兵と比べて極めてシンプルなその一撃は威力こそ目立たないものの、確実に一体ずつ仕留めていった。
 どうにか対処しようとスケルトンも骨を飛ばし続けるが、犬曇が攻撃をかわし続けているのは経験に紐づけられた勘。
 不意打ちを仕掛けても、視覚から攻撃しても、骨が突き刺さることはなかった。
犬曇は淡々と、粛々と、無造作に骨をかわし、掴んではへし折るを繰り返す。
―正しい努力は正しく報われるべし。間違った努力をした人には相応の報いを。
犬曇はどこか楽し気な笑い声をあげながら、道を外した亡者を地に伏せていく。

 その『繁栄』は一体誰のためなのか。
 依頼に関する説明を受けてから抱えて続けていた疑問が、戦場の中でも頭をかすめる。
 頭を振ってユナ・アンダーソン(星骸のスティグマテイカ―・f02647)は目の前の存在に集中し直し、断頭台を模した鎌『エトワル・ボワ・ジュスティス』でスケルトンの頭を跳ね飛ばす。
「今、楽にしてあげる」
 苦しまないように一瞬で全てを終わらせる。
 それを成し遂げるのが『エトワル・ボワ・ジュスティス』であり、今回ユナがスケルトンに対して与えることができる救いなのだろう。
 自身の傷は歯をくいしばって耐え、仲間の傷も星の光で奪い、自らが受ける。
全ては、目の前の存在を救うために。

気が付けば全てのスケルトンが猟兵たちの手によって砕け落ち、灰となり散っていた。
 残るは中で待ち受ける花魁のみ。
 ユナは庭が見通せる階段の上から、胸の前で手を組み、静かに目を瞑って祈る。

 ―どうか、この魂たちに憐れみを。
 絶望が支配するこの世界に、星々の導きがありますように。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『繁栄の代行者・ラグナソピア』

POW   :    繁栄の時、来たれり
【周囲を鼓舞し能力を引き出す声援】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
SPD   :    栄耀の時、来たれり
【正】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【光輪】から、高命中力の【限界を超えて能力を引き出す光】を飛ばす。
WIZ   :    最盛の時、来たれり
【死亡させた人々】の霊を召喚する。これは【自身が創造した肉体】や【他者に憑依する事】で攻撃する能力を持つ。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はリーヴァルディ・カーライルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 亡者を倒した猟兵たちは迷わず予知された部屋へと向かう。

 奥の広間へと押し入れば、数々の調度品と一人の少女の後ろ姿が目に入る。
 調度品は豪華絢爛とはいかずとも丁寧な装飾が施されており、少女が着ているドレスも品の良さが感じ取れるだろう。
「歓迎するわ、猟兵さん」
 振り返った少女は愛らしくニコリと微笑むが、その目は誰に対しても感情を抱いていない。
 ただ、人がいるから挨拶をしたに過ぎないのだろう。

「あなたたちも私と一緒に繁栄を目指しましょう!」
 心の底から『繁栄』を望み、されども共に歩む者のことなど奥にも介さない少女―繁栄の代行者・ラグナソピアは猟兵に向かって手を差し出す。
 
 ラグナソピアが人類にとっての繁栄をもたらすことがないことは明白だ。
 その手を跳ね除けるべく、猟兵たちは行動を起こし始める。
雛菊・璃奈
他の猟兵と連携

貴女が言う繁栄の道は『貴女だけ』の繁栄…。
そんなものは繁栄じゃない…貴女に繁栄なんて与えない…貴女に齎すは呪いと破滅だけ…。
貴女は、ここで必ず滅ぼす…。

【unlimited】を展開…【呪詛】を限界まで織り込んで呪力と威力を高める…。
また、九尾凶太刀にも同じく限界まで【呪詛】を込め【2回攻撃】【衝撃波】を放ち攻撃しつつ接近…。立ち塞がる召喚霊は【衝撃波】で【なぎ払い】。
敵の攻撃は【オーラ防御】【見切り】で防ぎ、【呪詛】【武器受け】【カウンター】魔剣アンサラーで攻撃を反射…。
至近距離から凶太刀による斬撃と展開させていた【unlimited】の一斉掃射を叩き込んで討ち滅ぼすよ…!


クロウ・タツガミ
他猟兵と連携

【POW】

繁栄の定義について問いただしたくはあるな、どうも自分の想像するものとは違うようだ

まずは【三位龍装】で攻撃力を高め、【戦闘知識】を元にしてサカホコ(ハルバート)を用いた、【怪力】による【2回攻撃】で近接攻撃を仕掛けよう。敵の攻撃に対しては、ガントドレットを使い【盾受け】をすることで他の猟兵を【かばう】つもりだ。

余力があれば【力を溜め】一気に【串刺し】を狙う。

その姿なら、多少は油断が誘えるとでも?

敵が鼓舞を試みるのに気づいた場合、レプリカを【投擲】して、その邪魔を試みよう


何と言って鼓舞するつもりかは知らないが、その間、黙って見ている理由はない



「どうも自分の想像する繁栄の定義とは違うようだ」
「あなたが言う繁栄の道は『貴女だけ』の繁栄…。そんなものは繁栄じゃない…」
 クロウ・タツガミ(昼行灯・f06194)は繁栄の認識の差異に首を傾げ、雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)は不快感をあらわにする。

「貴女は、ここで必ず滅ぼす…」
 雛菊の周囲に怪しげな雰囲気をまとったおびただしい数の剣や刀が舞い始め、雛菊はその1つ1つに呪詛を織り込む。
 魔剣妖刀が放つ邪気は時間がたつごとに強くなり、凡人であればそれだけで発狂しそう空気があふれ出した。
「あらあら、そういうのは繁栄の未来にいらないわ?私はこういうのが好きなの!」
 ラグナソピアが手を振り上げると、足元に魔方陣が浮かび上がり、そこから現れた腐った肉体を持つ亡者がうめき声をあげて猟兵たちへ迫る。

 きっとこれが彼女にとっては繁栄するにふさわしい村人の姿なのだろう。
 耐えきれないというのなら耐えきれる肉体を与える。オブリビオンと共に在れる精神に書き換える。全て、善意なのかもしれない。
 最も、そうなった時点で人としての生は終わってしまうのだが。

 亡霊が迫ってきているが、呪詛を限界まで充填するにはもう少し時間がかかる。
 反撃のために雛菊が魔剣アンサラーを構えたところで、彼女を庇うようにクロウが飛び出し、左手のガントレットでその攻撃を受け止めた。
 クロウが出てくるとは思わなかったのか一瞬驚愕の色がその顔に移るも、直後にその肉体の後ろから白い靄がそこから抜け出そうとしているかのように蠢く。
「酒は飲ませる、サカホコ、マガホコ、力を寄越せ」
 刹那。雛菊を襲った亡者の肉体は無残な肉塊へとなり、クロウの足元にぐしゃりと不快な音を立てて落ちる。
 隙なく2人が周囲を見回しても先ほどの白い靄は見えない。
離脱が間に合わず、攻撃力の増したサカホコの攻撃を受けてしまい肉塊と共に沈んでしまったのだろう。
ラグナソピアの目が見開かれ、人間のように悲痛な声で叫んだ。
「まだよっ、まだ繁栄はあなたを見捨ててなんか…っ!」
 不自然にラグナソピアの言葉が止まる。その頬には一筋の切り傷。
 何が起きたのかとラグナソピアが振り返ると、壁には小さなナイフが突き刺さっていた。
 ―黙って見ている理由はない、と残身の姿勢を残していたクロウの鋭い目は語る。

「今度は、こっちの番…!」
 呪詛の織り込みを終え、重々しいオーラをまとった刃を背負って突撃する雛菊。
 手にしている九尾凶太刀もまた限界まで呪詛を蓄え、妖刀と呼ぶにふさわしくなっている。
 わずかばかりの回復を受けて立ちはだかろうとした死霊は、太刀による衝撃波だけで消し飛ばされてしまった。
 すぐ目の前から放たれた魔剣、妖刀はラグナソピアをハリネズミのように刺し抜き、怨念があふれる斬撃は華奢な体を切り裂く
雛菊を追うかのように飛び出してきたクロウの一撃もまた腹部に深く深く突き刺さった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

寧宮・澪
自分だけ、の、繁栄って……虚しく、寂しく、ないん、でしょかー……。
誰とも、歩まないのは、繁栄って言わない、気がするん、ですがー……。

【謳函】、使用。
オブリビオン、倒しましょー……。
村の人たち、が報われるようにー。
死んでしまった、人たちが眠れる、ようにー……。
いっぱい、【鼓舞】、【勇気】、【祈り】を込めて、【歌唱】、してますよー……。

【オーラ防御】や、【見切り】で、被弾を抑えながらー……。
少し、世界に、お願いしましょー……。
ちょっぴり、戦いやすくなるようにー……。

(アドリブ、連携、おまかせですよー)


リリト・オリジシン
ふむ。汝、ヒトを見てはおらぬな?
それで、何を持って繁栄などと謳うのだ
総体としての繁栄か。それとも、お主のだけか?
ははっ、いずれにしてもまやかしよな
眼は開けども、その何も見ぬ眼では繁栄を掴むなど程遠かろうよ
……いいだろう。その虚栄の罪もまた、妾が呑み込んでくれようぞ

血統覚醒にて力を高め、怪力で持って血染めの流星を振るい、なぎ払う
ラグナソピアに当たろうが当たるまいが気にはせぬ
妾がするのはその虚飾を剥ぎ取ることぞ
この部屋を彩る装飾、汝が繁栄の証
その全て打ち砕いてくれよう
ああ、もし当たったとして、一撃で気をなくすなどしてはくれるなよ?
それでは興が覚めてしまうというものだろう



 共に繁栄を目指そうと手を差し伸べられたリリト・オリジシン(夜陰の娘・f11035)は、相手を見ずに放ったその発言を鼻で笑って見せる。
「それは総体としての繁栄か?それとも、お主だけのか?」
 どこか馬鹿にしているかのような響きに、ラグナソピアは眉を顰め、リリトの問いに答えることなく再び大きく息を吸う。
「繁栄は努力する者と共にあるのです!最盛の時は、今ここに!」
 ラグナソピアの声と共に現れたのは、目は落ちくぼみ、体は腐り果てた肉体。
 先ほど召喚されたものと比べると、声援の影響からか露見している筋肉が増え、その一撃をやすやすとは受けさせないといった意思が垣間見える。
 これは砕き甲斐がありそうだとリリトが笑みを深めたところで、やや後ろ―寧宮・澪(澪標・f04690)の持つ小さな匣からよく澄んだ歌声が響き渡った。
「一つ、聞かせてくださいー…。自分だけ、の、繁栄って……虚しく、寂しく、ないんでしょかー……?」
 表情の読み取りづらいまなざしにを向けられたラグナソピアはきょとんとした表情で返す。
「私だけ?…私が望むのは、みんなでたどり着く繁栄よ?みんなで頑張りたいから、こうして頑張れるよう応援したりちょっと肉体改造をしたりしてるでしょう?」
 理解に苦しむ上に賛同もできない内容だが、一応ラグナソピアが考える繁栄の中にも村人…と呼称する何かの存在もいるらしい。
 救いようのない認識のずれに寧宮はため息をこぼす。
そして匣から奏でられる歌声に合わせて自身の祈りを込めた歌声を重ね始めた。
 ―猟兵のみんなが少しでも戦いやすくなるように。
 ―死んでしまった人、今も苦しむ村人たちが報われるように。
 ―繁栄とは思えぬ繁栄を謳う、オブリビオンを倒す助けとなるように。
 思いは優しい歌声に乗って猟兵へと伝播し、リリトの肉体を活性化させる。
「ほう…、これは期待に応えねばなるまい!」
 リリトの赤い瞳がさらに赤く、高貴さも感じられる深紅に染まる。
 強化された怪力で振るわれる星は死霊の肉体を粉砕して名前通り血染めの流星となり、勢いを殺すことなく周囲の調度品をえぐり、爪痕を残し、ラグナソピアの華奢な体を吹き飛ばした。
 シャンデリアは地に落ち、白い壁紙も血で参加した血で汚れ、切り裂かれている。
 真っ二つにされて完全に役目を果たさなくなってしまったものもある。
 ラグナソピアがせき込みながら目にした世界には、求めた繁栄など一切残っていない没落しきった世界だった。
 砕けたガラスを踏み鳴らしながらリリトはショックを隠せないラグナソピアに歩み寄り、あざ笑うかのような皮肉な笑みを浮かべて言い放つ。
「この程度で気をやってもらっては困るぞ。それでは興が覚めてしまうというものだろう」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒金・華焔
【アドリブ連携歓迎】
お誘いは嬉しいがな、人の繁栄はお前らオブリビオンの屍の上でしか成り立たないんだよ
そういう風に出来てるんだ、この世界は
恨むなら、世界の理でも恨んでおくんだな

まずは大狼の霊を召喚して戦力増強(高速詠唱)
そいつに前衛を任せて、私は敵の動きを観察して隙を見つけ出す(見切り、情報収集)
大きな隙を見つけたら黒焔呪月の力を全開に
回避も防御も出来ない、全力の二連撃を叩き込んでやるよ(属性攻撃、範囲攻撃、二回攻撃、なぎ払い)
敵が配下を召喚してるならそいつらも巻き込める様、
これまでの経験を元に上手く立ち位置を調整したいね(戦闘知識)

じゃあな怪物
人の繁栄の歴史にお前の名は不要だとよ


エムピースリー・シャローム
真の姿を解放
奏甲を展開し進みましょう

盾で受け、時間を稼ぎ、エレクトロレギオンを自身の背後に展開
ひと時に偽の体を粉砕し道を切り開きます

操られている生者は押しのけて進みます
体重とサイズの差は大きいのですよ

ラグナソピアまで近づけれればやることは簡単です
押さえつけて首を撥ねる
そのために踏みつけます

空々しく響く言の葉に貸す耳はありません
繁栄とはそれを望む者が自らその姿を描きながら作り上げていくものです
望まぬ繁栄は自らの力を浪費する衰亡と変わらないのですから



「太古の神霊よ、歪み堕ちろ。我が僕となり、全ての敵を撃滅せよ」
「繁栄の道は閉ざされていない!お願い、力を貸して!」
 黒金・華焔(黒の焔・f03455)が大狼を呼び出す声と、ラグナソピアが死霊を呼び出す声が重なる。
 2人の間で呼び出された狼と死霊が激突し、その衝撃により戦闘の余波で壊れた調度品のかけらが飛び散ってゆく。
 ガシャガシャと足元のガラスを砕き拮抗した勝負を繰り広げている中、あとから呼び出されたであろう死霊が狼の背中めがけて飛んでいく。
 きっとその体を乗っ取ろうとしたのだろう…ぶわりとその身を薄い膜のように広げた。
 次の瞬間にはその膜が狼を完全に覆うはずだったのだが、間に膜よりも大きな壁…否、重々しそうな装甲が死霊の憑依を阻む。
 死霊の攻撃を阻んだ装甲の持ち主―エムピースリー・シャローム(ウォーマシンのシンフォニア・f01012)の身体は、真の姿たる古いロボット兵の姿へと転じていた。
「生命反応なし。粉砕します」
 言うが早いか後方に機械兵器が容赦なく死霊に群がり、圧倒する。
 途中で小さな瓦礫や反撃がエムピースリーめがけて飛んできたが、展開された『奏』甲が美しい音を響かせるだけ。その守りは硬く、傷をつけることすら叶わない。
 死霊の猛攻も大狼と巨兵の前では児戯にも等しく、ある程度数を減らしたところでエムピースリーは行動に出た。
 その体重と大きさに物を言わせてラグナソピアへと近づき出したのだ。
「待って、あなたなら私と繁栄の道を歩めるわよね!?」
「あなたに貸す耳はありません」
 鉄壁の守りを誇る超重奏甲を展開したエムピースリーの体重とサイズの差を、死霊は覆すことができない。
 ラグナソピアの悲痛な叫びを無視して力づくで近づき、その重さで踏み付け地面へと固定する。
「私に任せな!」
 注意深くラグナソピアの動きを観察していた黒金が黒焔呪月を手に突撃してくる。
 手にした黒焔呪月は妖しい輝きを強く放ち、黒い炎が獲物に舌なめずりするかのように揺らめいている。
 その全力の一撃は身を護るためにとかき集めた死霊たちごとラグナソピアを切り捨てた。
 黒金は地に伏せるラグナソピアの髪をつかんで無理やり自身の方へ向けさせると、楽し気な雰囲気を隠すことなく言い放つ。
「お誘いは嬉しいがな、人の繁栄の歴史に怪物の名は不要だとよ」
 歯ぎしりをしてにらみつけるその様子に、また一つ黒金は笑みを深めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

セシル・ラピエール
一緒に歩むなんて、お断りだよ。キミの言う「繁栄」は、少し気持ち悪いしね。

からくり人形と共に参戦するよ
ボクは皆の補佐に回ろう
攻撃されそうな人がいたら、人形に庇わせる。間に合いそうにないなら、ボク自身が庇いに行く
人形は壊れても直せるし、ボクも幾ら殴られても構わない体だからね

ああ、でも、殴られっぱなしというのは癪だね
からくり人形が壊れたら、操り糸と人形の接続を解除。フリーになった操り糸でラグナソピアを絡めて、味方のユーベルコードにぶつけてやろうかな?
【敵を盾にする】ということで、こういうのもアリだよね?


ラズロ・ウェイン
「繁栄の代行者、ラグナソピア。勝てるのか、僕に」

少女の姿をしているが、強大な力を持つその威容に、僕は戦慄していた。

「だが、猟兵としての使命……この村の真の繁栄のためには、ここで立ち止まるわけにはいかない!」

先程のスケルトンの群れ、善良なる村の人々を脳裏に浮かべ、無理矢理にでも体を奮い立たせる。

「周囲を鼓舞する声援、厄介だな。ならば、そこから封じよう!」

ラグナソピアに接近し、ユーベルコード【トリニティ・エンハンス】で状態異常力を強化。【ルーンソード】で、ラグナソピアを攻撃する。

彼女の喉を狙い、沈黙させ、声援を止めることを試みよう。

「マジックナイトの剣はただの剣じゃない。それを証明してみせる!」


ユナ・アンダーソン
繁栄ね
もう終ってる存在が繁栄を謳うのも滑稽だけど
それは一体誰のためのものなのかは聞くまでもなさそうね
いいわ、その道を断ってあげる

なぎ払い3、範囲攻撃3を用いてエトワル・ボワ・ジュスティスを振り回しよけられないように広範囲を攻撃し断頭

傷ついた味方がいたら優しさ10、手をつなぐ10、激痛耐性5を用いて傷奪う星痕を使用
あなたの傷を私にちょうだい?

攻撃は武器受け3、第六感5で防御

戦闘が終ったら今までの犠牲者に祈り6を
――――彼らの魂に憐れみを

アドリブで他の方との絡み歓迎



 ドレスはすっかりぼろぼろだが、彼女の持つオブリビオンとしてのプレッシャーや死霊をも操る強大な力を前に、にラズロ・ウェイン(人間のマジックナイト・f05993)の足はわずかに震えていた。
 ラグナソピアと目が合う。彼女の微笑みにうすら寒いものを感じた。
 ラグナソピアの口が何かを語る。脳が理解を拒否して、何と言ったのかわからない。
 ―僕の実力と知識は、彼女に届くのだろうか。そんな疑念が彼を支配する。

「危ないっ!」
 ガキンッと硬いものがぶつかる音がする。
 セシル・ラピエール(サーヴァント・f01008)の操るからくり人形が、反応が遅れたラズロを守った音だ。
 からくり人形にはじかれてやや後ずさった死霊を見れば、これまでと様子が違う。
 死霊が取り付いた肉体は右手が骨を突き出て槍状となり、全身の筋肉も異常なまでに発達している。
 どういうことだとセシルがラグナソピアを見やれば、手元で展開されている菱形が連なる光輪から光が放たれていた。
 ユーベルコードによる強化だと推測するのは容易だった。
「あなたはどう?一緒に繁栄の道を行かない?」
「冗談じゃない。そんなのお断りだよ」
 気持ちが悪いと吐き捨てながら、ちらりと手元に戻したからくり人形を確認する。
 ―思ったよりも損傷が激しい。もってあと一発だろうか。
 張り詰めた空気が漂い、セシルと死霊のにらみ合いが続く。
 次に動いたのは、どちらでもなかった。
「もう終わってる存在が繁栄を謳うのも滑稽だけど…その道を断ってあげる」
 ユナ・アンダーソン(星骸のスティグマテイカ―・f02647)の操るギロチンを連想させる巨大な大鎌が死霊の首を刈り落とした。
 続けざまに刃はラグナソピアの首を求めて宙を踊る。
 直撃は危険だと判断したラグナソピアはかわそうとドレスを翻すが、セシルのからくり人形がそれを許さない。
「どきなさいよぉ!!」
 乱雑に呼び出した死霊がその身を犠牲にしてからくり人形を打ち砕くが、セシルの一手はまだ終わらない。
「こういう事も、できるんだよ?」
 元はからくり人形を操るための糸が、恐ろしい速度でラグナソピアを拘束する。
 新たな人形を得たセシルは、拘束から逃れようともがく彼女を静かに、それでいて力強く名誉なことだといわんばかりに断頭台の前へ送り出す。
 罪人を捉えた刃は、まっすぐとその首筋をめがけて、落ちた。
 エトワル・ボワ・ジュスティスの刃が地に突き刺さると同時に、その風に合わせて桃色の髪が舞い上がる。
 己の限界を超える光を浴び、抵抗に抵抗を重ね、やっとのことで抜け出したのだろう。
 まだ彼女の首と胴体はつながっているが、白かったドレスが赤黒く染まり始めていた。

 ラグナソピアの繁栄を奪い、亡者の歪められた生を奪い。
 それでもまだ奪おうとする彼女が次に狙ったのは、ラズロの恐怖だった。
ユナは恐怖で動けないラズロの手を包み込むように握り、優しく声をかける。
「彼らの魂を助けることができるのは、私たち猟兵だけよ」
 ユナの言葉を聞いてラズロの頭をよぎったのは、庭で倒したスケルトンと、苦しんでいると説明された村人の姿。
「この村の真の繁栄のためには、ここで立ち止まるわけにはいかない!」
 彼の目から迷いが消え、『猟兵としての使命を果たす』という決意の炎がともる。
そして、その決意に応えるかのように赤、青、緑色に光る3つの魔力がルーンソードに光を与え、敵対する物を蝕む力を強化する。
 迷いなく振るわれた刃はラグナソピアの喉を切り裂いてみせた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

犬曇・猫晴
共闘者:枯井戸・マックス(f03382)

お初にお目にかかります、領主様。
早速ではございますが、カチコミだよ。ガサ入れだよ。
こんなブラック企業ならぬブラック領は摘発しなくちゃね。

【POW】【忍び足】【ダッシュ】
マスター!こんなところで会うなんて奇遇だねぇ
それじゃあちょっと、共闘しちゃおうか

凄いねこの鎧、重さを感じないどころか身体が軽くなった気分だ
分身に自分の持つ本当の〈夜鳥〉を渡して二刀流に
分身をまっすぐ向かわせ本体への注意を逸らさせ、
本体は死角から奇襲攻撃
攻撃毎に役割を交代、いい感じのタイミングででっかい一撃……いや、二撃をお見舞いしよう

アドリブ歓迎


枯井戸・マックス
共闘者:犬曇・猫晴(亡郷・f01003)

「待たせたな青年。こんな悪趣味なアビスはぶち壊してやろう」
銃による【援護射撃】をしながら駆けつけ、猫晴の背後に立つ。
「星辰の導きに従い来たれ!サモンアーマー・ジェミニ!」

和洋折衷の鎧のパーツが召喚され、空中で組み換わりながら猫晴の全身に装着される。そしてマックスから仮面が浮かび上がり、猫晴の額にピタリと張り付き召喚完了。
元の依り代は力無くその場に崩れ落ちる。

「双子座の属性は『複製』。目に映る物だけが真実とは限らないぜ」
猫晴の一挙手一投足がぶれるように分裂して手数を増していく。
そして気付けば二人に分裂した猫晴がラグナソピアに相対していた。

アドリブ歓迎。



「早速ではございますが、カチコミだよ。ガサ入れだよ。こんなブラック企業ならぬブラック領は摘発しなくちゃね」
 生き生きと愛用している剣鉈『夜鳥』を弄んでいると、犬曇・猫晴(亡郷・f01003)の目に見知った顔が映る。
「マスター!こんなところで会うなんて奇遇だねぇ」
「おう、待たせたな青年」
 犬曇が『マスター』と呼んだのは、残っている死霊に向かってマグナムを撃ちこむ丸サングラスの男性―の、額のあたりにある仮面。
 『マスター』と呼ばれた仮面―枯井戸・マックス(サモナー・ザ・アーティファクト・f03382)は目を細めて好戦的に笑う。
「いっちょやるか」
「共闘しちゃおうか」
短く言葉を交わしたのち、マックスは死霊の隙を突いて犬曇の背後にまわる。
「星辰の導きに従い来たれ!サモンアーマー・ジェミニ!」
 マックスが呪紋を唱え挙げると、宙に和洋折衷の鎧のパーツが召喚される。
 それらは空中を飛び交いながら犬曇へと装着されていき、最後に依り代から離れたマックスが犬曇の額にぴったりと張り付いた。
「凄いねこの鎧。重さを感じないどころか身体が軽くなった気分だ」
「へへ、ありがとよ。…だが、この鎧の本質はそこじゃあない」
 ―ジェミニ。それは双子座を意味する。
 よくわからないと怪訝そうな様子でいると、いつの間にか彼の隣にもう一人、犬曇とそっくりな存在が立っていた。
 『複製』。犬曇の分身が生まれたのは、鎧騎士の能力によるものだったのである。
「こういうこった。じゃあ、あとは使いこなしてみな!」
「なるほど、了解っ」
 手数が増えたのなら、と犬曇は分身に己の『夜鳥』を手渡し、ラグナソピアに二刀流の高速斬撃を見舞わせる。
 分身が気を引いているうちに犬曇自身も死角から奇襲を仕掛け、確実に体力を奪っていった。
 すでに瀕死になりかけている彼女には、死霊を呼ぶ余裕すらなく、自身を鼓舞しながら高速の斬撃と読めない奇襲についていくのが精いっぱいだった。
 何度か立場を変え、ついに彼女から歌う余裕が消える。
「ここで決めさせてもらうよ」
 単純ながらもたった一撃で周囲の床を抉るほどの震脚が、分身と合わせて二撃もラグナソピアを襲う。

 陥没した床の中心で、繁栄を謳って村人を終末へといざなった少女は、光の砂となって消え去った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『日常を続けるために』

POW   :    巻き割りや耕作など、日々の仕事を請け負って村人の負担を減らす。

SPD   :    近くの森や川で狩猟採集を行い、当面の食糧事情を改善する。

WIZ   :    料理や芸事で村人を元気づけ、活力を養ってもらう。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 人類に適さぬ繁栄の道を潰し終えた猟兵たちは、屋敷を出て、村人たちが生活する地区へと向かう。
 そこで目にしたのは、繁栄を夢見て過激なまでの努力をした人間の末路だった。
 痩せ細った身体。うつろな瞳。活気のない街。
 このままでは村は滅びると直感するだろう。

 君たちは、彼らに正しい繁栄への道を指し示すことができるだろうか。
リリト・オリジシン
まあ、まずは飯であるかな
その痩せ細った身体では芯からの力も出せまいよ
だが、突然に固形物を身体に入れては逆に毒
何か、スープの類などよいかもしれんな
材料となるものぐらいならば、領主の館にもあろうよ
今後のことを考えれば全ては使えぬ
しかし、元は村人達の物だろう。多少ここで使い、還元するも良かろう

慌てて食すでないぞ?
ゆっくり、ゆっくりとだ
偽りの繁栄と違い、この飯は逃げぬし、現実のものとしてここにある
ゆっくり食い、腹を満たせ
腹満つれば、自ずと心も満ちよう
これからのことを考えるにも、それからというものぞ
今度こそ騙されぬ様、飯でも食いながら自分の、汝らの答えを出すが良いさ


枯井戸・マックス
●WIZ

「おいおい、お前さん達はもう十分に働いたろう?ほら、そこ座りな」

まだ働こうとする住民がいたら、諌めて休息を促す。
そしてドリップセットを持ち運ぶ愛用の茶色いスーツケースを広げ、喫茶タムタム・ダークセイヴァー店を臨時開業。

「疲れた心を癒すにはこれが一番さ。ほら、とっておきのブルマン(高級豆ブルーマウンテン)だ。これはお前さん達の為に淹れさせてくれ」

綺麗な飲み水があるか分からないから、UDCアースからミネラルウォーターを持参して、手際よくドリップの準備をする。

「……俺達もいつまでも支援をする事は出来ない。この世界を守るのは、結局はこの世界の住人さ。明日の為に今はゆっくり英気を養ってくれよ」


ユナ・アンダーソン
頑張って繁栄を実現してもそこに自分がいなければ意味がないでしょうに
……例え、大切な人のためだとしても
あなたがいなければその人は喜べないと思うわ

救助活動4、医術3を用いて応急処置を施します

あまりに酷い状態の人には優しさ10、手をつなぐ10、激痛耐性5を用いて傷奪う星痕を使用
あなたの傷を私にちょうだい?

料理2で体に優しい料理を作って元気づけます

アドリブで他の方との絡み歓迎



 ユナ・アンダーソン(星骸のスティグマテイカ―・f02647)は、広場の隅で座り込む男たちの近くに歩み寄る。
 彼らの肌は荒れ果てた大地のようにハリがなく、その手にはひどいひび割れが刻まれ、その顔を支配していたのは絶望だった。
「働かなきゃ。頑張らなきゃ。俺には妻が、子供が…」
「俺が我慢すればいいんだ。おっかあの分まで、俺が動けばいいんだ…」
 ひどく甘美な魔の手は、彼らから正常な判断力を奪っていたらしい。
 ユナは特に痩せ細った男の前に目を合わせるようにしゃがみ、その手を優しく包み込む。
「……例え、大切な人のためだとしても、あなたがいなければその人は喜べないと思うわ」
 男とユナを中心として、地上で星々が瞬き始める。
 その星が手の傷を撫でれば時が遡るように皮膚が再生され、肌を撫でればそこに血の気が戻りだす。
 彼の苦しみは彼女の星によって奪われ、その顔に驚きという、人間らしい表情が宿り始めた。
 突然の出来事に、男らははくはくと口を動かして彼女を見つめる。
「おーい、嬢ちゃーん!ここにいたのか!」
 そんな雰囲気を壊したのは枯井戸・マックス(サモナー・ザ・アーティファクト・f03382)だった。
 本体たる仮面は肉人形の額の上に戻っており、肉人形の手にはどこかレトロな雰囲気の漂う茶色のスーツケース。
 戸惑う彼らを余所にスーツケースからのはコーヒーミルにサーバー、『ブルマン』とラベル付けされた瓶―彼のもう1つの仕事道具が取り出された。
「喫茶タムタム・ダークセイヴァー店、臨時開業だ」
 そう宣言するマックスの表情は、どこかおちゃらけている。
「あ、いや、俺は仕事が…」
「おいおい、お前さん達はもう十分に働いたろう?ほら、そこ座りな」
 その場を離れようとした男を容赦なく花壇の縁へと座らせるマックス。
 それもそのはず。
マックスが今この瞬間に淹れたいのは、気を張り詰めて疲れ切った心を癒す極上の一杯。
 彼に飲んでもらまなくては、わざわざ持ちこんだ水も無駄になってしまう。
 手際よく準備し始めると、コーヒーの独特な香りが広場一杯に広がり、少し離れた所にいた住民も集まりだした。
「やっておるようだな」
 臨時店に合流したのは、寸胴鍋と大量の食器類等を乗せた荷車を引いてきたリリト・オリジシン(夜陰の娘・f11035)だ。
 領主の館の中に材料があると踏んだ彼女は、備蓄庫から野菜をいくつか拝借し、スープを作ってきていたのだ。
 その場にいた住民の手を借りて即席のコンロを作り、鍋に火をかける。
 じっくりと弱火で丁寧に煮込み、コトコトと音がしてからふたを開けてみれば、優しく食欲をそそる香りが広がった。
 住民の身体に気を使って作られた黄金色のスープは、野菜も細かく刻まれている。
 これまで食事もなおざりになってきた住民たちに、空腹という感覚が戻り始め、楽しい食事の記憶が呼び起こされる。
「ありがとうございます。これを飲んだらすぐに…」
「それはならんよ。ゆっくり、ゆっくりとだ」
 これからのことを考えるにも、まずはゆっくり腹を満たしてからだとリリトは気が急いてしまう女性を優しく諫める。
 偽りの繁栄と違って現実は逃げないと、じんわりその手から伝えてくるスープに女は静かに涙を流した。

 残酷な過去を奪う優しい星がきらめく広場。
 そこでは、現在を慈しむコーヒーと未来へ誘うスープの温かく優しい香りが漂っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

寧宮・澪
お疲れ様、でしたー……。
今はゆっくり、休んでいいんですよー……。

ゆっくり、ゆったり、【Resonance】をー……。
今まで、頑張りましたねー……。
少しだけ、お休み、しましょー……。
泣いても、笑っても、怒っても、眠っても、いいんですよー……。
必ず、報われますよー……すてきな、日が、きますー……。

【鼓舞】、【祈り】、【優しさ】、【勇気】、【覚悟】……。
なんて、言えばいいんでしょうねー……。
いたわりたい、とか、安らいで、とかー……。
せめて、ちょっとだけでも、癒やされます、ようにー……。
【歌唱】、しますー……。

(アドリブ、連携、お任せですー)


セシル・ラピエール
まずは当面の食糧事情だよね……道を示しても、その途中で倒れてしまったら意味がないよ
行こう、エクレール。獣狩りだ

呼び出した相棒のエクレールと共に、森中を駆け巡って狩りをするよ
ボクとからくり人形で獣を追い込んだり囮になりつつ、エクレールに仕留めてもらおう
人形が邪魔になりそうなら、さっさと仕舞って、操り糸を使ったワイヤートラップで獣を捕まえよう
今後は村の人達だけで狩りをすることになるだろうし、ワイヤートラップの作り方は教えて帰りたいな

日持ちのする調理法や獣肉の処理の方法も、伝えてあげたほうが良いかな……?


エムピースリー・シャローム
【POW】
歌を紡ぎながら労働に勤しみましょう
何、この体
力はあるのです

まずは英気を養い、体を作りましょう
全てはそれからですよ

ゆっくり休んでください
心が空回りしているときはメンテナンスからです

薪を集め乾燥させ、乾燥している薪を割りましょう
木を切り木材を作り、家屋をよりよくしましょう

夜には星の物語を歌いましょう
あなたたちはこれからなのです



 村はずれにある森の中。
 セシル・ラピエール(サーヴァント・f01008)は金獅子のエクレールと共に木々の間を駆け抜けていた。
 1人と1頭の視線の先には1頭のイノシシ。
 その体格は非常に大きく、食の問題を解決するにはうってつけの獲物だ。
 追いかけて追いかけて、とある場所にイノシシを追い込む。
 そして、イノシシがそこにたどり着いた瞬間だった。
 ひゅんっと空を切り裂く音がし、それと同時に逃走を続けていたイノシシがその場に崩れ落ちた。
 その原因はセシルが仕掛けたワイヤートラップ。
 強靭な操り糸によるトラップがイノシシの足を取り、それに気が付かずに逃走しようとしたため転んでしまったのだ。
「ん、これなら大丈夫そうだね」
 トラップが有効であることを確認したところで、エクレールにとどめを刺してもらう。
 日持ちのする調理法や獣肉の処理の方法を伝えるなら、目の前で実践してみせた方が早いだろう。
 そう考えたセシルは仕留めたイノシシをエクレールの背中に乗せて森の外へと向かった。

「…ん、なんだろう」
 森を出てしばらく歩いたところで、セシルの耳に心地よい音が届く。
 音につられて足を運ぶと、その音は誰かの歌声であると気が付く。
 そして、その中に木を割る音が混ざっていることも。
 たどり着いた先にいたのは、エムピースリー・シャローム(ウォーマシンのシンフォニア・f01012)だった。
 それすらも音楽の一部だといわんばかりに、カコンッカコンッと小気味のいい音を立てて薪を割り続けるエムピースリー。
 その傍らには老夫婦の姿と山になった薪の山が見えた。
「あの、それはわしらの仕事だから客人にやらせるわけには…」
「心が空回りしているときはメンテナンスからです。何、この体、力はあるのです」
 老人男性の心配を、返事と点滅1つで返し、乾燥した薪を増やそうと少し場所を移して今度はその体から温風を吐き出した。
 温風を吐き出す音すらも柔らかい響きを持ち、温もりも相まって老婦人はこくりと船をこぎ出している。
「まずは英気を養い、体を作りましょう」
 人の心を和らげる音楽を奏でるかつてのロボット兵は、老夫婦の未来を想い、優しい音を奏で続けた。

 日がすっかり沈んで星が瞬き始める時間帯。
 猟兵の手助けにより多くの住民が久しぶりの休みとして眠り始めていた。
 しかし、休むという行為に自責の念に駆られて眠れない住民も一定数存在しており、彼らは目に隈を作りながら働いている。
 そんな光景を寧宮・澪(澪標・f04690)は屋根の上から眺めていた。
 すぅ、と息を大きく吸う。
 「響いてー……共に、応えてー、鳴りたまふー……」
 ゆったりとした旋律と伸びやかな歌声が響き渡った。
 その歌声には村人が休めるようにという祈りが、これまでの努力に対する称賛が、村人の努力は必ず報われるという鼓舞が、様々な思いが込められていた。
 思いの詰まった歌声は彼らの休むことに対する罪悪感を払拭し、優しい夜を届ける。
 きっと彼らも、今夜は温かいベッドの中で体を休めることができるだろう。
「お疲れ様、でしたー……」
 ふかふかお布団の中で、素敵な夢が見れますように。
 そんな願いも込めて、彼女は再び優しい夜をもたらす歌を歌いあげるのであった。

 彼らがこの先繁栄に至るかは、予知がない以上誰にもわからない。
 しかし、猟兵たちが歪んだ繁栄を屠り、村人に希望を与え、未来へと続く道を指し示したのは確かな事実だ。
 ―この世界が歩む道に、祝福あれ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月02日
宿敵 『繁栄の代行者・ラグナソピア』 を撃破!


挿絵イラスト