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【TST】脱衣と共に征く青天井の彼方~清水超高台~

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●地上に輝く五芒星
 キマイラフューチャーの遺跡群は非常事態に見舞われていた。
『それぞれ謂れのある五つの遺産にお参りをすれば願いが叶う』
 キマイラフューチャーの住人たちの間でそんな噂がささやかれている遺産郡、その全ての遺跡がオブリビオンに占拠されてしまったのである。
 このままでは、オブリビオンの願いが叶えられてしまうかもしれない。
 手遅れになる前に。全ての遺跡を取り戻さなくてはならない。
 グリモアは、不吉な予兆を告げていた。

 それは、旧きと新しきが共存する街に聳える白亜の巨大樹。
 それは、未曾有の災害の後に建てられた海風と共に在る塔。
 それは、極寒の地において人々を見守り続けたタワー。
 それは、長い争いの末に当時の人々が作り上げた心の支え。
 それは、人々の信仰の場であった広いステージ。

 彼らはささやかな願いを胸に、あるいは尊敬の意を込めて、それら遺産群をこう呼んだ。

 トーキョースカイスリー、と。

●キョミズ・スゴイタカィステージ、通称清水超高台
 山ひとつまるまる全て使って組み上げられた観光名所がキマイラフューチャーにはある。
 旧人類が参拝したといわれるテラ・テンプルをモデルに組み上げられたその観光名所の名は、キョミズ・スゴイタカイィステージ。通称、清水超高台。
 九十九折りの登山道やそれに付随する様々なショッピングモール。登山道を登った先にはイベントホールとジンジャ・シュライン。
 キマイラフューチャーの中でも特に建物が過密するその名所では毎日のようにイベントが開催されており、日々誰かしらが楽しく過ごしていたのだが……?

●お色気漂う青天井
「と、いうのがこれから皆に向かってもらうところよ」
 ニコラはふぅ、とため息をひとつ。今回の出撃先はキマイラフューチャーでも有名な観光スポットだ。転移先の説明をするだけでも説明は長くなる。
「そこで何が起きているのかというと――」
 ニコラが手元でグリモアを操作すると、猟兵たちに開示されるのは2種4体のオブリビオンの姿。かたや3人1組で頭部が麻雀牌になっているオブリビオンであり、かたや見覚えがある者も多いであろう少年姿のオブリビオンだ。
「賭博にカツアゲ、強制脱衣に観光スポットの不法占拠……説明していて頭が痛くなってしまいそうよ」
 説明するニコラが真顔になるのも無理もない。
「超高台の登山道を占拠する雀牌戦闘員は道行く人々に麻雀の青天井勝負を挑んでいるわ。というか、ほぼ強制的に勝負に引きずり込んでいるわね」
 麻雀に負ければ強制脱衣である。男女問わぬ脱衣被害で現地は阿鼻叫喚らしい。なお、脱ぐものが無くなるとカツアゲされるとのこと。危険なことこの上ない。
「超高台の頂上にはパスト・フォーサイス。何を企んでいるのかはよく判らないけれど、この超高台には『参拝した者の願いが叶う』なんていう言い伝えもあるわ……オブリビオンの願いが叶って何かが起こってからでは遅いの」
 そもそも、人気の観光スポットを雀牌戦闘員と共に占拠しているだけで現地住人の不満はうなぎ上り。
 その他に猟兵たちが来るかもと現地入りしている者も居る。そういった熱心な猟兵ファンに被害が出るのもそう未来の話ではない。
「ともかく、猟兵の皆には現場の平和を取り戻すことを期待するわ」
 オブリビオンたちの活動は既に実害を出している。この名所に伝わる伝承と併せれば何が起こるかもわからない。早急な対処が必要なのだ。

●猟兵PR活動
「それと、オブリビオンたちを退治した後には別の仕事があるわ」
 一体どんな仕事が、と首をかしげる猟兵たちにニコラが差し出すのは1枚のビラ。
「現地の方から要請があったの。オブリビオンへの注意喚起キャンペーンに参加してもらえないか、って」
 詳細を聞くに、猟兵の活躍っぷりからオブリビオンが弱いと勘違いしている人が増えているとのこと。
「超高台の頂上は広いスペースもあるから動画撮影には最適よ。お手数だけれど、こちらのお仕事もお願い!」
 猟兵たちを拝み、いつもより可愛さ5割増しのウィンクを投げてニコラは転移ゲートの準備へと入るのだった。


Reyo
 麻雀の青天井勝負、実現可能な範囲だと40符5飜や30符6飜あたりで初期持ち点を超える上がりになるようですね。しかも今回は脱衣麻雀です。とんでもない勝負ですね。
 どうも、Reyoです。
 今回は『トーキョースカイスリー』略してTSTの連携依頼をお送りします。
 5つある塔シナリオの内、Reyoの担当はキョミズ・スゴイタカィステージ、通称清水超高台となります。
 気に入ったスポットへ是非遊びに来てみてください。5つの名所に参ると願いが叶うなんていう言い伝えもあるようです。

 それでは各フェーズでの注意事項をお伝えします。

●第1章:集団戦「雀頭戦闘員」
 百数十名からなる戦闘集団です。一般人には青天井脱衣麻雀を挑んでいます。猟兵相手には青天井ならではの打点を持つコンビネーションで「男女関係なく」脱衣アタックを仕掛けてくるようです。打点の高さに応じて脱げ具合が決まるようですので、脱ぎたい場合は脱げ具合や打点をご指定ください。麻雀を絡めて攻撃すると戦闘員も脱げます。

●第2章:ボス戦「パスト・フォーサイス」
 おなじみの方も多いでしょうパストくんです。青天井+脱衣なんていう組み合わせを唆したのは彼のようですが、彼の狙いは一体……?
 今回彼が呼び出す手下は第1章と同じ雀頭戦闘員です。相変わらずの青天井脱衣アタックには注意が必要でしょう。麻雀を絡めて攻撃するとパストくんも脱げるようです。

●第3章:日常「猟兵だけど動画作ってみた件」
 ニコラと現地住人からの依頼で、オブリビオンへの注意喚起動画を作製します。
 こんなのどう? というご提案をお待ちしております。

 それでは、どうぞよろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『雀牌戦闘員』

POW   :    国士無双
予め【異なる顔の戦闘員が14人揃う】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    三元牌
【3人同時攻撃】による素早い一撃を放つ。また、【鳴く】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    立直
【相手の行動を読み、作戦通りの攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【狙いすました一発】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●いざ! 脱衣麻雀に挑め!
 グリモア猟兵の手によって転移ゲートが開かれたのは、キョミズ・スゴイタカィステージの麓……参道を兼ねる上り坂の入口である。
 周囲に居たキマイラフューチャーの住人たちが猟兵か、猟兵か、とざわめく中へとダイブする形だ。
 そして、いざその場に降り立って周囲を眺めてみれば――その情景は世紀末一歩前である。いや、キマイラフューチャーはある意味世紀末を乗り越えた世界なのだが、それはさておき。

 閑話休題。

 参道を埋め尽くさんように並べられた無数の麻雀卓。そのほとんどは戦闘員たちがイカサマをしやすいようにか手積み卓だ。
 そして、その周囲に山のように積み上げられた服、服、服、そしてたまに下着。服の種類は男女を問わない。
 動物としての特徴が強いキマイラであれば自前の毛皮なので恥ずかしさを軽減しているようだが、毛皮の薄い者やこの世界の人間に至ってはその場に居る者の大半が全裸かそれ寸前。
 現地住人はそのような惨たらしい状況もあいまって猟兵の登場に歓声を上げる。
 その歓声に気付き雀牌の頭を持つオブリビオンたちが一斉に振り向く。
「その姿は!」
「貴様ら!」
「イェーガーだな!」
 白、發、中――雀牌戦闘員達の中でもリーダー格らしきその3人が大声で叫ぶ。
 ――さぁ、仕事の時間だ。猟兵諸君。
アリア・ティアラリード
最初の国士はブラを先に脱ぐと言う荒技で切り抜けるも
次の国士でスカートを脱がされ、更に次の国士でパンツ以外の肌着を
そして今…
大はしゃぎで脱げ脱げ!とはしゃぐ雀牌戦闘員に囲まれ
ブラウスのボタンを恐る恐る外し脱げば
16歳とは思えない【存在感】の塊な爆乳が勢いよくまろび出て

遂に黒の紐パンだけにされ…更に5度目の国士が炸裂!
二十万点近い負けで何させようかとはしゃぐ戦闘員達
しかしお姉ちゃん唐突にトイメンの白さんに「お姉ちゃんパンチ!」
勢い良く巨乳が弾んで…白さんの顔面に大きな黒い穴が!
これは…一筒!

「…白がないから国士じゃないですよね?チョンボは、めっ!ですよ」

無法!なんという無法!これがお姉ちゃん麻雀!



●姉式闘牌
 国士無双。おそらく、麻雀を知らぬ者ですらその名を聞いたことはあるであろう有名な麻雀役だろう。
 とはいえ、この青天井麻雀において国士無双は「最弱」の役満である。飜数を数えるとするのならば13飜なのだが……なにせ他の役と複合することがない。符計算もできないため、この勝負の場においては国士無双は振り込むと1枚脱衣というルールであった。
 それゆえに。
「D、V、D! D、V、D!」
 雀牌戦闘員3人に囲まれ、脱衣を促す俗語で囃したてられているのはアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)である。既にその姿は黒の紐パン1つであり、片腕では到底隠しきれないその豊かな胸は露わにされて久しい。
 アリアが国士無双に「振り込まされた」のはこれで5回目……しかも、最初の3回は戦闘員3人が示し合せての国士無双トリプルロンである。
 たった2局、たった2回。ただそれだけの勝負でアリアは肌着、スカート、ブラジャーを剥ぎ取られたのだ。4度目の国士無双を喰らった際に脱いだのはブラウス。そして、ブラウスの中に秘められていた爆乳が露わになった際、16歳とは思えない肉厚な存在感にギャラリーからもどよめきの声が上がったことは記憶に新しい。
 ……時間軸を現在に戻そう。
 都合、5回目の国士無双。雀牌戦闘員がイカサマをしていることは明らかだが、それを指摘し止められる者はいない――腐ってもオブリビオンなのだ。そのイカサマには一分の隙もなく。
「D、V、D! D、V、D!」
 再びのコール。紐パン一丁になっているアリアを囲み、雀牌戦闘員が20万点近い負けを持つアリアを脱衣させた後どうしたものかなどと呑気に相談を始めるが――。
「――お姉ちゃん、パンチ!」
 ユーベルコード名はコンボ・エリミネート……通称、お姉ちゃんワン・ツー。たわわな胸を揺らしながら、けれども乳首は誰にも晒さぬ瞬速のパンチが、アリアを囲む雀牌戦闘員の頭部を穿つ。奇しくも、アリアが狙ったのは「白」の戦闘員――国士無双の一部を形成する字牌を示す顔面目がけて打ち込まれた強烈な一撃が、白の顔面を一筒の形に凹ませた。
「――国士無双には、字牌が1つ足りてませんね? チョンボは、めっ! ……ですよ?」
 ただ剥いただけでは、勝てぬ。そして、イカサマのツケは無法で返される。
 倒れる「白」の姿から目の前の爆乳女も猟兵であることを思い知らされ、雀牌戦闘員はただではいかぬと気合を入れ直すのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フロッシュ・フェローチェス
悪趣味な奴らだ、って言うか女の敵だ。ギッタギタに踏み潰す。
初手から【選択したUC】で蹂躙する。
お約束?知った事じゃないね、潰すって言ったろ。

御者台へ飛びついてくる奴らが居れば【早業】にて撃ち放つショットガンで、悉く穴を開けて叩き落す。
同時に来たなら伸びる短刀も持ち出し切り刻んでやる。

運良く飛び乗れた?それが好機だと思うなら間違いだよ。
蹴りを叩き込んでからの【衝撃波】。パイルバンカー式【二回攻撃】で吹っ飛ばす。
もしくは超単距離【ダッシュ】からの【カウンター】蹴りだ。

戦車を暴れさせながら、アタシも走り回り、戦車前へ蹴り飛ばしたり、短刀で擦れ違い様に斬り裂くのも良いかもね。
精々逃げ回れ。
※アドリブ可



●登山~神速流~
 雀卓の並ぶ登山道……戦闘員たちが一般人を青天井のイカサマで脱衣させるその狂乱の中へフロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)は問答無用に乗り込んだ。フロッシュが駆るのはユーベルコードによって呼び出した機械馬2頭立てのチャリオット――刃の体躯でただ疾駆するだけで周囲を切り刻む愛機である。
「悪趣味、かつ女の敵だ――お前らは、ギッタギタに踏みつぶしてやる」
 憎悪に近い殺意を籠めた目線は、ただ睨みつけるだけで雀牌戦闘員が道を譲るほど。もちろん、それをただ逃がす程フロッシュは甘くない。チャリオットで登山道を走破しながらショットガン「刻天炉」で背を向けた戦闘員を手早く撃ち抜いていく。
「貴様! ここは青天井麻雀勝負の場だぞ! 尋常に卓に着けィ!」
「おう、そして我らがコンビネーションによって無様に裸を晒すがいい!」
「貴様のような長身ナイスバディは大歓迎だ! せめてものの慈悲としてダブル役満で一瞬で裸にしてやろう!」
 これ以上仲間を減らされ、頂上へと突っ込まれては溜まったものではないと白、發、中の戦闘員代表格がフロッシュの前へと飛び出し、チャリオットをせき止めるべく素早い攻撃を放つ。喋る台詞こそ下卑たものだが、他の戦闘員たちとは切れ味の違うコンビネーションアタックであった。
「ぁ? お約束? 知った事じゃない、潰すって言ったろ」
 とはいえ、その程度で止まるフロッシュでもチャリオットでもない。コンビネーションアタックをものともせず、フロッシュが碧穿炉の銘を持つ短刀を振るえば、攻撃を相殺してなお伸びる刃の一撃がまずは白戦闘員の首を刈り取る。
「白ゥ! 貴様よくも!」
「白の仇は俺が取る! あいつをドラ表示牌にしてオレ、即ち發の攻撃力をアップ――!」
「うるさい、黙れ」
 短刀の刃を掻い潜りチャリオットへと飛び乗った發が、首を狩られた發のかたき討ちとでもいうように高らかにリーチと叫ぶ。狙い澄ました一撃――当たりさえすればその火力は絶大。
 だが、その宣言は大振りが過ぎた。フロッシュはただただ冷静に發の脚を払い、そして軽く發の胸を叩く。そうするだけでバランスを崩した發がチャリオットから吹き飛ばされた。フロッシュ「軽く小突く」は、即ち達人級に加速された無拍子の一撃だ。吹き飛ばされた發が弱いわけではない。
「發ゥ!!!」
 残された中が宙へと吹き飛ぶ發を見て叫ぶ――そこへ、追い打ちのようにショットガンの3連射が襲いかかり、發は中空で粉々に砕け散った。
「貴様ぁ――!」
「お前もオブリビオンだろ? 猟兵に狩られるくらい、覚悟しておけよ」
「散った2人の無念、この中が――!」
「御託を並べて……遅い!」
 怒りのあまりチャリオットと並走するほどの脚力を見せた中であったが――やはり彼もまた、白や發とは似た者同士であった。余裕があるわけでもないのに長々と喋ったが故にフロッシュの攻撃を許し……その一撃で転倒した中はチャリオットに轢き潰されてあえなく骸の海へと帰ることとなった。
「さぁ、あとは頂上まで一気に抜けるだけ――!」
 ひとまずの障害を排除し、神速の登山はあと少しだけ続くこととなる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

錬金天使・サバティエル
「追っかけさせてもらおうか、立直だ。」
脱衣麻雀とはまた風流だな。しかも青天井とは珍しい。遊びならばまともにやってやるのもいいが、生憎ここは戦場だ、手段は選ばず行こう。
青天井ルール……役満を狙うよりも強力な手がある。ドラ爆だ。
勝負は私の親番。前局鳴いて集めた牌を積み込んで一撃必殺だよ。
暗カンしたら表裏合わせてドラ16のオーソドックスなドラ爆弾だ。
グリモア猟兵である私ならば賽の目の操作はお手の物。5を出してしまえば私の勝ちは決まりだ。



●卓上にて狩る者
 猟兵たちの中には逸る雀牌戦闘員の気を静め、彼らの座る卓へと堂々と乗り込んで麻雀で勝負する者もいた。錬金天使・サバティエル(賢者の石・f00805)もそういった「卓上で勝負する」ことを選んだ猟兵のひとりだ。
 脱衣麻雀……かつてはゲームセンターで1対1の脱衣麻雀等も流行っていた時期がある。言い方を変えればある種風流を感じさせる4文字なのだ、脱衣麻雀とは。その上青天井ルールともなれば珍しいなどというレベルではない。
 もし、これが遊戯としてのそれだったのならば……その1点だけを惜しみながら、サバティエルは淡々と麻雀牌を手元に積み上げていく。
 戦場が「麻雀卓」というフィールドに限定されたとはいえ、ここは戦場――手段を選び、遊んでいる暇などそこには存在しない。
 既に東風戦が始まり親の聴牌なしでの流局からの東2局。1局目を無傷でやり過ごしたことで、サバティエルの策はここに成就しようとしていた。
「フン、先ほどは余程運が良かったようだが」
「あまり油断なされないことだ、イェーガー」
「貴様の親番だが……精々、高い振り込みにならないよう気を付けることだな」
「ええ、気をつけさせてもらうよ」
 牌同士が触れ合う独特な音……己の目前に1列17牌を2列並べ、それを積むまでに掛る時間はわずか。
 親であるサバティエルが小さなサイコロを投げる。音の軽さとは裏腹にその数字が持つ意味はこの場に於いて何よりも重い。
 ――出目は3と2……即ち、自5だ。
(これで、ほぼ勝ったけど)
 手早く2幢4枚ずつ取って手配を作り、その内容を確認……サバティエルの目論見通り、前の局で鳴き集めした牌がしっかりと並んでいる。ドラ表示牌を捲れば一瞬にしてサバティエルの手配にドラが4つ並んだ。
(油断は、禁物だ)
「暗槓……から、嶺上開花はなし。だけど、ダブルリーチだ」
 サバティエルの初手で、戦闘員たちがざわめく。露わになった暗槓の牌はドラが4つ。
 戦闘員達が互いの視線(どこから出ているかは不明)を絡ませ互いを伺う……鳴いてツモ順をずらすか、誰かが差し込んでサバティエルの手を流すかの相談だろう。
(グリモアは上手く働いてくれているみたいだな)
 だが、無情なことにサバティエルはグリモア猟兵である。短期的な未来予測ならばお手のもの。戦闘員たちはただただツモり、捨てることしかできず――それはサバティエルの読み通りだ。
 次順、サバティエルのツモ牌――彼はそれを勢いよくマットに叩きつけ、手牌を倒した。
「ダブルリーチ、一発、ツモ――ドラは裏ドラ含めて全部乗りだ。15飜以上数える必要はあるかい?」
 サバティエルの手元に並ぶのは一、九、字牌の数々。楽々70符に届くその上がりはおおよそ1億8千万点オール……約7000回分の初期点を吹き飛ばしてなお余るだけの得点に、雀牌戦闘員は服がはじけ飛ぶだけでは済まずその体躯全てを四散させるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

久遠・翔
…麻雀で悪さするのは許さないっすよ?

脱がされた女性に上着をかけて微笑み前に立つ

満貫以上で服が1枚、そこからどんどん枚数が増えていくでどうっすか?ちなみに青天井ならば彼女の負けも俺が背負いますよ?満貫以下は服が破れる程度で
かなりの数に攻撃されるかもっすけど、大きな手ほど隙は多いんっすよ?役満攻撃に対してタンヤオのみでその攻撃を潰します
そこから怒涛のノミ手技…字牌のみ、タンヤオ、チートイ、ピンフ、三色なんかを高速移動して小さく叩き込みます

馬鹿にするっすか?けど(次の攻撃が敵にヒットすると敵の服がはじけ飛ぶ)…今のでちょうど8回目…八連荘、役満っす

さて、次からは全部役満っす…覚悟、できてるっすかね?



●オーヴァーエイト・ジェントリズム
 その女はキマイラフューチャーでも知られた打ち手であった。女玄人(オンナバイニン)と言えばまず真っ先に名前が挙がるほどであり、華麗な勝負を見せることで有名なエンターテイナーでもある。
 そんな彼女がこの超高台の青天井勝負を逃す訳もなかった。仮にも玄人と呼ばれている、ちょっとやそっとのイカサマ程度なら――そうやって自分の能力を過信した、というよりはオブリビオンを侮ったそのツケが今まさに彼女へと降りかかっている。
 様々なイカサマを己より高いレベルでぶつけられてしまってはその先に待つのは敗北のみ。1枚、また1枚と脱がされ、ついに下着を剥がれようという、その瞬間。
「……麻雀で悪さをするのは許さないっすよ?」
 ふぁさりと、彼女の肩にかけられるジャケットが1枚。いつの間にか観客の中から進み出た1人の猟兵のものだ。
「ほぉう、イェーガーか。彼女の代わりに勝負でもするというのかい?」
「その通りっす――ついでに、彼女の負け分も俺が貰うッすよ?」
 男にしてはやや高く、女と見るには低い、不思議な声音。
 猟兵に背中を押され席を立った女玄人はその猟兵になにか忠告を、と振り返るが――その先でほほ笑む猟兵がそれをそっと押し止める。
「心配いらないっすよ」
 そう言って牌を洗いはじめてしまった猟兵に対し、女玄人はそれ以上かける言葉を持たない。
「――それで、そこの女の負け分も、ということだが……まずは全裸からか?」
「ははっ、そっちが一回でも俺に振り込ませたら、全部脱いでもいいっすよ?」
「……随分と自信があるようだな、イェーガー」
 なし崩しで雀牌戦闘員に負けの肩代わりを認めさせつつ、手早く牌を積んで親を決める――そして、猟兵が親で勝負が開始された。
「――ロン、タンヤオのみっす」
 最終的に飛び出て来た猟兵の手はいわゆる安手。青天井もなにも関係なく、1本の点棒がやりとりされ、猟兵の前に1本の100点棒が積まれただけだ。
「じゃ、次っすね」
 ――東1局、2本場。またもや猟兵が上がりを手にする。しかし、点数は相変わらずの1000点。
 ……本当に大丈夫か?
 そのような空気が観客たちを支配する中、女玄人だけがいち早く猟兵の狙いに気付いていた。そして、猟兵の腕前にも。
 ユーベルコード、シーブズ・ギャンビット……素早い一撃を可能とする技であり、多くの場合、服を脱ぎ軽装になることで更なる速さを得ることができる。
 ――そう、それを「麻雀に応用した」のだ、猟兵は。
「――ロン。三色タンヤオ……そして」
 数局後にその上がりを喰らった瞬間、振り込んだ雀牌戦闘員のスーツが跡形もなくはじけ飛んだ。後に残るのは純白ブリーフ一丁の戦闘員。
「な、まさか、貴様――!」
 場に積まれた100点棒は8本――付随する役の名は「八連荘」と言い、ローカル役とされながらもその珍しさから採用されることの多い役満の1つ。
「さて――次からは全部役満っす。そろそろ、覚悟はできてるっすかね?」
 にこりと笑う猟兵。
「……我ら相手によくやるものだ。貴様、名を何という!」
 スーツを脱がされ、逆に覚悟が決まったのか。今まさにパンツ一丁の姿に仕上げられた戦闘員が猟兵に問う。
「ああ、俺っすか……俺は――」
 久遠・翔(性別迷子・f00042)と名乗りを上げ、その猟兵は次の勝負の為に山を積み始めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

城ヶ崎・遊奈
他参加者との絡み及びアドリブ可

「…山道キッツいなぁ。さすがのボクも疲れてきたよ」
普段はD・バイクを乗り回して移動しているので不慣れな山道にやや苦戦気味

戦闘
『召喚:2対の翼』で攻撃。『戦闘知識』『第六感』で相手の動きや攻撃を予測しつつ戦うよ!
近づかれたら『グラップル』を駆使した『カウンター』によるリアルファイトで応戦。

脱衣
脱げてもほとんど気にしません。好き放題剥いていただいてokです。
「何処狙ってるのさ!そんなんじゃ有効打にならないよ!」



●マージャン×デュエル
 慣れない登山道に城ヶ崎・遊奈(バーチャルキャラクターの決闘者・f12997)は大きくため息を吐いていた。普段移動に使っているD・バイクはさすがにこのような段差のある登り道を想定していない。仕方なく己の脚で登り始めたはいいのだが……いかんせん、自分の体の重さがなかなかに堪えた。いつもなら気にしない胸の重さも今回ばかりは怨みたくなってしまう。
「山道、キッツいなぁ……さすがのボクも疲れてきた、けど」
 ここに至るまで、遊奈が撃破した雀牌戦闘員は数名。そのどれも、麻雀勝負ではなく彼女なりの「デュエル」で倒してきた。そして今、また新たな雀牌戦闘員が彼女の前に立ちはだかる。
「――なかなか、楽はさせてくれないみたいだね」
「待っていたぞイェーガー! いや、デュエリストだったか? ともかく、ここでは貴様の流儀に則って――カードマージャンで勝負だ!」
「カードマージャン?」
 カードの3文字を聞いて遊奈の目の色が変わる。
「その通り、行くぞイェーガー……ドロー、俺のターン! イーピンを河に捨ててターンエンドだ!」
「――そういうノリ、いいね! ドロー、ボクのターン!」
「……ま、待て!?」
 遊奈がドローするのは己の左腕に装着したデッキから。カードマージャンのデッキではない。
「カードマージャンだと言っただろう! 山札は共通だ!」
「えっ、そっちがマージャン・エキスパンションのカードを使うってことでしょ? ――サモン・デュアルウィング!」
「だから待てと言っているだろう!」
「バトルフェイズ! 黄金の鷹と白銀の鷲でダイレクトアタック!」
「ええい、話を聞けぇ!!!!」
 カードゲームと聞いてテンションの上がった遊奈はその程度では止まらない。カードより召喚されたユーベルコード・モンスターで躊躇い無くダイレクトアタックを宣言。その掛け声に合わせて鷹と鷲、2体のモンスターが猛然と雀牌戦闘員に襲いかかる。
「そちらがそう来るならば――俺も容赦しない! ドロー――ツモ! タンヤオツモピンフドラ3! 俺の攻撃力は18000点……!」
「いいねいいね! ――ボクはツモに対応してインタラプト・マジックで白銀の鷲を強化! これでこいつの攻撃力は10000ポイントを越える――そして黄金の鷹と一緒にブロック!」
 返す雀牌戦闘員の一撃を受けて鷹と鷲が消え去り――その余波を受けて遊奈の服にもダメージが入る。ぽよん、とその豊満な胸が跳ねたのは、おそらく内部でブラジャーがはじけ飛んだせいだろう。
「ボクのターン、ドロー! ――メイン・マジックで黄金の鷹と白銀の鷲を墓地からリアニメイト。さぁ、勝負はまだここからだよ!」
「くくく、なんだか俺も面白くなってきたぞ。これがマージャン・デュエル……!」
「さぁ、キミのターンだ!」
「ああ、俺のターン、ドロー!」
 ――もはやルールとは何だ、という状況である。
 かくして、数ターンに及ぶ激しい攻防の末。
「これで、ボクの勝ちだ!」
「ぬわぁあああ!?」
 様々な強化魔法を施された鷹と鷲がトドメの一撃を雀牌戦闘員にお見舞いした。その一撃で既に満身創痍であった雀牌戦闘員は倒れ伏し、体を光の粒子に変えて骸の海へと還り始める。
 対する遊奈も、とてもではないが無傷とはいえない。手札を持つ右腕は胸を支え隠す位置で固定され、デュエルマシンを備えた左手はズタズタになったスカートをかろうじて腰の位置で固定しているような状況。
「――デュエル、ありがとうございました!」
 しかし、最後の挨拶は忘れない。なぜなら、遊奈はデュエリストだから。
 光に体を変じさせて消えゆく雀牌戦闘員もどこか満足そうな様子でサムズアップし――その全身が消えるのを待って、遊奈は再び登山道を登り始めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

加茂野・顕如
「麻雀やったらわいの出番やな」

旅兵というよりは雀師の顕如にはもってこいの依頼だ。

「青天井かいな」

現場に出向き、ルールを聞くと顔をしかめる顕如

一局目

「カン」中のアンカン。
しかもドラだ
「よし、リンシャン来たで!中、ホンイツ、ツモ、リンシャン、ドラ4、バイマン8000
オールってちゃうな、ちょいまちや中のアンカンがあるから60符になるやろで10ハンやから
・・・、491600オールやな。アホなルールやで」

なんて事ない中ホンイツが491600オールに化ける。

ハン数を増やすため、なるべくリーチをかけ、防御より攻めを考える麻雀になるので、あまりやりたくないルールだが、仕事である、相手全員ひんむいてやろう



●今こそ、出番~雀師猟兵、出撃~
 グリモアベースから転移する際に、現地でどのような勝負が行われているかの説明は受けていた。受けてはいたが……。
「いやぁ、思ったより酷いもんやな」
 麻雀が絡む依頼と聞いて喜び勇んで出撃したものの、現場の状況たるや加茂野・顕如(流れの雀士・f00967)が想定した以上の凄惨さであった。
 まずもって、青天井ルールというのが宜しくない。持ち点的に現実的でない点数のやりとりというのはただそれだけで麻雀という研ぎ澄まされた競技を堕落させる。計算もせず手軽に上がるだけでゲームが終了するなど、鎬の削り合いになりもしないのだから。
 さらにそれに脱衣等というものが重なっている。いつだったか流行っていた、100円投げ込んで天和を喰らうだけの脱衣麻雀ゲームよりも酷い。
 顕如があからさまに顔をしかめる気持ちも判るものだ。
「ま、あんまりやりたくないルールやけど――仕事や。全員ひんむかせてもらいましょ」
 勝負に入る前に、登山道に並ぶ店から1店選んでお茶を一杯。例えばかばかしいルールであっても、麻雀であることには代わりない――全力を尽くすため、暖かいお茶で己を落ちつかせる。
「ほな、やるかいな」
 適当にぶらついて、卓割れしたであろう雀牌戦闘員3名見つけて早速顕如は卓に着く。
 じゃらりじゃらりと牌を混ぜ、山を積む頃には雀牌戦闘員が積みこみをやっている程度のことはすぐに判った。途中、雀牌戦闘員の手元から適当に牌をちょろまかし、自分の山に積みこんで相手を妨害するなどしておく。
「ま、きちんとやろうや……な?」
「――そう、だな」
 言外にイカサマを咎め、その上できっちりと対策してきた顕如の腕前に雀牌戦闘員も鼻白む様子を隠しきれない。
 とはいえ、勝負が始まってしまえば3対1、此方の方が有利だろうと雀牌戦闘員側には未だ余裕がある。通しやすり替えなど、顕如が介入できない所でイカサマをしてしまえばいいのだから。
 ――等という油断を、顕如が見逃すはずもない。
「おっと、あんさん。それはカンや……これだけでドラ4役牌の特急券やな」
 雀牌戦闘員が不用意に切った役牌を逃さず鳴き、流れるように嶺上牌をツモ。親指の腹でその表面をつるりと撫で、顕如は己の手牌をぱたりと倒した。
「よっし、リンシャン来たで! 中ホンイツ、リンシャンツモにドラ4でバイマン8000オール」
 次いで力強く嶺上牌を叩きつけ、点数計算。しかし、顕如の数え方は通常の麻雀ルールでの点数であり。
「――って、ちゃうな。中のアンカンがあるから全部で60符、そいで10飜あるから……あー、49万1600オールやな。ほんま、アホなルールやで」
 懐から取り出した扇でひらりと自分の顔を扇ぐ顕如。あらためて点数を宣言した時点で雀牌戦闘員たちが座席から吹き飛ばされ、さらには中空でスーツが八つ裂きになる程の一撃。麻雀における初期点は25000点……青天井とはいえ、一瞬で20回分のライフを吹き飛ばされたのだ。そのダメージは絶大だろう。
「さてさて、あんさんらはもう降参かい?」
 戦闘員達の返事はない。
「――ほな、次、いこか」
 扇をくるりと弄び、綺麗に閉じて懐に仕舞う。雀牌戦闘員たちが地上に屍を晒す様子を振り返りもせず、顕如は次の相手を求めてまたふらりとぶらつきはじめるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋月・信子
「えっ…麻雀、ですか?」
「あの…私、麻雀のルールも遊び方も知らないのですが…教えて頂けますか?」

品行方正な優等生タイプの彼女は麻雀とは縁が無いのは当然であったが、ニコラか同行者の猟兵に基本的なルールと役を一通り教えて貰い持ち前の『学習力』で覚えるだろう

百戦錬磨(?)の雀牌戦闘員らにとっては絶好なカモであろうが、そこには油断と慢心が生まれるもの
ユーベルコード【影の追跡者の召喚】を事前に発動し、影に溶け込み感覚を共有した影らが『情報収集』で牌を覗き見る仕込み
麻雀の説明で聞いた『クイックドロウ』で培った手の器用さを生かすイカサマ技「左手芸」
それらを駆使して脱衣麻雀を乗り越えれるかどうかは神のみぞ知る



●猟兵には、ユーベルコードがある
「こうやって実際に牌を触るのは初めてなので――どうぞ、お手柔らかに。間違えているところがあったら教えていただけますか?」
「ああ、いいとも、イェーガー……もっとも、それまでに自分の服が残っているかを心配した方が良いかと思うがね」
 そう言ってその猟兵を勝負の場に着かせた時、雀牌戦闘員は己の勝利を確信していた。
 なぜなら、その少女が手に持っているのは初心者向けの麻雀教本。外見も優等生タイプであり、どう考えても麻雀勝負に縁があるタイプの猟兵には見えない。ついでにいえば、学生服に隠されてはいるがそれなりにメリハリのある体をしている。丁寧に1枚ずつ剥がすのもよし、ドでかい1発をぶち当てて一撃で全裸にするのも良し。さて、いったいどういう風に料理してやろうか。
 ――そう、獲物を前に舌舐めずりをする三流。獲らぬ狸の皮算用もいいところの夢、幻。結論から言うのであれば、その雀牌戦闘員は相手が「猟兵である」ということを軽く見すぎていたのだ。
 対する猟兵、秋月・信子(魔弾の射手・f00732)の準備は万全である。
 彼女が持ち込んだ麻雀教本にはいくつか書き込みが為されている。書き込みは教本を貸し出したグリモア猟兵の手によるもので、内容は代表的なイカサマである左手芸――山牌と手牌の入れ変えや、強打を用いた河牌のずらし等、信子の器用さならできそうないくつかの技術。
 さらに言うのであれば、卓に着いた時点で信子はユーベルコードを発動させていた。その名は「影の追跡者の召喚」と言い――様々な影を利用し情報を収集できるユーベルコードだ。
 影の追跡者を介し、卓上に置かれた牌は全て信子の知覚下にあった。
(ええと、残っている牌がこれで、自分の牌がこれ……順番的にそれぞれこの位置にあった牌を持って行っているから――)
 ガン牌など比べ物にならない精度で信子は卓上の情報を全て見抜いている状況だ。
「それじゃあ、始めるか。親は君からだ、イェーガー。それくらいは判るよな?」
「ええ」
 そんなことなど露知らず、雀牌戦闘員は気軽に勝負の開始を宣言する。どこか嘲るような声音なのは「適当なイカサマで高い手をブチあてて目の前の猟兵を裸に剥いてやろう」等と考えているからだろう。
(――今のところ、相手にイカサマはされてないみたい)
 自分の手牌をじっくりと眺めつつ、卓上情報を脳内で整理。今のところすり替えなどはされていないことを確認しつつ慣れない手つきで牌の並びを整理し、切るものを決める。
 そして数順後――自分の上家が牌を取るために山に手を伸ばした瞬間、信子の左手が素早く閃いた。
(あの位置にある牌があれば、次の牌で私の上がり――なら、すぐに仕掛ける)
 手牌の左側から、不要牌2つを握り込む。練習などしていない、ぶっつけ本番――幸いにして早撃ちで鍛えた信子の指は思惑通りに動いてくれた。勝負の場が屋外であることも信子に味方し、素早い動きに伴う風は不審に思われることもなく……一瞬にして信子の手が聴牌状態へ。
 さらに幸いしたことがあるとすれば。
「……あ、それ、ロンです」
「な、何ィ!?」
 信子が必要としていた牌を雀牌戦闘員がすぐに切ったことだろうか。
「ええと、役はタンヤオ、ピンフにイーペーコー、でいいんでしたっけ――それと、ドラが3つ」
 青天井ルールの計算において、その上がりは46100点。
 振り込んだ雀牌戦闘員が点数を確認した後、派手にのけぞりスーツを四散させ純白ブリーフ一丁になる。
「たしか、上がったらもう一度私の親、ですよね?」
 にこりと笑いルールの確認をする信子。雀牌戦闘員たちはただ頷くことしかできない。
 ――程なく、その場に純白ブリーフ一丁になった雀牌戦闘員が3人並んだと付記させていただく。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『パスト・フォーサイス』

POW   :    来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!
【相手している猟兵の10倍の数の雑魚キャラ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD   :    おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!
【武器を使った怒涛の連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    俺様は逃げるから、後は任せたぞ!俺様ちゃん人形!
自身が戦闘で瀕死になると【逃げる時間稼ぎ用の巨大パスト君ぬいぐるみ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は百目鬼・明日多です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●キョミズ・スゴイタカィステージ・ノテッペン
 清水超高台の頂上……通称、ノテッペンと呼ばれる区画。中央にイベントホールを持ち、その周辺部分は野外イベントのためのイベントスペースになっている。イベントホールの南東方面には超高台ならではのスポットとしてジンジャ・シュラインが構えられており――パスト・フォーサイスはそこで何やら唸り声を上げていた。
「乳ー、尻ー、太股ー! 乳ー、尻ー、太股ー!」
 訂正しよう。煩悩まみれの声を上げていた。
 彼が傍らに積み上げているのは、どうやら青年誌と思しき漫画雑誌がいくつか。レーベルを確認するのならば、いわゆるR-15等と言われる過激なお色気表現で有名なものが多いだろう。
「乳ー、尻ー、太股ー! 乳ィ! 尻ィ! 太股ォ!」
 ……その青年雑誌とこの奇怪な行動がどこで結びつくのだろうか。
 とにもかくにも、どうやらパスト・フォーサイスはそういった「お色気的な何か」を願うためのこの清水超高台を制圧したらしい。なんともいじましい限りである。
 ――それはともかくとして。
 おそらく、脱衣青天井麻雀などという邪道勝負もその計画の一端。
 猟兵として、あのオブリビオンを打ち倒さねばなるまい。
加茂野・顕如
多くのギャラリーの中で顕如が麻雀卓につく
ただの一般人のように見える者ばかりだが、UCで呼んだギャンブラーたちだ。
三対一で麻雀を続けるのは、流石にこの青天井ルールだときつい。

「おっさんばっかで脱衣麻雀してもおもろないやろ、誰かいれよや」

相手に選ばせる形で、おひきと、壁役を得て、完璧な布陣で麻雀を打つ。

これで、面白いこともできる。

「カン」おひきが4槓子単騎待ち、これでドラが最大表示。顕如もリーチしたが、相手が切るのはおひきの現物、そしてそれは

「ロン!リッソク、ハイテイ、メンチン、タンヤオ、赤2、ドラ20、ウラ20、40符52ハン。432京3455兆6422億7567万6400点や!」



●勝負とは、それまでに積み上げた準備で決まる
 ざ、と。パスト・フォーサイスが奇妙な祝詞を唱えるキョミズ・スゴイタカィステージ・ノテッペンに乗り込む猟兵の姿がひとつ。その背後には、顕如に続く者の姿。キマイラフューチャーの一般人に見える彼らはおそらく、彼がここにたどり着くまでに麻雀で救った者たちなのだろう。
「――なんやけったいな事言うとるけど」
 ぽそり、と一言。
「おう、オブリビオンさんや。おまえさんも麻雀で勝負するのかい?」
「……イェーガーか。くそっ、しかもオッサンじゃないか!」
「――悪かったな、おっさんが一番乗りで」
 振り向き、顕如の姿を見てあからさまに悪態を吐くパストを、顕如は顕如で苦笑ひとつでするりと流す。
「ボクが相手するわけないだろう! 見ての通り儀式で忙しいんだ。だから――来い、手下ども!」
「「「マー、ジャンッ!」」」
 パストの一言と手の一振りで、顕如の前を塞ぐように数十名の雀牌戦闘員が姿を現す。ご丁寧に麻雀マット、麻雀牌、麻雀卓を持った3人1組の単位で出現していることから、麻雀勝負はここでも有効なようだ。
「ま、ええやろ……とはいえ、おっさんばっかで脱衣麻雀してもおもろないやろ? 誰かいれようや」
 くい、と顕如が背後の者たちを示す。その動作に応じ、数名が顕如の横に並んだ。
「ふっ、たかが一般人、何人入れたところで同じだと云う事を教えてやろう! ――そうだな、そこの2人、来い!」
 戦闘員によって指名されたのは麻雀経験の薄そうな者2人。
「ん、ええやろ――ほな、頼んだで。お二人さん」
 こくりと頷いた2人を引き連れ、顕如が雀卓に着く。
 ――勝負はすぐに始まり。
「……貴様、どういうことだ――!」
 顕如と共に卓についた一般人が、流局を前にして4度目の槓。役満を確定させる。とはいえ、山に残された牌は2つ……あとは顕如と戦闘員の手番でこの局は終わる。
「どうもこうも、見て判らん? ……それはそうとわいもリーチや」
 玄人の指さばきで牌を切る顕如。ここに来てのリーチに戦闘員も流石に怪訝な顔をするが、ルール上は何も問題ない。
 戦闘員の手番を迎え、悩んだ末に彼が捨てるのは四槓子役満への安全牌であり――顕如への当たり牌。
「――ロン! リッソク、ハイテイ、メンチン、タンヤオ、赤2、ドラ20、ウラ20、40符52ハン……4,323,455,642,275,676,400点や」
 改めて記そう。
 432京3455兆6422億7567万6400点。
 点数を宣言された瞬間、雀牌戦闘員の全身が真っ白な塩と化し――そのまま重力に従いさらさらと崩れ落ちていく。
「ほな、次いこか」
 ――顕如の準備はただ一つ。ユーベルコード「目に見える範囲の協力者」を用いた味方の増員。彼の引きつれていた者、その全てがユーベルコードで生み出された者たちだ。
 たかが1手、されど1手。戦いは始まる前に決まることを彼は如実に示したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

城ヶ崎・遊奈
他参加者との絡み及びアドリブ可

「…はぁ、…はぁ、やっと着いた。もうちょっと運動した方が良いかな?」
等と道中の脱衣麻雀で見事に脱げかけた状態で登場
「やっと見つけたよ!パスト…、えーと…パスト・なんちゃら!いざ尋常に決闘(デュエル)だぁ!」

戦闘
『シャイニング・ドロー』で都合の良いカードを引いてきて応戦。持ち前の『戦闘知識』を活かして戦闘を進めるよ。

「リアルファイトが出来ずして何が真の決闘者かぁ!」
接近戦になったら『グラップル』や『カウンター』デッキからカードを『投擲』するなどしてリアルファイトに移行。近接攻撃の類は決闘盤で『盾受け』して防いだりするよ。


アリア・ティアラリード
アリアは窮地に陥っていた
取るに足りぬ雑魚でも数が膨大
彼の眼の前で無様に組み伏せられ
制服は乱れ、破かれ「乳尻太股」剥き出し

そしてパスト君は大人の階段を一歩歩み出す

「彼女自身にスカートを捲らせ下着を自から晒す」
それは彼の雑誌の中でも特に過激な作品にしか許されぬ描写!

言われるままスカートの裾を摘み、ジワジワと引き上げていく

実はフォースセイバーは手だろうが頭だろうが…足だろうと生み出せる
故にお姉ちゃんのたどたどしい、しかしそれ故に猛烈な【挑発】力を持つ
制服スカートたくし上げからの【怪力】《無稽剣》が彼の股間を猛襲

その瞬間、彼の願いは叶っただろうか
『16歳お嬢様の生の紐パンティ』を拝む事が出来たのだから


静馬・ユメミル
麻雀初めてですが静馬さんがんばります
ルールは【学習力】で覚えました
慣れてないのですぐ振り込む

静馬さんぱんつの必要性わかったかもしれません
脱ぐ服が一枚多くなりますね
すぐに下着のシャツだけに
静馬さん【恥ずかしくない】ので気にしませんが見てる方たちはどうでしょう
ちらちら無邪気な子どもっぽい動きでキワドく【誘惑】して【挑発】し、注意を静馬さんに向けます
その間にこそっとユーベルコード発動
倒れた怪人を操ってさりげなく他の人の手を覗かせ教えてもらいます
切り方もついでに教えてもらいます
バレそうになったら誘惑でごまかす
お水こぼしちゃいました

たぶんロンです
点数計算してください

一人称は静馬さん
好きに脱がせてください



●パスト・フォーサイス、脱衣麻雀に挑む
 たった一人の猟兵が、たったひとつの仕込みで雀牌戦闘員相手に無双しているころ。
 3人の女性猟兵がノテッペンへと到着した。
「あの子が、オブリビオン?」
 ひとり。脱衣させられた服を纏い直し、やや息が上がりながらもここへとたどりついた姉系猟兵、アリア・ティアラリード。
「……はぁ……はぁ、やっと着いた。もうちょっと、運動した方が、良いかな?」
 ひとり。あと1ミリでも服がずれれば乳房がまろびでそうになっているデュエリスト、城ヶ崎・遊奈。
「ルールは覚えました。教本を持っていたせいか、途中1度も勝負を挑まれなかった静馬さんです」
 ひとり。麻雀教本を読みながらここまで歩いてきた少女猟兵、静馬・ユメミル(くもりぞら・f09076)。
「――乳2、尻2、太股3! くっくっく、ようやくボクの時代が来たようだな! イェーガー、このパスト・フォォォォォーサイス様が直々に相手にしてやろう!」
 おそらく、でっかい乳が2人、揉みたい尻が2人、撫でたい太股が3人という意味だろう。
 ガッハッハ、と派手に笑いながらパストが3人の女猟兵に手招き。
「やっと見つけたよ! パスト……ええと……パスト・フォー……なんちゃら! いざ、尋常に決闘“デュエル”だぁ!」
 その挑発に全力で乗るのは遊奈。たとえその腕の動きひとつで胸がこぼれそうでも、デュエリストの決めポーズは忘れない――ポーズを取った瞬間にボロボロの服から胸が零れてしまったので慌ててパイポジを修正するのも忘れない。
 少し遅れ遊奈に続くアリアの表情はやや曇っている。彼女の脳裏に蘇るのは登山口付近で喰らった5連国士無双からの脱衣の事なのだろう。それでも退く様子を見せないのは姉系猟兵の矜持故か。
 そもそも、これが初めての麻雀であるユメミルもアリアに続いてとことこと麻雀卓へと歩む。

 パストくんの目的はただ1つ。1点でも高い上がりを出し、目の前の女性猟兵を剥きつくすこと……約1名、既に乳首が見えそうな状況の猟兵もいるが、少しでも着衣が残っているとパストくんの趣味には合わない様子。
 対する猟兵側の目的もまた1つ。何らかの方法でパストへとダメージを与えること。
 ――ここに、パスト・フォーサイスのハーレム・青天井・脱衣麻雀が始まる。

●脱げる猟兵
 パストの目論見では服がぼろぼろの遊奈は制しやすく、逆に服装のきちんとしていたアリアとユメミルを脱がすのは難しいはずだった。
 結論から言うと、パストが想像していたより数段容易くアリアとユメミルの服が弾け飛び続けた。むしろ、制しやすいハズの遊奈が見事なツモ運と読みを冴えわたらせるという展開。
 特にユメミルは麻雀をプレイするのが初めてということもあってかパストの見え見えの待ちへと振り込むこと数度。ついさっきも青天井計算で3枚脱衣に振り込んでおり。
「静馬さんぱんつの必要性がわかったかもしれません」
 などと言いながらワンピースを脱いでいる。ユメミルは既に薄手のネグリジェ1枚。けれど恥ずかしさは全くないのか表情は微塵も動いていない。
(パンツの必要性がわかった……ということは、あいつ、ノーパン――!?)
 あいにく、ユメミルの位置はパストとちょうど卓を挟んで向かい側。パストがユメミルの下半身を見ることは叶わない。だが、妄想だけでも問題ないのか、パストのテンションはウナギ登りである。
「つ、次だ! 次いくぞ! 振り込みの点数次第で脱ぐものが無くなったら、ボクの命令を聞いてもらうからな!」
「そ、そんな!」
 ウッキウキの様相でルールを追加するパストにアリアが異論を呈するが……彼女も既に裸寸前。上半身については裸ブレザーというマニアックな状況だ。残っているのはブレザー、スカート、ショーツの3枚のみ――4枚以上の脱衣となればパストの命令が待っている。
「大丈夫だよ、アリア! 振りこまなければ怖くない――自分のドローを、ツモを信じるんだ!」
「そうは言っても……!」
 会話する猟兵を放置し、パストはいそいそと牌を洗いはじめる。好き勝手やらせてはイカサマされるだけ、と女猟兵たちも急いでそこへ加わり――次局。
 ユメミルのツモに伴ってネグリジェが揺れる。見えそうで見えないおっぱい――その様子にパストを含めたオブリビオンたちが胸を抑えてキュン死しそうな様子を見せた。
(――ん、わかりました)
 その一瞬を突いてユメミルはユーベルコードを発動。塩と化し崩れ去った雀牌戦闘員を哲学的ゾンビ……外見からは死体と判断できぬほどの精巧なリビングデッドとして蘇生させる。蘇生戦闘員へ命じることはひとつ――卓外からの「通し」だ。
 哲学的ゾンビを通してユメミルの元へ全員の手牌情報が集まり、またゾンビを通じてそれらの情報が猟兵たちの間で共有されていく。
(ユメミルちゃん、私に考えがあります)
(お、どんなの? ボクに手伝えることはある?)
 そして、そのやりとりの中でアリア発案のとある作戦がスタートしようとしていた。

●トビ(物理)
(ふふん、イェーガーとはいえ、所詮この程度か。この調子でいけば……向かいのロリっ子は余裕。金髪巨乳も点数次第で「命令」まで持っていけるなぁ)
 手の良さどころか思考さえ透けて見えそうな上機嫌のパスト。
 巨乳がこぼれそうなダメージ衣装の猟兵――遊奈が切った牌をポン。牌を倒しつつ、これで聴牌とパストは笑う。
「だらしがないなぁ、イェーガー……このままだと、まーたボクの勝ちだよ?」
 パストの下家はアリア。彼女は暫く悩んだ後、決心した表情で1つの牌を切った――パストの上がり牌を。
「ロォーン――やっぱり大したことないね、イェーガー」
 指折り指折り符と飜を数え……パストはニィ、とこれまでで一番の笑顔を見せた。
「ふっふっふ。これで、4枚……たしか、そこの金髪巨乳のお姉さんはあと3枚だよね!」
「そ、そうです……」
「じゃあ、命令を1つだ!」
 金髪巨乳のお姉さん――アリアを手招き。
 パストが脳裏に描くのは彼にとって「一線を越えた」オーダー。
「ぼ、ぼぼぼ――ボクの前で、ゆっくりスカートをまくり上げながらパンツを見せろ!」
 ここでショーツという言葉を選べないあたり、やはりパストくんはボウヤなのである。そして命令の内容もやはりボウヤ。少年誌では最上級のエロスとして扱われるパンチラ、さらにそれを自分でやらせるという屈辱的命令――などと思っているのだろうか。
 ……だが、それも含めて状況はほとんどアリアの計算通り。
 じりじりと。パストを限界まで焦らすようにしてスカートをゆっくりと捲り上げていくアリア。
「――ああ、もう、じれったいなぁ。はやくパンツ見せてよ、パンツー!」
 焦らされきったパストがアリアのスカート裾に顔を合わせるようにして軽くしゃがんだ。捲れたスカートをパストが覗きこむような姿勢である。
(――ああ、黒の紐パンツ……いや、ああいうのはパンティっていうんだっけ?)
 そして、彼の眼に映るのは……股間を最小限しか覆わず、もしも真下から見上げていれば「あわび」が見えていたであろう過激な紐パンティ。
 それをパストが拝んだ瞬間。
 アリアの股間から伸びた薄桃色のフォースセイバーが強かにパストの股間を強打した。
「――――ッ!?」
 ユーベルコード「無稽剣」を用いた不意打ち金的にパストは呻き声すら上げることができない。
「リアルファイトできずして何が真の決闘者かぁ!」
 そしてそれに追い打ちをかけるのは遊奈の一撃。ユメミルの哲学的ゾンビによるサポートも加わったその拳はパストの金的を見事に捉え、上空へと打ち上げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

フロッシュ・フェローチェス
粉々に砕いてやろうか……! 黒幕がアイツなら遠慮いらないね、潰そう。

【『スコヴィル・サドンデス』】から飛び降り先ず突っ込ませる。
コレを先制攻撃の起点として散弾銃を用い早業で攻め立てよう。
敵の一撃は短刀で弾き、蹴撃を打つ二回攻撃で確実に行きたい。
安全策を取るなら残像回避からのカウンターが一番だ。
フェイント併用の二段構えで防御を崩そうか。

あの戦闘員をまた呼んだか。ま、弱いし一気に行けるね。
って何だこれ!?何時の間に麻雀が……!
やばいルール知らない。
ちょ、やめっ、脱がすな……!? ア、アタシ、インナーとスパッツしか下に着て無いんだって……!
――もういい【選択したUC】でぶった斬ってやる。

※アドリブ可


ミケ・ナーハ
『セクシーチャーム』でパストを【誘惑】♪

下はショートパンツで、むっちりした美しいお尻と太股を
上はビキニで、はちきれそうな爆乳を見せつけます♪

「もう…えっちなんですね♪」
「でも、脱ぐだけで良いんですか?」
可愛い声で、からかうようにセクシーに♪

素早く近づいて抱きつき、私の胸の谷間にパストの顔を埋めさせます♪


「…ごめんなさい」
ただのえっちな男の子なら、このまま優しくしてあげたいですが
相手はオブリビオン、倒さないといけない敵です。
【毒使い】の私は、胸の谷間に無味無臭の毒を仕込んであり
顔を埋めさせた際、毒を吸い込ませます。
毒は、呼吸が苦しくなるタイプです。
念のため、自分自身は先に解毒剤を使ってあります。


秋月・信子


「え、えーと…あの子がパスト君、でいいのかな?」

年頃とは言え、清水超高台の頂上で煩悩塗れの願いを叫ぶ少年のオブリビオンに若干引き気味であった
だが、彼の願いは叶った
乳、尻、太股―全てが揃っている彼女が目の前に居るのだ

煩悩に赴くまま武器を使った怒涛の連続攻撃には距離が十分にあるだろう
素早くハンドガンを抜くが、彼女が狙うは召喚された雀牌戦闘員達
ユーベルコード【早撃ち】で「麻雀の和了」をイメージした魔弾を素早く、的確に撃ち込む
倒された雀牌戦闘員で出来た役は、天和の大三元、字一色、四暗刻、ダブ東…そしてここは青天井
果たしてパスト君の運命は如何に…
(技能:誘惑2、クイックドロウ6、視力2を使用)


久遠・翔
ふぅむ…何やら儀式的なものをしているみたいっすね…掛け声はともかくこれは放っておけないっす

一般人に紛れ「目立たない」でこっそりパストに近づき儀式の内容を確認します
もし魔法陣や贄なんかが必要なら、一部をこっそり入れ替えます(登る途中で戦闘員から勝利品の服に)

祝詞とかだったら詠唱途中で「あっ、向こうで女性の服が脱げてる」と言い気を逸らします
その隙にスティールをかまして『概念』を盗みます
内容はWIZの自身が『戦闘』で瀕死になるとの『戦闘』の文字を盗み、代わりに『触手』って単語を入れて事実上使えなくします

あっ、でも触手で瀕死になったら発動するっすけどね?
ともかく麻雀を悪用するなら許さないのでね?



●ラスト・ジャンバトル
 女猟兵渾身の金的2連打を喰らったパスト・フォーサイスは空中で内股になりながら頭から地面へと墜ちる。ごちんっ、と痛そうな音がするが……きっと、頭よりも股間の方が余程痛いのだろう。そのまま地面を転げ回るようにして悶絶している。
「え、えーと……あの子がパスト君、でいいのかな?」
 登山道からノテッペンへ辿りついて真っ先に見えたのが悶絶する少年の姿。事前にオブリビオンとして説明されていても信子は思わず引いてしまう。
「どんな状態でも、黒幕がアイツなら遠慮いらないね」
 信子の後からチャリオットに猟兵2名を乗せて現れるのはフロッシュだ。どうやら登山道に居た雀牌戦闘員を全てぶっ飛ばしていた結果、いくら神速と云えど遅い登場になってしまったらしい。
 チャリオットから降りるのは久遠・翔とミケ・ナーハ(にゃんにゃんシーフ・f08989)の2人。戦闘員を片付けつつ他猟兵の移動時間短縮をこなすあたりはさすが神速のフロッシュといったところか。
「ぐ、ぐぅ――ま、また女猟兵……と、男猟兵が1人……乳3、尻3、太股2――ぬぉおおおお、燃え上がれボクのパトス、もといパスト!!」
 がくがくと脚を震わせ内股になりながら立ち上がるパスト。股間のパストくんは無事なのだろうか。
 股間のパストくんはさておき、こんな状態でも乳尻太股の審美を止めないことは評価すべきか、キモがるべきか迷うラインである。それはそうと(乳尻太股不足とはいえ)男猟兵認定された翔はどこか嬉しそうだ。
「うぉおお――やっぱむり、ちょっと痛すぎる、これ……征け、雀牌戦闘員! この青天井の彼方で女猟兵を全員素っ裸にするんだ――!」
「「「マー、ジャン!」」」
 なるほど、どうやら雀牌戦闘員のそれは掛け声の一種らしい。パストの命令に応じ、未だ残る数十名の戦闘員達が一斉に猟兵へと襲いかかる。
「――遅い、粉々に砕いて、潰すっ!」
 対する猟兵の反応は様々――とはいえ、最も目立つのはフロッシュのチャリオット・チャージだ。ここまで乗り上げていたユーベルコード製チャリオットの馬に檄を入れ急発進。飛び込んできた戦闘員達を蹴散らしつつパストへと迫る……が白・發・中という戦闘員幹部レベルの者たちが一斉にガードに入る。
「「「喰らえ、我らが大・三・元! なんなら字一色に四暗刻もつけてやろう!!」」」
 その声と共にフロッシュの前に立ちふさがる都合14名の戦闘員――都合トリプル役満となる頭の者たち。
「そんなもん――って、何だこれ!? 何時の間に麻雀勝負にっ!?」
 そいつらもまとめてショットガン刻天炉で吹っ飛ばそうとするも、いかな神速とはいえ「既に出来上がっている攻撃」というゼロフレームアタックには対応できない。神速のカウンターすら許さず戦闘員たちの頭……即ち牌が光り輝き、圧力を持つビームとなってフロッシュを襲う。
「あ、ちょ、やめっ――脱げる!? アタシ、インナーとスパッツしか――!?」
 機械装備部を除いては動きやすさを優先して薄い素材の服しか着ていないことが裏目に出た。ジュッ、という服が溶ける音を残し、瞬く間にフロッシュが全裸に剥かれる。
 そして青天井脱衣ビームが他の猟兵たちもなぎ払おうと矛先を変えた瞬間。
「――おっと、これ以上はやらせないっすよ」
 いつの間にやら目立つことなく戦闘員の近くへと忍び寄っていた翔がユーベルコード「スティール」を発動させる。翔が奪うのは「役満」という概念――ルールの根本を奪われてビームの威力がまたたくまに減衰した。
「タイミングは任せるッすよ」
「ええ、任せてください」
 そしてその隙を狙い打つのが信子の役割である。1発およそ3フレーム――合計で1秒とかからず連射された14発の弾丸が1発ずつ戦闘員の頭を穿った。
 放たれた魔弾に籠められた想念は「ロン」の2文字。弾丸の衝撃で戦闘員たちが仰け反ったのを見計らって翔が「役満」の概念を返却すれば――生じるのはオブリビオンたちに向けて放たれるトリプル役満相当の攻撃力を持ったビーム。残っていた戦闘員達がその攻撃でまとめて蒸発した。
「う、嘘だろ――ボクの、ボクの夢が! 乳が、尻が、太股がっ!」
 ようやく股間の痛みが引いてきたのか、ぷるぷると足を震わせながら猟兵たちと退治するパスト。最早パストの周囲に手下は1人として居ない。さらに言えば、いつの間にかパストの背後へと忍び寄っていた翔がユーベルコードを封じているため、いつもなら身代わりになってくれるパストくん人形も……来ない。
 野望が潰える絶望。しかも、極上の女猟兵たち複数名を前にしてだ。パストの胸中は簡単に推察できるだろう。
「ふふ、こんな状況になっても諦めないだなんて……えっちなんですね♪」
 そこへゆらりと近づくのはミケ。ビキニにショートパンツという過激な姿、さらに言えばビキニに包まれた爆乳もショートパンツに隠れたむっちりとした尻も晒された美しい太股も、パストにとっては刺激的すぎる誘惑。
「だって、そうだろう!? 毎回毎回、猟兵の女はえっちすぎるのが悪いんだ!」
「ふふ、しょうがない子ですね――でも、脱がすだけで、良いんですか?」
「えっ……?」
 まさに魔性。パストを言葉巧みに誘惑しつつ近づいていくミケ。ミケの言葉は絶望に浸るパストへと垂らされた蜘蛛の糸。パストはそれに縋らずには居られない。一方、ミケから作戦を聞いている猟兵たちは介入することなく事の行く末を見守っている。
「ほら、おいで――ずーっと欲しがってたおっぱいだよ?」
 両手を開き、ハグの姿勢。パストは目前に晒された魅惑の谷間に辛抱たまらずふらふらと誘いこまれ――。
「――!?」
「……ごめんなさい」
 パストがまず感じたのは乳肉による圧迫感。数秒もしないうちに呼吸が苦しくなり……そしてそれが乳圧によるものではないと気付くまでにさらに数秒。ミケの谷間に仕込まれた揮発性の毒がパストの全身に回るのには十分な時間であった。
「……くそっ……これ、だから――ああ……」
 呼吸中枢を犯され、地上に居ながら溺れるパスト。
「――もっと、見た、かった」
 それが最期の言葉。
 最早抵抗らしい抵抗もできない状態となったパストを、猟兵たちはオブリビオンとして慈悲と共に屠るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『猟兵だけど動画作ってみた件』

POW   :    怪人に扮して大暴れ(やられ役担当ですが派手にお願いします)

SPD   :    猟兵役として怪人役を倒す(ただしすごく苦戦して下さい)

WIZ   :    怪人がどれだけ危険か解説(多少大げさでも構いません)

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●レッツトライ・J-tuber
 パスト・フォーサイスが倒されると同時に、キョミズ・スゴイタカィ・ステージ全域に出現していたオブリビオンの反応が全て消失したと確認される。
 戦闘終了の連絡をグリモア猟兵から受け、やれやれと猟兵たちはため息をひとつ。
 これで戦闘という仕事は終わったのだが、猟兵たちにはもう1つ仕事が残っている。
「やぁ、いつもありがとうございます。わたくし、本日皆さまに映像作成への協力を依頼した者です」
 そう時間を置かずノテッペンへ姿を現すのはキマイラフューチャーでもよく知られた動画配信会社のスタッフたち。
「これからすぐに撮影に入らせてもらっても良いですかな? ――台本等は気にしないでください! オブリビオン役、猟兵役、説明役だけきっちりと分担して頂ければ、あとはわたくしたちの方でしっかり編集させていただきます!」
 そうやってプロデューサーらしき者が猟兵に説明する間にも続々とセッティングが整って行く。
 カメラスタンバイ良し。
 レフ板スタンバイ良し。
 集音マイクも数本が立てられ、どんな位置の台詞でも聞きもらしはない。
「こうやって生猟兵……いや、こういう言い方は失礼ですな。猟兵の方たちをしっかりと撮影できること、光栄の極みです。どうぞ、皆にオブリビオンの危険さを教えてあげてください。きっと、あなた達猟兵の活躍もずっとしやすくなるでしょうから」
 そう言って頭を下げるプロデューサー。きっとその心にあるのはこの世界に住まう人々の安全を願う気持ちだけだろう。

 ――さぁ、最後の一仕事といこう。
 イェーガー・チューバー……略してJ-tuberとしてのPR活動だ!
加茂野・顕如
「テレビか?よし、ちょっとおもろいことやったろ」

そういって、プロデューサーを入れて一緒に麻雀を始める顕如
全自動でなく手積みの麻雀なんて、何でもやりたい放題だ。
さっきはドラを最大まで出したが、今度は点数で行けるところまで行ってみよう。
8回ほど、ちゃっちゃと上がり、次が本番だ。
始まったとたんに、カンを連打、単騎待ちにしてダブルリーチ
「自摸」
東東東東西西西西白白白白發發發發中 中

ダブリー、一発ツモ・ダブ東・字一色・四槓子・四暗子・小三元、
ドラ表示が南×4、北×4、中×2でドラ40

「228穰7713禾予1925垓9940京0057兆7474億8313万1904点や」



●雀師猟兵に聞く! 今回の事件はどれくらい危険だった?
 カメラをスタンバイさせ、猟兵たちが役割を割り振るのを待つプロデューサー。そんな彼を背後からちょいちょいと突く猟兵の姿があった――ついさっきまで、雀牌戦闘員相手に無双していた顕如である。
「ちょっとおもろいこと、あんねんけど。どや?」
 振り向いたプロデューサーに顕如が差し出すのは麻雀セット。ついさっきまで、この場で多数の一般人が脱衣の被害に遭っていた競技である。それを差し出されたプロデューサーは一度疑問の形に首を傾げたが――数秒後、ああ、と頷いて数名のスタッフを呼んだ。
「安全プロモーションもいいけど、そういうのもありですね!」
「そういうの?」
「――題して。猟兵に聞く、今回の事件はどれくらい危険だった? という感じです」
「……せやな。わい、猟兵いうよりは雀師猟兵やさかい、そこだけ頼むわ」
 スタッフが素早く雀卓をセット。それを囲うようにカメラを配置し、出来上がるのは即興の麻雀中継撮影場だ。
「ほな、プロデューサーさんも」
「えっ、私は――」
「ええから。体験してみるのも重要やで?」
 言葉巧みに誘われ、プロデューサーが顕如の対面に。左右は顕如のユーベルコードで呼びだされていた打ち手が座り、対局スタート。
 顕如が様々なイカサマを教え、あるいは対策や見抜き方を教えていく麻雀講座のような勝負が続くこと8局。
「――さて、ほなら、今日の事件がどれくらい危険やったかっていうの、お見せしましょか」
「ええ、宜しくお願いします」
 プロデューサーの許可も下り、9局目が始まり――勝負自体は手積みの時点で様々な仕込みを終えた顕如が一瞬で趨勢を支配した。
「――ほい、カン、カン、カン、の嶺上ツモってきてのカン。ぜーんぶアンカンからのダブルリーチや」
 東、西、白、發のアンカン。しかも王牌に表示されるドラが全て載っている。顕如の手牌は既に1牌とはいえ、開幕直後のただならぬ状況に対面のプロデューサーは目を白黒させるだけであり。
「――そいでもって、わいの手番で自摸」
 一巡後、顕如がぱたりと手牌を倒す。先の四槓子に追加し、ダブルリーチ、一発ツモ、ダブ東、字一色、四暗刻、小三元……裏ドラを捲ればさらに載ってのドラ40という結果。
「全部まとめて228穰7713禾予1925垓9940京、とんで57兆7474億8313万1904点やな」
「ええと、つまり?」
「んー、オブリビオンのおる麻雀でこれを喰らったらチリも残らんな」
 さぁ、とプロデューサーの顔が青くなった。
「やから、皆も気軽にオブリビオンに手ェ出したらあかんで?」
 理論上ほぼ最高値の上がり点を見せて満足したのか、顕如は笑顔で警告し撮影を締めくくった。

 ――さぁ、次は猟兵役とオブリビオン役に分かれての安全啓発動画編だ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋月・信子
@
POW行動

「ふふ…不様ね、猟兵(イェーガー)さん達…この『魔銃将軍』シャドウムーンの相手は役不足だったかしら?」

黒ずくめな戦闘員らの背後に立つのは、禍々しく【武器改造】をしたライフルを手に持つボンテージ姿の「悪の女幹部」然な彼女であった
体のラインを描く衣装は豊満さを曝け出している
(うぅ…は、恥ずかしいよぉ…)
彼女にオブリビオン役の白羽の矢が立ったのだが、羞恥心でやけっぱちとなり、逆に演技に熱が入る

「お遊びはこれまでよ、これで止めをさしてあげるわ!さぁ、影の猟犬たちよ、街ごと猟兵どもを喰らい尽くせ!!」
高らかに叫びあらゆる影から影の猟犬を召喚するが、(て、手加減してね…)心の中で指示を送った


アリア・ティアラリード
「以前から怪人さん、って憧れていたんですよね♪」

怪人役を進んで…と言うより飛びつく勢いで挙手し志願
早速更衣室でお着替え、カーテンの中からお姉ちゃん怪人登場…なのですが
その姿はあまりにも【挑発】的で【誘惑】力の塊で…
無個性な戦闘員マスクに収まりきらない優美な金髪はこれでもかと翻り
なにより黒の戦闘員スーツがピッチピチにボディラインを浮き上がらせると言うか
これもう裸よりアレなのではないか特にその【存在感】有り過ぎるバストとか…

もちろんそんな事全く気付かず気にせずノリノリでやられ戦闘員プレイを開始!
彼女が何も考えずに大暴れすれば、これでもかとたわわな肢体を見せ付け
配信を見る人を【おびき寄せ】…!
POW


ミケ・ナーハ
猟兵役で苦戦して怪人を倒します。

「怪人さん、覚悟!」
『真・ミケ分身の術』で分身を呼び
分身と、手裏剣を次々と怪人に
投げますが避けられます。

「そんな…私と同じ強さの分身が!?」
分身は怪人の攻撃を受け、派手に倒され
私は焦った様子を見せます。

「はぁっ…はぁっ…」
必死に床を転がったりして
怪人の攻撃を何とか避けます。
ビキニにショートパンツ姿で露出した
白い肌は汚れ、汗びっしょりに。

「やぁっ!」
隙を見つけ、怪人に蹴りで反撃して逆転します。
最後は怪人を高い所から落として倒します。

私の出演部分は、動くたび揺れる爆乳や、美脚を映し
セクシーにしてもらい、何度も見たくなり
怪人への注意喚起も長期間できる動画を目指します♪


フロッシュ・フェローチェス

見られだ……ぐすっ……!……全裸に剝がれたぁ……!うぅ……!!
皆のまえでぇ……!!
もう色々無理だよぉ……笑いものだよ……お嫁さんにもなれないよ……!
(隅っこでグズりながらブツブツ)
……へ?猟兵の、ドラマ?えっとうん、出ようかな。
失敗したってどうせこれ以上消えるもの無いし……乗っちゃお……アタシも出る……。
普段はさっさと帰るけど――今日は動いてた方が良いかな、多分。
 
演技だからこそ真剣に……!
ってうわ!いきなり攻撃……あ、回避動作は体が覚えてる。
これ重視で行こ。
この!……オブリビオンっ(or猟兵)!――必殺の、【選択したUC】を食らえ!
苦戦描写がうまい?ゴメン、素で弱くなってるだけ、です……。



●撮影の前に
「見゛ら゛れ゛た゛……全゛裸゛に゛――ひ゛く゛っ――剥゛か゛れ゛た゛ぁ゛……!」
 他の猟兵たちの前で一撃で全裸まで剥かれたことが相当ショックだったのか、ノテッペンの隅でぐずっているのはフロッシュだ。笑い物だ、お嫁さんにもなれない、もう色々無理だ、と怨嗟の声が途切れ途切れながらも流れてくるのをどうしたものかとスタッフ一同も頭を悩ましている。
 そんなフロッシュの肩をとんとんと叩きにいった猟兵がいる……最終局面でパストを乳と毒で籠絡したミケである。
「フロッシュさん、猟兵PRの動画撮影があるんだけれど、一緒に来ない?」
「んず……(鼻水をすすりあげる音)……猟兵の、ドラマ? ――えっと、うん、出ようかな……」
「うん、よかった――他の2人はオブリビオン役みたいだから、私たちで猟兵役だね」
「うん……」
 目を腫らしてはいるがなんとか泣きやんだフロッシュの手を引き、ミケがスタッフたちの元へ合流する。今日は動いてた方がいいかな、などと呟くフロッシュの背中をポンと叩き、ミケは彼女をメイクスタッフの元へ。
 フロッシュの泣き跡を隠すためのメイクが仕上がるころには、オブリビオン役……怪人に扮する猟兵たちも用意が終わって合流したのであった。

●本当は危ない猟兵たちの日常
「ふふ……無様ね、イェーガーさん達。この『魔銃将軍』シャドウムーンの相手には不足だったかしら?」
 先まで今件の危険度を伝えていた猟兵から借り受けたユーベルコード製の戦闘員。その布陣の後ろに立つのは悪の幹部然としたボンテージを纏った信子だ。エナメル質のボンテージは光の反射で鈍く輝き、ただでさえ凹凸の差がある信子の体を蟲惑的に強調している。要所要所をしっかりと締め、ところどころ肌も露出したその姿は、パストくんが存命であれば血眼になってでも見つめ続けていたことであろう。もっとも、そんな服装という事もあって内心恥ずかしさが頂点に達していることは信子本人以外誰も知らないのだが。
 そんな信子の少し前で戦闘員達を統括する立場に立っているのは、信子の幹部風な衣装と比べるとやや個性の弱い戦闘員スーツに身を包んだアリアだ。とはいえ……無個性な戦闘員スーツはこの場ではアリアの豊満な肉体を強調するだけであった。スタッフたちもアリアほどメリハリの効いた肉体の者が来ることは想定していなかったのだろう。戦闘員スーツはアリアの体にぴったりと張り付いておりボディラインはピッチピチ、要所の凹凸まではっきりと判るほどなその姿は暴力的なまでに挑発的な誘惑の塊であった。しかも、スーツによる固定が甘いのか、ほんの少しでも身じろぎすれば圧倒的な存在感の胸が揺れる。後方でプロデューサーが「……年齢指定着けた方が良いか?」などと悩むのも無理はない。

 一方、猟兵役の猟兵(ややこしいがそうとしか言えない)たちは苦戦した状態からの撮影開始。程良くダメージ処理がされた衣服を纏ったミケとフロッシュが地面に膝を着いている状態で先の台詞を受けている。
「苦戦してるけど、ここで諦めるような猟兵じゃないんだよ!」
「ええ、その通り! ――怪人さん、覚悟!」
 フロッシュ迫真の怒号と、それに続くミケのユーベルコード発動で劇は一気に加速する。
「真・ミケ分身の術!」
 ミケの姿が揺らぐようにして左右へ別れ、そこから2人のミケとして存在が確定し猟兵側の戦力が3人に。フロッシュもその後で愛用のショットガン(ゴム弾装填)と短刀(ゴム製のカバーを装着)を構えて前へ。
「ふっ、尚向かってくるとは! お遊びはこれまでよ、トドメを刺してあげるわ! ――影の猟犬たちよ、喰らい尽くせ! 戦闘員たちよ、蹂躙せよ!」
「「キマー!!」」
 信子の指示を受け、さらにユーベルコードによる増援を受けて戦闘員たちが一斉に猟兵へと襲いかかる。戦闘員に紛れるミケもノリノリで戦闘員らしい奇声を上げていた。
 ミケの手裏剣投擲に、さらにはフロッシュの伸びる刃による薙ぎ払いが重なって戦闘員の大半を一掃する――がそれに紛れ、アリア扮する戦闘員がミケに肉薄。信子扮する幹部が放った影の猟犬もフロッシュへ飛びかかっていく。
「くらえー、おねえちゃん――じゃなくって、オブリビオン・パンチー!」
 特にアリアの戦闘シーンは見ごたえ抜群。腕を振りかぶる動作に合わせて戦闘員スーツがずるりと捲れ上がり、豊満な乳の下半分をカメラにばっちりとさらけ出す。とはいえ、放たれる拳の威力は本物で、ミケ……の分身を見事に捉えて一撃で消し飛ばし、さらにはその余波でミケ本人を吹き飛ばす。
「そんな……分身が一撃で!?」
 ごろごろと地面を転がるようにして直撃を避けたミケ。激しい運動もあり、彼女の全身は汗びっしょり。見る者によってはフェティシズムを強く刺激されることだろう。そんなミケの顔をみれば、打合せ通りとはいえ分身がパンチ一発で吹き飛んだことには驚愕を隠せず、そのまま焦りの表情へスムーズにつながっている。
「くっ、さすがオブリビオン――!」
 猟犬たちに群がられたフロッシュのほうも状況は似たようなもの。四方八方からの飛びかかり連続した回避を強いられ、早くも息が上がり始めている。肩で息をしながらギリギリの所での回避を重ねてはいるが、時折猟犬の爪が服の一部をビリビリと引き裂いており、まさに苦戦している、という状況がカメラへと収められる。
 と、ここでプロデューサーから「そろそろ怪人を倒しちゃって!」というカンペの指示。そのカンペを見て、ミケとフロッシュは目線を合わせて頷き合う。信子扮する幹部もカンペを受けて影の猟犬たちを自然に退場させた。
「けれど、アタシたち猟兵は――!」
「キミたちオブリビオンに負けるわけには――!」
「「――――いかない!!」」
 最後の一撃、その中心となるのはフロッシュ。信子扮する幹部目がけて駆けだし、それを援護するようにしてミケが残る最後の戦闘員……アリアめがけて飛び蹴りをお見舞い。アリアがとても楽しそうな声を上げながら、その肢体の魅力を思う存分振りまいて吹き飛び――そこをフロッシュが駆け抜け、巨大化した短刀で信子扮する幹部へと強烈な突きを放った。
「ふははははっ、見事、イェーガー! ――だが私はいくら倒されても復活する! いつかまた会う日までのさようならとさせてもらおう!」
 突きを受けて倒れる信子は、捨て台詞としてそのような言葉を残し――

「――カァーット!」

 プロデューサーの鋭い一言で収録は無事終了となったのであった。

●その後の事
 後日、動画配信サイトにアップされたのは動画は2本。
 1本は「雀師猟兵に聞いた! あの事件はどれくらい危険?」と題されたオブリビオンの危険説明動画。特に撮影された猟兵が「チリも残らん」とコメントした点については誇大表現との批判も集まったが、実際に塩と化して消えたオブリビオンの目撃証言もあり、その危険性については十分に周知されたといえよう。
 もう1本は「本当は危ない猟兵の日常」と題された戦闘劇の動画。こちらはアップ直後から異常なまでの再生回数の伸びを見せることとなる。出演している猟兵が全員女性ということもあってか、セクシーシーンまとめ動画なるものも現れる始末。とはいえ、猟兵の戦いも危険と隣り合わせであることはそれなりに実感を持って受け入れられたらしい。

 ――かくして、今回の事件は人々の記憶の中へ何かを残していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月02日


挿絵イラスト