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帝竜戦役⑭〜竜骨の隙間スライム

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #群竜大陸

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 この地を支配する『帝竜ベルセルクドラゴン』によって絶滅させられたという「古竜」の骨か各所に残るこの地に、無数のスライムが出現していた。
『カツッ』
『コツッ』
 しかし、その身体はスライム特有の柔らかボディではなく、硬い骨をまとっている。
 この戦場は死に包まれた平原。そこに出現するオブリビオンの身体が古竜の骨をまとい、強化され猟兵の行く手を阻む。
 『ポポゥリン』スライムは、怒りに反応するスライム。従来であれば猟兵でなくとも一撃で倒せるような相手。しかし、古竜の骨をまとい、その攻撃(ユーベルコード)の威力を激減させる。
 そんな微妙にめんどくさい相手が無数に古竜平原に現れたのだった……。

「『ポポゥリン』がいっぱいなのにゃ!」
 相も変わらず元気なのはティットリート・ポルカル(お料理大好きなケットシー・f05382)。説明用に群竜大陸の地図を提示しながら、猟兵たちの侵攻状況と共に説明をしている。
 比較的、順調に進行していると思ってもいい状況かもしれないが油断は禁物。
「今度は骨がいっぱいの戦場なのにゃ!」
 この地は『帝竜ベルセルクドラゴン』によって絶滅させられた古竜の骨が各所に残る。この骨がオブリビオンを包み、ユーベルコードを激減させる鎧となっているのだ!
「普通にやっても倒せないのにゃ!」
 とはいえ、ここまで戦ってきた猟兵なら対策もある。その骨の隙間をぬい攻撃すればいいのだ。なので、相性が問題。いくら、竜をも砕くハンマーのような攻撃であっても、古竜の骨で威力が激減してしまう。しかし、矢のような攻撃で隙間を狙えば、それほど強力な攻撃でなくても『ポポゥリン』は倒せる。
「なので、攻撃する方法だけは注意して欲しいのにゃ!」
 そう言って、説明を終えるティットリート。一緒に用意しているのは、いつものティットリート特性のお土産。今回はなんだかカラフルな飴。飴でも舐めながら、気楽に倒して欲しいという願いだろうか?
「それじゃ、よろしくお願いだにゃ!」
 そい言って、後を任せるティットリートだった。


雪見進
 こんにちは雪見進です。
 今度は骨が邪魔なスライムが相手です。スライム自体は弱い相手です。レベルの低い猟兵さんでも倒せるような相手です。しかし、オープニングで説明した通り相性の問題がありますのでご注意下さい。

●敵情報:ポポゥリン
 従来はぷよぷよのスライムです。脅威ではないのですが、数ばかり多く、全てがユーベルコードを激減させる古竜の骨をまとっているので、非常に邪魔です。

●古竜の骨
 全てのポポゥリンがまとっているユーベルコードの威力を激減させる骨です。隙間を攻撃する能力が無いと骨で威力が激減します。衝撃波や範囲魔法の類はほとんど威力を発揮できません。逆に矢や銃弾のような隙間を縫う攻撃なら、低威力でも効果的にポポゥリンを撃破出来るでしょう。

●採用人数について
 出来る限りの採用するつもりですが、大人数の場合にはプレイングの良し悪し関係なく採用出来ない場合がありますので、ご了承下さい。

●この戦場で手に入れられる財宝
 宝物「古竜の骨」……かつて一体の帝竜によって絶滅させられた、叡智ある種族「古竜」の骨です。ユーベルコードを弱める効果を持ち、小さな骨片で金貨84枚(84万円)の価値があります。
 この戦場では、倒したポポゥリンが稀に落とす事があります。

 それでは、皆さんの参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『ポポゥリン』

POW   :    笑顔
レベル分の1秒で【スマイル】を発射できる。
SPD   :    怒り
【怒り】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ   :    お前の顔は覚えたぞ
【体当たり】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【顔】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。

イラスト:透人

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鳶沢・成美
なるほど、骨の防具的なものを纏っているわけですか、まあやってみますか
どんなに体にフィットしていようと、骨防具自体は動かないわけだから
動けば隙間が広がる道理ですね、そこを狙えばいい

”目立たない”場所から【火雷神道真】を”誘導弾”の様に発射して
骨防具に当てて怒って動いて出来た隙間を”追跡”させればいいわけです

ささっと”早業”で”逃げ足”を発揮して移動したら”2回攻撃”です
繰り返して可能な限り数を減らしましょう

アドリブ・絡み・可 ””内技能


一郷・亞衿
愉快な見た目の敵だけど、油断は禁物。戦争は命の獲り合いだ!

敵から離れた場所で『未詳生物:スカイフィッシュ』を使用。自律行動する不思議生物ロッズを一斉展開!
ロッズたちに敵の攻撃が届かない空中から様子を観察させて、隙間に捨て身の体当たりを行わせるよ。羽虫程度の大きさだし超速いから、隙を狙うのは容易いはず。
命の1対1交換……戦いは非情、だね。

……ところで、例の骨をがっつり纏ってる敵自身は骨の効果受けないよう何か工夫したりしてるのかな?
まあ、何かの拍子で怒って大きくなったりしても骨の隙間増えてやり易くなりそうだし別にいいけど。あたしのいる辺りまで大きく膨れてくるなら、カッターの刃を突き刺すだけだしね。



「なるほど、骨の防具的なものを纏っているわけですか……」
「愉快な見た目の敵だけど、油断は禁物」
 遠くから竜骨『ポポゥリン』の様子を伺うのは鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)と一郷・亞衿(奇譚綴り・f00351)。二人とも無数のポポゥリンに余裕の表情。実際、ポポゥリンから二人がダメージを受ける事は無いだろう。距離を取っていると二人に近寄る様子すら見えない。しかし、このポポゥリンを放置しては、今後の活動で支障が出る。
「まあ、やってみますか」
「戦争は命の獲り合いだ!」
 成美が竜骨ポポゥリンの死角から様子を伺いながら距離を詰め、後方より亞衿が遠距離攻撃を行う。
「行けっ! ロッズ!!」
 亞衿が召喚したのは彼女がロッズと呼ぶ、棒状の体を持ち超高速で飛ぶ生物。世界によってはスカイフィッシュなどと呼ばれる事もある。その数、三百を超えるほど。それが、超高速でポポゥリンへと迫る。
「ぷるっつ??」
 高速で接近するロッズに反応したのか、それとも何かの偶然か亞衿の方向を向いたポポゥリンだが、次の瞬間、空いている顔面に風が……刺さる。
「……!!?!?!!」
 次の瞬間、消滅したポポゥリン。それが次々に連鎖するかのように消滅していく。突き刺さった風は、亞衿が操るロッズ。それが超高速で体当たりしたのだ!
「超速いから、隙を狙うのは容易いね」
 召喚したロッズに次々に指示を出し、連鎖的にポポゥリンを消滅させていく。
「ぷぷるぅぅ!!」
 頑丈な鎧に包まれ余裕そうな雰囲気のあったポポゥリンだが、次々に消滅していく仲間に驚いたのか、それとも何が起きたのか理解していないのか、その身体を震わせ何か反応だけしている。
「動けば隙間が広がる。道理ですね、そこを狙えばいい」
 その様子を冷静に観察していた成美。動く事で露わになる柔らかボディの隙を見抜く。
「道真さん……」
 目立たぬ場所を確保し、こちらも三百を超えるほどの礫を構えると、その礫に雷の属性を帯びさせる。
「よろしくー」
 そのまま、妖魂符を振り、礫をポポゥリンへと放つ。
「ぷぷっつぷ!」
 最初は普通に放たれた礫が竜骨に当たり威力を失うが、それをふまえて放たれた礫の次弾が隙間を貫き、ポポゥリンを消滅させる。
「骨防具に当てて怒って動いて、出来た隙間を追跡させればいいわけです」
 竜骨への命中も踏まえた攻撃に、次々にポポゥリンを消滅させていく成美。その動きに連携してロッズを操り、ポポゥリンを倒していく亞衿。
「命の一対一交換……」
 超高速でポポゥリンを貫き倒していくロッズだが、全てが的確に骨の隙間を貫ける訳ではない。狙いがズレ、骨に当たると、その速度の代償故か、ロッズ自身が砕け消滅してしまう。
 しかし、それでも三百を優に超える数。それが超高速で古竜平原を飛び回る。さらに、成美の放つ礫も、誘導性を持ち、一撃が竜骨で防がれても次弾で、その柔らかい身体を貫き消滅させていく。
「次はこっちだよね!」
 さらに、ささっと早業で移動し、次の攻撃に移る成美。こまめに移動し、ポポゥリンに攻撃させない機敏な動き。
「……ところで、例の骨をがっつり纏ってる敵自身は、骨の効果受けないよう何か工夫したりしてるのかな?」
「どんなに体にフィットしていようと、骨防具自体は動かないわけだから……」
 凄まじい速度でポポゥリンを撃破していく成美と亞衿だが、気になっている事があった。このオブリビオンのポポゥリンだが、その身体は『怒り』の感情に反応し巨大化する。
「ぷぷぅぅ!!」
 そんな疑問を解消すべく、ちょっと顔を出して様子を見ると、二人の様子に反応して怒りを見せるポポゥリン。そして巨大化を開始すると……。
「まあ、そうなるよね」
「隙間増えてやり易くなる的な?」
 そのまま、身体だけが大きくなり、急所と呼ぶべき、ぷにぷにボディは隙だらけ。
「行けっ! ロッズ!!」
「道真さんよろしくー」
 怒り巨大化し攻撃力が上がっても、弱点をさらけ出しては意味が無い。亞衿の操るロッズがそのぷにぷにボディを切り裂き、成美の礫が膨れ上がった風船のようにポポゥリンを破裂させていく。さらに、亞衿の傍に寄ってきた個体はカッターで突き刺し、駆除していく。
「戦いは非情、だね」
「可能な限り数を減らしましょう」
 かなりの数を倒した亞衿と成美。とはいえ、『無数』のポポゥリンはまだ残っている。ひとまずいくつかの『古竜の骨』を回収しながら距離を取る二人だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小宮・あき
ポポゥリンは今日もとっても可愛いですね!

遠距離から、持参した双眼鏡でポポゥリンを確認。
普段使うマスケット銃ではない、別の銃を持ってきましたが…、スコープは付いていないんですよね。
個体数と位置を確認して、ため息。

怒りの感情ですからねぇ。
私の宿敵という事は、むこうにとっても宿敵なので、
今回は不要に近づかない方針で戦いましょう。
いつも友達と戦う事が多いから、一人でポポゥリンに挑むのは久しぶり。

持ってきた銃は、スナイパーライフル。
暗殺技能も乗せて、気付かれず、サクッとスナイプ。
サイレンサー付きなので、多少ずれても気付かれないでしょう。

骨は…拾いに行くと危なそうなので、またの機会に。


戦場外院・晶
「……ふふ」
飴ちゃんを頂いて参上致します『笑顔なのが逆に恐い晶ちゃん』で通っております戦場外院・晶で御座います
笑顔でいけばポポゥリンの皆様方近づけるとみました
「……」(にこにこ)
滑るように近付いて、撫でるように手を触れます
スルリ、と骨の隙間から手を中身へと突き込んで……握りしめる
「ふふ……ふふふ」
握力には自信がありますポポゥリン様が死ぬのが先か、死んでしまいたくなるのが先か、確かめてみるのも一興でしょうね
「あら、あら、怒ってしまいましたか?辛いのですか?いけませんねえ、いかなる時でも……笑顔、でしょう……ふふふっ」
握る、握る、握りしめる
「ふふふ、あははっ」
とても楽しい……愉しい……笑ってしまう



「……ふふ」
 古竜平野に笑顔で現れたのは、戦場外院・晶(強く握れば、彼女は笑う・f09489)。その笑顔が何故か逆に怖い雰囲気を醸し出す。そんな笑顔はともかく、ポポゥリンは『怒り』が注意ポイント。
「笑顔でいけば、ポポゥリンの皆様方に近づけるとみました」
 晶は笑顔で近づけ即座に襲ってこないと予測。人のよっては怖く見える笑顔だが、ポポゥリンには問題無かった様子。笑顔で近寄ってくる晶にぷにぷに笑顔を返すだけで、即座に晶に危害を加える様子は無い。しかし、笑顔であれば無害かもしれないポポゥリンだが、彼らがいるだけで広範囲に効果を及ぼすユーベルコードは威力が激減してしまう。このまま放置は出来ない。
「……」
 もちろん、それを理解している晶は笑顔のまま滑るように近づいて、撫でるようにそっと手を差し出す。
「ぷぷぅぅ??」
 そんな晶の手は、竜骨の隙間からポポゥリンの身体を……握りしめる。
「ポポゥリン様が死ぬのが先か、死んでしまいたくなるのが先か、確かめてみるのも一興でしょうね」
 それは一瞬の出来事。まるで水風船のように破裂するポポゥリン。
「ふふ……ふふふ」
 一見すると、晶がそっと触れただけに見えるが、その手はとんでもなく鍛えられたもの。
「私、握力には多少の自信がございます……」
 どう見ても『多少』って雰囲気ではないが、笑顔で近づき竜骨の隙間から本体を握りつぶす。それを何度か繰り返し、次々にポポゥリンを消滅させていく。
「ぷぷぅぅ!!」
 何体か握りつぶしたところで、やっと状況を理解したのか、それとも笑顔の奥の殺意を理解したのか、戦闘態勢を取るポポゥリン。
「あら、あら、怒ってしまいましたか?」
 言葉は優しいが、行動は優しくない晶。滑るような動きで次々に竜骨の隙間を掴み、握りつぶしていく。
「ぷぅぅぅ! ぷぅ!」
 『怒り』の感情を表し、巨大化するポポゥリンだが、晶にとっては掴みやすくなっただけ。しかし、数ばかり多いポポゥリン。一人では囲まれてしまう。
「ぷぅ!!」
 そんなポポゥリンに囲まれた晶だったが、そこへ遠距離から銃弾が飛来し、ポポゥリンを破裂させる。それは、遠距離で銃を構えた小宮・あき(人間の聖者・f03848)だった。
「ポポゥリンは今日もとっても可愛いですね!」
 双眼鏡でポポゥリンと晶の様子を確認しながらの狙撃。
「ですが、この数は……ふぅ。スコープは付いてないんですよね」
 普段使うマスケット銃は置いて、あきが今回用意したのはスナイパーライフル。スコープを用意しなかったのは反射光で敵に居場所を知られる可能性があると考えたのだろうか? ともかく、数ばかり多いポポゥリンに溜息一つ。
「『怒り』の感情ですからねぇ」
 一緒に呟き、再び狙撃。移動しながらリロード。彼女にとってポポゥリンは宿敵。逆に言うならポポゥリンにとってあきは宿敵。普段は友達と一緒に戦う事が多い彼女にとって、今回のような戦いは久しぶり。
「今回は不要に近づかない方針で戦いましょう」
 ちょうど、晶や他の猟兵が別の場所で戦い、戦場は混沌としている。サプレッサーと自身んの暗殺技能を駆使すれば、比較的安全に戦えるだろう。サクッと狙撃し、次々にポポゥリンを破裂させていく。
「なるほど、それもいいですね……ふふふ」
 遠距離からの援護射撃を受けながら晶も戦い続ける。
「辛いのですか? いけませんねえ、いかなる時でも……笑顔、でしょう……ふふふっ」
 背中はあきに任せ、目の前の隙の出来たポポゥリンを握る、握る、握りしめる。
「ふふふ、あははっ」
 次々にポポゥリンを握り潰す晶は、段々と楽しくなってきた様子で、笑顔で……そして声を上げながらポポゥリンを握り潰していく。
「……骨は……拾いに行くと危なそうなので、またの機会に」
 そんな様子を遠くで双眼鏡で見ながら、呟くあき。そして、スナイパーライフルの弾が切れたタイミングで撤退する。
「私も潮時でしょうか?」
 狙撃が飛んでこなくなったタイミングで晶も撤退の時期を悟る。ポポゥリンはまだ残っているが、後は他の猟兵に任せれば大丈夫だろう。
「飴ちゃん、頂きます」
 最後に、貰った飴を口に入れ行く手を遮るポポゥリンを握り潰しながら、撤退する晶だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ノイシュ・ユコスティア
スライムが…鎧?
ぷよぷよで気持ちいいのに、なんだかもったいないなぁ。

…それにしても数が多い!
ユーベルコードで騎士を召喚し、一緒に戦ってもらおう。

お互いが、囲い込まれたらフォローし合えるように動く。
骨の鎧の隙間を狙い、ロングボウで攻撃する。
騎士には銃で同じように攻撃してもらう。

敵とは射撃に必要な距離を保ちながら、1体ずつ確実に倒すようにする。
近づいて攻撃してきたスライムはダガーで払いのけ、とっさに距離を取る。

「じゃあ、僕はこっちを狙うよ!」
『ではわしはこちらですな。』
「うん、任せたよ!」
攻撃が無駄にならないように、声を掛け合う。

触りたくても触れない…
もふもふぷにぷに…
ダメだ、集中しよう。



「スライムが……鎧?」
 古竜平原で大量に発生したオブリビオン・ポポゥリンを見て、驚きの声を上げるのはノイシュ・ユコスティア(風の旅人・f12684)。
「ぷよぷよで気持ちいいのに、なんだかもったいないなぁ。
 続く感想が、なんとも猟兵らしい。一部では危険なモンスター、一部では初心者用モンスター、そしてごく一部では美味しく食べられるモンスターと、千差万別のスライムだが、今回は感情……それも『怒り』に反応する珍しいスライム。まあ、オブリビオンは奇妙奇天烈。なので、それを相手にする猟兵も色々な感情を抱くようになるのだろうか?
「……それにしても数が多い!」
 まあ、弱いスライムとはいえ、これだけの数が現れば、文句の一つも言いたくなる。
「僕一人では無理だ。協力してくれないか?」
 敵の数が多いなら味方を増やすのが定石。ノイシュは聡明で勇敢な騎士を召喚する。その騎士はお互いにフォローし合えるような距離で、武器を構える。ノイシュはロングボウ、騎士は銃を構える。
「じゃあ、僕はこっちを狙うよ!」
「では、わしはこっちですな」
「うん、任せたよ!」
 騎士と共に連携し、遠距離からポポゥリンを攻撃。武器が適しているから、多少、竜骨に弾かれる事はあっても、順調にポポゥリンを倒していくノイシュ。
 射撃と同時に距離を取り、騎士と連携して囲まれないように位置取りに注意する。
 しかし、そんな戦いの中でノイシュにはどうしても気になることがあった。
「もふもふぷにぷに……」
 それはポポゥリンのぷにぷにボディ。緑色の綺麗なぷにぷにがスマイルを放ちながら揺れる。
(「触りたくても触れない……」)
 そんな気持ちが、集中力を途切れさせる。
「あぶないです!」
 意識を引き戻したのは聡明な騎士からの声。慌てて、ダガーで払いのけ、距離を取る。そこへ騎士の銃弾が放たれ、危機を脱する。
「ダメだ、集中しよう」
 頭を振って、ぷにぷにの誘惑を振り払い、再び弓を構える。
「ここらが潮時でしょう」
 そんな主であるノイシュに声をかける騎士。勇敢な騎士であるが聡明で冷静。一人で出来る範囲のポポゥリンは倒した。いくら脅威でない相手であっても、囲まれれば面倒だ。
「そうだね」
 騎士の助言に従い、撤退するノイシュだった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

セルマ・エンフィールド
さて、一発撃ち込めれば倒せる相手とのことでしたが……どうにも数が多いですね。
ならば、弾丸を使うよりもこちらの方が早そうですね。

【銃剣戦闘術】を使用。改造マスケット「フィンブルヴェト」を手に、銃剣による『串刺し』で骨の間を縫った刺突でポポゥリンを倒していきます。

数を倒すとあちらも怒るって巨大化するでしょうが……骨は大きくなりませんし、隙間が大きくなるだけなのでは……?

元が弱いのでそこまで強くはならないでしょうが、大きくなった体で体当たりされたり押しつぶされたりしたらさすがに痛いですし、大きくなった敵は怒りが募ってそれ以上大きくなる前に銃剣による串刺しからの氷の弾丸の零距離射撃で仕留めます。


ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK


んー、隙間を攻撃かあ。
いつも雑に蹴散らしてるからあんまり得意じゃないんだよねえ。
まあ、なんとかやってみようか。

隙間を突っつくんなら、鳥のくちばしとかいいかなあ。
【多頭咬牙】でツルとかサギとかキツツキとか、
手の先をくちばしの細長い鳥の頭に変えて、ぷすっと突き刺してみよう。

怒って巨大化したら……的が大きくなるだけな気がする。
古竜の骨で防がれるのが厄介なだけだし、
普通に攻撃を避ける分にはいつもと変わらないしなあ。
攻撃を見切って、反撃でくちばしを突き刺せば終わりじゃないかな。

たまにポポゥリンの中身を吸って水分補給と回復しながら、
どんどん倒して減らしていこうか。



「……どうにも数が多いですね」
「本当だねぇ……」
 率直な感想を呟くのはセルマ・エンフィールド(絶対零度の射手・f06556)とペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)。
「ぷるっぷるぅぅ」
 そんな猟兵たちに、気付いているのか、身体をぷるぷると震わせ、のんびりしているポポゥリン。しかし、弱いスライムとはいえ、これだけの数が現れば、嘆息の一つも出る。
 銃を構えるセルマに対して、戦い方を考えているペトニアロトゥシカ。ともかく、一緒にポポゥリンとの距離を詰めていく。
「さて、一発撃ち込めれば倒せる相手とのことですが……」
「んー、隙間を攻撃かあ。いつも雑に蹴散らかしているから、あんまり得意じゃないんだよねぇ」
 銃を構えるセルマだが、彼女にはアイディアがある様子。そんなセルマに興味を持ったペトニアロトゥシカが一歩離れて様子を見る。
「弾丸を使うよりも、こちらの方が早そうですね」
 構えるのは、改造マスケット『フィンブルヴェト』。その先端には銃剣「アルマス」が装着されている。
「ぷるぷるっ??」
「近接戦闘ができないと言った覚えはありません」
 素早い動きでポポゥリンと距離を詰め、巧な銃剣術で竜骨の隙間を綺麗に貫く。
「なるほど、そうやればいいんだねぇ。あたしもなんとかやってみようか」
 セルマの戦い方から、隙間の攻撃方法を学んだペトニアロトゥシカ。適応力が高いのだろう。
「隙間を突っつくんなら、鳥のくちばしとかいいかなあ」
 彼女のユーベルコードは自身の身体の一部を任意の生き物に変形する事が出来る。その力で、手の先をくちばしの細長い鳥の頭に変形させる。
「食い千切る!」
 キツツキのような鋭い口先は、竜骨の隙間を縫い、ポポゥリンの身体を捕らえ、水風船のように破裂させる。さらに、口先からポポゥリンの生命力を吸い、自身の体力を回復させながらの的確な戦い方を見せる。
「これなら、無駄弾を使う事もないでしょう」
「どんどん倒して減らしていこうか」
 慣れた動きで次々にポポゥリンを撃破していく猟兵たち。
「ぷぅぷぅぅぅ!!」
 そんな猟兵たちに反応するポポゥリン。
「これだけ数を倒すとあちらも怒って巨大化するでしょうが……」
「怒って巨大化したら……」
 しかし、それを予測していたセルマとペトニアロトゥシカ。『怒り』に反応して巨大化し戦闘力が強化されるポポゥリンを二人で冷静に観察。
「骨は大きくなりませんし、隙間が大きくなるだけです」
「的が大きくなるだけな気がする」
 巨大化して竜骨からはみ出した場所を丁寧に狙い、銃剣で貫き、くちばしで突き刺す。
「ぷぅぷぅぅぅ!!」
 さらに激怒して巨大化するポポゥリン。その身体はもはや動くのも大変そうなサイズ。
「古竜の骨で防がれるのが厄介なだけだしねぇ」
 しかし、ペトニアロトゥシカの言う通り、巨大化しても所詮はスライム。攻撃を見切り、反撃でくちばしを突き刺せば、巨大な水風船の如く、大きな水しぶきを上げるだけだ。
「押しつぶされたりしたら、さすがに痛そうですし」
 隣では、巨大化する前に、セルマが串刺し。
「もっともっと倒して減らしていこうか」
「そうですね」
 慣れてくると連携も良くなっていくペトニアロトゥシカとセルマ。背中を合わせ、近づくポポゥリンを次々に撃破していく。
「ぷぷぅぅりぃぃ!!」
 そんな二人に、仲間を大量に倒された怒りだろうか、超巨大に膨らんだポポゥリンが体当たりを繰り出して来た!
「普通に攻撃を避ける分にはいつもと変わらないしなあ」
 しかし、そんな渾身の体当たりをあっさりと避けるペトニアロトゥシカ。まあ、いくら巨大化しても竜骨の隙間が増えるだけなのだ。
「それ以上大きくなる前に……」
 ペトニアロトゥシカに攻撃を避けられ隙だらけのポポゥリンに銃剣を突き刺すセルマ。そのまま、引き金に指をかける。
「仕留めます」
 零距離で放つ氷の弾丸が一瞬でポポゥリンを巨大な氷像へと変える。
「これでおわりだねぇ」
 氷の塊となったポポゥリンに最後のくちばしを突き刺すペトニアロトゥシカ。その一撃で粉々になり、周囲に黄緑色の雪を降らせる。
 その雪が喧騒を吸い込んだのか、急に古竜平原が静かになる。猟兵たちの活躍で、この地に一時かもしれないが、ひとまずの平和が訪れたのだ。
 せっかくなので、落ちていた竜骨を回収しながら帰還するセルマとペトニアロトゥシカであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月18日


挿絵イラスト