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帝竜戦役⑮〜重きを耐え険しき道を進め

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #群竜大陸

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●グリモアベースにて
「皆様、お疲れ様です。また新たな戦場が発見されました」

 グリモアベースで猟兵たちを出迎えたアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)から告げられる新たな戦場の知らせ。

「今回発見されたのは岩石回廊。重力異常が発生した狭く入り組んだ峡谷にある山を突破していただきます。ここでは重力異常により飛行できず、数十倍の重力負荷によって歩行も困難です。それに加えこの高重量下で、でたらめに転がり続ける巨大岩石を対処しなければなりません」

 今回はそんな場所で山を登り切らなければならないらしい。絶え間なく岩石の転がる山、そんな場所をどうやって登れと言うのだろうか。

「飛行もできず、歩くのも困難な重力。それをどう攻略するか……攻略するには気合しかありません。下手な小細工をするよりも重力に耐え、登り切ってしまうのが得策でしょう」

 重力異常の大元がこの土地である以上、重力を元に戻すというのは現実味に欠ける。ならばできることは一つしかない。重力が無くせぬのなら重力に対応する。それしかこの峡谷を突破する方法はない。
 耐える方法は様々で、猟兵ごとに異なるだろう。今必要なのは過程ではなく峡谷を突破したという結果。

「方法は皆様にお任せします。無事この峡谷を突破して新たな戦場へと辿り着いてください。当機は皆様ならばこの困難も突破できると信じております。それではどうかご武運を」

 こうしてカーテシーと共に猟兵たちの転移が開始された。


灰色幽霊
 どうも、灰色幽霊です。
 トレーニングと言えば高重力ですね。

 といわけで今回は重力異常に耐えられるようなトレーニングを実行してから回廊に挑戦することでプレイングボーナスが発生します。
 方法は様々ですので思い思いの対策をどうぞ。

 今回のドロップアイテムは『へしつぶの種籾』。高重力下でも破壊されなかった、頑丈な種籾です。生育に尋常でない時間がかかりますが育てた米は一粒1で成人男性が10日間過ごせる栄養価を持ち、種籾一粒で金貨88枚の価値があるそうです。
 見つけたら拾ってみてもいいかもしれません。

 注意事項などはMSページをご覧ください。
 それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『そこに山があるから』

POW   :    体力や気力で山登り

SPD   :    技や早さで山登り

WIZ   :    魔法や知力で山登り

👑3
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

戦場外院・晶
「……山」

山を登る
ちょもらんま
世界で一番高い山を着の身着のまま
「……」
身体もありますが、それ以上に心を鍛える……そう、切り立った岸壁にも、その僅かな凹みにも、伸ばされている手を、幻視出来る程にまで、高く、高く

「我が秘技、ここに完成をみたり」
岩石回廊、その嶺を登る
敢えて険しく厳しい行程をいく
山に、岩壁に抱きつくようにクライミン
例え、この身が重みを増そうとも、その重さを雄大なる山嶺へとそのまま預けてしまえるならば……
「私に……登れぬ頂きなし」
そう、雨が降ろうと、岩が降ろうと……です
「……秘技」
瞬きの間手を離し、降り来る岩に対応、同じ重力加速度を受けている故に
「概念投げ」
刹那、重さは無し
また、登る



●どんな壁が立ちはだかろうと

「……山」

 戦場外院・晶(強く握れば、彼女は笑う・f09489)はゆっくりと崖を登っていく。専用の装備もなく、着の身着のまま己の身体だけを使って。

「……」

 もちろんこの岩石回廊の重力は晶を襲う。身体は既にいつもの数十倍の重さになっている。それでも晶はわずかな凹みに指を掛け、己の身体を引き上げる。
 大事なのは身体ではなく心。鍛え上げられた心があればどんなに身体が重くなろうと前に進む手と足は止まらない。

 そう、これは修行。故に晶が選ぶルートは険しく厳しい。どれだけ身体が重くなろうとその重さを雄大なる山嶺に預ければ晶に登れぬ山はない。一歩ずつ、一歩ずつ晶は上へと昇っていく。今の晶は止まらない。例え雨が降ろうと、風が吹こうと。

 そして———岩が降ろうと。

 何か巨大なものが転がる音。晶がそれを岩だと気づくのにそう時間は必要なかった。如何な仕掛けはわからないがこのまま岩肌にしがみついていては潰され、落ちるのが当然の帰結。

「我が秘技、ここに完成をみたり」

 だからこそ晶が選んだのは身体を支える手を放すという選択。
 重力に引かれ、落下を始める晶の身体。その隣には同じく落下する巨大な岩。両者は共に同じ重力に引かれている。

「……秘技」

 晶の手が岩へと延びる。

「概念投げ」

 掴んだのはただの岩表面ではなく、その存在の芯。共に落ちる晶と岩から一瞬だけ重さという概念が消える。

 気がつけば岩は晶の手によってはるか遠くへ投げ飛ばされていた。
 そして晶は再び岩肌を抱き、身体の落下を止める。先ほどまでの位置よりもほんの少しだけ下がってしまったが仕方がない。

 晶は再び僅かな窪みに指を掛け、ゆっくりゆっくり崖を登っていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒髪・名捨
重力ねぇ…。
しっかし、こう当たり前が当たり前じゃねー状況ほど当たり前のありがたさがわかるな。おもしれー。
●トレーニング
重力トレーニングねぇ。
……身長が縮みそうだがしょーがねぇか。あとで牛乳飲んでおこ(低身長気にしてる派)
トレーニングエリアを周回して、高重力化での体の過負荷を『見切り』体の動かし方を体になじませる。

●体力や気力で山登り
しかねーだろ。
トレーニングで走りこんで悟った
二本足で立つからきちーんだ。
獣のように地に手を付け、四つの脚で駆け抜ける。
アレだろ。ロボットが二脚より多脚の方が安定するっていうし。
合成阿片を一服吸って『ドーピング』して『元気』と『覇気』を叩き込んでおいた。
行くぞッ!!



●当たり前の有難さ

「ぐ、ぎぎぎぎ」

 黒髪・名捨(記憶を探して三千里・f27254)は転移完了後、すぐに山に登るのではなくその周囲の拓けた場所にいた。闇雲に山に挑んでも重力に虫の様に潰されるだけ。だからこそ名捨はこうして離れた安全な場所でこの重力に慣れるべくトレーニングをしていた。

「……身長が縮みそうだがしゃーねぇか」

 最初は立ち上がることすらできなかったが今は歩く程度は問題ない。それも怪奇人間だからなのか猟兵だからなのかはわからない。しかし一つ言えることは徐々に名捨の身体はこの重力に適応してきているということ。だが一番の問題はこの重力に晒され続けると名捨の身長が縮むのではないかという危惧だった。


「よし、そろそろだな」

 1時間もすれば名捨の身体はこの環境に完璧に適応した。
 適応した結果導き出されたのは両手すら地面にこすりつける四足歩行スタイル。この1時間で名捨が学んだのは2本の足で進もうとするから辛いということ。つまり倍の4本で走れば負担は半分になる計算だった。
 4つ足の獣と化した名捨は山を駆ける。2本の足で進もうとしていた時よりも安定感は数段上。そこへさらに懐に忍ばせていた『合法阿片』を取り出し鼻から一気に吸引する。その刺激が脳内を駆け巡り枷が外れた名捨はさらに速度を増し山を駆けあがる。

「邪魔ァァァァァ!!!!」

 岩が転がってこようと関係ない。名捨はその岩を蹴り砕き止まらずに進む。身体中にめぐり巡った薬が切れる前に駆け抜けなければ恐らく反動で名捨の身体は使い物にならなくなる。


 だからこそこれは時間との勝負。


 重力に負けぬ速度で4つ足の猟兵が山を駆けあがる。

成功 🔵​🔵​🔴​

エルザ・メレディウス
ア〇連携〇
スポ根大好きです...!
訓練も探索も全力で頑張ります。。。

■訓練について
必要な食料などを多めに携帯して、現地で実地訓練と致します

比較的安全そうな回廊の入り口付近で、まずは軽めの訓練を行いながら、高重力への【環境耐性】を体に馴染ませます

慣れてきたら、日常動作→走ったり→実際に岩石を避けたりと、少しづつ運動強度を上げながら、岩場での【地形耐性】【足場の熟練】も身につけていきます

訓練が十分と判断した探索へ

■探索 WIZ
【地形の活用】を行い、比較的安全なルートを進みます
仲間と【鼓舞】しあって着実に頂上目指して進んでいきます
万が一、重力に耐えられない場合はUCで重力の緩和を



●何事も根性から

「よし」

 エルザ・メレディウス(復讐者・f19492)は食糧、装備、その他もろもろを多めに携帯し、転移を終えて岩石回廊へとやって来た。しかしすぐに挑戦する暴挙は侵さない。まずは安全な回廊の入り口付近で訓練を始める。この異常な重量に真っ向から対抗するのではなく、徐々に身体を慣らしていく。

 先ずは立ち上がれるように。次は杖をついても歩けるように。そして次第に歩けるように。

 1時間もすれば走れる程度には重力に適応するエルザ。少しばかりのジャンプができるようになった。武器を振るうのも問題ない。

 そこから先の適応は早かった。ここまで転がって来る岩を実際に避け、前へと進んでいく。ジャンプも通常より距離は短いが問題なくできるレベルまで持ってきた。

「そろそろ……でしょうか?」

 こうしてエルザは準備を万端に探索へと移る。

 重力さえなければ山道はそう険しくはない。獣道は避け、足場のしっかりとしたルートを選んでエルザは山を登っていく。
 転がって来る岩もなんのその。岩肌を蹴り軽々と避ける。この重力に適応したエルザからしてみれば転がる岩も子どもの悪戯程度の障害だった。

「おや……」

 しかしそんなエルザの前に最後の障害が現れる。地盤が崩落したのか大きな裂け目のできた場所。頂上はもう目の前だがここを超えなければならない。この重力で低下しているジャンプ力では超えられそうにない距離。ならばどうするか。

「羽のように軽く……空を飛ぶように」

 エルザの【アンチグラビティレイン】により振り出した雨。その雨に濡れた物は重力が低下する。増加した重力が相殺され、今ここだけはいつも通りの平地と変わらない。
 身軽になった身体でエルザは裂け目をぴょんと飛び越える。

「いつもより跳べてしまいましたね……」


 重力という名の枷から解き放たれ、軽やかな足でさらに上へ

大成功 🔵​🔵​🔵​

御形・菘
はっはっは、たかが数十倍の重力! 妾にとってはそれなりに余裕よ!
いや勿論しんどいのであるが、耐えて余裕な感じでカメラに映ろうとも
こんなこともあろうかと! キマフュのなんかすごい訓練施設で普段から訓練しておるからな!
無様に潰されるのはカッコ悪いのでの~

そもそも妾的には潰れた体勢…身を伏せて地を這い進む方が、移動が簡単で楽なのであるがな、手も使えば相当速いし
敢えて上半身を上げて進むのは、見栄えが大切だからに決まっておる!
『馬鹿な、この高重力下で何故悠然としていられる!?』は強者の嗜みよ!

巨大岩石は左腕で殴り、軌道を逸らすなりしていこうか
なんなら頭突きも良し!
さてカッコ良く突破しようではないか!



●配信者は映えが命

「はっはっは、たかが数十倍の重力! 妾にとってはそれなりに余裕よ!」

 御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)はこの重力下も余裕がある様に振舞う。もちろんそれはカメラを意識したもので実際は見えないところはプルプルしている。しかし見せかけだけでも余裕を持てるのはあるかわからないこんなことのためにキマイラフューチャーの高重力訓練施設で訓練をしていたから。耐え切れず無様に潰される様子が配信されでもしたら評価が下がってしまう。故にそんなことにはならぬよう重ねた訓練が今ここで役に立つ。

 正直なところ菘からしてみれば蛇の様に地を這い進んだ方が楽だし早い。しかしそれでも上半身を上げて進むのは見栄えがいいから以外の理由はない。しかし見栄えを気にしなくなった時点で配信者としてはお終いである。だからこそ『馬鹿な、この高重力下で何故悠然としていられる!?』という体を保ち余裕を醸すのだ。それこそが強者の嗜み。

 菘はそのままずるずると山を上へと登っていく。


「来たか!」

 転がって来る岩は左手で殴り崖から落とし、続けざまに来た2つ目は頭突きで粉々に打ち砕く。
 其処に居たのはまさしく圧倒的な強者。逸らすのはともかく頭突きは菘にも相応のダメージがあったがそれを出さないのが一流の配信者。常に余裕を持っていけなければならない。岩を砕くのもファンサービス。そのくらいはできなければ一流は名乗れない。

 正直なところ限界が近かった菘だが遂に山の頂上が見えてきた。ここまでくれば岩が転がってくることもない。
 菘は素晴らしい動画を創り上げるという固い信念と共に【逆境アサルト】でこの山を登り切ったのだ。


●登り切った山頂で

 こうして猟兵たちは過酷な山登りを終えた。
 その先に待つのはまた新たな戦場。

 猟兵たちはこの戦争を終わらせるため、次なる戦場へと進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月16日


挿絵イラスト