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力を求めし大鏡魔

#サクラミラージュ #マイ宿敵

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#サクラミラージュ
#マイ宿敵


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●贄
「きゃあっ!? なっ何!?」
 帝都の通りを歩いていた女学生、咲耶の体に黒い靄が纏わり付いたかと思えば、その身が宙に浮かんだ。
「この娘に流れる血はなかなかのものじゃな。妾が力を得るための贄に相応しい」
 いつの間に出現したのが、禍々しい鏡を手にした少女が、咲耶の側に佇んでいた。よくよく見れば、咲耶の体に纏わり付く黒い靄は、その少女から出ているようだ。
「それでば、儀式の地へ行くとするのじゃ」
 その少女は黒い靄を操り咲耶を気絶させると、自身も宙へ浮いてどこかへと去ろうとする。白昼堂々、影朧による人攫いが行われたのだ!

●攫われた少女を助け出せ!
「皆、サクラミラージュで事件だ!」
 グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、慌てた様子で事件の説明を始める。
「我が予知によれば帝都の通りにて、帰宅中の女学生が影朧に攫われる。時間はもう間もなく、今から向かってもそれを阻止することは出来ないだろう」
 攫うこと自体は妨害出来ない。故に、今回の任務では先ずは敵を追走し、その目的地を掴むこととなる。

「此度の首魁たる影朧は『大鏡魔』なる妖怪だ。どうやら攫った女学生を、自身の力を増すす儀式の贄としようとしているらしい」
 この敵は雲外鏡という鏡の妖怪に属するが、長き時を経て大妖となったため、大鏡魔と呼ばれるようになった。その強力な妖気は念動力と同等の力を持ち、それで宙を浮遊している。その妖怪が影朧として蘇り、更なる力を求めて邪悪な儀式を企んでいるのだ。
「攫われた女学生、咲耶殿は、とある神社の神主の血を引いている。そのために狙われたようだな」
 大鏡魔は攫った咲耶と共に、帝都の郊外の方向へ逃走を開始した。見失わぬよう追いかけ、儀式の地で決戦を挑むのだ。

「儀式の地が近づけば、大鏡魔は配下を呼び出して妨害してくるはずだ。それを突破し、大鏡魔を討ち果たし、咲耶殿を救ってくれ!」
 百々の依頼を受けて、猟兵達は帝都へと転移していくのであった。


夢幻
●マスターの夢幻です。戦争が間もなく終わるので、ここからは通常依頼のターンです。冒険活劇浪漫な感じを想定してます。

 1章:冒険『華の帝都の追走劇』
 2章:集団戦『紅き妖刀』
 3章:ボス戦『雲外鏡:大鏡魔』

●今回のシナリオでは、影朧の転生はありません。
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第1章 冒険 『華の帝都の追走劇』

POW   :    とにかく走れ。力の限り道を征く。障害物も退けたりしよう。

SPD   :    壁を伝って走ろう。建物の上を行こう。屋根を飛んで伝って追いかけるのだ。

WIZ   :    地図を読んで先回りしたり魔力で追いかけたり。様々な智慧で追跡しよう。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

岩永・勘十郎
「久々の運動だし、少しペース上げていくか」

とサバイバル技術や白老流の戦闘知識で得た走法で街を走り抜けていく。まるで忍者だ。今回はある娘に関係した任務。魑魅魍魎の類が、その娘を使って何かするみたいだ。

「全く。帝都ってのはトラブルに事欠かない場所だな」

勘十郎は全く息を切らせず走り抜け、建物と建物の間が広い場所へ来ると装備している防具改造を施したマントのスイッチを入れ、グライダーへと変形。まるで鳥のように空を飛んでいく。

「さて、そろそろ使うか」

そう呟きUCを発動。敵の場所を先読みし、その方へと走り抜けていった。



「それでは、儀式の地へ行くとするのじゃ」

 岩永・勘十郎(帝都の浪人剣士・f23816)が現地に到着した時には、ちょうど影朧が咲耶を攫っていくところであった。影朧は妖気を念動力の様に操り、ざわつく民衆の上を浮遊してどこかに去って行く。

「全く。帝都ってのはトラブルに事欠かない場所だな」

 勘十郎は一つ嘆息すると、即座に影朧の追走に移る。白老流の走法を利用して雑踏を駆け抜け、影朧の後を追いかける。まだ相手は追手に気づいていないようだが、人通りの多い帝都ではなかなか距離も縮まらない。
 
「久々の運動だし、少しペース上げていくか」

 勘十郎はそう言うと、一気に屋根の上へと跳躍した。見つかりやすくはなるが、こちらの方が障害物は少ない。そのまま彼は帝都の建物の上を駆け抜けていく。その様は、まるで忍者のようだ。

「……おや? どうやら追手がいるようじゃな」

 あと少しで追いつきそうだというところで、大鏡魔が勘十郎に気づいた。大鏡魔は速度を上げると、入り組んだ路地へと入っていく。このまま撒こうという考えだろう。

「ここが使いどころだな……『天眼通』!」

 仙術を発動した勘十郎は、続いてマントのスイッチを入れグライダーへと変形させる。しかし、それを使って鳥のように飛ぶ勘十郎の向かう先は、先ほど影朧が入った路地ではなく、別の大通りの方だ。

「ぬ? 読まれておったか」
「魑魅魍魎よ! わしから逃げられると思うな!」

 勘十郎が大通りへ辿り着いたところで、細い路地から大鏡魔が大通りに躍り出てきた。そう、彼は先ほどの天眼通で影朧の逃走経路を予測し、その先に回り込んでいたのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
白昼堂々の人攫いとは大胆な。
ひと足遅く、阻止できなかったのは残念ですが、逃がすわけにはいきません。
必ず追いつきますよ。

『大鏡魔』と咲耶さんの追跡をドローン『マリオネット』で行います。
周囲を捜索【情報収集】、発見したならば、ドローンは追跡を優先して、つかず離れずに距離を採ります。
一方、摩那はドローンからの情報を元に、大鏡魔との最短距離を算出して追いかけます。建物や障害物はヨーヨーも利用して、【ダッシュ】&【ジャンプ】して飛び越えて行きます。



「ひと足遅く、阻止できなかったのは残念ですが、逃がすわけにはいきません。必ず追いつきますよ」

 続いて影朧を追うのは黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)だ。先行して追いかけていた猟兵と交代した彼女は、ドローン『マリオネット』に大鏡魔を追跡させる。

「白昼堂々の人攫いとは大胆なことですね」

 スマートグラス『ガリレオ』でマリオネットの情報を受信しすると、大鏡魔は追手を撒くために幾度も細かく道を曲がっている様子だ。人が追うには骨が折れるが、高性能のドローンならば問題ない。マリオネットはその高いステルス性を生かして、つかず離れずの距離で影朧を追跡していく。

「……なるほど。この区画を越えれば、近道出来そうですね」

 摩那は敵との最短距離を算出すると、超可変ヨーヨー『エクリプス』を近くの建物に引っかけ、空中を渡って跳んでいく。幾度もジャンプを繰り返し、特徴的な帝都の町並みを飛び越え、摩那は進んでいく。そうして、区画を越えて隣の大通りへと辿り着けば、狙い通りに咲耶を連れた大鏡魔の後ろ姿が見えた。

「咲耶さんは返して貰いますよ!」
「しつこい奴らじゃのう」

 影朧と猟兵の追いかけっこは、まだまだ続きそうだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幸徳井・保春
道中を遮る応援は間に合いそうにない、か。ならばこちらは時間稼ぎに徹させてもらう。

霊符を何枚か使用し、蝶の式神を呼び出して追跡させる。見失った時のために目印として要所要所に待機させるためにも多めに呼び出しておこう。

ついでに毒の鱗粉をかけられるならば妖怪には幻覚を見せる物を、女学生には眠気を誘う物を。

そして俺自身はダルマ自転車を漕いでその後を追おう。俺の式神も舐めた物ではないぞ、妖怪よ……大人しくお縄につけ!



 無尽蔵の体力で逃走する影朧に、猟兵達は交代して追いかけることで対処する。摩那の次に敵を追うのは、幸徳井・保春(栄光の残り香・f22921)だ。

「道中を遮る応援は間に合いそうにない、か。ならばこちらは時間稼ぎに徹させてもらう」

 保春は懐から取り出した霊符を変化して、多数の蝶の式神を呼び出した。空飛ぶ相手なら、空を飛べる式神に追わせた方が効率的というものだ。式神の蝶は大鏡魔を追って空に舞う。

「……現の夢へ、舞い散らせ。妖怪に幻覚を、女学生は眠りに誘え」

 保春が飛ばした蝶は三種類。1つは単純に追跡するものだが、残り二つはユーベルコード『胡蝶の舞』によるものだ。その蝶達は大鏡魔と咲耶に分れ、毒鱗粉を振りかける。それぞれの毒の効果は、大鏡魔には足止めのための幻覚を見せるもの、咲耶へは暴れないように眠気を誘うもの。的確に状況に合わせた毒ではあったが、敵もただ者ではない。

「斯様な児戯……小妖怪には効果があろうも、妾には効かぬよ」

 大鏡魔から溢れ出た黒い靄が二人を包み、毒鱗粉を遮断した。どうやらあの黒い靄は妖気で出来ているようで、猟兵の技能のオーラ防御と同質の力があるようだ。とはいえ、防御に妖気を注いだおかげで、念動力の浮遊速度は落ちている様子だ。

「チッ、妖怪よ……大人しくお縄につけ!」

 毒の効果は無くとも、一時的に速度を落とせれば十分だ。保春は一つ舌打ちすると、ダルマ自転車を全力で漕いで影朧を追いかけるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

十六夜・国重
「初の依頼なので慎重に事件に当たろう」




「やはり帝都というのは事件がつきものなのだろう話題に事を欠かないな」
壁を伝って走ろう。建物の上を行こう。屋根を飛んで伝って追いかけるのだ。に挑戦します。
ユーベルコード「降魔化身法」を使い、分身を使い帝都を探索します。
最大の目的は、この行動を成功させることです。
その為なら、ある程度の怪我や些細な失敗はやむを得ないものとします。



「やはり帝都というのは、事件がつきものなのだろう。話題に事を欠かないが、治安が悪くなるのは考え物だな」

 グリモアの転移で帝都に辿り着いた十六夜・国重(人間の剣豪・f27530)は、そう独りごちた。全ての国家を統一したサクラミラージュの帝都といえ、現地の人々では影朧によって引き起こされた事件には対応出来ない。故にユーベルコヲド使い、即ち猟兵が必要とされている。

「さて……敵はアレだな。初の依頼で失敗するわけにも行かないからな。いくぜ!」

 視線の先に影朧を捉えた国重は、敵を追うために自らに鬼を宿す。それは、かつて育ての親が倒したものだ。その強力な鬼の力を強い意志で制御し、彼は走り出した。

「逃がさないぜ! 待てっ! 妖怪め!」

 壁を駆け上った国重は、屋根の上を伝い、全力疾走で影朧を追う。鬼の力の負荷は大きく、時折彼の体からは血がしぶくが、その力は絶大だ。見る間に影朧との距離が詰まっていく。

「ほんにしつこいのう……」

 追い縋る国重を見て、大鏡魔はスピードを上げる。それを見失うまいと、国重は必死に喰らいついて走るのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

御園・桜花
「私、自分が随分帝都っ子になったと思ったのですが…まだまだ精進が足りなかったかもしれません」
帝都在住はや○年の田舎者、弱音を零した

「私達はユーベルコヲド使いです。人攫いはどちらへ逃走しましたか」
現場に到着したら周囲の人の目撃証言を手早く集めUC「精霊覚醒・桜」使用
そちらへ全力で飛行する
細かい道等は分からなくても大雑把な方角や大きなランドマークは把握できているので他の猟兵には分かる範囲で情報提供
少しでも追う影が見えていればどこまでも追うが、数十分追跡しても影も形もない場合は公衆電話から桜學府に連絡し情報交換
捜索方角を変更する

「有名処なら分かりますけれど…きっとそういう場所ではないでしょうね…」


麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎

飛ぶ人さらいを追え…出番だわ!

先制UC発動
見える限り全力で後を追う

空中浮遊ダッシュジャンプスライディング駆使
色々追い越しすり抜けて
可能なら奪還を試みるが無理をせず
しつこくしつこく追う

どいたどいたー!ハイカラさんのお通りだー!!

僅か見失っても継戦能力が冴える
念動力で飛んでるなら…思念の波がある筈…
念動力第六感などを動員して方向を見切り
更に追跡しつつ敵の具体的な目的地方向を予測
時には先回り気味に追っかける

猟犬より執念深く!
狩鷹より獰猛!
猟兵に嗅ぎ付けられたが運の尽きだ!
大人しく諦めろ!お化け鏡!!

追い縋ら恫喝して敵の気を引き気を散らす



「飛ぶ人攫いを追え……これはわたしの出番だわ!」

 颯爽と帝都に参上した麻海・リィフ(晴嵐騎士・f23910)は、気合い十分といった様子だ。対して御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は、敵の目的地が気になるようだ。

「一体あの人攫いは、どこへ向かっているのでしょうか?」

 これまでの追走劇で、既に帝都の中心部は外れ、郊外へと差し掛かっている。帝都在住はや○年の桜花といえど、この先に心当たりが無いようで、彼女は弱音を零す。

「私、自分が随分帝都っ子になったと思ったのですが…まだまだ精進が足りなかったかもしれません」
「そんなもの、着いてみればわかるわ!」

 なるほど、確かにリィフの言葉は真理だ。元より予想出来るような目的地で無い可能性も高い。そして二人が影朧を追うために発動したのは、奇しくも同質のユーベルコヲドであった。

「晴天の嵐、その本領を見せてやる……! 『万能気流高速機動・翔嵐』!」
「我は精霊、桜花精。呼び覚まされし力もて、我らが敵を討ち滅ぼさん! 『精霊覚醒・桜』!」

 リィフは全身の装備を高速形態に変形させることで、桜花は渦巻く桜吹雪を身に纏うことで、共に高速飛翔の能力を得た。やはり飛んで逃げる敵には、飛んで追うのが効果的だ。

「どいたどいたー! ハイカラさんのお通りだー!!」
「もう逃げられないですよ!」

 二人の速度は、念動力で浮遊する大鏡魔を凌駕する。あっという間に追いついて左右から迫るリィフと桜花だが、敵の表情を見れば余裕ありげにニヤニヤと笑っているではないか。

「なかなか便利そうなユーベルコヲドじゃな。妾もそれを使わせて貰うのじゃ」

 大鏡魔の手に持つ魔鏡が二人の姿を映したかと思えば、強力な妖気を纏って大鏡魔が一気に加速する。その様は、二人の使っているユーベルコヲドに瓜二つだ。

「は? パクられた!?」
「ええっ!? そんなっ!」

 どうやら、大鏡魔は猟兵のユーベルコヲドをコピーするようなユーベルコヲドを持っているようだ。そして再び、影朧と猟兵の追いかけっこが始まった。

「猟犬より執念深く! 狩鷹より獰猛! 猟兵に嗅ぎ付けられたが運の尽きだ! 大人しく諦めろ! お化け鏡!!」
「ほっほっほ。よう吠える子犬じゃのう」

 リィフの恫喝も軽く受け流し、高速で飛翔する大鏡魔は廃校の校庭へと辿り着いた。どうやら、ここが目的地のようだ。

「有名処なら分かりましたけれど……こんな廃校はちょっと知らなかったですね……」

 もう何十年も前に閉鎖され、校舎も半ば朽ちたようなこんな所では、知らないのも無理は無い。そして、この儀式の地にて、猟兵と影朧の戦いが始まる……!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『紅き妖刀』

POW   :    人を喰らい、人を斬る
自身の【宿主の生命力】を代償に、【妖刀を装備し、身体能力を強化した宿主】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【達人級の剣術】で戦う。
SPD   :    心を喰らう呪い
自身に【忌まわしき呪いのオーラ】をまとい、高速移動と【精神を蝕む呪いの刃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    奥義:紅刃十連撃
【宿主を操り、必殺の奥義】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 大鏡魔を追って辿り着いたのは、校外の廃校であった。目的地を掴んだ猟兵からの連絡を受け、追走劇を繰り広げた猟兵達は続々と集合する。そんな猟兵達を見て、大鏡魔は呆れたように声を上げる。

「全くしつこい猟兵共じゃ……おい、出て参れ!」

 気絶した咲耶を傍らに置いた大鏡魔がパンパンと手を叩くと、校舎の中から十数人の少女達が現れた。咲耶の前にも、攫われていた娘がいたらしい。しかし、その様子がどうもおかしい。皆一様に虚ろな目をしており、なにより全員が抜き身の刀を手にしているではないか!

「先に攫っていた娘共は妾の贄には不合格じゃが、此奴らの宿主としてなら十分じゃからのう。さあ、猟兵達を斬り殺すのじゃ!」

 どうやら、少女達の持つ紅い刀身の妖刀自体が影朧で、少女達はただの被害者のようだ。つまり、少女達は傷付けずに、妖刀のみを倒す必要があるということだ。

「……」

 妖刀に操られた少女達が、猟兵達に襲いかかって来る。
 猟兵達よ! 『紅き妖刀』を撃破し、少女達を救い出すのだ!
麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎

遊んでるわね…(青筋)
その時間稼ぎをブチ壊す!

先制UC発動

敵の攻撃は念動衝撃波オーラ防御盾受け
カウンター念動衝撃波シールドバッシュで気絶させ武器を落とす

数には数で当たる…方陣形成!


剣を回転させ念動衝撃波串刺しでスナイプ武器破壊
気絶したり手放された敵の武器を一つ一つ壊して回る
自分への攻撃は三種の盾を駆使して念動衝撃波オーラ防御受け

悪いけど、姉君のように浄化とかできないから…
恨むならお化け鏡を恨んで頂戴


窮地の仲間は積極的にかばう

そうそう洩らさないわよ?


次に何やるか大体察しはつくけれど…
そうは問屋が卸さないわ!
お望み通り子犬の牙で粉々にしてやるんだから!!



「こんのお化け鏡……、遊んでるわね……!」

 配下の妖刀達に戦いを任せて高みの見物を決め込んだ大鏡魔に、リィフは青筋を立てて怒り心頭の様子だ。彼女はその時間稼ぎをブチ壊すと意気込んで、妖刀達の対処に当たる。

「数には数で当たる……方陣形成!」

 大鏡魔への怒りはあれど、リィフの行動は冷静だ。彼女はユーベルコヲド『浮陣・青雲光霞』にて機動浮遊攻防盾『雲霞』を複製し、守りを固める。そこにオーラの強化が加われば、紅き妖刀の飛ばす呪いの刃など通るものでは無い。

「遠距離攻撃なんて効かないわよ! 刀の端くれなら、直接掛かってきたらどうなの!」

 これでは埒が開かぬと言うところにリィフの挑発もあって、一体の妖刀がリィフへと接近、直接斬りかかってくる。しかし、それはリィフの望むところ。彼女は衝角機構盾『瑞雲』で剣撃を受け止めると、カウンターで跳ね返した衝撃を撃ち込んで、その武器を弾いた。

「悪いけど、姉君のように浄化とかできないから……恨むならお化け鏡を恨んで頂戴!」

 リィフは回転剣『ストヲムルゥラァ』を操り、弾かれた妖刀を即座に破壊する。放置してまた少女を操られては敵わない。今はこれが最善の筈だ。

「次に何やるか大体察しはつくけれど……そうは問屋が卸さないわ! 妖刀をやっつけたら次はお化け鏡の番よ! お望み通り子犬の牙で粉々にしてやるんだから!!」

 手始めに一体の妖刀を片付けたリィフは大鏡魔にそう吠えると、次の敵へと向かっていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

岩永・勘十郎
「本来は操られる方が悪いんだが、昔みたいにはいかんか」

彼が用心棒時代なら問答無用で叩き斬っていたが、今は猟兵。あくまで正義の味方として振舞わないといけない。故にUCを発動し剣を構える。敵は達人級の業を繰り出すが、勘十郎もまた一人の達人。

「剣は心技体が揃ってだ。技はともかく、心や体がそれではな?」

操られている程度の達人技では勘十郎は止められない。会得した剣の戦闘知識や技術を使い、敵の攻撃を見切りながら早業で往なし、妖刀という存在や概念、呪いや存在その物を叩き斬っていく。

「ほら! 目を覚ましたらさっさと行け」

と呪いから解放した少女たちに、そう伝え、残った敵をまるで殺陣のように次々倒していった。



「本来は操られる方が悪いんだが、昔みたいにはいかんか」

 妖刀如きに操られるなど軟弱なり、として宿主ごと叩き斬れば楽ではある。しかし勘十郎も今や猟兵、問答無用で斬れた用心棒時代とは違って、正義の味方として振舞わないとならないのだ。

「さて、達人並みというその腕前、見せてもらうとするか」

 軍用刀剣『小銃兼正』を構え、勘十郎は妖刀を振るう少女と相対する。彼も一介の剣豪、妖刀の扱う剣技には興味もあろうというものだ。そして一合、二合と刃を合わせれば、敵の歪さに否応もなく気が付いた。

「もう少しやるかと思えば……剣は心技体が揃ってだ。技はともかく、心や体がそれではな?」

 如何に妖刀の持つ技量が高くとも、少女の体を無理矢理動かしても理想の身体能力にはほど遠い。ましてや操られた状態で、心などあろうはずもない。そしてそれは、達人同士の立ち会いでは致命的だ。

「妖刀め、これで終いだ! 万有を返す!」

 巧みな剣術で敵の攻撃を往なした勘十郎は、ユーベルコヲド『六道・龕灯返しの太刀』を使う。その仙力を籠めた太刀は、妖刀という存在その物を叩き斬った!

「……あれ? ここは……?」

 妖刀の呪いから解放され、少女は正気を取り戻したようだ。そうして状況が把握出来ず呆けている少女に、勘十郎は厳しく声を掛ける。

「ほら! 目を覚ましたらさっさと行け」

 勘十郎の言葉を受けて慌てて逃げ出す少女を横目に、彼は次の獲物へ向かう。そして彼は、まるで殺陣のような流麗な動きで、妖刀を駆逐していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幸徳井・保春
ちっ、面妖な付喪神が出て来たか。あの気は……放っていては不味そうだな。

いくら宿主を操れたとしても、剣道の動きを日頃行なっている女子は少ない。必ず動きの節々に隙や余計な動きが混ざるはずだ。

その瞬間を突いて懐に滑り込み、霊符を取り出して防壁を展開させる。俺に斬りかかろうとしてぶつかり、体勢を崩したところで腕を叩くなり蹴るなりして少女の手から妖刀を離させる。少女程度の握力で大の大人に勝てると思うな。

そして転がった妖刀はしっかり踏みつけてへし折る。付喪神は往々にして器物が壊されれば蘇生は不可能だからな



「ちっ、面妖な付喪神が出て来たか。あの気は……放っていては不味そうだな」

 紅き妖刀の発する気は間違いなく邪悪であると感じられた。そして、妖刀達が操る少女達の動きは達人級の剣士に匹敵するが、彼女達は元は普通の少女だ。何かしらの無理をさせて戦わせていることは間違いない。故に、迅速に妖刀を破壊し、彼女達を解放する必要があるだろう。

「いくら上手く宿主を操ったとしても、剣道の動きを日頃行なっている女子は少ない。必ずやその動きには、隙が混ざるはずだ」

 宿主が一般人である以上、完璧な動きなど出来るはずは無い。動きの節々に発生する動作の遅れから、どこかに隙が出来るはず。それを信じて、保春は無手で敵の動きを見極める。

「そこだっ!」

 それは必殺の十連撃の三撃目、理想的には振り切った刃を即座に返し次の攻撃へと繋げるところで、攻撃の勢いを殺しきれず、少女の動きにわずかな遅れが発生した。それを見て取った保春は一気に相手の懐に滑り込み、霊符の防壁で機先を制する。そして刃が防壁に弾かれ上擦ったところで、刀の柄を捉えた彼の掌打が妖刀を叩き落とした。例え妖刀の力で握力が増していようと、確実に捉えれば手放させることは容易いのだ。

「器物を壊してしまえば、俺の勝ちだ」

 弾かれて地面に転がった妖刀を、保春は踏みつけてへし折った。一般的な付喪神であれば、これで蘇生も出来ないはず。その彼の予想通りに、折れたことで妖刀の纏う邪悪な気も霧散したのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
妖刀に操られた少女達ですか。
少女を助けるためには妖刀を何とかしないといけません。
これは困った……と思いました?

残念ですが、相手が悪かったですね。

ヨーヨー『エクリプス』で戦います。
ヨーヨーを少女達の腕や手に【なぎ払い】で当てて、【武器落とし】を図ります。
妖刀が少女達の手を離れたら、【念動力】で回収して、後方の地面に突き刺しておきます。
あくまで抵抗する少女にはワイヤーを通して、UC【サイキックブラスト】を打ち込んでおとなしくさせます。

武器の間合いはこちらが上です。
【ダッシュ】を使って、間合いを詰められないようにします。



「妖刀に操られた少女達、ですか」

 続いて黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)がこの廃校へと追い着いて来た。彼女はざっと状況を確認すると、すぐに行動を開始した。

「少女達が人質に取られたようなものですね。彼女達を助けるためには妖刀を何とかしないといけません。これは困った……と思いました?」

 少女達は一般人であり、妖刀こそが影朧だ。少女達を無事に助け出すには妖刀のみを破壊する必要があり、戦いの中でそれをこなすのは骨が折れるものだ。

「残念ですが、相手が悪かったですね」

 しかし、摩那にとってはそんなことは容易い。彼女の得物はヨーヨー『エクリプス』。薙ぎ払うそれは妖刀の間合いの外から少女達の手を的確に狙い、妖刀を弾き飛ばした! そして弾かれた妖刀は摩那の念動力で回収、後方の地面に突き立てられる。
 紅き妖刀も強力な奥義での反撃を試みるも、摩那の巧みな立ち回りとヨーヨーによる牽制の前に、剣の間合いに入らせてもらえない。そうこうしている内に、摩那へと向かってきた妖刀は全て宿主から離され、まとめて地面に突き立つこととなった。

「自分では動けないようですが、確実に倒しておきましょう」

 宿主の手から離れても、妖刀の刀身は妖しげな輝きを放っていた。恐らくそれで一般人を魅惑して支配するのだろうが、猟兵である摩那には通じない。彼女は妖刀に対するトドメとして、両掌から電撃を解き放った。金属製の刀だけあって電気を良く通す妖刀達は、電撃で焼き焦がされ一網打尽となるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御園・桜花
「私は…傲慢ですから。付喪神であろう貴方達より、拐われた方を優先する、それだけです」

UC「桜鋼扇殴打」使用
高速・多重詠唱で桜鋼扇に破魔と炎の属性攻撃も上乗せ
吶喊して桜鋼扇で妖刀の刀身を何度も連打して叩き折ろうとする
敵の攻撃は第六感や見切りで躱す
妖刀を叩き折ったら娘の手の中の柄を蹴り飛ばして娘を確保
すぐに娘を抱えて物陰に移動し健康状態確認
意識があるなら大鏡魔を倒すまでそこで隠れているよう依頼
「拐われた方、全員で帰らなければ意味がありませんもの。もう暫くの間、此処に隠れていて下さい」

「こんなに多くの方を拐っていたなんて。…絶対許しません」



 猟兵達との交戦により、紅き妖刀に操られた少女も残り一人となっていた。桜花はその少女を助けるため、妖刀へと対峙する。

「私は……傲慢ですから。付喪神であろう貴方達より、拐われた方を優先する、それだけです」

 妖刀にも作られた時の所以や、影朧となった経緯、そしてここで大鏡魔の配下となった理由もあるのだろう。しかし、全てを救えるほどの力は桜花には無い。故に彼女は選択する。被害者でしか無い少女を助けると!

「あなたの剣技は見切りました。桜鋼扇の一撃で、砕きます!」

 達人級の剣技といえど、無理矢理動かされている以上完全では無い。桜花は妖刀の斬撃を見切って躱すと、カウンターで『桜鋼扇殴打』の一撃を妖刀の刀身目掛けて叩き込んだ。元より超至近距離でしか使えない代わりに強力な威力を持つ上に、更に破魔と炎も上乗せされた鉄扇は見事に妖刀をへし折り、宿主の少女を解放した。

「大丈夫ですか? お気を確かに持って下さい」

 少女の手の中の柄を蹴り飛ばして娘を確保した桜花は、すぐに娘を抱えてこれまでに救い出された少女達が集まる校庭の隅へと避難させる。そこで彼女の状態を確認すれば、他の娘と同様に疲労や多少の衰弱は見られるものの、幸いにも大きな怪我は無さそうだ。

「拐われた方、全員で帰らなければ意味がありませんもの。もう暫くの間、此処でお待ち下さい」

 少女達に声を掛けて落ち着かせると、桜花は決着を付けるため戦場に舞い戻る。あとの敵は大鏡魔のみ、そしてその傍らの咲耶を救い出せば全ては解決する。

「こんなに多くの方を拐っていたなんて。……絶対許しません」

 攫った上に、適格でなければ配下の宿主として使い捨てる。大鏡魔の非道な行いに、桜花は影朧討伐の決意を更に固めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『雲外鏡『大鏡魔』』

POW   :    地獄万華鏡
戦場全体に、【囚えた相手が死ぬまで反転体を出し続ける鏡】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD   :    魔鏡写取法
【呪われし魔鏡】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、呪われし魔鏡から何度でも発動できる。
WIZ   :    呪鏡殺
【相手を映した魔鏡】を向けた対象に、【致死の呪い】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「まだまだ贄の魂も穢し足りぬというのに。存外役に立たぬものじゃな」

 大鏡魔の行おうとしていた儀式は、巫女の血を引くものの神聖なる魂を三日三晩妖気で汚し尽くした上で、その心の臓を喰らうというものであった。帰宅時に攫われて、追走劇に妖刀との戦闘をこなしても今だ夕刻、今ならばまだ後遺症も無いはずだ。

「仕方ないのう。妾が直々に葬ってやるのじゃ」

 大鏡魔は妖気を操り咲耶を背後に横たえると、その全力を開放する。その強烈な妖気と威圧感は、まさしく大妖に相応しきものだ。

「妾を本気にさせたこと、後悔して逝くがよいぞ」

 追走劇のなかで、大鏡魔の妖気は猟兵で言う念動力とオーラ防御の技能に相当する力を持っていることが判明している。ただし、その両方を同時にとまではいかないようで、例えば防御に使えば念動力の力は落ちるようだ。また、鏡としての能力を使ったユーベルコードも強力極まりない。リィフと桜花

夕闇の中、猟兵との決戦が始まった!
※すいません。クリックミスで途中送信されました。以下に全文再掲します。


「まだまだ贄の魂も穢し足りぬというのに。存外役に立たぬものじゃな」

 大鏡魔の行おうとしていた儀式は、巫女の血を引くものの神聖なる魂を三日三晩妖気で汚し尽くした上で、その心の臓を喰らうというものであった。帰宅時に攫われて、追走劇に妖刀との戦闘をこなしても未だ夕刻、今ならばまだ後遺症も無いはずだ。

「仕方ないのう。妾が直々に葬ってやるのじゃ」

 大鏡魔は妖気を操り咲耶を背後に横たえると、その全力を開放する。その強烈な妖気と威圧感は、まさしく大妖に相応しきものだ。

「妖刀程度とは比べものにならぬ魔鏡の恐ろしさ、見せてやるのじゃ」

 追走劇のなかで、大鏡魔の妖気は猟兵で言う念動力とオーラ防御の技能に相当する力を持っていることが判明している。ただし、その両方を同時にとまではいかないようで、例えば防御に使えば念動力の力は落ちるようだ。また、鏡としての能力を使ったユーベルコヲドも強力極まりない。リィフと桜花のユーベルコヲドをコピーして見せた『魔鏡写取法』に、魔鏡に映した相手を呪い殺す『呪鏡殺』、そして相手を鏡の迷路に囚え、その相手の反転体を際限なく生み出して戦わせる『地獄万華鏡』。どれも一筋縄での攻略は敵わぬ代物だ。

「さあ、妾を本気にさせたこと、後悔して逝くがよいぞ」

 夕闇の迫る中、猟兵と影朧の決戦が始まった!
岩永・勘十郎
「そう言うのは、鏡に向かって言え」

と敵を挑発する勘十郎。それに応じた敵は鏡を目の前に構える。その瞬間、勘十郎の野生の感が働いた。もし不用意にUCを使えば返されるんじゃないか? そう感じ取ったのだ。

「面倒な相手だ。なら」

と目潰しと言わんばかりに怪力に任せた斬撃を地面にぶつけ物凄い砂煙を起こす。これで誰も鏡に映らない。そしてUCを発動、周囲で起こる事象を先読みする。

「ここだ!」

敵の背に向け刀を振るう。だが、それを予測してか敵はひらりと躱し鏡を向ける。この零距離なら鏡にも映ってしまう。 ……という事象すら先読みし攻撃を仕掛ける剣技「三手読み」で、まるで二人いるかのような動きから敵の背を串刺しにした。



「さあ、妾を本気にさせたこと、後悔して逝くがよいぞ」
「そう言うのは、鏡に向かって言え」

 鏡の妖怪である大鏡魔相手に、そう皮肉を言って勘十郎は挑発する。それで冷静さを失わせれば、戦闘を優位に進められるはずだ。

「なんとも生意気じゃのう。然らば、お主の本気を見せて貰いたいものじゃな」

 大鏡魔は手にする魔鏡を勘十郎に向けて構え、逆に攻めてこいと言う態度だ。望み通りに斬りかかろうとしたところで、勘十郎の野生の感が働いた。正面から攻めれば、あの老獪な大妖は、魔鏡で攻撃を返してくる。彼はそれを感じ取ったのだ。

「面倒な相手だ。……なら!」

 勘十郎は怪力に任せた斬撃を地面にぶつけ、砂煙を巻き起こす。これで彼の姿は鏡に映らないというわけだ。

「斯様な児戯で、どうにかなるとでも思うたか?」

 大鏡魔は妖気を操り、砂嵐を吹き飛ばす。しかし、砂嵐が消えた時、既に勘十郎の姿は大鏡魔の背後にあった。砂嵐の排除に妖気を使用したことで、大鏡魔に妖気の護りも存在しない。勘十郎は、大鏡魔へと袈裟懸けに斬りかかった!

「ここだ!」
「目眩ましからの奇襲、安直じゃな」

 だが、それは予想していた大鏡魔はひらりと身を躱す。そして、勘十郎へと魔鏡を向け――――

「……何じゃと!?」
「『三手読み』……躱されることまで、わしは先読みしていたんだ」

 その魔鏡に映らぬように身を低くした勘十郎の刃は、大鏡魔の背を貫いていた。彼は砂嵐を起こした一瞬で、『天眼通』によりこの攻防を読んでいたのだ。これぞ彼の剣術、一手のみならず三手先まで読む『三手読み』が、老獪な大鏡魔を凌駕したのだ!

「ふむ。これは少々侮りすぎたようじゃな」

 刃をずるりと抜いて、大鏡魔は猟兵達に向き直る。まだまだ戦いは始まったばかりだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幸徳井・保春
愉しげに飛んでいるな。後悔するのはどちらの方か……簡潔に教えてやるとしよう。

手袋を外し、歯で指の先を切って霊符に血をつけて破る。

その瞬間、天候が変わり影朧に暴風雨に雷が襲いかかるだろう。突然の変化に他の猟兵との戦闘中だ、慌てて屋内に逃げることも叶うまい。

人の技を真似して凄まじい速度を手に入れたようだが……鏡に映せる我々の攻撃は避けれても、いつ来るかわからぬ大自然の殺意を避け切ることは出来るかな?

落ちて割れろ



「愉しげに飛んでいるな。後悔するのはどちらの方か……簡潔に教えてやるとしよう」

 妖気を纏い空中から猟兵達を睥睨する大鏡魔を見上げ、保春は懐から霊符を取り出した。

「さて、お主はどのようなユーベルコヲドを使うのじゃ?」

 『魔鏡写取法』で奪うには、攻撃を魔鏡に映す必要がある。大鏡魔はあえて保春のユーベルコヲドを受け止めるつもりのようだ。

「大自然の殺意、受けきれると思うな! 虚構でも、大衆が信じれば真実となる……『顕現・保元物語下巻』!」

 保春は左手の手袋を外す。そして歯で指の先を切って霊符に血を擦りつけと、それを破り捨てた。その瞬間、天候が変わり大鏡魔に暴風雨を雷が襲い掛かった。

「なるほど、これはなかなかのものじゃな」

 暴風は妖気の防御を吹き散らし、雷が大鏡魔に襲い掛かる。確実にダメージは入っているようだが、大鏡魔は余裕の笑みを絶やさない。

「嵐に雷よ、顕現するのじゃ」

 そして、大鏡魔の持つ魔鏡より写し取ったユーベルコヲドが発動する。2つの嵐と雷はぶつかり合い、そして相殺して消えていった。

「霊符も無しに使えるのか!?」
「ほっほっほ。伊達に時を経てはおらぬ。それができてこその魔鏡じゃよ」

 最終的には打ち消されてしまったが、敵が写し取るまでにある程度のダメージは与えられた。戦果としてはまずまずだ。 

成功 🔵​🔵​🔴​

御園・桜花
呪詛耐性あり
「それではUCに満たない攻撃も受け止め続けられるのか、見せていただきましょう」

高速・多重詠唱で破魔と氷結の属性攻撃しつつ軽機関銃で制圧射撃
同時に念動力もオーラ防御も使用させ注意力を散漫にさせる
相手の意識が逸れたところでUC「エントの召喚」使用
一気に刺し貫く

「本来鏡は我が身を写しその身その所作を改めるもの。強いては浄化の任を担うものであった筈です…無論貴方も。その貴方が此処まで堕ちるほど、貴方の作り手、遣い手は貴方に怨嗟を込めて見せたのでしょう…ごめんなさい。少しでも貴方の業が軽くなり、人の身を助けるものとして戻られますよう」
「許せぬ相手も、生じた理由を考えると…切なくなったのです」



「随分と自分の力に自身があるようですが、ユーベルコヲドに満たない攻撃も受け止め続けられるのか、見せていただきましょう」

 桜花は宙に浮かぶ大鏡魔に軽機関銃による射撃を行いつつ、平行して破魔の光弾と氷結の魔弾を多重詠唱で叩き込む。先ほど倒した妖刀であれば簡単に撃破出来るほどの攻撃密度だが、大鏡魔は妖気の障壁でその全てを無効化する。

「斯様な攻撃で、妾の妖気を突破出来ると思うたか?」

 余裕の口調で対応する大鏡魔だが、その妖気の大半を前面に集め、桜花の攻撃への盾としている。恐らく、口ぶりほどに余裕は無さそうだ。

「妾からも攻めさせて貰おうかの。お主の姿はここに捉えた。死の呪いを受けるのじゃ」

 大鏡魔の持つ魔鏡に映る桜花の姿が黒い靄に包まれたかと思えば、桜花の身に激痛が走る。魔鏡に映すだけで相手を呪い殺す。大鏡魔のユーベルコヲド『呪鏡殺』だ!

「本来鏡は我が身を写しその身その所作を改めるもの。強いては浄化の任を担うものであった筈です……無論貴方も。その貴方が此処まで堕ちるほどに、貴方の作り手、遣い手は貴方に怨嗟を込めて見せたのでしょうか?」
「呪術師によりて幾人もの娘の生き血を吸って生み出された魔鏡が妾じゃ。浄化を担うなぞ……片腹痛い」

 呪詛の痛みを堪え、桜花は魔鏡と問答する。しかし、願わくばその業が軽くなり、人の身を助けるものとして戻られるようにとの桜花の想いも、元より呪うために作られた魔鏡には通じない。この場の説得は無理と見て、決意した桜花はユーベルコヲドを発動させる。

「おいでませ我らが同胞。その偉大なる武と威をもちいて、我らが敵を討ち滅ぼさん!」
「ぬう!? 木の精じゃと!?」
 
 『エントの召喚』によりて呼び出された木の牧人の霊は、地面から槍の如き根を大鏡魔目掛けて伸ばす。桜花の攻撃に対処するために妖気の防御を前面に集中させていた大鏡魔にそれを防ぐ術は無い。木の根の槍は大鏡魔を足下から刺し貫いた!

「許せぬ相手も、生じた理由を考えると……切なくなったのです」

 桜花は大鏡魔への同情の念を呟く。この場では無理だが、何れどこか骸の海より浮かび上がった先には、大鏡魔が救われる未来もあるかもしれない。

 これで大鏡魔へのダメージはかなり積み重なった。倒すまでは、あと一息と言うところであろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎

約束通り来たぞお化け鏡!
子犬の牙を受けてみろ!!

空中浮遊残像ダッシュジャンプで一気に接敵

即座に剣を回転させ念動衝撃波UCで迷宮範囲ごと敵に串刺しチャージ

敵の攻撃は三種の盾を駆使して念動衝撃波オーラ防御などで受け
地形を利用し鏡の破片を巻き込みカウンター念動衝撃波UC目潰しシールドバッシュ

窮地の仲間は積極的にかばう

こせこせ呪うばっかりのお化け鏡!
戦い方までせせこましい!
丸い背中に性根が出てるぞ我楽多!
好き放題吠える

鏡の砂塵を巻き込んで驀進
止めは限界突破した回転剣渾身の一突きで鏡をスナイプ
ストヲムルゥラァ…!応えろぉ!!

奇跡でも起きて次があったら、先ず自分を見なさいよ…



「ストヲムルゥラァ…! 応えろぉ!」
「そう急くな。『地獄万華鏡』の恐ろしさ、味わうがいいのじゃ」

 宙に浮かぶ大鏡魔へ向けて一気に跳躍して仕掛けたリィフに対し、大鏡魔は鏡の迷宮を作り出す。『ストヲムルゥラァ』の刃は、あと一歩のところで迷宮の壁に阻まれた。

「自分を相手に力尽きるまで戦うのじゃ」

 迷宮の内部に大鏡魔の声が響くと共に、正面の鏡に映ったリィフの表情が邪悪に歪んだかと思えば、なんと! その鏡像が鏡の中から出てきたではないか!

「直接相手をしないつもり? お化け鏡め! 戦い方までせせこましい! 丸い背中に性根が出てるぞ我楽多!」

 反転体は倒しても倒しても、際限なく出現する。このままひたすら反転体と戦わせ続けることで相手を消耗させ、遂には力尽きさせる。これが大鏡魔のユーベルコヲドの中でも最も凶悪な『地獄万華鏡』だ。これに捕らえればあとは相手が死ぬのを待つだけ。好き放題吠えるリィフを、迷宮のどこかにいる大鏡魔は余裕の笑みで見下しているのだろう。

「邪魔だ…ぁ! どけぇ!!」

 この状況を、リィフは力技で解決する。目の前の反転体ごと迷宮の壁を破壊し、地獄万華鏡の発動前に見た大鏡魔の方へと突き進む。迷宮の壁は鏡であってもかなりの強度だが、相応のユーベルコヲドならば破壊は可能だ。発動前にかなり近づいていたことも幸いし、数度の壁の破壊で大鏡魔の元へとリィフは辿り着いた。

「追い詰めたわよ! お化け鏡! 子犬の牙を受けてみろ!!」
「馬鹿な! 妾の地獄万華鏡がこんな簡単に突破されるじゃと!?」

 破壊した鏡の破片を巻き飛んで突進したリィフ渾身の一突きは、遂に大鏡魔、その本体である魔鏡を捉えた。回転する刃は魔鏡を削り穿ち、大妖に致命的なダメージを与える。大鏡魔が散々馬鹿にした子犬の牙が突き立った瞬間である。

「奇跡でも起きて次があったら、先ず自分を見なさいよ……」

 本体がダメージを負ったことで術は解け、迷宮から解放されたリィフは大鏡魔へそう声をかける。恐るべき力を持つ大鏡魔との戦いも、間もなく決着だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
ユーベルコードをコピーしたり、迷路に閉じ込めたりと、なかなかに強力なオブリビオンです。これは悩ましいです。
しかも時間もかけていられません。

ここは肉を切らして骨を断つ覚悟で臨まねばなりません。

魔法剣『緋月絢爛』で戦います。
剣にUC【偃月招雷】で帯電【属性攻撃】【破魔】。
【ダッシュ】でスピードと【衝撃波】を乗せて、魔鏡を刺突します。

相手の致死の呪いは【呪詛耐性】で受け止めるとともに、
こちらの【念動力】で魔鏡の向きを動かして、直接向けられないように抵抗します。



「ユーベルコードをコピーしたり、迷路に閉じ込めたりと、なかなかに強力なオブリビオンです」

 これまでの仲間の戦いで見た大鏡魔のユーベルコードは、どれも凶悪な性能を誇る。どう戦ったものかと悩む摩那ではあるが、そう時間をかけてもいられない。

「ここは肉を切らして骨を断つ覚悟で臨まねばなりません」

 覚悟を決めた摩那は、大鏡魔との決着をつけるべく、その前に歩み出る。

「猟兵め! 猟兵め! よくも妾に傷を……! 死んで詫びるのじゃ!」

 幾度ものダメージが蓄積し、遂には本体たる魔鏡まで猟兵の攻撃が届いたことで、大鏡魔の余裕ぶった様子も消えたようだ。彼女は怒りに任せ、『呪鏡殺』を発動する。欠けた魔鏡に映る摩那の姿が黒い靄に包まれ、致死の呪いが彼女を蝕む。

「これが死の呪い……しかし、直接映されなければ……!」

 摩那は念動力を駆使し、鏡の方向を変えようとする。だが、大鏡魔も当然抵抗する。お互いの念動力は拮抗し、相殺されるた。元々の狙いこそ果たせなかったが、これで大鏡魔を護るはずの妖気は念動力に費やされた。

「ウロボロス起動……励起。昇圧、集束を確認……帯電完了」

 これを好機と見た摩那は、『偃月招雷』で魔法剣『緋月絢爛』を強化して一気に仕掛ける。多少の耐性はあるとはいえ、致死の呪いを長くは耐えれない。どの道ここで決めるしかない。

「これで、終わりです!」
「ぎゃあああああ!!!」

 帯電した緋月絢爛は、魔鏡を貫いた。断末魔の叫びを上げ、本体を破壊された大鏡魔は骸の海へと還っていく。恐るべき大妖は、遂に猟兵によって討たれたのだ!

 影朧を滅ぼした猟兵達は、攫われていた咲耶を介抱する。妖気に穢されようとしていたものの、早期の奪還がなったことで幸いにも後遺症もなさそうだ。咲耶に加えて、妖刀の宿主にされていた少女たちも助けた猟兵達は、帰路へと着くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年06月06日


挿絵イラスト