「うっふふふふ……これ最高ね」
群竜大陸。時蜘蛛の峡谷において、そのオブリビオンは艶やかに笑った。
「……この力さえあれば、誰でもちっちゃくてかわいくできる……ああ、素敵!やっぱり吸うなら幼子の精ね。生命力の質が違うもの」
時蜘蛛化サキュバスクイーン。
それは、『触れた対象を幼児化する』という時蜘蛛の力を得た上で、幼子に変質させた獲物のフレッシュな精気を吸おうと目論む倫理的にも危険なオブリビオンであった。
「これはちょっと大丈夫かしら」
グリモア猟兵、ロスタ・ジーリード(f24844)は敵の情報を確認しながら悩ましげに唸る。
「……とにかく行ってもらうしかないんだけど。それじゃ、おしごとの時間よ」
そして、振り返って猟兵たちを見る。
「知ってのとおり、群竜大陸でのたたかいはまだつづいてるわ。これもその案件よ」
ロスタは手元の端末を叩いて、モニターに資料を提示する。今回の戦場は、『時蜘蛛の峡谷』と呼ばれるエリアだ。
「ここに出現する敵はね、『時蜘蛛』っていう特殊なオブリビオンに変質しているのよ。……特徴としてはー、本来の姿よりも手と足がおおいわ。それから、糸を出すようになっているの」
ぱちり。モニターの画面が切り替わる。
「で、その糸は『触れた対象を一時的に幼児にする』能力をもっているのよ。……というわけで、みんなに担当してもらうのはその時蜘蛛化した『サキュバスクイーン』よ」
モニターに映し出されたのは、冒頭で描写されたオブリビオンの姿である。
「想像がつくとおもうけど、このサキュバスクイーンはみんなをちっちゃくした上で吸精をしかけてくるはずよ。ちょっと倫理規程的に危険な行為に及ぶ危険性があるから、細心の注意を払って戦ってちょうだいね」
言うなれば相手は『小さきものはみなうつくし』主義者のサキュバスだ。迂闊な戦い方では全年齢向けコンテンツでは到底描写できない行為が行われてしまう可能性まである。具体的には(全年齢向けコンテンツでは不適切な表現)などだ。
「特に、幼児化させられている間はみんなの経験も失われた状態になるわ。すっごく強力なデバフね」
いつもの感覚で戦おうとしたら、普段の力を出せなくて戸惑うことになるわ、とロスタは付け加える。
「……とゆーわけで、この厄介な能力への対策をよーく考えて挑んでね」
説明は以上である。
「敵はいろんな意味で危険な相手よ。負けないようにしっかりね」
というわけで、ロスタはグリモアを輝かせ、猟兵たちを戦場へと送り込むのであった。
無限宇宙人 カノー星人
ごきげんよう、イェーガー。お世話になっております。カノー星人です。
ぜひ、お楽しみください。
なお、今回の登場オブリビオンは特性的にだいぶセンシティブな描写をせざるを得ないタイプのようにお見えになるかと思いますが、我々カノー星人は全年齢向けコンテンツであることに配慮する文化をもつ宇宙人のため、そこまでご無体なことにはならないはずです。ごあんしんください。
☆このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「帝竜戦役」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
☆このシナリオには下記のプレイングボーナス要項が存在します。
プレイングボーナス……幼児化への対抗策を考える。
第1章 ボス戦
『サキュバスクイーン』
|
POW : エナジードレイン☆
自身の【獲物の経験値】を代償に、【捕食/蹂躙/奉仕/誘惑/ダンス/継戦能力】を籠めた一撃を放つ。自分にとって獲物の経験値を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD : エナジードレイン♪
自身の【獲物の経験値】を代償に、【限界突破する妖艶なる捕食モードの自身】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【捕食/蹂躙/奉仕/誘惑/ダンス/継戦能力】で戦う。
WIZ : エナジードレイン♡
【限界突破する妖艶なる捕食モード】に変形し、自身の【獲物の経験値】を代償に、自身の【捕食/蹂躙/奉仕/誘惑/ダンス/継戦能力】を強化する。
イラスト:黒江モノ
👑8
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠二色・ありす」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
三上・チモシー
やだー、あのおねえさん足がいっぱいあってちょっとこわい……
わー、ちっちゃくなったー
鉄瓶重い……持てなくはないけど重くてうごきにくい……どうしよう
あっ、そうだ! このままお湯出せばいいんだ!
巨大熱帯魚のライ麦ちゃんをおっきくして、敵の攻撃を防いでもらって、『熱湯注意』で攻撃!
熱湯ざばー!
敵のおねえさんにはできるだけ近づかないようにするよ。ライ麦ちゃんガード!
知らない大人のひとに話しかけられてもついていっちゃダメだって、おばあちゃんが言ってた!
クラウン・アンダーウッド
当たらなければどうということはない!
10体のからくり人形を引き連れてクラウンは相手に突貫する。
始めるこそ相手の攻撃を躱しながら人形に命令を出すが、相手に不意を突かれて幼児化する。
しまった!?うわぁぁ!!
幼児化した反動でそれまで動いていたからくり人形達が動きを止め、クラウンはあっさり拘束される。
やめてぇ。はなしてぇ!
幼児化状態で相手の攻撃を受けそうになった瞬間、発動待機中だったUCを使用。クラウンの姿が掻き消えてからくり人形達に意思が宿る。
「もうゆるさない!」「ボロボロにしてあげるの!」「さっきはよくも!」
人形達は銘々怪力やナイフによる攻撃を開始し、それまでよりも苛烈さをもって相手に挑む。
ルナ・ステラ
厄介なエリアに、危険な感じがする相手ですが、気を引き締めていきましょう!
対策として、幼児化する前にルーンカードに魔力を込めて持っていきましょうか。
わわっ!?いきなり糸ですか!?
―近づかれる前にどうにかちないと!
(言葉も変になってます!?)
ま、魔法でやっつけてやるです!
あれ?わたちの魔法が弱くなってます!?
―ぴゃあっ!?
やめてくだちゃい!抱きちゅかないで!
(力が抜けていきます...)
ふぇぇ...これ以上だめだよぅ...
(そうだ!カードが!)
[ユル(方向転換)のルーンカードがうまく発動したら]
(相手の攻撃の効果が反転して、逆に力を吸い取り力を得る)
得た力を使って、わたちの得意なUCで反撃です!
アーデルハイド・ルナアーラ
★ショタ好き
はーい。こんにちは。大魔王の趣味でロリ美少女になってしまった魔法少女のエーデルさんよ!
......別にショタいっぱいがいそうだからここに来たわけではないのよ?そう、私は故郷を(A&W出身)守るために戦うの!
元からロリならこれ以上小さくはされないでしょう!完璧な作戦だわ!あ、百合には興味ないわ。他を当たってちょうだい。
この姿になってはや数ヶ月。この体のリーチは知り尽くしているわ!【怪力】を生かした華麗なパンチやキックで敵を弱らせ、ライトニングキャノンでトドメを刺してあげるわ!
ねえ、サキュバスクイーン。こんな形で出会ったのでなければ美少年の話で盛り上がれたかもしれないわね。
※何でも歓迎
「来たわね!!さあ!!私の糸に絡め取られなさい。楽しみましょう??とってもきもちよくしてあげるわ!!はやくちっちゃくなって!!はやく!!」
時蜘蛛化サキュバスクイーンは戦場に踏み込んだ猟兵たちの姿を見るや否や即座に襲撃を仕掛けてきた!異形化した複数の腕の指先から、高速で糸を射出する!
「やだー、あのおねえさん足がいっぱいあってちょっとこわい……」
三上・チモシー(f07057)は時蜘蛛化サキュバスクイーンの異形に忌避感を示す。その上妙に必死に迫ってくるこの圧力が怖い。
「いつも通りに仕事をこなせばいいんだよ。落ち着いていこう」
クラウン・アンダーウッド(f19033)はからくり人形たちを引き連れて戦場に至る。努めて冷静に状況を確認。敵の持つあの幼児化能力は厄介だ。クラウンは糸を躱しながら前進してゆくべきだと作戦を立てた。
「厄介なエリアに、危険な感じがする相手ですが……気を引き締めていきましょう!」
ルナ・ステラ(f05304)もまた戦場に立ち、その先に待ち受ける時蜘蛛化サキュバスクイーンの姿を捉える。幼児化は非常に厄介な能力だ。ルナはそうなった時に備えて準備を整える。彼女の手の中でルーンを刻む札が光った。
「いえ、ここは囮作戦でいきましょう。まずは男性2人が前に出て敵の糸をひきつけ、かわいいショタになってもらってハアハア……」
アーデルハイド・ルナアーラ(f12623)は6さいの女児の姿をしているが本来は25歳の成人女性である。あーでるはいどちゃん6さいは色々あって幼女であるがその精神性は元と変わらぬ状態であり、そしてヤバいショタコンであった。
「えっ。いや、囮は嫌だけど……」
「そういうこわいのはちょっと……」
奇しくも顔見知りだったチモシーとクラウンは顔を見合わせながら息の合った様子で頷きあう。
「そう……」
あーでるはいどちゃん6さいは残念そうにため息をついた。
「ふふふふふ!そろそろいいかしら?」
だがここで痺れを切らしたサキュバスクイーンが峡谷の岩壁面を凄まじい速度で這いながら猟兵たちへと距離を詰める!更に糸の射出!凄まじい勢いで放たれる幼児化蜘蛛糸が雨霰と猟兵たちへ降り注いだ!
「わわっ!?いきなり糸ですか!?」
「わー、ちっちゃくなったー」
ルナとチモシーはこれを躱し損ねる!糸に絡め取られたその身体はたちまち縮み、るなちゃん5さい!ちもしーくん5さいの姿にされてしまう!
「「っしゃ!」」
時蜘蛛サキュバスクイーンとあーでるはいどちゃん6さいは同時にガッツポーズした後、互いに気付き胡乱な目で見つめ合う。
「……ショタ、いいよね」
「いい……」
2人が通じ合う瞬間であった。
「あの」
わたちもいるんでちけど、と抗議するルナは随分重たくなってしまった魔女箒を抱えながら術式駆動を準備する。
「あれ?わたちの魔法が弱くなってます!?」
しかしそこに灯る魔力の光は弱々しく儚い!幼児化した身体は本来の力を発揮できないのだ。術式を練り上げる指先もひどく拙い。
「ふふふ大丈夫!わたしどっちもイケるから!!まとめてかわいがってあげる!!」
「 そうはさせないよ!いくぞみんな、突撃だ!」
ここでクラウンと彼の人形たちが武具を構えてサキュバスクイーンへと向かう!クイーンの放つ幼児化の糸を巧みに躱しながら距離を詰め――
「あまいわね。そこよ!!」
「しまった!うわぁぁ!」
不覚!僅かな隙に付け込まれたクラウンの身体へと時蜘蛛の糸が絡みつく!たちまち幼い姿に変えられるくらうんくん5さい!
「よっしゃ!!」
ガッツポするあーでるはいどちゃん6さい!!
そしてくらうんくん5さいは先にちっちゃくされていた2人とまとめて引き寄せられ、サキュバスクイーンにまとめてハグされる!
「ンアアアアアアギャワイイーーー!!!」
ウォークライめいた咆哮!サキュバスクイーンのもつ行き場のない母性が矛先を向ける!危ない!このままでは3人まとめてグリグリモグモグされた末に幼子特有のフレッシュな精気を吸い尽くされてしまう!
「やめてぇ。はなしてぇ!」
「ぴゃあっ!?やめてくだちゃい!抱きちゅかないで!」
「はなしてくださーい!知らない大人のひとについてっちゃダメっておばあちゃんが言ってたんです!」
「ふふふよいではないかよいではないかハアハア……おねえちゃんがママになってあげますからねえ……知らない人じゃなくてママだからいいでしょうハアハア……」
「そこまでよ!」
「むっ!」
ここであーでるはいどちゃん6さいが割り込んだ!危うく破られるところであった全年齢向けコンテンツの平和がすんでのところで守られる。鋭い蹴り足がサキュバスクイーンを襲った!
「そんなうらやま……悪事はそこまでよ!」
「くッ……!どうしてその身体でそれほどの技を!?」
ちびっこからの反撃を受けると思ってもみなかったサキュバスクイーンは困惑とともに抱えていた3人のうちちもしーくんとくらうんくんを離してしまう!あーでるはいどちゃん6さいは更に踏み込んだ!
「この姿になってはや数ヶ月。この体のリーチは知り尽くしているわ!」
「……なるほど!別の要因でちっちゃい子に!」
「そういうことよ!」
サキュバスクイーンがあーでるはいどちゃん6さいの拳を払いのけながら腕を伸ばして掴みかかる。
「でも大丈夫!ちゃーんとあなたも愛でてあげるわ!」
だがあーでるはいどちゃんは身体の小ささを活かしてバックステップを踏みながらそれを躱した。
「百合には興味ないわ。他をあたってちょうだい!」
「反抗期かしら……!ならこの子から精気をもらって……!」
「ひえぇ……」
ここでサキュバスクイーンはるなちゃんの身体に這わせた指先からエネルギーの吸収を開始した!流れ込む若い命がサキュバスクイーンのパワーを大きく増大させる!
「これならどうかしらね!」
そして再び放たれる時蜘蛛の糸!高速で放たれる糸はまるでエネルギーの奔流のように凄まじい勢いで加速し、強力な貫通力をもつ凶器となる!あーでるはいどちゃんは辛くもこれを回避!
「すごいぱわーだ……精気を吸うとあんなに強くなるなんて!」
「じゃあ、つかまってるこをたすけないと!」
一方で解放されたちもしーくんとくらうんくんは頷き合い、反撃へと移る。
「ボクがさきにいく!」
「わかったよ!」
ここで先に飛び出したのはくらうんくんだ!サキュバスクイーンへと向かってまっすぐに突っ走る!
「今度はそっちから来てくれたのね!」
めざとく見つけたサキュバスクイーンは再び蜘蛛糸をくらうんくんへと向ける!
「……いまだっ!」
だが、蜘蛛糸が彼を捉えた瞬間!その身体が弾けるように消滅した。それに応じるように、地面に投げ出されていたクラウンの人形たちが立ち上がる。【模造人格/フェイク・パーソナリティ】!クラウンはヤドリガミとしてのかりそめの身体を代償にして、その意思を人形たちに宿したのである。
『いくぞみんな!』
『もうゆるさない!』
『ボロボロにしてあげるの!』
『さっきはよくも!』
総勢10体の人形たちがそれぞれに武器を振り上げ、サキュバスクイーンへと殺到する!
「お人形遊びがしたいのかしら!」
サキュバスクイーンは迎撃の構えをとった。掌を人形たちへと向ける。蜘蛛糸で絡めとろうというのだ!
「ライ麦ちゃん、よろしく!」
『ぬおー』
「なに!?」
だが、そこで飛び込んできたのはちもしーくんのおともだち、ナマズのライ麦ちゃんである!
「ライ麦ちゃんガードだ!くらうんくん、そのまま行って!」
『ありがとー!』
『よーしいくぞー!』
「あ、ちょっと!痛い痛い!」
そしてライ麦ちゃんを盾にしながら進む人形たちがサキュバスクイーンのもとへとたどり着く!人形たちは小さくとも凶悪だ。10体がかりでサキュバスクイーンを囲んで叩く!
「調子に乗ってくれちゃって……!なら、もっと精気を吸って対抗よ!」
「ふぇぇ……これ以上だめだよぅ……」
サキュバスクイーンは抱えたるなちゃんから更にエネルギーを吸い出そうとその柔肌に指を這わせる。
――しかし、そのまさぐる指がるなちゃんの持っていたなにかを掴んだ。
「……あら?」
「あ……これは!」
それはルナが事前に準備していたルーンの札である。刻まれた印は[ユル/生と死。即ち変化。流転]!ルーンの札が光を放ち、防護符としての機能を発揮したのだ。それはエネルギーの流れの方向を変えた。サキュバスクイーンからルナの肉体へと、エネルギーが逆流する!
「なに……!力が……!」
「いまですよ……えいっ!」
元気いっぱいになったるなちゃんがサキュバスクイーンの戒めから逃れる!同時に吸収したエネルギーを身の内で高め、そして術式を構成!拙い技術はエネルギーの量で補う。放つ光は【ウィザード・ミサイル/シューティングスター】!無数に広がる星の矢がサキュバスクイーンを襲う!
「よしいまだ!遠慮なくどうぞ!」
ここで更にちもしーくんがたたみかける。抱えた南部鉄器瓶より注がれるのは熱々の熱湯である!【熱湯注意】!
「くッ……!やってくれるわね!あなたたちをそんな風に育てた覚えはないわよ!」
サキュバスクイーンは光と熱を浴びながら不利を悟り後退を開始した。これ以上は致命的なダメージになりかねない!
「育てられてないわよ!!」
しかしそれを追って飛び出したあーでるはいどちゃん6さいは空中で電光を放ち前転めいて回転!そこから更に加速しながら急降下してサキュバスクイーンへと蹴り足を叩きつける!【超雷砲/ライトニング・キャノン】だ!
「きゃーーーーっ!」
轟音!岩肌を砕きながら猟兵たちの攻勢を一身に受けた時蜘蛛サキュバスクイーンはそのまま峡谷の向こうへとすっ飛んで行く!
「……まだ生きてるわね、たぶん」
だが、感じた手応えからあーでるはいどちゃんは確信していた。あれはまだ終わってはいないと。
「えー、じゃあまた来るの?」
『じゃあとどめをさしてやろう!』
『これ以上はさせないぞー!』
「わ、わたちもう吸われたくないです……」
ひどいめに遭わされた猟兵たちはだいぶ疲れた顔をしながらも、それぞれに武具を構え直す。このまま野放しにして更なる犠牲者が出てもいけない。さあ、追撃戦だ!ちっちゃい猟兵たちは峡谷を走る!(※なお、幼児化は時蜘蛛化サキュバスクイーンが倒れれば解除されます)
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
字無・さや
たまげたなあ、もっとこどもになっちまったらなんにもできねえ。
あばば。どうすりゃええだ。
ああもうなんか刀とかおもてぇし持ってんのもしんどいべ。
(投げ捨てた拍子に鞘から刀がずる抜ける)
わあこれ危ない、せめてちゃんと鞘に入れとかねえと。(刀を握る)
クッソ、この身体じゃ余計に刀が扱いづれぇな!
だがよ、俺様さえ動けんなら叩き斬ってやるぜねえちゃんよう!
生憎この身体になってからは、欲求はぜんぶ斬るほうに回っちまってんのさ!
おめえが俺様を吸い切るか、俺様ががおめえを斬るか、どちらが先か勝負しようぜ。喰らうのがおめぇだけの専売特許と思うなよ。
血の雨降らすにゃいい日和だ。この太刀筋、その身体に刻んでイッちまえ。
ニオ・リュードベリ
色々な意味で怖いオブリビオンだね……
捕まらないようにしなくちゃ
子供になってるおかげで感情も出しやすい
今日はこれを武器にしよう!
なんだかね……あのオブリビオン怖いんだ
捕まったら……うう、考えたくない。お嫁にいけなくなっちゃう……
だから、あの人をやっつけられる存在を呼び出そう
恐怖を【呪詛】に
出てきて、デモゴルゴン!
デモゴルゴンは影で出来た巨大な魔人
死と破壊の悪魔だから誘惑されても止まらない
おまけにあたしの実力が落ちてても、デモゴルゴンには関係ないもんね
だって暴れるだけ暴れるような存在だし
肉弾戦であのオブリビオンを止めてね
あたし自身はアリスランスを持っておいて、護身くらいは出来るようにしておくよ
シズホ・トヒソズマ
※アドリブ連携可
戦闘経験が無くなる…ならば単純な攻撃ができるようにしてみましょうか
という訳で糸に触れて
こどもになってしまいましゅ!
怖いおねーしゃんが迫ってきましゅが、慌てずゆーべるこーどを使いましゅ!
首から下をぴっちりと覆って摩擦抵抗を減らしてつるっとおねーさんの手から逃げましゅ!
絵面がじどーなんとかで危ないならボディライン出ない様に布を纏いましゅ!
地面を滑り続けてどんどん加速でしゅ!はやーい!わーい!たーのしー!
加速した◆ダッシュでおねーさんに激突でしゅ!どーん!
クロスリベルの効果は糸が繋がってれば私を強化するでしゅから移動力を強化して更にスピードアップ!
加速からのキックでトドメでしゅ!
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
え、これって着てる服はどうなっちゃうの?
一緒に小さく…はならないよね?
どこに蜘蛛糸が仕掛けてあるかわからないから敢えてウィーリィくんと一緒にこの場を動かないでブラスターの【クイックドロウ】でダメージを与えていく
(幼児化した場合)
まっさきにずり落ちそうなスペーススク水を押さえて身体を隠すっ
そしてお互いにかばい合うようにしてその場を動かない
…ううん、「動く必要がない」んだよ☆
予め【罠使い】で仕掛けておいたスネアトラップで動きが止まったところへウィーリィくんと二人がかりでブラスターを構えて【スナイパー】で狙い撃ち!
幼児化したって止まった的には当てられるんだよ!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
「最悪の相手に最悪の能力がセットでついてきやがった!?」
という訳でシャーリーと一緒に敵を迎え撃つ形を取る。
予め【地形の利用】で崩せそうな岩場を探し、その近くに陣取る。
で、蜘蛛の糸は可燃性だから【厨火三昧】の炎で敵を攻撃しながらいくつかは周囲を飛び交わせて蜘蛛の糸の防御に充てる。
同時にいくつかの炎を操作して岩場を「あと一撃」で崩せる様にする。
もしシャーリーが幼児化したら彼女を敵の手から【かばう】。
(たとえ自分が幼児化していても)
そして彼女の罠で敵の動きが止まったところへ【厨火三昧】の炎を頑張って一発だけでも放って岩場を崩し敵を下敷きにし、トドメに二人がかりでブラスターで狙撃。
「ハアハア……ひどい目にあったわ……」
峡谷の中、岩肌の上でクイーンサキュバスがうごめく。その姿は猟兵たちとの工作で無視できないダメージを負っていたが、しかしてまだ致命傷に至るほどではない様子であった。
「……気を取り直しましょう。今度こそ……」
クイーンサキュバスはストレッチめいて身体を動かし、そして態勢を整える。――おそらく、猟兵たちの第二波が間もなく追撃に来るはずだ。クイーンサキュバスは戦いの予感に身を震わせた。
「……今度こそ、ちっちゃい子たちの精気を味わわせてもらうわ!!」
――かくして、時蜘蛛化クイーンサキュバスは猟兵たちを待ち受ける!
「最悪の相手に最悪の能力がセットでついてきてやがるじゃねえか!?」
敵の能力について概要を聞いたウィーリィ・チゥシャン(f04298)の第一声である。――獲物を幼児にした上で精気を吸い取る淫魔など、あまりにも倫理的にヤバい存在だ。好き勝手やられてしまってはたちまちこのリプレイも閲覧制限が必要な年齢制限コンテンツになってしまう。
「油断できない相手だね、ウィーリィくん……」
シャーリー・ネィド(f02673)はウィーリィと共に警戒を怠ることなく峡谷へと足を踏み入れる。――峡谷内を蜘蛛のように自在に動く敵はどこから仕掛けてくるか予測がつかない。その上敵の能力である幼児化の糸は肉体の年齢を変化させるのみにとどまらず、着ている服のサイズとの誤差によって半裸にまでさせられかねない危険性も同時に持ち合わせている放送倫理規定的にも凶悪な攻撃だ。あまりの恐ろしさにシャーリーもまた震えを隠せない。
「色々な意味で怖いオブリビオンだね……」
ニオ・リュードベリ(f19590)もまた敵の能力の悪辣さに身震いする思いであった。うっかり回避し損ねてしまえば幼児化という重篤なデバフを負わされた上で糸に捕縛されドレインめいた吸精能力の獲物にされてしまい、様々な意味で重大な危険が生じることだろう。如何なる状況においても慎重さが重要である。ニオは気を引き締めた。
「いやあ……ほんとだべな。おら、いまだってこんなんだってえのに、もっとこどもになっちまったらなんにもできねえ」
字無・さや(f26730)は自身の体躯では持て余すほどの長さの刀を抱えて歩きながら、仄かな不安に目を細める。
「子どもの身体にされたらいまある戦いの経験が活かせなくなる……」
戦闘における技術が大きく削ぎ落されてしまうということか。シズホ・トヒソズマ(f04564)はその重篤なデバフに備えて、打つべき手を検討する。
「対策が必要ですね」
「うふふふふふ!そんなこと考えなくていいのよ!!わたしに身をゆだねて!!」
ざ――ッ!!ここで峡谷の壁面をがしがしと掴みながら高速で機動し、蜘蛛めいて這い回りながら猟兵たちの前へと姿を現す時蜘蛛化クイーンサキュバス!早速の襲撃だ!クイーンサキュバスはそのまま猟兵たちへと接近しながら、その掌から時蜘蛛の糸を射出し始めた!
「出たよ、ウィーリィくん!」
「来たな、やべー奴だ!」
カッ!ウィーリィは愛用の調理用具を引き抜きながら大包丁と中華鍋を掲げる。シャーリーもまた防戦の構えだ。抜き放つブラスターで襲い来る蜘蛛糸を迎え撃つ。
「まあ!まあ!そこの2人は仲良しさんなのね!!うんうん!!いいわ、お互いの目の前できもちよくしてあげるプレイもいいわね!!」
互いをかばい合うように立ち回りながら迎撃するウィーリィとシャーリーの姿に劣情を燃え上がらせるクイーンサキュバスが、興奮を抑えきれぬ様子で叫びながら更に峡谷の岩肌を走る!コワイ!!
「なんだか……あのオブリビオン、怖いね……」
鬼気迫る圧力を伴って迫りくるオブリビオンの姿に軽くヒきながら、ニオもまた迎撃態勢を整える。
「あんなのに捕まったら……うう、考えたくない。お嫁にいけなくなっちゃう……」
「いいのよお嫁になんかいかなくて!!!わたしが死ぬまでぎゅってしてかわいがってあげるから!!」
圧!!マジにヤベー感じにキマった双眸をカッ開きながら迫りくる時蜘蛛サキュバスクイーンは峡谷の岩肌を跳んだ!更にその手の先から糸を放つ!
「あばば……!どうすりゃええだ!?」
「わーっ!こどもになってしまいましゅ!!」
危ない!さやとシズホがまずその糸に絡め取られてしまった!2人はたちまちその生命に干渉され、さやちゃん5さい・シズホちゃん5さいと化す!
「わ……!こっちも触っちゃった!?」
ニオもまた蜘蛛糸を躱し損ねる!たちまちその身体はにおちゃん6さいへと縮む!
「しまった、あっちがやられた!」
「あなたたちもすぐおなじにしてあげるわ!」
「ウィーリィくん!」
だ、ッ!峡谷の底、岩肌へと降下したサキュバスクイーンは更に糸を放つ!危うく巻きつかれるところだったウィーリィを押しのけ、かばうようにシャーリーが蜘蛛糸を浴びる!たちまちしぼむしゃーりーちゃん5さい!その豊満なバストもすぐさま平坦になり、着込んだ衣装もずるりと肩ひも部分が落ちる!
「シャーリー!」
ウィーリィはシャーリーを庇うように前に出ながら大包丁を振るう!その刃が纏う炎!【厨火三昧/プライマル・ファイア】!ウィーリィは料理人としての誇りをオーラめいて燃え上がらせ、包丁の先から炎として放つ!向かい来る蜘蛛糸を焼き払い迎撃!
「くそっ、よくもやってくれたな!」
「だいじょうぶよ!!すぐに男の子のほうもちっちゃくしてまとめて一緒にグリグリモグモグしてあげるから!!いっしょに!!」
だが、それを意にも解せぬオブリビオンは更なる追撃へと出る!クイーンヴァンパイアは岩肌へと降りるとそのまま急加速し、炎を掻い潜りながら高速で距離を詰めにかかった!ショタコンもといクイーンサキュバスの魔の手がウィーリィへも迫る!危ない!
「――せいッ!!」
「ぼごっ!!」
だが、その進路を遮るように鋭い蹴り足がクイーンサキュバスの顔面を襲った!
――しずほちゃん5さいである!
「ふッ!」
「どうしてこんなひどいことを!!」
「ひどいのはどっちですか!!」
鼻血を抑えて抗議するクイーンサキュバスを一喝しかえすしずほちゃんは油断なくグラップリングの構えでサキュバスクイーンへと対峙する。その身に纏うユーベルコードは【滑走黒装/ブラックタールピッチリング】!ラバー状の粘液で全身を覆い、摩擦抵抗を低減することで加速力を得る技である。加速は即ちシンプルな攻撃威力の増加だ!戦闘技術が変異させられた肉体年齢へと劣化させられる分を加速による戦闘能力向上によって補ったのである!尚、全年齢向けコンテンツとしての配慮のため、彼女はあらかじめ持ち込んでいた布を外套めいて纏っている。隙のない準備だ!
「くっ……なら、他の子から愛でることにするわ!!あなた!!」
「ええ……こっちだべか!?」
しずほちゃんを攻め難しと判断したクイーンサキュバスはその矛先をさやちゃん5さいへと向けた!素早く反転しながら岩肌を蹴立て、一気に間合いを詰めに行く!
「こ、このままじゃつかまってあれこれされちまうべ……!ああ、もう!こんな刀、持ってんのもしんどいべ!」
逃れようとするさやちゃんは抱えた刀の大きさにまごついてしまう。いけない、このままではすぐに追いつかれ(全年齢向けコンテンツでは不適切な描写)されてしまう!さやちゃんは逃れようと走った瞬間に鞘から外れそうになったその刀の柄を掴み――
「――っはァ!ようやく交代しやがっ……なんだこの身体はァ!?」
――その手に握る妖刀マガツヒに宿る意志に支配権を奪われる!人格交代したマガツヒは自身の真体である刀を抜き放ちながら振り返る。振り向きざま強引に振った剣先がさやちゃんの身体に追い縋っていた蜘蛛糸を薙ぎ払った!
「こっちの子は性格が変わるタイプなのね!いいわいいわ、一粒で二度おいしいのね!」
「ウワッなんだこいつやべぇぞ!!」
一気に距離を詰めにかかるサキュバスクイーン!肉薄するその身体を剣の腹で押しとどめ裁きながら、まがつひくんは歯を食いしばる。
「クッソ、この身体じゃ余計に刀が扱いづれぇな!」
「そのまま抵抗をやめてくれていいのよ!」
「うるせー!俺様さえ動けんなら叩き斬ってやるぜねえちゃんよう!」
まがつひくんはさやちゃんの全身をつかってその剣を大振りに斬り上げる!サキュバスクイーンは想定以上の反撃に舌打ちしながら後退。戦況を伺いながら慎重に次の獲物を選定する。
「もう!!みんな元気が有り余ってるんだから!」
「わ……こっちに来た!?」
鋭い視線がにおちゃんへと向けられる。岩肌の地面を蹴立てたクイーンサキュバスは宙を舞いながらにおちゃんへと襲い掛かった!
「うう……!で、デモゴルゴン!」
【創造召喚デモゴルゴン/クリエイト・デモゴルゴン】!迫るクイーンサキュバスの圧力から感じる恐怖を敵意/呪詛へと変換し、におちゃんはそのエネルギーを創造のチカラへと変換する。編まれた影から浮かび上がる姿は、影の魔人デモゴルゴン!
『オオオ……』
「むッ!使い魔ね!」
ガオンッ!立ち上がった影の悪魔デモゴルゴンが、その強大な膂力をもって岩肌の地面を叩いた!轟音と共に飛び散る石塊にサキュバスクイーンが飛びのく。
「おらあッ!」
「まあ!」
クイーンサキュバスが後退したその先で、白刃が閃く!妖刀マガツヒの一閃だ。ちっちゃな身体に力を込めて、まがつひくん/さやちゃんがサキュバスクイーンに傷を刻み込む!
「おめえが俺様を吸い切るか、俺様ががおめえを斬るか、どちらが先か勝負しようぜ」
「ええッ!わたしとくんずほぐれつ絡み合いながらどちらかが力尽きるまでグリグリモグモグしたいですって!?!?!?」
「言ってねぇ!!」
ざッ!再び閃く剣筋!しかして時蜘蛛クイーンサキュバスはその太刀筋を逃れる。
「わーい!たーのしー!」
「ぎゃーーーーッ!?」
だが、そこへ飛び込んできたのはユーベルコードによる変異による摩擦係数ゼロ化による滑走加速でスピードを上げたしずほちゃんだ!幼児化の力によってちっちゃくされていても、じゅうぶんな加速を得た質量は即ち激突によって強力なダメージを叩き込むことが可能である。どーん!フルスピードで飛び込んだしずほちゃんは衝突の勢いでクイーンサキュバスをカッ飛ばし、峡谷の岩肌に叩きつける。
「よし、来たぞ。いけるか、シャーリー!」
「大丈夫だよ、ウィーリィくん!ポジションよし!」
そこに待ち受けていたのはウィーリィとシャーリーの2人である!
「もう!今わたし忙しいのよ?おふたりさんはあとで遊んであげるから――」
半ばめり込んだ岩肌から身を起こしながら、クイーンサキュバスは2人へと視線を向ける。そうしてから、彼女は地面の岩肌へと降り立った。そこからあらためて態勢を立て直す算段だ。
「……なに?」
がち、ッ!だがここで異音と違和感!クイーンサキュバスが降り立った地面には、トラップが仕掛けられていたのである。オブリビオンを逃すまいとあらかじめシャーリーが行っていた“仕込み”だ。狩猟においては獲物の捕獲に用いられる括り罠である!仕掛けられた輪がクイーンサキュバスのつま先を捕らえ、その動きを縛り付けた!
「今だ!」
ここで更にウィーリィは包丁の先に炎を灯し、そして放った!先にも見せた【厨火三昧】の炎である。燃え上がるその火は、峡谷の岩肌を撫でるように走った。――先の交錯において、ウィーリィは蜘蛛糸の迎撃をすると共に峡谷の岩肌に炎を浴びせ、『崩れそう』な状態にしていたのである。今放ったこの炎は、それを『崩す』一撃だ。
「えっ!ちょっと!?なに!?」
――それは即ち、クイーンサキュバスの周囲の岩壁が崩れるということだ!ユーべルコードの破壊力によって崩された岩塊がごろごろと音をたてながらクイーンサキュバスへと襲い掛かった!
「ぎゃーーーーーっ!!」
「これももっていけーっ!!」
そこに向かって更に銃を構えるシャーリー!マスケットに似たシューティングスターの引き金を引き、とどめとばかりに熱線を撃ち込んでゆく!
「よ、よし……いくよ。やるなら、徹底的に……デモゴルゴン!」
『オオオオッ』
「わたちもとどめにいきましゅ!」
更に加勢!岩塊の底に下敷きになったサキュバスクイーンへと向けて、におちゃんのデモゴルゴンとしずほちゃんの加速を加えた必殺のキックが叩き込まれる!
「さすがにオーバーキルじゃないかしらーっ!?!?!?」
衝撃!爆発めいた轟音とともに岩塊が砕け散り、吹き飛ばされた破片と一緒に時蜘蛛クイーンサキュバスが空を舞う!
「おっと、だがまだ俺様の斬る分は残ってるみたいじゃねぇか――なら、味わってもらうぜ。この太刀筋、その身体に刻んでイッちまえ」
――そして、クイーンサキュバスの躯体を追ってまがつひくん/さやちゃんの身体が跳ねた。抜き放つ秘剣、【黄泉比良坂】がオブリビオンを捉える――閃。鋭く疾った刃が、オブリビオンを断ち切った。
「――がふッ」
そして、岩肌の上にクイーンサキュバスが落下する。その姿は激しい攻勢に晒された結果、満身創痍と言うに近い。――だが、しかし。驚くべきことに、彼女は今だ健在であった。時蜘蛛化の恩恵か。傷口と口から血のように黒い霧のようなものを吐き出すと、クイーンサキュバスはふらつきながら態勢を立て直していく。
「ハア、ハア……なんてこと……こんなにちっちゃくてかわいい子だらけなのに手が届かないなんて……!」
「まだ諦めてなかったのかよ!?」
「執念もここまでくるとすごいね……」
「煩悩は斬れねえ、ってことかねえ……」
「だったら、わたちが根性を叩きなおしてやるでしゅ!」
「うん……まだいけるよね、デモゴルゴン?」
『オオオ……!』
「……くっ!」
「あ、逃げた!」
しかしてここで時蜘蛛クイーンサキュバスが選んだのは後退という選択肢である。あまりにも遊びが過ぎた。既に累積したダメージは許容範囲以上だ。だが、彼女はまだその本懐であるちっちゃい子の精気を思う存分啜り吸い尽くすという目的を未だ果たしていないのだ!辛くも戦域を逃れたオブリビオンは、もう一度ちっちゃいこたちをグリグリモグモグすべく――もとい猟兵を迎え撃つべく態勢を整えなおすだろう。
――戦いは未だ続くのである!
大成功
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アリス・セカンドカラー
おまかせプレイング。お好きなように。
大丈夫だ、問題ない。もしこのプレイングがセンシティブに見えても大丈夫な方向に曲解してもええんやで。
幼児化されても元々他者に寄生してエナジーを糧にするサイキックヴァンパイアなので問題なし☆リトルサキュバスとしての封印を解くリミッター解除。
狭い隙間に入り込む能力でサキュバスクイーンに寄生して脳くちゅくちゅとして限界突破した快楽属性攻撃で蹂躙しながらエナジーを盗み攻撃で略奪して捕食する生命力吸収よ♡
『夜』に覆い『夜』に蕩かし『夜』に堕とす情熱ダンスで蹂躙するわ。大丈夫、ダンスの習い事ならこのぐらいの時期から始めてる子もそれなりにいるでしょう(くすくす)
フィーナ・シェフィールド
幼児化する蜘蛛糸ですか…難しい攻撃ですけど、もし子供の姿になっても、使命は忘れません。
これでも、子供の頃からスタアだったんですからね!
UCを使ってオーラ・モーントシャインを強化しつつ、翼を広げて空に舞い上がります。
相手も翼を持ったサキュバス、空中戦といきましょう!
蜘蛛糸にかかって子供の姿にされたら、落下の危険があるので、地上に降ります。
その状態でドレイン攻撃されたら、気合いで耐えるしかないですね…。
「やっ…何…」
もともと経験ありませんけど、サキュバスの攻撃で何だか変な気持ちに。
理性でギリギリまで耐えて、頭が真っ白になったところでオーラを爆発。制御無しの限界突破で、サキュバスを吹き飛ばします。
栗花落・澪
幼児化:髪は腰程度、中央~毛先がオレンジのグラデーション
その他容姿はそのまま
ねぇねぇおねーさん、僕とあそぼー!
正直そういう知識には疎いし性にも大して興味もない
故に発揮される無意識の純粋鈍感むーぶで翻弄狙い
おねーさんその恰好寒くない?
僕のパーカー…小さいかもだけど、貸してあげようか?
花の甘い香りで無意識の【誘惑】を乗せたパーカーを無邪気に差し出し
だって女性が露出ってよくないって聞いたよ!
体大事にして!
あそんでくれるの?じゃあみんなで鬼ごっこしよ!
【指定UC】を発動し、わーい皆にっげろー!
でも分身たちは此処で【属性攻撃】魔法使えるからね
いたずらっ子だから気を付けないと…おねーさん、火傷しちゃうよ?
リダン・ムグルエギ
あの子のダンス、動画映えしそうよね
糸も欲しいし…OK虎穴!
作戦は埋毒アタック
事前に解毒薬の飴玉と
ネット拾った男子の声を複数着信音登録したスマホを準備
最後に自ら服毒して、チャレンジ1年生
ドレインで一緒に吸われた毒を起点にUC使用
催眠術は下手でも
子供は小癪な嘘は得意よ
むー、そこのおにーちゃんの方が、ずっとかわいーよ?
でもおねーさんの踊り、面白くないみたい?
スマホを傍に置いた岩を可愛い子供に誤認させるの
引っかかったら物陰に逃げ隠れるわ
飴を舐めて解毒し
踊り等を撮影しつつ
ワン切りで男子の声を出して時間を稼ぎ
毒の継続ダメで弱らせるの
あのダンス、SNSでバズりそー
やったね
…あれ?
ふてきせつであかうんとばん?
「ハア、ハア……ひどい目にあわされたわね……。だけど、次はこうはいかないわ」
時蜘蛛化サキュバスクイーンは岩肌の壁面にしがみつきながら冷徹に峡谷を見下ろす――その先から、彼女の領域へと接近する猟兵たちの姿が見えた。
「そう……ここは落ち着いて、冷静に。しっかりと足場を整えて迎え撃つ……やだ、あの子ちっちゃくしたら美味しそう」
まるで学習していない欲望駄々洩れの顔で、サキュバスクイーンは双眸に野獣めいた光を灯した。
「……いるわね。あのあたりかしら」
アリス・セカンドカラー(f05202)は猟兵たちへと向けられた視線を察知し、鋭く目を細めた。
「あ……そうですね、見えました。あそこの壁面にへばりついてるみたいです」
フィーナ・シェフィールド(f22932)はアリスの視線の先を追って、峡谷の壁面を渡り猟兵たちを襲撃すべく接近してくる時蜘蛛サキュバスクイーンの姿を捉えた。
「あれが今回の獲物っていうわけね」
リダン・ムグルエギ(f03694)は迫る敵の姿を見上げながら、手にした瓶の蓋をあける。腰に手を当てグッと一気飲み。手の甲で口を拭い、空き瓶を放り投げた。――更に、岩陰に機材を潜ませる。彼女の作戦は既に始まっていた。
「子供にしてくる能力を使ってくるんだったね。警戒していかないと――わあっ!?」
「ふふふふふ!もう遅いわよぉ!」
ば、ッ!岩肌の壁より飛んだサキュバスクイーンは空中で姿勢制御しながら腕を伸ばし、掌から糸を放つ!電光石火の早業!栗花落・澪(f03165)がたちまち絡め取られた!れいくん5さいはそのままサキュバスクイーンに引き寄せられる!
「アアアアアアアギャワイイイイイイイーーー!!男の娘ね!!アーカワイイ!イケるわ。好物よ好物!!」
「わー、すごーい!」
おそらをとんでるみたい!糸によって引き上げられるれいくん5さいは無垢な幼児らしくはしゃぎながら宙を舞う!
「あ、あぶない!」
――あのままでは、そのまま糸でひきよせられたれいくん5さいが一体どんな目に遭わされるのか想像することすら恐ろしい!すぐに救出すべくしてフィーナが飛び立った。【光り輝く純白の翼/シャイン・オブ・ヴァルキュリア】。白光が彼女を包み、広げた翼をはばたかせてれいくんを追う。その手に握るクリュザンテーメ・ゲラーデ。フィーナはひときわ強くはばたき加速すると、その刃を薙いでれいくんを絡め取る糸を断った。
「わーっ」
「大丈夫ですか!」
宙に投げ出されるれいくんをフィーナが救出し、地上へと戻る。
「邪魔しないでくれるかしら!?」
「ほっといたらとんでもないことになるから駄目です!」
サキュバスクイーンの猛抗議にフィーナは一歩も引くことなく言い返す!
「おのれ……なら、まとめてみんなちっちゃくかわいくしてあげるわ!」
時蜘蛛サキュバスクイーンは岩肌を蹴って峡谷の壁面を走る。素早い機動で猟兵たちを惑わしながら仕掛けてくるつもりだ!
「さあ!!どんどんちっちゃくなって!!さあ!!」
そして、その攻め手は執念すら感じるほどに素早く、そして強い!乱れ撃ちともいえるほどの膨大な量の蜘蛛糸が雨のように降り注いだ!
「きたわね」
「くっ……!躱しきれません!」
浴びせかけられたアリスとフィーナはすぐさま幼児化される!
「大丈夫。デザイン通り……OK虎穴!」
一方リダンもまた蜘蛛糸を浴びて身体が縮む。だがその幼くなったりだんちゃん5さいの双眸には密かに鋭い光が宿る。幼児化は作戦に織り込み済みどころかデザインの前提である。
「まあ!」
鋭い眼光が光り、時蜘蛛サキュバスクイーンがその身を翻して跳んだ!伸ばされた糸がりだんちゃん絡め取る!
「ケモロリ!!!!!!」
サキュバスクイーンはそっちもイケるクチだ。捕らえたりだんちゃんを引き寄せハグしグリグリモグモグする!
「わー」
「アアアアアーーーッカワイイーーーッ!!ケモカワイイーーーー!!モフモフ!モフモフ!きゅんきゅんきゅい!! 」
揉みくちゃにされるりだんちゃん!複数の腕でりだんちゃんを抑え込むサキュバスクイーンは逃れられなくした上で更にエナジーを吸い取る。吸精!
(……かかった!)
だが、これこそがリダンの張った罠であった。先程彼女が服用していた瓶の中身は霊的な毒薬なのである。それは生体エネルギーに直接作用し、身体を蝕む術的毒だ。それを服用したりだんちゃんの精気を吸うことで、サキュバスクイーンはその身体に毒を取り込んでしまったのだ!自身の身体を通して間接的に一服盛る。これこそリダンの策であった。
「むー、そこのおにーちゃんの方が、ずっとかわいーよ?」
「そこのおにーちゃん……?」
毛並みの乱れたりだんちゃんが峡谷の中の岩塊を指し示す。――同時に、作戦を進めた。
「ね、いるでしょ」
『おねえちゃん、せつないよう』
『ボクのからだをすきにして……』
【ゴートリック・フォース】。毒物や芳香で抵抗力を削いだ相手に、声を通じて幻覚を見せる能力である。りだんちゃんの操作で端末からおとこのこの声がした。
「まあ!!!!!!すぐいくわ!!!!」
幻覚に惑わされるサキュバスクイーンはりだんちゃんを放り出して跳躍!
『ねぇ、あそぼ』
「あそぶわ!!」
サキュバスクイーンは岩塊に向かって蜘蛛糸を絡めつける!その目に映るのはあられもなく煽情的な恰好をした男児が潤んだ瞳で彼女をわるいあそびに誘う光景だ。サキュバスクイーンは激しく興奮しながらその意識を石塊に被せられた幻へと釘付けにされてしまう。煽情的な誘惑のダンスステップを刻みながらじりじりと岩塊ににじり寄った。
「てきがまどわされている……いまですね!」
「そうね。ちゃんすよ」
そこに生まれた隙こそが攻め込む好機と見た。ありすちゃんとふぃーなちゃんが走る!
「こどもにされても、しめいはわすれません!」
ふぃーなちゃんは纏ったオーラを輝かせながら突進してゆく!
「あなたたちもあそんでほしいのね!!」
だが、その接近を察知したサキュバスクイーンは鋭く振り返りその両手から蜘蛛糸を放つ!
「きゃーっ!?」
「きゃあー☆」
瞬く間に糸に捕らわれたふぃーなちゃんとありすちゃんがそのまま引き寄せられる。サキュバスクイーンは2人まとめてハグ!
「ハアハアだいじょうぶよあんしんしておねえさんのことママって呼んでいいのよハアハア」
未就学児期特有のもちもちした柔肌にその指先を這わせる。センシティブな経験のないふぃーなちゃんがこそばゆくも刺激的な未知の感覚にぴゃっと悲鳴をあげた。
「やっ……なに……」
「いいのよそのままわたしにまかせてちからをぬいて身を委ねるのハアハアさあわたしのことをママってよんで」
「うーん。いまいちね?」
「……なんですって?」
だが、サキュバスクイーンの腕の中。ここで不敵に笑うのはありすちゃんである。
「こんなのこどもだましってことよ。おゆうぎね。おゆうぎ」
――アリス・セカンドカラーは他者に寄生し、エナジーを喰らうサイキックヴァンパイアであり、その性質はサキュバスにも一致する。そのような存在として生まれついた以上、幼児化していても彼女の在りようはまるで変わっていなかった。
快楽と精気吸いの専門家として、アリスは嘲笑う。――生温い、と!
「なんですって……?ママにさからうの?」
「ふふふ……逆らっちゃうわ。ほんものの『快楽』をおしえてあげる」
「あの……」
2人に挟まれた状態で困惑するふぃーなちゃんをよそに盛り上がるサキュバスクイーンとありすちゃんの間で緊張感が高まった。――動いたのはありすちゃんだ。【サイキックヴァンパイア】の力を解放する。寄生生命体としての在り方へと還った彼女は、その身体を真なる夜/デモンのかたちへと変容させながら素早くサキュバスクイーンの体内へと滑り込んだ!
「これは……!?」
「さあ、蕩かしてあげるわ」
脳髄へ浸透!寄生生命体としての本領を発揮しサキュバスクイーンの脳髄へと潜り込んだアリスはそのまま神経系に接続しダイレクトに攻撃を仕掛ける!
「あァ……ッ♡ な……この子、わたしの中に直接……♡ はいッ……てぇ♡」
中枢神経に直接叩き込まれる強烈な快楽の刺激は性愛と快楽の化身であるはずのサキュバスクイーンでさえ蕩かしてしまう。サキュバスクイーンは身悶えしながら嬌声をあげた!
「ええ……なんだかすっごくこわいことになってるんですが……」
一方目の前で繰り広げる恐るべき蹂躙にふぃーなちゃんはちょっとヒいた。しかしこれは拘束を逃れる好機だ。アリスの脳髄打撃に苦悶するサキュバスクイーンの腕から力が緩んでいる。ふぃーなちゃんはじたばたとあばれサキュバスクイーンの腕の中から脱出を試みる!
「あああーーッ♡ ん、っふ♡ だぁめぇ♡ 逃げるなんてぇ♡ あっ♡ はぁん♡ わるいこぉ♡」
「ひっ」
だがサキュバスクイーンは明らかに正気を失った目をしながらその腕に力を込め、ふぃーなちゃんを逃さない!更に脳髄の中のアリスに現在進行形で吸われ続けている生命エネルギーを補填するべく、ふぃーなちゃんの柔肌に指を這わせた!このままではふぃーなちゃんの貞操が危ない!
「だ…………だめですーーーー!!!」
サキュバスクイーンのまさぐる指先がふぃーなちゃんの服の中へと侵入を果たすまさにその瞬間だ。このままでは(全年齢向けコンテンツでは不適切な表現)されてしまう!あまりにも強烈すぎる体験に身の危険を感じたふぃーなちゃんの精神はオーバーフローを迎える。即ち限界突破の大爆発だ。その精神の昂りと解放に呼応するように、身に纏った純白のオーラがダイナマイトめいて凄まじい威力で爆ぜる!
「きゃああああーーーーっ♡」
爆轟!光の爆圧に灼かれたサキュバスクイーンはその衝撃のままに吹き飛んでゆく!その先は峡谷の岩壁だ!
「はい、ごちそうさま」
脳髄からじゅうぶんに精気を吸い取ったアリスはサキュバスクイーンの身体が激突する寸前にその体内から逃れる。直後轟音!その身体は峡谷の岩壁へとしたたかに打ち付けられた!
「ハア、ハア……」
もはやその身体は力尽きる寸前である。ダメージは既に許容範囲を大きく超えているはずだ。サキュバスクイーンの肉体は既に崩壊をはじめようとしていた。
「ねぇねぇおねーさん、だいじょうぶ?」
その姿へと、声をかけたのはれいくんである。
「おねーさん、僕とあそぼー!」
畳みかけるように、れいくんは天使みたいに美しく可憐な幼児特有のぴかぴかにこにこした笑顔をサキュバスクイーンへと向ける。
「……」
そして、わずかな沈黙を置いてから。
「あそぶわ!!!!!」
急激に元気100倍になったサキュバスクイーンはすぐさま岩肌から離れ、跳んだ。げに恐ろしき執念と根性のなせる業である。ちっちゃくてかわいいこの精気を満足いくまで吸い尽くすまで死ねない。どこまでもピュアな劣情を抱えてサキュバスクイーンはれいくんに迫った。
「あそんでくれるの?じゃあみんなで鬼ごっこしよ!」
一方迎え撃つれいくんは服のポケットから卵を引っ張り出した。取り出された卵をれいくんは放り投げる。
『わーい!』
『あそぼー!』
割れた卵の中から飛び出したのは掌に乗るほどに小さいミニチュアめいたれいくんたちである!【極めて小さい天使の物量アタック/キワメテチイサイツユリンノカワイイアタック】だ!
「まあ!!ちっちゃい!!」
現れたたくさんのミニれいくんの群れにおもわずほころぶサキュバスクイーンであったが、しかしてれいくんの打った手はその可愛げとは裏腹に苛烈である。
「わーい、皆にっげろー!」
大騒ぎしながら散り散りに逃げ出すれいくんとミニれいくんたち。サキュバスクイーンはそれを追って地を這うように動き出す。
「うふふ、じゃあつかまえてあげ……」
「あ、でも気をつけてね」
ミニれいくんのうち一体めを捕まえたサキュバスクイーンへ、れいくんが天使のような笑顔のままで声をかける。
「みんないたずらっ子だから」
『あっは』
そして、ミニれいくんたちが火を放った。
――ミニれいくんたちはいずれも術式を扱える攻撃性を持っているのだ。ゆうに300体を超えるミニれいくんたちが1体残らず火の魔術を構築。サキュバスクイーンを囲んで一斉に術式を起動する。
「……!」
炎上――ッ!1体で扱う魔術の強度は儚いほどに微弱なものである。しかし、集まったすべてのミニれいくんがちからを合わせることでその炎は合わさって激しく燃え上がり、サキュバスクイーンの身体を大炎上させた!
「火傷しちゃうよ?」
「く――ッ!かわいい顔して、よくもッ!」
重篤なダメージ!生存本能が危機を訴えた!サキュバスクイーンは歯噛みしながら離脱する!――万全の状態であればここからでもれいくんをグリグリモグモグしにいったところであろうが、既に彼女は満身創痍。生存本能が欲求に勝ったのだ!そのままサキュバスクイーンは逃げの一手を打つ。またも後退!
「……いっちゃった」
“あそび”が中断されたさみしさか、とどめをさし損ねた残念さか。れいくんは遠ざかってゆくサキュバスクイーンの姿を視線で追う。
「ひ、ひどいめにあいました……」
ふぃーなちゃんは呼吸を整えながら気持ちを落ち着ける。危うくこんなところで(全年齢向けコンテンツでは不適切な表現)されるところであった。ひとまずは深呼吸。態勢を整える。
「うんうん。いやー、これはバズるわねえ」
一方、りだんちゃんは手元の端末を操作しながら満足そうにつぶやく。――りだんちゃんが端末からアップロードしたのは、この戦いの一部始終を記録した映像である。たくさんの撮れ高が得られたことにりだんちゃんはご機嫌であった。
そう、この戦場へとやってきたりだんちゃんの目的はこの映像記録のアップロードから見込まれるバズりだったのだ。サキュバスクイーンの奇行、ロリショタった猟兵たちの活躍やグリグリモグモグされる様子など見どころ満載の動画である。アップロードした動画はすぐに爆発的な再生数をカウント!
「やったね」
「うーん。でもそんなにうまくいかないんじゃない?」
その様子を横から覗き込んだアリスが首を傾いだ。
「うまくいかない?」
「ほら」
と、アリスが指さした先。画面の中では《この動画は利用規約違反により削除されました》の文字が流れる。――あまりにもセンシティヴに過ぎる内容が運営会社の逆鱗に触れたのだ!
「ふてきせつで、あかうんとばん……?」
「ざんねんだったわね」
かくして、りだんちゃんのバズり計画は失敗に終わるのであった。
――それはさておき、本題であるところのサキュバスクイーンである。彼女の存在は未だ骸の海に還ることなく峡谷内に残存している。猟兵たちは最後の引導を渡すべく、更なる追撃へと移るのである!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月汰・呂拇
俺はデカいからあの糸は躱せんだろう
だが幼児ってのは一体何だ?
そもそも俺はジジィに拾われるまで獣同然の生活をしていた
そうか、これもメガリスの試練ってやつか……面白ぇ
分ったよ、答えは
野 ○ 開 放 だ ! !
ガキは最も獣に近い
テメェが獲物なら俺が狩人
小さきものだぁ?(種族:巨人)
小せえのはテメェだよビッチ!!!
五月蠅ぇブチのめす
さあ…………狩り、開始ダァァァァッ!!!!
代償にする経験が無きゃ何も出来ねえよな?
何が出来ると思ってた……え?
そこら辺のものを掴んでは投げる!
手にした得物でブッ叩く!
それ以上何がいる?
お前は誰だ、俺は巨人だ!
そして……猟兵ダァァァァッ!!!!
※アドリブ改変連携その他諸々歓迎
カーバンクル・スカルン
相手の陣地に入ったら幼児化して無力になるんでしょ? ならばデコイ役の霊を放り込んで私は透明化して隠れて、相手が自滅するのを待ちます。どうせ吸精のためにあっちからホイホイやってくるんでしょ、あの調子なら。
霊体が幼児化しても、私が無事な限りはそれに込められた呪詛が健在なはず。霊体に触れたオブリビオンを即座に車輪に拘束して、炎に包まれてもらいましょう。
ついでに通行の邪魔になる糸も燃えて非常によろしいと思うねー。
ああ、あと、サキュバスさん、SMプレイはお好きかな? 追加サービスでそちらも取り扱っておりますが……って答えられるわけねーか。
ブレイブ・ブレイド
※アドリブ歓迎
POW判定
第○○話「勇者が居なくなった日」
・行動
とにかく幼児化が進行する前に敵を倒そうと
スカイブレイバーに合体変形して速攻作戦で挑むブレイドだったが
サキュバスクィーンの継戦能力の前に
たった6年の自身の経験を削りきられてしまうのであった
しかしそのとき、勇者として覚醒したおかげで非活性化されていた
ウォーマシンとして破壊衝動が暴走
最終破壊モードになったまま無差別に攻撃を続け
サキュバスクィーンに襲い掛かるのであった
果たして勇者はどうなってしまうのか!
「こ、このままでは身体が維持できないわ……はやく、はやく精気を吸わないと……」
――もはや崩壊寸前になった身体を引きずりながら、時蜘蛛化サキュバスクイーンは獲物を探す。
だが、ここまで相対してきた猟兵たちはいずれも手練ればかりだ。油断はできない――。
「……フン」
その思索を打ち切る轟音。――地響きがする、と思っていただきたい。
「どこに逃げやがった……」
峡谷を進む巨躯。月汰・呂拇(f27113)の姿である。身長5メートルにも達する巨人の男だ。一歩進むごとに峡谷の岩を震わしながら、呂拇はサキュバスクイーンの姿を追う。
「はい、相手は倫理的に問題のある相手ですからね……これ以上犠牲が出る前に一刻も早く討伐しなくてはなりません」
ブレイブ・ブレイド(f26959)もまた呂拇同様に峡谷を進む。勇者として正義と勇気の心を胸に燃やすブレイブは人を幼児化させた上で倫理的に問題のある行為に及ぼうというサキュバスクイーンの悪辣さを許しはしない。必ず成敗してみせる。決意を胸に敵の姿を探した。
「どうせ吸精のためにあっちからホイホイやってくるんでしょ、あの調子なら」
それに随伴するように、カーバンクル・スカルン(f12355)が歩む。――否、カーバンクルではない。正確には、彼女のユーベルコード能力によって形作られた、彼女と瓜二つの霊体である。彼女はその霊体を囮として先行させていたのだ。カーバンクル本人はユーベルコード由来の能力によって透明化し、隠れながら索敵を進める。
「……それもそうだな」
呂拇は目を細めながら岩肌の大地を進み、視線を巡らせる。
「あなたちっちゃくしたら絶対かわいいわね!!」
その時である!シュバーッ!岩肌の岸壁を滑るように駆け抜け、時蜘蛛化サキュバスクイーンが降下!その目標は――カーバンクルである!巨人やロボには興味がないとばかりに目もくれない!
「ほら来た」
「本当に来ましたね……」
予想通りと言えば予想通りではあるが。ブレイブは迎撃の準備を整える。
「やだ!!あなたたちでっかくてぜんぜん可愛くないわね!!」
「うるせえ!」
更に迎え撃つ呂拇!その両腕で大斧を構え振り上げる!
「巨人もちいさくなってくれればカワイイのかしら……!」
サキュバスクイーンは巧みに宙を舞った!大斧を躱し、素早く岩壁を這う。そしてその掌から蜘蛛糸を放った!
「うお……ッ!」
絡め取られる呂拇!更にサキュバスクイーンは峡谷を渡りながら獲物の姿を探し求める。
「それ以上はやらせません!いくぞ、天空王ッ!」
ブレイブソード!勇者ブレイバーが剣を抜き放ち、サキュバスクイーンへと飛んだ。ブレイブのコールに応えたサポートマシンが空を裂いて飛来し、空中戦闘形態スカイブレイバーへと合体する!
「天の勇者、スカイブレイバーッ!」
「うっふふふ!あなた、男の子が好きそうね!」
「勇者を利用するつもりですか!」
ブレイブは開いた翼で宙を舞い、剣を振るうッ!敵も大きく消耗している。短期決戦で一気に決める作戦に出た!
「ふふふ!ええ、スクラップにしたら男の子を寄せるための玩具にしてあげるわ!」
跳躍!しかしてサキュバスクイーンは岩壁を渡るように飛ぶ。糸を手繰って宙を舞い、スカイブレイバーの剣を躱しながら反撃する。懐に飛び込んだサキュバスクイーンが伸ばした腕がブレイブに触れた時、サキュバスクイーンはブレイブの魂に内在するエネルギーを掴んだ!――エナジードレイン!ブレイブの身体から、勇者の力が引きずり出される!
「グア……ッ!」
「そのままそこで電池切れになりなさい!さあ待たせたわね、いよいよメインよ☆」
「あーハイハイ」
かくして呂拇とブレイブを躱したサキュバスクイーンはその勢いのままにカーバンクルへと迫る。蜘蛛糸の射出!絡め取られたカーバンクルが――否、囮である霊体がたちまちしぼみ、幼児にされる!
「よし、捉えたよ」
「ええッ!?」
――そう、それはユーベルコード由来のデコイだ。その霊体は単なる囮としてだけでなく、トラップの起動トリガーとして本来の機能を発揮する!
「ちょっと――」
「目に見える物全てが真実だとは限らないんだよねー」
霊体がカタチを変える。――それは車輪だ。妖怪車めいたその輪は燃え上がりながら高速で回転し、糸を巻き込みながらサキュバスクイーンを引きずり込む!【火焔車/ネペレー・トラップ】!車輪は磔刑めいてサキュバスクイーンを拘束しながら更に回転速度を上昇させた!
「だ、騙したのね――ッ!?」
「はいはい。じゃあどんどん燃えてもらいましょうねー」
カーバンクルは透明化したまま篝火めいて燃え上がるサキュバスクイーンの様子を遠巻きに眺める。燃え尽きるまであとどのくらいだろうか――と思案した瞬間。
「ああ、あと、サキュバスさん、SMプレイはお好きかな? 追加サービスでそちらも取り扱っておりますが……」
「なめないでちょうだいッ!」
燃える車輪を力づくで引きちぎり、サキュバスクイーンはその戒めから脱した!そのまま再び岩壁へと蜘蛛糸を伸ばし、またしても戦場から逃れようと飛び立つ!
「一旦態勢を立て直して――」
「ガアアアアアアアアアアアアアッ!!」
だが、そのサキュバスクイーンに襲い掛かる一撃!巨人の拳が振り下ろされる。態勢を立て直したのは猟兵側もだ。立ち上がる月汰・呂拇!若い命が真っ赤に燃えて、響く咆哮空高く!
「ちょっと、何!?」
幼児化の糸に触れたはずなのに――!ぜんぜん小さくなっていない呂拇の姿に困惑するサキュバスクイーン。しかし呂拇はまるで意に介せず咆哮と共に追い縋る。
――幼児化とは即ち、対象を幼いころ、即ち過去の姿へと戻す、という効果だ。――では、月汰・呂拇にとっての幼児期とは何か。
月汰・呂拇という男は、『ジジィ』と呼ぶマシンに育てられた過去をもつ。では、拾われる以前が幼児期の姿か。とすれば、呂拇にとっての幼児期とは――“獣”であった頃のことを指す。戦う術も知らず、ただ狩りをする生き物でしかなかった時代だ。
「これもメガリスの試練ってやつか……面白ぇ」
その手の中に武具の感覚はなじまない。呂拇は一旦武器を放り捨ててから、サキュバスクイーンの姿を捉えた。
「テメェが獲物で、俺が狩人だ……!」
「嫌だわ、乱暴な子!」
「五月蠅ぇブチのめす!!――狩り、開始ダァァァァッ!!!!」
ガオン、ッ!!岩肌を掴んで登りながら呂拇が叫ぶ!更に岩壁に拳を叩きつけ、砕いた。そして割った岩塊を手に、呂拇が投げる!獣めいた咆哮!原初人類にも似た獰猛さで呂拇はサキュバスウイーンを追う!
「ぎゃあ!」
紙一重!咄嗟に躱したサキュバスクイーンは更に糸を射出し、巧みに空中を機動しながら追い縋る呂拇の追撃から逃れる。
「――ハカイ」
しかし爆轟ッ!突然の爆発。サキュバスクイーンの目指した岩壁の先が、突如爆ぜる!
「今度はなに!?」
困惑しながら視線を巡らすサキュバスクイーンの目に映ったのは、峡谷の地に佇むブレイブの姿だ。――否、少々様子がおかしい。そこに立つ彼は勇者としての誇りと勇気ある佇まいではなく、破壊と殺戮を目的とする冷たい兵器の目をしていた。
『異世界勇者ブレイバー』
第――話 「勇者が居なくなった日」
ブレイブ・ブレイドという猟兵はウォーマシンである。ウォーマシンとは文字通り戦いのために作り出された存在だ。しかし、ブレイブは『勇者である』という自意識に覚醒したがために、ウォーマシンとしての破壊衝動を制御し、正義の勇者として活躍している。
――では、翻って考えてみよう。彼の幼児期とは。
それは即ち、勇者という自意識に覚醒する以前のことであるといえる。即ち、幼児期へと戻された彼の精神はシンプルに破壊を目的とした戦闘用ウォーマシンのそれと化していたのである。
最終武装形態へと変形したブレイバーは交戦状態にあったサキュバスクイーンの存在を敵と定め、目標を完膚なきまでに破壊すべく攻撃を仕掛けていた。
「砲身展開。カノン、セットアップ。ターゲット」
ブレイブは照準器の先に捉えたサキュバスクイーンへと向けて砲撃する。ブレイブカノン。オーラ砲の光が爆ぜた!
「ちょっとぉ!?」
「逃げられるかよッ!!」
「きゃーーーっ!!」
砲撃から逃れようと跳んだサキュバスクイーンに再び襲い掛かる質量ッ!呂拇の追撃だ!振り下ろされた岩塊が今度はクリーンヒット!多方向からの同時の攻めに対応しきれず、叩き落とされたサキュバスクイーンの身体は峡谷の地面に激突する!
「う、うう……こんなところで……」
「任務受諾。ターゲット確認。ロック。出力上昇」
「いい加減、年貢の納め時ってことだねー」
そして、詰めだ。確実に仕留めるため、正面にブレイブが立ちはだかりカーバンクルが背後を塞いだ。その傍らで再び燃ゆる車輪が回る。
「――破壊する」
砲撃と車輪の炎がサキュバスクイーンを襲った。
「オオ……!お前を……オブリビオンを、ブッ潰す!俺たちが…………猟兵ダァァァァッ!!!!」
重なるように咆哮が響き渡った。頭上から落下する呂拇!その両腕いっぱいで自分の身体よりも尚大きい巨大な岩塊を抱える!
「も、もっとちっちゃい子たちを愛でたかった――!!」
「御託は地獄で並べてやがれッ!!」
そして呂拇は落下する勢いのまま、抱えた岩塊を振り下ろし、叩き込む!轟音!衝撃!吹き荒れる妖火と砲火の前に退路を完全に断たれたサキュバスクイーンは逃れることかなわず、かくしてとどめの一撃に文字通り叩き潰されて骸の海へと還る!
「ウオオオオオオッ!!」
「グアーッ激突!」
勢いあまって転げた呂拇は、そのままオーバーランしてブレイブへと激突した。鈍い激突音とともに、頭同士をぶつけた2人の間で星が散る!
「……はっ!私は今までいったい何を」
そして再び目を開いたブレイバーの表情には、勇者としての誇りと理性の光が戻っていた。――激突のショックで破壊衝動を制御する勇者の心、ブレイブハートのスイッチが再起動したのである。正気に戻ったブレイブは、状況を察して立ち上がる。
「そうですか。どうやら、オブリビオンは無事撃破できたようですね」
「アア。俺達の、勝ちだ」
「大変な奴だったね……。なんだか随分疲れた気がするよ」
3人は顔を見合わせて頷きあう。――素早くしぶとい上に特殊な性癖を全開にして襲い掛かってくる。色々な意味で厄介な敵であった。しかして、ここに猟兵たちはひとつのたしかな勝利を飾ったのだ。
「それじゃ、みんなのところに報告に戻ろーか」
「はい。行きましょう。先に幼児化された皆さんも元に戻っているはずです」
「ああ。随分とてこずらせてくれたぜ……」
こうして峡谷にひそむ脅威のひとつは排除され、猟兵たちの棋譜はまた一歩ずつ進められてゆく。
――群竜大陸における戦乱が終わるまで、残すところおよそ半月。タイムリミットは刻一刻と近づいてきている。
猟兵たちはそれぞれの想いを胸に峡谷をあとにし、次なる戦場を目指して進んでゆくのであった。
成功
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