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帝竜戦役⑬~狂戦士と呼ばれた竜~

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #帝竜 #ベルセルクドラゴン #群竜大陸

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●目覚めし狂戦士の独白
「非常に興味深いあの猟兵という者達は何らかの予知能力を持っているように見受けられるがそれは純粋な未来予測ではなく世界移動において生じた狭間より断片を読み解くすなわち界渡るものの付随能力として会得しうるものと考慮すべきだしかしながらヴァルギリオス様が再孵化した帝竜は誰もそれを持たないと考えた時帝竜の能力不足あるいは再孵化の過程における欠落とは考えがたい何故ならば帝竜はいずれも猟兵単体より強くかつ他の能力には欠落はみられないからだただし記憶を除く。猟兵達の能力を読み解けばヴァルギリオス様に新たな知見を提供する事ができるであろうから解剖が適切だがしかし猟兵は集団戦の形式を取りながらも個々人の戦術戦略が自由意志に任されているところを見ると予知能力者は限定人数であり戦場の後方にて支援を担当していると推測される……あの結晶か!……ならば、猟兵の解剖無くとも自力で予知能力の叡智に辿り着く事も可能かもしれぬそうと決まれば実戦だ殺し殺され戦いを経て予知能力の秘密を解き明かす事を吾は今生の目的としよう一生を賭けるに値する良い目的だ。」



「目覚めたみたいだね、狂戦士が」
 紅・白夜(明けない夜を彷徨う吸血鬼・f22120)は簡潔に、自らの見た予知を簡潔に口にする。
「帝竜ヴァルギリオスの最強の配下にして、かつて群竜大陸に存在した古竜たちを単身で絶滅させたという帝竜、個体名『ベルセルクドラゴン』」
 口にしただけでわかる、この帝竜の異常性。
「こいつに関しての情報としては、単純な戦闘力の強さは言うまでもないとして、異常ともいえる戦略眼、学習能力があげられる。パワーもスピードも高いのに、頭までいいとなると厄介この上ないよ」
 最強の腹心、というだけある。今までの敵と同じようにかかれば、まず間違いなく返り討ちに合うだろう。
「今まで以上の強敵だと思う、けれど僕は君たちならば勝利にたどり着けると信じてる。だから、頼むよ」
 帝竜ヴァルギリオス打倒には、その腹心たるベルセルクドラゴンの打倒は不可欠だ。激励とともにゲートを開く。
 そして——————最強との戦いが始まる。


篠崎涼牙
 どうも、篠崎涼牙です。
 戦争シナリオ二つ目、帝竜ベルセルクドラゴンとの戦闘、言わずもがなの一章構成です。
 敵はその戦略眼と持ち前の戦闘能力から、必ず先制攻撃を行ってきます。その対処を考えてプレイングをするのが、今回のボーナスです。

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プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』。
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 今回のシナリオの締め切りは5/11、21時を予定しています。プレイングボーナスが満たされているプレイングの優先採用、プレイング数によっては不採用になってしまうことがあります、ご了承ください。
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第1章 ボス戦 『帝竜ベルセルクドラゴン』

POW   :    ベルセルク・プレデター
【特定の1体に対する『殺意』】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD   :    ベルセルク・グラップラー
【翼を巨大な腕として使う】事で【四腕格闘形態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ベルセルク・レイジ
全身を【狂える竜のオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。

イラスト:爪尾

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

七瀬・麗治
相手は殺意に応じて体を巨大化させるという…だが巨大化するということは
そのぶん死角が増えて小回りが利かなくなるということ。
そこを利用したい。
戦闘車両ブレードラプターに乗り、出来だけ姿勢を低くして
奴の足元を潜り抜ける。奴の視線に注意し、拳を叩きつけるポイントを
警戒して<見切り>たいな。いい狙撃ポイントを見つけたらバイクを降りて
ロケットランチャーをぶっ放す。
繰り出される尾にも警戒し、<スライディング>で回避したい。
うまく当たればいいのだが、外してもその隙に【寄生融合兵器】を発動。
黒剣を腕の寄生体が取り込み、攻撃力を強化。
再度ロケランを撃って牽制しながら接近し、<力溜め><鎧砕き>で脚を斬りつけるぞ。


オーガスト・メルト
まぁ、なんというか…生き急ぎすぎだな、この帝竜は。
速いのは良い事だが、緩急がなければただの暴走だ。

【SPD】連携・アドリブ歓迎
デイズは俺の肩の上で待機、ナイツは飛行バイク形態にして【騎乗】する。
さぁ、ナイツ!空中機動戦といこうじゃないか。『うにゃー!』
敵の先制攻撃を【見切り】、とにかく【逃げ足】と【残像】を駆使して回避に徹する。
避けきれない攻撃には…デイズ!【竜鱗飛甲】を緊急召喚!『うきゅ!』
多少ふっ飛ばされても【盾受け】で直撃を避ける。
反撃はナイツも元の饅頭形態に戻してUC【竜神乱舞】を起動!
二つの竜鱗飛甲と周囲の【地形の利用】による高速乱反射斬撃だ。

瞬間速度なら負けん!


緋月・透乃
今度の帝竜は最強って言われているらしいね!そういう奴と戦うためにこの大陸に乗り込んできたんだよ!

竜だから元々ある程度でかいだろうけれど、ユーベルコードで更にでかくなると。
自分よりでかい相手には下手に間合いを取らずにいっそ懐に飛び込んだほうが良い、と考えてあえて正面から突っ込むよ!
途中で来ると思われる敵の攻撃に対しては、ジャンプしながらもぐもぐ欲張りスプーンでの攻撃をぶつけて、衝撃で吹き飛ばされることで対処するよ。
まともにガードしたり避けるよりはいいんじゃないかな?
敵の攻撃をやりすごせたら再び突撃し、重戦斧【緋月】に持ち替えて緋迅滅墜衝を食らわせにいくよ!


泉・星流
←一応グリモア持ち、今回の依頼に参加するにあたって、愛用の箒に封じてグリモアベースへと置いてきた

対策
…っていうか、(知ってか知らずか)対策の対策してるよね
下手な攻撃技(瞬間的な能力・効果)より厄介な、持続力のある強化系UC(先制攻撃ゆえに必ず強化され、妨害不可)が揃ってる

指定UCを使用…相手を傷つけることなく制圧を狙う
(殺傷力のない)指定UC…強力粘着弾で相手の身動きを封じ、最終的に口鼻を強力粘着弾でふさいで窒息(死)させる
【全力魔法・制圧射撃・掃除・スナイバー・視力】

窒息させる事が出来ずとも、身動きを封じられたら
【魔力溜め+クイックドロウ】での高速魔力チャージからの魔力射撃で攻撃する


御剣・刀也
へぇ。最強の腹心。ねぇ
こいつは楽しめそうだ
お前の野生と俺の野生、どっちが上か、尋常に勝負!

殺意が自分に向いて、爆発し体のサイズと戦闘能力が増大したら、相手のリーチが長くなる代わりに、懐に入れば怖い一撃をもらいにくくなるので、相手のサイズが大きくなったら第六感、見切り、残像で相手の攻撃を避けて、勇気で恐れず、ダッシュで懐に飛び込んで、武器受けで相手の攻撃を反らし、グラップルを用いて殴り合いメインで闘う
「さすが最強と言われることはある。お前となら、上杉謙信のいた領域に少し近づけそうだ!さぁ、俺とお前、どっちかが先に倒れるまでやりあおうぜ!!」



 転移した先では、猟兵たちの標的である帝竜ベルセルクドラゴンは、静かに十数メートル先で佇んでいた。
『転移能力まで保有するとは面白いやはり面白いやはり解剖するのが能力の根底の解明に直結するだろうしかし今必要なのは予知能力の秘密を解き明かすことが優先だそれが吾の今生にかける唯一の目的なのだから』
 出現した猟兵たちを値踏みするように見渡す。
 あくまで彼にとって、猟兵たちは実験動物と同義である。自らの主たるヴァルギリオスに牙をむいた、愚かな存在。
「……随分と甘く見られてるみたいだな、オレたち」
 黒髪の青年、七瀬・麗治(悪魔騎士・f12192)は傲慢にも自分たちを見下ろし、解剖などと宣う竜を、嗤った。
「ああ、最強の腹心で、学習能力も高いって聞いたのに、どうも期待外れだったかもしれん」
 赤い髪を揺らし、オーガスト・メルト(竜喰らいの末裔・f03147)は落胆するように言葉を返す。目の前にしたその最強が、自己中心的な思考を垂れ流しているだけと知ったからだろうか。
「この帝竜って、最強って言われてるんだよね! そういうやつと戦いたかったんだ! ここに来たかいがあったよ!」
「あんたもそうか? 俺もこいつとなら楽しめそうだと思ってたんだ」
 緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)と御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)は、最強という単語に期待に胸を膨らませていた。どれほどまでの強敵であるのか、自分の力がどこまで通用するのか、試すにはいい機会であると。
「……なんか、みんな血気盛んというか……」
 そして泉・星流(人間のマジックナイト・f11303)はそんな面々に一抹の不安を感じていた。
『非常に興味深い吾が目覚めるまでに一体どう伝えられてきたのだろうかしかし今はこの思考は必要ない今からは実戦貴様ら猟兵の力を理解するのにそう時間はかかるまい』
 瞬間、膨れ上がったようなベルセルクドラゴンの気配は、一瞬にして猟兵たちとの間合いを詰めたことによるものだった。
『ベルセルク・グラップラー』
 短く紡がれた言葉が途切れるころには、地面は砕け散る。向上した反応速度による拳のラッシュ。先ほどまで猟兵たちいた場所を粉々にしたのだろう。
「……なんというか、生き急ぎすぎだな、お前は」
 声の方向、背後へ向けて高速の裏拳が放たれ、風が吹き荒れるが、そこに狙いはない。
「早いのは結構だ。でも、それだけで緩急がなけりゃただの暴走だ」
 声は、上空から聞こえてきていた。
「俺が本当の『速さ』っていうのを見せてやる。ナイツ! 空中機動戦といこうじゃないか」
『うにゃ!』
 バイクへと変形した相棒に声をかけ、オーガストはエンジンを吹かす。
 相手は純粋な速度だけを考えるならば、自分以上であろう。しかし、それだけで勝利に手が届くと思っているのなら、それは猟兵を甘く見すぎている。
『面白い吾に速度勝負を挑むとはしかしその機械仕掛けで吾を超えられるという考えは思慮に欠けると考えられる』
 両者のスタートはほぼ同時だった。
 地面を踏み砕き、飛翔。標的、空中を駆けるオーガストへの最短距離、直線軌道での加速を行うと、再び拳をふるう。
 それは、紙一重に躱され、空を切る。二撃目、三撃目も結果は同じだった。
「ただやたらめったら攻撃したって、当てられるほど俺は遅くはないぞ!」
 オーガストの運転技術が卓越しているのもあるが、残像を生み出し、その素早い逃げ足がそれをさらに引き立てていた。
 そして、ただ悠長に鬼ごっこをしているわけでもない。
「いい誘導だ!!」
 待ち構えていたのは、ロケットランチャーを構える麗治。照準を合わせ、相手の行動を予測し、『見切る』。
『ぬぅ……』
 狙いたがわず、命中。爆炎が着弾を知らせ、ベルセルクドラゴンも不意の一撃に対処しきれず、声を漏らした。
 しかし、それだけ。炎を振り払うように腕を振るい現れたその体に損傷といえるものは見受けられない。
『推進力を付与し爆撃用の弾丸を放つその技術さすがは猟兵界渡る者だしかしそのていどで吾を打倒できると思考するのは愚かである』
 高速機動を実現するためには無論瞬発力が必要となるが、それに耐えうるボディも必要となってくる。それが最強の腹心という名を冠するものにもなれば、想定できる耐久性も通常のオブリビオンとは大きく違ってくる。
 ロケットランチャーをその身に受けても、大きな損傷がないのがその証拠だった。
 狙いきれない標的をいつまでも追い続ける理由はないと、次の標的へ狙いを定め、殺意を練り上げる。膨大する肌を刺すような殺気に応じて、その肉体が肥大化していく。
『————ベルセルク・プレデター』
 己こそが食物連鎖の頂点。捕食者(プレデター)であると知らしめるべく、猛然と突き進む。
「そうはさせないよ!」
「俺とお前の野生、どっちが上か尋常に勝負!!」
 その行く手を阻むべく割り込むのは、刀也と透乃。各々の得物を構え、立ちはだかる。
『退かぬならば去ね』
 グラップラーとプレデター、二重の強化により放たれる拳は乱打ではなく、一撃必殺。
 迫る拳に、しかし彼らは退くどころか、一歩突き進む。
「そんなんじゃ————負けないよ!」
 ニッと、透乃は笑みを浮かべ重戦斧を左手に握りしめた。
「力の限りぶっ壊せ————必殺の左!!」
 踏みしめた地面に亀裂が走る。
 そして拳目掛けて、戦斧を振り上げた。
「緋迅滅墜衝————!!!!」
 衝突する二つの力は拮抗する。衝撃が周囲へと伝播する。
 地面の亀裂は広がり続け、その衝撃に耐えかねたのか、ベルセルクドラゴンと透乃の足元が大きく崩れる。そして、体勢を崩したのはベルセルクドラゴンだった。
「今だよ!」
「応っ!」
 崩れた足場から逃れるべく飛翔を開始しようとするベルセルクドラゴンに追いすがるようがれきを足場にしたのは、刀を握りしめた刀也。
「その一撃を受けてまだ耐えられるとは、さすがは最強と謳われるだけはある」
 不安定な足場さえも踏みしめ、大きく跳躍する。
 狙いは先ほどロケット弾が着弾していた胸部。切っ先が向けられ、雷撃を幻視する。
「雷神の一撃、てめぇのその身で受けてみな————」
 周囲に撒き散らされた殺意を切り裂くように、銀光が煌めく。
「雷神突————零式!!」
 間合いを詰めるのに時間は必要なかった。回避行動の隙すら許さず、放たれる突き。
『ぬぅ——っ!』
 苦悶に声を漏らす最強、速度のために発達したその表皮が破損し、破片が地面へと落下する。
『猟兵がこれほどまでとは些か侮っていたしかしまだ終わりではないこの程度の傷すぐに回復する』
 損傷軽微、ベルセルクドラゴンはそう判断する。
 大なり小なりの損傷は今まで経験しているし、まだ肉体にまで届いてはいない。そして、この程度であれば早急な修復が可能であることも理解していた。
 必要なのは過剰な生命力であり、それを補うすべを持ち合わせている。
内なる力を集め、練り上げる。外界から奪い取り、自らのものとする略奪の力。
『ベルセルク・レイ——』
 発動に割り込まれたように、被弾する。
 損害から考えるに魔力を練り上げた弾丸、ある程度の充填をもって威力を底上げしたものだろう。
 それを放ったのは、遠方にいる魔法使い、星流だった。
「それは、させないよ」
 一時の行動の妨害、そこで生じた隙が彼女に魔力を練り上げる時間を与えた。周囲に表出する魔力弾。浮遊し、狙いを定めるように制止する。
「壊したり傷つけたり……暴力だけじゃだめだってことを教えてあげる——」
 属性変質。
「拘束魔力弾(バインド・マジックミサイル)!!」
 狙いすました300を超える魔力弾が放たれる。
 行動中断、回復よりも回避を優先するべきと判断し、飛翔を開始する。
 しかし、点ではなく面に放たれた魔力弾は全弾の回避を許さず、着弾。同時に高粘着力の粘液となり、その行動を制限する。もがけばもがくほどに広がる粘液は、不定形であるがゆえにその強靭な力をもってしても引きはがせない。
 次第に飛翔は停止し、落下へと変わった。
「デイズ! 【竜鱗飛甲】を緊急召喚!」
『うきゅ!』
 隙を見逃さずに現れたのは、オーガストだった。
 落下するその巨体に並走するように落下しつつ、召喚したのは二対の盾。
「竜の戦いに天も地も意味がないということを知れ!」
 相手は自由行動が許されない状態にあるのならば、外す心配がない。
 よって、最適な技が存在する。
「竜神乱舞【逸炎強化法】!」
 展開した盾と、力場による足場の生成をもって、オーガストは疾駆する。
 自らの展開したフィールドを、縦横無尽に駆け回る。徐々に速度は増していき、目にもとまらぬ速さで斬撃をつないでいく。その光景はまさしく乱反射。
 粘液がはがれていくが、しかし飛行を再開させないために連撃は続き、地面に近づき。
「あとは任せたぞ!!」
「任せろ!」
 落下地点へと先回りしていた、麗治がそう答えると、連撃が止む。
「————全力で行くぞ、ベルセルクドラゴン」
 寄生対象、黒剣。
 強化対象、対象への致命打に必要な攻撃力。
 腕に潜む寄生体が、宿主の願いに応じて武装を、腕を、作り替えていく。
 【寄生融合兵器】、メルティッドウェポン。
 狙いは表皮の破損部位。仲間たちが作り上げた弱点であり、このチャンスは一度きり。
 変成した腕が剣を成し、高々と突き上げられる。
 血飛沫とともに、深々と突き刺さった。
『猟兵……よもや、これほどまでとは……』
 断末魔を上げることなく、小さくつぶやいたその一言で眼から光が消える。
 やがて、その体が元の大きさに戻ると、黒の粒子となり、解れていくように消滅していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月14日


挿絵イラスト