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帝竜戦役⑬〜暴と智を併せ持つモノ

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #帝竜 #ベルセルクドラゴン #群竜大陸

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●予知~終焉の地にて
 古竜平原のさらに奥、生命の気配が感じられぬ終焉の地にそれはいた。破滅の権化、ベルセルクドラゴンである。それは、誰にという訳では無く、延々と言葉を紡いでいる。内容から察するに、猟兵……特に予知能力を持ったグリモア猟兵についての様だ。
「……ならば、猟兵の解剖無くとも自力で予知能力の叡智に辿り着く事も可能かもしれぬそうと決まれば実戦だ殺し殺され戦いを経て予知能力の秘密を解き明かす事を吾は今生の目的としよう一生を賭けるに値する良い目的だ」

 結論まで達したのか、口を閉じたそれは周囲を見回し始め……こちらと目が合う。
「見ているか聞いているか猟兵よ貴様らの目的の内に吾の打倒が含まれていよう吾が目的も貴様らの打倒にある吾はこの地にて待つ共に砕き砕かれ合おうぞ」
 一息に喋り終わると、一際大きな咆哮をあげた。

●ブリーフィング~暴と智を併せ持つモノ
 いやぁ、実際に目が合うハズは無いんですがと切り出したのは、ローゼマリー・ランケ(ヴァイスティーガー&シュバルツシュランゲ・f01147)である。自身が標的とされた為か、敵の強大さからか、いつしなく真面目な調子で続ける。
「この相手は、私達より格上デス!」

 かつて古竜を単身で絶滅させた力に加え、高い戦略眼と思考能力を持ち、弱点らしい弱点を持たぬ強敵。そんな相手がこちらが攻め入るのを待ち構えているのだ。
「先手は確実に取られてしまうデショウ。何とか耐えて反撃してクダサイ」

 個人的な事だが最後にと、ローゼマリーは大きく息を吸い込み、檄を飛ばす。
「ヒトは足りない力を知恵で補ってきマシタ! 補うまでも無く、併せ持った竜に敗けるのはクヤシイ!」
「ヒトとシテ、猟兵とシテ! 皆サンの奮闘を祈りマス!」


foockey
 お世話になっております。
 foockeyです。
 この依頼は帝竜ベルセルクドラゴンとのボス戦となります。
 参加者数によっては、後述するプレイングボーナスを満たした方を優先に描写する事になります事をご了承ください。

●プレイングボーナス
 敵のユーベルコードへの対処法を編みだす(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
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第1章 ボス戦 『帝竜ベルセルクドラゴン』

POW   :    ベルセルク・プレデター
【特定の1体に対する『殺意』】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD   :    ベルセルク・グラップラー
【翼を巨大な腕として使う】事で【四腕格闘形態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ベルセルク・レイジ
全身を【狂える竜のオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。

イラスト:爪尾

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

七瀬・麗治
『』内は闇人格ロードの台詞です。

『さっきからベラベラとうるさいやつめ。喋る前に言いたいことを整理せんか!』

敵はまずベルセルクレイジで強化して殴りかかってくるだろう。サイボーグホースに騎乗し、奴の注意を引くように周りを走る。そこをぶん殴ってくるだろうから、黒剣を構え、さらに鎧から混沌の炎を噴出して〈武器受け〉と〈オーラ防御〉の2段ガードの構え。攻撃をさばけたら【地獄への扉】を発動し、馬の背の上から悪魔の翼を生やして空へ飛び立つ。ベルドラの鼻っ面目掛けて、ロケットランチャーをぶっぱなしてやる。さらに、足にUDC寄生体をスパイク状に纏わせて急降下し、〈踏みつけ〉の応用で飛び蹴りを食らわすぞ。



 土埃を上げ、終焉の地を疾駆する影が一つ。七瀬・麗治(悪魔騎士・f12192)である。彼はサイボーグホースに騎乗し、ベルセルクドラゴンの周囲を旋回する様に近づいていく。相手は目で追いはするものの、身じろぎ一つしない。麗治は初撃を受ける為に、オーラを纏い黒剣に手に取る。

「来たか猟兵貴様らが小さく弱い個体である事は想定していたがよもや自らの足で移動するのも困難であるのかいや身に着けた鎧等と同様に能力の向上ないし補助の為である」
 ベルセルクドラゴンが口を開いたかと思いきや、瞬時に距離を詰められ……。気付けば、馬と共に宙を舞っていた。黒剣と鎧に感じる衝撃と軋み、手綱に引かれる腕の負荷、同じ目線の高さにある相手の姿。情報の断片から、相手もオーラを纏い、右腕での薙ぎ払ってきた結果、今に至る事を理解した。

「先刻からベラベラと、喋る前に整理せんか!」
 麗治は荒事向きの人格であるロートと入れ替わり、UCを発動する。魔人形態へと変身し、馬の背を蹴って飛翔。敵の顔面にロケットランチャーを放ち、その爆風を利用して更に上昇し……。スパイク状に纏った寄生体で、全体重を掛けて踏みつける。衝撃が防御を貫いた感覚を得るも、スパイクが砕けた。着弾部の鱗に亀裂が走るも、纏うオーラの量が増大している。

「吾が口開くは意思の疎通ではなく思考の整理の為である先程の一撃から察するに異形を身に纏い利用しているな脅威であるかは別としても興味深く……」
「(これ以上の継戦は無謀か)」
 麗治は身を翻して着地すると、再度顔面へとロケットランチャーを放つと、馬に乗って離脱し始める。ベルセルクドラゴンは、ダメージからか、虚を突かれたからか。攻撃された首を擦りながら、その場に留まり、離脱する敵を見送っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

泉・星流
本当にランケさんを見て言ってたのなら…どれだけ気づいてるんだ?
(グリモア猟兵の能力の一つ、戦場の遠視(仮称))
現在、この帝竜が持ってる気づいてる情報だけで最重要討伐対象


行動
相手は高い戦闘能力に戦術眼や思考能力ゆえか、下手な攻撃系UCよりも厄介(裏打ちされた強さに妨害不可能な自己強化系、普通に強化込みの戦力・戦術で対応するしかない)

(殺傷力のない)指定UC…強力粘着弾で相手の身動きを封じ、最終的に口鼻を強力粘着弾でふさいで窒息(死)させる
【全力魔法・制圧射撃・掃除・スナイバー・視力】

窒息させる事が出来ずとも、身動きを封じられたら
【魔力溜め+クイックドロウ】での高速魔力チャージからの魔力射撃で攻撃



『この相手は、私達より格上デス!』
『先手は確実に取られてしまうデショウ』
 泉・星流(人間のマジックナイト・f11303)は、ブリーフィングで受けた説明がフラッシュバックしていた。自分なりに理解し、準備してきたつもりだ。しかし、こちらがUCによる魔力弾を撃つより早く、距離を詰められ横凪一閃。吹き飛ばされ、地に伏せる今に至る。UCになり損なった魔力弾が間に入り、直撃は逃れたのはせめてもの救いだった。

「その背格好と装備から猟兵の中でも最前線で戦う様な手合いでは無い伏兵の気配も無し罠や擬態の可能性は限りなく低い」
「(しっかりしろ、僕……!)」
 相手は懸念材料は無いとしたのか、ゆっくりと歩を進めて来る。想定通りにいかないなら、最悪の事態は防がねばならない。最悪の事態とは、自分を含めたグリモア猟兵の情報が相手に渡る事。星流は歯を食いしばり、立ち上がる。ここで敗れ、倒れる事は許されない!

「(責任を持って、無事に帰還する!)」
 まだ距離は離れている。悟られぬ様に魔力を集中し、学園服の影に魔力弾を生成する。限界の距離まで引き付け、魔力弾を増やし続ける。まだだ、あと一歩。相手がその一歩を踏み出した瞬間、生成してきた魔力弾を放つ。相手はこちらの攻撃に反応してオーラを纏い、両の手で払いのけ……られない。当たった魔力弾は強力な粘着力を持った粘液と化する。相手が状況を飲み込めぬ内に、足、尾、頭と各部に魔力弾を撃ち続ける。

「毒や酸では無く高粘性の液体これは殺傷目的でなく、拘束……」
 粘液が口元を覆ったのか、喋り声が途絶え、身体の動きも止まる。星流は宇宙バイクに呼び出して乗り込み、自動運転に切り替え、戦線を離脱する。後方から大きな雄叫びを受けながら、星流は意識を手放した。

失敗 🔴​🔴​🔴​

荒谷・つかさ
格上の相手、上等よ。
いいわ、やってやろうじゃないの。

なるべく大きく頑丈な岩の「壁」を用意し、持ち前の「怪力」で持っていく
(盾代わりであり、受ける際に一瞬身を隠す目隠しでもある)
まずは真正面から対峙、先制攻撃を岩の壁を使い防御する……と見せかける
攻撃を受け破壊される直前に飛び出し、一気に敵の懐へ飛び込み「怪力」でしっかり掴まる
(可能なら背中とかの腕が届きづらい位置)
大きくなるんなら、張り付いてさえしまえば逆にこっちを攻撃しづらいでしょう

反撃には【焼き肉担当の本気】を発動
張り付いた付近の鱗を引っぺがし、露わになった肉を「烈火包丁」で斬り出し、焼いて喰う
喰えば喰う程力が出るから、全力で食べるわよ!



 ベルセルクドラゴンは周囲を見回す。気配はすれど、姿は見えず……そんな感覚にとらわれていたが、この正体の判明は早かった。景色の一部と捉えていた岩が動いていたのだ。

『擬態のつもりか猟兵よ見抜かれた以上その岩はただの枷であることを身を持って知るが良い』
 狂竜は殺意を爆発させ、体格と戦闘力を増大させると岩へと飛び掛かり、尾の一振りを見舞う。岩は容易く砕かれ、つぶてとなって飛び散る……が猟兵の姿が見えない。陽動、罠、異能、いずれにせよ敵の気配は消えていない。

「いろいろ言ってるけど、単に盾にしただけね」
 声の主は荒谷・つかさ(『風剣』と『炎拳』の羅刹巫女・f02032)である。彼女は地に移る相手の影から飛び掛かりを察知し、素早く背後に回り込み、背に飛び乗っていた。相手は身をよじるが、こちらも必死にしがみ付く。

「じゃあ、頂きますか」
 もがく相手を尻目に、彼女は手に掛けた鱗を掴んで引き剥がす。そして烈火包丁を突き立て、肉を厚めに切り出した。刃の熱気で焼けた肉を口にすると、外見の割に上品な味が口に広がり、力が溢れてくる。別の部位からも頂こうかと、隣りの鱗も剥がし始める。……が、狂竜の身体が更に増大し、包丁の刃が通らなくなった。

『貴様は怪力の戦士に非ず吾が肉を食む寄生虫であったか虫は虫らしく潰してくれよう』
「(力の上がり幅はあちらが上、引き際かしら)」
 狂竜は飛び上がると、地面で潰さんと背を地に向ける。つかさは手を放して素早く飛び退くと、相手の巨体は地に深くめり込んだ。確かなダメージは与えたが、これ以上を望めそうに無い。つかさは相手が態勢を立て直す前にその場を後にした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御剣・刀也
大した野生だ
が、それだけなら俺も負ける気はない
野性と科学の融合、それが俺の目指すものだからな。
そのための糧となれ

殺意が自分に向いて、爆発し体のサイズと戦闘能力が増大したら、相手のリーチが長くなる代わりに、懐に入れば怖い一撃をもらいにくくなるので、相手のサイズが大きくなったら第六感、見切り、残像で相手の攻撃を避けて、勇気で恐れず、ダッシュで懐に飛び込んで、武器受けで相手の攻撃を反らし、グラップルを用いて殴り合いメインで闘う
「さすが最強と言われることはある。お前となら、上杉謙信のいた領域に少し近づけそうだ!さぁ、俺とお前、どっちかが先に倒れるまでやりあおうぜ!!」


ルルチェリア・グレイブキーパー
あの帝竜……あんなに早口で噛んだりしないのかしら?
なんて考えてる場合じゃないわね!

敵の攻撃は【第六感】と【野生の勘】で予測して躱す
それでも躱せない攻撃は装備の【憑装盾】で防ぐ
子供幽霊達が憑依した盾が膨らんで攻撃を防ぐわ
軽傷じゃ済まないのは分かってる、反撃の機会さえ出来れば十分よ 

UC【お子様幽霊たちの海賊団】で
空飛ぶ海賊船を召喚して反撃に出る
撃って撃って撃ちまくりなさい!

それでも倒れないなら最終手段
火薬を沢山積んだこの海賊船をぶつけて爆発させるわ
乗員はみんな幽霊だから脱出は楽々
私は飛び降りて、地面にぶつかる前に【憑装盾】で衝撃を和らげる

無茶ぐらいしなきゃ狂戦士の帝竜に痛手を与えられないでしょ


テラ・ウィンディア
狂戦士で理性ある龍か
竜ってのはやっぱり凄いな!

だが…それでこそ竜騎士として挑まなければいけないよな!

対POW
【属性攻撃】で全身と武器に炎付与
【戦闘知識】で巨大化しての戦い方の変化と弱点となりえる場所や癖を解析
観察しつつ…その上で竜の戦略もどう動くかの分析
だから…
あえて正面から突撃!
此方が単純に突撃しかできないタイプと判断させる!
【見切り・第六感・残像・空中戦】で回避

元々届けられるのはわずかだろう!だがそれを利用する!
槍で【串刺し】を狙い
飛び上がり上空から
メテオブラストぉ!
【踏みつけ】で破壊力を増強して先ほど突き刺した槍の石突に叩き込み貫通しつつ体そのものの破壊を狙うぞ!

届けぇぇえええ!!!



 既に同業者が戦闘に入っている。UCだろうか、竜が巨大化して押され始めた。早くおれも加勢しよう。テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は、全身を炎で包み込み、正面から突進する。相手は気付いていない、このまま一撃……背筋に悪寒が走り、弾かれる様に飛び退く。その刹那、テラの眼前を掠める様に尾の大振りが走った。

『知らぬ内に増えた様だな群れて掛かってくるならば纏めて葬り去るのみ』
「気を付けな! こいつの戦闘勘は半端じゃないぜ!」
 先に戦っていた御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)がテラに声を掛ける。相手の攻撃を避けながら懐に飛び込み、一太刀。反撃を武器で受けるも、弾かれて距離が離れる。彼は戦闘に入ってから、この繰り返しを重ねていた。相手のUCによる強化が響いて、今は押され気味になっている。

「竜っていうのは凄いな! 改めて助太刀するよ!」
 助けるつもりが、逆に助言を貰ってしまった。テラは槍を握り直し、改めて正面から突っ込んでいく。刀也の動きや攻撃の間隙を縫う様にに動き、連携攻撃を試みる。攻防に用いるスキルが似通っている事もあってか、即席にしては良い連携が取れた。しかし、相手はその悉くに対応してくる。両手、両翼、尾がそれぞれ独立した生物かと錯覚する程だ。そして何より、相手の強化に攻撃が通らなくなっていた。

『連携による攻撃能力向上は認めるが吾に敵う事なし』
 二人は相手から距離を取っていた。先程までの戦闘で、相手が巨大化し続けている事に気付いた。現状でも攻撃が通らないのだ。これ以上同じ事を繰り返しても、不利になっていくのは明白だった。激しい攻防から一転、睨み合いになるが相手は徐々に近づいてくる。状況の変化は唐突に起きた。狂竜は歩みを止めると、その身にオーラを纏い、身体毎一回転する様に勢いよく尾を振るったのだ。

「ふぎゃ! びっくりしたぁ!」
 その尾に弾かれて来たのは、ルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)である。彼女が咄嗟に出した盾のおかげか、大事には至っていない。
「(あいつの身体……間違いない!)」
 一方テラは、オーラを纏う相手の身体の変化に気付いた。身体のサイズが徐々に縮み、元に戻りつつある。自身の経験を踏まえて相手の性質に当たりを付け、攻略法を導き出す。二人を呼び寄せると、手早くその概要を説明し、実行へと移る。

―――あいつは相対する相手の系統に対応して強くなっていくんだ。つまり、戦士と術師が交互に攻撃すれば、相手の強化を抑制できるんじゃないかな―――

「手立ては出来た。とことんやりあおうぜ!!」
『愚かな先の戦闘を忘れたか猟兵よ』
 刀也は相手に切っ先を向け、突進する。狂竜はその身に纏うオーラを解除し、腕を振り下ろす。これを避けて懐に潜り込み、胴体にUCを突き入れる。何度も弾かれていたそれは、鱗の装甲を見事に破った。そして、相手の反撃を武器で受けるも、今度は大きく弾き飛ばされない。テラと二人で戦っていた時と比べ、大きく戦闘力が下がっているのが実感できた。この感覚は、強くなる上で糧となるだろう。彼は確かな手応えを感じ、素早く立ち退いた。

「ロイヤル・ルルチェリア号発進! 全火力を集中せよ!」
 ルルチェリアはUCで呼び出した空飛ぶ海賊船に乗り、砲撃を開始する。狂竜は瞬く間に爆炎に巻かれる。砲撃に構わずに敵が飛び上がって来る。オーラで爆炎を跳ねのけているが、身体を覆う鱗の各所に亀裂が入っている。
『小癪にも吾に対応してきた様だがそれだけで勝てるとは思わぬ事だ』
 急ぎ船を回頭するも、船体を大きく抉られるも、幽霊船員の銃撃で狂竜は地に落とされる。それを追う様に、幽霊船から一つの影……テラの槍が飛び出した。

「この好機、絶対に逃さない!」
 テラは幽霊船から、落ちる相手へ向かって槍を投擲。そして、自身も地へと身を投げ出す。槍は刀也が砕いた腹部へ深々と刺さり、その巨体を地に縫い付ける。一転、二転と勢いを付けた踵落としが槍の石突を叩き、貫通させた。力を使い果たしたテラは、その場に倒れ込んだ。

『------ッ!』
 狂竜は声にならない声を上げながら立ち上がり、テラを踏みつぶそうとするが……。
「ってぇー!」
「往生際が悪いんだよ!」
 不時着した幽霊船からの砲撃が顔面に直撃、体勢を崩した横っ腹へ刀也が渾身の突きを放つ。この一撃を以て破滅の権化、ベルセルクドラゴンが遂に崩れ落ちた。

 三人の中で、最も長く戦い続けた刀也。相手を観察し、弱点を見出したテラ。後方から的確な援護をしたルルチェリア。そして、彼らの前に戦闘していた猟兵達。それぞれの奮闘が実ったのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月16日


挿絵イラスト