2
グリーンスキンの襲撃者

#アックス&ウィザーズ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ


0




●開拓村を襲った脅威
 澄み渡る青空のもと、真新しい畑に青年が麦の種を蒔いている。その向こうには小さな村があるばかりで、後は見渡すような原野、そして山々が広がっている。
 ここは辺境の開拓村。最寄りの街まで歩いて半月は下らない。行商は季節ごとに一度くれば御の字だ。それでも、「自分たちだけの村を興すんだ」という若々しい熱気がこの村を包んでいた。
 がさっ、という藪が揺れる大きな音がした。何事かと青年が顔を上げる。青年が目にしたものは、錆びた小剣と丸盾を持った緑色の小柄な姿。
「ひっ……ゴ、ゴブリンだ! ゴブリンが出たぞ!!」
 種籾の入った藤篭を投げ捨てて、青年が逃げ出す。ゴブリンは青年を追う事なく、籠を手に取ると原野に帰って行った。

 それが、一週間前の話。その後もゴブリンはたびたび出現し、村の食料や道具を奪っていくようになっていった。今はまだ物が奪われるだけで済んでいる。しかし、いつ命を奪われるものか分かったものではない。しかし、それに抗う手段は村にはなかった。
 もとより開拓農民が作り上げたばかりの小村だ。村を守る城壁はおろか、柵すらない。助けを求めようにも領主なんてものはこの村にはないし、武器を持って戦える村人もいない。
 「冒険者だ。こんな時に冒険者さえいてくれれば……」
 身勝手な願いな事は承知の上。それでも、そう願わずにはいられなかった。

●ゴブリンとは
「皆さん、ゴブリンという魔物はご存知でしょうか。ええ、知ってますよね。ダンジョンや廃屋に巣食っている、緑肌の醜悪な小人です」
 猟兵たちの前で、レイア・プラウテスは唐突にそんな事を言い始めた。ゴブリンといえばアックス&ウィザーズでも有名なオブリビオンだ。知らない猟兵の方が少なかったかもしれない。
「そのゴブリンなんですが、彼らがとある辺境の村を襲うという事件を確認しました。幸いにして、今はまだ物的被害のみで住んでいるようです。ですが、このまま放置していると力を付けたゴブリンたちによって村が滅ぼされてしまう、と予知しています」
 いずれ起こるだろう惨劇を想像したのだろうか、悲し気に眉根が歪む。
「近いうちにゴブリンたちによる大規模な襲撃が発生するようです。それに合わせ、襲ってきたゴブリンを撃退してください」
 ゴブリンの一体一体はさして強くはないものの、数を笠に着て攻めてくる。持っている武器は粗悪なものだが、それでも人間を傷付けるくらいなら十分なものだ。また、意外に素早いようで、動きの速い猟兵にはダッシュからの素早い一撃を見舞ってくるらしい。背の低さを活かした足払いなども注意すべきだろう。

「それと、今回のゴブリンたちは普通のものよりも組織だった行動をしている様子。原野の沼にハーピーが棲息しているのですが、このハーピーによって操られているようですね」
 今回襲撃してきたゴブリンを撃退しても、その背後にいるハーピーを退治しなければ同じ事が繰り返されるのみ。ハーピーが棲息しているのは人の手が入ってない原野の只中だが、逃げ出したゴブリンを追跡することで楽に辿り着く事ができる。
「ハーピーの上半身は美しい女性の姿をしていますが、油断してはいけませんよ。見た目は綺麗でも立派なオブリビオン。出会えば殺し合いの戦闘になると思ってください。ハーピーの周囲には生き残りのゴブリンが残り、ちょっかいを掛けてきます。ですが、ハーピーさえ倒せば後は散り散りになって逃げていきますので、無理に全滅させる必要はありません」
 危険なのはエキドナブラッドだ。戦闘終了まで寿命を削るとはいえ、果たしてオブリビオンに寿命があるのだろうか。ハーピーシャウトも周囲の全員を巻き込む厄介な攻撃だが、逆に言えば取り巻きのゴブリンにも被害が出るともいえる。ハーピーズソングを聞いたゴブリンは戦闘能力が上がるため、長期戦になると苦しい展開になるかもしれない。

「ゴブリンもハーピーも倒せたら、村を救った英雄として歓待してくれると思いますよ」
 ゴブリンが奪った物資も、一部は目減りしているだろうがその多くは手付かず。「どうせ一度は奪われた物だ」と、予算を度外視して宴会を開いてくれるという。

「どうでしょう、村人たちを助けに行っては頂けませんか?」
 そう言うと、レイアは深く頭を下げるのであった。


二条河原
 初めまして。二条河原と申します。

 アックス&ウィザーズを舞台としたシナリオになります。
 ゴブリンとハーピーを倒し、開拓村の危機を救ってあげてください。

 ゴブリンといえば、ゲームや小説でおなじみの雑魚モンスターですが、それは力のあるキャラクターからの視点のもの。鼠算式に繁殖する、ある程度の知能のある二足歩行モンスターと考えればとてつもない脅威ですよね。一般人はニホンザルにすら苦労するというのに。

 猟兵の皆さんは基本的には強い側の存在ですので、軽く追い払っちゃってください。
 それでは、皆様の冒険をお待ちしております。
29




第1章 集団戦 『ゴブリン』

POW   :    ゴブリンアタック
【粗雑な武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    粗雑な武器
【ダッシュ】による素早い一撃を放つ。また、【盾を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    足払い
【低い位置】から【不意打ちの蹴り】を放ち、【体勢を崩すこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

斎藤・斎
城壁も柵もないんだから、まずはそれを作っちゃおうと思いまして。
地面に手を当ててレプリカクラフトを使用、高さ1m×長さ10mくらいの
土塁を戦場に作りまして、他の猟兵さんたちにも拠点に使ってもらえればと。
ゴブリンに襲われそうになったら、逆手持ちして顔の高さに構えた
マグライトで顔を照らして目つぶしを行い、すかさず柄の部分で
頭部に気絶攻撃を行います(ライトを思い切り振り降ろす、とも言う)
メイス並みに固くて丈夫ですから、武器は持ってませんが大丈夫です。



 猟兵達が到着したのは、ゴブリンたちの襲撃が始まろうとするまさにその時だった。
「おお、なんたる僥倖! 冒険者の方がた、どうかゴブリンを追い払ってください」
 縋るような口調でほうぼうから声を掛けられる。村民にとって、今ここに現れた猟兵は最後の希望なのだ。
「城壁も柵もないわけですか」
 斎藤・斎(人間の探索者・f10919)は周囲を見回すと、そう呟いた。
「なら、まずはそれを作っちゃいましょう」
 斎が地に手を当てると、そこから土が盛り上がり始める。上に、横に、どんどんと伸びたそれは、最終的に高さ1m、全長10mほどの長大な土塁へと化した。
「皆さん、こちらへ。拠点に使ってください」
 斎が他の猟兵を土塁へと誘う。急造の模造品のために本物の土塁に比べれば脆いが、ゴブリン相手に一戦交えるだけなら十二分。事実、ゴブリンたちは唐突に出現した土塁を前に右往左往している。小柄なゴブリンにとっては、土塁を乗り越えるのは至難の技なのだ。
 しかし、これは村を完全に覆っている訳ではない。暫くすると、群れの一部が左右に分かれ、土塁のない所より侵入を始める。
 土塁の正面でも、仲間を踏み台にした要領の良い者がよじ登ろうとするものの、
「駄目ですよ」
 斎がその手に携える懐中電灯でゴブリンの視界を灼く。怯んだ頭に鈍器のような電灯が綺麗に命中。意識を失い土塁の向こうへと消えていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

待宵・アルメ
「飢えて仕方が無い訳でもないのに人の食べ物を盗むなんて許せない……!」
僕も貧しかったからお腹の空く哀しさはよくわかるよ。村人達のためにも懲らしめてやらなきゃ。
数には数を。ゴブリンとの戦闘ではオルタナティブ・ダブルでこっちも数を増やして対処するよ。スクラップで作ったグローブで来る奴片っ端からぶん殴ってやる。ダッシュしてくるなら上手く見極めればいい感じにカウンターも決められるかもね。
向こうの武器もそんなに立派じゃないみたいだから躱すより受け止めて殴り返すほうが効率良さそうかな。
増やした自分と連携して、とにかく囲まれないようにだけ注意しながら闘うよ。



 土塁の左右から村に侵入してきたゴブリンには、それぞれ1人が抑えに向かっていった。
 レインコートの裾を翻し左に向かっていったのは待宵・アルメ(路地裏のミュルクリエイター・f04388)。
「飢えて仕方が無い訳でもないのに人の食べ物を盗むなんて許せない……!」
 食料を奪われた村人たちは、今もお腹を空かしているのかもしれない。そう思うと、いてもたってもいられなかった。
 十数体ほどいるだろうか。ゴブリンたちは小剣を掲げて全力疾走してくる。前方にいる何体かなどは、盾すら捨てて走っていた。
「数には数を」
 言うが早いか、傍らに瓜二つの姿が現れる。多重人格者の持つ力で、もう一人の自分を出現させたのだ。
(最初に倒すべきは誰?)(先頭の一体だね。一塊になって走っているから、そこが倒れれば後続も巻き込めるはず)
 敵が迫ってくるまでの短い間で脳内会議は終了した。お互いに頷きあったアルメは、背中合わせにつぎはぎのグローブを構える。
「倒れろ!」『ギャッ!』
 カウンターが綺麗に決まった。剣が振り下ろされるより早く、右の拳がゴブリンの腹を抉ったのだ。続く数体がもんどりうって倒れるが、それには分身が素早く止めを刺していく。
(幸先がいいね)(まだまだ多いよ、気を付けて)
 頭の中で警戒を呼び掛ける声で、改めて気を引き締める。そして乱戦の中に飛び込んでいった。
「さすがに数が多いよねぇ」
 グローブで殴りつけ、ゴブリンを倒す。分身との連携で囲まれるような危険はなかったが、とにかく数が多い。何度繰り返したか数えるのも嫌になってきた頃、遂に攻撃が止んだ。これが最後だったらしい。
「他の所は……」
 大丈夫だろうかと、土塁に向かって戻っていった。

成功 🔵​🔵​🔴​


●立ちはだかる者たち
 土塁の右側に向かい、多くのゴブリンが向かっていた。穀物庫が近いからだろう。その数は、左に向かったゴブリンの倍ほどか。
 猟兵の数は、自分たちの一割にも満たない。その事がゴブリンたちの気を大きくさせていた。土塁なんてものを土壇場で出してきたのも劣勢の証拠。そう信じ込んでいる。
 立ちはだかる邪魔者を手早く倒して、後は存分に楽しもう。そう思って土塁の切れ目を回り込んだところで、ゴブリンたちが見たものは――。
リゥ・ズゥ
ゴブリンは、小さく、弱いが、小賢しい。リゥ・ズゥは、大きく、強いが、考える、得意ではない。
つまり、考える暇を与えなければ、いい。
リゥ・ズゥは、悪魔、リゥ・ズゥはカイブツ。リゥ・ズゥを、恐れろ、ゴブリン共
(「ダッシュ」でゴブリンの群れに突撃、「衝撃波」を伴い薙ぎ払います。
攻撃を受けても「早業」「捨て身の一撃」「カウンター」を併用した「カタチの無いカイブツ」で喰らいつき、受けたダメージも生命力を奪って回復し大暴れします。仲間が食べられる様を見せつけられたゴブリンはきっと平常ではいられないでしょう。それにより生まれた隙は他の猟兵達がつけ入るチャンスにもなる筈です)※彼は悪魔じみた恐ろしい風貌です


ワズラ・ウルスラグナ
開拓村とは良いな。
つまり彼等は彼等なりの戦いの最中と言う事だ。
邪魔が入ったのなら助太刀も入って良いだろう、暴れさせて貰うぞ。

さて、襲撃と言う事は戦いより略奪が目的なわけだよな。
となれば無暗に突っ込むよりは逆に突っ込んで来た者を迎え撃つ方が良さそうだ。
抜かれない事を最優先し、挑むとしよう。

足並みが揃っていないなら突出した者から斬る。一斉に来るなら薙ぎ払う。
地獄の炎でそこら中を焼いておいて炎の壁としておこう。
意外と多彩なゴブリンだが、何よりも囲まれるのが厄介だ。それだけは避ける。
襲撃が完全に止むまでは追跡もしない。其処らは仲間に任せて、俺は心行くまで戦わせて貰おう。



 そこに居たのは、竜の頭を持つ偉丈夫だった。
 その巨躯にも負けぬ剣を携え、『ブレイズフレイム』でできた紅蓮の壁を背中に立つ。穀物庫に向かう小径の中央に陣取っていたのは、ワズラ・ウルスラグナ(戦獄龍・f00245)だ。挑発するように声をあげる。
「俺と殺し合うのは誰だ」
 異様な光景に、ゴブリンたちの足が止まる。低いとはいえ持ち合わせていた知能が、無謀な突撃を躊躇わせた。だが、所詮はゴブリン。先にある穀物庫の誘惑には勝てず、進軍を再開する。連携攻撃を仕掛けようというのか、先頭は道いっぱいに並んで進んでいた。
 大気を震わせながら、暴風龍サルヴァが横一線に振るわれる。粗悪な盾で防げるような剛剣ではない。掲げられた盾ごと、サルヴァが先頭集団を断ち切ったのだ。鮮血が噴き出し、地面を炎とは異なる紅に彩る。返り血は、ワズラの身に掛かる事なく纏う炎に焼き尽くされた。
 その赤色を影に、一体のゴブリンがワズラに向かって躍りかかる。盾を捨て、両手で振り上げた小剣は捨て身の覚悟か。
「いい覚悟だな。だが――」
遅い。素早く引き戻されたサルヴァがゴブリンの胴体に風穴を空ける。ゴブリンたちの即席の連携も、彼の前には通用しなかった。
 攻勢をあっさりと凌がれたゴブリンたちが後退する。ワズラもそれを追おうとはしない。今の目的は迎撃。無理に突っ込んで抜かれたら、それこそ本末転倒だ。
 戦場に奇妙な静寂が生まれる。一切の隙を見せないワズラと、それを掻い潜ろうとするゴブリンたち。この静かな攻防を破ったのは、ワズラでもゴブリンでもなく、疾走する黒い影だった。

 増援として向かいながら、リゥ・ズゥ(カイブツ・f00303)は考えていた。
(ゴブリンは、小さく、弱いが、小賢しい)
今、この戦場で起きている光景がそれだ。目の前の事に対して判断する能力があるからこそ、ゴブリンはワズラを無暗に攻撃していないのだ。
(リゥ・ズゥは、大きく、強いが、考える、得意ではない)
そこに、自分に対する客観的な評価も加える。戦場で頭のやりとりをすれば、ゴブリン相手でも苦戦するかもしれないと。
「つまり、考える暇を与えなければ、いい」
 それが結論だった。黒い身体が波打ち、一直線に走り出す。炎の壁を突き破り、ワズラの傍を駆け抜けて、彼はゴブリンに突き刺さった。着弾の衝撃波が空気を揺らす。直撃を受けたゴブリンはもとより、周囲にいた者も無事ではいられなかった。
 今の突撃でダメージを受けていなかったゴブリンが、リゥに向かって剣を振り下ろす。攻撃を命中させた感触に、してやったりとほくそ笑んだ顔は次の瞬間には凍り付いた。
 目の前に、見た事もない怪物がいる。初めて見た姿だが、自分たちを使役するあの女より、何十倍も恐ろしい。剣を引き抜いて逃げようとするが、万力に絞められたかのように動かない。諦めて逃げようとしたゴブリンだが、もう手遅れだった。
「リゥ・ズゥは、オマエを、喰らう……」
 『カタチの無いカイブツ』の口があり得ない形に開き、ゴブリンを丸呑みにする。ゴブリンが発する醜悪な悲鳴とともに怪物が小さくなるたび、リゥの受けた傷が回復していく。
「リゥ・ズゥを、恐れろ、ゴブリン共」
 駄目押しとばかりに、ワズラの炎がゴブリンたちに襲い掛かる。それが、最後だった。ゴブリンたちの中で何かが切れる。あんな連中に勝てる訳がない。完全に士気を喪失し、潰走するゴブリンたち。それを、二人は容赦なく殲滅していく。

「ゴブリン、まだ、いる」
いまだ戦闘が続く土塁の正面をリゥが指差す。
「そうだな。この程度ではまだ足りん。心行くまで戦わせて貰おう」
 ワズラが応じる。二人は駆け出すと、側面からゴブリンの群れに襲い掛かっていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


●土塁戦線異状なし
 斎の作成した土塁によって、ゴブリンの群れは三つに分かれていた。それでも、正面には左右に割いた数よりも多いゴブリンが、まだまだ残っていた。
 1mの土塁は小柄なゴブリンには高すぎる障害である。普通によじ登るのは困難だ。そこで、ゴブリンたちは考えた。下っ端の者が四つん這いとなって、戦士の足場となったのだ。そんな光景が、あちこちで見られるようになる。
 遂に、数に任せた全面攻勢が開始されようとしていた。最初のゴブリンが土塁を乗り越えようとした、その時。
佐之上・権左衛門
最近身体訛ってたからな、準備運動にはいいか・・・って俺以外にも来てるのか。それなら・・・これかな? 「おーい、閃光弾投げるから目潰れぇ~」と呼び掛けてからUC【即席閃光弾】をゴブリン達に向かって投擲。
反応有るにしろ無しにしろ、其の後に愛用のグレートアクスを構えて集団の中に突貫。 『範囲攻撃・なぎ払い・二回攻撃』といった感じで大振りメインで蹴散らす感じで。
ゴブリンの攻撃は・・・まぁ気合いと直感(第六感)で頑張って避けるよ?


河原崎・修羅雪姫
「全世界サイボーグ連盟」の仲間
(佐之上・権左衛門・f00239)と参加。

「ゴブリンねぇ。数がいると厄介だから、手早く片付けちゃいましょお?」

権さん(権左衛門)が閃光弾を投げて突貫するだろうから、自分は後方から援護。

愛用の巨銃【20mm口径リボルバー・フリークスハンター】に、【特殊弾】(爆烈弾)を装填し、
ゴブリンが集中して集まっている個所に撃ち込む。

接近戦をしようと近づいてくる勇敢な(?)ゴブリンには、
秘密兵器の【火炎放射器付きエレキギター】を使い、
【範囲攻撃】で焼き払う。

「ギュイーンとソウルがシャウトするのDEATH!」
熱く、情熱的に漆黒の長髪を振りながらヘッドバンキングを決める死の女王。


セゲル・スヴェアボルグ
弱肉強食……ここで生きる術がないならば滅びるだけの話だが、それを黙って見ていられるような、器用な生き方はできんのでな。

個別に相手をするなら武器で叩いてしまえばいいが、流石に数が多いと厄介だな。
遮るものも安易に燃えるものもないのならば、UCで一気に焼いてしまおうか。
広範囲にブレスを拡散させ、逃げる隙間など与えんぞ。
無論、ゴブリンの相手も必要だが、村人たちの安全確保が最優先だ。庇うことも忘れずにな。守るための柵がないなら俺が壁になればいいだけの話だ。
当然、そちらに向かうような不届きものは容赦なく叩き潰してやろう。


ウィンディ・アストレイ
『Blanches Aile』のバーニア&スラスターを全開にして上空に舞い上がり
(ジャンプ&空中戦)
高空からの攻撃を基本行動とします。
(滞空が不可なら高高度へのジャンプと着地を繰り返す感じで)

敵がある程度密集し、味方を巻き込まないポイントがあれば
UCフルバーストを当該地点に叩き込み、敵数を減らします。

適当な密集地が無いなら
『視力』『先制攻撃』『援護射撃』『スナイパー』『2回攻撃』で
接敵している猟兵達の支援攻撃を行って一体ずつ確実に倒し
味方の被害を抑え、全体の継戦能力維持を。

万一何かしらの攻撃を受けたなら
アームドガーダーで受け止め、カウンターの一撃を見舞います。
(盾受け&カウンター&零距離射撃)


ロア・メギドレクス
なるほど。あれらが余の臣民に手出ししようという不貞の輩であるな?
では、始めるとしよう。余が直々に処断するゆえ、泣いて喜ぶがいい。
余は王であるぞ。頭が高い、下郎ども。跪き頭を垂れよ。

では、獄竜化にて余の力を解放するとしよう。【吹き飛ばし】と【薙ぎ払い】で対集団を意識した戦いをしてゆくぞ。
また、此度はメギドランスを武具として用いよう。余の威容をおそれるがいい。
無慈悲に【串刺し】にしてやったゴブリンの屍を放り捨てながら、余は奴らに警告してやろう。次にこうなりたいのは、誰だ?
よいぞ。余は寛大だ。手ずから汝らを地獄へ案内してやろう。
向かってくるなら滅ぼす。逃げるなら追いすがって滅ぼす。



「おーい、閃光弾投げるから目潰れぇ~」
 戦場に、佐之上・権左衛門(主食はアンパンと牛乳・f00239)の声が響き渡った。一拍の後、権左衛門が突き出した掌から凄まじい閃光が発せられる。強い光で視界を奪う『即席閃光弾』の効果である。警告を理解し、直前に目を瞑った猟兵ですら眩しいと思う光だ。何の防御もなしに、それも真正面から光を受けたゴブリンたちは、完全に視力を失った。赤い瞳を手で押さえ、ある者は立ち尽くしまたある者は転げまわる。回復するまでの暫くの間、何も行動できないだろう。
「権左衛門さん、少し待ってください」
 それでは突撃するか、とグレートアクスを構えた権左衛門の後ろから、聞き覚えのある声が掛かる。「何だ」と振り返れば、そこには二人の女性の姿があった。声を掛けたはウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)。その傍らに立っているのが河原崎・修羅雪姫(スノーブラッド・f00298)。いずれも、権左衛門の所属している旅団『全世界サイボーグ連盟』の同僚である。
「権さんを巻き込んだらいけないものねぇ。さあ、手早く片付けちゃいましょお?」
 修羅雪姫がそう言って、巨大なリボルバーを構える。常人では持ち上げる事すら難しいそれが、剣呑な光を放つ。一方のウィンディは『Blanches Aile』のバーニアを吹かすと、空中に飛び上がった。
 攻撃は、ほぼ同時に行われた。修羅雪姫のフリークスハンターから撃ち出されたのは着弾と同時に爆裂する特殊弾。ウィンディはというと、ビームキャノンからガトリングガンに至るまでの総ての兵装を全開にして射撃していた。鎧装騎兵の全力射撃、『フルバースト・マキシマム』だ。
 榴弾の爆発音と、無数の弾丸の着弾音が戦場に音楽を奏でる。土煙が収まった時、ゴブリンたちが密集していた地点はぽっかりと穴が空いたように、何も残ってはいなかった。圧倒的な火力によって、完全に擦りつぶされたのだ。
「やるわねーぇ、ウェンディさん」「修羅雪姫さんこそ、凄かったです」
 大きな戦果に、隣同士ならばハイタッチなど交わしていたかもしれない。しかし片や地上、片や空中である。そういうわけにもいかない。
「それじゃあ、俺は突撃するぜ」
 準備砲撃が終わったのを確認して、権左衛門が今度こそ土塁から飛び出す。
「最近身体鈍ってたからな……」
 そうボヤいてはいても、グレートアクスを振るうその手に淀みはない。ゴブリンの集まっている所めがけて突っ込んでいくと、手当たり次第にゴブリンを斬り倒していった。無論、大ぶりなその斧では討ち漏らしも生まれる。そういったゴブリンの一体が権左衛門に足払いを仕掛けようとしたが、空中より発射されたビームに頭を吹き飛ばされて失敗する。ウィンディの援護射撃である。
「ボクたちがいることも、忘れないでください」
 空からは敵の居場所がよく見える。ウィンディにサポートされ、権左衛門は敵の真ん中で暴れていた。

 ロア・メギドレクス(獄竜暴君・f00398)のもとには、蹂躙を逃れたゴブリンたちが殺到していた。(余の王たる力の為せる技か)などと思っていたが、実際には違う。他の猟兵と違い、年端も行かぬ少年の形をしたロアの姿はゴブリンにとってやりやすい相手に見えたのだ。
 言葉は通じずとも、感情というものは伝わるものである。ロアもまた、ゴブリンたちが自分を侮っているという事はすぐに気が付いた。
「下郎ども、余の臣民に手出ししようというばかりでなく、王である余を愚弄するか」金の瞳が怒りに震える。「余が直々に処断するゆえ、泣いて喜ぶがいい」
 少年の身に、莫大な力が宿されていく。比類なき最大最強の王竜、メギドラウディウス・レックスの力だ。かの竜の化石より出ずるヤドリガミの少年にとって、何よりも馴染んだ力。ヒトの身体が力に耐えきれず、竜槍剣メギドランスを持つ右手から血が噴き出す。だがそれが何だというのか。この身が宿す怒りに比べれば。
「下郎ども。跪き頭を垂れよ」
 メギドランスが薙ぎ払われる。人間離れした膂力によって振るわれるそれは、ゴブリンの身体を紙のように引き裂き、また吹き飛ばした。哀れにも、手近な一体が串刺しにされる。そしてロアは言うのだ。「次にこうなりたいのは、誰だ?」と。
 ゴブリンたちが恐怖に震える。やりやすいなんて大嘘だ。こいつも他の連中と同じ、バケモノだ。逃走には意味はない。
「向かってくるなら滅ぼす。逃げるなら追いすがって滅ぼす。」
 ロアに向かってきたゴブリンは全て、メギドランスの露と消えたのだった。

 土塁の傍に残っていたゴブリンたちもただ突っ立っていた訳ではなかった。
 視力が回復し次第、改めて土塁を乗り越えようと始めたのである。中には、土塁の造りが粗い事を理解して、崩そうと試みている者の姿もあった。
「まずいな……」
 セゲル・スヴェアボルグ(ドラパラ・f00533)の表情は硬かった。全体として押しているのは確かだ。そう遠くないうちに、ゴブリンの群れは壊滅するだろう。しかし皮肉なことに、最前線が向こうまでいってしまったために村の防御力は低下していた。このままでは土塁を越えて、村の中に侵入を果たすゴブリンも出てくるだろう。
「そうなれば、俺が壁になればいいだけの話だな」
 一人頷く。といっても、侵入されないに越したことはない。息を大きく吸い込む。
「逃げる隙間など与えん」
 そう言ったのが早いか、口から真朱の炎が吐き出されたのが早いか。左右に首を振り、できるだけ多くのゴブリンを巻き込むように『朱竜回禄』を散らした。全身を炎に巻かれ、地面を転げまわるゴブリンたち。それも次第に弱まり、遂には完全に動きを止めた。
 炎を吐き終わり、次の炎を吐くまでの間にどうしてもインターバルが生じる。ブレス技の避けられぬ弱点だ。そこを突き、数体のゴブリンが土塁を乗り越える。
「しまった……!」
 その直後、ゴブリンたちはまたしても炎に包まれた。しかしこの炎はセゲルの『朱竜回禄』ではない。では一体誰が。その疑問はすぐに解消される。
「ギュイーンとソウルがシャウトするのDEATH!」
 背後に、ヘッドバンキングをしながらエレキギターを掻き鳴らし、付属の火炎放射器でゴブリンを焼き払っている女がいた。修羅雪姫もこちらに残っていたのだ。
「有難い。感謝する」「ごめんなさぁい、一匹漏らしちゃったわ!」
 礼を言うセゲルに、しかし修羅雪姫は村の方を指す。そこには、辛うじて焼かれるのを免れた一体のゴブリンが、脇目も振らずに村の中へと向かっていく姿があった。
「村人たちに手を出すのは許さん!」
 セゲルが叫び、ゴブリンの後を追う。素早くプログラムを活性化させ、右手に応龍槍【ギュールグルド】を握りしめる。走りながらギュールグルドを振りかぶり、投擲すれば吸い込まれるように敵の背に突き立つ。ゴブリンはもんどり打って倒れ、絶命した。
「まったく、冷や冷やする」
 セゲルが土塁まで戻った時には戦況は一変していた。左右の切れ目に向かっていた猟兵が増援に駆け付けたのに加え、後方を殲滅した権左衛門たちも戻ってきたからだ。
 とてもではないが、これ以上の攻撃は無理だ。それは、ゴブリンの頭にすら容易に理解できる状況。生き残った僅かなゴブリンは、武器を捨て我先にと逃走を開始した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ハーピー』

POW   :    エキドナブラッド
【伝説に語られる『魔獣の母』の血】に覚醒して【怒りと食欲をあらわにした怪物の形相】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    ハーピーシャウト
【金切り声と羽ばたきに乗せて衝撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ハーピーズソング
【ハーピーの歌声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ゴブリンたちの統率者
 開拓村を襲ったゴブリンは散々に打ち負かされ、そして逃走した。逃走ルートは人跡未踏の原野であり、獣道ならぬゴブリン道が辛うじてある程度の悪路だったが、追跡は比較的容易に行うことができた。
 というのも、疲労したゴブリンたちの逃走スピードがそんなに速くなかった上に、手傷を負ったゴブリンが点々と血を落として行ってくれていたからである。
 無人の原野を進むこと数時間。猟兵たちは大きな川のほとりにある岩場に到達していた。
 そこにいたのは生き残りのゴブリンが数体。それからそれらに守られるようにして佇んでいる、ゴブリンとは別の魔物の姿。
 美しい女? 上半身だけを見ればその通り。だが、それを裏切るのは鳥の形をした下半身と翼の存在だ。
 この者こそハーピー。エキドナの眷属たる魔獣にして、ゴブリンたちを歌で操り配下にしていたオブリビオンだ。
 猟兵たちの姿を認めたハーピーは微笑み、それからその美しい声で歌を奏で始める。ハーピーにとって歌は武器。気を付けよ、もう戦闘は始まろうとしている!
茲乃摘・七曜
心情
遅ればせながらですが頑張らせていただきましょう

指針
ハーピーの声に歌を被せる事での妨害
「まずは、皆さんの援護をいたしましょう

戦闘
ハーピーとゴブリンを同時に相手取るのは負担が大きいと考え
初動はハーピーズソングの妨害を意識し
歌われる歌の特徴を【聞き耳】で探り
Angels Bitsと自身の合唱でハーピーの歌を
打ち消すように【歌唱】で輪唱
「配下を操り戦わせているなら、支配を緩めたらゴブリンが混乱しないでしょうか?

歌を真似る際、ハーピーの飛び方や動きに警戒し
急降下等仲間に急接近することがあればハーピーシャウトの予兆と予測
息を吸うタイミングに合わせ金切り声を合わせ威力低減を狙う
「…!Arr♪Ruu♪…♪


リゥ・ズゥ
リゥ・ズゥは、空は、飛べない。
だが、空を飛んでも、逃さない。
リゥ・ズゥの手は、速く、高く、遠く、伸びる。
お前のイノチに、届く。
(「見えざるカイブツ」に「早業」「2回攻撃」の併用で敢えて距離を置いて戦います。
視認困難で不規則な遠距離攻撃を繰り出すことで混乱を誘い、ついでにゴブリンも纏めて薙ぎ払います。
シャウトで攻められても「カウンター」「衝撃波」で反撃します。
強化されたゴブリンが残っていても無差別攻撃に巻き込まれてくれるでしょう。
魔獣の血が覚醒しても「野生の勘」で躱し「ダッシュ」で距離を取り続けながら攻め立て、寿命消費による生命力低下を狙いつつ叩き潰します)
※アドリブ歓迎です


佐之上・権左衛門
【POW】全世界サイボーグ連盟の面々と参加。 そういやハーピーとやり合うのも久しぶりか。だが今回は頼りになる仲間達がいる・・・なら。 グレートアクスを右手持ちにしながらハーピー達に向かって走る中、左手に内臓されたスクリューウイップをハーピーに向かって「騙し討ち」で射出、拘束を試みる。ダメだったらそのまま斧もって「二回攻撃・鎧砕き・なぎ払い」で突っ込むだけなんだけどな。 拘束したら手元に引き寄せてUC【全身全霊のちゃぶ台返し】をハーピーの足元から。攻撃指定は範囲内のハーピー&ゴブリン。吹っ飛んだハーピー達を目で追いながら仲間達への攻撃チャンスを作ろうとする。


クネウス・ウィギンシティ
全世界サイボーグ連盟で参加
アドリブ&絡み歓迎

「私は、私の出来ることを行いますか」

以下で狙撃
・【SPD】
・準備:偵察用飛行ドローン展開
・狙撃位置:ハーピーの喉と羽、味方の死角のゴブリン掃討
・技能:メカニック(ドローン操作)、視力・スナイパー・2回攻撃・先制攻撃(UC狙撃)

(UCセリフ)
「CODE:ARTEMIS。味方の死角は取らせません」

(To:権左衛門さん(f00239))
「歌声と飛行を封じれば、こちらの独断場、後は任せました」

(To:修羅雪姫さん(f00298))
「半人半機、我らは『全世界サイボーグ連盟』ですね」

(To:ウィンディさん(f09020))
「空中戦ですか、狙撃にて援護します」


緋翠・華乃音
なんだ、もうゴブリンを粗方蹴散らした後だったのか。
……だが、まだ戦況はどちらにも転び得る。さて……もう一手、押させて貰おうか。

「地形の利用」を生かし、戦場を見晴らせる場所(高所且つ可能な限り後方が望ましい)に陣取り「目立たない」の技能を併用しつつ狙撃(「スナイパー」)を行う。
敵の動きを「見切り」や優れた「視力」と「第六感」で先読みし、前線にて戦闘を行う猟兵に「援護射撃」し、必中の狙撃を行う。
必要と判断した場合にユーベルコードを使用。
万が一、近接戦を余儀無くされた場合にはナイフや拳銃等で応戦。

……数だけを頼りにしているのならそれは愚かな思考だ。
……だってお前ら――単なる動く的だろう?


ウィンディ・アストレイ
全世界サイボーグ連盟の方々と参加。アドリブ&絡み歓迎

低級妖魔を操る魔物ですか…先程の様には行かないでしょうね

白い烈光と共に現れた、全身に白く流麗な甲冑を纏った様な長身の人型が
ボク…私の真の姿
(ブラスターテッカマンブレードやサイバスターがイメージ)

空中戦を留意しつつ『Blanches Aile』で跳躍(ジャンプ&空中戦)
『先制攻撃&一斉発射&範囲攻撃』でゴブリン一掃を狙います
一掃したら、可能なら滞空したまま
ハーピーを『一斉発射&2回攻撃』で攻撃

エキドナブラッド発動後は『見切り&盾受け』しつつ
『空中戦&ダッシュ』で距離を詰め
『怪力&鎧無視攻撃&鎧砕き』付きUC【Influx Burst】で挑みます


河原崎・修羅雪姫
全世界サイボーグ連盟(全サ連)の仲間と参加。

「全サ連の団結力、見せてあげるわぁ!」

この日のために作り上げた新UC、【ヘビーメタル・シャウト】を使用し、
勇ましい音色【楽器演奏13】で味方猟兵たちの戦闘力を増強する。
『私は半人半機のメタルモンスター! 心臓はビス止めで、クロームの3重構造で出来ている!』

ハーピーとの音楽勝負よ、負けられないわぁ!

ハーピーが飛び上がったら、愛用の巨銃【フリークスハンター】で【2回攻撃10】で攻撃。
地上戦の得意な「権さん」(f00239)が攻撃しやすい位置に【吹き飛ばし】、コンボを狙う。

ハーピーが飛んで逃げようとするなら火炎放射器で羽を焼く。


セゲル・スヴェアボルグ
人がいないのであれば、余計な心配もいらんな。
ハーピーがいるとは言えども、ゴブリン達は手負いだ。戦いに集中できるのであれば、さしたる問題は無かろう。

さて、今回は壁役に徹するとしようか。とは言っても、攻撃する隙があれば叩くつもりだがな。
【無敵城塞】で大概の攻撃は何とかなる。しかも、相手が寿命を削る攻撃ならば、耐えるだけで問題はないだろう。
勿論、他のやつらを【庇う】事も考えねばならんので、【無敵城塞】は自身に攻撃が向いてる時が前提になるな。
そのあたりは適当に挑発でもして、こちらに極力【おびき寄せ】るよう尽力しよう。

なに、飛べるのは向こうさんだけではないからな。使えるものは何でも使わせてもらおうか。



●蒼穹に歌声を響かせるのは
 ハーピーの歌は、それはほれぼれするものだった。下手な吟遊詩人など裸足で逃げ出すその腕前は、敗走したゴブリンたちの士気を回復させるには十分である。
 さらに、その歌を聞いて集まってきたのだろう。ほうぼうの草むらからゴブリンが現れて、あっという間に数を増やしていく。
「遅ればせながらですが、頑張らせていただきましょう」
 そのハーピーの歌声に、集中して耳を傾ける一人の女がいた。黒いロングドレスに身を包む彼女は茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)。
「まずは、皆さんの援護をいたしましょう」
 歌を聴く事しばし。七曜はそう言って頷いた。直後に響き渡ったのはハーピーの歌と寸分違わぬ旋律。敵の歌から特徴を読み取り、完璧に再現してみせたのだ。やや遅れて奏でられるそれは、まるで輪唱のよう。
「ハーピーとの音楽勝負よ、負けられないわぁ!」
 河原崎・修羅雪姫(スノーブラッド・f00298)がそれに続けとエレキギターを掻き鳴らす。その旋律はハーピーの歌をヘビーメタルにアレンジしたものだろうか。
『私は半人半機のメタルモンスター! 心臓はビス止めで、クロームの3重構造で出来ている!』
 激しいヘビーメタル・シャウト。七曜の歌が敵の歌に対抗するものであるとすれば、修羅雪姫のシャウトは敵の歌と同じ効果を味方に与えるためのもの。猟兵たちの心を揺さぶり、皆に力を与えていく。
「このまま、押し切りましょう」
 七曜の手に二台の小さな拡声器、Angels Bitが現れた。内蔵する蒸気機関のピストンが激しく上下し、真白の煙が噴き上がる。空中に飛び立とうというのだ。浮かび上がると同時に、生身で歌う何倍もの大きさの歌声が流される。
『――――♪』
 Angels Bitの出力が上げられる。修羅雪姫のシャウトもそれに合わせるかのように激しさを増す。二人の歌声は全く違うジャンルでありながら、不思議な調和を生んでいた。歌声がゴブリンたちのもとまで到達すると、沸き立っていた彼らが目に見えて消沈していくのが分かった。歌に合わせて込められた『ミレナリオ・リフレクション』がその効果を発揮し、『ハーピーズソング』を無効化したのだ。ハーピーの支配を緩め、ゴブリンの混乱を誘おうという目的は完全に達成されていた。

●たとえ、空を飛ばずとも
「リゥ・ズゥは、空は、飛べない」
 漆黒のブラックタール、リゥ・ズゥ(カイブツ・f00303)が、ハーピーに語りかけるかのように口を開く。
「だが、空を飛んでも、逃さない」
 もとより、返事を期待してのものではない。人並みの知性があるとしてもオブリビオン。対話できるはずもなかった。
「リゥ・ズゥの手は、速く、高く、遠く、伸びる」
 ゆえに、それは会話ではなく。敵に対する、宣戦布告であった。
 リゥの両腕が、色を失っていく。それは、彼が『見えざるカイブツ』と呼んでいる技。分子の密度を限りなく空気に近づくように下げ、視認不能にしたのだ。
 密度が下がれば体積は増すのは自明の話。鋭い鞭か、あるいは槍のようになったリゥの両腕が、ぐんと伸びてハーピーに襲い掛かる。見えない攻撃を回避するなど不可能に近い芸当だ。ハーピーもまた躱すことはできない。
『ギャアアアアアア!!』
 鮮血と、絶叫があがった。だが、ハーピーとてやられっ放しというわけではない。
『オ前タチ。アノ黒イノ、タオセ』
 ゴブリンがリゥに殺到していく。距離を取ろうと後退した所に、青い姿が割って入った。
「今回は、俺は壁役だ。ゴブリンどもは俺に任せておけ。お前さんは攻撃し続けろ!」
 言ったのはセゲル・スヴェアボルグ(ドラパラ・f00533)。重盾【スィタデル】を軽々と取り回し、隙を見てはゴブリンに将刃【マシャルク】を振り下ろす。
「分かった。リゥ・ズゥは、攻撃する」
 触手による攻撃が再開される。今度は周囲のゴブリンをも巻き込んだ薙ぎ払いだ。全く予想していなかったのか、防御すらできずに何体ものゴブリンが吹き飛ばされていく。
 敵は、見えざる触手によって完全に翻弄されていた。

●再戦は仲間と共に
 敵が混乱している状況を見るや、ハーピーに向かって駆け出したのは佐之上・権左衛門(主食はアンパンと牛乳・f00239)だ。
「そういやハーピーとやり合うのも久しぶりか。だが今回は頼りになる仲間達がいる」
 思い出したのは、いつかの洞窟での戦い。あの時肩を並べた猟兵たちだって決して弱かった訳ではない。それでも、普段から親交のある者が背中を守っているということは権左衛門を奮い上がらせた。
 ウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)もまた、Blanches Aileのスラスターから陽炎を立ち上らせて空中に移動を開始する。
「これがボク……私の真の姿」
白い烈光がウィンディの身を包む。光が収まった時、可憐な少女はその場にはおらず、代わりに白い機械的な甲冑に身を包んだ長躯があった。強力な敵との戦いに備え、真の姿を解放したのだ。
 ゴブリンたちが権左衛門の行く手を阻むように立ち塞がる。それを、ウィンディが放った幾筋もの光条が正確に撃ち抜いていく。
「権左衛門さん、行ってください」
 権左衛門がグレートアクスを右手に構え、ハーピーに向かって振り上げる。ウィンディがその背後に牽制射撃を加え、後退して逃れることを許さない。たまらず上昇して斧から逃れようとした所に撃ち込まれた二発の銃弾が、正確にハーピーの両翼を撃ち抜いて地面に吹き飛ばす。軌跡を辿ればそこには巨大なリボルバー。フリークスハンターを連射した修羅雪姫の仕業である。
「全サ連の団結力、見せてあげるわぁ!」
 修羅雪姫が権左衛門に、やれとジェスチャーする。
「行くぜ。――やってられっか。こんちきしょおぉーーーーっ!」
 叫びながら斧を地面に叩き付ける。割れ、めくれ上がった岩塊がハーピーとその周囲にいるゴブリンを押し潰した。
 斧を叩きつけた権左衛門の背に小柄な緑肌が迫る。今の攻撃から辛うじて逃れた一部のゴブリンだ。回避を許さない完璧なタイミング。必死の攻撃を振るわんとした所で、唐突に蜂の巣になって倒れ伏す。飛来した砲弾がゴブリンたちを襲ったのだ。
『CODE:ARTEMIS。味方の死角は取らせません』
 馴染み深い声が風に乗って後方から聞こえたような、そんな気がした。

●それは遥か彼方より
 二人の歌姫が、ハーピーと競演を繰り広げている。前線から離れた岩場の上でその光景を見ながら、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は呟いた。
「半人半機、我らは『全世界サイボーグ連盟』ですね」
 修羅雪姫のシャウトが聞こえたのだ。この戦場には、四名の連盟員が姿を見せていた。彼もまたその一人、手足をはじめとする肉体を鋼に置き換えたサイボーグである。
「私は、私の出来ることを行いますか」
 そう言いながら偵察用の飛行ドローンを展開、敵を捉えられる位置に移動させる。Anti DeusEx Cannon 「ゲオルギウス」の照準が、ぴたりと敵に向けられた。

「なんだ、もうゴブリンを粗方蹴散らした後だったのか」
 クネウスの隣の岩場に、もう一人猟兵の姿があった。やや不満げな声を上げたのは、目立たないように伏せたまま、狙撃銃to be alone.のスコープを覗き込んだ緋翠・華乃音(prelude finale.・f03169)である。
(……だが、まだ戦況はどちらにも転び得る)
 数こそ減らしたがゴブリンは健在、その上親玉までいるのだ。気を緩める事はできなかった。
「さて……もう一手、押させて貰おうか」
 スコープに視線を戻すと、ゴブリンと猟兵達の乱戦が始まっているのが目に入った。そっと、引き金に手を掛ける。制音器によって抑えられた射撃音が二度、三度と鳴る。百発百中。銃声が鳴り響くたび、敵は姿を減らしていく。
「……数だけを頼りにしているのならそれは愚かな思考だ」
 誰に語り掛けるでもなく、口からそんな言葉が漏れ出る。ゴブリンたちの動きは、狙撃兵からすればまるで止まっているかのように緩慢なものだ。
「……だってお前ら――単なる動く的だろう?」
 嘲るような呟き。どこから狙撃されているかも分からないまま、ゴブリンたちは命を落としていった。

 クネウスはドローンの映像から得た情報をもとに射撃を行っていた。権左衛門がハーピーを捕らえ、周囲のゴブリンもろともに強力な一撃を放つ。その背に迫っているゴブリンも、克明に捉えることができた。
「これはいけませんね。CODE:ARTEMIS。味方の死角は取らせません」
 開放されたコードに反応し、竜殺しの聖人の名を冠するアームドフォートが猛然と火を放つ。権左衛門を襲わんとしていたゴブリンは、一体の残らず塵と化していた。
「歌声と飛行を封じれば、こちらの独擅場。後は任せました」
 これで、敵はハーピー一体だ。白兵戦を繰り広げる味方がいる以上、狙撃は困難を極めるだろう。クネウスは前線で戦い続ける仲間を応援するかのように言葉を紡いだ。

●エキドナの娘
『コノ、私ヲ。ココマデ追イ込ムトハ。生カシテハオケヌ』
 権左衛門の『全身全霊のちゃぶ台返し』を耐え切ったハーピーが、憎々しげに言い放つ。元が美しい女の顔をしているだけに、浮かべた魔物らしい表情が醜悪さを際立たせていた。
『母上様! 私ニ、力ヲ……!!』
 瞳が真紅に光り、恐ろしげにつり上がる。口が横一線に裂け、ギザギザの歯と蛇のような舌が露わになる。人の姿をかなぐり捨てたその姿は、伝説が語る『魔獣の母』の血を覚醒し擬態を解いた魔獣の姿そのものであった。
「今更そんな姿になった所でな」
 セゲルが吐き捨てる。ゴブリンがいる時に覚醒されていれば厄介だったかも知れないが、頼みの配下は一体残らず倒しきったのだ。
(しかも寿命を削っている。耐えるだけで問題ないだろう。ならば、俺に攻撃を向けられれば)
 今、相手が最も苛立つことは何だ。思案を巡らせ、ひとつやってみるかと手を叩く。竜の翼が力強く羽ばたいて、セゲルは空中に飛び上がった。つり上がった真紅の瞳がセゲルに向かう。
「お前さん、俺が羨ましいのか? 俺の翼を喰らえばその貧相な羽根も治るかもしれないぞ」
 そう言ってわざと高度を下げていく。ハーピーから繰り出される突進。それを、一瞬だけ『無敵城塞』を展開して無効化する。お返しとばかりにマシャルクを振るった。左の肩口に食い込んだ剣は、重量を瞬間的に増大させて左腕を断ち切る。
 ヒントになったのは、その憎悪に満ちた視線がウィンディに向かっていたこと。それは、もはや飛ぶことの叶わない身からの嫉妬と怒りであった。
 そのウィンディは、ハーピーの明らかな隙を見て急降下する。火器は全て収納し、構えているのはインフラックス・バンカーのみ。
「一閃必倒……いえ、まだ駄目ですね」
 密着し、杭撃ち機による強力な一撃を叩きこもうとしたのだが、まだ密着するまでは接近しきれない。かわりに、前腕部に装備されたガトリングガンが火を噴いた。胴体に無数の銃創が生まれる。ハーピーが残された右腕で振るった鉤爪は、肩のシールドで受けきった。再びバーニアを吹かせて高度を取る。
 このままでは埒があかないと踏んだか、ハーピーの胸が大きく膨らんだ。ボロボロで到底飛ぶことの叶わない背の翼も、弱弱しく羽ばたきを始める。最後に残された切り札、『ハーピーシャウト』の兆候だ。

「あれは、撃たせてはならんな」
 後方から射撃の隙を伺っていた華乃音が言う。それを聞いたクネウスが「喉を狙えば威力も下がるのでは」と返した。
 華乃音が普段は封じている、呪いにも似た視覚を活性化させる。スコープを覗けば、ハーピーの細首も止まった的のように見えた。
 クネウスもまた、ドローンを操作して万全の態勢を整える。眼鏡に空撮映像が投影され、クロスヘアが表示される。十字の中央をハーピーに合わせ、アームドフォートの引き金を引いた。
 射撃は同時。放たれた二種の弾丸は絡み合うように空を切り、ハーピーの首へと突き刺さる。血が噴き出し、吸い込んだ空気がそこから漏れ出した。

『Aaaaaaaaaaaa――!』
 それでも、声を振り絞って衝撃波が発せられる。エキドナの血によって強化されたそれは、周囲に生える草を根こそぎ吹き飛ばしながら猟兵たちに迫る。喉を撃たれてさえこの威力だ。全力ならばどれ程の破壊をまき散らしたのだろうか。
「……! Arr♪ Ruu♪ ……♪」
 すかさず反応した七曜が金切り声を上げ、衝撃波にぶつけた。
「リゥ・ズゥは、それを、受けない」
 リゥもまた、触手を地面に叩きつける。新しい衝撃波が生まれ、シャウトを相殺していく。二人の防御の前に、シャウトはその勢いを和らげていた。だが、いまだに十分な威力をもって広がり続ける。
「俺の前に、その程度の攻撃は無駄だ」
 いつの間にか、七曜、修羅雪姫、それからリゥの前にスィタデルを手にしたセゲルが立ちはだかっていた。巨大な盾を地面に突き立て、『無敵城塞』を発動させる。びりびりと空気を震わせる衝撃波の前にも小揺るぎもしない。やがて振動が収まる。セゲルの真後ろの地面には、破壊の痕跡は何一つ印されてはいなかった。
「おっと、こいつはヤバいんじゃないか?」
 シャウトの兆候を見た時点で、権左衛門は走って距離を取り始めていた。しかし、衝撃波の速度は思った以上に早い。このままでは追い付かれる、そう思った時に身体を浮遊感が襲った。視点が地面からどんどん離れていく。振りむけば、白い甲冑の姿があった。同じ方向に逃れていたウィンディが権左衛門を拾い上げたのだ。
 バーニアの出力を全開にし、衝撃波の範囲から逃れようともがく。あわや追い付かれそうになった時、背後からの圧力が失われた。衝撃波の範囲から脱出したのだ。
「ウィンディ、助かったぜ」「いえ、ついででしたから」
 そんな言葉を交わし、ウィンディは権左衛門を地上に下ろす。
 寿命が尽きようとしているのか、いよいよハーピーの行動は緩慢になっているのが見て取れた。


●魔獣の死
『セメテ、オ前、ダケは……!』
 ハーピーが、よたつく足で駆けだす。目標はセゲル。この竜人さえ倒せれば、その後ろにいる三人もまとめて倒せるはずなのだ。
「学習しない奴だな。両腕で効かなかった攻撃が、片腕で効くわけないだろうが」
 だが、苦し紛れの一撃はスィタデルに軽く防がれる。防御に徹した壁役を簡単に倒せるほど、甘い世界ではない。しかし、そんなことも判断できないほどに、ハーピーは消耗していた。
「そろそろ、終わりにして差し上げましょう」
 セゲルの後ろから、銃声が二回響く。七曜が、いつの間にか取り出した二丁拳銃を放ったのだ。狙いあたわず弾丸は胸に吸い込まれていく。
「リゥ・ズゥの手は、お前のイノチに、届く」
 『見えざるカイブツ』が今一度振るわれる。痛々しい傷跡を晒す首筋に絡みつくと、蛇のように締め上げる。
「狙撃にて援護します」「――死ね」
 遠方よりの援護射撃も届く。二発の弾丸は、それぞれがハーピーの両膝を砕く。
「暴れんな、って!」「はい、捕まえたわぁ」
 そして、苦痛に悶えるその身を権左衛門のスクリューウィップと修羅雪姫のアンカーフックが捉える。ハーピーは完全にその動きを封じられた。
「一閃必倒……インフラックス・バンカー!」
 そこに。遥か高みより、彗星が流れ落ちる。バーニア全開で降下するウィンディだ。全力で加速する逆落とし。インフラックス・バンカーがハーピーの脳天に触れた瞬間、サイキックエナジーによりパイルが射出される。大爆発が起こり、ハーピーは跡形もなく吹き飛んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『全部終わったら後は宴会だ!』

POW   :    食え! 飲め! 倒れるまで!

SPD   :    食べよう、飲もう。誰かに押し付けつつも目分量で。

WIZ   :    食べよう、飲もう。但し己の腹のお肉と要相談で。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●戦いは終わって
 こうして、開拓村を襲っていたゴブリンと、その親玉たるハーピーはその全てが倒された。冒険者たちの――猟兵たちの完全勝利である。
 村から奪われた物資も、その多くが無事に発見された。これで、村の今後も安泰だろう。

「冒険者の皆様、今回は本当にありがとうございました。大したことはできませんが、せめて歓待くらいはさせてください」
 そう言った村長は、大きな宴の用意をしていたようだ。村の中央広場には大きなテーブルが設けられ、そこに山ほどの料理が乗っている。土地柄海の幸は見られないが、それでもこの世界の基準からしたら豪勢と言っていいだろう。
 今回の事件は既に解決されている。何も気負う事はない。さあ、食べろ、飲め、遊べ!
プフィルローゼ・ディアクロニカ
【迎櫻館】
うーん、お腹空いたわ!
後方支援とはいえ結構歩いたものねぇ。
一体なにが出るのかしら。
お肉にお野菜、果物あたり?楽しみねぇ。辛いのあるといいのだけれど。
ほらサヨ、肉ばかりとらないの。レーゼはもっとお肉お食べなさいな?

お酒、飲んでみたいけれど怒られるかしらねぇ。バレないようならちょっとだけ。

リィシェにもなにか持って帰ってあげなきゃね。
焼き菓子なら日持ちもするでしょうし。
一人で留守番だもの、かわいそうだわ。


フレズローゼ・クォレクロニカ
🍓【迎櫻館】
アドリブ歓迎!

ご馳走だー!支援頑張ったかいがあったね!皆も無事、ご馳走もたくさん
プフィル姉さんと櫻宵に満面の笑顔を向けて、はしゃぎまわり

ご馳走を前に
ボクこれにする!
真っ先に選んだのは大好きな人参の料理
さすが、新鮮なのは香りと食感が違う
愛情を感じて感動しちゃうね
わぁ、プフィル姉さん……それ、辛くない?からい、ぴぃ!からいよー!
櫻宵……レディはお肉なの?ボクお肉はあんまり食べれない…んん
特訓しようと心に決めて

けれど皆の笑顔に楽しい雰囲気、ボク、大好きだ
そんな笑顔を絵に描いて、大切にしておこう
うん!今度はキルシェ姉さんも一緒に皆で女子会だね!

櫻宵!ショコラボク食べれるー!別腹だもーん!


誘名・櫻宵
🌸【迎櫻館】

いい天気
絶好のピクニック日和ね
さぁ!フレズ、プフィル、今日は皆で女子会…ピクニックよ!

お肉にお野菜
目移りしちゃうわ!
あら、フレズの大好きなにんじんもあるわ!新鮮でとっても美味しそう

ほら、急いで食べて喉につまらせないようにするのよ
プフィルは辛いのが好きよね?調味料もってきたから使って
あたしはレディらしくお肉を頂きましょ!
ひと仕事した後のご馳走は格別ね!

プフィルももっと食べて、ほらこれも美味しいわよ(と薄切りの肉をお裾分け
フレズ
ほっぺについてるわ
微笑んで指で掬ってとってあげる

今度はキルシェも一緒に来れるといいわね
デザートにショコラも用意したのだけど
これだけ食べたあとだと入らないかしら



●Ede, bibe? Non bibat.
 村の外れから、三名の男女が連れ立って現れた。
「いい天気ね。さぁ! フレズ、プフィル、今日は皆で女子会……ピクニックよ!」
「うーん、お腹空いたわ! 後方支援とはいえ結構歩いたものねぇ。一体なにが出るのかしら」
 迎櫻館の一行だ。彼らは猟兵の主力がハーピーの撃破に向かった後、無防備になった開拓村を守るための警戒にあたっていた。
 女子会と口にしている通り、華やいだ雰囲気が彼らを包んでいる。その中心にいるのは誘名・櫻宵(誘七屠桜・f02768)だ。中性的な美貌とその言葉遣いから女性に間違われがちだが、実の所れっきとした男性である。傍らにいる二人の娘、フレズローゼ・クォレクロニカ(夜明けの国のクォレジーナ・f01174)とプフィルローゼ・ディアクロニカ(黄昏のシソーラス・f05964)に優しげな視線を注ぐ様子は、まるで父か母のようにも見えた。
「ご馳走だー! 支援頑張ったかいがあったね!」
 フレズローゼが目を輝かせ、テーブルに向かって駆け出す。兎の耳が、嬉しげにぱたぱたと揺れていた。
「ボクこれにする!」
 彼女が真っ先に選んだのは、彩りも鮮やかな野菜炒め。大好物のニンジンを多めに取り皿に乗せていく。「いただきます」と手を合わせて口に運べば、強い香りと歯ごたえのある食感が口いっぱいに広がった。『新鮮なものはやはり違う、農家さんの愛情を感じる』とご満悦だ。
「ほら、急いで食べて喉につまらせないようにするのよ」
「ボク、そんなにがっついてない」
 フレズローゼをたしなめるような声は櫻宵のもの。その言葉に言い返したフレズローゼだが、食べるスピードは少し遅くなったようだった。

「お肉にお野菜、果物……どれもおいしいのだけれど、辛いものはないのかしら?」
 プフィルローゼの瞳が唐辛子料理を探すようにさまよう。この辺りでは、まだまだ香辛料は貴重品。残念ながら、それらしきものは見当たらなかった。
「プフィル、調味料もってきたから使って」
 櫻宵が鞄からガラス瓶を取り出した。赤いペースト状をした瓶の中身は、これでもかというほどに辛さを主張していた。
「ありがとう、サヨ」
 プフィルローゼがスプーンで瓶の中身を大きく掬うと、自分の深皿に躊躇なく突っ込んでかき回す。スープが真っ赤に染まった。
「わぁ、プフィル姉さん……それ、辛くない? からい、ぴぃ! からいよー!」
 隣からスープを味見したフレズローゼが悲鳴をあげて、とびあがる。プフィルローゼはなんのその、汗ひとつかかずに激辛スープを堪能していた。

 少女たちがめいめいに楽しんでいるのを見ながら、ようやく櫻宵も自分の料理をよそっていく。ステーキに、腸詰めに。それから肉団子……皿の上には肉料理が目立っていた。
「あたしはレディらしくお肉を頂きましょ。ひと仕事した後のご馳走は格別ね!」
「櫻宵……レディはお肉なの?」
 思わずフレズローゼが突っ込んだ。
「そうよ、フレズ。レディはお肉なの」
 櫻宵が自信満々に返した。
「ボクお肉はあんまり食べれない……」
 耳を垂らし、しょんぼりした様子のフレズローゼ。しかしすぐに立ち直る。レディがお肉なら、頑張って特訓しよう。そう心に決めたのだ。
「ほらサヨ、肉ばかりとらないの。レーゼはもっとお肉お食べなさいな?」
「そういうプフィルもあんまり食べてないじゃない。ほら、これも美味しいわよ」
 呆れたようなプフィルローゼの声。櫻宵はごまかすように、プフィルローゼの皿に薄切り肉をお裾分けするのだった。
「むむむむむむ……」
 一方のフレズローゼは鶏肉を前に葛藤していた。レディになるため、と心の中で呟いて、口の中に放り込む。甘いケチャップのソースは美味しいけれど、なかなか飲み込めない。
「フレズ、ほっぺについてるわよ」
 櫻宵がハンカチでそっと頬をぬぐった。
「無理しなくてもいいのよ。フレズにはフレズの、レディへの道があるの」
 そう言って、ニンジンの皿を差し出した。

「お酒、飲んでみたいけれど怒られるかしらねぇ」
 プフィルローゼが呟いた。ちょうど、保護者の目は妹に向いている。バレないようならちょっとだけ、とワインの入った水差しに手を伸ばした。
「ダメよ、プフィル。お酒は二十歳になってから、ね?」
 その手を、横から伸びた櫻宵の手がしっかりと握りしめていた。フレズローゼの世話をしながらも、プフィルローゼから目を離したわけではなかったのだ。このオネェさん、無駄にスペックが高い。いや、保護者の面目躍如と言うべきか。
「けち」
「二十歳になったらとっておきのを用意してあげるから。それまで我慢しなさいな」
 ぽつりと吐かれた悪態に、櫻宵は微笑んで応えたのだった。

「今度はキルシェも一緒に来れるといいわね」
 たくさん食べて、そろそろお腹も膨れてきた頃。少し寂し気に、櫻宵が呟いた。想うのは、もう一人の薔薇の娘のこと。この場が楽しければこそ、みんな揃っていればと思ったのだ。
「うん! 今度はキルシェ姉さんも一緒に皆で女子会だね!」
「そうね、リィシェにもなにか持って帰ってあげなきゃね。一人で留守番だもの、かわいそうだわ」
 それは二人にとっても同じこと。少ししんみりした空気が漂うが、それを吹き飛ばすように明るい声で櫻宵が声をあげる。
「デザートにショコラも用意したのだけど、これだけ食べたあとだと入らないかしら」
 そんなことはないと、否定するのは二人の声。甘い物は別腹というわけだ。櫻宵が特製のショコラを皿に並べていく。自分たちで食べきれない分は、周りの村人たちにお裾分けだ。辺境ではあまり手に入らない贅沢な甘味に、女性を中心に喜びの声があがった。
女子会は、もう少し続くようだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

リゥ・ズゥ
戦い、終わった。たっぷり食べて、力、補給、する。
食べ物、飲み物、たくさん、頼む。血も、貰えると、助かる。
ゴブリンの血は、あまり、美味く、ない。
(好き嫌いなくたっぷり食べます。
サブがグールドライバーなので家畜の血なども手に入りそうなら貰います。
お腹いっぱい食べてエネルギーを補給し、宴を楽しみます。

また、自由にカタチが変わるので、村の子供達と戯れることもできます。
恐ろしい目にあった分、楽しい気持ちもたくさん味あわせてあげましょう。
バウンドボディはよく伸びよく弾むので子供達の遊具に最適、
「見切り」「かばう」で不慮の事故も起こさない安全設計です)
アドリブ歓迎です



●その黒いのは、とても優しかった
「戦い、終わった。たっぷり食べて、力、補給、する」
 リゥ・ズゥ(カイブツ・f00303)の前には、いくつもの皿が並んでいた。ブラックタールの特性を活かし、多くの触手が彼の口に料理を運んでいた。ひとしきり料理を堪能した後で、村人のひとりに声をかけた。
「血も、貰えると、助かる。ゴブリンの血は、あまり、美味く、ない」
「ええ、その位お安い御用ですけれど……」
 このパーティのために、家畜を何頭か潰している。地面に流れたものも多いが、それでもたくさん残っていた。とはいえ、鮮血を会場に出すわけにはいかない。屠畜場の方に
「血、たくさん、ある」
 並んだ桶のそれぞれに触手が伸びて収まると、黒い身体が僅かに赤っぽく色づいた。ゴブリンのものとは段違いの「美味い」血に、心が満たされていった。

 粗方の血を吸収した後、リゥは広場に戻ろうと歩いていた。道端から、彼に声がかかった。
「なあなあ、お前もゴブリンやっつけたのか?」
 尋ねたのは小さな男の子だった。
「そうだ。リゥ・ズゥは、ゴブリンを、倒した」
「やっぱりそーか! お前すごい強そうだもんな! なあなあ、おれと遊ばないか? ゴブリン退治の話も聞きたいし」
 男の子が嬉しそうに笑う。それを聞いたからだろうか、あたりの子供がわらわらと寄ってきた。普段なら親が遠ざけようとするだろう異形も、今は何の障害にもならない。なんとなれば、彼は村を救った英雄だ。戦いの話をすれば、子供たちから歓声が上がった。そのうちに、彼の黒い身体を触る子供も現れる。
「ぷにぷにだぁ。ね、ね、ぴょんぴょんしてみて!」
 リゥの身体がボールのように丸まり、大きくバウンドする。それを見た男の子が言った。
「おれたちを乗せて、とんだりできないのか」
「できる」
 上に男の子を乗せて、リゥが弾む。喜びの声が弾けた。動きを止めたリゥのもとに、我先にと子供たちが群がった。乗りきれなかった子は列を作って自分の番を待つ。乗り終わった子が列の最後尾に行儀よく並んでいく。人気アトラクションの様相を呈していた。
 可哀そうなのは見守る親たちの方だった。いつ、何にぶつかって怪我をしないかとハラハラのし通しだ。もっとも、いくらリゥが安全だと言ったところで彼らの心配は変わらなかっただろうけれど。

成功 🔵​🔵​🔴​

霑国・永一
なんか色々解決してたから食べに来たよ。
SPD重視でオルタナティブ・ダブルを使うよ。ある意味戦いだけど、戦いでもないのになんでUC使うのかって?分身と一緒に食べれば2倍はイケるんじゃないの?って実験だよ。分身が消えた後どうなるのか知らないけど。
永「いやぁ箸が進むなぁ。楽してドサクサに紛れて食べるのもいいものだよね。」
分身(もう一つの人格)『なんかせこいな主人格!俺様は美味しい思いしてるから別にいいけどよ!』
流石に満腹かな。あ、これ包んでもらおうかな。美味しかったし家で温めて食べることできそうだし



●タダ飯っていいよね
 パーティー会場に、一人の青年が出現した。黒のパーカーに身を包んだその姿はこの世界のものではない。新しい猟兵が、グリモアベースからテレポートしてきたのだ。
「なんか色々解決してたから食べに来たよ」
 あ、こいつタダ飯狙いだ。この青年……霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)の身体が二つに分裂する。『オルタナティブ・ダブル』が発動したのだ。もしかして、一人は一応仕事したりするのだろうか?
「いやぁ箸が進むなぁ。楽してドサクサに紛れて食べるのもいいものだよね」
『なんかせこいな主人格! 俺様は美味しい思いしてるから別にいいけどよ!』
 いや、そんなことはなかった。二人して料理をつついている。なんと、「分身と一緒に食べれば2倍はイケるんじゃないの」という考えのもとに分身していたのだ。そんなことにユーベルコード使うなよ。戦いに使えよ。そう突っ込みたいところだが、早合点してはいけない。
 キマイラフューチャーには「フードファイター」という職業が存在する。彼らは食事を戦場とし、居並ぶライバルと競う闘士である。ここまで言えばわかるだろう。彼らにとって、食べることは戦うことと同じなのだ。
 なお、永一のクラスはシーフ×UDCエージェント。ここまでの能書きが台無しである。……ま、彼自身が「戦いだ」と認識しているなら、それで十分ではあるだろう。
「うっぷ、さすがに満腹かな」
 腹をさすりながら永一が言う。
「あ、これ包んでもらおうかな。美味しかったし家で温めて食べることできそうだし」
 弁当箱に料理が詰められていく。それを手に、永一はUDCアースへと帰っていった。この男、お土産までもってったぞ。
 余談ではあるが……分身が消えた後に永一の胃袋がどうなったのか。それは、また別の機会があれば語る事にしよう。

成功 🔵​🔵​🔴​

河原崎・修羅雪姫
全世界サイボーグ連盟(全サ連)の仲間と参加。

SPD

全サ連名物の改造炬燵で、祝勝パーティー。

村の中央広場の大きなテーブルが設けられ、そこに山ほどの料理が乗っているとの事。
村人の心づくし、ありがたく頂こう。

全サ連でも料理を作り、村人たちに振舞い返す。
グリモア猟兵さんにお願いして、海の幸を持ち込みたいわね。
……もちろん私も目分量でいただくわよ?

即興でギターで弾き語りもしちゃう。 「全サ連戦鬼の生き様は、色なし恋無し勇気あり。 鋼の魂真っ赤に燃やし、戦い忘れた人のためぇ♪(後略」
飲むのはジュースだけど、雰囲気で酔っちゃうわぁ。
こんな仲間たちとの幸せな日々が、いつまでも続きますように。


クネウス・ウィギンシティ
全世界サイボーグ連盟の仲間と参加

「旅団からテーブル代わりのコタツも持ち込みましょう」

以下で準備
・【POW】
・方針:①UC(コタツ)で席を準備②料理、自作の地元の食材を使ったシチューを準備

① 「このコタツは自走式なので持ち込みに便利ですね」 「冬場はやはり、これですね」

② 「牛肉を分けて貰い、香草(ハーブ)焼きにします。野菜はボイルして小麦粉と牛乳でまとめて煮込んでシチューにしましょう」

マイペースに飲食してまったりします。村で用意してくれた食事も食べます。


佐之上・権左衛門
全世界サイボーグ連盟の皆と炬燵に入りつつものんびり(WIZ)と。俺一人なら倒れるまで飲み食いするけど未成年もいるのでここは大人として自重して、そこそこの目分量で。たまには場の流れに酔うのも一興かな、と。(アドリブ・絡みばっちこーい)/


ウィンディ・アストレイ
全世界サイボーグ連盟の方々と参加
アドリブ&絡み歓迎

【WIZ】
折角用意して頂いた物ですから、有り難く頂きましょう
あまりガツガツするのも良くないので、ボクは適度に腹八分目で
まあ、一般的な女子の食事量に収まる保証はしませんが…(実は大食い)
喉を潤すのは、手軽に手に入る牛乳や果汁類で
ついでに付近の植物類でハーブティーや漢方茶になる物を見繕い
収穫法や処方、薬効を村人に広めます(医術&世界知識)

持ち込んだ魚介は初見の方も多いでしょうから
ボク達で調理(料理&世界知識)
特に蛸イカ海老は、姿が丸わかりな料理は避け
フライや擂り身、切り身を煮込む料理にしておきます
「海の郷の料理です。宜しければお召し上がり下さい」



●祝勝パーティはコタツにて
 広場の一角に、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)の声が響き渡る。
「旅団からテーブル代わりのコタツも持ち込みましょう。拠点絶対防衛兵器KO・TA・TSU、暖房備品ファイナルフュージョン、承認!!」
 重い地響きの音と共に、地面から何かが出現する。それは、方形のテーブルだった。綿の掛布団が周囲を覆い、席に着けばとても暖かそうだ。ついで、四方に装甲板が展開された。隙間ひとつないそれは、冷たい風を完璧に遮断するに違いない。それは全世界サイボーグ連盟の誇る暖房備品『コタツ戦車』の威容であった。
「冬場はやはり、これですね」
 やはりコタツはいいものだ。毛布を膝にかけたクネウスが、ほうと息を吐いた。

「私たちも料理を頂こうかしらぁ」
「折角用意して頂いた物ですからね」
 河原崎・修羅雪姫(スノーブラッド・f00298)が、お盆を手にテーブルに向かった。佐之上・権左衛門(主食はアンパンと牛乳・f00239)とウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)がそれに続く。
「牛乳はあるが、さすがにアンパンはないか」
 権左衛門が残念そうに呟いた。テーブルに並んでいるパンは、黒パンかバゲットの類ばかり。よく言えば素朴な――現代の食事に慣れた者からすると貧相な――ものだった。中に餡を詰めたパンがこの辺境に到来するには、まだまだ時間がかかるようだ。
 一方、クネウスは村人のもとに向かっていた。
「すみません。未調理の牛肉と、野菜類はあるでしょうか」
「そりゃあまだ残っちゃいるが、生で食べたらお腹壊すんじゃないか」
「我々も調理器具は持っています。パーティのお礼に、地元の料理を提供しようと思いまして」
 そういうことならと、生肉と生野菜が運ばれる。それを見た権左衛門がクネウスに尋ねた。
「おっ、どうすんだそれ」
「牛肉は香草焼きにします。野菜はボイルして、小麦粉と牛乳でまとめて煮込んでシチューにしようかと」
「じゃあ、クネウスさんの分はボクたちで取っておきますね」
 ウィンディがそう言って、あたりの大皿から適当に料理を盛っていく。全員がサイボーグなためだろうか。彼らが取った料理は常人では到底食べきれない量だった。
 だが、これはまだ前菜にすぎない。
 取り分けた料理をあらかた食べ尽くした頃になって、修羅雪姫が保冷ケースの蓋に手をかけた。中に入っていたのは色とりどりの海の幸。マグロ、サワラ、サケにブリ。ホタテやカニの姿もある。事前に依頼し、調達していた魚介類だ。
「お刺身にできるものはそうしようかしらぁ。無理なものは焼こうかしらね」
 幸い、魚は切り身になっている。マグロとサケは刺身に切って、残りはグリル行きとなった。
「タコ、イカ、エビは形が分からないようにした方がいいですよね」
 現代ですら、日常的に食べない地方では敬遠される食材だ。やはりこの村でも、そのままの姿で出せば気味悪がられるだろう。そう思っての、ウィンディの発言だった。エビに衣がつけられ、さっと油で茹でられた。イカはすり身におろされ丸められ、タコは刻まれ小さな半球の窪みががいくつもあるプレートに入れられた。エビフライ、イカ団子、タコ焼きのできあがりだ。
 クネウスもまた、貰い受けた材料を調理すべくコンロに向かう。材料を運び込んですぐに下準備は済ませてある。料理は手際よく進んでいた。
「手伝うぜ、クネウス」
「では、シチューの方お願いできますか」
 権左衛門が湯の中に野菜を落としていった。ひとしきりゆで上がれば、今度はホワイトソースの中に。
「鶏肉でも入れればよかったかね」
 これはこれで美味しいクリームシチューだが、肉も欲しいと思った権左衛門であった。
 クネウスのほうは、マリネ液に漬けてあった牛肉をパウチから取り出していた。それを熱したフライパンの上に乗せれば、程なくして香ばしい匂いが辺りに広がった。裏返して両面に焼き目をつければ香草焼きのできあがりだ。
「興味がありますか? どうぞ」
 匂いにつられてこちらを伺っていた男に差し出した。それを口にした途端、顔色が変わる。
「すごいな、これは! 同じ肉とは思えない」
 粗い処理で生まれていた肉の臭みも、ハーブによって見事に消えていたのだ。調理法を熱心に聞く男だが、まさか異世界のハーブで料理しましたとは言えない。クネウスは苦笑して、ステーキを勧めるのだった。
 四人が作った料理は、彼らの腹を満たしてもまだ随分と余裕がある。コタツ戦車の前に空きのテーブルを持ってくると、そこに料理を並べていった。ウィンディが言った。
「海の郷の料理です。宜しければお召し上がり下さい」
「これは……食べていいんでしょうか」「随分と高そうな料理だが……金なんて持ってないぞ」
「俺たちはそんな野暮なことはしねえよ。ほら、食べてってくれ」
 見たこともない料理の数々に最初は尻込みしていた村人たちだが、権左衛門の言葉に後を押されたように取っていく。香辛料をふんだんに使用した料理は、十分に村人たちの心を掴んだようだ。
「この料理、どうやって作ったんだ。こんなに多くの香草が、この辺に生えているのか」
「全部はありませんけど、この辺に生えているハーブなら知っていますよ」
 今にも詰め寄ろうかという村人たちに、ウィンディが言う。興味を持った村人――その多くはご婦人方だ――を引き連れると、彼女は村外れへと歩いていった。
「この草はローズマリーに似ていますね。血のめぐりがよくなります。あの葉っぱは――」
 ウィンディが村の外れに生えている草を指差し、あれやこれやと効能を説明する。その説明を、女性たちは熱心な様子で聞いていた。
「あの、ボクの知識でお役に立てたでしょうか」
「今日一番役に立ったわ!」
 少し自信なさげに尋ねたウィンディに帰ってきたのは、女性たちの感謝の声だった。

 ウィンディが去った村の中では、修羅雪姫が即席のギグを始めていた。
「全サ連戦鬼の生き様は、色なし恋無し勇気あり。鋼の魂真っ赤に燃やし、戦い忘れた人のためぇ♪」
 ギターを激しく掻き鳴らせば、村人たちから歓声があがった。アルコールは一滴も摂ってないはずなのに、頬が上気しているのが分かる。酒ではなく、宴の華やいだ雰囲気に酔っているようだ。
 ばっちりアンコールまでこなしてから、修羅雪姫はコタツに帰ってった。中ではクネウスが畳の上に伸びている。限界まで料理を詰め込んだらしい。その横で、権左衛門が煙草を燻らせつつライターで干し肉を炙り、ちびちびとやっていた。
「あら、権さんもう終わり?」
「ウィンディ――未成年者もいるからなぁ。ひとつ、大人として自重をな」
 年長者らしく、乱れまいと気を遣っていたらしい。その声音は、思った以上に優しいものだった。
「そのウィンディさんは?」
「今、帰りました。村の人にハーブを教えていたら、思ったよりも好評で」
「それは良かったわぁ」
 穏やかで、満ち足りた時間。こんな仲間たちとの幸せな日々が、いつまでも続きますように。そう思わずにはいられなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

セゲル・スヴェアボルグ
【POW】
折角のもてなしだ。頂かなけれ罰が当たるってもんよ。
とは言っても、節度はわきまえた上でだがな。

出来たばかりの開拓村ならば、食糧が豊富な場所とは言えんだろう。行商も高頻度では来ないようだしな。
村人たちが勧めてばかりで自分たちが食べないようなら、無理やりにでもねじ込んでやろう。腹が減っては何とやらだ。

そもそも俺は別に接待なんぞは望んでいない。それでも、相手を楽しませたいのであれば、まずは自分たちが楽しむところから始めるんだな。

あぁ、勿論、余るようなら当然頂くぞ。遠慮する必要がないのであれば、出されたものは全て胃袋に収めてやろう。



●種々の饗応云ひければ
「折角のもてなしだ。頂かなければ罰が当たるってもんよ」
 セゲル・スヴェアボルグ(ドラパラ・f00533)もまた、山と用意された料理を堪能していた。何分田舎のことゆえ、目を見張るような華やかな盛り付けや、唸るような美味はなく、いたってシンプルな料理ばかり。とはいえ、新鮮な肉と野菜を調理したそれらはまずまず満足するものであった。
 そんな中気になったのは一部の村人たちの行動である。セゲルが杯を飲み干せばすかさずそれを満たし、皿が空けば次のものを持ってくる。そのさまは、いささか以上に過剰なものであると感じられた。さすがに目に余ると声を掛けた。
「お前さんたち、自分の食事はどうしたんだ」
「いえ、私たちは……」
「御託はいい、満腹になるまで食べろ。腹が減っては何とやら、だ。そもそも――」
 セゲルの声音に、不快げな色が混じる。
「そもそも、俺は別に接待なんぞは望んでいない。それでも、相手を楽しませたいのであれば、まずは自分たちが楽しむところから始めるんだな」
 村人たちが恥じ入ったように俯いた。彼に対して熱心に料理を進めていた者ほど、その気持ちは大きいようであった。
「言われてみれば、その通りですね。自分たちが楽しまずして、他人に楽しんでもらおうなどというのは思い上がりでした」
「そういうのもいいから」
 やや鬱陶しそうに手を振るセゲルだが、その目には労りの色もあったのかもしれない。拓かれて間もない開拓村である。けして懐に余裕がある訳ではないことを、セゲルは見抜いていたのだ。とはいえ、猟兵ならぬ一般人の胃袋は、セゲルのそれほど大きくはない。これ以上は食べられないという声にはこう応える。
「あぁ、勿論、余るようなら当然頂くぞ」
 既に調理されてしまった以上、食べきらなければゴミになるだけだ。彼らが心底満腹だというのなら、もはや遠慮する必要もない。残された料理は、残らずセゲルの胃袋へと消えただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

茲乃摘・七曜
心情
これだけ広い大地を開拓しようとするのはすごいものですよね

指針:Wiz
のんびり食べ、飲み、歌う
「さて、歓待を断るのも失礼ですから…羽目を外しすぎないように気を付けつつ楽しみましょうか

行動
お酒と食べ物を適度にもらいつつ村の中を見てまわる
「ふむ、こちらの料理は何なのでしょうか?
「空も綺麗ですし、ほんとによい場所ですよね。無事に問題が解決できてよかったです
「……、ないとは思いますが飲みすぎ食べ過ぎて不調の人がいれば救護に回りましょう

歌唱
こういう場所では娯楽が少ないだろうと戦いの情景を吟遊詩人のように謡う
※伴奏はAngels Bitsで演出
「さて、皆様お立合い。歓待のお礼に…一曲歌わせて頂きましょう



●Ede, bibe, canta.
 真っ赤な太陽が、どこまでも続く地平線へと沈んでいく。誰かが広場の中央に木を組んで焚火をはじめたようだ。薄暗くなった広場をオレンジ色の炎が明るく照らす。茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)は、太陽の沈みゆく地平線を眺めながら佇んでいた。これだけ広い大地を開拓しようとは、すごいものだ。そう思い、村人たちの労苦に思いを馳せていたのだ。そして、この村を襲った事件とその顛末にも。
 太陽が完全に没する。空を見上げると、そこにはあったのは満天の星空。自分の世界とは星の並びが全く違う空。星座なんて一つも分からない。それでもこうして星を見上げるのは好きだった。口元に笑みが零れた。
「空も綺麗ですし、ほんとによい場所ですよね。無事に問題が解決できてよかったです。さて、歓待を断るのも失礼ですから……」
 羽目を外さない程度にならいいだろう。ワイングラスを片手に、守り抜いた村を歩きまわる。食べすぎや飲みすぎで不調になった人がいないか、と心配もしていたのだが、幸いそんな人もいないようだ。ならば、と彼女は村人に声をかける。
「こちらの料理は何なのでしょうか?」
 この地方の郷土料理なのだろうか、いくつか見慣れない料理があったのだ。村人の返答にふむふむと頷きながら聞き、調理法をメモに取っていた。
 そうしているうちにお腹も八分目。そろそろいいかと広場の中央に向かった。
「さて、皆様お立合い」
 七曜は、焚火を背に立ち、村人たちの注目を引くように声を上げた。手にしたAngels Bitsが蒸気と共に空を舞った。
「歓待のお礼に……一曲歌わせて頂きましょう」
 村人たちが見守る中、七曜が歌いはじめた。澄んだ歌声は、まるで楽器のように美しい音色を奏でていた。
 ゴブリンとの戦いが、ハーピーとの死闘が、臨場感をもって歌い上げられた。舞い散る羽根の一枚まで、まるで目の前にあるかのよう。村人たちは、声もなく聞き惚れていた。
 長い歌がエンディングを迎えると、広場に静寂が訪れる。誰もが我を忘れて聴き入っていたのだ。その中で、誰かが拍手をはじめた。やがて、それは万雷の拍手へと変わっていった。
 宴はまだまだ終わらない。楽しげな声はいつまでも、いつまでも響いていた――。
【END】

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月26日


挿絵イラスト