帝竜戦役④〜汝は何者か自らに問う
●万毒の群生地
そこは毒の胞子を放つ、様々な種類のキノコの群生地。
一歩足を踏み入れれば何者もその毒から逃れることはできない。
総ての胞子が苗床を待つ。
●グリモアベースにて
「……皆様、お疲れ様です。また新たな戦場が発見されました」
いつもと変わらぬ無表情だが浮かない雰囲気で猟兵たちを出迎えたのはアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)だった。
「今回発見されたのは『万毒の群生地』、多種多様なキノコが生えている戦場の様です」
一口に万毒の群生地と言っても広大であり、場所によって群生しているキノコが違う。今回アマータが発見した戦場に生えているキノコ、それは―――。
「今回の戦場に生えるキノコの胞子を吸い込むと……どうやら獣化してしまう様なのです」
つまり胞子を吸った者は何らかの獣の特性が現れる、ということらしい。獣、とりわけ哺乳類だろう。獣化と言っても完全に獣になるのではなく耳やしっぽなど一部の特性が現れ、思考もその動物よりになる程度のモノらしい。
「この毒は非常に強力で人狼の方も、本来生物ではない種族ですら関係なく獣化してしまいます。なってしまうものは仕方ありません。獣化した上でどう対処するのかを考える方が得策だと当機は考えます」
人狼は狼ではない別の動物の特性が、ウォーマシンやミレナリィドールですら獣化してしまうのだからこの毒の強力さは計り知れない。
「そんな摩訶不思議な戦場ですが皆様なら問題ないと当機は信じております。どうかご武運を」
こうしてカーテシーと共に猟兵たちの転移が開始された。
灰色幽霊
どうも、灰色幽霊です。
にゃんということでしょう。今回の戦場で猟兵はケモ化します。
獣化の症状としては。
①耳や尻尾が生える。
②特性や思考がその動物に寄る。
この2つが存在します。もちろんプレイングでこれ以上盛っていただいても構いません。
そして今回は『哺乳類』限定の上、完全に獣になることはございませんのご承知を。
今回は獣化する毒への対抗法を考えることでプレイングボーナスが発生します。
注意事項などはMSページをご覧ください。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『病をばらまく妖精』
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POW : あなたをむしばむ毒
【毒液】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : あなたをこわす香
【甘い毒の芳香】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : わたしたちをいやす薬
【鱗粉】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
黒玻璃・ミコ
※スライム形態
◆行動
ふーむ、万毒の群生地とは実に素晴らしい響きです
こう言う場所は【空中戦】の要領で
ほよよんと群生地の中を【念動力】で跳ねつつ
毒の胞子やキノコを少しずつ【捕食】して
私の本領である【毒耐性】を更に環境に適応させ攻略しましょう
うふふふ、プルプルのスライムボデーが
何となくフサフサしてきた気がするのですよ
おやおやお尻からは尻尾の様なものが?
オブリビオンにはワォーンと遠吠えをして吃驚させたら
【黒竜の遊戯】による圧倒的な物量で【範囲攻撃】として封殺しましょう
身体が変化しようと影響は無いですからねー
◆補足
他の猟兵さんとの連携、アドリブOK
●黒くて丸いオオカミはワンと鳴く
「ふーむ、万毒の群生地とは実に素晴らしい響きです」
ほよよんを群生地の中を跳ねながら黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)は毒の中を進んでいく。時折、生えているキノコや飛んでいる胞子を捕食して自らが持つ毒耐性でこの環境に身体を慣らしていく。
しかしここの毒は強烈にして苛烈。ミコの毒耐性をもってしても完全には防げない。気がつけばミコのプルプルスライムボディーから何やら毛の様なモノが。あっという間に毛は身体中に行きわたり、頭のてっぺんにはピョコンと耳が。おまけにお尻からはふわふわの尻尾まで生えていた。
「なるほど、これは新鮮です」
可愛いもじゃもじゃオオカミスライムとなってもミコは変わらずほよよんと進んでいく。
『オオカミよ』『オオカミね』『オオカミだわ』
そんなミコを捉える小さな影。この地に住まう病をばらまく妖精がミコの周囲へと集まってくる。
『倒す?』『倒すわ』『倒しましょう』
妖精たちはオオカミスライムを脅威とみなし、その手に持つ毒液を振りかける。この場所に足を踏み入れる者はすべて敵。なんだかいつもより好戦的になっているがそれも妖精たちの頭に生えるケモ耳のせいだろう。縄張り意識が強くなっているが故の行動だった。
「おや? 敵ですか」
しかし悲しいかな妖精の毒よりもこの地に満ちる毒の方が圧倒的に毒性が上だった。つまりここに来るまでの道中で毒を吸収し、耐性を得ていたミコに妖精たちの毒は無意味だった。
「ワォーン」
オオカミスライムの遠吠えが周囲に響き渡る。声と同時に放たれた【黒竜の遊戯】による屠竜の魔女に宿る魔力の圧倒的なまでの物量が周囲の妖精たちを吹き飛ばし、叩きつけ消滅させる。身体がもふもふになろうとミコはいつも通り。この程度の相手ならば苦戦はしない。
「なんだか楽しくなってきました」
オオカミスライムのお散歩はまだ続く。耳をピコピコ尻尾をぶんぶん振りながら。
大成功
🔵🔵🔵
望月・鼎
アドリブ・共闘OK
にゃんと言う事でしょう!
ウサ耳しっぽが!(バニー鼎ちゃん状態)
毒への対処はゲームの初回特典で手に入れた防毒マスクにフィルターも付けて行きましょう。
吸い込む量は抑えられる筈!
獣化したらいっそ強みを活かす方向で行きましょう。
兎はせくちーのシンボルですし、敵のオブリビオンを『誘惑』しつつ、寄ってきた所をUCでべしべし攻撃するのです!
ふっふっふー、兎化して更に魅力を増した私の誘惑に耐え切れるものですかねー?(どや巫女)
しかしお触りは禁止なのです!
てぃてぃ♪(扇子でべしべし)
そう言えばこの戦場にはお宝も有るんでしたっけ?
戦闘が終わったら探してみますかー。
新しいゲームを買わねば!
●せくちーばにー鼎ちゃん
「これで毒対策はばっちりです!」
どこぞのゲームの初回特典で手に入れた防毒マスク。そこに気まぐれでポチったフィルターを付けDIYした一品をつけ、望月・鼎(宵闇の寵児・f02401)は万毒の群生地を進んでいく。ゲームの特典にガスマスクをつける会社もびっくりだがまさかこんな風に使われるなどと思ってもみなかっただろう。
「シュゴー シュゴー」
ガスマスクをつけた巫女は奇怪な呼吸音と共に群生地を進んでいく。
「シュゴー にゃんと言うことでしょう!」
しかしそんな鼎の涙ぐましい努力も虚しくその頭とお尻にはぷりちーなうさ耳としっぽが。ねこ語で話している癖に猫ではなく兎だった。ちなみに今の鼎の姿は脇だし巫女服にガスマスクとうさ耳しっぽ。とんだキメラ具合である。
発症してしまったのなら意味がない。ガスマスクを丁重に懐に仕舞うと再びてくてく歩きだす。なってしまったものは仕方ない。いっそのこと強みを活かす方向にシフトすることにした。
『ウサギね』『ウサギかしら?』『ウサギよ』
そんな鼎に迫る妖精たち。縄張りに足を踏み入れた者に容赦はしない。その手に持つ毒液を振りまこうと近づいてくる。
「むむっ! 敵の気配!」
迫る敵の気配を察知した鼎は袖から鉄扇を取り出すとその場で舞い踊る。それは【月を望む宴】という名の神へと奉納する舞。
その有り様は見る総てのモノを妖艶に誘い惑わせる。
なんて言うことはなかった。
「ふっふっふー、兎化して更に魅力を増した私の誘惑に耐え切れるものですかねー?」
確かにその毎は雅にして華麗。だが鼎の表情が色気の欠片もない朗らかな笑顔。可愛らしい顔をして華麗に踊るその様は何とも言えない雰囲気を醸し出していた。
「しかしお触りは禁止なのです! てぃてぃ♪」
それを隙と見て寄ってくる妖精たちを片っ端から鉄扇でべしべし叩き落としていく鼎。誘惑はできていないような気がするが結果オーライなので良しとする。
戦闘を終えた鼎は思い出したのかのようにこの場所に眠る財宝を探し出す。すべては新しいゲームの為に……。
「ありました! なんかすっごいキノコ!」
成功
🔵🔵🔴
アウレリア・ウィスタリア
「にゃ?」
ねこがねこの仮面をつけています
妖精みたいに少し小さな相手には大変興味を持つことでしょう
でも警戒心だけは失わない
鋭い爪は無いけれど
血糸を爪のように指に巻き付け木から木へと跳び移りましょう
木の上、高いところから好奇心と警戒心の狭間で……
「にゃあ」
と一声鳴いて指先、血糸の切っ先を敵に向けて
【今は届かぬ希望の光】で敵を撃ち貫きましょう
敵を貫いたら木から飛び降りて
「にゃ?」
と敵の様子をつんつん伺いましょう
動かなければ興味を失うし
動くなら指先の血糸でトドメといきましょう
……あれ?ボクは何をしているのだろう?
アドリブ歓迎
●仮面をつけた猫
「にゃ?」
ねこの仮面をつけたねこが一匹、木の上で枝から枝へと飛び移る。それはアウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)が胞子の毒で猫化した姿だった。
少々毒を吸い過ぎたのか、相性が良かったのか、アウレリアには猫の性質がよく出ていた。猫の様に鋭い爪はないけれど自身の血で作られた魔法の血糸『レージング-nied-』がアウレリアの指先から伸びて枝から枝へ橋渡し。猫となったアウレリアは身軽にぴょんぴょん跳び移っていく。
猫になっても警戒心は失わない。むしろ猫になったことで研ぎ澄まされた感覚を使い獲物を探す。
『敵は?』『敵よ』『敵かしら』
「にゃあ」
猫の瞳が標的を捉える。ふわふわと飛ぶソレはなんだかとっても興味を惹いて。気づけば血糸の切っ先を妖精へと向け一声鳴いて【今は届かぬ希望の光】により呼び出した虹色に輝く七本の光剣を発射する。
樹上からの奇襲に気づかず避けることすらできず妖精たちは光の剣で貫かれる。その様子を確認した猫はひょいっと木を飛び降りてぐったりとしている獲物まじまじと観察。
「にゃ?」
つんつん突っついても反応はない。光剣を消し、地面に落ちた妖精を改めて突っついてみても反応はない。
「にゃー」
興味を失った猫は次の獲物を探しに行こうとしたその瞬間。まだ息のある妖精の一匹が動き出す。
「にゃあ!」
しかしそれよりも早く動くアウレリアの指。その先から伸びる血糸が無慈悲に妖精を貫いた。血糸に貫かれた妖精は地に伏した妖精と共に塵となり消えていく。
「……あれ? ボクは何をしているのだろう?」
追う獲物がいなくなったことでほんの少し正気に戻るアウレリア。これまでの自分の行動もばっちり記憶にあるが見なかったことにして先を進む。
気まぐれ猫のお散歩はまだ終わらない。
大成功
🔵🔵🔵
ベム・クラーク
アドリブ連携歓迎です!
「私たち無機物すら変異する毒ですかー。さすが世界の敵の影響というべきですね。」
自分がどんな獣になるかちらっと興味を持ったものの、思い直して対策を練ります。
「浄化フィルターと対毒コーティングを施しておけば万全ですね。ついでに毒のサンプルを採取しましょう。」
「パオーン!」
ベムの頭部の横には大きな耳が揺れ、両肩の砲塔を振り回し、ズシンズジンと大きな足を踏み鳴らして敵の妖精に体当たりをかまします。
アイデンティティの射撃武器を使うどころかその砲塔を振り上げ妖精に叩きつける、さながら2本の長い鼻を振り回すように。
毒の採取に失敗しました。
●過信は禁物だゾウ
「私たち無機物すら変異する毒ですかー。さすが世界の敵の影響というべきですね」
ベム・クラーク(ウォーマシンの鎧装騎兵・f27033)はウォーマシンであるが故にその手の毒を体験したことがなかった。といいうよりもむしろ今回も話には聞いていたが実際に自分の身に何か起こるとは思っていなかった。
「浄化フィルターと対毒コーティングを施しておけば万全ですね。ついでに毒のサンプルを採取しましょう」
対策は万全。むしろこの毒をサンプルとして回収することができれば今後何かに役立つかもしれない。そんなことを考えていた。
だがその考えは甘すぎた。ハニートーストよりも甘すぎた。
「こ、これは……」
毒はフィルターを超えベムの内部へ。本来であれば銃弾すら防ぐ装甲もこの毒の前では無意味。対毒コーティングを侵し、ベムの側頭部に現れる大きな耳。砲塔の一つが軟化し垂れ下がる。その両サイドに位置する肩の砲塔は大きく反りあがりまるで天を衝く牙の様に。
『ゾウ?』『ゾウだ』『ゾウね』
それはまさしく地上最大の哺乳類、象だった。こうなってしまっては自慢の射撃武器も使えない。しかしベムには自慢の身体がある。象となってもその身体は未だ健在。むしろ動物のしなやかさを手に入れたことで使いやすくすらなっていた。
ズシンズシンと音を立て動く巨象。妖精たち程度ではその大きさの前には無力だった。
『ヤバい?』『ヤバいかも』『ヤバいわね』
無慈悲な体当たりで吹き飛ばされる妖精たち。続けざまに振るわれるのはベムのアイデンティティでもある長大な砲塔。振り上げ、地面に叩きつけられたそれは飛び交う妖精たちを叩き落とし塵へと変えてしまう。
あっという間に周囲を舞っていた妖精は姿を消していた。
―――毒の採取に失敗しました。
巨象は大地を揺らし、万毒の群生地をさらに奥へと進んでいく。
成功
🔵🔵🔴
緋神・美麗
絡み・アドリブ歓迎
アルダワではケットシーになったことがあったけどここでもケモ化するとは思わなかったニャァ。とりあえずさっさと敵を倒してのんびりするニャァ。
敵妖精を獲物を狙う猫のように反射的に攻撃する
「ひらひらと気になる得物ニャ」
毒液は俊敏に回避する
「濡れるのは嫌いニャ!」
敵を倒したら毒が抜けるまでごろごろするニャァ
●わたくしは猫である
「アルダワではケットシーになったことがあったけどここでもケモ化するとは思わなかったニャァ」
緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)も気がつけば可愛い猫耳と尻尾が生えていた。かつて別の世界で猫妖精になったことはあれど人生の中でまさか2度目があるとは思っていなかった。
「とりあえずさっさと敵を倒してのんびりするニャァ」
尻尾をふりふり美麗は敵を探す。
『ネコね』『ネコかしら?』『トラかも』
この群生地のどこにでも妖精はいる。それだけこの場所の住み心地がいいということだろう。それ故に侵入者は許さない。
甘い毒の芳香が風に乗り美麗の周囲へと漂ってくる。
「ひらひらと気になる獲物ニャ」
しかしその程度の毒であれば回りきる前に発生源を断ってしまえば問題はない。猫化したことにより上昇した敏捷性を活かし美麗は視界に写る妖精を反射的に攻撃する。その手に握られた『ライトニングセイバー』が妖精を斬り落とし次なる獲物へと向かう。
『危険ね』『危険かしら?』『死ぬかも』
「濡れるのは嫌いニャ!」
妖精たちがとっさにばら撒いた毒液すらも美麗は回避する。猫の本能に従いさえすればこの程度は造作もない。
最後に残った妖精3匹をまとめて叩き斬り、この場にいる妖精たちはすべての退治を終える美麗。
「なんだかピリピリするニャ」
とはいえ少なからず毒を吸っている。それが抜けきるまで動くのは得策ではないだろう。
「一休み一休み。ごろごろするニャ」
それを口実に美麗は大きな樹の下でうずくまり丸くなる。敵が来てもいつでも反応はできるように警戒だけはしながら。
猫の一休みはもう少しだけ続く。
成功
🔵🔵🔴
枸橘・水織
人狼病とかを連想させるよね
胞子対策
【オーラ防御】と口鼻をマスクで覆って胞子を防御
戦闘
指定UCで魔力の底上げ
戦闘以外にも【オーラ防御】にも魔力を割り振る
ウィザードロッドを使用して、魔力弾で攻撃【全力魔法・範囲攻撃・魔力溜め】
毒液は回避と【オーラ防御】で対応
ケモ化
耳が疼きだして、猫耳へと形を変えつつ頭頂部へ移動
新たな部位の生成・成長する感覚と共に尻尾が生える
爪が異様に鋭くなって狩猟本能(猫科には備わっているらしい)が芽生え、
「もう駄目…我慢できないっ!!」
『猫』の衝動・性質に抗いきれずに爪で直接戦闘(UCによる魔力強化込み・全力魔法?)
手足も毛深くなって肘・膝辺りまで猫化(嗅覚・聴覚も鋭敏になる)
●猫の手で狩りたいそんな時
「獣化って……人狼病とかを連想させるよね」
かつての故郷のことを思い出しながら枸橘・水織(オラトリオのウィザード・f11304)は群生地を進む。胞子は極力吸い込まぬ様に魔力で口元を覆い胞子を防ぐ。
『敵ね』『敵よ』『敵かしら』
そんな水織の前に現れる妖精たち。すかさず水織も『ウィザードロッド』を構え応戦する。飛び交う妖精たち目掛け放たれる魔力弾。次々と妖精を撃ち落としていくがここで水織にとって予想外の事態が起こる。
魔力のマスクで防御していたはずの胞子がいつの間にか体内に侵入し、水織の身体を作り替えてしまう。頭の上には可愛らしい猫耳が。お尻からは今まで存在しなかった尻尾が生えてきた。爪も長く伸びまさしくそれはネコ科動物のもの。すっかり水織は可愛らしい猫天使になっていた。
毒との相性が良すぎたのか水織の猫化は精神にまで及んでいた。今まで魔力弾で狙っていた空を舞う妖精たち。その姿を見ていると身体がだんだん疼いてくる。
「もう駄目……我慢できないっ!!」
猫の狩猟本能を抑えきれずに思わず水織は杖を投げ捨て妖精へと飛び掛かる。本能故か爪は魔力で強化されいともたやすく妖精を引き裂いてしまう。しかし妖精はまだまだ飛んでいる。水織のターゲットは次なる妖精へ。
水織の猫化はまだ止まらず、どんどん手足に毛が生えてくる。それになんだか耳も鼻も普段よりよく聞こえるし匂いを感じる。どんどん猫に近づいていく水織はせっせと妖精を狩っていく。なんだかだんだん楽しくなってきた。
「にゃー♪」
数分間の戯れの後、そこには一匹の猫が佇むだけだった。
一仕事を終えた猫はいい感じの木の根の間に身を寄せて、ぐっすりすやすやお昼寝を始めた。
成功
🔵🔵🔴
フランチェスカ・ヴァレンタイン
ウサ耳とかでしたらまあ、翼があってもそれほど可笑しな見た目にはならない、か…と……(ウシ――乳牛の耳と尻尾、角が生えました。でも何故か体型は据え置き)
……。
…随分と作為的ですね? ええ、一体どちら様の意図なんでしょうか…?
周囲を飛び回る妖精に威圧感を背負った笑顔の洗礼が…!
思わず逃げ出す妖精達と、逃げられれば追うという牛の習性も合わさっての空中戦機動で追いかけっこと参りましょうか
斧槍で追い抜きざまになぎ払い、逃げ散った妖精へ向けて砲撃やら爆撃を乱れ撃ち
獣化のせいかUCで武装が暴走形態になっているような気もしますが、それはさておき
ボロボロの着装で降り立つ頃には、控えめに言って焼け野原ですかねー…
●Q.あれは鬼ですか A.いいえ牛です
「ウサ耳とかでしたらまあ、翼があってもそれほど可笑しな見た目にはならない、か…と……」
獣化しても害はないと説明は受けていた。それなら別に見た目が変わるだけだしいいだろうと楽観していたフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)頭に生えた角、そして頭の横から伸びる耳に現れる尻尾。それはまさしく牛の物だった。しかもそこまで再現しているにも関わらず体形は何故か据え置きで。
「……」
フランチェスカは今の自分に姿に何者かの作為を感じるがこれはあくまでキノコの毒によるもの。つまり意図も意思もない。ないったらないのだ。全くの偶然である。
『敵よ』『敵ね』『敵だわ』
そんなフランチェスカの来訪を嗅ぎ付け現れる妖精たち。しかし今のフランチェスカは虫の居所が悪い。にっこりと淑女の様な笑みで妖精たちを出迎えたつもりが妖精たちはそのままUターンして逃げ出した。
『鬼よ!』『鬼ね!』『鬼だわ!!!』
牛の習性も相まって、今のフランチェスカは逃げられれば追いたくなる。バーニアを吹かし、翼をはためかせ牛となったフランチェスカは妖精たちを追いかける。
ここに妖精たちの生死を賭けた追いかけっこがスタートした。
そうは言ってもフランチェスカは空中戦のプロである。牛になってもそこは変わらない。斧槍を振るい、追い抜きざまに薙ぎ払えば大半の妖精たちは切り落とされた。逃げた個体も追撃の砲撃が炸裂し跡形もなく吹き飛んだ。しかしまだ見ぬ妖精がどこにいるかわからない。八つ当たりも兼ねた一斉爆撃が周囲一帯を焼き払う。
気がつけばいつの間にか暴走形態となってボロボロになった着装と焼け野原と化した群生地。
妖精たちは一掃できたようだがその代償は小さくなかった。
「モー、いやです。はぁ……」
疲れ果てた牛さんはちょっと休んで一休みすることにした。
大成功
🔵🔵🔵
ベイメリア・ミハイロフ
シチカさま(f21761)と
毒耐性は心得ておりますものの
この毒には逆らう事ができない気がいたします
…と、この角、耳、そして短い尻尾は…羊?
わたくし、その名の通り
迷える子羊になったのでございましょうか
ど、どどどどうしましょうシチカさま
わたくし今とても群れたく!群れたく存じます
群れていないと不安で不安で…!
シチカさま、どうか
お傍を離れないでいてくださいませ(腕を絡めつつそわそわ)
そわそわするのは、シチカさまが
狼さんでいらっしゃるからなのでございましょうか
不安が最高潮に達した時
なぜか敵にすごく突撃したくなって
範囲攻撃を活用しつつ
早業・高速詠唱からの2回攻撃も用い
ひたすら攻撃してしまいそうでございます
シチカ・ダンテス
ベイメリア(f01781)さんと
べ、ベイメリアさん…その尻尾に角!
でもなんだかちょっとらしいと思っちゃう
それに可愛いなぁ…撫でてみよ
そうしていたら…このモフっとした灰色の耳と尻尾は…やっぱり狼!
腕を絡められるとドキドキしながら
か弱いベイメリアさんをじっと見てしまう
よく見るとベイメリアさんって肉付きも良いし色っぽい…美味しそう
くっついているとそれがよく分かってしまう
うう!なんだかいつも以上に食欲が湧いてきたぞ…
それに少しイジメたく…ああ!変な気持ちになっちゃう!
ここでこの前作っておいた🍖(アイテム)が役に立つ!
これを食べて理性を取り戻しつつ、オウガ・ゴーストを発動し
二重の狼で敵を蹴散らすぞ!
●か弱い羊さんと優しい狼さん
「薄暗く不気味な場所ですね……」
ベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)は気が進まないながらも万毒の群生地に足を踏み入れていた。
「俺もいるから安心してよ」
シチカ・ダンテス(オウガブラッドの殺人鬼・f21761)と共に2人は群生地の奥へと進む。
多少の毒であれば耐性を身に付けているベイメリアだが直感的にこの場所に満ちる毒には抗えない、そんな予感がしていた。身体を侵す毒ではなく、もっと別の何かなのではないかと。
そんなことを考えながら歩いていたベイメリアにも毒の魔の手が迫る。
「……と、この角、耳、そして短い尻尾は……羊?」
頭の横から生えたくるんとした角と耳。それと可愛らしい尻尾はまさしく羊の物。シスター・ベイメリアはその名の通り迷える子羊になっていた。
「ど、どどどどうしましょうシチカさま!」
「べ、ベイメリアさん……その尻尾に角!」
思わず隣にいたシチカの腕を抱き寄せてしまうベイメリア。なんだか今はとっても群れたくて仕方がない。誰かが周りにいないと不安で押しつぶされそうになる。それも羊の性質なのだろうか。
シチカはシチカでそんなベイメリアを見てちょっとらしいと感じていた。どことなく日頃からそんな雰囲気を醸していたのかもしれない。羊の耳も角もベイメリアによく似合っていて可愛らしい。ほんの気の迷いからシチカはベイメリアの頭へ手を伸ばしそっと撫でる。
「シチカさま、どうかお傍を離れないでいてくださいませ」
腕を絡めつつそわそわするベイメリアを見て可愛いなぁ、なんて思っているシチカの身にも異変は起こる。頭に耳がピンと立ち、もふっとした尻尾が生えた。それはシチカの身に宿るオウガと同じ狼の物。だからなのか腕を絡めるベイメリアを見るとなんだかドキドキしてしまう。豊満なベイメリアの肢体は肉付きがよくとっても美味しそうで色っぽい。じっと見ているだけでお腹が減ってくる。
「シチカさま……?」
身長自体はベイメリアの方が大きいが、今のベイメリアは屈んで縮こまりながらシチカの腕を抱いている。だから頭はシチカよりも低い位置にある。不安そうに潤んだ瞳で視上げられるとシチカはなんだかいじわるしたくなってくる。そんな変な気持ちがむくむくと。
しかしこのままでは色々とよろしくない。シチカはとっさに以前作った骨付き肉を取り出すと一心不乱に齧りつく。とっても美味しそうなベイメリアを食べるわけにはいかない。だから別のお肉でお腹を膨らませる。
「だ、大丈夫!」
お肉のおかげでお腹も膨れた。これで変な気持ちも湧かないはず。シチカはそう信じていたのだが……。そわそわするベイメリアを見るとやっぱりなんだか変な気持ちに。
『ヒツジね』『オオカミよ』『なかよしかしら?』
そんな2人の前にも容赦なく現れる妖精たち。シチカは逆に好都合とばかりにその身に宿るコンを呼び出し二重の狼となって戦闘を開始する。不安げに自身の腕を抱いていたベイメリアを振り払って。
まともに戦えば妖精たちは猟兵の敵ではない。頼みの綱の毒もオウガであるコンには効かず。一方的にシチカに蹂躙されていく。
このままでも戦闘は問題なかったのだが―――
「あうう、ど、どうしましょうどうしましょう」
一人になってしまったベイメリアが不安そうにおろおろ泣きそうになっていた。一人でいることに耐え切れず、不安が最高潮に達したときベイメリアの中で何かがキレた。
「いきます!」
何かを決心したように妖精たちへと向けられるベイメリアの指先。その先へ降り注ぐ天からの光が妖精たちを容赦なく浄化する。
「それ! それ! それ!」
さっきまでの不安そうな姿が嘘のようにベイメリアはひたすら光を連発し周囲の妖精を浄化していく。
数分も経てばシチカが手を出さずとも妖精たちは一匹残らず消えていた。
「あれ? わたくし……」
「お疲れ様、ベイメリアさん」
こうして羊さんのおかげで妖精たちは退治された。狼さんはそんな羊さんを見てまだちょっと変な気持ち。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵