帝竜戦役⑥〜逃げて隠れる、小さな司令官
「皆さん、お疲れ様です。
あの、まだ戦いは続きますが……頑張っていきましょう!」
グリモアベースに集まった猟兵たちへ、影山は腕を上げて鼓舞していた。
それはそれとして説明を頼む……という視線に気が付き、慌ててグリモアを操る。
「し、失礼しました。
えっと、あの、今回の相手は、ここにいます。」
映し出されたのは、起き上がったモンスターの死体の群れが押し寄せる場面……地獄の古戦場と呼ばれている場だ。
「皆さんも、何度かここに行っていると思います。
今は何とか押しとどめていますが、出てくる数が多くて……なんとかしないと、アックス&ウィザーズの世界に溢れ出して、しまいます。
だから……ここで、モンスターに指示を出してる奴を、倒してほしいんです。
少しでも、モンスターを混乱させて、戦力を削るために。」
そう言って映像を切り替えると、奴隷のような服を着た少女が映る。
少女が手にしているのは小さな箱で、触手が伸びる中には目も見える。
「皆さんに倒してもらいたいのは、この箱です。
悪魔が封じられていたみたいなんですが……見ての通りです、出てきちゃってるんです。
とはいえ、力はだいぶ弱まってるみたいで、催眠の視線くらいしか使えないみたいです。
……まぁ、だから司令官なのかもしれないです。
というわけで、周囲にはいっぱいモンスターがいるんですが、何とかして近づいて司令官を倒してください。
周りのモンスターは、倒さなくても別に大丈夫です。
でももちろん、全部薙ぎ払っても進んでもいいです。
やり方は、任せます……なので、よろしくお願いします!」
そう言って影山がグリモアを輝かせると、地獄の古戦場へのゲートが開いた。
ヨグ
ヨグです、戦争シナリオ第3弾です。
地獄の古戦場はサバイバルの戦場、その司令官退治です。
なお、このシナリオでは以下の行動にプレイングボーナスが付き、財宝が手に入る可能性があります。
財宝の入手は任意です、欲しい方はプレイングにて指定してください。
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プレイングボーナス……乱戦を潜り抜け、司令官に素早く接近する。
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※この戦場で手に入れられる財宝
宝物「蓬莱の実」……地獄の古戦場の腐汁の中でのみ育つ、人間の頭部ほどもある、脈打つブドウのような果実です。食べた箇所が再生するという驚異的な特性から、1個金貨650枚(650万円)の価値があります。
第1章 ボス戦
『『細切れ悪魔』と『隷属少女』』
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POW : どれ、汝の隅々まで見せてもらおうか。
【箱の中】から【眼の付いた触手】を放ち、【触手の拘束と、視線による催眠魔法】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 我は逃げも隠れもするぞ!
技能名「【逃げ足】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : ようこそ。我がハーレ……王国へ。
小さな【悪魔が封印されている箱】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【攫った者を捕えている触手空間】で、いつでも外に出られる。
イラスト:塚原脱兎
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「妖星・光」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
播州・クロリア
({メトロノーム・コイン}でコインロールしながら敵司令官の少女が持つ箱を見つめる)
箱の方が本体の様なので優先して破壊しましょう
しかし、どう接近するか
(腕を組んで思考する)
よし、踊りましょう
(UC【蠱の宴】を発動後、肩幅ほどに足を開き、深く息を吐きながら全身の力を抜いた後{霹靂の旋律}で『ダンス』を始める)
幸いダンスを楽しんでいるのは私だけのようなので
このまま敵司令官の所へ向かいましょう
(モンスターの頭を踏み台にし敵司令官に接近する)
このリズムは雷のように一瞬です
何も分からないまま骸の海へ還りなさい
(ダンスにより生じた雷『属性攻撃』の蹴りを少女が持つ箱のみに蹴り上げるように叩き込む)
鳶沢・成美
軍勢の行動による砂塵やざわめき、場合によってはその軍勢そのものも
こちらの侵入を隠す霧や林になるわけです……なんてね
モンスターの動きを観察して”情報収集”し、”戦闘知識”から判断して
可能な限り”目立たない”場所を探す
まあそこまで近づく必要もないかもしれませんがね
【火雷神道真】を使用、敵指揮官を”誘導弾”の様に”追跡”させ狙撃
さあて、合計320の礫をよけきれますかね
さて狙撃? をしたらとっとと移動しないとね”逃げ足”発揮してすたこらですよ
アドリブ・絡み・可 ””内技能
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
んー、乱戦をどうにか突破しろかー。
まあ、手は色々あるし、何とかしてみようか。
さて、催眠の視線って事なら、視られないように近付こうか。
【土竜穿孔】で地面の下を掘り進んで、足元まで行けばいいかな。
戦うタイプじゃないなら、周囲では戦闘音もそれほどしないだろうし、
地面の下から聞き耳を立てて、子供の足音がする方へ進んでいこう。
敵の真下まで行けたら、地面から飛び出して触手を切り落とせば大丈夫かな。
今忙しいんだから、あんまり手間かけさせないでほしいなあ。
ガルディエ・ワールレイド
◆装備
武装は《怪力/2回攻撃》を活かす魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流
移動時を重視して鎧は無しで、耐水性のボディスーツ着用
◆移動
既に戦争サバイバルで数百戦以上を行った地域だ
その経験を活かして移動ルートを選定するぜ
【決闘裁判】を使用
「逃げる隠れるも結構。それも生存闘争の在り方で有ることは否定しない。だが、ならば何故テメェはこの戦場で軍を率いる? ここは敵味方の主戦力が集結する此度の戦没の最大戦域にして最大激戦区。逃げ隠れを重視するならば他の場も有っただろう。本当に戦いを望む気持ちは一片も無いのか……大悪魔!」
UCが効く時間が不明である以上、初手に全てをかける
《捨て身の一撃》による全力攻撃だ
「んー、この乱戦をどうにか突破しろかー。」
のんびりと、目の前に広がる大量のモンスターを眺めながら呟く、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)。
今回倒すべき対象も、すでに大体の場所しかわからなくなっていた。
「まあ、手は色々あるし、何とかしてみようか。」
「え……ちょっと?」
いうが早いか、ペトはそのまま地面を掘っていき……穴を覗いても、掘り進められた土しか見えなくなっていた。
鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)は穴から顔を上げ、
「さすがに、ペトさんの真似はできないね。」
「あぁ……俺達なりに動くとしようぜ。」
赤く刻印の施された剣と槍斧を掴みながら応じるのは、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)。
普段の黒い鎧を外し、かなりの軽装になっている。
「箱の方が本体の様なので、優先して破壊しましょう。」
その横でコインを手の上で弾きつつ、色とリズムを見る瞳で司令官を見つめる、播州・クロリア(リアを充足せし者・f23522)。
「しかし、どう接近するか。」
「結構いるんだよね、敵。」
「安心しな。ここは何度となく戦いに来た場所だぜ、地形は大体身体が覚えてるもんだ。」
そう言ってモンスターの群れを避けるように駆け出すガルディエを見送り、
「よし、踊りましょう。」
「え?」
播州は跳び上がり、踊るようにモンスターの頭を蹴りながら、上空を進んでいく。
「……みんな、やり方がちがうんだね。」
残された鳶沢も、モンスターの軍勢を観察しつつ、相手に気が付かれないように近づいていった。
「このあたりのはず、だけど。」
地面を掘って進んでいたペト。
上から響いてくる足音の中に、ペタペタと軽い物が混ざっていることに気が付いた。
「あれだね……。」
予想通り、対象の周りではあまり戦っている様子がない。
慎重に大きな音を立てないよう、足元へと近づいていくと……急に辺りが忙しなくなってきた。
「……みんな、来たのかな?」
「楽しんでますか? ……私は楽しいです。リアです。」
その長身で跳びまわり、モンスターの頭を踏んでは宙返り……そんな播州をモンスターが追いかけないわけがなく、
「うん、その分楽だけどね。」
後を追う鳶沢も、楽にモンスターに紛れることができた。
播州を追いかける軍勢はほかに視線をあまり向けず……鳶沢の姿を隠すには、十分すぎるほどの隙を生みだしている。
「後は、司令官さえ見つければ……。」
「……まさか、敵が我の元まで来たというのか?」
周囲のざわめきに、少女が胸元に抱く箱が呟いていた。
特に騒がしい方向から背を向け、
「今の我では戦うことはできぬ……なんとか逃げなくては。」
「おっと、そうはいかねえ。」
「くっ!」
振り向いた時には、目の前にガルディエが立っていた。
後退る少女へ向けて剣を突き付け、
「逃げる隠れるも結構。それも生存闘争の在り方で有ることは否定しない。……だが、ならば何故テメェは、この戦場で軍を率いる?」
「……なんだと?」
言い放つガルディエに対し……気が付けば、箱の悪魔はその場に留まっていた。
「ここは、敵味方の主戦力が集結する此度の戦没の最大戦域にして最大激戦区。逃げ隠れを重視するならば他の場も有っただろう。本当に戦いを望む気持ちは一片も無いのか……大悪魔!」
「ふん、言わせておけば……我が指揮してこそ、この軍勢は力を出せるというものよ!」
力を失った姿ではあるが、元々は力を持つ悪魔。
その頃の意識を取り戻し、触手を動かしながら大仰に言い放った時、
「……本当かなぁ?」
突如地面が盛りあがり、飛び出したペトの爪に触手が斬り刻まれていく。
「うぐ!? き、貴様」
「なんにせよ、このリズムは雷のように一瞬です。」
「ぐあああ!」
追いついた播州の足が、箱だけを蹴り上げた。
宙に浮いた箱に飛来するのは、雷を帯びた大量の石礫。
「あぐ、や、やめ……!」
「そうはいかねぇんだよ!」
「ぬああああ!」
さらに追い打ちをかけるように、ガルディエの手にした剣と斧槍による連撃が繰り出され、箱は宙を飛んでいった。
……しかし、その箱をキャッチしたのは持ち主の少女。
そのままモンスターの軍勢の中へと走っていく。
「な、いつの間に?」
「……本当に、いつの間にって感じだったよ。」
遠くから石礫を放って見ていた鳶沢が近くに来ていた。
「あの子が箱から手を離した時には一度消えて、また出てきた……そんな感じ。」
「箱が動くためだけに動かされるモノ……ダラキュなモノですね。」
播州の中でのダラキュ、悪いモノと認識されていた。
箱がすっかり軍勢の中へと消えたのを見送り、
「さて、取り逃がしはしたが……それなりに傷は与えたはずだな。」
「そうだね、ほかの敵が来るから早く離れよう。」
戦場を冷静に見ていた鳶沢の先導で安全なルートを進む中、
「……今忙しいんだから、あんまり手間かけさせないでほしいなあ。」
ぽつりとつぶやいたペトの言葉が、騒がしい戦場に残されていた。
大成功
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ラモート・レーパー
「やっぱこれが一番楽ね」
UCで巨大隕石をいくつか落とす。
大群を相手にせず、指揮官を探さずに済むからね。それに大群は別に倒してもいいものだし
連携アドリブ歓迎
エドゥアルト・ルーデル
男相手に触手を…!敵は特殊性癖なの…?
こういう潜入系にはあれがいいですな!
召喚!影の…【知らない人】だこれ!誰!?ねぇ…誰なの!
まあいいこの知らない人と視界を共有し先行偵察して貰って敵のなるべく少ないルートを進みますぞ
拙者も沼地用の【迷彩】を施して行けば見つからずに済みますな
速攻で蹴りを着けねば…拙者がウ=ス異本の対象になっちまう!
なるべく銃撃とか爆破など距離を取って戦いますぞ!
もし【箱】が吸い込んできても知らない人が代わりに捕まるでござるよ!いや決して身代わりではないですぞ必要な犠牲でござる、判りますね?
…よくも知らない人を!許さんですぞ!吸い込みができない内に討伐してくれる!
トリテレイア・ゼロナイン
この戦場の司令官は『箱』、抱えている少女は操られている(オブリビオンでない)という認識で良いのでしょうか…?
センサーでの●情報収集で戦場の敵の分布や地形把握(地形の利用)
乱戦を潜り抜ける最適ルートを●見切り機械馬に●騎乗し突撃
槍の●なぎ払いや馬の●踏みつけで障害を突破し敵に肉薄
騎士としてその所業、許すわけにはいきません
討ち取らせていただきます
触手の凝視に自己●ハッキングによる対抗措置で動作停止に対抗
●防具改造で備えた投光器起動し●目潰し
●怪力での●武器受け●盾受けで触手を弾きUCでの●だまし討ち
箱の動きを封じ少女から取り上げ地に叩きつけ追撃、破壊
人々を解放できればなんとか保護したいものですが…
「この戦場の司令官は、『箱』と言っていましたね。」
「その通りでありますな。」
口元に手を当てて考えを述べていた、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)。
対して、少し変わった口調で言葉を返しているのは、エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)。
「抱えている少女は操られているだけで、オブリビオンではないという認識で良いのでしょうか……?」
「どうでしょうかな……しかし、催眠術を扱うという情報もあり、可能性は高いと見るでござる。」
まぁなんにせよ、と前に広がるモンスターの大群を見つつ、
「こういう潜入系にはあれがいいですな! 召喚! 影の追跡……なんでござるか、今良いところ」
エドゥアルトは天に手を広げて叫び……唐突に肩に手を置かれて振り向けば、知らない男がウインクをしていた。
「だ、誰!?」
「見たところ、エドゥアルト様の言葉に合わせて現れましたが……知り合いではないのですか?」
「いや、拙者も知らないでござる! ねぇ誰なの!?」
その問いかけには応えず、いい笑顔のままモンスターの群れの中へと走っていった。
「……な、なんにせよ、あれがうまく先行してくれてるようであります。」
「では私たちも参りましょう。」
機械馬に跨ったトリテレイアと共に知らない男を追いかけていると……目の前のモンスターの群れが、隕石に潰されていった。
「やっぱりこれが一番楽ね。」
突然現れ、周囲を更地に変えていったのは、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)。
司令官を探すことを早々に諦め、周囲のモンスター共々隕石で叩き潰すことにしたのだった。
「さぁ次いくよ!」
次のグループへと指さし、上空から隕石が迫る……そのグループの近くには、先ほどの男の姿も。
「だ、誰かしらんが避けてくだされ!」
エドゥアルトの叫び声の下、トリテレイアの機械馬が駆け出し……隕石がそのグループを焼き払った。
「あちゃー……知り合いがいたの?」
「う、うむ……知り合いとはちょっと違うのでござるが。」
もうもうと上がる土埃の前で二人が様子を見ていると、トリテレイアと共に機械馬が男を咥えて現れた。
「おお、良かった! 知らない人とはいえ、目の前で死んでは目覚めが悪」
男の身体は目のついた触手に絡まれ、その元を見れば箱がぶら下がっていた。
「男相手に触手を……! 敵は特殊性癖なの……?」
「……性別など、些細な事。」
悪魔の声と共に、男はすっかり呑みこまれてしまう。
ころりと落ちたと思えば、現れた少女がそれを拾い上げた。
「しかし、この娘は機敏で助かる。」
「……なるほど。」
「ぐあ!?」
突如、まばゆい光が少女と箱を襲う。
馬から降り立ち、すぐ前に立ったトリテレイアの鎧から覗く投光器に照らされ、動きが止まる。
「その子はあなたには過ぎた持ち物です、奪わせてもらいましょう。……騎士の戦法としては、行儀が少々悪いのですが。」
「あがががが!?」
隠し腕から2本のワイヤーが伸び、少女と箱をそれぞれ縛り上げる。
そのまま少女を巻き取って抱えあげ、箱には強力な電流が流れていた。
バチバチという火花と共に燃え上がる箱を、エドゥアルトは恐れに震える銃口で狙う。
「速攻で蹴りを着けねば……拙者がウ=ス異本の対象になっちまう!」
「ぐああ!?」
動き始めれば、タタタン! と小気味よくライフル弾を撃ち込み、無駄のない動きで手りゅう弾を投げつける。
勢いよく破裂し、また辺りを土煙が覆っていた……。
「やったかな~?」
「……残念ながら、逃げたようでありますな。」
またしてもラモートとエドゥアルトで眺めているが、別のモンスターの群れが近づいてくるのが見えた。
「仕方あるまい、我らも逃げるしかないでござるか。」
「ええ、そうですね。……と、目が覚めましたか。」
トリテレイアの腕の中、少女が少し焦点の定まらない目できょろきょろと周囲を見ていた。
「ここ、は……?」
「話をしたいところですが、急がなくてはいけません。」
「そうそう、まずはここから離れないとね!」
ラモートはその場に残り、迫りくる群れに隕石を降らしている。
激しい土埃の中、少女を抱えたトリテレイアとエドゥアルトはその場を離れていった。
大成功
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ミア・ミュラー
モンスターが、こんなにたくさん……。何とかここで食い止めないと、ね。わたしも頑張ってお手伝い、するよ。
ん、わたしはモンスターの間を縫って「ダッシュ」で走り抜けて、司令官に近づく、ね。走るのは、得意。プリンセスハートに雷を纏わせて、ちょっと離れたところで暴れさせて囮にすればもっと進むのが楽になる、かな。
【プリンセス・バースト】の射程に入ったら、箱を狙って爆発させる、よ。モンスターを透視して攻撃すれば相手にわたしの姿は見えないし、逃げることなんてできない、はず。
その後はモンスターが混乱してる間に、撤退。……せっかくだから、財宝も探してみよう、かな。
アテナ・アイリス
ヒットアンドウェイはわたしの得意な戦法よ。
後ろから乱戦の状態を把握しながら、効果的なタイミングを待つ。
チャンスが来たらUC『クロノグラフ・アクセス』をつかって、「触手が伸びる箱」の近くに瞬間移動して、【2回攻撃・怪力・乱れ撃ち・鎧砕き】を使って、二剣で連撃技を使って攻撃する。
ダメージを与えた後は、【武器受け・見切り・オーラ防御・残像】と「フィンブルの首飾り」、「アキレウスの鎧」、「ブーツ・オヴ・エルヴンカインド」の力を使って、戦場から最小限のダメージで足場に関係なく高速移動で撤退する。
あ、もちろん途中で財宝を見つけたら、回収してくわよ。お店の運用資金にしないとね。
アドリブ・連携大好物です。
霧島・絶奈
◆心情
己の分を弁え立ち回る敵は中々に厄介ではあります
とはいえ折角の機会
軍団戦と参りましょう
◆行動
『暗キ獣』を使用
鋒矢陣による軍勢の【範囲攻撃】で正面突破を図ります
鋒矢陣の弱点でもある側面及び後方には【罠使い】の技能を活かし「魔法で敵を識別する指向性散弾」を軍勢や地形に配する事で対処
短所を補う事で長所を伸ばします
上手く懐迄潜り込めたら軍勢と共に【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
負傷は各種耐性と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
如何に厄介な能力とは言え箱に触れなければ意味はありません
その上抵抗すれば拒否出来るのですから…お察しですね
折角ですし蓬莱の実は頂いておきましょう
メンカル・プルモーサ
……乱戦を駆け抜けて……大将首を取ればOK、うん。判りやすい……
…狙うべきは少女の持っている箱の中の悪魔、ね…
飛行術式箒【リントヴルム】に乗って戦場を見渡して…まずは目標の位置を把握。
…そこまでの最短最速のルートを測ったら心理隠密術式【シュレディンガー】で姿を隠しつつ飛んで行くよ…
…流れ弾には注意しなければならないけど…乱戦ならば『見えづらい』に注意を払う奴も少ないし身を隠せる場所も多い…
…箱を狙撃出来る位置・距離まで近づいたら術式銃【アヌエヌエ】により【尽きる事なき暴食の大火】の印が込められた銃弾を発射…
着弾と同時に発動・そのまま箱と悪魔を燃料として燃やすよ…
…後は蓬莱の実を拾って帰ろう…
「モンスターが、こんなにたくさん……。」
眼下に広がる敵の数に、思わず言葉が出てしまう、ミア・ミュラー(アリスの恩返し・f20357)。
「何とかここで食い止めないと、ね。」
「そうね。まぁでも、今回はあの数全部が相手じゃないから、安心していいんじゃない?」
ミアの様子に少しでも不安を和らげようと言葉をかける、アテナ・アイリス(才色兼備な勇者見届け人・f16989)。
「それとも、無差別に退治する方が得意だったりするのかしら?」
「出来なくは、ない……かな?」
「……見つけた、あのグループの中。」
そう話している所にふわりと降りてくるのは、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)。
上空から対象を探すために乗っていた箒から降り、指さしたのは少し離れた位置の敵の群れ。
「そういえば、箱の悪魔だけど……今は男の人が持ってる、ね。」
「ふむ……まぁ、誰が持っていようと構いません。私達がやるべきは、あの箱を壊す事ですから。」
応じていたのは、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)。
これからの戦いへの期待に、フードの下で笑みを浮かべ、
「己の分を弁え立ち回る敵は、中々に厄介ではありますが……その分、楽しめそうですね。」
「……そうだね。……それで、どうする? ……私は、これで飛んでいくつもり、だけど。」
メンカルが箒を手に問いかける。
「ん、わたしは走って司令官に近づく、ね。走るのは、得意。」
「同じく、ヒットアンドウェイはわたしの得意な戦法よ。」
「なるほど。では、折角の機会ですし。」
ミアとアテナの言葉を聞き、霧島は自身の影から屍獣と屍兵の群れを呼び出す。
「軍団戦と参りましょう。皆さんの動きやすいように、掻き回していきます。」
「……わかった。……じゃあ、行くよ。」
4人はそれぞれ、敵の下へと動き出した。
「派手にやるね……。」
アテナが横を見れば、そこは殺戮の喧騒に包まれていた。
屍獣がモンスターたちに喰らいつき、さらに屍兵の槍が貫いて……矢の形の軍勢が前へ前へと進んでいる。
「その分、こっちは助かるけどね。」
「そうです、ね。」
ミアも頷いた通り、モンスターたちは霧島の呼び出した軍勢を潰そうと動いており、二人は敵と会うことなく走っていけた。
そして、司令官の居る群れが視界に入った時……彼らの足元から白色の炎が広がり、群れを飲み込んでいった。
「……貪欲なる炎よ、灯れ、喰らえ。……汝は焦熱、汝は劫火。……魔女が望むは、灼熱をも焼く、終なる焔。」
その炎は、いち早く上空から近づいたメンカルの術式。
銃弾の形に圧縮された術式を撃ち込み、着弾と共に展開……それは燃えるモノを求めて広がり続ける、暴食の大火。
その中で、上空に投げ上げられる箱の姿があった。
「くっ、まさか一気に燃やされるとは。」
触手を伸ばし、別の生き物に運ばせようと目を向けた時、
「視えた、よ。」
「ぐああああ!」
箱のすぐ横で、七色の光を放つ突然の爆発が起こる。
ミアの狙い通り、箱は爆風で押し戻され……さらにすぐ横に、アテナが転移して現れる。
「あなたはそのまま、焼き尽くされるのがお似合いよ。」
「くっ!?」
触手を動かす間もなく、光の剣と水の刃の2刀に断ち切られ……炎の中へと押し戻されていく。
魔力の篭もるブーツでアテナが空を駆けて離れた時、屍兵の軍勢が炎の中へと飛び込んでいった。
「き、貴様、ら……!」
「ふふ、逃がしはしませんよ。そのまま消滅しなさいな。」
「貴様らああぁぁぁぁ!」
自身が焼かれることも気にせず、炎の中で箱を縫い付ける霧島の屍兵たち。
箱に詰められた悪魔の叫びはやがて途切れ……後には白い灰だけが残っていた。
「……みんな、ありがとう。……これで倒せたね。」
「ええ、おつかれさま。こちらこそ助かったわ。」
ふわりと降りてきたメンカルに、アテナも武器を収めて笑みを浮かべる。
そこに現れた霧島が周囲を見渡せば、こちらへ向かってくる別のモンスターの群れの姿が見えた。
「休む間もありませんね。だからこそ、地獄の古戦場と呼ばれるのでしょうが。」
「うん……早く、逃げない、と。」
そうしてミアが敵に背を向けて走り出した時、腐汁の中にブドウのような果実が見えた。
「……あれ、は?」
「お、噂の蓬莱の実じゃない? ラッキー!」
アテナがいち早く近づき、一つもぎ取る。
「これでお店の資金も何とかなるわ。」
「ふふ、それはよろしいことで。」
「……まだまだあるし、私も貰っていこうかな。」
「うん……わたし、も。」
……こうして、猟兵達は司令官の一人を打ち倒した。
地獄の古戦場での戦いは、猟兵の優位に進むことだろう。
帝竜戦役も道半ば……猟兵達は休む間もなく、次の戦場へと駆け出していった。
大成功
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