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帝竜戦役⑥〜傲慢な指揮官へ迫る凶刃

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #群竜大陸

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●地獄の古戦場
「ハハハ、蹂躙しろ! 総てを破壊しろ! 俺のモノにならぬならば価値など無い!」

 敵も味方も入り乱れる戦場でひときわ目立つ男が一人。蘇りしモンスターたちの首魁は傲慢な亡者の王であった。

「もっとだ! もっと殺せ!!!」

 彼の物を止める者はなく。たった独り戦場で奪い続ける。

●グリモアベースにて
「皆様、新たな戦場が発見されました」

 グリモアベースで猟兵たちを出迎えたのはアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)だった。アマータの説明では地獄の古戦場と呼ばれる戦場が発見され、そこに地獄から蘇ったモンスターを率いるオブリビオンがいるとのこと。

「件の戦場の乱戦ですと正面から戦うのは愚策でしょう。ですので当機は司令官の暗殺を提言します」

 正面から戦うのではなく裏に回り指揮官だけを討つ。確かにそれが最も効率がいいだろう。指揮官を喪えばモンスターたちも烏合の衆になり果て脅威ではなくなる。

「それと例の如くこの戦場にも財宝があるようです。蓬莱の実と呼ばれるそれは地獄の古戦場の腐汁の中でのみ育つ、人間の頭部ほどもある脈打つブドウのような果実です。食べた箇所が再生するという驚異的な特性から1個金貨650枚、日本円にして650万円の価値がありるとのことです」

 この果実を拾って換金するのもいいがその特性を活かすことで作戦を優位に進めることができるかもしれない。見つけた時は確保しておくのがいいだろう。

「この戦いはきっと意味のあるものでしょう。皆様、どうかご武運を」

 こうしてカーテシーと共に猟兵たちの転移が開始された。


灰色幽霊
 どうも、灰色幽霊です。
 暗殺は面倒なのでいつも脳筋プレイをします。

 といわけで今回はモンスター軍団の指揮官を暗殺していただきます。乱戦を潜り抜け、司令官に素早く接近することでプレイングボーナスが発生します。

 今回も倒すとドロップアイテムもあるようです。結構その辺に落ちているみたいなので拾いたい人はどんどん拾ってください。もしかしたら意外な使い道もあるかもしれません。

 注意事項などはMSページをご覧ください。
 それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『アクイラ・インペラートル』

POW   :    我が許す。構えよ、放て!
【剣を掲げるのを合図に纏う銃から一斉射撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    気に入った、ソレも我の物としよう。
【実力をコピーされた猟兵の複製体】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    我が命ず。不敬者を疾く殲滅せよ。
【故国の騎士達】の霊を召喚する。これは【地獄の炎で焼き尽くす剣】や【死のオーラで凍結させる弓矢】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はステラ・エヴァンズです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ガルディエ・ワールレイド
人々が持つ尊い価値に気づかず侵略しようとは片腹痛い
大人しく骸の海に還りな!

◆行動
最初に【黒竜の騎士】使用
武装は《怪力/2回攻撃》を活かす魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流
移動を重視し鎧は無く、耐水性ボディースーツ着用
戦争サバイバルで既に数百戦以上をこなした地域だ
その経験を活かして見つかりにくいルート選定
戦場で爆音など注目を集める事態が有れば《ダッシュ》で特に早く前進

蓬莱の実は発見できれば拾うし、その場合は後の使用を前提として《捨て身の一撃》を選択肢に

戦闘では、敵の剣を掲げる合図から機を図って銃弾の弾道を《見切り》、自分に当たる最小限だけを《武器受け》して《ダッシュ》
間合いを潰して司令官を狙うぜ


ナハト・ダァト
広大ナ戦場…なラ、この悪徳ガ敵していル
攪乱にハ、うっテつケだろうネ

悪徳の能力で雨に打たれた敵陣を
カエルやミミズ、カタツムリ等に変化させて戦場を攪乱

暗雲立ち込めた戦場で
闇に紛れる、迷彩と環境耐性の技能で身を潜め

ダッシュ、ドーピング、限界突破で指揮官へ接近

天候操作の雷撃効果範囲に到達したところで
カウンター、だまし討ち、捨て身の一撃の技能を用いた雷撃を放つ

敵が銃を展開した場合、突風操作で吹き飛ばす為の準備をしておく

雷撃には鎧無視攻撃、衝撃波、マヒ攻撃の技能を併用させ
後続の味方が追い打ちをしやすいよう弱らせておく

なニ、私ガ止メを与えル必要ハ無イ…
続く者ガ討ち取れバ、瓦解すル
私ハその舞台ヲ整えル迄サ


フランチェスカ・ヴァレンタイン
少々響きがアレですけれども… 頭を狙うのはセオリーですしね?

陽動がてら敵集団に一当て、ありったけの砲撃・爆撃の爆炎に紛れ、迷彩を纏って上方宙返りの要領で高高度への上昇を
飛翔ビットは地表に残し、偵察で指揮官の位置は随時捕捉しておきましょう
――では、高高度降下強襲で斬首戦術と参りましょうか

翼を折り畳んでのフリーフォールから、落下速度の頂点でUCを発動
フルバーニアで極超音速の域まで加速、地面を舐めるような急機動でランスチャージなり斧槍での切り込みを叩き込んで差し上げましょう

「ご機嫌よう、指揮官さん? そして、さような――らッ!」

…ソニックブームで周辺割と大惨事かもしれませんがまあ、些細なことですね?


エドゥアルト・ルーデル
皇帝は暗殺するもの
どんどん暗殺しちゃおうねぇ

乱戦でわちゃわちゃなんてしたくないよね!速攻魔法発動!【ファストトラベル】!
これで戦場の外縁部に位置する味方猟兵の元まで瞬間移動すれば面倒が無いですぞ

ハァイ皇帝、こんにちは死ね!
敵の皇帝には銃撃や【UAV】での爆撃と言った現代戦らしい戦い方で対応でござるよ!【複製】された時これがUCだと誤認させる目的でネ!お前は…もう一人の…拙者!
複製された自分への対処はお手の物でござる、何もせずとも現れたと思ったらサッと瞬間移動していくでござる
恐らく女の子のオブリビオンでも救いに言ったんじゃないっスかね、拙者ならやる
残された敵に鉛玉をプレゼントして任務完了!


トリテレイア・ゼロナイン
この戦場で将を討ち取れれば戦況を此方に有利に運べるでしょう
A&Wの人々の安寧の為、力を尽くすのみです

騎士のように戦うのは難しいかもしれませんが…

センサーでの●情報収集で戦場の敵将の居場所を把握
情報によると銃の斉射や剣や弓矢を装備した兵の物量戦が得意な様子
単騎で派手に戦う以上目立つ筈

装備していたUC起動し飛翔
最大時速7800kmで目指すのは敵の妨害が薄い上空、超高所からのスカイダイブで乱戦を迂回、装甲頼みの●シールドバッシュで突撃

不躾な参上は失礼!
将とお見受けしました、討ち取らせていただく

銃を●盾受けで防御後、装甲展開
格納銃器での●だまし討ち●スナイパー射撃で●武器落とし
そのまま接近、大盾殴打


支倉・新兵
乱戦を掻い潜って司令官だけを仕留める…得意分野ではあるね
…但し掻い潜り、迫るのは俺自身じゃなく弾丸が、だけれど

乱戦から離れた位置…【跳弾狙撃】射程内、身を隠せる場所があればよりいいけれど、迷彩マントを起動させ狙撃体勢を取る…俺は乱戦に巻込まれた瞬間に死ぬからね(目立たない、迷彩、地形の利用)

ターゲットデバイスでスコープ越しに…それから飛ばしておいたドローンも併用し乱戦の中から標的の位置を補足、戦場内の動きや地形等の各種情報分析を基に弾道計算(追跡、情報収集)の後、UC発動…古戦場内の敵や味方の武具、岩や地面などの地形…場合によってはドローンに跳弾させ標的まで、届かせる(スナイパー、暗殺、視力)



●戦場のターゲット

 戦場に満ちる死臭と腐汁。その中心にある男がいた。

「さぁ、お前らの死で地上を満たそうではないか!」


 その様子を遠方から眺める猟兵がいた。姿を隠すため迷彩マントに身を隠し、微動だにせず愛用の狙撃ライフルをターゲッティングデバイス越しに覗き込む支倉・新兵(狙撃猟兵・f14461)。

「……君はいかなくていいのかい?」
「拙者は後で合流するでござる! 今はスポッター故」

 もう一人はエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)と呼ばれる男。この2人が何を為そうとしているのか、それがわかるのはもう少し後のこと。2人は航空支援機を飛ばし戦場の様子を伺う。

 来るべき好機に備えて。


「でハ、作戦通りニ」
「ああ、よろしく頼むぜ」

 ナハト・ダァト(聖泥・f01760)とガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)は戦場の外れにいた。
 ガルディエはいつもの鎧姿ではなく、インナーの耐水性ボディースーツを身に纏うのみ。今回の作戦において鎧は邪魔になると考慮しての考えではあったが元よりガルディエほどの技量があれば乱戦とはいえ鎧が必要になる場面もそう多くない。
 愛用の魔槍斧と魔剣のみを携えてガルディエは戦場を進む。元よりこの戦場は別の戦いで訪れた場所。その時はモンスターたちしか相手をしていないが地の利はある。モンスターたちの影に隠れ、地形に身を隠し、騎士は王を討つべく戦場を進む。

「ん? 雲行きが怪しいな。まぁよい、お前たち進めぇ!」

 そんな中、戦場の空模様が変わる。暗雲が立ち込め、今にも一雨きそうな天気。確かにこの群竜大陸は空に浮かぶという性質上天気が変わりやすい。モンスターたちも天候の変化で士気が変わるような知能は持ち合わせていない。故に気にする必要はないと無視を決め込んだアクイラだったがそれが悪手だと気づくのは直後のことだった。

 降り注ぐ雨、しかしこれはただの雨ではなく、その雨に触れたモンスターたちは途端に蛙や蚯蚓に姿を変えてしまう。本来ならば有り得ないこの事象がアクイラに猟兵たちの存在を気づかせる。

「駄目だ駄目だ! 雨には触れるな! 濡れぬ様に進め! その雨はお前たちの姿を変えてしまうぞ!」

 口ではそう言うがアクイラ自身モンスターたちがどうなろうと知ったことではない。どうせ死ねば蘇る。逆に姿が変わったモノを踏みつぶしてくれた方がありがたいとすら思う。そんなことよりも問題は猟兵の存在。一人で来ているとは考えづらい。

「この混乱に乗じて俺を狙うつもりだろうな……」

 生前から幾度となく暗殺の脅威に曝され続けた王は冷静に己の現状を理解する。だが何人来たところで変わらない。暗殺者など全員殺してしまえばいい。来るのはおそらく地上と空、大穴で地中と言ったところだろう。

「ハハハ、来るがいい暗殺者ども! 俺はここにいるぞ!!!」



「作戦が開始された様です」
「では急ぎませんと」

 戦場の遥か彼方、上空を飛行する2つの物体。それはスラスタ付き追加装甲を身に付けたトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)と全身のバーニアをフル稼働させるフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)の2人だった。
 2人の役目は高高度からの奇襲。そのために発見される確率を少しでも落とすために戦場外の空域から飛翔する。まだ見えぬ戦場の様子は共有される仲間の航空支援機から。既に作戦の第一陣は動きだしていた。

「ヒュー! お医者サマが撹乱している隙にガルディエ殿と一緒に戦場を抜けて王の元へ! かっこいいでござるなぁ」
「問題はここからだ」


 暗雲が戦場の一部を覆い隠し、雨だけではなく落雷も発生する。戦場での雷は生死を分かつ。だがこれが猟兵側の攻撃である以上アクイラにできることは限られていた。

「チッ、そろそろあの雷が俺まで届くな……つまり暗殺者も―――」
「そう言うこった!」

 落雷の音に合わせアクイラの首へ迫る凶刃。ガルディエの振るう魔剣が降りぬかれる。

「来ると思っていたぞ逆賊ゥ!!!」

 しかしその一撃は纏う銃に阻まれ首へは辿り着かなかった。

「そして続けざまにィ!!!」

 迫る雷撃は近場にいたモンスターを引き寄せ盾にすることで防ぐ。

「いいな、実にいい。貴様らはまさしく俺の命を狙う者」
「流石にこれで終わらせてはくれねぇか」
「やれやれダよ」

 第一の矢は防がれた。しかしその後ろに控えるのは第二、第三の矢。
 接近したガルディエが武器を振るえば必然的にアクイラも応戦せざるを得ない。纏う銃を縦横無尽に操作することでガルディエの剣戟を抑え込む。

「死ねェ!!!」

 アクイラが剣を振りかざす。それに追従する様に銃口が全てガルディエへと向く。しかしその瞬間を待っていたのかのように吹き抜ける突風が銃を全て吹き飛ばす。
 ただ銃を吹き飛ばすだけでは意味がない。故にナハトはこの瞬間を待っていた。必殺の一撃を見舞うために銃が同じ方向を向く瞬間を。
 銃が無くなればアクイラを護っていた物も無くなる。態勢を立て直すためにもガルディエの攻撃から後退し、距離を取ろうとするアクイラ。

 そこへ暗雲を切り裂き現れる第二の矢。

 直上から落下と共に加速する2つの影。その速度は音速を優に超え、音を置き去りにして周囲に衝撃波を発生させる。

「不躾な参上は失礼! 将とお見受けしました、討ち取らせていただく!!!」

 加速が臨界に達すると同時にトリテレイアは推進剤の切れた追加装甲をパージ。シールドを構え勢いそのままにアクイラ目掛け落下する。

「ご機嫌よう、指揮官さん? そして、さような――らッ!」

 フランチェスカもフルバーニアから地面スレスレで急機動。超音速の斧槍を構えた突進はソニックブームで周囲のモンスターたちを一掃し、側面からアクイラの首を狙う。

 頭上、前方、側面から迫る第二の矢。

「貴様らは最高だァァァアアア!!!」

 瞬時にアクイラは前進する。不自然に空いた背後、そこに違和感を覚えたからである。

「チッ! しくじった!」

 その勘は当たっていた。トリテレイアとフランチェスカの強襲に合わせエドゥアルトはアクイラの背後へテレポートしていた。今回の本命は頭上のトリテレイアでも、側面から仕掛けたフランチェスカでもなく背後から突如として現れるエドゥアルトだった。しかしその奇襲も見破られ失敗した。苦し紛れにエドゥアルトは鉛玉をばら撒くがアクイラの命までは届かない。

「褒美に腕の一本や二本はくれてやる!」
「ここで落とす!」

 必要最低限の斬撃だけを回避し、急所への攻撃は自らの腕を犠牲に防ぐアクイラ。右腕が吹き飛び、左腕も使いものにはならなくなっていた。そんなことをしてもこの場から逃げきれるはずはない。そう思っていた猟兵たちに一つの誤算が生まれる。

 フランチェスカとトリテレイアの生み出したソニックブームが互いに干渉しあい一つの衝撃波として炸裂する。想定外の事態ではあったが何とか堪えた猟兵たち。
 対照的にアクイラはその衝撃波でその身体ごと大きく吹き飛ばされた。

「気に入った、ソレも我の物としよう!!!」

 身体中がボロボロになりながらも呼び出したのは猟兵たちの複製体。瓜二つのそれがアクイラを護る様に猟兵たちの前に立ち塞がる。

「悪趣味ですわね」
「立ちはだかるというのなら私自身と言え容赦はしません」

 斧槍とシールドを構え、自らの分身と向き合うフランチェスカとトリテレイア。

「結局こうなっちまったか」
「仕方なイ」

 アクイラの所持するこのユーベルコ―ドに関しては事前に情報を得ていた。だからこそこの事態を避けるべく立てた作戦だったのだがこうなってしまっては仕方ない。

「あー、お二人とももうちょい右でござる。そこ! そこでバッチグー!」
「せいぜい貴様ら自身と戦い続けるがいい」

 アクイラは複製体たちに戦場を任せ、自身は傷を癒すべく後退を図る。

「おや? 知らないでござるか?」
「……何をだ」
「皇帝は暗殺するもの。そして今回の拙者はスポッター! OKでござるよ新兵殿!」

 アクイラはエドゥアルトの言葉の意味がわからない。この状況で暗殺? この場にいる猟兵たちは複製体で足止めをしている。ソニックブームの影響で消し飛んだ周囲にそれらしい影もない。

「まさかっ!?」

 空に未だ漂う暗雲。吹き散らされ小さくなりはしたが雷の1発程度であればまだ放つことができる。

「私ハ舞台ヲ整えル迄サ」

 最後の落雷がアクイラへと降り注ぐ。もうすでに姿を変えるだけの力は残っていないがそれでも一瞬だけ動きを止める程度の威力はある。

 これで条件はクリアされた。最後に放たれるのは第三の矢。


「弾道、入射角……オールグリーン」

 新兵の手から放たれた弾丸はただ真っ直ぐ進む。しかしその弾道はアクイラではなく空を舞う新兵自身が操作するドローンへ。それもそのはず。新兵の位置からアクイラへは射線が通っていない。だからこそ狙撃にはひと手間を加えた。
 ドローンの装甲を滑るように跳ねた弾丸は角度を変え、エドゥアルトのUAVへ。またも装甲で跳弾し、角度を変える。跳弾を幾度となく繰り返し、弾丸はアクイラの元へと迫る。

 フランチェスカの斧槍の柄、ガルディエの剣の腹、トリテレイアの盾を経由した弾丸は無慈悲に、そして正確にアクイラの頭部を貫いた。

「な、ぜ……」

 力なく倒れ、塵となるアクイラと複製体。


 こうして古の戦場に立つ指揮官は一発の凶弾に止められた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月07日


挿絵イラスト