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チョコブン投げ祭り、開催!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●チョコに塗れて
 キマイラフューチャーのとある一角にて。
「あそこをコンコンしたら、チョコが出るぞ!」
「急げ!チョコを補充だ!」
 チョコ塗れになった街をキマイラたちが駆け巡る。彼らの狙いは勿論、チョコだ。しかし、食べるためではない。
「いたぞ!」
「しまった!」
「攻撃開始!」
 号令とともに、キマイラの一団は、別の集団に向けて、一斉にチョコを投げつける。
「うわぁあ!」
「やられたー!」
「くそー!ここは、俺に任せて先に行けー!」
 今、キマイラフューチャーは、空前のチョコ投げブームなのだ。

●チョコは投げるものではありません。
「というわけで、今、キマイラフューチャーの世界でチョコを投げ合う遊びが流行っているの」
 と、カナタ・アマガは、集まった猟兵に説明する。
 きっかけは、一本の動画だった。
「チョコをスタイリッシュに投げ合う競技を行う動画なの」
 カナタは、ホログラムにその動画を再生する。スタイリッシュにチョコを投げつけ決める様はキマイラたちには、イカしているようにみえるのだろう。
「おかげで、今年のバレンタインは、チョコを渡すんじゃなくて、チョコをぶつけ合うお祭りにされそうなの」
 カナタは残念そうに言う。ホログラムには、『チョコブン投げ祭り!』と宣伝する動画や広告が表示される。
「恋人達の幸せを妬む怪人の仕業よ!奴の卑劣な企みをぶっ壊しちゃって!」
 カナタの呼びかけに、「勿論!」と答える猟兵達。女の子は特に気合いが入っているようだ。
「まずは、この馬鹿なブームへの対処よ。チョコを投げつけるのが如何によくないか、みんなに宣伝するの!」
 チョコを投げつけあって、それが如何に危険かを宣伝したり、チョコを美味しそうに食べる動画、チョコを食べることを勧める動画なども有効になるとのことだ。
「ブームを邪魔したら怪人たちが邪魔しにくるわ!乙女の敵はお仕置きしちゃって!頼んだわよ!」
 かくして、猟兵達のバレンタインを取り戻す戦いが始まった。


夢月
 こんにちは。マスターの夢月です。バレンタインネタシナリオです。キマイラフューチャーでの冒険を一緒に楽しみたいと思います。
 第1章はチョコ投げをやめるように呼びかける活動です。例示されているも以外にもアイデアがありましたら、どんどんプレイングに書き込んで下さい。
 第2章、第3章は、バレンタインを憎み、チョコ投げを広めた怪人達との決戦です。勝って、キマイラフューチャーの乙女達に平和なバレンタインを取り戻してあげてください。
 それではよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『食べ物は大事にしよう!』

POW   :    力いっぱいぶん投げる!

SPD   :    狙いを定めてぶん投げる!

WIZ   :    頭を使ってぶん投げる!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

西院鬼・織久
【POW】
【心情】
まさか食べ物を投げて遊ぶとは
これに加わるのは些か気が引けますが、仕方ありません
二度とこんな真似ができないよう痛い目を見ていただきます

【行動】
ダークセイヴァー出身
食べ物で遊ぶなど言語道断
ひたすら全力でチョコレートを当てに行く

【戦闘】
「視力」を用いてどんな所にいるキマイラも見逃さない
「先制攻撃」で「怪力」を利用しチョコレートを全力投球
逃げようとしたら「ダッシュ」で追いかける
相手の方が素早いなら「影面」で捕える
空中にいる者も「影面」で捕え「怪力」で引きずり下ろす

相手が投げたチョコは「見切り」で回避
「武器受け」でチョコを受け止め、そのチョコを全力で投げ返す



「よっしゃ!いくぞー!」
「チョコをぶつけてやれー!」
 今日もまた、キマイラ達が、ストリートの一角で、チョコ投げバトルを始める。大量に集めたチョコが次々と投げつけられ、壁やキマイラ達をチョコ塗れにしていく。
「まさか食べ物を投げて遊ぶとは」
 その様子を建物の屋上から観察していた西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)は、目の前の光景に驚いていた。彼の出身世界、ダークセイヴァーでは、貴重な食糧がただのゲームに使われているのだ。食べる物がなく常に飢えに怯えていた元の世界と比べるといかに豊かか。猟兵として、改めて世界の違いを突きつけられたような思いだった。しかし、どれだけ豊かだろうとキマイラ達がやっている事は許されるわけではない。
「食べ物で遊ぶなど言語道断」
 織久は決意と共に、屋上から身を踊らせる。空中でくるくると回りながら、キマイラ達がチョコを投げ合っている中心に着地する。
「なんだ!?」
「援軍を呼びやがったな!?卑怯だぞ!」
「何!?そっちが呼んだんだろうが!」
 突然の乱入者に混乱するキマイラ達。そんな彼らを見回し、織久は、
「これに加わるのは些か気が引けますが、仕方ありません。二度とこんな真似ができないよう痛い目を見ていただきます」
と、宣告すると、同時に渾身の力でチョコを投擲した。
「おぎゃ!?」
「がはっ!?」
 まともに受けた二人のキマイラは、吹っ飛ばされ気絶する。
「こ、コイツ、なんて強さだ!」
「やべぇぞ!逃げろ!」
 仲間がやられたキマイラ達は慌てふためいて逃げ出そうとする。
「逃しはしませんよ」
 織久の眼は、キマイラ達をすでに捉えている。
「一人目」
「ひぃ…おごっ!?」
 逃げるキマイラの行き先に一瞬で先回りし、口の中に直接チョコを叩き込む。
「二人目」
「いやだー!うがっ!?」
 背中を見せて逃げていたキマイラの後頭部へ正確にチョコをヒットさせる。
「三人目、四人目」
「好き勝手しやがって!」
「これ以上やらせるか!」
 無謀にも織久にチョコをぶつけようと挑みかかる二人のキマイラ。織久は瞬時に背後をとる。
「なっ…!?」
「にっ…!?」
驚愕の表情を浮かべる二人にチョコをぶち当てる。
「五人目、六人目!」
 倒れたキマイラに見向きもせず空を睨む。二人のキマイラが飛んで逃げようとしていた。
「無駄です。…何人たりとも死の影より逃れる事能わず」
 影面。黒い影が宙を駆け、二人のキマイラを掴む。
「なんだと!?」
「や、やめてくれ!」
「ーふんっ!」
 無慈悲に影を引き寄せる。空中にいた二人のキマイラが地面に叩きつけられる。気を失った二人の口にそっとチョコを咥えさせる。
「食べ物を粗末にすることの愚かしさ…、これで少しは分かったでしょう」

成功 🔵​🔵​🔴​

唐木・蒼
チョコレートを投げてぶつけ合う…なんてもったいない!食べ物って「食べる」「物」なんだから粗末にしちゃダメなの、バチが当たるわよ!と言うか当てるわ!私が!!
あ、バレンタイン云々は知ったこっちゃないわ(色恋今は興味なし)
【POW】重視
百、千、万…億歩譲って投げるのはよしとしましょうひとまず。ぶつけてダメになるのがいけないから、なら投げられたのをキャッチして食べればいいんじゃないかな?贈る場合もそれでスタイリッシュ贈答みたいな。
なので投げ合ってるトコに乱入して空を舞うチョコレートを片っ端からインターセプト実食ね!口で直接、手で捕って、脚でトラップして、箸で捕まえて等々、あらゆる手段で食べ尽くす!!



 織久がキマイラたちを改心させていた頃、別の一角でも、キマイラ達がチョコ投げ対決を始めていた。
「やられたー!増援頼む!」
「弾幕薄いぞ!サボるなー!」
 バトルは白熱し、無数のチョコが飛び交う。そんな戦場に割り込む者がいた。
「お待ちなさい!!」
 唐木・蒼(喰らい砕くはこの拳・f10361)は、大音声でキマイラ達に呼びかける。
「な、なんだ?」
 堂々とした声にキマイラ達の手が止まる。
「チョコレートを投げてぶつけ合う…なんてもったいない!」
 ビシィと指先を突きつけて宣言する蒼。
「食べ物って「食べる」「物」なんだから!粗末にしちゃダメなの!バチが当たるわよ!と言うか当てるわ!私が!!」
 一気に持論をまくし立てる。
「お、お前、まさかバレンタイン派の奴か!」
「バレンタインにチョコを貰えるリア充の手先か!」
「あ、バレンタイン云々は知ったこっちゃないわ」
 さらっと世の乙女たちが聞いたら怒りそうな事を言い放つ。
「くっ、なんか知らんがお前からやっつけてやる!」
「撃てー!撃てー!」
「説得は通じないか…ならば仕方なし!」
 蒼目がけてチョコが飛んでくる。彼女はすっと目を細めてチョコの軌道を捉える。そして…、
「はい!はい!はい!」
 掛け声と共に、飛んで来たチョコを食べまくる。
「なに…!?」
「美味い!さぁどんどん来なさい!」
 口に付いたチョコを舐め取りながら、構える蒼。
「生意気な!」
「囲んで集中砲火だ!」
「俺たちの底力を見せてやるぜ!」
 蒼を敵と判断したキマイラ達の動きは早い。即座に蒼を取り囲むように位置どりをし、一斉攻撃の態勢に入る。
「ファイア!」
 号令と共に今度は統制のとれた集団攻撃を仕掛けてきた。
「ほっ!」
 蒼は、放たれたチョコの弾道を予測し、正確に口へと取り込む。しかし、数が多すぎてそれだけでは対処出来ない。
「ならば!」
 蒼が懐から取り出したもの。それは箸だった。口では届かないチョコはその箸で器用にキャッチし、食べる。箸でも届かない時には、足でチョコを蹴り上げ口でキャッチする。その様は華麗なダンサーのようだ。
「すっ、すげぇ…」
 イカす蒼の姿に感嘆の声をもらすキマイラもいた。
「……パクッ」
 蒼の様子を見ていたキマイラの一人が、手にしていたチョコを口に入れる。
「モグモグモグ…、甘い…」
 彼につられるように、他のキマイラ達もチョコを口にする。そして、思い出す。チョコは食べると甘い素敵な食べ物であることを…。

大成功 🔵​🔵​🔵​

平賀・美汐
チョコレートで遊ぶなんて何考えてるの! チョコレートってのは、バレンタインデーで女の子が男の子に思いを伝える大事な儀式。そしてチョコレートは女の子と男の子の橋渡しをするのに必要な祭具なのよ。絶対許さないんだから!
目立つ衣装に着替えてキマイラ達の目を私に引き付けるわ。そしたらSPDでちょこまか動き、障害物をうまく利用して隠れながら狙いをつけてチョコレートを投げてやるわ。サバイバルゲームみたいなのは得意なの。
・・・えっ? 衣装ってこんなのしかないの? フリフリのエプロンドレスって恥ずかしい。でもこうなったら
ヤケよ。その衣装を着て「チョコレートに謝りなさい!」って叫びながら投げ続けてやる!



平賀・美汐(幼い探索者・f06401)は、今回の事件のことを聞いて憤慨していた。「チョコレートで遊ぶなんて何考えてるの!」
 12歳の少女にとってそれは許しがたいことだった。
「チョコレートってのは、バレンタインデーで女の子が男の子に思いを伝える大事な儀式。そしてチョコレートは女の子と男の子の橋渡しをするのに必要な祭具なのよ。絶対許さないんだから!」
 そんな訳で、彼女は今回の事件にもっとも燃えている猟兵の一人と言えた。そんな美汐にとってキマイラフューチャーのストリートはもっとも得意とする戦場だ。建物がひしめい合い、入り組んだ通りになっているここは、障害物や地形を利用して敵を攪乱することが出来る。
「くそー!まてー!」
「どこ行ったー!?」
 美汐の作戦により、追っていた彼女を完全に見失うキマイラ達。
 上手くいったわね…!
 ストリートを駆けながら美汐は思う。彼女はキマイラ達の注意を引き付け、入り組んだ地形に誘導し、分断、各個撃破に持ち込むつもりだ。しかし、そのために用意された服装には、不満があった。
「なんで……こんな格好なのよー!!」
 思わず叫んだ彼女が着ているのは、フリフリのエプロンドレスだった。敵の気を惹くのには抜群だったが、恥ずかしすぎて、知り合いに見せられたものではない。
「もう、もう!こうなったら、やるしか、ない!」
 通路を駆け巡り、キマイラを発見する。
「くらいなさいぃ!!」
「なに、うわぁ!?」
 目にもとまらぬ早業で、チョコをヒットさせる。
「何が起こったんだ!?」
 いきなり味方がやられ、慌てふためくキマイラたち。
「あなたたちをこのままかえすわけにはいかない!私のために!」
 戦場のあちこちからいきなり現れてはチョコを投げつける。ヒットアンドアウェイ。キマイラ達は反撃する間もなく次々とチョコを受けていった。彼らはのちに恐怖と共に語ることになる。フリフリのエプロンドレスを着たチョコ投げクイーンのことを。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
相変わらず、この世界は楽しいね
【WIZ】
……さて、と。(削ってない小さな鰹節をチョコに埋め込んでいる)
行きますか。
え、これもチョコですけど?(真顔)

気長に1人1人潰していきますか。その為に目立ちにくい格好にしてきたし。
死角から投げて、頭上から投げて、キマイラの足元にも投げておく。転ばせる気満々。
基本的に別の人と戦ってる間に横槍を入れて行く感じかな。漁夫の利って言うの?

え? チョコが痛い?
当たり前でしょ鰹節埋め込んでんだから。
一部の世界では最も固い食べ物として有名だし。
てーか食べ物で遊んでるから痛い目合うんだよ当たり前だろ。

チョコは痛いものだし。
(とあくまで言い張る)
二度とこんなことすんなよー。



「相変わらず、この世界は楽しいね」
 目の前の光景を見ながら、鈴木・志乃(死を呼ぶ叫び・f12101)は愉快そうに笑う。彼女の目の前では、キマイラ達がチョコをぶつけ合っている。ここはキマイラフューチャー。訳の分からないことが何かの拍子に大ブームになる。実に話題に事欠かない世界だ。
「俺のチョコを喰らいやがれー!」
「くそっ、やられたー!」
 キマイラ達は真剣にチョコ投げ対決を楽しんでいる。
「こっちも真剣にやらないと失礼だね」
 そう呟いた志乃の手にもチョコが握られている。彼女は最初の標的を探して戦場を見回す。丁度単独行動をしているキマイラを発見する。
「…よし」
 彼女はそのキマイラに狙いを定め忍び寄る。
「来るならこい…キツい一撃お見舞いしてやるぜ…!」
 キマイラは敵チームを待ち構えるのに夢中で近づいてくる志乃には気づかない。
「えい!」
「がっ!?」
 志乃は、至近距離から相手の後頭部にチョコを投げつけると、チョコとは思えない鈍い音がして、キマイラは白目を向いてその場に倒れる。
「よしよし、次!」
 相手が気絶したのを確認してその場を離れる。
「おーい、準備できたか、っておわっ!?どうした!?」
 程なくして仲間を探しにきたキマイラ達は、無残な姿になった戦友を発見し驚く。慌てて駆け寄る。そして、一人がすぐそばに落ちていた割れたチョコの中にあるモノが入れられていたのを見て驚愕する。
「こ、これは…鰹節!」
 一部の世界では最も固い食べ物として有名なものだ。こんなものが当たったら無事ではすまない。
「誰が、こんなものを…!」
「バカ!上だ!」
 そして、彼はそのことによって、志乃に背中を晒してしまっていることに気づかない。
「隙あり!」
「がはっ!?」
 志乃は頭上からとびかかり、チョコを叩きつける。崩れ落ちる味方をみて叫ぶキマイラ。
「ちくしょー!やりやがったなー!?」
「鰹節を混ぜるなんて汚ねぇぞ!!」
「汚い?」
 志乃がゆらりと立ち上がる。
「何を言ってるのです?あなた方は、食べ物を冒涜する遊びを行ったんですよ?罰が当たって当然です」
 それは、キマイラ達にとって死の宣告のように聞こえた。
「う、うるせー!」
「やっちまえー!」
「やれやれ、こっそり行こうと思ったのですが、作戦変更ですね」
 溜め息一つ。次の瞬間、全てのキマイラに向けて一息のうちにチョコが放たれる。
「つ、つぇ…」
 バタバタと倒れるキマイラ達。
「二度とこんなことすんなよー」
 そう言い残して、志乃は戦場を去っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリカ・ブランシュ
(※アドリブ等歓迎)

蒼の手伝いに来てみたけど……。なんだか凄い光景ね……。
肝心の蒼に限ってはアクロバティックにチョコ食べてたし。
と、とりあえず……。チョコ投げるのやめさせればいいのよね?

「ちょっと!アンタ達なにチョコ投げてって……きゃっ!?こっちにまで投げてくるんじゃないわよ!」
飛んでくるチョコを避けたり、盾で弾いたりしながら説得できるように態勢を整えないといけないわね。
に、しても……うっとおしいほど投げてくるわね……。

「あーーー!もうっ!いい加減にしなさい!人の幸せ妬んだり、人に向かってチョコ投げつけたりしてるからアンタ達はチョコ貰えないのよ!女の子はそういうのチェックしてるんだからね!」



「うわぁ…ホントにチョコ投げてる…」
 エリカ・ブランシュ(寂しさに揺れる白い花・f11942)は、目の前の奇妙な光景に思わず声が出る。彼女の目の前では、予知で聞いた通り、キマイラ達がチョコを投げ合う遊びに夢中になっていた。
「えーっと、蒼はどこかなっと…あ、いた」
 友人を探して戦場を見回すと、目当ての人物はすぐに発見できた。
「うわぁ、何してんの、あの子。チョコ食べまくってるじゃない…」
 予想外の行動だが、流石は彼女と思えてしまう。飛んでくるチョコをアクロバティックな動きで食べるなんて自分には真似できない。
「あんなに食べたら太っちゃうじゃない…って言っても聞かないか。アタシはアタシでがんばらなきゃ。えと…と、とりあえず……。チョコ投げるのやめさせればいいのよね?」
 エリカはとにかく話をしてみることにする。
「あ、あのー、ちょっといいですかー?」
 エリカは、近くにいたキマイラに声をかけてみる。が、
「いくぞー!」
「やりかえしてやるー!」
 キマイラ達は、チョコ投げ対決に夢中で彼女の言葉に全く耳を貸さない。
「ちょ、ちょっと、少しはアタシの話を…きゃ!?」
 諦めず話しかけるエリカに、流れ弾ならぬ流れチョコが飛んでくる。ぎりぎりのところで躱す。
「あ、危ないじゃない…!こんな危険な遊びはさっさとやめて…やっ!?」
 飛んできたチョコを慌てて盾で防ぐ。ベチャッと、盾の表面にチョコがべっとりとつく。
「ちょっと!アンタ達なにチョコ投げてって……きゃっ!?こっちにまで投げてくるんじゃないわよ!って、うわっ!?」
 最初は外れてきたものが、だんだんとエリカを狙ったようにとんでくる。
「んっ…「あーーー!もうっ!いい加減にしなさい!」
 ついにエリカの怒りが爆発する。いきなりのことに、びっくりして手が止まるキマイラ達。
「人の幸せ妬んだり、人に向かってチョコ投げつけたりしてるからアンタ達はチョコ貰えないのよ!女の子はそういうのチェックしてるんだからね!」
「い、いや俺たちは…」
「いいから黙って座りなさい!」
「は、はい…」
 エリカの剣幕に気圧されて、おずおずと集まって座るキマイラ達。
「いい!?だいたいね!チョコっていうのはね…!」
 エリカのお説教は、キマイラ達が膝が痺れてもなお続いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『働き蜂戦闘員』

POW   :    御槍奉公
【槍】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    飛行モード
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    数で圧す
自身が戦闘で瀕死になると【さらなる増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「な、なんかやべーぞ!お、俺もうやめたー!」
「お、俺もだ!もうチョコなんて投げねぇー!」
「あぁ、チョコって美味いなぁ…」
「ふ、フリフリが…フリフリの悪魔がくる…」
「お、俺は、鰹節が飛んできたんだ。ほ、ほんとなんだ…」
「あ、足が…う、動けねぇ…」
 猟兵達の活躍により、チョコ投げブームは沈静化しつつある。これに危機感を覚えた怪人達が動き出した。
「お前たちかビー!我々の計画を邪魔するなビー!」
「チョコなんて許さんビー!」
「ハチミツの方がいいに決まってるビー!」
「カレーの隠し味にチョコなんて邪道ビー!」
「チョコ派の奴らは倒すビー!」
 蜂の姿をした怪人達は、猟兵達に襲い掛かった。
平賀・美汐
あんたたちのせいね!
あんたたちがヘンなことしなかったら、私はこんな格好(フリフリのエプロンドレス)しなくて良かったのに!
もう許さない、この恥ずかしさ、あんたたちをぶちのめして晴らしてやる。
ダガーを構えて蜂怪人に突撃、SPDで翻弄しながら、ユーベルコード『シーヴズ・ギャンビット』で攻撃するわ。囲まれないように位置取りに注意しながら一対一の状況を作って、ヒットアンドアウェイを繰り返して攻めるの。
・・・あっ、エプロンドレス着たまま戦ってた。
(戦闘が終わってホッとしたところで自分の格好がフリフリのエプロンドレスのままだったことに気付き、真っ赤になります)



「お前の相手は俺だビー!」
 平賀・美汐の前に立ちはだかる。
「あんた達のせいよ…」
 美汐が低い声でつぶやく。
「何言ってるビか?」
「あんた達のせいだって言ってるのよ…!」
 キッと、蜂怪人を睨み付ける。
「あんた達のせいで!私が恥ずかしい格好を!しなきゃ!いけなくなったのよ!どうしてくれるのよ!!」
 さっきの出来事に溜まりに溜まった不満をぶつける。
「そ、そんなこと、俺には関係ないビー」
「うるさい!責任とれ!」
 言うや否や、即座に蜂怪人に接近する。
「速いビー!?」
「乙女の怒りを知りなさい!!」
 有無を言わさず、高速の一撃を叩き込む。シーヴズ・ギャンビット。怒りに燃えていても戦い方は冷静で、美汐は蜂怪人の防具の隙間を正確に狙う。
「や、やられた…ビ…」
 ドサリと倒れる怪人。
「ハチオー!!」
「よくもやってくれたビー!」
「敵討ちだビー!」
 蜂怪人達が、美汐に襲いかかる。しかし、彼女はすぐさま身を翻し、彼らの視界から消える。
「どこいったビか!?あがっ!?」
 キョロキョロ見回す蜂怪人の後ろから一撃。そしてまた一旦引いて次の獲物を狙う。まさに、蝶のように舞い、蜂のように刺すヒットアンドアウェイ。蜂怪人達は為すすべもなく全滅した。
「ふぅ…って、私この格好のままじゃん!は、恥ずかしー!」
 ふと我に返って一人赤面する美汐であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
カレーの隠し味はチョコ派です(半ギレ)
……てーかどーやったらそんなことで人を襲えるわけ!

さて、皆一気に倒したいとこだね
可能なら高い建物を陣取って、そこから飛び降りる。オラトリオの翼で空を飛びつつ敵を思いっきり挑発するよ
手持ちのマイクも使えたら使っていくね
マジハチミツ派とかお子ちゃまー!
チョコの方が深みとコクが出るし旨いよっ!
絶妙にマイルドになったルーは専門店みたいな味だし
ハチミツしか分からない可哀想な人たちー!
表情豊かに煽っていこう☆

限界ギリギリまでひ、き、つ、け、て…
ユーベルコード発動
【衝撃波】も合わさってえげつないことになると、いいな?
近距離の敵は【オーラ防御】で何とか低ダメージにしたい!



「怪しい奴を発見ビー!」
 蜂怪人達は、鈴木・志乃を発見すると、降下して彼女を取り囲む。
「お前に聞きたいことがあるビー」
「なに?」
 志乃は不機嫌そうに尋ねる。
「お前は、カレーの隠し味に何をいれる?」
 志乃は、はぁーと溜め息をつくと、にっこりと笑顔をつくり、
「チョコに決まってるじゃない」
と答えた。
「こいつはチョコ派だビー!」
「許さんビー!」
「生かして帰さんビー!」
 志乃の返答に、彼女を敵とみなす蜂怪人達。
 はぁ、何なのよこいつら。てーかどーやったらそんなことで人を襲えるわけ!信じられない!
 身勝手な怪人達に怒りを覚える。
「相手してあげるわよ!」
 翼を広げ、舞い上がる。
「追うビー!」
 蜂怪人達も再び羽根を震わせ、志乃を追う。
「マジハチミツ派とかお子ちゃまー!」
 志乃がいつの間にか手にしたマイクで蜂怪人達を挑発する。
「チョコの方が深みとコクが出るし旨いよっ!絶妙にマイルドになったルーは専門店みたいな味だし!ハチミツしか分からない可哀想な人たちー!」
「ムカー!むかつくビー!」
「ハチミツをバカにするなんて許さんビー!!」
 志乃の挑発に簡単にのった蜂怪人達は、一塊となって突撃する。
 まだまだ…もっと、引き付けて…今!!
「今日もげんきにいっくぞおおおおおおおおおおおおあああああああああああああああ!!!!!」
 魂の叫び。マイクで拡声されたソウルフルなシャウトが放たれ、蜂怪人達を襲う。
「な、なんだこれは、う、うわああああああビー!!」
「み、耳がビー!!」
「チョコ派なんかに負けるとはビー!」
「覚えてろビー!!」
 志乃の必殺技を諸に受けた蜂怪人達は吹き飛ばされていった。
「ふー、スッキリした」
 志乃はさわやかな表情で汗をぬぐった。

成功 🔵​🔵​🔴​

唐木・蒼
エリカ・ブランシュ(f11942)と連携

大丈夫よエリカちゃん、あれ人型だから…下手なコスプレっぽくて虫感皆無で遠慮なくぶん殴れるわ!
ハチミツ、確かにいいわね。でもチョコレートにはまた違った良さがあるの、優劣なんてナンセンス、何にもわかってないってね!
【POW】重視
まずはエリカちゃんが纏めてくれるのを待って、タイミング合わせて突っ込んでUCで一網打尽を狙いましょう。飛んで火にいるってね。
地上戦ではエリカちゃんの援護受けつつボディを狙ってあらゆる攻撃を叩き込むわ。あの顎はねーちょっと痛そうだから。
空中戦ではエリカちゃんの援護、布槍でエリカちゃんの姿隠したり火焔で威嚇したり。近くに落ちたら追撃!


エリカ・ブランシュ
(※アドリブ等歓迎)
唐木・蒼(f10361)と連携。

……なんか変な虫みたいなの出て来たけど……。蒼、平気?
とりあえず、アタシがアイツ等の攻撃を【盾受け】しながら【おびき寄せ】て纏めてみるから、蒼は一気にドカーンッとやっちゃいなさい!
その後も、基本的には蒼が攻撃に集中出来るように蒼への攻撃を【かばう】ようにするわね。

空を飛んだ敵に対してはアタシがArtemisで撃ち落としてやるわ!
その間の援護と、落ちて来た奴への追撃は蒼に任せるわよ!



 唐木・蒼とエリカ・ブランシュは、蜂怪人達に囲まれていた。
「お前たちビか?」
「我らの計画を邪魔する奴は許さんビー」
「チョコ派からハチミツ派に改心させるビー」
 蜂怪人達は、喚く。
「……なんか変な虫みたいなの出て来たけど……。蒼、平気?」
 エリカは、蒼のことを心配する。彼女は、虫が大の苦手なのだ。
「大丈夫よエリカちゃん、あれ人型だから…下手なコスプレっぽくて虫感皆無で遠慮なくぶん殴れるわ!」
 エリカを安心させるように、拳と拳を突き合わせて笑顔を浮かべる蒼。
「さぁ、駆除しちゃいましょ!」
「えぇ!」
「ビー!生意気な奴らビー!」
「やっちゃうビー!」
 蜂怪人達が、とびかかる。エリカがすかさず前に出る。
「蒼を傷つけさせないんだから!」
 覚悟とともに、盾を構える。
 カ――――――――ン!
 盾と槍がぶつかり、甲高い音を立てて槍が弾かれる。
「か、硬いビー!?」
「今よ!蒼!」
「喰らいなさい!ーーーーッ!」
 エリカがサッと後退すると、蒼が声にならない雄叫びをあげる。それは衝撃破となって、蜂怪人達を吹き飛ばす。
 ハウリングインパクト”咆哮衝撃”。
「がはっ…!?」
「な、なんて声、ビか…」
 蜂怪人達が、蒼の攻撃に戸惑う。
「さぁ、どんどんかかって来なさい!」
 蒼がニヤリと笑って挑発する。
「そ、空から行くビー!」
「一斉攻撃だビー!」
 蜂怪人達は、空に飛び上がり再び攻撃の態勢を整えようとする。
「空か…エリカ、いける?」
「任せて」
 エリカは、レイピアを構える。
「狙いは外さないんだからっ!」
 レイピアから、巨大な光の矢が放たれる。MagicCode・Artemis。光の矢は蜂怪人を貫いて撃ち落とす。
「い、たたた、ビ」
「まだよ!」
 墜落した蜂怪人に、蒼が迫る。
「このっ、くらえビー!」
「無駄っ!」
 蜂怪人が繰り出した槍を、蒼は腰布をほどきふるう。布槍。普段は柔らかい布も達人がふるうことで武器となる。布の槍は、蜂怪人の槍を弾き、叩き落す。
「はぁああああああ!」
 隙を見つけた蒼は、拳を叩きこむ。彼女の素手は、狐の妖力で強化されている。
「ぐはっ!?」
 蒼の拳は、蜂怪人のボディにめり込んで、怪人はそのまま宙を舞う。
「さぁ、どんどんいくわよ!覚悟しなさい!」
 二人の連携の前に、次々と蜂怪人達は倒れていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

西院鬼・織久
【POW】
【心情】
我等の前に姿を見せた以上、喰われる覚悟はできていよう
食い物に貴賤無し
我等も糧に貴賤は求めぬ
一匹たりとも逃さず喰らい尽くしてくれよう

【戦闘】
「先制攻撃」で「殺意の炎」による牽制
最も怯んだ敵を狙って「ダッシュ」の勢いを乗せ「串刺し」
そのまま「二回攻撃」で周囲の敵ごと「範囲攻撃」の「なぎ払い」
生き残っている敵がいれば「傷口をえぐる」で追撃
敵が武器の射程範囲外にいれば「影面」で拘束
「怪力」を活かして自分の方に引き寄せて「なぎ払い」「傷口をえぐる」
素早い敵は「残像」を使った「フェイント」を入れて攻撃する
敵の攻撃を「見切り」「武器受け」
防ぐと同時に「カウンター」も狙って行く



 西院鬼・織久は、蜂怪人達を、腕組みして堂々と待ち受ける。
「我等の前に姿を見せた以上、喰われる覚悟はできていよう」
 蜂怪人達に問いかける。
「何を言ってるビかー!」
「訳がわからんビー!」
「食い物に貴賤無し。我等も糧に貴賤は求めぬ。一匹たりとも逃さず喰らい尽くしてくれよう」
 織久の言葉に、言いようのない恐怖を感じる蜂怪人達。
「や、やっちまえビー!」
 恐怖を振り払うように自分達を鼓舞し、挑みかかる。
「我等が怨念尽きる事なし」
 織久から、黒い炎が放たれる。彼に宿る怨念と殺意の炎だ。業の名を『殺意の炎』という。
「ぎゃあああああ!?」
 蜂怪人の一人が、黒い炎に包まれもがき苦しみ、やがて倒れる。
「さぁ、次だ」
「い、いやだビー!」
「死にたくないビー!」
 蜂怪人達の士気は完全に崩壊した。逃げ出すモノ、やけになって突っ込むモノ。反応は様々だが、まともな連携をとれていない。織久は、悠々と確実に倒しにかかる。手近にいたものを闇器、百貌で貫く。そのまま、闇焔を手にして周囲の者たちごと薙ぎ払う。攻撃の間隙をぬって襲い掛かってきた者の攻撃は、残像を残し、背後に回って一撃。あるいは、闇焔で受けてそのまま武器ごと切り裂く。
「逃がしはしない。封じろ、影面」
 逃亡する者には、黒い影が伸び、拘束、引き寄せる。そして、手にした大剣、黒椿で一閃。
「この程度か…」
 怪人達が倒れ伏す中、一人佇む織久は、悪鬼羅刹のようだった。
 

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『海神ポセ男』

POW   :    ヒッポカムポスわっしょい
自身の身長の2倍の【金色のたてがみをもつ海馬の引く馬車 】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD   :    クロノス激おこ
【触手の先】を向けた対象に、【麻痺状態にする電撃】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    アムピトリテさまさま
【毒を持つ蟹足】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はレド・ダークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 蜂怪人達を退けた猟兵達の前に、海神ポセ男が立ちはだかる。
「バレンタインなんて嫌いだ!!!!!」
 彼は慟哭する。
「チョコをもらうリア充なんか爆発してしまえばいいんだ!!どいつもこいつもうかれやがって!」
 彼はいきなり独白し始める。
「チョコなんてこの世から消してやる!!」
 
鈴木・志乃
待ってたよ

【真の姿を解放】

言っとくけど、私彼氏いなければ好きな人もいないの
でも人が幸せそうにしてる姿は凄く好き
だから、恋路を邪魔したアンタはマジで許せない!
てか妬みとかお子ちゃまか!

UCでその長い手足も、髪も全部縛り上げる
縛ってがんじがらめにして、そのまま床に叩きつけてやるよ!

敵の長い触手が届かないよう、戦闘中は常にリーチを気にするよ
縦横無尽に飛び回り、撹乱させながら確実に一回ずつ縛り上げて行く
まじお前の触手絡まればいいのに

近づかれたら手持ちの鈴蘭を活けた水でもかけてやる【毒使い】
もしくはまたシャウトして【衝撃波】攻撃かな

恋する人たちの想いよ届け!
皆の【祈り】がお前を裁く!



「待ってたよ」
鈴木・志乃は、不敵な笑みを浮かべて、海神ポセ男に相対する。
「お前はなんだぁ!?俺を邪魔する気かぁ!?」
「あんたには、言いたいことがあるのよ!!」
気合の声とともに、真の姿を解放する。志乃の存在感が、今までのソレとは比較にならないほど大きなものとなり、あまりの迫力に、海神ポセ男も一瞬怯む。
「最初に言っとくけど、私、彼氏いなければ好きな人もいないの!!」
「へ?」
突然の告白にポカンとなるポセ男。
「でも人が幸せそうにしてる姿は凄く好き!だから、恋路を邪魔したアンタはマジで許せない!」
海神ポセ男の計画を真っ向から否定する。
「お前に俺の気持ちが分かるかぁあああああ!!」
「分かるわけあるかあああああああ!てか妬みとかお子ちゃまかぁああああああ!」
志乃の意見は、まったくの正論だった。
「うるさいうるさいうるさぁいいいいー!!」
海神ポセ男は、八つ当たりのように、触手と蟹脚をめちゃくちゃに繰り出す。
「死んじまえぇええええ!!」
 海神ポセ男の怒りをそのまま受け継いだように荒々しく襲いかかる無数の足。だが、志乃はそれに臆することなく、寧ろ更に怒りを増幅させる。
「うるさいのよ!お前の罪を償わせる!」
 志乃の意志に応えるように光の鎖が次々と宙を舞い、ポセ男の足を拘束していく。
「なにぃ!?」
 ジャッジメント・チェイン。志乃の怒りに呼応して相手を拘束する彼女のとっておきの業だ。
「恋する人たちの想いよ届け!皆の“祈り”がお前を裁く!」
 鎖を全力で引き、海神ポセ男はビルに叩きつけられた。

成功 🔵​🔵​🔴​

西院鬼・織久
【POW】
【心情】
食い物の恨みは恐ろしいのです
たかが嫉妬で食料を無駄にするとは
俺個人としても許しがたい
せめて我等の糧となるがいい

【戦闘】
「先制攻撃」の「影面」を使用
拘束に成功したら「ダッシュ」の勢いもつけ「串刺し」で縫い留める
「二回攻撃」「傷口をえぐる」で追撃
抵抗が激しく接近が難しいなら「怪力」で振り回す
壁や床に叩きつけ「殺意の炎」と「なぎ払い」で牽制
麻痺攻撃、馬車の突撃は「残像」を利用して「見切り」
残像に気を取られている間に接近して「串刺し」
蟹足の直接攻撃は「武器受け」で防ぎ、「カウンター」を狙う



「食い物の恨みは恐ろしいのです。たかが嫉妬で食料を無駄にするとは…覚悟は出来てるだろう」
 海神ポセ男の身勝手な言葉に静かに怒りを燃やす西院鬼・織久。
「貴様の下らん嫉妬の為、浪費されたもので俺の世界の者達がどれだけ救われたか。俺個人としても許しがたい。せめて我等の糧となるがいい!!」
 そう言い切ると、織久は『影面』を発動させる。黒い影が次々と海神ポセ男に手を伸ばす。
「小癪な!!クロノスは激おこだぁあああ!!」
 ポセ男も触手を伸ばし、電撃を放つ構えを見せる。が、織久の方が一手早い。黒い影がポセ男の触手を縛り上げ、動きを封じる。
「くそっぉお、はなせぇええええ!!」
「我等がそれを許すと思うか?」
 身動きのとれないポセ男に、織久が迫る。
「百貌」
 織久の手にいつの間にか現れた槍を、一突き。その場に拘束する楔とする。
「黒椿」
 影から飛び出してきたような大剣を振り下ろす。苦痛の悲鳴をあげるポセ男。
「闇焔」
 最後に現れた大鎌。ポセ男にはその姿が死神に見える。
「地獄で後悔するといい」
 そう言い放ち、鎌で一閃。ポセ男に深手を負わせるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

平賀・美汐
この格好(フリフリのエプロンドレス)恥ずかしいけど、もうこうなったらこのまま行くわ。ヤケよもう!
大体あんたがモテなくてひがんでるだけじゃない、他の人を巻き込まないでよね全く。
ユーベルコード『コード・レプリカ』で【もう一人の私】よ呼び出して、二手に分かれてちょこまかと動き回って隙を作るわ。もう一人の私もやっぱりフリフリのエプロンドレスなのね・・・(ショック)。
好きができたら二方向から二人同時にダガーで一刺し。私からのプレゼント、満足頂けたかしら?
チョコレートは女の子と男の子を繋ぐ神聖な祭具なの。あんたも彼女が欲しかったら、チョコレートを女の子に渡しなさい。きっと上手く行くわ。



「いててぇ、よくもやりやがったなぁ…」
「アンタが、この事件の犯人ね」
 傷を負った海神ポセ男の前に立ちはだかる少女がいた。平賀・美汐である。
「エプロンドレスの美少女が、俺のところにぃ!?キタコレ!!」
「うっさいわね!!好きでこんな格好してるんじゃないわよ!!」
 自分が気にしていることを指摘され、真っ赤になって抗議する美汐。そんな仕草も可愛いと言われるところだが、生憎とこの戦場でそんな茶々を入れてくる者はいない。
「大体!!あんたがモテなくてひがんでるだけじゃない!!他の人を巻き込まないでよね!!全くもう!」
 美汐の容赦ない言葉が、ポセ男のガラスのハートに次々と突き刺さる。
「う、うるさああああい!エプロンドレスのメイドでも許さんぞ!!」
「だれがメイドよ!あんたなんか私が成敗してやるわ!おいで!もう一人の私!」
 コード・レプリカ。自身の分身を創り出す。
「…って、やっぱりもう一人の私もフリフリのエプロンドレスなのね…」
「う、うるさいわよ…私が着てたんだから、私もそうなるに決まってるじゃない!なんでこんな格好してるのよ!?」
「しょ、しょうがないでしょ!?私だって着たくなかったわよ!」
 同じ顔同士が言い争いを始める。
「お、お前ら、俺を無視するなあああああああ!!」
 放って置かれたポセ男が怒りに任せ、蟹脚で突撃を開始する。
「うるさい!」
「乙女の会話を邪魔するな!」
 二人の美汐は、全く同じタイミングで、その場を離脱し、攻撃を回避する。そして、一方は上から、もう一方は下から、瞬時に間合いを詰め、ダガーを突き出す。関節を狙った一刺しを受け、ガクッとバランスを失い崩れ落ちるポセ男。
「ぐっ…う、動けない…」
「私からのプレゼント、満足頂けたかしら?」
 二人の美汐が、ポセ男を見下ろす。
「チョコレートは女の子と男の子を繋ぐ神聖な祭具なの。わかる?」
「あんたも彼女が欲しかったら、チョコレートを女の子に渡しなさい。きっと上手く行くわ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

唐木・蒼
エリカ・ブランシュちゃん(f11942)と行動

やーっとお出ましね。正直あんたの主張とかバレンタインとかどうでもいいのよ、チョコレートを…食べ物を貶めた償いをしてもらうわよ!行こうエリカちゃん!
連携して、自分達の得意を押し付けるように戦いたいわね。
エリカちゃんの遠距離攻撃に紛れて急速接近、まず挨拶代わりにUCを叩き込む!注意がこっちに向いたら付かず離れず、布槍や拳で牽制してエリカちゃんの攻撃のサポートね。注意がエリカちゃんに向いたら即UCぶち込み。囮と本命攻撃が目まぐるしく入れ替わる様にして情報処理能力をパンクさせて、混乱させて叩きのめしてあげるわ!


エリカ・ブランシュ
アイツが今回の元凶って事ね!
変な事を流行らせる奴なんてさっさと倒しちゃいましょ、蒼!

アイツとの戦いは蒼に近距離戦を任せて、アタシは遠距離から攻撃に専念するわね。
蒼が不意打ちで強襲出来るようにArtemisを使いながら戦ってアイツの気をアタシに向けさせるわ。
蒼の強襲の後にアイツの気が蒼に向いたら今度はアタシが不意打ちのArtemisをアイツの頭に撃ち込みたいところね。
あとは気を引いてない方がアイツに不意打ちをするを繰り返しでいくわよ!
「どっちかを狙えばどっちがに狙われるこの状況。アンタに突破できるかしら?」



「くそおおおおどいつもこいつも俺を馬鹿にしやがってぇえええええ!!」
 海神ポセ男は怒り狂う。
「アイツが今回の元凶って事ね!」
 エリカ・ブランシュは、そんな敵も様子を観察して言う。見たところ、あと一息で倒せるだろう。
「変な事を流行らせる奴なんてさっさと倒しちゃいましょ、蒼!」
「えぇ!行こうエリカちゃん!」
 唐木・蒼も拳同士を打ちつけて答える。
「お前らなんか潰れちまえぇえええええ!!ヒッポカムポスわっしょい!!!!」
 金色のたてがみをもつ海馬の引く馬車が天より舞い降り、海神ポセ男の前に仰々しく降り立つ。主人を乗せた場所は猛然と突撃を開始する。エリカと蒼は左右に分かれ、回避行動をとる。
「逃すかぁあああ!」
 馬車は一度二人を通り過ぎ、旋回して再び突撃する。
「これでも喰らいなさい!」
 MagicCode・Artemis。エリカのレイピアから光の矢が放たれる。正面から馬車に直撃。が、四散する。それでも構わずエリカは撃ち続ける。
「ぎゃはははは!そんなもんきくかぁあああ!!」
「こっちよ!」
 エリカの攻撃に気をとられていたポセ男は、近づいてきていた蒼に気づかない。
「正直あんたの主張とかバレンタインとかどうでもいいのよ、チョコレートを…食べ物を貶めた償いをしてもらうわよ!」
 そう言いつつ、馬車の横っ腹に蹴りを入れる。
「うぉお!?」
 横転しそうになるのをどうにか堪える。が、その進路は大きくエリカから逸れる。
「よくもやったなぁあああ!!」
今度は怒りの矛先を蒼に向ける。
「突撃ぃいいいあだぁ!?」
 その矢先、エリカからの光の矢を受ける。
「どっちかを狙えばどっちがに狙われるこの状況。アンタに突破できるかしら?」
 交互に敵の注意を引きつける作戦。冷静な状態ならば、触手攻撃などで両方を狙うなどしただろう。しかし、頭に血の上った今のポセ男にそんな判断力はない。
「そろそろトドメ!」
「おぅ!?」
 左拳で馬車が宙に舞う。蒼の右の拳が輝きを放つ。
「ぶっ飛べえええええええ!!」
 ワンツーフィニッシュ“二連拳骨”。落下してきたポセ男に渾身の一撃。
「おべらぁああああああああ!?」
 ポセ男と彼を乗せた馬車は悲鳴をあげて、空の彼方へと消えていった。

 こうしてバレンタインを阻止しようとする怪人達の恐るべき計画は潰えた。
 キマイラフューチャーの乙女達も安心して思いを届けることが出来るだろう。
 願わくは、猟兵達にも素敵な思い出が出来ますように。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月01日
宿敵 『海神ポセ男』 を撃破!


挿絵イラスト