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集え! 火力に自信のある者たちよ!

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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 一本の巨木を前に、アルダワ魔法学園の男子生徒が剣を構え、精神を研ぎ澄ましていた。
 この相手に生半可な攻撃は無意味、全力での攻撃でなければ効果はない。
「頑張って! 貴方ならできるわ! ……たぶん」
「お前の剣に斬れない物なんてないぜ! ……きっと」
「ふふ、貴方の剣技の前に、この巨木が倒れる未来が見える……気がする」
「お前ら、応援したいのかやる気削ぎたいのかどっちだよ!?」
 後ろでヤジを飛ばす仲間たちを叱りつけ、改めて、男子生徒は目の前の巨木へと剣を振るった。
 その一撃は鋭く、これまでの仲間たちの攻撃によって、巨木が僅かに傷ついていた箇所へと、狙い違わず命中する。
 甲高い音が響き渡り、剣を振り切ったその手には確かな感触が残った。
 一拍遅れ、硬い物が地面に落ちる音が鳴り―――男子生徒は、膝をつく。
「お、俺の剣ーーーーー!?」
「「「やっぱダメだったかー」」」
「お前らなぁ!?」
 折れた剣を手に叫ぶ男子生徒を連れて、その一団はすごすごと迷宮から撤退していった。


「というわけで、アルダワ魔法学園に向かって欲しいんだっ」
 そう言うと、エスペラ・アルベール(元気爆発笑顔の少女・f00095)は猟兵達へと今回の目標について説明しだす。
「今回の迷宮は三層に分かれていて、三層目に迷宮変質の原因になっているオブリビオンがいるみたいっ」
 一層目には生徒達が攻略を断念した巨木、二層目にはひたすらに数が多いゴーレムが待ち構え、侵入者の進行を防ごうとしている。
「一層目の巨木なんだけど、特殊な防御壁が働いてるみたいで、燃やしたり斬ったりとかが簡単にはできないみたいなんだ」
 簡単に言えば、「全ての攻撃が打撃扱いとなる」らしい。
 巨木の強度は、猟兵であろうとも容易く打ち破ることはできぬほどで、その突破には、純粋に高い攻撃力が必要だ。
「それを越えれば、二層目のゴーレムと、三層目のオブリビオン……なんだけど、こっちもなんだか防御が硬いみたい」
 具体的には、ゴーレムは数を増やし続けてくるので殲滅力が必要となり、オブリビオンは一時的に無敵となったり、こちらのユーベルコードを相殺してくるなど、いかにして防御を掻い潜るかが鍵となる。
 そこまで説明すると、エスペラは、うーん、と唸り。
「なんていうか、こっちの力を試すような感じだよね。ちょっと奇妙な相手だけど、みんなならきっと勝てるはずっ! 頑張ってねっ!」
 最後にはいつも通りの笑顔で、猟兵達を送り出した。


芳乃桜花
 火力はいいぞ! 芳乃桜花です!

 今回の構成は、一章では動かぬ巨木相手にどでかい一撃を、二章では無数に増える相手への殲滅力、三章では相手の持つ数多の防御術を掻い潜り有効打を与えられるか、などと、ひたすら攻撃面について重視するシナリオとなっております。
 もちろん、火力担当の猟兵が全力で攻撃できるよう支援をする、などといった役に回って頂くのもありです、支援役は大事。

 それでは、皆様のプレイング、お待ちしております!
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第1章 冒険 『通せんぼのお邪魔大樹』

POW   :    気合いで壊す!

SPD   :    周りの状態を調べる

WIZ   :    有効な手段を考える

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

宇冠・龍
由(f01211)と一緒に参加します ※別行動でも構いません

「雨垂れ石を穿つ、たとえわずかな力だとしても、重なればより大きな効果を生み出すことでしょう」

【驪竜之珠】で猟兵の方々全員をサポートします。少しでもお力添えになればと
この場にはこの地には、無念に戻っていった生徒さんたちの呪詛がこもっていますので、それをお借りし、更なる力と致しましょう




 巨木を前に集まった猟兵達の中で、最初に動きを見せたのは宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)であった。
「逆巻け逆巻け珠の霊、燻し晦まし機を満たせ」
 驪竜之珠。
 龍のユーベルコードであるその力によって、猟兵達の身体に力が宿る。
 死霊術士かつシャーマンである彼女は、この場に残る、巨木を前に撤退するしかなかった生徒達の無念をも拾い上げ、力に変えていく。
 彼女の持つ、光を吸い込むと思えるほどに黒い竜玉が鈍く輝き、龍の力を更に引き上げ。
「……っ!」
 突如その表情に苦悶の色が走り、小さく咳き込んだ。
 彼女のユーベルコードは、その絶大な支援能力と引き換えに、その身になんらかの呪いを刻み込む。
 母を心配して、慌てて側に寄ろうとした娘を手で制し、龍は己の力を猟兵達へ注ぎ込むことに集中する。
「雨垂れ石を穿つ、たとえわずかな力だとしても、重なればより大きな効果を生み出すことでしょう」
 自身が傷つきながらも支援に徹するその姿に、猟兵達はそれぞれ武器を構え、よりいっそうの気合を入れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幻武・極
へえ、これが数多の攻撃を受け付けなかった巨木なんだね。
腕がなるね。

ボクの羅刹旋風とどっちが強いか勝負だ。

羅刹旋風のパワーチャージをしっかりして、強力な一撃を打ち込むよ。


茲乃摘・七曜
心情
不思議な大木というか迷宮には不思議なものが多いですね

行動
シンフォニアの歌で作り上げた純火力を叩きつける!
「さぁ、それでは歌い上げましょうか

戦闘
大樹が強固であることを意識し可能であれば仲間の攻撃に合わせて攻撃
自身の攻撃が仲間の邪魔にならないように上空からの一撃で射線を確保する

攻撃
Angels Bit2台と自身による三重の【歌唱】で効果を上昇させた
土【属性攻撃】【範囲攻撃】で岩石の槍を作り
水【属性攻撃】で鋭く研ぎ上げ、火【属性攻撃】で高温に
風【属性攻撃】【全力魔法】で射出を行いぶつける
※重力、熱量、速度、質量すべてを一点に集中させ打撃力に変換させる
「さぁ、準備は万端。真っ向勝負と行きましょうか


レナ・ヴァレンタイン
※他猟兵との絡み、アドリブ歓迎

装甲の硬い相手は苦手なんだがなぁ
とはいえ、これを突破せねば仕事は果たせないか
という訳で諸君。私ができることは全力突っ込んでヒビが入ればいい方だ
決着は任せるぞ

そうだな。
表面を観察し、少しでも巨木の中で傷ついた箇所を探してそこを狙う
ユーベルコード起動。鋼鉄すら灼き溶かす熾天使の剣、その模倣品だ
多少なり効けばおめでとうだな!と気合を込めて【傷口をえぐる】!
鎧を砕くつもりで深く深く突き刺されと全力で!

……ふむ。ま、こんなものだな。やはり鍛えなおしたほうがいいか?
ま、私でも此処までデキたのだ。頑張れぇい男の子諸君。格好いいとこを
魅せるチャンスだぞぉ




「装甲の硬い相手は苦手なんだがなぁ」
 巨木へと先陣を切ったのは、レナ・ヴァレンタイン(ブラッドワンダラー・f00996)。
 苦手と口にしながらも、その表情には一切の弱気も見えていない。
「とはいえ、これを突破せねば仕事は果たせないか」
 そこで、一旦後ろの猟兵達を振り返り。
「という訳で諸君。私ができることは全力突っ込んでヒビが入ればいい方だ、決着は任せるぞ」
 やや尊大な口調で、巨木に対する試金石となろう事を告げると、その腕を巨木へと構えた。
 と、そんなレナの隣へ並び立つ人物が一人。
「合わせます」
 茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)は短く告げると、蒸気機関式の拡声器を起動、自身の歌声を響かせる準備を整える。
「ふむ、いいだろう。私が狙う箇所は理解できているな?」
 レナの言葉に、声ではなく小さく頷いて応える。
 七曜は人と話すのは嫌いではないが、少し苦手としている。そんな様子が少し表に出てしまった。
 幸いレナは気にした様子もなく、再び巨木へ向き直り、七曜も改めて口を開く。
「さぁ、それでは歌い上げましょうか」
 七曜自身と2台の拡声器、三重の歌唱が辺りに響く。
 シンフォニアの歌声は魔法の根源を制御する力を持つ、彼女の頭上に四属性を制御し作られた、熱され鋭く尖った岩石の槍が浮かび上がった。
 その気配を感じ取り、レナは巨木に、生徒達が僅かなりとも傷つけたその場所を見極め、己が右肘に仕込まれた武装を解放する。
「――“聖剣”抜刀」
 それは、鋼鉄すら灼き溶かす熾天使の剣。
 模倣品と言えども、超熱量を誇る光刃の威力は絶大、七曜の放った槍と同時に巨木へと命中し、その力を炸裂させる。
 瞬間、巨木が軋むような音を立てたかと思うと、表面に僅かな亀裂が入り始めた。
 その表面に薄い膜のような物を確認すると、レナはふんと鼻を鳴らす。
(これが防御壁とやらか、多少なりとも効けばおめでとうだな!)
 気合を更に込め、七曜もその歌声を高らかに上げて槍に込められた魔力を高めていく。
 巨木に入った亀裂が更に一段階、深くなり。
「……ふむ。ま、こんなものだな」
 一つ息を吐いて、レナは今だ健在の巨木から身を引いた。
 二人の技は、並大抵の相手ならば消し飛ばすことができた威力があったはずだ、しかしそれでも、この巨木に入った亀裂は全体から見ると僅かと言わざるを得ない。
(不思議な大木というか、迷宮には不思議なものが多いですね)
 恐るべき耐久力を誇る巨木へと、七曜は驚きと呆れの混じった感想を抱き。
「よーし、ボクの番だね」
 二人と交代するように、幻武・極(最高の武術?を追い求める羅刹・f00331)が拳を鳴らして巨木の前へと歩み出る。
 その身体からは十分過ぎるほどの闘気が立ち昇っていた。羅刹旋風によって限界まで高められた力が、彼女の身体を通して溢れている。
 極は巨木の前に立ち、頂点が見えないほどの巨体を見上げる。
(これが、あの二人の技を……いや、生徒達も含めた、数多もの攻撃を受け付けなかった巨木なんだね)
 目の前に立つと改めて感じる、その圧倒的な存在を、ただそこに在るというだけなのに、飲み込まれてしまいそうな威圧感を。
 だが。
「腕がなるね」
 羅刹という種族故か、それとも彼女自身の気質か。
 相手が強大であるほどに、自身の力がどれだけ通じるか試したくなるというもの。
「ボクの技とどっちが強いか、勝負だ!」
 気合一閃、極の極限まで高められた魔法拳が巨木へと突き刺さる。
 その一撃は巨木を再度軋ませ、されどその巨体を倒すことは厭わず。
「ま、私でも此処までデキたのだ。頑張れぇい男の子諸君。格好いいとこを魅せるチャンスだぞぉ」
 レナの言葉を最後に、三人は次の猟兵へとバトンを渡す。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アーサー・ツヴァイク
※協力アドリブ大歓迎
【POW】判定で

こういうのって、でかいものをドーンと目立たせることで本命の目眩ましにしてるってのがありそうだよな。
何かどっかに仕掛けでもあるんじゃないか?

まあ、俺は気にせず行くけどな!
こういうのは諦めずに挑む覚悟ってのが試されるもんだ! 一回や二回で諦めてたら、ヒーローの名が廃るぜ!
色んな武器を使って、ユーベルコードもぶちこんでやる!
ただ…闇雲にやってもきりがない。攻撃した時に、何か巨木に変化がないか観察しておきたいな。もしくは俺が攻撃に専念して誰かに見てもらうってのもアリだな。

んじゃ、いっちょやるか!


ニィ・ハンブルビー
ふっふっふー!
こう見えてボク、力には自信があるよ!
とりあえず、あの巨木を叩き折ればいいんだよね?
よーし!任せといて!

まずは巨木から距離を取って【力溜め】だね!
そして頃合いを見て【ダッシュ】で助走をつけて巨木に突撃!
【ズバズバの魔法】で召喚した巨大な剣を【怪力】でぶん回して、
威力重視の横薙ぎの一撃で巨木を【吹き飛ばし】てやる!!
……通路が狭くてつっかえそうだったら横薙ぎじゃなくて突きにしとこう!

それにしても、これ一撃で折れなかったら手がやば……
やめよう!細かいことは考えない!
全力の【捨て身の一撃】を食らえー!!!


燈夜・偽葉
火力。良い響きだと思います!
私も強力しましょう!
間違えました、協力します!

まずは、大樹の構造的弱点を見切ってですね、捨て身の一撃を放つ覚悟でですね、
鎧というか堅そうな樹皮ごと砕く感じでですね
剣刃一閃を放ちます!

私の一刀のみで一刀両断とはいかないそうですけど
でも気持ち的には一刀両断してやるつもりで黄昏の太刀(サムライブレイド)を振り抜きます!




 続いて巨木へ挑みに出たのは、30cmにも満たぬ小さな体躯の持ち主、フェアリーのニィ・ハンブルビー(怪力フェアリー・f04621)であった。
「ふっふっふー! こう見えてボク、力には自信があるよ!」
 自信に満ちたその態度に感化され、更に二人の猟兵が並び立つ。
「火力。良い響きだと思います! 私も強力しましょう!」
「んん?」
「……間違えました、協力します!」
 燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)とアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)、集まった猟兵の中でも、特に近接戦に特化したユーベルコードを持つ三人が揃う。
(こういうのって、でかいものをドーンと目立たせることで本命の目眩ましにしてるってのがありそうだよな)
 アーサーは巨木の周囲に目をやるが、残念ながら仕掛けらしき物は見当たらない。
 とはいえ、彼は元より正面から挑もうとしていた身だ、その結果に気落ちすることなく、巨木へと構えを取る。
 その時である、アーサーの身体に埋め込まれたサンストーンが輝き、彼の身体を悪を打ち破る光、ドーンブレイカーへと変身させた。
「光よりも速く……ぶちのめしてやるぜ!」
 並ぶ二人に先駆け、アーサー、否、ドーンブレイカーは巨木へと攻撃を開始。
 レイシューターから放たれたソーラーパワーが巨木を射抜き、竜の姿を持つバイク、ライドランが彼の武器となって炸裂する。
 そのどれもが強力な一撃だが、巨木を打ち砕くには至らない。
 攻撃が命中する度に瞬く防御壁を、その後方で偽葉がじっと観察していた。
 彼女の剣技を持ってしても、一刀両断とはいかないだろう。
 しかし、その鉄壁の防御を鎧穿つことは可能なはず、持つべきは斬るのではなく、打ち砕くイメージ。
 精神を研ぎ澄ませる偽葉に対し、ニィは腕を回し、気合十分といった様子で巨木から距離を取り、力を貯める。
 彼女が受けた炎の精霊の加護が、その体温を上昇させていく。それに伴うようにニィの力は増幅していき、その熱で周囲に陽炎が漂いだした。
 後方にいる二人の準備が整ったことを感じ取り、ドーンブレイカーはその必殺の力を解放する。
 【Select…FINAL ACTION!!】
「これで決める、うおりゃあああああああ!!!」
「ぶった切っちゃうよー!」
「斬り捨てます!」
 ドーンブレイカーの必殺キック、シャイニングブレイクが。
 文字通り全身を使って勢いを付けた、ニィの召喚した巨大な剣による斬撃が。
 巨木の弱所を見極め、振るわれた偽葉の剣刃一閃が。
 三種の技が同時に巨木へと炸裂し、その身に刻まれた亀裂を更に深く、巨体の奥へと進ませた。

 アーサーが変身を解き、巨木を見上げる。
 その巨体は大きくダメージを受けているが、それでも尚、侵入者を進ませまいと立ち塞がっている。
 でたらめな耐久力に息を吐き、次いでその根本で蹲る二人へ目を向けた。
「二人共、大丈夫か?」
「や、これ、ちょっと、手、やば……」
「こ、このぐらい、なんとも……あ、いえ、つ、次の方、どうぞ……」
 捨て身の勢いでそれぞれの武器を叩きつけた二人の少女は、手の痺れに悶えながら次の猟兵へ道を譲る。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルノーン・プライジエ
とにかくあの巨木を破壊すれば良いのですか。
これは新しい武器の試し打ちにはもってこいですね。
新調したパーツや銃達がどの様な威力なのか楽しみですねぇ。

【POW選択】

背中の大砲からひたすら砲弾や榴弾やらを打ち込みます。
合わせて機関砲から銃弾も打ち込みましょう。
(【鎧砕き4】【一斉発射3】【範囲攻撃5】を使用)

一通り砲撃を加えたら接近して打撃攻撃でもしますか。
アームパーツの打撃力を見てみましょう。
(【怪力5】【グラップル5】を使用)

あと盾についているパイルバンカーも試しましょう。
どの程度の破壊力なのか。ワクワクしますね。
(【力溜め2】【鎧無視攻撃1】【串刺し2】を使用)

さてさて。ひと暴れましょうか。


エメラ・アーヴェスピア
あら、火力が必要…なんて珍しい依頼ね、面白いわ
それじゃあちょっとやってみようかしら

特殊な防御壁…原理が気になるわね。
解析できれば何かに使えそう…出来れば調べたいわ

…さて…それじゃあ、そろそろ仕事にかかろうかしら
少し危ないから、周りに誰かいるなら離れていなさい
無駄かもしれないけど、一応【破壊工作】の知識で壊れやすい所を調べて、と
…私には、門や障害物などの破壊を狙ったUCがあるのよ
だから…この程度直に爆砕してあげるわ!『戦陣穿つは我が砲雷』!
私の魔導蒸気兵器の中でも対物に特化した一撃、味わうといいわ

※アドリブ歓迎


ユリ・アップルヤード
「ふふーん、こういうのは得意分野だよ。リアン、ヒューズ!派手にいこうか!!」

一先ずは機械巨人リアンに、装備した鉄柱でフルスイングしてもらおうか。
それで大した影響がなさそうだったら、戦闘用機械兵ヒューズにスタンバイさせるよ。
狙撃のポイントと打撃のポイントは必ず一致させて、リアンとヒューズの出力を高め切ったら、いざShoot&Bomb発動だ。
ヒューズは撃ったらすぐに第二射第三射の態勢に移行。
リアンはその着弾を見届け次第、即座に行動。
折れるまで何度だって叩きつけてやるとも。機械は生き物と違って簡単に疲労しないからね、いくらでも持久戦してやるとも。
それにこの子たちの良いデータも取れそうだしね!


宇冠・由
お母様(f00173)と一緒に参加しますの ※別行動でも構いません

(私の一撃が、どこまで通用するかチャレンジしますわ)
【七草仏ノ座】でいざ挑戦。この技は当てにくいというデメリットがありますが、動かない巨木ならそれも解決。
しかも時間経過とともに力が増大していくので、最初から鬼の姿で佇んで機を見つつ力を蓄え、お母様の支援を受けて全力の一撃をお見舞いしますの

「これが私たちの一撃――」(拠点防御で培った知識と技術、どこを攻めれば脆いか分かりますの。お母様の技の連撃効果も、一撃に同時に込めることで破壊力を2倍に、更に私の怪力と鎧砕きの業も合わせます)




 巨木へと、何発もの榴弾や砲弾、更には機関砲からの銃弾が叩き込まれていく。
 超重量大砲「ヘキュラストス」、大型機関砲「ベルウドラ」による砲撃を受けても揺るがない巨体を見つめ、ルノーン・プライジエ(魔改造好きの骨董マシン・f03967)は満足気に頷いた。
「これは新しい武器の試し打ちにはもってこいですね」
 あらゆる攻撃を一つの属性へと変質させ、その強度も十二分。なるほど、確かに威力を測るには優秀なシステムとなっているではないか。
 新調したパーツや銃達の威力に心を湧き上がらせるルノーンの横で、エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)はその防御壁に興味を持つ。
「特殊な防御壁……原理が気になるわね」
 技術者としての性か、未知の技術に対しての探究心が湧いていた。
「解析できれば何かに使えそう……出来れば調べたいわ」
 無論、オブリビオンを放って調査するわけにもいかないことは理解しているが、それでも惜しいと思ってしまうのは仕方ない。
 せめてもと、彼女は巨木の弱所を探りつつ、取れるだけのデータを取っていく。
 一方で、接近戦に移行したルノーンの隣には、一体の機械巨人が鉄柱を携え佇んでいた。
「ふふーん、こういうのは得意分野だよ。リアン、ヒューズ!派手にいこうか!!」
 その巨人へ、後方から指示を出しているのはユリ・アップルヤード(パーツ屋「アップルガレージ」・f00153)。
 彼女の言葉に応えるように、巨人、リアンはその鉄柱を巨木へとフルスイングで叩きつける。
 爆音と衝撃波が起きる側で、ルノーンは動じることなく、盾に装着された超重量杭打機「ドルベンス」を構え、内部の杭をゼロ距離から炸裂させた。
 その超重量級コンビの攻撃に、巨木の亀裂がまた一歩深まる。
「なるほど、良いデータが取れました」
「ごめーん、ちょっと危ないから下がってー!」
 満足気に頷くルノーンへと、ユリから声がかかり、彼は素直に後ろへ下がった。
 ルノーンが射線上から離れたのが確認されたと同時に、ユリの隣にスタンバイされていた戦闘用機械兵ヒューズが、その火砲を放つ。
 限界まで出力を高められてからの一撃は、巨木を大きく揺らし、その直後にリアンのスレッジハンマーが叩きつけられる。
 機械だからこそできる完璧なコンビネーション、咥えてユリの整備でその力は完璧以上に発揮できている、更に、攻撃はこれで終わっていない。
「私の魔導蒸気兵器の中でも対物に特化した一撃、味わうといいわ」
 解析を終えたエメラが、ユーベルコードを発現させる。
 それは、元より門や障害物など、強固な防壁に対して使うことを想定した兵器。
「この程度直に爆砕してあげるわ! 『戦陣穿つは我が砲雷』!」
 エメラの側に現れた、浮遊型魔導蒸気グレネード砲から、巨木へと特製の榴弾を放たれた。
 その一撃は、ルノーンとユリの攻撃によって負っていたダメージを、更に増幅させ、巨木の亀裂は遂に最奥までと達する。
 しかし。
「まだ、耐えるの!?」
 それでも巨木は倒れない、全体に亀裂を帯びながら、何者も通すまいと、その場に存在し続ける。
「なんの! 機械の真骨頂はこっから! リアン、ヒューズ!」
「いえ、ここはわたくしにお譲りください」
 疲れを知らぬ相棒達へ指示を出そうとしたユリを止めたのは、その姿を炎で形成された鬼と化した宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)。
 由は最初から、その身を鬼と化してじっと待っていた。
 彼女のユーベルコード、七草仏ノ座は、鬼と化した時間に応じてその戦闘力を上げていく物。
 既にその力は限界以上に膨れ上がっている。
 あまりにも増大した力は、その身すらも傷つけかねないが、彼女はそんなことを恐れはしなかった。
 なぜならば、自分の母は身を削ってまで皆の力となったのだ、娘の自分が、多少の傷を恐れるわけにはいかない。
(お母様の力を受けて……)
 由が巨木の前に立ち、拳を振り上げる。
「これが私たちの一撃――」
 母の支援を、想いを乗せたその一撃に、猟兵達の攻撃を受け続けた巨木が耐えきることは、できなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『クレイゴーレム』

POW   :    上官を呼ぶ
自身の身長の2倍の【クレイゴーレム】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    仲間を呼ぶ
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【クレイゴーレム】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ   :    配下を呼ぶ
レベル×5体の、小型の戦闘用【クレイゴーレム】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 巨木を打ち砕き、次の階層へとやってきた猟兵達。
 その前に、何体ものゴーレムが立ち塞がった。
 ゴーレム達はどこから湧き出しているのか、次々と数を増やし、更にはそれぞれのユーベルコードによって大小様々なゴーレムを呼び出している。
 幸いにも、積極的に攻撃をしかけてくる様子は見られないが、この増殖力、一体ずつ倒していては、到底先には進めない。
宇冠・龍
由(f01211)と一緒に参加します

目には目を歯には歯を、数には数を
「――まとめて砕いてあげます」

【談天雕竜】を使用し、私と同じ力を持った鳥の霊100羽と、同数の武器(爆弾)を召喚
まずは一手目、爆弾投下の絨毯爆撃を行い小型のゴーレムを粗方片付けた後、二手目として、残った大型各個を鳥の大群の突進により打ち砕きます
先の戦いで刻まれた呪詛、それはこの戦いにおていも活躍するでしょう

「けほっ、けほっ……やはりもう少しだけ休息が必要ですかね」
敵を一掃したなら、次の戦いに万全で挑めるように少しだけ休息をとります


宇冠・由
お母様(f00173)と一緒に参加します

お母様はこの迷宮の地下で広範囲爆撃という恐ろしいこと――こほん、とても火力のある作戦を行いますので、私たちや他の方が巻き込まれないように、この身をもってかばいますわ

お母様が鳥を放った後、すかさず【焔の盾】で敵と私たちを分断して被害が及ばないようにします

(わぁ、逃げ場のない迷宮だと、ここまで無残な光景になるんですのね……)
爆撃や急降下によるゴーレム達の断末魔を呆然と眺めながら、ことが終わるまで待ちます

お母様の休息が必要であれば、壁を背もたれにして休んで貰いますの

万が一、ゴーレムがお母様を襲うようであれば、私の炎のオーラで防御します


アーサー・ツヴァイク
※引き続き協力アドリブ大歓迎

げっ、今度はドロドロがいっぱいだ…
ほっとくと無限に増えそうだな、どんどんぶっ飛ばしていこうぜ!

武器はレイシューター、【一斉発射】でゴーレムをまとめて攻撃していくぜ! 後はライドランに【騎乗】して、敵陣をかき乱しながらバンバン撃ちまくるぜ! なんか、合体して強くなる奴も交じってるんだろ? そういうのは一か所に固まらせず、弱いままぶっ飛ばす!


レナ・ヴァレンタイン
※他猟兵との絡み、アドリブ歓迎

わんさかわんさかと……いや、数が揃っているといっそ壮観ではあるがな
よろしい。数で押すのは得意だ。先手をもらうぞ
これが開始の号砲だ。敵の隊列を乱すが、代わりに此方に殺到してくるだろう
迎撃は任せるぞ
なるべく下がっていてくれ、流れ弾で巻き込むと困る


ユーベルコード起動 『軍隊個人』発動承認
リボルバー、マスケット、ガトリング。全種各20挺
私の手持ち合わせて計63挺
一斉掃射による制圧を行う
前に出てくる奴から集中して叩く
ついでに下半身を中心に削いでいくので動きが鈍った奴から仕留めていけば楽ができるぞ

はっはっはっ。派手で中々気持ちいいだろう?


ユリ・アップルヤード
「火力もコンビネーションもお手の物さ。さぁ、派手にいこうか!」

Code:Genocideで機械巨人リアンと偵察ロボットコロマル、万能型ドローンルーのリミッターを解除。
リアンは大楯と鉄柱を装備して、大型も小型もまとめて薙ぎ払い、敵を面で叩き潰していこう。派手に暴れてガンガン惹きつけて、盾役になろう。
コロマルとルーはそこを逃れようとする敵に対して制圧射撃。機動力を生かして戦場を駆け回りつつ、敵からの攻撃はリアンを盾にしていこう。

「熱狂に飲まれず、冷静に見つめることも必要さ。ね、ヒューズ」
戦闘用機械兵ヒューズはリミッターを外さず、私の直掩。
リアン達を抜けて寄る敵には銃剣と狙撃を叩き込んでやろう。


シル・ウィンディア
沢山のゴーレム…。
いや、ほんとよくこれだけ増殖したもんだね。
さて、気合入れていくぞーっ!

【残像】【フェイント】【ダッシュ】【空中戦】を適時使用しながら
スピードで相手をかく乱しつつ
【二回攻撃】【薙ぎ払い】で、左手に上下に合体させた光刃剣(両刃剣モード)を持って、攻撃するね
防御は【第六感】【見切り】で回避優先で
被弾しかけたら【オーラ防御】と右手の風精杖出の打払いを行ってみます

立ち回りは、敵を半径20m以内に収めるように行動して
結構な数の相手が入ってきたら
ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラストで纏めて攻撃っ
【高速詠唱】【全力魔法】の砲撃で、一撃で仕留める感じで撃ちます

さぁ、わたしの全力魔法味わって!


ルノーン・プライジエ
またワラワラとすごい数ですね。
戦闘状態のアウスグスと私で多方面から攻撃し数を減らしていきましょう。
面倒な輩でも出たらアウスグスと合体して対応しましょうか。
まぁ、数はいますから、良いデータが取れるでしょう。

【POW選択】

アウスグスと連携して、攻撃を仕掛けます。
私は機関砲で銃撃しつつ、格闘戦も行いましょう。
アウスグスは援護射撃とタイミングを見て
スナイピングでもしてもらいましょう。
(【一斉発射3】【範囲攻撃5】【吹き飛ばし1】【スナイパー2】【援護射撃7】
【空中戦4】【怪力5】【グラップル5】【盾受け5】【カウンター5】を使用)

もし、手こずるようなら、アウスグスと『強化合体』し派手に暴れましょう。


エメラ・アーヴェスピア
ふぅ、割と自身が無くなってくるのだけど…
とりあえず、今回は殲滅力ね
まぁ、やれるだけやってみましょうか、この先に何があるかも気になる事だしね

様子を見たのだけど…これ、割と私と相性がいいのかしら?
ま、始めてみましょうか。『この場は既に我が陣地』!
前方集中配置!寄ってくるゴーレム達をただ撃ち続けるだけの簡単なお仕事です…ってね
大きくなっても増えても寄ってくる前に撃ち砕けば同じことよねぇ…
合体はちょっと怖いけど…する前に撃てば同じ、ね

さぁ、手早く片付けましょう

※アドリブ・協力歓迎


燈夜・偽葉
今度は広域殲滅力ですか?
任せてください!
巻き込めるだけ巻き込んでぶった切ってやります!

まずは誘惑しつつダッシュやスライディングも駆使して、ゴーレムを集められるだけ集めます
集まったら先制攻撃・なぎ払い・範囲攻撃込みの「剣よ、天を斬って」です
黄昏の太刀(サムライブレイド)を振り抜いて、纏めて一気に斬ります!
一度で倒れなくても、2回攻撃で追撃して沈めますね

敵の攻撃は見切って、残像とかフェイントで回避したり、武器で受け止めます




「わんさかわんさかと……いや、数が揃っているといっそ壮観ではあるがな」
 見る間にもその数を増やしていくゴーレム達に、レナは呆れ混じりの視線を送りつつ、その前へと歩み出る。
「よろしい。数で押すのは得意だ。先手をもらうぞ」
 他の猟兵達への巻き添えを嫌い、下がっているよう指示を出し。
 ゴーレムの集団へと、その力を解放する。
「ユーベルコード起動、『軍隊個人』発動承認」
 次の瞬間、彼女の周囲に様々な銃器が創造され、浮かび上がる。
 リボルバー、マスケット、ガトリング。全種各20挺。
 レナ自身が持つオリジナルも含めて、計63挺もの砲口が、ゴーレム達を狙い澄ます。
「これが開始の号砲だ。迎撃は任せるぞ―――さあ、戦争をしよう!」
 彼女の合図と同時に、無数の砲火が放たれ、最前列のゴーレム達が打ち砕かれていく。
 程なくして砲火の第一波が収まると同時に、猟兵達はそれぞれにゴーレムの集団へと攻撃を開始した。

「行くぞ、ライドラン!」
 真っ先に飛び出したのは、ライドランに騎乗したアーサー。
 彼はライドランの機動力で敵をかき回しつつ、レイシューターの斉射でゴーレムを打ち砕いていく。
 砕かれたゴーレムの破片は辺りに散らばると、材料である泥へと戻り、その動きを止めた。
「げっ、この調子じゃ、ドロドロでいっぱいになりそうだ」
「いや、ほんとよくこれだけ増殖したもんだね」
 呻くアーサーに応えるように、シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)は上下双刃とした光刃剣でゴーレムを纏めて薙ぎ払いつつ、その数に小さくぼやく。
 こちらへの攻撃行動を殆どしてこないだけマシだが、泥でできたその身体は重く、剣で斬っても微妙に粘る。
 数体ならばなんの障害にもならぬ相手だが、これだけいると体力の消耗は避けられない。
レナが断続的に行っている援護射撃も合わせ、かなりのペースで削っていけているはずだが、それでもその数が減っているようには見えなかった。
「それなら……! アーサーさん、そっち任せます!」
「おう!」
 刻印持ちのゴーレムへとアーサーが向かうのを横目に見つつ、シルは空中を駆けると、ゴーレムの集団へと狙いをつけて、詠唱を始める。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……」
 紡がれるのは世界を形作る精霊への呼びかけ、少女の声に応えし精霊が集い、その魔力を増幅させていく。
「六芒に集いて、全てを撃ち抜きし力となれっ!」
 ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト、六属性が複合された魔力砲撃が放たれた。
 その魔力の奔流を止められるゴーレムが存在するはずもなく、周辺のゴーレム達は残らず消し飛ばされる。
 一時的にできた空白地帯に降り立ち、一息つくが、仲間の残骸を乗り越え、まだまだ現れるゴーレム達を見て、その頬に一筋の汗が流れた。
「持久戦は、そこまで得意じゃないんだけど……気合入れていかないとね!」

【Select…BURST ACTION!】
「フルパワーで……ぶちかますぜ!!」
 最大出力でレイシューターから放たれたソーラーパワーが、刻印付きゴーレム達を吹き飛ばした。
 その端から湧き出す新たなゴーレム達へ、アーサーは額に流れる汗を拭い取る。
「ほっとくと無限に増えそうだな、どんどんぶっ飛ばしていかないと!」
「任せてください! 巻き込めるだけ巻き込んでぶった切ってやります!」
 偽葉が勢いよく応え、ゴーレム達の間を駆け抜ける。
 すれ違いざまに軽くちょっかいを出せば、ゴーレム達は偽葉に引き寄せられるように追いかけ出し、自然と偽葉の周囲に集まっていく。
 それを確認すると、彼女は足を止め、手にした黄昏の太刀を横薙ぎに振るった。
「―――薙ぎ払え!」
 その斬撃は、技術のみでなく、少女の持つ妖術の力を交えた一閃。
 本来の刃が届くより遥か先まで、偽葉自身すら視認できていない、死角にいる相手までをも、黄昏色の刃が空間ごと斬り裂いた。
 土塊と化し崩れ落ちるゴーレムの中で、一際巨大なゴーレムが辛うじてその姿を保ったまま、偽葉へのしかかるように倒れ込んで来るが。
「残念ながら、二之太刀を厭うタイプではないんです」
 すかさず放たれた二回目の斬撃が、今度こそゴーレムの身体を両断した。

 龍と由の二人が、数の衰えを知らぬゴーレム達へと視線を向けた。
 敵の数は未だ多く、されど、龍には大群を相手取れる技がある。
 目には目を歯には歯を、そして、数には数を。
「悪鬼百鬼と数えれば、七転八倒列を成す―――まとめて砕いてあげます」
 談天雕竜。
 龍の周囲に、100羽にも上る鳥の霊が出現する。
 そのどれもが例外無く爆弾を持っており、それに気づいた猟兵達が慌てて後ろに下がり出すのと同時に、由は前に駆け出し、声を上げた。
「皆さん、私の後ろに! 全てを受け止めます!」
 仲間たちが全員後ろに回ったのを確認し、自らを巨大な焔の盾へと化した由は、眼前で起きる惨状を見る。
 鳥たちから順繰りに投下されていく爆弾に、逃げ場のないゴーレム達が次々と爆砕され、耐久力を誇る巨大ゴーレムはなんとか残るも、続けて放たれた鳥たちの突進によって敢え無く砕かれた。
(わぁ、逃げ場のない迷宮だと、ここまで無残な光景になるんですのね……)
 母の考えたことながら、なんと恐ろしい―――もとい、火力を活かした有効な作戦か。
 爆撃の衝撃から他の猟兵達を庇っていた由は、そんなことを思いつつ。
「お母様、大丈夫ですか!?」
 焔の盾を解除し、壁にもたれかかるようにして、苦しげな表情を浮かべていた龍へと駆け寄った。
 思い起こすのは一層でのこと、仲間達の支援のために、その身に受けた呪詛の効果がまだ抜けきっていないのだろう。
「けほっ、けほっ……やはり、もう少しだけ休息が必要ですかね」
 心配かけまいと、小さく微笑む龍の背を壁に預けさせ、由はその側に付き添い、母へ近寄ろうとするゴーレムの迎撃へと移る。

 猟兵達の奮闘で、ゴーレム達はその数を大幅に減らしている。
 それでも未だ底の見えない戦況に、前衛を務めていた猟兵達は疲労の色を濃くしていた。
 そんな中、疲れ知らずの身体を持つ者達が、その力を存分に振るう。
「解除コード転送。リアン、コロマル、ルー。何も気にせず暴れておいで!」
 ユリの所有する戦闘用ロボ、機械巨人リアン、偵察ロボットコロマル、万能型ドローンルーがそのリミッターを外され、ゴーレムの大群へと突撃した。
 リアンが鉄柱を振り回せば、土塊の身体しか持たぬゴーレム達は敢え無く吹き飛ばされ、その嵐から逃れたゴーレムも、コロマルとルーのレーダーから逃れきることはできず十字砲火の餌食となる。
 それでも、泥と化す寸前に召喚された小型ゴーレムが、三体の攻撃を潜り抜けることに成功するも。
「熱狂に飲まれず、冷静に見つめることも必要さ。ね、ヒューズ」
 唯一リミッターを外されぬまま、ユリの直掩についていたヒューズの狙撃に射抜かれた。
 ユリの誇る機械達を相手取れるほどのゴーレムは、この場には存在しない。

「ふむ、この数は良いデータが取れそうです」
 自立式戦闘多脚機「アウスグス」と共に、大型機関砲を撃ち続けてゴーレム達を薙ぎ払うルノーンは、自身の武装が弾き出す数値を見て頷いた。
 接近してきたゴーレムを殴り飛ばし、自身の追加装甲にも問題がない事を確認していると、先程、偽葉の斬撃や龍の爆撃にすら、一度は耐えきった巨大ゴーレムがルノーンへと迫る。
『自機強化プロトコルを開始します』
 正面から相手をするとなると、多少時間を取られる。
 そう判断した彼は、その身をアウスグスと合体させ、巨大ゴーレムをも超える巨大なロボへと姿を変えた。
 強襲用強化機体であるアウスグスと一体化したルノーンの力は、それまで見せた力を更に上回る、耐久性が高いはずの巨大ゴーレムでさえも、その拳の前に脆くも崩れ去った。

「『この場は既に我が陣地』!」
 エメラの前面に召喚された魔導蒸気砲台が一斉に火を吹き、ゴーレム達を削り取っていく。
 その数、計100基。
 その圧倒的な砲火に、ゴーレム達の増殖スピードも追いつかず、その数はみるみる内に減っていた。
「これ、割と私と相性がいいみたいね」
 巨大ゴーレムだろうとも、その砲撃を耐えきるほどの耐久力はない。
 刻印付きゴーレムも、合体する前に砲火に晒され吹き散らされる。
「寄ってくるゴーレム達をただ撃ち続けるだけの簡単なお仕事です……ってね」
 近づくことすらできぬままに消えていくゴーレムをよそに、エメラはようやく見えて来た、迷宮の先への道へと思考を向ける。
 異常なまでの耐久力を誇った巨木に、この増え続ける割に、一向に攻撃してくる気配のないゴーレムの集団、迷宮の変質の偏りは今に始まったことではないが、何かしらの意図を感じる構造であることは間違いない。
「この先に、いったい何があるのかしらね」
 興味深げに呟いた瞬間。
 最後のゴーレムが、砲弾にその身を砕かれた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『邪を祓う巫女』ヴェルぺ』

POW   :    封印の儀
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【式符から生まれた式神】が出現してそれを180秒封じる。
SPD   :    呪返の儀
対象のユーベルコードに対し【鏡から全く同じユーベルコード】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    結界の儀
全身を【殺生石と呼ばれる大岩】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はクネウス・ウィギンシティです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 最後の階層へ辿り着いた猟兵達は、部屋の中央で佇む、巫女姿の少女を発見した。
「……ここまで、来ましたか」
 少女は猟兵達に視線を送ると、どこか寂しげに瞳を伏せ、半身に構えをとる。
「願わくば、貴方達が、私を超える力を持っていることを……」
 その言葉の意味を問う間も無く、少女の身体から闘気が溢れた。
 先程までの寂しげな表情は一転、強い決意に満ちた瞳で猟兵達を見つめている。
 隙の無い構えを取る少女に対して、生半可な攻撃ではほぼ確実に防がれると見て間違いない。
 連撃、連携、囮、あらゆる手段を用いて、彼女、ヴェルぺの防御を掻い潜るのだ。
宇冠・由
お母様(f00173)や皆様と連携します

あえて弱点を明確にした方がいい時もありますわ
【七草仏ノ座】を使い、相手を挑発、巨体を以て視線を誘導させます
「この技の弱点は、当てにくいこと。さぁ、証明をして下さいませ」

きっと封印の儀のために回避行動をとるはず
でもそうすれば、お母様の束縛や、他の方の攻撃が飛んでいくことでしょう

かといって、他の方の対処を優先すれば、私の攻撃が飛んでいきますの
もしかすると、そうこう迷っているうちに、全部喰らってしまうかもしれませんわね

「――さて、時間はたっぷり頂きました」
他の方々の攻撃で倒れてなければ、全力の一撃をお見舞いしますの


宇冠・龍
由(f01211)や皆さんとの連携を意識しましょう

私は皆さんのサポートを、休んだので全力で挑みます
由が挑発し相手が動きを見せる瞬間、【画竜点睛】で拘束
壁や床から這い伸びる腕は、どの方向に避けても相手を捕え、逃げなくさせて「封印の儀」の実証を失敗させます
「――あらあら、逃げられなくなってしまいましたね」
私も挑発して、相手の意識を分散させます

(そしてもう一手)
他の方の邪魔にならなければ、手持ちの「光る霊」を相手の視界至近距離で光らせ、更に意識をこちらへと

私が拘束している間は、属性を含んだ技が十全に発揮できません
”大岩”に変化できる「結界の義」も、もしかしたら不発になるかもしれませんね


アーサー・ツヴァイク
※最後まで協力アドリブ大歓迎

何を思っているのかは分からないが…立ち塞がるなら、ぶち破るだけだぜ!

さて…相手の戦闘スタイルは防御型か。こりゃ一度使ったUCは防がれそうだな…巨木やゴーレム相手に使ったUCも危なそうだ。
ここはまだ使ってないウェポン・アーカイブで攻める! 片手持ちのピストルを召喚、攻撃回数重視で行くぜ!
見せてない攻撃はまだあるぜ! ライドランに【騎乗】して攻撃しながら接近、ある程度近づいた所でライドランを【早業】で槍に変形! そのまま相手に叩きつけてやるぜ!

…ん? バイクが槍に変形するのがそんなに変か? まあ、元々この世界で最初に見つけた時は槍の形だったし…こういうもんだろ?


ルノーン・プライジエ
[アドリブ・連携は大歓迎]
これは守備が上手い相手ですか。良いサンプルになりますね。
ただ今までとは違い、反撃もあるはずです。
相手に攻撃をさせる鋤を与えず、妨害を主において行動しましょう。
守りは確かに硬いでしょうが、それを上回る攻撃密度で攻めればいいだけです。

遠距離ではアウスグスと連携して、お互いに死角になる方向から攻撃を畳み込みますか。
アウスグスに注意が向けば、一撃離脱で格闘戦ですね。

チャンスがあれば、ドリルパイルバンカーを打ち込みたいですね。
全力のパイルバンカーはどの様なデータを出してくれることか。

では、攻撃を開始しましょう。


ユリ・アップルヤード
「それじゃ、お見せしようか。この世で最も美しく、最も強い機械の躍動を!」

機械巨人リアンは鉄柱と大楯で、薙ぎ払い、叩き潰していこう。巨体を生かして徹底的に面で制圧していこう。
コロマルとルーはヴェルペの動きを妨害するように、斉射。小型の機動力を生かして、ガンガン動き回りながら、手数重視で弾をばら撒いて、行動を妨害してやろう。
ヒューズは私の直掩につきつつ、狙撃態勢を維持。
敵が大技に入ろうとした瞬間が勝負所さ。
リアンにカウンターでショルダータックルをぶつけさせて、敵の態勢を崩させるよ。
そしてその瞬間、狙いを澄ませてたヒューズの狙撃でShoot&Bomb発動。
でかいのを叩き込んでやろう。


シル・ウィンディア
超える力か…
わたし一人では超えられなくても
わたし達なら超えれるっ!
だから、行かせてもらうよっ!

やることは一つ、どうやってダメージ与えるかだけど…
わたしの信じたもので行くよっ!
つまり、機動力勝負っ!!

【空中戦】【残像】【フェイント】【ダッシュ】を使って
動きで撹乱しつつ、二刀流の光刃剣で斬りつけて行きますっ!
一撃離脱戦法っ!
敵の攻撃は【第六感】【見切り】で察知して、回避
被弾時は、【オーラ防御】で軽減していきます

相手の隙を見つけたら【高速詠唱】【全力魔法】のソニック・ブラストを撃ちますっ!
これなら、射出速度はかなり早いから…
だから、一気に撃ち抜かせてもらうからねっ!


ニィ・ハンブルビー
よ、ようやく手の痺れが抜けた……!
ちょっと遅れたけど、もう一回ボクも参戦するよ!
能力は【POW】で!

とりあえず、有無を言わさず【ダッシュ】で突撃して【捨て身の一撃】!
【思う念力岩をも通す】で思いっきりぶん殴って【吹き飛ばし】ちゃうよ!
指摘する間も与えない【早業】で、先制ダメージだ!

まあ、ボクのユーベルコードに弱点なんてないんだけどね!
それこそ、打撃を無効化するようなクッションでもあれば別だけ……
あっ
あるじゃん弱点!どうしよう!

……まあいいや!
ユーベルコードが封印されたら、物理で殴るまでだよ!
ボクの【怪力】をなめないでよね!


エメラ・アーヴェスピア
最後まで試練って訳ね
妙なお仕事だったけど、色々と収穫はあったし最後まで頑張りましょうか

ここまで来たら最後まで威力を重視したいけど…
厄介な相手のようね、どうしたものかしら
…私が選択するUCは『我が砲火は未来の為に』
これは重砲(攻撃力重視)・狙撃砲(命中力重視)・機関砲(攻撃回数重視)と召喚する砲を選べる訳なのだけど…
指摘・実証の合間に入れ替える事で不成立に出来ないかしら?
まぁ全体共通の弱点を言われたら意味がないのだけど、試す価値はあるわよね?
…普段はこんな高速で入れ替える事を想定していないから、後での点検は必須よ…
駄目なら装備武器で大人しく他の同僚さんの援護射撃に務めるわ

※アドリブ・協力歓迎


燈夜・偽葉
ユーベルコードの対処に特化したオブリビオンですか
たしかに厄介ですね
でもそれさえ乗り越えてこその猟兵というものでしょう
推し通ります!

黄昏の太刀(サムライブレイド)を携え
先制攻撃・2回攻撃・なぎ払い・範囲攻撃・鎧砕き込みの「剣よ、天を斬って」で攻撃します

今回は、仲間との連携を重視します
即ち、仲間の攻撃を敵が防御しているときに自分が攻撃したり、逆に
自分の攻撃を防御されているときに仲間に攻撃してもらったりなどです
これで封印と呪返は突破できるはずです
同時に対処するのは難しいはずなのです

結界は、内部からの衝撃とか、精神的なものとか、防御力以上の攻撃とか、防御を無効化するものとかですかね
私持ってないですけど




 ヴェルペの言葉が終わると同時に、有無を言わさぬ勢いでニィが突撃をかけた。
 ようやく痺れの抜けた拳を振りかざし、相手がこちらの弱点を指摘する暇も与えずに捨て身で殴りかかる。
「―――!」
「速度、威力、何よりこの思い切りの良さ、どれも素晴らしいです。ですが、少々真っ直ぐすぎますね」
 全身を殺生石と化し、ニィの拳を受けきったヴェルペは、フェアリーである彼女の小さな瞳を正面から見つめる。
 その視線を受けて、一度距離を取ったニィは痛む拳を振りつつ強気な笑顔を浮かべた。
「ふっふーん! 一度防いだぐらいでいい気にならないでよ! ボクのユーベルコードに弱点なんてないんだからね!」
「ええ、シンプル故に小細工は無意味。良き力です。ただ、物理攻撃そのものが効きにくい相手には、通用しにくい技ですね」
 今のように、と付け加えられ、ニィは、うぐぐ、と呻く。
 そんな、どこか毒気の抜けるような光景を見つつ、猟兵達は互いに頷きあい、ヴェルペを取り囲むように散開、それぞれの動きを合わせて攻撃に出た。
「何を思っているのかは分からないが……立ち塞がるなら、ぶち破るだけだぜ!」
「守備が上手い相手ですか。良いサンプルになりますね」
 【Select…CALL ACTION!】
 アーサーがその右手にピストルを呼び出し、ヴェルペへと連射する。
 更にはその両翼から、ルノーンとアウスグスによる高密度の弾幕が放たれた。
 その重機関砲からの銃弾は、まともに受けて無事でいられる代物ではない。
 手数で攻める二人と一機の射撃から逃れようと、ヴェルペが駆ける。
 それを追う銃弾の何発かが彼女の手足を掠めるが、致命打には至らない。
 その進路の前に、シルと偽葉が立ち塞がった。
「わたし一人では超えられなくても、わたし達なら超えれるっ!」
「押し通ります!」
 シルの振るう二刀の光刃剣と、偽葉の黄昏の太刀。
 迫る3つの斬撃に対し、あるいはその刃を逸らし、素手で受けられぬ光刃には、深く踏み込み持ち手を払い捌いていく。
「とても綺麗な太刀筋。それに息もよく合っています」
(二人がかりで、攻めきれない!)
(背中に目でも付いているんですかこの人! ……じゃなかった、オブリビオンは!)
 ユーベルコードではない通常攻撃、その点を鑑みても、異常なまでの防御力に二人の表情に焦りが浮かぶ。
 その焦りにつけこまんと、一歩踏み出したヴェルペの身体が突如吹き飛ばされた。
 苦悶の表情を浮かべる彼女の視線の先には、シル達の影に隠れていたニィの姿。
「どうだ! ユーベルコードが封印されたって、物理で殴るまで!」
「なるほど、外見に惑わされるとは、私も未熟ですね……」
 小さな体躯からは想像できない怪力による一撃、それによってできた隙を、猟兵達は逃さない。
「いくわよ、『我が砲火は未来の為に』!」
 エメラによって召喚された浮遊型魔導蒸気砲、それがヴァルペへ狙いを付ける。
 射線上から逃れようと動くも、狙撃砲の砲口は決してターゲットを逃さない。
「命中特化型ですか、ならば、その分威力と手数は―――」
「想定済みよ!」
 ヴェルペの指摘が終わるより早く、エメラの合図によって狙撃砲の姿が霞んだかと思えば、一瞬にして機関砲へと入れ替わる。
 驚愕に目を開く相手へ、ありったけの弾丸が叩き込まれるが、蒸気砲はギシリと軋むような音を立て、エメラは表情を曇らせた。
 今のような攻撃直前での入れ替えなど、本来は想定されていない使い方、無茶な運用によるダメージは無視できないものだろう。
(後での点検は必須ね……)
「これほど、とは……ですが、まだです!」
「それじゃ、お見せしようか。この世で最も美しく、最も強い機械の躍動を!」
 ダメージによろめきながら、尚も膝を付くことのないヴェルペへ、ユリの声が響いた。
 まず前に出たのはコロマルとルーの2機、地上と空中、両面からの銃撃が退路を奪い、足を止めた相手へとリオンが鉄柱を振り下ろす。
「く、見事な、連携ですね!」
 殺生石と化して鉄柱を防ぎながら、絞り出すように出た言葉に、当然! と言わんばかりの笑顔を浮かべるユリの隣では、ヒューズがいつでも狙撃可能な体勢で狙いを付けている。
 その射線を防ぐ方向へ鉄柱を受け流し、その場を離脱した彼女の前に、七草仏ノ座によってその身を鬼と変えた由が立ち塞がった。
「その技は―――」
「この技の弱点は、当てにくいこと。さぁ、証明をして下さいませ」
 相手よりも先に、自ら弱点を語る由へ、ヴェルペの警戒が強まる。
 自然、その意識は由へと集中し。
「咲けよ徒花、一つ二つと首垂らせ」
「くっ!?」
 床から生えた悪霊の腕への反応が一瞬遅れ、その身体を拘束される。
「―――あらあら、逃げられなくなってしまいましたね」
 注意を引きつけるため、敢えて挑発するような口調で告げる龍へと目線を送り。
「意識を引きつけるための囮となりながら、拘束された相手への必殺の一撃ともなる―――お見事です」
「時間はたっぷり頂きました、手加減は致しませんよ!」
 瞳を伏せ、称賛の言葉を送るヴェルペへ、躊躇することなく由はその拳を振り下ろす。
 両者の間に、一枚の鏡が現れたのはその瞬間だった。
「ですが、身体強化の技はこちらにとってもありがたい!」
「うっ……!?」
 鏡に由の姿が映し出され、ヴェルペへと光が注がれる。
 次の瞬間には、由と寸分違わぬ鬼の姿となったヴェルペが悪霊の拘束を振り切り、由の拳を受け流していた。
「……っ」
 しかし、七草仏ノ座は持続時間によって強化の度合いが変化するユーベルコード、戦闘開始時から発動させていた由と、今発動させたばかりのヴェルペとではその力は大きく離れている。
 辛うじて受け流したものの、その体勢は大きく崩れ、猟兵達の次の攻撃への対処はできなかった。
「リアン、いけぇ!」
「くっ!」
 ユリの声に応え、リアンが放ったショルダータックルがヴェルペの身体を弾きあげる。
「ヒューズの目からは逃げられない。そしてリアンのパワーは誰にも止められない!」
 ユリの攻撃はまだ止まらない、ヒューズの狙撃が動きの取れないヴェルペに炸裂し、リアンの振るうスレッジハンマーがその身体を地へと叩きつける。
 いくら身体を強化していようとも、到底耐えきれる攻撃ではない、鬼の姿から元の少女の姿へと戻り、遂にその膝をついた。
「ま、だ……この程度ではっ!」
「なら、こいつならどうだ!」
 アーサーがライドランのアクセルを全開にし、突撃をかける。
 それを回避しようと、横に飛んだヴェルペへと。
「ライドラン!」
 それを追うようにアーサーがライドランから飛びかかり、同時にライドランが、その形状を一本の槍へと姿を変えて、アーサーの手に収まる。
 そこまでの加速でついた勢いはそのままに、彼が振るった槍の一撃が、ヴェルペに炸裂した。
「なっ、バイクが、槍に……っ!?」
「ん? そんなに変か?」
 呻きながらもアーサーから離れた彼女は、周囲の魔力のうねりを感じ取り、その元へと視線を向ける。
「炎よ、水よ、風よ、土よ……我が手に集いて、障害を撃ち抜けっ!」
 魔力の主、シルがヴェルペへと複合魔力砲を撃ち放ち。
「っ!」
 再び自らの前に鏡を出現させ、その鏡面にシルの姿を映し出す。
 鏡に映ったシルが、本物のシルがそうするのと同じように魔力砲を放ち、寸分違わぬそれが相殺される。
「まだまだ、一気に撃ち抜かせてもらうからねっ!」
 しかし、今回シルが使ったソニック・ブラストは、連射型の魔力砲だ。
 必然一度相殺されただけでは終わらず、鏡の中の自分と撃ち合うこととなり、ヴェルペは鏡の維持に集中せざるを得ない。
 その身体が、突如斬り裂かれた。
「な―――!?」
「今度こそ、押し通らせて頂きました」
 空間切断。
 偽葉の放った刃を介さない斬撃が、ヴェルペの身体のみを斬り裂く。
 たまらず崩れ落ちた彼女の前で、ルノーンは装甲盾を構え、ただ、一言。
「穿て!!!」
 全力で放たれたドリルパイルバンカーは、正確にヴェルペの身体を穿ち。
 彼女は遂に、全ての力を使い果たして地に伏した。


「あなた、何が目的だったの?」
 消えゆこうとするヴェルペへ、エメラは問いかける。
 あれだけ突破が困難な仕掛けで何を守っているのか、それを考えていたが、結局最深部であるここには、何も存在していない。
 それに、今の戦いもおかしかった。
 彼女の防御の厚さには相当の苦労をさせられたが、その実、猟兵達は一切の怪我を負っていない。
 なにせ、彼女からは、猟兵達へ攻撃らしい攻撃をしていなかったのだ。
「災魔へと堕ちた人形の、ただのわがままです……あの災魔に打ち勝てるような希望があるのならば、この目で見たいという……」
 ヴェルペの言葉へ、続く問いを投げかけようとするが、ルノーンがそれを小さく制した。
 彼女が消えきるまで、もう時間はない。
「また骸の海から溢れ出る時、私が何を思うかは私自身にもわかりません。ですが」
 自分を超える力を持つ者達を見れて、安心できた、と。
 彼女はそう言い残し、笑顔を浮かべ虚空へと溶け去った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月21日


挿絵イラスト