帝竜戦役②〜竜化した山神
「グガァァァ!」
この地の荒ぶる山神がより凄まじい咆哮を上げている。そのオブリビオンの山神の身体に異変が起きていた。その背に翼が生え、樹皮の上に竜の鱗が生えている。その翼を羽ばたかせ、空を舞い、咆哮を上げていた……。
「大変な事になったのにゃ!」
いつもの如く、にゃあにゃあ騒いでいるのはティットリート・ポルカル(お料理大好きなケットシー・f05382)。アックス&ウィザーズの世界でオブリビオン・フォーミラが現れた。その名は『帝竜ヴァルギリオス』。彼は群竜大陸に猟兵たちが侵攻してきた事に対抗して、蘇生でいた配下の『帝竜』を引き連れ、この世界を滅ぼそうとしている!
「でも、今ならそれが防げるのにゃ!」
だが、猟兵達はいち早く、その危機を予知する事が出来た。今なら、敵が完全に行動を開始する前に、こちらから攻撃を仕掛ける事が出来るのだ!
「今回、みんなに攻撃して欲しいのはここにゃ!」
ティットリートが案内するのは『皆殺しの平野』と呼ばれる場所。ここでは、オブリビオンが竜化しより強化され狂暴化している。ここを制圧して、次の侵攻の足掛かりににするのだ!
「ここのオブリビオンは竜化で危険なのにゃ!」
しかし、それも簡単ではない。普通のオブリビオンが竜化している。その結果、「ドラゴンの翼・鱗・角」を生やし強化され、ドラゴンの翼を羽ばたかせ、空から襲いかかって来るのだ!
「最低限、対空策が必要なのにゃ!」
相手は空を自由に飛行している。その相手に剣を振り回すだけでは、倒せないかもしれない。さらに、その身体はドラゴンの鱗に覆われている。その鱗に隠された急所を狙えれば、戦いは楽になるだろう。
「ともかく、何とかして欲しいのにゃ!」
猟兵の戦い方は本当に様々。ティットリートがあれこれ言うより任せた方がいい事を知っているのだ。いつものようにお土産に用意しているのは、ティットリートの心遣い。今回は保存が利いて、気軽に食べられるいわゆる携行食。ナッツや乾燥果物を小麦粉と水飴でまとめ、スティック状にした物。
「それじゃあ、よろしくにゃ!」
そんなお手製の携行食を配りながら見送るティットリートでした。
雪見進
こんにちは雪見進です。
このシナリオは『帝竜戦役』のシナリオフレームです。一章で終了する特殊なシナリオとなっております。それを確認の上、参加して下さいね。
『皆殺しの平野』
竜化して、ドラゴンの翼、鱗、角の生えたオブリビオンが多数暴れています。
空から襲い掛かってくる相手ですので、対空策を考えて下さい。また、硬い鱗に覆われた急所があるようです。そこを狙えれば戦いを有利に運べるでしょう。
『荒ぶる山神』
竜化し強化されたオブリビオンです。竜化し生えた翼を器用に使い、着地と跳躍を繰り返し群れで襲い掛かってきます。また、竜化の代償なのか身体の何処かに急所があります。しかし、その急所は硬い鱗に覆われていますので注意して下さい。
それでは、皆さんの参加をお待ちしております。
第1章 集団戦
『荒ぶる山神』
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POW : 握り潰す
【人ひとり覆い隠すほどの掌】が命中した対象に対し、高威力高命中の【握り潰し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 踏み潰す
単純で重い【地団駄】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ : 叩き潰す
【大きく振りかぶった拳】から【地震】を放ち、【その振動】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:ヤマトイヌル
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ベイメリア・ミハイロフ
まあ、ティットリートさま
お土産をいただいてしまって…
これは、頑張る他はございませんね
お相手の攻撃は第六感にて見切り
ジャンプ又は空中浮遊にて回避
回避不能な場合は激痛耐性も活用しつつ
武器受け又はオーラ防御を
情報収集・野生の勘、視力を頼りに
明らかに急所とわかる箇所がありますればそこを狙い
そうでなければ翼の付け根や鱗の継ぎ目等隙間を狙って攻撃を
攻撃は先制攻撃、早業・高速詠唱からの2回攻撃も狙いつつ
お相手が木でございますので、属性攻撃で炎属性を付与
有効そうであれば鎧無視攻撃も試して
また範囲攻撃にて、なるべく多くを巻き込むことも心掛けます
山神さま、お鎮まりください…!
※お仲間さまとの連携・共闘歓迎致します
ルテネス・エストレア
ティットリートちゃんのいつもの心遣いがとても嬉しいわ
ティットリートちゃんの分も頑張ってくるわね
それにしても上空からの攻撃は本当に厄介ね
でもあの巨体ならば、いくら上空からであっても攻撃地点を見破ることは容易なはず
【第六感】で攻撃地点を見定めて、躍るように優しいステップを踏んで安全圏内までひらひら身を躱してみせましょう
おいで、おいで、夜色の水晶剣
その身に星の加護を宿して、敵へと一斉に放つわ
急所への経路を【第六感】で捉え、流れ星の如き速度を以て急所を積極的に狙いましょう
これはあなたの物語を終わらせるための魔法
そして、わたしたちをその先の物語へと導く星の魔法
「まあ、ティットリートさま。お土産をいただいてしまって……」
「ティットリートちゃんのいつもの心遣いがとても嬉しいわ」
お土産を手に、現地へ向かうのはベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)とルテネス・エストレア(Estrellita・f16335)の二人。お土産の携行食を口に運ぶと、優しい甘さと、さっくりとした歯ごたえ。
「これは、頑張る他はございませんね」
「ティットリートちゃんの分まで頑張ってくるわね」
お腹の中から元気が湧いてくる。そんな気持ちと共に『皆殺しの平野』を走るベイメリアとルテネス。その先で待ち構えるオブリビオン・荒ぶる山神の群れ。その樹皮には鱗、背には翼、頭部に角。樹木とミスマッチな外見は不気味さを醸し出す。
「グガァァァ!」
「グゴォォォ!」
そんなベイメリアとルテネスに向かい、地面に急降下する。オブリビオンの攻撃は主に接近戦と地面を利用した地属性攻撃。
「でもあの巨体ならば、いくら上空からであっても攻撃地点を見破ることは容易なはず」
それの弱点を一瞬で見破るルテネス。ベイメリアに目配せをする。
「山神さま、お鎮まりください……!」
その視線に応え、二人同時に跳躍。直後に走る振動攻撃を避け、そのまま踊るようなステップで距離を詰める。
「ここはいかがでございましょうか?」
襲い掛かってくるオブリビオンに指先を向けるベイメリア。その指さす場所が一瞬、光瞬いたかと思うと、その光が刃となりオブリビオンを貫く。
「グガガガ!」
ベイメリアの指し示すポイントを的確に貫いて行く天の光。最初は翼の付け根、そして鱗の継ぎ目を狙い、次々にオブリビオンにダメージを与えていく。
その隣では、ルテネスが迫る竜化した荒ぶる山神を迎え撃つ。
「おいで、おいて、夜色の水晶剣」
静かに紡ぐルテネスの言葉と共に召喚された夜色水晶剣。それが彼女を優しく守るように周囲でステップを踏む。
「その身に星の加護を宿して……」
そのステップに指を重ね、星の加護を与えオブリビオンを指さす。
「グゴォォォ!!」
そんなルテネスの仕草に苛立つように、振り上げた両腕で地面を殴打する。同時に放たれた地震を完全に見切り、ステップ台にして飛翔する夜色水晶剣。
「……綴る星の魔法」
そのまま、ルテネスの指し示す通りに鱗の隙間をぬい、適格に急所を貫く。
「これは、あなたの物語を終わらせるための魔法」
同じ軌跡を辿り、次々と夜色水晶剣がオブリビオンの急所を貫き、そして骸の海へと還す。
「ガガァァァ!」
飛行能力をあまり生かせていないが、それでも機動力が上がっている。オブリビオンは圧力を増し、群れを成して襲い掛かってくる。
それを華麗な連携で迎え撃つベイメリアとルテネス。
「グガァァ!」
殴打により生じた地震を第六感で見切りジャンプするベイメリア。そのまま聖痕の輝きと共に、天より光を再び招来し、オブリビオンを貫く。
「そして、わたしたちをその先の物語へと導く星の魔法」
さらにルテネスが放つ夜色水晶剣が、流星の如き速度でオブリビオンを貫く。
ベイメリアとルテネスの指先が指揮棒のように動き、天からの光と水晶剣が円舞曲を舞うと、オブリビオンの翼が朽ち、鱗が剥がれ、急所を貫かれていく!
「ガガガ……」
二人の連携に恐れを成したのか、数体のオブリビオンが消滅したところで、撤退を始める。
「……これはなんでございますか?」
「綺麗な宝石ね」
深追いせず、一息付くベイメリアとルテネスが見つけたのは、美しい宝石。どうやら、ドラゴン化したオブリビオンの体内から取れる宝石・竜胆石のようだ。アックス&ウィザーズの世界で金貨40枚相当の価値があると思われる。価値はともかく、放置して別のトラブルを呼んでも困る。とりあえず、持ち帰る猟兵たちであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フォルク・リア
空を眺めながら
「これは異様な光景だな。
これだけの数がいると大樹。
いや、寧ろ山そのものが飛んでいる様だ。」
空飛ぶ山を相手にした事は流石にないが。
打つ手は無い訳じゃない。
敵に攻撃される前に【高速詠唱】で冥雷顕迅唱を発動。
落雷で攻撃するが、攻撃は命中すれば最良としても
外しても周囲を雷で満たす事が出来れば良しと考える。
そして纏った雷や龍翼の翔靴を利用して
攻撃範囲から飛び退いて地震攻撃を躱し
隙を突いて【範囲攻撃】で広範囲の敵に
【マヒ攻撃】の効果を持った落雷と雷弾で攻撃。
マヒした敵に接近し鱗に隠された急所を探し出し
冥雷顕迅唱を急所に打つ。
後は他の敵も同様の場所に急所があると考え
そこを狙い冥雷顕迅唱を放つ。
ナイツ・ディン
「こんなのも竜化するのか。厄介な風だな。」
『ふん、だが本物の竜には勝てまいて。』
自信満々な紅竜『ディロ』。まあ、実際ディロは強いが。
ひとまず様子見で回避重点。自前の翅で飛び回り(空中戦)、見切りや盾受けでのらりくらりと。弱点ってのは、攻撃する際に出るもんだと相場が決まってるが。
着地の際の膝、例えば鱗の裏が見えるような。
弱点が分かったら速攻で潰すぜ。【竜の血】を使って更に加速、反撃するぜ。
第六感で避けつつ目立たないで意識から一瞬抜け、ダッシュ、咄嗟の一撃、ランスチャージ、鎧無視攻撃でとっておきの一撃を叩き込んでやろう。
『そのまま焼き尽くされろ!』
紅竜の力を借りて、槍に炎を纏わせて貫くぜ。
「これは異様な光景だな」
静かに呟くフォルク・リア(黄泉への導・f05375)。その眼前には荒ぶる山神の群れが、ドラゴンの翼を羽ばたかせ空を飛んでいた。
「これだけの数がいると大樹……」
途中で言葉を切り、皆殺しの平野を見渡す。
「いや、寧ろ山そのものが飛んでいる様だ」
その光景を山と称するフォルク。まさに、そう呼ぶべき光景だった。しかし、それに怯むような様子は一切無い。
「こんなものも竜化するのか。厄介な風だな」
そんな光景を眺めるフォルクの隣に……いや、足元に並び立つのはナイツ・ディン(竜呼びの針・f00509)。
『ふん、だが本物の竜には勝てまいて』
ナイツの言葉に答えたのは、紅竜『ディロ』。自信満々の声を響かせる、ナイツの昔からの相棒。「まあ、実際ディロは強いが……」
相棒の言葉を肯定しながら、武器を構える。
「しかし、竜化した程度のオブリビオンに打つ手が無い訳ではない」
そんなナイツと共に戦いの構えを見せるフォルク。竜化で多少強化されようとも、それに怯む猟兵たちではない。フォルクは素早い詠唱から繰り出す先制攻撃の雷撃。
「グガガアァァ!」
フォルクの雷撃に身を焼かれ、密集が危険だと理解したのか、周囲を囲むように二手に分かれるオブリビオン。
その片側を迎え撃つのはナイツ。自身の翅で飛翔し、距離を詰める。
「グオオォォ!」
そんなナイツを踏み潰そうと、地団太を踏む山神だが、それをのらりくらりと避け、敵を観察する。
「弱点ってのは、攻撃する際に出るもんだと、相場が決まってる!」
言葉通り、攻撃の時に鱗の隙間から見える急所。それは赤く輝く光。
「奥の手だ!」
弱点を発見すると同時に竜槍で自傷する。
「血の盟約、しかと受け止めよ!」
次の瞬間に、小柄な紅い竜人へと姿を変えたナイツ。これが彼の切り札『竜の血(ドラゴンブラッド)』。スピードと反射速度を爆発的に増大させ、攻撃に転じる。
「グゴォォォ!」
ナイツの変身に脅威を感じたのか、地団太を繰り出す山神。しかし、それよりも早くナイツの槍が紅に輝いたかと思うと、一瞬で急所を貫き、オブリビオンを骸の海へと還す。
「グガ……」
消滅した仲間に、一瞬動揺したのか動きが鈍くなる山神が、それを認識するよりも早く、ナイツの一撃が別の山神を貫く。
そんな奮戦するナイツの反対側ではフォルクが山神を迎え撃っていた。
「天上に在りし幽世の門。秘めたる力を雷と成し」
再び、高速詠唱と共に、落雷を招来する。その落雷が全方位に拡散し、雷弾を放つ。
「グガァァ!」
全方位に拡散する雷弾故に全てが山神を捕らえた訳ではない。しかし、外れた雷弾は地面や大気を帯電させる。
「ググガォォォォ!!」
それでも、山神は大きく拳を振りかぶり、地面を強烈に殴打し、衝撃波で攻撃を行う。
「その荒ぶる閃光、我が意のままに獣の如く牙を剥け」
その帯電した大気と地面を操作し、精霊力が込められたブーツ・龍翼の翔靴で踏み台にして、オブリビオンの攻撃を避け、攻撃の隙で露わになった急所へと再び雷弾を放ち、山神を倒していく。
「ググゥゥゥ!!」
「グヌゥゥ!」
次々にフォルクとナイツに倒されていく状況に不利を理解したのか、立て直そうと距離を取る山神たちが現れる。
「深追いは禁物だな」
「そうだな」
二人は声を掛け合い、深追いせず残っている山神たちの掃討に移る。
「そのまま焼き尽くされろ!」
「獣の如く牙を剥け!」
ナイツの紅の炎とフォルクの蒼の雷が交差し、残ったオブリビオンたちを灰塵と化していく。その塵の中に光る赤き宝石・竜胆石が煌めくのだった……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
シビラ・レーヴェンス
【銀色】同タグの者と連携協力。
対空に『氷結の矢』を行使して対策としよう。
(早業、高速詠唱、全力魔法、範囲攻撃、限界突破、2回攻撃)
冷気の矢で狙う部位は翼だ。
翼を凍結させその機能を少しでも低下できれば上々だろう。
矢の軌道でこちらの位置を特定されないように移動しつつ行使。
第六感と野生の勘を駆使して回避しよう。
直接攻撃は他の者達に任せよう。あの子達なら問題ない
…。巨体が着地するんだ。相当な振動がくるな。
空中浮遊と念動力で地に足をつけずに行動しよう。
着地の衝撃で私の身体が飛ばされるのは…考えたくない。
神坂・露
【銀色】同タグの者と連携協力。
レーちゃんが(f14377)翼の対応で…。
あたしとすー(f19200)ちゃんとロー(f22361)ちゃんで連携攻撃ね。
あのねあのね。あたしは【銀の舞】で近づいて連携よ。
えっと…弱点って鱗に隠されてるんだっけ?目立つ鱗なのかしら。
とりあえず喉の辺りの鱗をクレスケンスルーナで一撃。
あ。そうそう。逆向きの鱗ってのが弱点…ってどこかで聞いたわ。
あたしがその鱗を探してみようと思うわ。
すーちゃんとローちゃんにも教えて三人連携でいくわ~♪
「えっとえっと…あたしが先に行くわ♪」
浅間・墨
【銀色】同タグの者と連携協力。
露(f19223)さんの先行に続きます。
真柄斬兼元で【石穿】の一撃を。
(早業、2回攻撃、鎧砕き、見切り、限界突破)
可能なら露さんの発見した弱点を突きます。
弱点の鱗へはジャンプで。
もし届かない場合はシビラ(f14377)さんに協力して貰います。
巨体に踏み潰されないようにジグザクに進行します。
遮蔽物の闇に紛れて進むといいかもしれません。
ロベルタ・ヴェルディアナ
【銀色】同タグの者と連携協力。
露(f19223)ねーと墨(f19200)に続くじぇ!
【軍神の剣術】で剣術の腕を上げて弱点を突く!
二人の攻撃した箇所を観察しながら僕も攻撃!
露ねー曰…逆さの鱗が目印みたいだねぃ?
なら僕も探すじぇ。弱点の鱗♪うぇーい♪
着地の衝撃は直撃しないように注意する。
んー。浮くシビラ(f14377)ねーに乗る?
一応オーラ防御で身体を護っておこうと思うじぇ。
「れーちゃんが翼対応で……」
皆殺しの平野で戦いの備えをする猟兵が4人集まっていた。そして作戦を確認しているのは神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)。
「あたしとすーちゃんとローちゃんで連携攻撃ね」
すーちゃんこと浅間・墨(人見知りと引っ込み思案ダンピール・f19200)とローちゃんことロベルタ・ヴェルディアナ(ちまっ娘アリス・f22361)がうなづく。
「……」
そんな露を見つめるのはレーちゃんことシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)。張り切って仕切っている露を複雑な表情を浮かべながらも、微笑ましく見つめている。
「うん、露ねーに続くじぇ!」
「露さんに続きます」
そんな露の作戦に楽しそうな表情で乗るロベルタと、無口ながらも答える墨。三者三葉ならぬ四者四葉の様子を見せながら、戦いの準備を整える猟兵たちであった。
「グガァァ!」
準備が出来た所で、他の猟兵たちが蹴散らかしたオブリビオンたちが群れを整え向かってきた。
「Posibilitatea de a îngheța blocanții……」
初手はシビラの攻撃。ウィザードロッドを構えると、シビラを中心に氷の粒と共に、氷結の矢が多数形成されていく。その数は三百を超える。
「狙う部位は翼だ」
静かな言葉と共に放たれた氷結の矢が、凄まじい速度でシビラの手から放たれる。
「うぇーい♪」
その光景に思わず声を上げるロベルタ。その声と共に氷結の矢が弧を描き、狙い違わず竜化して生えた翼の付け根を貫く。
「グガァァ!!」
矢の命中した箇所が凍結し、動きが鈍るオブリビオン。シビラの着弾と同時に行動を開始する猟兵たち。
「えっとえっと……あたしが先に行くわ♪」
墨とロベルタに合図を送って、露が先行する。
「銀色の風……」
おっとりな言葉と共に、ダガーの一撃を放つ露。そのおっとりな言葉とは対照的な動きに、意表を突かれたのか、動きが鈍いオブリビオンの攻撃を掻い潜り、一撃を加える。
「ググ……!?」
その一撃は鱗に弾かれるも、バランスを崩す。
「あ、そうそう、逆向きの鱗ってのが弱点……って、どこかで聞いたわ」
体勢を崩したオブリビオンの急所を見つけた露が声を上げる。
「抜き通せ……」
露の見つけた急所を狙い動くのは墨。真柄斬兼元を正眼に構え、平突きし急所を砕く!
「グガァァァァ!」
急所を砕かれ消滅していくオブリビオン。しかし、その巨体が消滅する影から別のオブリビオンが拳を振り上げ地面を殴打し、衝撃波を放つ。
「……来ると思ってたじぇ!」
そんな攻撃を察知していたロベルタ。墨の攻撃の隙をカバーするように動く。
「露ねーと墨に続くじぇぇ!」
衝撃波を元気よくオーラで弾いて、仲間同士連携を取りながら一瞬、集中するロベルタ。
「Hanno il potere di affrontare il futuro!」
力いっぱい元気な声と共に、その技術は軍神の剣術の如き冴を見せ、魔法剣・プリンチペッサ・ロッソを振りオブリビオンを一体葬る。
「露ねー曰く……逆さの鱗が目印みたいだねぃ? なら、僕も探すじぇ。弱点の鱗♪」
そのまま軍神の如き剣術を披露し、竜の鱗ごと砕きながら戦場をかく乱する。
「……直接攻撃は任せよう。あの子達なら問題ない」
後方より、氷結の矢でオブリビオンの飛行能力を削ぎながら、シビラは念動力で地に足を付けずに仲間たちを支援して回っていた。
「巨体が着地するんだ。相当な振動がくるな」
それは、オブリビオンの攻撃に対応する為。そんなシビラの動きに合わせて動いていたロベルタ。
「んー」
鬼神の如き動きだが、すべての攻撃を避けられる訳ではない。
「グガァァ!」
ロベルタの動きに無理やり攻撃を繰り出すオブリビオン。出鱈目に繰り出された攻撃がロベルタを捕らえる。
「……シビラねーに乗る?」
気のおける仲間同士の連携だろう。衝撃で飛ばされたロベルタを庇うようにシビラが念動力を操り、ロベルタをフォローする。
「んー、こんなもんだじぇ♪」
そのままオーラ防御を展開しながら、墨へと連携を繋げる。
「続きます」
そのままロベルタの動きに墨が合わせ、ジグザクに移動しながら、一瞬遮蔽物に隠れ、視線を切り死角から、真柄斬兼元でオブリビオンの急所を貫く!
四人の連携に、翻弄され次々に倒されていくオブリビオン。
「最後、いくよ♪」
残った敵に、露が声を上げタイミングを合わせる。
「Posibilitatea de a îngheța blocanții……」
やはり初手はシビラの氷結の矢。翼を凍結させ、機動力を奪う。
「銀色の風……」
「抜き通せ……」
翼が動かなくなったオブリビオンを地上で迎え撃つ露と墨。
「僕も攻撃だじぇ!」
二人に続いて攻撃を繰り出すロベルタ。連携の取れた動きでオブリビオンの動きを見切り、軍神の如き動きで的確に急所を撃ち消滅させた。
猟兵たちの活躍で竜化した荒ぶる山神はすべて骸の海へと還した。しかし『帝竜ヴァルギリオス』との戦いは始まったばかりだ。ただ、戦いは短期間ではない。
「これなんだじぇ?」
「綺麗だね~」
竜化したオブリビオンの残骸から見つかる赤き宝石・竜胆石を拾いながら一息付く猟兵たちであった。
大成功
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