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モンスター娘は欲求不満!

#グリードオーシャン

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#グリードオーシャン


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●清純華憐な……?
 グリードオーシャンの一角にその島はあった。元はアックス&ウィザーズの一部であったらしく、生息する植物や動物、並び立つ建物には今も彼の世界の面影が色濃く見られる。
 けれど、何よりも強くその面影を残しているのは、この島の住民たちに他ならないだろう……。
「――ご機嫌よう」
 華麗にカーテシーを決めたのは、頭に猫耳を生やし、水を織り上げたような涼しげなワンピースの裾から猫尻尾を覗かせた少女であった。
「ご機嫌ようですわ」
 対面する少女も、似たデザインのワンピースのスカートを摘んで少し持ち上げ、楚々とした仕草で頭を下げる。……その際、スカートの内から垣間見えたのは大蛇の尾の如き下半身であった。
「上から失礼致します。お二人共、ご機嫌よう」
 そこに宙から舞い降りた少女には鳥の翼が生えている。明らかに人間ではない彼女たちは、朗らかにお喋りに興じた。
「本日は如何なさいますの?」
「あちらの木陰で読書など如何でしょう?」
「それならわたくし、新しい詩集を持って参りましたわ。お二人もご覧になりますか?」
「ええ、是非。ほほほ……」
「ふふふ……」
「くすくす……」
 口元に手を当て、清楚に笑い合う三名……。
「「「……………………」」」
 ――そこまでが彼女たちの限界であった。
「や・っ・て・ら・れ・る・か・にゃー!!」
 半猫の少女が髪を掻き毟って咆哮を上げる。
「いつまでこんなお嬢様ごっこを続けないといけないのよぉっ!?」
 半蛇の少女が両手で顔を覆って泣き崩れる。
「あー、もう、イライラするよー! それ以上にムラムラするよー!!」
 半鳥の少女が目を血走らせた。

「「「オ・ト・コ・と・シ・た・い・――――――――――!!」」」

●モン娘島の過去と現在
「皆ー、ちぃと力を貸してもらえんかなー?」
 ピョンピョン飛び跳ねながらグリモアベースに居合わせた猟兵たちに呼び掛けたのは、灘杜・ころな(鉄壁スカートのひもろぎJK・f04167)であった。……UDCアースの学校の制服だという衣装の、ただでさえ短いスカートが盛大に翻っているが……肝心な部分はギリギリで見えない。――ちなみに、服の上からでも解る発育良好な胸の果実も大いに弾んでいたりする。
 その辺りは意識していない様子で、ボブカットのグリモア猟兵は反応した猟兵たちへ説明を始めた。
「グリードオーシャンにな、オブリビオン……コンキスタドールの支配下に置かれとる島があるんよ。そこを解放してほしいんや」
 それ自体は、あの世界ではよくある話である。……が、今回は少々毛色が違った。
「問題のコンキスタドールは、その島の住民たちにこんな掟を科して抑圧しとるんや。『清楚たれ。貞淑たれ。淑女たれ』」
 何人かの猟兵は首を捻ったかもしれない。……コンキスタドールの作った掟にしては、まともではないかと。それにころなは首を横に振る。
「他の島ならなぁ。実は問題の島は、住民が全員『ピュアリィ』なんよ。彼女らにとってはほんまに苛酷な掟やで……」
 ピュアリィとは、下半身が大蛇のそれである女性・『ラミア』や、鳥の翼を生やして下半身も羽毛に覆われた女性・『ハーピー』など、人間の女性と他の生き物が融合した如き姿を持つモンスターの総称である。……ピュアリィに属する種族は例外無く女性しか存在せず、繁殖には他の種族の男を利用するという。
「……そのせいか、なぁ。ピュアリィたちは基本的に性に奔放で……男ん人と『そういうコト』をするんが、まあ……大好きなんや」
 頬を赤らめて解説するころな。件の島の住民たちも例に漏れず、以前は近隣の島の男性を攫ってきて事に及んだり、偶然島にやって来た海賊と楽しんだりしていたそうなのだが……今回のコンキスタドールはその手の行いを徹底的に嫌っているらしい。島を支配して以降、そういう行為の一切を禁止し、ピュアリィたちへ淑女教育を強制しているのだという。
「それに、ピュアリィたちの欲求不満は今や爆発寸前や。ただ、うちは『爆発後』の様子を予知で見たんやけど……凄惨なもんやったで」
 彼の島のピュアリィたちは残虐な存在ではない。他の島から男性を攫ってきた場合でも、目的を果たしたら無傷で帰していた。……それでも、彼女たちの先祖はアックス&ウィザーズでれっきとした『モンスター』だったのである。本気になった時の戦闘力は侮れない。
「その上、彼女らには相当数の覚醒者も混じっとってなぁ。……ピュアリィたちとコンキスタドールが激突して、それの飛び火で付近の島々にまで血の雨が降る……そんな事態が見えたんや」
 それだけは止めたいというのがころなの主張である。
「今回皆にお願いしたいことは三つや。一つ目は『ピュアリィたちのガス抜き』。爆発寸前の彼女たちを何とか鎮めてほしいんや」
 状況が状況だけに方法は問わないが……。
「……羽目は外し過ぎんようにな?」
 ころなは釘を刺す。
「二つ目は、ピュアリィたちがそんなんなるまでコンキスタドールに逆らえへんかった原因になっとるもの――『人質の男性たちの救出』や」
 コンキスタドールが島に来た時に偶然そこに居合わせた男性たちが、捕まって人質にされているのだという。
「島のどっかでコンキスタドールの配下たちに囚われとるはずなんやけど……正確な場所は予知出来とらんのや。ピュアリィたちも断片的な情報しか解らんみたいやね。ピュアリィたちから情報を聞き出して、統合して、人質の居所を判明させてほしいんや」
 そして、人質たちの救出まで完了したら、後はコンキスタドールの撃破である。
「コンキスタドールやその配下との戦いでは、上手く信頼関係を築けとったら、ピュアリィたちも力を貸してくれるはずや。さっきも言うた通り、彼女たちの戦闘力は侮れへん。大きな助けになるはずやで」
 一通り説明を終えたところで、ころなは改めて猟兵たちへ釘を刺す。
「……ほんまに、羽目を外し過ぎへんようにな?」
 何故、ころながそこまで繰り返したか……猟兵たちはその理由を現地で知る……かもしれない……。


天羽伊吹清
 どうも、天羽伊吹清です。
 今回は、モンスター娘たちとキャッキャウフフ出来るシナリオ……と思ったら大間違いだ。

 件のモンスター娘……ピュアリィたちは、欲求不満が臨界点を突破しようとしております。男性が迂闊に近付けば、その後の人生に支障が出るレベルで搾り取られることになるでしょう。
 また、女性に関しても安心出来るわけではなく、油断すると百合乱暴展開に持ち込まれます。
 それに加え、元がモンスターであるピュアリィたちには、恋人が居るだとか経験が無いから貞操は死守したいだとか、そういったモラルの類いが一切通用しません。
 ヤられる時は徹底的にヤられ尽くしますので、そこをまずご理解下さい。
 具体的には、ピュアリィたちとそういう展開になりたくない方、なるとしても一定の限度がある方は、その旨と同時に抵抗手段をプレイングに明記しておいて下さい。それが無かった場合、及び、あったとしても抵抗を果たせないと判定された場合――余す所無くピュアリィたちの餌食となります、性的な意味で。

 なお、『どのようなピュアリィと関わりたいか』をプレイングに記載頂ければ、そこは最大限考慮致します。

 それでは、覚悟を完了した皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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第1章 冒険 『ピュアリィアイランド』

POW   :    力を示して情報収集

SPD   :    手練手管、誘惑して情報収集

WIZ   :    落ち着いた話し合いで情報収集

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イデアール・モラクス
クク…アーハッハッハ!
モンスター娘と組んず解れつ、ここが天国か!ここが天国か!(大事な事なので二回ry)

●行為
魔術による『武器改造』で自らの肉体を改造し、下半身に男のアレを生やしていざ出陣。
「さぁピュアリィ達よ、愛し合おうぞ!」
『誘惑』の術式でピュアリィ達を魅了して私はコトに及ぶ。
私のアレは快感が高まるとUCと自らの魔術により錬成した【魂の塊】を発射出来る、この塊は何故か白濁した液体で(以下略)
「発情したモンスター娘は堪らんなぁ!そら、そら、イイぞ、イイぞぉ!」
時折噛み付いて『吸血』し『生命力を吸収』して魔力を補充しつつ、極限まで解消に付き合い子孫繁栄に手を貸してやる。

※アドリブ歓迎、NG無し



 ピュアリィたちはどの種族でも、人間とほぼ同等の知性を有している。即ち、『文明』や『文化』を形作れるだけの地盤はあるということであった。
 アックス&ウィザーズのピュアリィたちは、地域や環境によって必ずしもそうではないが……少なくともグリードオーシャンのこの島に住まうピュアリィたちは、島の各所に村や町と呼べるだけの集落を造り、衣食住に関してはUDCアースの中世欧州の平民レベルのものは有している。
 例えばこの村落。木材と煉瓦を組み上げた、村内でも比較的立派な家の寝室には、これまた木材を組み上げた程度の代物ではあるが、ベッドだって存在していたのである。
「クク……アーハッハッハ!」
 ――それの上に玉座へと腰掛ける王のように陣取り、イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)は高笑いを上げていた。
「モンスター娘とくんずほぐれつ、ここが天国か! ここが天国か!!」
 大事なことなので二度言ったイデアールの周りには、全身に汗の珠を浮かべて肌を上気させたラミアやらハーピーやらがくてぇ……と倒れていた。彼女たちには一様に満たされた笑顔が浮かんでいる。
 それもそのはずで、イデアールの豊満な乳房が揺れる腰のくびれた裸身の股間には……本来なら彼女にはあるはずの無い見事な肉の塔がそびえていたのであった。……なんとイデアール、今回の依頼の為、魔術で己の肉体を改造して『生やして』きたのである。
 それを存分に使い、彼女はこの村のピュアリィたちを一人で相手取っていたのだった。
「さぁピュアリィたちよ、愛し合おうぞ!」
「はいっ……♪」
 イデアールの呼び掛けに応え、また一人ベッドに上がってきた裸体のピュアリィは、ウサギのような長い耳を持ち、お尻にもウサギを思わせる丸い尻尾を生やしていた。両腕と両脚にもウサギの面影を残す彼女は『ラビシャン』という種族である。
(……アルダワ魔法学園の世界に似た種族が居たな。あちらには男も存在していたが――)
 何処かでルーツが繋がっているのかもしれないとイデアールは頭の端で思いながら、『誘惑』の術式が籠もった眼差しでラビシャンの大きく円らな瞳を覗き込んでやる。半人半兎のピュアリィは、ただでさえ朱が散っていた頬の赤みを余計に増していった。
「あぁっ……可愛がって下さい……♪」
「フッ、愛い奴だ」
 人間なら10代の半ばくらいのそのラビシャンは、もうメロメロな様子でイデアールにすがってきた。まだ幼さを残した顔立ちは期待と不安に揺れている。
 ただ、その初心そうな雰囲気に騙されてはいけない。ラビシャンという種族は、ピュアリィたちの中でも特に淫蕩な性質を持つという。このラビシャンも例外ではなく……。
「……何だ、もう大洪水ではないか。仲間たちが私とシているのを見て、興奮したか? うん?」
「あぁんっ……恥ずかしい、です……」
 イデアールがラビシャンを抱き寄せて、その両脚の付け根に指を這わせてみれば……そこは既にお漏らしでもしたかと錯覚するほどに蜜に濡れていた。
「これだけ濡れていれば、このまま入れても大丈夫だろう。……そちらも我慢出来ないようだしなぁ?」
「あっ……❤」
 イデアールはベッドの上で胡坐をかきながら、己の腰の上にラビシャンを向かい合う形で座らせて……結合していく。イデアールの推測通り、ラビシャンの蜜を溢れ返らせていた肉花は、然したる抵抗も無く魔術で生み出された肉塊を呑み込んでいった。
「あっ……はぁぁっ……❤」
 ずっと空虚だった部分に久々の充足を得た様子でラビシャンが溜息を吐く。――もっとも、そこで満足させるつもりはイデアールには無かった。彼女は、ラビシャンの小ぶりなお尻を掴み、その身体を揺さぶってやる。
「あっ、んっ、んっ、んんっ……❤」
「堪える必要は無い。気持ち良ければ素直に声を出せ」
「は、はいっ……♪ ぅんっ、ぁ、あっ、あぁっ……❤」
 いわゆる対面座位でイデアールに突き上げられるラビシャンは、ウサギらしくその身を跳ねさせて快感を表現した。イデアールの眼前で、彼女の自前のものとは比べようもなく小さいが、瑞々しさに溢れるラビシャンの胸の果実が美味しそうに弾む。……当然、ダンピールの魔女は躊躇なくそこの先端に歯を立てた。
「あひぃんっ……❤ あっ、あぅっ、あひゅぅんっ……❤」
 とっくに充血してしこっている胸の突起を甘噛みされ、ラビシャンは背を仰け反らせて喘いだ。
(……大丈夫そうだな)
 ラビシャンの反応を冷静に観察しつつ、イデアールはピュアリィの花の蕾のような乳房の頂点に慎重に牙を突き立てる。滲み出てきた鮮血を啜ってやると、それすらも気持ち良かったのかラビシャンがピクン、ピクンッと震えた。
 如何にイデアールとて、何の対策も無く村一つ分のピュアリィたちと行為に及べば、そう長くは保たない。だからこそ、彼女は吸血を介した生命力吸収で魔力や体力をピュアリィたちから補充していた。……幸いなことに、元はアックス&ウィザーズのモンスターであったピュアリィたちは内包する生命力も半端なく、ちょっとやそっとイデアールに奪われたくらいでは健康状態に支障は起こさない。むしろ……こうやって少しでもピュアリィたちの体力の消耗を早めなければ、イデアールの方が最後まで保たないだろう。
 ともかく、補給を終えたイデアールはそれを幸いとラビシャンへの攻勢を強めていく。
「ここか? そうか、ここがイイのか! イイだろう、重点的に抉ってやる……!」
「ひゃあっ!? あっ、あんっ、あっあっ、あぁんっ……❤」
 ラビシャンの肉洞の奥、赤子を孕む為の部屋の入口をイデアールが肉槍の穂先で小突いてやれば、熱くトロトロに蕩けたウサギのピュアリィの淫肉は魔女にして猟兵の剛直をキュキュゥッ……と抱き締める。ラビシャン自身もいつの間にか両腕をイデアールの首に回し、両脚を彼女の腰に回して、イデアールに全身でしがみ付いていた。
「はっ、はっ、はぁっ、はっ……❤ はぁっ、はぅんっ、きゃぅんっ、うぅんっ……❤」
 イデアールの耳元で、ラビシャンの吐息の甘さも熱量も急上昇していく。そろそろ絶頂に到達しようとしているのがイデアールにも手に取るように解った。
「発情したモンスター娘は堪らんなぁ! そら、そら、イイぞ、イイぞぉ!」
「は、は、は、は、あ、あ、あ、あ……❤ ――っぁああぁぁああああああああああっっ……❤」
 イデアールの留まることを知らぬ律動に、とうとうラビシャンが甲高い啼き声を上げて昇天した。イデアールの仮初めの男性器に絡み付く肉襞が、複雑に蠢いて収縮する。その締め付けはイデアールの側の快感も高めるに高めて――『それ』を引き起こした。
「……ふわっ!? ぅあっ……ふわぁぁああああああああああ~~~~~~~~~~~~~~んっっ❤」
 絶叫しながら自分へと力一杯に抱き付いてくるラビシャンを抱き締め返してやりつつ、イデアールはほくそ笑む。
(私のアレは快感が高まると、『禁呪・生命創造』と魔術により錬成した【魂の塊】を発射出来るからなぁ)
 その【魂の塊】とやらは、何故か白濁した液体の形態を取っており……まあ、要は、男性本来の例のモノと似た性質を持っているらしかった。
 それをたっぷりと体内へと注がれたラビシャンは、その衝撃の余韻に下腹を痙攣させながらベッドへと横たわったのである。
 満足し切った表情で脱力したラビシャンから己の股間のモノを引き抜いたイデアールは、未だ萎えぬそれを見せ付けるようにして振り返る。
「さぁ――次は誰が私と楽しみたい?」
 イデアールの問い掛けに、まだ室内に何人も、部屋の外の廊下には何十人も控えたピュアリィたちが目を輝かせた。
「イイだろう――極限まで欲求不満の解消に付き合い、子孫繁栄に手を貸してやる!」
 イデアールの高笑いは、夜を徹して収まることは無かったという……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
理想郷だ。
この島が欲しい。
魂喰いして宿してきた魔物娘をいつか受肉させたら。
ここなら幸せにやっていける

高潔(?)な想いを抱えてるけど欲求不満な蛇系ピュアリィの集団に慄くぜ。
確かに好きだ。
うねうねと蛇身に絡まれ身体を寄せ合うまでは許容…ショーツに手を入れられると抵抗。
好きになった人に悪いから…そこはだめ。
その代わり

フォックスファイア・漆式発動。
紅狐様がピュアリィたちに騎乗するんだ!
帰ったら油揚げと御神酒をあげるから

狐様が火を噴く(?)度に生命力共有で消耗だわ。
行為を為したラミアを手招きし、セクシーに吸血・生命力吸収で吸精。
精気の永久機関を作って蛇族が果てるまで祭りだよ。
紅狐様、愉しんでない?



 この島の話をグリモアベースで聞いた時から、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は確信していた。
 実際に島に降り立って、遠くからピュアリィたちが暮らす様子を垣間見て、確信はさらに強まっていく。
「――理想郷だ」
 英語で言えばユートピアである。金色の瞳を夢見るように潤ませて、燦は天に座す太陽を見上げた。胸の内を吐露する。
「――この島が欲しい」
 今この島を支配しているコンキスタドールのように、この島を自分の好きなようにしたいわけではなかった。この島が本来の形であるべくしてあるだけで……それだけでそこはもう、燦にとっての理想郷だったのである。
 燦は魔物娘好きが高じ、吸精と魂喰いによって彼女たちを我が身へと宿してきた。だけれど……。
「……いつか彼女たちを受肉させたら。ここならきっと幸せにやっていける」
 その確信が、今日燦の中に生まれた。それを夢に、目標に、これからの彼女は生きていくのかもしれない……。
 まあ、この島を本気で燦が手に入れようとするなら、立ち塞がる問題は山積みのはずだが……とりあえずはその第一歩から。――コンキスタドールからこの島を解放するのである。
「あ、その前に島の住民たちのガス抜きだったか? どのみちこの島の可愛い魔物娘……ピュアリィだったか? 彼女たちとお近付きになれるなら役得役得♪」
 そう考え、スキップでもするような足取りでピュアリィたちの集落の一つに向かってみた燦だったが……。
「「「「「――男!?」」」」」
「ひぃっ!?」
「……ではないわね……残念。あなたは余所の村の娘? 『フォクシーヌ』?」
「ああ、いや……アタシはそもそもこの島の住民じゃないんだが……」
 燦が赴いた村は、下半身が大蛇の如くなっているピュアリィ・ラミアたちの集落であった。彼女たちの禍々しささえ感じるほどに爛々とした瞳に、燦は蛇に睨まれた蛙の気持ちを少しだけ理解する。
 ちなみに、フォクシーヌというのは狐の要素を有したピュアリィのことであるらしい。妖狐の燦は一瞬、「……同族?」とも思ったが、ラミアたちから話を聞くと、女性のみの種族というだけでなく、細かい部分で色々と異なっているらしい。
(このままこの島の事件に関わっていけば、その内会えるかもな)
 そんな風に思いつつ、燦は語れる部分で自分たち猟兵の事情をラミアたちへ説明していく。要は「この島を支配するコンキスタドールを倒したいんだ」と。その為に「出来る範囲でアタシたちに協力してほしい」と。
 この村の長だという年齢不詳の美女の上半身を持つラミアは、興味深そうに燦の話を聞いてくれた。水を糸に加工して織り上げたかのようなサマードレスはなかなかに高級そうであったが、彼女にはあまり似合ってはいないと燦は感じる。
(そうだな、どっちかっていうとシホに――)
 思わず頭を過ぎったオラトリオの乙女の顔に、燦の表情は弛緩する。――交渉中だと思い出し、慌てて顔面を引き締め直した。
 燦の面相に首を傾げつつ、ラミアの長は返答する。
「そうね……『あの女』に頭から押さえ付けられるのはもうたくさんだわ。あなたたちが奴らに囚われている男たちを助け出してくれるなら――皆、やるわよ!」
 長の一声で村のラミアたちから歓声が上がる。それだけ、コンキスタドールの支配に不満を燻らせていたのだろう。
「――それで、あなたたち猟兵には男も居るのよね!? ぜひとも親交を深める為に会っておきたいわ!!」
「近い内にその機会はあると思うから楽しみにしておいてくれというか近い近い近い!」
 迫り来るラミアの長に、燦は背を仰け反らせる。……ものの、すぐ後ろには別のラミアが居て、思うように距離は取れなかったのだが。そちらは人間なら10代の後半くらいの容姿で、ラミアの長の娘であるという。……清楚で大人しげな雰囲気で、彼女にはあの水の衣のような衣装も似合っていた。
(……だけど、彼女の方が村長より距離が近いような……?)
「燦様、この後お暇ですか? もう少しお話がしたいです」
 他にも何名か、燦へとすり寄ってくるラミアが居る。……燦は口調にも外見にも男っぽさが見られる為、同性でも「彼女ならイケる!」と感じるピュアリィは結構居るのだろう。
 彼女たちに引っ張られ、燦は村の隣の岩陰の方へ。長たち年嵩のラミアたちは仕方が無いというような顔で燦たちを見送る。
「燦様❤」「燦さん♪」「燦くん☆」
「いやぁ、はははっ」
 燦の方も元来百合気質。求められるなら受けて立ちたいところではあるのだが……。
「――と、ちょっと待った。……ごめん、そこは駄目」
 蛇身が脚に、太股に絡み、ラミアたちの肢体が押し付けられてくるのは良かった。頬を寄せられても燦は抵抗せずにいたのである。……だが、彼女たちの手が自分の衣服の中……下着の中にまで伸びようとした時には、燦はやんわりとその手を掴んで首を横に振った。
(……好きになった人に悪いから……)
 その理由を、今は口に出さない程度には燦も空気が読める。
 ……とはいえ、それでラミアたちの方が収まるわけではなく。お預けを喰らったことでむしろ昂るものもある様子であった。
「……皆さん、どうしましょうか?」
「……私はもう、我慢出来ないと思う……」
「やっちゃお? やっちゃお?」
(……あ。これ、このまま放置すると結託して襲われるな)
 その雰囲気が読める程度には燦も場数を踏んでいる。今、この機を逃せば、先にも脳裏を過ぎった想い人へ顔向け出来なくなる事態に陥りそうであった。
 故に、燦は手早く行動を起こす。
「その代わり――『御狐・燦の狐火をもって贄となせ。紅蓮の鳥居潜りて、おいでませ紅狐様!』」
 燦の眼前にそびえた炎が織り成す異界との門を潜り抜け、3mを軽く越す狐が躍り出た。その紅蓮色と表現すべき体毛からは火の粉が舞い散っている。
 荒ぶるように一声鳴いた紅狐は――ここが戦場ではないことに胡乱げな眼差しを燦へと向けた。燦はニヒルな表情を浮かべ、紅狐にラミアたちを示す。
「――今日は、紅狐様がピュアリィたちに騎乗するんだ!」
 顎を大きく開けて絶句する紅狐。……が、ラミアたちはその案を吟味するように紅狐を上から下まで眺めた後、喜び勇んで巨狐の体躯へしな垂れ掛かっていく。戸惑う紅狐からスススッ……と距離を取り、燦は手を振った。
(帰ったら油揚げと御神酒をあげるから)
 訴えるように燦へと咆哮を繰り返した紅狐だが……やがて観念したのか、それとも開き直ったのか、今度はラミアたちに喘ぎと嬌声を上げさせていった。
「あっ、あひっ、あひゅっ、あぅぅっ……っっっっ……❤」
 村長の娘へと圧し掛かっていた紅狐が猛々しく雄叫びを上げた。それと同時に砲門(?)も火を噴いたらしく、年若いラミアの肢体がさざ波のように痙攣する。
 それを見守りながら――燦は眩暈を覚えた。
「……ああ、思ったよりも疲れるな、これ……」
 紅狐は、燦と生命力を共有している。その為、紅狐が砲撃を果たす度、消耗が燦へとダイレクトに来るのだ。
(……いや、だって……一人三周やってまだ元気とか……うん、アタシ、ピュアリィ舐めてたぜ……)
 とにかく、一段落付いたところで、燦は紅狐様との行為を終えたばかりのラミアの長の娘を手招きする。
「――燦様も混ざられるんですかっ?」
「ごめんそれは流石に無理」
 貞操観念以上に生命への危機感から燦は即答した。
 やや不満そうに頬を膨らませるラミアの少女へ、燦は苦笑いしつつ囁く。
「本格的なのは無理だけど、これくらいなら、さ」
「ひゃっ!?」
 ラミアとしてはまだ成熟し切っていないらしい肢体をそっと抱き寄せ、その首筋へ啄むようなキスをする燦。「あっ……❤」と声を上げた相手に心の中で「ごめんな」と詫びつつ、燦は軽く歯を立てて彼女の血を啜った。
(……凄いな)
 血を介し、ラミアの生命力を吸収した燦は慄く。ここまでの消耗が一気に燦から消え失せたが、それだけの精気を奪われたにもかかわらず、ラミアの村長の娘はピンピンしていた。……生命力の量が、根本から違い過ぎる。
(……アタシがまともに相手していたら、絶対に死んだな)
 それを確信しながら視線を流した燦は、直後にギョッとした。……岩の向こうから飢えた獣のような視線が殺到する。
 それに気が付いた村長の娘のラミアが、「あっ」と声を上げた。
「お母様?」
「……随分、楽しそうなことをやっているものね?」
 ラミアの長他、年長のラミアたちもしゃなりとこちらへ進んでくる。冷や汗を滲ませながら、燦は紅狐へと問い掛けた。
「……行けるか、紅狐様?」
 それに紅狐は、ドンと来いとばかりに鼻を鳴らす。
「紅狐様……愉しんでない?」
 燦のツッコミに、紅狐は曖昧に顔を逸らすのであった。
 何にせよ――この祭りはラミアたちが全員果てるまで続いたのだという……。

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・まどか
誰だって自分らしく生きていきたいよね。
私だって生き方を強制されるなんて嫌だし、ピュアリィさんを助けてあげないとね。

そんな訳で島にやって来ました。
先ずはピュアリィさんと接触して情報を得ないと…おっ!第一ピュアリィさん(ラミアタイプ)発見!
早速、話を聞いて……あの、なんでそんなに鼻息荒いの?
あ、あの……ちょっと話がしたいんだけど……興奮してまともに話は出来そうにないね。
このままじゃ話にならないし落ち着いてもらわないといけないよね……あー、えっと、…する?

その一言が運の尽き。
速攻でお持ち帰りされ、ピュアリィさんが満足するまで相手をする羽目に。

※NGなし・アドリブ歓迎 百合乱暴展開OK



(……な、何でこんなことになっちゃったのかな……?)
「……あっ……あっ、あっ……あんっ……❤」
 ベッドの上で仰向けに寝そべり、甘い声で啼きながら、青葉・まどか(玄鳥・f06729)は自問自答していた。
 まどかの14歳という年齢にそぐわぬ量感溢れる乳房は、今は白魚のような指で弄ばれ、形を淫らに歪められていく。先端の愛らしい突起は、桜の花びらのような唇で啄まれていた。……指と唇の持ち主が、感嘆の溜息を漏らす。
「まどかさん、とっても素敵……♪ 顔は可愛くて、カラダは凄くエッチで……同性のわたしでもドキドキしちゃう……♪」
「そ、そんなこと――あぁんっ❤」
 まどかの謙遜は、彼女を褒めちぎった菫色のロングヘアの女性によって妨げられてしまう。……腰の上までまくり上げられたまどかのスカートは、最早彼女の下半身を隠す役割を果たせてはいない。丸見え状態のまどかのショーツの中には女性のもう片方の繊手が滑り込んで……クロッチ部分の布の下で執拗に蠢いているのが見て取れる。
「まどかさん、感じ易いのかしら? もういっぱい濡れてるわ。聞こえる? わたしが指を動かすとクチュクチュッて音がするの……♪」
「いやぁ……違うからっ、違っ――ぅぅんっ……❤」
 反論し掛けたまどかの口を、女性の口が塞ぐ。重ねられた唇と唇の隙間からこちらも水音が鳴り……段々とまどかの身体が弛緩していく……。
 やがて、脱力し切ったまどかの肢体に、相手の女性の『大蛇の如き下半身』が絡み付いていった……。

(……言い訳をさせてくれないかな?)
 まどかとて、この島へ足を踏み入れた当初はかなり真面目な心持ちだったのである。
『誰だって自分らしく生きていきたいよね。私だって生き方を強制されるなんて嫌だし、ピュアリィさんたちを助けてあげないとね』
 そんな台詞を言ってしまうくらい、この島のピュアリィたちを救うことに情熱を燃やしていたのだ。
 ……ただ、まあ……相手が悪かったというか、何というか……。
『まずはピュアリィさんと接触して情報を得ないと……おっ! 第一のピュアリィさん発見!』
 水を織り上げたような青系のブラウスとスカートを身に着けたラミアを見付け、まどかは意気揚々と話し掛けた……のだが。
『早速、話を聞かせて……あの、何でそんなに鼻息荒いの?』
 教えてあげよう、まどか……禁欲生活が続くに続いたせいで、もう我慢も限界の限界まできているからだよ。
『あ、あの……ちょっと話がしたいんだけど……』
 まどかがおずおずと呼び掛けても、ラミアの方は「もうこの際女の子でもいい!」と思えてしまうくらいに興奮していて、まともに話が出来る状態ではなかった。
『……このままじゃ話にならないし、落ち着いてもらわないといけないよね……』
 暫し悩み、その為の手段を模索したまどかは……よりにもよってこんな風に言ってしまったのである。
『あー、えっと………………する?』

 ――そして今に至る。

(まさか、こんな……流れるように百合乱暴展開になるなんて思わなかったんだよ!)
「あっ、あっ、あぁっ、あんっ……❤」
 まどかは胸中でそう主張するが、自業自得である。
 あの後、まさに獲物へと襲い掛かる蛇の俊敏さでもってラミアに捕獲されたまどかは、そのまま彼女の家へとお持ち帰りされ――現在召し上がられている真っ最中であった。ベッドの下にはまどかとラミアの衣類が下着に至るまで散乱しており……特にまどかのショーツは周辺の床に染みを広げてしまうほどの有様である。
 ――それどころか、現在進行形でベッドの上のシーツにまで染みを広げていっているのだが。
「ひゃっ、あっ、あぁっ、ひぁあっ……❤」
 引き続き仰向けのまどかが頭の横でシーツをギュッと握り締め、形良く天を向く乳房をプルン、プルンッと弾ませる。断続的に痙攣を繰り返す彼女の両脚は大きく開かれており、その付け根部分にラミアの顔が埋まっていた。……湿った音が寝室に響き渡る。
「んっ……ちゅっ……れろっ……❤ ぁはっ、まどかさんのここ……美味しい♪」
「あぁっ……そんなこと言わないで……恥ずかしいっ……!」
 ラミアの感想にまどかは眼鏡越しの瞳に涙まで滲ませるが、相手は何処吹く風だ。再びまどかの花びらをくぱぁっ……と開き、その内の粘膜へ舌を這わせていく。
「うぁっ……あぁっ……ひぃぁああああっっ……❤」
 ラミアの蛇のように細く、先が二又に分かれた舌は、とにかく丁寧であった。まどかの体奥へと続く肉の洞窟を、その内の襞の一枚一枚をなぞるように丹念に撫でていく。時折、まどかが特に感じる地点に差し掛かると、そこにしばらく留まって執拗に舐めていくのだ。あまりの刺激にまどかの腰は幾度となく跳ね上がりそうになるが、そこは流石に見目麗しく見えてもモンスター、ラミアの膂力は暴れそうになるまどかの腰をしっかりと押さえ込んで離さない。
 そうしてたっぷりと時間を掛けて……ラミアの人間よりも長い舌は、まどかの大切な母となる為の器官の入口にまで到達する。
「やっ……そこまで、舐めちゃ……あぁっ、あっ、あひゃぁああああああああっっ……❤」
 女性として最も大事な臓器の入口までも舐められて、まどかは衝撃に打ち震える。……否、その程度では終わらず、ラミアの舌はついに、まどかの最重要器官の内部にまで入り込んで……。
「……っ……っっ……っっっっ……❤」
 声にもならない快楽の悲鳴を上げて全身を小刻みに震動させるまどかは、とっくに意識も拡散している様子であった……。

 ……最終的に、まどかは髪の毛の一本一本、手足の爪の一つ一つに至るまで、このラミアに味わい尽くされてしまったという……。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩波・流江
(アドリブ歓迎です!/ライオン等のピュアリィ希望)

人質の方々を想って今日まで耐えてこられたのですね
であれば、爆発させるのはもう少しだけ待ってもらえるよう説得しましょう

支配から解放するという目的を伝えて、人質救出ができれば貴女がたの望みも叶える事ができるという方向で、何とか宥められないでしょうか…
私のような女の身よりも、ちゃんと男性の方と…その、行為に及ぶ方がよろしいかと思いますので
そ、それにですよ!清楚な振る舞いというのも男性の方には受けが良いらしいですし、これまではそれを身につける練習期間だったと考えるのは…どうかな…なんて…えっ

私が清楚なのが気に入らない…って何ですかその理由はーっ!?



 小さなランプだけが照らす、寝室のベッドの上……。
 ……彩波・流江(不縛神フルエリュト・f25223)が俯せで横たわっていた。
 彼女の身に纏われるべき布地は一切無く、それらはベッドの脇の床にくしゃくしゃになって散らばっている。
 枕に顔を埋め、その横のシーツをギュウッと握り締めた流江は「ふーっ、ふぅーっ……!!」と荒い息を上げていて、背筋は汗ばんで朱に染まり、湯気さえ上げんばかりの様相であった。
 流江の呼吸に合わせて彼女の肉付きの良いお尻は艶めかしく上下しており……それに誘われたように、横から無遠慮に手が伸びる。人のものとは形が違うそれが、張りと弾力に富む見事な桃尻を鷲掴みにした。
「――んにゃああああっ!? な、何をするのですか、ナニをするのですか!? また無理矢理にする気ですかさっきみたいに!?」
 跳ね起きた流江がベッドの隅まで後退りして泣き叫んだ。女の子座りで身体の前面を持ってきた枕でガードするが……生憎彼女の大変豊満な乳房は、半分以上がそこからはみ出している。……その様子に、流江のお尻を鷲掴みにした手の持ち主が肩をすくめた。拍子に、その人物の背中の翼がバサリと音を立てる。
「確かに最初は無理矢理だったけどさ。途中からアンタだって悦んでただろ、明らかに? 大体、初めてじゃなかったんだから減るモンでもないだろうに――」
「そういう問題ではないのです!!」
 ベッドをバシバシと叩いて訴える流江に、相手は面倒臭そうに頬を掻く。
 相手はピュアリィであった。背中の翼は鷲に似ているが、両腕に両脚、それに胴体のシルエットには獅子の面影がある。髪型も、雄のライオンのたてがみに何処か似ていたかもしれない。
 ――『スフィンクス』という種族だと本人は称していた。
 ……まあ、状況を見れば明白ではあるが、要するに……。

 このスフィンクスに百合乱暴されたのである、流江は。

 ことの経緯は、二人の会話を拾うのが早いだろう。
「わ、私、言いましたよね!? その……せ、性欲を爆発させるのはもう少し待って下さいと!」
「だってもう導火線に火が点いてたんだから」
 流江の頼みごとを一刀両断にしたらしい、スフィンクスは。
「人質の男性の方々を想って今日まで耐えてこられたのですよね!? それで何でこんなことが出来るのですか!?」
「それはそれ、これはこれ」
 流江の信じられないという言葉にも、スフィンクスはあっけらかんと返す。
「私たちが協力して、この島をコンキスタドールの支配から解放するときちんと伝えましたよね!? それで人質の救出が叶えば……その……貴女方の望みも叶えられたのですよ!? 私のような女の身よりも、ちゃんと男性の方と……その、行為に及ぶ方がよろしいかと……そう話したではないですか!?」
「いや、アンタもかなり良かったよ。アタシが限界まで発情してたことを差し引いても、今まで寝た相手の中で相当上位。ちょっと本気で惚れ掛けたわ」
「……あ、あの……その…………ぁ、ありがとぅございます……」
 スフィンクスから不意打ちでそんなことを言われ、思わず動揺してしまう流江である。……が、その戸惑いを頭をブンブンと振って追い出し、目の前のピュアリィへの追及を再開した。
「な、何にせよ、何故私にあ、あんなこと……シたのですかー!?」
「……有体に言えば、清楚ぶったアンタが気に入らなかったから……かね」
「って、何ですかその理由はーっ!?」
「……だって、ねぇ?」
 頬杖を突いて、スフィンクスは憤る流江を眺める。
「……『清楚な振る舞いというのも男性の方には受けが良いらしいですし、これまではそれを身に付ける練習期間だったと考えるのは……?』だっけ? アンタが最終的にアタシに言った台詞。それ、ピュアリィのいくつかの種族に対しては禁句だよ?」
 スフィンクス曰く、ピュアリィの各種族が身に付けている男性への振る舞い方は、彼女たちが何世代も重ねて磨き上げてきた男を誘う手管だと。それを否定するような言い分は、ある意味でピュアリィたちの誇りを傷付ける行いに他ならないのだと。
「そりゃあ、中には研鑚の果てにそういう清楚な立ち振る舞いを武器とすることを選んだピュアリィも居るけどね……『スノーリリィ』とか。ただ、そうじゃないピュアリィにアンタの言い方は喧嘩売ってるのと同じ。最悪殺されても文句言えないよ?」
「……そ、そうなのですか……?」
 スフィンクスから逆に説教をされて、流江の勢いがたちまち鈍っていく……。
「――まあ、だから、アタシにヤられたことは勉強料だと思って納得しな?」
「って、出来ませんよーっ!?」
 そんな感じに話を落とそうとしたスフィンクスに、されて堪るかと流江は咆哮した。
 涙声で喚く流江に、本当に面倒になってきたのか渋面を浮かべるスフィンクス。――と、何かを閃いた顔で両手をポンッと打った。
「そうだ。なら代わりにいいモンをやるよ」
「……いい物?」
 疑わしげな半眼になった流江に、暫しゴソゴソとベッドの傍らを漁っていたスフィンクスは、「じゃんっ♪」と『それ』を提示する。
「……!?」
 見開かれた流江の青い双眸に映り込んだモノは……『ゴーヤの実』に似ていた。とはいえ、植物の果実ではない。人工物の雰囲気がありありと漂い、材質は……金属のようにも見えるし、ゴムなどの樹脂の類いにも思える。
(な、何だか嫌な予感が……?)
 流江のその予感は正しく――スフィンクスが彼女を押し倒しに掛かる。
「ちょっ、きゃああああっ!? な、何をする気ですかー!?」
「大丈夫だよ、痛くはないから。むしろ気持ちいい」
「嫌な予感が倍増しましたよ!? ――んはぅっ!?」
 悲鳴を上げて腕と脚を振り回す流江だが、流石獅子の要素を持つスフィンクス。如何に流江が曲がりなりにも神に属する存在だとしても、腕力よりも理力方面に偏った彼女では相手の膂力には勝てなかった。組み伏せられ、大きく開脚させられた流江は、ご開帳された自身の最たる女性部分に……ゴーヤっぽい物を捻じ込まれてしまう。
「……っ……あぅ……っ……!」
 スフィンクスとの交わりで綻んでいた流江のソコは、ゴーヤモドキを大部分呑み込んでしまうが……問題のモノはなかなかの太さと長さを持っており、流江の内側をギチギチに埋め尽くす。流江は金魚のように口をパクパクさせて喘ぐが――それで終わりではなかった。
 ゴーヤ的な何かは――まるで生き物のように流江の中でうねり始めたのである。
「あっ――っぅううぅぅんっっ……!?」
 流江がビクンッ! と背を仰け反らせる。本体のうねり自体も物凄いが、それと連動して表面の突起の一つ一つが別の生き物であるかの如く蠢動してくるのだ。流江の秘肉が余す所無く抉られて……快楽が神経を灼いてくる。
「あっ、やぁっ……お、お願っ、抜いて下さっ……!」
「――さあ、今度は『こっち』だよー」
 流江の懇願が聞こえなかったのか、スフィンクスが続けて取り出したのは……プチトマトほどの大きさの球体が何個も連なった一品。……流江の嫌な予感がさらに増す。
 スフィンクスは軽々と流江の肢体を俯せにひっくり返して――彼女の『お尻の穴』にその玉の先端の一個目を宛がった。
「ちょ、ちょっと……待って下さい! いくら何でもそれは無理ですから――んひぃいっっ……!?」
 ……流江の主張とは裏腹に、一個目は簡単にすぼまりの内へと転がり込んだ。……二個目……三個目……と続き……とうとう、そちらの数珠繋ぎの球体も残らず流江の体内に収納される。
 そして――そちらも当然の如く、動いた。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あぁっ……!?」
 流江のお尻の中で、玉が一つ残らず超・震・動。流江の背面の曲線が、それに合わせてプルプルと痙攣する。
 しかも、前のゴーヤ(仮)と共鳴するように、双方の動作は段々と強まっているように流江には感じられた。今でさえ苛酷な状態なのに、これが強まるのであれば……自分がどうなってしまうのか、流江自身にも想像が付かない。
(は……早く……取り出さない、と――)
「――で、最後は『これ』ね」
 そんな流江を絶望させるようにスフィンクスが持ち上げたのは――いわゆる一つの『貞操帯』だった。……流江が何か言うより早く、それはカチャンッと軽い音を立てて流江の下半身に装着されてしまう。
 額の汗を拭っていい仕事をした感を出すスフィンクスに、流江は「何てことをするのですかーっ!?」と怒号を上げたかったが――それは叶わない。
「あ、あ、あ、あ……あひぃぃああぁぁああああああああああ~~~~~~~~~~~~っっ!?」
 自分の前の穴で、後ろの穴で大暴走する道具たちに、息も絶え絶えになっていたからである。
 ベッドのシーツを力一杯握り締めた流江の腰から下が、高圧電流を流されているかのようにビクビクッ! ビクンビクンッ!! と淫らなダンスを披露する。それを満足げに見下ろしたスフィンクスが、朗らかに言った。
「昔この島に来た海賊たちが置いていったモノなんだけどさ。アタシらはもう充分に楽しんだし、アンタにあげるよ。それにさ、ほら。『こういうの』を着けて、それでも清楚な振る舞いってヤツを続けられる胆力がアンタにあるなら、アンタの持論にも説得力が出て他のピュアリィたちも耳を貸すんじゃないかなぁって。アタシってば優しいー」
 流江は何からナニまでツッコミたかったが、どうしてもその為の声を絞り出す余裕が無い。「あ、それじゃ、アタシ汗掻いたしお風呂行ってくるわー」と寝室を出て行ったスフィンクスに放置される。
「あ、あ、あ、あ、あっ、あっ、あっ、あっ……あ~❤ あ~っ❤ あぁああ~~っ❤」
 今も自分の前後の穴への辱めを加速させていく二つの装置に、流江はついに甘く蕩けた啼き声を上げ始めた。……両の手は必死で己を拘束する貞操帯をまさぐるが、流江がどんなに弄ってもそれは外れない、びくともしない。即ち……流江の体内に埋まっている淫猥なる器械を取り出すことは不可能なのである。
「あ❤ あ❤ あ❤ あ❤ あっ❤ あっ❤ あっ❤ あっ❤ ――ぅぁああぁぁはぁああああああああああああああ~~~~~~~~~~~~~~んっっっっ!! ……っ❤」
 下半身を情熱的に、妖艶に踊り狂わせながら、流江は止まることの無い連続絶頂へと堕ちていくのであった……。

 ちなみに、件のゴーヤ、数珠、貞操帯は実はメガリスであり、この島のピュアリィたちの一部を覚醒者へと変えた原因の一つである。実のところ、島を支配するコンキスタドールがやって来たのも、元をただせばこれらを探してのことであったのだ(コンキスタドールはメガリスの詳細は知らなかったようだが)。
 意図せずメガリスを回収した流江は大金星と言って良かっただろうが……本人は現在それどころではない。
 ――なお、今回の一件の結果、メガリスにはそれぞれ『女神堕とし(ゴーヤ)』、『女神穢し(数珠)』、『女神封じ(貞操帯)』の名が冠せられることになる……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

彩波・いちご
【恋華荘】
…なんで私来てしまったんでしょうね
これでも私、恋華荘の皆さん以外と、そういう事になるつもりはないんですけどっ!
なので全力で抵抗するためにさくらのドリンク飲んでから
【異界の抱擁】で触手を呼び出してピュアリィ達を襲わせ…自分で欲求不満解消してもらうとして、あとは逃げます

…そのつもりでしたが
「数が、多いっ!?」
しかも私を庇った妹や皆さんがピュアリィに襲われたり、アイさんが堕天して暴走したりで、私の触手まで制御不能になり
気付いたら猫耳やウサミミのケモ系ピュアリィに押し倒され(トーリさんもいる?)襲われて…
「や、やめ、ちょっとぉぉぉ…!?」
さくらや皆の痴態も見るだけで助けられずに、そのまま…


彩波・さくら
【恋華荘】
「いちごはやらせないんだからっ!
いちごは念の為にこれ飲んでおきなさいっ!」

私が作った特製栄養ドリンクをいちごに渡すね。
これがあれば干からびる危険は多少は減るはず……

「あとはピュアリィたちは、ここから先には通さないからねっ!」

いちごに向かおうとするピュアリィたちに向かって、フライパンを構えて立ちふさがるけど……

「やっ、ちょっ……
なんで私まで襲うのっ!?」

服を半分脱がされて、女の子同士の激しいテクニックで責められて……
さらに触手までっ!?

そこに暴走したアイさんの魔術で激しい快感が流れ込んできてっ!?

「やっ、いちご、みないでえっ!」

やだ、密かに想ってるいちごに、こんなとこ見られるなんて……


白雪・まゆ
【恋華荘】

おねーちゃんは、わたしが守りますですので、
安心してくださいなのですよ!

ガス抜きをしないと、ということですが、
おねーちゃんが襲われるのは、ちょっとジェラですので、
「おねーちゃんは、あげません」
と、アピールしたいと思うのですよ!

おねーちゃんにキスをしてから、逃がすのです!

って、え?
わ、わたし、女の子なのですが!?

かまわないとかではなくてですね?
わたしはおねーちゃんのもn……んぐぅっっ!?

囲まれ、押し倒されると、あっという間に半裸にされ、
たくさんのピュアリィさんに、襲われて、全身を嬲り回され、
白目を剥き、泡を噴くまで絶頂させられてしまいます。

おねーちゃん、逃げられたでしょうか……?


織笠・アシュリン
【恋華荘】

あーもう……これじゃ火にジェット燃料だよ!
いちごが恋華荘以外の子とってのも耐えられないし、足止めするよ!
【月光翔ける魔女の装】で魔女装束を纏い、ピュアリィたちの前に!

「仕方ないから、頑張る……ほら、ちゅっ……んんんっ!?」
まずキス、と思ってたらたくさんのピュアリィが群がってくる!?
や、やだっ、服っ、変な脱がし方しないでっ!?
「なんでそんなに女子相手にも手慣れてるんだよぉ……ぁぁっ!?」
押し倒されて、半端に魔女衣装を剥かれて
弄ばれながら何度も痙攣して……
「あははっ……逆・襲・だ・よっ」
アイのUCで快感共有受けて変なスイッチが入り、逆にピュアリィを責めながら絡み合うことに……


アイ・リスパー
【恋華荘】
「女性型モンスターの暴走……
それはなんとしても止める必要がありますね!」

いちごさんの命の危機を救うためにも頑張らないと!
まずは魔法少女姿に変身してピュアリィたちに対抗を……

「って、きゃああっ」

【電脳の天使】を発動しようとしたところを、スキュラのマリーさんに襲われて……

「いけませんっ、電脳魔術が暴走を……っ!?」

襲われた拍子に【電脳の堕天使】が発動してしまい、漆黒の魔法少女服姿になって意識が……

「ふふ、マリーさん?
私とイイコトしましょ?」

快感を共有する電脳魔術をかけ、人間形態になったスキュラを触手で弄び……
さらに周囲の仲間やモンスターにも快感共有リンクをかけて一緒に絶頂するのでした。


ヴィクトーリヤ・ルビンスカヤ
【恋華荘】
※ユベコで分裂

◆クト(主人格銀髪百合シスター)
ピュアリィさんたち落ち着くのよっ!
いちごちゃんは呪いで男の子っぽい娘なの!
だから無理させちゃったら可愛そうなのよっ!
※強固な事実誤認

ふぇ?好きなヒトを庇って健気ね♪って…ちょ、ダメ!?
クトはシスターで、お姉さまもいるのに…んむ、ひぅっ!?
※アイのユベコ被弾と猫科百合リィのテクで蕩ける

◆トーリ(副人格黒髪性騎士)
いちごさんを護るはずが、アイさんの催淫テロに…♪
はぁあっ、これは私のガス抜きも必要ですわね…♪
ふふ♪ソコの方、なんでしたら腕前を競いませんか…?
※半裸で触手持ちのピュアリィと結託、いちごを襲う
※いちごと上記の娘両方に責められても悦ぶ


ヴァージニア・アスパシア
【恋華荘】
いちごさん達と初めてご一緒での依頼が
なんだかものすごくあぶない所なんだけど!?

で、でも、誰かが襲われちゃうよりは、庇ってでも守れたら、かな…

そして早速いちごさんをいただいちゃおうとピュアリィ達が!
ここはいちごさんが逃げるのをお手伝いする為に
「駆け抜ける風」でいちごさんの所へ駆けつけ
そのままの勢いで一緒に逃げるよ!

って、流石に四方八方過ぎ!?
結局いちごさん共々捕まって
女の子でもおっけーな子も交えていただかれちゃう事に…

最初は抵抗したけど、アイさんのUCの影響を受けて
いちごさんを押し倒しちゃったり
いつの間にか逆転されていちごさんにいただかれちゃたりで
最後にはされるがままキモチイイの虜に…



 問題の島に点在するピュアリィたちの集落の中でも、一、二を争うほど大きいそこは今――戦地さながらの様相を呈していた。
「――男! 男の匂いがするわ……!!」
「何処……!? 男は何処に居るのよっ!?」
「皆、落ち着いて! 独り占めは駄目よ、全員で楽しみましょう!!」
 上半身は美しい女性だが、下半身が無数の犬の集合体であるピュアリィ――『スキュラ』。
 頭に大きな角を二本生やし、両腕もその角に似た甲殻的な形状で、クワガタムシを連想させるピュアリィ――『スタッガー』。
 通常のハーピーとは異なり、鳥ではなく蝙蝠の翼と特性を有するピュアリィ――『バットハーピー』。
 ……その他諸々のピュアリィたちが緊迫した様子で跋扈する集落内の光景を、路地裏から息を潜めて窺っていたのは――猟兵専用の女子寮・『恋華荘』に住まう面々であった。
 今回の依頼に7名+1名で意気揚々と乗り込んだ彼女たちであるが……極めて重要な案件を見落としていたのである。
 恋華荘の中心人物である彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は、青いロングヘアは艶やかで青い双眸は長い睫毛に飾られて可憐極まりないが――れっきとした『男』だ。……『男の娘』なのである。
 服装も常に女性物であり、口調や仕草も女性っぽい為、いちごが男性だと初対面で気付ける者は少ないのだが……ピュアリィたちはその例から外れていたらしい。
 本能的としか言いようが無い直感でいちごが男性だと看破し、いちご=男が集落内へ入り込んだと察知したピュアリィたちはたちまち厳戒態勢を敷いて、いちごを捕獲せんと鬼気を漲らせて集落内の捜索を開始したのだ。
 ……そのピュアリィたちの、帝竜戦役中の猟兵たちにも負けない物々しい雰囲気に、いちごたちはピュアリィたちの前に出て行く機会も、この集落から出て行く機会も逸してしまったのである……。
「……いちごさんたちと初めてご一緒での依頼が、何だか物凄く危ない所なんだけど!?」
 今回集まった恋華荘の面子の中で、最も件の女子寮に来てからの日が浅いヴァージニア・アスパシア(鳴風のジニーと月影の女神・f26243)が緑色のつぶらな瞳を白黒させる。彼女の発言に、いちごは小さくなった。
「……何で私、来てしまったんでしょうね……?」
「ご、ごめん、私、責めるつもりじゃなくてっ」
 落ち込むいちごにわたわたとするヴァージニア。いちごを励ますべく、他の猟兵たちも声を掛ける。
「いちごはやらせないんだからっ! ――いちごは念の為にこれ飲んでおきなさいっ!」
 そう言っていちごに液体の入った小瓶を押し付けたのは、いちごを二つか三つ幼くした印象の少女だった。とはいえ、容姿が似ているのも当然と言えば当然。彼女は彩波・さくら(龍神の聖女・f25299)、いちごの血を分けた双子の妹なのである。……そう、『双子』。つまり、年齢はいちごと同じ16歳のはずなのだが、身体的な成長が……ゲフンゲフン。
「……何か今、誰かに失礼なことを言われた気がする……!」
「――おねーちゃんは、わたしが守りますので、安心して下さいなのですよ!」
 超感覚的な憤りに見舞われたさくらに続いていちごを励ましたのは、白雪・まゆ(月のように太陽のように・f25357)である。その呼び方から解る通り、いちごを姉のように慕っている身だ。……いちごの実の妹であるさくらとは、何やらライバル関係にある模様……?
 ――もっとも、その辺りを追究している余裕は無さそうであった。
「……な、何ですか、あのスキュラは……!?」
「……大きい……!」
 こそっと表通りを覗いていたアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)と織笠・アシュリン(魔女系ネットラジオパーソナリティ・f14609)が絶句する。
 他のスキュラは、下半身を構成する犬の一匹一匹が実際の大型犬とそう変わらないサイズであるのに対し――今、表通りを闊歩しているスキュラの下半身の犬は、一匹一匹が全高2mを越しそうであった。他のピュアリィたちが発情して目を血走らせているのに対し、そのスキュラの仕草にはまだ余裕が見て取れることも威厳を醸し出す。流石に帝竜ほどではないが……下手なボス級オブリビオンよりも脅威を感じられた……。
 しかも、鼻が大きい分余計に利くのか、明らかにそのスキュラの下半身の犬たちは、恋華荘の一同が居る方を気にしている。
「……マリー、こっちに居そう?」
「……『居そう』ではないの、『居る』わ。あちらの……路地裏」
 バットハーピーからマリーと呼ばれた、巨犬の群れが融合した如き下肢より生えた少女の上半身が、赤く波打つ髪を揺らし、サファイアのような眼差しと右手人差し指をいちごたちの方へと向けた。
「そんな、見付かったの!?」
「……ここは一旦逃げましょう。あのスキュラは、流石に危険ですの……!」
 銀髪碧眼のシスターと黒髪金眼の女騎士が口々に声を上げる。……普段は一人のヴィクトーリヤ・ルビンスカヤ(スターナイトクルセイダー・f18623)だが、今は『オルタナティブ・ダブル』を用い、主人格であるシスター・クトの操る本来の肉体の隣に、副人格である騎士・トーリが具現化しているのだ。二人の提案に異を唱える仲間は居ない……が。
「居たわ! あそこよー!!」
「「「「「男、男! 男!!」」」」」
 スキュラ・マリーからの指示を受け、早くもこの路地裏へピュアリィたちが殺到し始めていた。彼女たちが放つプレッシャーに、いちごの口から「ひっ……!?」と声が漏れる……。
 ――その唇を、横からまゆが奪った。ピュアリィたちばかりでなく、恋華荘の乙女たちの目も点になる。特にさくらの顔は陶器のように固まっていた。
「おねーちゃんは、あげません」
 ……いちごがピュアリィたちに性的に狙われる様に、ジェラシーを燻らせていたまゆ。その感情がここで噴火したのであった。
「おねーちゃん、逃げて下さいですよ! ここはわたしが喰い止めますのです!」
「え? あ……む、無謀です、まゆさ――」
「――ごめん、いちごさん!!」
 まゆを翻意させようと口を開き掛けたいちごだが――言い切るよりも先にヴァージニアに手を掴まれた。直後、彼女と共にいちごは風と化す。
 ヴァージニアのユーベルコード・『駆け抜ける風』の力だった。本心は、「誰かが襲われちゃうよりは、庇ってでも守れたら……」というヴァージニアだが、いくら何でも押し寄せるピュアリィの数が多過ぎる。誰かがこの場に留まって引き付けなければ、全員が物量に押し潰されてしまうはずであった。
 ……他の恋華荘メンバーたちも、口々にまゆへと詫びてこの場を離脱していく……。
 それを見送ったまゆは、凛と表情を引き締めて愛用の大型ハンマーを構えた。
「さあ、おねーちゃんを追いたければわたしを倒して――」
「――あそこまで男に迫ったのに逃げられるなんて……!」
「……お預けを喰らってますます昂ってきたわ……。もう、この際この娘でも!!」
「うん――頂きます」
「……え?」
 ……そして――まゆは同性からの性暴力の嵐に見舞われた。
「って、え? わ、わたし、女の子なのですが!? 構わないとかではなくてですね? わたしはおねーちゃんのもn……んぐぅっっ!?」
 まゆが必死で紡いだ拒否の言葉は、彼女自身の悲鳴に呑み込まれる。……対オブリビオン用の特殊加工が施されていたはずのロングジャケットとボディスーツは、ピュアリィたちの細腕の侵入は阻めなかった。140cmを少し越すだけの小柄で華奢な肢体は、何処もかしこもピュアリィたちに弄ばれる。
「んっ、んんっ、ぷはっ、んんっ!? ん~~~~っっ!?」
 いちごとのキスの余韻が残っていたまゆの唇は、一人のラミアの濃厚なディープキスで上書きされる。
「あっ、あひっ、あひぃっ、ひぃんっ……!」
 本当に慎ましやかな胸の膨らみは、その先端の極小豆粒の如き突起を別のラミアに摘み上げられ、取れてしまうのではないかというほどに捻り回された。
「はぁ……はぁっ……えっ……? ま、待って下さいです! そ、それだけは本当に、待って下さいですよぉぉ!!」
 ……そうされる内に、まゆは目撃する。こちらのショーツを引き裂いたスタッガーが、まゆの愛用の……親友の形見でもあるハンマーを持ち上げ、それの柄尻をまゆの一番大事な所へと向けているのだ。まゆの背筋を震えが駆け上がる。
「だ……駄目です! 駄目ったら駄目なのですよっ! お願いですからそれだけはやめて下さいですっっ!!」
 自分の大切な物をそんなことに使われる反感はもちろんあるが……それ以上に、全長150cmに達し、重さも推して知るべしな彼女のハンマーの柄は……重量相応に太いのだ。まゆの繊細な体躯の中でも特に繊細なはずのその部位へ、そんなものが捻じ込まれたら……。
「わ、わたし、壊れ……ぁ……っ、ぅぁ……!?」
 ……けれど、まゆの両脚をM字に開かせたピュアリィたちの暴走は留まることを知らず……まゆの小さな入口は、宝物とも言えるハンマーの柄尻を押し当てられ……そこからもっと力を掛けられて……。
「はっ……んはっ…………っ……っ……んきゅぅぅううううううううううううっっっっ……!?」
 股間で響いた生々しい音と共に、まゆの身体が弓の如く反り返る。
「やったぁ! 入ったぁ♪」
「こんなに小さな身体でも、ここまで太い物が入っちゃうんだね……♪」
「この子、ピクンピクンしてる……♪ とっても気持ちいいんだね❤」
「じゃあ、いっぱい動かしてもっと気持ち良くさせてあげよっ♪」
「……っ……っ……っっ……❤」
 ……その後は、抵抗などすることも出来ず……まゆはピュアリィたちへの供物となったのである……。
(……おねーちゃん……逃げられた、でしょうか……?)
 まゆの脳裏にその心配が浮かんで……やがて消えた。

 ……生憎、まゆの頑張りだけでは足りなかったのである。

「あーもう……これじゃ火にジェット燃料だよ!」
 まゆに足止めされたピュアリィたちは、全体的に見ればごく少数。いちごを追うピュアリィの数は減ったようには見えない。それに業を煮やし、アシュリンが第二の防波堤となる。
「いちごが恋華荘以外の子とってのも耐えられないし、足止めするよ! 『聖なる柳よ、今こそ宿した月の力を貸して……! 行くよ、魔女っ子モード!』」
 ケルトの魔女の血を引くというアシュリンが、それに相応しい魔女装束を纏ってピュアリィたちの前に立ち塞がった。
 ……しかし、ここに至っては、アシュリン一人が立ち塞がる程度では別方向からも押し寄せるピュアリィたちを阻むことは出来ない。
「ピュアリィたちは、ここから先には通さないからねっ!」
 別の角度から強襲してきたピュアリィたちの前に、フライパンを構えたさくらが強気に仁王立ちする。
 ……それでも、まだ別の所からピュアリィの集団が現れてくるのだ。
「って、流石に四方八方過ぎ!?」
 向かおうとした先に熊の耳と手足を持つピュアリィ――『ベアゼリィ』の姿を認め、咄嗟にヴァージニアはいちごと繋いでいた手を解いた。おかげでいちごは間一髪トーリによって引き戻されたが、ヴァージニアは勢い止まらず、ベアゼリィの腕の中にダイブしてしまう。……熊染みたピュアリィの両腕は、イメージ通りの剛力だった。ヴァージニアは引き剥がせない……。
「……って、何かベタベタするー!?」
「あ、それ蜂蜜。美味しいよ♪」
「ひゃっ!? くすぐったい……」
 抱き止めたヴァージニアの頬にくっ付いた蜂蜜を、ベアゼリィが舐め取る。この半人半熊のピュアリィは、ある種の菌類を苦手としているという。それへの防護として肌に蜂蜜を塗っているのだとか。彼女の腕の中に囚われたせいで、ヴァージニアの服にも蜂蜜が染み込んできて……肌の上をねっとりとしたものが流れていく感触に、ヴァージニアは変な気分になって身をよじった。
「……仕方ありません。こうなったら私が――」
 いちごが何か決意を固めた表情を浮かべた――瞬間である。
「――待って、いちごちゃん。ここはクトが何とか説得してみるのよ」
「えっ!? クトさん、どうやって……!?」
 困惑を顔に出すいちごを尻目に、クトはカソックを纏う我が身を堂々と佇ませ、説法をするように声を響き渡らせた。
「ピュアリィさんたち、落ち着くのよっ! 皆、きっと何か勘違いをしていると思うのっ!」
 クトの台詞に、ピュアリィたちの動きが僅かに鈍った。……自分たちが一体何を勘違いしているというのか……? いくらかは興味を引けたようである。
 銀髪の修道女は、小さな拳を握り締めて力説した。
「いちごちゃんは――呪いで男の子っぽい女の子なの! だから無理させちゃったら可哀想なのよっ!」
 恋華荘の一行がズッコケる。……クトは、本気でいちごを女性だと誤解しているのだ。ピュアリィたちにも戸惑いが広がる。
「ええー? でも、彼、間違いなく男の子よね?」
「クンクン……男の匂い……」
「体温の分布も絶対に男性のそれよ。……彼女の方こそ何か勘違いしてるんじゃ……?」
 ピュアリィたちがざわざわと相談する中、ピコンッと頭の猫耳を跳ねさせたピュアリィが、お尻の猫尻尾を揺らしてクトのすぐ前まで来た。……『フェルプール』と呼ばれる種である。
 10代中盤くらいの、ボーイッシュな雰囲気のそのフェルプールは、訳知り顔でクトに頷いた。
「にゃるほどー。そんにゃ嘘まで吐いて好きにゃヒトを守ろうとするにゃんて……シスターさん健気だにゃ。ボク、健気にゃおねーさん凄く好きにゃ♪」
「ふぇ? ……っっ!?」
 誤解に誤解で応えられたクトは、そのせいで一瞬キョトンとした。――それの隙を突かれる。フェルプールは肉球もきちんとある両手でクトの両頬を優しく挟み込むと……お互いの唇を重ね合わせた。
「んんっ……!? ちょ、ダメ!!」
 舌を差し込まれそうになったクトは慌ててフェルプールを振り払おうとするが……その前に足払いを掛けられ、尻餅をついてしまう。そこから、フェルプールはコタツに猫が潜り込むように、クトのカソックのスカート内へと入り込んできた。
「きゃああああっ!? や、ダメ……待つのよー!!」
 クトの悲鳴を皮切りに、ピュアリィたちの進撃が再開する。
「仕方ないから頑張る……ほら、ちゅっ……んんんっ!?」
 自らの身体を張って囮になろうとしたアシュリンは、想定以上のピュアリィたちが一度に群がってきて瞬く間に対応し切れなくなった。
「や、やだっ、服っ、変な脱がし方しないでっ!?」
 魔女衣装の襟元を引き裂かれ、ずり下ろされて……露わにされた胸元にピュアリィたちからキスの雨を浴びせられるアシュリン。「まずキス……」とは思っていたが、明らかに思っていたものとは違う。
「さあ、君もぬりぬり~♪」
「やだっ、何処に蜂蜜、塗って……あぁっ……!?」
 ヴァージニアは、ベアゼリィからお裾分けとばかりに蜂蜜を身体の各所に塗り込まれていた。タンクトップの脇から胸元に手を入れられ、乳房に丹念に甘い液体が塗り広げられていく。白く薄手のタンクトップは蜂蜜で透けて……双丘の天辺のピンク色がベアゼリィの爪でコリコリと引っ掛かれる様が垣間見えてしまっていた。
 ……さくらの方からも悲鳴が上がっている。
「やっ、ちょっ……何で私まで襲うのっ!?」
 やはり調理器具ではピュアリィたちを相手取れなかったらしい。さくらは上着のパーカーを脱がされ、プリーツスカートも剥ぎ取られ……なのにエプロンだけは残されているマニアックな格好。これでショーツとニーソックスまで奪われれば、完璧な裸エプロンの出来上がりだ。
 ただ……ピュアリィたちはその仕上がりを待つ気は無かったようである。
「ま、待ちなさいよっ。私の身体はそう易々と――ひゃぁうっ!?」
「おっぱい真っ平らね~。あ、でも、その分ここは可愛い♪ クリクリクリ~」
「ひゃっ、ひんっ、あぅんっ……❤」
 巨大な貝殻を背負ったピュアリィが、腋からエプロンの下へ手を忍び込ませ、さくらの敏感な胸の突起を転がしまくる。両腕と下半身にラッコの形態を宿すそのピュアリィ――『ラコッティ』に背後から抱き締められたさくらは、耳たぶを舐められ、甘噛みされて「んんぅっ……!」と身を震わせた。
 いちごは、妹のそのような声を聞いて……自分の許へも津波のように迫り来るピュアリィたちを見据えて、力強く咆哮する。
「これでも私、恋華荘の皆さん以外と、そういうことになるつもりは無いんですけどっ!」
 さくらから貰った小瓶の中身……妹特製の栄養ドリンクを飲み干したいちごは、自身のユーベルコードを成就した。
「『ふんぐるいふんぐるい……、星海の館にて微睡む我が眷属たちよ!』」
 いちごの影が辺り一面へと広がり、そこから数え切れぬ触手が浮上してきた。
「その触手をお貸ししますから、自分たちで欲求不満を解消して下さい!」
「「「「「ああぁんっ……❤」」」」」
 いちごの命に従った触手たちに、ピュアリィたちは次から次へと拘束され、悦びの声を上げ始める。その間に逃げようと、恋華荘の仲間たちも逃がそうというのがいちごの考えだったが……。
「……数が、多いっ!?」
 いちごの眷属を総動員しても、触手はピュアリィ全員に行き渡ることが出来なかったのだ。それどころか、一応はピュアリィたちに絡み付いているものさえも……。
「ふふっ、あなたのここに、このヌメヌメしたの……何本入るかしら?」
「い、いちごの触手!? や、やめ――あぁんっ!」
「それぇ、一本ー♪」
「二本目~♪」
「ひぁぁあんっ!?」
「三本目もいけそうね♪」
「んっ……ひぅっ……ぅひゃぁああああああああっっ……❤」
 ……アシュリンを虐める道具に使われていることがしばしばあった。とうとう四本目の触手を下のお口に咥え込まされたアシュリンは、身体の内でのたうち回るヌルヌルした感触に軽く達してしまう。
「な……何でそんなに女子相手にも手慣れてるんだよぉ……ぁぁっ!? あっ、あっ、あぁっ……❤」
 今度はお尻の方にも触手を入れられたアシュリンが、ガクガクと身体を揺らして啜り泣いた。
「触手も使える男なんて……素敵ぃ!」
「私にも、私にも!」
「こう……激しいのを一つ……一つー!!」
「状況が悪化していませんか!?」
 一層いちごに魅力を感じた模様のピュアリィたちが、勢いを増して彼の方へ躍り掛かる。割って入ったトーリは愛用の十字剣でそれらを牽制しつつ、冷や汗を垂らしていた。
「いちごさんも護らないといけませんし……くっ、これでは……」
 トーリの焦燥の理由は、彼女の片割れであるクトがいつの間にか見えなくなってしまったからだ。オルタナティブ・ダブルで発生した分身に過ぎないトーリが消えていない以上、そのユーベルコードの効果半径内には居るはずだが……トーリとクトのそれはおよそ3kmに及ぶ。その範囲のいずこに居るかなど……この状況下では確かめようが無い。
 恋華荘の皆が皆、手詰まりになる中、アイは己を奮い立たせる。
「女性型モンスターの暴走……まさかここまでとはっ! 何としても止める必要がありますね! ……いちごさんの命の危機を救う為にも頑張らないと!」
 ……本気で命の危険が無いとは言えない。例えば、あのマリーとかいうスキュラの相手をいちごがする羽目になったら……万が一は充分に考えられた。
「『電脳天使マジカル☆アイ』の力、お見せします! 電脳魔術でピュアリィたちに対抗を――って、きゃああっ!?」
 ユーベルコードを発動し掛けたアイに、鉄砲水の如き奔流が喰らい付いた。……見れば、道の先から駆けてくる一際巨体のスキュラ。周りにはいくつもの水の塊が浮遊している。外見的にもただのスキュラではない上に、この魔法の威力。恐らくは――覚醒者。
 その上、発動し掛けのユーベルコードに同じくユーベルコードによる魔法が作用したのだろう……マジカル☆アイへの変身プロセスが、バグる。
「いけませんっ、電脳魔術が暴走を……っ!?」
 何とか制御を取り戻そうと四苦八苦するアイだが……力及ばなかった。
「『電脳プログラム『天使』、ウィルスの侵食により暴走っ!? コントロール不能、意識……が……』」
 アイの服装が、普段のマジカル☆アイとは異なる漆黒の魔法少女衣装へ変貌する。高まるユーベルコードで白いロングヘアをなびかせながら顔を上げたアイは……いつもの彼女ならまず浮かべない淫蕩な表情を顔面に貼り付けていた。
 粘つくような光を宿したアイの双眸が、巨大なるスキュラを捉える。
「ふふ、マリーさんでしたっけ? 私とイイコトしましょ?」
「……あ……」
 急停止するスキュラ……マリー。人の女性に酷似した上半身は、まなじりがやや下がった瞳が印象的な気弱そうな美少女で……華奢ながら均整が取れたその身体つきに、アイはほくそ笑む。
 ……目視出来ぬ何かの波動が周辺に乱舞した。
「な、何ですか……!?」
 それに巻き込まれたいちごは……見る。

『あっ、あっ、あっ……!?』
『マリーさん……初めてだったんですね。だから発情の度合いも他のピュアリィたちより弱くて、冷静だったんですか。すみません、初物頂いちゃいました♪』

 この波動の中心で、堕ちた電脳の天使が飛び抜けた実力者だったあのスキュラを組み伏せているイメージが、いちごの頭に浮かぶ。……マリーの下半身は巨犬の群体ではなく、人間の女性のそれと同じものに変容しているが……一部の種族がその特徴的な身体部位をしまえるように、マリーもあの巨大な下肢を不必要な時に収納出来るのだろう。
 問題は……マリーの人の女性と同じになった下肢の中央部に、アイが何処かから召喚した凶悪な触手が深々と突き刺さり……鮮血を散らしていることで。
「か、感覚が共有されて……ああっ……❤」
 いちごが思わず座り込んで、衣服越しに自身の股間の辺りを押さえる。いちご自身には無いはずの器官が疼痛と快感をもたらしてきて、声を震わせた。
 この波動は、アイが使う感覚を共有する電脳魔術であるらしい。それにより、今アイに犯されているマリーの処女喪失の衝撃がダイレクトにいちごにも伝わってきたのだ。
 ……否、伝わっているのはいちごだけではない。
「あ……マリーが……?」
「あっ、あっ……凄いことされてるぅ……❤」
「羨ましいよぉ……」
 ピュアリィたちにも一人残らずマリーの痴態は伝達されていた。
 闇堕ちアイはそのことをマリーへ揶揄する。
『ほら、マリーさんが初めてなのに感じ始めてること、皆に知られちゃってますよ? マリーさんが本当にエッチな娘だってこと、皆にもっと教えちゃいましょうね』
『やぁああっ!? 違うの、違うのっ! ――あっ、あんっ、あひゅんっ……❤』
『違いませんよね? おへその下辺りをこんなに強く突き上げられて……マリーさん、悦んでますよね?』
『あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっっ……❤』
 アイに下腹部を優しく撫でられながら、マリーが触手の律動の力強さを証明するように形の良い乳房をプルン、プルンッと弾ませる。
『私にも伝わってきますよ……マリーさんがもう、痛さよりも気持ち良さの方をずっと強く感じてること。……私の触手のもので恐縮ですが、マリーさんに初体験の熱いのを注いであげますね❤』
『あっ、あぁっ……ぁぁああぃやぁぁああああああああああああああ~~~~~~~~~~っっっっ❤』
「……っっ……!?」
 マリーが今、味わっている、生命を生み出す為の臓器にそれ用の熱源を注ぎ込まれる感覚……。男にとっては体験しようも無いはずだったその感覚を共有してしまい、いちごは何とも言えない罪悪感に身を焦がす。
 ――それがきっかけとなってしまった。
「……あっ……! そんな、触手の制御が!?」
 うっかり、いちごは眷属たる触手の制御を手離してしまう。結果、暴走した触手はさらなる被害を撒き散らした。
「――あははっ……逆・襲・だ・よっ」
 アイから喰らった快感共有のせいで、変なスイッチが入ったらしい。アシュリンが自分を攻めていたピュアリィたちへ逆に襲い掛かった。アソコへ咥え込んだままの五本に及ぶ触手を蠢かせて、バットハーピーの女陰へと挿入する。
「あっ、あぁぁ~~~~んっ❤」
「あっ❤ 凄いっ、これ……❤ 触手がピュアリィを抉る震動が、あたしにも伝わってきて……あぁぁんっ……❤」
 半人半蝙蝠のピュアリィと啼き声を合唱させ、アシュリンが腰を妖艶にくねらせる。……それを見て、我慢出来なくなった様子のスタッガーが、アシュリンのお尻から尻尾のように飛び出ている触手を自分の股間へと導く……。
「ひゃあっ!? そっちも……? うぁぁんっ❤ お尻……熱いっ……❤」
 前でバットハーピーと、後ろでスタッガーと睦み合って、アシュリンは快楽の波の中で溺れていく……。
「「「あっ、ああぁぁああああああ~~~~~~っっ❤」」」
 ……そんなアシュリンたちの向こうでは……。
「……やっ……いちご……みない……でっ……!」
 さくらが大変なことになっていた……。
 ラコッティから散々に弄ばれていたさくらを、彼女の兄の眷属である触手たちはどうにか救おうとしたらしい。その結果ラコッティは無数の触手に全身を絡め取られ、痙攣を繰り返すだけになっているが……それはいいのだ。問題は、触手たちがよりさくらを守ろうとして行った方法が決定的に間違っていたことで……。
「あっ……やっ……動いて……あっ……❤」
 ――自分たちで先に埋め尽くしてしまえば、誰もさくらをどうにかすることは出来ないと……触手たちは群れ成してさくらの子を育む為の場所、そこへと通じる肉のトンネルへ潜り込んだのだ。女性としての重大器官を兄の触手で満杯にされて、さくらの下腹は見て解るほどぽっこりと膨らんでしまっている。
(やだ……密かに想ってるいちごに、こんなとこ見られるなんて……)
 実兄への禁断の想いに胸を灼かれながら、それでも何処かさくらが満たされた表情なのは、現在自分の胎内を占拠しているのが愛する兄の分身とも呼べる存在だからかもしれない……。
 呆然としていたいちごが、唐突に何者かに押し倒される。ピュアリィ――かと思ったが違った。……裸身を蜂蜜で照り光らせたヴァージニア。
「ごめん、いちごさん……わ、私もう……❤」
「だ、駄目ですよ! ここで私たちまで発情したら……あぁっ!?」
 彼女も、アイの快感共有の電脳魔術の影響下にあるのだろう。いちごの諭す言葉も届かず、ヴァージニアはいちごを脱がしてついにこの場の誰もが求めていたいちごの化身を曝け出させる。天に向かって起立したそれの上に、ゆっくりと腰を下ろすヴァージニア……。
「うっ……うぅっ……!」
「あっ……はんっ……いちごさん、いちごさんっ……❤」
 いちごに跨り、ロデオのように腰を跳ねさせながら、ヴァージニアが彼の名を呼ぶ。それに惹かれるように、ピュアリィたちもいちごの周りへ集まり始めていた……いや、ピュアリィだけでなく……。
「――はぁあっ、これは私のガス抜きも必要ですわね……♪」
「……って、トーリさん!?」
 いちごが見上げた先で、黒髪金眼の女騎士が熟し切ったリンゴのような顔色でいそいそと服を脱いでいた。
 こちらもいちごを食べる気満々のトーリが、ふと思い付いたように隣に居た髪に大輪の花を咲かせたピュアリィに話し掛ける。
「ふふ♪ ソコの方、何でしたら腕前を競いませんか?」
「あら、よろしくてよ♪」
 芳しい香りを立ち昇らせるそのピュアリィ――『アルラウネ』は、植物の蔦の如き触手を水を織り上げた如きスカートの中より伸ばす。それはいちごの上半身へと絡み付き……胸板をなぞりつつ彼の乳首を弾いていく。
「あっ――」
 反応したいちごの唇は、満足な声を発する前にトーリの唇で塞がれた。両者の舌が口内で絡み合い、互いの唾液を交換し合う……。
「――んぁっ……!? やんっ、私まで攻めに来るんですの……?」
「ふふふっ……あなただって可愛いんですもの♪」
 アルラウネの触手はいちごの肌の上を這い回りつつ、トーリの下肢も登っていっていた。彼女のお尻の谷間を、前の亀裂をなぞり上げ、段々と解していく。
「わたくし、我慢出来ませんわ。お願い、入れさせて下さいな」
「後にいちごさんが控えていますから、少しだけですわよ? ……あっ……❤」
 いちごの眼前で、アルラウネの触手が前から後ろからトーリの中へと呑み込まれていく。腰を中心に身体を小刻みに震わせるトーリの悩ましさに、いちごの分身はますます大きさと硬さを増していった。
 そうなると堪らないのはヴァージニアで。
「あぁっ……❤ いちごさん、中で大きく……❤ 硬くてっ、熱くてっ……わ、私……キちゃぅ……っ……っっ………………❤」
「――あぁっ……!!」
 ヴァージニアの声を押し殺しての絶頂に、彼女と根元まで結合していたいちごは為す術など無い。緑髪のセイレーンの少女の奥に、放出してしまう。
「……ぁ……っっ……っっっっ……❤」
 自分たちが望んで止まないいちごからの種撒きを一足先に受け取ったヴァージニアに、フェルプールやらウサ耳のピュアリィ……ラビシャンやらから羨ましげな視線が集中する。
「さあ、今度は私の番ですから❤」
「トーリさん……や、やめ、ちょっとぉぉぉ……!?」
 いちごの声は、空しく大気に溶けたのである……。

 ――ところで、行方知れずのクトはというと……。

「……ぁ、やっ、あっ、あっっ……!?」
 例のボーイッシュなフェルプールに、やや離れた教会染みた建物の中に連れ込まれていたのである。
 どうやらこの島がアックス&ウィザーズに存在した頃からある、年季の入った建物らしいが……その礼拝堂的な空間内に、クトの鼻に掛かった啼き声が響いている。……ピチャピチャという小さな水音も。
「あっ……あひっ……あひゅっ……! ク、クトはシスターで、お姉さまも居るのに……んむ、ひぅっ……!?」
 今も形を保つ長椅子の上に、クトは仰向けで横たわっていた。カソックのスカートは大きくまくり上げられ、晒された黒いガーターストッキングに包まれた両脚は割り開かれている。……その太股の狭間に、件のフェルプールが頭を突っ込んで猫耳を嬉しそうにピコピコさせていた。
 ……ちなみに、元はクトが穿いていたと思しきフリルで飾られた純白のショーツが、長椅子の横の床に落ちている。ついでに、ピチャピチャという音の出所はフェルプールの顔の下に他ならない。
 要するに――子猫がミルクを舐めるような感じで、クトはアソコをフェルプールに舐められているのである。……姿が見えなくなってからほぼずっと……。
「シスターさんのここ、とっても美味しいにゃ❤ ずっと舐めてたいにゃあ……♪」
「ダ、ダメなの、そんなことっ……! クトは、クトは……あっ……❤」
 猫と同じ、フェルプールのザラザラとした舌が、丁寧にクトの薔薇のように赤く染まった粘膜を舐め上げていく。やがて、クトの奥への入口を探り当てた舌先がそっとそこへと差し込まれ、中の形状を探るように蠢かされた。
「あぁっ……❤ あっ、あんっ、あぁっ、あぁっっ……❤」
 クトのおとがいが上がって、見えた喉元が玉の汗を浮かべている。極薄の黒の布地に覆われた爪先が小刻みに宙を掻いた。クトは目尻に涙を浮かべ、聖職者としてフェルプールを諭す。
「こ、こんなの……いけないのっ。クトには、お姉さまという心に決めた人が……あっっ……❤」
「――寝取り上等にゃ☆」
 意外に胆力が据わっているフェルプールであった。
「にゃら、賭けをするにゃ」
「はぁ……はぁっ……か、賭け?」
 息も絶え絶えに疑問符を浮かべるクトに、フェルプールは提案する。
「おねーさんはシスターにゃ。貞淑で、好きでもにゃい相手に気持ち良くにゃんてにゃらないにゃ?」
「――そ、その通り、なのっ……!」
 ……今の有様でどの口でそんなことを言うのかと思えるが――クトも現状を打開しようと必死なのである。絶え間なく押し寄せる快楽で、脳はまともに思考出来ないほど焼け爛れているが。
「にゃら、シスターさんがずっとボク相手にイカずに耐えられたらボクの負けにゃ。シスターさんのことは諦めるにゃあ……」
「わ、解ったのっ。クト、負けないのっ……!」
 強い決意をもって頷くクト。それにフェルプールはニコッと笑う。
「――その代わり、ボクが勝ったらシスターさんはボクのお嫁さんにゃ♪ じゃあ、今からボクも本気出すにゃー!」
「……え?」
(……今までが本気じゃなかった……の?)
 ――ピチャピチャペチャペチャピチャペチャペチャピチャッッ……!
「――あっっ……!? あ、や、ひゃ、ひぅ、ひゃぅっ……❤」
 クトはたった数秒で、自分の迂闊な賭け事を後悔した。
「ま……待つのっ。こんな、卑怯……やっ、や、あ、あぅっ……❤」
「ずるいや卑怯は敗者の戯言にゃー♪」
 鼻歌さえ歌って本気を出したフェルプールの舌技は……端的に言って凄かった。クトの脚線美が末期のような痙攣を走らせ、首から上は耳の先まで余す所なく赤熱化する。猫獣人の舌で撹拌されたクトの女陰花からは白濁した蜜が泉のように湧き出し、長椅子の上ばかりか床にまで垂れていく……。
「あ、あ、ぅあ、ひゃ、ひぅ❤ ひん❤ ひゃ❤ ひゃぁぁっ❤」
 腰をずらして逃げようとするクトだが、フェルプールにしかと太股を抱え込まれていてそれは叶わない。桃色の稲妻がクトの視界を走り抜け、心臓の拍動音がうるさいほどに鳴り響く。
(……イ、イッちゃうのっ……このままだとクト……イッちゃうのっ……!)
「お、お願いなのっ! クト、やっぱり、どうしても、お姉さまのこと……あっ、ああぁぁああああっっ……❤」
 クトが涙ながらに懇願するが――フェルプールは聞く耳を持たない。
「シスターが神様の前で約束を破ったら駄目にゃ。さあ、もう少しでボクのお嫁さんにゃー♪」
「あ❤ あ❤ あ❤ あぁ❤ あぁっ❤ あぁぁっっ……❤」
 クトの両手がフェルプールの頭を押し退けようと動くが……既にまともに力も入らなくなっているその手では、猫耳の生えた頭はピクリとも動かない。
(お姉さま……神様……! クトを助け、て……なの……っ……!!)
 クトの全身全霊の祈りは――届かなかった。
「あっ❤ あぁっ❤ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっっ❤」
 意味の無い音の連なりのような嬌声を上げ、クトが天国への扉を開く。裁きの雷に打たれたような衝撃と地獄の火炎に放り込まれたような熱を感じながら、銀髪のシスターは意識を爆散させた。
「……っ……っ……お姉……さま…………ごめんなさっ……なの……っっ……❤」
 半人半猫に天国イキの蜜を啜られながら、クトは脳が焼き切れそうだったほどの快楽の余韻に沈んでいくのだった……。

 まあ、そういうわけで……。
 ――恋華荘の人々の尊い犠牲により、この島のピュアリィたちの相当数がいい感じにガス抜きを果たせたのであった!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

シェフィーネス・ダイアクロイト
アドリブ単独◎
耽美な雰囲気希望
覚悟?するのは貴様らだ

・ピュアリィ
成人済なグラマー美人
知的で策略家

種族毎に特性や嗜好が違うのか、
暫く住民と他猟兵の痴態をメガリスの眼鏡(能力お任せ)で観察

俗物共が
実に低俗で下らん
メガリスが無いのならこの地に長居は無用
人質の生死は私には関係無い事

外套翻し帰る途中ピュアリィ達と遭遇
有益な情報貰えるなら絢爛な所へ
酒汲み交わす(酒飲めないので飲んだフリ
交渉術は一通り取得

私は海賊
無遠慮に奪われるのは好みでは無い

キスと言葉責めと嘘が上手
甘い声と優しい演技
悦ばすテクは利益得る為の手段として経験豊富
ヤられる前に組み敷くか痺れ薬飲ませ
逆に骨抜きに

この程度か
口ほどにも無い


※焦っても可



 ピュアリィたちの島の、とある海岸線沿いで……。
「――ふん……」
 砂浜に鎮座した岩の上に腰掛けていたシェフィーネス・ダイアクロイト(孤高のアイオライト・f26369)は、心底つまらなそうに眼鏡の奥の青い瞳を細めた。
「俗物共が。実に低俗でくだらん」
 吐き捨てたその言葉は、この島の住民であるピュアリィたちと……目的を同じくする仲間であるはずの他の猟兵たちへと向けられたものである。――シェフィーネス自身は、他の猟兵を仲間などとは欠片も思ってはいなかったが。
 ……『死人に口無し。金は命より重し』――それを信念として胸に刻んだシェフィーネスは、猟兵である以前に『海賊』……真に正しく海賊であった。千差万別ながら、胸に確かな『正義』を刻む他の猟兵たちとは一線を画す。
 ……この島の各所に散った他の猟兵たちは、そんな彼に自分たちの島内での動向を余さず覗き見られていたとは夢にも思わないだろう……。
 シェフィーネスの青い双眸を覆う眼鏡はメガリスである。他者の視界を、本人に気付かれずに共有出来るという能力があった。彼はそれを利用し、ここまで島内の観察に終始していたのである。……その上で出た感想が先の一言であった。
(特に猟兵共の痴態は……ふん、本当に見るに耐えなかったな)
「――が、その過程でピュアリィ共の特性が確認出来たのは僥倖だったか」
 シェフィーネスなりにピュアリィという生き物を分析して、いくつか解ったことがあった。
(ピュアリィと一括りにされているが、能力や嗜好は種族ごとに大きく異なっているな。そして……油断や隙が多い気の抜けた連中相手だったとはいえ、一応は戦闘員である猟兵共を簡単に組み伏せて自由を奪える者ばかり、か……)
「ピュアリィ共は、どの種族でもそれなりに戦闘力はあるな。……事実上、この島の住民には末端に至るまで非戦闘員は居ないということか。……厄介なことだ……」
 シェフィーネスがそのような分析を行ったのには理由がある。他の猟兵たちは気が付いていない様子だったが……。
(……あれもメガリス、これもメガリス。この島は一体どうなっている……?)
 シェフィーネスが自身のメガリスの効果で限定的に視認しただけで、この島にあるメガリスの数は10や20を超えていた。確かに、グリモアベースでグリモア猟兵が「この島には相当数の覚醒者が居る」と示唆していたが……なるほど、覚醒者=メガリスの影響でユーベルコードに目覚めた者が大勢居るということは、メガリスもまた大量にあるということに他ならない。
「……あの小娘、『わざと』メガリスの情報は伏せたな……」
 猟兵たちをあくまでもコンキスタドールの撃破、及びその下準備のピュアリィたちとの交流に集中させる為に――シェフィーネスはそう推理する。
(最も、私がそれにいいように操られてやる義理は無い)
 岩の上から砂浜へと降り立ち、シェフィーネスは潮風に外套を翻す。
 ……シェフィーネスにとって、コンキスタドールに囚われているという人質の男たちなど些末な問題だ。生きていようが死んでいようがどうでもいい。この島にメガリスが無いのであれば、何もせずに帰ってやるつもりであったが――メガリスがあるとなれば話は変わってくる。
(さて、どうやるものか――)
 これからの算段を組み立てながら、砂浜を音を立てて歩いていると……。
「……もし、そこなお方」
「……見るからに海賊な私に、よくもまあ気負わずに話し掛けるものだな?」
 声のした方をシェフィーネスが見れば――水を織り上げた如き涼しげな装いをした、狐耳を生やした美女の姿。スカートの裾からは狐の尻尾も覗いている。歳は20代の半ばくらいに見えた。……彼女の後ろには、同様に狐の耳と尻尾を生やした女性たちが付き従っている。
(……何処かの猟兵にピュアリィが話していたな。確か――)
 ある猟兵の視界を覗き見た時、対面していた蛇のピュアリィの唇の動きを読んで把握した名前は……。
「……フォクシーヌ、だったか?」
「おや、わたくし共の種族をご存じとは、博識な方ですなぁ」
 手にした扇で口元を隠し、フォクシーヌの美女はコロコロと笑う。
「貴方様は、今この島に何名か来ておられる……猟兵のお一人で? よろしければお話しさせて頂いても?」
「……いいだろう」
 ぱっと見た限り、フォクシーヌたちはこの島の他のピュアリィたちのように極度に発情している感じではない……が、グリモア猟兵の予知の方が正しいのなら、それを抑え込んで猟兵であるシェフィーネスに接触してきたのだ。明確な目的がある、ということだろう。
(そういう相手からの方が、有益な情報は引き出し易いものだ)
 シェフィーネスはフォクシーヌたちの誘いに乗ることにしたのである。

 シェフィーネスが案内されたフォクシーヌたちの集落、そこの長の館は、それなりに絢爛な場所だった。……ちなみに、浜辺でシェフィーネスに話し掛けたフォクシーヌはその長の娘であるという。シェフィーネスは長とも少しだけ話したが、彼への実質上の対応は長の娘の方が主導している。
「……シェフィーネス殿も、他の猟兵の方と同じくコンキスタドールを討ち取るべく来られたので?」
「さて……な」
 フォクシーヌの長の娘――リィファという名であるらしい――からの意味深な問い掛けを、シェフィーネスはあからさまにとぼけてみせる。
 上座に座らされたシェフィーネスの前には、魚や肉、果実などが綺麗に盛り付けられた器が並んでいた。
(大方、猟兵の到来とその目的を知り、利用する為に取り込もうという腹か……)
 コンキスタドールが首尾よく猟兵たちに討伐されるとして――フォクシーヌたちがそれに大きく協力・貢献すれば、その後の島内での発言力は増すだろう。……このピュアリィたちは、他の種族とは違って既に『戦後』を見越して動いている……。
(その上、私たちがこの島に到着してまだ一日と経っていないからな。……喰えない、そういう性質の種族か……)
 リィファから杯に注がれた酒を、シェフィーネスは一息に飲み干す――ように見せ掛けて、懐に仕込んだ革袋へと流し入れていた。酔って思考を鈍らせない為……と、彼は訊かれればうそぶくだろうが、実際にはアルコール類が一切飲めないのである。
 そんなことはおくびにも出さず、シェフィーネスはリィファから酒壺を取り上げ、逆に彼女の杯へ中身を注いでやった。リィファは酒杯を両手で丁寧に持ち、小さい唇へ当ててそっと傾ける。……半分ほど飲んで、ほぅっと熱っぽい息を吐いた。
「……シェフィーネス殿、お願いしたきことがございます……」
 酒杯を置き、リィファが拳一つ分、シェフィーネスとの距離を詰めてきた。彼女の胸元で、服を着たくらいでは隠し切れない量感溢れる膨らみが揺れる。
「――コンキスタドールに捕らえられている男共を助ける為に力を貸せ、か? 後はコンキスタドールを討つことにも、だな? ……生憎だな。ただ働きはご免だ」
「……。つれないお方ですなぁ」
 一瞬目を見開いたリィファは、すぐに薄い微笑みを口元に貼り付けた。拳もう一つ分、シェフィーネスの方へ、こちらも量感ある尻をずらす。
「ただでなければ……如何です?」
 もう、リィファとシェフィーネスの間の距離は0になっていた。狐のピュアリィの乳房は、シェフィーネスの二の腕に軽く触れている。……その柔らかさは、普通の男ならば存分に惑わすだろう。
 ――シェフィーネスは『普通の男』の定義から大きく外れているが。
「貴様が報酬になるとでも? ――むしろ、貴様の方が欲していることだろう、それは?」
「おや、ばれておりましたねぇ」
 童女のように笑うリィファは、桃のような体臭が濃い。……隠しているつもりでも、ピュアリィとして発情しているのが隠し切れていない。シェフィーネスへの報酬名目で己の欲望も満たす……リィファには何の損も無い取引である。
(本当に喰えない狐だ……)
 シェフィーネスは視線の温度を下げた。
「それでは……こんなのは如何です? お願いを聞いて下さらないと――取って喰ってしまいますよ?」
 一瞬、本当に刹那の間だけ、リィファからの圧が上がった。……ピュアリィとしての、『モンスター』としての本性を垣間見せる。その揺さぶりにシェフィーネスは……。
「……はぇ?」
 ――逆に、リィファの細腰を引き寄せてやった。彼女の耳元で囁く。
「私は海賊。無遠慮に奪われるのは好みではない」
「……とんだ失礼を致しました」
 リィファがシェフィーネスの腕の中で謝罪し、奥の部屋を視線で示す。……気を利かせたのか、他のフォクシーヌたちはやや羨ましげな色を瞳に浮かべつつ退席していく。

 ――そこからは一騎打ちとなった。

 ……裸に剥いてみれば納得する。確かにフォクシーヌという種族は、猟兵にも居る妖狐とは違っていた。耳や尻尾以外に狐の姿を残さない妖狐に対し、フォクシーヌは身体の各所に狐の如きフワフワの毛が生えている。そういう部分の撫で心地も存外悪くはなかった。
「んっ……あっ……」
「……もっと力を抜け。何だ? もっと経験は豊富かと思ったんだがな……?」
「それを言われると、ピュアリィとしてヘコみますねぇ……はぁっ……」
 身体つきは男好きするものだったが、意外にぎこちないリィファの反応にシェフィーネスは体勢を彼女が楽なように変えてやる。
「こうすれば少しは違うだろう。……苦しい時は言え。黙っていられる方が迷惑だ」
「……寝台の上では紳士ですねぇ……」
「…………」
 汗の珠を浮かべつつ軽口を叩いたリィファの口を、シェフィーネスは自らの口で塞ぐ。
 ……多少ぎこちないと言っても、リィファの抱き心地そのものは良いものだった。シェフィーネスの指がなぞるだけでピクピクと震え、彼と繋がった時など甘い声で啼いたのである。ずっと繋がっていたいというように海賊猟兵にすがり付いてくる手足は健気で、潤んだ瞳は覗き込めば吸い込まれそうであった。
「シェフィーネス殿……はっ……もしもわたくしを気に入って下さったのであれば――」
「――今は、つまらない交渉事は忘れろ。……一人の女として、黙って私に抱かれていればいい」
「……はい……」
 まるで、連理の枝が絡んでいくかのようなシェフィーネスとリィファの交わりは、夜が更け、明け方近くになるまで続いたのであった……。

 ……昇ってきた朝日が窓の隙間から射し込んでくる頃、寝台の上では少し疲労が滲む寝息を立てるリィファの裸身があった。
 それをシェフィーネスは――本気で冷めた目で見下ろしている。寝台の横に立つ彼の身体には、既に衣服がきっちりと着込まれていた。
「この程度か――口ほどにも無い」
 発情中のピュアリィを相手にしてシェフィーネスにまだ余裕が見えるのは、薬を使ったからだ。何度かの優しげな口付けの折――徐々に神経を過敏にする薬物をリィファに含ませていたのである。本来は神経に過剰な刺激を与えることで相手を痺れさせるものだが……今回のように女を参らせることにも力を発揮するのだ。
「……ふん……」
 シェフィーネスにとって、性交など利益を得る為の手段に過ぎない。相手を悦ばせる技巧も、相手が望むキャラクターを演じる技術も、その為だけに磨き上げてきたものだ。
 ……そして、この一晩で得たそれによる報酬をシェフィーネスは見遣る。
 ――リィファが手にしていた扇。……メガリスだ。そのことを、シェフィーネスは最初から気付いていたのである。奪い取ってやる機会を、彼は虎視眈々と狙っていたのだ。
「策士を気取っていても、所詮獣の浅知恵か……」
 小馬鹿にするように嗤って、シェフィーネスは寝室を出て行く。コンキスタドールなど知ったことではない。グリモアベースに帰還してしまっても問題無いだろうと考えながら、ふと閉じられていた扇を軽く開いた――時だった。
「……紙?」
 扇に挟み込まれていたごくごく小さな紙片が、シェフィーネスの足元に落ちる。何かと摘み上げて――初めて、微かに、シェフィーネスの表情に焦りが浮かんだ。

『捕まっている男にメガリス保持者あり。詳細は後日』

「……本当に、喰えない女だ……」
 報酬を前払いで押し付けてきたリィファが眠る寝室を眼鏡越しに睨み付け――しかし、シェフィーネスは他の猟兵を出し抜ける手札に暫し思索に耽るのであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レナータ・メルトリア
おにいちゃんは…流石にトランクの中でお留守番してもらっているわ。
だって、おんなのこ同士といっても、やっぱり見られたくないんだもん。
で、でも大丈夫、覚悟はできてるわ。それに、今度は同じ女の子なんだもん、鰐のコンキスタドールの時みたいに、すごくすごく乱れちゃうなんてこときっとない、はず。
…それにしても、島の奥の方まで来ちゃった。
こんな所にもいるのかしら?
そうして、見つけた洞窟の奥を調べてたら…蜘蛛のピュアリィの巣に迷い込んじゃって、そのまま自由を奪われてそのまま…

うぁぁ、きっと洞窟の外まで聞こえる位、啼かされちゃった……産卵管でなんて聞いてないよぉ。
と、とにかく、落ち着いたなら情報収集しないと。



「……あ、あれ? ここ何処かな……? ――きゃっ!?」
 トランクを引きずりながら生い茂る木の枝を潜り抜け、レナータ・メルトリア(おにいちゃん大好き・f15048)は小さく悲鳴を上げた。……低い位置の小枝に黒いドレスのスカートが引っ掛かり、めくれてしまったのである。目撃者が居なかったことは幸いだが……それは裏を返せば、彼女が他の猟兵もピュアリィたちも見当たらないような、島の自然が険しい地域にまで入り込んでしまったことを示している。
 ……他の猟兵たちより少し遅れてこの島に到着したレナータは、島内にどのようにピュアリィたちの生活圏が分布しているか、皆と確認し合うことが出来なかったのだった。
 レナータは自覚していなかったが……うっかり遭難し掛けていたのである。
 とはいえ、その事実に気付いていない彼女は、引き続き森の深い方へと歩いていってしまった。
「……ピュアリィちゃん? こんな所にも居るのかしら?」
 小首を傾げたレナータは、ふと、木々の間に黒々と口を開く洞窟を見出す。近付いて覗き込んでみるが、かなり深いらしく入口からでは全容は見通せない。
「……でも、誰か住んでるよね……?」
 洞窟の入口付近、及び洞窟内の地面には、何者かが歩いた……というか這ったような跡が見受けられた。誰かが頻繁に出入りしているのは明白である。
 暫し腕を組んで「う~ん……」と唸ったレナータは、意を決して洞窟内へ足を踏み入れた。……トランクは洞窟の入口の脇に置いて。
「ごめんね、おにいちゃん。今はトランクの中でお留守番してて……」
 トランク内にはレナータが兄と呼ぶ絡繰り人形が入っているのだが、自身の武器でもあるはずの彼をレナータがこの場に残していったのは……彼女自身もこの後の展開を薄々予感していたからだろう。
「……だって、女の子同士といっても、やっぱりおにいちゃんには見られたくないんだもん……」
 この洞窟に本当に何かしらのピュアリィが居るなら、相当に発情しているはずの彼女にレナータがどんな目に遭わされるか……流石に想像出来ないわけではない。レナータは意外にある胸の前で拳をギュッと握り、表情を引き締める。
「で、でも、大丈夫。ピュアリィちゃんに落ち着いてもらって、こちらの話を聞いてもらう為なら……覚悟は出来てるわ。それに、『今度は』同じ女の子なんだもん。『鰐のコンキスタドールの時みたい』に、あんな……凄く……凄く、乱れちゃう……なんてこと、きっと……なぃ……」
 段々と声が尻すぼみになったレナータは、しゃがみ込んで両手で顔を覆ってしまう。灰色の髪の隙間から覗く耳は、燃えているように真っ赤になっていた。
 少し前にあった、同じグリモア猟兵が予知した一件において、レナータは凄い……真に凄い目に遭ってしまっていたのである。このグリードオーシャンの別の島で、彼女のまだ19歳に過ぎない若いカラダは、実年齢よりもっと幼いそのココロは、何時間も掛けてオトコを、オスを、教え込まれてしまったのであった。その時の全身の神経が灼き切れるような記憶は、今もレナータのココロにもカラダにも鮮烈に焼き付いている。
「すぅ……はぁ……う、うん、とにかく、行くわ」
 乱れた胸中を何とか落ち着かせたレナータは、洞窟の奥へ奥へと歩みを進めた。そして……。
「――えっ? んんぅっ!?」
 真上から降ってきた強靭かつ粘着質な糸により、拘束されてしまったのである……。

「――あっ……ひゃっ……ぅひゃぁんっ❤」
 ゴシック調の黒衣ばかりか下着まで剥ぎ取られたレナータは、白い糸を幾重にも裸身に巻き付けられ、宙吊りにされていた。その様はまさに、蜘蛛の巣に捕らえられた蝶の如く。……そして、そんな彼女の豊満な乳房を両手で嬲っているピュアリィは、まさしく『蜘蛛』であった。
「あっ……あんっ……❤ 乳首そんな弄っちゃ……駄目ぇっ……❤」
「初心そうな顔をして、感度がとてもいい娘だわ。可愛い……♪」
 レナータの頬へ口付ける美貌は、彼女より何歳か年嵩に見える。UDCアースの、アメリカの映画界で活躍していそうなオーラがあった。身体つきもそれに相応しいセクシーなものである。……ただ一点、腰から下が極彩色な蜘蛛となっていなければ。
 ――『ディミヤーナ』。そう呼ばれる非常に強力なピュアリィであった。
 この島の多くのピュアリィがそうであるように、彼女もまた極度の発情状態にある。まともな会話など出来そうにはない。
(が、我慢……我慢……! すっきりしてもらって、落ち着いて話が出来るようになるなら、わたしの身体くらい……)
 自己犠牲の精神で健気に耐えるレナータだったが……大変申し訳ないことに、彼女は件の鰐のコンキスタドールの時と同じくらい、或いはそれ以上に凄い目に遭ってしまう運命にあった。
「……大分解れてきたし、もういいわよね。私も我慢出来ないもの……」
「あんっ、ひんっ❤ ……ぅあ? …………え?」
 両脚を糸でVの形に束縛され、股間の花びらをディミヤーナに弄られていたレナータは、相手の様子が微妙に変わったことを察して目を瞬かせた。……その拍子に『それ』を目にしてしまう。
 ディミヤーナの、美女の上半身と蜘蛛の下半身のちょうど狭間の辺りに……複雑な形状の器官が垣間見えた。そこを蜘蛛のピュアリィは、レナータの最も女性たる箇所へと密着させてくる。
「な……何……?」
 怯え混じりに疑問符を浮かべたレナータへ、ディミヤーナは妖艶に微笑んで答える。
「大丈夫よ……幸い、ずっと男とデキていなかったせいで、『無精卵』だから」
「……む、せ……? ――無精卵!? ええええっ!?」
 目を白黒させるレナータを尻目に、ディミヤーナは「んっっ……」と呻いた。――直後、レナータは自分の中へと入ってくるつぶつぶとした感触を把握する。
(……う、嘘……嘘、嘘……わたし、卵産み付けられて……!?)
「や――やぁああああっ!? やめてっ、やめてお願……あっ、あぁっ……❤」
 髪を振り乱して拒絶の声を上げていたレナータは、直に鼻に掛かった喘ぎ声を漏らし始める。
 ……一個や二個の話ではなかった。何十個、何百個という命の球体がレナータの秘洞の中を行進し、奥へ奥へと向かっていくのである。やがて、彼女の肉の洞窟は突き当たりまでディミヤーナの卵でいっぱいになり――それでも進んでくる卵たちの圧力に耐えかねて、さらに奥への扉を開放してしまう。
「――あっ❤ あっ、あっ、あっ、あっ……あぁっっ……❤」
 腰をビクン、ビクンッと跳ねさせ、レナータは感じる。いつか自分自身の子供を宿すはずだった部屋に、自分以外の生き物の卵が入り込んで占拠していくのを。内側から押されて、その器官が徐々に膨らまされていくのを。
「あっ……んっ……苦しっ……!!」
「もう少しだけ、頑張って頂戴。あと少しで……んっ……全部だから……」
 ……そうして、「はぁっ……」と悩ましげな息を吐いたところで、ディミヤーナの産卵は終わったのである。対して、レナータの方は……。
「……ん……んぁ……あぁ……」
 呆然とした瞳で、臨月の如く膨らんだ自分の腹を見るしか出来なかったのだった。
(産卵管で、なんて……聞いてない、よぉ……)
 蜘蛛の産卵器官にはそこまでの長さは無い。元来あの生き物は、卵を自らの糸で作った卵のうの中に包み込んで守る為、長さのある産卵管を必要としていないのである。
 レナータは今回、その卵のうの代役を務めさせられたわけだが……実はここで終わりではなかった。何せ、レナータは『人間』。人間の女性は、胎内に卵を収めておくことが出来るようにはなっていないわけなのだから……。
 ――必然的に『逆流』が起こる。
「……えっ? ぁ、あぁっ!? やっ……やだっ……ちょっと、待っ――あぁっっ!?」
 っ、っ、っ……ぷっ、と音を立て、レナータの胎の内からまずは一個目の卵が零れ落ちる。
「あっ、あっ、あっ、あぁっ!? あはぁぁああああああああああ~~~~~~~~~~❤」
 二個目、三個目となればもう止まらない。レナータの中から次から次に卵は溢れ、外界へと飛び出していく。
「んんっ❤ んんっっ❤ んんぁああああああああああああああ~~~~~~~~~~~~っっ❤」
 自分の身体の内で蠢き、ぶつかり合い、内臓を下っていく無数の球のもたらす感覚に、レナータは悲鳴を上げて震え続けることしか出来なかったのだった……。

 ……そんなこんなで、レナータに疑似産卵体験という非常に貴重な経験を積ませたディミヤーナは、やるだけやってすっきりした後、正気に返って土下座したという。
 途轍もなく微妙な空気を醸し出すこととなったレナータとディミヤーナは、それでも本来のコンキスタドールの撃破に向けて、情報の交換を行ったのである……。
「うぁぁ、わたしの啼き声、きっと洞窟の外にまで聞こえてたよぉ……!!」
「……すみません……」

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『セイレーンの孤児達』

POW   :    自作の自信作
装備中のアイテム「【自ら水から仕立てた装備】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
SPD   :    水から服を仕立てましょう
演説や説得を行い、同意した全ての対象(非戦闘員も含む)に、対象の戦闘力を増加する【水で仕立てた服や装飾】を与える。
WIZ   :    これも生きるため
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【操る水】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。

イラスト:透人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――清楚可憐な雰囲気を持った白百合のピュアリィ……スノーリリィが花粉を飛ばす。直後、大気を軋ませて生じた氷が、水を織り上げた衣を纏った少女たちを凍て付かせた。
 そこから逃れた少女たちは息を吐く暇も無く、恐竜染みた強靭な下半身を持つピュアリィ・『ディノシャン』に強襲される。そこからも辛くも逃れたところで、ネズミの特性を有した『マウシャン』というピュアリィの群れにタコ殴りにされるだけであった。
「ひ……ひぃっ……!?」
「無理! やだ、無理ぃっ!!」
 ……そしてある一角では、数mはある巨大な蟹の如き下半身から少女の上体を生やしたピュアリィ・『キャンサルド』のハサミによって、憐れな少女たちが薙ぎ払われて宙を舞っていた。
 髪が無数の蛇となっているピュアリィ・『メデューサ』の放った妖しい眼光により、石像と化す少女たちも居る……。
 どうにか極限の発情状態にあったピュアリィたちを落ち着かせ、情報も繋ぎ合わせて人質の男性たちが囚われていると思しき場所も判明させた猟兵たち。その場所……この島がアックス&ウィザーズにあった時代から存在すると思われる古城へと赴いたのだが……協力を申し出て同行したピュアリィたちがもう……凄い。
 この島を支配するコンキスタドールの配下であるコンキスタドール・『セイレーンの孤児達』が……まるで歯が立たない。
 覚醒者ですらない普通のピュアリィたちでも、一対一ならばセイレーンの孤児達にはほぼ負けなかった。全体で三割ほど居る覚醒者のピュアリィなら、数体から十数体は余裕で相手取る。特段強い巨大スキュラのマリーや蜘蛛の下半身を持つディミヤーナなどは……実力的にはトップクラスの猟兵たちにも引けを取らないかもしれなかった。

 ……これ、自分たち要らないんじゃないかなー……?

 猟兵たちの頭にそんな考えが過ぎるが――そうではない。
 セイレーンの孤児達が囚われの男性たちを本格的に人質に使い出す前に助けなければならないし、何より……ある程度発散させたとはいえ、長期間に亘る禁欲生活の影響が、まだピュアリィたちからは抜け切っていないはずなのだ。
 助けた男性たちを見て、またムラムラし出したら……ピュアリィたちは彼らと事に及ぼうとするかもしれない。だが、監禁生活で消耗し切っているはずの彼らに、それを受け止め切るだけの体力が残っているはずも無く……。
 ――最悪、死ぬだろう。
 そうならないように、上手くピュアリィたちを御する必要が猟兵たちにはあったのだ……。
 ……ぶっちゃけ、セイレーンの孤児達は猟兵が何もしないでもピュアリィたちが全滅させるだろう。
 目の前の敵以上に、大局を見て動く必要があるかもしれなかった。
アリス・セカンドカラー
お任せプレイング。お好きなように。
出遅れた!ピュアリィの発散お手伝いしたかったorz
と、項垂れた振りをしながら地中に目立たない存在感の迷彩を施した赤い糸を展開。気づかれなければ抵抗されることもないので次々にセイレーンの孤児達をワンダフォーランドにご案内♪脱出条件は楽園の住人の快楽属性攻撃に『快楽堕ち』することよ♡条件満たした上で望めば出られるわ、望めば、ね。
糸を通じた感応能力(第六感/情報収集/読心術/視力/聞き耳)で人質を探して保護ね。敵とは別に隔離した区画に真っ当なホテルと従業員と衰弱した身体に優しい料理を用意しておくわ。保護した人達は安全になったら島の安全な場所にいつでも出られるわよ。



 猫耳をピコピコさせ、猫の如きしなやかな肉体を躍動させるフェルプール。
 ウサ耳をピョコンピョコンさせ、ウサギのような愛らしさを振り撒くラビシャン。
 皮膜の翼を羽ばたかせ、蝙蝠の如き妖しさを醸し出すバットハーピー。
 それ以外にも多種多様な魅力に富んだピュアリィたち……。
 彼女たちが華麗に、舞い踊るように、この島を統べるコンキスタドールの配下たる小さきセイレーンたちを打ち倒していく様を目の当たりにして、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)は打ちのめされたように膝を突いた。
「――出遅れた! ピュアリィたちの発散、お手伝いしたかった……」
 麗しきモンスター娘たちとめくるめく時間を過ごすチャンスをふいにして、アリスは両手までも地面に突いて悔しさに打ち震えているように見えた。実に見事なorzの姿勢である。
 ……けれど、少し角度を変えてアリスの顔を覗き込んでみれば、悪戯っぽく舌を出している彼女が垣間見られたはずだ。そう、このアリス・セカンドカラーさんが転んでもただで起きるわけが無い。ピュアリィたちとのお楽しみが駄目だったなら、こちらも見た目は愛らしいセイレーンたちを……♡ それがアリス・セカンドカラーのクオリティなのである。
 ピュアリィたちの猛威から逃げ惑うセイレーンの孤児達の足元に、『それ』は音も無く忍び寄っていた……。
「はぁ、はっ……ここまで逃げればきっと――きゃあっ!?」
「ぜぇ、ぜぇっ……こんなの、聞いてないよぅ――ひゃあっ!?」
「ふぅ、ふぅっ……心臓、まだドキドキして――ひぇえっ!?」
 ピュアリィたちからひとまず逃げ切ったセイレーンたちが踏み締める地面に、ごくごく淡く赤い糸のようなものが見えた気がした。――次の瞬間、年若い少女の姿のセイレーンたちは唐突に掻き消える。

「『ようこそ、不可思議なる私の世界へ☆ (あまりにもアレな妄言のため削除されました)をすれば何時でも出してあげる♪』」

「「「………………っっ!?」」」
 そうして、何処とも知れぬ場所へと迷い込んだセイレーンたちは、その瞬間に響いたアリスの声が述べた内容に一斉に赤面した。
 ……えー、本当に一言一句違えずに記すと本気でアレ過ぎるので、簡略化してまとめると――この異空間(アリス曰く『ワンダフォーランド』)の住人(アリス・セカンドカラーという超高位変態淑女の妄想から生み出されたという時点で察してほしい)の快楽属性攻撃(意味深)を受けて『 快 楽 堕 ち 』することで脱出が出来ます……と。
 ――何だそのハメ技。
 とんでもない事態に巻き込まれ、ゲシュタルト崩壊を勃発中のセイレーンたちだが……その反応が既に悪手だった。彼女たちの背後には、とっくにここの住人たちが迫っていたのだから……。
「――えっ? ぃ、いやぁああああああああっっ!?」
 さあ、憐れな犠牲者第一号が捕まりました。まだローティーンくらいに見える、気弱そうなセイレーンの女の子。彼女に迫るのは、詳細に描写するとSAN値がガリガリ削れそうな名状し難き何か。それが、半透明な触手を無数に繰り出して、まだ発育に乏しい水の精霊の少女の肢体を宙吊りにしたのである。……触手は、彼女が身に纏っていた水を糸にして織り上げた如き衣服の中にも潜り込んできて……。
「いやぁぁっ!? いやぁああああああああっっ!?」
 セイレーンの少女はお手製であるその服を水へと戻し、操ってワンダフォーランドの異形の住人を撃退しようとするが、とてもではないが水量が足りない。……むしろ、防具でもあった水の衣を消費してしまったことで、彼女にとっての状況は余計に悪化する。
「だ、駄目っ、あっ……あぁ~~~~っっ!?」
 水精霊少女の胸の細やかな丘陵が、その先端に至るまで触手によってなぞり上げられる。彼女の細い太股を這い登った触手が、小ぶりなお尻の渓谷へと陣取っていく。そして……開かれた両脚の付け根にある大切な入口にまで、触手たちは殺到し……。
「ぁ……ぃ……ひっ…………ううぅぅううううううううっっ……!!」
 未だ成熟し切ってはいなかったセイレーンの少女は、自分の中で大事なものが引き裂かれる音を聞いた……。
「んっ……くっ……あぅっ……うぁっ……! も……やめっ…………!?」
 自分の中で律動を開始した触手に、早くも泣き言を上げるセイレーンだったが――彼女はすぐにこれがまだ序の口に過ぎないことを理解した。
 そもそも、何故この世界の住人の触手は半透明なのか? ……触手の中を移動してくる『それ』を被害者に見せ付ける為である。
 ――それもまた半透明で、中で何かが蠢いている怪しい球体を。
「……え? 嘘……ま、まさか、た……ま……? ――ぃやぁああああああああああああっっっっ!?」
 喉が引き裂けんばかりに絶叫し、身をくねらせるセイレーンだが、身体を外からも内からもガッチリとホールドされている彼女は、脱出など叶うはずも無い。
 ……ゴボッ……ゴボッ……という音を立てながら、件の球体は触手の中を通り、可哀想なセイレーンの下腹部の内へと消えていった……。

 ……やがて……。

「あっ、あっ、あっ、あっ……❤」
「ひゃぁんっ……♪ 駄目ぇっ……❤」
「……っ……っ……っっ……❤」
 ワンダフォーランドのあちこちで、混沌な形態のこの世界の住人たちと睦み合うセイレーンの孤児達の姿が多数見受けられるようになった。身体の外側から与えられる刺激に震え、身体の内側からもたらされる快楽に溺れ、外見的には幼さを多分に残した少女たちは、それに不釣り合いな淫蕩な表情を浮かべて甘い声を上げる。
 新たな犠牲者は次から次へとこの世界へ落ちてきて、儚い抵抗を繰り返した後に、魔の悦楽の深みへと堕ちていった……。
 それをワンダフォーランドの外側から見詰めつつ、アリスは思う。
(条件を満たした上で望めば出られるわ。『望めば』、ね)
 条件を満たしたはずのセイレーンの少女たちが誰一人として出て行かないことが、『その事実』を示しているのだろう。
「――さて、それはそれとしてあちらかしら?」
 アリスは、セイレーンの孤児達をワンダフォーランドへと引きずり込む時にも使った赤い糸……彼女自身の魔術刻印から発生するそれに存在感を隠す迷彩を施して、コンキスタドールの拠点たる古城の中へと伸ばしていく。それによって人質にされている男性たちを探し出し、セイレーンたちが居るのとは別の空間へと保護するつもりなのだ。
 この赤い糸には感応能力もあり、それを通じてセイレーンたちから人質が囚われている大体の場所の情報も引き出してある。そう遠くない内にアリスは、人質の奪還も達成するはずだった。
 人質の男性用には、最高級ホテルのような至れり尽くせりの休息の空間を用意しているが……アリスは頬に手を当てて「う~ん」と唸る。
「うっかり送る場所を間違えないようにしないと……♡」
 そこは本当に気を付けて下さい、アリスさん。

成功 🔵​🔵​🔴​

イデアール・モラクス
アーハッハッハ!素晴らしい、素晴らしいじゃないか!
これ程の戦力ならば私が戦うまでもない、むしろ欲求を暴力で発散させつつ昂りを私が解消して鎮めてやるのが大局的視点というものだ。

●作戦
前回に続き『武器改造』にて下半身に剛直を生やす、加えて今回はUC【色欲の触手】にて召喚した触手の一部と融合し背からは触手も生やす。
「敵を屠った者は私のところへ来るがよい…可愛がってやる」
そう焚き付けて戦わせ、戦果を上げた者を下半身の剛直と触手で蹂躙し悦楽の限りを与える。
前回の可愛かったラビシャンは特に念入りにな…。
疲弊した体力と魔力は触手でセイレーンを貫き、中から『生命力吸収』で補給する。

※アドリブ歓迎、NGなし



 ウサギの獣人らしい軽やかな跳躍から、ラビシャンが鮮烈な跳び廻し蹴りを炸裂させる。
 白き翼を羽ばたかせたハーピー……文字通りの『ホワイトハーピー』たちが、歌う如く破壊的な超音波を発した。
 ピュアリィたちの奮戦によって次々と年若いセイレーンの姿のコンキスタドールたちが吹き飛ぶ様に、イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)は高らかな笑いを響かせている。
「アーハッハッハ! 素晴らしい、素晴らしいじゃないか!」
 両腕を大きく左右へ広げ、美貌の魔女は喜悦の表情を浮かべた。
「これほどの戦力ならば私が戦うまでもない、むしろ欲求を暴力で発散させつつ昂りを私が解消して鎮めてやるのが大局的視点というものだ」
 そう言って仁王立ちするイデアールの股間には、依然として本来なら彼女には存在しないはずのバベルの塔が築かれている。それどころか、今はその背中からもヌメヌメと照り光る淫靡な形状の触手すら無数に生えていた。……最早、色欲を司る魔王にも見えてくる……。
 イデアールはピュアリィたちに、特に自分が色々と発散させてやった集落の住人たちに、朗々と呼び掛けた。
「敵を屠った者は私のところへ来るがよい……可愛がってやる」
 イデアールと熱く濃密な時間を体験したピュアリィたちは、その言葉に頬を上気させてますます武勇を高めていった。イデアールと直接交わったわけではない他の集落のピュアリィたちの中にも、興味を引かれたのか戦意を高める個体が見受けられる。
 そんな中、より多くの敵を打ち倒し、イデアールの眼鏡に適ったピュアリィが一人、彼女の腕の中へと引き寄せられた。人間で言えば10代の中盤くらいに見えるラビシャン……その少女にイデアールは見覚えがある。
「フッ……何だ? ああも張り切って……私との行為が忘れられなかったのか?」
「は、はいっ……♪ どうしても、また可愛がってほしかったんです……❤」
「相も変わらず愛い奴だ」
 健気なことを言ったラビシャンの唇を、イデアールは自身の唇で塞いでやる。そのラビシャンの少女は、イデアールが事前に赴いた村で最も回数をこなしたピュアリィであった。もうすっかりイデアールに参っている様子で、彼女との舌を絡ませ合うキスに夢見心地の様相である。
 イデアールはラビシャンの小ぶりながらも形の良い乳房を揉んでやりながら、その両脚の付け根へともう片方の手を滑り込ませた。
「あんっ……❤」
「本当に感じ易い奴だな。既にここは大洪水……戦いながら濡らしていたのか?」
「だって……頑張ればまたイデアール様に抱いて頂けると思いましたから……❤」
「いいだろう、特に念入りに可愛がってやる」
 イデアールはラビシャンの身体を触手で持ち上げると、今回は自分に背中を向けさせた状態で股間の肉塊の上へと座らせる……。
「んっ……んぁっ……❤ 前の時より、大きい……❤」
「気持ち良さも前の比ではないぞ? そらっ、そらぁっ!」
「はっ、はぅっ、はぁぁんっっ……❤」
 直下からの突き上げに、ラビシャンの背筋が早くも反り返った。イデアールは彼女の首筋を吸ってやりつつ、不敵な笑みを浮かべる。
「この程度で参ってもらっては困るぞ? 何せ、今回はこいつら――触手もあるのだからな」
「ひゃっ、あぁっ……❤」
 イデアールの背中より回り込んできた触手たちが、ラビシャンの素肌に粘液を塗り込んでいく。先端がイソギンチャクのようになった触手がラビシャンの両胸へと吸い付き、天辺の突起を嬲り回した。鏃のように尖ったそこは、転がされ、引っ張られ、つねられ……フルフルと震える。
「あっ、あっ、あんっ、んぁっ……❤ イデアール様ぁ……❤ んぷっ……❤」
 鼻先へと突き出された触手を、ラビシャンは愛おしげに口に含んだ。しゃぶり、唾液をまぶし、うっとりと頬張っていく。
 その間、イデアールは当然突き上げることも忘れはしない。自身とラビシャンの結合する箇所の上部を指先で探ってやり、見付け出した肉豆もこねてやった。
「……っ……っん……んっっ……❤」
 ラビシャンが高まっていくにつれて、彼女の甘い体臭も濃度を増す。
(さて……そろそろ体力と魔力も補給しておくか)
 ラビシャンへと回していなかった残りの触手の鎌首ももたげさせたイデアール……狙うは、セイレーンの孤児達。
「――えっ? わっ、いやぁああああっ!?」
「助けてっ、助けてっっ!!」
「やだぁ……気持ち悪いよぉ……!!」
 ピュアリィたちの攻勢に息も絶え絶えであった水精霊の少女たちは、イデアールの触手をとても躱せなかった。反撃も満足に出来ぬまま、着ていた水の色の衣を引き裂かれ……大切な場所へと触手を容赦なく捻じ込まれる。
「あっ、ぅあっ……あぅぁああああああああああっっ!!」
「ぃ……痛い……! 抜いてぇっ……!!」
「嘘……やだ……こんなっ……」
 もれなく初物であったセイレーンの少女たちは、純潔の証である鮮血と共に涙と悲哀も零す。
 そんな彼女たちを、無慈悲にイデアールは蹂躙した。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……!!」
「痛いっ、痛いのっ! 壊れちゃうっ……!!」
「無理……それ以上、奥……入らな――ああぁぁああああああああっっ……!!」
 イデアールの触手は、幼さを多分に残すコンキスタドールたちの体奥の臓器すらこじ開けて、その中にまで押し入った。そこはまさしく生命の根幹的な場所……イデアールは、そこより思う存分にセイレーンの孤児達の生命力を取り込んでいく。
「アーハッハッハ! 何という楽しい宴か! 私も余計に昂るぞ!!」
「あぁ……イデアール様……❤」
 呵々大笑したイデアールに潤んだ瞳を向けたラビシャンが、彼女と肩越しにキスを交わす。
 イデアールの異名通りの暴虐の時間は、まだまだ始まったばかりのようだった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
ラミアの長に社を建てたいと交渉しとく。
紅狐様が降臨して護れるようにね。
神獣の血を引く娘が産まれる公算大だし情が移るさ

荒ぶるラミア族の蛇胴に触れて落ち着くよう慰めるぜ。
女の子、子供相手にやりすぎだってね。
紅狐様に嫌われちゃうぜ?
退路―人質への道は塞いで貰う

可哀想だけど孤児たちは呪詛の符術をもって、傷も痛みを与えず命を断つよ

怯える孤児に情が移る。
どうして皆と仲良くしなかったか、空気読まずにお説教だ

ごめんなさいを言えた子だけでも魂喰らいの接吻を交わしてアタシの内に宿すよ。
いつかやり直す為に、今は一緒においで

人質救出したら撤収

ピュアリィ達を必死で慰め。
死なせたら人間と敵対する。
愉しく交尾できなくなるぜ



 ――四王天・燦(月夜の翼・f04448)が事前に赴いたラミアたちの集落には、この後に社が建つこととなる。祀られるのは、燦が彼の地にて降臨させた紅狐だ。
「紅狐様がいつでもこの地に降臨して、皆を護れるようにね。……神獣の血を引く娘が産まれる公算大だし、情も移るさ」
「私たちも、あの方とは末永く良き関係を築いていきたいわ」
 燦とラミアたちの長が意味深に見詰めた先には、ラミアの長の娘が居たという……。
(ああ、アタシも子供欲しいなぁ……)
 そう思った燦の瞼の裏に、一人のオラトリオの乙女の面影が過ぎっていった……。
 ――さて、そんな数時間前のやり取りを思い返しつつ、燦は一猟兵として眼前の光景に目を見張っている。
「いや、本当に……凄いな」
 何が凄いかと言えば、ピュアリィたちの戦いぶりに他ならない。
 話に聞いていた妖狐に似ているというピュアリィ・フォクシーヌが、風に乗って舞い踊るように敵を打ち倒す。
 同じく、軽やかに宙を舞うのは羊の特徴を有したピュアリィ・『クラウディア』だ。彼女たちは催眠術を得意とするようで、それで敵を翻弄している。
 そして……ラミアたちの戦果も侮れない。蛇が地を這うように低い姿勢で戦場を駆け、手にした剣で、或いは槍で、敵を一閃――無駄無くその命を刈り取っていく。
(……凄い。本当に凄いけど……さ)
 苛烈に血の雨を降らせていくピュアリィたちが、ラミアたちが本質的に戦士の血族なのだと理解した上で――燦は彼女たちの許へ歩み寄り、その鱗に覆われた胴体へ優しく手を置いた。
「……燦様?」
 不思議そうに顔を向けてきたラミアの長の娘へ、燦は朗らかな……けれどほんの少しだけ影がある笑顔を向けた。
「少し、落ち着こうぜ? 今日まで望まない掟を押し付けられてきたんだ。ここに来て荒ぶるのは解るけど……あんまりやり過ぎると、紅狐様に嫌われちゃうぜ?」
「……うっ……」
 燦のその台詞に、長の娘を始め多くのラミアがばつの悪そうな表情を浮かべる。それに「紅狐様慕われてるなぁ」と微笑ましくなりながらも、燦は己の金の瞳を『敵』へと向けた。
 ……年端もいかないセイレーンの少女の姿をした、コンキスタドールたちへと。
 燦の目の奥で、複雑な光が瞬いた。
「……女の子、子供相手とはいえ、逃がすのもまずい。この城の外への退路と、奥への通路……多分、人質が居る方への道は塞いどいてくれ」
「……解りました。燦様もご武運を――」
 燦の雰囲気から何かを察したらしいラミアの長の娘は、仲間たちを率いて燦の指示に従う。
 この一角において、ただ一人でコンキスタドールの集団と相対することになった燦は、改めて相手を観察した。……よくいってローティーンの水の精霊の少女たちは、身に纏う水で出来た衣がかなりボロボロになっている。その下の身体も言わずもがなだ。
「……み、皆、屈しては駄目よ! わたしたちの力はこんなものではないわっ!」
「「「「「お、おぉー……!」」」」」
 自分たちを奮い立たせるように裏返った雄叫びを上げるセイレーンたちへ、燦は引き抜いた霊符を見せ付けるように構えた。途端、水精霊の少女たちは硬直してじりじりと後退する。――が、遅い。
 燦が腕を一振り、投じられた数枚の符が流星のように宙を翔けて、幾名かのセイレーンに吸い込まれる。……彼女たちはビクンッ! と大きく肢体を跳ねさせて……そのまま力無く倒れ伏した。外傷は無い、まるで眠っているようだが――命は絶たれている。他のセイレーンたちから悲鳴が上がった。
(……くっそ……)
 苦いものが胸の奥から込み上げてきて、燦は奥歯をギリッと鳴らす。足音を鳴らしてセイレーンの少女たちへと近付き、一番前に居た娘の目を覗き込んだ。「ひっ……!?」と掠れた声を漏らす彼女へ、燦は問う。
「……どうして、こんな真似しか出来なかったんだよ……?」
「……え? う……えっ……?」
「――どうして、この島のピュアリィたちと、皆と仲良く出来なかったんだ……!?」
 血を吐くような燦の言葉に、セイレーンたちは目を白黒させた。その、幼さを否応なしに感じる仕草に、燦はやり切れない思いを抱く。
(この子たちはコンキスタドール……オブリビオンだ)
 骸の海よりグリードオーシャンへと滲み出た過去の残滓。駆逐せねば、いつかこの世界の未来へと進むべき時間を止めるかもしれない世界の敵。……そんなことは、猟兵である燦は重々承知しているのである。
 ……そうであったとしても……。
「……お前たちがこんなやり方じゃなく、もっとピュアリィたちと歩み寄ってくれていたら……人質を取ってピュアリィたちが望まない掟を押し付けるなんてこと、していなければ……別の道だってあったかもしれないんだぞ……!」
 セイレーンの少女たちが今、ピュアリィたちから攻められるのは因果応報だ。誰かを虐げた者は、いずれ誰かから虐げ返される……そのやり切れなさが、燦に拳を血が滲みそうになるくらい強く握り締めさせた。
 燦が、自分たちを殺さねばならないことを理解し、覚悟して、それでもなお自分たちを憐れんでくれていることが伝わってきたのだろう。セイレーンたちは顔を伏せた。……小さく、「ごめんなさい」という声が聞こえる。
「……わたしたちは、気が付いたらまた、この世界に居ました。自分たちが本当はこの世界に居てはいけないこと、薄々気付いていたけど……それでももう一回死ぬことは怖かったんです……。だから、『あの人』に従ってしまった……」
「……そうか」
 セイレーンたちの言う『あの人』が、この島を支配していたコンキスタドールなのだと燦も察する。
「……でも、それはやっぱり間違いだったんですね……ごめんなさい。どうしても、少し、怖いけど――お姉さん、わたしたちをもう一回、終わらせてくれますか?」
 セイレーンたちの願いに、燦は身を屈めた。先頭の少女の額に、そっと口付ける。
「大丈夫……『アタシの中で現世に留まりな。この身果てるとき、一緒に躯の海へ堕ちるんだ』……いつかやり直す為に、今は一緒においで」
 セイレーンたちは光の粒になり、暫し蛍の群れのように燦の周りを飛び回った後――彼女の中へと吸い込まれて消えた……。

「――燦様、ご無事でしたか……」
「ああ、ピンピンしてるさ」
 ほっとした表情を浮かべるラミアの長の娘に、燦は右腕を掲げて力こぶを作る仕草をしてやる。……実際は空元気であったが、そこは垣間見せないように気を使った。
 ラミアたちも気が付いていたかもしれないが、見て見ぬふりをしてくれる。
「燦様、恐らくはこの先に男の人たちが囚われています。このまま救出に向かいましょう」
 そのように提案するラミアの長の娘は大丈夫そうだし、他のラミアたちも大半は落ち着いているように見えるが――フォクシーヌとかホワイトハーピーとか、他にはフェルプールとかスタッガーとか、男と耳にして目を爛々と輝かせるピュアリィも多い。彼女たちをなだめるように燦は手をパタパタと振った。
「いや、男性たちも流石に監禁生活で消耗してるはずだからな? やりたいのはまあ、仕方ないにしても、その前に休息はさせてあげようぜ、な?」
 諭す燦に不満そうな声を上げるピュアリィも居るが、ラミアの長の娘も一緒になってなだめてくれる。
「……死なせたら人間と敵対する。愉しく交尾出来なくなるぜ? だから……な?」
 若干残念そうだが、燦の切々とした説得にひとまずピュアリィたちから了解の声が上がる。……それでも、実際に男性たちを前にしたらどうなるか解らないが……。
「……難儀な種族ですよね、わたしたちは」
「まあ、少しずつ変わっていけばいいさ。……紅狐様に頑張ってもらって」
 軽口を叩き合って、燦はラミアの長の娘と笑い合うのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩波・流江
(アドリブ歓迎です!)

私を苛んでいるこのメガリス達に【全力魔法】を併用した【呪詛】を用いて動きを止めます
無理なら自分自身に掛けて感覚神経を麻痺させましょう
それでもダメなら自身に苦痛を与える方向で使います
時間も惜しく、こうでもしないと動くこともままなりません…歩くことが難しいなら【空中浮遊】で移動します
私は耐えますよスフィンクスさん…

敵を気にする必要もそんなにないでしょうし、守りの薄いところを抜けて人質の方々を救出に行きましょう…
平静を装い、道中の反撃などは【野生の勘】を持つ福音の獣砲さんにお任せします

そしてピュアリィさん達には、消耗している男性方の命に配慮してもらう事に重点を置いて説得します



「……あ、あの……大丈夫ですか?」
「――ひゃうっ!? だ、だ、大丈夫ですのでお気になさらずぅ……んんっ……!」
 白百合の特性を有し、冷気を操るスノーリリィというピュアリィから心配そうに声を掛けられた彩波・流江(不縛神フルエリュト・f25223)は、焦った様子で裏返った声を上げた。
「と、とても大丈夫そうには見えないんですけど……?」
 スノーリリィの気持ちも大変によく解る。何せ、流江は熱病に罹っている如く顔が真っ赤であるし、額にも首筋にも幾筋もの汗を浮かべていた。そもそも立っていること自体がつらいようで、杖に身を預け、膝はプルプルと震えている。……それなのに……。
「私は元気です! ええ、これ以上ないくらいっ! ちょっと震えて見えるかもしれませんが武者震いというやつですよ!!」
「そ、それならいいんですけど……?」
 流江の異様な気迫に気圧されて、スノーリリィは敵のコンキスタドールの集団……セイレーンの孤児達との戦線に戻っていった。それを見届けて――流江は「んんんん~~~~っっ❤」と鼻に掛かった喘ぎ声を漏らす。
 ……何がどうなっているのかと言えば、白地に青のアクセントが入った清楚な衣の上からでは見えないが、今、流江のアソコとお尻の中には――エッチなメガリスが埋め込まれて超・震・動しているのであった。しかも、貞操帯型のメガリスも装着されていて取り出すに取り出せない……。
 誤解無きように言っておくが、別に流江は自ら進んでそんな変態的状況に陥っているわけではなかった。事前に接触したピュアリィ・スフィンクスからこういう状態へと陥れられてしまったのである。
 何というか……流江の清楚ぶった態度が気に入らなかったらしいスフィンクス。「なら、その清楚たろうとする信念、エロメガリスを身に着けてなお貫いてみせな!」……そんなノリなのであった。
 ……それを受けて立ってしまう流江は、本当に付き合いがいいというか何というか……。
「はぁ、はぁっ……私は耐えますよスフィンクスさん……あっ……❤」
 決意を漲らせつつも、自分の大事な所の中でグリングリンと蠢くゴーヤ型の器械に、思わず熱い蜜を零してしまう流江である。
 とにかく、今のままでは動くこともままならない自覚は流江にもあった。それを打破する為に、彼女は第一の策を練る。
(……今、私を苛んでいるこのメガリスたちに、全力の呪詛の魔法を掛けて動きを止めます……!)
 取り出すことは出来ずとも、せめてメガリスたちの動きを止めてしまえば耐えられる――流江はそう考えたのだ。握り締めた愛用の『叡智の杖』へ、彼女は呪詛の術式を籠めていく……。
「はぁ、はっ……止まりなさい、メガリス……!」
 流江の渾身の呪詛魔法が発動した――ところで、少しおさらいである。
 メガリスとは即ち、このグリードオーシャンという世界の各地に散らばる呪いの秘宝だ。……もう一度言おう、『呪いの』秘宝である。
 そこに呪いを上乗せしたらどうなるか……?
 まあ、結果はものによって千差万別であろうが……今回はこうなった。
 ――超パワーアップ。
「……んひぃぃぁぁああああぁぁああああああああああああああああ~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっっ❤」
 流江のお尻の中で、ミニトマト大の球体が無数に数珠繋ぎになったメガリスが大回転。球同士がカチカチとぶつかり合い、衝撃で流江の神経を刺激する。しかも、その衝撃が前の方に入っているゴーヤの実のような形のメガリスにも伝わってしまったのか、そちらも釣り上げられた魚の如くビビビビビッ……と大暴れし出した。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……❤」
 まさに、留まることを知らぬ大暴走。
「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ……❤」
 留まることを知らぬ、大・暴・走・!
「っ、っ、っ、っ、っ、っ、っ、っ、っ、っ、っ、っ~~~~~~~~~~❤」
 ……地面に崩れ落ちた流江は、全身をガクガクッ! ガクガクンッッ!! と揺らして、数分間に亘って意識を真っ白に飛ばしてしまったのだった……。

 ――結局、自分自身に呪詛を掛けて問題の部分の感覚神経を麻痺させることにより、流江はひとまず窮地を脱する。
「……はぁっ……はあっ……す、凄かったです……❤」
 連続的かつ強制的に絶頂を味わう羽目になった流江は、火照った身体を未だピクン、ピクンッとさせつつ、空中を浮遊してコンキスタドールの根城を奥に向かって進んでいた。……浮いているのは、真面目に腰が抜けて歩くこともままならなくなったからである。
(時間も惜しいですし、こうでもしないと動くこともままなりません……)
 若干涙目になりつつも、流江は頑張っていた。
 さて、コンキスタドールたちのアジトである古城の中は、割と閑散としている。ピュアリィたちの奮戦で配下のコンキスタドールである小さきセイレーンたちが引き付けられているからだろう。
 ……時折、廊下の角などから不意打ちを仕掛けようと飛び出してくるセイレーンも居たが、それは流江が従える、意思を持った巨狼の首が発した魔の咆哮の前に砕け散る。
「うぅ……人質の方々は一体何処でしょうか……?」
 生憎、流江には具体的に彼らを見付け出す手段が思い付かなかった。漠然と「地下に牢獄とかありませんかね……?」とそちらを目指してみる。と、同じ推測を立てたピュアリィたちも居たらしい。先んじて進んでいた彼女たちの背中が見え、その中に流江は見覚えのある鷲の翼の持ち主を見付けた。
「……スフィンクスさん……」
「ん? あ、流江じゃないの。アンタもこっち来たのかい?」
 流江に問題の三種のメガリス・『女神堕とし』、『女神穢し』、『女神封じ』を装備させたスフィンクスが気軽に声を掛けてきた。思わず流江はジト目になる。そんな彼女の様子に、スフィンクスも察したようだ。
「何、アンタ? これ着けられたことそんなに根に持ってるわけ?」
 スフィンクス、流江のスカートをバッとめくり上げてその中身を盛大に晒した。
「んきゃああああああああああああああああああああっっ!?」
 流江がこの世の終わりのような悲鳴を上げてスカートを押さえるが、時既に遅し。一緒に居た他のピュアリィたちがしかと流江の下半身の有様を目撃していた。……ピュアリィたちの流江を見る目が、「え……戦場にあんなモノ着けてくるなんて……変態?」と雄弁に語っている。
「違うのです、違うのです! これには深い理由があってですね――」
「……大変だよな。こういう性癖の持ち主って……」
「――あなたは少し黙って下さいますかスフィンクスさん!?」
 口から火を噴きそうな形相で流江がスフィンクスの口を塞いだ。
 ……涙ながらに流江から事情を説明されて、他のピュアリィたちは流石に同情の眼差しを彼女に向ける。同時に、流江から監禁生活で消耗しているはずの人質の男性たちの体調への配慮を訴えられて、多くのピュアリィたちが素直に頷いたのも、その同情のおかげかもしれなかった。
「ま、結果オーライだよね」
「あなたがそれを言いますかスフィンクスさんっっ!?」
 がおーと吠え猛る流江の姿に、他のピュアリィたちからスフィンクスへ説得の声が上がった。
「あのね、姐さん。流石にこの娘可哀想だし、外してあげなよ?」
「わたしもそう思う……」
「いくら何でもやり過ぎですわよ?」
「……しゃあない、解ったよ……」
 仲間たちからも責められて、不貞腐れたように唇を尖らせつつもスフィンクスはゴソゴソと荷物を探った。……探って、「あれ?」と首を傾げる。
 ゴソゴソ、ゴソゴソ、ゴソゴソゴソゴソゴソゴソ……。
「……ス、スフィンクスさん……?」
 嫌な予感がしておずおずとスフィンクスへと問い掛けた流江に、当のピュアリィは「てへ♪」と舌を出した。

「……貞操帯の鍵、何処かに落としちゃった♪」

「ちょぉぉおおおおおおっとぉぉおおおおおおおおっっ!? どうするのですかー!?」
 とんでもない事態の発覚に、流江は絶叫する。……あまりのショックで、自身に掛けていた感覚神経遮断の呪詛も解けてしまった。
「……あっ――❤」
 ――感覚を遮断していた間の分も一気に押し寄せたメガリスによる快楽の奔流は、大海嘯の如くであり……。
「あっ……あ❤ あ❤ あ❤ あ❤ あっ❤ あっ❤ あっ❤ あっ❤ あひぃぃぁぁああああああああああんっっ❤ ああぁぁんんぁああああああああああああ~~~~~~~~~~んっっっっ❤」
 流江は、ピュアリィたちに見守られながら断続的に昇天したのであった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

織笠・アシュリン
【恋華荘】

あー、あんなになって、いちごの顔見れないぃぃ!
まだ何か入ってる感覚はあるけど、い、今はお仕事に集中!

とりあえず、無双ゲーじゃないよ!ってことで島の人の避難に集中!
【月光翔ける魔女の装】で飛行して、空から状況を確認
ピュアリィのいない方向を指示して積極的に逃していくよ!

終わったところで……え、責任!?
わ、分かったってば!身体で責任を取るよ……
絡み始めたところで、いちごの触手の奔流がやってきて、気がついたらいちごの近くに!
「……いちごぉ、ごほうび、ほしいなっ」
甘い声を出してピュアリィに割って入って、セイレーンの生き残りがいたら巻き込んだり、いちごの触手(婉曲)とかを積極的に可愛がったり……


白雪・まゆ
【恋華荘】

ピュアリィさん、強いのですね。

ではわたしは島の方々の避難誘導をすることにするのですよ。
戦闘が終わるまでに逃がさないと、
いろいろ危険なことになるかもですので、急がないとなのです。

なんとか逃がしきったところで、
ピュアリィさんたちがやってきて…。

なんで逃がしちゃったの? と詰め寄られます。
なんとなく答えづらく悩んでいると、それを察したのか、
解ってるのね。なら、これからどうなるかも解るわね。

と押し倒され、ピュアリィさんたちに襲われてしまいます。

さきほどの残り火もあって、身体はすぐに火がついて、
こんどこど、白目を剥くほどの快楽に堕とされ、
気絶と覚醒を繰り返しながら、体液を垂れ流してしまいます。


黒岩・りんご
【恋華荘】
こんな楽しそうな依頼、呼んでくれればよかったのに♪

いちごさんとクトさんはピュアリィ達と前線ですか?
では今のうちに囚われの人の救助ですね
体力落ちてる島民に、白岩さんから元気の出るお薬のお注射を
※白岩さん:眼鏡と角のないりんごそっくりの自立稼働人形

体調悪い人はいませんかー?
医者ですから

と、治療して逃がし終えたら…クトさんが戻って来ましたね
ふむ?クトさんがお嫁さん?
浮気はいけませんねぇ♪
クトさんはわたくしの可愛い『妹』ですから♪
そこのピュアリィさんと一緒に躾してあげましょう♥
※魔王的な手業で2人纏めて昇天させます

ふふ、ご馳走様♪
さて…あとはいちごさんのつまみ食いでもしましょうかねぇ?(くす


彩波・いちご
【恋華荘】
…先程のことは…思い出さないように…
ジニーさんの顔見れませんが(赤面

捕まってる男の人たちを私のような目に遭わせるわけにはいきません
私が囮になるので、皆さんで島の人逃がしてくださいねっ

「まずはアレを斃してからですっ。お楽しみはその後でっ」
私はピュアリィ達と一緒にセイレーンの孤児たちと戦います
【異界の抱擁】の触手で、まとめて一網打尽に…!
…できるといいなぁ…

でも、皆さんが男の人逃がしたのがばれて…そんなところに皆さんと合流することになってしまって…
触手では満足できないピュアリィ達に私も皆さんもまとめて襲われることにっ!?
…って、ピュアリィだけでなく恋華荘の面々にも襲われてるようなっ!?


ヴィクトーリヤ・ルビンスカヤ
【恋華荘】
※ユベコで分裂
※前章フェルブール用召喚技等作成予定、名前・容姿等希望

◆クト
〇〇ちゃん、クトを前線まで連れてきちゃったの
折角だからいちごちゃん共々援護してたけど
今後を悩みつつ後退なの…え、りんごお姉さま!?実は…

直後、合流した〇〇ちゃんの背中をハグ
逃さず、りんごお姉さまへご紹介♪

だって〇〇ちゃん、クトをお嫁さんにしちゃったの
なら〇〇ちゃんも、お姉さまに愛でられないとダメなのよ?
あん…またクトに、尻尾容れるのね…❤

◆トーリ
骨抜きのクトに代わり囚われの殿方を皆で避難誘導ですわ
ただ、大興奮のピュアリィさんを慰める必要も…
勿論拒める理性は蕩けた後
このカラダといちごさんの触手で楽しんで下さいな❤


ヴァージニア・アスパシア
【恋華荘】
いちごさんと…
その時の余韻がまだ残ってるけど
今は頑張っていかないとっ!

島の人たちがピュアリィに捕まっちゃうといけないから
避難誘導をしていくね

ピュアリィ達の声が聞こえる方とは逆の方に誘導していき
必要なら「掴み取る風」でダメージにならないように上手く掴んで
避難を後押しするよ

そうやって避難誘導が終わって一安心…
は、やって来たピュアリィの様子を見たら
それはできない、ってすぐわかっちゃうよ…

そして一緒に避難誘導に当たったみんなと一緒に
ピュアリィ達によって
私達の身体で責任を取らされちゃう事に…

そして
時に避難誘導したみんなと
時にピュアリィ達と抱き合いながら
いっぱい激しく何度も責められちゃう…



「……先程のことは……思い出さないように……」
「――んにゃ? いちごちゃんどうしたのー?」
「解ったぁ。またシたくなっちゃったんでしょ? 仕方ないなぁ。なら、すぐそこの茂みで……❤」
「そういうわけではありませんから今は戦いに集中しましょう!?」
 フェルプールとラビシャンに物陰へと引きずり込まれそうになった彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は、何とか抵抗してピュアリィたちを対コンキスタドールの戦線へと復帰させることに成功する。
 ここ、この島を支配するコンキスタドールの居城へとやってくる直前まで、いちごはピュアリィたち、及び恋華荘の仲間たちと大乱交を繰り広げることとなった。その時の色々といたたまれない記憶は胸の底に封じておきたいいちごであったが……実際に彼と交わったピュアリィたちがそれを許してくれない。
「うう、何でこんなことになったんでしょう……?」
 いちごは両手で顔を覆ってしまう……が、違和感があった。こういう時、先を争っていちごに声を掛けてくる恋華荘の面々が――居ない。一応、ヴィクトーリヤ・ルビンスカヤ(スターナイトクルセイダー・f18623)……その主人格たるクトの姿は見受けられるが、それ以外のメンバーはヴィクトーリヤの副人格にして現在は『オルタナティブ・ダブル』の効果で分離中のトーリさえも見当たらなかった。
 この島の支配者の配下であるコンキスタドール・セイレーンの孤児達を、ピュアリィたちが一方的に薙ぎ払っていく中にも紛れてはいない……。
 果たして、彼女たちは何処へ行ったのか……?
 ――実は、恋華荘の他の面子は、一足先にコンキスタドールの虜囚となっている男性たちを救出に向かっていたのであった。それはひとえに、いちごたちが実感したある事実に起因する。
 ……監禁生活で疲弊した状態でピュアリィたちに性的に襲われたら――男性たちはきっと死ぬ。
 それを防ぐ為に、いちごはここで男気を見せることにしたのだ。
「まずはアレらを斃してからですっ。……その後なら、お楽しみにはいくらでも付き合いますからっ!」
 いちごの宣言に、ピュアリィたちが耳をピクッとさせた。
「よぉしっ、終わったらいちごちゃんとパーティーよぉ!」
「今度こそ、いちごの子種で孕んでやるんだから!!」
「ふふふっ、いちごくんも好きねぇ❤」
 盛り上がったピュアリィたちがますます奮闘するのを眺めつつ、いちごは内心で頼りになる仲間たちへと呼び掛ける。
(捕まってる男の人たちを私のような目に遭わせるわけにはいきません。私が囮になるので、皆さん……男の人たちを逃がして下さいね)
 同時に、いちご自身もセイレーンたちとの戦線へ躍り出る。
「『ふんぐるいふんぐるい……、星海の館にて微睡む我が眷属よ!』」
 いちごの影が戦場全体へと広がり、そこから数え切れぬ触手たちが鎌首をもたげる。
「これでまとめて一網打尽に……! ……出来るといいなぁ……」
 最近、少しだけ自信喪失気味のいちごであった……。
 そんないちごを余所に、クトは掲げた儀式杖より魔法を放ってピュアリィたちを援護している。特に、金と白のメッシュの髪をゆるふわショートにしたフェルプールを重点的にフォローしていた。そのフェルプールが、水の精霊の姿をしたコンキスタドールを蹴り飛ばした合間にクトへブンブンと手を振る。
「クトおねーさんありがとにゃー。流石ボクのお嫁さんにゃ♪」
「コ、コーティちゃんっ! あぅぅ……」
 コーティというらしいそのボーイッシュなフェルプールの台詞に、クトは頬を赤らめる。意味深なクトの反応に、いちごはポカンとした表情を浮かべるのであった。
「……クトさん、一体何があったんでしょう……?」

 その頃、別行動中の他の恋華荘の猟兵たちは……悶えていた。
「あー、あんなになって、いちごの顔見れないぃぃ!」
 頭を抱えて織笠・アシュリン(魔女系ネットラジオパーソナリティ・f14609)が絶叫する。その横ではヴァージニア・アスパシア(鳴風のジニーと月影の女神・f26243)がしゃがみ込んでプルプルと震えていた。
「い、いちごさんと……その時の余韻がまだ残ってる……」
 共に居るトーリも「はふぅ……❤」と切なげな溜息を漏らして、赤くなった頬に手を当てているのであった。
 先のいちご&ピュアリィたちとの大乱交で淫らに乱れた彼女たちは、その影響が心にも身体にも未だに強く残っているようである。
 ――とはいえ、そうそうここで立ち止まっている余裕は恋華荘の者たちには無いのであるが。
 こそっと窓から顔を出し、この古城の外部でセイレーンたちと交戦中のピュアリィたちの様子を、白雪・まゆ(月のように太陽のように・f25357)は観察する。
「……ピュアリィさんたち、強いのですね」
 セイレーンの姿のコンキスタドールたちを、ちぎっては投げちぎっては投げしているピュアリィたちの戦いぶりに、まゆは感嘆の吐息を漏らした。
「皆さん、急がないといけないのですよ。あちらの戦闘が終わるまでに男の人たちを逃がさないと、色々と危険なことになるかもです」
 まゆの訴えに、アシュリンもヴァージニアもトーリも「ああ……」と納得の顔をする。獣欲に火が点いた時のピュアリィたちの凄まじさは、彼女たち全員その身をもって思い知っていた。あれが監禁生活で疲弊した男性たちに向けられれば……間違いなく死者が出る。
「そうだね……今は頑張っていかないとっ!」
「……まだ何か入ってる感覚はあるけど……い、今はお仕事に集中!」
「そうですわね。骨抜きのクトに代わり、囚われの殿方を皆で避難誘導ですわ」
「……クトさんに何かあったのです……?」
 ヴァージニア、アシュリン、トーリ、まゆは男性たちの監禁場所を探し、コンキスタドールのアジトの中を走り回るのであった。そうすること少々……。
「皆様、助けに来ましたわ!」
 城の地下の牢獄に男性たちが囚われているのを見付けて、トーリは高らかに声を上げる。黒髪をポニーテールにした凛々しくも可憐な女騎士の姿に、顔を上げた男性たちの瞳に希望の光が灯った。
「良かった……助かったんだ……」
「いつまでこんな状況が続くのか解らなくて……絶望しそうだったよ……」
「ピュ、ピュアリィたちは? 彼女たちは大丈夫なのか……?」
 差し伸べられた救いの手に、心は持ち直した男性たちだが……身体の方はそうはいかない模様だった。ピュアリィに対する人質として、死なせはしないように最低限の食事は与えられていたようだが、健康状態は決してよろしくない。
 そこに、自信に満ち溢れた声が響く。
「はい、体調が悪い人は居ませんかー? 居たら手を上げるか、声を上げるかして下さい。どちらも出来ない人はまばたきをして――ええ、今行きますわ。大丈夫、わたくしは医者ですから」
 藍色のロングヘアと白衣の裾をなびかせて牢獄へと入ってきたのは、彼女も恋華荘の一員――黒岩・りんご(禁断の果実・f00537)だった。コンキスタドールたちと本格的に戦端が開かれるに当たり、追加戦力として送られてきたのである。
「こんな楽しそうな依頼、呼んでくれればよかったのに♪」
 心底楽しそうに言いながらも、眼鏡の奥の藍色の瞳は迅速に、かつ適切に虜囚の身だった男性たちの健康状態を把握していく。
「『それではみんなまとめて治療してしまいましょう♪』……治療が終わるまで少し時間が掛かりますし、その間に避難ルートの確保を」
 牢屋の鉄格子をトーリとまゆに壊してもらい、りんごは眼鏡と羅刹としての角が無い以外は自分にそっくりな自動人形・『白岩さん』を男性たちの許へ向かわせる。医療用の機能を満載している白岩さんから薬を注射され、男性たちは安らかな寝息を立て始めた。
 ほんの数分間しか休ませてやれる時間は無いが、目が覚めた時には男性たちの体力は見違えるほどに回復しているだろう。
 その間にアシュリンとヴァージニアが地下牢獄から飛び出していく。
「『聖なる柳よ、今こそ宿した月の力を貸して……! 行くよ、魔女っ子モード!』」
 月の魔力を宿した魔女装束へと変身したアシュリンが、狙撃銃型の『箒』……『ウィロー・ブルーム』に跨って城の窓からも飛び出した。古城全体を空から俯瞰し、男性たちを逃がすルートを見定める。
「……ピュアリィたちが居ない方向じゃないと駄目だよね……?」
 アシュリンの呟きに応じるように、ヴァージニアが地上から手を振ってある方向を指差した。
「こっちから……あとこっちからもピュアリィたちの声がするよっ! 逃がすならあっち、あっちの方!」
 アシュリンとヴァージニアが見定めた方向へ、恋華荘の一同はりんごの治療から目覚めた男性たちを誘導していく。まだ動きが鈍い者は、まゆが肩を貸したりヴァージニアが風を操って後押ししたりして運んでいった。……他の場所にも捕まっている男性が若干名居るそうだが、そちらには恋華荘以外の猟兵たちが向かっているはずである。
 そうやって一通り男性たちを逃がし終えた頃、りんごが「そういえば」と口を開いた。
「いちごさんとクトさんはピュアリィたちと前線ですか?」
「……ええ、そうですわね。ピュアリィ、と……」
「トーリさん?」
 目を逸らし、言葉を濁すトーリに首を傾げるりんご。……それというのも、クトが元来想いを寄せている『お姉さま』とはりんごに他ならず……。今の主人格の状況をりんごに如何にして伝えるかというのは、トーリとしても難題だったのである。
 りんごの方は何やら面白そうな気配を感じて微笑を深めたが。
 そんなこんなしている内に、この牢獄へと向かってくる無数の足音が聞こえてきた。時々、「ま、待って下さい!」とか「そんなに急がなくても……!」とか、恋華荘に住む者なら耳に馴染んでいる男の娘の声も混じっている。
 やがて、ワイワイガヤガヤとピュアリィたちが牢獄へ突入してきた。押されて一緒に入ってきたいちごは、全ての牢屋が空になっていることを確認してほっと息を吐く。……が、ピュアリィたちの方はここに居るはずの男性たちの姿が全く無いことに目をまん丸くしていた。嵐の前の静けさを感じる……。
「……あれあれ? 何で男の人たちが居ないのかなぁ?」
「クンクン、でも匂いは残ってるよー?」
「うん、まあ、確認しよっかー。――何処やったの?」
 有無を言わせぬピュアリィたちからのプレッシャーに、それでも恋華荘の全員が「それは言えない」と首を横に振った。
 ――ピュアリィたちが発情期の猫のような声を上げる。
「助けた男の人たちといっぱいデキると思ったから頑張ったのにー!!」
「きゃああああああっ!?」
 ヴァージニアが前にも襲われたベアゼリィにまたも押し倒される。
「責任取ってよ、責任!」
「わ、解ったってば! 身体で責任取るよ……ひゃぁんっ!?」
 その向こうでは、アシュリンがバットハーピーに百合乱暴展開へと持ち込まれていた。
 そして、まゆの方も……。
「解ってるのね? なら、これからどうなるかも解るわね……?」
「はい……なのです……」
 ……メデューサによって、14歳という年齢以上に幼く華奢な肢体から衣類を剥ぎ取られていっていた。まゆとは対照的に、出る所は出て引っ込む所は引っ込んだメデューサの肉感的な身体がまゆへと覆い被さる。
「あっ……❤ あぁっ……❤」
 メデューサの最大の特徴である蛇の髪が、まゆの痩躯へと絡み付いていく。蛇の舌先がチロチロとまゆの可愛らしい胸の突起を舐め回した。これの前にもピュアリィたちから散々に弄ばれ、それの残り火が燻っていたまゆの身体は早くも反応し始める。
「もう、ここ、トロトロじゃない。いいわ、入れてあげる……」
「はぅんっ……❤」
 まゆの股間の肉洞へ、メデューサの髪の蛇が一匹、ズプズプと潜り込んでいく。鱗が敏感な肉襞を掻き分けていく感触に、まゆは背中を弓形に反らせた。
「あっ、あっ、あっ、あっ、はぅっ、はぅぅんっ……❤」
 自分の中でのたうつ蛇の動きに、まゆは腰をくねらせた。蛇から逃れようとしているようにも見えるが……むしろ、蛇をより奥にまで導こうとしている風に見える。
「なら、お望み通りにしてあげるわね♪」
「――ぁうっ……❤」
 まゆの肉穴の突き当たりまで到達したメデューサの髪が、そこに存在するさらなる奥への扉の解錠を試みてきた。蛇の舌先が僅かな隙間へと差し入れられ……。
「あぅっ……ふぁっ……ひゃぅぅっ……❤」
 数分後、まゆの最奥の間への入口はとうとう開かれてしまう。メデューサの髪の蛇が自分の大切な大切な領域へ侵入してくる衝撃に、まゆは白目を剥いてガクガクと腰を震わせた。……そんなまゆの耳元へ、メデューサは囁く。
「蛇って、卵が大好きでしょう? あなたの『卵』も少し、味見させてね?」
「あぁっ❤ うぁっ❤ あぅぅううううっっ……❤」
 まゆの新生命誕生の為の聖域を舐め回しながら、さらにさらに奥へと進んでいくメデューサの髪蛇……。まゆの意識は既に、夢と現の狭間を高速で行き来していた。
「っっ……っっっっ……っっ、っっ……❤」
 汗も涙も恥ずかしい蜜も垂れ流し、まゆは壊される寸前まで肉体をメデューサに堪能されてしまうのである……。
 その傍らで、ヴァージニアはベアゼリィに堪能されていた。
「君の身体、蜂蜜と合うねっ。とっても美味しい~♪」
「あっ、あっ、あぁぁんっ……❤」
 蜂蜜をたっぷりと塗り込まれた胸をベアゼリィに舐め回されて、ヴァージニアは甘い声を上げる。
「はぁっ、あっ、あっ、あっ、あっ……❤ やぁぁんっ……❤」
 ベアゼリィの舌が、ヴァージニアの乳房の頂点をまるでキャンディーであるかのようにねっとりと蕩かしていく。充血して膨らんだそこは、さしずめストロベリーキャンディーか?
 ベアゼリィの手は、ヴァージニアの太股の間にも滑り込んでそこにも蜂蜜を塗り伸ばしていく。ヴァージニアはもう、自分がお菓子にでもなってしまったかのように錯覚していた。
 そうしている内に、ベアゼリィはヴァージニアの下半身にも飴玉染みたものがあることに気付いてしまう。彼女の両脚を大きく割り開いて、その間を覗き込んだ。
「あっ――」
「あはっ♪ ここにも真っ赤に膨らんだ飴玉発見ー! 舐めちゃうね❤」
「あひぃんっ!?」
 蜂蜜でネトネトになった股間の肉芽をベアゼリィに一舐めされて、ヴァージニアの腰が跳ね上がる。
「あっ❤ あっ❤ あっあっ❤ あぁああああ~~❤」
 赤き真珠のようなヴァージニアの急所を、ベアゼリィはさも美味しいかのように舌で嬲り回す。一秒ごとに背筋を駆け抜けていく稲妻の如き刺激に、緑の髪のセイレーンの少女はビクン、ビクンッと打ち震えた。
「だ、駄目ぇっ……❤ そこぉっ……❤ しゃぶっちゃ……やぁぁっ……❤」
 ヴァージニアの全身から滲んだ汗が蜂蜜と混ざって、何とも不可思議で濃厚な香りを醸し出す。それに酔わされたのか、ベアゼリィの舌はますます激しくヴァージニアの真珠飴を撫で上げていくのだった。
「あっ❤ あんっ❤ あぁああああ~❤ ああぁぁああああああああ~~~~~~❤」
 ヴァージニアの身も心も溶けてしまうまで……。
 そういった仲間たちの痴態を目撃してしまい、いちごは焦るに焦った。
(このままでは皆さんがまた……! 私が何とかしませんと――)
「――わ、我が眷属よ!!」
 いちごは再度自身の影の中より触手の群れを召喚し、ピュアリィたちへ絡み付かせる。
「私の触手ならいくらでもあげますから、それで満足して下さい!! ……って、えぇっ!?」
「えへ……いちご……❤」
 その触手の群れに引き寄せられるように運ばれてきたのは――アシュリンだった。纏っていた魔女装束は危うい感じに引き裂かれて、最早腰に纏わり付いているのみというような有様である。いちごは慌てて目を逸らすが、ピュアリィたちと絡み合って、睦み合って昂ってしまっているアシュリンはそれに構わずにいちごへしな垂れ掛かってきた。
「いちご、あたし、頑張ったんだよ? いっぱい頑張ったんだよ……?」
「そ、そうですねっ。アシュリンさんはとても頑張ったと思いますっ」
 アシュリンを落ち着かせる為に話を合わせようとしたいちごだが――それは悪手だった。
「……いちごぉ、ごほうび、ほしいなっ❤」
「っっ!?」
 アシュリンはいちごの唇を奪い、彼を押し倒す。アシュリンの下から逃れようと身をくねらせたいちごだが、その四肢を集まってきたピュアリィたちががっちりと押さえ込んだ。
「あぁん、先越されちゃったー」
「順番順番。じゃあ、最初はアシュリンちゃんに譲ってあげるね」
「たっぷり出してもらって……皆でいちごくんの赤ちゃんを妊娠よー♪」
「ま、待って下さい!? 流石に子供とか――んんっ……!?」
「んっ……❤」
 いちごの主張を最後まで言わせず、アシュリンがいちごの下半身を剥き出しにした。何だこうだて勃ってしまっているいちごの本家本元の触手の切っ先へ、彼女は自分の大事な秘孔を宛がう。
 ――二人は、いとも容易く一つになった。
「んっ……あっ……いちご……いちごっ……❤」
「あっ……アシュリンさんっ……!」
 アシュリンがゆっくりと自らの腰を持ち上げ……またゆっくりと下ろして……その瑞々しい肢体を上下運動させる。最初はごくごくスローペースだった速度が、回数を経るごとに徐々に加速していった。
「あっ、あっ、はっ、あっ❤ いちごっ、いちごぉっ❤」
「あっ、くっ、ア、アシュリンさんっ、駄目ですから……!」
 自分に跨って妖艶な腰使いで踊るアシュリンへ、いちごは必死で行為の中止を訴えるが、それはピュアリィたちが許さなかった。アシュリンに背後から抱き付いたラビシャンが、彼女の下腹部を撫でる。
「駄目だよ、いちごっち。アシュリンのここ、触っただけでも解るくらい熱くなってるもん。いちごっちの子種で妊娠したいって、我慢出来なくなってるんだよ❤」
「あっ、あっ❤ あたしっ……いちごの赤ちゃん……はっ……欲しいよぉっ……❤」
「アシュリンもこう言ってるし♪ さあ……たっぷり出してあげて❤」
「ですから、そんな――あ、あっあっ……抜い、てっ……!!」
 いちごの懇願とは裏腹に、アシュリンはラビシャンに上から押されたこともあって、腰を落として深く深くいちごと繋がった。――次の瞬間。
「あぁっ……❤ んんぁぁああああああああああああああああああああ~~~~~~~~~~っっっっ❤」
 念願のいちごの子種の爆発を、アシュリンは己が体内で受け止める。自分の中へと拡散していくいちごの体温に、全身を小刻みに痙攣させた。
 ……それを眺めながら、トーリもまた絶頂しようとしている。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あぅっ、あぅぅんっ……❤」
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ……❤ この触手、凄いです……❤」
 トーリを押し倒し、はだけた騎士装束から零れ落ちた乳房へ頬ずりしているのは、前にも彼女と絡み合ったアルラウネだ。アルラウネの女陰には……トーリの女陰にも、いちごの眷属の触手が深々と突き刺さっている。
 アルラウネの瞳がトーリの金の双眸を覗き込んで、トーリはそこに映り込んだ自分の顔を見た。快楽に蕩けた牝の表情……。何とも言えぬ感覚が背骨の辺りをゾクゾクと這い登ってくる。
「んっ……❤」
「んんっ……❤」
 トーリとアルラウネは、どちらからともなくキスを交わす。数十秒間お互いに舌を絡ませ合い、唾液を交換し合って……双方の唇が銀の糸を引いて離れていく様を見て、微笑し合った。
「……まるで、私があなたを貫いているようですわ」
「わたくしの方こそあなたを貫いているみたいです……」
 相手の背中に腕を回し合って、トーリとアルラウネは共鳴し合う如く高まっていった。
「い、一緒に……イキましょう❤」
「はい……❤」
 いちごの触手のグラインドが激動を極めたその刹那……。
「「あひゃぁぁああああああああああああああああああああっっっっ……❤」」
 トーリとアルラウネは一瞬のずれも無く共に果てたのである……。
 ……そうやってトーリたちの艶姿を眺めていたりんごは、ふと聞き覚えのある足音を耳にして振り返った。
「……え、りんごお姉さま!?」
「あら、クトさん。戻ってきましたね」
 柔らかく微笑んで迎えるりんごに、クトはカソックのスカートを握ってもじもじと身を捻った。その様子、それに事前に見たトーリの態度から、りんごは面白そうな事態を察して微笑を深くする。そこへ……。
「クトおねーさん、こんにゃ所に居たにゃー!」
「はぅ、コーティちゃんっ?」
 フェルプールのコーティに背中から抱き付かれたクトは、軽く跳び上がって頬に朱を散らす。二人を順繰りに眺め、りんごは「ふむ?」と頬に手を当てた。
「クトさん、こちらの美味しそ……可愛らしい猫の獣人さんは?」
「え、ええと、コーティちゃんと言って、その……」
「ボクはクトおねーさんのお相手にゃ。クトおねーさんをお嫁さんにしたにゃー♪」
 誇らしげに言ったコーティに、りんごの眼鏡がキラリと光る。
(あ……スイッチ入っちゃったの)
 クトはもう観念して、コーティの背中側に回って彼女をハグした。キョトンとしたコーティの顎を、りんごが指先でクイッと持ち上げる。
「ふむ、クトさんがお嫁さん? ――浮気はいけませんねぇ♪ クトさんはわたくしの可愛い『妹』ですから♪ このピュアリィさんと一緒に躾してあげましょう❤」
「……にゃっ!?」
 言葉とは裏腹に実に楽しそうな笑顔を浮かべるりんごに、コーティの尻尾がぶわっと膨らんだ。身を翻そうとするも……クトにしかと抱え込まれていてそれは叶わない。
「にゃ、クトおねーさんー!?」
「だってコーティちゃん、クトをお嫁さんにしちゃったの。ならコーティちゃんも、お姉さまに愛でられないとダメなのよ?」
「え? でも、この人……何かとってもヤバい気配がするにゃー!!」
 クトへプルプルと首を横に振るコーティの顔をそっと自分の方へと向けさせ、りんごは優しく諭してやった。
「大丈夫ですよ……ちょっと、わたくし無しでは生きていけなくなるだけですから♪」
「にゃああああああああああっっっっ!?」
 ……その日、コーティは絶対的な捕食者の存在を知った……。

「にゃっ❤ はっ❤ にゃっ❤ あっ❤」
「ふふ、とても可愛いですね♪」
 衣装を脱がせたコーティを横抱きにして、りんごは彼女の身体の気持ちの良い所を暴いていく。
 14、5歳くらいの年頃と比べて、胸やお尻の肉付きは薄いが……感度は高い。まだまだ成熟し切っていない乳首をりんごが指で弾いてやれば、ピクピクと尻尾や耳を痙攣させる。
「あっ❤ あぁっ❤ お姉さまぁ……❤」
「安心して下さい。クトさんのことも忘れてはいませんよ」
 コーティを「にゃ~❤ にゃ~❤」と啼かせてやりながら、りんごはクトを翻弄することも忘れない。コーティを抱き寄せるのとは逆の手をシスターのスカートの中へと滑り込ませ……清楚可憐なショーツの中にさえも潜り込ませて、指を巧みに蠢かせる。
「あっ❤ あっ❤ あぁっ❤ あぁんっ❤」
 医者でもあるりんごにとって、人の神経の配置など完璧に記憶に焼き付いていた。クトの秘洞の内部の敏感な箇所をピンポイントに指先でグリグリしてやり、ショーツが透けてしまうほど蜜の分泌を促してやる。
「さて、ここからは二人にも手伝ってもらって気持ち良くしていきましょう。コーティさん、お借りしますね」
「ふにゃあんっ❤」
 りんごはクトのショーツを脱がしてしまうと、露わになった彼女の秘所へコーティの尻尾を誘導した。柔らかな毛に包まれたそれを、クトの中へと差し入れていく……。
「あん……またクトに、尻尾容れるのね……❤」
 銀髪のシスターの秘穴をそうして満たしてやったりんごは、フェルプールの少女の下のお口へそっと口付ける。
「にゃああっ……❤」
「ふぁああっ……❤」
 コーティが震えるのに連動し、クトも背筋を反り返らせる。
「クトさんに聞いたところによると、コーティさんは舌使いがかなり凄いそうですね。ですが、わたくしも負けてはいませんよ♪」
「はにゃああああっ❤ はにゃぁぁああああああああっ❤」
 りんごの甘い甘い口付けに、コーティが甲高い啼き声を上げて腰をくねらせた。そうすると、クトの方も挿入されたコーティの尻尾から快感が伝わってくるわけで……。
「あぁっ❤ はぁぁっ❤ クト……中がくすぐったくて……ひゃああああっっ……❤」
 一人で二人の乙女を手玉に取りながら、りんごは余裕の笑みに悪戯っ子染みた色を濃くする。
「そうですね。今度は二人一緒に『こちら』も楽しんでみるのはどうですか?」
 りんごはクトとコーティのお尻を撫でながら、指先をそこの谷間の底へと下ろしていって……。
「「ふにゃぁぁああああああああああんっっ❤」」
 クトとコーティの悲鳴を唱和させてやるのだった。

「――ふふ、ご馳走様♪」
 慈しみに満ちた笑顔のりんごの足元には、くてぇ……と脱力し切ったクトとコーティが指を絡ませ合って並んで横になっている。
 意識の無い彼女たちの頬へ優しげにキスをして、りんごは眼鏡を指で押し上げた。
「さて……あとはいちごさんの摘み食いでもしましょうかねぇ?」
 くすくす笑みを零すりんごは、まさに魔王というに相応しい存在感を発露させていた……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

青葉・まどか
『ガス抜き』してこの暴れぶり、控えめに言って地獄絵図。
欲求不満を全く解消しない状態で暴発されていたら……うん、考えるのは止そう。

現時点で優先するべきは男性達の安全の確保。
暴走するピュアリィ。
戦局の不利なオブリビオン。
監禁されている男性は弱っているらしいから、どちらも様々な理由で近づけさせたくないね。

監禁場所は何処かな?
敵と戦いながら、男性達の監禁場所を【読心術】で【情報収集】、場所が分かったら監禁場所に移動するよ。

混戦状態だし監禁場所にはオブリビオンだけじゃなくピュアリィも来るかも?
男性達に手は出させないよ!
『寝惚け眼』発動
オブリビオンにピュアリィ、ついでに男性達もまとめて「おやすみなさい」



 クワガタムシの特性を持つピュアリィ・スタッガーの甲殻の腕による一閃。下半身が複数の犬の集合体であるピュアリィ・スキュラの猛攻……。
 苛烈なピュアリィたちの進撃の前に、次々に倒されていくコンキスタドールの配下・セイレーンの孤児達……。
 その様子に直面し、青葉・まどか(玄鳥・f06729)は戦慄を禁じ得なかった。
「『ガス抜き』してこの暴れぶり、控えめに言って地獄絵図……」
(欲求不満を全く解消しない状態で暴発させていたら……うん、考えるのは止そう)
 どれだけ美しい姿をしていて、人に対して友好的でも、彼女たちの本質は『モンスター』なのであると、まどかは再確認した気分だった。
 そのことも踏まえ――まどかは現状に優先順位を付けていく。
(現時点で最優先するべきは、人質にされている男性たちの安全の確保……)
 そう定めた上で、まどかは視線を暴走気味のピュアリィたちへ向け……彼女たちに薙ぎ払われていく年若き水精霊の少女の姿をしたコンキスタドールたちへと流して……溜息を吐いた。
(監禁されている男性たちは弱っているらしいから、どちらも近付けたくないね)
 男性たちを本格的な人質として使いかねないコンキスタドールたちは言わずもがな。ピュアリィたちも……様々な理由からピュアリィたちと接触させたくはないまどかである。
 その『様々な理由』の一環として、事前にラミアと過ごした熱く濃厚な時間がまどかの脳裏を過ぎったが……それは頭をブンブンと振ってひとまず振り払った。
(考えてるだけじゃ埒が明かないか)
 そう判断を下して、まどかもまたコンキスタドールたちとの戦線へ躍り出た。
 眼鏡の奥の黒瞳を細め、獲物と見定めたセイレーンのオブリビオン目掛けて疾駆するまどか。気が付いたセイレーンが身に纏う衣を水へと変じさせ、刃のようにして放つが――遅い。まどかはその下をスライディングですり抜けて、起き上がり様にダガーを閃かせる。……悲鳴すら上げられず、喉笛を掻き切られたコンキスタドールが崩れ落ちた。
 仲間の凄惨な死に様に、他のセイレーンたちから「ひっ……!?」と掠れた悲鳴が漏れる。まどかはその声を目標に身を翻して駆けた。
 コンキスタドールとはいえ、年端もいかない少女たちの姿をしたモノを手に掛けるのはまどかとしても思うところが無いわけではないが……それを割り切るだけの冷徹さは彼女とて猟兵として持ち合わせている。
 自分の精神を冷静に制御しつつ、まどかは感覚を研ぎ澄ませていった。……視覚や聴覚などの五感ではない、六番目の感覚……。
(怖……怖ぃ……怖い……)
(死にたくない! 死にたくないよぅ……!!)
(人質……男……地下牢獄……あの部屋……この部屋……)
「……なるほどね」
 戦いながらセイレーンたちの表層の思考を読み取り、男性たちの監禁場所を見極めていくまどか。充分な情報が集まった折を見て、ピュアリィたちよりも一足先にコンキスタドールたちの居城内へと駆け込んでいく。
(地下牢獄の方には向かった猟兵がもう居るみたいだし、私はそれ以外の所かな)
 城内を疾走したまどかは、城の尖塔の一つに通じる螺旋階段を見付けると駆け上った。ここの天辺の部屋にも、何人かの男性が閉じ込められているはずである。辿り着いた入口には当然鍵が掛けられていたが、遠慮する必要は無い。まどかは破壊する。
「大丈夫!? 助けに来たよ」
 ずっと開かなかった扉がいきなり開き、明朗快活な少女が胸を弾ませて飛び込んできたのだ。室内の男性たちは数瞬ポカンとするが、直に救いの手が差し伸べられたのだと察して安堵の声を上げる。
「た……助かった……」
「外は何だか騒がしいし、ひょっとしてもう駄目なのかと……」
「良かった……良かった……ありがとう」
 口々に自分へと感謝を述べる男性たちへ、しかしまどかは少々困ってしまう。
(ピュアリィたちへの大事な人質だから、死なせないようには気を付けていたみたいだけど……)
 虜囚の身であった男性たちの状況は、決して良いものではなかったらしい。専門的な医療知識が無いまどかの目から見ても疲弊が激しいことは明白で、とてもではないがこの場から動かせそうにはなかった。
 ……そこに、タイミング悪く螺旋階段を上ってくる足音が聞こえる。それも複数。叫び合う声も聞こえた。
「急いでっ、人質はこっちよ!」
「男の人を人質にして、部屋に立て籠もればまだ何とか……!」
「待ちなさーい!」
「……あの子たちを追っていけば、男の人たちの所へ辿り着けそう? 楽しみ楽しみ♪」
 ……追い詰められたセイレーンたちが男性たちの命を盾にしようと考えて動き、それをピュアリィたちが追い掛けているらしい。
「……少しだけ待ってて」
 まどかは男性たちに部屋から出ないように言い含めると、螺旋階段の最上段に陣取って眼鏡を外した。彼女の双眸が妖しげな光を放ち始める……。
「もう少し……あの部屋……誰っ!?」
「悪いけど……男性たちに手は出させないよ!」
 先頭の小柄なセイレーンへ堂々と言い放ち、まどかは自身の目に宿るユーベルコードを解放した。彼女の眼光に射抜かれたセイレーンたちが、その後ろに居たピュアリィたちも、まるで稲妻に打たれた如く動きを停止させる。
「……すぅ」「……うみゅ」「ふぁ……」
 次の瞬間、セイレーンたちもピュアリィたちもバタバタと倒れて寝息を立て始めた。……数名、派手に階段を転がり落ちていった者も居たが……大事にはなるまいとまどかは「ふぅ」と息を吐く。
 まどかの邪眼の視線は、それで見据えた対象を睡眠へと落とす効果があった。
(これでしばらくは凌げるかな? なら、今の内に――)
「――ごめん、ちょっとこっちを見てくれるかな?」
 再び男性たちの室内を覗き込んだまどかは、彼らに注目を促す。何事かと視線を集中させた男性たちに、まどかは再度ユーベルコードを発動させた。
「『おやすみなさい』」
 たちまち眠りに就いた男性たちに、まどかは柔らかく言って眼鏡を掛け直す。
 まどかのユーベルコード・『寝惚け眼』には、それで眠らせた者の負傷や消耗を回復させる効果もあった。男性たちにはそれを利用して回復に努めてもらった方がいいだろうというのが、まどかの判断である。
「良い夢を、ね」
 そう告げて、まどかはそっと扉を締め直すのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ絡み歓迎、NGなし)
【描写はないケド、ハーピィ母娘に絞られて懐かれました】
…死ぬ、かと思った…。(フラフラ)
…しかしこれは…圧倒的な状態だな。(大立ち回りのピュアリィ見て)

これ俺ら要らない…と思った矢先、また捕まってしまう。
今度はセイレーンの孤児達に【死ぬ前に責めて子孫を…!】と
いわんばかりの勢いで襲われてまた絞られ…。
ところがそこへ、ハーピィ母娘が何故かお怒りの一撃を発動してくる。
『ウチのパパに手を出すな!(意訳)』という事らしいが
「…まてこら、俺はパパじゃねぇ!?」とツッコミ
…も意に介さず、欲塗れの第二回戦に突入されます…。
(※これら全て【女難体質】の影響、幸運は生存に全振り)



 ――ピュアリィたちとセイレーンの孤児達の戦場の片隅に、ゾンビが居た。
 ……否、よく見ればそれは動く死体ではなく、そう見えるほどにフラフラの様相を呈しているルトルファス・ルーテルガイド(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)である。彼は何処かで拾ったらしい太く長い木の枝を杖代わりに、この古城の壁の陰へと身を潜めた。
「……死ぬ、かと思った……」
 彼の身に何があったかと言えば……まあ、運が悪かった。コンキスタドール側との本格的な開戦を前に、増援としてこの島に送られたルトルファスは、上陸直後に母娘連れのハーピーと遭遇したのである。
 何処か和風っぽい、鶴の特徴を持ったそのハーピー母娘は、何の因果かまだ猟兵たちから『ガス抜き』をされていなかったピュアリィであって……。
 ――結果、ルトルファスは美味しく頂かれた。強制的に『親子丼』をご馳走されたのである。
「……母と娘を『姉妹』にしてしまった……」
 懺悔するように顔を両手で覆うルトルファス。……それどころか、母と娘双方のお腹の中にまで『姉妹』を仕込んでしまった可能性もあるのが救いようも無い。
 ……何にせよ、やっちまった行いは後回し。今はルトルファスがこの島へ送られた本題を片付けなければならない。――コンキスタドールを撃破するのだ。
「……しかしこれは……圧倒的な状態だな」
 こそっと顔だけ出して戦場の様子を眺めたルトルファスは、慄くように呟いた。
 ――巨大蟹の特徴を持つピュアリィ・キャンサルドのハサミに薙ぎ払われて、年端もいかない少女の姿をしたオブリビオンたちがバラバラと宙を舞う。そこに、ラッコの特徴を持ったラコッティというピュアリィたちが巨大な貝殻を盾のように構えて突撃した。駄目押しを喰らい、水精霊の姿形のコンキスタドールたちはバタバタと倒れていく。
「……あ」
 見覚えのある鶴のハーピーの母娘が翼で敵を叩き伏せていた。ルトルファスはヒュンッと壁の陰に全身を潜め直す。
「……これ、俺ら要らないだろ……?」
 きっと、猟兵全員が一度は頭に過ぎらせた疑問をルトルファスは口に出す。……正直、戦えるような体調ではないルトルファス。このまま帰投してしまおうかと本気で検討し始めた――その時だった。
「――んぐっ!?」
 水を糸にして織り上げた如き青い布地が何処からか伸びてきて、ルトルファスを雁字搦めにしたのである。消耗で歩くことすらままならないルトルファスは抵抗出来るはずも無く、その布に引きずられて暗い方へ暗い方へと運ばれていったのだった……。

 ――そして、ルトルファス・ルーテルガイドはお亡くなりになったのである……。

「………………まだ…………死んで………………なぃ…………」
 ……訂正、ゾンビを通り越してミイラのような有様になっていたが、まだ生きておられた。
 コンキスタドールたちの根城の、倉庫と思しき部屋。外套を敷いて横たわったルトルファスの下で、床がギシギシと音を立てている。
「あっ、あっ、はっ、あっ……❤ も、少しでっ……イキそぅ……❤」
 ――ルトルファスの腰の上に跨った成熟し切らぬセイレーンの少女の肢体が、上下運動を繰り返しているせいである。
 室内には、他にもローティーンくらいの水の精霊の少女……正確にはそういう姿をしたコンキスタドールたちが複数名居り、全員肌も露わな格好で荒い息を吐いていた。
(……何で……こうなった……?)
 ルトルファスの自問自答には明確な答えは返ってこないが……微かに彼の耳に届いたセイレーンたちの、「二度目も処女のまま死にたくない……!」とか「せめて子供を産んでから……」とかいう会話が回答なのだろう、うん。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……❤ あぁっ……わたしぃ、キちゃぅぅ……っ……❤」
「……っっ!?」
 今、ルトルファスと繋がるセイレーンの少女の中が、彼女の痙攣と同調するように収縮した。その刺激を前に、ルトルファスは本気でまずいにもかかわらずまた発射してしまう。
(……じ、自分の中から、途轍もなく大事なものが抜けていく……)
 ……ガチで、死に向かって一歩ずつ進んでいる感じのルトルファス。このまま本当に何もかもを搾り取られ、出涸らしとなってしまうのか……? ――そう思われた刹那である。
 バァンッ! と音を立て、倉庫の扉が吹き飛んだ。ハッと顔を上げたセイレーンたちが見たのは、肉感的で色香が匂い立つハーピーとまだまだ発育途上の瑞々しい肢体のハーピーが逆光の中で仁王立ちするシルエット。……ルトルファスは、不思議と助かった気がしなかった。
「……その人を離しなさい」
 ハーピーの母親の方が落ち着いた……けれど刃の如く鋭い声音でセイレーンたちに呼び掛ける。対して、娘の方はプンプンと頬を膨らませていた。
「ワタシのパパに何してるのよ!!」
(……待て……こら…………俺は、パパじゃ…………ねぇ……!?)
 声が出せたらそう訴えたかったルトルファスであるが、生憎カラカラになった喉は僅かな呻き声すら発してはくれなかった。
 それでも、彼の視線には気付いたのだろう。鶴のピュアリィの母娘は、実に思わせぶりな仕草で自分たちの下腹をそっと撫でてみせる。
 ……何かもう、決定的に手遅れな気がして、ルトルファスは白目を剥いた。その結果、この部屋の中で行われた苛烈な戦闘を目撃せずに済んだのは彼にとって幸運だったのかどうだか……。
 ただ一つ、言えることは……。
「はっ❤ はっ❤ はっ❤ はっ❤」
「あんっ❤ あんっ❤ あんっ❤ あんっ❤」
 その後、ハーピーの母娘が淫らに腰をくねらせる妖艶なダンスを、ルトルファスは特等席で何度も、何度も観る羽目になったのであった……。
 ――お代はもちろん、ルトルファスの命の種である。
(……いい加減……………………死ぬ……)
 パタリ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロベリア・アナスタシア
(アドリブ絡み歓迎、お色気バッチコイ)
うわぁ~~ん!でおくれたぁ!!
ピュアリィ達とのイチャイチャえちえちがぁ~~~!!?(泣)
こうなったら余り物を探すしかないわ…!

目下のターゲットはあぶれたセイレーンちゃん達よ!
逃げる所を捕まえて食べるわ(意味深)
勿論タダとは言わない、私を味わいたいなら好きにすればいいじゃない!
(自棄)
第二目標は発散しきれて無いピュアリィよ、彼女達が
うっかり虚弱体質な男と交わる前に私がこの身を盾にシテでも
彼女達を止めるのよ、そして好きな様に犯してくれればいいわ!
その代わり発散すれば、彼女達も悪さしないわよね…ねっ!?



「うわぁ~~ん! でおくれたぁ!!」
 そんな悲痛な叫びを上げ、このピュアリィたちの島へと上陸したのはロベリア・アナスタシア(『快楽』と『影』と『媚薬』を司る美魔嬢・f23913)であった。彼女もまた、コンキスタドールたちとの本格的な激突を前に送り込まれた増援の猟兵なのであるが……。
「――もう終わっちゃったの!? ピュアリィたちとのイチャイチャえちえちがぁ~~~~!!?? うぅ……ぐすぐす」
 ピュアリィたちの昂るに昂った性欲を解消してやる局面は既に終わっていると知ったロベリア、テンション爆下がりなのであった。……自他共に認める快楽主義の申し子であるロベリアは、この島に来た目的の九割が頓挫してしまったことで砂浜にのの字を書き続ける……。
 ――が、ここまで来て何もせず……ナニもせずに帰るなど、何処に出しても恥ずかしくない(……恥ずかしい?)オープンスケベたるロベリアの矜持が許さなかった。
「……こうなったら余り物を探すしかないわ……! 絶対に、絶対に楽しんでやるんだから~!!」
 果たして、ロベリアはこの後にどんな騒動を引き起こすのだろうか……?
 ――そんなこんなで、コンキスタドールたちのアジトとなっている古城である。
 それの城門の前で繰り広げられているピュアリィたちと雑兵のコンキスタドール・セイレーンの孤児達の衝突は、完全にコンキスタドール側の劣勢となっていた。ピュアリィたちの容赦なき猛攻の前に、まだ年若いセイレーンの少女の姿のオブリビオンたちはまた一人、また一人と地に倒れ伏していく。辛くも戦線を離脱出来たセイレーンも、戦線へ復帰する目処など立たないまま物陰に身を潜めることしか出来なかった。
「ぅ……うぅっ……」
 城の裏側で壁に身を預けるこのセイレーンもそのような一人である。纏っていた水で出来た衣は最早ボロボロで、開いた穴から素肌や下着が垣間見えていた。疲労も限界らしく、ずりずりとしゃがみ込んで膝を抱え込む。
「駄目……もう、動けない……」
 彼女の目の中の光も弱まり、表情が絶望に染まった……その刹那である。
「――目標発見! 頂きまーすっ!!」
「ぃ……いやぁああああああっ!?」
 マントがバサリと翻る音を立てて、そのセイレーンに何かが襲い掛かった……。

 ……また、別の場所では……。
「ピュアリィ、怖い……ピュアリィ、怖い……」
 この城の物置部屋の隅、荷物の陰へと小柄な身体を押し込んで、水精霊の少女が震えている。ピュアリィ相手に余程苛烈な目に遭ったのか、その顔に戦意は全く残ってはいなかった。
 このまま自分たちの側が負けても構わない。全てが終わるまでここに隠れてやり過ごそうと考えていた彼女は、バタンッとこの部屋のドアが音を立てたことでビクッと身体を跳ねさせる。
「だ……誰……?」
 か細く少女は問い掛ける。……これで相手がピュアリィだったら、彼女はお終いだ。けれど、もしも仲間の水精霊であれば、説得して一緒に隠れてもらうことも出来るかもしれない。かくして、その相手は……。
 ――ピュアリィなどよりもずっと恐ろしい相手であった。
「きゃ、やぁああああああああああっっ!?」

 ピュアリィたちとて、全員が全員囚われの男性たちの許へ突っ込んでいったわけではない。猟兵たちの活躍で大分ガス抜きが出来た者の中には、後のことを見越してより確実なセイレーンの孤児達の掃討に努めている者たちも居るのである。
 そんな彼女たちは今、当惑の中にあった。
「……おかしいわね」
 古城の裏側に落ちていた、セイレーンの物と思われる水を織り上げた衣の切れ端を摘み上げ、ラミアが首を捻る。
「ここにコンキスタドールが居た痕跡があるのに、本人が居ないわ?」
「こっちもだよ」
 ラミアを呼びに来たのは恐竜的な下半身を持つピュアリィ・ディノシャン。彼女が案内した物置部屋は、物が散乱して戦闘の痕跡が見られるのだが……それを行ったはずの者は影も形も居なくなっていた。
「私たちピュアリィっぽくは……ないわよね。猟兵の方かしら?」
「それなら、コンキスタドールの死体くらいは残ってそうだけど……?」
 首を傾げ合ったラミアとディノシャンの許に、大きなキノコの傘を被ったピュアリィ・『キノコつむり』が走り寄ってきた。
「な、何かあっちに変な声がする部屋があるのっ。確認したいから皆集まって……!」
 ピュアリィのセイレーン残党追撃部隊は、問題の部屋の前に全員が集合した。扉に耳を近付けてみれば、確かに中から「……ぁ……」とか「……ゃ……」とか何かの声がする。ピュアリィたちは顔を見合わせて頷き合うと、扉を蹴破って室内へ雪崩れ込む。そこには……。
「――あ! ピュアリィちゃんたちいらっしゃーい♪」
 ……満面の笑みを浮かべたロベリアが居た。正確には、ベッドに寝転んだ彼女の横にはもう一人居る。
「あぁ~❤ ああぁぁ~~❤」
 ……全裸に剥かれ、鼻に掛かった甘い声を上げ続けるセイレーンが。彼女の未成熟な肢体はビクンッ、ビクンッ! と震えまくり、その細やかな乳房の先端が可哀想なほどに充血して尖り切っていた。
「ひっ❤ あひっ❤ あひゃぁんっ❤ 死ぬ❤ 死んじゃうぅぅっっ……❤」
 表情から何まで蕩け切ったセイレーンの様相は異常に他ならなかった。ロベリアの繊手が肌をそっと撫でただけで、末期の震えのように劇的な痙攣を引き起こす。……猫獣人のフェルプールがヒクヒクと鼻を蠢かせ、バッと鼻と口元を両手で覆った。
「ちょ、何か薬使ってます!?」
「私特製の媚薬だよ。とても気持ち良くなるの」
 悪びれずに言うロベリアに、ピュアリィたちは部屋の惨状を見回して「うわぁ……」と声を上げた。何人ものセイレーンの孤児達が、「あひっ❤ あひっ❤」と声を上げて白目を剥いている。脳髄に直接電流を流されたかのような快楽の奔流を味わって、意識まで焼き切れてしまったような様相だった。
 ……彼女の方こそ発情が臨界突破したような有様になってしまったロベリアは、仲間とはぐれて一人きりになっていたセイレーンを獲物と見定めて、襲い、集め、散々に貪ったのである。その結果が、この死屍累々とした光景であった。
「流石に、これは……」
 ピュアリィたちもセイレーンたちへ同情の目を向けるが、ロベリアは何処吹く風である。
「大丈夫。もちろんタダでさせてもらったわけじゃないわ。私の身体も好きに味わってもらったんだもの……♪」
 ……それ、取引じゃないよね……? そういうツッコミをピュアリィたちは飲み込んだ。言っても多分通じないことは見れば解ったからである。
 そこでふと、ロベリアが何かに気付いた様子でピュアリィたちを見た。それは明らかに次の獲物を見付けた風であり……。
「――そうね、あれね! あなたたちは人質の男性たちを探しているのよね? でも……駄目よ! 監禁生活で衰弱している彼らは、あなたたちを受け止め切れないわ……。シたらきっと死んでしまうもの!」
「ああ、はい、そうですね……」
 何か読めてきて、ピュアリィたちは話を合わせてコクコク頷いておくことにする。
「そんなことはシては駄目なのよ! 代わりに私を好きなように犯してくれればいいわ! さあ、さあ!!」
「……えー、生憎、私たちは人質の男性を探しているわけではなく、コンキスタドールの追撃を行っている部隊でして……」
「……えー」
 不満そうに唇を尖らせたロベリアに、隊長格のラミアが言う。
「確か……人質の男性は地下の牢獄辺りに居るらしいので……行ってみたら如何ですか?」
「あ、そうなのね。なら、ちょっと行ってくる♪」
 まるでスキップするような足取りで部屋を出て行ったロベリアを見送り、ディノシャンがラミアへ問い掛けた。
「……あれ、良かったの……?」
 ラミアは痛ましげな顔で首を横に振る。
「あんなエロモンスター……私たちにどうこう出来るはず無いじゃないっ」

成功 🔵​🔵​🔴​

シェフィーネス・ダイアクロイト
アドリブ耽美◎
扇奪って懐へ
紙には品のある男物の香水の残り香を

あの女の策略に乗ってやろう
元よりメガリスが存るのなら奪う算段だった
数が多いなら好都合
他の猟兵共が得た宝も同様…だが其れは後回しだ

外套羽織る
メガリス所持者の人質救助へ
単独で隠密行動
ピュアリィは囮として敵の注意引き付けて貰う

ピュアリィ共の方が私の枷だ(舌打ち
取引だ、助けてほしくば其のメガリスを寄越せ(略奪
…口約束など約束の内に入らぬだろう

障害物に隠れUC使用
二丁拳銃で蹂躙・制圧射撃・目潰し・騙し討ち
逃走経路は確保

ピュアリィ達が狙ってきたら…壊すつもりで抱く
※一章と同様。基本鬼畜S。甚振るの好き

全て終了後、早々にメガリスが集中する所へ移動



 ……時間は遡って、『あの日』のフォクシーヌの集落の、長の館。
 その中の一室で長の娘であるリィファが目を覚ました時、眠る前までは確かに一緒に居たはずの男は、既に影も形も見当たらなかった。
「……行ってしまわれましたねぇ……」
 ほぅ……と溜息を吐き、リィファは裸身のまま、豊かな乳房の上に手を当てる。
 数秒そうして余韻に浸った後、彼女は音も無く寝台から立ち上がり、壁際の箪笥の小さな引き出しを開けた。そこに収めておいたはずの愛用の扇……メガリスは、これもまた影も形も無くなっている。
「報酬の前払い分、きちんと持っていって下さいましたか……」
 その為にこそ、ああもあからさまに見せびらかしていたのであるが……長年肌身離さずに持っていた物が無くなってしまうのは、やはり寂しい気持ちをリィファに覚えさせる。
「わたくしがここまでしたのですから、乗って下さいませよ……?」
 少しだけ恨みがましく呟いたリィファは――ふと、引き出しの中に見慣れない物があることに気付く。小さな紙片……自分がメガリスの扇に挟み込んでおいたメッセージだと気が付き、彼女の頬から血の気が引いた。
(まさか、うっかり落ちてしまったと? ああ、そんな――)
 全ての策が台無しになったのかと、リィファが震える指で紙片を摘み上げた時――微かに鼻を撫でた、品のある香り。……昨晩、あの男の腕の中でずっと嗅いでいた芳香……。
 自然とこびり付くものではあるまい。意図して移さなければ、こんな小さな紙片にこのように香水の香りが残るはずが無かった。
 しばらくポカンとしてから、思わず笑みが零れて……リィファは紙片に口付ける。
「本当に……心を乱してくれるお人ですねぇ……」

 そして――猟兵たちがピュアリィたちと肩を並べ、コンキスタドールの居城を攻めるこの瞬間に時は戻る。
「はぁ、はぁっ……」
「い、急いで! 捕まえていた男の人たちを人質にすれば、まだ何とか――」
 ピュアリィたちの戦力は、猟兵たちが考えていた以上に強大なものだった。この古城の正門で彼女たちを迎え撃っていた雑兵のコンキスタドール・セイレーンの孤児達は、最早戦線を維持し切れないほどに被害を出していたのである。
 ここに来て、基本的に気弱な年端もいかぬセイレーンたちも、手段を選んではいられないと気付いたのだろう。捕らえていた男たちを本格的に人質として利用する為に大慌てで動いていた。……今、廊下を駆けている二人のセイレーンの少女もそうするつもりなのだろうが……。
「……っっ!?」
「……え?」
 突如響いた銃声の直後、水精霊の少女の片割れが倒れた。目をかっと開いたその頭の下から、血液の代わりにソーダ水が広がっていく……。
「えっ? あっ……っっ……!?」
 ――もう一人のセイレーンが目を白黒させている内に、彼女の頭も銃弾が撃ち抜いた。両方とも息の根を止めたことを確信したところで、柱の陰からシェフィーネス・ダイアクロイト(孤高のアイオライト・f26369)が姿を現す。手に携えた銀の海賊銃からは硝煙がたなびいていた。
 シェフィーネスの眼鏡の奥の瞳は微塵も揺るがない。……幼きセイレーンの孤児達の姿に、少なからず動揺する猟兵も中には居たが――彼にとっては的がやや小さい程度の認識でしかなかった。
「……厄介な状況になったな」
 舌打ち一つしてシェフィーネスは外套の裾を翻す。
 ピュアリィの一種たるフォクシーヌたちと、シェフィーネスは取引を交わしていた。フォクシーヌたちは今回の戦いで猟兵たちに大きく協力・貢献することで、後のこの島での発言力を高めたいと望んでいるらしい。その為に、シェフィーネスに様々な情報や支援を提供し、彼にこの戦いで大きな戦果を上げてもらうことを狙っているようだが……。
 シェフィーネスの脳裏に、リィファの顔が過ぎる。
「……あの女の策略に乗ってやろう」
 本来、誰かを利用することはあっても誰かに利用されることは好まないシェフィーネス。彼が今回に限ってフォクシーヌの……その中心人物たるリィファの策に乗ってやっているのは、提示された対価の存在が大きかったからだ。
 ……前払いとして渡されたリィファのメガリスもそうだが――コンキスタドールたちの虜囚となっている男の中に、メガリスの所持者が居る。
 他の猟兵たちが誰も知らぬその情報こそが、シェフィーネスを動かした原動力であった。
(元よりメガリスがあるなら奪う算段だった……)
 この島には多くのメガリスが眠っている。シェフィーネスはそれらを余さずに懐へと入れるつもりなのであった。
(他の猟兵共が得た宝も同様……だがそれは後回しだ)
 目下、最も入手が困難であろう囚われの男の一人が持つメガリスを手に入れることを、シェフィーネスは最優先としたのである。
 ……ちなみに、その男はこの島にこれまでも相当な回数訪れている老海賊であり、今、各種族で高い地位にあるピュアリィの何人かはその男の娘であるのだという。なるほど……確かにそんな人物の救出を、フォクシーヌの息が掛かったシェフィーネスが行ったなら、今後のフォクシーヌたちの発言力は強まることだろう。
 ただ……シェフィーネスにとっても、フォクシーヌたちにとっても、想定外の事態が起こっていた……。
「……またかっ」
 付近の戸棚の陰へと飛び込み、しゃがみ込むシェフィーネス。相手がセイレーンであれば容赦なく『ヘッドショット』を喰らわせてやるところだが……向こうの廊下を駆け抜けていったのはラビシャンやフェルプールなどのピュアリィたちであった。彼女たちの後を追って他の猟兵も走っていく。……既に、少なくない数のピュアリィと猟兵が古城の中へと侵入を果たしていたのである。
 本当なら、シェフィーネスによる件の老海賊の救出は、ピュアリィと他の猟兵たちが正門の突破に手をこまねいている内に行われる手筈だった。そうなるよう、フォクシーヌたちも上手く調整してくれるはずだったのである。だが……。
「ピュアリィ共が想定以上に暴れ過ぎだ……!」
 そのせいで、コンキスタドール側が瞬く間に戦線を維持出来なくなってしまったのである。
(……いや、むしろ――コンキスタドール共が『弱過ぎる』のか?)
 実際にコンキスタドールのセイレーンを撃った感触から、シェフィーネスにはそう思える部分もある。――どちらにせよ、リィファの作戦通りに行っていないことは確かだった。
「……ピュアリィ共の方が私の枷だ」
 吐き捨てて、シェフィーネスはとある尖塔に続く螺旋階段へ飛び込む。この尖塔の天辺に目標の老海賊が監禁されていることは、もう解っていた。一息に塔の最上階まで駆け上がると、シェフィーネスはそこの唯一の部屋の鍵を銃で破壊する。
 室内には、年齢も監禁生活での疲弊も感じさせない鷹のような目をした老人が椅子に座っていた。……とはいえ、彼が自力では逃げられぬことは明白である。リィファから聞いていた通り――その海賊は右脚の膝より下が無かったのだから。
「誰だ――とは訊くまい。貪欲な目をしてやがる……オレの何が望みだ?」
 解った風に問い掛けてきた老海賊に、話が早いとばかりにシェフィーネスは告げる。
「取引だ、助けてほしくば貴様のメガリスを寄越せ」
 シェフィーネスは容赦なく老海賊の襟首を掴んで引き寄せた。……よく見れば、老海賊の瞳は左右で色が違う。さらに見れば、その左目は一切感情の揺らぎが無く……義眼。それこそがメガリスだ。
「……無事に逃げた後に渡すと言ったら?」
「口約束など約束の内に入らぬだろう?」
 淡々と述べるシェフィーネスに、老海賊の唇が獰猛に吊り上がった。
「違いない。――持ってけ。オレの宝は呪いが強いぜ。心しとけよ?」
「望むところだ」
 シェフィーネスが指を眼窩に突っ込み、義眼をもぎ取る間も、老海賊は悲鳴一つ上げなかった。眼球を模した球体をシェフィーネスが懐へ収めたところで――螺旋階段を上る足音。体重の軽さを示す細やかなその音は……。
(ピュアリィ共ではない、コンキスタドールのセイレーン共か)
 銀の海賊銃と……今度はもう片方の手に古びた小銃も握り、扉の陰から階段の下を狙い撃つ。とうに負け戦の水精霊の少女たちに引導を渡してやりながら……しかし、直にシェフィーネスはまた舌打ちをした。コンキスタドールなら撃ち殺せば良いが、今度は……。
「この塔の上にも誰か居るっぽいー?」
「エッチしてくれる人だと嬉しいなー♪」
(ピュアリィ共か……!)
 シェフィーネスは老海賊の方を振り返る。空洞になった左目を押さえながら、彼は肩をすくめた。……何処からかコンコンという音がする。
「流石にな……この歳になって監禁明けすぐにピュアリィの相手は――死ぬぞ」
「なら、貴様は先に逃がそう。歯を食い縛れ、舌を噛むな」
「な? ――おぉっ!?」
 シェフィーネスは格子の嵌まっていた窓を強引に破ると――そこから老海賊を放り出した。数秒の自由落下の後……老海賊の身体は柔らかく受け止められる。数名のフォクシーヌが風を操って宙を舞っており、老海賊を受け止めたのだった。……破られた窓のすぐ横にはリィファが浮いており、シェフィーネスを覗き込んでくる。先程の音は彼女が窓を叩いて存在を知らせたものであった。
「シェフィーネス殿もお早く――」
「いい。あの男を連れて先に行け。……まだ色惚けしているピュアリィ共が来たようだ。追い掛けてこられたら手間だろう?」
 ここで『迎え撃つ』つもりのシェフィーネスの弁に、リィファは少しだけ唇を尖らせた。
「……何だ、貴様も『壊されたい』のか?」
「あなたになら壊されても本望ですけれど……今はやめておきます」
 リィファが塔の下へと降りていったところで――何名かのピュアリィたちが部屋に乗り込んできた。アルラウネ、スタッガー、ディノシャンにスノーリリィ……。
(私に会ったのが運の尽き、だな)
 シェフィーネスが優しげな作り笑いを浮かべて手招きしてやると、彼女たちは黄色い悲鳴を上げてすり寄ってきた。……リィファにやったように、薬も使って……シェフィーネスはピュアリィたちを一名ずつ屈服させていく……。
「あっ……あぁっ……!?」
「駄目っ……やっ、許してっ……」
 それは、花を一本一本手折り、花びらも毟り取っていくような作業であった。「痛いっ!」や「やめてっ!」と叫ぶモンスター少女たちの悲鳴が、やがていたぶられることへの悦びへと変異していって……塔の下まで届く声は、いつしか甘い喜悦を含んだものへと変わっていく。
「……本当に、他愛もないな……」
 全てが終わった後……部屋の床で、或いは寝台の上で乱れた裸身を晒すピュアリィたちへ侮蔑の声を吐き掛けて、シェフィーネスは階段を下っていった。この城の中にもいくつかメガリスがあるはずである。それがボスのコンキスタドールに回収される前に、こちらが持ち出しておかなければならない。
 ……シェフィーネスに見向きもされずに取り残されたピュアリィたちは、何処か踏み躙られた花束のようだった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

レナータ・メルトリア
すごく強い人が戦ってくれるようになったのはいいんだけど……すごい代償だったよぉ。
まだ、膝ががくがくってしちゃうから、おにいちゃんに支えてもらいながら男の人が捕らえられているところに行くよ。

道中でセイレーンたちにじゃまされるなら、【赤の謀略迷路】に閉じ込めて、先に進むわ
でも……彼女たちはわたしがひどい目にあった原因の一つなんだから、普通の手段で還すのじゃ、きがすまないわ
血晶でできた三角木馬に暫く乗ってないと通れない道とか、男の人のを模した物に捧げないと開かない扉とか……そんなので足止めするの

その間に男の人たちはチェトヴェルチの中にしまってピュアリィちゃんから隠して、おにいちゃんに運んでもらうよ



「――それでは、また後でね、レナータさん」
「あ、うん、そっちも頑張って」
 コンキスタドールの根城たる古城のホールに突入した段階で、レナータ・メルトリア(おにいちゃん大好き・f15048)は自分が連れてきたピュアリィ・ディミヤーナと分かれた。
 ディミヤーナはコンキスタドールのボスを探しに行くらしい。それだけの実力が彼女にはあった。
 何でも、ディミヤーナは現状、この島のピュアリィたちの中で一番強いらしい。あんな辺鄙な森の奥に住んでいたのも、普段は修行に明け暮れているからなのだそうな。
「……凄く強い人が戦ってくれるようになったのはいいんだけど……凄い代償だったよぉ」
 疑似産卵プレイという非常に高度な経験をしたレナータは、今をもってなお膝も腰もガクガクなのであった。おかげでペストマスク染みた顔の人形……『おにいちゃん』に支えてもらって歩いている。
「……とにかく、わたしは男の人たちを見付けないとね」
 既に、結構な数の男性たちは猟兵たちに発見・保護されているらしい。……幸いなことに、ピュアリィたちに襲われて死者が出たという話はまだ聞こえてこない。
 そういう被害を出さない為にも、レナータは力を尽くす所存だった。……疲弊した腰と膝のせいで、動きは大変鈍かったが……。
 そんなレナータがえっちらおっちら進む最中、向こうの廊下を雑兵のコンキスタドール・セイレーンの孤児達が走っていくのが見えた。気になった彼女はそちらに向かってみたが……。
「……あれ、居ないよ?」
 年若いセイレーンたちは何処にも見当たらなくなっていた。……彼女たちが走っていった方は、廊下が行き止まりになっているにもかかわらず。扉だって見えないのにだ。
「………………」
 レナータがここで引っ掛かりを覚えたのは、奇しくも彼女の経験故だった。レナータは前にグリードオーシャンのとある島で、鰐型のコンキスタドールに数時間ほど監禁されたことがあったのだが……その時に使われたのが、コンキスタドールのアジトであった城砦の隠し部屋だったのである。
「……はぅぅ……」
 件の隠し部屋で数時間に亘って行われたことに関しては、灰色の髪が舞い上がるほど頭を振って吹き飛ばし――レナータは気を取り直して廊下の行き止まりを睨む。男性たちを監禁する為に隠し部屋……実にあり得そうな話であった。
 レナータはコンコン、コンコン、と行き止まりの壁を叩いていって……その内、音が違う場所を見付ける。そこをビシッと指差して、彼女は告げた。
「おにいちゃん――やって」
 途端、『おにいちゃんのなかみ』――狂気的な凶器の群れが機関銃の如く壁に炸裂した。轟音を立ててそこを破砕する……。
「「「「「んきゃああああっっ!?」」」」」
 砕け散った壁の向こうに――居た。年端もいかないようなセイレーンたちが。そのさらに向こうには、頑丈そうな扉が見える。そこにも男性たちが囚われているのだと、レナータは本能的に察した。
「み、見付かっちゃった!?」
「まだよ! 男の人たちを人質にすれば――」
「――させないから」
 奥の扉へ駆け出そうとしたセイレーンの前に、レナータとおにいちゃんの足元に滴って溜まった血が渦を巻いて回り込んだ。不気味に踊る血液は、その色のままの草花へと姿を変えて見る見る内に繁茂していく……。
「『わたしのお庭に、ご招待……♪』」
 ……セイレーンたちは、血の草花が形作る迷路の中へと取り込まれてしまったのであった。
「……ど、どうしよう……!?」
「落ち着いて! 絶対何処かに出口があるわ……探しましょう」
「でも、でも、何処……?」
 多くは戸惑うセイレーンたちだったが、僅かに数名が訳知り顔で微笑む。
「迷路はどちらかの壁に沿って進めば、絶対に出口まで辿り着けるそうよ。行ってみましょう」
「そう、こうやって壁に手を当てて……え?」
 迷路の壁の草花に触れたセイレーンが、ぐにゅっとした異様な感触に思わず手を引き戻す。恐る恐るそちらを見てみれば……。
「「「「「!?!?」」」」」
 男性の股間の憎い奴を模した棒が無数に生えており。それらから合唱の如く声が上がる。
「ここを通りたくば!」
「我らをしごけ! しゃぶれ!」
「舐めねば通ることまかりならんぞ!」
「「「「「ひっ――ひぇええええええっっ!?」」」」」
 顔を真っ赤にしたセイレーンたちは、その壁から逃げるように迷路を走り出したが、壁の中を泳ぐように問題の棒の群れは彼女たちを追ってきた。水精霊の少女たちは、行き止まりの道へと追い込まれてしまう。
「駄目……これ以上進めないわ!」
「……あ! ちょっと待って。何か書いてある……」
『この先へ進みたくば、赤い馬に跨るが良い』
「「「「「……赤い馬?」」」」」
 周囲を見回してみれば……確かにそれらしいものがあった。真っ赤な……いわゆる『三角木馬』が。……それに、跨る?
「「「「「無理無理無理無理無理!!」」」」」
 一斉に首を横に振るセイレーンの孤児達だが、背後からは意味深な棒が迫ってきていた。それから逃げる為には……目の前の三角木馬に挑むしかない。
 前門の三角木馬、後門の棒(意味深)。究極の二択を前に、セイレーンたちの答えは……答えは……。
 ……その頃レナータは、隠し部屋にやはり囚われていた男性たちを解放し、満足に動けない彼らを愛用のトランクの中へと入れていた。魔法によって内部の空間が拡張されており、結構な人数が入り込めるようになっているのである。
 そこに居た男性全員を収めたトランクをおにいちゃんに持ってもらって、レナータは意気揚々とその場を後にした。……そうする直前、自らが生み出した赤い草花の迷路を見て、舌を出す。
「……彼女たちがわたしが酷い目に遭った原因の一つなんだから。普通の手段で骸の海に還すのじゃ、気が済まないわ」
 だからこその『アレ』であった……。

「あぁ~! やぁ~~!!」
「こ、壊れ……壊れちゃうから……!!」
「あっ、はっ、あっ、はぁっ……❤」
 三角木馬でのロデオで股を裂かれ、身体を激しく揺らすセイレーンも居れば……。
「あっ、あっ、あっ、あぅっ……❤」
「やっ、やっ、お尻っ、駄目ぇっ……❤」
「んちゅっ……ぺちょっ……思ったより、美味しい……❤」
 意味深な棒に色々と捧げてしまった水精霊も居る。
 赤き血の花の迷宮の中で、コンキスタドールの少女たちは悦楽の海へと沈んでいくのだった……。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『『魔の海域』コーディリア』

POW   :    鮫魔術×死霊術:不朽の次元潜航メガロドン大隊
【相手のレベル×5体の全環境対応メガロドン】の霊を召喚する。これは【背ビレを残して潜航する限りは無敵で、膂力】や【巨躯を活かし、再生し続け、相手が死ぬま】で攻撃する能力を持つ。
SPD   :    ウィザード魔法×妖剣術:フラガラッハ&アイギス
レベル×5本の【神器級性能を持つ水刃を生み出して操り、全】属性の【能力を遮断する水盾を張り、嘲弄するセリフ】を放つ。
WIZ   :    シャーマニズム×精霊術:邪神ティアマトーの海
【ティアマトーを召喚し、大洪水で薙ぎ払って】から【聖域を創り、既存生命を否定する混沌の波動】を放ち、【産み堕とされた多数の水神たちの神威と権能】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:九重セト

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシャーロット・クリームアイスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


(注:プレイングの受け付け開始は断章公開後となります。少々お待ち下さい)
「………………」
 崩壊していく。崩壊していく……。この島に彼女が築いた支配体制が崩壊していく……。
 その様を、彼女は根城としていた古い城の最も高い尖塔の天辺から眺めていた。
 この島の住民であるピュアリィたちが、見る見る内に彼女の配下であったセイレーンの孤児達を蹂躙していく。捕らえていた男性たちも、まともに人質として使う暇も無い内に逃がされてしまった。
 何より……あの猟兵とかいう連中である。わけが解らない。本当にわけが解らなかった。それぞれの行動理念があまりにもバラバラで、その動きを読みようが無い。
「……うん、でも、仕方ないよね」
 彼女は、とっくの昔にまとめていた荷物をよっこらせと背負い、塔の窓から縄梯子を地上に垂らした。恐るべき勢いでそれを下りる。
 ……自分が弱いコンキスタドールだとは、彼女は思っていない。今までにも多くの海賊を屠ってきたし、滅ぼした島だって数知れない。だけれども……。
「この島は異常なのよ、異常っ」
 大量のメガリスがある――そういう噂を聞き、それ目当てでこの島へと来た彼女は、そこに蔓延っていたエロいモンスター娘・ピュアリィたちに最初は憤慨したものだ。何せ彼女、エッチなことは大変いけないと思っているのである。その時に島に居た男性たちを捕まえ、人質とし、ピュアリィたちを教育してやろうと意気込んだものだった。……が、日の経つ内、ピュアリィたちを観察する中で、どんどん彼女の自信は削れていったのである。
「何なのよ、ピュアリィって生き物は!? 末端の連中でさえ風のように速いしゴリラ並みに力は強いし! 挙げ句の果てに吹雪を出したり石化光線出したり! その上、メガリスで覚醒した連中はそれにプラスアルファがあるんだもの! ……あのディミヤーナやマリーとかいうスキュラは、下手すると私でも負けるわよ……!!」
 彼女は痛感した。この島を一時的とはいえ支配下に置けたのは、単に運が良かっただけなのだと。もしも、ピュアリィたちが人質の存在に屈さずに彼女たちと開戦していたら……その時点で自分たちは負けていたと。……この島の支配体制は、いつ崩れるかも知れぬ砂上の楼閣なのだと……。
 だから、彼女は虎視眈々と窺っていたのだ。……この島から尻尾を巻いて逃げ出す機会を。今がその最良のタイミングだとは思わないが……この機を逸したら、きっと彼女は二度と逃亡出来なくなる。
「……とにかく、少しだけどメガリスは手に入れたし。これを持って他の島で再起を図るわ。いくらピュアリィたちが化物染みていても、海に出てしまえば私の方が有利なんだし絶対逃げ切れるはず……!」
 そう算段を立てて――この島を統べていたはずのコンキスタドール、『魔の海域』の異名を取る『コーディリア』は、恥も外聞も無く、全速力、全身全霊で逃走を開始した。
 ……多くの海にまつわる魔術を使いこなすコーディリアが海へと出てしまえば、それを追い掛けて撃破することは不可能になる。この島では散々だった彼女だが、他の島でなら相当な脅威となって人々を苦しめるだろう。そうさせない為には、コーディリアが海へと出る前に、島内で仕留めるしかなかった。
 この島の地形を熟知しているピュアリィたちの力を借りれば、コーディリアに追い付き、もしかしたら先回りすることも可能かもしれない。
 最終局面――猟兵たちよ、逃げるコンキスタドールのボスを狩れ!
青葉・まどか
逃げたですって!
ここに来るまでに色々とヤラれて大変だったのに肝心のボスが逃げるだなんて許せない!

「皆さんのえっちぃ生活を奪ったコンキスタドールが逃げ出しました!とっちめる為に力を貸してください!」
こんな感じでピュアリィに協力要請

逃亡ルートが分かったら『神速軽妙』発動
フック付きワイヤーで【地形の利用】した、ワイヤーアクションの立体機動で【追跡】

追いついたら即、強襲

敵の攻撃は【読心術】と【視力】で【見切り】回避

盾だったら、全身隈なく全方位を守っているわけじゃないよね
先ずはダガーを【投擲】
投擲されたダガーを盾で防いだ瞬間、【ダッシュ】で背後に回り込み【早業・2回攻撃・鎧無視攻撃】で切り刻むよ



「――逃げたですって!?」
 島を支配していたコンキスタドールのボス・『魔の海域』コーディリアが、拠点としていたこの古城より逃げ出したという報告を聞いて、青葉・まどか(玄鳥・f06729)は信じられないとばかりに目を白黒させた。
 オブリビオンが……それもボス級の個体が、猟兵たちと一合も剣を交えずになりふり構わず逃走するなど、そうそう例があることではないが……ピュアリィたちが何人も逃げ去る姿を目撃している以上、事実であることは疑いようが無い。
「……ここに来るまでに色々とヤラれて大変だったのに……肝心のボスが逃げるだなんて許せない!」
 まどかのまなじりは見る見る吊り上がり、唇からは怒声が放たれた。……それはそうだろう。これでコーディリアが逃げ切ってしまえば、今回の依頼は達成されなかったことになる。実質上、猟兵たちの敗北だ。
 それを防ぐ為にも、迅速にコーディリアを追い掛けなければならない、今すぐに。
 だから、まどかは声を張り上げた。
「皆さんのえっちぃ生活を奪ったコンキスタドールが逃げました! とっちめる為に力を貸して下さい!」
 まどかの叫びに、未だコーディリアの逃亡を把握していなかったピュアリィたちもそれを知って目を瞬かせる。……数秒後、彼女たちにもまどかと同じ怒りの表情が浮かんだ。ピュアリィたちもまた、コーディリアに対して恨み骨髄なのである。このまま島の外に逃がしたくない気持ちは猟兵側と共通であった。
「どっちに向かったの!?」
「あっちの森を抜けようとしてるみたい!」
「それなら、いい考えがあるわ!」
 ホワイトハーピーにバットハーピー、鶴女といった空を飛べるピュアリィたちが、まどかにサムズアップした……。
 ――その頃、島の森林地域を海の方へ向けて走っていたコーディリアは……。
「……ここまで逃げればそう簡単には追い付けないはずよね?」
 チラチラと後ろを振り返りながら、走る足を若干緩めた。……何せ、森の中は木々が視界を遮ってコーディリアの姿を隠してくれるものの、その木々が彼女自身の障害物となって走行の邪魔をする。魔術には長けるが運動能力はそれほどではないコーディリアは、ここまで逃げてくる間に何度か転倒していた。少しは休みたくなるのも当然だろう。
 歩く速度になって茂る木の枝を避けながら歩くこと暫し。コーディリアはその間もチラリチラリと後方を確認していたのだが……木々の間から見えた空に、おかしなものを見付ける。
「……何あれ?」
 翼のあるピュアリィたちが数名空を飛んでいるのだが、彼女たちがやっていることが異常だった。ロープかワイヤーのような物を持ち、その先に繋がった何かをグルングルンと振り回しているのである。数人掛かりで、UDCアースの陸上のハンマー投げ競技染みたことを空中でやっているのだ。首を傾げてそれをしばらく眺めていたコーディリアは――ワイヤーロープの先端に繋がっているのが人間であることに気が付く。
「……まさか――」
 ――と思った時には、その『まさか』は実行されていた。
「……っひゃぁああああああああああああああああ――――――――っっっっ!!」
 本当にハンマー投げの要領で人間を――まどかをぶん投げたのである、ピュアリィたちは。とんでもないスピードで、まどかは森の上空を飛んでいった。
「……あ」
「……あ」
 その途中で、奇しくもまどかとコーディリアの目が合った。瞬間、まどかは眉を逆八の字にして、フック付きワイヤーを凄まじい速さで繰る。
「――ひょえっ!?」
 コーディリアのすぐ横の木の幹へ、まどかのワイヤーのフックが突き立った。それによって急ブレーキを掛けたまどかの肢体が、ワイヤーの反動を利用して雷光と化す。
「死ね!!」
「んひゃあっ!?」
 ワイヤーアクションと呼ぶにはあまりに壮絶な立体機動を披露し、まどかはコーディリアの首があった所を短剣で薙ぎ払った。危ういところでしゃがみ込んだコーディリアの頭上で凄絶な風切り音が鳴る。
「あ、あんな無茶な方法で追い付いてくるなんて!」
「私もあんな無茶な方法とは思わなかったよ!」
 地面を転がって距離を取ったコンキスタドールの女ボスへ、まどかは木を蹴り付けて飛び掛かった。それに対し、コーディリアは無数の水の刃を顕現させて迎え撃つ。
「……重っ……!?」
 殺到する水刃をダガーで弾き、逸らすまどかだが、一つ一つが恐るべき重さを持っていた。愛用の短剣が軋みを上げるほどである。……敵前逃亡などという情けない姿を見せていたが、目の前のコンキスタドールが決して弱いオブリビオンではないことをまどかは理解した。
(ダガーで受けるのは駄目! ……躱す、掻い潜る!!)
 眼鏡越しに怜悧さを増したまどかの目が縦横無尽に踊るコーディリアの水刃を映した。それの軌道を先読みし、さらにコーディリアの思考すら先読みして、まどかは我が身を繊細かつ大胆に翻す。
「『速く、軽やかに』……!」
「んなっ!?」
 水の刃の群れを皮一枚の紙一重ですり抜けて、まどかはコーディリアに一歩、また一歩と迫っていく。危機感を覚えたか、女コンキスタドールは自身とまどかの間に幾枚もの水の盾を佇立させた。……だが、それはまどかにとって千載一遇の好機である。
(盾だったら、全身隈なく全方位を守っているわけじゃないよね)
 まどかは手に持つダガーを躊躇なく投擲した。……それは何とも軽い音を立てて水盾に弾かれるが――その一瞬の間にまどかの姿がコーディリアの視界のいずこからも消えている。
「ど……何処……!?」
「――ここ」
「っっ!?」
 まどかの返事は、コーディリアの真後ろから聞こえた。あの短時間で背後に回り込まれた事実に、コンキスタドールは戦慄する。彼女が振り向けば、天に掲げたまどかの掌中に水の盾に弾かれた短剣が手品のように収まるところで……。
「ぅきゃああああああっっ!?」
 ――乱舞した斬撃が、如何なる防御も掻い潜ってコーディリアを切り刻んだ。

 ……ここより、猟兵たちによるコンキスタドールのボスの狩猟が本格的に始まったのである……。

成功 🔵​🔵​🔴​

レナータ・メルトリア
おにいちゃんにトランクを運んでもらって、あとはボスだけだね。
でも縄梯子でだなんて、まるで夜逃げみたいだわ。
ともかく、まだ島から出てないはず。急いで探さないといけないけれど、やみくもに探しても見つかるとは思えないの。

だから、ディミちゃんとの合流場所付近の部屋で、汚さないようお洋服を脱いで、赤の詠唱を意識を保つギリギリの出血量で使うわ
そうして、ここから出てどこに逃げるのかを推理して、あとはディミちゃんに託すわ

でも、オシゴトで男の人の代わりに身体を許しただけなんて、ちょっとヤだ。
全部終わったらまたエッチな事、いっぱい教えてほしいの
……なんて、きっと意識が朦朧としちゃって変な事いっちゃったのね



 監禁場所から救出した男性たちを無事に逃がした後……。
 ……コンキスタドールたちのボスがアジトであったこの古城より逃げ出したと聞いて、レナータ・メルトリア(おにいちゃん大好き・f15048)は目を真ん丸くした。
 前代未聞……ということはないだろうが、猟兵たちと顔を合わせることも無くボス級のコンキスタドールが逃げの一手に走ったというのは、かなり珍しい事態のはずである。レナータもしばらくの間ポカンとしてしまった。
「……え、窓から縄梯子を使ってなの? 何だか夜逃げみたいだわ……」
 レナータの感想は割と的を射ているのかもしれない。逃げ出したコンキスタドールのボス・『魔の海域』コーディリアは、必要最低限の荷物だけ持って、この島における全てを放り出して遁走したのだから。
 コンキスタドールの、オブリビオンの夜逃げ……本当に、字面からして凄い話である。
 とはいえ、それを許してしまっては猟兵の名折れであろう。何とかコーディリアの逃走を阻み、撃破しなければならない。
 ……レナータは考える。
(ともかく、時間的に考えてまだ島からは出てないはず。急いで探さないといけないけれど……闇雲に探しても見付かるとは思えないよね……)
 ならばどうすれば良いか? ……レナータには、一つ有効な手立てがあった。
「……『あれ』、少しつらいんだけどな。でも、仕方ないよね」
 レナータは、この島で交流を持ったピュアリィ・ディミヤーナと待ち合わせをしている古城の玄関ホール……その近辺の部屋に入った。元来は使用人室だったと思われる室内で、躊躇いなく黒いドレスを脱ぐ。……他、靴も下着も脱ぎ捨てると、それらを綺麗にまとめて部屋の隅の机の上に置いた。
 性格は19歳という年齢にしては子供っぽいレナータだが、身体つきに関しては歳相応……或いはそれ以上に熟れている。前方へ張り出した乳房の量感は男心を惑わすであろうし、腰からお尻、太股に掛けてのラインは男の欲望に簡単に火を点けるはずだ。
 そんな魅惑の肢体に緊張感から汗を滲ませ、レナータはそっと言葉を紡ぐ。
「『知は血によって築かれたものだもの。ながれた血が多いほど、物事はうまくいくわ』――」
 ――そして、明かりすら無き部屋の暗き黒色を、鮮やか過ぎる赤色が染め直す……。
 ……レナータの意識は、遥か高みから俯瞰するようにこの城を、この島を見下ろしていた。
(コンキスタドールのボスは、ピュアリィたちにもわたしたちにも見付かりたくなんてないはず……。なら、通るのは身を隠せる場所が多い道――森の中?)
 けれど、身を隠せる場所が多いということは、コーディリア自身の進行を妨げる障害物も多いということである。移動速度はそこまで速くはないとレナータは当たりを付ける。
(それに……他の猟兵も考えて動いているはず。行動の早い人は、もう追跡に移っているんじゃないかしら?)
 そういった猟兵が既に追い付き、交戦を仕掛けているのなら、コーディリアはどう対抗してどう移動するか? ……まるで、チェスの名人が何十手先、何百手先の盤面を予測するように……レナータは無限の如きコーディリアの行動パターンから、現在の、少し未来のコーディリアの姿を模索していく……。
「……ータさん……ナータさん……レナータさんっ!!」
「…………あ、あれ……ディミちゃん……?」
 深く、深く、思考の海へと沈んでいたレナータは、自分の名を呼ぶ焦った声に意識を浮上させた。薄っすらと瞼を開けば、視界に焦燥感に溢れたディミヤーナの顔が飛び込んでくる。
 ……ふと指先を動かしたレナータは、それで小さな水音が立ったのを聞いた。未だほんのり生温かいそれは、鉄が錆びたような臭いを発散させていて……。
 ――レナータの裸身は、決して少なくはない量の血の中に浸っていたのだ。……その血の出所は、レナータの首筋の傷である……。
「だ、誰にやられたの!? まだセイレーンのコンキスタドールに生き残りが――」
「ち……違うよ、ディミちゃん……。これはわたしのユーベルコードの、代償だから……」
 神懸かった推理力を発揮することが出来るようになるレナータのユーベルコード・『赤の詠唱』だが、それの使用には彼女自身の出血が必要となる。……レナータはコーディリアの行方を推理する為に、本当にギリギリの量まで自身の血を絞り出したのだ。
 レナータはそれを無駄にしない為に、ディミヤーナへ噛み含めるように自分が推測したコーディリアのこれからの動きを伝えていく……。
 ……どうにか一通り話し終えたところで、レナータは深々と、真に深々と息を吐いた。
「ちょっと……無理をし過ぎたかも? わたしはもう動けそうにないから……あとはディミちゃん、お願いするね……」
「わ、解ったから……。人を呼ぶから……死んでは駄目よっ」
「……大丈夫。死なない程度には抑えてあるから……」
 心配そうなディミヤーナへ「安心して」と微笑んで、レナータはポツリポツリと言葉を零した。
「……でも、オシゴトで男の人の代わりに身体を許しただけなんて、ちょっとヤだ。全部終わったらまたエッチなこと、いっぱい教えてほしいの。お願いね……ディミ……ちゃん……」
 ……どうしても、眠くなってきて……耐えられなくなって、レナータは瞼を再び閉じる。
(……なんて、意識が朦朧としちゃって変なこと言っちゃった気がするよ……)
 少し頬が熱くなったレナータは、額にそっと柔らかい感触が押し付けられた気がした後、今度こそ眠りに就いたのだった……。

「――はっ、はぁっ、はあっ……」
 島の森の一角で、身体のあちらこちらに浅くない切り傷を負ったコーディリアは肩で息をしていた……。
「……あ、あの、眼鏡で胸が大きい娘、今度こそ巻いたわよね……?」
 直前まで戦っていた猟兵の姿が周囲に無いことを確かめて、コーディリアは溜息を吐いた。
「でも、あまり休んでられないわ。次の追っ手がいつ来るかも解らないし。今の内に距離を稼がないと――」
 必死で息を整え、次の行動に繋ごうと頭を回転させる女コンキスタドールだったが――その算段はあっさりと頓挫する。
「――本当に居たわ。凄いわね、レナータさん」
「っっっっ!?」
 言葉と共に自分へと殺到した網を、コーディリアは巨大な鮫を召喚し、それを盾とすることでどうにか回避した。……身代わりとなった巨大鮫は、直後にさらなる糸に雁字搦めにされ、全身から骨が粉砕される音を鳴り響かせて動かなくなる。
「……ディミ、ヤーナ……」
 コーディリア自身が認めた、自分よりも強い覚醒者のピュアリィ。それが、極寒の冷気の如き殺意と灼熱の炎の如き闘志を秘めた目でコンキスタドールの女を見下ろしている。すぐそこの樹上から……。
「何で、こうも次から次へと……!」
「死になさい……!!」
 悪態を吐いたコーディリアへ、最強のピュアリィが一切の容赦を持たずにその力を振るった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー
概念存在『夜』としての封印を解く。不可説不可説転(無量大数の5400講乗)の『夜』で出来た迷宮は島全体を戦場として覆うわよ☆出口は島の中心ね、罠使いで毎回ギミックを変えた『ふりだしに戻る』トラップを仕掛けておくわ☆
同じく早業でギミックを変えまくる無限回廊トラップもしかけてるから出口にたどり着けるかも不明だけど♪
『夜』の変異したサキュバスを始めとしたエロトラップでコーディリアと水神達を快楽属性攻撃で蹂躙しエナジーを略奪し捕食するわよ♡
なお、オーラ防御で各種耐性を高めての深海適応、巣潜りでの水中機動による水中戦にも『夜』達は対応してるので大洪水はやり過ごせるし、聖域はハッキングして『夜』に上書き☆



「――『我が身は不可説不可説転もの数多の真なる『夜(デモン)』に変じる。『夜』が生み出すは我が精神を具象化せし欲望の迷宮なり』……」

「……ちょ、ちょっと……ここ何処よー!?」
 上空が星一つ無い夜空に覆われた迷宮の中で、コーディリアは声の限りに絶叫した。
 島で最強のピュアリィ・ディミヤーナと遭遇し、何度も命の危機を覚えながらもどうにか逃げ延びた矢先、わけの解らない呪文を吟じる少女の声が聞こえたかと思えば、このような場所にコーディリアは放り込まれていたのである。
 コーディリアはあの島の地理を完全に把握していたわけではないが……このような迷宮など、絶対に無かったことくらいは理解していた。
「大体、さっきまであんなに陽が高かったのに、いきなり夜になってるし……普通じゃない、明らかに普通じゃないわっ」
 自分は、何者かから攻撃を受けている――そう判断して、コーディリアは警戒心を跳ね上げた。
「こういう時は先手必勝――」
 コーディリアの背後に、巨大なる竜と女を融合させたような恐ろしげな影が佇立した。慟哭する如き咆哮が上がった後、その影を、コーディリアを中心として莫大にして膨大な量の水が噴き上がり、流れ出す。
 その名も高き大邪神・ティアマトーの召喚による、水の暴威。それは、瞬く間に迷宮を押し流し、辺り一面を更地へと変える……。
「……んぇっ!?」
 ――ことは残念ながら無かった。
 迷宮は何で出来ているのかとんでもなく頑丈で、ティアマトーの大洪水をもってしてもびくともしなかったのである。……それどころか、その後に構築されるはずの彼の邪神の聖域さえも何かに上書きされて力を失っていく……。
「………………」
 コーディリアは、申し訳なさそうに送還されていくティアマトーがせめてもの足しにとばかりに産み落としていった様々な姿形の水の神々と共に、ポカンとするしかない。
 ――その時、コーディリアたちの背後で物音がした。恐る恐る振り返ってみれば、そこに立ち並ぶのは無数の影。背中に蝙蝠の翼を生やし、頭からは山羊のような角を伸ばして、お尻からは先の尖った尻尾をふりふりとさせている……絵に描いたような女悪魔・サキュバスの軍団。
 ……衣装は、昨今の流行りを踏襲したか逆バニーで統一されていた。その、両腕両脚は布で包まれているのに、乳房やお尻やお腹やもっと恥ずかしい所まで丸見えという狂気染みた格好に――コーディリアは『立ち向かう』という選択肢を放棄する。
「ぃいやぁああああっっ、逃げるわよ!!」
 真っ先に駆け出したコーディリアを先頭に、水神たちもその後に続く……が。
 ウィィイインッ……ガシッ……ウィィイインッ……ボトッ。
 ……突如上空から飛来したUFOより伸びたマジックハンド染みた手がコーディリアと水神たちを掴み、最初の地点まで戻してしまう。そこでは、逆バニーのサキュバスたちが「Welcome!」とばかりに両腕を広げていた。
「……ぃ、やぁぁああああああああああっっ!?」
 再度逃げ出すコーディリアと水神たち。迷宮の道を右に曲がって左に曲がって……ここまで来れば振り切れたかと立ち止まった瞬間、そこの床がビヨヨ~ンッとスプリングで跳ね上がって空中へと飛ばされる。その落下地点では、例によって逆バニーのサキュバスたちが「Welcome!」と……。
「何なのこの迷宮はー!?」
 あちらへ逃げてもこちらへ逃げても、結局はスタート地点に居るサキュバスたちの許へ戻されるコーディリアたち。……披露した水神たちが、一体、また一体とサキュバスたちに捕獲され、性的な意味で捕食されていく……。
「やぁああああっ! いやぁああああああっっ!! 私はまだ綺麗な身体でいたいのー!!」
 とうとう一人だけになってしまったコーディリアは、その時になって真っ直ぐな通路の先に『EXIT』と記された扉を見付ける。『出口』という希望を見出した彼女は、脇目も振らずにそこ目掛けて全力疾走した。
「あと少し、あと少し、あと少し、あと少しぃ……!」
 ……なのだが、一向に出口に近付けないコーディリア。ふと気が付けば、足元の床がベルトコンベアーのように後ろに向かって動いていた。段々と速度を増していくそれのせいで、コーディリアはじりじりと後方へと下がっていく。そして、彼女の耳に届く黄色い歓声……。
「……ひっ……!?」
 ベルトコンベアーの床の先で、待ち受けているのは逆バニーサキュバス軍団。肩越しにチラリと振り向いてそれを目撃してしまったコーディリアは、涙目になりながら走る速度を上げて、上げて……。
「やだ……やだぁっ……!!」
 ……それでも、ベルトコンベアーがスピードを上げるペースの方が早い。ついには、コーディリアはツルッと足を滑らせてしまい、顔面から床にダイブ。そのまま、床の流れに沿って後ろへ、後ろへと運ばれていった……。
「で……出口……嫌、いやぁああああああああああっっ……!?」
 ……憐れ、コーディリアは逆バニーのサキュバスたちに取っ捕まった。
「あぁっ! やぁぁっ!! ぃやぁぁああああああああああっっっっ!!」
 裾のすり切れた青の衣装を剥がされて、素肌をまさぐられるコーディリア。涙を零し、悲痛な声を上げる彼女に対して、運命はあまりにも残酷だった……。
 逆バニーたちがコーディリアを仰向けに押さえ付け、サキュバスたちが彼女の両脚を最大限に開かせる。生まれたままの姿の女コンキスタドールは、最も大切で恥ずかしい箇所を晒されてしまい……。
 ……その前に、銀の髪をした赤い瞳の魔少女――アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)が進み出る。正確に言えば、無量大数の5400講乗の『夜(デモン)』……そう呼ばれる概念存在で構成されたこの迷宮内に出現するアリスは、本体を模した分身に過ぎないのであるが……そこはこの際ほぼ関係無い。何せ、これからコーディリアの身に降り掛かる悲劇は、本体のアリスだろうと分身のアリスだろうと変わりなかったはずであるから。
 優しげに微笑んだアリスの分身は、こちらも再現されたアリスと共生する触手型バイオモンスターをスカートの中からうぞうぞと覗かせる。
「ひっ……やだっ……いやああああああああああっっ……!?」
 コーディリアの泣き喚く声が何秒か聞こえた後――彼女のたった一つしかない大切なものが散らされる音が、確かにした……。

成功 🔵​🔵​🔴​

イデアール・モラクス
ふむ、あれがボスか…思ってたより可愛らしいメスじゃないか……クククク。

・蹂躙
UC【魔剣の女帝】にて真の姿となり、下半身に『武器改造』で肉の巨槍を生やしてピュアリィ達と共に『切り込む』
迎撃を繰り出してきたら『全力魔法』の力で威力を増した魔剣を無尽蔵に召喚し『乱れ撃ち』『一斉発射』で雨霰と射出、圧倒的弾幕の『範囲攻撃』と成して『制圧射撃』をかけ『武器受け』で相殺。
「タップリ可愛がってやる❤️」
そしてピュアリィ達と連携して飽和攻撃を行い、まず私が下半身の巨槍で『串刺し』にし『蹂躙』してから、コーディリアの下半身にも『武器改造』で肉槍を生やしてピュアリィ達に『蹂躙』させてやる。

※アドリブ歓迎、NG無し



 ……島全体を覆っていた、ユーベルコードによる迷宮が解除される。
 現実の島内、元々居た森林区域へと帰還を果たしたコーディリアは……とにかく酷い有様であった。
 どうにか取り返した衣服はほとんどボロ切れと化しており、コーディリアの身体を満足に隠すことが出来ていない。そして、その隠し切れていない彼女の身体には……見るも無惨な凌辱の痕跡がはっきりと刻まれていた。
「……っ……ひぐっ……ひっ、ひぐっ……ぅ、うええっ……」
 地に伏して我が身を掻き抱き、嗚咽を漏らすコーディリア。その姿は、これが本当に凶悪なコンキスタドールなのかと疑わしくなるほどに弱々しく、痛々しい……。良識のある猟兵ならば、この段階で彼女を討ち取ることは躊躇ってしまったであろう。
 ……ただ、生憎なことに……。
 ――続いてコーディリアの前に現れた猟兵も、直前の者と同じく良識などというものとは無縁の輩であった。
「ふむ、あれがボスか……思ってたより可愛らしいメスじゃないか……クククク」
 暴力衝動を隠しもしない声が響き、コーディリアがビクッと震え上がった。涙に塗れ、くしゃくしゃに歪んだオブリビオンの娘の顔が向けられた先には……露出過多な鎧を纏い、本来漆黒である髪を銀色に変貌させたイデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)の真の姿があったのである。
「……ひっ……ゃ……ぃやぁぁ……」
 怯えた声を発し、自らを庇うようにボロボロの服を押さえ、尻餅をついた姿勢で後退るコーディリア。その仕草に、イデアールは嗜虐心をくすぐられた様子で舌なめずりをした。自分が従えたピュアリィたちと共に、コンキスタドールの方へ切り込む。
 ……『魔の海域』と呼ばれ、恐れられた面影など最早無いコーディリアが、普通の少女と何ら変わらない悲鳴を上げた。
 意識してのことではない、ほぼ反射的なものだろう……コーディリアがティアマトーという名の邪神を召喚するが、真の姿を解放して力が高まったイデアールには些末事である。彼女は魔なる剣を無尽蔵に召喚し、弾幕のように撃ち出すと、邪神が大津波を発生させるよりも早く現世より雲散霧消させた。
 ……ティアマトーという守り手を失ったコーディリアを捕まえることは、今のイデアールには赤子の手を捻るよりも簡単なことである。
「タップリ可愛がってやる❤」
「いやぁああああああっ! やだぁああああああああっ!! ぃいやぁぁああああああああああっっ……!!」
 自分の上に覆い被さってきたイデアールに対し、コーディリアは腕と脚をバタつかせまくって抵抗するが、真の姿となった猟兵の前に、それはあまりに儚いものであった。
「ククク……見ろ。これが今からコーディリアのここに入るのだぞぉ……」
「っっ……!?」
 イデアールが、この島に来てからずっと生やし続けている股間の肉の巨槍。それを目にした瞬間、コーディリアの顔は大きく引き攣り、瞳からは新たな大粒の雫が零れ始める。幼子のように泣き喚く彼女を、イデアールは躊躇なく串刺しにした。
「~~~~~~~~~~~~っっっっ!?」
 コーディリアが声にならない絶叫を上げる。
「クク……きつくて良い感じだ……。別の猟兵に先を越されたのは残念だったがなぁ……!」
「っ……ぁ……っっぁあっ……!!」
 眉間に深い皺を刻み、苦痛に喘ぐコーディリア。それに構わずイデアールは、己の腰を乱暴に動かした。肉が裂け、さらなる血が滲む音が、両者の結合部より奏でられる。
 ……イデアールは「可愛がってやる」と言っていたが……それはあくまでも彼女の主観に過ぎない。コーディリアにとっては、痛みと苦しみしかない怖気が走るような行為を強制されているに他ならないのだろう……。本来なら可憐な、愛らしさすら覚える容姿をしたコンキスタドールの口からは、まともな感性の持ち主であれば耳を塞ぎたくなるような泣き声が上がっている。
「そらっ、そらぁっ! どうだ……そろそろ良くなってきたんじゃないか……?」
「ぅえぇぇ……ぅぐっ……びぇええええっっ……!!」
 イデアールの揶揄とは裏腹に、コーディリアからは僅かばかりでも快楽を感じているような反応は見られない。……そもそも、それがまともな反応だ。望まぬ相手に無理矢理身体を奪われて、それで悦ぶなど……普通の女性には本来あり得ないのである。
 ――一部の女性猟兵の間ではあり得てしまうことが非常に嘆かわしいが。
 閑話休題。
 何にせよ、実のところイデアールにとっては、コーディリアが自分との行為で苦痛を感じていようが快楽を覚えていようが些事に過ぎなかった。イデアールにとって大事なのは、自分自身が楽しいか否か。己の欲望のままにただ壊し、犯し、奪い尽くす……それのみなのである。コーディリアという娘が自分との行為の果てに壊れてしまおうが、一向に構わないのだ。
 だから――より自分が楽しくなるように、イデアールは改造を行う。
「クククク……イイモノをくれてやろう、コーディリア!」
「っっっっ……!! 痛いっ! 痛いぃっっ……!!」
 コーディリアの女陰の上部にある突起を無遠慮に掴み、イデアールは魔力を流し込んでやった。激痛に呻くコーディリア……彼女の股間から、イデアールに生えているのと同じ肉の槍が伸びてくる。
「ああああああっっ!? 何、何これぇっ!? 気持ち悪い、気持ち悪いっっ……!!」
「そう嫌ってやるな。試してみると意外に悪くないものだぞ? ――さあ、ピュアリィたちよ! この女を存分に蹂躙していいぞ!!」
 イデアールに従うピュアリィたちから歓声が上がる。……イデアールという『壊れた』猟兵に好んで従っているような者たちだ。この島のピュアリィたちの中でも一際『壊れた』者たちである。示されたコーディリアの肉杭に、我先にと群がっていった。
「いやぁぁああああああああああっっ!! 誰か……誰でもいいからっ……助けてぇっっ……!!」
 コーディリアの懇願に応えてくれる者は、この場には居ない。とっくに心が折れているコンキスタドールの少女は、悪逆なる異端の猟兵の玩具としていたぶられ続けるのであった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
感傷に浸るのはコーディリアを討ってからだ!

漆式で紅狐様召喚。
ラミアの長の娘(名前が欲しい)に案内を頼み相乗りで追撃するぜ

姿を捉えたら符から雷撃―電撃属性攻撃を飛ばし先制攻撃。
娘を降ろして不意打ちを頼む

ダッシュで残像を発生させて水刃を引き付ける。
大量を操作すりゃ当然術者も疲労するはず。
機を見て雷撃で盾を向けさせ――ラミアの不意打ちの出番だ。
合わせて紅狐様の炎爪を見舞うぜ。
2combination!だぜ

子供を嗾けた屑に慈悲はない。
毒使い技能で、手持ち一番強烈な媚薬『繁殖用』を傷口に垂らし、悶絶状態を大理石の剣で斬りつけ石にしてやる。
死ねると思うなよ

あとは社を建てて殺めた孤児達を弔うぜ。
…ごめんな


ロベリア・アナスタシア
(アドリブ絡み歓迎、お色気バッチコイ)
おぉっと逃がさないわよ、最後は御本命を頂くって決めたんだから♪
とりあえず手籠めにした水精霊ちゃん達に【オネガイ❤】して
水精霊達に彼女が逃げる先を聞き込み、飛行できるピュアリィ達に
先回りして貰うわ。
…でもまだ倒さないでね、私が追い付いてからが本番よ♪
自作した媚薬(UC)を大量に準備、盾を構えてきたらポイポイっと
出鱈目に投げつけてあげる♪
ウフフ…、別に当てなくても液体の香りを吸えば体にクルのよ?
ついでに貴方の使う水に混ざれば上場ね♪
そして動けなくなった所で、美味しく残さず最後まで頂きます❤

…ムッ、エロモンスターなんて失礼ね。せめて『美魔嬢』と呼びなさい♪


ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ絡み歓迎)
…何か同情したくなるな、コーディリアとかいう奴に。
…とは言え相手はオブリビオン、無視する訳に行かない…。
という事で死に体にムチ打ち、ハーピィ達に頼んで移動するのだが。

その先からまたひどかった。(女難体質)
ハーピィが降ろした先でまさかのコーディリアと正面衝突
その勢いで両者転倒
…何が有ったのか、コーディリアに跨られる形というどう見ても
あれな姿勢(何ならそのまま繋がってしまったでも可)
その後、理不尽にメガロドン呼ばれて死にそうになり
其処へハーピィ母子が到着、パパ(ルトル)の窮地に怒り爆発
必殺のハーピィキック炸裂!

…以上、ってアレ…俺何もしてない、只の骨折り損!!



 ……四王天・燦(月夜の翼・f04448)の表情は今、苦渋に満ちていた。
「…………」
 彼女の瞼の裏には、自身の手で殺め、骸の海へと還したセイレーンの孤児達の姿が浮かんでいる。……燦自身が遭遇したセイレーンたちは、ほとんどがユーベルコードにて彼女の内へと取り込まれ、眠りに就いているのだが……全ての者をそう出来なかったことに、燦は深い後悔を覚えていた……。
「……燦様……」
 燦が交流を持ったラミアの村の長の娘・ミュセルが心配そうな眼差しを向ける。それを察し、燦は首を横に振った。
(感傷に浸るのは後回しだ。それは――コーディリアを討ってからだ!)
 セイレーンの孤児達のような子供をいいように操り、こちらへとけしかけた屑……そう認識するコーディリアを討ち果たさねば、燦は胸の内のやるせなさに身を裂かれてしまいそうであった。
「『御狐・燦の狐火をもって贄となせ。紅蓮の鳥居潜りて、おいでませ紅狐様!』」
 祈祷の文言を紡ぎ、燦は紅蓮の毛皮を纏う巨狐を召喚し、その背中に跨る。次いで、ミュセルに向かって手を差し伸べた。
「ごめん、案内を頼みたいんだ! アタシと紅狐様は、まだこの島の地形に不慣れだからさ」
「は、はいっ!」
 燦に紅狐の上へと引っ張り上げられたミュセルは、頬を薄っすらと赤らめて紅狐の背中を撫でた。……先の一件で紅狐に『可愛がって』もらっていたミュセル。彼女の微笑ましい反応に燦は少しだけ笑みを零す。
 そうして、燦とミュセルを乗せた紅狐はコーディリアを追って疾走を開始したのであった。……その先で、燦は余計に胸を掻き乱される事態に遭遇することを、まだ知らない……。

 ――その頃、当のコーディリアはというと……。
「……うぅっ……ひぐっ…………ぅ、うぇっ……!」
 気を抜くとまた零れてしまいそうな涙を必死で堪え、島の外へ向かって走っていた。……その速度は決して速くはない。本当に……一般人の少女よりも遅いくらいだろう。
 そうなっている理由は、ハーピーを中心とした飛行可能なピュアリィたちに追い付かれ、進行を妨害されているから……というだけではない。上体はフラフラと揺れ動き、膝はガクガクと震えて、相当に疲弊しているのが明らかなのである。……どうにか身体に引っ掛かっているだけのボロボロの衣服や、その下から覗く痣やすり傷に塗れ、様々な体液に汚れた肌を見れば、おのずと解ってしまうはずだ。彼女が……性的な辱めを受けた直後であるということは。
 ……ピュアリィたちも、そんなコーディリアの様相に流石に追撃の手が緩んでいる。如何に自分たちを望まぬ掟で束縛し、苦しめた相手とはいえ……逆に、それ以上の実害がピュアリィたち自身にあったわけではないのだ。今のコーディリアを見て「ざまぁみろ」と思えるようなピュアリィは、元がモンスターである彼女たちの中でも少数派である。
「……ど、どうしよう……?」
「どうしようって言われても……」
「逃がすわけにはいかないけど、だからって――」
 そんな風に、ピュアリィたちにも迷いが生じている中――空気なんて一切読まずに彼女は訪れた。
「――ピュアリィちゃんたち、倒さないでいてくれてありがとぉ♪ 私が追い付いたここからが本番よ☆」
 黒いマントを翻し、豊満な乳房をビキニのトップスから溢れそうなほど弾ませて登場したのはロベリア・アナスタシア(『快楽』と『影』と『媚薬』を司る美魔嬢・f23913)だった。ピュアリィたちは、彼女に頼まれてコーディリアを足止めしていたのである。既に表情が淫蕩に蕩けているロベリアを目撃して、コーディリアは「ひっ……!?」と恐怖の声を漏らした。……全身の震えが可哀想なほどに強まり、一歩、また一歩とロベリアから距離を取る――が。
「おぉっと逃がさないわよ、最後は御本命を頂くって決めたんだから♪」
「ぃ……いやぁああああああっっ……!?」
 ロベリアから完璧にロックオンされていると悟り、コーディリアはポロポロと涙の粒を零して自分の前に水の盾を構築する。それに対し、ロベリアはとっくに対策を練っていた。
「そぉれ、ポイポイッと♪」
 小瓶を次から次へと取り出し、コーディリアに向けて投擲するロベリア。小瓶は水の盾にぶつかるとあっさりと砕けて中身をぶちまけた。……辺りに甘ったるい匂いが立ち込めていく……。それは、ロベリアが得意中の得意とする調合物……媚薬であった。
「ウフフ……別に当てなくても液体の香りを吸えば身体にクルのよ? ついでに貴方の使う水に混ざれば上々ね♪」
 上機嫌に呟くロベリアの言葉通り……気化した媚薬を吸い込んだコーディリアの頬が見る見る上気して、腰から力が抜けたように尻餅をついた。水の盾もその形を保てなくなり、崩れて地面へと広がっていく……。
 頃合いと見て、ロベリアは弾むような足取りでコーディリアに近付いた。
「そ・れ・で・は――美味しく残さず最後まで頂きます❤」
 いざ、実食――と、ロベリアが臨もうとした……瞬間だった。
「――い、居たっ。あそこか!」
「……え? マスター!?」
 上空から鶴の要素を持つハーピー・鶴女の母娘によって運ばれてきた男が一人。……ロベリアとも関わりが深い、ルトルファス・ルーテルガイド(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)であった。黒い長髪と赤褐色の外套をなびかせて空中を進んでいた彼は、その刹那、鶴女の母娘の「あっ」という声を聞く。ルトルファスを掴む彼女たちの手が滑ったのである。青年の身体は虚空へと投げ出された。
「ちょ……ぉぉおおおおおおっ……!?」
「あぁんっ、マスターってば……!」
 自分の方へと落下してくるルトルファスに、ロベリアは思わず逃げた。が、同じくその地点に居たコーディリアはそうもいかない。ただでさえ消耗していた身体に媚薬という劇物が与えられ、動くこともままならなくなっていたのである。必然的にルトルファスとコーディリアは激しく激突し、絡み合うようにして地面をゴロゴロと転がった。
「『……どうして、こうなるんだ!?』」
 気が付けば、地面に仰向けに横たわったルトルファスの腰の上に、コーディリアが跨る姿勢となっていた。見るからにアレな体勢であり、ルトルファスは本当によく自分へと降り掛かる女難がまた来たのかと嘆いたが――直後に違和感を覚える。
(……震えている……?)
 ルトルファスは、自分の上に乗っているコーディリアがカチカチと歯を鳴らしているのを見た。というか、ここまで間近で目にすれば彼とていくら何でも悟る。彼女の肉体に明確に残る凌辱の痕……自分たちが接触するよりも前に、コーディリアが……恐らくは他の猟兵に、言葉にするのもおぞましい所業を受けたことは。
「……っ……まずいっ……」
 ルトルファスは『女難の不幸体質』のせいで色々とアレなことに巻き込まれ易い男だが、本質的には良識ある人間である。だからこそ解った。事故のような形でとはいえ、自分がコーディリアに触れてしまったことがどれだけ彼女の負荷になっているか。……相手がこの島に理不尽を強いていたコンキスタドールだとしても、精神的にも肉体的にも追い詰められている女性をますます追い詰めるような真似を、彼は出来ない。
 ピュアリィたちにもセイレーンたちにも絞られまくって消耗の激しい身体に鞭打って、ルトルファスはコーディリアから離れようとする――が。
「……ぅぎ、ああああああああああああああああっっ!!」
「くっ……!?」
 コーディリアの心が限界を迎える方が早かった。周囲の空間がぐにゃりと歪み、巨大な鮫の霊体が縦横無尽に召喚される。至近に居たルトルファスが真っ先に喰らい付かれ、強引にコーディリアから引き離された。
 ……そこに、間が悪いことにルトルファスを落としてしまった鶴女の母娘も舞い戻ってくる。巨大鮫・メガロドンの霊に噛み付かれているルトルファスの姿に、彼を『パパ』と呼び慕う彼女たちは一気に激昂した。
「……っ、待――」
 ルトルファスの制止の声はメガロドンの群れの中に掻き消える。急降下した鶴女の母娘たちは、その勢いのままコーディリアに痛烈な蹴りを浴びせた。幼児に放り投げられた人形の如く、傷だらけのコンキスタドールの娘が吹き飛ぶ。……あまりに、あまりに運が悪いことに、その先には……。
「やった♪ 今度こそ頂きます❤」
 ……性欲を暴走させているロベリアが居たのである。
「ロ……ロベリア、待――」
「――パパ、大丈夫!?」
「良かった……あなたに何かあったら……」
 コーディリアが痛撃を受けたショックで、メガロドンたちの召喚は解除されていた。自由になったルトルファスは今度こそ制止の声を上げようとしたが――そこに鶴女の母娘が飛び込んでくる。二人に揉みくちゃにされ……どさくさ紛れにまたコトに及ばれようとされて、ルトルファスは今度も声を上げられない。
「あっ、あんっ❤ 堪らないわ❤」
「やぁああああっ! もうやだぁああああああっ!! やだっ、嫌なのっ、やめてよぉぉおおおおおおおおおおっっ!!」
(本気で……解らないのか、ロベリア!?)
 ルトルファスは胸中で絶叫する。ロベリアに弄ばれているコーディリアの悲鳴は、本当に苦痛と恐怖に満ちたものであった。……ロベリアが、自分の自信作である媚薬をコーディリアに吸引させていたこともまずかったのかもしれない。自分の媚薬を摂取して気持ち良くならない者など居ないと、ロベリアは確信していたのだから。
 けれど……媚薬というのはあくまでも『肉体的な』快感を強めるだけのものである。その上で強まった快感を『喜悦』として認識出来るかは、『精神的な』要因に大きく左右される。
 ……ここに至るまでに、逃げ場の無い迷宮へと監禁されて純潔を強奪され、そこから出られたと思った直後に暴力によって再び身体を蹂躙されたコーディリア……。コンキスタドールとはいえ、心根は卑猥なものを嫌厭する純な乙女だった彼女は、クスリ漬けにされて三度も我が身を辱められることを喜悦と感じるなど、到底出来るはずが無かったのだ。
 厳密に言えば、ロベリアだけの責任ではない。状況もタイミングも悪かった。……それでも――コーディリアという娘の心に、とどめを刺したのは間違いなくロベリアである。
(……同情したくなる、コーディリアという奴に……!!)
 鶴女の母娘に絡み付かれながら、心の底からコーディリアへと同情心を抱いて……ルトルファスは一人の少女の精神が決定的に壊れていく叫びを聞く羽目になった……。
 ――そして、その時は来たる。
「……んきゃあっ!?」
 素っ頓狂な声を上げ、ロベリアが圧し掛かっていたコーディリアの上から慌てて飛び退いた。彼女の頬に赤い線を引いたのは、水で形作られた剣。……同じ物が、天を覆い尽くさんばかりに上空を舞っている……。
 ゆらり、と。幽鬼のように身を起こしたコーディリアの顔を見て、ロベリアの背筋を絶対零度の悪寒が駆け上がった。……ガラス玉のような瞳。一切の表情が消えた顔面……。真に、この世のものとは思えない。
 とうとう壊れ切ってしまったコンキスタドールの少女に、ルトルファスは胸中で暴れ回る何かが口から飛び出してしまいそうだった。
 ――だが、状況は極めてまず過ぎる。
 ルトルファスは、そもそも今は戦える体調ではない。ロベリアは、何がどうなっているのか理解していない。そんな彼らの前に――ありとあらゆるリミッターが外れてしまったボス級のコンキスタドール。……鶴女の母娘を始め、ピュアリィたちはもう『コレ』相手には戦力にならないだろう。
(万事休すか……!!)
 ルトルファスが奥歯を砕けんばかりに噛み締めた――その時だった。
 龍を思わせる稲妻がコーディリアへと閃く。それ自体は水の刃で切り払われたが、残像すら伴う速度でその横を走り抜けた影があった。灰の長髪をなびかせたしなやかな痩躯――燦である。
「コーディリアッッ!!」
 胸の内で荒れ狂う、殺めてしまったセイレーンの孤児達への罪悪感のまま……燦は手にした霊符より次々に雷光を放った。コーディリアは上空より呼び寄せた水刃の群れでそれをいなしつつ、燦自身にも迎撃の為に水刃を雨の如く降らせる。燦は迫る刃の豪雨をより加速して置き去りにした。
 ……ある意味精神が肉体を凌駕した状態にあるとはいえ、今の満身創痍のコーディリアでは燦の高速の体動に段々と対応出来なくなっていく。水の刃の精度が下がり、お互いに衝突することが多くなった。燦の放つ雷撃を水刃だけでは防ぎ切れなくなり、コーディリアは自分の眼前に水の盾も佇立させる。
 ――その瞬間こそ、燦の狙いだった。
「たぁぁっっ!!」
 燦とは別方向の木の陰から、ラミアの長の娘・ミュセルが姿勢低く飛び出してきた。両手にそれぞれ曲刀を握り、踊るようにコーディリアへと向かって振るう。
 さらに、ミュセルと挟撃するように紅狐も茂みから躍り出た。紅蓮の炎を纏う爪が、大気を焦がし、引き裂いてコンキスタドールの娘へと迫る。
「2combination! だぜ」
 鮮血を噴き上げ、肌を焼かれつつ、コーディリアが肢体を渦巻かせた。それでも倒れることは拒んだ彼女へ、燦は既に距離を詰めている。
「手持ちで一番強烈なのだ……心して味わえよ」
 小瓶の蓋を歯で噛んで外し、中身をコーディリアに浴びせる燦。ミュセルに斬られた傷、紅狐に焼かれた傷にそれは染み入って……コーディリアが獣の如き声を上げる。
 何という因果か……燦がコーディリアに掛けた薬も、また媚薬であった。ロベリアのそれと相乗効果を発揮し、コーディリアは剥き出しになった神経に焼けた火箸を当てられたような激感を強制される。
 皮膚を剥ぎ、肉を抉るように身体を掻き毟るコーディリアへ、燦は白い刀身の魔剣を抜き放ち、斬り付けた。
「子供をけしかけた屑に慈悲は無い……楽に死ねると――いや、そもそも死ねると思うなよ」
 コーディリアの左肩に喰い込んだ白の魔剣……そこから、コンキスタドールの身体が徐々に大理石へと変貌していく。『大理石の剣』と呼ばれるそれは、非常に強力な石化の呪詛を秘めていたのだ。
「このまま石にしてやる――なっっ!?」
 ――けれども、そうはならなかった。燦の魔剣が喰らい付くコーディリアの左肩が、その先の左腕ごと分離したのである。……自身の操る水刃によって、コーディリアは我が身を躊躇なく切り分けたのだ。
 燦は反射的に二の太刀を振るおうとしたが――止まる。フラフラと飛び退るコーディリアのボロ切れのような衣の裾が翻って、その内が僅かに見えたのだ。……もう、乾いてしまった……なのに未だに内腿にへばり付く、純潔だった証が。
「……な、何だよ、それ……?」
 熱く煮え滾っていた燦の頭が、ここに来てようやく冷える。そうなれば、彼女にだってすぐに解った。コーディリアが……同じ女性として身の毛もよだつような目に遭わされたのだということは。それも……ほぼ間違い無く燦と同じ猟兵に。
 呆然としたその隙を突かれ……燦は、木々の向こうへ去っていくコーディリアを見送ってしまった。
 ……燦の手が震えて、思わず大理石の剣を取り落とす。
「燦様!」
 ミュセルと紅狐に支えられて、燦は自分の膝が生まれたての小鹿のように震えていることに気付く。のろのろと首を巡らせて……見付けたルトルファスへ、燦は力無く問い掛けた。
「どう、なってるんだよ……?」
「……俺にも全ては把握出来ていない。解っていることだけ話せば――」
 胡坐を掻き、鶴女の母娘の手もやんわりと拒んだルトルファスが語る内容に、燦はついに堪えられなくなり、地面に崩れ落ちた。
 膝を突いた格好で、地面の土を握り締める。
「……ごめんな」
 燦のその謝罪は、コーディリアを討てなかったことを自分が殺めたセイレーンの孤児達へ詫びた……それだけの、はずだった。
 以降は鬼のような形相で黙ってしまった燦とルトルファスを前に、ロベリアだけはわけが解らずにオロオロとしていたのである……。

 コンキスタドール……オブリビオンを追い詰め、片腕を奪い、その精神など完全に壊してやった。その結果だけを見れば、オブリビオンを討つ者――猟兵として、充分な戦果である。成功に他ならない。
 ……なのに、どうしてこんなにも、胸の中が苦いのだろう……?

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ヴィクトーリヤ・ルビンスカヤ
【恋華荘】
※ユベコで分裂
※アルラウネ用召喚技等作成予定、名前・容姿(花の品種)希望

◆クト
まさか首魁の娘が逃げるなんて思わなかったのよ…
コーティちゃん、海岸へ早く抜ける道、知らないかしら?
後でご褒美あげるし、りんごお姉さまも褒めてくれるから…ねっ♪
(【愛に吠える白百合の獣、金の爪は万里を駆ける】の発動は一任)

◆トーリ
【ダッシュ】で追いつき【読心術】で逃走方向へ先回り
首魁を捕縛・無力化の後、ピュアリィさん達に突き出しますわ

アルラウネさん、貴女の名をお聞かせ下さいな
何故って、気に入ったから…ではダメです?

んふぁっ…さぁ、二人でいちごさんと遊びましょう…♡
(操り人形の様に己の裸身へ妖しく蔦を絡ませる)


彩波・いちご
【恋華荘】
やたら懐かれた兎のピュアリィ(名づけ希望)に絡まれながら
流江さんと合流して、コーディリア包囲網を敷きます

「ついてくるとか言われても…って、あっ!?」
が、兎さんに絡まれ注意散漫になって、流江さんを巻き込んで転んで
…開脚してスカート捲れた貞操帯が眼前に…
「あ、触手が勝手に…」
そして『コネクトテンタクルス』が貞操帯の鍵を外して
目の前にあそこがぱっくりと
「あわわ…すみませんっ!?」
慌てた結果、メガリスをさらに押し込んだり…抜こうと無我夢中で触ったり…全部余さず見てしまったり…色々してしまったり…

さらに兎さんや他の皆さんに襲われて色々と包囲どころじゃなくなったり!?

戦いどうなったんですかぁ!?


黒岩・りんご
【恋華荘】
寮の皆さんもピュアリィ達もすっかり盛ってしまって(苦笑
ここは大人のわたくしが何とかするしかないですかね?
ピュアリィ達にこの島の地形を確認してコーディリア包囲網を指示しましょう

クトさんやピュアリィ達が懐いてくる分には指で弄って気持ちよくさせてガス抜きしてあげますけどね?(くす

コーディリアには【幼き魔王の群体自動人形】プチたちを放ちましょう
「プチたち、コーディリアさんも気持ちよくさせてあげてくださいな?」
わたくしのテクを扱うプチたち相手にいつまで耐えられるかしら?
それともこの手で落としてあげましょうか?

…いちごさんに群がって溢れた娘たちを慰めてあげてもいいですけどねぇ…?(くす


織笠・アシュリン
恋華荘】

「はぁっ……あつぅい」
いちごがしてくれた余韻を味わいたい……けど、仕事忘れちゃダメ!
内股になりつつもコンキスタドールを追うよ
「終わったら、ご褒美とかくれるかな……」
だめだ あたし 脳内が まだ桃色

「えっと、猟兵やピュアリィの目撃報告を集めると……」
【動物と話す】で動物の目撃方法も加えて【情報収集】!
この状況ならこっちしかないね……!

ピュアリィの力も借りて敵の進路に先回りする!
けど、はちみつとか貞操帯とかいつものいちごとか、周囲が結構とらぶってる!?
「逃げられないよ……!」(とらぶるから)
ああもう、もうコーディリアも巻き込むしかないね!
ピュアリィの力も借りて乱戦に(意味深)


白雪・まゆ
【恋華荘】

うふふふふふ……。
こんなことになる原因を作った元凶は、逃がさないのです。

捕まえたらピュアリィさんたちに引き渡す条件で、同盟を締結して、
コーディリアさんを島から出さずに捕まえますのです。

【Cannonball Crush】に【気絶攻撃】を乗せて、
しっかり生け捕りにしたいと思いますのですよ。

捕まえたらお約束通り引き渡して、
それまでのツケを払っていただくのです。

って……え?
な、なんでこちらにも迫ってくるのです?
コーディリアさんだけではあぶれる?
それは、わたしに言われましても!?
「わたしはおねーちゃんのですし!」

逃げようとしても逃げ切れず、
おねーちゃんに見られながら、襲われてしまうのでした。


彩波・流江
【恋華荘】
(アドリブ歓迎です!)

獣砲さんの【野生の勘】と地形情報を合わせて【追跡】
スフィンクスさんには責任持って協力して貰いますよ…あんな大勢の目の前で…っ

途中、恋華荘の皆さんと合流しますが、こんなメガリスを着けてると知られるワケには…
けれどピュアリィさん達といちごさんのとらぶるにより縺れ込んで転倒、メガリスを付けてることをいちごさんの目の前に曝け出す形で知られて…

え、いちごさんの触手が貞操帯に伸びて…あ、外れました…!?
その後、いちごさんのとらぶるが続いてゴーヤを強く押し込まれる事に…恥ずかしいところを余すところなく見られてしまって、恥ずかしすぎて…あうぅ…

この恨みは全て敵さんにぶつけます…


ヴァージニア・アスパシア
【恋華荘】

ベアゼリィがごちそう(意味深)してくれた恩返し?として
追跡に協力してくれるから、一緒に手伝ってもらうよ!

私は彼女から教えてもらったルート…
「掴み取る風」を使って木の上の方を移動するルートで先回り!
恋華荘のみんなも含め包囲網を!

また、ベアゼリィが
「特別製」のハチミツを使った罠も用意してくれてるから
そちらへの誘導もしていくね

敵が上手く罠に引っかかったら続いて奇襲を!
って、ハチミツが私にもついちゃったんだけど!?

そしてそのハチミツは
ほぼトリモチ級の粘り気たっぷりな上に
いけない気持ちを沸かせちゃうもので…

そのままベアゼリィが敵も私もまとめて襲っちゃう!?
しかもそこにいちごさんが…!?



 この島を支配していたコンキスタドール……『魔の海域』コーディリアがこちらへと向かっている――その情報を、哨戒を担当していたハーピーなどの飛行可能なピュアリィたちから聞き、猟兵専用の女子寮・恋華荘の面々は表情を引き締めた。
 コーディリアが他の猟兵たちに足止めを喰らっている間に、彼女たちはこの浜辺まで先回りしていたのである。彼のコンキスタドールを島から逃がさない為に、ここが事実上の最終防衛線となるはずだった。
「まさか首魁の娘が逃げるなんて思わなかったのよ……」
 完全に予想外とばかりに、ヴィクトーリヤ・ルビンスカヤ(スターナイトクルセイダー・f18623)……正確にはその主人格たるクトが首を横に振る。そんなクトには、彼女を『お嫁さん』と主張するボーイッシュなフェルプール・コーティがピッタリとくっ付いていた。恋華荘の一同がいち早くこの浜辺まで辿り着けたのは、そのコーティの案内によるところも大きい。ただ……。
「クトおねーさん♪ ……後で『ご褒美』欲しいにゃあ……❤」
「コーティちゃんてば……仕方ないの。りんごお姉さまも褒めてくれるから……ねっ♪」
「にゃあ……❤」
 ……その代償として、クトはこの後コーティと『非常に濃厚な接触』がありそうである。場合によっては、クトがお姉さまと慕う黒岩・りんご(禁断の果実・f00537)も交えて。そのりんごは、困った風に微笑みながら手をパンパンと打ち鳴らした。
「寮の皆さんもピュアリィたちもすっかり盛ってしまって……ここは大人のわたくしが何とかするしかないですかね?」
 りんごの言う通り……この島における最終決戦を前にしつつ、この場には甘い桃色の空気が漂っていた。『オルタナティブ・ダブル』の効果で今はクトと分離しているヴィクトーリヤの副人格・トーリは、髪にスイートピーの花を咲かせたアルラウネと寄り添っている。花のピュアリィのスレンダーな腰を引き寄せながら、くせの無い紫色の髪から覗く耳へトーリは囁き掛けた。
「アルラウネさん、貴女の名をお聞かせ下さいな」
「あら、何故ですか?」
 トーリの黒髪を指で梳きつつ、アルラウネが悪戯っぽく問い返す。それに、トーリは少しだけ唇を尖らせた。
「何故って、貴女のことが気に入ったから……ではダメです?」
「いいえ、嬉しいですわ。トーリ様は、とても落ち着く匂いがしますし……素敵です。――ビオラですわ。忘れないで下さいましね?」
 トーリの金の視線とアルラウネ……ビオラの紫の視線が絡み合って、どちらともなく顔を綻ばせた。
 我らが恋華荘の管理人、この面子の中で唯一の男の娘である彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)にも、一人のラビシャンが懐いている。レッキス種のウサギのようにピンッと立った大きいウサ耳が特徴で、シャギーの入ったセミロングの銀髪は何とも触り心地が良い。……あと、小柄で細身な割に出る所は出ていて、それを押し付けられているいちごはずっと頬が赤かった。
「ねっ、ねっ、いちごくんっ。少しあっちの岩陰に行かない♪」
「行きませんよ! 決戦の前にナニをするつもりですか!?」
 ……こんな風にいちごにちょっかいを掛ける女子が居れば、普通はヴァージニア・アスパシア(鳴風のジニーと月影の女神・f26243)や織笠・アシュリン(魔女系ネットラジオパーソナリティ・f14609)、それに白雪・まゆ(おねーちゃんの地下室ペット・f25357)が黙ってはいなかっただろうが……彼女たちの方も、今は取り込み中である。
「ジニーちゃんがいっぱい『ご馳走』してくれた恩返しに、わたしも頑張るね~」
「よ、よろしくお願いねっ。……ただ、ご馳走の件はぁぁっ……!」
 ベアゼリィから意味深な発言をされて、ヴァージニアは顔を両手で覆っている。そこからやや離れて、アシュリンはポケーッとしていた。
「はぁっ……あつぅい………………はっ! し、仕事忘れちゃダメ!」
 先の、愛しいいちごとの夢のような交わりを思い出していたのか、アシュリンは内股でもじもじとしていた。頭をブンブンと振って邪念を追い払おうと試みてはいるが……。
「……終わったら、ご褒美とかくれるかな……?」
( だめだ あたし 脳内が まだ桃色 )
 アシュリンの通常状態への復帰は、遥か遠そうであった……。
 ――で、まゆは怖い。
「うふふふふふ……」
 目が据わった彼女は、愛用の特大ハンマーを今も壮絶に素振りしていた。
 ……この島に来てからここまで、何度もその小さく細い身体が壊れそうになるほどに辱められてきたまゆ。もう我慢も限界のようである。
「こんなことになる原因を作った元凶は、逃がさないのです」
(捕まえたらピュアリィさんたちに引き渡す条件で、同盟を締結していますから。うふふふふふ、これまでのツケをしっかりと支払ってもらうのですよコーディリアさんとやら……!!)
 胸中で怨念染みたものを渦巻かせるまゆは、早く普段の明るさを取り戻してほしいところである……。
 そんなこんなで、恋華荘の乙女(一名例外)たちとコーディリアの激突の時が刻一刻と迫るのであった。

 恋華荘側の対コーディリア作戦は、一言で表せば『包囲網を敷いての捕縛』である。協力してくれるハーピーたちに上空からコーディリアの現在地を教えてもらいつつ、恋華荘の猟兵たちは彼女を取り囲むべく散開していった。いちごも移動を開始したのだが、その道中で……。
「……あれ、流江さん?」
「っ!? い、いちごさんっ!?」
 同じく恋華荘に住んでいる猟兵の彩波・流江(不縛神フルエリュト・f25223)と遭遇したのである。
「流江さんもこの島に来られていたんですね」
「え、ええ、そうです、ね……」
 朗らかに挨拶するいちごに対し、流江は何やら歯切れが悪かった。……よく見れば、顔色が真っ赤になったり真っ青になったりとめまぐるしく変化しているし、息も荒い。立っているのもつらいのか、同行している鷲の翼と獅子の要素を持つピュアリィの肩に捕まっている。
「ええと、そちらのピュアリィさんは?」
「アタシはスフィンクスのメリンダだよ。アンタ、流江の知り合い? いやー、この娘ってばアタシがあげたメガリスのせいで――」
「わー! わーっ! わーっ!! 余計なことは言わないで下さい!!」
 メリンダというらしいスフィンクスが、何かいちごに説明しようとしたが――流江がそれを遮った。涙目でメリンダの襟首を掴み、流江は小声で凄む。
「バラしたら……バラしたら本気で許しませんよ……!!」
「お、OK、解ったから落ち着こうよ、流江?」
(どうしたんでしょうか、流江さん……?)
 疑問に思いつつも、いちごとてレッキス種のウサギのようなラビシャン……名前はコロロに今もしがみ付かれている身だ。アレやらコレやらがあったのだろうと何となく察し、それ以上の追及はしないことにする。
 代わりに、いちごは実行されようとしているコーディリア包囲網について、流江とメリンダに教えた。聞けば、流江の方もコーディリアを追跡してきたのだという。恋華荘の作戦には流江たちも加わることになった。
 流江は、ジト目でメリンダを睨む。
「メリンダさんにも責任もって協力してもらいますよ……あんな大勢の目の前で……っ」
「悪かったって……な?」
 そんなやり取りをしている内に……事態は本格的に動き出したようである。
 ――木の枝の上を跳躍し、海へと向かっているコーディリアの後方へと回り込んでいたヴァージニアが、その緑の瞳に問題のコンキスタドールを捉えたのだ。
 ……ただ、少々ヴァージニアも困惑する……。
「ええ……? ここに来るまでに何があったの……!?」
 コーディリアの姿は、ピュアリィたちから聞いていたものとは大きく様変わりしていた。まず……左肩から先が一切無くなっている。その大きな傷口からは、今も相当な出血があった。その上、服もほとんど失われており、ほぼ全裸。それなのに全然煽情的に感じないのは、全身に刀傷や火傷、痣やすり傷が刻まれているからだろう。……足取りもフラフラとしており、満身創痍なのがはっきりと解る。
「……他の猟兵の皆、かなり容赦無くやったのかな……?」
 ……その『容赦の無さ』がどれほどのものであったか……もしもヴァージニアが知っていたら、彼女はこの後の行動を躊躇したかもしれない。
 だが、幸いにも、ヴァージニアがそれを知る機会は……少なくともこの段階では無かった。
 他の者たちも、それぞれコーディリアを視界に捕捉し始める。
「えっと、猟兵やピュアリィ……それに動物たちの目撃情報も集めると……あ、居た……!」
 この島に住まう動物たちとも会話し、コーディリアの細かい位置を探っていたアシュリンも、件のコンキスタドールを青い瞳に収めた。……ただ、ヴァージニアとは違い、コーディリアの斜め前方に位置することとなったアシュリンは、相手の顔を見てぞっとする。
(な……何、あの無表情!? 全然感情の動きが感じられなくて……怖い……)
 微かな恐怖がアシュリンの胸に過ぎるが、この期に及んで作戦を止められるわけが無かった。
 アシュリンとは異なり、角度的にそれを確認出来なかったりんごは、次々に『プチりんごさん』……子供の頃のりんごを模した小型の自動人形を召喚して周囲へ放っている。それらを加え、包囲網をより強固にしようというのだ。同時に、プチりんごさんたちへ以下のように命じている。
「プチたち、コーディリアさんも気持ち良くさせてあげて下さいな」
 プチりんごさんたちは、りんご自身が磨き上げてきたテクニックを宿している。事前の情報から、コーディリアが色事方面には徹底的に疎いだろうと推し量ったりんごはそこを攻めようと考えていたのであった。
(わたくしのテクを扱うプチたち相手に、コーディリアさんはいつまで耐えられるかしら?)
「……それとも、この手で堕としてあげましょうか?」
「あんっ……お姉さまぁ……❤」
「っ❤ にゃっ❤ ふにゃあっ……❤」
「――いえ、今はクトさんとコーティさんにご褒美をあげませんとね」
 りんごが身を潜める岩陰には、クトとコーティも身を隠していた。りんごは二人を両脇にはべらせて、左右の手はそれぞれ彼女たちのショーツの中へと潜り込んでいる。クトの純白の布地、コーティのお魚柄の布地の内で、りんごの指が楽器を奏でるように繊細に蠢いているのが窺えた。その動きに、クトとコーティの喉から甘い旋律が流れる。
「あっ❤ ひゃっ❤ ひゃあぁっ……❤ お、お姉さま……凄いのっ……❤」
「にゃっ❤ にゃあっ❤ にゃあぁぁっ……❤ りんご様……凄いのにゃあっ……❤」
 啼き声ばかりか身体の震えまで同調させるクトとコーティは、今はただりんごに演奏される淫らな楽器だった。そして、その合奏は徐々にクライマックスへと差し掛かっていく……。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……❤ お姉さま……コーティちゃん……❤」
「にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ……❤ りんご様……クトおねーさん……❤」
 下半身の下着を、その中身が透けてしまうほど蜜で濡らしたクトとコーティは、お互いに手をギュッと握り合って盛り上がりの頂点に達する……。
「「っっ、っっっっ、っっ~~~~~~~~~~~~~~~~❤」」
 奇しくも、クトとコーティの絶頂の嬌声が戦端を開く合図となった。
「……何をやっていますの……?」
 主人格の痴態に若干複雑そうな顔で、トーリがコーディリアへと突っ込む。足取りも覚束ないコンキスタドールの娘に、騎士の乙女は簡単に追い付いた。……それなのに、トーリの表情は硬い……。理由はこの一点だ。
(思考が……まるで読めませんわ!?)
 トーリの読心術が、全くコーディリアの心の壁を突破出来ないのだ。……いや、突破出来ないというよりは、そもそも心の中が空っぽのような手応えで……。
 そのせいか、振るわれたトーリの十字剣はいつもよりも鈍い。コーディリアの周囲に具現化した水の剣の群れに受け止められ、逆に反撃の剣舞に押しやられる。
「トーリ様!」
 ……危ういところで、アルラウネのビオラの蔓状の触手にトーリは引き戻された。
「ご無事ですか……?」
「ええ、助かりましたわ。それに、いい方向へ引き戻してくれましたわね」
 トーリがチラリとヴァージニアへアイコンタクトを送る。それを受けたヴァージニアは、さらにトーリの向こうに居るベアゼリィへとアイコンタクトを送った。それに頷いてみせるベアゼリィ。
 そちらの方角には、ベアゼリィが『特別製』のトラップを準備してくれていたのである。恋華荘の作戦は、コーディリアをその罠へと誘い込むことを第一段階とするのだ。
「……喰らいなよ……!」
 既に魔女装束へと変じたアシュリンが狙撃銃・『ウィロー・ブルーム』に乗って舞い上がり、空中からコーディリアを狙撃する。それを受け、コンキスタドールの女はまた一歩だけ罠へと近付いた。
 次いで、プチりんごさんたちもワラワラとコーディリアに向かって殺到する。邪神ティアマトーがコーディリアを守護するように顕現するが、コーディリア自身はまた一歩、トラップの方へと歩みを進める……。
 ――そして、『そこ』を踏み抜いた。
「やったよ~、ジニーちゃん!」
「お手柄だね!」
 歓声を上げるベアゼリィにヴァージニアも親指を立てた。罠自体はごく浅い落とし穴……本当に膝くらいまでしかないのだが、その中にはベアゼリィ特製の蜂蜜が満たされている。それは非常に粘り気が強く、コーディリアをトリモチに捕まった如く捕縛した。
 そこへ走り込むのは――まゆ。
「『砕けない物なんて、ないのです!』」
 気合いに気合いを入れて、まゆは友の形見のバトルハンマーを大きく旋回させた。その重量が遠心力によって加速され、コーディリアの頭部に襲い掛かる。
 ――耳が痛くなるほどの大音量を頭から響かせて、コーディリアは蜂蜜の中へと倒れ込んだ。
「やりました! しっかりと生け捕りにしたのですよ!!」
 まゆがハンマーを掲げて勝利の雄叫びを上げる。トーリもヴァージニアもアシュリンも、顔に安堵の表情を浮かべた。岩陰から出てきたりんごも、ほっと胸を撫で下ろした様子である。
「さて、後はコーディリアさんをピュアリィさんたちに引き渡して……引き渡して……?」
 意気揚々としていたまゆが、ふと気付いて声を尻すぼみにさせる。彼女が思い切り頭部を殴打したコーディリアは……ピクリとも動かない。本当に、ピクリとも動かないのだ。
 ……心配になって、まゆはハンマーの柄でコーディリアをツンツンとつついてみる。……動かない。
 トーリもヴァージニアもアシュリンもコーディリアをつついてみた。……やはりピクリとも動かない。
 近付いてきたりんごが首を傾げて呟いた。
「……もしかして、殺しちゃいました?」
「……ええぇぇええええええっっ!?」
 まゆがハンマーを取り落として素っ頓狂な声を上げる。
 ……まゆが使ったユーベルコード・『Cannonball Crush』は、先のコーディリアのように体勢を崩している相手には『より致命的な箇所』に命中するように出来ていた。まゆ本人はあくまでも気絶させるべく、【気絶攻撃】のスキルも用いていたが……ユーベルコードとスキルでは、ユーベルコードの方が威力は強いわけで……。
「……まゆちゃん、殺しちゃったの?」
「ひぅっ!?」
 まゆが『コーディリアを生け捕りにして引き渡す』ことを条件に同盟を結んでいたピュアリィたちが、彼女の肩を叩いた。ピュアリィたちの眼差しは真に残念そうである。
「折角、今までの鬱憤を晴らせるって楽しみにしてたのに……」
 そう言って、ピュアリィたちはまゆの両腕をガッチリと掴んで拘束した。
「って……え? な、何でこちらに迫ってくるのです?」
「だって……コーディリア死んじゃったから。私たち、あぶれちゃったし」
「それは、わたしに言われ……わたしのせいですけども……」
「そんなわけで、責任取ってね♪」
「いやああああっ!? わたしはおねーちゃんのですし!」
 まゆがジタバタと暴れる中、その『おねーちゃん』こといちごが慌てて駆けてきた。流江たちと出会い、彼女たちへの対応を行っていた結果、動くのが遅れたのである。彼は、蜂蜜の中に沈むコーディリアを見て目を白黒させた。
「……もしかして、もう倒してしまったんですか?」
 仲間たちに頷かれて、いちごは申し訳なさそうな顔になった。
「最後の最後でお役に立てなかったなんて……。お誘いした流江さんたちにも申し訳ないです……」
「え、流江さんも来られていたんですか?」
 りんごが問うたのと同時、メリンダの肩を借りてちょこちょこと歩いてくる流江が見えた。その頼りない足取りに、恋華荘の少女たちは違和感を覚える。
「どうしたんだろう……?」
「何処か怪我でもしたのかな?」
 ヴァージニアとアシュリンが気遣う表情を浮かべるが――そこでいちごに未だ引っ付いていたラビシャンのコロロが彼の腕を引っ張った。
「コーディリアも無事に倒したみたいだから、ちょっとあっちの木の陰へ行こっ。お祝いしてあげる♪」
「遠慮しておきます!」
「というか、何勝手にいちごを誘惑してるの!?」
「いちごさんから離れて!!」
 困ったいちごの様子といくらかの嫉妬から、アシュリンとヴァージニアがコロロをいちごから引き離そうとする。そのくんずほぐれつの結果、いちごとヴァージニアがバランスを崩した。いちごの倒れ込んだ先には流江が居て……。
「わっ!?」「きゃあっ!?」
 いちごに巻き込まれて、流江は彼と一緒に転倒してしまう。……その時、流江のスカートがブワッと大きく空気を孕んだ……。
「……痛た……はっ!?」
 流江が気付いた時にはもう遅い……。彼女のスカートはへその上までまくれ上がり、ついでに脚もM字の形に開かれてしまって、その下半身を覆う貞操帯をその場の全員に目撃されてしまう。
 ……ちょうどそのタイミングで、衣類を整えて岩陰から出てきたクトとコーティもそれを見て目が点になった。
「……へ、変態にゃ!?」
「ちょ、コーティちゃん!」
 思わず言ってしまったコーティをクトがたしなめるが、最早後の祭り。
「……ぅ、うきゃああああああああああああああっっ!?」
 流江は心からの悲鳴を上げるのだった。
 ……その間、いちごが声も上げられないでいたのは理由がある。彼は倒れ込んだ拍子に、ほとんど鼻先に流江の貞操帯があるような状況になっていた。だから……解ってしまったのである。――その貞操帯の内で、流江の股間とお尻の穴へとめり込んでブゥゥンッ……と音を立てている物体があることを。
 それがスイッチとなってしまった。
「……あ、触手が勝手に……!?」
 いちごの影から触手が一本生え、それが流江の貞操帯へと伸びた。何箇所かをもぞもぞとなぞった後、カチャッと音が鳴り、開かないはずの貞操帯の鍵が開く。
 ……で、カパッとご開帳となったわけで……。
 ブゥゥンッ……ブルブルブルッ……ウィィンッ……グネグネッ…!
 ……流江の下半身が今、どうなっているのか……恋華荘の面々は余すところなく目の当たりにした。特にいちごなど被り付きである。
「っっっっっっっっ!?」
「あわわ……すみませんっ!?」
 首から上を噴火寸前の溶岩の色にした流江に平身低頭しながら、いちごは思わず流江の股間を隠そうと手をやってしまった。結果、流江の前の穴に入っていた物が、いちごの手のひらに押されてより奥まで突っ込まれる。
「んきゅぅぅううううううううううううっっ❤」
「る、流江さんっっ!?」
 流江の前の秘穴を占拠していた物体……形状はゴーヤの実型のメガリスが、彼女の赤ちゃんの為の部屋の入口に密着。ドリルのようにそこを穿つ。
「やぁああああっ❤ そこダメですぅっっ❤ そこにまで入られたらっ❤ 私っ❤ 私っ❤ 壊れちゃいますからぁぁっっ……❤」
 いちごの眼前で、流江の腰部がマグニチュード8の大地震を起こしていた。しかも、それを引き起こしてしまったのは自分だと、流石にいちごにも解る。故に、彼は原因を取り除こうとしたのであった。
 流江の秘孔へといちごは指を突っ込み、中のゴーヤを摘んで引き抜こうとする。
「あっ❤ ――ふわぁっ❤ ふわぁぁっ❤ そんなっ……❤ 強……❤ ゆ、ゆっくりお願いしますぅぅっっ……❤」
 流江の中でひたすらに超運動を繰り広げていたゴーヤには、すっかり流江の肉襞が絡み付いていたのである。それをいちごが強引に抜こうとしたものだから……。
「わ、私っ❤ アソコ、めくれちゃいますっ……❤ な、中身っ❤ はみ出ちゃいますぅぅっっ……❤」
 ……やがて、いちごによって湯気を上げるゴーヤが引き抜かれた流江のソコは、ピクピクッと秘肉を震わせながら、穴の底までもいちごの青い双眸に焼き付けてしまったのであった。
 なのだが……これで終わりではない。何せ、流江はお尻の方にももう一つ咥え込んでいるのだから。
「ふぁっ❤ あっ❤ ああぁぁああああああああああああ~~~~~~~~~~~~~~~~っっっっ❤」
 ……ところで、いちごや流江と同じく転倒していたヴァージニアがどうなっていたかというと……。
「――何で私まで蜂蜜の中に!? ちょっ……動けない……!」
 ベアゼリィの特別製蜂蜜トラップの中に巻き込まれていたのであった。トリモチ級の粘り気のせいで、くっ付いた衣服が引っ張られて脱げていく。……しかも……。
「……あっ!? 先っぽ……くっ付いて……んんっ……!」
 ヴァージニアの乳房の先端部もトリモチ蜂蜜にくっ付いてしまったのだ。何とか取ろうとして引っ張るとそこから刺激が電撃のように迸った。
(……な、何か……変、だよ……!?)
 ……実はこの蜂蜜、粘るだけでなくイケナイ気持ちも沸き上がらせる代物で……。
「……ごめ~ん、ジニーちゃん。何かわたしも我慢出来なくなってきちゃった……♪」
「ちょ、ええっ!?」
 そこに、ベアゼリィも乱入してくる。彼女は、ネバネバ蜂蜜をたっぷりと手に取ると、それをヴァージニアの股間へと垂らしていく……。
「ちょ……ちょっと!? な、何する気……?」
「大丈夫~。ちょっとくっ付いて離れられなくなるだけだから♪ んっ……❤」
「んんっ……❤」
 ヴァージニアとベアゼリィの下のお口同士がキスをして……蜂蜜によって離れなくなってしまう。その状態で、ベアゼリィは腰を様々な角度へ蠢かし始めた。
「やっ❤ ひゃっ❤ やぁんっ……❤」
 ベアゼリィの股間の秘花が自分の股間の秘花と擦れ合う度に、ヴァージニアはくすぐったそうに吐息を零した。何とか逃げようと腰をくねらせてみても、蜂蜜で接着された現状ではそれは叶わない。
「んっ、んっ、んっ、んっ……❤」
 ベアゼリィの腰使いが少しずつ激しさを増していく……。
「あっ❤ あっ❤ あんっ❤ あぁっ❤」
 ヴァージニアの身体がピクン、ピクンッと痙攣し、瞳に涙の膜が張り始めた。
「やぁぁっ……❤ これダメぇ……❤ わ、私、溶けちゃぅ……❤ 蕩けちゃぅ……❤」
「うん♪ 一緒にいっぱい蕩けよ~❤」
 下のお口のディープキスを介し、ヴァージニアとベアゼリィはお互いの体温の境界線も曖昧になっていった……。
「「あっ、あっ、あひぃぁああああああああああああああああっっ……❤」」
 ……そんな状況になってしまえば、トーリももう自制する気は無かった。
「んっ、んんっ❤」
「トーリ様……んんっ❤」
 キスしながらトーリとビオラは、お互いの衣類を脱がしていく。……このまま女同士でするのも悪くはないのだが……彼女たちのお目当ては別にあった。――いちごである。
「ええええっ!? トーリさん!?」
「んふぁっ……さぁ、二人でいちごさんと遊びましょう……❤」
「ええ……❤」
 いちごへと迫るトーリの裸身には、ビオラの蔦が妖しく絡まっている。それがトーリの肢体を操り人形のように動かして、いちごへと覆い被さっていくのだ。
「ビオラさんに身体を動かされて……自分が自分の意思ではなくいちごさんを襲っているみたいで、不思議な気分ですの」
「わたくしも、トーリ様の身体をわたくしが使っているみたいで不思議な気分ですわ……」
「私の意思はそこに無いんですか!?」
 いちごの意見はガン無視し、ビオラに操られるトーリがいちごの服を脱がしていく。露わにしたいちごの分身へ、ビオラの植物状の触手が絡まったトーリの繊手が添えられた。優しく撫でさすり、いちごの昂りを増していく。
「はぁっ……こういう技巧もありますのね。勉強になりますわ」
「覚えて、今度はトーリ様ご自身でいちご様にやって差し上げて下さいな」
「ええ、ぜひ♪」
 そうやっていちごの準備を終えたところで、ビオラの触手がトーリを吊り上げた。両脚を大きく開かされたトーリは、アソコもくぱぁっ……とビオラに開かれて……いちごの股間の上へと着陸していく……。
「ふぁぁっ……❤ 凄いですの……深い……❤」
「いちご様の一品、ゆっくりと味わっていきましょう❤」
「あっ、あっ、はぁっ……❤」
 上下ではなく、前後に腰を揺らされて、トーリの女性といちごの男性が甘美な摩擦運動を奏でる。身体を上下に踊らせる腰使いほど激しく高まっていくわけではないが、弱火でトロトロと煮込まれるように、少しずつ昂っていく感覚がなかなかに味があった。
「ビオラさんには、本当に色々と教えてもらえますわね」
「この手の手管には定評があるピュアリィですもの……♪」
 背後からしな垂れ掛かってきたビオラに、トーリは「んっ……❤」と幾度目かのキスを捧げる。
 そんな風にトーリとビオラに襲われているいちごの耳に、まゆの声が届いた。
「……お、おねーちゃん……見ないで下さい、なのです……」
「そんな……まゆさんまで……」
 いちごと同じ仰向けの姿勢にされたまゆは、既に一糸纏わぬ姿であった。彼女の股間に顔を埋めたホワイトハーピーが、一心不乱にそこを舐めている。
「あっ❤ あっ❤ ふわぁぁっっ❤」
「うんっ……お汁いっぱい出てきたよ……❤ 美味しいからもっといっぱい出してね……❤」
「あっ❤ あひっ❤ あひぃっ❤」
 同時に、まゆの股間の一角にある敏感なお豆がホワイトハーピーの羽でこしょこしょとくすぐられた。ビクンッ、ビクンッとまゆの肢体が跳ねる様を、いちごは視界に映す。
「今まで、結構乱暴にされたみたいね。大丈夫、私は優しくしてあげるから、たくさん気持ち良くなって……ね?」
「ひゃっ❤ あっ❤ あぁああっ……❤」
 まゆは、この島では本当に色々と大変なエッチをさせられたが、確かにこのホワイトハーピーは優しい。慈しむような手付きでまゆの敏感な所へ触れてくる。……だが、実のところ、これがまゆにとって一番堪える責め苦であった。
(……お、おねーちゃんに……イクところ……見られちゃうのです……)
 どうにか抵抗しようにも、ホワイトハーピーが変に優しいものだからまゆも強引には振り解くことが出来ず……結果、快感は抑え切れないところまで来てしまっていて……。
「あっ❤ あっ❤ いちごさん……私、イキそうですわ……❤」
「ぅ……うっ……わ、私――」
「おねーちゃん……おねーちゃん……❤」
 そして……トーリ、いちご、まゆは三人揃って意識を昇天させたのであった。
「蜂蜜とか貞操帯とかいつものいちごとか……しゅ、周囲がもう、結構とらぶってる!?」
 戦慄にガクガクと身体を揺らし、アシュリンは何とか事態の打破手段を探していた。……そんな彼女の両肩が背後からそっと掴まれる。
「……り、りんご……?」
「――いえ、いちごさんからあぶれてしまった娘たちを慰めてあげるのもありかと思いまして」
「そっち!? ……ああ、もう――逃げられないよ……!」
 アシュリンはわなわなと震えて……やけっぱちな感じで、倒れたままのコーディリアに襲い掛かった。
「もう、コーディリアも巻き込むしかないね! このままピュアリィの力も借りて乱戦に…………?」
 そうしようとして、気付いてしまう。そのコンキスタドールの娘の身体に刻まれている傷が、『戦闘によるものだけではない』ことに。――瞬間、アシュリンは色々なことに合点がいった。……いってしまう。
「………………」
 アシュリンは、そっとコーディリアから離れると、他の獲物――ピュアリィたちの方へと襲い掛かる。
「本当はいちごとシたいけど! あぶれちゃったから慰めろー!!」
「「「きゃー♪」」」
 ピュアリィたちとキャイキャイ笑いながら、実のところすっかり冷えてしまった頭の中で、アシュリンは思う。
(……いちごたちには教える必要、無いよね?)
 恋華荘の仲間たちは、少しエッチではあるけれど……皆優しいから。……知ればきっと気にしてしまう。
 だから――アシュリンは胸の内にしまった。
 実はフォロー体質である彼女は、その日は自分でもびっくりするくらい積極的に、いちごではないピュアリィたちとも肌を重ねたのである……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

シェフィーネス・ダイアクロイト
アドリブ◎

哀れな(嘲笑
逃げるのは構わん
メガリスを置いていけばの話だが

老海賊の救助終えたならリィファに近道など聞く(情報収集
他猟兵が応戦中なら隠れ蓑に
開幕UC使用
リィファは自分の後ろへ
此方に有利な地形まで誘導
二丁拳銃で制圧射撃

つくづく愚かなコンキスタドールだ
見極めが温い
其れが貴様の運の尽き
ピュアリィ共には私でさえ手を焼いている(精力面でも
貴様では到底、力及ばぬ

海に逃がさず継続ダメージ
一点集中で盾貫通
正確無比
メガリス略奪し一気に蹂躙

The end

未だ此処に眠るメガリスを全て手に入れた訳では無い
…いずれ再び相見える事もあろう
その時までに地位を確立させておけ(底意地悪い笑みは扇で隠す

得たメガリスは懐へ



 時間は、第3章の初めまで遡る……。

 ……実のところ、シェフィーネス・ダイアクロイト(孤高のアイオライト・f26369)は、この島を支配していたコンキスタドール・コーディリアがアジトの古城から逃げ出す瞬間を目撃していたのだ。古城内に残されていたメガリスを回収し、打算的な協力関係にあるピュアリィ・フォクシーヌ族と合流した折に、偶然目にしたのである。
「――哀れな」
 眼鏡の奥の青い瞳を細め、シェフィーネスはコーディリアの無様な逃げっぷりを嘲笑う。……その横に、フォクシーヌの長の娘・リィファがそっと近付き、問い掛けた。
「追われるのですか?」
「無論だ」
 シェフィーネスはコーディリアが背負っていた鞄を思い返し、即答する。
「逃げるのは構わん――メガリスを置いていけば、な」
 即ち――コーディリアがメガリスを持っている以上は、逃がす気は無いということである。
「リィファ、近道を教えろ」
「なら、わたくしがご案内致しましょう。どうかこちらへ……。――皆はその方をお母様の所までお連れしなさい。くれぐれも丁重に」
 シェフィーネスが助け出した老海賊――この島のピュアリィたちの中でも重鎮とされる者たちの父親であるその男を、リィファはきちんとエスコートするように配下たちへ言い含め、自身はシェフィーネスへ同行する。海賊猟兵と狐獣人の娘は、コンキスタドールの女の追跡を開始した……。
 ――そして、時間は現在へと舞い戻る。
「……つくづく愚かなコンキスタドールだ」
 黄昏時を過ぎ、夜の帳に覆われ始めた浜辺をフラフラと歩くコーディリアを眺め、シェフィーネスは心の底からの言葉を紡ぎ出した。
 コーディリアが古城を発ってから今に至るまで、何があったのか……奇しくもシェフィーネスはその全てを目にしたのである。他の猟兵たちを隠れ蓑に、彼らが交戦中に自身の目的を果たすべく、自分の都合の良いように物事を誘導するべく、暗躍し続けた結果だ。
 それによって目の当たりにした他の猟兵の所業の中には、今も彼の後ろに付き従うリィファをして、顔を蒼ざめさせて口元を覆ってしまうようなものもあったが――シェフィーネス自身はそこには特に感慨を持たない。……それらが引き起こした混乱の中でコーディリアの鞄を掠め取ることが出来たのだから、むしろ感謝すらしても良いくらいだった。
(――しないがな)
 コーディリアの鞄から、中にあったいくつかのメガリスを自分の懐へと入れ直して――シェフィーネスは家紋とイニシャルが入った古びた銃と精緻な装飾が施された銀の海賊銃を抜き、コーディリアへと構える。淡々と、シェフィーネスは言ってやった。
「見極めが温い」
 コーディリアは、逃げるつもりならもっと早くにこの島から逃げるべきであった。猟兵たちがこの島へと来た時点で、既に彼女は手遅れだったのである。
「それが貴様の運の尽きだ」
 それに――と、シェフィーネスはもう一つ付け加えた。
「見極めが温いというなら、そもそもこの島を選んだこと自体が温過ぎる」
 何故なら、この島にはピュアリィたちが居たからだ。
(……ピュアリィ共には、私でさえ手を焼いている)
 背後にリィファの目もある以上、シェフィーネスはおくびにも出さないが……。
「貴様では到底、力及ばぬ」
 断言して、シェフィーネスは今のコーディリアの頭の天辺から爪先までを観察した。……全身傷だらけで、左腕など肩口から無くなっている。頭部に負った傷も深く、何故未だ動けているのか、不思議なくらいであった。
 だが、それ以上に、心の傷はずっと深いのだろう。この距離で、シェフィーネスと3mと離れていないこの距離にもかかわらず、コーディリアはシェフィーネスの声にも向けた銃口にも無反応で……海岸線沿いをのたのたと歩くだけ。
 だから――どういう形であれ、自分に気付いていない……気付く為の心がとっくに死んでいるコーディリアに対して、シェフィーネスが引導を渡すのは極めて簡単だった。
 銃声は一つ……。
 ……一つに重なって聞こえるほどの速度で連射された銃弾が、一発も外れること無くコーディリアの頭蓋へ吸い込まれる。
 仮に、コーディリアが何かの弾みで水の盾を構築したとしても、それごと貫くことを想定した弾丸の嵐――それは、結局張られることの無かった水盾の妨害を受けること無く、コンキスタドールの娘の首から上を吹き飛ばした。
「フンッ……」
 実につまらなそうな顔で、シェフィーネスは頭部の無くなったコンキスタドールの死体を、目の前の海へと蹴り入れた。引いていく波に運ばれて、その骸はこのグリードオーシャンの何処かへと帰っていく……。
「魚の餌にでもなっていろ」
 二挺の銃を外套の内へと戻して――シェフィーネスは、この島におけるコンキスタドールとの戦いに幕を引いた。
 後ろで、肩の荷が下りたような吐息が聞こえる。それに、シェフィーネスはこれ見よがしに肩をすくめながら振り返った。
「何故気を抜いている? 貴様たちフォクシーヌが忙しくなるのはこれからだろう?」
「……ええ、その通りでしたねぇ。わたくしたちの戦いは、ここからが本番です」
 リィファは、苦笑い染みた微笑みをシェフィーネスへと返した。……とは言っても、そこまで難しい話ではあるまい。終わってみれば、人質になっていた男性の中で最重要だった人物を救出したのはシェフィーネス。島を支配していたコンキスタドールにとどめを刺したのもシェフィーネス。此度の戦いで最大級の戦果を上げた彼に、最初から最後まで協力し尽くしたフォクシーヌたちが、今後のこの島で発言力を強めることはほぼ確定事項と言える。
 ……浜辺のやや離れた所で、何やら騒がしい声が上がり始めたことにシェフィーネスもリィファも気付いた。恐らくは、コーディリアが死んだと思い、その後はピュアリィたちと享楽に耽っていた猟兵たちの集団が、死体だと思っていたコーディリアが居なくなっていることにやっと気が付いたのだろう。
(絡まれると面倒だ)
 そう判断したシェフィーネスは、そちらから――リィファにも背を向ける。「あっ……」と名残惜しげな声を上げた彼女へ、シェフィーネスは顔だけを振り返らせて告げた。
「未だここに眠るメガリスを全て手に入れたわけではない。……いずれ再び相まみえることもあろう」
「……はい……」
「――その時までに地位を確立させておけ」
 そう言って底意地の悪い笑みを浮かべたシェフィーネスは、直後にその口元を扇で隠してみせた。……元はリィファの物だったメガリスで。
 それに目を丸くしたフォクシーヌの長の娘は、やがて何とも色々な感情が入り混じった微笑みを浮かべ、優雅に一礼をしてみせるのだった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年06月18日


挿絵イラスト