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イーネ島に笑顔を取り戻せ!

#グリードオーシャン #イーネ島

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#グリードオーシャン
#イーネ島


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●略奪船長、曰く
「なーにが『いいね』だ! なーにが『してみた』だ! 暗い顔をして、毎日を鬱々と過ごす奴だけが、生きてていい島民だ! 楽しく笑顔で生きるような奴は皆殺しだ!」
 ここは、キマイラフューチャーから落ちてきた島、『イーネ島』。コンキスタドールのその言葉に、島で暮らすキマイラたちは震え上がる。
「そうだ、その顔だ。それでいい! ガーッハッハッハ!!」
 大笑いするコンキスタドール……略奪船長。
「はーい、質問でーっす」
 島民のキマイラの一人が、手を挙げた。
「自分は笑ってもいいんですかー?」
「ちょ、おま、バカ!」
 青ざめた隣のキマイラが、質問したキマイラの口を塞ぐが、もう遅い。
「あーん? いいに決まってるだろ……これは、お前ら島民が守る掟だからな! 俺はいいんだよ、俺は!!」
 質問したキマイラは略奪船長のパンチ一発で、お空に吹っ飛ばされてキラーンと星になる。
「あ、あわわわわ」
 腰を抜かすキマイラたちに背を向け、略奪船長は言う。
「さて。お前らを試してやろう。島中に、『なんかしてみたくなるビーム発射宝石』を仕掛けるからな!」
 微妙な沈黙がキマイラたちの間に流れる。
「え、なんだよその顔。そのビーム浴びて『してみた』やったり、それ見て『いいね』したりして、楽しんで笑ったら、俺に殺されるんだぞ?」
「……」
 キマイラたちは、笑わず、何も言わずに、互いにアイコンタクト。
(「すっごい楽しそうなんだけど」)

●グリモアベースにて
「まあ、キマイラフューチャーの民の末裔に、『楽しむな、笑うな』ってのも無理な話だよな……そんな悪の掟を島民に課すコンキスタドールは、放置しておけない。皆、グリードオーシャンの『イーネ島』に向かってくれ」
 宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)はそう依頼する。
「『イーネ島』は、ジャングル風リゾート地の島だ。そこに、コンキスタドールが『なんかしてみたくなるビーム発射宝石』を仕掛けてる。このトラップにかかると、なんかしてみたくなっちまうぜ。例えば、『歌ってみた』とか、『踊ってみた』とか、『描いてみた』とかな」
 そのトラップに対処しながら進む、というのが無難な手ではあるだろう。解除したり破壊したりしておけば、トラップにかかって、コンキスタドールの殺害対象に入るキマイラも減らせる、という考え方もできる。
 けれど、拓未はにやりと笑った。
「皆はトラップにかかっても、何も問題ないと思わないか? 『してみた』をやってもやらなくても、略奪船長とは戦うことになるんだしな。むしろ、皆が何かすごい『してみた』を披露して、キマイラたちが『いいね!!』って思ってくれれば、何か力になってくれるかもしれない。結果的に万々歳だぜ」
 つまり、『なんかしてみたくなるビーム』は、浴びても別に構わない、ということなのである。たとえ浴びなかろうが、『してみた』を披露した方がお得なのだ。
「まあ、トラップに対してどうするかは皆に任せるぜ。略奪船長は、島のどこかにある入り江にいるはずだ。奴の周囲は、巨大魚のコンキスタドールが守ってるぜ」
 説明をほぼ終えた拓未は、キューブ状のグリモアを手のひらの上に浮かばせた。
「鉄甲船に乗って、『イーネ島』に向かってもらうぜ。幸運を祈ってる」


地斬理々亜
 地斬です。
 明るいギャグ系シナリオをお届け致します。

●第1章:冒険『ジャングルの罠』
 『なんかしてみたくなるビーム発射宝石』が島のあちこちに仕掛けられています。
 このトラップに対処しながら進んでもいいですし、トラップにかかっても問題ありません。
 むしろ、『してみた』を披露して、島民のキマイラに『いいね!』と思ってもらった方がお得です。(島民の協力が得られるかもしれません)

●第2章:集団戦『巨大魚』
 略奪船長を守る巨大魚の群れが入り江にいるので、撃破してください。

●第3章:ボス戦『略奪船長』
 悪の掟を島民に課すコンキスタドールとの決戦です。

●プレイング受付について
 オープニング公開と同時に受付開始です。
 その後については、ツイッターや自己紹介ページでお知らせしていきます。

 それでは、楽しい島を取り戻すために頑張ってください!
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第1章 冒険 『ジャングルの罠』

POW   :    トラップごと、ジャングルを薙ぎ払って進む。

SPD   :    トラップを解除して進む。

WIZ   :    トラップの位置を特定し、避けて進む。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●到着、イーネ島
 猟兵たちを乗せた鉄甲船は、やがて目的の島に着く。
 そこに広がるのは、ジャングルのような、生い茂る森林だ。
 浜辺の砂の中、ヤシの木の上など、この島の至る所に仕掛けてある、『なんかしてみたくなるビーム発射宝石』。
 それにどう対処するか――あるいは、対処せずに進むか。
 全ては、猟兵に委ねられている。
ユーシア・ロクス

「楽しく笑顔で生きるのの何が悪いかわからないけど、悪いやつならやっつけなくちゃですね!」
意気揚々と上陸です!

怪物とかは平気でも不意打ちドッキリ系は苦手
この前遊んだゾンビゲーを思い出しつつ内心おっかなびっくり宝石を回避しながら進もうとします

が少しの油断が命取り、薄暗い中見落としていた宝石からの突然の光にびっくりし無意識にUCが発動します
(ゾンビの攻撃対象は宝石ですが、発生の時点でパニック状態)

突然湧くゾンビ、ゾンビ出現に気が動転し脱兎、他の宝石が反応、更に動転、ゾンビ出現、更に逃走のループで「ジャングルでリアルゾンビゲー体験してみた」状態に……

※アドリブ、共闘歓迎です!よろしくお願いします



●パニクってみた
「楽しく笑顔で生きるのの何が悪いかわからないけど……」
 ユーシア・ロクス(バーチャルキャラクターのバトルゲーマー・f26126)の小さな足が、イーネ島の浜辺の砂を踏んだ。藍色のポニーテールを、潮風が揺らす。
「悪いやつなら、やっつけなくちゃですね!」
 元気いっぱい、気合十分で、ユーシアはジャングルへと歩を進めた。
 樹木の枝葉が陽光を遮って薄暗い、そんなジャングルの中を、慎重にユーシアは歩いていく。ビームを発射してくる宝石がどこにあるかを念入りに把握し、避けながら進んでいった。
(「……怪物とかは平気でも、不意打ちドッキリ系は苦手なんですよね」)
 ふとユーシアは思い出す。先日遊んだゾンビゲーのことを。
 怖くて進めなくなり、詰んだ。封印され積みゲーと化した、ホラーなゲーム……。
 そんなユーシアの物思いを、一条の光線が中断させる。ユーシアが見落としていた宝石から放たれた、『なんかしてみたくなるビーム』だ。
「ひゃあ!?」
 かろうじて、かわした。けれど、驚き恐怖を感じたユーシアは、無意識にユーベルコードを発動させる。
「……あ、危なかっ――」
「ヴァアアー!!」
「ひゃあああああ!!」
 安堵して呼吸を整えようとしていたユーシアの傍に、ゾンビたちが湧いた。
「待って待って待って待って!!」
 涙目で逃げ出すユーシア。残されたゾンビたちは、ユーシアではなく、彼女に恐怖を与えた宝石の方へにじり寄っていった。
 逃げたユーシアは、別の宝石を発動させてしまう。
「ひゃっ!」
 ビーム発射によりまた動転。
 再び、ゾンビ出現。
「ひゃああー!!」
 脱兎のごとく逃げるユーシア。
 さらにビーム発射。
 ゾンビが再出現。
「もうやだーーーー!!」
 イーネ島に、ユーシアの悲鳴が響く。『ジャングルでリアルゾンビゲー体験してみた』状態である。
 本気で怖がるユーシアのリアクションは、見聞きしたキマイラたちの心を震わせた。
(「……いいねっ!!」)

大成功 🔵​🔵​🔵​

御形・菘

(カメラ目線で3・2・1・キュー)
はーっはっはっは! 今日も元気かのう皆の衆よ!
異世界の島にキマフュ民の末裔を見た! どーん!
なんと『してみた』『いいね』が禁止されておるらしい! 恐ろしい!
そんな実に凶悪極まりない圧政を敷く地に、此度は潜入してみたぞ!

はっはっは、島民発見! キマフュ民にビビってガチ逃げされるのも久々であるな!
でも妾の繊細なハートは結構傷ついておるぞ~?
ならばやることは一つ! 握手会だ!
さあさあ、妾の素晴らしい握手を堪能するがよい!
お主らの心を存分にアゲてやるぞ!

安心せい! この地で狼藉を働く怪人どもを、キマフュの支配者たる妾がボコるのは必然かつ絶対の運命であるからな!



●握手会を開いてみた
 御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)は、カメラをしっかり見据えた。
 3・2・1・キュー!
「はーっはっはっは! 今日も元気かのう皆の衆よ!」
 声量は大きめ、堂々たる笑顔。菘は、この日もカメラ映えバッチリであった。
「異世界の島にキマフュ民の末裔を見た! どーん!」
 動画の構想に従い、菘は手振りを行う。
「この島ではなんと、楽しんだり笑ったりするのが禁止されておるらしい! 恐ろしい! そのせいで島民は、『してみた』や『いいね』をすることすら自由にできなくなっておるようであるな! そんな実に凶悪極まりない圧政を敷く地に、此度は潜入してみたぞ!」
 島のジャングルをバックに、砂浜で大きな声を出し撮影中の菘。その時、ジャングルの方から物音が聞こえた。
「む?」
 赤く長い舌をチロチロさせつつ、菘は振り向く。
「ぴゃっ!?」
 その顔に驚いたらしいキマイラが、隠れるのが見えた。
「はっはっは、島民発見! キマフュ民にビビってガチ逃げされるのも久々であるな! でも妾の繊細なハートは結構傷ついておるぞ~?」
 にょろにょろ這い、菘は隠れているキマイラに近づいてゆく。
「ならばやることは一つ! 握手会だ!」
 菘は、さっと右手をキマイラのいる方向に差し出した。
「さあさあ、妾の素晴らしい握手を堪能するがよい! お主らの心を存分にアゲてやるぞ!」
 その言葉で、ジャングルにざわめきが広がった。
「アガる……?」
「アガる握手会……!」
 キマイラが一人また一人と顔を出し、菘に近づく。その一人が、菘の手を取った。
「うむ。見せてやろう、妾の握手力を! そして喜んでくれ! これがファンミーティングの頂点よ!」
 ユーベルコード『アルティメット握手会』によって、菘は握手したキマイラを軽々と持ち上げる。
「安心せい! この地で狼藉を働く怪人どもを、キマフュの支配者たる妾がボコるのは、必然かつ絶対の運命であるからな!」
 力強い菘の宣言に、キマイラたちが沸き立つ――心が、アガった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリルティリア・アリルアノン

妹のエルナちゃん(f25355)と!

なんかしてみたくなるビーム?
そんなもので強制しなくても見せてあげますよ!
キマフューで人気沸騰(自称)のアリルが超かわいく歌って踊る姿を!
さあエルナちゃんも突っ立ってないで一緒に踊る!
ここでアピールすればエルナちゃんのSNS登録者もうなぎ登りですよ!
2人のライブで「いいね!」連発間違いなし、
トンチキドールとやらも尊さで浄化されるに違いありません!

♪キラキラ✨とびっきりスマイル
♪ドキドキ💓 とどけ!きみのハートに
♪リアルナ・ミラクル・ハジマル!
♪バーチャル魔法少女(ウィッチ) アリルちゃん
(自作テーマソング『バーチャル魔法少女アリルちゃん』より一部抜粋)


エルナリア・アリルゼノン

妹のアリル(f00639)と

えー、「どうせ見せるならハデにやりましょう!」との事で、撮影要員として連れて来られました。
この依頼の目的を達成するにあたって特段エルナの助力が必要とは思えませんが、
要請された以上は手を貸すとしましょう
アリルの指示通りグッドナイス・ブレイヴァーを呼び出し、
彼女が歌って踊る様子を島の全土…むしろ全世界へと向けて放送します

…え、エルナも一緒にやるのですか?そんな話聞いていませんが…
…ここでアピールすればエルナのSNSに登録してくれる人も増える?
わかりました、そういうことなら…

♪キラキラ✨ とびっきりスマイル!
(歌って踊ってる間だけ、めっちゃノリノリで表情豊かになる)


栗花落・澪
【星の館】3人

笑顔はなによりも尊いものだよ
それを奪おうなんて、どんな理由があれ許せないね

【指定UC】を発動
レッツショータイム♪

10倍に高めた【歌唱】と【ダンス】を披露しながら
翼を広げて空を舞い
間奏の間に【高速詠唱】で花の属性魔法を空中に向けて放つ事で
お客さんの元に花吹雪を舞わせる【パフォーマンス】

同時に★Venti Alaに【多重詠唱】で風魔法を宿し
空中歩行の力を使用して、時には翼を閉じて空中で連続バク宙してみせたり
アクロバティックな動きでも魅せてあげる
客席上を駆け回ってお客さんとタッチも楽しいかな?

僕らは絶対に笑顔を崩さないように
皆の笑顔を引き出すため笑いかけてあげる等
常に客席にも気を使うよ


七那原・望
【星の館】
沈んだ気持ちでいる事を強制して楽しく生きたら皆殺しなんて不愉快ですね。おまけにこんな罠まで仕掛けて。来たら逆に苦しめて殺すのです。

と、気持ちを切り替えてアマービレでねこさんを呼んで、【動物使い】でバックダンサーをお願いしたらこちらの準備は完了なのです。ライブスタートなのです!

暁音さんが用意してくれたライブ会場で明るく楽しく【歌って】【踊る】のですー。
【Laminas pro vobis】で色々と衣装チェンジしたり楽器を出して貸し出したりしながらパフォーマンスを。
背中の翼をいっぱいに広げて空中を舞い、ねこさん達とも協力して魔法の【一斉発射】で華やかに演出してライブを盛り上げるのですー。


天星・暁音
【星の館】
笑う門には福来るってね
皆の笑顔を奪うような奴にはキツイお仕置きが必要だよね
それはそれとして『歌って踊ってみた』ってことで
ドリームコンツェルト、セットアップ!星の船へアクセス、ライブモードスタート!
さあ、皆で楽しくライブスタート!




みたどころか全力でライブ開催します
笑顔で楽しくです
装備の力でライブステージを出して真上に呼び出した星の船からライトアップやレーザーライトや光の粒を降らせたりと演出しつつ三人で歌って踊ります
曲としては盛り上がるように楽しく明るい感じで自分はUCで色々と衣装チェンジし時には楽器を演奏しながら歌ったり空中を舞って住民の上を飛んでみたりと楽しませられるように
アドリブ可



●ライブしてみた
「なんかしてみたくなるビーム? そんなもので強制しなくても見せてあげますよ! キマフューで人気沸騰中のアリルが、超かわいく歌って踊る姿を!」
 人気沸騰中(自称)の、アリルティリア・アリルアノン(バーチャル魔法少女アリルちゃん・f00639)が胸を張る。
(「この依頼の目的を達成するにあたって特段エルナの助力が必要とは思えませんが、要請された以上は手を貸すとしましょう」)
 アリルティリアが妹と呼ぶ(互いに妹と呼び合っている)、エルナリア・アリルゼノン(ELNA.net・f25355)は、表情を動かさず、すっと片手を挙げた。エルナリアのユーベルコードにより、動画撮影ドローンが召喚される。
「もしかして、ライブをやるのかな? それなら、僕たちと一緒だね」
 にっこり笑顔でアリルティリアたちに声をかけてきたのは、【星の館】の猟兵の一人、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)である。
「奇遇ですねー」
 側頭部の赤いアネモネの花を揺らし、七那原・望(封印されし果実・f04836)が、こくりと頷いた。
「俺たちもライブ開催するんだけれど、良かったら一緒にどうかな? 俺がライブステージを用意できるし」
 天星・暁音(貫く想い・f02508)が笑って提案を行う。
「『どうせ見せるならハデにやりましょう!』とアリルも言っていましたので、良いと思います。エルナは撮影と、全世界への放送を行わせていただきます」
 無表情にそう返したエルナリアの肩を、アリルティリアがとんとん叩く。
「エルナちゃんも一緒に踊るんですよ!」
「……え、エルナも一緒にやるのですか?」
「ここでアピールすればエルナちゃんのSNS登録者数もうなぎ登りですよ! このライブで『いいね!』連発間違いなし、トンチキドールとやらも尊さで浄化されるに違いありません!」
 自信満々にアリルティリアは述べる。
 SNSの登録者数が増える――その一言は、エルナリアの心を動かした。
「わかりました、そういうことなら……」
 エルナリアは、アリルティリアへと小さく頷く。
「決まったみたいだね。それじゃ、早速。……ドリームコンツェルト、セットアップ! 星の船へアクセス、ライブモードスタート!」
 暁音はオーブを輝かせる。場は光に包まれ、それが収まる時には、各種小道具やスピーカーの完備されたライブステージが現れていた。
 さらに、望が、鈴付きの白いタクト――『共達・アマービレ』を振るえば、沢山の魔法猫が現れた。
「バックダンサーをお願いするのです」
 動物使いの力を交えて望が頼めば、ねこさんたちはニャンと鳴いて応じた。
「ありがとうございます! 行きましょう、エルナちゃん!」
 アリルティリアはエルナリアの手を引き、ステージ上へ。
 二人でポーズを決めて、ライブの始まりを待つ。エルナリアのドローンが、その姿を撮影している。
(「さあ、皆で楽しくライブスタート!」)
 暁音が真上に呼び出した『星の船』から、レーザーライトが降り注ぎ、二人を照らした。同時に、イントロが流れ出す。
 明るくキュートでポップなこの歌は、アリルティリアの自作テーマソング、『バーチャル魔法少女アリルちゃん』である。
「「♪キラキラ✨ とびっきりスマイル!」」
 無表情だったエルナリアの顔も、曲の始まりと共に、ぱあっと、快活な笑顔へと変わった。
「♪ドキドキ💓 とどけ!」
「♪きみのハートに」
 後方では望の呼んだねこさんたちがバックダンサーを務め、空の上の『星の船』からは、光の粒が降る。
「「♪リアルナ・ミラクル・ハジマル!」」
 アリルティリアとエルナリアは、笑顔で歌い踊る。
(「かわいい……!」)
(「いいね!」)
 ソーシャルディーヴァであるエルナリアに備わるソーシャルネットワークサーバー、『ELNA.net』。そこに、次第にコメントが増え始めた。
「「♪バーチャル魔法少女(ウィッチ)アリルちゃん」」
 二人の曲が終わる頃には、リアルでも、キマイラがステージ前に沢山集まっていた。
「いいね! いいね!」
 もはや、キマイラたちは、コンキスタドールの圧政など気にしない。皆、笑顔を浮かべて、声を上げ始めた。
 アリルティリアは笑ったまま、エルナリアは無表情に戻って、ステージ上で観客たちにお辞儀をし、左右にハケた。
 観客たちの笑顔を見やって、澪と暁音は思う。
(「それでいいんだ。笑顔は何より尊いものだよ」)
(「笑う門には福来たるってね」)
 彼らは、アリルティリアやエルナリアと入れ替わるように、ステージに上がった。目隠しをした望が、その足音を追い、後に続く。
「僕らの舞台へようこそ! レッツショータイム♪」
 曲がスタートした。ユーベルコード『scena』を発動し、歌唱やダンスなどの技量を普段以上に大きく高めた澪が、その力を存分に発揮し、歌い踊る。
 ――明るく、楽しく、笑顔で。
 『星の船』からのライトアップの下、魔法猫のバックダンサーを伴った、澪、望、暁音の三人は、エネルギッシュな歌を歌い、軽快なステップを踏んで踊った。
 澪と望が、同時にオラトリオの翼を広げる。白い羽根をふわりと落としながら空中に飛び上がった二人は、空を舞いつつダンスを続けた。暁音も、ユーベルコード『ステージ・オン』を用い、輝き舞う星のきらめく軌跡と共に、キマイラたちの頭上を飛翔する。三次元空間をフルに使っての三人のパフォーマンスに、客席が沸いた。
 さらに、暁音のユーベルコードと、望の、赤く光る水晶を使ったユーベルコード『Laminas pro vobis』の力で、二人はそれぞれ、次々に衣装を変えた。目を引くレッド、シックなブラック、キュートなパステルカラーに、ゴージャスなゴールド。移り変わるコスチュームに、キマイラたちが目を見張る。
 曲は間奏に入り、澪は高速での詠唱を行った。澪がその手を空中に向けると、淡い桜色の花びらが具現化し、花吹雪となって、笑顔のキマイラたちへと降り注ぐ。
 それと同時に多重詠唱を行っていた澪の靴に、翼が生えた。風の魔力を宿したのだ。
 暁音が演奏する楽器のメロディ。そのリズムに合わせて空中を駆けた澪が、自分の翼を閉じて、連続でバク宙をした。アクロバティックな動きに、キマイラたちは感嘆の声を上げる。
 澪は駆け回り、キマイラの手とのタッチを繰り返してゆく。そのまま花道をぐるりと一周して、ステージ中央に戻った。
 曲はクライマックスに近づく。三人とも、笑顔のまま。めいっぱい、歌声とダンスを披露した。
 音楽の終わりと同時に、一斉に魔法が発射され、ステージを彩る。望と魔法猫たちの魔法である。
 わあっ、と、笑顔と共に拍手喝采。猟兵たちとキマイラたちの心は今、一つになっていた。
 キマイラたちに協力を求めるなら、今をおいて他にない。
 再びステージに上がったエルナリアとアリルティリアが、まず口を開く。
「エルナたちの目的は、この島を悪の掟から解放することです」
「つまり、トンチキドールはアリルたちがやっつけます!」
「おおー!?」
 キマイラたちが、驚きの混じった声を上げた。
「沈んだ気持ちでいることを強制して、楽しく生きたら皆殺しなんて不愉快ですよね。おまけに罠まで仕掛けて」
「そうだそうだー!」
 望の言葉に、客席から賛同の声が上がる。
「皆の笑顔を奪うような奴には、キツイお仕置きが必要だよね」
「そうだよ。笑顔を奪うなんて、どんな理由があれ許せない。……キマイラの皆、協力してくれるかな?」
 視線を交わし合った暁音と澪が、客席へとその目を向け、言う。
 すると――。
 ……ワアアアアァッ!! と、歓声が上がった。
 コンキスタドールに対するキマイラたちの不満は今、猟兵たちという心強い助けを得て、ついに爆発したのだ。
「アイツは入り江に停泊中の海賊船にいます!」
「入り江へは、ジャングルを真っ直ぐ突っ切っていけば着きますよ!」
「案内はオイラが!」
「僕らの中に、戦える海賊はいませんが、道案内だけでも頑張ります!」
 次々にキマイラたちが述べる。猟兵を信じ、コンキスタドールを倒すことを託したのだ。
(「いよいよですね。コンキスタドール……逆に苦しめて殺すのです」)
 望はそんなことを内心で思いながら、口元を、にこっと笑みの形にしたのであった。
 かくして、猟兵たちは、キマイラの案内の下、入り江に向かう。
 コンキスタドール、略奪船長を倒すために――もう二度と、島民の笑顔を奪わせないために。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『巨大魚』

POW   :    船喰らい
【頭部からの体当たり】が命中した対象に対し、高威力高命中の【鋭い牙によるかみ砕き攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    テイルフィンインパクト
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    ウォータービーム
レベル×5本の【海水】属性の【水流弾】を放つ。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●巨大魚の入り江
「着きました! ここですよ、例のアイツがいるのは!」
 島民のキマイラに案内されて移動した猟兵たちは、入り江に到着する。
 そこには、一艘の小さな船が停泊していた。これが、コンキスタドールが乗る海賊船なのだろうか?
「んあー? 誰か来やがったのか……」
 船上で背伸びをする姿が一つ……本当にいた。コンキスタドール、略奪船長である。
「……猟兵だと!? ……まあいい。お前ら、やっちまえ!」
 略奪船長はさっと手を上げて、船内に身を隠した。
 その合図と共に、入り江の水面からばしゃんと跳ね上がって姿を現す、無数の巨大魚たち。
 船を守るように水上を飛び交うこの巨大魚たちを倒さない限り、略奪船長に戦いを挑むことは不可能だろう。
「オイラはここで……皆さん、あとはよろしくお願いしますよー!」
 案内してきたキマイラは、ぴゅーっと駆けてジャングルに消えていった。
 猟兵たちは、巨大魚と向き合い、身構える。
ヴィヴィ・ジーヴ(サポート)
サポートってお手伝いね。
ビビ手伝うよ。何すればいい?

キマイラの力持ち×精霊術士、15歳の女。
名前はヴィヴィ、一人称は自分の名前でビビ。表記はどちらでも。

服の下はフクロウ。
腕はハーピー(鳥の羽)、器用な作業は少しだけ苦手。
「あまりお手手は見ないでね、女の子の秘密よ。」

《力持ち》
素早いの、苦手。お目目くらくらする。一撃ドーン、が得意よ。

《精霊術士》
困った時は精霊さんに聞く!

《好き》
美味しいもの、食べる事、大好き!
あとね、ビビ、空中浮遊でふよふよするの好きよ。

悪い事(公序良俗に反する行動)はしちゃダメってお母さん言ってたよ。
いつかお母さんに話すんだから、言えないような事はしないわ。怒られちゃう。


ユーシア・ロクス
逃げてる最中どこかから歌が聞こえて、耳を傾けて落ち着いた頃にはゾンビも宝石もなくなってました
歌ってすごい!

そんなこんなで悪い奴の根城へ突入です!
びっくりゾンビトラップまで配置するなんて悪い奴ですね!(ぷんすか)

聞こえてきた歌がゾンビも宝石も消し去ったと思っているので歌ってすごい!状態
ビームがかすりでもしてたのか「してみたい感」の高まりとともにおもわずUC
手にしたカギから音符が飛び出し
戦場を「歌や踊りに合わせてアクションするとうまくいく」リズムゲーム空間化します

その後カギを剣に変形し、「雷属性」の属性攻撃で挑みます!
海水ビームはタイミングを合わせ剣で真っ二つ+通電です!

※アドリブ、共闘歓迎です!



●ウェルカム! リズムゲーム空間
「悪い奴の根城へ突入です! そのためにも道を空けてもらいますよ!」
 ゲームと現実を繋ぐ、『繋ぐおはなしのカギ』を手にしたユーシアが言い放った。
「それにしても、びっくりゾンビトラップまで配置するなんて悪い奴ですね!」
 ぷんすか、ユーシアは怒る。船内からは、『なんだそりゃ、俺じゃねぇぞ!?』の声。ゾンビはユーシア自身が無意識に召喚したものであり、略奪船長によるトラップではない。が、ユーシアは気づいていない。
「知ってますか、歌ってすごいんですよ! わたしが逃げてる最中に歌が聞こえまして、耳を傾けて落ち着いた頃には、ゾンビも宝石もなくなってたんですよ!」
 猟兵のライブは、こんなところにも影響を及ぼしていた。ユーシアは、感動していた……『歌ってすごい』と、心から感じている。
 宝石の『なんかしてみたくなるビーム』がかすめていたのか、否か。『してみたい感』がユーシアの中で高まる。
 そこに、一人のキマイラが、空中から降り立った。バーバリーシープの角と、ケープギツネの耳に尾。服で隠した両腕は、アナホリフクロウの羽。そんな彼女、ヴィヴィ・ジーヴ(キマイラの力持ち・f22502)は、島民ではなく猟兵である。
「ビビ手伝うよ。何すればいい?」
「助かりますよ! 歌や踊りに合わせてアクションしてください!」
 ヴィヴィの問いにそう返したユーシアは、カギを掲げる。そこから音符が飛び出し、メロディと共に降り注ぎ、戦場をリズムゲーム空間へと変えた。
 歌やダンスに合わせアクションするゲームに適応すれば、行動成功率が上がる空間である。もちろん、バッシャバッシャと不規則に跳んでいるだけの巨大魚が、その恩恵を受けることはない。
 ユーシアのカギは形を変え、一振りの剣となった。雷を刀身に帯びた剣である。
 そんなユーシア目掛けて、巨大魚たちはウォータービームを放った。無数の、海水ビームが襲い掛かる。
「タン、タン、タタタン、タン、タタン! シャンッ♪」
 リズムに乗って、タイミングを合わせて。くるくる踊るように、ユーシアは剣を振るう。ビームは刃に分かたれ、ユーシアには当たらない。同時に、海水を伝わった電撃が、ビームをさかのぼり、巨大魚たちを感電させていった。
「なるほどね。素早く動くの、苦手だけど。ビビ、頑張るね」
 一つこくりと頷いたヴィヴィが、紫の丸いお目目で敵をしっかり見据えた。
「ジャンプ、ジャンプ」
 放たれるウォータービームを、二度の跳躍で回避。
「右、右」
 野生の勘に従い、横へステップ。
「ふーよふよ、の」
 再度ヴィヴィは飛び上がって、空中を浮遊して動いた。そこで、びしっと静止する。
「ドーン」
 巨大魚たちに向けて放たれたのは、ヴィヴィの精霊魔法、『エレメンタル・ファンタジア』。雷の嵐が吹き荒れ、巨大魚たちを飲み込んでゆく。
 本来、これは制御が難しい魔法である。だが、ユーシアが展開したリズムゲーム空間の効果が、ヴィヴィが上手く精霊魔法をコントロールすることを助けていた。
「ナイスですよ!」
「ありがと」
 朗らかに親指を立てるユーシアへと、ヴィヴィは短く礼を言う。
 巨大魚たちは電撃でこんがり焼かれ、その個体数を大きく減らした。戦いは、まだ続く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

御形・菘
ばっちり場が温まってきているではないか!
それでは妾も次の本領を発揮して、バトルで魅せようではないか!

これほどダイナミックビジュアルな奴らが相手なのだ、攻撃の映像に撮らずに封殺するなど面白くない!
それに遠距離からチクチクだとか、そんな撮れ高の寂しい戦法を選ぶはずがなかろう?
さあ来い、痛みは我慢、妾が尾で釣ってくれよう!
ちゃんとオーラを纏わせて防御は固めるがな
はっはっは、船を沈める程度の威力の顎で、妾の尾を、あるいは身を噛み千切れるとは思わんことだ!

そして! この距離こそ妾の得意距離でもあるのでな!
先手は与えたのだ、今更逃げようなどと思うなよ?
一撃で決めてくれよう! 妾の左腕にボコられ沈むがよい!



●キャッチ&パンチ
「ばっちり場が温まってきているではないか!」
 戦場の様子を見た菘は、嬉しそうに一つ頷く。
「それでは妾も次の本領を発揮して、バトルで魅せようではないか!」
 ユーベルコードを菘は発動する。名は『逆境アサルト』……自身の、素晴らしい動画を創り上げるという固い信念のために、あえて不利な行動をすると、身体能力が増大する……というものである。
「さあ来い!」
 オーラを身に纏い、防御を固めた菘が身構える。巨大魚の攻撃を受ける態勢だ。
 鋭い牙に、悪そうな目つき。紫と黄色の体……そんな巨大魚の姿を『ダイナミックビジュアル』と評した菘は、巨大魚たちが攻撃してくる映像を撮らずに封殺するのはつまらないと感じたのだ。ましてや、遠距離からチクチク巨大魚を攻めるような戦法は、菘にとって論外だ――撮れ高が寂しすぎるから。
 菘は身体を張って、巨大魚の体当たりを受け止める。
 衝撃で、首輪に模したアクションカメラが揺れた。だが、それでいいのだ……カメラは非常に頑丈、このくらいで壊れない。何より、巨大魚が迫るスリリング映像が撮れた。
「まだまだ! 釣ってくれよう!」
 追撃をかけようとする巨大魚の眼前に、菘は、オーラを纏わせた自らの尾を差し出した。がぶりと、巨大魚の牙が、鱗に覆われた菘の尾に突き立つ。
「はっはっは、船を沈める程度の威力の顎で、妾の尾を噛み千切れるとは思わんことだ!」
 邪神様は高笑い。割と痛いのは、ぐっと我慢だ。
「先手は与えたのだ、今更逃げようなどと思うなよ?」
 菘は、ぐっと左手で拳を作る。この距離は、菘の得意距離。ユーベルコードの効果で、身体能力も高まった。
「沈むがよい!」
 尾に噛みついた巨大魚目掛けて、一撃必殺のパンチを繰り出す。
 数秒後、菘の眼前には、白目を剥いてぷかーっと海に浮かぶ巨大魚たちの姿があった。魂が、骸の海に沈んだのである。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリルティリア・アリルアノン

引き続きエルナちゃん(f25355)と!

でっか!魚でっか!!
何食べさせたらこんなにでっかくなるんですか!?
しかもあの図体で空中を跳ねてますよ!
魚の範疇を軽く超えてきましたね!?
ともかく、邪魔するなら容赦しませんよ!

大きくても魚は魚、ここはプロに任せましょう
というわけで【バトルキャラクターズ】で魚を釣るゲームの釣り人たちを召喚、
まとめて釣り上げてもらいます!
大物すぎて手に負えない?それなら融合して釣れる強さになって!

釣り上げてしまえばもはやまな板のコイならぬ巨大魚、煮るのも焼くのもこっちのものですよ!
ほらほらエルナちゃん、やっちゃって!


エルナリア・アリルゼノン

引き続きアリル(f00639)と行動

巨大魚が居るとは聞かされていましたが、なるほどこれは想像以上の大きさですね
何であれ障害となるならば容赦はしません。ソーシャル・レーザーで応戦します
……驚きました、まさか空中を自在に跳ねまわる能力まで有するとは
これでは命中させるのが困難です

何やらアリルに考えがあるようですね
魚なら釣り上げる?確かにその通りですが……
ともかく、呼び出した釣り人達が釣果を上げる事を期待します

首尾よく行ったならばエルナも【バズテール・フェイズ】を発動、
最大稼働状態のレーザーで、動きを止めた魚をまとめて焼き魚にしてやるとしましょう
おっと…出力が強すぎて、これでは消し炭ですね



●キャッチ&ファイアー
「でっか! 魚でっか!! 何食べさせたらこんなにでっかくなるんですか!?」
「巨大魚がいるとは聞かされていましたが、なるほど、これは想像以上の大きさですね。何であれ、障害となるならば容赦はしません」
 アリルティリアは驚愕の表情を浮かべる。その隣のエルナリアは、にこりともせずに淡々と述べた。
「応戦します」
 エルナリアが構えたのは、携行型の荷電粒子砲――ソーシャル・レーザーだ。SNSで繋がっている人々からの電力がそこに集まり、収束し、一条のレーザービームとなって巨大魚へと発射された。
 水中から水上へ跳び上がった巨大魚が、空中で尾びれを振るう。するとその体は跳ね上がり、移動の軌道が変化し、レーザーは回避された。
「……驚きました、まさか空中を自在に跳ね回る能力まで有するとは」
 ソーシャル・レーザーを一度下ろしたエルナリアが呟いた。
「あの図体で空中を跳ねてますよ! 魚の範疇を軽く超えてきましたね!?」
 びっくりの顔を続けながらも、アリルティリアはユーベルコードの発動準備に入った。
「大きくても魚は魚、ここはプロに任せましょう」
「何やら考えがあるようですね、アリル」
 エルナリアへと、アリルティリアはにっこりして頷いた。
 彼女が発動したのは、『バトルキャラクターズ』。魚を釣るゲームの釣り人たちが、58人召喚されて、ずらりと入り江に並んだ。
「まとめて釣り上げてもらいます!」
「魚なら釣り上げる? 確かにそのとおりですが……。ともかく、彼らが釣果を上げることを期待します」
 アリルティリアとエルナリアへ向けて、『任せろ!』とばかりに胸を叩いてみせた釣り人たち。その手元に、『新鮮な肉』と表示された釣り餌が出現した。彼らはそれを釣り針に取り付け、釣り竿を振って海中に投げ入れた。
 ただちに巨大魚たちが、その餌に食らいつく――入れ食いである。釣り人たちの頭上に『!』のマークが浮かんだ。
 巨大魚たちがそれぞれ、釣り糸を強く引く。釣り人たちもさるもの、戦闘用であるがゆえに、海中に引き込まれはしない……だが、力は拮抗し、魚を釣り上げることもできない。
「融合して釣れる強さになって!」
 召喚主であるアリルティリアが指示を飛ばす。それに頷いた釣り人たちは、数人ずつ合体した。額の数字が合計され、強くなった釣り人たち。彼らは見事、巨大魚たちを釣り上げることに成功した。
「やりましたね、アリル」
「これでもはやまな板のコイならぬ巨大魚、煮るのも焼くのもこっちのものですよ!」
 言葉を交わすアリルティリアとエルナリアの前で、巨大魚たちが、ぴちぴち地上を跳ねている。身動きが、とれない。
「ほらほらエルナちゃん、やっちゃって!」
「はい。ソーシャル・レーザーのファーボリッツ・サーキットを最大稼働――これよりフェイズBに移行します」
 エルナリアは、ユーベルコードを発動する。『バズテール・フェイズ』……ソーシャル・レーザーの威力が増幅されてゆく。最大稼働状態である。
「まとめて焼き魚にしてやるとしましょう」
 レーザーは発射され、瞬間的に『ジュッ』という音がした。
「おっと……」
 レーザーの後には、焼き魚どころか、消し炭しか残らなかったのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七那原・望
【星の館】
水中、水上、そして上空。
なんだかとっても隙がなくなった気分なのです。
これなら敵がたくさんいても楽勝なのですー。

背中の翼で【空中戦】。アマービレや【果実変性・ウィッシーズアリス】で呼び出したねこさん達はプレストの掌の上に乗せます。
【第六感】と【野生の勘】で敵の動きを【見切り】確実な回避と【狙い撃ち】を。

【動物使い】でねこさん達にお願いして【全力魔法】の幻覚で巨大魚達の認識を狂わせ、澪さんや暁音さんのサポートをします。

ねこさん達や分離させたセプテットと連携を取りながら、空中に飛び上がった巨大魚を【一斉発射】で【狙い撃ち】なのです。

逃げ場はないのですよ?一匹残らず【蹂躙】しちゃうのですー。


栗花落・澪
【星の館】

魚ねぇ…本人へのお説教にはまだ早いか
2人が上なら、僕は水中から攻めてあげよう

【指定UC】で下半身を魚に
人魚の姿になる事で魚と同じ性質を得て【水中戦】
まるで【空中戦】のように自由自在な泳ぎによる【水中機動】で
巨大魚達を翻弄

★どこにでもある花園を展開する事で
水の浮力により水中に【破魔】を宿した花をばら撒き
もしも破魔が効くなら逃げ道を奪い
同時に【催眠】を乗せた【歌唱】による水中音波攻撃により
魚の周波数で音を聞き取る修正を利用
混乱させて動きを乱すよ

そしたらあとは風魔法の【高速詠唱、属性攻撃】で
水中から放つ事で発生させた鋭い水流で攻撃したり
水上に打ち上げる事で2人に攻撃を任せる戦法


天星・暁音
【星の館】
さあて、お仕置きの前哨戦だ
派手に行くとしようか、お水ぐるぐるーっとね
物神の法、応用術、水神の舞を見せてあげよう
残念だけど自由には動かさないよ
水を操れば空高く叩き上げることは勿論水中で渦を作って一纏めも自由自在なんだよ
望さん、澪さん、アシストするからやっちゃって!

防具の水上歩行を用いて海面を歩いて進み足元の水を持ち上げて作った小さな舞台の様なところ舞いながら周囲の水を操って魚を高く打ち上げて空中は望さんに、水中は水流を作り魚を一纏めにしたり澪さんの動きを補助してスピードを上げたりしつつ自身に飛び掛かってくるような魚は水の龍で噛み砕きます

アドリブ、共闘可、アイテム、UC、スキル、ご自由に



●水上
「魚ねぇ……本人へのお説教にはまだ早いか」
 潮風を頬に受けながら、澪が呟いた。
「さあて、お仕置きの前哨戦だ。派手に行くとしようか、お水ぐるぐるーっとね」
 暁音は、巨大魚たちが泳ぐ海を見やる。
「望さん、澪さん、アシストするからやっちゃって!」
「はい、なのですー」
 望は、翼を広げて上空へ飛び立つ。
「2人とも、上は任せたよ。僕は水中から攻めるね。……水の精霊よ、力を貸して!」
 『マジカルつゆりん☆アクアフォーム』。ユーベルコードによって下半身を魚のものに変え、人魚に変身した澪は、海中へと飛び込んだ。
 暁音は、海面に足を踏み出す。そのまま踏み込み、彼は水上を歩いて進んでいった。水上歩行の力だ。
 足元の水を持ち上げて、小さな舞台のような足場を作り、そこに上がった暁音は、舞を始める。
 優美な動作、軽やかな足さばき。
 その動きに合わせるように、海水が動いた。
 これぞ、水神の舞……暁音のユーベルコード『物神の法』の応用術である。
 『物神の法』は、無機物を操作するユーベルコードだ。海水は、すなわち、無機物である。
 水の奥に眠る魂へと、一時的に力を貸し与え、暁音は水を使役する。
 時に、巨大魚を空中へ高く打ち上げて。時に、海中に水流を作って巨大魚の位置をまとめてゆく。
 上空で戦う望と水中の澪を補佐するべく、暁音は、しなやかな所作で、水神の舞を続けた。

●水中
 尾びれを上下に動かして、アクアフォームとなった澪は海中を泳ぐ。自由自在な、華麗さすら感じさせる水中機動に、巨大魚たちは追いつけない。暁音が作った水流が、その泳ぎの速度をさらに上げている。
 澪は、聖痕をかざした。破魔の力を宿した花びらが、水中に浮かび上がる。everywhere garden――『どこにでもある花園』の力である。
 ただの花ではないことを悟った巨大魚は、その花々に近づかない。巨大魚たちの退路を、断った。
『――♪』
 同時に澪は、催眠の力を乗せた歌を水中で歌う。その水中音波攻撃は、巨大魚たちの聴覚に作用し、混乱をもたらした。
 直後、渦を巻いた水流が、正常に動けなくなった巨大魚たちを一箇所にまとめてゆく。
 暁音の支援に、内心でそっと感謝した澪は、高速での詠唱を行った。風属性の魔法である。
 水中で放たれた風魔法は、鋭い水流を発生させ、巨大魚を次々に切り裂いてゆく。
 さらに、澪は生き残った巨大魚を、風魔法で、空へ向けて高く打ち上げる。
 少しの後、望によって蜂の巣にされた巨大魚が水面に落ちたのが、澪に見えた。
(「頑張ってくれてるね」)
 上空で戦う望と、水上からアシストしてくれる暁音。それぞれが心強い、と。そう感じられる。

●上空
「なんだかとっても隙がなくなった気分なのです」
 翼をはばたかせながら、望は微笑む。澪が打ち上げた巨大魚を、たった今、蜂の巣にしたところだ。
「これなら敵がたくさんいても楽勝なのですー」
 言葉とは裏腹に、決して油断はしていない。空中を尾びれで叩いて跳ね上がってきた巨大魚を、望は感覚を鋭く研ぎ澄まし、避けた。
 攻撃を回避された巨大魚は、体勢を整えようとする。だが、その直後、巨大魚は望に撃ち抜かれ、海に落ちた。
「と。あっちの敵、澪さんと暁音さんに向かってるのです」
 空からは戦況が把握しやすい……と言っても、望は視覚を目隠しで封じられているため、聴覚や第六感での把握だが。
「ねこさんたち」
 自律して飛翔する、機械掌。その上に乗った猫たちへと、望は呼びかける。白いタクトで呼び出した魔法猫の他、ユーベルコード『果実変性・ウィッシーズアリス』で召喚した4匹の猫も、そこにはいた。
「お願いするのですよ。全力魔法なのです」
 にゃーん、という鳴き声と共に、猫たちは極めて強力な幻覚の魔法を巨大魚たちに放つ。
 見当違いの方角に水流弾を撃った巨大魚を、水の龍が噛み砕いた。暁音が水を操り、龍の形にして、水圧で敵を押し潰したのだ。
 海中の澪に向かおうとしていた巨大魚もまた、幻覚で認識を狂わされ、空中へと跳び上がって、望に隙を晒した。
 『銃奏・セプテット』……超大型合体銃。七つの異なる銃に分離したそれが、自律し宙を舞い、巨大魚に銃口を向けた。
「逃げ場はないのですよ?」
 猫たちによる魔法と、銃からの弾丸が、巨大魚を一斉に撃ち抜く。この巨大魚もまた蜂の巣となり、力なく海に落ちた。
 それから望は、もう海から跳ね上がってくる巨大魚の気配がないことに気づく。
「今の巨大魚で最後だったみたいですねー」
 一度、他の仲間と合流すべく、望は翼を動かし、入り江に降下した。

●決戦の前
「ようやくなのですねー」
 島民を苦しませる略奪船長を、逆に苦しめる時が来た。望は表情をほころばせる。
「やっと、この時が来た、ってところかな」
「そうだね」
 お仕置き、お説教……暁音と澪にもそれぞれ、略奪船長に対してやりたいことがある。
 猟兵たちはそれぞれ、入り江に停泊する小型の海賊船を見やった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『略奪船長』

POW   :    海賊船長の長口上
自身の【敵を見下して悦に入り虚栄心を満たす欲求】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    海賊流戦闘術
いま戦っている対象に有効な【取り回しの良い片手武器】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    彷徨える海賊船
【ボロボロのカトラス】で武装した【ガリガリに痩せた奴隷戦闘員】の幽霊をレベル×5体乗せた【朽ち果てた海賊船】を召喚する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●決戦! 略奪船長
「俺の巨大魚たちを全滅させた、だと? ……ふん。ちっとはやるじゃあねぇか」
 船上で、コンキスタドール『略奪船長』は、にやにやと笑みを浮かべる。
「だが、それもここまでだ! この俺が直々に相手をしてやるよ、猟兵ども」
 そう言った船長は、自らハシゴを下ろした。ここから船へ上がってこいということだろう。
「来いよ、俺は逃げも隠れもしないさ。海の藻屑になるのはどちらか、思い知るがいい!」
 黒いマントをばさりと広げ、船長は言い放つ。彼は海賊船の甲板で、猟兵たちが乗り込んでくるのを待った。

●状況
 船長が乗っている船の甲板は、戦闘には支障のない広さだ。
 だが、やけに小型である。船員の姿も見当たらない。
 勘の良い猟兵なら、船長が、奥の手として『別の海賊船を召喚するユーベルコード』を持っていることを見抜くことができるだろう。
 いずれにしろ、船長は、入り江に停泊する小型の海賊船の甲板上で待っている。
 移動を阻んでいた巨大魚は、もういない。堂々と海賊船に乗り込むことが可能だ。
 なお、甲板に上がらず、遠距離攻撃で船長を狙うことも、一応は可能だろう。
 猟兵が選ぶ、その行動は――。
アルタ・ユーザック

「逃げも隠れもしない・・・らっきー」
甲板に乗り込んで『抵抗を許さぬ流体の雨』を全身に浴びせて、武器を持てなくしてみる・・・
「ほら・・・やっぱり効いた」
何だかいろいろな武器を召喚してるけど、ヌルヌル滑るからさっきから全然持ててないし、滑って転んでから起き上がれてないし・・・
「ふふ・・・ふふふ・・・えい、もっと追加。じゃばじゃば」
さっきから武器を持とうとしては落として、立とうとしては転んで面白い・・・
くるくる高速回転させて目を回させたり、どこまで滑るか転がしてみたり・・・

あれ?副作用も効いてきた?顔が赤くなったり青白くなったりして面白い・・・



●ヌルヌル地獄
「逃げも隠れもしない……らっきー」
 ハシゴを登りながら、アルタ・ユーザック(クール系隠密魔刀士・f26092)は呟いた。
 セミロングの、さらさらの黒髪が風に揺れる。瞳はサファイアの色。服装は肌を露出しないものであり、彼女の陶器のように白く滑らかな肌は、服に覆い隠されている。
 甲板に上がってきたアルタを見て、略奪船長はこう言った。
「ものすごい別嬪の猟兵だな。けど、その美しさも、俺が滅茶苦茶に傷つけてやるよ!」
 船長は空中に手を掲げる。その手の中に現れたのは、ソードブレイカーと呼ばれる短剣である。刀術を用いるアルタに対しては、有効な武器――。
 そのはずだった。
「一番ヌルヌルしてるのは……これかな……?」
 アルタの用いたユーベルコードは、刀を使うものではなかった。『抵抗を許さぬ流体の雨』が略奪船長を襲う。
 ばしゃー、と液体が船長の全身に浴びせかけられた。
「なんだこの液? ……うおっと!?」
 つるっと、船長の手の中からソードブレイカーが逃げて、床に落下した。
「ほら……やっぱり効いた」
 アルタはほくそ笑む。摩擦抵抗を極限まで減らすユーベルコードを用いることで、武器を持てなくする作戦は、成功であった。
「ふざけやがっ……ぶっ」
 武器を拾うために屈んだ船長は、そのまま前のめりに転んだ。
 起き上がろうと床に手をついても、ずるっと滑る。
「ふふ……ふふふ……えい、もっと追加。じゃばじゃば」
「やめろー!?」
 ヌルヌル液の追加に、船長は悲鳴を上げた。
 略奪船長は、武器を持とうとしては落とし、立とうとしては転び。
 ついでにアルタにくるくる高速回転させられたり、ちょんと押されてスイーッと甲板上を滑っていったり。
「ぜえ……はあ……俺は……オモチャじゃねぇぞ……」
 船長の呼吸は荒く、顔色は赤と青白い色を行き来する。液体の作用だ。
(「面白い……」)
 アルタは涼やかに笑う。
 島民を弄んだ略奪船長は、弄ばれる側に回ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユーシア・ロクス
でましたねボスキャラ!
島の住人たちへの横暴や悪辣なトラップの報い、受けてもらいます!
びっくりゾンビトラップなんて他に誰が仕掛けるんですか!(ぷんすか)
悪は滅びるのです!

見た感じきっと自分のペースを乱されるのが嫌いなタイプですね!
船長が船長なので多分奴隷戦闘員もそういうのは好きじゃないでしょうし、梯子を上る前に再度【ユーシアのプレイ日記~リズムゲーム~】を使って他の猟兵さんたちのサポートをしつつ、わたしも剣に神聖属性をのせて、
いざ【属性攻撃】で接近戦です!
「そんなんじゃいいねどころか及第点ももらえませんよ!」

(でも予想に反してノリノリだったらどうしましょうか……)

※アドリブ改変・共闘歓迎です


睦沢・文音(サポート)
『聴こえますか?私の歌が!』
年齢 14歳 女
外見 147.1cm 黒い瞳 黒髪 色白の肌
特徴 いつも笑顔 柔和な表情 胸が大きい お尻が大きい ネットが好き
口調 清楚(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません

他の猟兵のサポートに回り、事件の解決にあたります
日常パートならば飲食や歌をうたうことをメインに行動します

他の参加者様との連携リプレイ歓迎です
最大の目的は、事件を解決に導くことです
その為なら、ある程度の怪我や些細な失敗はやむを得ないものとします



●海賊船に歌は響く
 なんとかヌルヌル地獄から解放された略奪船長に対して、続いて打って出ようとする猟兵は、ユーシアであった。
「でましたねボスキャラ! 島の住人たちへの横暴や、悪辣なトラップの報い、受けてもらいます!」
 入り江から、ユーシアは船長へ声をかける。
「くくっ、いかにも俺が大ボスってやつだ。やれるものならやってみな! ……ゾンビを仕掛けたのは俺じゃないけどな」
「びっくりゾンビトラップなんて他に誰が仕掛けるんですか! 悪は滅びるのです!」
 ユーシアはぷんすか怒って言った。
「ここで嘘ついて、俺に何の得が……まあいい」
 船の上で、船長はぱちんと指を鳴らす。すると、朽ち果てた一隻の海賊船が入り江に現れた。その大きな海賊船は、船長が乗る小型の海賊船に接舷する。ハシゴが下がっているのとは反対側だ。
「こっちもユーベルコードです!」
 再びユーシアはカギを掲げた。音符とメロディが飛び出し降り注ぐ。『ユーシアのプレイ日記~リズムゲーム~』という名のユーベルコードである。
「素敵な音楽ですね」
 ユーシアの後方から現れた、睦沢・文音(フォーチュンシュネルギア・f16631)が柔和な笑顔で言う。
「La la la la――」
 流れる曲のリズムとメロディを一通り覚えた文音は、それをなぞり、スキャットし始める。ユーベルコード『シンフォニック・キュア』である。歌声を聞いて共感した対象を治療するそれに対し、ユーシアは……。
「ブラボー! ブラボーですよ!」
 見事、共感した。
「これなら、ますます頑張れそうです。そろそろ行きましょう!」
「ええ」
 張り切るユーシアに続き、文音も船のハシゴを登ってゆく。
 船上では、奴隷戦闘員の幽霊数十名を連れた船長が腕組みをしていた。この幽霊たちは、朽ち果てた海賊船から飛び移ってきたのだろう。
「待ってたぞ。さあ、かかれヤローども!」
 船長のその指示に従い、ボロボロのカトラスを手にした幽霊たちが、ユーシアたちへ向かう。
(「あんなに痩せて……」)
 文音は彼らの姿に心を痛めながらも、ユーシアを癒す歌声を再び紡ぎ始める。
 ユーシアの音楽に合わせ、文音が歌を響かせる中、ユーシアは甲板上を駆けた。カギは変形し、剣となって、聖なる光を帯びる。
「La la la la――」
「――ランラララン♪」
 文音とユーシアの歌声が重なる。
 ユーシアはリズムに乗って、神聖な力を持つ剣を振るった。斬られた奴隷の幽霊は、次々に、浄化されて消滅してゆく。
 幽霊の一人が振り回したカトラスが、ユーシアの肩を浅く裂いた。けれど、その傷は一瞬で塞がる……文音の歌の力だ。
「やっぱり歌ってすごいですね!」
 振り向かずに言ったユーシアの言葉に、文音はほわわんと笑顔を浮かべた。
「ば、馬鹿な!?」
 略奪船長は戸惑う。このリズムに乗って動くように、幽霊たちに指示を出すという発想はないようだ。
「そんなんじゃ、いいねどころか及第点ももらえませんよ!」
 道を切り開いたユーシアは、船長を、聖なる剣で斬りつけてゆく。降ってくる音符とタイミングを合わせ、リズミカルに。
「がっ、うぐっ……!」
 船長のうめき声が音楽に挟まる。
 ふらつく船長から、ユーシアはバックステップで距離をとる。それから、宣言した。
「フルコンボ達成です!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

栗花落・澪
【星の館】3人

ご期待に添えずごめんね
僕達飛べるからさ

あのさぁ、ちょっと聞きたいんだけど
なんでそんなに周りの笑顔を嫌がるの?
正当な理由があるなら聞いてあげてもいいよ
(聞くだけだけど。僕以外が聞くとも言ってないけど)

背中の翼で【空中戦】主体に立ち回り
【催眠】を乗せた【歌唱】で船長さんの判断力を奪いながら
合間に【高速詠唱】から放つ【破魔】を乗せた光魔法の【属性攻撃】で遠距離攻撃

召喚された海賊船は時に盾にしたり
笑顔の【誘惑】で引きつけたりしながら

まとめて浄化してあげるよ…僕優しいからね♪
【誘幻の楽園】を発動
催眠歌唱で操る破魔の花弁による【範囲攻撃】で
痛みは与えず美しく安らかに、眠らせてあげるよ


七那原・望
【星の館】
船の上での決闘をお望みなのです?残念ですけど、お断りなのです。

背中の翼で【空中戦】。【第六感】と【野生の勘】で相手の攻撃や船の動きを【見切り】、本体の海賊船とユーベルコードで生み出された海賊船の両者を【盾にする】ように立ち回る事で敵の遠距離攻撃をやり過ごしつつ、攻撃に利用します。

【愛唱・希望の果実】を【歌って】味方のユーベルコードの性能を【限界突破】させます。きっとあの海賊には共感できないでしょうね。

アマービレで召喚したねこさん達をプレストに乗せて【全力魔法】【多重詠唱】の【範囲攻撃】を。
セプテットとオラトリオの【一斉発射】と合わせて海賊船を破壊します。

今までの理不尽の報いなのです。


天星・暁音
【星の館】
さあ、いよいよ本番って訳だね
皆の笑顔を奪おうとする悪い子にお仕置きだ
お仕置きの時間だよ!なんてね
まあ悪い悪い海賊さんには早々に立ち去ってもらわないとね
ただまあ…俺ら飛んでくので…俺は正確には空中歩いてるんだけど…
なので梯子とか使わないんだよね
…ごめんね。待ってても少なくとも俺らは乗り込まないんだ
いやあ、降りてこいとか言われても…ねぇ?



防具の空中移動を駆使して空中で戦闘を仕掛けます
相手の呼び出す幽霊船に対しては海賊船自体を挟むようにして盾にするようにしながら行動します
最悪は幽霊船の方も鎮めるつもりでUCぶっぱなしまくります

アドリブ、共闘可、アイテム、UC、スキル、ご自由に



●天罰
「さあ、いよいよ本番ってわけだね。皆の笑顔を奪おうとする悪い子にお仕置きだ」
 暁音は言う。彼ら、【星の館】の3人の猟兵は、上から略奪船長を見下ろした。
「お仕置きの時間だよ! なんてね」
 言ってみせる暁音。
 船長は顔を真っ赤にして、叫んだ。
「……お前ら、降りてこいよ!」
「いやあ、そんなこと言われても……ねぇ?」
「ご期待に添えず、ごめんね」
「船の上での決闘をお望みなのです? 残念ですけど、お断りなのです」
 空中に立つ暁音と、オラトリオの翼をはためかせる澪と望が、言葉を交わす。そう、この3人の猟兵たちは、海賊船の上空にいた。
「お前ら卑怯だぞー!?」
 朽ち果てた海賊船をユーベルコードで召喚した略奪船長だが、それ以上何かしてくる気配がない。
 遠距離攻撃を警戒していた望は、不思議そうに首をひねってから、ふと思いついたことを口にした。
「……遠距離攻撃、使えないのです?」
「…………」
 船長は黙る。
 奴隷戦闘員の幽霊が持つカトラスの刃は、上空の3人に届かない。ガリガリに痩せた体の彼らがカトラスを投げつけても、当たらないだろう。
 加えて、大砲の類いは、どちらの海賊船にもなかった。
 つまりこれは、猟兵側にボーナスタイムが発生したも同然の状況だ。
「あのさぁ、ちょっと聞きたいんだけど」
「なんだよ!!」
 問いを発したのは澪だ。船長はキレ気味ながらも、律儀に応じる。
「なんでそんなに周りの笑顔を嫌がるの? 正当な理由があるなら聞いてあげてもいいよ」
「ああん? そりゃ――」
 船長の答えは、こうだった。
「笑顔は宝っていうだろ? 宝物は、独り占めしてなんぼだろ。他の奴が持ってるのは気に食わねえ」
「烈光流星(シャイニング・エストレア)!」
「ぎゃあーっ!?」
 暁音のユーベルコードが炸裂。天に描かれた魔法陣から、星の光の奔流が船長に撃ち出されたのだった。
 澪は『聞いてあげてもいいよ』とは言ったが、聞くだけだし、澪以外の猟兵が聞くとも言っていないのである。
「La~♪ La la la~♪ La la la la la~♪」
 望は歌う。『愛唱・希望の果実』……歌声に共感した対象の力を増すユーベルコードだ。
「……くそっ、やたら明るい歌だな……吐き気がする」
 希望の名を冠するその歌唱に、略奪船長が共感することは、ない。
「ヤローども、やっぱりカトラス投げつけちまえ!」
 船長の号令に、幽霊たちがカトラスを投擲する体勢をとる。
 猟兵3人はささっと空中を移動した。猟兵たち目掛けてカトラスを投げれば、船長の頭上に降り注ぐ位置だ。幽霊たちは動きを止める。
「いいからやれ!」
 船長の言葉に、幽霊たちは顔を見合わせ……カトラス投擲を実行。船長に刃の雨が降り注いだ。
「ぐあああ!?」
 自滅しているように見える船長だが、これは、澪が、催眠術を乗せた歌唱で船長の判断力を奪った結果である。
 続いて、澪の光魔法が船長を射抜く。
「うぐ……」
「今までの理不尽の報いなのです」
 望の猫たちが機掌の上から魔法を放つ。同時に、七つの銃が発射され、実体のある影と共に撃ち出された。
 魔法と弾丸、エクルベージュ色の影。それらによって、幽霊船は大破。船長が乗る海賊船も半壊に追い込まれる。
「星の光よ集え。我が意を持ちて流星と成し悪しきを散せ。走れ魔法陣。輝け! 裂光流星(シャイニング・エストレア)!」
 暁音は杖を幽霊船に向ける。望のユーベルコードによって、きらめきを一層増した星の光の奔流が、幽霊船を完全に沈めた。
 その直前に、小型の海賊船の方へ脱出した、少数の幽霊。それと、船長……彼らを、澪は見据える。
「まとめて浄化してあげるよ……僕優しいからね♪」
 再び催眠歌唱を始める澪。それは、破魔の花弁を操る歌声だ。
 花弁の刃が空を舞う。ここは『誘幻の楽園』。
 その花弁の色は、いつも以上に鮮やかで。その花弁の刃は、いつも以上に鋭かった。望のユーベルコードで、澪の力が増しているのだ。
「痛みは与えず、美しく安らかに、眠らせてあげるよ」
 破魔の力を持つ花弁の刃は、幽霊たちを次々に浄化し、消し去ってゆく。
 船長もまた、痛みを感じた様子もなく刃に切り裂かれていき――。
「……はっ!?」
 そこで船長は我に返り、傷だらけの自分に気づいた。
「ああ。目を覚まさない方が、きっと幸せだったのに」
 澪は思わずこぼす。船長にとって、それは真実なのかもしれなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エルナリア・アリルゼノン

【アリエル】

アリルと共に船上に上がると同時にUC発動、撮影用ドローンを展開
はい、今回の企画は『極悪船長をぶっ飛ばしてみた』です
それじゃあ、はっじまっるよー

直接戦闘には参加せず、戦闘の様子を撮影・実況したり、アリルを応援したりします
がんばれっ がんばれっ(無表情)

エルナが気になりますか?こちらは動画の撮影で忙しいので気にせずどうぞ
安全を確保する振りをしながら、略奪船長の視界から徐々にフェードアウトしていきます
そして敵の注意が完全にアリル(及び、他の猟兵)に向いた所で、不意打ちのソーシャル・レーザーをお見舞いします

確かにエルナは撮影で忙しいとは言いました
ですが加勢しないとは言っていません


アリルティリア・アリルアノン

【アリエル】
「ネガティブハートにスマイル配信!バーチャル魔法少女(ウィッチ)アリルちゃん、ログインなう☆」
船上に上がったらまずは魔法少女のお約束、キュートな名乗りを上げます!

ふっふっふー、わざわざアリル達を待ち構えていてくれるとは、悪党にしてはしゅしょーな心掛けです!
お望み通りぶっ飛ばしてやるので覚悟するがいいですよ!

威勢よく啖呵を切ったはいいものの、敵の呼び出した手下に苦戦して逃げ回る始末…
おっと、実はこれは「時間稼ぎ」!
エルナちゃんが不意打ちする隙を作るために、わざと敵を「おびき寄せ」ているんです!

上手くいったらこちらのターン!
神聖属性を乗せたUCで、手下の幽霊ごと浄化してやりますよ!



●悪は成敗!
 海賊船は、既に壊れかけだ。そんな船上に、次に姿を現したのは、【アリエル】の二人。すなわち、アリルティリアとエルナリアの、妹&妹コンビである。
 エルナリアの後方から、ふわりと、動画撮影ドローンが浮かぶ。ユーベルコード、『グッドナイス・ブレイヴァー』である。
「ネガティブハートにスマイル配信! バーチャル魔法少女(ウィッチ)アリルちゃん、ログインなう☆」
「はい、今回の企画は『極悪船長をぶっ飛ばしてみた』です。それじゃあ、はっじまっるよー」
 アリルティリアはキュートに名乗りを上げ、エルナリアは無表情に喋る。
「ふっふっふー、わざわざアリルたちを待ち構えていてくれるとは、悪党にしてはしゅしょーな心掛けです! お望みどおりぶっ飛ばしてやるので、覚悟するがいいですよ!」
 威勢良く、笑顔で啖呵を切るアリルティリア。船長はボロボロになった帽子を被り直し、しっかりと二人を見据える。
「覚悟するのはお前らだ! 行け、ヤローども!」
 幽霊船が再召喚され、カトラスを手にした幽霊たちが、こちらの船に乗り込んでくる。
 エルナリアはさりげなく後方に下がり、アリルティリアが前に出た。
「アリルがみーんなやっつけ……えっ嘘、こんなに数が多いなんて、聞いてないですよ!」
「どうやらアリルは、苦戦しているようです。次から次へと繰り出されるカトラスを避けるのに精一杯といったところでしょうか。負けないでくださいアリル。がんばれっ、がんばれっ」
 エルナリアは実況をドローンに向けて伝えて、無表情でアリルティリアへ応援を送る。
「……お前は何しに来たんだ?」
 じろり、と船長はエルナリアを見やった。
「エルナが気になりますか? こちらは動画の撮影で忙しいので気にせずどうぞ」
「そうか」
 船長はエルナリアの言うことを信じ、アリルティリアへ視線を戻す。
「あ、危ないです危ないです! こっちに来ないでください!」
 アリルティリアは、奴隷戦闘員の幽霊たちから逃げ回っていた。
 次第に姿をフェードアウトさせてゆくエルナリアへと、船長も幽霊も、誰も注意を払わない。
 ……だが、これは二人の策。アリルティリアの行動は敵のおびき寄せであり、時間稼ぎだったのだ!
「終わりだ、猟兵……とどめを刺せ、ヤローども!」
 その船長の言葉に、アリルティリアは、完全に敵の注意が自分に向いたことを悟った。
(「今ですよ、エルナちゃん!」)
(「はい」)
 言葉は要らない。以心伝心だ。
 エルナリアによって発射された、不意打ちのソーシャル・レーザーが、船長の脇腹に、テニスボールほどの風穴を開けた。
「なっ……お前……」
 血を吐き、信じられないといった表情で船長はエルナリアへ振り向いた。
「確かにエルナは撮影で忙しいとは言いました。
ですが、加勢しないとは言っていません」
「お前ぇ……!!」
 怒気を表情ににじませる船長の後ろから、光の花びらがひらりと舞った。
「よそ見はダメですよ?」
 それは、ユーベルコード『ホログラフィックペタル』。アリルティリアが持つ魔法のステッキが、無数の光の花びらに変わっていく。
「浄化してやりますよ! かがやく正義の花よ舞え!」
 光の花々は、音もなく舞う。
 それが収まる時には、空になった幽霊船と、もはや虫の息となった略奪船長が残されていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

御形・菘
右手を上げ、指を鳴らし、スクリーン! カモン!
はーっはっはっは! 元気かのう皆の衆よ!
事の経緯は今まで生配信してきた通りよ
さあクライマックスに、妾に歓声を! 喝采を! 存分に浴びせてくれ!

船を呼ぶがよい!
戦闘員ども? はっはっは、そんなのは賑やかしのエキストラ、妾とのバトルでは頭数にも入らん!
妾のターゲットは船そのもの!
星すら砕く妾の左腕の一撃は、たかが海賊船ごときも容易く粉砕する!

…さて、今回の件は割とブチ切れ案件でな?
最初にこの話を聞いた時から、お主に対しては妾の最大最強最高の奥義を使うと決めておったのよ
お主が否定してきたものこそが、まさに妾の力のすべて!
圧倒的な感動の前に、屈して果てよ!



●おかえり、笑顔
 颯爽と現れた菘は、右手を上げた。
「スクリーン! カモン!」
 ぱちんと指を鳴らす。
 同時に、空中に無数のディスプレイが現れた。そこには、菘の生配信の視聴者たちの顔。
「はーっはっはっは! 元気かのう皆の衆よ!」
 愛しい彼らに、菘は笑顔を向けた。
「事の経緯は今まで生配信してきたとおりよ。さあ、クライマックスに、妾に歓声を! 喝采を! 存分に浴びせてくれ!」
 ユーベルコード、『喝采よ、妾に降り注げ』。皆の歓声や笑顔が、菘の武器防具をパワーアップさせるのだ。
『マジで最高すぎ!』
『いいねを送りまくりたい!』
 そんな数々の声を背負って、菘は略奪船長を見た。
「船を呼ぶがよい!」
「くっ……!」
 船長は、奴隷戦闘員の幽霊たちが乗る、朽ち果てた海賊船を召喚。
 菘は余裕の表情で、召喚された海賊船の方へ這って進んだ。
 縛霊手『五行玻璃殿』を纏わせた左腕を、高く振り上げる。
「星すら砕く妾の左腕の一撃は、たかが海賊船ごときも容易く粉砕する!」
 言ってのけた菘は、左腕を力強く振り下ろし、海賊船に叩きつける。
 亀裂がたちまち広がり、召喚された海賊船は真っ二つに割れて、沈んでいった。
 視聴者たちの拍手喝采が菘を包み、『五行玻璃殿』を始めとした武器防具をパワーアップさせてゆく。
 彼女は、ゆっくりと船長に振り向いた。金の瞳に宿るのは、怒り。
「最初にこの話を聞いた時から、お主に対しては妾の最大最強最高の奥義を使うと決めておったのよ」
 縛霊手を握り込み、菘は拳を形作る。
「お主が否定してきたものこそが、まさに妾の力のすべて!」
 視聴者の笑顔が、視聴者の感じる楽しさが、菘に最強無敵の力をくれる!
「圧倒的な感動の前に、屈して果てよ!」
 全力のアッパーカット。殴り飛ばされた船長は、空の星になった。
 視聴者たちの喝采が菘に降り注ぐ。
 イーネ島に、平和と笑顔が取り戻された瞬間であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年04月18日


挿絵イラスト