大海を往く~氷に閉ざされた宝物庫
「わたしのぉ~おぉんおぉん、うみ~、波しぶきを受けてオォーウイェーェァ♪」
適当極まりない歌を歌いながらうきうき気分でやってくるのは望月・鼎。
いつもより頭の螺子が二、三本ぶっとんでいそうだ。
謎ステップを踏みつつ、タタンと決めて集まった猟兵達に向き直る。
「予知が降りて来ました! お宝の気配です!」
目をお金マークに輝かせながらウィーヒヒヒと笑って見せる鼎。
今日はどんなテンションなのか、理解に苦しむ所である。
とは言えお宝の気配との言葉に色めき立つ者も、居ない訳ではない。
お馴染みとなりつつあるホワイトボードを持ってきた鼎は、胸を張って告げた。
「今回の舞台はグリードオーシャン、その大会にひっそりと浮かぶ無人島が舞台です! 落ちてきた島は恐らくアックス&ウィザーズの世界のものですね。建物はほぼ崩れ去ってしまっているのか地面付近に煉瓦の積み跡が残る程度です。島の地下には如何やら宝物庫が有る様で、中には大量の金銀財宝が安置されているみたいです。ヒャッホゥ!!」
両手を振り上げるが、右手の甲がホワイトボードにぶつかり派手な音が鳴る。
「んっぉぉ……!!」
痛そうに蹲りぷるぷると震える鼎。
何人かの冷たい視線が突き刺さっている。
たっぷり二分を消費して、何事も無かったかのように続きを話す巫女。
「所がこの島にはメガリスも有りまして。青い水晶から発せられている冷気の所為で、島の半分以上が氷で覆われているみたいです。このメガリスの青い水晶を狙って、コンキスタドールが動いているみたいです。……まぁ、コンキスタドールが居なかったら予知で出て来ないんですけどね」
鼎はペンを取り出してホワイトボードにキュキュっと描き足していく。
丸っこい水晶の横に『ちべたい!』と書かれているのが何とも。
「先ずは島を探索して怪しい場所や氷の痕跡が無いか探してみてください。メガリスに近付けば近付くほど、周囲の環境はおかしくなっていく筈です。それっぽい所を見付けたらカチ割って進むなり別方面から進んでみるなりでメガリスを見付けに行ってください。この青い水晶自体は凍り付くほど冷たい訳では無さそうなので、回収は簡単そうですね。それと、コンキスタドールの襲撃には最大限注意していてくださいなー」
粗方の説明を終えた鼎は、ふと思い出した様に告げる。
「そう言えば島の名前なんですが……寒そうですしガクブル島で良いですかね?」
ネーミングセンスは微妙らしい。
一ノ瀬崇
新生活が始まる季節ですね。
こんにちは、一ノ瀬新です。
今回は新世界グリードオーシャンでのシナリオです。
ガクブル島を探索し、メガリスの青い水晶を確保するのが目的となります。
皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 日常
『宝探しをしよう』
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POW : とりあえず目の前から探してみる
SPD : 周りをよく見て探してみる
WIZ : 第六感に従って探してみる
👑5
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
安里・真優
【心境】
「ひゃっほ~い。お宝があると聞いて…」
商人として財宝なんて聞いたらほっておけないよねー。
【行動】
判定:POW
さってと、島に上陸したから宝探しの開始だねー。
行くよーダコタン♪
まずは周囲の地形を確認して、簡易的な地図をマッピングしながら進むよ。
『宝探し』の基本はマッピングによる地形探査と調査のトライ&エラーだしねー。
近場のマッピングと調査が終わったら、原初の巨人で巨大化して遠くを確認するよー。アレはなんだろー?
目印になりそうだから地図にメモメモ。あ、ごめん(ダコタンとスカートの中見ていた人を踏みつけ事故/ぉぃ)
【その他】
アドリブ、他猟兵との連携OK
神宮寺・絵里香
●心情
・グリードオーシャンねぇ…。海ばっかりだな。
・宝物ねぇ…。あんまり興味ねえな。美味そうな酒でも転がってりゃいいが、宝石だの、金銀財宝なんてものは別に要らねぇな。
・寒いのあんまり好きじゃねーんだけど…。別に暑いのも嫌いだけど。爛華の奴がいたら、暖房代わりになったんだがな。
●探索
・占星術で大体の方角を割り出して、A&Wの世界知識と第六感に従って歩いていくか。んで寒い所があれば、当たりだろ。んでもって、後はデカい瓦礫とかがあれば、UCで雲に変えてどかせばいいな。(昼間だったら、前日に見た星に従う)
・ま、巫女たるもの占いの1つや2つはできないとな。
グレイ・ゴースト
さて、まずはお宝探しね
人がいれば情報を聞き出せたんだけど無人島だったら仕方ない
自分の足で探しましょう
とはいえ手がかりもあんまりないのよね……
環境がおかしくなっているって話だけど手当たり次第歩くのは効率が悪い
とくればすることは一つね
「こっちに行きましょうか」
わたくしが選んだ道は必ずメガリスへ近づく
その代償としてわたくしの持っているお金が減っていくけど仕方がないわ
どう無くなるのかがランダムなのも困ったものだけど財産を消費した分だけわたくしはお宝へ近づくはず
というかこの身体は液体でできているから寒いのはあまり得意じゃないのよね……
さっさと終わらせたいわ
わたくしのお金が無くなってしまう前に、ね
緋神・美麗
【WIZ】
アドリブ・絡み歓迎
まずはお宝探しね。こういうのわくわくするわよね。一番に見つけてお宝とメガリスゲットするわよ。
雷天使降臨を使用し空から島を見回してメガリスがありそうな環境がおかしくなっている所を探す
視力・第六感・野生の勘を駆使し、バディペットのシルヴィアにも手伝ってもらう
おかしな所を見つけたらメガリスを探す
障害物は超巨大電磁砲で破壊して進む
「ひゃっほ~い。お宝があると聞いて」
そんな事を呟きながら無人島、暫定『ガクブル島』へとやってきたのは安里・真優。
お宝と聞いて商人の血が騒いだらしく、どんな財宝が眠っているのか興味津々な様子だ。
その肩に乗るのはペットのジャイアントオクトパス。
少しばかりサイケデリックと言うかイリュージョニアと言うか、何とも不可思議な気持ちになる見た目の体色をしている。
名前は『ダコタン』と言う。
その奇怪な体色とは裏腹に中々知性は高そうな雰囲気が有る。
「さってと、島に上陸したから宝探しの開始だねー。行くよーダコタン♪」
楽し気に笑う真優の声に触腕を持ち上げて応えるダコタン。
如何やら周囲の地形を把握しながら地道にマッピングを続けて目的地を目指す、王道を往くスタイルの様だ。
「宝探しの基本はマッピングによる地形探査と調査のトライ&エラーだしねー」
奇を衒わず最も確実な方法で探検する美優。
地図を片手に周囲の地形を確認し、新たに地形を描き込んで行く。
巨人故の長躯を活かし、遠くまで見通しながらの作業。
ちょっとした坂程度なら問題無く把握出来ている。
暫し周囲を見渡して地図を埋めて、美優は一つ頷くとユーベルコード【原初の巨人】を発動した。
「しゃきーん」
燃え盛る角が生え、身長は実に三倍に伸び上がる。
「おー、遠くまで良く見えるねー。お? アレはなんだろー」
背が伸びた事で更に奥まで見通せる様になった美優が、これまでとは違った雰囲気の場所を見付ける。
木々の隙間に沈んで見えにくいが、如何やらきらきらと光っている。
このガクブル島で太陽光を反射するものと言えば水面か氷くらいのものだ。
「と言う事はもしやー?」
一歩前へ踏み出して目を凝らそうとした所で、足元から悲鳴が上がる。
「あ、ごめん」
見ればいつ降りていたのか、ダコタンが地上でうねうねとしていた。
そこを誤って踏んでしまったらしい。
触腕を縮めて痛みに耐えていたダコタンだったが、ふと今の踏み付けられた地面から風が吹いてきている事に気付く。
巻き込まれたのは自分だけではなく、せり出していた四角い岩も有った。
その岩が傾き掘り起こした土の下に空洞が出来ている。
「これはもしや」
ユーベルコードを解除して美優が覗き込んでみると、そこは小さな部屋になっていた。
その奥には古ぼけた石の箱が有り、中には大量の金貨が眠っている。
「おたからー!?」
思わずひゃっほいしながら入り口を広げていく。
数分後、出てきた美憂はホクホク顔で金貨を詰めた袋を背負っていたのであった。
「グリードオーシャンねぇ……。海ばっかりだな」
砂浜に降り立った神宮寺・絵里香は面倒そうに息を吐き出す。
オブリビオンを屠るのは吝かでないが、探索は余り気が乗らない様だ。
「宝物ねぇ……」
興味無さそうな雰囲気が見て取れる。
宝石や金銀財宝に然程興味を引かれない性質なので、宝探しと言われても熱意の持って行き方に多少悩む所だ。
年代物の酒瓶でも転がっているなら別だが、そうしたものはもう割れているか酒精が飛んで酢みたいになっているかの何方かだろう。
更に見付けるべき痕跡が氷の類と言うのも鬱陶しい。
寒いのも暑いのも好ましい訳では無いので、動くのは多少億劫だ。
あいつでも連れてくれば良かったか、と絵里香は暖房代わりになりそうな人物へ思いを馳せつつ歩き出す。
指標となるのはこの島へ辿り着く前に見上げた星々の導き。
いわゆる占星術だ。
「ま、巫女たるもの占いの一つや二つはできないとな」
大まかな方角は占星術に、後はA&Wの世界の特徴に知識を照らし合わせ、細部は自身の第六感で埋めていく。
道中に有る岩の欠片や崩れ落ちた瓦礫の類はユーベルコード【水神強権】を使い、雨雲へと変換して除けていく。
割とサクサク進んで行くと、退かした瓦礫の下から階段の様なものが出てきた。
土砂が堆積しておりなだらかな坂になっているが、奥の方は石の階段が顔を覗かせている。
「地下か。何が有るやら」
大した期待はせずに降りていくと、今にも崩れ落ちそうな木の扉が見えてきた。
何処かに穴でも開いているのか、地下は多少の明かりが差し込んでいる。
間近まで寄ってみると、鍵が掛かっていないのが解る。
「……」
無言で何が出て来ても良い様に構えつつ、扉を蹴り破る。
土埃を巻き上げながら吹き飛んで行く扉の奥に鎮座していたのは幾つかの樽と埃を被った瓶の山。
他には特に何も潜んではいないらしい。
「貯蔵庫だったか」
扉が当たり瓶が二、三本割れて中の液体が漏れ出ている。
漂う匂いを嗅ぐ限り、瓶の中身はワインの様だ。
手近な瓶を手に取り割れていないかを確認して栓を引き抜いてみる。
芳醇な香りが漂う。
悪くなっていても直ぐに浄化出来る絵里香は豪胆にも、中のワインを手の甲に垂らし味を確かめてみる。
「へぇ……随分と上物じゃねぇか」
中身は極上のワインだった。
刺激を与えず地下で静かに寝かせて置いたのが幸いしたらしい。
詳しい事は調べてみないと解らないが、酒としての価値は高いだろう。
思わぬ収穫を得た絵里香は、先程までよりは多少上向いた気持ちで探索を再開した。
「さて、まずはお宝探しね」
一方此方はお宝探しに余念が無いグレイ・ゴースト。
自身の生い立ちから、金と言う概念をこよなく愛する女性である。
「人がいれば情報を聞き出せたんだけど無人島だったら仕方ない。自分の足で探しましょう」
目指すはメガリスである青い水晶、道中で他の財宝も確保出来れば上出来だ。
とは言え手掛かりも無いまま闇雲に歩き回っても時間を浪費するばかり。
氷が張っていると言う異変は一目で解るものではあるが、そうは言っても無人島はそれなりに広い。
「とくればすることは一つね」
グレイは懐から一枚金貨を取り出し、ピンと指で弾き上げる。
「さあ――わたくしのベットは完了しました」
ユーベルコード【Fortes fortuna adjuvat】を発動する。
その効果は自身の財産を代償に、あらゆる行動を成功させる。
「こっちに行きましょうか」
グレイは満足げに頷き、気の向くままに足を進める。
一見すると闇雲に動いている様にも思えるが、このユーベルコードの支配下ではどんな気紛れでも成功へと辿り着く。
まるで世界が彼女の為に回っているかの如く。
「まぁ、その代償としてわたくしの持っているお金が減っていくけど仕方がないわ」
どのタイミングでどの財産やお金が減っていくのか、見当も付かないのが欠点と言えば欠点か。
果たして持って来ているお金が尽きてしまう前に財宝を見付けられるのか、一抹の不安を抱えながら彼女は砂浜を反時計回りに進んで行く。
岩場に波が打ち寄せ、その表面を洗っていく。
情緒溢れるその光景を眺めながら進むが、突如彼女の目が岩場に留まった。
「もしかしてこれは……!」
岩場の窪みに張り付いた二枚貝。
黒い表面のそれは特段目立つ様なものでは無さそうだが、グレイの嗅覚はびんびんに反応していた。
鉤爪付きのロープ『フーニス・カプトゥーレ』を使い貝を抉じ開ける。
中には白い貝の身と、隠れる様に丸く輝く粒が入っていた。
真珠である。
「わたくしの爪よりも大きい……!」
大ぶりな真珠は時に下品とされる事も有るが、同時に富の象徴でもある。
好事家に高く売れるだろう。
素早く周囲の貝から真珠を採取して袋に詰めて、グレイは上機嫌に歩き出す。
「うふふ、これだけあればメガリスを見付けてもお釣りが来るわね」
期せずして財産の心配は無くなった。
まだ懸念が有るとすれば、氷の領域を彼女が苦手としているくらいだろう。
セイレーンである彼女は寒いのは余り得意ではない。
動きが鈍る前にさっさと終わらせたい所だ。
途中で金貨の袋や宝石の付いたネックレスを拾い集めながら、グレイは島の奥へと向かっていく。
「まずはお宝探しね」
ユーベルコード【雷天使降臨】を発動し、雷の翼で空へと舞い上がるのは緋神・美麗。
その視線の先には無人島に広がる森林と朽ち果てた建物の名残が見える。
遠くには山の岩肌も有り、かなり広い島だと言うのが解る。
メガリスの痕跡を探すのにも苦労しそうな程の面積だが、美麗に臆した様子は無い。
「こういうのわくわくするわよね。一番に見つけてお宝とメガリスゲットするわよ」
やる気は十分らしく、意気揚々と空を翔ける。
メガリスの周囲からは異常な冷気が漏れ出している。
島の半分以上を氷で覆っているとの事だが、南側にはその様子は見受けられない。
それなら反対側は如何だろうかと更に高度を上げて山を見越して見れば、北側には氷雪地帯が広がっていた。
「へぇ……結構不思議な光景ね」
山を境に季節が入れ替わってしまっているかの様な景色に、美麗は思わず声を漏らす。
しかしこれだけ広大な面積が凍り付いていると有っては探索も骨が折れそうだ。
「何か目印は無いかしらね?」
そう言って傍らを飛ぶバディペット『シルヴィア』へ顔を向ける美麗。
問われたシルヴィアはエメラルドグリーンの瞳をぐりぐりと動かして地表を眺めているが、特に思い付いた事も無い様子で首を傾げていた。
相棒の様子に肩を竦めていると、視界の端に崩れた祠の様なものが見えた。
氷が広がっている場所に程近い南側の麓だ。
「アテも無い事だし行ってみましょうか」
地上に降りて祠らしき場所を調べてみると、如何やらこれは祠では無く建物が崩れた跡の様だ。
巧い具合に左右の柱部分が残ったので、祠の様に見えていただけだ。
「んー、何か有りそうな気もするのよね……ぶっ飛ばしてみましょうか」
言うが早いか、美麗は威力を抑えた【超巨大電磁砲】を放つ。
瓦礫を吹き飛ばすには十分な威力だった様で、建物の一部が地上に現れた。
元々は何階か建ての施設だったらしいが、地盤沈下でもしたのか一階部分が地面の下に埋まっている状態だった。
「これはお宝の予感がするわね」
うきうき気分で中に入ってみると、鉄寂びた金属特有の臭いがする。
歪んだ扉を壊して開け放つと日の光に照らされて壁に掛かっていた剣や槍が目に入る。
此処は武器庫だったらしい。
そんなに珍しいものは無さそうだと少し肩を落とす美麗。
すると、シルヴィアが部屋の奥へと飛んでいく。
「どうかしたの? ……って、あら」
追い掛けて行くと部屋の奥に、一際豪華な装飾が施された立派な剣が安置されていた。
儀礼剣なのか、柄や鞘に宝石や彫刻が施されている。
観賞用として売ればかなりの金額になるだろう。
「ラッキー♪」
しめしめと剣を手に取って外に出る美麗。
メガリスへの直通通路では無かったが、それなりのお宝をゲットした。
この調子でどんどん進もう、と足取りも軽やかに次の何か有りそうな場所を探しに行くのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『氷結航路』
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POW : ●『砕氷』:船の先を阻む氷をぶち壊し、ルートを作る。
SPD : ●『迂回』:氷を回避し、別ルートを選択する。遅れを取り戻すため、速度も重要だ。
WIZ : ●『改造』:氷は障害ではない。どんなところでも航行出来るように、船へ手を加えれば良いのだ。
👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
それぞれがちょっとしたお宝を手にしつつ凍っている箇所の見当を付けて戻ってきた。
素直に島の中を突っ切るよりも、島の外側を船で迂回し北の方から乗り込んだ方が早そうだと言う事も分かった。
となれば、やる事は一つ。
船に乗り込み目的地を目指すだけだ。
とは言え道中には厚い氷が待ち受けている。
どうするか考えつつ航行していた猟兵達が船上から見付けたのは、島の北側の崖に隠れる様にぽっかりと空いた洞窟。
周囲には一際厚い氷が張っており、冷たい風も洞窟の方から流れて来ている。
目指すべき場所はあの洞窟の中らしい。
氷を如何にかして無力化しつつ、あの洞窟の中へと潜り込んでいこう。
安里・真優
【心境】
「ふん♪ふ~んふん♪」
いや~儲け儲け♪
あれ?金箔てコーティングしてるだけ…がーん。
【行動】
判定:SPD
今度こそ真っ当なお宝をゲットしましょうダコタン。
ダコタンに乗って先に行こうかと思ったけど、水温が低から嫌ですか…。
仕方がないですねー。私の『航海術』で導いてあげますよー。
この船を一つの『サーフィン』に見立てて、波と風をうまく掴んで一気に駆け抜けますよー。
って、船が大きく揺れた―ッ。落ちる―ッあーーーーッ
ごういんにまえへならえ、もとい『ゴーイング・マイウェイ』でさっき拾った金貨(?)を捧げますよー
【その他】
アドリブ他猟兵との絡みOKです。
神宮寺・絵里香
●心情
・成程、氷…氷ねぇ。まあ、水だな。水ならば、水神の力で干渉ができるな。オレの水神権限は、水の三態を自在に操る力。ならば、船の行く手を遮る氷だろうと水に変えられる。
・しかし…寒いな。本当にあのバカを連れてくればよかった。「わたくしは、暖房器具じゃありませんのよー!」とか五月蠅そうだが…。
●探索
・高速詠唱から範囲攻撃のUCで行く手を阻む氷を水に変える。手元に薙刀の刀身に雷を纏うこと、明かりを確保しつつ、読書でもしている。
・水神権限だけは足りなさそうならば、【水神強権】で無機物である氷を雲に変えてどける。
・まあ、なんだ。水場はオレのホームグラウンドだ。楽をさせてもらうとしよう。
緋神・美麗
【POW】
アドリブ・絡み歓迎
さて、本命のメガリスはあの洞窟かしら。それじゃ邪魔な氷はガンガン砕いて進みましょうか。
船首に立ち、進行を阻害する氷壁を超巨大電磁砲で粉砕していく
「邪魔するものは氷だろうとコンキスタドールだろうと問答無用で粉砕よ。なんてね。」
砕いた氷はサイコキネシスで進路の脇へとどけていく
「船長さん、氷は気にせずガンガン進んで頂戴な。」
グレイ・ゴースト
船なら自前の物があるわ
わたくしはこれでいきましょう
乗りたい方がいればどうぞご一緒に
もちろんお代は戴きますが
さて、氷が邪魔なのね
それならこうしましょう
幽霊たちに大砲を撃たせて進行方向にある氷を壊させます
わたくしはもちろん操舵を担当
機関室にいる幽霊たちにも火力を上げさせて蒸気機関を回します
「燃料も弾もケチることはないわ! じゃんじゃん使いなさい!」
この船はただの帆船ではなく蒸気機関も積んだ機帆船
これくらいの障害物で行く手を阻まれるほどヤワじゃないわ
ちょっとやそっとの傷なら後で治せばいいのだし今は全速前進!
「お宝が手に入れば修理費くらい簡単に稼げるはずよ!」
待っていなさい! わたくしのお宝!
「ふん♪ ふ~んふん♪」
ご機嫌に鼻歌を歌っている安里・真優。
彼女達はグレイ・ゴーストがユーベルコード【Ora et labora】で召喚した自前の武装商船『オーラー・エト・ラボーラー』に乗って島の外側を航行中だ。
甲板上や機関室では乗組員である幽霊達が忙しなさそうに動き回っている。
とは言え彼女達が寛げる程度には順調な様子で、神宮寺・絵里香はゆらりゆらりと揺られながら優雅に読書をしている程。
「氷の端まではもう少しかしら」
首を傾げながら目を向ける緋神・美麗へ、クレイは操舵輪を操りながら頷いて見せる。
「もう二、三分って所ね。そろそろ氷を如何にかする準備をしておきましょう」
「じゃあ手順をおさらいしておきましょうか。先ずは絵里香さんがユーベルコードで氷の一部を水に変えて洞窟まで一直線に亀裂を入れる。そしたら私が脆くなった所を一発ドカン。道が拓けたら真優さんが航海術で波と風を捉えて一気に加速。左右や正面でまた氷が張り始めたらグレイさんの指示で砲撃しつつ前進。何か確認したい事や質問は有る?」
解り易く纏めた美麗の作戦内容に、皆大丈夫と答える。
メガリスを確保してしまえば異常気象も収まるだろうし、行きの事だけを考えて置けば何とかなると言うのは有難い話だ。
「それじゃあ、行きましょうか」
「今度こそ真っ当なお宝をゲットしましょうダコタン」
「待っていなさい! わたくしのお宝!」
三者三様の気合を入れていざ出発。
ちなみに絵里香はひらひらと手を振ってすっかり寛ぎモードだ。
「しかし……寒いな。本当にあのバカを連れてくればよかった」
船上に吹き付けてくる風はだいぶ冷たい。
こんな時に役立つ相手の事を脳裏に思い浮かべつつ、ぶるりと肩を震わせる。
連れて来たら連れて来たで「わたくしは、暖房器具じゃありませんのよー!」と両手をぶんぶん振って抗議してきそうな気もするが、まぁそれは些細な事だろう。
とは言え氷、ひいては水が相手であるなら難しい事は何も無い。
彼女のユーベルコード【水神権限】は、水の三態を自在に操る力。
水であるならば水神の力で如何様にも干渉出来る。
「大いなる水を司る白蛇の名の下に、水よ我が支配下となれ」
本から顔を上げ右手を船前方に伸ばし、詠唱する。
洞窟へと向かう直線上を格子状に水神の力が走り抜け、氷を賽の目に切り崩していく。
その外側の氷は蜘蛛の巣状に隙間を開けられ、細かな氷の破片となって折り重なっている。
「良い具合だな」
「さっすが。それじゃあ次は私ね」
透かさず美麗が両手を突き出し洞窟のやや下へと狙いを付ける。
掌の間に巨大な鉄塊を浮かばせて、雷でレールを作り上げていく。
「邪魔するものは氷だろうとコンキスタドールだろうと問答無用で粉砕よ。なんてね」
ユーベルコード【超巨大電磁砲】を放つ。
電磁加速して射出された巨大な鉄塊が唸りを上げながら前方の氷へと飛び向かっていき、轟音と水飛沫を巻き上げた。
狙い違わず格子状に切り取られた氷ブロックは破片を撒き散らしながら左右へと弾き飛ばされ、その外側の氷は大きく吹き飛び幾分傘の減った水面を覗かせている。
水飛沫と氷の破片が陽光に照らされてキラキラと舞い踊る中、真優が両手を振り上げる。
「好機です、船長ゴーゴー!」
「風を捕まえるのは任せるわ、ヨーソロー!」
伝声管で指示を出すと、機関室に居る幽霊達が蒸気機関へと次々に石炭をぶち込んでいく。
徐々に速度を上げていく船は、真優のサポートを受けて風を味方に付ける。
そんじょそこらの海賊船では一生掛かっても追い付けない程の加速力で突き進んでいくが、メガリスの影響が行く手を阻む。
束の間顔を見せ水面は見る間に凍り付き、再び厚い氷で海面を覆っていく。
「予想より氷が張るのが早いかも!」
「安里殿はそのまま加速を乗せていて! 砲撃開始、目標前方の氷!」
グレイが指示を飛ばすと砲門付近に待機していた幽霊達が大砲の射出準備を始める。
間髪入れず轟音が響き、砲弾が新たに張られた氷を叩き割っていく。
「燃料も弾もケチることはないわ! じゃんじゃん使いなさい!」
その声に押されてか次々と砲弾が発射されていく。
割れた氷が海面を埋め尽くしたかと思えば、氷が突如雲へと変わって空へ上って行く。
「まあ、なんだ。水場はオレのホームグラウンドだ。楽をさせてもらうとしよう」
片手間と言わんばかりにユーベルコード【水神強権】で道を切り拓いていく絵里香。
いつの間に用意したのか傍らには薙刀『叢雲』が立て掛けられており、その刀身には雷が纏わらせてある。
丁度良い光源になっている様で、後々洞窟内を進む際にも役立つであろう。
「船長さん、氷は気にせずガンガン進んで頂戴な」
空いた航路の奥へ、美麗が鉄塊を放つ。
再び厚い氷が砕け飛び散り、新たな道が出来て行く。
正面と左右には絶えず砲撃が続けられており、船が凍り付くのを防いでいる。
「ちょっとやそっとの傷なら後で治せばいいのだし今は全速前進! お宝が手に入れば修理費くらい簡単に稼げるはずよ!」
実に頼もしいグレイの台詞に奮起する幽霊一同。
湯水の様に砲弾と火薬をボンガボンガ使って航路の確保に努めている。
いよいよ目前へと迫ってきた洞窟の入り口。
その手前には氷が薄く張っており、内部と外部を遮断する様に光を反射している。
「見えてきましたね。よぉしダコタン、此処は私達のコンビネーションで一気に」
突撃の算段を立てている真優だが、相棒のジャイアントオクトパス『ダコタン』は触腕を顔の前で左右に振っている。
アカンて、と言いたげな様子だ。
「水温が低から嫌ですか……。仕方がないですねー」
無理強いは出来ないか、と『航海術』を駆使して船を風に乗せている真優だったが、そんな彼女をハプニングが襲う。
「丁度良い、飛ぶぞ」
「へ?」
「え?」
「ん?」
絵里香の声に疑問符を返す三人。
直後、船の前方に氷のジャンプ台が出来上がった。
真っ先に状況を把握したグレイは楽し気に口の端を吊り上げ、続いて気付いた美麗が目を丸くする。
船の大きさや飛ぶ角度その他諸々を計算され尽くして設置されたジャンプ台から傷一つ無く船が飛び出して行く。
とは言えそれなりに衝撃は有った。
大きくがこんと船体が跳ね上がる。
「落ちる―ッあーーーーッ!?」
咄嗟にユーベルコード【ゴーイング・マイウェイ】を発動すると、先程打ち上げていた氷のブロックが丁度彼女の背中の辺りに落ちてくる。
「んふっ」
冷たさと若干の痛みが背中を襲うが、衝突のお陰で浮き上がった身体が押されて無事船上に戻る事が出来た。
受け身を取りつつゴーイング・マイウェイを解除する。
船体は氷上を滑りながら半回転し、洞窟の入り口付近で止まった。
船底付近は絵里香が氷を水に変えてクッション代わりにしたらしく、何処にも損傷は無い。
「ふぅ。目的地に無事到着、皆様ご乗船有難う御座いましたぁ」
おどけた調子でグレイが到着のアナウンスを告げる。
マスト付近の手摺に掴まっていた美麗は大きく息を吐き出しながら疲れた様に笑う。
「最高のアトラクションだったわね」
「貴重な経験だったかしら?」
「猟兵だったらその内経験してそうな辺り判断に悩むわね……」
真優は起き上がりつつ周囲の様子を確認する。
ダコタンの姿が見当たらない。
「一体何処に」
答える様に、真優の右肩にぺちゃりとダコタンが降ってきた。
如何やら跳ね飛ばされた時に良い感じの角度で射出されたらしい。
「あー、少し乱暴だったか。悪いな」
本に栞を挟んだ絵里香がその様子を見て頭をぽりぽりと掻く。
大丈夫、と手を振りつつ真優が立ち上がると、船の後方直ぐ傍に洞窟の入り口が見えた。
先程の着地の衝撃で入り口の氷は割れたらしい。
中からは強い冷気が漂ってくる。
「なんやかんやで辿り着きましたねー」
「この先にメガリスが有るのよね」
「コンキスタドールも出るって話だったな、気合入れていくか」
迫る戦いの予感に気構えを直している所へ、グレイが思い出した様に口を開く。
「あ、乗船賃は払ってくださいね」
「それなら私はさっき拾った金貨でー」
「はいはい……あら? これ偽金貨ですね」
「あれ? 金箔でコーティングしてるだけ……がーん」
大成功
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第3章 ボス戦
『女賞金稼ぎ』
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POW : ハンタータイム
全身を【右目の義眼(メガリス)から放たれた青い光】で覆い、自身の【これまで殺した賞金首の賞金合計額】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 殺戮斧旋風
自身の【右目の義眼(メガリス)】が輝く間、【呪われた戦斧】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : カースバウンティ
【自分が過去に殺した賞金首】の霊を召喚する。これは【手にした武器】や【怨嗟の呻き声】で攻撃する能力を持つ。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
洞窟へと辿り着いた猟兵達は奥へと進んで行く。
坂を上り崖を下り、岩場を越えて行った所で開けた空間に出る。
随分と深く潜ってきた場所だが、中央にか細く日が差している。
円形の台座の様に切り出された岩場の中心に、青く輝く水晶が一つ。
恐らくあれがメガリスだろう。
周囲に漂う冷気も相当なものだ。
早い所回収して帰ろうとする猟兵達だったが、そこへ声が届く。
「ほーっほっほっほっほっほ! 悪いけれどそのメガリス、私が貰っていくわ!」
突如響いてきた声の出所を探ると、崖の上に動く人影が見える。
「とうっ!」
影は勇ましく飛び降りて着地すると手にした得物、巨大な戦斧の切っ先を向けて高らかに宣言した。
「貴女達猟兵を屠り、私の悪名を更に轟かせてあげるわ! おーっほっほっほ……へくちゅいっ!」
コンキスタドールも堪える寒さだったらしい。
緋神・美麗
なんか間抜けっぽいのが出てきたわねぇ。悪名を轟かせるねぇ。名前も知らないけどまぁ私達に倒されるから轟きようもないわね。
「生憎痴女に渡すようなものは何もないわね。風邪ひかないうちに骸の海に還してあげるわ。」
「スピードだけはなかなかねぇ。でもそうそう遅れは取らないわよ。」
雷閃天翔で敵UCに対抗し、ライトニングセイバーで二回攻撃・フェイント・なぎ払い・先制攻撃・属性攻撃・鎧無視攻撃で戦斧と渡り合い、隙が出来たら敵の戦斧を弾丸にして零距離射撃の全力の超巨大電磁砲をぶっ放す
「自分の獲物で滅びなさいな」
さて、邪魔者も消えたしこれでメガリスゲットできるわね。
「メガリスゲットー!」
安里・真優
【心境】
「う~ん。こう三悪っぽい登場シーンですが一人ですかー。」
ひょっとしてぼっちさん?あ、ごめんなさい。
【行動】
判定:WIZ
んじゃ、さっさと退場願いますねー。
あ、寒いのでその上着置いて行ってください(ヒトのモノとったら泥棒)
あーでもサイズが小さいですね残念。
さて、ダコタンはその触腕で『捕縛』してください、そして動きが止まった隙に『属性攻撃』で氷の『砲撃』をスターライトの杖先から発射します。
あ、ダコタン本命の攻撃行くので即時撤収してくださいねー。
では召喚“紅蓮の翼号”…ふぁいやー。
あ、ダコタンついでにメガリス回収よろしく。
【その他】
アドリブ他猟兵との絡みOK
グレイ・ゴースト
キャラ被ってるのよ!!! 喋り方とか!!!
もう許さないんだから!!!!1
UCを発動してオーラを身に纏い……ってUCも被ってるじゃない!!!
気を取り直して今回私が消費した金額の分だけ私の力は強化されるわ
マキナを振りかざしそのまま斬りかかります
「今回のお宝はわたくしの物。貴女には渡しません!」
相手も相応に強化されているでしょうがわたくしの目的はあくまで足止め
他の方が攻撃しやすいように立ち回ります
距離が開けばマキナを狙撃形態に変形させ牽制して行動を制限させましょう
「貴女の敗因はわたくしと同じお宝を狙ったこと。そして―――キャラが被っていたことよ」
戦闘終了のどさくさに紛れてお宝も回収しておきましょう
神宮寺・絵里香
●心情
・威勢のいい馬鹿が来たな。まあ威勢が良かろうが悪かろうがどうでも良いが。敵ならば殺すだけだしな。
・まあ、オレはメガリスなんぞ要らねえが。アホにくれてやる必要もない。じゃあとっとと始末するか。
●戦闘
・薙刀に破魔の雷を宿しながら戦闘。
・幽霊の群れについては、攻撃を見切りって回避しつつ、大きく薙刀を振って薙ぎ払って一気に数を減らす。霊もまた雨冠。オレの領分だ。まあ、悪霊を払うなんて巫女らしいっちゃ巫女らしいだろう。
・ある程度悪霊を減らしたら、指先から重力の鎖を伸ばして電気を流して麻痺を入れつつ、思いっきり引き寄せて膝でも打ち込むか。後はグラップルで適当に電気流しつつ間接極めて落とす。
「なんか間抜けっぽいのが出てきたわねぇ」
「う~ん。こう三悪っぽい登場シーンですが一人ですかー」
突如現れたコンキスタドールの女賞金稼ぎ。
構えている戦斧は中々の業物らしいが、如何せんそれを構える当人の覇気と言うか威厳が足りていない。
決め台詞と高笑いにくしゃみが紛れ込んだのが、この醸し出される微妙な空気の原因だろう。
その所為か緋神・美麗も安里・真優も然程脅威と感じていなさそうに感想を述べている。
そんな二人の横で顔を覆っているのはグレイ・ゴーストだ。
「キャラ被ってるのよ!!! 喋り方とか!!!」
秘宝を求めて大海を往くスタイル、金品への執着心、身に纏う雰囲気。
何となく2Pカラーと言われても納得してしまいそうな感じが有る。
「ふふん、私に憧れてその恰好をしてるのは褒めてあげる。でも所詮貴女は私の紛い物、お宝を手にするのはこの私よ!」
「い、言うに事欠いて紛い物ですって……?」
女賞金稼ぎの言葉に口の端をヒクつかせるグレイ。
もしこの瞬間が漫画になったら青筋ぶっちぶちなのは間違いない。
「もう許さないんだから!!!!!」
ムキィー、と怒りを滲ませるグレイ。
怒り心頭な彼女の後ろでは、神宮寺・絵里香が冷めた目で女賞金稼ぎを眺めている。
「威勢のいい馬鹿が来たな。まあ威勢が良かろうが悪かろうがどうでも良いが。敵ならば殺すだけだしな」
「んまっ、ロマンを解さない人ね」
呟きを聞き留めたのか、女賞金稼ぎは金髪を掻き上げながらふふんと微笑んで見せる。
四対一の状況だが、自分の優位を信じて疑っていない様子だ。
「ひょっとしてぼっちさん?」
「ぼぼぼぼっちじゃないわよ!」
「あ、ごめんなさい」
ぽつりと呟いた真優に動転した様子で返す。
如何やら心の傷を抉ったらしいと見て、真優は素直に頭を下げた。
「ええーい、貴女達纏めて海の藻屑にしてあげるわ! 水底から私の悪名が轟いていくのを、指を咥えて眺めていらっしゃい!」
「悪名を轟かせるねぇ。名前も知らないけどまぁ私達に倒されるから轟きようもないわね」
「生意気言ってくれちゃってー!」
ムキィー、と怒りを滲ませる女賞金稼ぎ。
対する美麗は何処か呆れ顔だ。
緊張感が抜ける会話の横で、ぷるぷると震えていたグレイが再び声を上げる。
「だから被ってるって言ってるのよ!!!」
「ええい、さっきから煩いわよ! 先ず貴女から血祭りに挙げてやるわ!」
譲れない何かを胸に抱きつつ、先ずグレイが仕掛けていく。
「思い知りなさい! お金の力を!」
探索時に拾い集めたお宝を消費して自身を強化するユーベルコード【Sol lucet omnibus】を発動する。
全身に金色のオーラが灯り、周囲を眩く照らしていく。
溢れ出す覇気に周囲の空気がビリビリと震えて行くが、女賞金稼ぎはニヤリと笑って右目に掛かっていた髪の毛を払う。
覗くのは青の義眼。
「言い忘れていたけど、私のこれもメガリスなのよ。万に一つも貴女達に勝ち目は無いわ!」
義眼のメガリスが青き光を放ち、女賞金稼ぎの全身を覆っていく。
身に纏うオーラは青く輝き、周囲を薄く照らしている。
「ってUCも被ってるじゃない!!!」
もうやだ、とばかりに顔を覆うグレイ。
同じ様に戦闘力を強化した女賞金稼ぎも、その反応で流石に気の毒そうな表情を浮かべる。
「解るわよ……自分だけのオリジナルだと思った装飾品が実は量産品で、次の港とかでひょっこり出会った別の船の奴らが付けてたりするとテンション下がるのよね……」
「貴女が言うんじゃないわよ!」
グレイは女賞金稼ぎの言葉を切って捨てると、右手に握った蒸気機関式大口径狙撃鎌『マキナ・ファルクス』を振り上げ突撃する。
強化された身体能力が繰り出す速度は驚異的なものだったが、同じ様に強化された女賞金稼ぎは手にした戦斧を構え待ち受ける。
鋭い斬撃が唐竹割りに振り下ろされるが、それを戦斧の刃が受け止める。
鈍い衝突音が響き、ぱちりと火花が散る。
「今回のお宝はわたくしの物。貴女には渡しません!」
「それは此方の台詞よ!」
互いに殴る様に刃を交え合う二人。
そこへ美麗が飛び込んでいく。
「生憎痴女に渡すようなものは何もないわね。風邪ひかないうちに骸の海に還してあげるわ」
「ちっ……痴女!? お洒落と言いなさいお洒落と!」
ユーベルコード【雷閃天翔】で全身を物質化した雷で覆った美麗が、空を回りながら『ライトニングセイバー』を振るう。
セイバー系の武器特有の風切り音と共に雷斬が飛ぶが、女賞金稼ぎは素早く後退しながら剣戟を重ねて行く。
刃が打ち払われる度に紫電が床をなぞり、眩い閃光と共に消えて行く。
「スピードだけはなかなかねぇ。でもそうそう遅れは取らないわよ」
「小娘風情が囀るじゃないの!」
ふっ、と力を抜いた動作で振るわれる戦斧。
対応してセイバーを動かしてしまえば空いた左脇腹へと刃が食い込んでいただろう。
しっかりとフェイントを読み切った美麗は返す刃で打ち上げる様に刺突を放つ。
柄で受けようとした女賞金稼ぎだったが、何かに気付き咄嗟に身を捻った。
直後、顔の横ギリギリを通り抜けて行く二段目の刺突。
「合わせてくるなんてやるじゃない」
「そっちこそ!」
フェイントを見切られた美麗は一度舞い上がり距離を取る。
入れ替わる様に前へ出たのは美優のペット『ダコタン』である。
精神を削ってきそうなアバンギャルド極まる体色がオーラに照らされて妖しく浮かび上がっている。
「うわっ、なにこのタコ色合いキモッ」
その言葉にダコタンは多少ショックを受けたのか悲し気に目を伏せる。
「落ち込んでないでゴーゴーですよー。んじゃ、さっさと退場願いますねー」
真優はダコタンに声を掛けつつ短杖『スターライト』を構える。
「術師……? それなら距離を詰めてしまえば」
杖を構えた真優へ突っ込もうとする女賞金稼ぎだったが、その第一歩が動かない。
何事かと視線を落とせば左の足首にダコタンが触腕を絡ませ動きを止めていた。
「ちょっ、このタコ!」
「あ、ダコタン本命の攻撃行くので即時撤収してくださいねー」
女賞金稼ぎがダコタンを振り払おうとした所へ、短杖の先から氷の砲撃を放つ。
鋭く尖った氷柱の雨が真横に降り注いで行き、風を切り裂きながら飛来する。
「ええいっ!」
鬱陶しげに顔を顰めて後退しながら戦斧を回す様に振って氷柱を叩き落していく女賞金稼ぎ。
ダコタンは隙を見てさっさか逃げ出している。
意外に逃げ足が速いらしい。
「では召喚“紅蓮の翼号”……ふぁいやー」
何処か間延びした掛け声と共にユーベルコード【召喚“深紅の翼号”】で深紅の色合いのガレオン級武装商船が呼び出される。
「ってあれ、一隻?」
首を傾げつつも砲撃指令を下す真優。
試作型の重金属粒子火砲が女賞金稼ぎへと向き直ると、流石に拙いと思ったか逃げ出そうとする。
一拍遅れて轟音が響き渡り、何故か周囲に光が差し込む。
「きゃぁっ!?」
何処からか吹き飛んできた瓦礫が美麗の元へと飛んでくる。
あわや激突かと思ったその時、薙刀が瓦礫を叩き落した。
「絵里香さん、有難う!」
「おう」
事も無げに薙刀を戻す絵里香。
その視線は瓦礫の飛んできた先に向けられている。
「何だありゃ」
「あ、私の船団! 居ないと思ったら外に出てた!」
美優が指を差しながら声を上げる。
崩れた洞窟の穴から見えるのは、凍った海の上に浮かぶ多数の武装商船。
その砲門は全て此方を向いている。
「……もしやさっきの砲撃合図で全弾洞窟の壁に命中して崩れたのでは」
「もしかしなくてもそうだろうな」
「そう言えば相手は?」
美麗の声で思い出し注意を戻すと、女賞金稼ぎはやや煤けた状態で立っていた。
まだまだ元気らしい。
「えぇーい、そっちが数で来るならこっちも数よ! 出なさいお前達!」
女賞金稼ぎが左手を振るうと、何処からともなく亡霊達が現れた。
錆び付いたカトラスやラッパ銃を手にした亡霊達は怨嗟の呻き声を上げている。
「こいつらは私が過去に葬ってきた賞金首達よ! さぁ、やっちゃいなさい!」
号令を受けて一斉に群がってくる亡霊達。
先頭に居た一体がカトラスを振り上げつつ向かってくる。
「甘い」
絵里香は振り下ろされたカトラスの横を滑る様に動きながら薙刀で亡霊の首を刎ねる。
あっさりと霧散した亡霊に、目を丸くする女賞金稼ぎ。
引き戻した薙刀には破魔の雷が宿されており、神々しい静謐さを湛えている。
「まあ、オレはメガリスなんぞ要らねえが。アホにくれてやる必要もない。じゃあとっとと始末するか」
鉄爪を構えた亡霊の手首を切り落とし心臓を突き、ラッパ銃を売ってきた亡霊は弾丸ごと真っ二つ。
サーベルを構えた亡霊達は一薙ぎに切り捨て進んで行く。
「霊もまた雨冠。オレの領分だ。まあ、悪霊を払うなんて巫女らしいっちゃ巫女らしいだろう」
「さっすが絵里香さん。私も負けないわよ!」
空からは美麗がライトニングセイバーを片手に一撃離脱を仕掛けて行く。
亡霊達は頭上からの攻撃に対応出来ぬまま、一体また一体と数を減らしていく。
「ちょ、ちょっと! しっかりしなさいよ!」
女賞金稼ぎは焦った様に発破を掛けるが亡霊達の動きは悪い。
次々に撃破されていく様子を見て真優はぽんと手を打ち鳴らした。
「そっか、貴女が倒してきたって事は貴女より弱い相手なのね」
「ハッ、しまったー!」
「雑魚が幾ら集おうと雑魚だ」
今気付いたとばかりに頭を抱えて失敗を悟る女賞金稼ぎ。
ならばメガリスだけでも確保して逃げ出そうとするが、それを止めるのはグレイの射撃。
「おっと、逃がしませんわ」
グレイが手にしていた鎌はいつの間にか銃へと形を変えていた。
この変形機構こそ『マキナ・ファルクス』の強みである。
下手に動けば銃弾に撃ち抜かれると解って、女賞金稼ぎはぐぬぬ顔である。
「私の贋作の癖に厄介な真似を……!」
「煩いわよ妖怪キャラ被り!!」
口喧嘩を始めたその隙を突いて、絵里香はユーベルコード【番犬の鎖】を放った。
意識をグレイに向けていた女賞金稼ぎは対応出来ず、その腕に漆黒の鎖が繋がれる。
「ちょ、何よこれ!」
「不死を殺す重力の鎖だ。大人しくするんだな」
逃れようと身を捩る女賞金稼ぎだが、漆黒の鎖はビクともしない。
そうしていると右手の戦斧が突如ふわりと浮き上がる。
何事かと見送った先では美麗が戦斧を両手で挟み、ふわふわと浮いていた。
「自分の獲物で滅びなさいな」
ニヤリと笑って見せる美麗。
次の瞬間、ユーベルコード【超巨大電磁砲】によって打ち出された戦斧が女賞金稼ぎへと飛ぶ。
「くっ!」
如何にか避けようとするが、その動きはグレイの狙撃によって阻まれる。
「この……っ!」
「貴女の敗因はわたくしと同じお宝を狙ったこと。そして―――キャラが被っていたことよ」
憎々しげに歪む表情が戦斧で穿たれ、周囲に粉塵を巻き上げる。
叩き潰された女賞金稼ぎはその痕跡さえ残さず、灰となり掻き消えた。
「ふっ……やはりわたくしは原点にして頂点」
「良い空気吸ってんなぁ……」
今頃ニヒルに決めて見せるグレイへ呆れた様な視線を向ける絵里香。
そう言えばメガリスはどうなったかと目を向けてみれば、青い水晶の前で凍えているダコタンの姿が有った。
「ダコタン、メガリス回収よろしく……え、寒すぎて無理?」
マジ無理、とばかりに震えるダコタン。
青い水晶の周囲は文字通り凍える寒さらしい。
動けないダコタンに代わって手を伸ばしたのは美麗。
空中から素早くささっと水晶を拾い上げると、周囲に流れていた冷気が収まり春の暖かさが戻ってきた。
「あら、持ってたら寒さは止まるみたい」
凍っていた海も元の穏やかな姿を取り戻し、震えていたダコタンも一息吐いて真優の元へと走る。
この島もメガリスの影響から解き放たれ、平和な時を刻んでいくだろう。
「なにはともあれ、メガリスゲットー!」
頭上に青い水晶を掲げる美麗。
キャラ被りから始まったコンキスタドールとの戦いに勝利し、無事メガリスを確保出来たのであった。
大成功
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