ダークセイヴァーのとある領地。
強力なオブリビオンに支配された領民たちが、暗澹たる面持ちで家路へ向かう中……。
「ねぇ、ぱぱ……。」
ぽつりとつぶやく、天使の少女。
猫の特徴を持つ天使の少女の周囲には……誰もいない。
「まま、ここにいるんだよね……?」
虚ろな目をした少女が顔を上げると、その先にあるのは領主の館。
ふらふらと、少女が領主の館の前に立つと、髪で出来た4対の腕が周囲にいくつも浮かび上がる。
「……え?」
驚く少女の目の前で、髪の腕は丸い塊へと変わる。
次には高速で飛びかかってくる……。
「こわいの……。」
少女がぽつりとつぶやいた瞬間、現れたのは一人の天使の男。
「……たすけて、ぱぱ。」
その言葉に応じるように、男は少女の前に立ち……飛び交う髪の塊を受け止め、弾き返していた。
さらに少女は、宙に浮かぶ鋏の群れを生み出して襲い掛からせ、髪の塊を斬り裂いていく。
少女はそのまま、歩みを続ける。
「まま……いまいくから、まっててね。」
「皆さん、集まってくれて、ありがとうございます。」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に、頭を下げる影山。
顔を上げてグリモアを揺らすと、周囲の壁にダークセイヴァーの光景が浮かびあがる。
影山はその中で、大きな館を指し示し、
「皆さんに退治してほしいオブリビオンが、この館の一番奥にいるんです。
名前は『オメガハーツ・アポリア』っていって、この領地を長く支配していました。
どうも、強い者と戦いたいっていう気持ちの強いオブリビオンで……わざと領民たちを苦しめて、その噂を流して、退治しようと歯向かう咎人殺したちを招き入れていたんです。
実力も、それに見合ったくらいにあるので、普通だったら倒せないと思います。
それで、その……今、この館は、普通じゃないんです。」
グリモアが揺れると周囲の場面が切り替わり、映るのは館の入り口から覗く光景。
広いホールの中に、髪で出来た腕がいくつも浮かび……中央に立つ、天使の少女と対峙している。
「あの天使の女の子が、オブリビオンへ会いに向かってます。
皆さんは、あの子と一緒に、館の一番奥にいるオブリビオンを目指してください。
あの子は、自身へ向けられた殺意を感じると、想像の産物を周囲に色々と呼び出して戦わせるので……できれば、協力してあげてください。
間違っても、殺意を向けないでください……あの子の呼び出すモノは強力で、殺意を向けた相手に容赦なく襲い掛かるんです。
でも、その力を生かせば……オブリビオンの所へ行けるはず、です。
必ず。」
そう言って影山がグリモアを輝かせると、館の入り口へとゲートが開いた。
ヨグ
ヨグです、今回はダークセイヴァーの同族殺しの物語をお送りします。
扉絵の少女と共に、オブリビオンへと向かってください。
第1章 集団戦
『ハーツ・アーム』
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POW : 号令「集えよ眷属、永遠の闇となれ」
【ハーツ・アームが4体合体してハンマー形態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : 号令「我が眷属よ、来たれ」
【ハーツ・アームが2体合体する】事で【球形態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 冷酷なる咆哮
【手のひらのコアから一文字に薙ぎ払うビーム】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
イラスト:たけ姫
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
レア・ジェラルディーン
「大丈夫、怖くないですよ」
天使に優しく話しかけた。可愛い子でとても庇護欲を誘う。なのに彼女が生み出す物はとても強かった。それでも、孤独を彼女から感じ、彼女を独りにしないよう手を握らせてもらう。
私は[リザレクト・オブリビオン]を唱えてあ達を呼ぶ。彼らに彼女と私を護ってもらう。そして、[誇り高き騎士団]を唱えて、軍船を出し、船から幽霊騎士を呼び出した。
「あ達と誇り高き騎士達よ、私達に刃を向ける者を殲滅しなさい」
彼らは先制攻撃を仕掛け、2回攻撃、範囲攻撃、部分破壊を行う。生命力吸収や見切り、残像があるので、簡単にはやられない。しっかり彼女の能力と協力して戦ってくれるだろう。
アドリブ、連携歓迎です
引き千切られた髪が落ちる、玄関ホール。
動くものの居ない中、歩みを進める天使の少女の前に立つ、レア・ジェラルディーン(神風主義な参謀様・f25080)。
「……あなたはだれ、なの?」
見上げる瞳は、どこかおぼつかない。
「大丈夫、怖くないですよ。」
対してレアは、極力優しく言葉をかける。
殺意を向けるなと言われたのもあるが……何より、このか弱い少女を守りたい。
その気持ちから、自然と少女へと手を伸ばしていた。
「良ければ、私と一緒に行きませんか?」
「……うん。」
レアが少女の手を取った時……周囲に、髪で出来た手が浮かび上がった。
「……また。」
「させませんよ。」
侵入者へ向けられる殺気に、少女が怯えるのを感じる。
レアは庇うように前に立ち、
「現れなさい。」
死霊騎士、そして死霊蛇竜を呼び出す。
「さぁ、『あ』達よ。私達に刃を向ける者を殲滅しなさい。」
騎士と蛇竜が走り、少女の生み出した天使の男がレア達の前に立ちふさがる。
握られていた髪の手が開くと、掌に埋め込まれた目がレア達を睨み……視線は光線へと変わった。
レア達を庇う天使の男が鋼線を受け止めると同時に、蛇竜が手に噛みつき、騎士の刃が斬り裂いていく。
「ふぅ……これでひとまずは。」
「うん……ままのところに、いけるの。」
少女は、静かになったホールを進んでいく。
「……まま、か。」
その呟きを気に留めつつ、レアは後をついていった。
成功
🔵🔵🔴
リーヴァルディ・カーライル
…ん。今まで幾体かの同族殺しを見てきたけど、
中には闘わずに済んだ例もあった。
…彼女がどうかはまだ分からないけど、
可能性があるならば、私はそれに賭けてみるわ。
今までの戦闘知識から敵の死角を暗視して見切り、
自身の殺気や気合いを絶ち存在感を薄くして気配を遮断し、
闇に紛れる早業で切り込み怪力任せに呪詛を纏う大鎌をなぎ払う
…母親を探しているのね?なら手を貸してあげる。
…大丈夫?あまり前に出過ぎたら駄目よ。
第六感が天使の危機を捉えたら彼女の元へ向かいUCを発動
敵の光線を吸収魔法陣のオーラで防御して庇い魔力を溜め、
カウンターで同じ属性攻撃の斬撃を乱れ撃ちする
…貴女の母親はどんな人?この先にいるのかしら?
ふらふらと屋敷の廊下を歩いていく少女を、少し離れた所から見つめるリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)。
「……ん。今まで幾体かの同族殺しを見てきたけど、中には闘わずに済んだ例もあった。」
完全に存在感を消し、闇に紛れたリーヴァルディに気が付くことなく進む少女。
見た限りでは、年相応の少女でしかない。
「彼女がどうかはまだ分からないけど……可能性があるならば、私はそれに賭けてみるわ。……おっと、」
少女の前方に、髪で出来た腕が浮かび上がる。
手を開き、掌の瞳が少女を捉えた。
「……まずは、あの子を守らないと。」
「ぱぱ……また、でたの。」
天使の男が少女の前に立ちふさがり……さらにその前に、リーヴァルディが現れる。
視線に乗せて放たれる光線をその身で受け止め、
「く……大丈夫?」
「あ……うん、だいじょうぶ。」
「そう、ならよかった。」
受けたエネルギーを展開した魔法陣で吸収し、手にした大鎌へと纏わせる。
「……あまり前に出過ぎたら駄目よ。」
「うん……わかったの。」
少女が素直に後ろに下がり、リーヴァルディは大鎌を振りぬく。
纏っていた冷気を帯びた魔力が解き放たれ、腕は一文字に断たれて散っていった。
「……これで、大丈夫ね。」
目視、気配、直感……周囲を探ってから、リーヴァルディは少女に優しく穏やかに声をかけていく。
「ありがとう……。」
「ところで……母親を探しているのね?」
「……うん。」
「……貴女の母親はどんな人? この先に、いるのかしら?」
「うん……そうなの。」
そう呟き、少女は指で自身の頭を指さし、
「みみ、あるの。」
「……そっか。」
少女の猫耳を見つめ、リーヴァルディは一つ頷き、
「……なら、手を貸してあげる。」
「ありがとう……。」
前を進む少女へと付いていく。
成功
🔵🔵🔴
シン・コーエン
天使の女の子がままに会いに館に向かう理由は何なのだろう?
①母親が館の奥に監禁されている、又は死体が安置されている?
②母親がアポリアで、自分と父親を切り捨てたから会いに行く?
①で母親が生きているケースなら、オブリビオンを殺せばハッピーエンドなので、そうであってほしいが・・・。
まあ、ここは少女に協力しよう。
少女には「お兄さんは君が”まま”に会うのを助けるよ。だから安心して。」と笑いかける。
ハーム・アーツの攻撃は【衝撃波】で吹き飛ばしつつ【灼星剣による武器受け・かばう】で自分も少女も護り通す。
その上でUC発動。
【灼星剣による2回攻撃・炎の属性攻撃】を加えて右から左と、その逆で【なぎ払い】で敵を一掃。
少女が廊下を歩いていると、周囲に浮かび上がる髪の腕。
「なんで……じゃま、するの?」
腕が集まり髪の塊となり、少女へと襲い来る……。
「……え?」
「危なかったね。」
少女の前に立ち、髪の塊を剣で受け止めていたのは、シン・コーエン(灼閃・f13886)。
真紅に輝くオーラの剣で塊を弾き飛ばし、
「まずはあれを倒そうか。」
「……うん。」
「よし、いい返事だ。」
シンは一気に駆け出し、自身の紅く煌くオーラを剣に込めて斬りつける。
炎を曳いた2度の薙ぎ払い……断たれた髪の塊が宙に浮かぶ。
そして、少女の生み出した宙を浮かぶ鋏の群れに斬り刻まれ、塵となって消えていった。
「これで大丈夫だな。」
周囲の気配が消え、剣を納めたシンは少女へ微笑みかけていた。
「うん……ありがとう。」
「ところで……君の“まま”は、この先にいるのかい?」
問いかけに、少女は濁った瞳で先を見つめ、
「……うん、いるの。」
「ここの領主であれば、アポリアという名前かな?」
「う、ん?……あぽ、りあ?」
少女は不思議そうな顔で首をかしげ、
「あぽりあ……そっか、ままは、あぽりあ。」
「……なるほど。」
その答えに、心の中でシンは考えをまとめていた。
(母親の顔や名前を知らず、ここにいるという話だけで会いに来た……と見るべきか。本来の母親がいるのならば、話としては丸く収まったのだが、)
「なんにせよ、お兄さんは君が“まま”に会うのを助けるよ。」
快活な印象の笑みを浮かべ、優しく少女に言葉をかけるシン。
「だから、安心して。」
「……うん、ありがとう、なの。」
そのまま、少女は歩みを続ける……屋敷の奥へ向かって。
成功
🔵🔵🔴
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ・協力・支援は可能な範囲で
“集え~”“我が~”“冷酷~”を見ながら『月霊覚醒』で封印/弱体化をさせながら『死夏の聖矢』で聖攻撃を『エレメンタル・ピクシィーズ』で光/風(雷)属性攻撃を仕掛けます!☆彡
敵の攻撃は『月世界の英霊』で空間飛翔して避けます♪
猟兵の怪我人には『祝聖嬢なる光輝精』で治し、『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します☆彡
敵の手に掴まれる際には死霊と屍霊を掴ませて内と外から虚無へと還します♪
「猟兵の皆さん、ボクに何かできる事があったら言ってくださいね☆彡」
と言いながら近付いて疲れを癒す“金平糖”を配って回ります♪
「甘味で元気に♪」
廊下の角を曲がり、階段を見つけた少女。
しかし、そこにも髪で出来た腕が浮かんでいた。
「ねぇ……ぱぱ。」
不安そうに呟く少女の前に、天使を模した男が立つ。
「まま……この先、だよね。」
少女の声にも応えず、手を広げた腕へ向いている。
そんな二人を、髪で出来た掌に浮かぶ瞳が見つめていた。
その視線がビームへと変わる時……窓から差し込む月明りが腕を照らし、天使の男を貫くビームの勢いが弱まっていた。
「ボクが来たから、もう大丈夫だよ!☆」
元気な声と共に、少女の前にふわりと飛んで現れた小さな妖精、祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)。
周囲には様々な精霊たちを従え、その指で髪の腕を指さし、
「さぁみんな、やっちゃえー!」
その言葉に動かされるように、一斉に飛び掛かる精霊たち。
聖なる光に照らされて動きの鈍った腕が、雷の矢と化した精霊たちに貫かれ……そのまま、静かになっていった。
「へへ、お疲れ様! はい、これ上げるね♪」
「……ありがとう。」
少女へ金平糖を渡し、前に立つ天使の男の方にも飛んでいき、
「はい、甘味で元気……うひゃああ!」
顔を覗きこんだティファーナが悲鳴を上げる。
……男の顔は、何もなかったのだった。
ぱぱと呼ぶ少女に背を向けたまま、男は姿を消した。
「な、なんで?」
「……。」
びっくりしているティファーナの姿も気にせず、少女は階段を下りていく。
「え……もしかしてあの子、ぱぱの事もよく知らないの?」
ふらふらと前を歩く少女を、ティファーナは飛んで追いかけていった。
成功
🔵🔵🔴
ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。
口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。
食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆
※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。
北条・優希斗(サポート)
『敵か』
『アンタの言う事は理う解できる。だから俺は、殺してでも、アンタを止めるよ』
『遅いな』
左手に『蒼月』、右手に『月下美人』と言う二刀流を好んで戦う剣士です。
自らの過去を夢に見ることがあり、それを自身の罪の証と考えているため、過去に拘りと敬意を持っております。その為オブリビオンに思想や理想があればそれを聞き、自分なりの回答をしてから斬ります。
又、『夕顔』と呼ばれる糸で敵の同士討ちを誘ったり『月桂樹』による騙し討ちを行なったりと絡め手も使います。
一人称は『俺』、口調は年上には『敬語』、それ以外は『男性口調』です。
見切り、残像、ダッシュ等の機動性重視の回避型の戦い方をします。
屋敷の廊下をしばらく歩き……。
「ここ……なの?」
天使の少女の目に映るのは、巨大な扉。
しかも、前には髪で出来た腕がいくつも浮いている。
「……また、いるの。」
ふわりと浮かんでいた腕も少女を認識、その姿を髪で出来た球体へと変化させる。
クルクルと回りながら、扉の前から威嚇するかのように飛び回っていた。
「あとすこし、なの。」
虚ろな目をしたまま、少女は歩みを進め……球体が一瞬止まり、少女へと飛び掛かった。
「だから」
「やらせないにゃ!」
ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)の声と共に投げられた、巨大な櫛。
それは少女の前の床へ刺さるように突き立ち、いくつかの髪の球体を歯に引っ掛けて止めていた。
「ふぅ、危ないところだったにゃ。」
「……ありがとう。」
「ふふん、どういたしましてにゃ!」
「はぁ!」
裂帛の気合と共に白銀の刃が振られ、別方向から飛びかかる球体が両断される。
北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)は、呪詛の篭もる刀を油断なく構えながら周囲を見渡し、
「まずは、こいつらを倒してからだ。」
「合点だにゃ!」
ミーヤはオーバーに敬礼して前に飛び出す。
大きな動きにつられ、周りにいた球体が一斉に飛び掛かるが、
「ふふん、かかったにゃ!」
声は上から……ミーヤの居た場所には、櫛が突き刺さっていた。
「うまくやるね。……おっと。」
そのうち一つが櫛から外れ、少女の元へと飛ぶ。
しかし、北条の手から紫の鋼線が伸びて捕え、
「その子を倒させるわけにはいかない。」
白銀の刃が球体を断ち切る。
少女を見れば、その周囲に大量の鋏を浮かび上がらせ、
「ありがとう、なの。」
頭を下げるとともに、鋏たちが櫛にかかる髪の球体へと群がり……バラバラに斬り刻んでいた。
「ふぅ、おわったにゃ!」
「ああ、お疲れ様。……さて、」
目を向ければ、少女は扉へと歩いていた。
「君の母親は、この先にいるんだな?」
「……そう、なの。」
濁った目を扉へ向けて答える少女。
「じゃあ、一緒に行くにゃ!」
「ああ、親子の対面を見届けようじゃないか。」
ミーヤと北条も扉に手をかけ……重い扉が開いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 ボス戦
『オメガハーツ・アポリア』
|
POW : 刮目して視よ!我こそ、オブリビオン『戦神』なり!
単純で重い【自身の髪で作った巨大な拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 耐えて見せよ、必滅の一撃
【視認している対象を自身に引き寄せること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【氷属性のレーザー】で攻撃する。
WIZ : 応えよ終焉!万象粉砕、其の力を
【いくつもの氷属性の巨大氷塊】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:たけ姫
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「フレイ・ブラッドセイバー」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
その広間に置かれた玉座には、1人の女性……オメガハーツ・アポリアが座っていた。
女性は猫のような耳を揺らし、油断なく少女と猟兵達をその三つの目で見つつ、
「……なんじゃ。久しぶりに腕が立つ者と思えば、こんな小さな子とは。」
軽く落胆のこもる声で呟く。
そんなアポリアへと、少女は物怖じもせずに近づいて見上げ、
「……まま。」
「まま? ……はっ、妾がママとな!」
少女の言葉に、何かの冗談を聞いたというようにアポリアは笑う。
「だって……みみ、おんなじ。」
「何を勘違いしておるのやら。貴様のような娘をもった覚えはないぞ。」
「ううん……まま、だよ。」
「……しつこいぞ。」
引き下がらない少女に向けられるのは、殺気の篭もる視線。
「あ、う……。」
「妾を不愉快にさせたこと、後悔するがいい。」
アポリアから伸びた髪が腕となり、少女へと襲いかかった。
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
SPD
(少女を庇いもせず傍観)
どちらの言い分が真実なのかは興味ないわ。
アポリア様は私の救済(アイ)すべきオブリビオン。
あの小娘は忌々しい同族殺し。それだけが私の真実よ
守護霊の憑依【ドーピング】で戦闘力増強。
【オーラ防御・氷結耐性】でレーザーに耐えて
『無情なる刻』で15秒間、時を凍らせるわ
その間に【吸血・生命力吸収】しつつ
体内に【呪詛】を注ぐ【マヒ攻撃】
これで時が動き出しても数秒間アポリア様は動けない。
彼女に甘えながら同族殺しに助言をして
無情なる刻のもう一つの能力・高速移動で離脱するわ
自分のお腹を痛めた子供を蔑ろに出来る母など居ない。
それでも愛を求めるなら、己の力で掴み取りなさい
目を閉じた少女の前で、天使の男が襲い来る腕を受け止めていた。
勢いもすさまじく、男も必死で耐え……その横をふらりと歩く、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。
「なんじゃ、お主。」
怪訝な顔で問い掛けるアポリアにつられ、縋るような目を向ける少女。
「どちらの言い分が真実なのかは、興味ないわ。」
「……え。」
ドゥルールが見つめるのは、玉座に座るアポリア。
少女は一瞥もされず、通り過ぎる姿を引き留めようと手を伸ばすが、
「でも……アポリア様は、私の救済(アイ)すべきオブリビオン。あの小娘は忌々しい同族殺し。それだけが私の真実よ。」
ぴくりと、少女は伸ばした手を止めて降ろす。
「そん……な……。」
「ほう……変わったことを言うのう。」
そんなドゥルールを、笑みを浮かべながら見下ろすアポリア。
「しかし、そのような言葉を信じる妾ではないわ!」
アポリアの視線に貫かれ、ドゥルールの身体は玉座の前へと引きずり出され……周囲の髪に浮かぶ瞳からは、全てを凍らせるレーザーが降り注ぐ。
「……もちろん、信じてもらえると思ってないわ。」
そのレーザーが収まった時、ドゥルールは身体についた霜を払って降り立つ。
漆黒のドレスがその身を包み……呟き以外に周囲の音はなく、全ての動きが止まっていた。
「でもね、」
玉座のアポリアの首へ腕をまわし、その首筋へと口をつける。
傷から流れる血を啜りながら、
「アポリア様は、あなたの母なのね?」
「くっ……貴様、何を……!」
世界は動き出すが、吹き込まれた呪詛によって、アポリアの身体には力が入らなかった。
少女も、突然ドゥルールがアポリアの元に現れ、語り掛けてくることに困惑していた。
「え……? ……う、うん。」
「自分のお腹を痛めた子供を蔑ろに出来る母など居ない。それでも愛を求めるなら、」
「邪魔、だ……!」
力を振り絞り、アポリアの髪がドゥルールを捕えようと動く。
「己の力で掴み取りなさい。」
しかし、ドゥルールを掴み損ね……その時には、少女の耳元で囁いていた。
「わかった。」
ドゥルールが姿を消した後……少女の周りに鋏の群れが浮かび上がる。
「まま……。」
「くっ!?」
動きの鈍ったアポリアの髪を、飛び掛かる鋏が玉座へと縫い付けていった。
大成功
🔵🔵🔵
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
※アドリブ・支援・協力で
『フェアリーランド』の壺の中から光/火/風(雷)の精霊と聖霊・月霊を出して敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させて、敵の攻撃を『月世界の英霊』で空間飛翔して攻撃を避けながら『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖属性攻撃を仕掛けます☆彡
敵が強力なら『叡智富める精霊』で精霊・聖霊・月霊を強化して『神聖天罰刺突』で苛烈な猛攻で聖属性攻撃を仕掛けます!
猟兵の怪我人に『祝聖嬢なる光輝精』で治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒やします♪
精霊・聖霊・月霊と猟兵に“七色こんぺいとう”を配って労います応援します☆彡
天使の少女を守護を
シン・コーエン
俺の発言が少女を誤解させたかな<汗>。
ここは少女を護って戦うとしよう。
少女への攻撃は灼星剣と村正による【かばう・見切り・武器受け】で斬り捨てて無効化。
少女には「アレはままではないようだ。ままを探すのを手伝ってあげるよ。その為にもアレを倒そう。」と語って協力する。
アポリアのUCは【第六感・見切り】で予測し、少女を抱えて【空中浮遊・自身への念動力・空中戦】で空中に移動して回避。
少女を離れた場所に置いて【ダッシュ・残像】で分身による幻惑を行いつつアポリアに接近。
村正による【2回攻撃の1回目・フェイント】で隙を作り、灼星剣によるUC&【2回攻撃の2回目・炎の属性攻撃・衝撃波】でアポリアを一刀両断する!
アポリアの髪を鋏で縫い付け、近づいていく少女。
「……もしかして、俺の発言が少女を誤解させたかな?」
頬を軽く掻きながら、シンの呟きが漏れる。
「アポリアは、あの子の母親というわけではないようだが。」
「う、うん……そう、だと思うよ。」
それに対し、歯切れ悪く返すティファーナ。
様子がおかしいとシンが振り向こうとした時……アポリアの周囲に氷の塊が浮かび、その長い髪が鋏を弾いて蠢き始めた。
「とにかく、今はあの子を護って戦うとしよう。」
「……そうだね。よーし、いくぞー☆」
ティファーナが元気よく飛び出したのを見つつ、シンは真紅に輝く灼星剣を手に駆け出した。
「ねぇ、まま……。」
「母ではないと言っているだろう!」
歩いてくる少女へと周囲に浮かぶ氷塊を叩きつけ、さらに追うように髪の腕が襲い掛かる。
「みんな、手伝って!」
ティファーナの声に合わせ、周囲に浮かぶ精霊たちが各々属性の矢となって氷塊へ突き刺さる。
氷塊は砕けて散っていくが、その上からも少女を押しつぶそうと、髪の腕が迫る。
「はぁ!」
そこへシンが踏み込み、真紅のサイキックエナジーが腕を斬り裂いた。
片手に少女を抱え、さらに迫りくる腕を避けつつ飛び退る。
「よーし! 何とかなったね☆」
「ああ、助かった。さて……、」
アポリアから離れた場に少女を降ろし、シンは改めてアポリアへ剣を向ける。
「アレは君のままではないようだ。ままを探すのを手伝ってあげるよ。その為にも……」
「……ううん。」
少女から出るのは、否定の言葉。
「まま、なの。あぽりあ、まま。」
「いいや、ちが」
「……多分、言っても解らないよ。」
言い聞かせようとするシンを、ティファーナが止める。
「どういう事だ?」
「この子にとっては、アポリアは“まま”なんだ。でも……。」
二人の元からアポリアへ向けて歩く少女。
「まま……。」
「しつこい! 叩き潰してくれる!」
髪の腕が少女へと襲い掛かる。
「ぱぱ……ままを、」
「くっ!?」
現れた天使の男が受け止め、さらに少女の周りに鋏がいくつも浮かぶ。
「……とめて。」
「させるか!」
飛び交う鋏を振り払うアポリア。
しかし、その影から襲い来るのは、ティファーナの仲間の精霊たちの放つ、月の魔力の矢。
「目的は倒す事、みたい。だから手伝うよ!」
「……そういう事なら、」
「き、貴様!?」
不意に目の前に現れたシン。
刃の一閃に対し、アポリアは髪の腕で殴りつけるが、
「灼光の刃よ、全てを両断せよ!」
「ぐあああ!」
刃はフェイント、本命は真紅のフォースブレイド。
炎を纏う斬撃の衝撃波に、アポリアは袈裟懸けに斬りつけられていた。
「貴様ら……許さぬぞ。」
産み出した氷塊をでたらめに叩きつけてくるアポリアから距離をとるシン……その時、少女を護る天使の男の顔が目に映る。
……顔がなく、いつも少女に背を向けた男。
「……これも、あの子の中の父親なのか。」
「そう、あの子のぱぱ。」
ふわりと近づいたティファーナが言葉を続ける。
「多分、想像上の。……自分を守ってくれた人、なんだと思う。」
「なるほどな……となると母親は、」
改めてシンがアポリアを見やれば、猫のような耳が目につく。
「最後に自分を殺した者、か。自身に似た特徴を持つ、ままか。」
「うん……多分、だけど。」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
火土金水・明
「ダークセイヴァー世界の平穏を少しでも取り返す為に、あなたを倒させてもらいます。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃方法は、【先制攻撃】で【高速詠唱】し【破魔】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【フレイムランス】で、『オメガハーツ・アポリア』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】【氷結耐性】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
「貴様ら、生きて帰れると思わぬことだな!」
傷を押さえ、玉座で吼えるアポリアの周りに、氷塊がいくつも浮かび上がる。
袈裟懸けに斬られた傷から吹き出す血混ざり、氷が赤く染まっていた。
「ふふ、貴方の存在はダークセイヴァーにとって不要です。」
火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は微笑みながら、その様を眺めていた。
余裕のある物言いが癇に障ったか、アポリアは怒りの視線を向け、
「まずは貴様からだ……我が力、存分に味わうがいい!」
「さて……怒りに眼がくらんでいますね、」
そんな様子も涼しい顔の明へ、宙を飛ぶ氷塊が襲い掛かる。
当たる直前……つば広の帽子の下で、笑みを浮かべた口元に立てた指を当て、
「それでは……私に当てることはできませんよ?」
「残念、それは残像です。」
「くっ、貴様!」
玉座の横、いつの間にか移動していた明が銀の剣を振り上げていた。
銀の一閃……しかし、それはアポリアの髪で出来た腕が受け止め、
「ふん、その細腕で何を」
「さて、それだけとは言ってませんよ?」
「なに!? ……ぐっ、がああああ!」
受け止めた腕の上から、大量の炎の槍が襲い掛かる。
避ける間もなく、玉座を埋め尽くす炎の槍……全てを焼き尽くそうと、アポリアを炎が包み込んでいた。
「これでだいぶ弱ったでしょう。これも、ダークセイヴァー世界の平穏を少しでも取り返す為。」
「……あ。」
明が振り向けば、そこにいた少女を目があう。
「あ、ありがとう、なの。」
「ふふ、どういたしまして。」
少女に対し、笑顔を返した時……玉座を包む炎が割れ、アポリアが怒りの形相で現れた。
成功
🔵🔵🔴
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
WIZ
……強者との戦いを求めるアポリア様なら
力を示せば認知してもらえるかも知れないと
同族殺しの幸福を願った自分を殴りたいわ
この小娘も今までの同族殺しと同じ。
オブリビオンを脅かすオブリビオンでしかなかった!!
守護霊の憑依【ドーピング】から
暴走覚悟の【全力魔法】による『融霊』で炎属性の嵐。
アポリア様の放つ氷塊も相まって
同族殺しは自分の身を守るのが精一杯のはず
【火炎耐性・氷結耐性・激痛耐性・オーラ防御・気合い】で
炎と氷の中を突っ切り【怪力】でアポリア様を抱きしめ
濃厚なキスで【生命力吸収】
同族殺しの手にかかるくらいなら私と共に……
崩壊する館の中
冷笑を浮かべ
……さあ、狩りに参りましょう
立ち昇る炎を、断ち割る髪の腕。
内から現れたアポリアの髪は一部焼け焦げ、荒い息を吐いている。
「貴様……。」
「ひぅっ。」
殺意の篭もる視線に、少女は射すくめられていた。
さらにアポリアは掌に眼の浮かぶ手を開き、その視線を増やしていく。
「貴様が来なければ……!」
「……たすけて、ぱぱ。」
うずくまる少女の前に現れ、立ちふさがる天使の男。
その腕を広げた途端、レーザーが放たれ……男の身体は冷たく霜に覆われ、砕け散る。
「ぱ、ぱ……?」
「もう、貴様を護る者はおらんぞ。」
「そん……な。」
追撃に氷塊を浮かべるアポリアを、少女は涙を浮かべた瞳で見上げていた。
全てが解き放たれれば、少女の身体を押しつぶすのは造作もない……。
「さぁ、その身をもって償うがよい!」
「ふふ……加勢しますわ。」
「な、むぅ!?」
アポリアの横から抱き着き、その口が塞がれる。
突然のドゥルールの口づけに、氷塊は少女から逸れて床に叩きつけられる
「あ、ありが」
「……勘違いしないで。」
「ひぅ!」
振り向いたドゥルールの目に宿るのは、明確な敵意。
「あなたも所詮は同族殺し、オブリビオンを脅かすオブリビオンでしかないのよ。」
「あ、う……ひぁ!」
言葉と共に叩きつけられるのは、黒い炎の嵐。
それはアポリアの浮かべていた氷塊を巻き込み、少女との間に壁となって立ちはだかった。
「き、貴様……!」
アポリアは少しだけ自由になった身体で腕を振り上げるが、ドゥルールの細い手で優しく受け止められる。
「さぁ、アポリア様……同族殺しの手にかかるくらいなら、」
柔らかい唇が言葉を紡ぎ、怒りに震える口元へと近づいていく。
「……私と、共に。」
「や、やめ……むぅう!?」
ドゥルールの中に冷たい魔力が流れ込み……もがく力が弱まっていく。
「どう、しよう……。」
黒い炎の壁を前に、少女は立ち竦んでいた。
その時、突然炎が割れ……誰もいない玉座と一人の影。
「あ……。」
「アポリア様なら、逝ってしまったわ。」
影……ドゥルールは、少女に見せるように銀の髪を一房握りしめていた。
それを認めた少女が、安堵のような表情を見せ……その瞬間、冷たい魔力が叩きつけられ、少女は扉の方へと弾き飛ばされる。
「……あ、あぁ……。」
「気に食わないわね。」
天井からはパラパラと埃が落ち、ひびの入る壁から音がし始める。
崩壊する部屋から後退る少女を、ドゥルールは冷たい笑みを浮かべながら言い放った。
「……さあ、狩りに参りましょう。」
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『慈愛の聖女』
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POW : ちをあげるから、かわりにあいをください
【指先から流す血液】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
SPD : こわいの、こっちにこないで
自身が【殺意】を感じると、レベル×1体の【相手が畏怖する存在】が召喚される。相手が畏怖する存在は殺意を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ : たすけて、ぱぱ
無敵の【ぱぱ】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
イラスト:moya
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「メルヒェン・クンスト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「はぁ……はぁ……。」
主を失った建物。
壁はひび割れ、柱が砕けるのも時間の問題。
「……あぅ。」
廊下を走る少女が足を取られて転ぶ。
その体はすでに薄れ、後ろが透けて見えるほど。
「いたた……。」
擦り傷を負った膝から、一滴の血が落ちる。
それは床を広がり……周囲の壁が少しだけ、崩壊を止めたようだった。
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
今回は情け容赦なし
SPD
真の姿で背中に黒炎の翼。
守護霊の憑依【ドーピング】を『永遠の愛』で超強化。
【迷彩】魔法で姿を消して接近し
悲愴の剣の【呪詛・衝撃波】で足を潰す
鬼ごっこは終わりよ。
今、私に宿る全ての魂の鼓動が一つになっている。
私達の目的は唯一つ、貴様を裁く事
畏怖する存在(猟兵)を召喚されても
爆発的に強化した戦闘力と【気合い】で怯む事なく
【属性攻撃・全力魔法】の吹雪で凍結させ【怪力】で粉砕
母への冒涜。
ぱぱの次は他人の畏怖する者に頼る精神。
本当に不愉快な子
もう、貴様を護る者はおらんぞ
【催眠術】でアポリア様にぱぱを砕かれた絶望を蘇らせ
呪印の力で冷気を槍状に圧縮し【槍投げ・乱れ撃ち・早業】
「はぁ、はぁ……きゃ!?」
廊下を走って逃げる少女。
しかし、その後方で銀色の刃が煌めき……悲鳴のような風切り音と共に、衝撃波が少女の足を斬りつけた。
「あ、う……。」
「……鬼ごっこは終わりよ。」
床に転がった少女が後ろを振り向けば、黒炎の翼を広げたドゥルールの姿があった。
その黒い瞳に静かな怒りを湛え、倒れた少女を見降ろしていた。
「今、私に宿る全ての魂の鼓動が一つになっている。」
「た、すけ……。」
ずり、ずり……と傷ついた足で後退る少女へと、ゆっくりと近づくドゥルール。
「私達の目的は唯一つ、貴様を裁く事。」
静かながら、殺意に満ち溢れた言葉。
「……たすけて!」
そんなドゥルールに対し、少女の叫びと共に現れるのは人の姿……。
ダークセイヴァーの生まれの猟兵達が武器を持ち、ドゥルールへと襲い掛かる。
「ふん、ここでも人に頼るのね。」
襲い来る猟兵の攻撃を手にした短剣で容易く受け流し、
「……本当に、不愉快な子。」
空いた手で猟兵を貫き、周囲を黒炎の翼で燃やし……炎が消えた時、ドゥルールの周囲には後退る少女以外、誰もいなくなっていた。
「ねぇ、私の目を見なさい?」
「い、いや……。」
「見なさい!」
「ひぅ!?」
声に驚き、涙の浮いた目で目を合わせれば……目に浮かぶのは、盾になった『ぱぱ』がアポリアに砕かれた場面。
「ぁ……あぁ……!」
「そう……この手に宿るのは貴様を護る者も砕いた、アポリア様の力。」
怯える少女の前で、ドゥルールの周りに冷気が集まり、冷たい槍へと変化していく。
そして今は、
「もう、貴様を護る者はおらんぞ?」
「いや……いやぁ!」
声をあげて泣き、絶望する少女へと……冷気の槍が、解き放たれた。
大成功
🔵🔵🔵
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
※アドリブ・支援・協力は可で
『フェアリーラン』の壺の中から風(雷)の精霊・聖霊・月霊を出して『クリスタライズ』で姿をください敵の攻撃を『月世界の英霊』で空間飛翔して避けながら敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させて、『エレメンタル・ピクシィーズ』と『神罰の聖矢』で精霊・聖霊・月霊攻撃を仕掛けます♪
『叡智富める精霊』と『神聖天罰刺突』で強化攻撃を仕掛けます!☆彡
『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒やします♪
頑張っている精霊・聖霊・月霊と猟兵に“七色こんぺいとう”を配って労いお礼を伝え褒めてあげます☆彡
「“神様の花園”へ送りますね☆彡」
「いやぁ……!」
「……ねぇ、落ち着いて?」
そんな言葉と共に、小さい身体に抱き付かれたことに少女が気が付いた時……目の前で、猫耳の天使の少女が冷気の槍で貫かれた。
「え……あ……。」
「しーっ、静かに……ゆっくり、ボクについてきてね。」
「う、うん……。」
いつの間にか、斬られた足の傷が癒えている。
ティファーナの声に誘われ、少女は姿を消したまま廊下を進んでいった。
「ここまでくれば大丈夫だね☆」
「あの……ありがとう、なの。」
崩れかけた廊下を進み、二人は部屋の一つへと入り込んでいた。
「さっきの、は。」
「うん、ボクの友達が手伝ってくれたんだ! 今頃、キミの幻を倒したと思ってるよ☆」
「そう……なんだ。」
「さっきはありがとうね☆」
周囲に浮かぶ、月霊や光の精霊たちへティファーナが金平糖を配るのを見て……少女は俯いてしまった。
「大丈夫? どこか痛いのかな?」
「ちが、うの……。」
見れば、少女の身体はかなり透けてしまっている。
少しうつむいたまま、少女は言葉を続けていた。
「だいじょうぶ、なの。」
「……ねぇ、一つ聞いてもいいかな?」
ティファーナは少女の顔の前へ飛び、濁った瞳を見つめて問いかけると、少女はコクリと頷いた。
「なんで、ここに来たの?」
「……まま、とめなきゃいけなかった、の。」
ぽつりぽつりと、呟きが続く。
「まま……みんな、ころして、いったの。あの……みみだけ、おぼえてた……の。」
「……そう、なんだ。」
「だから……ぱぱと、さがしたの。」
「やっと、見つけたんだね。」
一度殺され、オブリビオンとして蘇った……復讐のために。
記憶も曖昧で、『ぱぱ』の顔も覚えていないで。
そして、復讐が成された今……。
「ねぇ! これ食べて!」
「あ……ありが、とう、なの。」
ティファーナから渡された七色のこんぺいとうを、素直に口に入れる少女。
「……後は、消えていくだけなんだね。」
ぽつりと、ティファーナの呟きが響いた。
大成功
🔵🔵🔵
シン・コーエン
ままはもういない。
これで君の目的は達成された。
これからどうしたい?
と、少女に尋ねる。
少女はオブリビオン、放っておけばいずれ人と世界に仇なす結末になる。
それを見逃す訳にはいかない。
故に少女の今後の望みが安息であれば(介錯する形で)叶えるし、世界を巡るのであれば、「そうさせてやりたいのだが俺は猟兵なんだ。人と世界の為にも君の様なオブリビオンを放置できないんだよ。恨んでくれていい。」とUC:灼閃・清浄招に【光の属性攻撃】を加味して、肉体を傷つけずに安らかな死を迎えられる様な攻撃を行う。
少女やぱぱの攻撃は【第六感】で予測して【見切り】で躱し、躱しきれない時は【武器受けとオーラ防御】で防ぐ。
さよなら。
「ままはもういない……これで、君の目的は達成されたわけだな。」
シンの言葉に、少女はコクリと頷く。
そして、少女が顔を上げたところを優しく覗き込み、
「これから、どうしたい?」
「……え?」
問いかけの意味を考え、少女は首をかしげていた。
戸惑っているのを見て取り、シンも安心させるように笑みを浮かべて言葉を続ける。
「君は、ままを……アポリアを倒した。ほかにやりたいことは、あるかい?」
「あ……えっ、と……。」
問われている意味を理解し、少女は頭を傾けて気が付いた。
「……わからない、の。」
しかし、シンを見上げる目は今までの濁った目ではなく、
「でも……疲れた、の。」
澄んだ瞳で見返していた。
「そうか……わかった。」
シンの手に現れるのは、愛刀である灼星剣。
真紅に輝くサイキックエナジーの刃を構え、
「後悔は、ないんだね?」
「……うん。」
「よし、いい子だ。」
と、少女との間に現れたのは天使の男、ぱぱ。
腕を広げて少女を守るように立つが……その姿は薄れ、存在は希薄になっている。
「ぱぱ……もう、いいの。」
ふわりと……少女の言葉と共に、空気に溶けて消えていく。
そして、少女を断ち切る真紅の一閃。
「さよなら。」
「う、ん……さよ、な……。」
少女の姿はもうなく……あとには、僅かな血だけが落ちる。
それも屋敷の廊下に広がって、屋敷の崩壊が止まった。
猟兵達が外に出ると、少しの間をおいて屋敷は崩れ去った。
少女の力か、偶然か……それは解らない。
ふと、猟兵達の脳裏に浮かぶモノがある。
少女の記憶は正しかったのか……それも解らない。
しかし、確実なこともある。
ここの領民を苦しめるアポリアを退治できたのは、少女の力があったからだ、と。
大成功
🔵🔵🔵