はらぺこ幽霊と乾杯!
●『トース島』で乾杯!
「幽霊島まで船を出すっすよー! 無人島で幽霊と宴を開きたい人、募集中っすー!」
グリモア猟兵の暇島・しいま(もぐもぐライフ・f05777)は、猟兵達にそんなおかしな召集をかけた。どこからともなく取り出したハンバーガーを頬張りながら詳しい説明を行っていく。
「グリードオーシャンの無人島、ダークセイヴァーの世界から落ちて来た島の予知をしたっす。そこは荒れ果てた廃村を中心とした土地でなーんにも無いんす。昔、船が転覆して漂流した海賊達も食い物が無くて亡くなって、幽霊として彷徨ってるみたいなんすよー」
それだけなら可哀想な海賊のお話で終わるのだが、この島には『メガリス』も打ち上げられていたようで、それを察知したコンキスタドール『幽霊船』が近々到着するらしい。その幽霊船はすでにメガリスの力を得ているが、更なる力を求めてメガリスを探しているのだ。島のメガリスが奪われてしまう前に、幽霊船を退治しようというのが今回の依頼となる。
「グリードオーシャンでは、猟兵の先輩方をお目当ての島に直接ぽーいっと転送する事は出来ないっす! だから、まずは鉄甲船に乗って無人島まで行ってもらうっす! そして……そこで大事になるのは『保存が可能なごはん』になるっす!!」
航海中は釣った魚か保存食しか食べるものがない。栄養が足りなければ健康を損うし、美味しくなければやる気が無くなってしまう!
「来る日も来る日も乾パンと魚オンリーとか……おいらだったら耐えられないっす! お勧めの保存食を持ち込むなり、その場で調理をするなり、何でも構わないっす! 航海中でも美味しいご飯に困らない、グルメな旅にして下せぇ!」
そうして航海を続けるうちに、万年厚い雲に覆われた薄暗い無人島に辿り着く。
到着すれば、沢山の海賊の幽霊達が猟兵の前に姿を現すだろう。
「その幽霊達を無理矢理追っ払う必要はないっす! この島のメガリスがある場所を知っているのは幽霊達だけなので……どうせなら、仲良くなっちまいやしょう!」
船にはビールとワインの樽を乗せて行く。海賊ならきっと宴が好きなはずだ。
「船で食べていた保存食をドヤ顔で自慢してもいいっすねぇ。勿論その後はちゃあんと分けてあげるっすよ? お酒を飲み交わしながら、色んな話をしたり聞いたりしやしょう。そうすればきっと、心を開いてくれるはずっす!」
ちなみに未成年の猟兵さんはジュースっす。お酒が好きじゃない人も無理しないでいいっすよー。そう注意を付け足したしいまに、猟兵から疑問が飛んでくる。そもそも幽霊は飲んだり食べたり出来るのだろうか、と……。
「え? 食べないっすか? もしおいらが空腹で死んだ幽霊だったら、何が何でも飲むし食べるっすけど……」
もしかしたら、しいまの思い違いで幽霊達の飲食は難しいかもしれない。しかし、ここではお腹だけでなく心を満たしてあげる事が重要なのだろう。大丈夫、楽しい雰囲気を作れば、きっとノリ良く付き合ってくれるはずだ!
「そんでもって、そのうち『幽霊船』が海からやってくるんで退治して下せぇ! 仲良くなった幽霊達は手伝おうとしてくれるかもしれないっすけど、素のままの力だったらまずやられちまうんで……無理をさせるのはよくないっす!」
もし彼等を強化出来たら戦力になってくれるかもしれないが、そうでない場合は猟兵達だけで戦う事を想定してもらいたい。
「依頼の説明はそんなところっすかねー……メガリスは幽霊と仲良くなったら猟兵達に渡してくれるかもしれやせん。そしたら、誰かお持ち帰りしていいっすよー!」
島に置きっぱなしにしてコンキスタドールに奪われるよりも、猟兵達が管理した方が安全だろう。
そして、この無人島の名前だが。幽霊しかいない未発見の島なので、真っ先に予知で見つけたしいまが名付けてみたらしい。
「名前は『トース島』っす! どこかの国では『乾杯』の時に「トースト!」って言うらしいっすよ。美味しそうだし、幽霊と乾杯をした島として記録に残したいっす!」
舞台は幽霊島なのに、こんなに明るい依頼でいいのだろうか。
そんな杞憂は幾つ目かのハンバーガーと共に、しいまがぺろりと食べてしまう。
「美味しい土産話を待ってるっすよー! よろーっす!」
葉桜
OPをご覧いただきありがとうございます。葉桜です。
舞台は幽霊島でもコミカルに。明るく楽しい旅をお送り致します。
第1章。日常『きっと美味しい保存食』。
お勧めの保存食を紹介するなり、料理するなり。好きなものを持ち込んで下さい。
保存が出来て、美味しいものなら何でもよいです。
魚のみ現地調達可能です。楽しいご飯にして下さい。
第2章。冒険『さまよえる幽霊海賊』。
海賊の幽霊をなんかいい感じでお誘いして、宴を開きます。
ビールとワインの樽は船にあります。(未成年は飲酒不可)
飲み交わしたり、お話したりして、仲良くなりましょう。
仲良くなると、幽霊がメガリスを持ってきてくれます。
メガリスは猟兵達に持ち帰ってもらう事になります。
最後に描写した人にお渡しする事になると思います。アイテム配布はありません。
第3章。ボス戦『幽霊船』。
海から襲ってくる幽霊船と対決です。
幽霊船が召喚する幽霊海賊団の方が、島の幽霊より大分強いです。
島の幽霊は【眠れる力を呼び起こせ!】かそれに類似する、非戦闘員の強化が可能なUCが使用された場合のみ戦力になります。
それ以外は猟兵達だけで戦って下さい。上記のUCは必須ではありません。
ひとつの章だけの参加も途中参加も歓迎です。
こちらの依頼ではプレイング募集期間を設けません。
プレイングが届き次第さくさく進めていくつもりです。
OP公開の週だと、24日(火)・25日(水)・28日(土)のお返しが早いと思います。以降の執筆予定日はマスターページに記載するので、ご参考までに。
それでは、ご参加お待ちしております。
第1章 日常
『きっと美味しい保存食』
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POW : 保存食は質より量。ガッツリ食べれる保存食を準備する
SPD : ある程度保存が効いて、美味しいものってあるのかな?
WIZ : 長期保存可能な食材と調理法で、保存食を準備する
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
神楽・鈴音
【WIZ】で判定
宝島でお宝探し……ふふふ、ついにわたしの貧乏人生へ、終わりを告げる時が来たようね(違
で、船旅には保存食が必要って言ってたわよね
そういうことなら、お任せあれ
野菜不足になるといけないから(食べられる野草の)満漢全席を持って来たわよ!(貧乏)
え?
他に、もっと豪華なものとか、高級なものないのかって?
だったら、その辺で釣った魚をみりん干しにでもしてあげるわ
それと、そっちの壺は引っ繰り返すと大惨事になるから気をつけてね
下処理後の魚の内臓を細かく刻んで、壺の中の発酵汁と合わせて……これにアジを浸けて干せば『くさや』の完成よ
な、なによ!
一応、幕府に献上されることもある高級健康食品なんだからね!
●
グリードオーシャンの大海原に乗り出した鉄甲船の甲板で、神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)は今はまだ見えない目的地の島に夢を膨らませていた。
「宝島でお宝探し……ふふふ、ついにわたしの貧乏人生へ、終わりを告げる時が来たようね」
鈴音はその瞳をサムライエンパイアの銭型に変えて輝かせているが……おかしい。今回依頼をしたグリモア猟兵は『何も無い幽麗島』と案内したはずだ。『メガリス』はある意味お宝かもしれないが、財宝ざくざくの宝島とは言い難い。
しかし、正しい情報を告げて鈴音の士気が下がってはいけない……と思ったかどうかは定かではないが。誰からもその発言について触れられる事は無かったそうだ。
「船旅には保存食が必要って言ってたわよね。そういうことなら、お任せあれ」
鈴音がドドーンッとテーブルに広げて見せたのは、野草の満漢全席だ。
春先に採れる山菜を中心として、フキノトウは佃煮に、タラの芽は塩漬けと味噌漬けに。ゼンマイは乾燥させて使う直前で湯で戻す……などの工夫を加えれば、野草でも長期保存が出来て様々な料理に使えるのだ。
酒の肴にはよいだろう。野菜不足も解消されるだろう。
でも……と、他の猟兵達のちょっと何か言いたげな様子に、鈴音はピクリと眉を上げる。
「え? 他にもっと豪華なものとか、高級なものはないのかって?」
参拝客が殆ど訪れなかった神社の賽銭箱のヤドリガミである鈴音は、正直に言って金銭的な余裕が全くない。先程も彼女なりの贅沢料理を披露したつもりだったのだが……仕方ない、と次の手を考える。
「だったら、その辺で釣った魚をみりん干しにでもしてあげるわ。……それと、そっちの壺は引っ繰り返すと大惨事になるから気をつけてね」
一体何が封印されている壺なのだろうか。心なしか、おどろおどろしい気配が漏れ出しているような気もするが。
「下処理後の魚の内臓を細かく刻んで、壺の中の発酵汁と合わせて……これにアジを浸けて干せば『くさや』の完成よ」
猟兵達は絶句する。あの強烈な匂いで有名な発酵食品を、この逃げ場のない船の上で作ろうとする猛者がいたとは。
「な、なによ! 一応、幕府に献上されることもある高級健康食品なんだからね!」
何はともあれ、一行の栄養面の心配は当面の間いらなそうだ。
大成功
🔵🔵🔵
トリスティア・ラヴィット
アタシも死んでるのにお腹は空くのよね……不便だわぁ……。
まーあらかじめ食材を用意するのもいいけど、せっかくの航海なら海で採れたものを食べるのがいいんじゃない?
海でよく採れる食材と言えば?はい、相棒ちゃん早かった。……そうね、サメね。
違うって顔してるけど無視よ。
でもこれはマジな話サメはかなり保存が効くの。ちなみに臭いは嗅がないほうがいいわよ。
刺身、揚げ物……煮凝りもいいわね。というわけで簡単に作ってみたから、相棒ちゃん試食お願いね。
え?共食い?そうだったわね、アハハハ!
……何か問題ある?早く食べて。さあ。
●
鉄甲船の甲板から身を乗り出して、海原の白波に合わせてゆらりゆらり。
「アタシも死んでるのにお腹は空くのよね……不便だわぁ……」
デッドマンに改造させられた過去を持つトリスティア・ラヴィット(KABOOOM!!・f26249)は、縫い合わされた首をカクリと傾げて、ギザ歯で乾いた笑みを零す。
「まーあらかじめ食材を用意するのもいいけど、せっかくの航海なら海で採れたものを食べるのがいいんじゃない?」
先程から彼女が話しかけているのは仲間の猟兵ではなく、相棒の改造サメ『サメランチャー』だ。トリスティアとお揃いのザクザクでギザギザの身体は彼女に抱えられて、口内の砲口を海にセッティングされている。
「海でよく採れる食材と言えば? はい、相棒ちゃん早かった!」
チュドーン!! ピンポンボタンのように発射されたロケットランチャーが海面に派手な水柱を立てる。
――ぷかり。力なく浮かんできたのは魚、ではなく。気絶したサメだった。
「……そうね、サメね」
サメランチャーは無言で違うって顔をしている、多分。しかし、そんな事知ったこっちゃないトリスティアはケラケラ笑って訴えを無視、サメを船に引き上げたのだった。
ノリでゲットしたようにみえるサメだが、実は真面目な話、サメというのはかなり保存が効く食材なのだ。体の中に高濃度の尿素が含まれている為、腐敗しにくい。ただし、かなり強烈なアンモニア臭が伴うようだ。
「臭いは嗅がないほうがいいわよ。刺身、揚げ物……煮凝りもいいわね。というわけで簡単に作ってみたから、相棒ちゃん試食お願いね」
トリスティアは捌いたサメ肉をまずは刺身にして、サメランチャーの口元へ運んだ。
相棒ちゃんは喜んで食らいつく! ……なんて事は無く、血色の瞳でアイコンタクト。
「え? 共食い? そうだったわね、アハハハ!」
ハッハッハ!
「……何か問題ある? 早く食べて。さあ」
囁かな抵抗も虚しく、陸での活動を余儀なくされている改造サメには、逃げ場も拒否権もない。トリスティアは再び狂気的なハイテンションで相棒の口をこじ開け、サメ肉を放り込んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
セレシェイラ・フロレセール
おすすめの保存食ね
自分の好みだけで作ってもいいの?
わたしはコンフィチュールを作ろうと思うの
ずっとずっと昔からある果物の保存方法
煮込んで作る甘い果物の保存食
やっぱり甘いものと果物は絶対必要なのよ
今日は見た目も可愛くて甘い4種類のコンフィチュールを作ります!
材料は苺、桃、林檎、ブルーベリー
砂糖とレモン汁、そしてスパイス
ビンは煮沸消毒しておきましょう
果物を適当な大きさに切って、お砂糖をどーんとかけてレモン汁も少々振りかける
お鍋でじっくりコトコト焦げないようにまぜまぜ
出来上がったコンフィチュールはビンの中へ
うーん美味しそう
甘い香りに誘われて何度も味見しちゃったことは内緒だよ☆
あれ、スパイスいれたっけ?
●
空も海も真っ青な大海原の鉄甲船で、春の足音がした。桜色のエプロンを着たセレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)が保存食作りに勤しんでいる。
「おすすめの保存食ね。わたしの好みでいいなら、コンフィチュールを作ろうと思うの」
苺、桃、林檎、ブルーベリー。
この色とりどりの果物達には、甘い魔法で生まれ変わってもらおう。
「果物を切る大きさは適当で大丈夫。お砂糖をどーんとかけて、レモンも少し」
じっくりコトコト。とろっとするまで、焦げないように鍋を優しくかき混ぜましょう。
「やっぱり甘いものと果物は絶対必要なのよ」
セレシェイラの見た目は十歳程度だが、桜の硝子ペンのヤドリガミなので百年以上昔の事も知っている。この保存方法は彼女が作られるよりも、ずっと昔からある製法なのだ。新鮮なうちが美味しい果物を、こうして手を加える事で別の美味さを生み、更に長持ちさせてしまうなんて。初めに考えた人は本当にすごいと思う。
「あれ、スパイスいれたっけ?」
スプーンですくって舐めると、林檎はシナモンの味がちゃあんと染み込んでいた。花の蜜に誘われる蝶のように、別の鍋も一口。うん、こっちの苺はミントで爽やかな甘さだ。
うーん美味しい……あ、味見ばっかりしてるの、見つかっちゃった?
内緒だよ、と可愛く微笑まれたら仕方ない。船の上には甘い世界が広がっている。
そうして、おいしくなあれと小さな魔女に魔法をかけられて。四種類のコンフィチュールが完成したのだった。
煮沸消毒済みの透明なビンに、色とりどりのコンフィチュールを詰めていく。
これだけでも十分可愛いけれど……。
「わたし、桜モチーフの雑貨に目がなくて、ついつい集めてしまうの」
そう言ってセレシェイラがエプロンのポケットから取り出したのは、桜色のリボンだった。薄紅色の桜の花は時に淡く時に鮮やかに、リボンに沿って踊るように舞っている。
桜のリボンを瓶に飾ってあげると、見た目ももっと可愛くなった。
こんな感じでどうかな? 船の上は心もお腹も幸せな甘さで満たされていた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『さまよえる幽霊海賊』
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POW : 幽霊に自らの圧倒的な力を見せつけ、強者であることを示す
SPD : 幽霊の声を聞き、言葉巧みに彼らを説得する
WIZ : 幽霊の声に耳を傾け、彼らが満足するまで話を聞く
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
目的の島は遠目からでもすぐに分かった。予知にあった通り、その島の周りだけ不思議と厚い雲に覆われていて、日の光が届いていないのだ。猟兵達はダークセイヴァーと酷似する闇と夜に包まれた無人島に上陸をした。
――ダレだ……。
――ナニかがキたぞ……。
――メシか、サケか……?
ふらり、ゆらり。覚束ない足取りで浜辺に集まって来たのは、半透明な人間の集団……海賊の幽霊達だ。ボロボロに朽ちた海賊服、頬はこけて、目は窪み、中には骸骨のまま彷徨っている者もいる。
ホラーが苦手な者には耐え難い光景かもしれないが、彼等はオブリビオンのように襲い掛かってくる事はないようだ。
この海賊幽霊達を前に、猟兵達はどんな行動をとるのか。
船にはビールとワインの樽と、皆が作った保存食の残りが用意されている。
それは、酒を飲み、飯を食い! ワイワイガヤガヤ、宴を開く為!
そう、今回の依頼に限っては、この幽霊達を倒すという選択肢は存在しない。
宴を開いて幽霊達の心を開こう! 飲み交わし会話を交わし、仲良くなろう!
この島に隠されたメガリスを平和的に頂く為に、猟兵達は動き出したのだった。
セレシェイラ・フロレセール
仲良くなる為には笑顔で挨拶が基本、だよね
こんにちは海賊さん!
えへへ、わたしセレシェイラっていうの宜しくね
海賊さん、一緒にお花見しませんか?
綺麗な夜桜を眺めながら宴を開きましょう
美味しいお酒と美味しいご飯を心行くまで楽しみましょう
夢のようなひとときを過ごす為にとっておきの魔法を綴ろう
この闇夜に希望を灯すが如く満開の桜を咲かせよう
これはキミ達の為だけに綻ぶ桜
一頻り桜を堪能したらお酒を注いで乾杯!
わたしはジュースね
頑張って作ったコンフィチュールもおすすめするよ
クラッカーにクリームチーズとコンフィチュールを乗せてみました
美味しいから是非食べてみて
海賊さん達のお話もたくさん聞かせて欲しいな
●
「こんにちは海賊さん! えへへ、わたしセレシェイラっていうの宜しくね」
ダークセイヴァーからグリードオーシャンに落ちて来ても尚、闇に埋もれる幽霊島。『無』の島で彷徨い続けた海賊幽霊達にとって、セレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)の明るい笑顔は数十年ぶりに射す光のようだった。
痩せこけた幽霊はそれに釣られて不器用に笑む。ニ、タリ……と効果音が付きそうなホラーな表情だったが、セレシェイラは臆する事無く、自分に気が付いてくれた幽霊達に手を振って召集をかけた。
「海賊さん、一緒にお花見しませんか?」
にこにこお誘いをするセレシェイラの言葉に、幽霊はカックンと首を傾げる。
「ハナァ? ……オジョーチャン。ここはイキモノもクイモノもナンニもねぇシマだ。ハナなんてどこにもねぇぞ」
可愛過ぎて頭に花でも咲いてしまったのかと幽霊は心配するが、セレシェイラは穏やかな微笑みのまま瞳を閉じて祈りを捧げる。
「ええ、だから……夢の魔法を結ぶの」
ひらり、幽霊の目の端に何かが過ぎる――ひとひらの花びらが足元に落ちた。
ひらひら、はらはら。幽霊達の身体を通り抜けて遊ぶ桜吹雪。
夢のようなひとときを綴るとっておきの魔法、【夢結】が贈る春の夜の夢。
枯れ木すら疎らだった幽霊島に満開の桜が立ち並び、桜花爛漫の夜桜が咲き誇る。
「ナ、ナンだぁ、これは……オレたちついに、テンゴクにキちまったのか……?」
「ス、ゲェ、スゲェ! キレーすぎて、ナきそうダ! ……オデ、メ、ネェけど!」
幽霊は呆然と桜を見上げ、骸骨は感動でカタカタ震えている。
「さあ、綺麗な夜桜を眺めながら宴を開きましょう。美味しいお酒とご飯があるの」
サケ!? メシ!!?? 食い気味に幽霊達の大迫力ドアップが迫ってきたので、セレシェイラは焦らなくても無くならないよと微笑んだ。
船に乗せて来たビールを木樽ジョッキになみなみとお酌して。
自分のジョッキにはジュースを注いで、セレシェイラは乾杯の音頭を取る。
「それでは、この闇夜に灯る希望のような満開の桜に……トースト!」
宴が開始され、カツンとジョッキを合わせて一気飲み!
ガブガブ! ……バシャバシャ。
何と、ビールは幽霊の半透明な身体を素通りして地面に吸い込まれてしまったのだ。幽霊の飲食が出来るか出来ないかは不確定な依頼だったが、残念な結果となってセレシェイラは肩を落とす。
「ああ……ごめんね」
「アヤマるこたぁねぇ! オレタチはウタゲがダイスキだ! またこうしてミンナでサワげるなんてサイコーさ!」
だからもう一杯注いではくれねぇか?
そう言ってセレシェイラに笑いかける幽霊は、確かに先程まで虚ろだった瞳を生き生きと輝かせている。良かった、と彼女にも笑顔が戻った。
「もちろん喜んで! それと、これもどうぞ。わたしが船で頑張って作ったコンフィチュールよ」
セレシェイラはお酌のついでに、クリームチーズとコンフィチュールを乗せたクラッカーを幽霊達に配ってまわる。すると、彼女の優しさに寄り添うように、桜の花びらが苺のコンフィチュールの頭にちょこんとお邪魔した。
「ルビーみたいでキレー! オデ、タカラよりこっちがいい!」
「海賊さんはお宝を沢山集めていたの? 海賊さん達のお話、聞かせてもらえる?」
「アルよ、アッタよ! イきていたコロはたーっくさん!」
宝の地図に導かれる大海原の冒険譚。時に海賊同士で奪い合い勝ち取った名誉と宝物。
彼等が永遠に無くすはずだった物語は、セレシェイラの記憶の中に綴られていく。
桜の雨の中で、セレシェイラは相槌を打ちながらいつまでも彼等の声に耳を澄ませていたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
神楽・鈴音
海賊の幽霊ね……
でも、亡霊だから物が食べられないってのは時期尚早よ
簡易な神棚を作って、そこにお供え物を用意
以前の依頼で入手した『幕府御用達』の日本酒に、余ったみりん干しでも酒の肴として出せばいいでしょ
幽霊でも、供物として出されたものなら味わえるはずよ
どうせ、私は飲めないしね
さあ、好きなだけどうぞ
そのついでと言ったらアレだけど、この島にしかなさそうな何かがあれば、メガリス以外で、それを貰えないか聞いてみるわね
無人島っていっても、草木一本、虫一匹いないってわけじゃないでしょ?
できれば、サムライエンパイアでは絶対お目にかかれなさそうなものがあるといいんだけど……(生き物でも古びた物品でも、なんでも可
トリスティア・ラヴィット
ほんとに幽霊なんだ。半透明だからパンチしても通り抜けちゃったりするのかな?
……なんか怒られそうだからやめとこ。
でも幽霊も壊せるのか気になる……(ウズウズ
それよりアナタ、頬がこけちゃってデッドマンのアタシより不健康そうね!
サメ料理ならいくらでも作ってあげるからいっぱい食べるといいわ。
アタシ?アタシはもう食べ飽きたから……全部アナタたちにあげる。
でもなんで幽霊になっちゃったのかな?
お腹が空きすぎて?あ、メガリスが関係してるのかな?
メガリスが目的で来たんだから、そのあたりの話題も出しとかないとねー。
●
猟兵仲間が展開した春の夜の夢の中に、他の猟兵達も招待されていた。
無人島で咲く桜花爛漫の幻の下、海賊幽霊達の宴は続く。
あーん、ガチン。トリスティア・ラヴィット(KABOOOM!!・f26249)は、ひらひら舞う桜の幻に噛み付こうとしている。桜に遊ばれてやがる、とゲラゲラ笑う幽霊達の身体は半透明で、通過する桜の花びらが良く見えた。
「ほんとに幽霊なんだ。半透明だからパンチしても通り抜けちゃったりするのかな?」
「おっ、ネーちゃんやるかい? こちとらヒサビサにタノしくて、パワーがミチミチあふれてんだ!」
「いいの? 幽霊も壊せるのか気になるんだよね」
「ガハハッ、ブッソーなやっちゃ! そのゲンキ、キにいった!」
まあ、飲め飲め。ご機嫌な海賊幽霊は、トリスティアのジョッキにジュースを溢れんばかりに注いでいく。
(冗談じゃないんだけどね……本気でやったら怒られそうだからやめとこ)
どうせこの後思う存分暴れられるし。そんな事を思いながら、トリスティアは零れそうなジュースの縁に口を付ける。
「サムライエンパイアかサクラミラージュみたいな光景ね。それはそうと、海賊幽霊のみなさん、亡霊だから物が食べられないってのは時期尚早よ」
何やら船で作業をしていた神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)が漸く島に降りて来た。桜吹雪を背に堂々と立つその手に持つのは、なんと手作りの簡易神棚だ。
神棚の前に、鈴音は以前の依頼で入手した幕府御用達の日本酒とみりん干しを並べてお供えをした。
「幽霊でも、供物として出されたものなら味わえるはずよ」
「ホントか!? くれるのか!?」
骨をガシャガシャ鳴らして、興奮気味の骸骨が供えられた日本酒の杯とみりん干しを手に取る。
「ええ。どうせ、私は飲めないしね。さあ、好きなだけどうぞ」
おそるおそる――日本酒を口にすると、酒が地面に――落ちない!
剥き出しの歯でみりん干しを噛み締めると、遥かな遠い記憶に封じられていた『美味い』という感情が甦る!
「ウマッ、ウマーい! アマイショッパイウマい!! ウオオオ!!」
酒が飲める! 飯が食える!
骸骨の雄叫びに、俺も俺もと他の幽霊達も神棚に群がった。みりん干しは噛み締める度に魚の旨味が口腔内に広がり、カラカラだった胃袋を満たしてくれる。ちびりと口をつけた日本酒は米の甘みを感じさせてくれた。
「アナタ、頬がこけちゃってデッドマンのアタシより不健康そうだったけど……大分マシになったわね! これも供えるから食べるといいわ」
そう言って、トリスティアは船の残りのサメ料理を神棚に備える。
「オオオ、こりゃくせぇ! でもサケのアテにはいいな! オジョーチャンもクわねぇか?」
「アタシ? アタシはもう食べ飽きたから……全部アナタたちにあげる」
それじゃあ遠慮なく。ありがてぇ、ありがてぇと涙を流しながら幽霊達はお供え物を貪るように食べ尽くしたのだった。
「でもアナタたちはなんで幽霊になっちゃったのかな? お腹が空きすぎて? あ、メガリスが関係してるのかな?」
他の猟兵が幽霊達に用意していたコンフィチュールクラッカーも神棚に供えて、デザートとして皆でいただいていく。トリスティアはシナモンリンゴを一口で放り込みながら、幽霊達に尋ねてみたかった質問を投げた。
「オレタチはみんなガシだなー。アラシにノまれてツいたこのシマはなーんもなくてね、オレタチのハカバになっちまったのよ。メガリス……? あー、あのクえねぇやつか」
それは彼等が幽霊になった後に見つけたこの島の秘宝っぽいものだという。自分達が持っていても仕方のない宝だから持ってこよう、とひとりの幽霊が島の奥へと消えて行った。
「それを目的に来たんだからね、助かるわ。いってらっしゃーい!」
トリスティアがメガリスを取りに行った幽霊をギザ歯の笑顔で見送ると、鈴音は残った幽霊にもう少しこの島の情報が欲しいと詰め寄っていく。
「ねえ、無人島っていっても、草木一本、虫一匹いないってわけじゃないでしょ? メガリス以外に何か、この島にしかなさそうなものはないのかしら?」
「ん? カレキやムシならいるけどよ……そーだなぁ……」
「アレあるよ! コワれたおタカラ!」
駄目で元々、とりあえず尋ねてみたところに、まさかの台詞。お宝目当てと言っても過言ではない鈴音は耳を疑った。
「お、お宝!? あるの!?」
「うん! コレ!」
骸骨は自分の肋骨から、欠けたオーブを取り出した。闇色にくすんだそれはネクロオーブだったものだろうか。今は力を失っているようで、唯の壊れた石に過ぎないようだ。
「そりゃおマエがこのシマでミつけた、ガラクタじゃねーか」
「オデのタカラ! オソナエのレイに、やる!」
「なるほどね、ありがたく頂戴するわ」
ということは、これは嘗てのダークセイヴァーから島と一緒に落ちて来た代物なのだろう。鈴音は手持ちの布で欠けたオーブに付いた汚れを落としていく。
使い道も価値も未知だが、手ぶらで帰るよりはずっといい。鈴音は暫くの間、黒曜石のような石をその大きな瞳で何度も覗き込んでいたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
イネス・オルティス(サポート)
『この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……』
アックス&ウィザーズ辺境のどこかにある隠れ里に住む一族の女戦士
〔一族伝統の鎧〕のビキニアーマーを愛用し主に〔巨獣槍〕という槍を使う
”ダッシュ”で近づき”なぎ払い”、”串刺し”等をよく行う
ボン・キュ・ボンのナイススタイルで、ビキニアーマーを普段使いしているため
無意識に周りを”誘惑”している事があるが本人は気づいていない
また”恥ずかしさ耐性”があるためか自分の格好より任務の達成を優先する傾向がある
アドリブ・絡み・可 ””内技能
描写はセクシーレベルまで
●
「ここが幽霊島ね。ここの幽霊達は倒す必要がないって聞いてるけど……」
イネス・オルティス(隠れ里の女戦士・f06902)が鉄甲船を降りると、既に海賊幽霊達は猟兵達が開いた宴で大盛り上がりしていた。
ダークセイヴァーから落ちた島は、常に厚い雲に覆われた寂れた土地しかないはずだが、他の猟兵が生み出した幻の桜により、砂浜だった場所の一角には薄紅色の花びらの絨毯が敷かれている。幽霊なのにどうやって飲食を行うのだという心配はもういらない。これもまた猟兵が用意してくれた手作りの神棚にお供えする事で、幽霊達も酒や肴を堪能出来るようになったのだ。
酒が美味い! 飯が美味い! 桜も綺麗だ!
幾ら飲んでも酔わないから、引き分け続きの一気飲み勝負。
調子に乗って自分の骨を外した骸骨が華麗なジャグリングで魅せる一発芸。
どんちゃん騒ぎに夢中だった幽霊達は、唖然とその光景を見つめる女性に漸く気が付いて声をかけたのだった。
「おーい、そこのセクシーなねーちゃんも交ざれよ!」
「サケ、メシ、いっぱいある! イッショにどーぞ!」
「……ああ、想像していたより大分明るい宴だったから、少し驚いていたよ」
それではお邪魔するね、とイネスは宴の席に着いた。美女が隣に来た幽霊達は大喜びで、酒とジュースと肴を彼女の前に集めていく。
「まさか幽霊と食事をする日がくるとはね」
勧められたサメ肉や魚のみりん干しを摘まむイネスは、幽霊達の視線が自分の身体の一部に集中している事に気が付かない。幽霊達の反応も無理はない。いわゆる『ボン・キュ・ボン!』のナイスバディを持つイネスは、ちょっと露出が多過ぎるくらいのビキニアーマー『一族伝統の鎧』を着用しているのだ。
「それにしても……ねーちゃんの衣装……その、……すげぇな」
ついにひとりが感想を漏らすと、他の幽霊達も一斉に首を縦に振る。
「この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……」
イネス曰く、この鎧は隠れ里を拓いた開祖の鎧を模したもので、一人前と認められた女戦士だけが与えられる由緒正しい品だそうだ。
「そのご先祖様様も、すげぇなぁ……そうか、ねーちゃんは女戦士なのか」
「ナニか、ダせるの!? ヒッサツコーゲキ!!」
眼窩の奥をキラキラと光らせる骸骨の期待に応えて、イネスは一発お披露目してやることにした。危ないから近づかないよう幽霊達に告げて、少し離れた所に落石していた巨大な岩の前で『巨獣槍』を構える。
「獣の一撃、くらいなさいっ!」
まるで雷が落ちたような轟音と衝撃、舞い上がる粉塵。
巨獣のオーラを槍に乗せて振り下ろすだけの単純な一撃は、その名の通り巨獣をも打ち砕けるほどの力で、目の前にあった巨大な岩をいとも簡単に粉砕したのだった。
「す、すっげ「死ぬかと思ったーっ!! もう死んでるけどーっ!!」
見学中の幽霊達の歓声をかき消すように、半泣きの叫び声がどこかから聞こえてきた。落ち着き始めた粉塵の奥に、腰を抜かした幽霊がひとり。メガリスを取りに島の奥へ向かっていた幽霊が、調度戻って来た所だったようだ。
「色々とすげぇもんを見せてもらった礼だ。良ければ持って帰ってくれよ」
「この箱が……メガリスなの?」
イネスが幽霊から渡されたのは、『真っ黒な宝箱』だ。この宝箱自体がメガリスなのか、その中身がメガリスなのか。鍵穴の様なものはあるが、鍵はないらしい。
「俺達はただ餓死しただけで、そのメガリスってやつは使ってねぇからよ。詳しい事は分かんねぇんだが……まあ、上手くやってくれ」
「ありがとう。コンキスタドールの手に渡すわけにはいかないからね。持ち帰らせてもらうよ」
こうして、猟兵達は幽霊との宴を満喫し、当初の目的であったメガリスを手にする事が出来た。メガリスの詳細を明らかにするのは、少しお預けのようだ。
メガリスの力を察知したコンキスタドールが、もうすぐそこまで迫って来ている。
いつの間にか空を埋める雲は黒く染まり、島には深い闇が訪れていた。
(メガリスの詳細は参加者様がお好きに設定して下さい。アイテム配布はございません。また、不要な場合は放置して下さって結構です。)
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『幽霊船』
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POW : 幽霊船一斉砲撃
【海賊船に搭載された全ての大砲】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 幽霊団の船出
レベル×1体の、【カトラスを装備した右手の甲】に1と刻印された戦闘用【幽霊海賊団員】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 聖エルモの炎
全身を【不気味な紫の光】で覆い、自身が敵から受けた【攻撃回数】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
桜の幻が終わる頃、島は深い闇に浸蝕されていた。
猟兵達が訪れる前の暗さとはまた異なる、呪われたモノが引き連れる真の闇。
漆黒の海から現れたのは、骸の海より這い出たコンキスタドール『幽霊船』だ。
既に呪われた秘宝『メガリス』の力により稼働する幽霊船は、更なる力を求めて現世を彷徨い続ける。この幽霊島も船に乗る幽霊海賊団を率いて蹂躙するつもりだ。
コンキスタドール、オブリビオンにメガリスを渡すわけにはいかないし、現世の海や島を荒らされるのも御免だ。
猟兵達はそれぞれの武器を手に、幽霊船へ今挑みかかる!
桜井・乃愛(サポート)
桜の精のパーラーメイド×咎人殺し、17歳の女です。
普段の口調は「元気(私、~さん、だ、だね、だろう、だよね?)」、偉い人には「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は明るく天真爛漫で、少し天然ボケな感じの少女。
一番好きな花は桜で、その他の植物も好き。
強敵にも怖気づく事は少なく、果敢に挑む。
人と話す事も好きなので、アドリブ歓迎。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
七詩野・兵衛(サポート)
『アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長 七詩野兵衛である!』
アドリブや他の猟兵との連携と絡みは歓迎だ。
多少の怪我は厭わず積極的に行動する。
よほどの事情でやらなければいけない時以外は、
他の猟兵に迷惑をかける行為や、公序良俗に反する行動はしないぞ。
戦闘は応援団としてバーバリアンの力強さと、
スカイダンサーの身のこなしを駆使して応援するのだ。
我輩の「ダンス」と「パフォーマンス」で皆を「鼓舞」するのだッ!
応援する相手がいなければ仕方ない、自分で戦闘する。
後はおまかせだ。よろしくおねがいしよう!
●
「なんだぁあの船は……幽霊船!? 俺達に喧嘩を売りに来たってぇことだな!? 上等だ、いくぜ野郎共!!」
おんぼろ刃の剣に折れた柄を繋ぎとめた槍。漂流物の武器が天に向かって掲げられる。
猟兵達と宴を交わした島の幽霊達が、幽霊船に挑みかかろうとしているのだ。しかし、彼等の前に桜色の少女が両手を広げて立ち塞がった。
「待って! あれはコンキスタドール、あなた達だけじゃ危険だよ!」
ここは私達の出番だと桜井・乃愛(桜花剣舞・f23024)は訴えかけたのだが、幽霊はくしゃりと顔を歪めて笑い、乃愛の桜學府の帽子に掌を乗せた。
「……俺達にゃ、ちと荷が重いのは分かってるよ。でもな、美味い飯と酒、それに生きてる時みてぇな楽しい時間。……すげぇもんをあんた等から貰っちまったんだ。その上、守られるだけなんて男が廃るだろ? 礼のひとつでもさせてくれよ」
気持ちは分かる。しかし、彼等を無謀な戦へ出陣させるわけにもいかない……。
乃愛が言葉に詰まっていると、漢気溢れる熱い声が砂浜に響いた。
「吾輩はアルダワ魔法学園『轟嵐会』団長、七詩野・兵衛(空を舞う熱血応援団長・f08445)である! その見事な心意気、応援しよう!」
フ レ ー ッ 、 フ レ ー ッ 、 幽 霊 ィ !!
応援団服の背中に結んだ襷を揺らして、白き手袋が闇を裂く。兵衛の力強いエールが幽霊達に送られると、みるみるうちにパワーが溢れてくるではないか。
「おお、すげぇ!! 若い頃のように力が漲るぞ!?」
「応援道を究めた吾輩の気合と情熱を込めた応援が、『過去』の力に劣るはずがない! 戦友よ、行け! 心のままに進むのだ!」
オオーー!! 兵衛の応援に背を押され、幽霊達は幽霊船への突撃を開始した。
すると、幽霊船の闇からカトラスを手にした幽霊海賊の軍団が召喚され、続々と島へ上陸し始めた。
幽霊同士の刃がぶつかり合う!
ボロ刃が崩れて押し倒されても、髑髏が自分の骨を投げて仲間を助けた。武器が脆かろうと、人数に劣っていようと、応援によりパワーアップした島の幽霊達の気概は船に操られているだけの幽霊海賊団より明らかに勝っていた。
思わぬ苦戦を強いられた敵団は集合してカトラスを持つ手を合わせた。刻印された数字が合計されると数字に伴って巨大化し、カトラスを両手に構えた巨大骸骨へと変化したのだ。
見るからに戦力が膨れ上がった敵を前に、思わず呆然とする島の幽霊達。
――ひらり。そこへ、桜の花雪が優しく彼等を包み込む。
「敵をまとめてくれてありがとね。後は休んでて!」
乃愛は敵味方を問わず、巨大骸骨も島の幽霊も強制的に夢の世界へと攫っていった。帝都の影朧を転生させる事を使命とする彼女の【桜の癒し】は、幽霊達にも効果的だった。桜の花びらを鼻面に乗せた幽霊は、先程の桜の宴を夢見ながら傷ついた身体を回復されていく。
「桜って一番大好きな花なんだ。あなたも幸せな夢を見られているといいな!」
乃愛は桜に埋もれて座り込む巨大骸骨に片手銃『ブルーミング・ファイア』を構えた。銃口が狙うは、集った幽霊団員の数を指す数字の刻印。
パァ――っと花咲くような美しい軌跡。
華麗な弾丸が骸骨の手根骨に命中、その巨大な身体ごとバラバラに砕き散らした。
乃愛は桜に導かれて成仏する敵幽霊団の魂を見届けた。するとその直後、幽霊船は紫色の聖エルモの炎で包まれる。
「不気味な光だな。しかし、恐れる事は無い」
攻撃回数により強化されてしまう敵ならば、最小限の攻撃回数で最大限のダメージを与えればよいのだ。兵衛は鎖付き両手斧『鎖付き両手斧』を振り回す。遠心力、そして気合と情熱がチャージされていく。
「一投入魂の投擲を見よ……この一投は音速を超える……!」
兵衛、全身全霊の【応援殺法『極限大投擲』】――!
両手斧は虚空を切り裂いて、幽霊船のマストへ直撃した!
「押忍!」
鎖を長さを調節して斧を回収した兵衛は、確かな手応えを感じていた。
黒き海上で真っすぐに立っていた帆が――ゆっくりと傾いでいく。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
神楽・鈴音
まさか、船そのものが相手なんてね。
おまけに攻撃するだけ強くなるとか……だったら、強烈な一撃で勝負を決めるまでよ!
敵の攻撃に合わせてUC発動
肉体が肥大化して巫女服が破れ、上半身はサラシのみ
全身から金色の闘気を発し、巨漢と見紛うようなムキムキ状態に!
白目を向いて表情も凶悪に変身!
「まったく……この姿、ホントにゴツイったらありゃしない
敵の巨体を【怪力】で受け止め、【力溜め】【鎧砕き】【鎧無視攻撃】を加えた賽銭箱ハンマーの一撃を、船の真横から叩き込む!
「幽霊船よ、小銭になれぇぇぇっ!!
渾身の一撃で船の土手っ腹をブチ抜き、バランスを崩壊させてやるわ
あ、飛び散った小銭は、全部回収しておくわね
トリスティア・ラヴィット
沈め甲斐がありそうな幽霊船ね!この時を待っていたのよ!
今まで大人しくしてた代わりに、思いっきり暴れさせてもらうわ!
幽霊船の砲撃は相棒ちゃんに【騎乗】して避けるわ。
相棒ちゃんは【空中浮遊】で空も飛べるし、【空中戦】だって得意だし、なによりとっても速いのよ!
さあ相棒ちゃん、華麗な空中遊泳を見せてちょうだい。
さあお待ちかねの爆発の時間よ!木造のオンボロ船なんて【S・D・B】で木っ端微塵にしてあげる!
みんなー!【衝撃波】で飛ばされないようにねー!加減なんかできないんだから!
●
猟兵の強烈な一撃によって幽霊船のマストが傾いでいく。殲滅させられた自身の幽霊海賊団に骸の海から手招かれようとも、未だ沈む気配はない。
薄らと紫の光を灯して反撃の機を狙うコンキスタドールを、神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)とトリスティア・ラヴィット(KABOOOM!!・f26249)が見つめていた。
「まさか、船そのものが相手なんてね」
「沈め甲斐がありそうな幽霊船ね! この時を待っていたのよ!」
『賽銭箱ハンマー』を片手に厳しい表情を見せる鈴音に、相棒の『サメランチャー』をぶんぶん振り回してご機嫌のトリスティア。
「あの紫の光はきっと聖エルモの炎ね。攻撃するだけ強くなるとか……だったら、強烈な一撃で勝負を決めるまでよ!」
「オーケィオーケィ! 今まで大人しくしてた代わりに、思いっきり暴れさせてもらうわ!」
対照的な二人だが、現在の戦況を読み、同じゴールを見据えたようだ。後は好みのやり方でいかせていただくとしよう。
お先にどうぞと鈴音に先手を譲られるよりも早く、サメランチャーに騎乗したトリスティアが幽霊船に向かって飛び出していく。
「さあお待ちかねの爆発の時間よ! 木造のオンボロ船なんて【S・D・B】で木っ端微塵にしてあげる!」
華麗な空中遊泳を披露するサメランチャー。その速さは目を見張るものがある。
そして、とっても頼りになる相棒ちゃんの自慢は、スピードだけではない。
「みんなー! 衝撃波で飛ばされないようにねー! 加減なんかできないんだから!」
眼下にいるはずの島の幽霊達に語り掛けてみたが、心配は無用のようだ。他の猟兵のユーベルコードにより桜の夢の中にいる幽霊達は、既に安全な岩陰まで避難させられていた。
「準備はいいわね! 相棒ちゃん! デカいの一発キメちゃってー!」
S ・ D ・ B ! シャーク・ダイブ・ボンバー!!
大口を開けたサメランチャーから、爆発的な火力を持つ砲撃が吐き出された!
見事命中した船首には、闇の深淵へ続くような大穴がポッカリと開けられる。
しかし、相手は幽霊船。幾らその船体を壊されても海に沈む事は無い。
ゆらゆらと妖しく灯される炎は更に大きくなり、搭載された全ての大砲がトリスティアに向けられた。
弾幕の様な一斉射撃! ――しかし、その砲弾はトリスティアの操縦テクニックとサメランチャーの飛行能力によって全て交わされていく。
「残念! アタシと相棒ちゃんはそう簡単には捕まえられないのよ!」
「あっちは大丈夫そうね。私もそろそろ……できれば、この姿だけは見せたくなかったけどね」
あの幽霊船に有効な一撃を喰らわせる為には、自分も強化が必要だろう。ひどく気が進まないようだが……鈴音は己の真の姿を解放させた。
小さな神社の賽銭箱のヤドリガミ。
その社の祭神の名は『物理ハ女子力ナ姫(ぶつりはおなごちからなひめ)』。
女神の加護を受けた筋肉が急速に肥大化し、巫女服が破れてサラシのみになった上半身の肌が露わになる。
「まったく……この姿、ホントにゴツイったらありゃしない」
先程までの愛らしい少女の面影は微塵もなく、白目を剥いた凶悪な表情で憂鬱そうに溜息を漏らした。心底落ち込む気分とは反比例して、巨漢と見紛う筋骨隆々な身体は金色の闘気で輝き、力に満ち満ち溢れていた。
「私にこの姿を晒させたからには、高くつくわよ」
鈴音は飛んできた大砲の流れ弾を賽銭箱ハンマーに軽くヒットさせると、島外ホームランにして打ち返した。
そのまま身体全体の筋肉をバネのように使って――大ジャンプ!
インナーマッスルも十分に鍛えられている彼女は、空中でもバランスを崩す事はない。美しい幅跳びのように文字通り幽霊船までひとっ飛びした鈴音は、賽銭箱ハンマーで渾身の一撃【大金槌・地獄極楽落とし】を船の横腹に叩き込む!
「幽霊船よ、小銭になれぇぇぇっ!!」
鋼鉄製の賽銭箱が幽霊船の船体にめり込むと、粉砕された穴からサムライエンパイアの小銭がばら撒かれていった。
「にひひ……。御寄進、ありがとうございま~す♪」
筋肉巫女姫の笑顔に、ようやく鈴音の元の姿の片鱗が浮かんで見えた。
海に飛び散りそうになった小銭は、サメランチャーが回収を手伝ってくれたようだ。
あちらこちらに大穴を開けられ、強制的に寄進され。
今にも沈みそうな姿で――それでもまだ、幽霊船は闇に揺蕩っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
琥珀川・れに(サポート)
※人数が間に合ってるなら流してくれてかまわないよ
「貴族たるもの余裕を忘れてはいけないな」
「やあ、なんて美しい人だ」
ダンピール貴族
いかにも王子様っぽければねつ造歓迎さ
紳士的ジョークやいたずらも好きかな
敵も味方も性別か見た目が女性ならとりあえず一言は口説きたいね
ナンパではなくあくまで紳士的にだよ?
実は男装女子で
隠しはしないが男風源氏名レニーで通している
その方がかっこいいからね
戦闘スタイルは
・剣で紳士らしくスマートに
・自らの血を操作して体を変化させパワフル
が多い
クレバーで余裕を持った戦いができれば嬉しいよ
早めに引くのも厭わない
説得系は
キラキライケメンオーラやコミュ力で
相手を照れさせてみせよう
バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』
年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?
下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も
アドリブ、連携歓迎
●
マストは折れ、役目を為さない布が垂れ下がるだけの帆が揺れる。
船体の横腹にも船首にも大穴が空き、今にも沈みそうなボロボロの船。
それでも幽霊船は現世の海にしがみついている。
「海の怪物、コンキスタドール……オブリビオンはどこの世界でもしぶといモノなのね」
蛇の下半身を持つキマイラ、バジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)は幽霊船を観察していた。人型の上半身に羽織る白衣は彼女のクールな美しさを際立たせている。
「やあ、なんて美しい人なんだ。おっと失礼、僕の名はレニー。闇の世界に咲く気高い花のような人……どうか、僕に守らせてはくれないだろうか?」
そんな芝居がかった口説き文句でバジルに声を掛けたのは、琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)だ。男装女子である彼女は源氏名のレニーと名乗る。見た目も王子様のようなれにの誘いに、バジルの唇は綺麗に弧を描いた。
「あら、ありがとう。花は花でも毒花だけれど、それでも宜しければ。でも、あまり無理はしないでね」
「綺麗な花には棘も毒も付きものさ。それでは、レディにも楽しんでいただけるように……ダンスを披露しようか」
れには細身の魔法剣『エペ ド ルーン』の先で星の魔法陣を描き【クィニティ・エンハンス】を発動させた。炎・水氷・雷・風・闇、五色の光がれにの身体と剣を包み込み、防御力を強化する。ブーツで砂浜を蹴ると、風雷の力で幽霊船へ軽やかに飛び立った。
敵意を察知した幽霊船の大砲が妖しく光り、マントを靡かせる痩身の身体に照準が合わせられる。腹に響く重たい音と共に、一斉砲撃が発射される!
「……来たね、スマートに対処させてもらうよ。ほら、艶やかだろう?」
砲弾の弾幕を、魔法剣の炎が焼き、水氷が凍てつかせ、闇が飲み込んでいく。空中で踊るように砲弾を捌くれには、舞台上のスターのようにキラキラと輝いていた。
「やるわね、レニーちゃん。怪我をするようなら治療をしてあげようと思っていたけど、必要ないみたいね」
バジルは薬剤師でもあるので、薬の扱いに長けている。そして、非常に希少な毒の扱いにも。
「こちらの準備も整ったわ。毒を盛って毒で制す、なんてね」
【バジリスク・ブラッド】。彼女は自分の血液から猛毒を付与した武器を生む。
バジルの頭上には魔法のバリスタが生成されていた。ギリリと力強く引かれた極太の矢が、彼女の指を鳴らす合図で解き放たれる!
幽霊船へまっすぐに飛ばされた魔法の矢は――船首の穴の闇にスゥッと吸い込まれた。
「さあ、お立合い。……幽霊であろうと船であろうと、オブリビオンには違いないでしょう? 『過去』を融かす腐食の猛毒、召し上がれ」
ド ロ リ ――。
幽霊船の帆が落ちる。倒れかけのマストが海に呑まれた。どんなに壊されても居座り続けた幽霊船が、船体全てをドロドロに融かされていく。
「……そしておかえりなさい。此処はあなたが居ていい海じゃないのよ」
そうして、跡形も無くなった幽霊船は骸の海へと送り還されたのだった。
コンキスタドールという真っ暗な闇は払われ、幽霊島にいつもの仄暗さが戻る。夢から覚めた幽霊達は猟兵達の無事を心から喜び、そして感謝を込めての宴が再開された。
「乾杯!」「トースト!」
猟兵も幽霊達に付き合い、思い思いに掲げたジョッキをぶつけて心地よい音を鳴らす。
成仏はもう少し騒いだ後がいいらしい。
成功
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