●
「みんなー!アルダワ魔法学園での戦争、お疲れ様なんだぜー♪」
巨大な狼に跨りながらグリモアベースへ颯爽と現れた藍色の毛皮をまとった人狼の少年はデュオゼルガ・フェンリル(父の背を追う蒼狼少年・f00372)である。
「みんなが頑張って攻略してくれた『ファーストダンジョン』で大魔王がいたフロアに、隠し部屋が発見されたんだってさー!」
尻尾をぶんぶんと振りながら眼を輝かせる少年の表情に興味を惹かれた猟兵もいただろう。狼少年は内容に興味を示した君たちへ向けて、グリモアを展開すると狼少年は説明を始める。
「隠し扉の先にあったのは、『ダンジョンメーカー』って名前のすっごい機械なんだってさー!その名前の通り、迷宮を生成できる秘密兵器らしいんだ!なんだかゲームみたいでワクワクしないかー!?」
興奮した様子の狼少年の口から発された『ダンジョンメーカー』とは、究極の地下迷宮アルダワを造りあげた【最初の魔法装置】だったのだと言う。
この機械が、大魔王が死ぬと共に【封印装置】としての役割を終えて本来の機能を取り戻したという。
「この『ダンジョンメーカー』に秘められた機能……それはその名の通り『自分たちで迷宮が作れちゃう』んだぜー!」
本来の機能とはなんと、強大な災魔を1体強制召喚して「迷宮」を作ってしまうという凄まじい機能だった。
これを利用して迷宮を猟兵たちの手で作り出し、地下迷宮に隠れている「強大な災魔」を引っ張り出して退治する……というのが今回の目的である。
「ダンジョンを自分の手で作って、その奥にいるボスをやっつけるとか絶対楽しいだろー!!いいなぁ、俺も行きたかったんだぜー……」
予知を行った狼少年は残念ながら依頼には参加できない。
しょんぼりと耳をへにゃりと垂らして悔しがってる様子がどことなく愛らしいが。
「そうそう!今回強制召喚してやっつけてもらうボスの災魔だけど……『真っ白な学ランを着込んだ番長ルックの男の人』が出てきそうなんだぜ!」
この特徴説明でなんとなく容姿が想像できてしまうのもあるけど、なるほど強そうである。
「どういう人かはわかんないけど……拳で戦う感じの人なのかな?『強大な災魔』っていうから強そうなんだぜ!」
俺も行きたかったなーと再度漏らしつつ、肉球のグリモアをぷにっと押し込んで転送モードを起動させると。
「ま、戦争をこなしてるみんななら問題ないだろ!いってらっしゃーい!」
わふわふとワンコみたいに尻尾を振りながら、デュオゼルガは君たちをアルダワ魔法学園へ転送するのだった───!!
不知火有希哉
おはこんばんにちわーうるふ!
どうも、自称モフモフ担当MSの不知火有希哉です!
アルダワ戦争ですが、あまり参加できなくて悔しいのでシナリオ出しましたっ!!
楽しんでもらえるよう頑張りまっす!
●シナリオについて
第一章では、 この『ダンジョンメーカー』を利用して、ダンジョンを創造します。
ダンジョンは別々の人間の思念が混ざる事で、思いもよらない形になって形成される場合があるそうですよ?
第1章で創造したダンジョンを、第2章以降で冒険する事になります。
どんな迷宮になるか楽しみですね☆
それでは、今回もよろしくおねがいします♪
第1章 冒険
『ダンジョンメーカー』
|
POW : 肉体や気合で突破するタイプのダンジョンを創造してみる
SPD : 速さや技量で突破するタイプのダンジョンを創造してみる
WIZ : 魔力や賢さで突破するタイプのダンジョンを想像してみる
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
アルダワ魔法学園の地下深くにあったダンジョンの保護装置。
それが役目を終えて、本来の機能を取り戻したとグリモア猟兵の少年は言っていた。
目の前に広がる巨大な機械が並び立つ光景に君たちは目を疑っただろう。
しかし、不思議と機械を見るだけで操作方法が頭に入ってくる。
さて、どういう迷宮を作ってみようか?
オルヒディ・アーデルハイド
【WIZ】
ダンジョンと言えばギミックに凝ったカラクリ仕掛けの迷宮だよね
正しい手順を踏まないと先に進めないみたいな
なんでこんなところにラスボスが
最初の部屋で
真っ白な学ランを着込んだ番長ルックの男の人が仁王立ちで待ち構えている
よく見たらホログラムでした
空間転移の罠のよりループが続く無限の十字路の迷路
正しい順番でスイッチを押さないと開かない扉
リドルを解き、合言葉を唱えないと開かない扉
扉の前に立つだけで開く自動ドア
POWで押さないと開かない壁で出来た扉
部屋に入ると勝手に扉が閉まる場所
罠を発動させないと進めない部屋
モフモフな妖獣が生息するエリア
先に進むにはモフモフな妖獣の協力が必要なエリア
草野・千秋
アレンジアドリブ等◎
すごいですね、ダンジョンメーカー
ダンジョンが作れるって聞きましたよ
おおっと!いしのなかにいる!的なダンジョン……
(ちょっと考えて首を振り自分の思考を否定)
それは出来上がっても僕がクリアできないやつです
むかーしダンジョンRPG好きだったんですけど
あれ攻略本頼りでした
僕が作りたいダンジョンはこれ!
やっぱりお菓子がいっぱいあるダンジョン!
僕は駄菓子屋ですけど
たまには人様の作ったケーキとか食べたいのです
一見してノスタルジックなお店風でいて
壁と思いきや隠し通路を通ると
本格的な迷宮になってるやつです
魔力のこもった泉はあったかい紅茶
壁は硬いチョコレート
ちょっと昔の童話っぽいですけど
天王寺・鋭治
POWかな?SPDかも。
いやー、自分で迷宮作るのか。
面白そーじゃねぇかよ!
てなわけで、俺も参加するぜ!!
どんな内容かって?
見てろ。
ヤマアラシ的には、トゲトゲにしてぇ気分だぜ。
ハリネズミでも可ではあるが。
てなわけで、ヒゲオヤジ兄弟の出てくる某アクションゲームのごとく、アスレチックでアクロバティックな迷宮にしてくれるぜ!!
上下左右、壁も天井も刺が生えている。
そんな中、空に浮くベルトコンベアと浮いている床とロープと動く床の組み合わせで進むステージになるぜ。
そういや、あのゲームも最近出たメイカーのは面が作れるんだったな。
アドリブ連携歓迎
鈴木・志乃
最近ダンジョン作るのはまっちゃって
アルダワの依頼ばっか参加してる気がする……
これは楽しい、本当に!
学ランの番長ルック? 多分その災魔一回戦ったな
そーだなー……【学園迷宮】でどうかな
大分イロモノだけど、せっかく番長ルックの敵な訳だからね
それに似合うような感じにしたい……かも
幻聴、幻覚をもたらす学校のチャイム
教室のロッカーや扉から現れる突然のトラップ
黒板に書かれた暗号を解いて先に進もう
毒水で満たされたプールを渡った先には
だだっ広いグラウンドがある
しかし本当イロモノだなこれ
アルダワ学園の中にもう一つ学校がある訳だからね
まぁヌギヌギン液とかと比べればまだ、マシか……?
あ、思い出したら寒気が
●
グリモアの転送光から解き放たれた猟兵たちは、目の前にある巨大な装置へ視線を集めた。
『自らの手で迷宮を創造する事ができる装置』を見上げて、感嘆の声も漏らす者もいた。
「ダンジョンと言えばギミックに凝ったカラクリ仕掛けの迷宮だよね」
装置をみやり、小さくつぶやいたのはオウガブラッドの一族の少女…否、少年オルヒディ・アーデルハイド(アリス適合者のプリンセスナイト・f19667)である。
思案するだけでそのダンジョンが生成されるそうだけれど、と装置へ近づきながら考えてみる。
「いやー、自分で迷宮作るのか。面白そーじゃねぇかよ!」
ヤマアラシと人間を足して2で割ったような強化人間である天王寺・鋭治(怪人ヤマアラシ「sharp−Edge」・f25467)が『ダンジョンメーカー』へ飛びついて。
「最近ダンジョン作るのはまっちゃってアルダワの依頼ばっか参加してる気がする……!」
オラトリオの女性、鈴木・志乃(ブラック・f12101)は眼を輝かせながらダンジョンメーカーへ近づいていく。
「これは楽しい、本当に!」
あ、このヒト童心に還った眼をしてらっしゃる……!
「ポピュラーではあるけど、正しい手順を踏まないと先に進めないみたいなやつ」
「おぉ、如何にもって感じのですね」
オルヒディの呟きに、肯定するのは草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)だ。
「すごいですね、『ダンジョンメーカー』……思案するだけでダンジョンが作れるって聞きましたが本当だったとは」
「学ランの番長ルック? 多分その災魔一回戦ったなぁ」
ぼんやりと戦った気がする男性の姿を思い出しながら、志乃は思案にふける。
そんなこんなで、猟兵たちはダンジョン創造へ挑む!
●
千秋の頭によぎったダンジョンは、パーティメンバーが良く全滅して消えてしまうという過酷なシステムのゲームの一部。
*おおっと!テレポーター!
からの……
*いしのなかにいる!
で一番育成が進んだキャラクターがロストするのだ。自分たちが作り上げ後ほど攻略するというのに、悪い意味でバランスブレイクさせてしまうのは如何なものかと。
ちょっと考えてから千秋が首を振り自分の思考を否定することで、凶悪なトラップはダンジョンメーカーから削除された様子に溜息を1つ。
「これじゃ出来上がっても僕らがクリアできないやつじゃないですか」
「うん、自分たちで遊ぶのにそんなトラップあったら速攻で詰むよね……?」
志乃から的確なツッコミが飛んでくる。ナイスツッコミ。
「むかーしダンジョンRPG好きだったんですけど、あれだけは攻略本頼りでしたね……」
遠い目をしながら昔話をする千秋と、話を聞きながら(そんなものがあるのか……)と表情を変える他の猟兵たち。
そんな中。
「なんでこんなところにラスボスが?」
オルヒディが思案した一番最初の部屋に堂々と仁王立ちする男が一人。
真っ白な学ランを着込んだ番長ルックの男の人が仁王立ちで待ち構えている……けれど。
「…あ、よく見たらホログラムでした」
まぁそんな簡単に遭遇できるわけないよね……。
「ならそのフロアを最終層へ追いやっちまえば良いんじゃねぇか?」
「え!そっちより学校のフロアを最後にしよう!折角番長ルックの男性がボスなんだし」
わんやわんやと猟兵たちが言い合いつつも、中々楽しそうにしている。
「僕が作りたいダンジョンは……やっぱりお菓子がいっぱいあるダンジョンですかね!」
すると、千秋の思案に呼応するようにおとぎ話のようなお菓子まみれのフロアが生成された。
駄菓子屋を経営する店主ではあるが、人様が仕上げたケーキなどが無性に頬張りたくなる時がある。
そんなことを考えていると、ドロップアイテムに可愛らしいケーキが詰まった宝箱が1つ。
「なるほど、仕掛けを解くことで食べることができるようになる……と?」
仕掛けだけではなく、アイテムですら創造出来てしまうのだから凄い機構である。
一見はノスタルジックなお店風でいて、壁と思いきや隠し通路を通ると本格的な迷宮になっている。
なるほど、これならこの世界の迷宮にどこか在るかも知れないなとうなずけると言うものだ。
魔力のこもった泉はあったかい紅茶、壁は硬くて砕けないチョコレート。
「ちょっと昔の童話っぽいですかね?」
「ううん……全然そんなことない。雰囲気も可愛くて早く遊んでみたくなったよ!」
眼を輝かせながら、志乃は言う。
「どんな内容かって?まぁ見てろ」
ニヤリと笑って鋭治は夢想に入る。
鋭治が言うヤマアラシ的には、トゲトゲにしたい気分とのこと。ハリネズミでもできることでは在るのだけれど。
そして思案すること5分間。出来上がったのは某配管工兄弟よろしくアスレチックかつアクロバティックな迷宮が出来上がる。
「ふふーん、どうよこのデンジャーアスレチック!落ちたら即アウトだぜ!!」
上下左右、壁も天井も刺が生えている。空に浮くベルトコンベアと浮いている床とロープと動く床の組み合わせで進むステージのようだけど……?
「待ってこれ即死不可避じゃないですか!?」
「あぁ?こういう迷宮はクリア出来ないもんをクリアするのが良いんだろうが!!」
興奮状態で息を荒げる鋭治へ思わずツッコミを入れてしまう千秋。
「何度も言いますが、この完成した迷宮はボクらがクリアしなきゃいけないんですよ……?」
「……あ」
オルヒディの呟きに、鋭治はすっかり忘れていたらしい。
「…ま、危険な仕掛けはないに限ります」
千秋が『ダンジョンメーカー』を操作してぱぱっとトゲトゲな仕掛けが消えていくと、広がったのは……
空間転移の罠のよりループが続く無限の十字路の迷路、正しい順番でスイッチを押さないと開かない扉。
リドルを解き、合言葉を唱えないと開かない扉と思いきや、扉の前に立つだけで開く自動ドアだったり。
部屋に入ると勝手に扉が閉まる場所や、罠を発動させないと進めなかったり。
モフモフな妖獣が生息する癒やしエリアは、彼らの協力が必要だったりと。
一方学校エリアに広がるは幻聴、幻覚をもたらす学校のチャイム。
教室のロッカーや扉から現れる突然のトラップ。
黒板に書かれた暗号を解かねば先に進めず
毒水で満たされたプールを渡った先にはただただ広いグラウンド。
「しかし本当イロモノだなこれ……」
アルダワ学園の中にもう一つ学校がある訳だから、なかなかカオスである。
「まぁヌギヌギン液とかと比べればまだ、マシか……?」
ぞくり、と寒気が背中を走っていく。思い出したくなかったなぁ……と溜息が小さく消えていくのだった。
「こう見てみると……ギミックてんこ盛りですね…これ、僕らでクリアできるんでしょうか?」
まぁ、シナリオ的にクリアしてもらわなきゃいけないんですけどね。
「危険なトラップはある程度は外したしなんとかなるでしょ」
志乃が装置のボタンをポチりと押すと迷宮が生成され、完成するなり眼の前に広がった。
「おーおー!まじで完成しやがった!楽しんでいくぜ!!」
元気よく飛び出していった猟兵たちを見送りつつ。さぁ頑張れ猟兵たち。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『『ダンジョンメーカー』ダンジョンの探索』
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POW : 肉体や気合でダンジョンを探索、突破する
SPD : 速さや技量でダンジョンを探索、突破する
WIZ : 魔力や賢さでダンジョンを探索、突破する
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
ダンジョン生成に成功し、迷宮へ突入した猟兵たち。
さぁ、探索開始だ!
*第二章について
第二章では、今回のダンジョン作成によって生成されたフロアを探索していただきます!
・お菓子まみれ+ギミックつきファンタジーな迷宮
・配管工もびっくりなトゲトゲエリア(即死ギミックはないです)
・ギミックたくさん学校エリア(ボス部屋が迷宮奥にあります)
のどれかの探索のプレイングをお送りください。
なお、青丸が規定数取得した時点で『ボス部屋の鍵』を入手できますので鍵の探索プレイングはあってもなくても大丈夫です。
皆様のプレイングお待ちしております♪
ブリッツ・エレクトロダンス
へぇダンジョンメーカー。
そういやこの手のステージを作るゲームは人気があるな。
時々笑えるユーザーメイドのクソステがバズったり、身内で自作のクソステを持ち寄って試遊会やったりとか…
(そんな訳でやって参りました学校エリア)
見た目は普通だな…見た目は。
とはいえどんなクソステ要素があるか分かったもんじゃ…(*ああっと幻覚幻聴チャイム*)
…なんでもなかったな。さて、攻略をするか…
(なお無自覚だが幻覚幻聴にかかっている。)
…暗号文?
仕方ねえ、攻略するか…そこのお前らもアイデア貸せよ。
(ブリッツは幻覚・幻聴上の存在と喋っている…)
●
「へぇ…『ダンジョンメーカー』か」
猟兵たちがダンジョンメーカーで迷宮作成を行っていた様子を遠目に眺めていた黒豹獣人の男性は、ブリッツ・エレクトロダンス(★3:クロヒョウDJ・f01017)である。
和気あいあいな雰囲気のまま創造された迷宮は、どうやらマシン横の入り口から広がっているようだった。
何が在るかわからないし、一応マシンも調べてみっか……と一通り調査していると。
「ん、このランプは?」
マシンに備え付けられた3つのランプは赤く点灯していて、迷宮探索を行いこれを踏破することでなにかアイテムが入手できる……らしい。
ブリッツは『ダンジョンメーカー』ゲートを開くボタンをポチっと押し込むと、三番目がチカチカと緑色に点滅し始める。
「んじゃ、テキトーに踏破してきますかねぇ……」
こうして、黒豹は迷宮攻略に乗り出すのであった。
●
「そういやこの手のステージを作るゲームは人気があるな……」
ユーザーが遊んでいる中で出来上がった酷いステージが異常に拡散されて有名になったり、あえて身内で自作の極悪難易度のステージを持ち寄り試遊会やったりとか……。
頭の中にふわふわと浮かぶ思案を口に出しつつ、脚を踏み入れたのは学校エリアの迷宮だ。
「見た目は普通だな……見た目は」
仮にもアルダワの迷宮なのだから、注意するに越したことはない。ブリッツはトラップなどがあるか用心深く調べていくと。
「だーッ!!なんでこういう自動作成するタイプのダンジョンはマッピングが面倒なんだ!?」
ブリッツは毒づきながらも改造したスマートフォン『シマリスSE』で1つアプリを立ち上げ、カメラを起動させその様子を端末に写していく。
すると画面上にマップが生成されていく…という便利機能。いやぁ改造してて良かった。
「とはいえどんなクソステ要素があるか分かったもんじゃ……」
口に漏らしたその直後。足元になにかポチりと踏み込んだ……気がした。
微かに広がる嗅ぎ慣れない妙な香りが鼻孔を擽っていったが、それには気づかず。
「?なんでもなかったか。さて、攻略っと……」
本人はまっすぐ歩いているつもりでも、実はふらふらと危なっかしい足取りで探索する黒豹お兄さん。
(この黒豹お兄さんは無自覚だけど幻覚及び幻聴トラップに引っ掛かってしまっているのだ!!)
ふらりふらり歩いていく先に行き止まりにぶち当たる。
「…暗号文?仕方ねぇな…そこのお前らもアイデア貸せよ」
定まらない浮ついた思考と視線。暗号文などどこにもなくブリッツが捉えているのは虚無。そう、目の前にはなにもない使われていない教室の壁しかない。
「……あ?」
小さく漏らした直後、ブリッツの意識がプツリと途切れて視界が暗転した。
「な、何がおこったんだ……?」
迷宮を探索していた筈だが、気づけば最初アプリでマッピングしていた場所まで転移されていた。
「なんか不味ったか…?」
ブリッツは頭を捻りながらも、周囲の情報収集しながらも探索再開するのであった。
※迷宮探索時は足元にも気をつけようね!
苦戦
🔵🔴🔴
草野・千秋
POWでガンガン進む
アレンジアドリブ等◎
情報収集+第六感で鍵を探しつつ
お菓子の迷宮を攻略し楽しみます
魔力のこもった泉はあったかい紅茶?
これミルクとお砂糖持ってきた方が良かったですかね
(コップに入れて香りを楽しみつつ紅茶を飲む)
壁と見せかけて隠し通路は
昔のレトロゲームにかなりあったやつですね
怪しそうなところを見つけたら
コンコン、とノックするように叩き
通路がありそうなら壁を怪力で叩き割ります
うわあ……チョコレートが粉々に
本当に昔の童話でしたら悪い魔女さんとかいそうですけど
昔のヨーロッパの童話って原典追うとかなりぎょっとするもの多いので
●
「自分で作ったダンジョンをこうやってプレイしてるとゲーム制作してる様な気分になりますね……?」
サイボーグの男性である草野・千秋が探索するのは、彼が創造したお菓子の香りが漂う迷宮エリアだ。
「お菓子のお店風なのに、ちゃんと迷宮になってる……。モニターからみる光景とは違うんですね」
一見するとお店風の壁に一発拳を撃ち込んでみると、あっさりと壁が破壊できた。
「わ、壁は……チョコクッキー?」
チョコレートでコーティングされたクッキーが連なる壁を崩して中へ迷宮内部へ侵入すると、お菓子の甘い香りが一段と賑やかになってくる。
「ここまでお菓子が沢山置いてあると、1つくらい戴いても良い気がしますよね……!」
壁に嵌っているクッキーを1つ手にとって頬張ってみる。
サクサクと軽やかな食感と控えめな甘さに思わず手が進んでしまう。
「わ、コレすっごく美味しい…!これが店売りしてたら通ってたかも……?」
甘いのが好きな彼にとってこの空間は楽しいらしい。ただ楽しむだけでなく、猟兵としての仕事もきっちりとこなす。
「えーっと、ここらへんに何か仕掛けがありそうな気配が……?」
培ってきた第六感がそう告げているのか。大体違和感を感じたりすると先に何かアイテムやトラップがあったりすることが多いものだ。ゲームであれば壁に罅があったり少々露骨だったりとかするものだ。
すぅ……と深く息を吸い込んで、壁へ一撃を打ち込む!
「せいッ!!」
どごん!とお菓子の壁らしかぬ音を立てて孔を穿つと、その壁はぼろぼろと崩れていく。
「わぁ……チョコレートの壁が粉々に」
自身の怪力技能も相まって文字通りの粉砕だった。
すると、千秋は目の前に広がる泉からは暖かく湯気が立ち上っているのを見つける。
ふわりと優しいダージリンの芳香が隠し部屋を満たしていた。
湧き立つ泉へゆっくりと覗き込んでみると、水色は黄金色の明るい『ファーストフラッシュ』と称される色合いにも思える。
「この香りは確か……丁度今頃に収穫される一番茶の香りでしたっけ」
コップへ一杯掬い取って一口含む。爽やかで若々しい風味に混じる渋みが、周りのお菓子ときっちり差分化されているのに驚きを隠せない。
「ミルクとお砂糖も持ってきたほうが良かったですかね?」
確かに用意してたら長居は出来たかも知れないけれど。名残惜しい気持ちを堪えつつ、手元に残っていた空きのペットボトルへ紅茶の泉を満たしていく。この紅茶の泉自体に迷宮のチカラが溶け込んでいるのか、どことなくやる気が湧いてくる気がした。
「これで良しっと。あとはフロアのマッピングの続きとトラップの解除と……」
ペットボトルの蓋を締め懐へ仕舞い込んで探索再開する。
紅茶の泉で身体がポカポカと温かい気持ちになった千秋は、クッキーやマシュマロといったお菓子を道中つまみ食いしながらも探索を続けるのだった。
可愛らしい雰囲気で纏まったフロアだった為か、彼が探索したフロアには特にこれと言った危険なものは見つからなかった。
肝心なボス部屋の鍵らしいキーアイテムをみつけることが出来なかったけれど、幸せ気分を満喫した千秋だったとさ。
成功
🔵🔵🔴
天王寺・鋭治
SPD
トゲトゲエリア
さてと、俺が作ったコース、まず、これをやってみるか。
まず、颯爽とベルトコンベアで進んでジャンプ、浮いている床で小休止、ターザンロープでブランブランしながらタイミング見計らってジャンプ。
「アスレチックで楽しめるぜ。まだ普通にあっちでよかったぜ。下手にMUSASHIにしなくてよかったよ。あれは無利だぜ」
「そういや、敵の存在を忘れていたな」
針を避けながらゴール目指して進む。
「よっし、ゴールだぜ」
普通にクリアできるならUCは使わないが、面倒だなって思ったらUC使用。
アドリブ歓迎
●
「さてと、俺は自分が作ったこのコースをやってみるか……」
怪人ヤマアラシこと天王寺・鋭治は、先程自分が創造した某配管工兄弟もびっくりなトゲトゲエリアにやってきていた。
さーてやってきましたトゲトゲエリア。足場は一部を除いて見事にトゲトゲ。
しかも左右に動いている不安定な足場を乗り継いで行かねばトラップを解除出来たとは言えず……中々過酷そうである。
「コレくらいスリリングな方が冒険してるって気分になるよな!」
その感覚には個人差があると思われます。
「さっさと攻略しちまうか!」
クラウチングスタートの形に屈んでから、助走をつけてから駆け出す。勢いをつけて飛ぶことで、無事に向こう側の動く床へ着地する。
「まずはこんなもんだろ……」
一息付きつつ、順調に動く床を飛び移っていく鋭治。
宙を動く床を攻略した後には流れる床が目の前に。コレもこの手のゲームにはよくあるギミックの1つ。
「次はベルトコンベアか……」
道なりに流れていくルートをよく観察しながら、次から次へと乗り継ぐ形で先に進んでいく。
コンベアが運ぶ先はトゲトゲの剣山の様だが。
「……ここに来たのがオレだけで良かったかもな?」
コンベアルートを突破し、ジャンプしながら足場を飛び越えていく。
高所恐怖症の人なら失神するくらいに高度があるかもしれない。そんな錯覚をするくらいに。
「おっと、立ち止まってる場合じゃねぇな」
途中落とし穴として足場が抜けて落っこちそうになるけれど、野生の勘が上手く働いたのか落ちることはなかった。
「おーおー、殺しに来るようなトラップが多いこって……よっ!!」
ぷらぷらと不安定に揺れるターザンロープを空中で上手いこと掴み取って、勢いをつけつつタイミング見計らって……跳んだ!
「らァッ!!」
すたっと見事な着地をキメてドヤ顔を浮かべる鋭治。
「へっへへ。存外普通のアスレチックで楽しめるぜ♪」
下手にMUSASHIにしなくてよかったと。多分高難易度アトラクションの類なんだろうなぁ……。
「そういや、敵の存在を忘れていたな」
わらわらと集まってくる黒い影。恐らくダンジョンメーカーが勝手に生成した疑似災魔なんだろうと鋭治は推測する。
「セオリー通りに行くなら、踏んづけて倒すべきだよ……なッ!!」
高くジャンプしてから黒い影のような物体を踏みつけると、ぼふん!と黒い霧を上げてそれが消滅した。狙い通りである。
「あとはそのまま……!」
パチン!と小気味いい指を鳴らす音が響いて鋭治の全身を蒼いオーラが包み込むと、彼はそのまま宙を駆けていく。
ユーベルコード『クロックアップ・スピード』。自身の寿命を削る代わりにスピードと反応速度を爆発的に増大させる技である。
「このまま最短距離で!」
針を避けながら旗が上がっている、ゴール目指してただ突き進む為に。その移動速度は、どこぞのハリネズミと互角の勝負が出来たのではなかろうか。……まぁそれはともかく。
「よっし、ゴールだぜ」
ポールをタッチして旗を入手すると、どこからかカタン……と小さく音が聞こえた気がした。
成功
🔵🔵🔴
鈴木・志乃
【学校エリア】
さー進みましょうか!
我ながら混沌としたエリアになっちゃったけど(遠い目)
チャイムより先に【催眠術】を自分にかけるよ
「常に天馬精霊が付き従ってる」幻聴幻覚を……
周りから見たら頭おかしい人だなこれ
扉やロッカーに関しては念動力で開ける
わざわざ自分の手で開ける理由が無いね、危ないし
毒水プールの上は飛んで行くか、【高速詠唱】で
水面に薄ーくバリア張ってその上歩いて行くよ
最初っから分かってる分対処も楽だね
なんだっけ、どこの世界だっけ聖人が水の上歩いたのは……
比較的他のエリアより攻略カンタンかも
まぁ視界の端で天馬がぴょんぴょんしてるのだけ気になるけど
●
転送してきた学校前の校門から周囲を警戒しつつ、グラウンドを抜けて正門前に立つオラトリオの女性が一人。
「さー!気合入れて進みましょうか!」
目を輝かせながら学校エリアへ赴いてきたのは鈴木・志乃である。
「いやー……我ながら混沌としたエリアになっちゃったなぁ」
どことなーく遠い目をしながら、先を散策…否探索。
先に入っていったであろう黒豹の猟兵さんがふらふらと危ない足取りで去っていったようにみえたけど大丈夫なのだろうか…?
「自分が仕掛けたトラップとはいえ、まずは対策しないとね」
学校のチャイムよりも先に催眠術を自分自身に施すことで、影響を受けなくするのだ。幸いデバフか重複しない親切仕様な様だし。
「“常に天馬精霊が付き従ってる幻聴幻覚”を……」
ぴょこたんぴょこたんと翼を生やしたデフォルメされた白い馬が飛び回っているのが非常に気になる。まぁコレ幻覚なんだけど。
待って、もしかしなくても知らない人から見たら頭おかしい人だな!?……それはともかく。
「直接触るのは危ない気がするから……っと」
持ち前の念動力で扉を開けると、至って普通な廊下が広がる。
「コレ…フロアマップ?ぐちゃぐちゃになってて上手く読めないなぁ」
壁に掛けてあるフロアマップは読み取れるものではなくなってしまっていた。どうやら自力で探索するしかないようだ。
「マッピングしつつ、トラップには気をつけていかないと」
一応忍ばせておいたノートとペンでざかざかとマッピングしながら、ぐちゃぐちゃになる前のマップを想像しつつ歩みを進めていく。
「この先になにかありそう……」
念動力で扉を開けて、更にロッカーも開けて中を捜索。……すると法規のような化け物が飛び出してきた!
「邪魔しないでもらえる?」
左腿に遺る傷跡に触れると光が広がり、その光を手のひらに纏って振り払う。それを素早く2回攻撃の早業で繰り出しささっとお片付け。
「えーとなになに?“プールに向”……途中で途切れてるけど、プールへ向かえばいいの?」
ざっくりとマッピングしてたが、校舎内にいるはずなのにいきなり外になったりして空間がネジ曲がっているのは『あくまで学校を模した迷宮』だからだろう。
「ここが……そのプールなのかな?プールにしては毒々しい色してるけど」
創造主ということもあってトラップの把握は容易なのが救いだ。
「うぇー……上を渡らなきゃ行けないいのかぁ。空間が入り混じってると常識通りには行かないね」
ほぼ無詠唱にも思える高速詠唱で水面に薄ーくバリア張って、その上を歩いて行く志乃。
「最初っから分かってる分、対処も楽だねぇ」
なんだっけ、どこの世界だったか聖人が水の上歩いた逸話があるとか?
そんなこんなで。
無事に毒水プールを超えたグラウンドのど真ん中。先程入り口で歩いてきたグラウンドと同じ様だが、こちらの校舎には扉が刻まれていない辺りここが最終フロアなのだろう。
「この宝箱を開ければ鍵があるかも……?」
念動力で宝箱を開ければ、赤い宝石が嵌め込まれた禍々しい雰囲気の鍵を手に入れた。
「コレでよし…っと。この鍵をどこに差し込めば……?」
ぴょこぴょこ跳ねていた天馬が見えない扉へ向かっていくのを見て、恐る恐る鍵を壁に差し込むと、ガチャリと何かが開く気がした。
音の後、自身に掛かっていた幻聴幻視のデバフが切れたのか、ぽふんと音を立てて消えてしまった。
この先に広がる光景とは───?
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『大番長』ホワイト・ウルフ』
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POW : ビッグバン・フィスト
【オーラを纏った必殺パンチ】が命中した対象を爆破し、更に互いを【拳で語り合った体験が紡ぐ、熱き絆】で繋ぐ。
SPD : スピリット・オブ・番長
技能名「【気合い】」「【勇気】」「【覚悟】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : ワイルド・ウルフ
【猛獣の如く激しく攻め、そして野生の感で】対象の攻撃を予想し、回避する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「アルル・アークライト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
「随分早い到着だな?猟兵」
何もなかったはずの壁の先、それなりに広い空間に1つだけ置いてある大きな椅子に腰掛けていたのは『白い学ランを纏う番長ルックの男性』だった。
君たち猟兵のことを理解している辺り、彼が強大な災魔であるということなのだろう。
「オレの名前は『大番長』ホワイト・ウルフ!! 手合わせしてもらうぞ、猟兵ッ!!」
拳を突きつけて、自ら白狼と名乗る男は君たちへ勝負を仕掛けてきた!!
*第三章について
第三章は純戦です!思いっきり暴れちゃってください♪
皆様のプレイングお待ちしております♪
草野・千秋
大番長ホワイトウルフ!
相手にとって不足はないですね
拳で語り合うのですか、いいでしょう
男同士の殴り合いとかこれ、背景に夕陽とか欲しいですよね
……って、僕も負けませんからね!
変身!ダムナーティオーいざ参る!
僕も勇気でしたら負けません
ヒーローとして挑発で名乗りを高らかにあげます
UC【One or Eight】と技能で攻撃
怪力、2回攻撃、グラップルで敵に殴り掛かる
敵攻撃は戦闘知識、第六感、視力で避けて
当たるなら盾受けと激痛耐性で耐えてみせる
なかなかやりますね……っ!
仲間がいるようで攻撃されそうならかばう
鈴木・志乃
いいね、いいね、そういうの好きだよ。
私普段は肉弾戦しないんだけどさ、体弱いし拳とかへなちょこパンチだし絶対勝てないからしないんだけどさ。
貴方とは拳で語り合いたいよ!
条件が揃うはずなのでUC発動
オーラ防御展開。それなりに発達した第六感で行動を見切り、早業で回避しつつカウンターの一撃で攻める。
一発でも食らったら痛いけど、不利であったとしても諦めないよ。
それなりに世界を渡り歩いて戦闘を続けているつもりだ。
敵と拳を交わすなんてそうそう出来ることじゃない。
私はすごく嬉しいんだよ。たとえ自分が負けそうでもね。
でも、勝ちは譲らん!
タイミングをずらした2回攻撃を交えてアッパー入れたい。
●
びりりと全身を貫いていくような威圧感を放つ、学ランを纏う番長ルックの男性…『大番長』ホワイト・ウルフと対峙する猟兵たちは。
「大番長ホワイトウルフ!相手にとって不足はないですね……!」
白狼をキッと睨みつけてるのは草野・千秋だ。彼は弱きを助け、悪を挫くヒーローで在るために此処へいる。
構図的には拳で語り合うことになるのだろうか?と最初はぽんやりとした思考で扉を開ける前に考えていたけれど。
男同士の殴り合いといえば背景に夕陽とか欲しくなる。青春ドラマっぽくて燃える展開じゃないか。
拳を力強く握り込み上げてくる想いを胸に、白狼に負けずの声で叫ぶ。
「変身ッ!!」
銀色の装甲を身に纏う千秋は負けじと咆えて応えた。
「いいね、いいねぇ!そういうの好きだよー!」
隣りにいる千秋と共に、広がっていく気持ちの高ぶりを感じているのは鈴木・志乃だ。
前に聞いたことの在るやつ…なんだっけ、スポ根ってやつ?うん。確かそうだ。
普段は肉弾戦なんてしないのだけれど。体弱いし。拳とかめっちゃへなちょこだし。その道の人と戦っても絶対勝てないからしない…だけど。
「貴方とは拳で語り合いたい!いくよ!!」
志乃もつられて拳を握り込む。
「さぁ…死合いの始まりだッ!!」
白狼の遠吠えが部屋に響き……餓狼は君たち猟兵へ牙を剥いた!!
●
「私も、貴方も、彼も、彼女も、お父さんもお母さんも、お爺ちゃんもお婆ちゃんも。オブリビオンだって」
志乃の中にある全ての生命を愛し、尊重する使命と意志が力をくれる。
「たった一つの、かけがえのない命だから……!!」
ユーベルコード『Only One(オンリーワン)』…それは彼女の秘める純粋な意思は何にも代えがたい約束。ゆっくりと志乃の身体を優しく包み込んでいく。
「ほぅ?自身を強化するモノか」
志乃を覆う変化に気づいたのか、白狼は興味深そうに彼女を眺めた。
「貴方は拳に覇気を纏うなら、私はこうする!」
少しでもダメージを減らす為にオーラ防御を展開。一発でも食らったら痛いだろうけど、こんなところで諦めたくないから。
「断罪戦士ダムナーティオー……いざ参るッ!」
コレでもヒーローの端くれ。名乗りを高らかに上げて千秋は自分を鼓舞すると、ホワイト・ウルフを肉薄する。
「はぁぁぁぁッ!!」
大番長へ接近した千秋は、拳の乱打をまず見舞う。けれど、相手も相手だ。しっかり応戦してくる。
「ほぅ。変身ヒーローたぁ中々唆られるなァ!?」
白狼が咆える。拳を覆う覇気がオーラとなって千秋を捉えたが、その一撃は千秋の第六感で避けられる。
ゴウっと風を斬るような轟音の直後、床を思い切り殴りつけたことで覇気が爆発した。
「……ッ!」
強い。全身の肌が粟立つような錯覚が二人を襲う錯覚すらする程に。
だからといって退く訳もない。相手はオブリビオンだ。倒さねばならない敵なのだ。
「僕は…貴方を斃します!」
退かない…そう決めたから。千秋は真っ直ぐに白狼を捉えて、飛び込んでいく。
「良いぞ、もっとだ!このオレを愉しませろッ!!」
どかかかっ!!
お互いの拳がぶつかり合う。受け止める一撃が重いが、耐えられないほどじゃない。
「私だって……!」
千秋が一旦白狼から距離を取ると、交代とばかりに志乃が攻めに入る。
「お前らの持つその技……たっぷりと見せてもらうぞッ!!」
嬉々として覇気そのものを打ち込んでくるような拳の乱撃を、第六感と早業を活かして回避する志乃。
拳の応酬を避けるのに必死に見せかけた一瞬の隙に。
「……此処ッ!!」
勢いをいなした流れのカウンターを白狼の鳩尾へぶちこんだ!!
「がァ……ッ!?」
ユーベルコードによって身体能力が向上していることもあり、着実にダメージを与えていく。
「この一撃にかける!」
更に千秋がユーベルコード『One or Eight(イチカバチカ)』を発動し正義の鉄拳を撃ち込んだ!
「ぐぁッ……!!」
白狼の脇腹に直撃した拳は、的確な追撃としてダメージを与えていく。
これでもいろんな世界を渡り歩いて戦闘を続けているつもりだ。敵と拳を交わすなんてそうそう出来ることじゃない。
得意ではないけど、やってみるかちは十分あるから!
「私はすごく嬉しいんだよ。例え、自分が負けそうでもね!」
嬉しい、楽しい。純粋な気持ちが志乃の身体を、心を強くしてくれる。
「小癪なァ!!」
頭に血が登ったのか、牙を剥きながら突進してくる大番長に。
「…でもね、私たちの勝ちは譲らないから!」
攻撃のペースは掴んだ。強化した拳での2回攻撃を交え、白狼の顎元へアッパーカットをお見舞いしてやる。
どごん!と大きな音。直撃を受け揺らめく白狼だったが、彼の眼は獲物を狩る獣の眼光で志乃を射抜き、食らいつく。
「甘いな嬢ちゃん……隙だらけだッ!!」
「……させない!!」
刹那、千秋が志乃との間へ割り込んで攻撃を防ぎに入る。めぎっ…と鈍い音が体の中から聞こえた気がした。
「ぐぅ……!!」
白狼の拳が全身を抉り上げるような痛みと同時に拳の覇気が爆発し、ごうごうと炎が上がる。
幸い装甲に身を守られたのと自身の激痛耐性も相まって負った傷は大したことなかったが。
こちらのダメージは少なくはないものの、志乃へのダメージを防げたのは僥倖だろう。
「なかなかやりますね……!」
口の中に広がる紅い痛みを拭って、千秋は白狼を睨みつける。
「くく……ハハハッ!!楽しい!最高に楽しいぞ、猟兵ッ!!」
白狼は遠吠えを上げるように笑い声を部屋に響かせて。
戦いはまだ始まったばかりだ───!!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
天王寺・鋭治
これが、番長か。
さて、どう動くかだぜ。
隙を見つけるのが難しい相手だぜ。
ならば、スティンガーエッジを使うぜ!!
両手の甲から剣のように針を伸ばすぜ。
それで、牽制しつつ、隙あらば、指してやる。
こうなりゃ、天元突破するしかねぇ!!
奴が接近して攻撃するなら、ここで防御すると見せかけて更に両肘関節&両膝関節から巨大な刺を生やしてぶっ刺しに行くぜ!
一旦、間に合わないと判断した場合は、背中の刺で攻撃を受ける。
「まぁ、他の連中が何とかしてくれているからこそ、俺の攻撃も決まるってわけだしな」
アドリブ・連携歓迎
●
仲間の猟兵たちの間に飛び込んできた影。
「これが噂の番長か……!」
小さくつぶやいて、敵の威圧感に思わず息を呑む。
「ほぅ…次は貴様か。獣人とは珍しい」
拳をばきりばきりと鳴らして挑発してくる大番長ホワイト・ウルフと対峙するのは怪人ヤマアラシこと天王寺・鋭治だ。
「相手にとって不足なし…全力で来いッ!!」
「言われるまでもないぜ……!!」
ガントレットをはめ込んだ両腕の具合を再度確認して、一つ息を吸って。
「いざ尋常に…」
「「勝負ッ!!」」
二人の声が部屋に響いた───。
ガァン!ガィン!!
鋼が打ち鳴らす音は鋭治が戦籠手で攻撃を弾きながら防ぐ音だ。
一発一発の重みが違う。
「クソ…隙を見つけるのが難しい相手だぜ」
相手の手数に思わず毒づく鋭治。
「クハハハ!楽しい!こんな拳の打ち合いは久方振りだッ!!」
白狼の拳撃を野生の勘でなんとか回避しつつ、直撃が来そうな一発をガントレットで防ぐ。
背中の針に攻撃が飛ぶようにしてみるものの、相手は格闘家ということもあってかかえってフェイントを受けることになる。
「特徴を活かす戦い方の様だが…そんな簡単に引っかかると思うなよッ!!」
一筋縄では行かないのはわかっている。だから───。
「負けてられっか……!!」
鋭治もやられっぱなしではない。距離を一気に取るなり地面を抉るように殴りつけて……床を破壊する。
「何も拳だけが武器じゃねぇんでな!!」
「ッ!?」
白狼に一瞬の隙が生まれたタイミングで、鋭治は念動力で瓦礫を飛ばす!
散弾銃の要領で砕けた瓦礫を撃ち出して、僅かでもダメージを与えるのだ。
「なるほど…そういう手もあるのか。やはり貴様らとの殺り合いは血肉踊るなッ!!」
拳を握りしめ、地面を思い切り叩きつけるように舞踏する白狼は宛ら獲物を視ているようで。
滾る魂が、勇気が、彼の覚悟が…大番長たる所以を体現していくような力で満たされていく。
「貴様にもあるのだろう?隠している力が!」
指をクイッと動かして挑発してくる白狼に、負けじと鋭治も吠える。
「ヤマアラシは、針こそが全てだッ!!」
ユーベルコード『スティンガーエッジ』を発動させ、両手の甲から剣のように針を伸ばし刺突剣を装備した様に構える。
「そうでなきゃなァ!!」
能力を強化された白狼の連撃を躱しながら、奴の四肢目掛け鋭治は刺突攻撃を繰り出す。
手数が多く、タイミングが些か掴みにくい。隙を…隙を探さねば。
ふと、先の猟兵らとの戦闘で傷ついていたのだろう箇所を守ろうとするのか、一瞬だけ身じろぎする白狼の動きを鋭治は見逃さなかった。
「らァ!!!」
どつん!と白狼の左肘関節へ刺突が成功する。
「ぐゥ……ッ!!」
傷口から紅い液の糸が宙に伸びて、白狼は鋭治から距離を取る。
「やるなッ…!」
「さっきと比べて動きが悪いな?番長さんよ」
先程受けた挑発を、今度は鋭治が返す番となったのだった。
成功
🔵🔵🔴
牙国・蒼志
ほう、番長!ならばこちらも相応の姿でお相手しよう。
牙の陣十之型『神無月』で己の姿を応援番長に変え武器を構え肉薄しよう。
…一応は飛翔できるから立体的に動き、各牙龍武器で攻め続けよう。・『空中戦』
まさか卑怯とは言うまい?
殴りくる攻撃は、牙龍剣と牙龍砲で受け止めよう・『武器受け』
ローズ・ベルシュタイン(サポート)
『さぁ、楽しませて下さいますわよね。』
人間のマジックナイト×電脳魔術士、16歳の女です。
普段の口調は「高飛車なお嬢様(私、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」、宿敵には「薔薇の棘(私、あなた、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は高飛車なお嬢様風の偉そうな感じ
花が好きで、特に薔薇が大好き
武器は、主にルーンソードや精霊銃で戦う。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ティモシー・レンツ(サポート)
基本は『ポンコツ占い師』または『本体を偽るヤドリガミ』です。
カミヤドリも魔法のカードも、「Lv依存の枚数」でしか出ません。
(あと、基本的に数え間違えます)
戦闘についてはそれなりですが、戦闘以外は若干ポンコツ風味です。
(本体はLv組で出せない、カードや集団戦は数え間違える、UCを使わない占いは言わずもがな)
ヤドリガミの「本体が無事なら再生する」特性を忘れて、なるべく負傷を避けつつ戦います。
オブリビオンに止めを刺すためであれば、猟兵としての責任感が勝り、相討ち覚悟で突撃します。
●
「ほう、番長と名乗るか!」
助太刀に来たのは茶色の毛皮に身を包む人狼の男性、牙国・蒼志(蒼穹の龍・f15465)である。
「この戦い…私も助太刀させていただきますわ!」
オレンジ色の髪を揺らしながら凛とした声を張り上げたのはマジックナイトの少女、ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)だ。
「えーっと……微力ながらお手伝いさせてもらいますね」
自身を『水晶玉のヤドリガミ』と偽る、占いカードのヤドリガミの少年、ティモシー・レンツ(ヤドリガミのポンコツ占い師・f15854)と。
あまり怪我するようなことはしたくないから後方に徹しようと考えつつ、ティモシーは占いカードを懐から取り出す。
さぁ、この勢いのまま災魔を討伐してしまおう!
●
「ならばこちらも相応の姿でお相手しよう…!『これは己への応援演舞!行くぞ、神無月!』」
かの大番長と張り合う様に声を張り上げる蒼志は、ユーベルコード『牙の陣十之型『神無月』』を発動させると黒い学ランの応援番長姿へ変わった。
衣装が目の前の大番長と対になる様に意識したのかわからないけれど、応援番長VS大番長という構図も中々迫力がある。
「同じ姿を取るか…!面白いッ」
「守る者達の為だ、悪く思うな!!」
負傷で動きが鈍っている今が好機と踏んだ蒼志は、獲物を構えて番長を肉薄する。
ユーベルコードで開放した力で蒼志は空中戦に出る。
「まさか卑怯とは思うまい?コレも戦い方の一つさ!」
龍の牙から作り出したバズーカ砲『牙龍砲』を構え、白狼の足元目掛けて撃ち込む。
どごぉん!!と豪快な音を立てて床を吹き飛ばす。
「まだだッ!!」
更に手にした『牙龍剣』で攻撃を仕掛けていく蒼志。
「ふん、その程度の攻撃でオレを倒そうなんぞッ!!」
宙を舞いながら剣戟をお見舞いするものの、相手にも獣の感性が強く働いているのか容易く攻撃を躱されてしまう。
「おらァァァッ!!!」
拳撃によるラッシュを剣で受け流しつつ、蒼志は一撃を与える機会を伺う。
「災魔であるなら、倒すまでですわ!」
夕焼け色の刀身を輝かせるロングソード『夕の憩い』を構えて、ローズは蒼志へ加勢するべく大番長へ躍りかかる。
「お嬢ちゃんだろうが手加減はせんぞッ!!」
一撃一撃が鋭い狼の牙という表現は伊達ではない。拳の洗礼がローズへ襲いかかる。
「なめてもらっては困りますわ!」
フェイントを掛けて一撃を避けると、ダッシュで近寄るなり剣で左腕の傷口目掛け刺突を試みる。
「はぁぁぁぁっ!!」
「甘いわァッ!!」
しかし、ローズが放った傷口を狙う一撃は拳で弾かれてしまう。
攻撃が弾かれたタイミングで、ティモシーによる援護攻撃が。
「援護するくらいなら……えいっ」
ティモシーはユーベルコード『魔法のカード(マジックカード)』で攻撃を試みる。
48枚の魔力を込めたカードを番長へ目掛けて投擲。
彼が自分のカードの枚数を数え間違えるのはご愛嬌なのである。
「遊んでるつもりかァ!!」
血相を変えた白狼はティモシーに狙いを定めて、突進攻撃!
「……見えた!」
突進攻撃は見切りやすい。何より相手は負傷状態で本領発揮が出来ない状態だ。
普段はポンコツを発揮してても戦闘は別枠。しっかりこなすのである。
「ならば!!」
咄嗟に薔薇の彫刻が施された精霊銃『プリンセス・ローズ』を構え、傷口目掛け乱れ撃ちを披露する。
「ふふふ…焦ってる焦ってる。たとえ破いても、まだまだ出てくるよ?」
焦燥感を抱え始めた番長へ挑発してみたり。あくまで後方支援の枠を出ないように行動しながら。
「ほら、もう一回!」
ティモシーは魔法のカードをもう一度生成して投擲する。
そのカードは例によって数え間違えていて39枚と少なかったけど、大番長へプレッシャーを与えていることには変わりなかった。
「姑息な真似を……!」
魔法弾やカードによる弾幕で距離を取らざるを得ない大番長は、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。
「これならば!」
ぶわりと黒い学ランが翻らせながら跳躍した蒼志。
「…ッ!!」
猟兵らの猛攻を受け、ダメージが蓄積している左腕の傷を抑えながら肩で息をしている大番長が膝をついた。
積み重なった傷によって生じた一瞬の隙を、猟兵らは見逃さなかった。
「ぐゥ……!!」
白狼が小さく呻くその声と歪む表情はきちんと攻撃が通っている証左。
「喰らえッ!!」
牙龍剣による一閃が、大番長の肩から腹に掛けて袈裟斬りにした。
「このオレが…敗れる……とはな…」
満足げな表情を浮かべながら白狼が床に伏して。
そして上がる黒い霧を見送って、猟兵たちは勝利を確信するのであった。
こうして、猟兵らの活躍によってダンジョンメーカーで出来上がった不可思議な迷宮を攻略することに成功したのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴