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兎の作る『ささげもの』

#UDCアース

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#UDCアース


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●いらないものでつくりました
「な、なんだってンだよ、これ……」
 目が覚めると、身動きも取れず、空寒い部屋に投げ出されている自分。辛うじて解るのは……コンクリの床や壁にこびり付いた返り血。この不良少年は、今まで怖いものなど無かった筈なのに、純粋な恐怖を感じていた。
 程なく、愛らしい兎達が、何かを引きずるようにして、眼前に現れた。……血のこびりついた木槌を持って。彼は知ることとなる。この部屋の返り血を作り上げたのは眼前の兎の群れなのだと。

 だが、気づくのが遅すぎた。頭蓋を粉砕され、背骨を粉砕され、ぐちゃぐちゃの肉塊になるまで、彼は叩き潰される。一方的な蹂躙であった。だが、その様子を見て不釣り合いな祝福を送る者もいた。その男こそが彼を『調達』させた張本人、教団員であった。
「おめでとう、これで君はようやく人に必要とされるようになったんだよ」
 不良少年だったモノを、『肥料袋』と書かれたズタ袋に詰め、歩み去る教団員。兎達は血の付いた木槌を拭くこともせず、次に入荷されてくる『原料』を、待ち続けていた……。

●街が平和になることが良いこととは限らなかった
「いや……うん。一般人が困らないからwin-winとか言い出さねえよな、この連中……」
 霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)は複雑な顔をしていたが、猟兵達が集まると、鯛焼きとお茶を配りながら事件の概要について話始めた。
「これ、俺の地元世界の話なんだけどな。ある街で不良少年や、非行少女みてーな、いわゆる『捜索願』が出されにくい連中が次々行方不明になってる街があんだよ。その御蔭で街は平和なんだけどさ……」
 ボリボリと頭を掻くクロト。確かに問題児達が減ってるのだから良いだろう、と済む話では無さそうだ。
「問題が1件あってな。こいつらを攫ってるのが邪神関係の教団だって言うんだよ。……なんのこっちゃ知りたくねェけどな」
 だけど、教団のことだからろくでもない用途だ、と断言する。現に邪神の生贄などに使われてしまったら溜まったものではない。
「そんなわけでなァ。俺からの依頼は一先ず、『不良達の救出』ってトコだ。あ、オプションで改心させるかどうかはお前らに任せんぜェ」
 救出したところで、彼らが改心するかどうかは別問題なのだ。むしろ図に乗る連中が居ても可笑しくないだろう。それでも『オプション』としたのは、人命が第一であり、なおかつ教団員の企みを阻止することが優先だというのが大きい。その上でクロトは猟兵達へ注意を促す。
「そーだなァ……どうやって調べるかはお前らに任せるけど、下手を打てばお前ら自身が誘拐される可能性も一応あるからな?そういう対策も念頭にいれながら情報収集してくれよ……?」
 つまり、自ら誘拐犯らしき人物に接触を試みてもいいが、最低限の自衛はして欲しい、との念押しらしい。……猟兵が余程油断しなければ困ることは無いだろうが。
「情報が十分集まったら、まだ生きてる可能性のある連中の救出の為に其処に乗り込んでくれ。……なるべく早い方が人死にの確率も減らせる可能性があるしなァ」

 猟兵達を見回し、クロトは改めて転移の準備を開始する。
「……世間から爪弾きにされてる連中だからって、して良いことと悪いことだってあんだろォ?それを教団員達にみっちり教えてきてやれ!!」


逢坂灰斗
 人肉でハンバーグ……うっ頭が。逢坂灰斗です。はじめましての方ははじめまして。またの方は今回も宜しくお願いします。
 今回はUDCアースのとある街で行方不明になる不良達の謎を追って頂きます。兎が出てくる割にはシリアスな展開のシナリオになりそうなのでお気をつけ下さい。
 第2章で予想される展開は「供物の生産場での『集団戦』」となります。その旨を承知の上、ご参加下さい。
 では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。
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第1章 冒険 『人知れずに消える者』

POW   :    しらみつぶしに聞き込みをして目撃者を探すなど、足で情報を集める

SPD   :    被害者に関わりのありそうな人物、団体に当たりをつけて調査を行い、情報を集める

WIZ   :    被害者に似た境遇を装い、接触してくる人物から情報を集める

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

柊・弥生
「んとんと、鳥さん達はお空から何か見てない?犬さんや猫さんは怪しそうなところとか知らない?」
と身近にいる動物達に聞き込み調査
ネズミなどの小さな動物達にも聞き込みをして、調べるのに散ってもらおう

怪しそうなところはダークフレンドに調べてもらうの!

私は難しいことはよくわからないから近くにいる同じ猟兵の人に伝えるようにするね!

動物達が警戒するところとか怪しいと思うんだ!



●街中を睥睨する者たち曰く
「んとんと、鳥さん達はお空から何か見てない?犬さんや猫さんは怪しそうなところとか知らない?」
 羽根の生えた小さな妖精の少女……柊・弥生(獣婚師・f01110)は真っ先に駅前の横で不思議な情報収集に勤しんでいた。傍から見れば野良の犬猫や鳥たちと戯れているようにしか見えない。
「「「(ぼくらはわかんなーい。おひるではそんなことまったくないよ。よるはぼくらあんまりみえないからねー。)」」」
 まず鳥が囀るように回答を告げる。だが、これだけでも十分な成果である。犯人達は『夜間』に犯行を行っていることになるからだ。昼間ならば彼らの目からは逃れられないだろう。

 そんな最中、犬が回答を告げようとする中、今まで寝ていた猫が大あくびをした後に弥生に声を掛けてくる。
「(ああ、煩くて全く眠れないわ。……『彼ら』が居なくなっている話かしら?怪しい連中なら最近ゴロゴロ増えてるわよ)」
 その言葉に頭にびっくりマークを浮かべたかのように反応する弥生。
「えっ、本当?教えて教えて!」
「(そうね、元々この辺りでは『彼ら』を全うに歩ませようと頑張ってた人間がいるの。その誠意は本物。けれどね……最近、その人間の真似もおこがましいようなことをしている連中が外から来たの。ワタシの感覚だけど「人間じゃない奴ら」に思えたわ)」
 どうやら、この街の駅前周辺では、いわゆる『夜回り先生』に近い活動をしている人間が居たらしい。彼自体は全くの無罪のようなのだが、最近その活動を真似している団体が突然この街に現れた、と言うのだ。
「(お嬢さん。気をつけなさいな。善意の外面を被った「人間じゃない奴ら」は、普通の人間の善意や誠意を食い物にしているように見えたもの。それは本来は『狙われた彼らが一番信用していない連中』よ。)」
 そう、不良少年や非行少女達は本来ならそのような胡散臭い善意には目ざとい筈なのだ。なのに『攫われている』。
「じゃあ、おかしいよねぇ……簡単についていくような人じゃないのに攫われてるなんて」
「(それは多分本物の活動から『食い物』を吟味しているだけなのよ。少なくとも本物が気にして目をかけるような人間が人間社会から弾かれていない可能性なんてあんまりないわ)」

 若干小難しい語りに頭がショートしそうな弥生。それでも尚礼を言わんと猫に向き直る。
「あんまりよくわかんないけど、教えてくれてありがとう!!私も頑張って解決するね!!」
「(あら、そう。せめて私がのんびり寝れるような状況にはして頂戴。あの子達がくれるオヤツ。結構好きだったのよ?ワタシ)」
 そういったなり、猫はひゅっと走り飛んで行ってしまった。その様子を呆然と見つめる弥生と犬達。
「いっちゃった……ねぇ、あの人昔からあんな感じなの?」
「(そうだなぁ。昔からあんなだ。小難しい人があんだけ喋ってくれたんだ。ともかく、俺からも『夜に見回りをしている人間』が怪しいとだけ言っておこう。前からいた人間も混じっていた筈だから、そいつらもひょっとしたら『被害者』なのかもしれないしな)」
 犬から猫の言葉をまとめるような意見を貰うものの、あまり分からないのか「んー」と考え込むような感じになる小さな少女。
「『夜に見回りをしている人』、かー。……難しいことはあんまり分からないから、他の人にも伝えておくね!!」
「(ああ、そうしてくれ。普通の人間には俺達からの警告は遠吠え程度にしかきこえんだろうしな)」

 街を行き交う動物達の視点。それは間違いない着眼点であった。彼らが告げた『夜に見回りをしている人間』。この言葉に猟兵達の調査の対象は絞られて行く事となる……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴォルフガング・ディーツェ
【SPD】

兎が突くのは餅だ…なんて、どこかの世界で聞いたことがあるけれど、この子達は随分と血腥いモノをお使いみたいだね?

先ずは犯人達を突き止めるところから、だね

武器はなるべく隠し、服装は辺りから浮かないようなものを用意

邪教集団は辺りをうろついても不審に思われない、かつ不良達に接触出来る団体…慈善団体や犯罪下部組織辺りじゃないかなと思う

住民に引っ越しの挨拶と称して情報収集
失踪者が多いらしいですね、怖いですねと話を振りつつ、その辺りの時期から台頭、或いは探索に積極的に動いている人や団体について聞き込み

判明したら距離を取りながら尾行
不振な動きはないかも確認しておきたいね

浚われ掛けたら武力行使で脱出



●一人の善意に追随する悪意
 その後、ヴォルフガング・ディーツェ(咎狼・f09192)は引っ越しの挨拶と称して地域の人々から情報収集を行っていた。
 失踪者に関してはあまり巧く手がかりを見つけられなかったが、主婦の井戸端会議に当たった際に、同時期に起きている気になることを耳にすることになる。

「そーだねぇ、お兄さん。私にも気になることがあるんだよ」
「気になること?」
「この街の駅前で、夜の見回りを自主的にやってる先生が居るんだ。『八橋・紘汰』って若い人なんだけど。どーも、最近その先生と揉めてる……というか、先生の手伝いをしようとして、何度も断られてる連中が居るらしいんだよね」
 『夜に見回りをしている人間』というキーワードを脳裏に過ぎらせるヴォルフガング。詳しい話を聞こうとそれとなく催促をしていく。
「ふむ、その八橋先生という方自体に問題は無いのかな?」
「とんでもないよ!!むしろあの子ら……いわゆるたむろしてる子達のことだけど、彼らも一応は信頼してるんだ。だからこそ、八橋先生は手伝いを断っているんじゃないかな」
 聞く所、その先生は不良達と根気良く真正面から向き合い続ける中でようやく彼らからも認められるようになった、というらしい。その長さも何もないような人間に易易と手伝いなど任せられないといった理由なのではないか、とも言われた。

 話を掘り下げていくと、更に重要なことが分かってきた。その『八橋先生』と諍いを起こしている団体は何度も断られているにも関わらず『八橋先生』の手伝い、あるいは真似事を勝手に行っているようなのだ。
(……これは、八橋先生と揉めてる団体、というのが怪しそうだね?)
 個人と揉めているだけならば社会としてはそこまで問題視されない傾向にある。彼の行っている夜の見回りを真似事のように行っているのであれば、一般的にはボランティアとしてしか認識されないだろう。綱渡り気味ではあるが、隠れ蓑としては最高の立ち位置だ。ヴォルフガングは試しにその女性に団体の名前を聞いてみたものの……
「うーん、私達は詳しくは知らないね。なんでも、その団体『先生の手伝い』をしているんです と、一点張りらしくてマトモに団体名も名乗ってないから……。八橋先生にお会いした方が色々聞かせてくれると思うよ。」
 と、其処まで踏み込んだ情報は手に入れることは出来なかった。だが、次に繋がる有力な手がかりは得ることが出来た。
「いえ、有難うございました。オレの方でも気をつけておきますね」
「引っ越してきたばっかりなら其処まで気にすることでも無いんじゃないかしら?でも一応、気にしておいてね。主婦の間でも色々変な噂が立ち始めてるから」

 ははは、と苦笑いで誤魔化しながら井戸端会議から去っていくヴォルフガング。
「……八橋先生、か。確かに彼に聞いたほうが早そうだね」
 猟兵達の調査の舞台は、夜の帳が降りた、駅前に移ることとなる……

成功 🔵​🔵​🔴​

ノルナイン・エストラーシャ
不良が行方不明になるというのは、ぞっとしませんね。
元不良の身としては、何だか悲しい気持ちになります。
して良いことと悪いことがある……私もそう思います。
ですから……叩き潰さなくては。

まずは情報を集めましょう。
路地裏や高架下なんかでたむろっていると良いんですが。そうでないと歩き回って探さないと……
接触できたら、【非認証機能・矛盾存在】で、犯罪者としての道を歩んだ自分を呼び出します。口は悪いですが、不良として通じるモノがあるはずです。

「アウトローにとって仲間は家族。同じ爪弾き者として、共に暮らす大切な家族のはずだ。帰ってきてほしいと思うなら、情報を教えろ」
「約束は出来ないが、できれば救いたい」


六代目・松座衛門
「街の爪弾き者ってだけで、世捨て人なわけじゃない。似た者同士でコミュニティを作っているはずだ。」

誘拐された不良たちの仲間を探すため、駅前広場、コンビニ前などを散策する。
見つけたら、誘拐された人物への印象(グループ内での立場)や、近況(ある事にハマっていた。誘拐に気づいておらず、付き合いが悪くなったと思ってる?)を中心に聞いてみる。

その情報より、次にグループ内で誘拐されそうな人物を予想し、尾行。
誘拐現場に居合わせたら、阻止しつつ、誘拐犯の情報(誘拐手段、人数等)を集める。

誘拐にあった不良を救助できた場合、UDC組織員に記憶消去してもらう。


【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎


江戸川・律
夜に見回りをしている人間かぁ、なら夜遊びで釣りでもしてみるかな?
コミュ力と情報収集を使用
バイクで街中走って巡回とコンビニ前でたむろってる奴らからそれとなく情報を集めてみよう。
なんか面白い話を聞ければ拾い物だしね。
アドリブ大丈夫です。



●暴かれ始めた善意の化けの皮
 夜の街を巡るに当たって、3人の猟兵達が事前に話し合いを行っていた。中でも元不良というだけあってノルナイン・エストラーシャ(旅する機械人形・f11355)の心境は複雑であった。
「不良が行方不明になるというのは、ぞっとしませんね。何だか悲しい気持ちになります……」
 その様子を見遣り、六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)と江戸川・律(摩天楼の探求者・f03475)は探し場所の提案を行う。
「街の爪弾き者ってだけで、世捨て人なわけじゃない。似た者同士でコミュニティを作っているはずだ」
「そーそー、夜遊び仲間って所だな。定番の場所から探してみようぜ?」

 3人が夜の街を散策していると、案の定駅近くの高架下でたむろしている不良達を見つけることが出来た。
 そんな彼らへ、【非認証機能・矛盾存在】より、呼び出された「別の道」を辿ったノルナインが、不良達に真正面から半ば脅しのような言葉を掛ける。
「アウトローにとって仲間は家族。同じ爪弾き者として、共に暮らす大切な家族のはずだ。帰ってきてほしいと思うなら、情報を教えろ」
 同じ匂いを感じ取ったのか、『もう一人』のノルナインに対し、不良達の中の少女はこう切り出した。
「……そだね、アタシらも疑ってる連中は居るよ。けれど、確証がない。ただ言えるのは連絡が取れない奴ら、全員最期に会ったのが『八橋センセ』なんだ。」 
「それは……どうして?」
 ノルナインが続けて尋ねると少年が苛立ったかのような顔で答える。
「むしろオレらが聞きたいね。まるでセンセを追い詰めるみたいに失踪してんだ。攫ってる連中のシンケーを疑うトコだよ」
 それ以上の情報は出てこないだろう、と判断した律は別の質問をする。
「じゃあ、話を変えよっか。『八橋先生』、何処にいるか知らないか?」
「ん、センセならほら、たった今着た所だよ」
 記者の言葉に、新しくやってきた青年を指差す不良達。
「また君らは此処で一緒に……いや、1人で居ないから良いとは思うけれどね?ところで、この人達は知り合いかい?」
 そうしていつものように不良達に声を掛ける『八橋先生』。傍らの猟兵達に気づき、向き直ると、それを見て松座衛門が尋ねる。
「最近、貴方と揉めているとかいう団体について調べているんだが……少し、話をして貰えないだろうか?」
「それに関してお話したいのは僕もやまやまなんですが……」
 と、後ろめたそうな顔をする先生。どうやら、失踪の相次ぐ現況ではあまり時間が無いと考えているようなのだ。
「まぁ、今直ぐにゆっくりお話しよう、というのは昨今の状況では難しい、ということなのだろう?」
「ええ……と、言うわけなんで……もし、何かあったら後日お話しましょう。此方が僕の連絡先です」
 八橋先生は猟兵達に連絡先を渡し、まだ見回りがありますので、と猟兵達に会釈をする。
 青年にも近い見た目の若さであるその教師が猟兵達の元を離れようとすると、快活な声で「センセ」を見送る不良達の姿があった。

「あの子達も八橋先生と仲良さそうでしたね。……ひょっとしたら、ですけど」
 ノルナインの推測に耳を傾ける松座衛門。
「誘拐犯は『八橋先生』が積極的に声を掛けようとしている子を、狙っているのかも……しれませんね」
「考えてみれば……彼は『被害』にあっている子達の全員に思い入れがあったように思えるからね」
 八橋先生に消息を断っている不良達の写真を見せると驚愕するばかりであったことを思い返す。もしやと思い、律が先程の方向を振り返ると……。
 記者は見逃さなかった。不良達に襲いかかる影を。バイクのエンジンを吹かし、その闖入者の元に突撃する。少年達は驚愕するものの、それ以上に驚愕していたのは……他でもない。誘拐犯だった。
「なっ……!?」
「申し訳ないね!!現行犯逮捕ならぬ現行犯に突撃取材って所だ!!」
 律の突撃で怯んだ誘拐犯。その隙にノルナインが不良少年達を保護し、すれ違いざまに松座衛門が操術にて誘拐犯を吹き飛ばす。
「――その身に刻め! 演目「疾風」!」
 吹き飛ばされながらも態勢を立て直した誘拐犯はそのまま逃亡していった。その様子を睨みつける『もう一人』のノルナインと、律。
「今深追いしてもいいけれど……まま、誘い込まれると不味いしね」
「……逃したとはいえ、漸く捕まえたよ。アンタらの尻尾をね」

 それから直ぐ、猟兵達が誘拐犯を撃退したという、騒ぎを聞きつけたのか血相を変えて走り寄ってくる八橋先生。
「一体何が……って、大丈夫かい君達!?」
「アタシらは大丈夫だ、この人達に助けて貰った。けどセンセ、彼奴等……」
「えっ、あの……僕と揉めてた人達が、かい?」
「オレらは、彼奴等に襲われたんだ!!」

 その事実を聞いた瞬間青筋が走る八橋先生。
「……なぁ、聞かせろ。アンタが揉めてたとかいう連中の名前。」
 『もう一人』のノルナインの追求に、青くなった唇をゆっくりと動かして彼は答えた。
「『りゅうせい会』……だったかな。僕と初めて会った時は、間違いなくそう名乗ってた」

 信頼する先生が顔面蒼白になっているのを見遣り、不良少年達は猟兵達にこう言ったのだ。
「なぁ、兄サン達!!助けてやってくれ!!ひょっとしたら消息が掴め無くなってた連中が攫われてるかもしれねぇんだ!!!」
 それは、頼れそうな人間が、警察でもなく、眼の前の人間だと、思ったから咄嗟に出た言葉だからかも知れない。
「約束は出来ないが、できれば救いたい」
「……任せて下さい」
「と、『私』も言ってるんだ。やらない訳無い」
 二人のノルナインが応えると、それを皮切りに猟兵達は動き出す。
「……さぁ、『突撃取材』の開始、って所だな。透破抜いてやるぜ、『りゅうせい会』の真実って奴をな」
「そうだな……爪弾き者達の扱いを間違えた者達には自分の操術の糧となって貰おうか」

 ――この街で最も騒がしくなりそうな夜が、近づいていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

天都狐・華夜
行動:被害者に最後に接触した人物・団体を特定し、拠点を強襲して根こそぎ紙媒体・電子媒体を問わず強奪し、離脱後アサルトウェポンの遠隔攻撃で壊滅させる。

使用するもの
スティレット67d/e 戦術重機動兵器【FUJI】……1機
スティレット01:半自立機動誘導爆剣……直掩
スティレット02A:ガンシップ型アサルトウェポン……施設規模に対して適当な数

「さてさて、こういう時は怪しそうかつ地域の裏社会に影響が少なく、警戒されてるところから潰していくのが順当かなぁ。情報は少なそうですけどねー」



●空の『りゅうせい』
 情報は、整った。『りゅうせい会』の事務所は駅前から少し外れた所にあったのだ。
 ここまで襲撃の準備を整えていた天都狐・華夜(ロジックエラー・f01491)は、真正面からその事務所に強襲を掛けた。
 制圧は驚くほど簡単であった。むしろ『簡単すぎた』のである。何故なら、最低限の人間しか居なかったのである。それでも尚集められる情報を、と各種資料を回収していく華夜。そんな中、探索を続けると、ロッカールームの1つからけたたましく着信音らしきものが鳴り響いた。そのロッカールームを開けると……
「何でしょう、これ……機種ばらばらですけどこれ、全部携帯電話……まさかこれって、『攫われた』子達の携帯電話でしょうか?」
 どうやら、攫われた被害者達は此処で連絡手段を奪われていたのだろう……

 そんな事を考えていると、血相を変えたUDC組織員の女性が荒れた『りゅうせい会』の事務所に駆け込んできた。
「すみません!!急いで『りゅうせい会』の人間を追って下さい!!」
「一体、何があったんですか~?」
 華夜の問いに、女性エージェントは呼吸を整えてからこう答えたのである。
「今、事務所の脇から白いワゴンが出ていったんです!恐らく被害者を目的の場所に運ぶ為に……!」

 ……不良達の救出劇の舞台は、教団の施設へ移ろうとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『月の兎』

POW   :    満月
【透明化】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮捕食態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    新月
自身と自身の装備、【騎乗している浮遊岩石】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
WIZ   :    朔望
【油断や庇護欲】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【仲間】から、高命中力の【装備武器による一撃】を飛ばす。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●月の兎がつくるものは
 猟兵達が『りゅうせい会』のワゴンを追走する内に辿り着いたのは、街の郊外にあるコンクリート打ちっぱなし、というべき外観の施設であった。
 その気配を悟られまい、と人のような大きさの袋を抱えて入っていく人間を追いかけていくと……

 猟兵達の眼の前に広がっていたのは返り血で染まったコンクリートだらけの部屋と……それを作り出した『月の兎』と呼ばれるUDCの群れだった!!
 『りゅうせい会』の人間が袋を開け、取り出したのは……身ぐるみを剥がされた不良少年。その様子に危機感を感じ猟兵達が割り込むと、その男……いや、教団員は驚愕の声を上げる。
「ちっ、嗅ぎつけられたか!!しかし邪神様へ捧げる供物にはまだ足りん……お前達も纏めて供物になって貰おうか!!」

 血を吐き出しながら引きずられるズタ袋を持ち、奥に逃走する教団員。それを追おうとする猟兵達に立ち塞がったのはその『邪神様への供物』を作っていた『月の兎』達の群れだった――
ノルナイン・エストラーシャ
八橋先生の善意を汚し……まだ更正の可能性のある子供たちを襲って供物にしようなどと……それがどれほど罪深いことか分かっていますか……?
……万死に値する!

熱線銃を取り出して【クイックドロウ】で撃ちます。【スナイパー】で狙いをつけ、兎本体を撃って数を減らすことに努めていきます。

【零距離射撃】や【援護射撃】もあるので、他の猟兵の方がいれば、それに合わせて動きを変えたいと思います。前線に出る方がいれば後方から援護したり……敵が近くに来ればカバーを行ったり、零距離射撃をしたり。この辺りは状況次第ですね。

早くこの兎たちを倒さなくては、少年たちが供物にされてしまいます!

※アドリブ、他者との絡み大歓迎です


マディソン・マクナマス
にアップされて流行狙いかぁーッ? そういうあざといのはよー! マディソンおじさんの目が黒い内は許さねぇ……! 許さねぇぞ……ッ!

泥酔状態で参戦。
【動物と話す】で喧嘩腰の【恫喝】。
あらかじめ顔の周りを猫の毛づくろいで濡らし、風の動きで透明な敵の位置を探る。
アタリを付けた方向に【フラッシュバン】投擲。【スモークグレネード】の煙の流れで敵の正確な位置を割り出し、身の丈以上もある対UDC軽機関銃を構えて【追加のフルオート射撃】。
接近に気づかないフリで【おびき寄せ】た兎を銃床で叩き伏せ、倒れた所を【零距離射撃】でミンチに変える。


六代目・松座衛門
「見るからにやばそうな兎にこの血の量。ここが霧島の予知の場所だな!」
目の前の光景に、人形「暁闇」を臨戦態勢にする。

「透明化した!? ならば!」
【新月】で透明化した兎を補足するため、錬成カミヤドリで複製した自身の器物「人形の操作板」を四方八方へ飛ばす。
その操作板が不自然に止まったところに兎がいると判断し、近距離ならば人形「暁闇」と多節棍「双爪丸」で直接攻撃。
遠距離ならば人形内蔵の対物ライフル「玲瓏」による射撃で迎撃する。技能【スナイパー】

「それにしても、どんな邪神を召喚しようとしてるんだ?」
兎への攻撃をしつつ、教団員の目的に注意する。

【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎


ヴォルフガング・ディーツェ
【SPD】

うさぎ、うさぎ、何見て跳ねる?オレ達を見てだったら悪いけどお断りだよ、頭かち割られそうだもの

さあて、推理は外していた分、暴力で頑張って不良くんを助けにいこうか

真の姿(ライカンスロープ化)も交え早急な殲滅を目指そう
狼は狩る側、搾取するものだからね
【ブラックドッグ】も召喚、暴れさせて手数を補うよ
鞭の【範囲攻撃】【属性攻撃】でなるべく多くの敵を巻き込む様に攻撃
踏み込まれた場合は魔爪の【属性攻撃】【傷口を抉る】で引き裂こう

相手の攻撃を観察し回避も心掛けるよ
透明化されたら辺りに向けて【範囲攻撃】で凪ぎ払う

庇護欲や油断は抱かないように心掛け
…キミ達、可愛く思うには少々血腥さ過ぎて頂けないな?



●うさぎはなぜはねるのか
「見るからにやばそうな兎にこの血の量……ここが霧島の予知の場所だな!」
 グリモア猟兵の察知した光景は此処だろうと、六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)は確信する。この場の『月の兎』は赤い愛らしい瞳、などとはどう考えても形容できない。凶眼といった方が正しい。故に猟兵達も『供物』の材料としか見えていない。
「八橋先生の善意を汚し……まだ更正の可能性のある子供たちを襲って供物にしようなどと……それがどれほど罪深いことか分かっていますか……?」
 その場からは既に居なくなったが、教団員に向けて憎悪を迸らせるは、ノルナイン・エストラーシャ(旅する機械人形・f11355)。口調こそ丁寧だが、彼女は『元不良』。つまりは更生『した』側の人間であり……その怒りは計り知れなかった。
「……万死に値する!」
 挨拶とばかりにブラスターの精確な速射が兎を襲っていく。だがしかし、そんな様子を見れば、兎も月ごと姿を隠す。
「透明化した!? ならば!」
 その際の策は松座衛門が握っていた。自らの本体である『操作板』を大量に複製。複製を鳴子のように利用し、位置を特定していく。
 違和のある場所へ即座に人形の一撃や、ブラスターの火砲が飛び、一撃の数量は取れずとも確実に2人は数を減らしていく。

「うさぎ、うさぎ、何見て跳ねる?」
 木槌を振り翳し、跳ね回る兎を見て、ヴォルフガング・ディーツェ(咎狼・f09192)も回避行動を取りつつも臨戦態勢に入っていく。
「オレ達を見てだったら悪いけどお断りだよ、……頭かち割られそうだもの」
 血の付いた木槌を引き摺る兎の群れはどう考えても恐怖の対象でしか無い。情報収集にて読みを若干外した分、ヴォルフガングはこの場において尽力すると、決めていたらしい。『暴力』にて。故に――
「狼は狩る側、搾取するものだからね。……おいで、わんこ。「墓標」のオレとお散歩だ」
 巨大な黒妖犬が、召喚され、同時にその身を狼男へと変じさせたヴォルフガングが鞭と黒妖犬の爪牙で戦場を蹂躙する。その最中でありながらも敵の観察は怠らず、透明化すれば、そこを『周囲ごと』巻き込む。

 透明化にそれぞれの対処を行いつつも、それでも制圧には遠い戦場。
「だーっ、最近の邪神教団てのはーッ 媚売りが得意なのかー!?」
 その最中。マディソン・マクナマス(アイリッシュソルジャー・f05244)の姿も其処に現れた。だが、というかなんかこう、その。酒臭い。
 まさかの酔っぱらいのエントリーである。その割にはこの傭兵猫、戦場を『視ている』。顔の周辺のみを予め『濡らして』おき、視界だけでなく風の動きでも兎達の位置を予測している。が、言動はどう考えても酔っ払いの絡み酒のソレだ。
「兎の群れたァ、人気のSNSや動画サイトなんかにアップされて流行狙いかぁーッ? そういうあざといのはよー! マディソンおじさんの目が黒い内は許さねぇ……!」
 猟兵達も突然の酔っぱらいに唖然としつつも対応していくのだが……。

 突然、マディソンの目が据わる。
「許さねぇぞ……ッ!」
 敵陣にスタングレネードにスモークグレネードが投擲され、兎達は透明であろうがなかろうが、『動き』を止められ、煙の流れで大体の位置を読み取られる。此処までくれば透明だろうがなんだろうが関係ない。
「……キミ達、可愛く思うには少々血腥さ過ぎて頂けないな?」
 狼男と化したヴォルフガングが巨大な黒妖犬を呼び招き、蹂躙することを命ずれば、ノルナインがそれに合わせるように援護を重ねる。
 松座衛門の人形達に至っては遠近両用の『仕込み』がある。先程は複製した操作板のみで特定していたが、今は煙の流れの不自然な所へぶつけるだけでも感知が出来る。当たりを引けば近場へは「暁闇」が操術によりその四肢を。更には「双爪丸」が暴威を振るい、遠距離ならば対物ライフル「玲瓏」も備えられている。まぁ、弾幕だけで言うなら……
 身の丈以上もある対UDC軽機関銃を携えたマディソンが透明であろうと無かろうとフルオート射撃の弾幕を浴びせるせいで避けきれない哀れな兎が沈んでいくのだが……。

 それぞれの猟兵達により殲滅されていく『月の兎』達。だが、塵と溶けゆく死骸が、最初に見た数より明らかに少ない。
 その直後、酔いどれの傭兵へ見えない重撃が襲いかかろうとする……も、これも傭兵の読みのままである。その風の流れが変わった所へ向け銃床が叩きつけられ、駄目押しとばかりに零距離より鉛玉を叩き込まれる。仕留めた感触を感じ取り、未だ酒の匂いの強い猫傭兵はハン、と笑う。
「へっ……ツマミにすらならねぇじゃねェの」
 同じく、空を切る鈍器の鈍い風切り音で即応した『黒妖犬』がその『なにもない所』へ痛打を加える。その後壁に叩きつけられるような音のみがしたのを見て、主人である狼男は結論付ける。
「……成る程、弾幕の海で泳ぎ回りたくは無いって言いたいみたいだね」
「それにしても……だ。若者の肉塊を作り上げて供物にするとは……どんな邪神を召喚しようとしてるんだ?」
 松座衛門の言うように、教団の招こうとしている邪神はまだ見えない。けれども、何人もの若者を誘拐し、『供物』としようとしていた所業から、碌でもないものだというのは間違いないだろう。

 猟兵達の加勢により既に制圧され始める『月の兎』達。此処を突破するにもそう時間は掛からないだろう……、と雪崩込んだ誰もが思っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

江戸川・律
コイツが噂に聞いていた
『月の兎』!?
ヤバイ!可愛いより
地味に怖い!特に目つきが怖い!!もふカワ期待値3割減だ!!

はぁ…うーん…
たしかステルスと強攻撃だっけ?
ならやるべき事は動きを阻害、空間を狭めてあのデッカい杵を振るえなくするかな

右脚でタップを踏んで
レプリカクラフトを起動
罠使い、早業、戦闘知識など使える技能を使い
仕掛け罠『強固な囲い檻』を創造
突撃して来る兎達を上手く閉じ込めます

動きを封じてから
ブラスターとエレメンタルキャストの二丁拳銃で
ガシガシ撃ち抜いて行きます

もし檻を壊されそうだったら?
もう一度重ね掛けかな?
次はトゲトゲ付きで

アドリブ、連携歓迎です


エメラ・アーヴェスピア
江戸川さんから連絡をもらって、増援に来たのだけど…随分と悪趣味な部屋ね
…ええ、容赦はしないわ。あなた達はここで塵となって終わりなさい

集団で姿を消す…姿を隠す行動に対しては色々と対処法があるとは思うけど…
一番単純なの、行こうかしら
つまりは…塗りつぶすように避けられない位の圧倒的な弾幕よ!『我が砲音は嵐の如く』!
同僚さん達が対処していないエリアに一斉に制圧射撃!
もし当たらなくても行動が制限される分、同僚さん達がやり易くなるはず
この悪趣味な部屋を砲弾で埋め尽くすくらい撃ち込んであげるわ!


ネリッサ・ハーディ
SIRDで行動。

江戸川さんの救援要請を受けて駆け付けましたが・・・確かに、あまり状況は芳しくないですね。
それでは、兎狩りを始めましょうか。

「状況を確認、敵対行動以外の対応なし。現時刻を持って、敵と認識します」

装備している拳銃(G19C)を使用して、味方を援護射撃。確実に効果を得る為、標的の敵に対しいてダブルタップで確実に動きを止めていきます。

「数が多い・・・これは時間稼ぎですね。このまま逃亡されてはまずいです」

余裕があったら、夜鬼を召喚。逃走した教団員の追跡を行っておきましょう。

※アドリブ歓迎


満月・双葉
【江戸川律の援護】
敵を撹乱して効率的に殲滅し、団長(ネリッサ・ハーディ)が敵を追跡する場合その行動を行いやすく援護
地形の把握、死角の利用を心掛け、連携を重視
目的の為に手段を選ばぬのはママからの遺伝…忌々しい

第六感や野生の勘を使い攻撃を見切り、見切れぬものはオーラ防御や盾受けし、
ダメージは激痛耐性で耐える

パパ直筆の御札は呪詛や恐怖を与え催眠術で同士討ちさせる
桜姫による生命力吸収攻撃から大鎌に変形させ、衝撃波による薙ぎ払い吹き飛ばす2回攻撃
大根による串刺し
薔薇の涙の投擲
スナイパーを利用しお兄ちゃんの銃で遠距離からも零距離攻撃も行う
攻撃距離も技もコロコロ変えて行くよ

ユーベルコード使用時は眼鏡を外す


灯璃・ファルシュピーゲル
「SIRD」所属員として江戸川さんから連絡うけ増援に
同所属員とは緊密に連携

「・・跳ね回るのは歌の中だけにしてもらいましょう」

まずは味方前衛が注意を引いてくれてる隙に
仲間と弱っている個体から集中砲火し各個撃破で
数を減らす様戦闘。狙える時はコード使用し
死角から狼に食らいつかせ削ります

前哨狙撃兵「スナイパー」の経験を活かし
常に広めの視野で相手を捉え死角を意識し
味方への敵の不意打ちを防ぐ様に注力
必要な場合は狼をぶつけ迎撃・相殺を狙い

敵が透明化時は装備の暗視鏡のサーモグラフィ機能と
元軍人の「戦闘知識」で熱と音で兎を捕捉するようにし
味方への不意打ち警告・牽制射撃による迎撃を狙い戦う

「●時方向、注意を!」


寺内・美月
共同参加【SIRD】
・透明化された場合は曳光弾をばらまいて不自然に弾が逸れた場所を攻撃する。
・透明化を解除もしくは見破った時は『剣刃一閃』で叩き斬る。
・味方が打撃を受けた場合は『SSW式治療レーザー』で治療する。
・相手を撃破すべき敵として認識し、全力を尽くす。



●うさぎをなぜはねさせるのか
「コイツが噂に聞いていた『月の兎』!?」
 江戸川・律(摩天楼の探求者・f03475)は数を減らしたとはいえども、その多すぎる兎の群れに戦慄していた。色んな意味で。
「ヤバイ!可愛いより……地味に怖い!特に目つきが怖い!!もふカワ期待値3割減だ!!」
 こんな敵意むき出しの目つきで睨んでくる兎ちゃんとか誰だって願い下げだろう。だが、そんな様子を見越してか、彼は『仕込み』をしていた。それがやって来た直ぐだった。更なる猟兵の増援が来襲したのである。

「連絡をもらって、増援に来たのだけど…随分と悪趣味な部屋ね」
 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)の言葉が到着を知らせるように、この場に居た人数と同量の増援がやって来たのである。過剰かもしれないが、これが『足止め』であるならば、早々に撃破しなければ教団員の思う壷なのだ。律も数が足りないかもしれない、と不安を抱いた上で要請を掛けたのだが、その声に応えた者は合計にして5人。集団といえども、これだけの数であれば足止めなど意味を成さないだろう。
 改めてこの部屋の状況を見渡し、冷静にこの集団……【特務情報調査局】の首魁であるネリッサ・ハーディ(ナイフ・アンド・コーツ・f03206)が告げる。
「状況を確認、敵対行動以外の対応なし。現時刻を持って、敵と認識します」
 局員達が各々の武装を構え、制圧に向け行動を開始する。
「それでは、兎狩りを始めましょうか」
「……ええ、容赦はしないわ。あなた達はここで塵となって終わりなさい」
 突如倍の人数となった敵陣へ更なる敵意を滾らせる兎の群れ。ただ……その後は兎達にとって少々可愛そうになるぐらい、【SIRD】のメンバー達の戦法が『的確過ぎた』事を先に付記しておく。

 先ず、此処までの戦況を見て律が考えたことは1つである。ステルスと強攻撃を振るうのであれば、それを制限してしまえば、良いのだと。それが可能なほどの『閉所』に閉じ込めてしまえば良いのだと。そう思い立った瞬間右足がタップされる。創造される仕掛け罠は……『強固な囲い檻』。
「うさぎはー……飼育小屋でも入ってろ!!」
 突撃してきた兎の群れを【レプリカクラフト】で作成した檻に閉じ込めた瞬間、的の塊と化した兎達を律だけでなく、エメラを始めとする銃火器の所持者達が次々に撃ち貫いていく。それでも『破壊すること』で、脱出しようとすれば二重に三重に檻が組み重なる。しかも棘付き。だからといって逃げようとすれば……この人数である。檻の中で死ねることがどれだけ幸福だったのか、という事をまだ兎達は自覚していない。むしろ逃げ場が無いと、自覚できていた兎など、この場には居なかっただろう。

「……跳ね回るのは歌の中だけにしてもらいましょう」
 灯璃・ファルシュピーゲル(Jagd hund der bund・f02585)が弱った個体を仕留めていき、【敵意】という格好の感情を得てしまった哀れな兎が彼女の統率する『狼』達に食い殺されていく。透明化に対策をしていた彼女の前では逃げの一手すらも許されない。即座にサーモグラフィーで感知され、不意打ちと牽制を防ぐように援護が回っていく。
「3時方向、注意を!」
 その声に即座に反応し、寺内・美月(地獄雨の火力調整所・f02790)の曳光弾がばらまかれ、『見えない』兎が斬り伏せられる。
「……構いません、私が『斬り』ます。皆様は他方へ。回復支援もお任せ下さい」
「なら向こうは私に任せなさい。……この悪趣味な部屋を砲弾で埋め尽くすくらい撃ち込んであげるわ!」
 見えなければ飽和弾幕を撃ち込むまで。それが有効であることは、既に先んじて戦い始めていた猟兵達も実証する所である。エメラにより再度弾幕の海に突き落とされた兎達は哀れにも跳ね回り、避けきれぬ者から塵に還っていく。
 それでもなお負傷するのであれば美月が刃を銃に持ち替え、治療光線が傷を癒してゆく。

 満月・双葉(星のカケラ・f01681)は呪符での催眠からの同士討ち、大鎌での衝撃波の絡めた範囲掃討など、様々な手段を行使しながらも手の内を掴ませぬように兎達を殲滅し、その最中に局員達への援護射撃を怠らないネリッサへ視線を向ける。
「この速度ならば手早く終わるでしょうか」
「ええ、けれどこれは恐らく時間稼ぎ……この兎達自身も本来は『供物』の作り手なのでしょうけれど、本命は邪神召喚。此処で長時間足止めされている場合ではないわ」
「でしたら、団長はそちらの追跡をお願い致します。この場は……僕達の今の人数であれば時間はかからないかと」
 実際に、彼らの行動は『殲滅』に重点が置かれていた。透明化に対する対策も用意され、ネリッサが『夜鬼』を追跡の為に召喚する余裕もゆうに生まれていた。『月の兎』達も此処までくれば哀れに跳ね回り、自らの死を迎えるまで踊り続ける他しか無いのである……。

 満月の言葉通り、教団員達の想定よりも恐らく早く、兎達は全て排除された。各自が周辺を捜索すると、『まだ』供物にされていない不良達が発見され、救出されていく。彼らをUDC組織員に預け、続けて教団員に連行されていった不良や『供物』の行き先を探っていく猟兵達。
 出てくるのは血に染まった『使用済み』のズタ袋。まだ真新しい血が最近使用されたものであろうと、否が応でも猟兵達に自覚させる。グリモア猟兵は『生きている可能性のある連中』と、告げていた。……つまりは、そういうことだ。だが、教団員を阻止せねば、この悲劇はまだ、場所を変えて続いてゆく可能性があるのだ。

 そんな中、『夜鬼』に逃げた教団員の方向を追跡されせていたネリッサが突如、驚愕の声を上げる。
「――皆急いで!!教団員が儀式場に向かっているわ!!!」
 その声に応じ、ネリッサの先導の下に儀式場に雪崩込んでいく猟兵達。
 大所帯となった猟兵達が見たものとは……

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『牙で喰らうもの』

POW   :    飽き止まぬ無限の暴食
戦闘中に食べた【生物の肉】の量と質に応じて【全身に更なる口が発生し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    貪欲なる顎の新生
自身の身体部位ひとつを【ほぼ巨大な口だけ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    喰らい呑む悪食
対象のユーベルコードを防御すると、それを【咀嚼して】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●『供物』が収められる先は
 追跡により儀式場を割り出し、可能な限りの最速で乗り込んだ猟兵達は、儀式の『贄』として捧げられようとしていた不良少年を救出することに成功した。だが、『贄』が1つ消えたところで完全ではなくなるだけだ。つまり、不完全な個体が、猟兵達の眼の前に顕現したのだ。

「な、なんだってンだよ、これ……!」
 猟兵達が教団員に連行されていた不良少年を救出した瞬間、彼は不幸にも目を覚ましてしまった。そうだろう。そうとしか言いようが無いだろう。彼の眼前に広がるのは完全に『非日常』の光景なのだから……!

 眼の前に座す「それ」は猟兵達の早期の決着により不完全でありながらも、この場に用意された『供物』を喰らうことで完全に近い力を取り戻してしまうであろう、暴食の邪神『牙で喰らうもの』なのだ。既に犠牲となってしまった者を本当に『糧』とさせぬべく、教団員の野望をここで完全に粉砕すべく、猟兵達はこの街での最期の戦いに挑む……!
マディソン・マクナマス
……いやおかしくね? なんであんなKawaii兎たち使って呼び出す邪神がこんなグロいのなんだよ!? これがギャップ萌えって奴なのか……若者文化こえぇよ……連絡ッ……誰かこの教団の苦情相談室に連絡してくれ! もっと可愛い邪神呼び出し直せってよぉーッ!

兎戦で泥酔していたが、おぞましい姿を見て一瞬で酔いが醒める。
狂気と恐怖で喚き散らして注目を引き、【おびき寄せ】た敵の噛みつきを必死に回避しながら【時間稼ぎ】。敵を引き付け味方の攻撃の猶予を作る。
噛みつきを受けそうな時のみ、【零距離射撃】【2回攻撃】で敵の口内を狙い毎秒17連射の速度で違法改造ブラスターによる【クイックドロウ】を放ち致命傷を避ける。


六代目・松座衛門
「不完全とはいえ召喚されてしまったか。よし、本気出すかぁ!」
【真の姿】仮初の肉体を霧散させ、UC【錬成カミヤドリ】で複製していた器物「十字形の操作板」と共に、人形【暁闇】の周りを旋回しつつ、各部へ鬼猟流の糸状の術で接続。
そして、自身の用途である「人形の操作」を満たすことに集中。

。〇(これ以上『供物』を与えたらまずいだろ。だけど、無機物の人形なら!)
邪神の『食べる』ことによる戦闘力増加、回復に注意しつつ、戦闘に参加。
儀式場を縦横無尽に動き、邪神からの攻撃を躱しつつ接近し、UC【疾風】を零距離で発動。

。〇(その身に刻め!演目「疾風」!)

【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎。



●百年の酔いも覚める恐怖
「不完全とはいえ召喚されてしまったか……って、どうした?」
 六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)の視線は傍らのケットシーに向けられた。その声は、とても震えていて。
「い、……いや、おかしくね?」
 マディソン・マクナマス(アイリッシュソルジャー・f05244)の酔いは、恐怖により一瞬で覚めていた。見た目だけといえ、愛らしい兎の後にコレなのだ。気付けにしても、酔い覚ましの一杯にしても、強烈すぎる。
「なんであんなKawaii兎たち使って呼び出す邪神がこんなグロいのなんだよ!?」
 むしろ邪神にグロくないモノが居るのだろうか。あの『月の兎』はどちらかと言えば『例外』の部類であり、本来のUDC……『邪神』は、正に狂気や恐怖が形を成し、顕現した『異形』の存在なのだ。
「これがギャップ萌えって奴なのか……若者文化こえぇよ……連絡ッ……誰かこの教団の苦情相談室に連絡してくれ! もっと可愛い邪神呼び出し直せってよぉーッ!」
 そんなものあっても苦情を教団員が受け付けてくれる訳がないだろう。戦地でありながら狼狽を続ける猫傭兵に、人形遣いが声を掛ける……よりも前に声が掛かった。
「猫のオッサンが動揺してどーすンだよ!!!何にも役に立てねェ俺よりも強いンだろアンタら!!!」
 この場に置いて、最も保護されるべき存在である不良君が声を荒らげる。本当は彼だって『こんな状況』、嫌なのだろう。
「……確かに自分達なら、対処出来るかもしれない。けれども、『震えて』しまっては討てる相手も討てないだろう?」
 続けざまの松座衛門の言葉に一瞬閉口した後、酔いの覚めた傭兵は半ば自棄気味に答えを返す。
「だー、畜生!!!やりゃあ良いんだろう、やりゃあ!!アレをなんとかすりゃ俺らの勝ちって訳だろ!?」
 ぶんぶか銃を振り回すように無理矢理自分を鼓舞させ、震える視線を出来る限り真っ直ぐに向ける。そうした直後に、ようやく保護の為の迎えがやって来た。

「彼は此方で保護します!!あの邪神は貴方方にお願いします!!」
「勝つだけじゃ、駄目だ、生きて帰ってこいよ!!!」
 女性職員と不良の叫び声が遠ざかっていく中、松座衛門は彼の言葉を反芻する。けれども、この事件が無事に解決しても彼はこの事を『忘れて』しまうだろう。無事に帰っても、その報告をする相手はその事を覚えていない。けれども。
「さて。ああ言った手前だ。……よし、本気出すかぁ!」
 松座衛門の姿が虚空に溶ける。彼は『ヤドリガミ』であるが故、仮初の身体を手放したに過ぎないのだが……。逆に言えば、そのような労力を割かず、『本来の権能』へ全てを注ぐという意思表示でもある。その姿を見てマディソンも銃を構えようとするのだが……
「やっぱり無理無理ィ!!!んなのに震えずに向き合えるかってんだあああああああああ!?」
 マディソンが絶叫と錯乱により否が応でも邪神の注目を集める中、儀式場を駆け回りつつブラスターを乱射する。当然ながらこれだけでも時間を稼ぐには十分なのだが、噛み付きを回避した瞬間、儀式場の横に放置されていたズタ袋への咀嚼が始まり、青筋を立てて猫猟兵が悟る。
「げぇ、この血生臭い匂い、『供物』か!」
 絶叫しながらも儀式場を駆け抜け、しまったという声を上げる猫猟兵。『肉』を喰らうことで増強される力は必要以上に渡してはならない!!
「『これ以上『供物』を与えたらまずいだろ。だけど、無機物の人形なら!』」
 松座衛門は人形により、ルートを制御することで『供物』をソレ以上与えないように立ち回ったが、その場合狙われるのはアルコールに塗れた眼の前の生きた『肉』である。
「ちいいいいいいっ、喰われて、たまるかってんだあああああああああ!!!!」
 邪神の口腔へ向け、7連射速度で乱射される違法改造ブラスターの熱線。だが、彼は余りにも必死で想定していないだろうが、『引き付ける』事に成功したのである。故に。無数に増えた操作板により驚異的な機動力と操作性を確保した『暁闇』が、邪神の喉元に喰らいついた。
「『――その身に刻め!演目「疾風」!』」

 零距離で放たれたその操術に邪神は回避すら許されずに地へ叩き込まれ、猫猟兵が入れ替わるように離脱する。
「ふ、ふぃー……助かったぜ……」
「『しかし、相手はまだ健在。一筋縄じゃいかない相手って所だな……』」
 起き上がる邪神へ再び身構える猟兵達。無事に帰る為の戦いはまだ、続く……

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

江戸川・律
「SIRD」の一員として参加
◆SPD使用
◆特技 罠使い・戦闘知識・破魔・早業・高速詠唱・念動力・誘導弾

姿を現した『牙で喰らうもの』を睨みつけながら
信頼できる仲間たちに目配せを行います

まず援護
足止めの為に
「レプリカクラフト」で「強固な檻」を作成
コイツ相手ではそこまで時間を稼げないのを理解しているので

直ぐに次手

「飛べない鳥の王様」を使用
王冠を頭に乗せた3m強の巨大なペンギンを呼び出し
協力を仰ぎます

そんなに食べたいなら腹いっぱい食わせてやる
くらえ「躯の海」でしっかり味わえ!!

王様にサポートして貰いながら
今自分が扱える最大質量の「破魔を刻んだ巨大な封印石」を作成
念動力と誘導弾を併用して叩きつけます


満月・双葉
ユーベルコード冥界の女王の怒りを前に使い相手を動揺させた後、お姉ちゃん…『力を貸して』
借用されたらタチ悪いので防御されないタイミングで

地形の把握、死角利用を心掛け、連携重視
攪乱により隙を作らせ戦闘を有利に
目的の為に手段を選ばぬのはママからの遺伝…忌々しい
第六感や野生の勘を使い攻撃を見切り、見切れぬものはオーラ防御や盾受けで受ける
ダメージは激痛耐性で耐える

多彩なのはパパ譲り
パパ直筆の御札は恐怖を与える呪詛や催眠術
桜姫による生命力吸収攻撃から大鎌に変形させ、衝撃波による薙ぎ払い吹き飛ばす2回攻撃
大根による串刺し
薔薇の涙を投擲
スナイパーを利用しお兄ちゃんの銃で零距離攻撃
技能フル活用です


灯璃・ファルシュピーゲル
SIRD所属として参加
同所属員とは緊密に連携

まずは動き回りつつの牽制射撃し
味方前衛と協力して誰か一人に敵の狙いが
集中しないよう確実にダメージを増やすよう戦闘

誰かに巨大な口を作って襲い掛かかり他方向への
注意が逸れたら、その隙をついて狼をユーベルコードで呼び出し
「スナイパー」の経験を活かし脚部の腱・膝関節狙いで
襲い絡みつかせ転倒での行動阻害を狙い

隙があまり伺えない時は牽制射撃続行しつつ、
供物を食べようと口を開けた場合は射撃を
舌狙いで叩き込み妨害を狙う

「・・・貴方にはこちら(弾)をたっぷりご馳走してあげますよ」

動きが鈍り防御もおぼつかなくなってきたら
コード積極使用、味方と連携して飽和攻撃で制圧します


ネリッサ・ハーディ
間に合いませんでしたか・・・とはいえ、具現化してしまった以上、倒すしかありません。
幸い、まだ完全体ではない模様ですから、倒せるチャンスは十分あります。これ以上被害を拡大させない為にも、確実に仕留めましょう。

味方が攻撃するタイミング、もしくは敵の攻撃が来そうなタイミングを見計らって射撃を行い支援。
その合間に、相手が恐怖の感情を抱かせる事ができたら、邪悪なる黄衣の王を召喚。
邪神に対抗するには、こちらも邪神を用いるのが一番有効ですから。
もし儀式場が室内だったら、黄衣の王の触手を絡ませ、そのまま外へ引きずりだします。

※アドリブ歓迎


エメラ・アーヴェスピア
SIRDの一員よ
…いつ見てもUDCの奴はキツイわね…
だけどまぁ、受けたお仕事は最後までしっかりと、ね

とりあえず私は後衛から攻撃を重視してダメージを稼ぐのと無理やり隙を作る事を狙ってみましょう
そんなに食べたいのなら私が食べさせてあげるわよ
狙いは口の中、砲弾を入れられる隙ができるまではマスケットとガトリングで攻撃、行けそうならUCを叩き込むわ
…どうかしら?私特製の「グレネード」の味は?   …『戦陣穿つは我が砲雷』!
(失敗した場合・「あら残念」)

この一撃が、さらなる大きな一撃を呼ぶ隙となる事を祈るわ
さぁ、これ以上の犠牲を止めるため、頑張りましょう


寺内・美月
共同参加【SIRD】
・『完全管制制圧射撃』にて口などの柔らかい部分を集中攻撃。
・状況によっては近接戦闘に切り替え『剣刃一閃』で斬り倒す。
・味方が負傷した場合などは『SSW式治療レーザー』で治療する。
・【飽き止まぬ無限の暴食】対策のため、『供物袋』を退かして(もしくは燃やして)口の発生を阻止する。



●討ち払われる邪
「間に合いませんでしたか・・・とはいえ、具現化してしまった以上、倒すしかありません」
 ネリッサ・ハーディ(ナイフ・アンド・コーツ・f03206)はその場にある邪神を真っ直ぐに見据えつつ、なお自らに課せられた使命を反芻する。
「幸い、まだ完全体ではない模様ですから、倒せるチャンスは十分あります。これ以上被害を拡大させない為にも、確実に仕留めましょう」
「……俺に策があります。この場から邪神だけを『外』に引き摺り出せないですか」
 江戸川・律(摩天楼の探求者・f03475)は、継続してこの場にいる【特務情報調査局】の面々を見遣りつつ、この室内では自らの策を実行出来ない事も告げる。
「室内なら外へ叩き出すまでです。その為に僕らが居るのでしょう?一人では出来なくとも皆なら可能です」
 満月・双葉(星のカケラ・f01681)はその言葉に真っ直ぐに答える。

「この世界で来たばかりで申し訳ないですが。恐怖を与えるべき貴方にも『恐怖』を与えましょう」
「――死んだ方が、マシ?」
 フードの下より見下すような魔眼の視線が邪神に与えられる。本来ならば直視してはいけない側が逆転した格好となり……身体の数箇所にある『口』が小刻みに震え始める。その様子を見て局員が一斉に邪神を室外へ押し込む。
「……ああ、傷を癒やせば少しはマシになるかも知れませんね。ですが、貴方にはこちら(弾)をたっぷりご馳走してあげますよ」」
 灯璃・ファルシュピーゲル(Jagd hund der bund・f02585)が狼の群れをけしかけつつ、飽和弾幕を浴びせ、動けぬ邪神を外へ押し込む。予め開け離れた入り口へは、既にネリッサが構えており……
「――The Unspeakable One,him Who is not to be Named」
 呼応するように、黄衣の王が顕現する。この場に置いてその不定の魔王は、彼女達の強力な援軍である。
「……さぁ、貪り尽しなさい」
 室外に座した魔王の『手』が伸びる。半ば引き摺り込まれるように招かれた邪神はついに室外に投げ出され……
「よし、暫く大人しくしてて貰おうか!!」
 外へ排出された瞬間を狙い、律がレプリカクラフトの檻で捕獲する。兎達とは違い、邪神へはその場凌ぎ程度の効力しか無いのは彼も十分承知していた。信頼できる味方達が抑え込んでいる間に、記者は次の一手に移る。
「『王様ちょっと力を貸してくれ!』」
(――如何したか、我が家来よ)
 魔導書から3m近い愛らしい……愛らしい?巨大なコウテイペンギンが排出される。これ程巨大な【飛べない鳥の王様】を用いて行う策とは……
「あいつに、巨大な封印石をぶつける!!!」
(――良かろう。ならば造り上げる時間を確保せよ。我が身が王とて不可能も存在する)
 皇帝が邪神を一瞥し、必要な大きさを思案すると、律へそう答えを返した。局員達もその為へ全力の一手を繰り出し始めた。

「……いつ見てもUDCの奴はキツイわね……」
 改めて直視出来ぬ程の異形と相対しつつ、マスケットとガトリングの弾幕で押し込み続けるエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)。その様子を見て寺内・美月(地獄雨の火力調整所・f02790)も戦地でのぶっきらぼうな口調のまま声を掛ける。
「だが、私達が斃さねば被害は拡大する。気は抜くな」
「ええ、受けたお仕事は最後までしっかりと、……ね!」
「『……前方の敵に火力集中、敵の行動を封じ込め』」
 美月の武装が無数に増えつつも、二人の弾幕が檻を突破した邪神を押し込み続ける。防御不可能な程に追い込まれたその隙を駄目押しするかのように動いたのは潤沢なバリエーションの戦術で前線を支えていた満月。
「此処まで崩されれば受け切る暇も無い筈……お姉ちゃん…『力を貸して』」
 その瞬間、同じ羽根を持つ流麗な女性が現れる。その『片割れ』が奏でる音色が齎すのは癒しなどではなく……
 『護りを瓦解させる程の、狂気』。
 更なる狂乱を齎された邪神は自らの傷を癒そうとするも、狂気の中では前を向くこともままならず、局員達の弾幕の海で暴れまわる他しか無かった。

「此処まで攻めれば後は……回復させないだけです。アレは私が対処します。皆様、攻め手を絶やさず」
 猟兵達の有利に盤面が完全に傾いたのを見て、癒し手に回った美月が相手の回復手段である『供物』の対処に回る。けれども眼の前に『肉』があることは変わりないと、邪神は猟兵達へ口を増やし襲いかかる。
 なお傷を癒やさんと猟兵に向けられたその顎へ、エメラの『とっておき』が投げ込まれた。
「……どうかしら?私特製の「グレネード」の味は?少々スパイスが効きすぎているかもしれないけれど……ね!……『戦陣穿つは我が砲雷』!!」
 邪神の肉体が内側より爆ぜ、致命傷となって顕現する。その身を癒そうと『肉』を探すが、供物は既に美月に焚かれた後であり、1つも、残っていない。
「私達に気を取られすぎて、肝心の『ささげもの』の在処を見失う程でしたか。愚かですね」
 美月が既に虫の息とばかりの邪神へ見下すような視線を与えた時、
(――皆の者、下がるが良い。今よりこの者を封ずる)
 局員達が作り上げた隙が成就する。皇帝が掲げるは破魔の刻み込まれた巨大な封印石。それを見て、律が邪神を一瞥するように、最期の言葉を告げた。
「……そんなに食べたいなら腹いっぱい食わせてやる!」
 巨大な皇帝から破魔の封印石が、邪神に叩き込まれる。
「喰らえ、「躯の海」で、しっかり、味わえ!!」
(――平伏すが良い。此処は汝が在るべき世界ではないッ!!)

 ――強烈な振動と共に要石の如く叩き込まれた封印石のみが猟兵達の視界に映る。
 こうして、数多の供物を作り上げた事件の『元凶』であった邪神は、この世界から放逐されたのである。

●戻りつつある『日常』の中で
 『りゅうせい会』の事務所は程なく取り壊され、今回あった事件を隠蔽するかのように収容や記憶消去が行われた。結果として八橋先生の協力を申し出ていた団体は、『彼の態度に根負けしてこの街を去っていった』ことになった。けれども、全てが戻った訳ではなく。喪われた生命もあったのだが、そういった残酷な事実は彼らを傷付けないように、『捻じ曲げられた』。そうして歪ながらもこの街は平和すぎもしない元の街に戻ったのである。

 記憶は消去され、被害にあった不良達も元の鞘に戻りつつある。八橋先生が夜に彼らと向き合う光景も、例外なく元に戻った筈だった。だが、たった一人、不良を『止めた』少年が居るらしい。
 先生が言うに唯一改心したという、不良君は、時々うわ言のように、こう語っている、らしい。
「……あれは、夢だ。……タチの悪い、夢だ」
「けれど、俺らにも信じていい連中がダチやセンセ以外にも居るってことが解る。そんな夢だ」

 ――全てを忘れなかった事が、彼にとって不幸なのかは、誰も知らない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月23日


挿絵イラスト