#アポカリプスヘル
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荒廃した荒野を数台のトラックがのろのろと走っていた。
その先頭を走るトラックには30代ぐらいの男性達が乗っていた。
「はぁ……せっかくマーケットが開催されてたのによー、食料が殆ど手に入らねぇんだもんなー」
「仕方ねぇだろ俺達が着いた頃には殆ど交換が終わってたんだからよ……」
相棒が助手席で愚痴るのに仕方ないと返事しながらも運転している男も地平線を眺めながらため息を吐いた。
男達はとある集落で活動している奪還者だ。集落の為に危険な廃墟に赴き、食料などの生活に必要な資材を手に入れてきた。
だが、今回探索した廃墟では燃料を沢山手に入れることができたのだが、食料や衣服、毛布などの資材はあまり手に入らず……もう一度探索するぞと別の廃墟に立ち寄った、そこで偶然にも奪還者達によるマーケットが開催されていたのだが……殆どの奪還者は交換を終えて帰路についており、何とか残っていた人達と交換してもらったが、わずかに食料が増えただけでよい交換が行えないでいた。
「トラックさえちゃんと動くなら交換できたはずっすよねー、なんでうちの集落の乗り物は調子悪いのか……」
「それを言うんじゃねぇ……動くだけありがてぇだろが」
彼らの集落には、バイクや戦車など乗り物が沢山あるにはあるのだが、その殆どが探索中に調子が悪くなりどうにか集落に戻ったらそれ以降動かなくなったりなどが相次いでいた。
直してみようとも試みたりしてみたがうまく修理ができず、その結果集落の駐車スペースには何台もの乗り物が並んでいるだけだ。
今、運転しているトラックもあまりいい状態とはいえずに、何とか動いている状態である。
そんな彼らを遠くから見つめる影があった。
「チュー! ヂュヂュ!」
リーダーらしき影が合図を送るとその群れは一斉に彼らへと迫っていった。
ドン!と音共に何かが荷台に飛び乗る音がして慌てて助手席の男が荷台を見るとそこにはまんまると愛らしいが、彼ら奪還者にとっては脅威となる敵……オブリビオンが居た。
「ア、アニキ!?」
「落ち着け、武器を持て敵襲だ!!」
武器を取り慌てて外に出てその銃口をオブリビオンに向けるリーダー、他の仲間もそれぞれで応戦する。
「俺らの食料に手を出すんじゃねぇ!!」
荷台で食料を貪る獣へと銃弾を浴びせようとした時、妨害する為に他の獣が襲い掛かる。
「ヂュゥゥゥゥゥ!!!」
その愛らしい見た目とは不釣り合いな獅子の頭部が前足から生えたと思うと、オブリビオンはその前足でリーダーへと噛みつき、血を味わいながらも勢いのままリーダーを投げ飛ばしたのであった。
「アニキ大丈夫ですか!?」
「バカ、俺に構うな!! 荷物を護るだ!!」
鋭い牙によってできた噛み傷を抑えながらも、リーダーは賢明に指示を飛ばした。
自分達を信じて送り出した集落で待つ人々の為にもこの食糧をこんな獣共に渡してなるものか、その気持ちだけで劣勢でも戦い続けた。
だが……戦いを制したのはオブリビオンの方だった。
動かなくなった奪還者の亡骸をその場に放置し、オブリビオンの群れは彼らの食料を貪るのであった。
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「以上が僕が予知したアポカリプスヘルでの事件ですにゃー」
グリモアを操作しながら説明をしているのはクゥ・チコット(光風のハーピスト・f03424)であった。
「見て頂いたとおりに今回はある集落の奪還者の皆さんが荒野に住んでいるオブリビオンの群れに襲われるのですにゃ。皆さんにはこのオブリビオンの群れを排除してもらい彼らを救ってほしいのですにゃ」
集まった猟兵達にお願いしながらクゥは説明を続ける。
「今から皆さんを転送すればマーケット近くに転送できるのにゃ。なので猟兵側で彼らが欲しがっている食料などの足りない資材を集めませんかにゃ?」
もちろん他の奪還者達にとっても貴重な資材ですし、迷惑が掛からない程度で物々交換できればマーケット参加者も喜ぶだろう。
幸いな事に手で持てるぐらいの少量ならオブリビオンストームを発生させずに他の世界の物資も持ち込めそうなので、各自で集まっている奪還者が喜びそうな品物を用意すれば、微力だが他の集落への支援にも繋がるだろう。
「資材を集めた後の彼らとの合流についてですが、各地を転々としている奪還者のグループと言うことにすれば、警戒されずに一緒に合流できると思うので、あまり深くは考えなくてもいいかもですにゃ。それよりオブリビオンへの警戒の方が大事なのにゃ」
と前置きしながらオブリビオンの説明に移る。
今回のオブリビオンは様々な非合法の動物実験により肉体を改造された動物がオブリビオンとして蘇った存在だ。
群れを形成し、荒野を進む奪還者達を襲撃しては食料を奪うことを繰り返していたらしく、何としてもここで討伐しておきたい。
オブリビオンは自身に内包された他の動物の遺伝子を活性化させて身体のどこかを内包動物の頭部に変化させての生命力吸収攻撃や、装備品を固定概念に捕らわれない方法で使ったり、野生の勘を論理的に組み上げ回避力を上げたりするユーベルコードを使う。
「皆さんがオブリビオンの相手をすれば奪還者の皆さんが逃げる暇は稼げると思いますにゃー。トラックの方に敵が行かないように注意しながら戦闘よろしくお願いしますにゃ」
そう集まった猟兵に告げるとグリモアの転送能力の準備をしながらクゥは最後に一言付け足した。
「もしも、機械類を直すのに自信があったら集落にある乗り物とかを直してあげてほしいにゃー。使えるパーツを集めて直したりだけでなくこう衝撃を与えたらなんやかんやで治ったりもするかもにゃ」
45度の角度でチョップする動作をしながらクゥは皆さんにお願いした。
今後のこの集落のことを考えると移動手段の修理はきっと集落に住む人達の助けになるだろう。
「皆さんならこの予知を覆せると信じてますにゃ! 頑張ってきてくださいにゃ!」
グリモアで猟兵を転送しながらクゥは笑顔で皆さんを送り出したのであった。
高月 渚
お世話になってます。高月 渚です。
奪還者の方々が無事に集落に帰る為のお手伝いをよろしくお願いします。
『プレイグと執筆について』
参加者様のタイミングで送信していただいて大丈夫です。誰かと一緒に参加する場合は文頭にグループ名や相手のお名前とIDなどを記入後、近いタイミングで送信をお願いします。
また、途中参加なども歓迎です。お気軽にご参加お待ちしています。
執筆にはお時間を頂くことになるかもしれませんのでお急ぎの方はご注意ください。
『フラグメント』
1章:奪還者達によるマーケットの開催です。少量なら他世界の品物を持ち込むことが可能なので皆様の自由に物々交換をお願いします。
2章:集団戦です。実験動物達から奪還者の皆さんが逃げる時間を稼ぎつつ討伐をお願いします。
3章:拠点に赴いて乗り物の修理です。皆さんの自由なアイデアで修理をお願いします。
ここまで読んでいただきありがとうございます。皆様のご参加お待ちしてます。
第1章 冒険
『奪還者マーケットの掘り出し物』
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POW : 気合と大声で欲しい掘り出し物を奪還者達にアピール。時には情報入手の為の力任せな『お話』も。
SPD : 勘と速度でウィンドウショッピング。マーケットの端から端まで見て回り掘り出し物を見つける。
WIZ : 情報を制すものがマーケットを制す。主催者から掘り出し物の情報を聞き出す。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
御園・桜花
「…手に乗る程度の貴重品?オブリビオンストームを発生させるくらい大量運搬する方が得意です…」
困ったように自分の両掌眺め
「これで食料は不足ですよね…医療品か工具…?」
缶入り飴1缶
太陽電池付小型LED懐中電灯1個
手回し充電器付小型LED懐中電灯1個
十徳ナイフ1本
携帯用小型工具セット1式
を両手に積み上げ真剣に眺め
「ここまででしょうか…」
現地についたらUC「蜜蜂の召喚」使用
主催者探しつつ他の商談を蜜蜂で観察
主催者見つけたら十徳ナイフ進呈
掘出品や誰が何を求めていたか等効率の良い食料品への交換の助言求める
交換品を更に交換しなるべく多くの食料を得て、奪還者として要救助者グループへ相乗り求める方向で接触の予定
「…手に乗る程度の貴重品?オブリビオンストームを発生させるくらい大量運搬する方が得意です…」
困ったように呟きながらマーケットにやってきたのは御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)だ。
何度かオブリビオンストームが発生しても問題ない形でこの世界に物資を届けた経験のある彼女からしたら今回の様に少量の物資での支援は少しばかり困ってしまうだろう。
常に食料や物資の不足に悩まされるこの世界を救う為に大量の物資を届けたい猟兵も多いだろう……彼女もそんな一人のようだ。
沢山用意できないならせめて役立つ物を……と、考えて用意してきたのは工具や医療品などの品々だ。
いくつもの奪還者のグループで賑わうマーケットの隅にやってくると彼女はそっと手を組み、祈りと共に詠唱を始めた。
「おいで蜜蜂、花の蜜をあげましょう。私の代わりに追い駆けて、全てを見て聞いてくれるなら」
どうか探し人を見つけてと祈りながら手のひらを開くとそこには彼女の想いに応える為に現れた可愛い蜜蜂が数匹存在した。
蜜蜂達はゆっくりと飛び立つと桜花の想いに応える為マーケット会場の方々に散った。
「どうかお願いね」
蜜蜂達と五感を共有しながら桜花は自身でも交換を希望してくれそうな人達を探すのであった。
「あの、主催者様でしょうか?」
「ん? そうだが?」
蜜蜂の活躍により、今回のマーケットの主催者を見つけ出した彼女は日頃の生活で身に着けたメイドとしての所作で丁寧に挨拶をし、主催者との交渉に挑んだ。
「私、食料などを探しているのですが、こちらの品々と交換していただけそうな方々をご存じありませんか?あ、情報料としてはこちらをお受け取りください」
主催者の手を取りながら、彼女が渡したのは十徳ナイフだ。
これならコンパクトで様々な用途にも使え、奪還者としての活動でも助けになるだろうと選んだ一品である。
「こいつはありがたい。探索には持ってこいの品だな。どれ、他の品見せてみな」
受け取った十徳ナイフを嬉しそうにしまう主催者が彼女に笑いかけながら桜花の用意した品々を見極める。
「そうだな……工具セットはA地区の軍人グループの奴らが欲しがってたな、懐中電灯ならあそこの奴らと、D地区の奪還者が欲しがってたはずだ」
桜花へと情報を提供しながらメモ帳を取り出し、主催者は簡単な地図を書き記し桜花へと渡した。
「それと……こいつは俺が交換していいか? 携帯食料と水を付けるからよ」
集落の子供達にプレゼントしてやりたいんだと、笑いながら缶入り飴を指さしながら主催者はもちかけた。
「そう言うことでしたらぜひ、交換をお願いします」
子供達が喜んでくださるといいですね、と笑いかける彼女と優しいお姉さんからの贈り物だって伝えとくよと笑って返す主催者との間で交換が成立した。
手に入れた食料を大切に抱えながら彼女は地図を頼りに他の品々との交換を求めてマーケット内を移動するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ブリッツ・エレクトロダンス
「物資…物資なあ…これでいけるといいが」
キマフュでコンコンして手に入れた防寒着1着とミネラルウォーターを3本を手に、マーケットをざっくり見よう。
とりあえず直感と視力に任せて…(効率よく行きたいから、バオ肉でバーチャル俺を呼び出して人海戦術(2人)だ!)
狙い目は電子錠のかかった未開封の"箱"辺りだな。
"箱"の電子錠をハッキングしてこじ開けて、中の"オタカラ"をさらにトレードして…と行きたい。
最終目標としては銃弾だな。オブリビオンとやり合うなら、10mm弾と45口径弾が欲しい。
「物資……物資なあ……」
これでいけるといいが……とやってきたのはブリッツ・エレクトロダンス(★3:クロヒョウDJ・f01017)だ。
キマイラフューチャーにてコンコンしながら物資を集めてきた彼が狙うのは銃弾だ。
オブリビオンと戦わなければ生きていけないこの世界で武器の確保は重要になってくるだろうと彼は考えた。
これから合流する彼らには食料の方が必要かもしれないが、他の猟兵が手に入れてくれることを信じて彼はより今後を見据えた支援物資の確保を選んだようだ。
「さて、バ美肉ならぬバオ肉といくか」
広い会場を見て回るなら人海戦術が効果的だと、ブリッツそっくりなバーチャルキャラクターの分身を生み出し、持ってきた物資を分け合いそれぞれ別方向へ物資を求めて探索を開始した。
直感と視力を頼りにマーケットを歩き続けたブリッツの視界にふと怪しげな箱があった。
こいつはオタカラの気配がするとブリッツは直感的に感じとって立ち止まった。
そんな歩みを止めた彼に店主は気がついた。
「兄さん、こいつに興味あるのか?先に言っておくが、ロックがかかってて何が入っているか解らねぇぞ。俺も何度も試したがロックが強力すぎて開けられねぇ」
おかげで誰も欲しがらねぇから、こっちも困ってるだと愚痴る店主にブリッツは不敵に笑いながら言った。
「強力なロックがかかっている方が中身に期待できるな、そんなに扱いに困っているなら防寒着と交換でどうだ?」
「別に構わねぇが返品は受け付けねぇぞ」
開けれなかったからって持ってくるなよなと念を押す店主に苦笑いしながらもブリッツと店主の交換は成立した。
ブリッツは未開封の箱を抱えながら、マーケットの隅に移動し、さっそく開錠に取り掛かった。
「さて、どんなオタカラが待っているかね」
電子システムのハッキングに用いる愛用のハッキングツール・HKTL_Bre@cherを接続し手慣れた手つきで開錠を進める。
店主の言う通りこの箱の鍵は厳重にロックがかかっていたが、ブリッツの電脳魔術士として鍛え上げたハッキングスキルにかかれば、時間はかかるが開錠できる手ごたえがあった。
ピピ--っと電子音が鳴ると共にロックが外れついにブリッツはオタカラと対面を果たす。
「これは……予想以上のオタカラだな」
厳重にロックされていたその中身についてはブリッツにしか解らないが、厳重に保管されていただけあって交渉を持ち掛けるべき相手を見極めればいい値で交換してもらえる品物だったようだ。
「一旦合流して情報共有といくかね」
遠隔操作しているバーチャルアバターのブリッツと合流後、情報交換等を終えて引き続き、時間の許す限り会場内で交換を行った。
結果として彼が目標にしていた銃弾を大量に仕入れるとができたが、それには箱から手に入れたオタカラが大いに貢献したようであった。
大成功
🔵🔵🔵
櫟・陽里
宇宙製は高性能軽量小型で役に立つぜ!
持ち込めるだろう適度なサイズのクーラーバッグに栄養ゼリー飲料を詰める
オマケでソーラーパネル付きのポケットバッテリーを数個
遮熱・保温・防風に使えるアルミシートはかさばらないから荷物の隙間に入るだけ詰め込む
食糧とか服を手に入れりゃいーんだろ?
オーケー、なんとかやってみるよ
銀パウチ宇宙食で育ったから食材知識は潰滅的だし服装も無頓着
正直どれが掘り出し物か全くわかんねぇ
だからざっと見た感じ“良い乗り物”に乗ってきてる参加者に声をかける
水か服か布!という雑なオーダーで交換
そうだ!燃料もつけるからオマケしてよ
相棒バイクのタンクから抜く
大丈夫、燃料はこの後アテがあるからさ!
愛用の宇宙バイク・ライに乗ってマーケット会場の野外エリアにやってきたのは櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)だ。
「さてと、食料や服を手に入れりゃいーんだろ?」
オーケー、なんとかやってみるよと言いながら陽里はゆっくりとマーケットに集まる人達を観察した。
彼は正直に言って食料や衣服の知識に自信はないらしく、露店に並べられている品々でどれがいいのか判断がつかないでいた。
そんな彼が今回の交換を成功に導く為に考えた策はと言うと……。
「お?」
あれはいい感じだなとある参加者に目が留まった、野外ブースの中でもそこそこいい乗り物に乗ってやってきた奪還者の露店だ。
車やバイクを大切に整備しているなら、持ってきている商品も良い物がありそうだと彼は考えた。
現にざっと見た感じ品物も粗悪品が並んだりはしてないようだ。
さっそく交渉だと陽里は露店に立ち寄った。
「やぁ、いらっしゃい。兄さんは何をお求めで?」
「食料や服や布とかとにかく生活に必要な物探してるだがあるか?」
「ざっくりとした注文だな……あるにはあるがそっちの品物しだいかな」
何と交換してくれるんだい?と言う店主に陽里は持ってきた品々を提示する。
彼が今回用意したのはまず、スペースシップワールドでは馴染みの栄養価の高いゼリー飲料とそれらを保存するのに最適なクーラーボックス。
他にもソーラーパネルで充電ができるポケットバッテリーや保温・防風など用途が様々なアルミシートなどだ。
全て新品同様な品々に店主はこれは……と顔を綻ばせる。
オーバーテクノロジーが根付くこの世界でも手に入る品々ではあるが新品に近い状態での入手は荒廃した世界では難しく店主からしても交換したい品々らしい。
少し待っていてくれと店主は食料・水・毛布などを見繕い纏めていく。
「これらの品々と交換でどうだろうか?」
「んー……あのコート類とかも駄目か?」
「さすがにそれはつり合いが取れないな」
陽里が指示したのは温かそうな毛皮のコートなどだ。デザインや機能性などについてはよく解らない彼だが、ああ言ったコート類があると、暖房設備が破損してても夜などで寒い思いをしなくて良いのではと思い持ち掛けてみたのだ。
でも、これ以上は無理だと申し訳なさそうな表情を浮かべる店主へと陽里はさらに交渉を試みる。
「それならさ、燃料もつけるからオマケしてよ!」
と言いながら空の携帯タンクを借りて愛車のライから燃料を抜き始める。
「ちょっと待ちなさい、君帰りのことちゃんと考えているのかい!?」
「それなら大丈夫、この後アテがあるからさ!」
にかっと笑う陽里に本当に大丈夫なのだろうかと少し心配しながらも貴重な燃料まで提示してくれた彼に応えないのも悪いと思い、オマケとして彼の欲しがったコート類も付けてくれたのだ。
「交換してくれてありがとな! スゲー助かったよ!」
「私の方も良い物と変えてもらったよ。気を付けて帰るんだよ」
燃料のアテがあるとは聞いても本当に大丈夫なのだろうかと心配する店主に笑顔でお礼を言いながら陽里は店を後にした。
予知では合流に問題ないとの事だったが、燃料を不足していることにしたら猟兵達で集めた品々と予知の奪還者達との合流もスムーズにいくに違いないと彼は思った。
彼が足りなくなった燃料と奪還者らの欲しがる資材類との交換までもうすぐだ。
他の猟兵達と合流する為に彼は手に入れた資材をしっかりと積み込みライに乗って合流場所まで走るのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・ラーヴァ
※アドリブ・連携歓迎
奪還者さん達のお手伝いをするのー
アリスから提供できるのは労働力ねー
妹達(成虫)を並べて交渉するのよー
(色々デモンストレーションしつつ)
アリスは【足が速くて】とっても【力持ち】なのー、人や荷物の【運搬】と護衛に【トンネル掘り】等の土木作業や【暗視】での夜の見張りまで色々できるのよー
ご飯もその辺りの廃ビルを適当に【捕食】してくるからいらないのー
あとアリス達は適当に増えておくから補充も大丈夫よー
アリス達は便利だと思うけどどーかなー?
食料や日用品とアリスを交換しましょー!
これでこの世界の人達が安全になってうれしー、アリス達はこの世界で増えてうれしー、win-winの関係だよねー
鈴木・志乃
……目標は衣服、食料、毛布ね
この世界で交渉はしたことないや
ちゃんと無事に終わるといいんだけど
手に乗る程度の貴重品……
ドライフルーツとナッツの詰め合わせにしようか
栄養価の高さは言わずもがな、ナッツは塩も付いてて
塩分補給も一応できる
保存食品としても価値は高い
……この世界での評価は分かんないけどね
プラスして干し肉と完全に清潔な布
SSW製の防寒具とゴーグル(新品)を着てそれらしく【変装】
【第六感】で品物の価値を【見切り】つつ
【礼儀作法】をもって一軒一軒回りましょう
必要とあらば防寒具とゴーグルごと交渉の場に出す
私にとっては無用の長物です
それ以上に私はその衣服と毛布が必要なんです【言いくるめ】
奪還者さん達のお手伝いをするのーと元気にやってきたのはアリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)だ。
カサカサと歩きながらすれ違う人に当たらないように気を付けながらマーケット内を探索する。
そんな彼女を眺めながらあの子があっちの方に行くなら私はこっちを見て回ろうかと進行方向を変えたのは鈴木・志乃(ブラック・f12101)、彼女もまたこの場に集まった猟兵である。
この世界で交渉はしたことないな……無事に終わるといいけどと考えながら、手に入れるべき必要な資材を確認しながら周りのマーケットを物色している。
二人の交渉の様子を個別に見ていこう。
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んーどれがいいかなー?と悩みながらアリスは辺りをきょろきょろしながら進んでいた。
大きい姿をしているがまだ7歳の女の子だ、どんな品物なら奪還者さん達が喜んでくれるかなーとわくわくしながら歩くのは楽しいが、どの人なら自分と交換してもらえるだろうとちょっぴり悩んでしまう。
「お嬢ちゃんどうしたんだい?大人と離れたのかな?」
キョロキョロ何かを探すようにしているアリスを見て大人と離れてしまったのかとある店の店主が声をかけた。
「違うよアリスはお買い物にきたのー」
ギチギチと声を発しながらテレパシー能力で店主と会話しながらアリスは元気よく挨拶をした。
この優しそうな店主さんなら子供の自分とも交換してくれるかなと期待しながらだ。
「そうか、小さいのに大人のお手伝いして偉いねーお嬢ちゃんの欲しい物はここにあるかな?」
「えーとねー……うんあるよ! 食料とかが欲しいのー!」
細い手でこれとかねーそれとかねーと欲しい物資を指しながら、奪還者さんが困っててね、アリスはそれを助けるのーと店主に説明するのであった。
「アリスちゃんの欲しい物と交換してあげてもいいけど何をくれるのかな?」
と優しく目線を合わせながら語りかけてくれる店主にアリスは自分の分身とも言うべき妹達(成虫)を提示しながらアピールを始めた。
「アリス達はねーとっても速くて力持ちなのー」
だからねー荷物の運搬や護衛なども出るし、トンネルも掘れるから土木作業もできるんだよー暗い所でもよく見えるから夜の見張りも頑張るのーと幼いながら必死にアピールをした。
「そうかーでも、離れ離れになったら寂しくないかい?」
「大丈夫だよーアリス達は色々な所で増えたいし、皆が平和になったら嬉しいのー」
細い手をブンブン振りながら嬉しさをアピールするアリスに落ち着いてと優しく店主は微笑んだ。
「あ、後ねご飯の心配はないのーアリス達は勝手にその辺の廃墟を食べちゃうよ!」
数も適当に増えるから補充の心配もないのーとさらにアピールするアリスの言葉にうんうんと相槌をうちながら店主は資材を纏めてアリスへと渡した。
「それじゃあアリスちゃんの欲しい物と交換だ。働き手が欲しかったから助かるよ」
「ありがとーアリスもおじさんの役に立てて嬉しいのー」
資材を受け取りながらアリスは嬉しそうにギチギチっと鳴くのであった。
「みんな~元気でねー頑張って皆の役に立ってね!」
今日から店主の集落の仲間となった妹達に元気に別れを告げながらアリスは猟兵達の待つ集合場所へと向かうのであった。
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一方、志乃の方はと言うと一軒、一軒見て回りながら少しずつではあるが着々と必要な資材を揃えていた。
集まってはているがここら辺でもっとよりいい品々を揃えたいと思っている彼女の耳に怒声が届いた。
「そんな物と交換できるかよ! 帰れ! 帰れ!」
シッシッと手で客を追い返している如何にも偏屈そうな奪還者が店番をしている店だった。
周りの客達はこの店主相手に交渉は厳しそうだ……と避けるように通路を歩いているのだが、そんな店主の並べる品々を見た志乃の第六感はこれはいい品物ばかりだと告げた。
志乃は一呼吸をし、己の第六感を信じて偏屈店主との交渉に挑んだ。
「すみません、こちらの品々と交換していただけないでしょうか?」
「あぁ? ……その程度の品物と交換して欲しいだぁ? 冗談言うならよそで言え!」
予想通りと言えばいいのだろうか、礼儀正しい所作で挑んでみたが店主は聞く耳を持たなかった。
俺の店の品はもっと上客向きなんだよと言いたいばかりに睨みを聞かせる店主に少し屈してしまいそうになるが志乃は負けじと言葉を続けた。
「嗚呼、全く、参ったなァ。――えぇ、あまり困らせないで欲しいですネ!」
「はぁ?」
突然何言いだしているだと驚く店主だが、目の前に居る志乃は先ほどまでの志乃とは違う。
演じることに情熱をかけた彼女が編み出した、一種のスイッチとも言うべき台詞なのだから……。
「貴方様ほどの高名なお方ならこちらの用意した品々の価値を理解できると思いましたが……いや、それとも私の口からちゃんと説明できるかを試されているのですか?」
いいでしょうならばちゃんと一から十まで説明しましょうと、人が変わったように話し出した志乃に対して店主は唖然としてしまった。
「私が今回交渉の為に用意したドライフルーツとナッツですが……保存食品としての高さだけに目が行きがちですが、味と栄養価の高さも大事なポイントですね」
袋に入ったドライフルーツ&ナッツを掲げて、周りの露店や通行人にもアピールするように芝居がかった口調で志乃は言葉を紡ぐ。
「さらにナッツの方には若干の塩気もあります、これは過酷な環境下でも手軽に塩分補給ができる優れもの! そう、私の用意した品々はただの保存食にあらず、過酷な奪還に向かう者への携帯食料としても使えるのです!」
干し肉も取り出しながらほら、こちらも携帯性に優れていますとアピールしつつ、さらに! この清潔な布も探索のお供にもピッタリですと続けた。
志乃の演説に店主は押され始める……便利なのは解った。だが、うちの商品とは……。
そんな気持ちと葛藤する店主に志乃はさらに追い打ちをかける。
バサッと音が聞こえてそうな華麗な動作で変装の為に着ていた防寒具を脱ぎ去り、新品のゴーグルも添えて……店主の手に渡し、目線を合わせながら最後の一押しをした。
「私にとってこれらは無用の長物です、それ以上に私はその衣服と毛布が必要なんです」
卓越した演技、礼儀作法、人を引き付ける発声方法からなる志乃のこのユーベルコードに最善席で当てられた店主はその最後の台詞と綺麗な微笑みに完全に敗れた。
「ぜ、ぜひうちの商品と交換してください~」
心打たれた店主は必死に懇願する様に志乃へと交換を申し出るありさまだ。
そんな店主にありがとう……助かりますと王子様のように笑いかける志乃へと一部始終様子を見ていた周りの人達から拍手喝采が送られたのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『荒野に生きる実験動物たち』
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POW : トランスミューテーションDNA
自身の身体部位ひとつを【自身に内包させた他生物】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD : スーパーナチュラル・イノベーション
【自身の装備品をこれまでにない使い方】に変形し、自身の【固定概念】を代償に、自身の【装備品の得た新たな使用法に合わせた特性】を強化する。
WIZ : ロジカル・ワイルドインチュイション
【野生の勘を論理的に組み上げることにより】対象の攻撃を予想し、回避する。
イラスト:RAW
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「アニキ、俺達ついてますねーこんなに沢山の食料が手に入るなんてー」
助手席で嬉しそうに話す相棒に相槌を打ちながら奪還者のリーダーの男も上機嫌だった。
「そうだなー終わりかけのマーケットで丁度よくこちらの資材と交換してくれるなてなー」
ありがとなーと車の外に聞こえるようにリーダーは言った。
猟兵達は各々がマーケットでの交渉を終え合流後、ちょうどやってきた彼らに燃料と集めた資材の交換を持ち掛けて無事に彼らとも合流を果たした。
今は自分達は流れの奪還者達で良ければ集落まで同行したいという形で彼らと共に集落に向かっている形である。
彼ら集落の奪還者達の顔は予知で聞いていた暗い物ではなく明るく活気に満ちた笑顔であった。
これだけでも集まった猟兵達は予知を少しでも変えることができたと喜びを噛み締めたかもしれない。
だが、彼らは知っているここからが本当の悲劇を回避する勝負だと。
ドン!という音共に荷台に何かが飛び乗った音がした。
「ア、アニキ!?」
「落ち着け、武器を持て敵襲だ!!」
慌てて武器を手に取りトラックの外に出たリーダー達だが……。
「ヂュゥゥゥゥゥゥ!!!!」
そこにはリーダー達より早くに動き出した猟兵達が各々の武器を構え荷台に飛びのいたオブリビオンを討伐していた。
「あ、あんたら流れの奪還者だけあって強いだな」
猟兵達の手際の良さに関心するリーダーであったが、敵はその隙を逃さずに包囲網を築こうとしていた。
ここは任せて皆さんは集落に食料を!--と猟兵の誰かが言った。
リーダーはその言葉を聞いて、解った危なくなったらすぐに追いかけて来いよと猟兵達に言い、相棒や他の奪還者達に指示を出し集落に資材を届けることを優先した。
迅速に動いたおかげで包囲されるより前にトラックは集落に向けて走り出した。
だが、オブリビオン達はスピードの出ないトラックをまだ諦めておらず、猟兵達と戦闘しながらも狙いに向かおうとするだろう。
予知を覆す為、猟兵達とオブリビオンの攻防が今、始まろうとしていた。
鈴木・志乃
オーケーオーケー
その口ごと切ってやるから
悪いけど大人しくしててよね
【オーラ防御】展開
【第六感】で攻撃を【見切り】光の鎖で【早業武器受け】
からのUCを【念動力】操作し【カウンター】
顎を切断しちゃいます
これで噛れないねぇ
可能なら【武器改造】して自動【操縦】可能なヒーローカーで思いっきり轢くけど?(【蹂躙】)
さっきのトラックと違ってこいつはちゃんと戦闘用カスタマイズされてるからな
メンテも怠ったことないし
(破壊するまで豪快に使い潰すの間違い)
……ネズミに効くかは分からんけど
どうしようもなくやられそうになったら【全力魔法】ぶっぱなします
早く集落に戻らなきゃ
やることはいっぱいあるんだからね
トラックへと向かおうとしたオブリビオンを阻む様にヒーローカーで進行を妨げたのは鈴木・志乃(ブラック・f12101)だ。
彼女は予め武器改造の技能で自動操縦できるようにヒーローカーを改造していたおかげで車に乗りながらの戦闘を可能にしていた。
「悪いけど大人しくしててよね」
武器を構え、立ちはだかる志乃を邪魔だと睨みながらオブリビオン達も戦闘態勢に入る。
「ヂュ、チュチュ!」
お互いに合図を送り合い、オブリビオン達は志乃へと襲い掛かろうとその前足を獅子、虎、熊などの様々な動物の頭部へと変質させて襲い掛かった。
「同時攻撃はやっかいだな」
とは言いつつ涼しい顔でオーラを纏い防御力をあげる志乃はオブリビオン達の攻撃を第六感で回避しながらも向かってきた一体に蹴りを叩き込み、突き飛ばし、続くもう一体は光の鎖を用いてその虎顔の鋭い牙を受け止めた。
そして流れる動作でいつの間にかその指先には一枚のトランプが……。
「種も仕掛けもございません。そもそもこいつが魔法なんでね!」
慣れた動作でそのトランプを虎の口内に向けて投げると、トランプは瞬時に枚数を増やし、内部からオブリビオンの変質した前足を切り裂いた。
「ヂュゥゥゥゥ~~~」
「オーケーオーケーこれで噛れないねぇ」
痛みで地面に転がるオブリビオンに志乃は笑いかけながら、狙い通りに顎を……と言うより変質した頭部を破壊することに成功した。
あたりを舞うトランプを念動力で操作しながら痛みで動けないオブリビオンに狙いを定め、指をパチンっと鳴らしたのを合図にその切断力のあるトランプにて細切れにした。
絹を切る様に切り刻まれたオブリビオンは断末魔をあげることもなくその身を血だまりに変えた。
「チュー!!!!!!」
仲間をよくも!!とでも言っているのか前足を熊へと変質させていた個体と最初に蹴り飛ばされた獅子の頭部に変質させていた個体が怒りに任せて再び志乃へと襲い掛かった。
「おっと」
危ない危ないと志乃は思いながらこのまま車に乗っているとまずいと判断し、敵の攻撃が届くより前に車から飛び乗ると、流れる動作で受け身を取りながらトランプを構えた。
そんな志乃へとヂュゥゥゥゥゥゥゥっと怒りの籠った鳴き声をあげながらオブリビオン達は隙を伺っていた。
だが、そんなオブリビオンの一体に突如として悲劇が訪れる。
「ヂュゥ!?」
突如真後ろから何かが激突してきた……それは志乃が改造して自動運転モードで動いていたヒーローカーである。
衝突の勢いで勢いよく轢き飛ばされたオブリビオンを避けながら志乃は笑顔で告げるのであった。
「こいつはちゃんと戦闘用カスタマイズされてるからなメンテも怠ったことないし」
だから容赦なくお前達を轢き殺すだろうと笑って告げる志乃とそれに応えるかの如く、アクセルを全力で踏み込み自走するヒーローカーが轢き飛ばされたオブリビオンに追い討ちをかけるべく再び跳ね飛ばした。
「ヂュ……」
か細い悲鳴を上げながら何度となくヒーローカーに跳ね飛ばされては落下を繰り返す仲間の姿にもう一体はガクブルと震え……そして恐怖のあまり逃げた。
「チュチュゥゥゥ~~~~」
死にたくないと言う思いが籠った悲鳴をあげながら逃げるオブリビオンだが、その逃走を許す志乃ではない。
「やれやれ逃がすわけないだろ……」
早く集落に戻らないといけないのだから全力で行くよと……志乃は己の持ちうる全力の力で無数のトランプを生み出し、それら全てをオブリビオンに向けて放った。
「チ…………」
悲鳴をあげ終わる間もなく志乃の魔法のトランプによって細切れにされたオブリビオンの最後を確認しながら志乃はこれでひとまず大丈夫かなと安堵するのであった。
成功
🔵🔵🔴
アリス・ラーヴァ
※アドリブ・連携歓迎
でたわねー、みんなで頑張って集めた物資を狙う悪い子たちなのー
トラックを諦めていないのねー?
あまり早く走れないよーだし、アリス達はトラックを守るのー
妹たちを沢山呼んで、トラックを【ダッシュ】で【追跡】するのよー
みんなー、トラックを取り囲むように併走しながら護衛するのよー
進路に立ち塞がる『実験動物たち』は弾き飛ばしちゃえー
それから他の猟兵さんで機動力が必要な人にはアリスに【騎乗】して貰って【運搬】しましょー
『実験動物たち』が近づいたら、敵の噛み付き攻撃を甲殻で防ぎつつ逆に鋏角で噛みついちゃうんだからー
鋭い牙で【串刺し】にして【マヒ攻撃】で動きを封じたら【捕食】するのよー
ギチギチと声を発しながらオブリビオンの群れを見るのはアリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)だ。
「でたわねー、みんなで頑張って集めた物資を狙う悪い子たちなのー」
プンプンとオブリビオン達にテレパシーで怒るのであった。
あの物資はみんなで奪還者さんの為に集めたのーだから狙っちゃ駄目なのーと怒るのだが、オブリビオン達は聞く耳持たずトラック目指して駆けるのであった。
「もー諦めてくれないのねーだったらアリス達も頑張ってトラック守るのだからー」
細い手足をぶんぶんしているアリスの周りにはいつの間にか妹達の姿があった。
「ギチギチギチギチ~♪(みんな~全速前進よ~♪)」
アリスの号令と共に妹達はその身を増やしながら猛スピードでトラックを追いかける実験動物の群れへ向かって走り出す。
「チュ!? チュチュッチュチュ!!」
アリス達の接近に気がついた個体が危険を伝えて慌てて避けよう群れを幾つかに分けるが、分かれた分だけアリスの妹達も別れた。
「ヂュ……」
ある者は突き飛ばされ、ある者は妹達に群がられ小さなその牙でガブリと噛まれてはマヒ毒を流し込まれ、動けなくなりお腹を空かせた妹達の餌となった。
そうやってトラックに向かおうとしていた群れを駆除しつつ残りの妹達はトラックの護衛役として併走し、トラックの逃走の手助けを担った。
「みんなーその調子で護衛頑張ってねー」
妹達にエールを送ったアリスはよーし私もがんばるのーと実験動物達と対峙する。
「チュッチュチュ!」
実験動物達は前足や頭部を他の動物のモノへと変質させながらアリスへと一斉に襲い掛かった。
「そんなスピードじゃアリスは捉えられないのー」
カサカサカサと素早い動きでアリスは敵を翻弄しながらすれ違いざまに、自慢の前肢にてオブリビオンを両断していく。
宇宙戦艦すら軽々と切り裂くの切れ味にかかればいくら強化された実験動物と言えど絶命してしまうだろう。
「チュウ!」
アリスを倒そうとカバの頭部へと変化させた個体がアリスの体に噛みつくがその顎の力をもってしても甲殻を砕くことは敵わなかった。
噛みついてきた個体を振りほどき、逃がさないように前肢で突き刺し固定しながらアリスは無邪気に言い放つ。
「人の物をねー食べるなら自分が食べられる覚悟がないと駄目だと思うのー」
だからアリスが悪い子は食べちゃうのとその鋭い鋏角を実験動物の首筋に突き立てた。
「ヂュッ……ヂュッ……」
自身の肉体に流し込まれるマヒ毒に苦しみ全身をじたばたと動かすが……その動きはだんだんと弱くなり次第に動かなくなった。
「それじゃあいただきますなのー」
戦闘中でもちゃんと手を合わせてからアリスは毒によって動けなくなった個体を綺麗に捕食した。
「美味しかったのー食べたら元気出てきたからもっと頑張るのー」
まだまだ敵の数は多いがご飯を食べて元気になったアリスなら問題ないだろう。
アリスは妹達と協力しながら残りの動物達も元気いっぱいで討伐していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「このままでは置いていかれてしまいますもの」
「…この先には行かせません」
UC「精霊覚醒・桜」使用
空を飛んでトラックを追いかけた個体を優先して追跡
空から風の属性攻撃を重ねた制圧射撃で足止め
そのままLMGで倒せるなら射撃で、倒せないなら地上に降りて桜鋼扇に風の属性攻撃乗せ凪払う
トラックを追わせないことを最優先に行動する
「貴方達がオブリビオンであってもなくても。この世界で生きるために、貴方達は人を襲ったでしょう。オブリビオンであってもなくても。私は貴方達を倒したでしょう。人ばかり優先する私の行動基準はきっと歪んでいるけれど…どうか次は、手を取り合えるように」
転生願い慰めのスキル乗せ鎮魂歌を捧げる
「我は精霊、桜花精。呼び覚まされし力もて、我らが敵を討ち滅ぼさん!」
意志の力に呼応しユーベルコードにより生み出された桜吹雪が御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)の全身を包み込む。
ふわりと桜の花弁を舞わせながら桜花は地面を蹴り上げ飛翔した。
奪還者の元には行かせないと桜花の想いが強まるほどそのスピードは速まり、トラックを追いかけるオブリビオンの先頭集団に追いついた。
「…この先には行かせません」
オブリビオンへと警告を発しながら彼女は軽機関銃を手に群れへと制圧射撃を始める。
「チュッ!」
上空からの弾丸の雨にオブリビオン達はたまらずその歩みを止める……その隙を逃さずに彼女はその銃弾で彼らを射殺していく。
きっと彼らも生きる為に必死なだけかもしれない……それはオブリビオンで無くても彼らは物資を狙ったのでしょう……だけど、例え貴方達がオブリビオンで無くてもきっと私は倒していた……。
人間を優先する私の行動はきっと歪んでいるけど……ごめんなさい。
懸命に生きているだけの彼らを殺すことに少しばかり思うことがある彼女だが、せめて安らかに眠ってほしい願いから、その銃弾はオブリビオンの急所をしっかり捕えていた。
「チュチュチュッチュー!」
仲間が殺されていく中、こんな所で負けない絶対にお前を倒して食料を手に入れると仲間と協力して桜花に向かって飛び掛かった個体が現れた。
「っ!?」
己の頭部をワニの頭部に変え決死の噛みつき攻撃をお見舞いしようとした個体の攻撃を間一髪の所で避けた桜花だが、その避ける時にオブリビオンと目が合った。
その目はまるでただ、自分達は生きる為にしているだけだ……こんな体にした人間を襲って何が悪いとでも言いたげな悲しい気持ちが伝わってくるそんな瞳をしていた。
桜花はその目を見て少しばかり表情を曇らせるが、それは一瞬ですぐに気持ちを切り替えながら、地面へと降り立った。
「貴方達の想い、確かに受け取りました。」
悲しい過去を持つ彼らをこれ以上苦しめたくないと願う彼女は武器を桜の花弁をあしらった桜鋼扇に持ち替えながら術具としてその鉄扇に風の力を籠め始める。
「チュ!!!!!!!」
何をするつもりか知らないがさせるかとオブリビオン達は各々に変質させたその動物の牙で桜花を噛み殺そうと迫った。
「この一撃で……どうか苦しまずに……」
想いに応える要に彼女の全身を包む桜吹雪がより一層その勢いを強めながら桜鋼扇に込められた風の魔力を強めていく。
最大限に高められたその魔力を解き放つべく桜花は優しく彼らを扇いだ。
そのゆったりとした動作から想像でないほどの威力を持った突風がオブリビオン達を薙ぎ払った。
桜吹雪の混ざったその突風は見えない風の刃となって悲しきオブリビオン達の肉体を切り裂きその命に終わりを与えていく。
突風が止み、辺りには桜の花弁の中で永遠の眠りについたオブリビオン達が居た。
「…どうか次は、手を取り合えるように」
この世界でも転生の力が働くかは解らないが、彼らの次が幸せである様にと願い桜花は祈りと共に鎮魂歌を捧げる。
優しい風が吹き桜の花弁が空へと昇っていく。
まるで……オブリビオン達の魂が天国に向かって逝くかのようだった……。
大成功
🔵🔵🔵
櫟・陽里
燃料が手に入って助かったわー!
心置きなく暴れられるってもんだ
なっ、相棒!
思いっきりアクセル開けて荒野を駆けまわる
この仕事が終われば、乗り物がたくさんある集落だってさ!
ワクワクを隠せないハイテンション
さっさと仕事を終わらせようぜ!
相棒バイクと一心同体の華麗なライディングを披露
機動力を活かして奪還者のトラックを護衛したり
敵の動きをけん制したり仲間を庇いに駆け込んだり臨機応変に
いい感じにトラックが離れたら
心躍る咆哮を発動!
動物たちにこのハイテクエンジンの良さは分かんないだろうなー残念だなー
あとは単純、猛スピードで体当たり
ジャンプ台になる地形があれば上空から質量アタック
操縦しか取り柄がないからね
「心置きなく暴れられるってもんだ! なっ、相棒!」
と愛車の一輪宇宙バイクのライに語り掛けるのは櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)である。
奪還者達と合流時に猟兵達の集めた資材と燃料を交換してもらったことでライの燃料も復活し絶好調であった。
アクセルを踏みしめながら荒野を駆ける陽里の心は浮足立っていた。
この仕事が終われば、乗り物がたくさんある集落だってさ!くーどんな乗り物があるだろうか……道中の間に奪還者達にも聞いたりで彼の頭の中にはそれらを拝むのが楽しみで仕方ない、心なしか先ほどからテンションも高かったりする。
さっさと仕事を終わらせようぜ! と少しばかり浮き立つ心は抑えて未だに諦めずに進行するオブリビオン達の元に向かってライを走らせた。
「わかる奴にはわかるだろ! (騒音ではない、断じて!)」
と拳をあげながら轟くエンジン音にオブリビオン達の歩みが遅くなり、何匹かはチュー……と耳を抑えたりした。
「動物たちにこのハイテクエンジンの良さは分かんないだろうなー残念だなー」
とってもイカした音なのに勿体ないと思いながら陽里は地形をうまく利用し、ライと共に上空へとジャンプしその勢いのまま立ち止まったオブリビオン目掛けて突撃し、オブリビオンの一体は重さによってぺちゃんこになってしまう。
「チューチュチュチュッチュ!!!!!」
そんなうるさい音なんかイカしてない、理解できないと文句を言いながら、タワシに鎖を付けて即席のモーニングスターとした固定概念に捕らわれない武器を巧みに操りオブリビオンはエンジン音を止めようとライ目掛けて攻撃した。
「そんな鈍い攻撃が当たるかよ」
とライを走らせ巧みなドライビングテクニックで回避しながらも、ブラシを二つ繋げて作ったヌンチャクで攻撃してこようとした個体を跳ね飛ばしたりと攻防一体の攻撃を仕掛けた。
「ほらほらどうした!! 攻撃の手が止まっているぞ!」
エンジン音が嫌すぎて耳を抑えている個体にもアサルトウエポンのPPtoWinの銃撃を浴びせながら陽里の動きは止まることを知らない。
「チュー……チュー……」
エンジン音のうるささに本来のスピードや連携をうまく取れないオブリビオン達はまた一体、一体と討ち取られて行きどんどん数を減らしていった。
もう戦ってられないと涙を浮かべながら逃げだす個体を、逃がすかよ! とさらに心をくすぐるエンジン音を轟かし、一心同体のライディングで突撃をかました。
「チュ……」
か細い声を上げながらオブリビオンは地面へと横たわりその命を終えた。
陽里はその様子を確かめ、自分の周りに生きたオブリビオンが居なくなったのを確認すると、これで集落で乗り物を楽しめるぞーとこれから待つ喜びに白い歯をむき出しにしながら満面の笑みを浮かべるのであった。
成功
🔵🔵🔴
紫野崎・結名(サポート)
音は、こころ。こころは、ちから。
今はたぶん、この音が合ってる…と思うから
音によるサポート、妨害、撹乱が好み
攻撃や運動は苦手、特に腕力はほとんど無いです
なので、キーボードも肩にかけます
ピンチは黒い天使、歩くのはセブンリーグブーツ、Float on soundをふわっと浮かべてキーボードを演奏
キーボードはスマホとつないで音源を自由に設定変更できるよ
動物の鳴き声にしたり、管楽器の音にしたり、弦楽器の音にしたり
食は細くてすぐお腹いっぱい
そして人見知り気味
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」
猟兵として皆を手伝う役割は理解してるが、基本的に楽しそう、面白そうで物事を判断し行動する
神出鬼没に出現し、気まぐれにアチコチ歩き回り、笑顔で爪を振るう
基本的に巨体を活かした力任せな戦闘スタイル
より細かく言えば、野生の勘等でその場その場の『強み』を感じ取り、適切に対処しつつ自分の『強み』を押し付けていく戦い方
主な攻撃は身体を巨大化させた上での怪力の発揮や、鋭い爪での引き裂き
理力の扱いも得意で、体表で自生する植物を操り、或いは自在に生やし、防御や隠密に罠等サポートを行わせる
本人自体も植物としての性質を強く持つ
「こんなに沢山居るなんて戦いがいがありそー」
楽しそうに目をキラキラさせながらオブリビオン達の進路を阻むのはアウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)だ。
猟兵として人々を助けることは理解している彼女だが、基本は楽しそう面白そうで行動している彼女である。
今回のオブリビオンの軍勢との戦いは彼女からしたらその数を薙ぎ払うのがすごく楽しそうに感じたらしい。
そんな彼女の傍らにはもう一人猟兵が、はぁはぁと少しばかり息を切らしているのは紫野崎・結名(歪な純白・f19420)、運動が不得手な結名は頑張ってオブリビオンの軍勢の前まで来たが少し息が乱れてしまっていた。
そんな結名に大丈夫ー? とアウルは投げかけるが、だ、大丈夫です! と結名はキーボードを肩にかけなおし、サポートは任せてくださいと言った。
人見知りな結名は話しかけられて少しばかり緊張したが、しっかりしないとと気を引き締めて緊張を抑え込みオブリビオンを見据えた。
「それならいつもより楽しく戦えそー」
とよりワクワクしながらアウルもオブリビオン達に向き直り、そして息を吸い込むとユーベルコードの力を解放した。
「ふぅーーー」
アウルの吐く息は神秘の力を秘めた霧の吐息となり、群れへと迫る。
「チューチュー」
オブリビオン達は合図を送ると、その霧の吐息を回避する、避けられた吐息はその神秘の力でアウルの住居である高き森へと荒野を作り替えていく。
「あは! これを避けるだー」
なら、連続でやったら避けれる? と、さらに息を吹きかけていくが、オブリビオン達は野生の感をどんどん論理的に構築していきその統率の取れた動きでそれらを避ける。
そんなオブリビオン達の脅威の回避術に少しばかり苦戦してしまっているアウルの耳に綺麗な旋律が届いた。
「なんとなくだけど…今必要な『音』はコレだと思う…」
と小さい声で呟きながらショルダーキーボードを演奏し、その曲を5つの浮遊型小型スピカーであるFloat on soundで拡張しながら、結名はアウルの力を強化する為の想いを込めた演奏を届けた。
「んっこれなら!」
漲ってくる力を感じながらアウルは深呼吸をし、強化された吐息を辺り一面に向けて放った。
「チュ!」
戦場の一部を覆いつくすその霧の吐息はオブリビオン達の一部の予想を超える勢いだった為、何匹かの個体はその一息によって命を奪われた。
だが、全ての個体を倒したわけではない……高き森へと変わり果てた戦場内にチュ、チュチュっと合図を送るオブリビオン達の声が響いた。
「森の中での戦いなら得意だよ!」
と自分の得意なフィールドへと作り替えたことによりその戦闘力を高めたアウルは生い茂る木々を利用しながら森の奥へと獲物を狩りに行った。
結名の方は敵が鳴き声で連携をとっているなら……と考えがあるらしくFloat on soundを森の奥に散り散りに放ちながら、スマートフォンをショルダーキーボードに接続し、アプリにて音源の設定を調節しはじめた。
「チュチュ、ヂュ!」
散り散りになりながらもオブリビオン達は合図を送りながら深い森の中を進軍していた。
敵は強大な力を持っているがうまく避ければトラックに追いつけると彼らは考えており、慎重に警戒しながら進んでいた。
常に野生の感を組み立ててあらゆる不測の事態に備えている彼らの元にチュチュチュと、止まれの合図が届いた。
「チュ?」
不思議に思いながら仲間の合図にしたがい、進行を止めた彼らだが……そこに予想外の脅威がやってきた。
「見つけたー」
木々に溶け込む様に気配を消して現れたのはこの森の主であるアウルであった。
傍らにはアウルの最初の友達だという人形兵器であるエンキドゥがその身を無数の赤き槍へと変えて、オブリビオン達へと放っていた。
「チュチュ!?」
なぜと言いながらオブリビオン達は次々に串刺しになるか、アウルの鋭い爪で引き裂かれていた。
どちらに逃げようと悩む個体にチュっとこっちだよと投げかける鳴き声もするのだが、その声に従ったオブリビオンはアウルの体表に自生する蔓植物に絡めとられたうえで殺された。
何が起こっているか変わらない、死にゆくオブリビオンの瞳に茂みの奥で隠れるように浮遊している結名のFloat on soundが見えた。
Float on soundからはチュ、チュっと彼らオブリビオンを騙すべく鳴き声が聞こえていた。
「えと、今はこの音かな?」
場面は結名の元に戻り、彼女は森の息吹と聞こえてくるオブリビオンの鳴き声を聞きながらキーボードを弾いた。
これが結名の考えたサポート方法であった。音による妨害、撹乱を好み、かつその場その場で必要な音を選び取ることができる天性の才能を持つ彼女だからこそ言葉は解らなくても正確にオブリビオン達には通じる音を選び取り彼らの指揮系統を狂わせることができたのである。
Float on soundをそれぞれの群れの元に向かわせながら彼女は必要な音を弾く……それらはオブリビオン達を惑わし、この森の中から出られないようにしていた。
再びアウルとオブリビオンの群れが衝突した音が結名の元に届いた。
彼女はうまくサポートできていると実感しながら他のオブリビオンを惑わせるのであった……。
こうして二人の見事な連携により、オブリビオンの群れは高き森から抜けだすこともかなわずアウルと結名によって討伐されたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 日常
『世紀末的リペア&レストア!』
|
POW : まだいける! 右斜め45の角度で叩いて復活させる
SPD : 新品同様! 乗り物の構造を正確に把握し、損壊前と遜色のない状態まで修復する
WIZ : むしろ原型なんか残さん!! 壊れた乗り物に徹底的な魔改造を施しレストアする
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
オブリビオンの群れを無事に討伐した猟兵達は奪還者達が待つ集落へと訪れていた。
「お、無事に戻ってきたか! ありがとよおかげで集落まで戻ってこれたぜ」
無事に資材を持ってこれたのはあんた達のおかげだとリーダーは猟兵達に笑いかけながら、皆を迎え入れてくれた。
今、この場で彼が笑っているのはあり得なかったことだ、猟兵達は無事に悲劇の予知を打ち砕くことができたのだ。
「アニキーやっぱしこいつもダメになってますー……。」
と落ち込んだ口調でやってきたのはリーダーの相棒の奪還者だ。
「また、壊れたのかよ……たく運転が荒いわけでもねぇのに……。」
はぁ……とリーダーの口からため息が漏れる。
どうやら先ほどまで乗っていたトラックも壊れてしまったようだ。
次からどうやって探索に行こうかと悩む彼らに猟兵達は自分達にまかせてくれ告げると、この集落の駐車ペースへと赴いた。
「直せるって言うのか? 俺らも試したけどうまくいかなかったが……」
心配そうに告げるリーダーに試してみないとわからないよと、猟兵達はどう修理しようかと考え始める。
駐車スペースには車やバイク、それから戦車と色々な壊れた乗り物が並んでいる。
使えるパーツを集めて直すもよし、改造するのもよし自由な発想で修理をしてみよう。
使える乗り物が増えればこの集落の今後の活動の手助けにもなる……猟兵達は思い思いの手法で修理に取り掛かるのであった。
アリス・ラーヴァ
※アドリブ・連携歓迎
わー、壊れた乗り物でいっぱいなのー
これを動くよーにしたらいいのねー?
どーせ壊れているならアリス達のお家(巣)にするのー
うーん、このおーきな戦車なんていーかなー?
(『アリス』の幼い妹(幼虫)を呼び出して)
みんなー、戦車に寄生して住み易いよーにリフォームするのよー
いらない部品は外してポイポイー
中に棲んでいる幼虫達が手動【怪力・団体行動】で動かすのー
ちょっとヌラヌラした蠢く肉腫に覆われているけど害はないからへーきへーき
【継戦能力】で無尽蔵に動いて大砲からは幼虫達がゾロゾロ飛び出して敵を【捕食】するのよー
ハンドルと音声指示で動くから一人でも動かせるわー
うん!我ながら完璧なお仕事ねー
鈴木・志乃
普通の車は得意じゃないんだよね。
私はメカニックからっきし。ここは他の人に任せよう
これだけ車があるんだから、旧文明の遺産的な車ない?
世界滅亡直前のなんか……コンピュータで動いてるようなやつ。
電子錠があるぐらいだから、きっとあるはず……!
UC発動
何ってハッキングするんだよ。私キマフュ民だし。
SSWの知り合いにも手ほどき受けたからね。らくしょーらくしょー。
自分で破損部位を表示出来て、周囲の地形もマッピングしちゃって、生体反応もサーチして、指定した人間しか乗れないようにして、攻撃受けたら戦闘用になって、あとは……。
車が沢山あればどこにだって行ける気がするよね
これが皆の希望になればいいな
アド連歓迎!
櫟・陽里
来た!乗り物テーマパーク!
オーケー、まずは分類しながら全体を把握しよう
サイバーアイで観察・記録
2輪、4輪、キャタピラ
偵察向き、戦闘向き、運搬向き
1台ずつエンジンの状態とかパーツの劣化具合とかで優先順をつける
他の猟兵も作業しやすくなるだろ?
さーて?まずはやっぱトラックが無いと困るよな?
奪還者達の意見を聞き直す順を決める
毎日のバイク整備とかクルマ関係のバイトのおかげで
メカニック知識はそこそこあるつもり
知識と経験を頼りに基本通りに修理してみる
優先順が低い乗り物から使えるパーツをもらってこよう
俺の武器は乗り物への愛!
真剣に、丁寧に、根気良く手直ししては磨き上げていく
夢中になりすぎて時間を忘れるよなー!
自分なりの方法で修理を進めていく猟兵達、その様子を個別に見ていこう。
●
わー、壊れた乗り物でいっぱいなのーと乗り物の数に驚いているのはアリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)だ。
車とぶつからない様に歩きながらどれを修理してみようかとキョロキョロしながら乗り物を選んでいた。
「あ、このおーきな戦車なんていーかなー?」
彼女の目に留まったのは一台の戦車だった。戦車をあらゆる方角から損傷具合を確認してみるが、外装とかは特に問題はなさそうだ。
「どーせ壊れているならアリス達のお家にするのー」
元気よくギチギチと鳴いて幼虫の姿の幼い妹達を呼び寄せるとアリスは妹達に指示を飛ばす。
「みんなー戦車に寄生して、アリス達の力で動く戦車にするのー」
だから住みやすいようにリフォームするのよーと彼女の号令を聞いて妹達は行動を開始した。
機械を動力にしているから壊れちゃうのなら人力で動かすようにしちゃえと固定概念に捕らわれないその発想は無数に増えて連携を得意とするアリス達だからこそだろう。
幼い妹達は戦車の内部に入ると、いらない機械や壊れたパーツなどを協力してポイポイと外に吐き出していく。
途中、お腹を空かした妹達がそれらのパーツを食べちゃうこともあったが、その分食べて溢れたエネルギーで増殖し労働力を高めているのだからご愛敬だろう。
そんな妹達にアリスはがんばれーとエールを送るのだ。
そしてしばらくして改造を終え、ヌメヌメとした肉腫が寄生するちょっと見た目が怖くなった戦車が完成した。
見た目はかなり怖くなってしまったが害などはまったくないのでこれなら奪還者達も安心して使えるだろう。
「みんなーちょっとだけ試運転してみようかー」
アリスの提案に妹達もギチギチと返事をすると戦車はキャタピラ音を上げながら前進した。
「わー上手に動かせているのー」
妹達の人力なのでいささかスピードなどに不安はあったが機械で動いているのと大差ない動きだ。むしろ普通の戦車より速いかもしれない。
例え動力担当の妹達が疲れちゃっても彼女らは無尽蔵に増えたりできるから交代制で動かせば問題もないだろう。
試し撃ちはさすがにできないが、主砲などの動きもばっちりだ。
こちらには新機能としてアリス達が弾丸として発射できる機能が搭載されている。
なんでも食べちゃう妹達が発射されるのだ敵は攻撃されたらたまらないし、味方からしたら弾の節約にもなっていいだろう。
アリス達の食費についてはその辺の使われてない廃墟を食べちゃうので心配なく、ここに究極のエコ戦車とも言うべき乗り物が完成した。
なお、奪還者との連携はハンドル操作だけでなく改造で取り付けた音声装置による指示で動かせるので運転が苦手な人でも簡単に動かせる親切設計である。
「うん! 我ながら完璧なお仕事ねー」
うまく直せてよかったのーと喜ぶアリスがカチカチカチーと鋏角を鳴らして笑った。こうして、新しい戦車と共にこの集落でもアリスの妹達が新しい仲間として迎えられたのであった。
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鈴木・志乃(ブラック・f12101)は駐車スペースに並ぶ乗り物を眺めながら悩んでいた。
メカニック関係はからっきしだしどうしようかと……猟兵として困っている奪還者の今後の為にどうにか直したいと思うが知識がないのにいじっても悪化させるだけではないかと……そんな不安を抱えながら自分でも直せそうな物がないかと探していた彼女の目に一台の車が目に入った。
一見するとスポーツカーっぽいそれは埃はかぶっているが他の車と違って損傷とかも無さそうでよく見るとドア部分も電子錠で開くタイプとハイテクな感じだ。
デザインもどことなく近未来的だし、なんかオーバーテクノロジーとかそっち方面の技術で動きそうなそんなスポーツカーだった。
「あの、この車はどこが壊れているのですか?」
と他の猟兵達の作業を見物したりしてた集落の奪還者に聞いてみた。
「あーその車か……それどういうわけだが動かないだよな」
最初からこの集落にあって、どうにかドアのロックは解除したが動かし方が解らなくて放置していると奪還者は語る。
そのいきさつを聞いて志乃はにんまりと笑った。
第六感が告げる、きっとこの車はコンピューターとかで動くハイテクな車だ。それなら私の得意分野だ、さっそく使えるようにしてみせようと志乃はドアを開けて運転席に座り、接続端子を探すと持ってきていたハッキングツールと接続した。
「呪詛たる御身と共に在り、その呪詛をこそ愛し添い遂げる祈願たらんと……誓約致します」
戦闘時ではないので詠唱をする必要はないかもだが、気持ちを切り替えスイッチを入れる為にユーベルコードを使う為の言葉を発する。
誓約と名付けられたそのユーベルコードを使うことで志乃の高いハッキングの技能がより高められる。
ハッキングツールの画面にはとてつもなく強固なプロテクトがかかっていることが映し出されているが、志乃は臆することはない。
なぜなら自分が育ったのはオーバーテクノロジーが根付くキマイラフューチャー! サイバーパンクな世界で暮らすうちに身に着けたハッキングスキルを駆使したらこの程度のプロテクトなんて多少時間はかかるかもだが突破できる。
さらに言うなら同じく機械文明の発達したスペースシップワールドの知人からもハッキング技術の手ほどきも受けている、こんなのらくしょーらくしょーと思いながらプロテクトの解除に取り掛かった。
そして1時間ぐらい経過した後、全てのプロテクトを破った志乃は少しばかり驚愕していた。
「この車、スパイの車だったでしょうか?」
ツールに映し出される搭載された機能をいくつかあげると、隠し武装や飛行機能、車の外見の色などを変える迷彩システム、周辺の地位をマッピングして地形表示、装甲もかなりの強度に耐えれるらしいなどなど様々な機能が搭載されていたのだ。
すごい車があったなーと驚きつつも、それらを使う為のプログラムが破損しまくっており、これじゃあ動かないわけだと納得しながら志乃は修復したり、一からプログラムを組んでこのスーパーカーを使いやすい物に修復していくのであった。
「すげーこの車こんなすごかったのか!」
修理後、集落の奪還者に試運転をしてもらい、無事に動くことを確認しながら志乃はその様子を見ていた。
彼女の改良により、依存の機能はそのままに破損部位を表示したり、その直し方を簡単に表示する機能、攻撃を受けた際自動で戦闘モードに移行し反撃する機能、生体認証で指定した人物しか乗れないなどの追加機能によりよりハイテクな車へと進化したのだ。
「沢山車があればどこにだって行けるよね」
これが集落の皆の希望になればいいなと喜ぶ奪還者の様子を見ながら志乃は優しく微笑んだ。
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来た!乗り物テーマパーク!と駐車スペースではしゃいでいるのは櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)だ。
集落にたどり着く前から楽しみにしていた彼にとって多種多様な乗り物が並ぶ光景は心がわくわくする光景だった。
他の猟兵が戦車やオーバーテクノロジーな車種を自分達なりの手法で修復をしているのを見た陽里はそれなら俺はトラックなどの運搬用の車種の修理に当たるかと決めた。
どちらもこの危険な世界を走るのに適した乗り物だ。戦闘や偵察方面に使いやすいし、なら後は一度に大量の物資を運べる車種が必要だろうと考えた。
乗り物関係の情報の集積に特化したサイバーアイ・GGサーキットを起動し、駐車スペースの車種の情報を分析し、どのような乗り物が何台あってどの様な修理が必要そうかと目視ではあるが情報を纏めていく。
これで自分に手が負え無さそうな乗り物が出てきても他の猟兵が得意分野だったら頼めたりできるだろう。
また、今はごちゃごちゃに駐車されているが後で奪還者達に種別ごとに車種を纏めたデータを渡し、それを元に駐車すれば今後の活動時に適した乗り物を選びやすくなる優れものだ。
一通り情報を纏めた後、猟兵達の修理を見守る奪還者達の意見も聞き取り、トラックの中でも優先的に直してほしい車種を絞り込んだ。
「よーし、今直してやるから待ってろよー」
GGサーキットが指し示す故障個所だと思われる部分を見ながら陽里は修理を開始する。
毎日のバイク整備やクルマ関係のバイトをしている彼は知識と経験がしっかり身についており慣れた手つきで修理を進めていく。
「あーこのパーツは完全に駄目だな」
破損していたパーツを取り外し、陽里はそのパーツに今までありがとうなと感謝を込めながら廃棄する部品類の所に置くと、優先度の低い車種から使えるパーツを取りに行く。
役目を終えた部品にも敬意を払って対応するのは陽里が本当に乗り物類が好きでたまらない証拠だろう。
真剣に、丁寧に、そして根気良く作業する彼の直向きさに奪還者達もその技術を学ぼうと見学に来たり、何か手伝えることはないかと手だけを申し出てくれた。
「ありがとう! それじゃあ……」
とその申し出に楽しそうに笑いながら奪還者へとお願いする彼の顔は作業のせいで汚れていた。
そんな汚れも気にせず……たとえ気がついても勲章だと彼なら言ったかもしれない。
「よーし、直ったー!!」
時間も忘れ作業に集中していた彼から喜びの叫びが聞こえると周りにいた人達も一緒になって喜んだ。
「これからも集落の皆の為に頑張って働いてくれよ」
トラックに手を添えながら、修理したトラックが集落の皆の為に動いている姿を想像する。
きっと沢山の物資を乗せてこいつは集落に笑顔を運んでくれるはずだと想像する陽里の顔は優しい笑顔が浮かんでいた。
「よし、次の乗り物に行くか!」
まだまだここには人の役に立ちたがっている奴らが居るだ俺が全部直してやるとでも言うように次の修理に取り掛かる。
彼の情熱なら本当に全て直してしまいそうだなと奪還者達も笑いながら陽里を手伝うのであった。
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こうして猟兵達はこの集落の乗り物を修理していったのであった。
ここで紹介したのだけでなく彼らは時に協力しながら修理に当たり、この集落の乗り物問題を解決した。
中にはどうしても直せない物もあったが、それでも十分な移動手段の確保ができた。
これでこの集落の奪還者達の今後の活動も安定するだろう、そうすれば自然と集落で暮らす人々も笑顔が増えるはずだ。
まだまだ、この世界を救う根本的な解決はできていないが猟兵達の行動によって世界はより良い方向に一歩進んだのである。
笑顔で見送る集落の人達に別れを告げながら猟兵達はそれぞれの世界へと戻っていくのであった。
成功
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