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地底湖の主

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●隠し通路
 冒険者の青年が、古文書を手に仲間を招集する。喜色を浮かべているあたり、何か良いことがあったのだろうか?
「おい、みんな聞いてくれ!」
「なんだい、リーダー。なんかいい儲け話でもあったのか?」
「ああ、実はな。この間の遺跡で見つけた資料を調べてみたところ……別の遺跡に隠し通路があることがわかったんだ!」
「お? そりゃ面白い。で、どこの遺跡なんだ?」
「ああ、『水神の庭』だ」
「えーっと、水神って名前なのに、水は一滴も見当たらない変なとこだっけか? あそこなら小さ目だし、罠さえ気をつければ大丈夫だな」
「まあな、でも隠し通路の先は未踏破だ。しっかり準備していくぞ」

 そうして旅立つ冒険者チームであったが、彼らがその遺跡から帰ってくることはなかった……。

●水神の庭
「フハハハハ!! 戦士達よ! 今こそ出番だ! 我が導きに従い災厄を打ち砕くのだ!!」
 両手を広げて哄笑を上げているのはグリモア猟兵の夢幻・天魔(千の設定を持つ男・f00720)だ。猟兵のことを戦士と呼称する厨二病の彼は、今回の事件の詳細を説明する。
「古代帝国のラビリンスの果て、秘められし地にて冒険者達が消息を絶った。俺の魔眼に映る災厄が彼らを喰らったのだ!」
 天魔の説明は独特なせいでイマイチわかりにくいため要約する。古代帝国の遺跡である迷宮に隠し通路があることが判明した。冒険者の一団がそれを調査に向かったが、一向に返ってくる様子が無いということだ。天魔の予知によれば、冒険者はオブリビオンに遭遇て全滅したという。このオブリビオンの撃破が今回の目的だ。

「ラビリンスは悪辣なる罠に満ちている。しかし、そのくらい乗り越えてこそ真の戦士たる者だろう?」
 古代帝国の遺跡は探索済みの枯れた遺跡である。しかし、トラップは復活するタイプのため、毎回攻略する必要があるということだ。トラップの内容は、落とし穴、壁の穴から放たれる矢、天井から落ちてくる岩など割とよくある種類のものが多いようだ。また、少数ではあるが弱いモンスターもでるらしい。
「秘められし扉は既に開かれている。戦士達よ! その先の未知なる地を踏破するのだ」
 隠し通路の情報は猟兵達に開示されるため、隠し通路の側索などは考える必要は無い。しかし、隠し通路の先の情報はまったくないため、十分に注意して攻略してほしい。
「戦士達よ! 未知を超え、災厄を打ち破るのだ!!」
 奇妙なポーズを取る天魔を横目に、猟兵達はアックス&ウィザーズの世界へと転移してゆくのであった。


夢幻
●マスターの夢幻です
 今回はアックス&ウィザーズの世界です。
 1章は罠を避けつつの迷宮踏破となります。オープニングに書かれている以外の種類の罠もあるでしょうから、こんな罠をこんな風に攻略するとプレイングに書いていただければ、なるべく採用したいと思います。
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第1章 冒険 『古代帝国の迷宮』

POW   :    手当たり次第に力づくで攻略する。どんな障害だろうと、力任せに攻略してしまえば問題ない。

SPD   :    罠やモンスターに警戒して進む。危険を早期発見、罠を解除したりモンスターを速やかに排除せよ。

WIZ   :    迷宮を注意深く観察して進む。人の手による罠なら、予測できるはずだ。知識はどんな場面も有効活用できる。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

マティス・ジュブワ
なるほどなぁ……未踏破の遺跡とやらか、コイツは浪漫だ行くしかあるまい
ひとまずは、罠は解除しつつ進むのがいいだろうな

落とし穴や壁の穴から飛び出す矢、なんてもんの場合は足元のスイッチとなる少し形状の変わった床を探すのが良かろう
天井から岩が落ちてきたりして、そのまま転がって来られるなんてのもあるだろうから、慎重に……ってのが一番良いだろうな
まぁ、一人で行かなきゃならない訳でもないから、少数のレギオンを伴い、慎重に行くとするか

いやほんと、落ちてくる岩とかならともかく熱湯とか降ってきて、そのまま押し流されたりしたら洒落にならん
仕掛けをひとつひとつ無効化して、慎重に今回は行くとするぜ



「なるほどなぁ……遺跡の奥には未踏破の隠し通路か」

 眼鏡をキランと光らせ、マティス・ジュブワ(マッドエレメンタラー・f05853)は遺跡の入り口に立つ。

「フフフ、コイツは浪漫だ行くしかあるまい」

 知識を求め世界を彷徨う彼にとって、未知という言葉はとても魅力的に映る。今回の未知の先には何が待っているのであろうか? それを確かめるためには、まずはこの遺跡を攻略し、隠し通路のある場所へとたどり着かねばならない。

「ひとまずは、罠は解除しつつ進むのがいいだろうな。まぁ、一人で行かなきゃならない訳でもない。こいつたちも活用していくとしようか」

 マティスは数体の機械兵器を召喚する。機械兵器を随伴させ、マティスは注意深く壁や地面を観察しながら進んでいく。

「……お、あそこの地面、ちょっと色が違うな」

 マティスは怪しい地面を見つけ、一体の機械兵器を先行させる。機械兵器が色の違う地面の場所に差し掛かるとーーー落とし穴だ! 穴に落ちた機械兵器は、穴の底に敷き詰められていた槍に串刺しになって消滅する。

「なかなか殺意の高いトラップだな。この分だと天井から落ちてくる岩とか、熱湯が降って来て押し流されるとかあってもおかしくない。そんなもの、まともに喰らったら洒落にならん。今回は一つ一つ慎重に無効化して行くとするぜ」

 未知の知識を求めるマティスは、機械兵器を有効利用しつつ、トラップを避けて遺跡の奥へと進んでいくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シャルロット・リシュフォー
はわー、遺跡の探索ですの?
奥にオブリビオンが居るなら、否やもないですの

まずは遺跡の既知部分の地図などが有れば入手しますです
罠の傾向が同じの可能性も高いですし、既知部分の情報は無駄にはなりませんですぅ

そうしたら、隠し通路の先へ向かいますね
慎重に、罠を回避しながら進みますっ
「上下左右、全部警戒しなければいけないので大変ですぅ……」
モンスターに遭遇したら、【クリスタライズ】で発見されないようにやり過ごすと共に
モンスターの移動ルートを調べて先を予測する
「当然ですけど、モンスターが踏んだ床は安全ですものね。後はどちらから来たかを考えれば……」



「はわー、遺跡の探索は大変そうですけど、奥にオブリビオンが居るなら、否やもないですの」

 この美しい世界を守るため、オブリビオンを野放しにはできない。シャルロット・リシュフォー(歌声アステリズム・f00609)はオブリビオンの脅威を防ぐため遺跡に挑む。
 彼女の手には1枚の地図があった。事前に冒険者との交渉でこの遺跡の地図を手に入れたのだ。隠し通路のことは一般には広まっていないため、冒険者も簡単に譲ってくれたのは僥倖であった。

「上下左右、全部警戒しなければいけないので大変ですぅ……」

 地図を頼りに、シャルロットは罠を警戒しつつ進んでゆく。

 そうしてシャルロットが進む先、T字路の左側の通路から、コツコツという足音が聞こえてくる。

(「モンスターですの!? ここはやりすごしますのがよさそうですっ」)

 シャルロットの宝石の体が透明になってゆく。そう、クリスタライズのユーベルコードだ。そのままシャルロットは息をひそめて、モンスターが通りすぎるのを待つ。
 左側の通路から現れたのはゴブリンだ。ゴブリンは透明化しているシャルロットに気づくことはなく、T字路を直進して通り過ぎて行った。

 「当然ですけど、モンスターが踏んだ床は安全ですものね。地図を見ると、ちょうどモンスターが歩いて行った先が隠し通路のある場所のようですのね」

 やはり地図を用意できたメリットは大きい。シャルロットはゴブリンの後をつけていき、苦せずして隠し通路のあるところまでたどり着くことができたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クラウシス・ゴドリベント
戻ってこない冒険者達は心配だが、ここで焦って自分たちが倒れては元も子もない。
【SPD】警戒しながら進もう。

心光剣を光源として使いながら【第六感】で罠の大体の場所を漠然と把握し、怪しいところにはサイコキネシスや【念動力】であえて罠を発動させよう、無論解除できるのならそのまま解除してしまうのもいいだろう。
誤って自身が罠を発動させてしまった場合も【見切り】で回避を試みよう。

意外と脳筋じゃないかって?すまない、ダンジョン攻略は初心者だからね。冒険者達の流儀というのは今回から学ばさせてもらうよ


リンタロウ・ホネハミ
ほーいほい、工兵から戦の先駆けまで、なんでもそれなりにこなせる"骨喰"リンタロウの出番なわけっすね!
オレっちが迷宮踏破をババーンっと華麗にやっちまいますからご期待くださ……
あ、真面目に普通にやれ? あーはは、ごもっともっすわ……

ま、気を取り直して【WIZ】で探索するっすよ
「だまし討ち」はオレっちも得意なんでね、罠の設置もそれなりに読めるってもんっす
あ、あったあった、見えやすいワイヤーとつや消しで目立たないワイヤーの二重ワイヤートラップ
セオリー通り過ぎて楽っすねー、ごちんなりまーすっと

そんな感じで気負いすぎず、けれど緊張感は保って隠し通路までいくっすよ!

アドリブ大歓迎



「ほーいほい、工兵から戦の先駆けまで、なんでもそれなりにこなせる"骨喰"リンタロウの出番なわけっすね!」

 リンタロウ・ホネハミ(Bones Circus・f00854)は、遺跡の探索であろうと自分に任せろと自慢気に胸を張る。

「オレっちが迷宮踏破をババーンっと華麗にやっちまいますからご期待ください!」
「冒険者達が戻って来ないという話であるし、ここで自分たちが倒れては元も子もない。もう少し慎重に行ってもいいのではないかい?」

 リンタロウを嗜めるのはクラウシス・ゴドリベント(流浪のプリンスナイト・f03839)だ。

「あーはは、ごもっともっすわ……」
「いや、そこまで気に負う必要は無い。しかし、警戒しながら進むべきだろうね」

 二人の猟兵は、罠を警戒しつつ迷宮を奥へと進んでゆく。いくらか歩くと、クラウシスは心光剣で照らした先の地面に、妙なでっぱりがあることに気づく。

「おや? アレは怪しいのではないか?」
「あー、きっとトラップっすね。 踏んだら上から何か落ちてきそうっす」
「そうか、ならば……それっ!」

 クラウシスは地面のでっぱりから十分に離れた上で、サイコキネシスでそのでっぱりを押して罠を発動させる。すると、ドォン! とでっぱりの上から大岩が落ちて来た!

「よし、これで安全に進めるな」
「意外と力づくなんすね」
「ははは、ダンジョン攻略は初心者だからね。冒険者達の流儀というのは今回から学ばさせてもらえばと思っているよ」
「なるほど。じゃあ次の罠は俺にお任せっす」

 リンタロウは、目ざとく次の罠を発見する。罠の配置もだまし討ちも騙して嵌めるという意味では同じ物、応用が効くのだ。そのトラップはワイヤートラップ。ワイヤーを切ればそこ目がけて矢が飛んでくるというものだった。

「あ、あったあった、見えやすいワイヤーとつや消しで目立たないワイヤーの二重ワイヤートラップ。セオリー通り過ぎて楽っすねー、ごちんなりまーすっと」

 リンタロウは手際よく見つけた罠を解除していく。

「なんと、二段仕掛けの罠だったんだね。勉強になるよ」
「へへへっ。まあこんなところっすよ」

 そうして二人は分担して罠に対処しつつ、迷宮の奥へと進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

黒川・闇慈
「迷宮の罠ですか……古今東西のお約束ですねえ……クックック」

【行動】
罠の対象は人間でしょう。では人間でないものが罠にかかるとどうなるのでしょうねえ。
呪詛の技能を活用してリザレクトオブリビオンを使用します。
死霊騎士を先行させて、私の前を歩かせましょう。罠にかからなければよし、罠にかかってもまた召喚すればいいのです。
死霊蛇竜は私の側で護衛役です。何がしかが飛んできたり落ちてきたりしたら守ってもらいましょうか。
この布陣で迷宮を進んでみましょう。

「全く、こういうのはアクション映画のやたらタフな考古学者にでもお任せしたいものですねえ……」



 迷宮の入り口にまた一人、今度は怪しげな黒ずくめの男がその奥へと入っていく。

「迷宮の罠ですか……古今東西のお約束ですねえ……クックック」

 黒川・闇慈(魔術の探求者・f00672)は含み笑いをを浮かべつつ、リザレクト・オブリビオンのユーベルコードを使用し、2体の死霊を召喚する。

「罠の標的は人間でしょうか? では人間でないものが罠にかかるとどうなるのでしょうねえ」

 闇慈は死霊騎士を先行させて迷宮を進む。人間を目標とした罠に死霊騎士がかからなければよし。もしかかったとしても、罠が判明するのでそれはそれで有益だ。もう一体の死霊蛇竜は自分に常に随伴させての護衛役だ。闇慈が傷つけば2体の死霊は消えてしまうため、守りは何より重要だ。

 いくらか迷宮の奥へと進んだところで、カチリ、とういう音が聞こえたかと思うと、左右の壁から大量の矢が発射された! 死霊騎士が何かスイッチを踏んづけてしまったようだ。哀れ、死霊騎士には大量の矢が突き刺さり、そのまま消滅していった。

「おやおや。人間と同じように足があってはダメですか」

 闇慈は再度死霊騎士を召喚する。使い捨てのようだが、何度でも召喚できることであるし、有効に活用すればよいだろう。

 「全く、こういうのはアクション映画のやたらタフな考古学者にでもお任せしたいものですねえ……」

 愚痴を漏らしつつも、2体の死霊を使役する闇慈は迷宮を進み、隠し通路のある迷宮の奥へとたどり着いたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『噂の鍾乳洞』

POW   :    トラップなどは力づくで進む

SPD   :    トラップなどにかかる前に素早く進む

WIZ   :    トラップなどに気を付けつつ進む

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 隠し通路のある遺跡の奥へとたどり着いた猟兵達は、グリモア猟兵から聞いていた手段で仕掛けを操作する。すると、遺跡の一角がスライドして道が開いた! これが聞いていた隠し通路なのだろう。
 そして、隠し通路の先へと進む猟兵達を待ち受けていたのは、ぶら下がる鍾乳石に地面から伸びる石筍。そう、隠し通路によって、遺跡は鍾乳洞へと繋がっていたのだ!
 先ほどの人工の遺跡とは違い、今度は自然洞窟だ。侵入者を倒すために作られたトラップは無いのだが、その地形は天然のトラップになっている。滑りやすい足元、高低差のある通路、鍾乳石が降ってくることもあるだろうし、一部は水没してしているところもあるようだ。これまでの遺跡とは、また違った攻略法が必要となるだろう。

 猟兵達はオブリビオンの姿を探し、鍾乳洞を奥へ、奥へと進んでいくのであった。
照崎・舞雪
スカイドルフィンを召喚し、それに乗って鍾乳洞を進んでいく
足元が滑りやすいとか、高低差とか、そういうのは空を飛べば無問題なのです、とばかりに

「天然の綺麗な鍾乳洞って、もう観光名所みたいなものですよね」
「特等席で楽しませてもらうのです」
鍾乳石に触れられるほどの高さを飛んでいるので
よく観察し落ちそうなものからは離れておく


黒川・闇慈
「鍾乳洞ですか……こんな風に隠されていては観光客も寄り付きませんねえ」

【行動】
足元は注意して歩く以外ありません。肉眼では細かく眼の届かない天井の鍾乳石の方を重点的に注意しましょうか。
影の追跡者を召喚し、天井近くの鍾乳石に向かわせます。ヒビや亀裂が入っていないか確認しつつ進みましょう。怪しい鍾乳石の下は通らないようにしませんとねえ。

「さてさて、最奥に何が待っているのか。お楽しみですねえ……クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎です】


クラウシス・ゴドリベント
さて、ここまでくれば悪意のあるトラップはないようだけど、鍾乳石の落下によって道が塞がれてしまっては面倒だ。
一気に駆け抜けてしまおう。

心光剣の光源で進み、第六感で落下する可能性のある鍾乳石を見定め、小さいものはオーラ防御をしながら、大きいものは崩落する前にダッシュで駆け抜ける。高低差のある場所や水没した場所ではサイコキネシスと念動力で石や岩などを浮かせ、足場にして進む。
万が一第六感で崩落を察知できなかった場合は早業、見切り、カウンター、二回攻撃などの技術を用いて鍾乳石を切断する。

アドリブ歓迎



「隠し通路の先には鍾乳洞ですか……」
「ああ、ここまでくれば悪意のあるトラップはないようだね」

 闇慈とクラウシスは隠し通路を抜け、鍾乳洞へと辿り着いた。

「しかし、鍾乳石の落下などはあるかもしれないね。それで道が塞がれてしまっては面倒だ」
「では、私の影の追跡者でそちらは確認しつつ進みましょう」

 闇慈は影の追跡者を召喚し、天井近くの鍾乳石に向かわせる。そのまま闇慈は追跡者との視覚の共有を利用し、ヒビや亀裂などがないかを注意深く確認し、危険な鍾乳石を判断していく。

「あの左の大きな鍾乳石は少々危なそうですね。右の方から行きましょうか」
「助かるよ。なかなか便利な技を持っているんだね」

 そうして二人はクラウシスの心光剣の光源を頼りに、闇慈が鍾乳石の落下に
気をつけつつ鍾乳洞を進んでいった。
 いくらか進んだところで、難所へと差し掛かかった。通路が下方に傾斜しているせいか、通路が前方10メートル程度にわたって水没してしまっているのだ。

「ふむ。ここは私に任せてもらおうか」

 クラウシスはサイコキネシスを用いて周囲に転がっている岩を浮かせ、水没した通路に飛び石のように道を作っていく。澄んだ水なので泳いでいくこともできただろうが、できれば濡れたくはない。
 そうして水没した通路で道を作るクラウシスたちの背後に、後続の猟兵が追いついてきたようだ。気配を感じて振り向いた二人が見た物はーーーイルカ?

 「足元が滑りやすいとか、高低差とか、そういうのは空を飛べば無問題なのですよ」

 よく見れば、そのイルカの上には一人の少女が座っていた。そう、このイルカは照崎・舞雪(未来照らし舞う雪の明かり・f05079)がユーベルコードで召喚したものであったのだ。舞雪は空を海のように泳ぐイルカに乗って、鍾乳洞を進んできたのであった。

「こんにちはですよ。天然の綺麗な鍾乳洞って、もう観光名所みたいなものですよね」
「綺麗ではありますが、こんな風に隠されていては観光客も寄り付きませんねえ」

 舞雪は挨拶しつつ、呑気に鍾乳洞の感想を話題にする。確かに言う通り綺麗な場所ではあるが、遺跡を越えてこなければならない以上、観光名所というにはいささか厳しい。

「それでは、お先に失礼するのですよ~」

 空飛ぶイルカに乗った舞雪は水没した通路も何のその、2人を追い抜いて先へと進んでいく。

「あのような手段もあるのだね。……よっと、さて、これで道の完成だ」

 舞雪に感心しつつも作業を進めていたクラウシスによって、水没した通路を通る飛び石の道が完成した。
 クラウシスと闇慈は気をつけながら飛び石を渡り、水没した通路の先へと辿り着いた。

「さてさて、最奥に何が待っているのか。お楽しみですねえ……クックック」

 怪しげな含み笑いを浮かべる闇慈。二人はさらに奥へと進んでいくのであった。

 その少し先、空を飛んで先行する舞雪はと言えば……

 「特等席で楽しませてもらうのです」

 様々な形の石筍や、不思議な形の鍾乳石など、鍾乳洞の景色を楽しみながら、観光気分で空を飛んで鍾乳洞の終点へと辿り着くのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

シャルロット・リシュフォー
天然の鍾乳石なら鉱物の仲間ですね!
……いえ、別にクリスタリアンが天然石と特別相性が良いという話はないのですけど

【歌唱】で音の反響による地形探査を行って、安全なルートを計算するですぅ
悪意を持って作られた地形でないなら、慎重に進めば大丈夫ですっ
もし怪我をしてしまった人が出たら【シンフォニック・キュア】で手当します!
「大丈夫です?シャルに任せてくださいですっ」

その他、複数の猟兵さんが力を合わせるならシャルも協力しますのですの
音響探査の情報は教えられますし
ロープを張ったりするのだって人手が多いほうが良いと思うです


マティス・ジュブワ
こーきたか
いやはや予想GUYっつーか、確かにこういう可能性もある、か
オブリビオンが骸の海から産まれた過去の存在、って事はそれが影響してるんかね?
関係ない? かもしれん

天然自然の迷宮となると、まず必要なのはマッピングだな
電脳ゴーグルを利用してマップを作っていく
既に犠牲になった冒険者チームも居るって話だし、遺骸か駄目でも遺品位は持って返ってやりたいから、その位置も探るべくゆっくり綿密にやっていこう
危なそうな箇所はレギオンを先行させて安全の確保
水没箇所とか特に、潜らせて危険が有るかを確認させる
とにかくさっき以上に慎重に
……それこそ、既に犠牲は出ている訳だからな
安全の確保にもっとも気をつけるとしよう



「なるほど、こーきたか。いやはや予想GUYっつーか、確かにこういう可能性もある、か」

 隠し通路を抜け、予想外の鍾乳洞を見たマティスは苦い顔でそう感想を漏らす。

「天然の鍾乳石なら鉱物の仲間ですね!」

 対して快活に反応するのはシャルロットだ。確かに鍾乳石は炭酸カルシウムが長い年月をかけて方解石として析出した鉱物の一種である。クリスタリアンのシャルにとっては仲間を見つけた気分なのだろうか? さりとて、クリスタリアンが天然石とことさら相性がいいということも無いのだが。

「さーて、天然自然の迷宮となると、まず必要なのはマッピングだな」
「あ、それならシャルに任せてくださいですっ。シャルの歌で音響探査します!」
「よっしゃ、じゃあその情報を教えてくれ。俺の電脳ゴーグルで記録していくぜ」

 どうやら二人はマップを作ることにした様子だ。未知の鍾乳洞である。迷ってしまわぬようにマッピングするのはとても合理的だ。
 シャルロットは紫色のポニーテールを棚引かせ、得意の歌で反響を探る。

「えっと、こっちの道は行き止まりみたいですっ」
「OKOK。じゃああっちの道を進んでいくか」

 シャルロットの音響探査を生かして、効率的にマッピングを進めていく二人。マティスの傍らには、遺跡でも活躍した機械兵器の姿がある。水没している場所など、危険が無いか機械兵器を先行させることで、確実に安全確認を行い、鍾乳洞の奥まへと進んでいった。

「……既に犠牲は出ている訳だからな。時間はかかっても、安全の確保にもっとも気をつけて進むとしよう」
「ええ、怪我をしているだけであれば、シャルの歌で癒してあげるんですが……」

 グリモア猟兵の話によれば、冒険者達はこの鍾乳洞へ入った後に消息を絶っている。生存しているのであれば是非とも救助したいところだが……オブビリオンの仕業であれば、絶望的であろう。せめて遺品は持ち帰りたいところだ。

 効率的なマッピングを行いながら進んでいた二人は、遂に鍾乳洞の最奥へと辿り着いた。そこで二人が見た物はーーー

「これは……」
「地底湖、でしょうか?」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『水の大蛇』

POW   :    水の身体
【液体の身体により】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
SPD   :    口からの水弾
レベル×5本の【水】属性の【弾丸】を放つ。
WIZ   :    身体の復元
【周囲の水を体内に取り込み】【自身の身体を再生】【肥大化を行うこと】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 鍾乳洞の最奥へと辿り着いた猟兵達が見た物は、神秘的な地底湖であった。地底湖の壁には光るコケが生えているようで、この場所では光源を気にする必要は無いだろう。その光に照らされた地底湖の幻想的な様子に猟兵達は言葉を失った。
 しかし、いつまでもそうしてはいられない。ここまで来た目的を果たさねばならない。猟兵達は冒険者、そしてオブリビオンの痕跡を探して周囲を見回すが、あるのはただ清浄な水を湛えた地底湖のみ。鍾乳洞もここで終わりで、どこかへ繋がっている様子もない。
 そんな中で、1人の猟兵が何か見つけた様子で湖の底を指さす。その先を見てみれば、鎧や剣が沈んでいるではないか。行方不明の冒険者の持ち物だろうか? よく確認しようと、地底湖へと猟兵が近づくとーーー『水』が鎌首をもたげた。
 いや、それはただの水ではない。よくよく見れば、瞳に牙を見て取れる。蛇身をくねらせるそれは、水でできた大蛇だ! こいつが冒険者のチームを喰らったオブリビオンだったのだ!
 ところで、隠し通路のあった遺跡の名前は憶えているだろうか? そう、『水神の庭』だ。もしかすると、古代帝国ではこの水そのものである大蛇を水神として祀っていたのかもしれない。しかし、オブリビオンとなった今、水の大蛇は無差別に人を襲うただの怪物になり果ててしまっている。犠牲になった冒険者たちの弔いのためにも、このオブリビオンは倒さねばならない。

 猟兵達は地底湖の主たる『水の大蛇』へと挑みかかっていくのであった。
マティス・ジュブワ
あん? なんだありゃ……鎧が湖に沈んでる?
……冒険者が来たとして、沈んでるってのはちと気になるな
調べて見る価値はあるんだが、臭いとしか言い様がねぇな

慎重に地底湖に近付こうとするが、水の大蛇の存在に思わず一歩下がる

かぁっ! ヌシが居やがるのか
当たり前っちゃあ当たり前だが……こりゃ、冒険者ども喰われちまったか?
しゃあねぇ、弔い合戦と行くとするか

とはいえ、俺は直接戦闘には不向きな男でな
動きを拘束して他の連中が戦いやすいようやってみるか
……だが、水相手だ
風の精霊でどこまで縛り切れるかは判らんがやってみるかね!

風の精霊を操るユーベルコードにより拘束を試みる
充分に地底湖からは距離をとり、慎重に行くとしよう


ヴィゼア・パズル
哀れなヌシと捉えるべきか、かつては崇められていた者の成れの果てと捉えるべきか…
どちらにしても、倒さねば…な

【WIZ】使用アドリブ歓迎

【地形を利用】して攻撃回避し【カウンター】にて【マヒ、二回、属性攻撃】の【鎧砕き、全力魔法】を叩き込む
仲間と連携を重視し、胴やとぐろを巻いた付近、可能であれば頭を狙い虚空の弾丸雨霰と降らせよう …二回攻撃で200を越える雨
回復強化など間に合わない程に喰らわせましょう
…どうです? 美味しいですか?

態と呑まれた後に一点集中で腹の中から突き破っても面白いですが…賭けに出るには少し危険ですね
戦闘後、可能なら遺品を回収し遺族へ届けよう
序でに少し探索して帰ろうか罠に気を付けて


クラウシス・ゴドリベント
人にとって水は大切なものだ。
それを司る神ならば相応の礼を尽くすものだが、荒ぶる神ならば話は別だ。
再び長き眠りについてもらうために、今は全力で鎮めよう!

相手を見るに動きも早く、地底湖に潜られればその隠密性は高いだろう。
念動力で動きを制限させて心光の発火でダメージを与える戦法で戦おう。
また相手の攻撃を見切りつつ、カウンターで対象を見ることで確実に本体を削りたい。
身体を復元させているときは少し離れたところから周囲の水ごと視線で捉えて燃やしてしまおう。再生はするかもしれないが、肥大化は止められるかもしれない。

冒険者たちは水底かそれとも大蛇の腹の中か。
僕にできるのは彼らの遺品を持ち帰り弔うことくらいだ。



「あん? なんだありゃ……鎧が湖に沈んでる?」

 地底湖を捜索するマティスは、めざとく地底湖の底に鎧が沈んでいるのを発見した。


「しかし……冒険者が来たとして、沈んでるってのはちと気になるな。調べて見る価値はあるんだが、臭いとしか言い様がねぇな」
「ええ、あれが遺品であれば、可能なら回収して遺族へ届けたいところですが、注意して行きましょう」

 マティスはヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)と共に、慎重に地底湖に近づいて行く。その時、水面が持ち上がり、水の大蛇が姿を現した!

「かぁっ! ヌシが居やがるのか……こりゃ、冒険者ども喰われちまったか? しゃあねぇ、弔い合戦と行くとするか」
「哀れなヌシと捉えるべきか、かつては崇められていた者の成れの果てと捉えるべきか…どちらにしても、倒さねば…だな」

 主である水の大蛇の出現に、猟兵達は身構えて臨戦態勢を取る。水の大蛇は、猟兵達へと向けて、口から大量の水弾を発射した!

「我が心に灯り続ける不滅の焔よ、燃え上がれ!」

 大蛇の水弾に対応したのはクラウシスだ。彼は心光の発火により水弾を燃やすことで、大蛇の攻撃を相殺したのだ。

「水を司る神ならば相応の礼を尽くすものだが、荒ぶる神ならば話は別だ。再び長き眠りについてもらうために、今は全力で鎮めよう!」

 そのままクラウシスは水の大蛇の動きを念動力で制限しつつ、先ほど水弾を相殺した心光の発火を持って大蛇へと攻撃を仕掛ける。

「これは……滑っているのかい?」

 流水の体を持つ大蛇は、念動力で掴もうとしても捉えきれない。さらに、炎も流水の体が流してしまう。

「なかなか一筋縄ではいかなそうだね」
「水ってーのがやりづらいな。風の精霊でどこまで縛り切れるかは判らんがやってみるかね! 風よ、叡智を秘めた我が守護精霊よ!」

 マティスは身に纏う風の精霊より風で編まれた縛鎖を放ち、水の大蛇の拘束を試みる。水の大蛇は体をうねらせ脱出しようとしているが、そこは拘束のためのユーベルコードだ。拘束できる時間は少なくなっても、ある程度は動きを封じることに成功している。

「この機を逃すわけにはいきませんね。傘すら貫く雨を与えん、爆轟!」

 マティスが水の大蛇を拘束したチャンスに、ヴィゼアは全力の魔法を叩き込んだ! ヴィゼアが放った無数の虚空の弾丸は、空中で更に二つに割れて、的確に大蛇の頭を狙って突き刺さっていく。雨霰と降り注ぐ魔法の弾丸は、大蛇の水の体を貫通してダメージを与えていった。

「……どうです? 美味しいですか?」

 頭を貫通されれば通常の生物であれば即死もしようが、そもそも水の体を持つ尋常ならざる大蛇だ。貫く弾丸もただのダメージでしかない様子だ。ヴィゼアの魔法が終わったところで、大蛇はマティスの風の拘束を引きちぎり、湖の中へと潜っていった。

「地底湖に潜られると、同じ水であるため隠密性が高いね。不意打ちには気をつけよう」

 水の大蛇を注意深く待ち受けるクラウシス達であったが、水の大蛇は地底湖の中央付近より水面へと顔を出した。その水の大蛇の姿は、先ほどより一回り大きくなっているではないか!

「あれは……水を吸収したのですか?」
「地の利は敵さんにあるってことか!」

 ヴィゼルの言う通り、水の大蛇は水を吸収して回復、肥大化しているようだ。猟兵の連携は大ダメージを与えたものの、地の利を得ているオブリビオンはそう簡単には倒せない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

黒川・闇慈
「水の大蛇ですか……どういう原理で体を形成してるのでしょうねえ。興味深いですが、今は仕事をこなすことにしましょうか」

【行動】
wizで対抗です。どうやら再生能力もあるようですし、単純な力押しはしない方がよさそうでしょう。まずは動きを止めて勝機を伺いましょうか。
属性攻撃、高速詠唱、全力魔法の技能を活用して風獄刃軍を使用します。
大蛇を竜巻で閉じ込めて、他の猟兵に大きな一撃を期待しましょうか。

『吹き荒れるは命を逃さぬ致死の風。一切全てを切り刻め、テンペスト・センチネル』
「さて、どこまで抑えこめるでしょうねえ……クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎】


照崎・舞雪
「ええ、まぁ水神の庭ですものね。水神と言えば蛇。実に分かりやすいのです」
「そういう分かりやすいの、先生嫌いじゃありません」

アイシクルフェニックス召喚
吹雪で周囲の水ごと凍らせ、動きを阻害しながら攻撃していく
「水神の蛇と氷雪の鳥、どちらのほうが強いですかね」

あとついでに、相手が水を体内に取り込もうとした際に魔法薬試験管(猛毒)を放り投げて取り込ませ、毒によるダメージを与える(毒使い)
「あ、一応人間には無害のを選んでますので安心してくださいねー」


シャルロット・リシュフォー
んっ、やっとたどり着いたのですね
私は私の信じる正しさの為に、オブリビオンと戦います!
「『今』をこれ以上犠牲にしない為に……シャルロット、参ります!」
(【ハーモニックワールド】で果敢に攻撃を仕掛けながら)

相手は水の体……
有効なエンチャントは雷属性ですの!
2本のルーンソードに雷を纏わせて、歌と斬撃を叩き込みますです
「Laー!Laaーー!AAAHーー!」

とは言え相手は巨体で、再生力もありますの
一人で突っかかっていくだけでは無謀ですぅ
周りの皆様と連携して、一人を狙い撃ちにされないよう囲んで波状攻撃ですっ!
(アドリブ歓迎)


マティス・ジュブワ
水で吸収して回復されちまう、ってなら水じゃなくしちまえば良いって事よ
つまりどういう事かって?
まぁ、見てな……ちと本気で呪文練り上げるからな、その間はよろしくー

ぴゅーと下がって朗々と呪文の詠唱を始める
水ならば吸収回復されて、更に肥大化するってぇなら水で無くしてしまえばいい
生み出すのは氷属性の嵐
敵のみならず、地底湖の湖面すらも凍てつかせる程の巨大精霊魔術
凍らせた後は誰かが叩き割ってくれるだろうよ
前衛の連中を信じて、じっくりきっちり凍てつかせてやるよ
覚悟しな!

……終わったら遺品だけでも回収してやんねぇとな
凍てつかせた湖が溶けるのを待って、冒険者達の遺品を回収して帰るとしようぜ
猟兵みんなで、な



「んっ、やっと奥までたどり着いたのですね。そして、あの蛇さんがオブリビオンですね!」
「ええ、まぁ水神の庭という名前ですものね。水神と言えば蛇。実に分かりやすいのです。そういう分かりやすいの、先生嫌いじゃありません」
「水の大蛇ですか……どういう原理で体を形成してるのでしょうねえ」

 水を吸収した大蛇相手の戦いに、シャルロット、舞雪、闇慈の3人が参戦する。数の増えた猟兵に対し、大蛇はとぐろを巻いて様子を伺っている。猟兵としても地底湖の水を吸収して無尽蔵に回復されては厳しいが……そこはマティスに何か考えがあるようだ。

「水で吸収して回復されちまう、ってなら水じゃなくしちまえば良いって事よ」
「ああ、そういうことなら私も協力させてもらうのです」

 舞雪はマティスの考えを舞雪が察して、合わせて魔法を放つことにする。その手段はといえば? それは後のお楽しみだ。

「じゃあ……ちと本気で呪文練り上げるからな、その間はよろしくー」
「よろしくなのですよー」

 ぴゅーと後ろに下がって朗々と呪文の詠唱を始めたマティスに続き、舞雪もスタタタタッと仲間の後ろに隠れて召喚術を詠唱し始める。

「おやおや、それでは私が時間稼ぎをこなすことにしましょうか」

 2人のサポートとして、詠唱の間は闇慈が敵を抑えることになってしまったようだ。ちょっと押し付けられた感もあるが、まあそのあたりは連携という言葉でごまかしておくとしよう。
 何やら後ろで詠唱しているのを見て、大蛇も行動を開始する。巨体をくねらせ、猟兵達へと向けて突進してきたのだ!

「吹き荒れるは命を逃さぬ致死の風。一切全てを切り刻め、テンペスト・センチネル!」

 闇慈が高速の詠唱で紡ぎ出した竜巻は、水の大蛇の突進を猟兵達の寸前で食い止める。

「さて、どこまで抑えこめるでしょうねえ……クックック」

 闇慈の作りだした竜巻は水の大蛇を地底湖から空へと舞い上げる。その風圧と真空の刃で水の大蛇を抑えているが、大蛇は巨体を蠢かせて脱出を図っている。大蛇が解放されるまで、あまり時間はなさそうだ。

「覚悟しな! じっくりきっちり凍てつかせてやるよ! エレメンタルファンタジア!!」
「青き空より降り立て、輝ける冬の霊鳥よ! アイシクルフェニックス!!」

 どうにか水の大蛇が拘束より逃れる前に、マティスの精霊魔術と舞雪の召喚魔法の詠唱が完了した。マティスの放った巨大精霊魔術は氷属性の大嵐だ。それは地底湖の湖面を全て凍り付かせ、水の大蛇へも冷気によるダメージを与えていく。そして舞雪は吹雪を生み出す氷雪の霊鳥を召喚した。霊鳥の生み出す吹雪は地底湖の氷を更に厚くし、霊鳥が発射する氷の羽は水の大蛇の体を凍て付かせる。

「水じゃなくて氷にしちまえば、吸収もできないだろ?」
「水神の蛇と氷雪の鳥、どちらのほうが強いですかね」

 水の大蛇はようやく闇慈の竜巻から解放されるも、その体はシャーベット状となってしまって水の体の利点は失い、さらには動きも鈍そうだ。さらに湖面は完全に氷付いてしまい、水の吸収など不可能だ。

「『今』をこれ以上犠牲にしない為に……シャルロット、参ります!」

 能力を封じ込めた大蛇に向けて、シャルロットは金と銀の双子剣を両手に構えて疾走する。水の体ならば雷のエンチャントが有効だろうと、2本のルーンソードへ雷を纏わせ、水の大蛇へと斬りかかる。

「Laー!Laaーー!AAAHーー!」

 シャルロットは浄化の歌を歌いながら、双子剣の斬撃を水の大蛇へと叩きこんでゆく。剣が大蛇へと突き刺さるたびに雷が弾け、大蛇の動きを制しつつ、絶大なダメージを与えていく。頼りの回復もできない大蛇は、急速に体力を削り取られていった。

「これで、終わりですの!」

 遂にはシャルロットの渾身の剣閃が、大蛇の頭を胴体より斬り飛ばした!!
 これで決着、かと思いきや。恐るべきはオブリビオンの生命力か。頭だけとなった大蛇はその動きを止めず、宙を飛び猟兵達へと噛み付こうとしてくるのだ!

「往生際が悪いのですよ」

 舞雪は懐から何かを取り出し、大蛇の口の中へと放り投げた。液体のそれは大蛇に吸収されたかと思えば、大蛇は苦しみ、のたうち回り……しばらくすると動きを止めた。

「あ、一応人間には無害のを選んでますので安心してくださいねー」

 液体は液体でもそれは猛毒。水の体に混じり合い、水の大蛇へのトドメとなったのである。

 こうして水の大蛇を倒した猟兵達は、地底湖の底より冒険者の遺品を引きあげ、地底湖より帰還するのであった。

 これは蛇足となるが……どこかの誰かが気合を入れて湖の水を凍らせすぎたため、遺品の引き上げにはかなり苦労したらしい。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月24日


挿絵イラスト