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鬼集う地に餅が出た

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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「おお、さっそく集まってくれたもちぃね。ありがとう、お餅食べるもちぃか?」
 グリモアベースの片隅、集まった君たちに礼を言うなり体の中をまさぐったモティアナ・クロスウィート(ブラックタールのパラディン・f02000)は取り出したお餅を手に聞いてきた。ブラックタールだからこそできる芸当なのだろうが、まずどこからツッコミを入れるべきか。
「おっと、これは失礼したもちぃね。実はサムライエンパイアの世界で遺棄された山奥の荒れ寺に棍棒鬼が集っているもちぃよ」
 恐らく、オブリビオンの拠点と化しているのだろう。放っておけば周辺地域を武力で支配し、その支配をさらに広げる可能性があるもちぃとのこと。
「ただ、棍棒鬼が拠点の総大将とは思えないもちぃ。こう、わたしのグリモア猟兵としての勘が告げているもちぃよ」
 そういうわけなので、拠点に攻め入り総大将を討ち取って拠点を制圧してほしいというのがモティアナの依頼であった。
「もっともわたしが転送できるのは荒れ寺のある山のふもとになるもちぃ。それ以上は下手に転送すると棍棒鬼とかち合ったりしちゃいそうで厳しいもちぃので、ご容赦願うもちぃ」
 それに山のふもとにはふらふらと何かを探すようにさまようオブビリオンの姿があるとのこと。
「斥候かなとも思うもちぃけれど、このオブビリオンを発見し、うまいこと尾行できれば荒れ寺までたどり着けると思うもちぃ」
 つまり、まずはそのオブビリオンを探してみるべきなのだろう。
「では、お手数をかけるけれどよろしくお願いするもちぃね」
 一糸まとわぬ姿のままモティアナは君たちに頭を下げたのだった。


聖山 葵
 シナリオタイトルでネタバレしているけどいいよね、きっと。

 というわけで、今回は鬼を配下に荒れ寺に立てこもる何かを討伐するお話の様です。

 テキノソウダイショウ ッテ イッタイ ドンナ オブビリオン ナンダロウナー。

 まずはふもとでさまようオブビリオンを見つけてください。モティアナのお話通りなら、気づかれず尾行できればそのオブビリオンが荒れ寺に案内してくれることでしょう。

 では、ご参加お待ちしておりますね?
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第1章 冒険 『さまよう敵』

POW   :    足を使ってひたすら歩き回って対象を見つける。

SPD   :    人相書き等を作って聞き込みを効率化する。

WIZ   :    目撃情報をマッピングしルートに法則性が無いかチェック。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リンダ・ヴォルト
はじめてのお仕事だじょ。

地元のサムライエンパイアで
鬼がらみの仕事…☆
お金稼げる(瞳が銭マーク)

いやいや、
人の為にお仕事するよ(棒読み)

ボクは、イヴと一緒に
【SPD】判定で聞き込みをするよ。

必要な人相書きはボクが描くよ。春画や瓦版…別の所ではコミケ…げふん。

絵は描いた事あるから
徹夜で仕上げる!

配るのはイヴに任せる…

「徹夜明けはニートには厳しいすぜ」


イヴ・ハルゼンヌ
オッス!?
今回はサムライエンパイア。

鬼退治か?
でかくなる前に
解決しないとな。

【SPD】の技術で。
荒寺周辺の街や村で聞き込み開始。リンダが人相書きを突貫で仕上げるくれたから…無駄にするわけにはいかないからな。(苦笑)

走りまくり情報集めだぜ。

腹へったら
モティアナさんから
もらった餅食うか。


マリア・ハルゼンヌ
初めての異世界です…

やはり世界は広いのですね
(感慨深く見つめる)

世界は広しと言えども
異世界の餅と呼ばれる物は。

愛好者は多く、特殊な言語の
コミュニティが形成されているのでしょうか(頭痛が)

ツッコミは後にしましょう…
私はユーディ先生と行動し。


【 WiZ】の判定で。
荒寺の怪しい人影の情報を
纏め上げ地図に書き上げます。

調査した後はルートに
似た行動性がないかチェックを致します。


春霞・遙
お餅につられて来ました。うまくいったら焼きたてのお餅をみんなで食べましょう。

そこそこある「コミュ力」で目撃情報を「情報収集」して、その周辺の地図があればそれにマッピングして法則性、というか何を探しているのか予測を立ててみたいです。
探しているものによってはそれでおびき寄せたりできるでしょうか?
うまく見つかったら自分は「忍び足」で「目立たない」ようにして【影の追跡者】で拠点やオブリビオンの行動を観察します。

見つかったら…木の棒で殴って「気絶」させて逃げられるかな?


山梨・玄信
ふうむ。鬼だけでも脅威じゃが黒幕も居るとはのう。
変な黒幕でないと良いんじゃが…。

【WIZを使用】情報収集、暗視、聞き耳、第六感使用
以前の冒険で無闇に突っ走ったり、当てもなく彷徨うとろくな目に遭わんと学習したからの。目撃地点を聞き込み出没地点の法則性を調べてみるぞい。
当たりを付けたら、その地点で張り込み出現を待つのじゃ。暗視があるので、暗くなっても明かりは要らんぞい。
オブリビオンが出現したら、距離を保って尾行。聞き耳と第六感で撒かれないように気をつけるのじゃ。

「鬼退治か。浮世のではなく本物のな」
「ふむ、この法則から行くと今日はこの辺かの」
「尾行技能も取っておけば良かったの」

アドリブ、絡み歓迎じゃ


華上・ユーディ
餅、モチ、モッチィよ!

はぁ、はぁ…ご先祖様から聞いたもちぃ語がサムライエンパイアできけるとは感涙モッチィよ(涙)

餅は万物共通語!
モティアナさん、
任せるモッチィよ。

お仕事は【pow】で働くよ。

荒寺周辺を調べながら対象を見つけるのね。

派手な音が鳴らないなら宇宙バイクを使い。【騎乗】でマリアちゃんを後ろに乗っけて追跡するね。

UI【オールマイティライダー】でバイクの能力を上げて追跡するモッチィよ。

「餅に不可能はないモッチィよ!」



●初日
「オッス!? 今回はサムライエンパイア」
 挨拶に続いてイヴ・ハルゼンヌ(エルフのアーチャー・f06540)が世界の名を口にしたのは、、誰かに向けての説明というよりはおそらくそこにいたリンダ・ヴォルト(妖狐の妖剣士・f05111)への前フリだったのだと思う。
「地元のサムライエンパイアで、鬼がらみの仕事……☆」
 短い沈黙の後、お金が稼げるという結論に至ったリンダの瞳にまだ得ぬ銭が浮かぶ。
「初めての異世界です……やはり世界は広いのですね」
 そんなリンダはスルーしつつ周囲を見回してマリア・ハルゼンヌ(エルフのクレリック・f06545)は呟く、ただ。
「餅、モチ、モッチィよ! はぁ、はぁ……ご先祖様から聞いたもちぃ語がサムライエンパイアへ赴く直前に聞けるとは感涙モッチィよ」
 呼吸が荒くなるまでエキサイトしほろりと涙する華上・ユーディ(冥土贈り・f02310)の方を見ないのは、たまたまだと思いたい。
「餅は万物共通語! モティアナさん、任せるモッチィよ」
「世界は広しと言えども、異世界の餅と呼ばれる物は。愛好者は多く、特殊な言語のコミュニティが形成されているのでしょうか」
 送り出し、ここにはいないグリモア猟兵に語りかけるユーディをちらりと見てからマリアは頭痛をこらえるかのように額へ手を当て。
「うまくいったら焼きたてのお餅をみんなで食べましょう」
 そう提案した春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)の手にあるのは、おそらくグリモア猟兵から受け取った餅の一つだろう。なんやかんやで餅に心惹かれたり釣られた猟兵はユーディだけではなかったらしい。
「しかし、鬼退治か? でかくなる前に解決しないとな」
「ふうむ。鬼だけでも脅威じゃが黒幕も居るとはのう。変な黒幕でないと良いんじゃが……」
 やがて会いまみえるであろうオブビリオンにイヴが言及すると、唸った山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は顎に手をやり。
「何にしても、とりあえず問題の彷徨ってるヤツを見つけねぇと」
 すでに猟兵達は現地に転送された後なのだ。イヴの言葉にそうじゃのと同意しつつ歩き出す。
「鬼退治か。浮世のではなく本物のな」
 その為にも必要なのはまず荒れ寺に向かう手がかりとなる敵を探すことだ。
「ボクは、イヴと一緒に聞き込みをするよ」
「私もひとまずは聞き込みだね」
 リンダが宣言すれば、これ遙にが続き。
「わしも情報収集はするつもりじゃ。以前の冒険で無闇に突っ走ったり、当てもなく彷徨うとろくな目に遭わんと学習したからの」
 どことなく遠い目をしながら玄信は言う。きっととてもつらい脱衣をしたのだろう。
「待て、『つらい脱衣とは』なんじゃ?! そもそも何故脱衣に限定されてお――」
 騒ぐ玄信の肩を軽くたたいた者が居た、イヴだった。イヴもまた脱ぐことで素早い動きを可能とするユーベルコードの使用経験者である。ので、いろいろ察したのだろう。
「その、元気出せよ」
「いや、察すというかお主誤解しとるじゃろ?」
 立ち去るイヴの背を玄信はあわてて追いかけ。
「いやいや、人の為にお仕事するよ」
 たどり着いた先で見たのは、イヴの視線を受け、リンダが棒読みで応じつつ視線をそらす様。
「必要な人相書きもボクが描けばいいんだよね? 春画や瓦版……別の所ではコミケ……げふん」
 不穏なことを口走りかけて咳払いでごまかしていたが、どうやら聞き込みの打ち合わせを始めたところだったらしい。猟兵達は動き始めていた。それは、ツッコミは後にしましょうとしつつユーディとともに捜索を開始したマリアとて例外ではなく。
「情報が集まるまで待ってる訳にもいかないなり」
 と捜索に出たユーディの後ろを歩きながら、地図にペンを走らせていた。
(「情報が得られたら、この地図にかき込んでみましょうか」)
 実行するには、他の面々が情報を持ち帰りどこかで合流をするという前提条件が必要だが、他の猟兵達とて行動を開始して間もない。
「橙色のモノを探していた、ですか」
 山のふもとを抜け、最寄りの村に立ち寄った遙は最初の目撃者を捕まえることに成功していたが、各々が成果を持ち寄るにはまだ時間が必要と思われた。
「法則性を得るにはまだ情報不足ですね」
 地図から顔を上げた遙は村での情報収集を再開し。

●二日目
「出来たじぇ」
 筆を置き、よろよろと身を起こしたリンダの周囲には人相書きの海が広がっていた。いささか誇張表現かもしれないが、夜を徹して描きあげた者からすれば海としても誇張ではなかったに違いない。
「あとは……頼むじょ」
 積む手間すら惜しんで描いたそれらをイヴに託すとリンダは崩れ落ちる。
「わかった。配ってくるな」
「徹夜明けはニートには厳しいすぜ」
 人相書きを拾い集め歩き出すイヴの背を伏したまま見送ったリンダがポツリと漏らし。
「ふむ、この法則から行くと今日はこの辺かの」
 リンダを残して村にやってきたイヴが目にしたのは、情報をまとめる玄信の姿だった。
「情報、着々と集まってるんだな」
 だからこそ、だろうか。託してくれた人相書きを無駄にするわけにはいかないからなと苦笑してイヴは駆け出す。
「これ、この辺をうろつく鬼を探してるんだ」
 村人を見かけると足を止め、人相書きを渡して話を聞く。
「それなら昨日黒髪の姉ちゃんに話したもんだがね、あれは――」
 村人曰く、小さくて橙色をした丸いモノをオブビリオンは探しているようだったのだとか。
「丸くて橙……」
 その頃、同じ情報を先に仕入れた遙は一人地図とにらめっこをしつつ考え込んでいた。探しているのではないかと思しきモノがわかった以上、それでおびき寄せたりできるのではないでしょうかと考えたのだ。
「おびき寄せるなら行動の法則性とかがわかっていた方が効果的ですよね」
 ならば法則性を割り出すため、元となる情報は多いに越したことはない。
「どうじゃの、そっちの戦果のほどは?」
 同じように出没地点の法則性を調べようとしていた玄信と情報交換を行うこととなったのは、ある種の必然であり。

●いざ待ち伏せへ
「尾行技能も取っておけば良かったの」
 ぼそっとこぼして玄信は山のふもとへ向かう。もちろん、一人ではない。
「見つかったら……この木の棒で殴って『気絶』させて逃げられるかな?」
 細い木の幹か、それとも大きな木の枝か。どこかから失敬してきた木製の獲物を見る遙が同行することになったのは、同じ情報をもとに出現予想地点を推測した結果に他ならない。おびき出すのと張り込むので方向性は違っても、おびき出すなら現れるとわかっている場所の近くの方が誘引しやすいであろうし、張り込むなら出没するであろう場所を見張るべきであり。
「モティアナさんからもらった餅、うまかったな。餅と言えば、ユーディ先生はうまくやってるかな?」
 食べた餅の味を思い出しつつ、イヴは別行動をしている猟兵の名を口にした。張り込んだり待ち伏せではなく、足で探すと決めたユーディは今もマリアと一緒に同じふもとのどこかを探し回っているのだ。
「そろそろじゃな」
 張り込むポイントが間近に迫ってきたのだろう。玄信が足を止め、近くの物陰へと隠れてから、それが現れるまでに要した時間は僅か。周囲を見回しつつ現れた鬼は遙の用意した囮を見つけると棍棒を引き摺りながら一直線にそちらへ向かい。
(「どうやら成功したみたいですね」)
 木の陰から目立たぬよう息を殺して見つめる遙の視界内で橙色の物体を拾い上げると踵を返し、周囲を見回しつつだが歩き出す。あとはグリモア猟兵の話に合った通り鬼の後をつけていけばいい。遙は影の追跡者を召喚して後を追わせ。
「なんだか寄り道したみたいだけど、問題なしなり。餅に不可能はないモッチィよ!」
 影の追跡者が先にオブビリオンを見つけて宇宙バイクで追跡する二人組も発見したりしたが、それはそれ。獣道をかき分けて進む棍棒鬼は尾行されているとも知らず、朽ち、崩れかけた山門へとたどり着く。
「荒れ寺はこの奥でしょうね」
「おそらくはの」
 あとはまっすぐ荒れ寺を目指すだけ、ならどれだけよかっただろうか。山門の周辺に群れるのは何体もの棍棒鬼だった。強行突破するには地形を考えると難しく、一度戦端が開かれれば他の場所にいる鬼たちもこの山門へと集まってくるだろう。荒れ寺へ至るには、大半を殲滅するしかないのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『棍棒鬼』

POW   :    鬼の金棒
単純で重い【金棒】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    怨念疾駆
自身の肉体を【怨念の塊】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    死武者の助太刀
【落ち武者】の霊を召喚する。これは【刀】や【弓矢】で攻撃する能力を持つ。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

高柳・零
鬼退治と聞いて駆けつけました。これはあれをやらないといけませんね。

盾受け、武器受け、オーラ防御で身を守りつつ、範囲攻撃で鬼をなぎ払います。
「一つ、廃寺に勝手に住み着き」

数が減ってきたら、2回攻撃で一体ずつ確実に倒します。
「二つ、近隣の村々を脅かす」

遠くにいる鬼は衝撃波で倒します。
「三つ、餅に率いられ…おや?何でそう思ったんでしょう」

最後に片っ端からジャッジメントクルセイドで止めを刺します。
「四つ、 サムライエンパイアの鬼を、退治しに来たテレビウム」

アドリブ、絡み大歓迎です。ツッコミは玄信さんに任せます。


山梨・玄信
ふむ、ここは「ひとーつ」とかやりたいところじゃが、やったら色々不味そうじゃしのう…と思ったら、全力でやりそうな奴が来たのじゃ!

【POWを使用】
向こうが数で押して来るなら、こっちも味方を呼ぶぞい。
アースジャイアントを召喚して、鬼達を範囲攻撃で薙ぎ倒すのじゃ。
遠くの敵には衝撃波も使うぞい。
わしに対する攻撃は見切りと第六感で躱しつつ、避けきれないものはオーラ防御と激痛耐性で耐えるのじゃ。

「雑魚の数を揃えても無駄じゃぞ」
「(零殿の台詞を聞いて)気にしない、気にしたら負けじゃ」

戦闘が終わったら零殿にドワーフ流正拳突きツッコミを入れるぞい。
「それをやるなら3つまでじゃろうが!」

アドリブ歓迎じゃ。


春霞・遙
なんで丸い橙色の・・・橙?を集めてるのか、というのは荒れ寺へ着くことができればわかるか。

【WIZ】
基本的には「目立たない」ところから全体を見回してみなさんの補助に回ります。
癒しの光での回復と拳銃での「援護射撃」。
万が一苦戦している方がいれば武器として使っている木の杖で「武器受け」や「カウンター」でその方を「かばう」とか「救助活動」とか。
複数の棍棒鬼共に加えて落ち武者の霊まで増えてしまうと多勢に無勢なので、霊が多数召喚されるようならそちらを減らすことに徹しましょう。


備傘・剱
此処がサムライエンパイア、か
この地に立つのは初めてだぜ

【POW】

相手が肉弾戦でやって来るのなら、俺も此奴で殴り合うか
黒魔弾で、接近戦を仕掛ける
どれだけ重い一撃だろうが、当らなければ、意味はない
集団で襲ってくるなら、下手に距離を置くよりも殴り合った方が安全ってもんだぜ

にしても、鬼、ねぇ
こんな奴まで居るのか…
この世界なら、百鬼夜行の行列もそう、珍しくもないってか?

それに寺、か…
しかも荒れ寺…
つまり、なんかレアなお宝が眠ってるかもしれないな
早いとこ敵を倒して、そいつを探しに行こう



「ふむ、ここは――」
 うようよと言うほどではないもののそれなりの数の鬼を視界に入れながら、玄信は何かを逡巡しているようだった。やったら不味そうじゃしのうと言う独り言も漏らしていたところから察するに、脱衣を否定した手前脱ぎにくいのだろう。
「違うわ! というか、わしはいったい誰にツッコん」
「鬼退治と聞いて駆けつけました。これはあれをやらないといけませんね」
 反射的に否定した玄信が最後まで言い終えるよりも早く、転送され現れたのが、高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)。
「って、全力でやりそうな奴が来たのじゃ!」
 やりそうと言うか、ポツリと漏らした言葉がもうほぼ宣言のようなモノである。
「此処がサムライエンパイア、か。この地に立つのは初めてだぜ」
 漂い始めた不穏さなど気づくこともなく、続いて現れた備傘・剱(絶路・f01759)は周囲を見回すと視線を鬼の群れている山門でとめる。
「にしても、鬼、ねぇ」
こんな奴まで居るのかと続けると口元をゆがめた。
「この世界なら、百鬼夜行の列もそう、珍しくもないってか?」
 まして相手はオブリビオンなのだ。為すべきことは決まっていた。
「一つ、廃寺に勝手に住み着き」
「気にしない、気にしたら負けじゃ」
 何やらカウントしたが早いか、零は身を守りつつ鬼の群れに飛び込み、バスタードソードで広範囲を斬り払い。なぜか零から視線をそむけ玄信が口を開き自分に言い聞かせるように呟いた時には剱も駆け出していた。
「相手が肉弾戦でやって来るのなら、俺も此奴で殴り合う」
 目的はそれであり、足りないのは距離。一撃の届く位置目で距離を詰めようとすれば当然棍棒鬼も接近してくる侵入者へは気づくが。
「ガアッ?!」
 棍棒を振り上げようとしたところで悲鳴を上げる。だが、剱の拳が届いたわけではない。
「ふぅ、当たったみたいですね」
 目立たず遠方から鬼に銃を向けていた遙が援護射撃の成功に安堵の息を漏らす。そして目撃した。
「漆黒の魔弾はいかな物も退ける。罠も、敵も、死の運命さえも!」
 剱が肉薄した棍棒鬼が、悲鳴すら上げられず消し飛んだのを。
「雑魚の数を揃えても無駄じゃぞ」
 玄信も大地の巨人を呼び出すと棍棒鬼の群れの中で大暴れさせる。手に数珠を握りしめた巨腕が複数のオブビリオンをまとめて薙ぎ払い。
「二――脱がないんですか?」
 カウントを止め零が驚きの声を上げる。
「な、ぜ、そ、こ、で、驚くのじゃ?!」
「いえ、脱ぐのが好きな人が脱がなかったら驚くでしょう」
 タメまで入れてツッコミを入れた玄信に零が平然と答えるが、そも玄信からするとその前提が間違っており。
「脱がぬわ! そもそも、ここには女性が居るのじゃぞ! って、居らぬ?!」
 問題点を指摘して示そうとした遙の姿を見つけられなかったのは、たぶん遙が引いたのではなく、棍棒鬼から見つけづらいような立ち回りをしていたからだろう。
「居ないなら遠慮する必要もないですね」
「遠慮などしておらぬ?!」
 零に抗議し、地団太を踏む動きをトレースした大地の巨人が鬼たちを踏み潰し。
「グギャギャッ」
 旗色悪しとみて棍棒鬼が落ち武者の霊を呼び出せば、木の上から戦場を見下ろしていた遙の銃弾に貫かれて消滅する。
「まぁ、不利になれば喚びますよね」
 もっとも、戦場となったこの場所へ新たに表れるのは、喚ばれたものだけではない。
「グギャーッ」
 戦いの音を聞きつけた棍棒鬼が応援へと駆けつけてきており。
「三つ、餅に率いられ……おや? 何でそう思ったんでしょう」
 その一体を衝撃波で倒してのけた零は首をかしげた。
「ギャーッ」
「ふぅ」
 零の疑問はさておき、他の猟兵達を援護する形でまた一体棍棒鬼を撃ち倒した遙にも気になることはある。斥候だと思われた鬼が橙色のモノを探していたという点だ。
「荒れ寺へ着くことができればわかりますかね」
 他にも拾って持ち帰っているのなら、答えの見つかる可能性は高いだろう。
「寺、か……」
 ぽつり呟いた剱は振り下ろされる金棒を避けると山門の向こうをちらりと見やる。
「しかも荒れ寺……つまり、なんかレアなお宝が眠ってるかもしれないな。早いとこコイツらを倒して、そいつを探しに行こう」
 あくまで希望的観測であり、保証はないが、この先に棍棒鬼たちを率いているオブビリオンが居るのは間違いないのだ。
「グギェーッ」
 山中に鬼の断末魔が木霊する。
「もう、増援もない……かな」
 逆に言うなら山中の棍棒鬼の殆どがこの山門周辺に集まってきたということでもあり、遙の眼下ではまだ戦いが続いていたが、それもじきに終息することだろう。
「四つ、 サムライエンパイアの――」
「それをやるなら3つまでじゃろうが!」
 零に玄信がドワーフ流正拳突きツッコミを見舞ったのは、それからしばらく後の事。もう山門周辺に動く鬼の姿はなく。猟兵達は山門をくぐりぬけると石段を登り始めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『野生の鏡餅』

POW   :    お年玉(餅)
【投げた紅白餅】が命中した対象に対し、高威力高命中の【巨大鏡餅落下攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    もち肌
自身の肉体を【柔らかいお餅】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    今年の運勢
対象の攻撃を軽減する【おみくじ体】に変身しつつ、【今年の運勢が書かれたみくじ紙】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はエミリィ・ジゼルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●降臨
 猟兵達が石段を登りきると、本堂の周辺にそれはあった。
「鏡餅」
 いや、正確に言うならそれは鏡餅ではない。丸く白い石を二つ重ね、その上に橙色の小さくて丸いモノが置かれ、まるで鏡餅を模したかのようになっているのだ。しなびた烏瓜の実、柿の実、何かの卵、橙色に近い色合いの石。橙のかわりは様々だったが、等しく二段になった白く丸い石の上に置かれていた。何の意味があるのかはわからない。知るものが居るとすればこの荒れ寺に居るという棍棒鬼たちを傘下に置いたオブビリオンだが、猟兵達の視界に入ってくるのは戸すらない本堂に鎮座する馬鹿でかい鏡餅ぐらいであった。
山梨・玄信
とりあえず、何処から突っ込めばいいんじゃか…。
野生の鏡餅とはなんじゃ!

【SPDを使用】
打撃攻撃は効きにくいんじゃろうなあ…やるしか無いんじゃろうなあ…。
褌一丁になって最初から全力で切り刻むぞい。速攻で終わらせてやるのじゃ。シーブズギャンビットに鎧無視攻撃を乗せて行くぞい。
反撃は見切りと第六感とクライミングを駆使して、シーブズギャンビットのスピードを活かして避けるのじゃ。
餅がくっいたら、ある程度引っ張ってからナイフで切るぞい

「ボスを前に恥だとか言ってられんからの。行くぞい!」
「当たらなければどうという事は無いのじゃ」
「餅とて伸びれば切りやすくなるのじゃ」

アドリブ、絡み歓迎じゃぞ。好きにしてくれ!


高柳・零
オブリビオンがやってる事なのでろくな事ではないでしょう。
とりあえず鏡餅に警戒しつつ、積んである石を片っ端から崩しましょう。

鏡餅から攻撃が来たら盾受けでブロック!無理なら無敵城塞発動です。
「やはり、あなたがオブリビオンでしたか」

「おお、玄信さんが真の姿を見せましたね。では自分も役割を果たしましょう」
前に出て敵の攻撃を受けます。紅白餅は盾受けで弾き、巨大鏡餅は無敵城塞で耐えます。
「その程度で自分を潰せるとは思わない事です」

もち肌にはオーラ防御。
「オーラにくっ付く事は出来ないでしょう」

おみくじには筆を取り出し、運勢を書き換えます(武器受け+オーラ防御)
「運勢は自分で切り開くものです(意味が違う)」


備傘・剱
鏡餅、か?アレ…?
シュールだなぁ

【WIZ】

山梨、高柳。此奴を俺達数人で始末するってのは、ちょいと手間だと思わねぇか?
でかい物には数で当たれってな
そこで死んでる棍棒鬼どもに、傀儡子を使うぜ
…まさに、百鬼夜行地獄絵図って奴だな
作った人間が言うのもなんだがよ

仲間二人が接近戦を仕掛けてるのなら、俺は、ちょっと離れた所からワイヤーワークスを投げつけて攻撃しよう
飛んできた餅はガントレットで受けるよ
食いもんを粗末にする奴は、地獄行きだぜ

所で、今年の運勢を占うみたいだが…
サムライエンパイアじゃ、餅が運勢を占うのか?
いや、これは鏡餅みたいな何かだがなぁ

二人だけじゃなく、誰とでも絡んで問題ないぜ


春霞・遙
餅がいた!?邪神とかUDCは食べ物っぽくっても食べられなかったし…これも、食用ではない、よね?

みくじ紙や紅白餅を拳銃で打ち落とすなど「援護射撃」。
本体やもち肌が近寄ってくるなら木の杖で「武器受け」したり「なぎ払」ったり。
折角の機会だから【触手の群れ】に餅食わしてやりたいけど、あの鏡餅っぽいものは疑問もったりしないだろうなぁ。

帰ったら柔らかいお餅食べたいな。
何も付けないのと、磯部と、きなこと。納豆も好き!



「餅がいた!?」
 だから、遙がちょっと仰け反ったの反応だって無理もない。
「鏡餅、か? アレ……?」
 お宝を期待した本堂の中に仏像どころか鏡餅を見た剱はシュールだなぁと呟き。
「邪神とかUDCは食べ物っぽくっても食べられなかったし……これも、食用ではない、よね?」
 遙はまじまじと今のところ微動だにしない巨大鏡餅を見る。
「オブリビオンがやってる事なのでろくな事ではないでしょうし、とりあえず、積んである石を片っ端から崩しましょう」
 動きがあったのは、目の前の異様な光景に一つの結論へ至った零が最寄りの石鏡餅もどきに歩み寄ろうとした直後のこと。
「っ」
 本堂の中から飛来した紅白餅を盾で受け止めると、頭上に影が差し。
「高――」
 剱が名を呼びきるよりも早くそれは落下し、零を下敷きにする。
「やはり、あなたがオブリビオンでしたか、その程度で自分を潰せるとは思わない事です。しかし、野生の鏡餅が襲ってくるとは」
 もっともは無事であった。盾で受け止めきれないと見て超防御モードへ移行していたのだ。未だに鏡餅は身体の上、あらゆる攻撃に対してほぼ無敵になる反面、自身は動けないという超防御モードの欠点故に聞こえてくるのは問題なさそうな声のみであったが。
「とりあえず、何処から突っ込めばいいんじゃか……。野生の鏡餅とはなんじゃ!」
 総大将の登場からここまで玄信がたっぷり沈黙していたのは、無理もない気がする。が、敢えて言うなら、野生の鏡餅は野生の鏡餅だと思うもちぃよ。もっとも、そう巨大鏡餅が答えたわけではなく鏡餅自身は零の上から無言でずり落ちただけであり。。
「うぐ、オブビリオンに常識とかまともな返答を求める方が無理じゃったか」
 いずれにしてもオブビリオンはもう攻撃を仕掛けてきており、その討伐が玄信たちがこの荒れ寺に赴いた理由でもある以上、やるべき事は一つである。
「打撃攻撃は効きにくいんじゃろうしなあ……やるしか無いんじゃろうなあ……」
 口から諦念と言葉を吐き出し、服に手をかけた。
「おお、玄信さんが真の姿を見せましたね」
「ボスを前に恥だとか言ってられんからの。行くぞい!」
 もうツッコミすら後回しにしたのか、自身を見た零の歓声をさらりと流し、玄信は褌一丁の姿で駆け出した。
「では自分も役割を果たしましょう」
 これに遅れまいと零も続き。
「山梨、高柳。此奴を俺達数人で始末するってのは、ちょいと手間だと思わねぇか?」
 二人の背を眺める形となった剱は答えを期待しない問いを投げた。
「天の繰糸、地の舞台。舞うは現世の道化なり、ってな。でかい物には数で当たらせて貰うぜ」
 殺戮人形として蘇るのは、先程屠った棍棒鬼。
「……まさに、百鬼夜行地獄絵図って奴だな。作った人間が言うのもなんだがよ」
 二人の猟兵と共に巨大鏡餅へ襲いかかる様を見て苦笑し、投擲の為手にしたワイヤーワークスを振りかぶれば、今まさに逆襲されようとしていた野生の鏡餅も反撃に何かを飛ばす。
「当たらなければどうという事は無いのじゃ」
 玄信は脱衣によって得た速さですり抜け。
「っ、え?」
 元々盾になるつもりだった零が跳ね返るように軌道を変えて逸れた紅白餅に思わず声を上げた。
「何とか当たったみたいですね」
「ありがとうございます」
 拳銃を構えたままの遙が援護射撃で撃ち落としたと察した零は、すぐさま礼を言い。
「どういたしまして」
 応じた遙は、ただでっかい鏡餅としか言い様のない敵の姿に小さく唸る。折角の機会だからと召喚した謎を喰らう触手の群れに餅を食べさせてやりたいと思ったのだが、相手は感情があるかすら定かでない
「あの鏡餅っぽいものは疑問もったりしないだろうなぁ」
 と言うか存在自体がある意味謎であるし、ツッコミ所の固まりのようにも思える。
「出来ることをやるしかない、よね」
 そして帰ったら柔らかいお餅食べたいなと思ってしまうのは、相手が餅ならきっと仕方ない。
「せいっ!」
 ましてその鏡餅が玄信にダガーでスパッと斬られ部分的にプチ鏡開きが達成されていれば。
「何もつけないのもいいな。あと、磯部と、きなこと……納豆も好き!」
 そんな想像もきっと戦いを終わらせる為の力になる。
「オーラにくっ付く事は出来ないでしょう」
 うにょんと巨大鏡餅が身体を伸ばし、零が迫って来る餅からオーラで身を守ろうとしたところで、遙は引き金に指をかけていた拳銃を再び発砲した。本体の方に当たったのか衝撃で餅が少し揺れ。
「餅とて伸びれば切りやすくなるのじゃ」
 零から逸れて転がっていた白く丸い石にくっついた餅を引っ張ると、玄信がダガーで切断する。
「じゃ、こっちも反撃と行こうぜ」
 オブビリオンが怯んだところに棍棒鬼人形が殴りかかり、剱もワイヤーワークスを投げつける。
「餅にゃハンマーだろ」
「そう言う意味では間違ってはおらぬじゃろうが、弾力のある相手じゃからな」
 弾性である程度衝撃を殺したのか、ワイヤーワークスをめり込ませながらも再び反撃に出る野生の鏡餅を前に玄信はひらりと身をかわすと返す刃で餅の一部を斬り飛ばす。
「流石は真の姿ですね」
「どういう意味じゃ」
 賞賛にツッコミで返す仲間を前に、剱がちらりと見たのは切断されて地に転がる餅塊。
「食いもんを粗末にする気はない……が、あれは違うよな」
 もっとも、確認したり検証するような余裕は流石に存在しない。
「っ、野生の鏡餅が」
 灼滅者達に痛手を与えられないことに業を煮やしたのか、巨大鏡餅の姿が変化し始めたのだ、そうおみくじ体へと。
「おみくじ体、か。今年の運勢を占うみたいだが……サムライエンパイアじゃ、餅が運勢を占うのか? いや、これは鏡餅みたいな何かだがなぁ」
 尋ねてから剱は、少々訂正を加え。
「運勢は自分で切り開くものです」
 みくじ紙を零がメイスで弾いてさばく。武器なり何なりのレベルにまで至った筆でなければ餅の攻撃をどうこう出来ないととっさに判断したのだろう。
「後一歩、なんですけど」
 追い込まれているのは間違いない。今この時もオブビリオンはおみくじ体でいる代償に寿命を削っているのだから。
「って、ちょっと待て餅の寿命とはどういう事じゃ?!」
 賞味期限、いや水分含有量とかかな、どうなんだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

高柳・零
餅の賞味期限は1年くらいあるんですよね…人間の寿命よりは短いですが

さて、もう一押しが足りないというのなら自分も攻撃に回りますか。
武器をバスタードソード に持ち替え、この餅とは縁を切りましょう。
「自分はお汁粉が好きです。因みに粒餡派です」
おみくじを2回攻撃で切り刻み、切り餅にします…おみくじも餅なんでしょうか?
反撃は見切りでなるべく避け、避けきれなければ盾受けとオーラ防御で受けます。

程よく切れたらジャッジメントクルセイドで焼き餅にします!(焼けないと思いますが)
「お汁粉に入れる前には焼かないとですからね。お雑煮も好きですよ」
「さあ、うちの店のまかないになってください」

アドリブ、絡み歓迎です。


山梨・玄信
速攻では倒せんかったか。
じゃが有利には進んでおるし、このまま押し切るのじゃ。

【SPDを使用】
攻撃は全て見たからのう。相手の攻撃の癖を見切って回避の精度を上げるのじゃ。それでも避け切れねばオーラ防御をするがの。
そろそろ乾いて硬くなってきてる可能性もあるので、防御無視攻撃を乗せたシーブズギャンビットで斬りまくるのじゃ。

「わしも汁粉は好きじゃぞ…これ、仲間内で戦争が起きそうな事を言うでない!」
「硬くなってもわしには無意味じゃ。このままバラバラにしてくれるわ」
「これを食べても腹を壊すと思うがのう」
「いや、そのユーベルコードは火属性ではないと思うぞい」

アドリブ、絡み歓迎じゃ。


春霞・遙
乾燥した餅は揚げればおかきになるけど、カビさせてしまえば食べられない!
でもカビみかんなんて持ち歩いてないから攻撃を重ねて細切れにしていくよりほかないかな。

ちょっとだけ、思ったんですよ。
あの紅白餅が何に命中してもそこに巨大鏡餅が落下してくるのであれば、うまくあの鏡餅の真上に弾丸で紅白餅を撃ち返せれば高威力高命中鏡餅で鏡割り、とか?
まあ、狙ってそう誘導はできないな。たまたまそうなったら面白そうだ(「カウンター」「吹き飛ばし」「誘導弾」)

さもなくば最後には鏡開きということで、「勇気」をもって近接攻撃してみましょうか。「なぎ払い」、「武器で受け」、「吹き飛ば」す。


備傘・剱
賞味期限切れだと、店じゃ出せないからな
そうそうに片付けるとするか
…消費期限切れじゃなきゃ、身内で食べる分には、問題ないか?

【SPD】

なんだか、山梨の裸族状態に段々慣れつつあるが、ま、それは其れ
衝撃波を飛ばして周りに飛び散らせない様に攻撃するか
そういや、此奴って何か持ってないか?
攻撃ついでに怪しい物を持ってないか、探ってみよう
探る場所があれば、だけどな

…このオブリビオン、命削ってきてるよな
オブリビオンも案外、大変なのかもしれないぜ

【遊戯守護者召喚】を使って、仲間のサポートをさせるぜ
まぁ、なんだ、餅ぐらいなら、いくらでも食べるだろうな、此奴

誰とでも絡んで大丈夫だぜ
好きに動かしてくれ



「速攻では倒せんかったか」
 若干の苦々しさを残しつつも玄信にとって戦況は誤差の範囲内であった。野生の鏡餅を追い込んでいるのは事実なのだ。
「餅の賞味期限は1年くらいあるんですよね……人間の寿命よりは短いですが」
 一方で、ポツリともらした零の言葉を聞いた剱は鏡餅を一瞥して、呟く。
「賞味期限切れだと、店じゃ出せないからな」
「お店で出すつもりだったんですか、あれを?!」
 たまたま聞いていた遙が驚くが、それもその筈、遙はどちらかと言うと野生の鏡餅を駄目にする方向で考えていたのだ。
「乾燥した餅は揚げればおかきになるけど、カビさせてしまえば食べられない! でもカビみかんなんて持ち歩いてないから攻撃を重ねて細切れにしていくよりほかないかな」
 とか考えていたところで、剱の独言である。
「……いや、『消費期限切れじゃなきゃ、身内で食べる分には問題ないよな』ってな?」
「これを食べても腹を壊すと思うがのう」
 このまま押し切るのじゃと攻勢を仕掛けようとしたところで後方から聞こえてきた話の内容に、玄信の視線が遠くなる。剱の言う店へ頻繁に顔を出してる身としては無理もない反応だった。
「ともあれ、もう一押しが足りないというのなら自分も攻撃に回りますが」
「……だな。そうそうに片付けるとするか。来い! 遊戯の中に封じられた守護者よ! 俺に力を貸せ!」
 零の意図を察して同意すると剱が喚び出したのは、遊戯守護者こと妖怪一足りない。
「まぁ、なんだ、餅ぐらいなら、いくらでも食べるだろうな、此奴」
 自分が喚んだソレを横目で一瞥すると剱は武器を構え。
「では、この餅とは縁を切りましょう」
 衝撃波が放たれるより早く、武器をバスタードソードに持ち替えた零が斬りかかる。
「自分はお汁粉が好きです。因みに粒餡派です」
「わしも汁粉は好きじゃぞ……これ、仲間内で戦争が起きそうな事を言うでない!」
 我に返っても即座に反応するが、ツッコミの前に自分の好みを主張してしまうあたり、場の空気の影響を受けてしまっていたのだろう。
「と言うか、掛け声があれでいいのかと思ったのは俺だけか? いや、俺だけだな」
 けん制か反撃か、巨大鏡餅から放たれたみくじ紙が身体をかすめつつもオーラで身を護ってしのぎ二回目の斬撃を見舞う零を眺めつつ、自己解決に至った剱がオブビリオンへと衝撃波を撃ち込む。
「戦闘中にもかかわらずひたすらシュールな光景ではありますよね」
 遙は苦笑するが、だいたいは野生の鏡餅のせいである、きっと、おそらく。
「硬くなってもわしには無意味じゃ。このままバラバラにしてくれるわ」
 褌一丁のドワーフがおかしな速さで縦横無尽に動きながら鏡餅を切り刻む光景とて、野生の鏡餅が敵として存在しなければありえないのだから。
「なんだか、山梨の裸族状態に段々慣れつつあるんだが……」
 慣れというのは、だいたいそういうものもちぃ。
「そういや、此奴って何か持ってないか?」
 ため息ひとつでそれはそれかと片づけ、意識を切り替えた剱の視線が探るように巨大鏡餅に向けられたのは、荒れ寺にお宝があるのではと考えていたからだろう。
「みくじ紙とか紅白餅なら飛ばしてきていますが」
「そもそも持っているとは別ものの様な気もするのう」
 仲間たちの反応は微妙であったが、おみくじ体で消耗していたオブビリオンへふいに隙が生じ。
「っ」
 気が付けば、剱は仕掛けていた。台座には穴が開いているが底も抜けている。故に探る場所は自ずと餅と餅の間に限られた。素早く、大胆、それでいてテクニカルに。肉薄した剱の手が餅と餅の間へと突っ込まれ。
「カサカサ……だな」
 おみくじ体でいることは、野生の鏡餅から表面の潤いを奪い取ってしまったのかもしれない、元々日数がたちすぎたからなのかもしれないけれど。
「で、何か持っていたんですか?」
 一応零が問うも人目をはばからずモチシャルハラスメントを敢行した剱の表情が、すべてを物語っていた。
「ならば、離れた方が良いと思うのじゃが」
 脱ぎドワーフのもっともな言葉ではじかれるように剱が飛びずさると、直後に紅白餅が剱目掛けて放たれる。言語化するなら、剱さんのえっちぃとかそんな感じだろうか、だが。
「ちょっとだけ、思ったんですよ」
 紅白餅が投げられるのを待ち構えていた者がいた。誘導弾を用いて紅白餅の軌道をそらした遙は敢て待ち受ける。巨大鏡餅が降ってくるのを。
「撃ち返すのは厳しくても、こうして落ちてくる場所が分かったなら――高威力高命中鏡餅で鏡割り、とか?」
 つまり、相手の攻撃の威力をカウンターを用いることで逆用しようというのだろう。
「狙ってそうやれるとは思いませんでしたから」
 当初の予定通りでないのは仕方ないとしても、カウンターを試みるのにちょうどよい状況は整った。
「なら、協力するか。サポートを頼むぜ、一足りない」
 話を聞いた剱はすぐさま遊戯守護者へと命じる。
「来ます――」
 そして、検証の時はやってきた。
「っ、やっ……た?」
 結果、だけ先に言うならカウンターは成功した。餅が一段目と二段目の間から分割され、台座も横に倒れて大きい方の餅が転がり落ち。
「こう、ただ鏡餅が倒れただけのようにしか見えんのじゃが」
「お汁粉に入れる前には焼かないとですからね。お雑煮も好きですよ」
 微妙そうな表情を脱ぎドワーフさんがする中、零が上段の餅を指さし、そこへ天からの光が降り注ぐ。
「いや、そのユーベルコードは火属性ではないと思うぞい」
「さあ、うちの店のまかないになってください」
 玄信のツッコミをスルーしながら零は下の段の餅も指をさす。それが、この荒れ寺を根城にした野生の鏡餅の最期だった。
「……このオブリビオン、命削ってきてたよな」
 戦いは終わり、転がる野生の鏡餅の躯、というか一部に歩み寄った剱はまじまじとそれを見る。一見すればただの餅の欠片にしか見えないであろうそれが、つい先ほどまで自分たちと戦いを繰り広げていたとは、とても思えない。
「オブリビオンも案外、大変なのかもな」
 そう言って感慨にふけるを現実へと引き戻したのは、お餅の回収終わりましたかという零の声。
「本当にお店で出すんだ……」
 一部始終を目撃していた遙は、思わずポツリとつぶやくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月23日


挿絵イラスト