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宇宙海賊電撃戦

#スペースシップワールド #オクスマ=ポジクラー #遅れてすまない作戦は了解したポジションはクラッシャーでいく

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#遅れてすまない作戦は了解したポジションはクラッシャーでいく


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 宇宙海賊戦艦、ラブリーメグ号。船内会議室にて。
「それでは、作戦会議を始める」
 厳かな男の声が室内に響く。部屋の中でそれぞれ男たちが頷く気配がした。
「点呼」
「1番。前衛を希望します」
「2番。後衛でいきます」
「3番……」
「では、戦力まとめです。今回は前衛の希望者が多いため、電撃戦で速やかに作戦を遂行することを提案します」
「待て。フォーメーションを検討しよう。攻撃手(クラッシャー)が多すぎる構成も悪くはないが、やはり防衛役(ディフェンダー)は必要だろう」
「然り。今回は件の猟兵どもが相手だ。そこを薄くして勝つことはできまい」
「では、私が救護にまわりましょう」
「16番。さきほどから発言がないが大丈夫か。意見書が白紙だぞ」
 おお、なんということであろうか。彼らは恐ろしい襲撃計画を立てている最中なのだ!彼らの会議は静かに進行する。船を襲撃し、猟兵たちを誘い出して潰す……猟兵たちを罠にかけるための卑劣な計画でもあった。
 その時である。
「遅れてゴメンナサイ★作戦はきいてたわ★ポジションは攻撃手(クラッシャー)でいくわよ★」
 バァン。扉を開き、遅れて会議室に現れた“船長”は間髪入れずに発言。『ええ……』と困惑する船員たちを尻目に鶴の一声でサクッと出撃準備を進めていく。
 こうして出航した銀河帝国私掠船、ラブリーメグ号は哀れな民間都市船へと襲撃を開始するのであった。

「……ん。きたか」
 グリモア猟兵、ロア・メギドレクス(f00398)は猟兵たちの姿を見渡す。
「うむ、定刻通りだ。誰も遅れておらぬな」
 手元の資料を確認しながら、ロアは説明を開始した。
 スペースシップワールド、民間都市船オクスマ=ポジクラーより救援要請が猟兵たちに届いたのだという。
 敵は宇宙海賊戦艦ラブリーメグ号。それはかつて銀河帝国傘下の私掠船として、まだ星々のあった時代のスペースシップワールドを恐怖に陥れた船だ。現在は骸の海より蘇ったオブリビオンとして、スペースシップワールドの人々を次々と襲撃しているという。なお、船名の“Lovely-MEG”は船体に描かれたメガロドンと呼ばれる古代の惑星に生息していた巨大なサメのペイントに由来する。
「連中は既に多くの被害を出している厄介な奴らだ。ここで必ず撃破しなくてはならぬ」
 今から出撃すれば、敵が民間船を制圧している段階に割り込んで止めにいくことができるのだとグリモア猟兵は言う。そこでグリモア猟兵はいくつかの作戦を提示する。
 ひとつは、敵が民間船に乗り込もうとゲートに押し寄せてくるところを真正面から叩く作戦だ。シンプルに多くの敵を撃破できる。宙間戦闘の装備があれば宇宙に出て迎撃戦を行なってもいいだろう。
 あるいは、内部に侵入した敵を各個撃破してゆく作戦だ。船内の通路などでの戦いになるが、数に押されるようなリスクは避けられる。
 もう一つは、敵の橋頭堡となっている揚陸船を潰す作戦だ。停泊している敵船にたどり着くために宙間戦闘用の装備が必要になるが、成功した場合は敵の統率を大きく乱すことができるだろう。ただし、敵も相応に護りを固めているのは間違いない。
「現在作戦を展開している海賊どもは有り体に言って雑魚だ。が、数が多い。撃ち漏らすと民間人にも犠牲が出るであろう。きっちり仕留めてもらいたい」
 そうして敵の作戦を阻止することができれば、敵も本格的な戦闘部隊を展開してくることは間違いない。油断せず戦闘の準備をしっかりしておくように、とグリモア猟兵は続けた。
「此度は敵の動きが派手すぎる。恐らく、我々を誘い出そうという罠でもあると考えられるぞ。……ゆえに余は思うのだ。そいつに乗ってやった上で、正面から叩き壊してやったら絶対に気持ちいい」
 なにごとも暴力で解決するのがいちばんだ。グリモア猟兵は言う。
「では、準備はよいな諸君。作戦は理解したか?どこのポジションにつくか、じゅうぶんに検討しているな?では、遅れるでないぞ」
 そして、グリモアが輝く。


無限宇宙人 カノー星人
 ごきげんよう、イェーガー。カノー星人です。
 新たな侵略作戦を進めさせていただきます。
 この度も、あなたがたと共に旅路をゆけることに感謝いたします。
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第1章 冒険 『強襲! シャーク宇宙海賊(パイレーツ)!』

POW   :    武器を使って正面から迎撃する

SPD   :    侵入ルートを先回りして各個撃破する

WIZ   :    相手の揚陸艦を潰して動揺を狙う

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ブランシュ・シコ
【SPD】
1番人狼のシーフ × スカイダンサーのブランシュです。
ポジションはキャスターでいきます。
ラブリーメグのどのへんがラブリー?海賊にあったら聞いてこ。

1番じゃないとポジションきめるのはもう遅いんだよ。
1番を宣言するところから依頼ははじまってるからね。

だから1番早いブランシュがルートの先にいって海賊をやっつけるよ。
『ダッシュ』のスピードでひらひらさけてびゅっとやっつけるからね。

1番にするために文字数ちょっと少ないけどゆるしてね。


眼健・一磨
「SPD」で行動。
さて、俺は宇宙戦とか出来ることは少ないんで、隅っこから来る奴らを斃すことにするか。
戦闘開始後から【絶望の福音】で敵の動向を探っていく。
遠距離からサイコガンや手裏剣で敵を仕留め、強敵が出てくる時に【降魔化身法】でブースト。
反動ダメージを技能の生命吸収で抑え、誘導弾や零距離射撃で確実に敵集団を掃討。
敵弾は可能な限り回避し、避けられない攻撃があった時は鋼糸で敵の一体を盾にする。
撃ち漏らす敵が出ないように努力するが、可能であれば鋼糸で敵を通さないトラップを作っておく。また、技能の怪力で宇宙船を敵に投げつけて牽制・或は撃破する。
「力こそ正義? それじゃやっぱりお前らが悪じゃねェーか」


メルノ・ネッケル
※アドリブ等大歓迎

・心情
罠と分かってて敢えて踏み抜く……ええやん。
民間船を放っとく訳にもいかへんし……上等や、猟兵相手に釣り仕掛けた報いは存分に受けてもらうで!

・行動
うちは侵入した敵の撃破に回るで!
さて、必要なのは先回り。敵の進行ルートについて【戦闘知識】で考える。
……足が止まれば離脱は不可能、動力は狙われるな。動力室近辺で隠れられる場所を探して待ち伏せや!
その間に九秒を口に出してカウント。この後の仕込みやな。
そして視界に映った海賊の姿を【見切り】、『九秒の狐』行くで!
……ライフル無くとも遠間は撃てる、これぞ狙撃手(スナイパー)の一撃や!
所在がバレたら後は射撃戦、二丁で畳み掛ける【2回攻撃】!



宇宙海賊・3(kaizoku00003)
ポジションは攻撃手(クラッシャー)。
俺は先行してオクスマ=ポジクラーに乗り込むぜ
敵の猟兵が出てきたら俺のビームカトラスで叩き斬ってやる!海賊のカトラスが炸裂し猟兵は皆殺しになった!

宇宙海賊・16(kaizoku 00016)
  

宇宙海賊・33(kaizoku 00033)
作戦はほかの皆さんに合わせます。
ポジションはクラッシャーで攻撃します。

〜以上、海賊たちの作戦書より抜粋〜

「1番、人狼のシーフ×スカイダンサーのブランシュです。ポジションは中衛でいきます」
「2番、人間の化身忍者×咎人殺し、眼健・一磨だ」
「ウチは3番やな。妖狐のブラスターガンナー×戦場傭兵のメルノ・ネッケルや!ポジションは狙撃手(スナイパー)でいくで!ところでうちらなんで番号振って名乗っとるん?」
「慣習だからね。1番を宣言するところから依頼はもう始まってるんだよ」
「慣習か。なら仕方がないな」
「ええー」
 ブランシュ・シコ(f12074)、眼健・一磨(f 09431)。そしてメルノ・ネッケル(f09332)の3名は都市船オクスマ=ポジクラーの船底基部に張り巡らされた通路に潜んでいた。ここは船の心臓部とも言える動力炉に近い部分だ。
 彼らの作戦は、既に内部に侵入してしまった宇宙海賊の排除である。船内は既に混乱に陥っており、そこかしこでブラスターが火を吹く音やなにかが壊れる音が聞こえてくる。
 この場所に位置取る提案をしたのはメルノだった。彼女の戦闘知識においては、船を襲う戦略を立てるなら動力を止めて動けなくすることが常套手段だ。その動力部が近いこの区域に張っていれば来るだろう、という予測のためだった。
「2人とも。来るぞ」
 予想通りだ、と一磨が2人に合図を送る。彼のユーベルコード、【絶望の福音】は数秒先の未来を予知する能力だ。それにより彼は敵の接近を予期していた。
「ほんまや、足音やな。敵が近いで」
 メルノがぴこりと耳を動かすと、なるほど通路の奥から男の声が聞こえてくる。わかった、とブランシュは頷いて早速駆け出した。一瞬で届くトップスピード。それはユーベルコードの領域にまで高められたシンプルな疾走である。 ひら、と布切れが一瞬だけ揺れ、
「いきます」
 疾った。
「出やがったな猟兵ども!このビームカトラスで叩き斬っグアーッ!!」
 曲がり角から顔を覗かせた海賊にダッシュの勢いのままびゅっと襲いかかりガッとやっつける。ブランシュは速さを誇りと生き甲斐と生き残るためのすべとして覚えた少女だ。走らなければ生存を許されない。それは善とか悪とかそういうものではなく、当たり前のように彼女に染み付いた価値観であった。ゆえに、彼女の脚は神速と呼んでいい。まさしく文字通り目にも留まらぬ速さでまず1人撃破。
「はっやいなあ、あの子!」
「俺達も遅れをとってはいられないな!行こう」
 ブランシュが敵を叩きのめした先から、海賊たちの声が聞こえる。
「いたぞ!猟兵どもだ!」
「俺は攻撃手(クラッシャー)のポジションで正面から敵を攻撃します!」
「私は狙撃手(スナイパー)ポジションで後衛から仕掛けるぞ!サイキックブラストで攻撃し、列攻撃を狙います!」
「 」
「どうした16番、さきほどから無言だぞ!」
 正面から敵が来るのが見える。一磨とメルノはそれぞれの武具を構えた。
「仕事は早く済ませるに限るな」
「グアーッ!」
 一磨はまず手裏剣を投擲。まず敵の出鼻を挫き、続けて腕に熱線銃を装備。義手のように装着するそれはまぎれもなく冷徹な精神とまるでハガネのような肉体が揃って最大の威力を発揮する彼の特注品だ。光が次々と迸り、敵海賊たちを駆逐していく。当然ながらフレンドリーファイアは起こさない。プロである以上当然の配慮であった。
「一、二、三……」
 一方、メルノは静かに精神を統一。9秒のカウントを経ることで研ぎ澄まされた感覚で、“リボルバーで狙撃を行う”という、ハードボイルドコミックのヒーローもかくやという芸当だ。
「ライフル無くとも遠間は撃てる、これぞ狙撃手(スナイパー)の一撃や!」
 ガァンッ!咆哮するアサルトリボルバー。銃弾が海賊の心臓を貫く。まず1人。更にもう一発。これで2人!
「馬鹿な!こんなに強いなんて聞いていないぞ!」
「救護(メディック)!救護!!」
「怯むな!勝てば正義だ!」
「俺は攻撃手(クラッシャー)ポジションからコスモフリント銃で攻撃!命中率を重視して見切りに注意しながらサイキックを使います!」
「勝てば正義、ねぇ……。それじゃ、やっぱりお前らが悪じゃねーか!」
 コスモフリントピストルで猟兵たちを狙う海賊へ向かって一磨が突っ込み、近接戦用に準備していた鋼糸を振るう。
「グアーッ捕縛!」
「そういう趣味ってわけじゃないけどね!」
 動きを封じたところで間髪入れずに腕の熱線銃で撃ち抜いてとどめ。それをメルノがR &Bとアサルトリボルバーの二挺撃ち体制で援護する。
「ウチら相手にケンカ売った度胸はほめたる!けど、罠にかけたつもりなら……そのまま踏み抜かせてもらうで!」
 ばぁんッ!銃声が轟きまた1人海賊が倒れる!さらにその先ではブランシュがまた1人敵を叩きのめしていた。
「釣り仕掛けた報いは、存分に受けてもらうで!」
「もらうよ」
「グアーッ!」
「グアーッ!」
「  」
「グアーッ!」

 こうして、最終的には敵小隊を全滅。動力部付近における戦局は猟兵たちの勝利に終わる。用心のため、一磨はここで更に鋼糸によるトラップを設置し、敵が重要ポイントへ侵入できないよう工作を施した。この区域はこれで安全だろう。
 猟兵たちはうなずき合って次の戦場へ向かう。まだ戦いは始まったばかりなのだ!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ミクリリ・マクルル
※アレンジ、他キャラとの絡み歓迎です

よーし、頑張るぞー。
私ねー、戦闘あんまり得意じゃないから各個撃破しか無いかなー?

操縦室とか機関室とか、重要そうな部屋へ続く通路で待ち伏せしたいな。
足音が聞こえてきたら【内緒の遊び】で隠れるの。
ドキドキしちゃうわね。
一人だと心細いなー。誰か一緒にやってくれないかなー。

敵が通りかかったら横からね、ぐわって覆いかぶさって、全身撫でてあげるのよ。【なめらかな愛撫】で手も足もすべすべにして、足腰立たなくしてあげるんだから。はい、すべすべ~。武器は危ないので没収です。

倒したら、縛るか閉じ込めるかして次に行けると良いなー。敵はいっぱいいそうだもんね。


辟田・脩次朗
【SPD】船内の通路図からゲートからの侵入路を予測し、その中で「比較的長い直線路の先に、L字の曲がり道のある場所」を防衛線として選択する。

武器は右手に妖刀「赤鰯」、左手にダガー、背にエレメンタルロッドを携える。ダガーで間合いを測り妖刀で強打するスタイル。

「さぁて、上手くいってくれよ・・・」
直線路の曲がり角の直前数メートルの床にユーベルコード:摩擦分断を使用しておき、曲がり角から敵に恫喝(挑発。必要であればエレメンタルロッドで雷の精霊に敵への攻撃を頼む)。突撃してきたら退避し、敵が床で滑って曲がり角に激突した所を鎧無視攻撃で攻撃する。


ティオレンシア・シーディア
ふぅん…どうも敵さん、随分と統率取れてるみたいねぇ。
船長サンとやらはえらく軽いノリみたいだけど。
ま、敵は海賊…宙族?だし、風穴開けても問題ないわよねぇ。
それに。小賢しい策を真正面から食い破るくらい面白いことって、中々ないのよねぇ。

多数相手はあんまり得意じゃないし、通路で各個撃破に回るわぁ。
〈情報収集〉して侵攻ルートを予測、出会い頭に〈クイックドロウ〉から〈先制攻撃〉で●封殺を撃ち込むわぁ。
〈早業〉でリロードの隙もできるだけ減らしたいわねぇ。

これでも、早撃ちにはそれなりに自信あるのよぉ?
…少なくとも。一山幾らのサンシタ相手じゃぁ、不覚を取ってもあげられないわねぇ。

※アドリブ掛け合い絡み大歓迎


ヴァーリャ・スネシュコヴァ
宇宙船…話に聞いていたが確かにカッコいい…。うむ、ここで存分に暴れ回れるというのは確かにいいな! なら俺も遠慮しないぞ!


敵の侵入ルートである通路に先回りし、待ち構えておく。もちろん、ただ待つだけでなく…通路の一部を氷の【属性攻撃】or【全力魔法】で凍らせツルツルにする。敵を滑らせて足止めさせてもらうぞ!
そこをトゥーフリ・スネグラチカの氷のスケートブレードで【ダッシュ】し爆走しながら、【先制攻撃】+【2回攻撃】+【残像】を使用し手早く武器で一網打尽にするぞ。
念のため、『トリニティ・エンハンス』の風の魔力で攻撃力も上げておく。

ここから先は通行止めなのだ! 氷の上で俺に挑むというなら…覚悟しておけ!



「4番ね。ブラックタールのサイキッカー×聖者、ミクリリ・マクルルよ。よろしくねー」
「5番。オレは羅刹のシーフ×精霊術士の辟田・脩次朗だ」
「6番ねぇ。人間のアーチャー×戦場傭兵のティオレンシアよぉ。……うふふ。敵さんも統率がとれてるみたいねぇ。こっちもがんばらなくちゃ」
「7番だぞ。俺はダンピールのマジックナイト×スカイダンサー。ヴァーリャ・スネシュコヴァだ。……それにしてもいいな。ここじゃいい。宇宙船……はじめて来たが、これはたしかにカッコいい……。うむ、うむ!ここで存分に暴れ回るというのはたしかにいい!」
 都市船オクスマ=ポジクラー、船首付近。位置としては操舵室へ向かう広めの通路だ。宇宙海賊たちの侵入経路から操舵室へのルートを考えた場合の最重要ポイントといえる。
 ここに集った猟兵を紹介しよう。ミクリリ・マクルル(f11428)。他者とのふれあいを好み、人と絡む(物理的接触)のがすきなブラックタールのおねえさんだ。辟田・脩次朗(f08272)は羅刹の少年である。10歳だ。このメンバーの中に放り込むのは若干刺激が強いかもしれないが、ゆるしてほしい。ティオレンシア・シーディア(f04145)はすらりとした大人のおねえさんである。彼女は特徴的な甘い声をしていた。このような文章という媒体では読者の皆様にお伝えできないのが残念である。そしてヴァーリャ・スネシュコヴァ(f01757)は薄氷めいて透き通る青白い髪をもつ、まるで氷の妖精のような風貌の少女である。以上4名はここで迎撃の準備を行なっていた。
「私ねー、戦闘あんまり得意じゃないのよねー」
「何が得意なんだ?」
「からみつくことかしら」
「あらぁ、だめよぉミクリリさん、それはあとにしましょ」
「大人の世界なのだな……」
 話を進めよう。彼らは行動を開始する。

「いくぞ!俺は仲間と連携して慎重に船内を進み、操舵室の制圧を目指す!」
「心情としては迷いがありません!猟兵は1人残らずやっつけます!」
「私は防衛役(ディフェンダー)として味方を守りつつ、自己強化能力で戦線を維持します!」
 来た!海賊たちだ。だが、猟兵たちの仕込みは既に万全である。作戦は既に始まっているのだ。
「はぁいいらっしゃぁい」
 脳髄を揺さぶるような誘惑めいた甘い声音。通路の奥で敵を待ち構えるティオレンシアである。
「飛んで恒星に入るナーツ銀河系の宇宙モスキート!」
「へへへ女じゃねえか!ひどいめにあわせてやる!」
「いやねぇ。冗談は顔だけにしてほしぃわぁ」
 出会い頭ティオレンシアはホルスターから愛用のリボルバー、オブシディアンを抜き放ち即座に発砲!ぱぁん!乾いた銃声が響き、宇宙海賊に襲いかかる。それも一発や二発ではない。即座に弾倉が空になるほど撃ち切り、目にも留まらぬ早業で再装填!再度発砲!
「グアーッ!」
「アーッ転倒!!」
 宇宙海賊のうち数名が銃弾を受けて倒れる。だがそれだけでは終わらない。運良く銃弾に当たらなかった海賊たちは次々と転倒を始めたのだ。何故か?それはこの床の状態に起因する。
 ヴァーリャがまず氷の属性魔法を使うことで床の路面を凍結させていたのだ。そこへ更に脩次朗がユーベルコード【摩擦分断】を重ねたことによって、この通路はいまやスケーティングに最適な滑る床面になっている。そこへ発砲を受けあわてたものだから転倒は必至であった。
「よし!いいぞ、ティオ!ここからは俺の出番である!」
「うまくいっているようだな……オレもやるぞ!」
 そこで飛び出すのはヴァーリャだ。彼女の特技はスケートである。すなわち、摩擦抵抗のないこの床面は彼女の独壇場なのだ。
「トゥーフリ・スネグラチカ!」
 靴底に仕込まれた魔力機構が起動する!生成される氷の刃。即ち、スケート靴である。しゃ、と涼やかな音を響かせて滑走!転倒して呻く宇宙海賊たちへと急速に接近する。その手にはスノードーム。ルーンを刻んだ氷の剣だ。しゅ、と振れば粉雪が舞うように白い魔力の燐光がふわと散った。演舞のように床面を踏み切り、着地と同時に一閃!
「ここから先は通行止めなのだ!氷の上で俺に挑むと言うのなら……覚悟しておけ!」
「グアーッ!」
 宇宙海賊オブリビオンの息の根を止める!
「派手だな、あいつ……」
 一方、脩次朗の『赤鰯』はヴァーリャのショウビズめいた華美な装備とは対照的に、赤錆びた地味な刀である。見ためだけので語るのならば、それはみすぼらしいとさえ言えた。だが、そうではない。妖刀の本質はそこにはない。『羅刹』という種族の本質を背負う脩次朗が信じ、その命を預ける武器である。それだけで、赤鰯は何者よりも優れた彼の刃なのだ。
「こ、こいつ、俺たちをコケにしやがって……!」
「クラッシャーの役目として猟兵を皆殺しにします!」
 滑る床を這ってティオレンシアと脩次朗の控える場所までたどり着いた宇宙海賊たちは、それぞれビームカトラスやコスモフリントピストルを構えようとする!
「遅いんだよ!」
「えぇ、えぇ。一山いくらのサンシタ相手じゃ、不覚をとってあげられないわねぇ」
 たたたん、と軽い発砲音。三点バースト射撃で
ティアレンシアが海賊を1人吹き飛ばす。脩次朗は赤鰯でほかの海賊を殴りつけとどめ。
「さて、次はどいつかな」
 脩次朗が向けて視線の先ではヴァーリャが尚も踊っている。だが、そこでは幾人かの宇宙海賊たちが転倒から回復しつつあった。壁や手すりを掴めば姿勢を保てることに気づきはじめたのだ。
 その時である。
「いやぁん。そこはだめなところよー」
「えっ」
 海賊のうち1人が掴んだ壁から女の声がした。男はあっけにとられ思考を中断。だが、ここで彼は感じていたのだ。たしかに、壁をつかんだはずなのに——やわらかい。まるで、女の身体のような
「うふふー」
 ——ミクリリだ!彼女は透明化の能力によって壁に潜んでいたのである。彼女は今その能力を解き、ブラックタール特有の粘性の身体で野獣のように爛々と目を輝かせながら哀れな犠牲者へと覆いかぶさる!
「う、うわ、うわあああああああああ!!」
「にげちゃだめよ〜 はぁい、すべすべ〜」
「アッアッアッアーーッ だめ それ以上は!!だめ!!!アレがアレになっちゃう!!アレがアレになっちゃう!!」
 海賊の悲鳴が響く!
「うわぁ、すっごいえぐいぞ、あれ……」
「うわ……」
「脩次朗くんは見ない方がいいわねぇ」
「(全年齢向けのコンテンツ内では不適切な発言と悲鳴)」
「はぁい。それじゃ武器は没収〜 次はだれかしら〜」
 ぽぉい、とビームカトラスを放り捨てながら、ミクリリは壁伝いに次の獲物を求めて移動していく。
「う、うわあああああ!」
「に、逃げろ!(全年齢向けのコンテンツ内では不適切な内容)される!!(全年齢向けのコンテンツ内では不適切な内容)されるぞ!!」
「そんなことしないわよ〜 足は立たなくするけど〜」
「……大人の女っていうのは、ああなのか?」
「ちがうわよぉ」
 既にこの戦場における決着はついていた。戦意を喪失し逃げ惑う海賊たちを追い詰めて、猟兵たちは付近の区画の安全を確保する。
 民間船オクスマ=ポジクラー内における戦いは既に趨勢が決まりつつあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

サーズデイ・ドラッケン
敵が宇宙海賊とあれば見過ごす訳にはいきません
連中のジョリーロジャーを完膚なきまでに吹っ飛ばしてやりましょう

私はゲートから乗り込もうとする敵を、味方と共に正面から迎撃
後方からの火力支援を主とします
海賊連中にご挨拶代わりのアームドフォートを一発ぶち込んでからおっぱじめるとしましょう
挨拶は実際大事。古代銀河事象目録、略して古事録にもそう書いています

集中砲火に晒されぬよう常に位置を変えながら、
こちらへ視線が向いていない敵に優先して熱線銃による射撃を撃ち込みます
乗り込んでくる敵の勢いがいよいよ増してきたら、
【フルバースト・マキシマム】による武装の【一斉発射】を集団に叩き込んでやりましょう


トゥール・ビヨン
遅れてごめん。
作戦は了解だ。
ポジションは攻撃手(クラッシャー)で行くよ!

よしっ、それじゃ行こうパンデュール。ボクらの敵を倒そう!

パンデュールに搭乗して戦うよ。

ゲート前で敵を待ち受けたら、先ずは押し寄せる敵をパンデュールの武装ドゥ・エギールで【なぎ払おう】
返す刀で【2回攻撃】を行いながら敵の数を減らして行く

押し寄せてくる敵の勢いが止まったら、ある程度離れたところにいる敵に向かって【フルバースト・マキシマム】の【一斉発射】で片付けるよ

悪いけど、ここを通すわけにはいかない
ボクとパンデュールが相手だ!

一般人等がいるようなら敵の攻撃に当たらないよう【かばって】いくね

アドリブ歓迎


睦川・優桜
9番!羅刹の戦巫女×パラディンの睦川・優桜です!よろしくおねがいします!
ポジションは【POW】で行きます!

なぎなたを振り回して戦闘能力を増強し、
並みいる敵を【怪力】をもって力任せに【なぎ払い】ます!
動きを見破られやすく当てづらいのが難点の技ですが、
敵の数が多いので適当に武器を振り回せば当たるでしょう!

「列減衰を考慮に入れても、適当に近列で殴ればいいですね!」
「螺穿槍と旋風輪を交互に使用し、
自身に壊アップを付与しながら近列怒りで敵を釘付けにします!」
「敵を倒せても民間の方に被害が出ては、こちらの負けも同然です1」


メルト・プティング
ボクは【相手の揚陸艦を潰して動揺を狙う】作戦でいきます!
同じ作戦の方に隠れるようにこーっそりと揚陸艦に取り付いて、戦闘の混乱に乗じて船内に侵入、ハッキング可能な場所を探します
道中にも敵さんは居ると思うので、そこは【バウンドボディ】で体を変形させて物陰に潜みながらやり過ごします
体型が人型から外れちゃいますが、今回は潜入工作なので贅沢は言えませんね!

ハッキング可能な場所についたら、船内の防衛システムを奪います!
ふふん、ボクは元々電脳戦仕様なのです!得意分野で思いっきり荒らしちゃいますよ!

あ、でもあんまり長くやってると場所を特定されそうなので、一通り味方の援護を済ませたらそそくさと逃げますね……?



「8番。ウォーマシンのブラスターガンナー×鎧装騎兵、サーズデイです。敵が宇宙海賊とあれば見過ごす訳にはいきません。連中のジョリーロジャーを完膚なきまでに吹っ飛ばしてやりましょう」
「9番!羅刹の戦巫女×パラディンの睦川・優桜です!よろしくおねがいします!ポジションは攻撃手(クラッシャー)でいきます!」
 民間都市船オクスマ=ポジクラー、入港ゲート前。押し寄せる宇宙海賊の集団を前に、サーズデイ・ドラッケン(f12249)と睦川・優桜(f00071)は挨拶を交わし、敵を迎え撃つ態勢を整えた。
「挨拶は実際大事。古代銀河事象目録、略して古事録にもそう書いています」
 サーズデイは理知的な瞳でそう語った。
「10番、ブラックタールのサイキッカー×電脳魔術師のカワイイ(重要)メルトです!ボクは絡め手(ジャマー)の攻め方をさせてもらいますよ!」
 古事録に記された礼節に則りメルト・プティング(f00394)は挨拶。宙間機動用の装備を整えながら作戦を確認する。ウォーマシンのサーズデイや羅刹の優桜と違い、肉体的には非力に分類されるブラックタールの彼女が何故最前線で矢面に立っているのか?その作戦はこれから明らかになる。

「これだけの数だァ!いかに猟兵どもと言えどひとたまりもないぜぇ!」
「俺は仲間と連携してゲートに攻撃を仕掛け、攻撃手(クラッシャー)ポジションから強烈に敵を攻め立てます!」
「俺は仲間を信頼して前に出ます!」
 宙間機動用のブースターを背負った宇宙海賊の群れだ!それこそ無数の海賊たちが、ゲートめがけて殺到する!
「来ましたね」
 サーズデイは戦闘配置につき、火器管制機能にスイッチを入れる。砲口に火が灯った。
 彼は後方からの火力支援を重視する態勢に移行する。後衛、狙撃手(スナイパー)のポジションだ。
「はい!私たちで蹴散らしてやりましょう!1人も通しませんよー!敵を倒せても民間の方に被害が出ては、こちらの負けも同然ですからねっ!」
 優桜はユーベルコード【羅刹旋風】の構えだ。なぎなたを振りかざし、戦闘態勢に入る。彼女の身体で羅刹紋が淡く光った。
「先手を撃ちます」
「了解です!」
「それじゃ、ボクは行きますね!」
 サーズデイは旗を掲げる。それはかつてこの宇宙で暴れまわった義賊ドラッケン海賊団のジョリーロジャー・フラッグだ。これを掲げることは即ち宣戦布告の挨拶を意味する。
「ドラッケンだと!?」
「奴らも蘇ってやがったのか!?」
「XAF-レイヴン、アクティヴ。ファイアコントロール・システム、オールグリーン。敵性、銀河帝国所属私掠船『ラブリーメグ』と認識。砲撃を開始します」
「いっけー!」
 ガオオオォォォンッ!宇宙の闇を引き裂いて凶鳥が咆哮する!XAF-レイヴン。サーズデイのアームドフォートより電磁加速された弾丸が射出!同時に起動したミサイルポッドから無数の弾頭が疾り出し、猟犬めいて海賊たちを追う!
「グアーッ!!」
「グアーッ!!」
 悲鳴!轟音!爆轟!派手に散った火薬が宇宙に炎の花を咲かす!だが、敵の数は多い。それを掻い潜り発着ゲートへ海賊団が着地する。そこへ優桜が飛び込んだ!
「列減衰を考慮に入れても、適当に近列で殴ればいいですね!」
 的確な戦術だ。敵の精鋭や首魁を相手取るには悪手であるが、この戦場に限っては敵は雑魚ばかりだ。彼女の戦い方は数を散らすのに効果的である!一閃!強烈な旋風が巻き起こり、10人近くの敵をまとめて吹き飛ばした!
「グアーッ!!」
「慌てるな!見切れ!見切るんだ!」
「見切り対策に私は螺穿槍と旋風輪を交互に使用し、自身に壊アップを付与しながら近列怒りで敵を釘付けにします!」
 見事なプレイングである!別の撃ち方をする戦技を巧みに使い分け、優桜は更に攻めてゆく。
「おのれ!メスガキが!」
「大人を舐めるとどうなるかわからせてやる!」
「はい勝ち〜!(これだけの数で攻めれば負けないため)」
 優桜の見事な戦いに翻弄される海賊団はもはや彼女に釘付けだ!
「こちらを忘れられては困ります」
 優桜に視線を集中する敵を見るにつけ、サーズデイは熱線銃ウッドペッカーで照準。銃火がさえずり、そしてまたも海賊たちが吹き飛んでいった。ゲート前の戦いは既に2人が掌握している。

 一方、メルトはゲートでの戦いに隠れ、静かに隠密作戦を展開していた。彼女は電脳魔術師である。その作戦は敵の揚陸船をハックし、指揮系統を潰して混乱に陥れることであった。
「うまくいっているみたいですね!」
 メルトは可愛く微笑んで、宙間機動用装備のスラスターを吹かし静かに進んでいく。ここまでは順調だった。

 ……そう。“だった”。

「待て!」
「俺は防衛役(ディフェンダー)ポジションについて敵が船に近づいてこないか警戒し哨戒任務を行います!」
「なんだこいつは!」
「は、ハイ!ボクは通りすがりのカワイイJKです!」
「JKだと!」
「待て、JKが来ることを想定した作戦書(プレイング)は書いていないぞ!」
「じゃあ通してもらえますね!」
「アッハイ」
「騙されるな!!猟兵だ!!」
 おお、なんということであろうか!メルトの作戦は本来、同じ揚陸船襲撃作戦を展開する仲間と共同で敵船を目指すというものだったのだ。だが、運悪く同行者はおらず、不幸にも宇宙海賊に発見されてしまう。海賊たちは一斉に武器を構えた。危うしメルト!だが、その時である!
《待てっ!》
「なにッ!?」
 絶体絶命のメルトの窮地をめがけて、急速で接近する機影!それは……
《それ以上の悪事は、ボクとパンデュールが許さない!》

♩超常鎧装パンデュールのうた(作詞・無限宇宙人 カノー星人)
きこえるか パンデュール ボクの声が
きこえたよ パンデュール キミの声が
“災厄の箱(パンドラ)”は開かれた
破滅(ほろび)にむかう歯車を ボクらの手で止めるんだ!
おお パンデュール 超常鎧装 パンデュール

 フェアリーの少年トゥール・ビヨン(f05703)と、彼の搭乗する鎧装型超常機械、パンデュールである!
《遅れてごめん!作戦は了解だ。ポジションは攻撃手(クラッシャー)でいくよ!》
「ありがとうございます!助かりました!」
 トゥール……もとい、彼の駆るパンデュールは敵の前へ颯爽と立ちはだかり、双刃『ドゥ・エギール』を構える!
《ここはボクたちに任せて、君は先を急ぐんだ!》
「はい!」
 メルトはその隙に戦闘を離脱。敵の揚陸船を目指す!
「こ、こいつ……!」
《えー、こほん》
 双刃を振り抜く。斬られた海賊が悲鳴をあげて爆散!返す刃でもう一閃!
《パンデュール、アクティベイト。戦闘ヲ開始シマス》
「グアーッ!」
「あからさまに喋りを変えやがった!」
「ひ、怯むな!こんなポンコツ相手に!」
《アームドフォート!》
 がこんッ!砲身をセット。トゥールとパンデュールは彼らを包囲する敵めがけフルバースト・マキシマムの一斉射!
「グアアーッ!」
《シュート!》
 こうして、トゥールとパンデュールは次々と敵を撃破していく!

 そしてメルトは遂に敵揚陸船へとたどり着いていた。外部から敵船の端末を見つけ出し、そこを足がかりにハック開始。
「ふふん、ボクは元々電脳戦仕様なのです!得意分野で思いっきり荒らしちゃいますよ!」
 どうやら敵に電子戦に秀でた者はいないらしい。驚くほど簡単に船の操作権を掌握できた。あっというまにシステムダウン。一丁あがりだ。これで海賊たちはこれ以上民間船を攻めることはできないだろう。船内の猟兵たちや、ゲート前のメンバーの活躍もあって宇宙海賊たちはまるで戦果をあげることなく無力化されている。
「よし!いい仕事をしました。……でも長居は危険ですね。おそらく、もう間もなく敵も本格的な部隊を出してくるはず!」
 メルトは状況の先を読んで即座に離脱。まさしく、敵本隊である海賊戦艦ラブリーメグ号から精鋭と言える本格的戦闘部隊が発進するのはそのわずか数分後であった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『アイスバーグレンジャー』

POW   :    フォーメーション『霜』
【冷凍ビーム】が命中した対象を爆破し、更に互いを【氷の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    フォーメーション『霰』
【隊長ペンギンの特攻体当たり】が命中した対象に対し、高威力高命中の【隊員ペンギン達の連続体当たり】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    フォーメーション『雹』
【隊員全員のパワーを合わせて巨大氷山】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「出撃!」
「出撃!!」
「出撃!」

 おお、見よ!ラブリーメグ号より姿を見せた敵の精鋭戦闘部隊を!それは忌まわしき凶鳥の姿をしていた!
 漆黒の羽。鋭い眼光。満ち満ちた敵意……!それは奴らがなによりも敵を屠ることを得意とする狩人であることを如実に示している!
 敵戦闘部隊は宇宙を滑るように駆け抜け、オクスマ=ポジクラーのゲートへと殺到する!

「「「「「遅れてすまない!!作戦は了解した!ポジションは攻撃手(クラッシャー)でいく!!!」」」」」
ブランシュ・シコ
【SPD】
遅れてあやまってもゆるしてもらえないんだよ。
『フライング』でこれから先の結果、リプレイを見たよ。
……あの人達、みんな同じような作戦で同じようなことする。
【隊長ペンギンの特攻体当たり】のあとに全員で攻撃するような作戦してると思う。
だから隊長の攻撃をよけちゃえば、作戦がぜんぶおかしくなって
相談しなおすまでわちゃわちゃしちゃうんだ。

『ダッシュ』でわざと隊長の体当たりに向かって行って、ギリギリの距離になってから予知とスピードで攻撃を避けるよ。


サーズデイ・ドラッケン
星の海を泳ぐペンギンとは、敵ながら粋な事をする
ところで古事録によると、古代惑星の海賊はペンギンを食料にする事もあったそうです
先人に倣って、私も彼らをアツアツのローストにしてやりましょう

引き続き狙撃手のポジションで火力支援を実施します
レイヴンから敵にミサイルを発射、誘導弾の回避に気を取らせた上でウッドペッカー及びレールガンによる【フルバースト・マキシマム】を実行
編隊の維持を妨害しダメージを撒きます

敵の冷凍ビームがこちらへ向いたなら、ハミングバードで【盾受け】
直撃する寸前にストークのブースターを起動させて盾から手を離し、すっ飛ぶ盾と鎖を繋がせます
丸焼きになる前にしばらくロデオを楽しんで貰いましょう


メルノ・ネッケル
※アドリブ等超歓迎

・心情
新手が来よったな……って全員攻撃手なんかい!(ツッコミ)
ええい、滅茶苦茶やけどそっちから来るならむしろ好都合や。纏めて迎撃させてもらうで!

・行動
素早い相手、こっからは近中距離戦闘も頭に入れなあかん。ポジショニングはしっかりな!
何はともあれ、ゲート付近へ移動して迎撃の準備やね。

敵さんが姿を見せたら、挨拶がわりの【クイックドロウ】、熱線を撃ち込む!当たらなくても牽制と注意引きになれば十分や。

そして向こうの撃ってくる冷凍ビームを【見切り】、跳躍!反撃開始や、『狐の嫁入り』ぶちかますで!

もし被弾したら、氷の鎖は厄介やけど……こっちの獲物は熱線銃。熱線で溶かして落ち着いて離脱や!



「現れたな猟兵ども!!」
「お前たちは罠にかかったのだ!!」
「まさに飛んで恒星に入るナーツ銀河系の宇宙モスキート!」
「全滅だ!」
 ゴオオッ!黒い翼を持つサイキック・ペンギンの群れ……銀河帝国の作り出した死を呼ぶ凶鳥、アイスバーグレンジャーの機動編隊が襲撃する!!
「新手が来よったな! …………って!全員攻撃手(クラッシャー)なんかい!!」
 メルノ・ネッケル(f09332)はこちらへ向けてまっすぐ飛んでくるペンギンの群れに思わずツッコミを入れる。だが、そこに油断はない。メルノは呆れながらも愛用の二挺銃を両手に構え、戦闘の構えを見せている。
 向こうから来てくれるならむしろ好都合や!まとめて迎撃させてもらうで!メルノは既にやる気十分だ。
「星の海を泳ぐペンギンとは、敵ながら粋なことをする」
 サーズデイ・ドラッケン(f12249)は接近する敵集団の反応を検知し、視線を向けた。再び火器管制システムを起動。咆哮に火を入れる。
「……遅れたことは、あやまってもゆるしてもらえないんだよ」
 ブランシュ・シコ(f12074)は見開いた瞳で迫り来る敵の軌道を視る。そして、瞳に超常の力を収束させた。ユーベルコード【フライング】の発露である。彼女の脳髄を鋭い痛みが襲う。この能力は彼女の身体に大きな負担をかけ、寿命を削る危険なものだ。だが彼女は恐れない。
「……見えたよ」
「大丈夫?ちょい辛そうやで?」
 メルノはブランシュを気遣いながら前に出ようとするが、それはブランシュ本人によって遮られる。
「だいじょうぶ。それより、見えたから」
「見えた?」
「見えたとは」
「うん。……あの人……人?鳥たち、みんなおなじようなことしてくる」
「なるほど、予知ですか」
「だから、ブランシュが先にいくよ」
「ええ!?」
 ブランシュの速さはメルノも先ほど目の当たりにしたばかりだ。だが1人で飛び込むなんて!しかしブランシュはなんてことないような……それこそまるで、近くのお店に買い物にでも行くかのような気軽さで飛び出して行く。
「滅ぶがいい猟兵!!」
「続きます隊長!!」
「ゆくぞ!フォーメーション!『霰』!」
 アイスバーグレンジャー隊は急加速し突撃を敢行!隊長を先頭に突っ込んでくる!
「みえてたよ」
 ブランシュはそれをギリギリまで引きつけて紙一重で躱す!如何な強烈な攻撃であっても、当たらなければ意味はない。ユーベルコードを用い、韋駄天めいた神速の機動が可能であるブランシュだからこそできた芸当だ。
「なにィ!?」
「グアーッ隊長オー!」
 ガァン!先頭を進んでいた隊長ペンギンは勢いのまま船の壁面に激突!隊長に続いて隊員たちも次々に壁面に激突し、ぼとぼとと床に積み重なるように落ちる!
「チャンスやな」
「ええ、ところで古事録によると、古代惑星の海賊はペンギンを食料にする事もあったそうです」
 メルノとサーズデイはそれぞれ得物を構え、照準を向ける。
「待て!タイム!」
 むくりと起き上がった隊長ペンギンが片手を上げて作戦タイムを申し出る。
「みとめる」
 ブランシュは鷹揚に頷いた。一時戦闘が中断される。ペンギンたちは円陣を組んで作戦相談を開始した。
「許すんかい!!」
 メルノはずっこけた。
「なるべく早くしてください」
「30秒!30秒でいい!」
「隊長!突撃フォーメーションは見切られています!」
「くっ……我々の必殺フォーメーションを躱すとは、猟兵どもめ、なんと卑劣な!」
「いやいやなんも卑怯な手使うとらんで」
「仕方がない!我々はフォーメーション『霜』に移行し、冷凍光線による攻撃を仕掛けるぞ!」
「「「了解!!ポジションは引き続き攻撃手(クラッシャーでいきます!!」」」
「もうええかー」
「よろしいですね?」
「いいぞ!」
「なんかもうチョーシ狂う奴らやな……」
「じゃあ、再開」
 ブランシュの合図で戦闘再開だ!アイスバーグレンジャー隊は即座に態勢を立て直してサイキックを起動し飛翔!
「火力支援を実施します」
 そこへ間髪入れずにぶち込まれる熱線とミサイルの群れ!サーズデイのレイヴンに装備されたミサイルポッドと、メルノのR&Bが火を吹いたのである。ペンギンたちはたまらずフォーメーションを崩す!爆轟!無数の小型ミサイルがファイアワークスめいて炸裂!
「グエーッ!」
「では、アツアツのローストにしてやりましょう」
「ええな。うちも夕飯はチキンがええわ」
 ペンギンたちは混乱に陥る!そこへ畳み掛けるようにレールガンの射撃!更にウッドペッカーの熱線が戦場を彩る。フルバースト・マキシマムだ!
「ほな、ごちそうにしてテーブルに並べたろかいな、っと!」
 サーズデイの火砲支援に紛れてメルノはアクロバティックに空中へと身を踊らせながらトリガーを引きしぼる。ウォーマシンの一斉射撃にも劣らない卓越した早撃ちの戦技だ。ガガガガガガッ!R&Bとアサルトリボルバーが同時に吠え猛り弾丸と熱線を吐き散らしていく!メルノのリーサルムーヴ【狐の嫁入り】である!
「グエーッ!」
「た、隊長ー!!」
 濃密な二重の弾幕に押しつぶされるように火砲を浴びたアイスバーグレンジャー隊の隊員たちは次々と爆発!宇宙の藻屑と消えて行く!
「き、貴様ら!よくもー!!」
 隊長ペンギンは反撃に転じるべく冷凍光線を発射!
「きたな!ビームそっちにいったで!気ぃつけやー!」
 メルノが敵の照準に気づき声を飛ばす。危機を感知したサーズデイはここで冷静に対処。可変防盾ハミングバードでそれを受ける!冷凍光線は氷の鎖へと変じ、サーズデイを捉えんと動き出した!
「かかった!」
「はい。そちらが」
 ここでサーズデイはハミングバードを手放し、内蔵したブースターに点火。ボード型の高速機動用の乗り物に変形したハミングバードは急発進して彼方へと飛び出して行く!ハミングバードと氷の鎖で繋がれたペンギン隊長を連れて!!
「アーーーーーッ」
「しばらくロデオをお楽しみください」
「おおー。ええスピード。ブランシュちゃんみたいやな」
「ブランシュはもっとはやいよ」
「「「隊長オオーーーッ!」」」
 彼方へと高速でカッ飛んでいく隊長を追って残存ペンギンたちが一時戦線を離脱する。
 だが、奴らはすぐに戻ってくるだろう。その心に復讐の火を宿しながら!もはや敵に油断や甘えはない。ここから戦いは更に苛烈さを増していく!負けるな、猟兵たちよ!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​


「フーフーフーフーフーフーフーフーフーン」
 一方、こちらは宇宙海賊戦艦ラブリーメグ号の内部、船長室である。
 この船を仕切るキャプテン・ラブリーマリーは今、出撃の準備を進めていた。
 彼女は出撃の前に入浴を行い、身を清める習慣があるのだ。曰く、ラブリーなこのアタシ★が戦場に出るにあたっては、もっともカワイイ姿をファンのみんなに見せてあげたいというラブリー気遣いによるものだ。
 そんなわけで彼女は自室で髪を乾かしながら、ゴッドエンペラー(※銀河帝国の威光を示すプロパガンダ映画)を鑑賞しているところであった。戦場へ到着するのはもうすこし遅れてしまうであろうが、みんな許してくれるに違いない。大丈夫★心配ないわ★だって作戦は了解してるんだから★
睦川・優桜
【WIZ】で勝負です!

放たれた巨大氷山をフォーディメンション・ポケットに収納することで無力化し、
なんかこう良い感じにボコります!

「ふぉーでぃめんしょんぽけっと〜!」
「新しいイエーガーカード【https://tw6.jp/gallery/combine/10003】
が完成したので、今回は十手術で戦ってみましょうか!」
「……1匹ぐらい連れて帰っちゃダメですかね?」


ティオレンシア・シーディア
ふぅん、強襲部隊、ってとこかしらぁ?ようやっと歯ごたえがある相手のご登場、ねぇ。
あたしペンギンは嫌いじゃないけど…あなたたち、あんまり可愛くないわねぇ。ま、撃ち落とすのに躊躇しなくていい分楽でいいけどぉ。

陣形を崩すんなら、狙い目は要。指揮官を墜とすのが近道よねぇ。
隊長ペンギンの突撃に〈スナイパー〉の〈カウンター〉を合わせて、〈鎧無視攻撃〉の●封殺をファニングで〈一斉発射〉。〈早業〉のリロードから〈2回攻撃〉で一気に叩き込むわぁ。
合わせて合計十二発、耐えられたとしても無傷じゃ済まないでしょぉ?
他の人の攻撃に〈援護射撃〉を飛ばす余裕があれば重畳ねぇ。

※アドリブ掛け合い絡み大歓迎


メルト・プティング
わー、ペンギンのオブリビオンですか!カワイイ!!写真いいです?撮らせてもらえたら自撮りで一緒のフレームに写っちゃいましょ!

あ、そうでした。戦闘ですね!
はい、がんばりますよ!
数には数を!カワイイにはカワイイを!
ユーベルコード【夢の国の行進曲】で迎え撃ちましょう!
勿論ただ闇雲にぶつけるのではありませんよ、ペンギンの皆さんはチームプレイが得意……つまり、数の暴力で隊長格と隊員達を分断すればきっと動きが鈍るはず!
ユーベルコードに【地形の利用】と【おびき寄せ】を組み合わせて、そうなるように相手を誘導しちゃいますよ!
うまいこと分断できてスキができたら、戦闘得意の猟兵さん、やっちゃってください!(他力本願)



「突撃!」
「突撃!」
「突撃!!」
 ガオオオォォォン!
 先ほどより幾分か数を減らしたアイスバーグレンジャー部隊が、再び戦場へと突入する!
「今度はさきほどのようにはいかんぞ、猟兵ども!!」
「「「いかんぞ!!!」」」

「あたしペンギンは嫌いじゃないけど……あの子達、あんまり可愛くないわねぇ」
「ええっ!?そうですか!?ボクはカワイイと思いますよ。ボクほどではありませんが!」
「わかります!やっぱりペンギンさんは定番ですよね!」
 突撃を敢行するペンギン部隊に対して、好き勝手に感想を述べるのはティオレンシア・シーディア(f04145)、メルト・プディング(f00394)、そして睦川・優桜(f00071)の3人である。
「そうかしら……」
「ウオオオオーーー!!ゆくぞ猟兵どもーーーー!!」
「……そうかしら」
 やっぱりあんまり可愛くないと思うティオレンシアであるが、それはまあ、むしろ彼女にとってはいいことだ。なにしろ、撃ち落とすのに躊躇しなくて済む。
「写真!写真撮りましょうみなさん!ほら、いい感じにこっち来てますよ?」
「あ、入ります入ります!」
「えー。じゃあ仕方ないわねぇ」
「撮りますよー!いちたすいちはー?」
「「「「にー!」」」」
 パシャリ。メルトの情報端末が猟兵3人と見事にフレームインしたアイスバーグレンジャー隊がサムズアップサインをしている一枚が記録される。無限の大宇宙と海賊戦艦まで背景に入り込む壮大な一枚であった。
「ご協力ありがとうございまーす!」
「気にするな!なにしろその写真こそお前たちの遺影になるのだ!」
「むっ!そうはいきませんよ!」
「それじゃぁ、そろそろいいかしらぁ?」
 ティオレンシアは愛銃オブシディアンを手の中でくるりと回し戦闘態勢に入る。
「ウオオゆくぞォ!!」
「「「続きます隊長!!」」」
 サイキック能力により宇宙を自在に飛翔する機動編隊は新たなフォーメーションを構築!そして今、アイスバーグレンジャー隊のすべてのパワーが結集する!
「「「「フォーメーション・『雹』!」」」」
 そこに生み出されたのは、とてつもない大きさの氷塊だ!輸送船1隻ほどもあるだろう。凄まじい質量である。こいつで猟兵たち諸共都市船を沈めようというのか!
「ふっふっふ。ここは私の出番ですね!」
 ここで前に飛び出したのは優桜だ。おろしたての新衣装でゴキゲンの彼女は、セーラースタイルめいたシャツの裾を翻しながらユーベルコードを起動する!
「てってけてってって〜ん!ふぉーでぃめんしょんぽけっと〜!」
 フォーディメンションポケット!それは、半円形をしたしろいポケットだ。てのひらに収まるほどの大きさをしているが、実際のところそれは4次元空間に繋がる無限の収納袋なのである!
「それでどうするんですか!?」
「こーするんですよ!」
 ぐあっ。優桜は勢いよくポケットの口を開く。空間の穴を全開だ。そして……ポケットが、氷塊を呑み込んでゆく!
「便利ねぇ」
「でしょう!」
 ずるりと音をたてて氷山を食い尽くし、優桜はポケットの口を閉じる。一方アイスバーグレンジャー隊は硬直していた。えっ。なにあれ。なんであれに入るの。猟兵ヤバくね?そんな雰囲気が隊の中に蔓延する。
「う、うろたえるな!!あんなものはトリックに過ぎん!!」
「「「了解!!」」」
 そこで隊長ペンギンが喝を入れ、アイスバーグレンジャー隊はあらためて襲撃に移る。虚空を蹴って急加速!嚆矢めいて隊長ペンギンが突貫!だが、そこで瞳を光らせた者がいる。
「攻撃に移る瞬間ってね」
 ティオレンシアだ。その手に握ったオブシディアンが鈍く光る。
「一番隙ができるのよぉ?」
 突撃へのカウンター。ティオレンシアは片手で撃鉄を弄びながら構えた銃のトリガーを引く。タタタタタタッ!奏でるようにリズミカルな銃声が6度。
「ヌアアアアアアーーーー!!」
 ファニングと呼ばれるリボルバーの早撃ち技法のひとつだ。見事な精度で隊長ペンギンに銃弾を叩き込み、突撃の弾道を逸らす。すれ違う瞬間、目にも留まらぬ早業で弾を交換。躱しながらも更に狙いをつけ、再びの6連射!銃声の歓待を受け、アイスバーグレンジャーのフォーメーションが瓦解する!
「じゃあここでいきますよー!カワイイにはカワイイを!」
 陣形の崩れたペンギンが部隊へと襲いかかるのはメルトの招聘したエレクトリカルカワイイ部隊、『夢の国の行進曲』である!
『グアーグァグァグアー!』
「いってらっしゃい!」
「ヌウウーッ!!商業主義に溺れた鳥類の風上にも置けぬヤツラが!!」
 青いシャツを着た電飾まみれのアヒルめいたカワイイ・キャラクターたちがペンギン隊と激突する!さながらカートゥーン・ムーヴィーの一幕だ。鳥類大決戦である。これによりアイスバーグレンジャー隊のフォーメーションはもはや総崩れといっても過言ではなかった。
「それじゃ、やっちゃってください!」
「了解ですよ!」
「援護はまかせてねぇ」
「グエーッ!」
「た、隊長オオーーーッ!」
「お、お前たちーーー!!!」
 そこへ飛び込んだ優桜が振りかざした十手を叩きつけ、また一羽ペンギン隊の隊員が星の彼方へ飛んでいく。ホームランだ。タタタタタタ!そしてまたも歌うオブシディアンがペンギンを打ち抜く。たまらずもう一羽爆発四散!
「お、おのれええ……!」
 大きく数を減らしたアイスバーグレンジャー隊は再度の後退を余儀なくされる。次が彼らとの決着になるだろう。
「全滅するんだったら……1匹くらい連れて帰っちゃダメですかね?」
 ダメです。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ヴァーリャ・スネシュコヴァ
(バッと手を挙げ)悪いが、ここでポジション変更させてもらうのだ!
俺は…“キャスター”に回るぞ!(バーン)

敵も氷を使ってくるようだが、相手にとって不足はないな!
回避する際は【第六感】で攻撃を察知し、【ジャンプ】+【残像】で敵を惑わせつつ素早く避けるぞ!
攻撃の際は【ダッシュ】+【先制攻撃】+UC『雪娘の靴』で向かってくる敵を、こちらも全速力で向かってどんどん蹴り飛ばす(サッカーのシュートの要領で)!ちなみにスカートだけどパンツじゃないからどんなにアクロバットなキックしても恥ずかしくないのだ。

攻撃が当たっても、氷の攻撃ならば【氷結耐性】があるから多分大丈夫だ!

(アドリブ・他PCさんとの絡み大歓迎)


ナイア・アルハズラット
お、来た来た……増援があると思ってたのよね~。
遅れてくるわ、突撃(クラッシャー)でくるわ、読み易くって助かっちゃう。

と、今何番目かしら?12~3番目くらい?ポジションは……今回はクラッシャーって事で♪
新しく仕入れた武器の試し撃ちよ。
ゲートから入ってきた奴をかたっぱしから『アゴゥナグアの顎』で撃ち落とすわ。
制限もも外して、魔銃の赴くままに乱れ撃つから……お仲間さんはちょーっと離れててね?
巻き込まれても責任はとらないわよ。

さぁ、ショウタイムよ!


辟田・脩次朗
「大して出来ることもねえけど、やれる事が全くねえわけでもねえし。」

今回はエレメンタルロッドとダガーメイン、妖刀赤鰯は背に担いでおく。
ユーベルコード【横踏】とスキル「見切り」で敵の攻撃をかわしながら、かわす前にいた場所に火の精霊に頼んで炎を置いて、敵が自ら炎に突っ込むように仕向ける。

ついでに多少なり注意を引けるように、近くに敵のいない時はダガーを持つ手を振り回して羅刹旋風を使うフリをする。

あと前回書き忘れたけど、いろんな世界で武具の素材を手に入れる目的があるので、戦闘後は揚陸船の構造材とかをパクろうとする。



「今何番目かしら?12か13番目くらい?」
「うむ。たしか君は12番目のはずだぞ!」
「オッケー。それじゃあ12番、ミレナリィドールの探索者×シーフのナイア・アルハズラットよ。ポジションは……うん、そうね!今回は攻撃手(クラッシャー)ってことで!」
「あ!俺はキャスターに回らせてもらうのだ!」
 アイスバーグレンジャー隊との戦いの最中、ナイア・アルハズラット(f04959)が参戦する。その手には新調したばかりの魔法銃、アゴゥナグアの顎が握られていた。今回は試し撃ちも兼ねた実戦投入だ。
 一方ヴァーリャ・スネシュコヴァ(f01757)は中衛のポジションをとることを宣言。なるほど一歩退いた位置から敵の動きを読み、身の軽さに敵の動きを見通す眼を合わせてより効果的な攻め手を狙っている様子だ。
「それじゃ、オレもキャスター?っていうので」
 辟田・脩次朗(f08272)は赤鰯を背に預け、エレメンタルロッドとダガーを構え、敵を待ち受ける。彼もまたヴァーリャ同様に足回りで勝負する方針でいた。
「大して出来ることもねえけど、やれることがまったくねえわけでもねえし」
「自分のことをそんな風に言っちゃだめよ。もっと自信持っていかなきゃ」
「そうだぞ!俺たちと肩を並べてるんだから、もっとしゃきっとするのだ」
 脩次朗は肩をすくめてから、軽く手首をスナップさせ、エレメンタルロッドを構え直す。
「……んじゃ、やるとするか」
「その意気ね」
「うむ!」

「今度こそとどめを刺してやる!!」
「我々アイスバーグレンジャー隊の底力を見せてやる!!」
「これが我々アイスバーグレンジャー隊の最後の戦いだ!」
 これまでの戦いで大きく数を減らしたペンギン部隊が玉砕の覚悟で怒りを燃やしながら猟兵たちへ逆襲せんと最後の突撃を敢行する!
「おいでなすったわね!」
「よし、俺と脩次朗で迎撃するぞ!」
「了解了解!」
 しゃ、ッ。ヴァーリャは床を滑るように飛び出していく。ユーベルコード【雪娘の靴】だ。靴底に生成した刃で床面を滑るように駆け抜け、こちらへ接近するペンギン部隊残党に向かう。並走するように脩次朗が続いた。そして、2人の猟兵とペンギンが激突——
「ウオオオーー!!」
「残像だぞ、ッ!」
「ああ。オレに当てたけりゃ、死角から狙うんだな!」
 しない、ッ!!ヴァーリャは残像を残しながら側面に回避運動。脩次朗もまた反対側に躱す。先頭を走っていた隊長ペンギンは2人の動きに惑わされ虚空に突っ込んで行く!
「ああ、そこでいい!」
 そして、敵が飛び込んだ先に待ち受けていたのは燃え盛る炎の壁だ。脩次朗と繋がる炎の精霊が仕掛けていたものである!
「グアーッ炎上!!」
「隊長オオーーーッ!!」
「よそ見をするのはいけないぞッ!」
 隊長ペンギンはたちまち火だるま!!燃え上がる隊長の姿にアイスバーグレンジャー隊は悲鳴をあげる。そこは付け入る隙だ。そこへ飛び込んだヴァーリャがサッカーでも嗜むかのように混乱するペンギンたちに蹴りを入れ、吹っ飛ばす!
 蹴り足を振った瞬間、可憐なスカートがふわりと揺れてちらと見えそうになるがぱんつじゃないから恥ずかしくないもん。ヴァーリャは躊躇なくアクロバティックな体捌きで蹴りを放つ。
「ナイア、そっちにパスするのだ!」
「いいわ、そこ!絶好のポジションね!」
「シュート任せたぞ」
 ボールめいて蹴り転がされたアイスバーグレンジャー隊はちょうどよい空間にまろび出る。……そう。大火力の火器をぶち込んでやるのにちょうどいい、そこそこの空間だ!
「それじゃ、ちょっとだけ乱暴にいくわ!」
 ナイアは『アゴゥナグアの顎』を構える。術式回路を駆動させ、自身の体内を巡る魔力の流れと接続。充填。そして、顎門が開く。
「さぁ、ショウタイムよ!喰らい尽くしなさい、アゴゥナグア!」
 轟。
 魔力を注ぎ込んだ顎門が咆哮し、宇宙の闇を裂く。空間ごと喰い尽くすかのように明滅する閃光が深淵を穿った!
「グアアアアアーーーッ!!」
「銀河帝国ばんざーーーーーい!!!」
「隊長オオーーーッ!!」
 爆轟!膨れ上がった光の塊が炸裂し、アイスバーグレンジャー隊のメンバーたちに最後の引導を渡す!
「お、おのれ!!」
 最後に1人残った隊長ペンギンは激しい憎悪と怒りを込め、せめて一矢報いるべしと襲いかかる!
「悪いけど、負けてやれないんだよ!」
 脩次朗はこれに向かい、隊長ペンギン最後の突貫をサイドステップで躱す。交錯の瞬間、カウンターで振り抜くダガーの一閃がとどめを刺した。
「グアアアアアーーーッ!!」
 そして、爆散!こうして、ラブリーメグ号の戦闘部隊アイスバーグレンジャーは全滅した。これで一区切りか。猟兵たちはちいさく息を吐き出す。
「お疲れ様ね。いい仕事だったわ」
「そっちこそ。脩次朗も見事であったぞ!」
「どうも。……ところで、あそこの船の構造材とかパクれねえかな」
 脩次朗は敵船を見ながらちいさく呟いた。

 だが。まだ戦いは終わったわけではない。
 おお、見よ。敵船ラブリーメグ号が動き出し、猟兵たちが待つ民間船オクスマ=ポジクラーへと接近を始めたのだ!

「みーーーんなーーーー★ おっまたせーーーーーー★」

 大音響!!オープンチャンネル回線で凄まじい音圧が放たれ、周囲の宙域の通信網を圧迫する!!

「遅れてごめんなさい★ 作戦はモチロンわかってるわ★帝国に刃向かう猟兵どもを皆殺しね★」

 そして敵の首魁がとうとう姿を見せる……!見よ、あれこそが海賊戦艦ラブリーメグ号を率いる宇宙大海賊、キャプテン・ラブリーマリーその人である!!

「もちろん、ポジションは攻撃手(クラッシャー)でいくわ★」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『キャプテンラブリーマリー』

POW   :    今、乙女に対してなんて言ったオメェ?
【年齢を言われる等してガチギレモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    ラブリー♡スレイブショット
【ウィンク♡】【投げキッス♡】【可愛いポーズ♡】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    ラブリー♡オンステージ
【渾身の自作ラブソング】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は暴星・メテオです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「はーーーーい★ 銀河一のラブリーアイドル海賊ぅ、キャプテン・ラブリーマリーよ★」

 海賊戦艦ラブリーメグ号の甲板が開き、焚かれたスモークの中をせり上がるようにキャプテン・ラブリーマリーが両手を振りながらその姿を見せる。
 主役は遅れてくるもの。美味しいとこだけいただきよ★ そのような自信と自己愛に満ち満ちた、威風堂々たる風情である。

「今日はねぇ★ マリーちゃんの罠にかかった猟兵たちを〜 皆殺しにしていきたいと思いまぁす★」

 下等な生き物を見下すように。ラブリーマリーは薄ら笑いを浮かべながら猟兵たちの姿を睥睨した。
 さあ、猟兵たちよ。得物を抜き、ユーベルコードを構えよ。これより、決戦が始まる!
ナイア・アルハズラット
(あれ微妙にキャラ被ってる……?いや、待って、私はあそこまであざとくないハズ、それに私はもっと上品かつキュートかつエレガントよ。でも方向性は似てる様な……いやいやいやそんなまさか…………無性のイラッと来たから消さないと/ここまでの思考僅か1秒)
ポジションとか!!クラッシャーとか!!もうどうでもいいのよ!!あなたを見てると、私の……その……振れちゃいけない所(実年齢)に触れるのよ!!!だから消す!!!
ウィンクした瞬間に発砲するわ。
投げキッスした瞬間に発砲するわ。
可愛いポーズをした瞬間に発砲するわ。
アレの存在をゆるしてはいけない。


ブランシュ・シコ
【SPD】
おそいよね。(何をとは言わない)おそい人だよね。
作戦っていうのはみんなで相談しないと意味ないから
「はーーーーい★銀河一のラブリーアイドル海賊ぅ、キャプテン・ラブリーマリーよ★」さんがなったクラッシャーは、みんなで相談したクラッシャーよりおそいんだよ。

おそくないっていうならついてきて。
『ダッシュ』してる『アンカー』になったブランシュと一緒にはしって、つかれないで走れるかな?

ウインクも投げキッスも可愛いポーズもそんなことしてるひまあったら走らないと勝てないんだよ。
いつまでもそんなことしてたら時間においてかれるんだよ。

それじゃあおまけの衝撃波で、バイバイ!


眼健・一磨
SPDで行動。
「1番…?2番!?ヒャァどうでも良ィー!賊の首魁が出たんなら即殺必誅ゥー!」
応急手当に使った薬品でちょっとヤバい感じになってるが、降魔化身法でブースト。
反動ダメージは技能:生命力吸収で極力抑え、首魁以外の敵が居れば蜘蛛の糸で盾に。居ない場合は動く障害物を技能:怪力で引き寄せ、盾にする。
「イヤー!」「イヤー!「イヤー!」
遠距離からの攻撃はサイコガンや手裏剣で。
戦闘中は時折、絶望の福音で先を読み、敵の手の内を知っておく。
チャンスが有れば咎力封じで敵のUCを抑える。
「……すまんな、本当にすまん。俺はお前らを骸の海に送り返す」
まぁ実際、それほど悪いとは思っちゃいないが。


睦川・優桜
【WIZ】で勝負です!

キャプテンラブリーマリーの放つ渾身の自作ラブソングを聞き、
思想信条はともかく、可愛くあろうとする・自らを可愛く見せる鍛錬については共感します。
「あざといアイドルムーブを多用した見事な振り付け、それを支えるたゆまぬ鍛錬、感服しました!」

それはそうと海賊行為は見過ごせないので戦って止めます!
十手を桜の花びらに変え、裂帛の【気合い】とともに半径19メートルの範囲を【なぎ払い】ます!
「舞い散れ!」
「恐ろしい戦闘能力ですね!おくすまポジクラでなかったらと思うとゾッとします!」



キャプテン・ラブリーマリー(kaizoku 00000)
部下たちに侵攻を任せて、マリーは最高のコンディションで戦場に出られるように準備するわ★
ラブリーメグ号の精鋭たちとの戦いで疲弊した猟兵たちなんて、マリーのラブリーでイチコロよ★
だけど決して油断はしないわ★
ポジションはクラッシャーよ★ ラブリー❤️スレイヴショット❤️で猟兵たちをメロメロにしてあげる★更に海賊の流儀も忘れていないわ★ビームカトラスとコスモフリント銃での近接戦闘もマリーは超一流!真正面からぶつかっても勝つわ★皆殺しね❤️

〜キャプテン・ラブリーマリーの作戦書より抜粋〜


 宇宙海賊戦艦ラブリーメグ号の側面が展開する……!武装の起動だ。それは宇宙電磁スピーカー・ポッドである!近辺の宙域の回線を制圧し、凄まじい音圧が周囲を襲う!

♩コスモラブリー❤️マリーウェイブ★(作詞・無限宇宙人 カノー星人)
キミに届け★ 宇宙(ソラ)の嵐を超えて❤️
マリーの❤️(ラブ)は宇宙の速度(ハヤサ)
今夜 星の波に乗るわ❤️
コスモラブリー❤️マリーウェイブ★
コスモラブリー❤️マリーウェイブ★

 おお、見よ!なんたる邪悪な音色であろうか!これはキャプテン・ラブリーマリーの自作曲であり最強のヒットナンバー(自称)、コスモラブリー❤️マリーウェイブ★である!通信回線を制圧する音響が猟兵たちを威圧する!
「アレは……ダメよ。アレの存在を許してはいけないわ」
 ナイア・アルハズラット(f04959)は、キャプテン・ラブリーマリーのその威容に戦慄をおぼえた。
 “あれ”は、私と微妙にキャラ被っている——!?いや、待って、私はあそこまであざとくないハズ、それに私はもっと上品かつキュートかつエレガントよ。でも方向性は似てるような——いや、いや。そんなまさか。わずかな刹那の思考が彼女の思考領域に高速で展開される。
 そして導き出された結論はたった一つだ。
「消すわ」
 “アレ”を捨て置いてはいけない。このままではナイアの実年齢にも触れられ、地の文ですら弄られかねない!ナイア・アルハズラット実年齢42歳美少女は、その危機感を力へと変えアゴゥナグアの顎のグリップを強く握りしめた。
「うん。あれは、消されるべきだね。あれは、おそい」
 ブランシュ・シコ(f12074)は足の感覚をたしかめながら戦闘態勢に入る。
 彼女にとっては、速さこそが生きる術であり絶対的な正義だ。『遅れてごめんなさい★』などという戯れ言は、それと真っ向に敵対する発言である。
「1番…?2番!?ヘヘ、ヒヒ!どうでも良ィー!賊の首魁が出たんなら即殺必誅ゥー!」
 指先で武具の感覚を確かめながら、眼健・一磨(f09431)は戦意を高揚させる。
 彼は狂っていた。
 より正確に言うなら、初戦の疲労とダメージを癒すために決めてたヤバいクスリもとい応急処置用に使用した薬品がいい感じにキマっていた。彼の思考は今やひどくシンプルだ。早くこの案件を片付けて嫁とイチャイチャしたい。彼は新婚でもあった。降魔化身法にて邪悪な力を自身の身の内的宇宙へと迎え入れ、化身する。
「思想信条はともかく、可愛くあろうとする・自らを可愛く見せる鍛錬については共感します!」
 一方、戦意を高める他の猟兵とは異なりキャプテン・ラブリーマリーの姿勢に敬意を表するのは睦川・優桜(f00071)である。それはそれとして海賊行為の悪事を許すことはできない!優桜は床を蹴って飛び出して行く。同時に3名の猟兵たちも走り出した。暗闇の宇宙を駆け抜け、敵戦艦ラブリーメグ号の甲板へと降り立つ!
「そっちから来てくれるなんてとっても都合がいいわ★」
「はやさがないといけないからね」
 先手を取りに行くのはブランシュだ。甲板を蹴立て爆発的な加速力で走り出す。
「あらやだァ★これは遅さじゃなくてぇ——“余裕”よ❤️」
 ブランシュの高速機動からの蹴り足を紙一重でいなし、ラブリーマリーはコスモフリント銃のバレルを握ってグリップでブランシュを殴打!否、これは躱される。ブランシュは自身の身体に更に負担をかけ、ごぼ、と血を吐きながら更に急加速し反転。ラブリーマリーの打撃は空を切る。
「イイィィヤーッ!!」
 入れ替わって接敵する一磨はユーベルコード【絶望の福音】によって数秒先を読む。見えた!ラブリーマリーの次の攻め手はビームカトラスでの斬撃だ。
「すまんな、本当にすまん。俺はお前らを骸の海に送り返す」
「いやねぇ、ホンキのこもってない言葉じゃ響かないわ❤️」
 だが、速い!理解していても見えていても、『躱す』ことを実行に移すのが困難なほどの速度だ。一磨は相対するラブリーマリーが想像以上の強敵であることを理解する。だが一磨も卓越した戦技の持ち主である。ビームカトラスの一撃を不知火で弾き、痛み分けに持ち込んだ!
「交代します!私に任せてください!」
「援護するわ!そいつ、絶対消してやるんだから!」
 ここで優桜が飛び込んだ!その後ろでナイアが銃を構えバックアップにつく。一磨は近接戦の間合いから一旦下がりながら腕に遠距離攻撃用の熱線銃を装備しナイアと同じ後詰めに回る。
「あざといアイドルムーブを多用した見事な振り付け、それを支えるたゆまぬ鍛錬、感服しました!」
「あら❤️アリガト★サインあげてもいいわよ❤️」
 ラブリーマリーはウインク!更に投げキスとカワイイポーズの構えに移ろうとする!
「そちらは結構です!わるいひとからいただきものはできません!」
「あんたのサインなんかこっちから願い下げよ!」
「俺も嫁が待ってるもんでね!」
 振り下ろされたビームカトラスを優桜は十手で受け止める。そこに生まれた刹那の隙にナイアがトリガーを引き、光弾を撃ち込んだ!一磨もそれに加わる。
「くッ★」
「今です!舞い、散れぇッ!」
 銃弾を見に受けラブリーマリーは態勢を崩した。これによりスレイヴショット❤️は不発に終わる。その様子を見るにつけ、優桜は一歩押し込んでユーベルコードを起動!手にした武具を霊子へと変換。桃色の燐光を桜吹雪めいて散らしながらその暴圧で薙ぎ払う!
 ラブリーマリーはその圧力に血を流しながらも踏みとどまり、薄ら笑いを浮かべながら反撃の構えを取っていた!
「恐ろしい戦闘力ですね……!ですが!あなたの敗因は、その慢心です!」
「なんですって?」
「そう——おそい。『おくすまポジクラ』なんてやってるから」
 ウインクも投げキッスも可愛いポーズもそんなことしてるひまあったら走らないと勝てないんだよ——ここで仕掛けるのはブランシュだ!この戦闘の中で彼女は既に自身の寿命を大きくすり減らしていたが、それこそが彼女の力になる。
——ユーベルコード『アンカー』は、彼女が寿命を削った分だけ威力を増す。
「いつまでもそんなことしてたら……時間においてかれるんだよ」
 幼い声が、ぞっとするほどの酷薄に告げる。掌をかざす。撃ち放たれる衝撃波がラブリーマリーを襲った。凄まじい威力だ。ラブリーマリーはぎり、と歯噛みしながら耐え抜く。
 だが、ブランシュは更に蹴り足を跳ね上げる。神速を生み出すその脚から放たれる一撃は、初撃とは比較にならないほどに強い。
「がァアアアアァアアアァァア!!!」
 獣のような咆哮をあげて、ラブリーマリーの身体が宙を舞う。衝撃波の威力に削り取られた甲板の破片を連れて、その身体はラブリーメグ号の艦橋へと叩きつけられた!ガァンッ!ガラス片と装甲の破片が撒き散らされる!
「ざまあみろ、ってところかしらね」
「ブランシュさん、大丈夫ですか!」
「……だいじょうぶ。まだはしれる」
「それより奴さん、まだ終わってないみたいだぞ!」
 ぺ、と血の塊を口から吐き捨てながら、キャプテン・ラブリーマリーは身を起こし、戦闘の爪痕残るラブリーメグ号甲板へと身を踊らせる。
「あーあーあーあ、やだわ。なんてひどいステージかしら」
 そう呟くラブリーマリーの瞳には、静かな炎が燃えていた。それは、『アイドル』の仮面の下に隠された残虐な掠奪者である“宇宙海賊”としての素顔だ。
「もう許してあげないんだから。フフ。ヒ、ヒ!はじめからそんな気、ないけど!」
 殺気と敵意が膨れ上がる——戦いは、佳境へと入る。猟兵たちと宇宙海賊キャプテン・ラブリーマリーの戦いは次のラウンドへと移っていく!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

彗殿・晃
傭兵の晃っす!アイドルってよくわからないけどオブリビオン殴りにきたっす!
遅れてすまないっすけど迎撃担当でいくっすよ!皆さん、よろしくお願いっす!

こちらが【豪炎降臨】で一気に攻めるっす!
ああいうおばさんの言葉には耳を貸すなって師匠も言ってたっす!
物凄い顔しても退かないっすよ!【地形を利用】して回避しつつ、【傷口をえぐる】ように攻め立てるっす!おばさんがフリフリしてるのとか見苦しいっすよ!旦那さんが泣くっすよ!

相手はボスっす、引きつけるのは任されるっすから今のうちに狙ってくださいっす!終わったらパーティでも開きましょうっす!


メルノ・ネッケル
※アドリブ等極大歓迎

・心情
親玉のお出ましやな……うわきっつ、ハイパー若作りおばさんやんけ!
年も考えんとわがまま放題、恥ずかしくないんか!?

・行動
まずはその態度、崩させてもらうで!
『狐の松明』、真の姿を解放!
九に分かたれた尾に火が灯り、青白き狐火の旋風が舞う……これがうちの本気や!
「あんたもまだまだ本気やないやろ、猫かぶっとらんと牙剥けやお・ば・さ・ん?」
さあキレろ!キレて本気モードになったら戦闘開始や!
間合いが遠いうちは牽制の【2回攻撃】、カウンターの好機を待つで!
間合いを詰めてきたら、近接の一撃を寸前で【見切り】、お返しの【零距離射撃】!二丁を押し付け全弾ぶち込み、狐火旋風もおまけで付ける!


辟田・脩次朗
「ガチギレモードとかってのは強くはなるけど隙だらけっぽいな。そこを狙ってみるか。」
もし他の猟兵がやってなければ、キャプテン・ラブリーマリーを挑発する。
「えーアイドルー?トシいくつだよー(棒)」

速く動くと狙われるからな、悪いが他の猟兵を狙ってる隙にこっそり近づかせてもらう。
近づけたらユーベルコード【招呪撃】でキャプテン・ラブリーマリーを攻撃。ユーベルコード封じを狙う。
招呪撃の後は、間髪入れずに「二回攻撃」「鎧無視攻撃」で妖刀「赤鰯」とカトラスでの四連斬を見舞う。
キャプテン・ラブリーマリーの攻撃には「見切り」で対応。

勝ったら今度こそ海賊船なり揚陸船なりの構造材をパクる。



「フーッ……」
 キャプテン・ラブリーマリーは深く息を吐き出した。
「仕切り直しよ❤️ あらためて皆殺しにするわ★」
 彼女は両手にそれぞれコスモフリント銃とビームカトラスを構えながらゆっくりと歩き出す。海賊戦艦ラブリーメグ号が大音量で奏でるコスモラブリー❤️マリーウェイブ★をバックミュージックにしながら、ラブリーマリーは猟兵たちへ殺気を向けた。
「えーアイドルー?トシいくつだよー?」
 辟田・脩次朗(f08272)は、やや棒読み気味に挑発的な視線を返す。
「ア゛?」
 ラブリーマリーの表情が一瞬にして凍りついた。ぎり、と歯を噛み鳴らし脩次朗を睨め付ける。よし、かかった。煽り耐性は弱そうだ。
「せやで!トシも考えんとワガママ放題、恥ずかしくないんかハイパー若作りおばさん!!」
 そこでメルノ・ネッケル(f09332)が更に畳み掛ける。敵に冷静さを失わせ、戦いを有利に運ぼうという猟兵たちの作戦だ!
「オイ。オメェラ。今なんつった?ア?」
 ラブリーマリーは引きつった笑顔でゆっくりと猟兵たちへ向けて近づいてくる。凄まじい殺気が膨れ上がり、猟兵たちを威圧する!だが、メルノは物怖じすることなく更に叫ぶ!
「あんたもまだまだ本気やないやろ!猫かぶっとらんと牙剥けや!お・ば・さ・ん?」
「……」
 僅かな沈黙を置いて。
「ブッ殺す」
 氷のように冷徹で、それでいてかつマグマのように煮えたぎった怒気を孕んだ——即ち【ガチギレモード】の顔で、ガチギレマリーは襲いかかった。
「よし、来たで!」
「ああ、作戦通りって感じだな!」
「この……マリー様に!楯突く!!腐れ脳の!!キョッペどもがアアァアアァァアッ!!」
 咆哮!ガチギレマリーは狂乱しながら猟兵たちへと突進する!とんでもない速さとパワーだ。正面からブチ当たればいかに猟兵たちといえどもただでは済むまい。なおキョッペとは辺境っぺ、すなわち辺境銀河出身者を田舎者と馬鹿にする宇宙スラングである。
 猟兵たちはガチギレマリーの攻撃から逃れるべく戦闘機動に移る。その時である。
「いけッ!ブレイザー号!」
 ギュオン!宇宙バイクのエンジン音が高らかに響き渡る。ビームカトラスを構えたガチギレマリーの眼前に、新たな猟兵——彗殿・晃(f04309)が飛び込んだ!
「あンだテメェッ!!」
「傭兵の晃っす!遅れてすまないけど、迎撃担当でいくっす!」
「援軍か!」
「助かるわ!ほな、一緒にこのおばさんやっつけよやないか!」
「ド汚ェキツネがァ!今すぐその口縫い付けてやろうか!!」
 怒りに歪んだ凄絶な表情のガチギレマリーがメルノを睨む。だが、それは大きな隙だ!
「【豪炎(バーニング)】——」
 晃の宇宙バイク、ブレイザー号が爆ぜるように分解される。合体フォーメーションだ!ユーベルコード、【豪炎降臨】である!
「——【降臨(オン)】ッッ!!」
 鍛えるは鋼、燃やすは闘志!ここに鋼の戦士、バーンブレイザーが降臨する!鋼鉄に包まれた拳がマリーを捉えた!
「ッ、がアアアァッ!!」
 マリーは辛うじて腕を交差し防御姿勢をとったが、ユーベルコードによって強化されたパンチの威力は凄まじい。あまりの衝撃にマリーは床面を滑り後退を余儀なくさせられた。
「ええでええで!じゃ、脩次朗くん。うちらも仕掛けよか!」
「ああ、行こう!」
 そこへメルノが駆け抜け接敵!脩次朗もそれに続く!
「テメェから地獄に落としてやる、薄汚ねェキツネ風情が!」
 ガチギレマリーは態勢を立て直しながら片手に握ったコスモフリント銃で射撃。メルノは銃口の向きからその弾道を見切り、踊るようにステップを刻む。一歩踏み切り、ふわりとほどけるようにメルノの尾が広がっていく。追撃を更に躱す。分かたれた尾に火が灯る。頬を掠めてすり抜ける銃弾。その痛みさえ愉しむように微笑みながら、メルノは愛用の二挺銃を抜いた。狐火が廻る。
「そっくりそのまま返したるで、おばさん!うちの本気、見せたるわ!」
 真の姿である九尾の妖狐の姿を晒しながら、メルノは一歩踏み込んで至近距離からトリガーを引いた。
「ちぃッ!」
 マリーは素早く身を捩り紙一重でゼロ距離射撃を躱す。だが、彼女は気づいていなかった。死角に迫る脩次朗の刃に!
「悪いが、こっそり近づかせてもらった!」
「お、ッのれぇエ!くそガキがッ!!」
 ざッ!!妖刀赤鰯がマリーの身体へと傷を刻み込む!だが、それだけではない。脩次朗は同時にユーベルコード【招呪撃(カース・ブリンガー)】を起動していたのだ!それはユーベルコードを封じる力でもある。ガチギレマリーはユーベルコード【今、乙女に対してなんて言ったオメェ?】の力を封じられ、戦闘力を削られる。
「感覚を『断つ』呪いだ。喰らった気分はどうだい!」「ざ、ッけんじゃ、ねえ!!」
 ラブリーマリーは床面を蹴り後退。ぎり、と歯噛みしながらビームカトラスを構え突進した。脩次朗は剣閃を見切り、赤鰯とカトラスの二刀流で応戦。マリーのビームカトラスへ赤鰯をぶつけて切っ先をいなし、開いた身体へカトラスの追撃。マリーはそれを予期して短いバックステップで身を躱すが、そこへメルノが仕掛けていく!
「うちのことも忘れたらんといてや!」
「クソ狐……、ッ!!」
「おれもやるっすよ!」
 ラブリーマリーはメルノの降らす弾丸の雨から逃れながら、接近する晃を迎撃する態勢に移る!コスモフリント銃が火を噴いた。バーンブレイザーの装甲を傷つけるが、晃は止まらない!
「おばさんがフリフリしてるのとか見苦しいっすよ!旦那さんが泣くっすよ!」
「ガラクタがナマ言ってンじゃねえッ!!」
「そもそもいるのか、旦那」
「いやー絶対独身やろ」
「クソ猟兵どもが……ッ!」
 晃はデュアルウエポンを光剣状に使い、ラブリーマリーのビームカトラスと切り結ぶ。互いに一歩も退くことなく幾度かの交錯を重ね——そして遂に、その時が訪れる。戦いの末にラブリーマリーに累積したダメージと疲労が、とうとう致命的な隙を生んだのだ!
「今や!」
「合わせていくぞ!」
「了解っす!」
「ッ、が……!」
 メルノが二挺銃を連射。無数の光と弾丸が狐火の炎を纏ってラブリーマリーに襲いかかる。次いで脩次朗が剣を振るった。赤鰯とカトラスの二振りを巧みに操り、無数の斬撃を刻む!そして仕上げにバーンブレイザーが急加速し、激突!
「ああああああああああああああッ!!!」
 キャプテン・ラブリーマリーは再び艦橋へ叩きつけられる!
「やったか!」
「脩次朗くん、それ言うたらあかん台詞や!」
「そうなんすか!?」
 おお、見よ。もはや満身創痍。磔刑めいて海賊戦艦ラブリーメグ号の艦橋に半ば埋まったラブリーマリーの姿を。
 そして、その瞳に未だ灯る殺気と戦意を。
「絶対ェ、許さねえ」
 まだ、戦いは終わっていないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

サーズデイ・ドラッケン
「(盾を回収してたので)遅れてすまない。ポジションは攻撃手(クラッシャー)に移行します」
この状況で性懲りもなくアイドルを自称しますか、ラブリーマリー
いいでしょう、ならば格付けの時間です
『映す価値なし』の貴女には即刻退場して頂きましょう

【ウェイブストライカー】始動。高機動戦闘を開始します
まずは擦れ違いざまにスパロウによる一撃
そのまま距離を取り射撃攻撃に移行
こちらへ注意を引きつけ、他の猟兵が火力を叩き込む隙を作ります
そして他の猟兵の攻撃に気を取らせた隙で、さらに急接近からの一撃
寄せては返す波のように、味方と連携しての波状攻撃です
最初の宣言通り、戦艦ごと2枚おろしにしてから木っ端微塵にやりましょう


ティオレンシア・シーディア
へぇ…やっぱりそっちが本性、かしらぁ?
あたし、さっきのアイドルっぽい言動より、こっちのが好みよぉ?
(見ててすんごくイタかった…ってのは、言わぬが花よねぇ)
ま、どっちにしろ撃ち抜くことに変わりはないんだけどねぇ。

まずは〈援護射撃〉で味方の隙を埋めつつチクチクイヤガラセねぇ。
焦れて大技を放とうとすれば、隙も大きいわよねぇ。
攻撃の初動を〈見切〉って、〈カウンター〉で先の先を取るわぁ。
〈鎧無視攻撃〉の●封殺を〈一斉発射〉で〈先制攻撃〉、〈早業〉のリロードから〈2回攻撃〉。
そっちと比べたらアンティークもいいとこだけど。
この子(オブシディアン)の歌声も、中々捨てたもんじゃないでしょ?


メルト・プティング
うわぁ、様子見してたらなんか本気だし始めてませんか!?
カワイさではボクが上ですが、戦闘能力じゃ敵いそうにないですね。
こういう時は、相手の実力を発揮させない作戦が必要です!
具体的には【挑発】+【地形の利用】+【おびき寄せ】+【逃げ足】で怒らせて冷静な判断力を奪いつつ、他の猟兵の方から目を逸らさせてキッツい一撃をお見舞いしてもらう(他力本願)作戦です!
あ、逃げる時にはバウンドボディで柔軟に体を曲げて回避に徹します。いやだって怒らせた攻撃とか絶対当たったら痛いですし!

挑発の内容は…ど、どんなのが効果的でしょうか?
あ、そうだ!そんな遅れ遅れいってると、行き遅れちゃいますよー!…なんて、どうです、かね?


ヴァーリャ・スネシュコヴァ
(ぽかーん)……なんかよくわからない人が出てきたな?
でも海賊ってことは敵の首領なのだろう?ならばここで決着をつけねばな!

ポジションをクラッシャーに変更!
『トリニティエンハンス』の水の魔力を使い、状態異常力を高める。
そして【先制攻撃】+【2回攻撃】+氷の【属性攻撃】で手数を稼ぎ、氷漬けにして動きが鈍くなるなるのを狙うぞ!
動きが鈍くなってきたところを狙い、最後に【先制攻撃】+『亡き花嫁の嘆き』で大ダメージを決めようと思うのだ!

踊りには長けているようだが…この俺のスケートダンスにはついて来れまい!

(アドリブ、他PCさんとの絡み大歓迎)



キミに——の嵐を——
マリー——は宇宙の——

 戦いの余波で半壊した海賊戦艦ラブリーメグ号は、展開した宇宙電磁スピーカーポッドから未だにラブリーマリーのヒットナンバーを流し続けていた。だが、それももはやノイズだらけだ。面白みのないフレーズが空々しく繰り返される。それが途切れるのも、時間の問題であろう。いまや風前の灯火となっている、キャプテン・ラブリーマリーと共に。
 だが。
「……クソ、クソ、クソ、クソ。クソクソクソクソクソクソクソクソクソ」
 キャプテン・ラブリーマリーは身を起こす。
「野蛮で……ド低脳で……汚らしい……キョッペの、猟兵どもが、ッ」
 火花を散らす計器類を叩き壊し、腕に絡みついたコードを引きちぎり、半ば廃墟と化した艦橋から這い出る。
 惨憺たる有様であった。——銀河帝国の邪魔をする愚かな猟兵どもを誘い出す罠にかけ、撃滅する。そのはずだったのに。
 すう、と息を吸い込んで、ラブリーマリーは飛び出した。砕けた装甲板の破片が散らばるラブリーメグ号の甲板に身を踊らせる。
「——これが、マリーのラストステージよ❤️ 1人残らず殺してやる」
 できるとはもはや思っていない。だが、それでも彼女には矜持がある。自称アイドルとして、宇宙海賊として。せめて一矢報いて死のう。ラブリーマリーはそう覚悟していた。
 もはや避けられない敗北は、慢心の代償だろう。初めからアイスバーグレンジャー隊や自分が全力で展開していれば話は違っただろうに。『遅れてすまない』という呪わしい言葉が彼女を縛る。

 一方、猟兵たちは決戦の気配に武具を構える。
「あい、どる……って、よくわからないのだ」
 ヴァーリャ・スネシュコヴァ(f01757)は、正直ラブリーマリーの在り方がよくわからなかった。海賊?なのにアイドル?ナンデ?——しかし、しかしである。
「だけど、敵の首領であることは間違いないのだろう?ここで決着をつけねばな!」
 そうだ。目の前に敵はいるのなら、叩いて砕く。やるべきことはシンプルである。ヴァーリャは靴底に刃を生成する。トゥーフリ・スネグラチカだ!
「なんかすっごい本気出し始めてませんか!?」
「そうねぇ……やっぱり、あっちが本性ってことかしらぁ」
 メルト・プティング(f00394)とティオレンシア・シーディア(f04145)もまたヴァーリャに並び、武具とユーベルコードを準備する。これがこの宙域における最後の戦いになるだろう。猟兵たちは決意を固める。
「さァ、冥土の土産に聴いて頂戴★ キャプテン・ラブリーマリーの最高のヒットナンバー、コスモラブリー❤️マリーウェイブ★」
 ガァン!ラブリーマリーが甲板に蹴りを入れる。銀河帝国式の修理方法のひとつだ。壊れかけた機械は叩けばなおる。宇宙電磁スピーカーポッドが奇跡的に繋がり、クリアな音で伴奏を流し始める。
「アタシ、そのアイドル気取った貴女よりも『海賊らしい』方の貴女の方が好みよ」
 ティオレンシアが銃を構えて前に出る。ラブリーマリーは応じてコスモフリント銃のトリガーに指をかけた。互いに照準が交錯する!
「そいつはどうも」
 トリガーを絞る一瞬、ラブリーマリーの口元が釣り上がり獰猛に笑む。“掠奪者”たる宇宙海賊の本性だ。つられてティオレンシアも緩やかに微笑んだ。
「じゃ★死んで❤️」
 ガァン!!銃声はほぼ同時。そして放たれた銃弾は——2人の間ですれ違い、弾道を逸らす!お互いの弾丸は狙いが狂い、ティオレンシアとラブリーマリーの頬を掠めて通過した。ティオレンシアは続けて射撃。ラブリーマリーも応戦。撃ち合いが始まる。
「やっぱり強いですね……!カワイさではボクの方が上ですが、戦闘能力ではかないそうにありません」
そこでメルトは敵の実力を発揮させないことを念頭においた作戦に出る。これまでの戦いで、ラブリーマリーの煽り耐性の無さは露呈しているのだ。メルトは甲板上に散らばった瓦礫や破片を盾にしながら敵に近づいていく。
「えーっと、挑発、挑発……あ、そうだ!えーと、おーい!ラブリーマリーさーん!」
「何かしらァ❤️」
 ラブリーマリーは一旦ティオレンシアとの銃撃戦を中断し横飛びで離脱。その視線はメルトを捉える。
「『遅れてすまない』ばっかりだとー!婚期も遅れてー!いきおくれになっちゃいまーすよー!」
「……」
 僅かな沈黙。耐えきれずメルトはカワイイ・スマイルでこの場をおさめようとする。
「死ね❤️」
 ヴォン。ビームカトラスが唸る。
「ひええ〜っ!」
 メルトは一目散に後退!ユーベルコード【バウンドボディ】によって身体を柔軟化させ、跳ね回るような不可思議な軌道でラブリーマリーとの間合いを開ける。遮蔽物の陰に滑り込み、ビームカトラスの斬閃をかろうじて躱した。
「そこだッ!」
「!」
 ここでメルトを追うラブリーマリーへと、側面から突っ込んでくる猟兵がいた。ヴァーリャだ。飛び込む勢いと体重を乗せた見事な蹴り足がラブリーマリーの脇腹に炸裂する!しかもそれだけではない!
「これは……凍っ……!?」
「気づいたってもう遅いのだ!」
 氷を操るヴァーリャの属性攻撃だ。蹴りの勢いに吹き飛ばされたラブリーマリーは自身の身体が凍結し始めていることに気づく!
「ッづええいッ!」
 不利を悟ってラブリーマリーは後退。甲板中央へと逃げ延びる。そこに追いすがるティオレンシアとヴァーリャ。
「逃げる気かしらぁ?」
「そうはいかないぞ!」
「は、ハ!逃げやしないわ❤️あたしを誰だと思っているの★」
 ラブリーマリーはラブリーメグ号甲板の中央部に陣取り、そして猟兵たちに向き直った。
 ラブリーメグ号宇宙電磁スピーカーポッドは、未だに音楽を流し続けている。
「キミに届け★ 宇宙(ソラ)の嵐を超えて……」
 ラブリーマリーは、そこで歌い出した。それは、彼女のユーベルコードだ。ラブリー❤️オンステージ。奏でる歌により、彼女は自身を鼓舞する。自称アイドル海賊としての最後の矜持か。その歌は大きく響いた。
「——この状況で性懲りも無くアイドルを自称しますか、キャプテン・ラブリーマリー!」
 ガァンッ!
 ラブリーマリーのラストステージを遮るように、上方より降下する者の姿がある!掲げたドラッケン海賊団の旗を力強くはためかせ、ラブリーマリーへと挑むのはサーズデイ・ドラッケン(f12249)だ!
「その旗……ドラッケンの!」
「格付けの時間です、ラブリーマリー。『映す価値なし』の貴女には、即刻退場していただきましょう!」
「ッ戯れ言をオッ!!」
「ハイマニューバモード、レディ!」
 ラブリーマリーはコスモフリント銃を抜き放つ。ダダダッ!銃撃がサーズデイを襲う!サーズデイはハミングバードをボード上に変形させライドオン。高速機動形態となり、弾丸を躱しながらラブリーマリーへと接近!サーズデイはLSスパロウを抜き放ち斬閃!ラブリーマリーはビームカトラスを振るう!すれ違いざまに光刃同士が打ち合い交錯!激しい閃光が散った!
「おおおおおおおおッ!」
 ラブリーマリーは歌による自己強化により、その技の鋭さが増している。ここまでの戦闘によるダメージと疲労の累積は相当なもののはずだが、それを負って尚彼女は強敵だ。
「こっちも忘れないでねぇ」
 ティオレンシアが銃口を向け、オブシディアンが銃火を高らかに歌い上げる。弾丸が突き刺さり、ラブリーマリーは苦悶に呻いた。
「ちぃ……!だが、この、この歌さえあれば、アタシは……!」
「はい。でも、それも終幕ですよ」
「!?」
 宇宙電磁スピーカーポッドの演奏にノイズが走る。音響が狂い出し、そして、途絶えた。
「な……ッ!!あたしの、あたしの曲が!」
「電子戦はボクの得意技ですからね!」
 ゴーグルを光らせ、メルトは可憐に微笑む。彼女はラブリーマリーがほかの猟兵たちとの戦いに集中している間に電子戦を仕掛け、スピーカーポッドを機能停止させていたのだ。音が途絶えたことでラブリーマリーの自己強化能力は失われる。趨勢は決まった。
「もういい加減にするのだ!歌も踊りも、戦いも!お前はもうぜんぶ負けているぞ!」
「ッが!!」
「亡き花嫁の嘆き(ゴーリェ・ルサールカ)!!」
 踊るようにヴァーリャは甲板上を滑り、狼狽えるラブリーマリーへと襲いかかる。トゥーフリ・スネグラチカで美しくも華麗に舞い、蹴り足を叩き込んだ!膨れ上がる冷気がラブリーマリーを捉えその動きを封じる!
「はい。これで終わりです、ラブリーマリー!」
「ち、ッく……そ!」
 そしてサーズデイはLS-スパロウの出力を最大限まで上昇!極大まで膨れ上がった光刃でもって、ラブリーマリーを、そして、ラブリーメグ号へと最後の一撃を下す!
「あ、ハ。はは。ハ。これで、終わりかぁ」
 サーズデイはラブリーマリーに引導を渡し、返す刃で最大威力の斬撃をラブリーメグ号の船体に刻み込んだ!文字通り、真っ二つだ!
「さすがにウォーマシンのひとは派手ねぇ」
「いや、でもちょっとまずいのではないか!?」
「は、はい!すぐに爆発しますよ!離脱しましょう!」
 断ち切られたラブリーメグ号内部から断続的に爆発音が響き渡る。長くは持つまい。猟兵たちは慌ただしく沈みゆく海賊戦艦より離脱していく。

 そして、爆散。
 こうして、キャプテン・ラブリーマリーのしかけた罠は叩き潰され戦いはここに終結する。猟兵たちや、民間都市戦の人々から歓声があがり、皆、健闘を称えあった。
 これも皆が油断や慢心することなく真剣に作戦を相談し、遅れることもなく戦いに向き合った結果だろう。
 『遅れてすまない、ポジションはクラッシャーでいく』……その慢心は、滅びに繋がるのだということをキャプテン・ラブリーマリーは身をもって教えてくれた。
ひとつの教訓を得て、猟兵たちは次の戦いへと進んでゆくのだろう。
 次の戦いにも遅れるなよ、猟兵たち!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月20日


挿絵イラスト