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スイーツ絶対滅ぼすマン

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●キレてる! キレてるよ!
 腹筋に力を込めつつ両腕を高く上げ、上腕二頭筋を引き締める。
「ぬぅん……フロント・ダブル・バイセップス!」
 ――許せない。

 横向きになって前足をつま先立ちへ。上半身を正面に向けてゆきながら捻った腕を後ろで合わせ、上腕三頭筋を見せつけるように絞っていく。
「はぁあ……サイド・トライセップス!」
 ――許すわけにはいかない。

 身体の向きを入れ替え、解いた腕を大きく円を描くように動かしながら今度は三頭筋を見せ付けた腕で逆の手首を持ち、持たれた腕の上腕二頭筋、その裏を胸に向かって強く引く。その後、身体を正面に捻ってニッコリ笑顔。
「ふぅう……サイド・チェスト!」
 ――故に、滅ぼさなればならない。

 足を前に向けて開きつつ膝を曲げ、お尻の筋肉を後ろに突き出す。肘を少し曲げたまま拳を握って肩の高さで輪を作り、上体と肩を下げつつ内側に向かって筋肉を絞ってゆく。筋肉を引き絞りながらも、笑顔は忘れてはいけない。
「こぉぉ……モスト・マスキュラー!」
 ――この超絶美たる筋肉を脅かすものは!

「これより我輩は怪人『スイーツ絶対滅ぼすマン』である!」

●背中に羽がはえてる! 大胸筋があるいてる!
「キマイラフューチャーで事件です」
 オラトリオの証である背中の羽をぴこぴこと動かしながら、ティア・アルカークは集まった猟兵達に事件の概要を話し始めた。
「発生場所はキマイラフューチャーの『甘味街』と呼ばれる区画です。キマイラさん達がいつものように甘味を楽しんでいたところ、突然筋骨隆々の怪人が部下を引き連れて現れるのです」
 筋肉怪人が言うには『過剰な糖質は筋肉の敵』であり、よって『全ての過剰な糖質であるスイーツは滅びなければいけない』そうだ。なんだそれ。
「その怪人……アルパカマッスルが引き連れるのは筋肉マグロ。怪人ツーナーですね」
 そして手下と共にキマイラ達に己が筋肉を見せつけて歩き周り、時には実力行使でもって甘味街からキマイラ達を追い出すのだ。そして全てのキマイラを追い出した後は施設を破壊するのかと言えばそうではなく、出現させたスイーツをぐちゃぐちゃに破壊し、細かく刻んだ上でプロテインなどを混ぜて筋肉食として摂取していくというのだ。滅びとはいったい何だったのか。
 『適度な糖質は筋肉の糧であり、粉々となったこれらはもはやスイーツではなく筋肉の素材である』とのことである。もう何を言っているのかわからない。
「敵の数が多い為、まずはツーナーから倒すと良いでしょう。幸い彼らはそれほど強くありません」
 指揮官はアルパカマッスルではあるが実力行使をするのはツーナーであり、数多い彼らを倒せばキマイラ達の安全は確保される。後の戦闘の邪魔になっても困るので全滅が望ましい。
「怪人を討伐し、キマイラさん達の住処と甘味を守ってあげてください」
 説明を終えたティアは口元に手を当て、少し考えた後にこう付け加えた。
「そうですね。事後になりますが、甘味街を楽しんで帰ることも出来ると思います……私の分まで楽しんで来て下さいね」
 そう言ってティアは頭を下げ、猟兵達を送り出した。


灰寺詠
 筋肉本舗! 灰寺 詠です。
 2つ目のシナリオはややイロモノ戦闘です。日常もあるよ!
 相手は甘味を甘味とも思わない外道集団。迷うことはありません。
 筋肉を倒して、筋肉を滅ぼして、甘いものを食べましょう。
 当方アドリブ成分多めなのにもご注意ください。

 それでは皆さんのプレイング、お待ちしております。
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第1章 集団戦 『マグロ怪人ツーナー』

POW   :    止められない止まれない
【食べられるという恐怖心から無限のスタミナ】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    そんなことより助けて欲しい
レベル分の1秒で【腕を振り払うことで自らに噛み付いてる猫】を発射できる。
WIZ   :    水を得たお魚
【水鉄砲】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を水浸しにし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●赤が似合ってるよ!
 キマイラフューチャーの中でも圧倒的なスイーツの品揃えを誇る、甘味の一等区画『甘味街』。今、甘味街は筋肉の脅威によってかつてない危機を迎えようとしていた。
「下半身から流れる様に……ここで、広背筋を広げる。ハイ笑顔! フロント・ラット・スプレッド!」
 アルパカマッスルの言葉と共に周囲に群れを成すツーナーがキマイラ達を取り囲み、その筋肉を見せつける。至近距離で。
「近い近い、近すぎる!」
「暑苦しい上に磯臭い!」
「うわぁムッキムキ」

「今度はそのまま身体を反転。広背筋を動かしてアピール。ハイ! バック・ラット・スプレッド!」
 その場で反転したツーナーが広背筋をピクピク動かしつつ、おしくらまんじゅうの世にキマイラ達を圧迫した。高密度で。
「だから近いぬめぬめしてるぅ!」
「磯臭いし汗臭い!鼻が死んじゃう!」
「うわぁミッチミチ」

「そして見よ! 吾輩の腹筋を! アブドミナル & サイ!」
「あにきー!!」「デカいよ!」「ナイスカット!」
 腹筋を脚を見せつけるアルパカマッスルに、ツーナー達の賛辞が次々かけられる。その間もキマイラ達はツーナーに挟まれ続ける。密着状態で。
「近いってレベルじゃねぇぞ!」
「悪臭の総合商社だぁー!」
「うわぁナイスマッスル」

 襲い来る筋肉にたまらず逃げだすキマイラ達。果たして猟兵達はひしめく筋肉から甘味街を取り戻せるのだろうか? 手遅れになる前に急ぐのだ!
最上・空
甘味を護りに美幼女が参戦です!

甘味を破壊など、空がさせませんよ!
それに、甘味で鈍る筋肉など、偽の筋肉です!駄肉です!所詮はプロテインに頼った虚構です!

問答無用で【ウィザード・ミサイル】を「高速詠唱2」で連射連射連射で徹底的に叩き込んで行きます!

敵の攻撃は、美幼女オ-ラ(「封印を解く3」&「オ-ラ防御3」)を全開にして防御ですよ!偽筋肉から生み出される攻撃など、空の美幼女力の敵ではありません!

「偽筋肉滅ぶべし!慈悲はありません!」
「特別サ-ビスです!あの世に送ってあげますので、甘味達に謝って来て下さい!」
「脂肪だらけの駄肉は良く燃えますね!」

※アドリブ&まとめご自由に



●土台が違うよ、土台が!
 筋肉に支配された世界。そんな甘味街に颯爽と現れたのはツインテールの美幼女だった。
「甘味を護りに美幼女が参戦です! 甘味を破壊など、空がさせませんよ!」
 最上・空(美幼女・f11851)である。
 空は筋肉溢れる路地へと飛び込み、アルパカマッスルから離れてスイーツの残骸を貪るツーナー達に指を突きつけ言い放った。
「特別サ-ビスです! あの世に送ってあげますので、甘味達に謝って来て下さい!」
 ツーナー達の動きが一瞬止まったのは驚きゆえか、空のあまりの美幼女ぶりにか。
 なお、その顔は猫にかじられている。
「なにかね、君は」「君はなにかね」「これは美幼女」
 ツーナー達は三者三様に答えた後、すぐに空が猟兵であることに気付いて水鉄砲を放とうとした。したのである。
 だが問答無用、と空が【ウィザード・ミサイル】を叩き込む方が早かった。
「偽筋肉滅ぶべし!慈悲はありません!」
 素早い詠唱によって連射される炎の矢はツーナー達を瞬く間に燃え上がらせ、その筋肉と脂肪を燃焼させていく。
 時折焼け残ったツーナーからの攻撃があったが、美幼女オ-ラによる防御が直撃を防いでいた、甘味で鈍る筋肉など偽の筋肉。そんな駄肉から生み出される攻撃など、美幼女力の前では只の虚構なのだ。多分。
「残念」「無念」「絶対領域」
 数分後、そこにはこんがりと焼けたツーナー達が横たわっていた。
「脂肪だらけの駄肉は良く燃えますね! 所詮はプロテインに頼った虚構です!」
 香ばしそうに焼けあがり、猫にかじられるツーナー達を見渡した空は自らの成果に満足し、制服を翻しながら去るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナズヴィ・ピャー
はあ、筋肉食ですか
当機は摂取できれば大体なんでもイけるので…
(そこら辺に落ちてたプロテイン粉末ザバーからのムシャー

●マグロですか?
お土産に良いですね
…頭だけマグロのマグロ男じゃないですか
「博士」へのお土産はお頭だけになりそうですね

●戦闘
逃げないように回り込んだり脚を狙ったり
…フック付きロープやスライディングで転ばせても良いかもしれません

周りを巻き込む心配が無ければ過熱蒸気で範囲攻撃
あ、熱が通っちゃうからお土産が凄いことに…

まあいいか
あんなのをお土産にしようなんて頭おかしいですね
「博士」の設定がおかしいからバグってたんでしょう

●事後
プロテインとか落ちてたら回収
…当機のおやつにしましょう



●はい! ずどーん!
「はあ、筋肉食ですか」
「左様。筋肉食である」「筋肉万歳」
 周囲に落ちている、スイーツやプロテインの粉末。
 それらを摂取しながらナズヴィ・ピャー(不忠犬ナズ公・f03881)死んだ目で首をかしげた。
 彼女は摂取できれば大体なんでもエネルギーになるので、筋肉食に意義が見出せない。
 今回もマグロが『博士』へのお土産に良さそうだと来てみれば、目の前で騒いでいるのは頭だけマグロのマグロ男なのである。頭以外お土産にできないではないか。
「できないものはしかたない。ではとりあえず、解体ー」
「唐突であるな」「おのれやはり猟兵か」
 無気力さすら感じるナズヴィの掛け声と同時に繰り出されたのは、それとは裏腹に殺意に満ちた攻撃だった。まずは逃げられないよう物理的に道を塞いだ後にフック付きロープやスライディングで下半身を狙い、逃げ足を封じる。最後の仕上げは範囲攻撃だ。
 通路の中央に立つナズヴィからしゅうしゅう、と魔導蒸気の圧搾音が響く。
「過熱蒸気、規定圧に到達 …解放」
 ぼん、と大きな音と共に蒸気熱が吹き荒れた。
 風で蒸気が流れた後には逃げる術を絶たれたほっかほかのツーナー(故)が転がっていた。ほっかほかである。大事なことなので。
「……あ、熱が通っちゃってお土産が凄いことに」
 加熱蒸気解放で逃げ散っていた猫が再び集まってツーナーをかじるのを見て、ナズヴィはマグロ自体を見なかったことにした。
「まあいいか。あんなのをお土産にしようなんて頭おかしいですね、『博士』の設定がおかしいからバグってたんでしょう」

 そうしてナズヴィはその場を後にした。
 ……おやつとしてプロテインの粉末を回収しながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エダ・サルファー
食ってんじゃねえかよ!
甘いものは見た目も大事なんだぞ!
甘いものが食べたいのならぐちゃぐちゃにしてんじゃない!
栄養が欲しいなら砂糖でも食ってろ!
こっちは猟兵になるまで、こんな洗練された甘味食べたことなかったんだぞ!
それを貴様らは……!
あーもー、とにかく許さん!ぶっ飛ばす!

まずはマグロ怪人どもだな!
手当たり次第に組み付いて、片っ端から聖職者式脳天逆落としの餌食にしてやる!
相手の連携とか反撃とか、細かいことは考えない!
貴様らの筋肉には甘味への敬意が足りてないってことを、身をもって教えてくれるわ!



●バリバリ
「貴様らの筋肉には甘味への敬意が足りてないってことを、身をもって教えてくれるわ!」
 ずどん。
 エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)の怒りと祈りを込めた跳躍式バックドロップ、【聖職者式脳天逆落とし】が華麗に決まる。ツーナーは頭から地面に突き刺さり反転したままリラックス・ポーズを取るがやがて力尽き、身体を投げだした。

 エダが辿り着いた時、ツーナー達はスイーツを破壊する作業をしていた。見目麗しいスイーツ達。それらをハンマーで砕き、すり潰し、切り刻む。まさに外道!
 エダは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の怪人を除かなければならぬと決意した。
「滅ぼすって言いながら食ってんじゃねえかよ!」
 ずどん。そしてまたツーナーの柱が増える。
「甘いものは見た目も大事なんだぞ!」
 ずどん。立ち並ぶ筋肉のオブジェが増えてゆく。
「甘いものが食べたいのならぐちゃぐちゃにしてんじゃない!」
 ずどん。並んだ筋肉達が見事な星座を描く。
「栄養が欲しいなら砂糖でも食ってろ!」
 ずどん。やがて敵の数が半減した。
「こっちは猟兵になるまで、こんな洗練された甘味食べたことなかったんだぞ!」
 ずどん。ツーナーをかじろうと集まる猫の数も増えてゆく。
「それを貴様らは……!」
 ずどんずどんずどん。もはや動くものは猫以外ない。
「あーもー、とにかく許さん! ぶっ飛ばす! ……ってアレ?」
 エダがバックドロップを決める度にツーナーは減り、筋肉の木が生えた。それをかじる猫は鳥のよう。
 エダが落ち着きを取り戻した時、そこは既に筋肉の林と化していた。
「……あー……。よし、成敗完了!」
 しばらくマッスル・フォレストを眺めていたエダは気を取り直してサムズアップ。
 次の標的を探しに行くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シエル・マリアージュ
「あんたら、何だかんだ言って甘いもの食べたいだけでしょ?」
スイーツの残骸を貪る怪人たちに冷ややかに。
「自らの欲求と向き合えない時点で負けでしょ?」
「甘いもの食べたいなら食べればいいじゃない」
まだ無事なスイーツを一口頂いて。
「ただ、それだけ運動はしないとね」
満面の笑顔で抜刀、マグロ解体ショーの開幕。
「死は闇より来たれり」で怪人に不意打ちからの二回攻撃を仕掛ける。
逃げる怪人には、銃に変形させた聖銃剣ガーランドのクイックドローでマヒ攻撃の誘導弾を食らわせ、動けなくなったところを背後から仕留めにかかる。
「贖罪の御使い」で倒した怪人の霊を呼び出し、怪人を巻き込んで自爆させたらツナフレークの出来上がり?



●しあがってるよ!
 スイーツとプロテインをミキサーにかけていたツーナー達。
 そんな彼らにかけられたのは、シエル・マリアージュ(天に見初められし乙女・f01707)の冷ややかな声だった。
「あんたら、何だかんだ言って甘いもの食べたいだけでしょ?」
「何だ小娘、藪から棒に」「何が望みだ」「君も筋肉と握手!」
 憮然としたツーナー達はシエルに視線を向け、しかし手を止めずにミキサーの中身をコップに入れ、ゴクゴクと音を鳴らして飲み干した。
「うむ、筋肉に染み渡る」「また育ってしまった」「筋肉歓喜」
 口周りに白いひげを付けたツーナー達にシエルは処置なし、と呆れながら指を突きつける。
「滅びろと言いながら食べるなんて。自らの欲求と向き合えない時点で負けでしょ?」
 この負け筋肉。そしてシエルは突きつけていない方の手で壁をコンコン。
 現れたスイーツを受け取り、口にする。
「甘いもの食べたいなら食べればいいじゃない……ん、おいし」
「誰が負け筋肉だ」「我々はむしろ」「勝ち筋肉」
「ただ、それだけ運動はしないとね」
 手についた生クリームを処理したシエルが満面の笑顔で抜刀し、マグロの解体ショーが開幕した。
「罪人に相応しきは、慈悲の刃」
 シエルの【死は闇より来たれり】詠唱完成と同時に、ツーナーの影から二本の刃が飛び出した。
 突然の背後からの不意打ちにツーナーは成す術もなく貫かれ、息絶える。
 仲間の断末魔に驚いたツーナー達が振り返ると、その瞬間背中に聖銃剣ガーランドから速射された麻痺誘導弾が命中。その肉体を硬直させる。
 動かない身体に動揺する二体のツーナー達の手を握ったのは、最初に息絶えたはずのツーナーだった。
 いや、違う。これは【贖罪の御使い】で呼び出されたツーナーの霊だ。
 麻痺と拘束によって動きを制限されたツーナー達を【死は闇より来たれり】の刃が貫き、止めとばかりに召喚されたツーナーの霊が自爆した。
「ふふ……ツナフレークの出来上がり」
 あまりの早業。戦闘開始から僅かな時間でツーナー達は壊滅したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『怪人アルパカマッスル』

POW   :    ポージング
自身の【肉体美の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    鋼の筋肉
全身を【力ませて筋肉を鋼の如き硬度】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
WIZ   :    つぶらな瞳
【つぶらな瞳で見つめること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【瞳から放たれるビーム】で攻撃する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はニィ・ハンブルビーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●僧帽筋が並じゃないよ!
 猟兵達と猫の活躍により、怪人ツーナー達は全滅した。
 残るは筋肉を愛し、筋肉をこじらせ、筋肉を暴走させた『スイーツ絶対滅ぼすマン』こと怪人アルパカマッスルのみ。
 彼は今、甘味街の中心で筋肉愛を叫びながら筋トレに励んでいることだろう。
 開けた空間のステージ上で、鍛えつつも自らの筋肉を誇示するために。
 さぁ猟兵達よ、甘味を、そして愛する筋肉をも冒涜する外道を倒して甘味街を救うのだ!
エダ・サルファー
お前が元凶だな!
今の私は『スイーツ絶対滅ぼすマン絶対滅ぼすウーマン』!
甘味に代わってお前を滅ぼす者だ!

とはいえ、相手は仮にもボスキャラ。
油断無く近接して、隙を見て殴ったり蹴ったり脳天逆落としかましたり聖拳突き喰らわせたりするつもり……なんだけど、

隙、多くない?

いやいや待て待て、これはあいつの不利な行動で能力を高める技だろ。
ここは注意して……いや、違うな。
罠だろうが正面から潰す、それがドワーフってもんだろ!
ここはこいつの目論見に乗って、その無防備なボディに聖拳突きをくれてやる!
お前の筋肉と私の祈り、どちらが強いか見せてやろう!



●肩にちっちゃいジープのせてんのかい!
 ステージに近づく足音に気付いたアルパカマッスルはゆっくりと振り返り、両手を広げて猟兵を迎えた。
「お前が元凶だな!」
 そう言って指を突きつけるエダに、アルパカマッスルは大仰に頷いてみせた。 
「我は筋肉、筋肉は我……世に仇なすスイーツを引き裂くが我が役目……」
 広げた両手を持ち上げて謎のセリフで自己陶酔を始める姿に、エダはさらなる怒りを燃やす。
「今の私は『スイーツ絶対滅ぼすマン絶対滅ぼすウーマン』! 甘味に代わってお前を滅ぼす者だ!」
 その啖呵を聞いたアルパカマッスルはニヤリと笑って戦意を漲らせ、広げた腕を腰元に移動させて筋肉を膨張。フロント・ラット・スプレッドのポーズをとる。
「笑止。このスイーツ絶対滅ぼすマンを滅ぼすというのなら……その力、見せるがいい」
「望むところさっ!」
 そう返したエダは武器を構えつつ、言葉とは裏腹に油断無く接近して隙を窺う。
 相手は仮にも怪人のボス、隙を見て攻撃していくつもりだったのだが。
「どうした? 来ないのかね?」
 アルパカマッスルを見ると、胸筋だけでなく下腿三頭筋、大腿四頭筋、ハムストリングもピクピクと動かしている。大臀筋も躍動しているだろう。
 つまり隙だらけである。
(いやいや待て待て、これはあいつの不利な行動で能力を高める技だろ)
 そう考えるも、そのあまりの無防備さはどう見ても咄嗟の対応は出来そうにない。
 エダは警戒を続けようとして……『罠だろうが正面から潰す』、ドワーフの流儀を思い出し、覚悟を決めた。
 相手の能力など関係ない。ただ全力で無防備なボディに聖拳突きをくれてやるだけだと!
「いいや行くさ。お前の筋肉と私の祈り、どちらが強いか見せてやろう!」
 そして正面から敵に突進したエダはアルパカマッスルの腹筋目掛けて【必殺聖拳突き】を繰り出した。
「くらえ必殺!聖拳突きぃっ!」
 エダの拳が唸り、轟音が鳴り響く。拡散した衝撃がアルパカマッスルの周囲の地形を破壊した。
 その衝撃の根源たるアルパカマッスルはしかし、その拳を腹筋に受けても直立していた。
「……ククク。なかなかの一撃であったが、吾輩を倒すには足りなかったようだな」
「なん……だと……」
 エダが驚愕の表情を浮かべる。その自信満々の笑顔から、増大した身体能力の前にはエダの拳は
「クク……ごふぇ。ゴフッ! ぜぜ、全然? き効いてないであるっぞぞぞ?」
 効いていた。めっちゃ効いていたのだった。
「ギャフン」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナズヴィ・ピャー
はあ、筋肉食の次は筋肉ですか
彼ら、人生楽しそうですね
当機も楽しめたら良かったのですが…
まあいいか、適当にお相手します

どうも鍛えたり誇示するのがお好きなようなので…
適当に褒めながらグシャーのバキーでいきましょう(乱暴
あと目がキモいので後ろ向いて貰いましょう
背中とか褒めておけばいいんじゃないですかね(乱暴

・棒読み
でかい せなかでかすぎ おまえはこうそうびるのうまれかわりだろう
おまえのせなかはひろがるだいちのようだ だいちのしんぴ
きたえすぎ せなかにさんみゃくがみえる
おまえもしかしてようせいじゃないのか きんにくのようせい
けつでか けつばっとごろし おうごんのけつ

とか褒めつつバキーのグシャーでドスー



●脚がゴリラ!
 ややぷるぷると震えるアルパカマッスルは、負けじとマッスルポーズを続ける。
 そんなアルパカマッスルを死んだ目ながらも気持ち悪そうに見るナズヴィ。
「ツーナーもでしたけど彼、人生楽しそうですね」
 それがなんであれ、打ち込めるものがあるのは良いことだ。自分も楽しめたら良かったのだが……現実は非常である。あとアルパカマッスルの目がキモい。正面から見たくない。
「……まあいいか、適当にお相手します」
 どうも鍛えたり誇示するのがお好きなようなので、適当に褒めながらグシャーのバキーでいきましょう、と乱暴な考えを浮かべてナズヴィはアルパカマッスルの背後へと向かう。目がキモいので。
 なんとか体勢を整えたアルパカマッスルの視界にナズヴィの姿が映る。
「ふぅ……む。今度も筋肉を持たぬ小娘か、実に嘆かわしいことである」
「でかいーせなかでかすぎ」
「む?」
 ナズヴィのほめ言葉? にぴくり、とアルパカマッスルの広背筋が反応する。
「おまえはこうそうびるのうまれかわりだろう」
「おまえのせなかはひろがるだいちのようだ」
 ぴくぴく、と広背筋が言葉の度に反応する。
「だいちのしんぴ」
「ほぅ。貴様、なかなかわかっているようであるな」
「きたえすぎ」
「然り然り。吾輩の筋肉は極みへと到達しようとしているのだ……このようにな!」
 棒読みのナズヴィの言葉に気を良くしたアルパカマッスルが、褒められた背中を見せて力を籠めた。両手を持ち上げ、広背筋を広げるバック・ラット・スプレッドだ。
「せなかにさんみゃくがみえる」
 ナズヴィの言葉で広背筋が収縮を繰り返し、その大きさ広さをアピールする。
「おまえもしかしてようせいじゃないのか。きんにくのようせい」
「はっはっは! もっとだ、もっと褒めるがいい! 筋肉のないものでも筋肉を崇めるのならば其は筋肉の使徒である!」
 最大限に調子に乗るアルパカマッスルは、そっと距離を詰めているナズヴィに気付けない。背中を見せているから。筋肉に集中しているから。
 そしてアルパカマッスルに触れるほどまでに接近したナズヴィが、棒読みの賛辞を続けながらそっと大技を発動させた。
「けつでかーけつばっとごろし。おうごんのけつ。……【定格外使用】(オーバーロード)」
 ナズヴィの身体に組み込まれたUDC素材による瘴気・加熱蒸気・強化魔導式が同時に発動して噴出。ナズヴィを超強化した。故意の暴走による副作用か下半身が動かなくなったものの、ここまで近付けば問題はない。迷刀ヨモヤマを構える。
 ナズヴィの無慈悲な攻撃がアルパカマッスルの無防備な背中に突き刺さった。
「ならば汝も筋肉の使トゥビョアッ!?」
 大打撃を受けたアルパカマッスルに、ナズヴィはさらに無慈悲に告げるのであった。
「筋肉が好きとかありえませんので。あと目がキモいのでこっち向かないでください」

大成功 🔵​🔵​🔵​

最上・空
偽筋肉怪人を燃やし尽くす為に美幼女が華麗に登場です!

問答無用で、【ウィザード・ミサイル】を「高速詠唱2」して頭部の毛が、フサフサしている部分に集中攻撃します! 偽筋肉滅ぶべし!甘味で崩れる筋肉など駄肉です!

敵の攻撃は、美幼女オ-ラ(「封印を解く5」&「オ-ラ防御3」)を全開にして防御ですよ! 美幼女にお触り厳禁です!絵面的に美幼女力が下がるので来ないで下さい!

「口を開かないで下さい、プロテイン臭いです」
「駄肉の体は良く燃えますね、やはり中身は脂肪だらけなのですか?」
「上半身に比べて下半身が貧弱過ぎです!バランスが悪い筋肉など灰になって下さい!」

※アドリブ&まとめご自由に



●そこまで絞るには眠れない夜もあったろう
「ええい貴様ら胴体ばかり狙いおって。貴様らそんなにこの腹筋が羨ましいのか」
「口を開かないで下さい、プロテイン臭いです」
「ほぶっ!?」
 ダメージを受けた腹筋と背筋をポーズをとるように抑えたアルパカマッスル。そのやせ我慢の顔に空の【ウィザード・ミサイル】が命中、爆発した。あまりの不意打ちに、アルパカマッスルは反応できない。まさに問答無用!
「偽筋肉怪人を燃やし尽くす為、美幼女が華麗に登場です!」
 そのまま高速詠唱された魔法の矢が次々と頭部に被弾。そのふさふさとした毛をちりちりの炭へと変換していく。
「へぶっ、ほごっ、はべらっ!」
 アルパカマッスルの毛は良く燃えた。ぱちぱち、ぶすぶすとタンパク質の焦げる臭いをまき散らしながら火は消えていき、後に残ったのは正に不毛の荒野であった。
「駄肉の体は良く燃えますね、やはり中身は脂肪だらけなのですか?」
「違うわこれは毛である! ……あつつ。ああ、吾輩のハンサム顔が。許さぬぞ小娘。喰らえハンサムビーム!」
 いまや焦げピカマッスルとなったアルパカマッスルが空に向かって足を踏み出すと、そのつぶら……つぶら? な瞳からビームが放たれる。
「変なのが出ました!? 美幼女オ-ラ全開! 美幼女にお触り厳禁です! 絵面的に美幼女力が下がるので来ないで下さい!」
「うぬぅ面妖な! しかし負けぬ! マッスルオーラ(気分)全開!」
 空の美幼女オーラによる防御を見たアルパカマッスルが、マッスルオーラなるものを発動させる。勿論目には見えないし、ビームの威力も変わらない。気分だ。
 そんなオーラとオーラのぶつかり合いは空の高速詠唱による追加の【ウィザード・ミサイル】で終わりを告げた。あちこちに筋肉と脂肪の燃える音が広がる。
「偽筋肉滅ぶべし! 甘味で崩れる筋肉など駄肉です!」
「ぐわぁぁ……おのれ、斯様な筋肉もない小娘が」
 全身から焦げ臭さを漂わせて怒りに震えるアルパカマッスル。そんなアルパカマッスルの下半身を空は指差し、衝撃の事実を伝えるのであった。
「上半身に比べて下半身が貧弱過ぎです! バランスが悪い筋肉など灰になって下さい!」
「なん……だと……吾輩が……貧弱……? 貧弱……貧弱……」
 あまりの衝撃に、アルパカマッスルはくずおれる男のポーズをとった。
 ある意味最も大きなダメージを与えたのは空の言葉だったのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
戦闘に間に合った~っ!
それじゃあ、ボス級オブリビオンの辻斬りに定評のあるあたいが筋肉バカを三枚に捌いちゃうよっ!
ところで、アルパカのお肉って食べられるらしいよっ?(純真無垢な瞳)

敵のビームは【オーラ防御】で防げると【学習力】で把握済
あたいの鏡盾の【盾受け】でビームを敵へ跳ね返せないかな?

そして、ユーベルコードで蛇神様を呼び出して呪縛と【念動力】と【マヒ攻撃】で敵へ心臓発作を起こすよ
甘いものを食べないと細胞が働かないんだよね
心臓も細胞で出来てるからね、今までの過度な糖質制限の無理が祟ったのかなっ?
(今、正に祟られてる)

あとはあたいに任せてっ
蛇腹剣に霊力を纏わせて微塵切り!

食事バランスは大切だよっ


ナズヴィ・ピャー
ふむ、まだ足りないようですね

●次はどうしますか
流石に同じ手はもう通用しないでしょう
筋肉闘士に同じ技は二度通じない
…とか何とかダニーが言ってた気がします

上から目線の説教+愛の鞭路線で行きましょう
先程の褒め殺し略は貴方の筋肉に対する覚悟を計ったのです

●筋肉を名乗るには色々足りない
先程から何ですか貴方は…
真正面から受け止めて失態を曝し
不意打ちで失態を曝し
己の姿を貶されて醜態を曝す

貴方には筋肉に対する誇りが無いのですか
貴方には筋肉に対する敬意が無いのですか
貴方には筋肉に対する信仰が無いのですか
貴方には筋肉に対する狂気が無いのですか

貴方の存在そのものが筋肉に対する冒涜ですグシャー(説教路線に飽きた



●肩メロン!
「貧弱……いや……そんなはずは……」
「ふむ、まだ足りないようですね」
 何気に立ち直ろうとしている焦げピカマッスルを見たナズヴィは更なる追撃を与えることにして、その内容に頭を巡らせる。
(流石に同じ手はもう通用しないでしょう。『筋肉闘士に同じ技は二度通じない』……とか何とかダニーが言ってた気がします)
 貧弱という言葉に過剰反応したことを考えると、物理攻撃よりも言葉責めの方が効果的なのかもしれない。現にくずおれていることだし。あとすごいな筋肉闘士。
「では上から目線の説教+愛の鞭路線で行きましょう」
 方針を決めて一人頷くナズヴィはこの間、実に無表情。ぼんやりとアルパカマッスルを見つめる姿はなんだかとてもシュールであった。
 ゆっくりと焦げた筋肉に近付き、話しかける。
「聴こえますか、目がキモ、スイーツ絶対滅ぼすマン」
「そう……我は筋肉……筋肉万歳、吾輩万歳。む、貴様は先刻の不意打ち娘」
「先程の賛辞と不意打ちは貴方の筋肉に対する覚悟を計ったのです」
「なん……だと……」
「先程から何ですか貴方は。真正面から受け止めて失態を曝し、不意打ちで失態を曝し、己の姿を貶されて醜態を曝す。筋肉を名乗るには色々足りないのではありませんか」
「な……ん……だ……と……」
 アルパカマッスルの瞳から光が消えてゆく。全て事実だけに否定する事すら出来ない。ナズヴィは気持ち悪さが倍増しましたねと思いつつ、早く終わらせるためにさらに圧を掛けていく。
「貴方には筋肉に対する誇りが無いのですか」
「貴方には筋肉に対する敬意が無いのですか」
「貴方には筋肉に対する信仰が無いのですか」
「貴方には筋肉に対する狂気が無いのですか」
 近い。あとなんか目がグルグルしてる。つられてアルパカマッスルの目もぐるぐる回っていく。まるで催眠術のようなSAN値直葬、素敵です。
「あ……あぁ……きん、にく……」
「貴方の存在そのものが筋肉に対する冒涜です【定格外使用】てりゃー」
 途中で説教路線に飽きたナズヴィが超強化した迷刀ヨモヤマを肩に突き刺した。
「いぁ……いぁ……」
 明らかな大ダメージの筈であるが、死んだ目になったアルパカマッスルの反応は鈍かったのだった。

●肩、最高!
「ぐあぁ、そんな、この刀は何だ。筋肉に! 筋肉に!」
 そんなアルパカマッスルの意識を揺り戻したのは上腕筋に突き刺さり、生命力を吸収する蛇塚・レモンの蛇腹剣クサナギによる攻撃だった。
「戦闘に間に合った~っ!」
 少し離れた場所に居たレモンはそのまま刃先の形態を変えて筋肉に固定。跳躍し、伸長していたクサナギを元に戻すことで距離を詰めた。刃先を抜いてブレーキをかけ、とん、と軽く着地してポニーテールを揺らす。
「それじゃあ、ボス級オブリビオンの辻斬りに定評のあるあたいが筋肉バカを三枚に捌いちゃうよっ!」
 びし、とクサナギを突きつけたレモンが純真無垢な瞳で付け加えた。
「……ところで、アルパカのお肉って食べられるらしいよっ?」
「ヒュッ……く、来るではないっ!」
 その無垢で残酷な瞳に見つめられ、心が折れていたアルパカマッスルは思わず怯えた瞳でビームを放つ。
「来たねっ、その攻撃はもう『覚えた』よっ!」
 『ビームをオーラ防御で防いだ』ことを学習していたレモンは咄嗟にオーラ防御を展開し、自らの持つ蛇神家の神器・白蛇の鏡盾を構えた。防御により破壊エネルギーが減衰したビームが鏡盾に当たり、反射する。
「がぁっ! く、来るな! 来るなぁ!」
 減衰していた分反射ダメージも減ったようだが、喪心状態のアルパカマッスルにはそれでも十分だったようだ。
 防御を解除したレモンが恐慌状態に陥るアルパカマッスル目掛けて【戦闘召喚使役術式・来たれ、母なる白き大蛇神様よ】を解放する。
「イェーイ、紹介するね! こちら、あたいの親友の蛇神様だよ! ねぇ~、お願い、蛇神様っ! あいつ、悪い奴だから懲らしめちゃってっ!」
 レモンが空間に光の魔法陣を描くとそこから白光と共に白き蛇神の霊体が現れ、アルパカマッスルに飛びついてその肉体を縛り、封じた。
「な、なんだこれは。なんだこれはっ!」
「蛇神様、ありがとねっ! あとはあたいに任せてっ!」
 蛇神に笑顔でお礼を言ったレモンが、蛇腹剣に霊力を纏わせる。麻痺攻撃と念動力の準備も万端だ。笑顔のまま、アルパカマッスルと目を合わせた。
「甘いものを食べないと細胞が働かないんだよね。心臓も細胞で出来てるからね、今までの過度な糖質制限の無理が祟るかもねっ?」
「ま、まさか……」
 クサナギを構えたレモンがゆっくりと近づいて行く。最悪の予想を浮かべたアルパカマッスルは懸命に後ずさろうとするが、その身体は蛇神の縛めにより動かない。
「わ、吾輩は! 吾輩はッ!」
 蛇腹剣クサナギが振り上げられる。
「吾輩のそばに近寄るなああーッ!!」
 微塵切り。蛇神の縛った場所以外の全てを切り刻まれ、アルパカマッスルの意識はそこで途絶えた。
「食事バランスは大切だよっ!」

 こうして、甘味街を襲った筋肉の嵐は去ったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『甘味巡りコンコンコン』

POW   :    目に付く場所をとにかくコンコン。スタンダードなスイーツが出るかも。

SPD   :    色んな場所を素早くコンコン。ちょっと珍しいスイーツが出るかも。

WIZ   :    色々な人や動画を当たってリサーチした上でコンコン。高級なスイーツが出るかも。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 マッスル・ハリケーンが去り、甘味街に平穏が戻った。
 追い払われていたキマイラ達は猟兵達にとても感謝しているようだ。
 早速自分達のテリトリーに戻り、好みのスイーツ巡りや品評会を始めている。
「やっぱりこの時期はアイスケーキだよね」
「こっちの方が口当たりがまろやかじゃない?」
「いや、こっちのしっとり感も捨てがたい」
「まっするまっする」「まっするー!」
 一部手遅れだった気がしないでもないが、後は自由行動だ。
 オススメのスイーツや巡り方などはキマイラ達が快く教えてくれるだろう。
 心ゆくままに甘味街を堪能して欲しい。
 それに足る人数が集まるまで、ゆっくりと待ってくれると幸いだ。
ナズヴィ・ピャー
【アドリブ・電波・狂気その他歓迎】

ふむ、悪の筋肉は去りましたね

●彼は漸く登り始めたばかりですからね 果てしなく遠い筋肉坂を
次はきっとミジンコのンコくらいには到達できるでしょう
そんな感じで安らかにシャットダウンしてください

●未知なる無料おやつをコンコンに求めて
さて、早速コンコンタイムです

筋肉の真下をコンコンしましょう
さっき戴いた筋肉食、まあまあのお味でしたので…
筋肉が上に乗っていた…つまりおやつの上に筋肉が乗っていると言えるでしょう

まずはこの邪魔な…何でしたっけこれ
なんかムキムキしてモサモサで凄く邪魔なのでポイー
適当に蹴り転がし

●コンコン
さて、鬼が出るか蛇が出るか…
いざ尋常にコンコン




む、これは…


最上・空
取り戻した平穏に美幼女が舞い降りますよ!
所詮、惰弱な偽筋肉など美幼女の敵ではありませんでしたね。

ムサ苦しさから解放されてノンビリ出来そうなので、折角ですので思う存分甘味を補給して英気を養いますよ!

空は筋肉空間で消耗した美幼女力を回復させる為、キマイラさん達に、オススメ甘味や位置を訪ねて一緒に甘味食べ歩きを開始です!
ちなみに教えてくれたらお礼に空のサインとか差し上げますよ?

「オススメを教えてくれたら、空のサインを進呈ですよ!」
「さぁ!美幼女と練り歩く甘味食べ歩きツア-の出発です!」
「甘味が五臓六腑に染み渡ります!」

※アドリブ&まとめご自由に


エダ・サルファー
よしよし、あとは甘味を楽しむだけだー!
せっかくだから、色んなキマイラ達から情報を集めて、色んな甘味を味わいたいなぁ。
……というか正直、名前だけで判断できるほど、この世界の甘味に詳しくないんだよね、私。
だからオススメされたらとりあえず試してみる方向で!
まあどの甘味も美味しいんだから大丈夫でしょ!

食べ過ぎ?大丈夫、ドワーフは甘味を筋肉に変換する効率がいいから、どれだけ食べても平気なのだ!
怪人共の筋肉とは質が違うぜ!
(適当かつ無根拠な話です)



●筋肉だけがいない街
「ふむ、悪の筋肉は去りましたね」
 事後処理も終わり、キマイラで溢れかえる甘味街を見てナズヴィは一人頷いた。
 今回の戦いを思い浮かべると……何だか全体的にモザイクがかかっているような、記憶の解像度がやたら低くて軽いような気もするけれど。
「彼は漸く登り始めたばかりですからね 果てしなく遠い筋肉坂を……」
 ~未完~
 いや実にマフィアの小物ボスっぽく終わってしまったのだが。
「次はきっとミジンコの排泄物くらいには到達できるでしょう。そんな感じで安らかにシャットダウンしてください。次は当機は感知しませんが」
 ラーメン。いや、ソーメン。ナズヴィはそう適当に祈り、早速とばかりに無料おやつのコンコンタイムに入るのだった。
「そういえばさっき戴いた筋肉食、まあまあのお味でしたので。筋肉の真下辺りをコンコンするとしましょう」
 筋肉が上に乗っていた、つまりおやつの上に筋肉が乗っていると言えるでしょう、とナズヴィは不思議な理論を振りかざし、障害(筋肉)の排除に取り掛かる。
「まずはこの邪魔な……何でしたっけこれ。なんかムキムキしてモサモサで凄く邪魔なのでとりゃー」
 哀れ、名前すらも忘却の彼方に消えて第二の死を迎えた怪人。その残骸をナズヴィは適当に蹴り転がし、鬼が出るか蛇が出るか、と戦闘時よりも真剣な顔でコンコンするのだった。死んだ目で。
「む、これは……」
 そこには筋肉があった。
 真っ黒な色彩、照り返す光沢。そして引き絞られたかのような二等辺三角形。熱さまでも感じ取れそうな、その見事なまでの質感は――
「三角形のチョコレートパイですね」
 しかも出来立てのほかほかである。ナズヴィはとりあえず食べてみることにした。
 まず最初に感じたのは、幾重にも層を重ねたパイ生地によるさくさくとした食感。中に詰まっているのは濃厚なチョコクリームだろう。クリームにも歯ごたえを感じるのは、ナッツを砕いたものだろうか? 甘さを控えてあるためにしつこさが後に残らず、すっきりとした後味になっている。
「ふむ……予想外でしたが、これはなかなかのものです」
 他にもないかとすぐ横の床をコンコンしてみると、今度は白い三角形のチョコレートパイが出てきた。これはホワイトチョコにバニラビーンズが入っているようだ。
「これもなかなかですね。時々いちご味も出てくるようですし、いくつかは博士へのお土産にしましょう」
 そう言ってナズヴィはいくつものチョコレートパイを出し続けるのであった。
 その後、机にうず高く詰まれたチョコレートパイを見て博士が何を思ったのかは誰も知らない。

●甘味を止めるな!
 一方、筋肉ばかりのムサ苦しさから解放された空はさっさとステージを降り、筋肉空間で消耗した美幼女力を回復させるべくキマイラ達の元へと向かうのであった。
「所詮、惰弱な偽筋肉など美幼女の敵ではありませんでしたね」
 先程までの駄肉ばかりの暑苦しい戦闘を思い出して「もう筋肉はいいや」と思考を切り替え、折角のノンビリ出来そうな機会、思う存分甘味を補給して英気を養おう! と気合を入れるのだった。

「取り戻した平穏に美幼女が舞い降りますよ!」
 空が舞い戻ってきたキマイラ達に声を掛けると、彼らは口々にお礼を言いながら空の周りを囲む。そんな彼らにオススメ甘味や位置を訪ねて一緒に甘味食べ歩きを提案すると、満面の笑顔で承諾してくれた。
「オススメを教えてくれたら、空のサインを進呈ですよ!」
 何人かが手を挙げて甘味の位置を指差したので、全員でそちらに向かいつつ空は喜ぶキマイラにサインを手渡したのだった。
「さぁ!美幼女と練り歩く甘味食べ歩きツア-の出発です!」
 まず最初に味わうのは、兎耳のキマイラがオススメする抹茶のロールケーキ。
 しっとりとしてまろやかな緑のスポンジの中には、生クリームと抹茶クリームがマーブル状に詰まっており、口の中で融和してミルキーに変化する。アクセントに入った抹茶ゼリーもつるつるとしてそれでいてすぐに解け、色々な食感が楽しめた。
 次はクマ尻尾のキマイラおすすめのパンケーキだ。小さくて丸いパンケーキが並んだ上に、アイスが乗せてる。ふっくらと焼き上げられた生地はふかふかというよりもふわふわで、降りかかった粉砂糖やアイスの冷たさと甘さが味に深みを与える。好きなタイミングで蜂蜜をかけて味を変えることが出来るのもグッドだ。
 続いては犬足のキマイラ推薦。ケーキの王道、イチゴのショートケーキ。やわらかいスポンジを包む濃厚な生クリームを適度な甘みと酸味を持つイチゴが中和して、食欲を引き立たせる。上に乗るイチゴはゼラチンで包まれて甘みを強くしてあり、単体でも味わえるのも好ポイントだ。
「甘味が五臓六腑に染み渡ります!」
 口直しの熱い紅茶を飲み、一息つく。キマイラ達のおすすめはまだまだある。
 空は幸福の笑顔を浮かべて限界までスイーツを堪能するのであった。

●甘味・ラッシュ・オンライン
 エダがマッスル・フォレスト(ツーナー)の処理をしていると戻ってきたキマイラ達が合流し、手早く作業を終えることが出来た。
「よしよし、あとは甘味を楽しむだけだー!」
 せっかくだからとエダは一緒に作業をしたキマイラ達から情報を集め、色んな甘味を味わうことにした。……というか正直、エダは名前だけで判断できるほどこの世界の甘味に詳しくはなかった。だからオススメされたらとりあえず試してみる方向だ。
「まあどの甘味も美味しいんだから大丈夫でしょ!」
 そんなわけでキマイラおすすめの甘味ポイントにやってきたのだ。付き添い付きで。
 早速コンコンすると、テーブルの上にホールのチーズケーキが乗っていた。
「これはいいスフレフロマージュ! しっかりとしたクリームチーズの味ととろけるような口当たり、そして滑らかな食感がポイントかな」
「へぇ……ん! コレふわっふわだよ! そしてとろとろ!」
 勧められるままにエダがケーキを口に運ぶと、その軽さにびっくりする。舌の上で溶けたかと思えば残り、滑らかさを伝えてくる。飲み込むのど越しすらも滑らかだ。そして物足りなさを感じるまま口に運び続けていたら、いつのまにかホールは全て消えていた。
「そんなに一気に食べて大丈夫かい?」
 そう心配するキマイラ達に、エダは『ドワーフは甘味を筋肉に変換する効率がいいから、どれだけ食べても平気なのだ!』を謎の自信を見せるのだった。
 さすがドワーフ、怪人共の筋肉とは質が違うぜ!
「しかしあれだね、スイーツもいいけど飲み物がさ。酒が欲しくなるね」
「お酒かぁ。軽いのならあっちにあったかな?」
「出来ればウィスキーとかあるといいんだけど」
 さすがドワーフ、怪人共の肝臓とは質が違うぜ!
「ちょっと探してみるねー。その間そことあっちの角コンコンしといてー」
 コンコンして出たのは、バームクーヘンとフルーツのテリーヌ。
「おぉ、こっちは外はさっくり中はもっちり! こっちは果物の甘味と酸味がちょうどいいね!」
 エダが洗練されたスイーツ達に舌鼓を打っていると、先程のキマイラが酒瓶を抱えて戻ってくる。
「ウィスキーの出るとこ割と近くにあったよー」
「おっやった!」
 そうしてエダは心行くまでスイーツとアルコールを堪能するのであった。
 なおこのキマイラは二十歳以上です。


 その後、一部筋肉を鍛える配信が流行ったりもしたそうだが……
 概は街を救った猟兵達の動画であり、平穏を取り戻した甘味街の日常はこうして過ぎていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月24日


挿絵イラスト