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イチゴがパスタになる前に。イチゴ農園を救い出せ!

#スペースシップワールド

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#スペースシップワールド


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 ああ、幸せ。
 なんて幸せなのかしら。
 周りには自分の好きなものしかない。
 瑞々しいイチゴは、甘くておいしいパスタへ変えましょう。
 イチゴを作り出すロボットは、壊れる直前まで使い倒しましょう。
 ロボットを管理する人間には、イチゴのパスタをあげましょう。
 食べられない? そんなことはないはずよ? だってこんなにおいしいもの。
 休ませてくれ? 必要ないわ。だってこんなにも楽しいんだもの。
「おほほほほ、このキャプテン・ラブリーマリーのために、馬車馬のように働きなさい?」

 ☆☆☆

「お集まりいただきありがとうございます。皆さんが今回行く世界は『スペースシップワールド』となっております。」
 そう切り出したのはグリモア猟兵であるファータ・カンタータ(遥か彼方の花びら・f02060)である。
 今回彼女が見た予知はこうだ。
 大規模なイチゴ畑のある農園シップが、オブリビオンである銀河帝国の『キャプテン・ラブリーマリー』に乗っ取られてしまったらしい。
 可愛いものが大好きな彼女は、そこのイチゴを使い自身が可愛いと思っている『いちご味スパゲッティモンスター』を次々に生み出し、宇宙船を完全に我が物にせんとしている。
「あ、ちなみにそのイチゴのスパゲッティとやらは、何故か目玉が沢山付いていたり、何故か笑い声をあげたり、一部がイカ墨に塗れていて、甘さと生臭さが大変強く通常の人はとてもじゃないですが食べられたものではないみたいです……。」
 苦笑いをする彼女。どうやら今回倒すべき敵であるラブリーマリーにとっては美味しいらしい。
 しかし彼女を倒すためには、彼女が生み出したスパゲッティモンスターを倒さなければならないということだ。
「私が今回ゲートを開ける場所は、そのスパゲッティモンスターが大量にいる倉庫です。この倉庫はラブリーマリーさんのいる場所と近いみたいなので、部屋を出てそのまま進めば、ラブリーマリーさんとの戦闘になるかと思います。」
 どちらも手強い相手なので、どうか心して挑んでください、と注意を呼び掛けるファータ。
 宇宙船には一般人がいるが、イチゴ農園で働かされているので戦闘に巻き込まれる可能性は低いそうだ。
「あ、そしてそして、もしこの宇宙船の平和が確保されたら、イチゴ狩りが楽しめるみたいなんですっ!」
 品種は宇宙独自で開発されたものなので詳しくはわからないが、大変大粒で、甘く、今が収穫時期なのもあり沢山あるとのことだ。さしずめ『宇宙イチゴ』といったところだろうか。
 練乳などのトッピングも揃っているらしい。
「せっかくですし、よかったら楽しんできてはいかがでしょう?」
 その前に、まずは宇宙船の平和を取り戻さなければ。
 ファータが開けたゲートに、猟兵たちは入っていく。
 待ち受けてるのは、イチゴのパスタ。


苗木 葉菜
 イチゴがおいしい季節ですね。苗木です。一応マスターぺージも目を通してくれると嬉しいです。
 今回はスペワ依頼を出させていただきました。
 イチゴパスタを蹂躙し元凶を倒して、いちご狩りを楽しんでいただければと思います。
 パスタとスパゲティの違いがよくわかりませんが、まあ大体同じものでしょう。
 内容が若干ネタ風味ですが、文体は真面目多めに行きます。

 1章、集団戦は数は特に設けてません。某戦無双ばりに倒していってみてください。
 今回はプレイングの量にもよりますが、連携描写が多いかもしれません。
 ちなみに食べようとしたらおなか壊すと思うのでお勧めはしません。
 2章の敵については挑発が有効かもしれないことをこっそりここに書いておきます。
 3章は楽しくいちご狩りです。団体で参加したい方はぎりぎりまでプレイング待たせていただきますので是非皆様お誘い合わせのうえお越しください。

 それでは、皆様のプレイング楽しみにさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター』

POW   :    いちご味
【鼻腔をつく爽やかないちごの香り】が命中した対象を爆破し、更に互いを【味の固定概念への疑問】で繋ぐ。
SPD   :    できたてパスタぁ!
【汁気を出すことで】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ   :    空を飛ぶ
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ゲートをくぐった猟兵たちの目に入ったのはたくさんのパスタ。
 それはおぞましいほどピンクで、いくつもの目が蠢き、不気味な黒い職種が揺らいでいる。
 一体であればよかっただろう。それが部屋を埋め尽くすほどだ。
 ぎょろっ……。ぎょろっ……。
 目玉の動く音が静かに響く。元はパスタとイチゴだ。戦闘能力はそこまで高くないだろう。
 このようなものを量産しているキャプテン・ラブリーマリーはどう考えてもまともな神経を持ち合わせてはいない。
 一刻も早くこいつらを殲滅し、彼女を倒さなければ。
 猟兵たちは武器を構える――まさかいるとは思わないが、くれぐれも食べようとはしないように。
ウィーリィ・チゥシャン
いくら好物だからって独り占めはダメだろ。
そんな身勝手な奴に美味しいイチゴを渡す訳にはいかないよな!

敵の数が多くても、叩くべき敵の位置を押さえた上でこっちの陣形を整えれば勝てる!
敵群に突っ込み、出来るだけ多くのパスタの群れを惹きつけてから一気に神火の竈で焼き払い、炎をコントロールしてみんなが戦えるだけの空間を確保する。
ちょっと火が通りすぎてアルデンテが台無しになっちまったけど、勘弁してくれよな!



 イチゴパスタの中にまず降り立ったのは、一人の少年。
 その少年は巨大な刃渡りの包丁を取り出すと、イチゴパスタにその切っ先を向けた。
「いくら好物だからって、独り占めはダメだろ。」
 そう言い放ったのはウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)。
 彼は一度ぐっと屈むとイチゴパスタの群れへ突っ込んでいく。背中に巨大な中華鍋を背負っているとは思えないほどの素早さだった。
 ウーリィはむやみやたらに突っ込んでいったわけではない。この敵が密集した戦場で、自分達猟兵の陣形を整える空間と時間を与えるための行動だった。
 包丁を振るい敵を引き付けるように動くウーリィ。敵はそんなウーリィの包丁に当たらないようにするためか、汁気を出し包丁との摩擦抵抗を極限に減らしていた。
 しかし、その斬撃は囮。彼は口元をにやりと緩ませる。
「人類で最初に火を手にした人間はこう叫んだ!! 『我こそは料理人なりィィイイイーーーッッ』」
 そう叫ぶと同時に、突如ウーリィの包丁からほとばしる炎。
 その炎はスパゲッティモンスターの汁気を一瞬で蒸発させ、本体へと引火していく。
 次から次へと燃え移る炎。辺りにはイチゴの甘い香りが立ち込めた。
 その炎を警戒してか、後ずさりしていくパスタたち。これで多少はこちらの空間が確保できただろう。
「ちょっと火が通りすぎてアルデンテが台無しになっちまったけど、勘弁してくれよな!」
 ウーリィは得意気に言うと、再び敵陣へと突っ込んでいったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

毒島・火煉
甘い物好きぃ?これが?これで?いや、カレンちゃんも甘いの大好きだけどこれはちょっと…無いわぁ…センス疑うってゆーか。
美味しいいちごの為にもさっさと切り刻まないとね!
【早業】【騙し討ち】を使って辺りのモンスターを鋼糸【アカイイト】で切り刻むよ!
汁気を出して摩擦抵抗を減らしてくるなら【生命力吸収】でそもそもの動きを鈍らせて刻む!カレンちゃんに向かってきた攻撃は【敵を盾にする】ことで防御するよ!
あ、目玉が沢山ついてるわけだし、【目潰し】も使えるよね!たとえ視力は奪い切れなくても、動揺を誘うことは出来るはずだし!
「甘い物への冒涜は許さないんだから!」


シホ・イオア
うわー近づきたくない。
サイズ的に全身絡まれそうだ。

イチゴとパスタだけならデザート枠だけど……
うわっ、目が合ったよー

輝石解放、サファイア!みんな洗い流しちゃえ!

「残像」「見切り」を駆使して徹底的に避ける
絡まれてたまるかー!

連携歓迎
味方を鼓舞したり、いちご味でやられた味方が正気に戻るよフォローしたり
できる事はやるつもり。


サリア・カーティス
……アレを食べ物と認める訳にはいきませんわ……特にあの生臭いもの……イカスミ? アレはダメです……とにかくダメです……(流石にこの狂女もこの敵にはドン引きしている。イカスミをゲテモノ認定した瞬間である
ここの女主人は私とは別の意味で頭がおかしいのですね。良くわかりました。滅する意欲がとても湧いてきたわぁ……!

とりあえず燃やします。遠距離から【ブレイズフレイム】で触手と目を燃やします。燃やして炭にすれば匂いも変わると思うのと目を狙えば動きづらくなると思うので……それでも飛ばれるのは厄介なので【呪詛】で呪縛して動きも阻害しましょうねえ。



 先の猟兵のお陰で戦いやすくスペースが確保された。
 しかし、改めて見るとこの空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター、大変おどろおどろしい見た目をしている。
 うねうねと曲がりくねるピンクの麺、そこに覆いかぶさるようにいくつか生えるイカスミ生地、そしてそこかしこにあるぎょろぎょろとした目玉。
 自我はないらしいが時折「キヒヒ!」と甲高い笑い声を上げている。
「うわー近づきたくない……。」
 そういうのはフェアリーのシホ・イオア(フェアリーの聖者・f04634)。小さな妖精である彼女はうかつに飛び込もうものなら全身を絡め捕られてしまいそうだ。
 見つめているとそのうちの一体と目が合ったが、シホは反射的に目をそらした。
「……あの生臭いもの……イカスミ? アレはダメです……とにかくダメです……。」
 その傍らにはサリア・カーティス(過去を纏い狂う・f02638)もいた。獰猛さが垣間見えることもある彼女だが、さすがの光景に眉をひくつかせている。
 本来正しく調理すればイカスミも大変美味しい食材なのだが、残念ながら彼女の中でイカスミはゲテモノ認定されてしまったようだ。
「アレを食べ物と認める訳にはいきませんわ……。」
「わかる。これはちょっと、ないわぁ。」
 サリアの言葉に同意したのは毒島・火煉(アナタも愛しい恋人に・f04177)だ。目の前のイチゴパスタにげんなりとしながら武器を構える。
 甘いものは大好きだが、目の前のこれにはセンスを疑わざるを得ない。
「つまり、ここの女主人は私とは別の意味で頭がおかしいのですね。滅する意欲がとても湧いてきたわぁ……!」
 じわじわと昂っていくサリアを後目に、前衛の火煉が前へ出る。
「美味しいいちごの為にもさっさと切り刻まないとね!」 
 そう言って展開したのは自身の武器である【アカイイト】。赤い鋼糸であるそれは瞬く間に周辺のイチゴパスタを捉えると、一瞬にしてバラバラにした。
「あはっ、まだまだぁ!」
 飛び散るイチゴパスタの中舞う火煉。続いてアカイイトを放ったが、先ほどの光景を見ていたパスタたちは汁気をだして対抗する。ずるんと滑る鋼糸だが、それを見て引き下がる火煉ではなかった。
 鋼糸が触れたイチゴパスタの動きが、目に見えて鈍くなるのがわかる。パスタの生命力を、アカイイトが吸い上げているのだ。
 しかしそんな火煉に忍び寄る一体のイチゴパスタ。彼女はそれに気付くと突如ぺたんと伏せた。
 そんな火煉の上を通り抜けたのは、サリアの炎。
「貴方達の目、ぜぇんぶ燃やしましょうねぇ……。」
 その炎はサリアの身体から出ていた。“ブレイズフレイム”、サリアが地獄の炎と呼称しているそれは火煉の上を通り抜け、一体のイチゴパスタの目を中心に焼き尽くしていく。よろつくパスタがほかのパスタにぶつかり、そこからまた燃え移っていった。
 炎に包まれていくパスタたち。そんなパスタたちの前に、小さな光が声を上げる。
「輝石解放、サファイア! みんな洗い流しちゃえ!」
 そう叫ぶと同時にシホのユーベルコード“ホーリー・レイン”がパスタたちに降り注ぐ。
 浄化の力が込められた水球はパスタのイチゴとイカスミを洗い流し、力の源を奪っていった。
 炎は鎮火され、水浸しの中びちびちと跳ねるイチゴパスタ。そこをすかさず火煉のアカイイトが絡め取る。
「なんとか絡まれずに済んだかな?」
 飛び散るイチゴパスタを見上げながらそういうシホだったが、辺りを見渡せばまだまだイチゴパスタはいるようだ。
 最後まで絡まれることなく戦闘をしなければ。
 三人は改めて武器を構えると、更なるイチゴパスタを蹴散らさんと駆けていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

結城・蓮
【恋華荘】のいちごさんと雪乃さんと
猟兵になってから初めてスペースシップに来たけど、こんなモノがいるなんてね。
苺味のスパゲッティとか、故郷のキマイラ達は喜びそうだけど、こいつはお土産には出来ないなあ。

さて、たまにはサポートに回ろうかな。
雪乃さんが当てやすい様に、《無明の絃》で拘束させてもらおう!
宇宙空間で飛び回られたら面倒だからね。
ついでに敵を誘導して纏めておこうかな。
「ほら、こっちだよこっち!」
凍った敵の処理はいちごさんにお任せするね。
討ち漏らしがあったら仕込み杖とピアノ線でバラしていこう。

治療には感謝するよ。
まあ、なるべくは傷を受けないようにするけど。
その間は攻撃の手を増やすようにしよう。


彩波・いちご
【恋華荘】の雪乃さんと蓮さんと

私、宇宙だといちごスパゲティとばかり戦ってる気がします…
いえ、それはいいんですけれど
せっかくの美味しいいちごです、独り占めとかよくないですし、こんなモンスターにするのもよくないです
サクッと倒してしまいましょう!

雪乃さんが冷気でスパゲティを凍らせていってますので、
私はマイクロッドを手に歌います
いえ、歌というよりは、音波による『衝撃波』攻撃ですね
【天使のような悪魔の歌声】で凍った敵を砕いていきますよ

「2人とも大丈夫ですか?」
敵の攻撃を受けてダメージを負ったら、歌を【シンフォニックキュア】に切り替えて、優しいバラードで傷をいやします


御影・雪乃
【恋華荘】のメンバーと一緒に参加。
いわゆるブラック労働というやつですか。
かわいくて美味しい苺にそんな過酷な下地は要りません、ということでぶっつぶしましょう。

●戦闘
【雪華ノ輪舞】で敵のみを対象に周囲のパスタを凍らせていきましょう。
味方の隙を埋めていきます。
仲間が歌で戦うようなので、雪の華は見栄えも良いかもしれません。

範囲攻撃2、属性攻撃5、高速詠唱6などの技能を活かしてなるべく途切れなく、冷気で弱らせていきます。



「猟兵になってから初めてスペースシップに来たけど、こんなモノがいるなんてね。」
 まだうじゃうじゃいるイチゴパスタの群れを見渡しながらぽつりと言う結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)。
 一人でこの量を相手するのだとしたらほとほと困っていたが、今回彼女には旅団【恋華荘】の仲間たちがいた。
「私、スペースシップワールドに来るといちごスパゲティとばかり戦ってる気がします……いえ、いいのですけれど。」
 そこの団長である彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)はそういうだけあって、この不気味なパスタをいくらか見慣れているようだ。
「こんなものを食べさせられて過酷な労働を強いるとは……いわゆるブラック労働というやつですかね。」
 同じく目の前のそれと交戦経験がある御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)もまた恋華荘の一員である。
「苺味のスパゲッティとか、故郷のキマイラ達は喜びそうだけど、こいつはお土産には出来ないなあ。」
 蓮の言葉に「さすがにお土産はどうかと……。」といちごは苦笑する。
「それに、せっかくの美味しいいちごです。独り占めとかよくないですし、こんなモンスターにするのもよくないです。」
 さくっと倒してしまいましょう!という彼に雪乃も「ぶっつぶしてやりましょう。」頷いた。
「じゃあ、たまにはサポートに回ろうかな。」
 そういってまず仕掛けたのは蓮だ。彼女はまるで観客にマジックを見せる前かのように恭しくお辞儀をすると、くるりと腕を突き出しながら回る。
 するとその指先から出たピアノ線が、あっという間にイチゴパスタを拘束した。
「種も仕掛けもありません……なんてね。」
 ユーベルコード“無明の絃(ブラインドコード)”。
 蓮は敵の一部を拘束しただけではない、残りのイチゴパスタすべてをまとめるかのように、軽やかな足取りで駆けていく。
「ほら、こっちだよこっち!」
 まるで幼い少年のように……失礼。幼い少女のように駆け回る蓮の動きに、イチゴパスタも惹かれていく。蓮の後を追うように走るパスタたちは、時折飛びながら、時折拘束されながら、着実に集まっていった。
「雪乃さん、今だよ!」
「ええ。――雪たちよ……舞いなさい……。」
 合図と共に自身の武器であるウィザードロッドを掲げる雪乃。ロッドは雪乃の手から零れ落ちるように崩れ、雪の華となっていく。
 その雪の華はパスタ全体の上空にひらひら、ひらひらと舞った。
 やがて華は散り花びらに。そしてその花びらはイチゴパスタへとくっつく。
 ぴしり。
 くっつくと同時に凍っていくイチゴパスタたち。その凍結速度は速く、数多の花びらがそれを助長する。
 やがてしばらくしないうちに倉庫全体が冷気に包まれた。活発に動くパスタはほとんどいない。
「さすがですね……では、纏めて砕いていきますよ。」
 お次は自分の番と言わんばかりにマイクロッドを構えるいちご。
「このような歌は不本意ですけれど……私の歌声、お聴かせしますね?」
 そして敵であるパスタたちに可愛らしいアイドルスマイルを送る。ついでにウィンクもばっちりだ。
 軽く体でリズムを取りながらゆっくりと歌いだすいちご。とても男性とは思えない透き通った美しい歌声がロッドに内蔵されたアンプとマイクを通し、倉庫全体に響いた。
 その歌声から出てきた衝撃波により、凍ったパスタはぶるぶると震え、そして砕けていく。彼のユーベルコード“天使のような悪魔の歌声(スーパーソニック・ドラゴンブレス)”が発動していたのだ。
 がらがらと崩れ落ちる音をBGMに歌ういちご。次々と崩れるパスタ。
 しかしすべてとはいかなかったようで、蓮の背後に忍び寄った一体がなけなしの力で触手を振り回す。
「っ、仕討ち漏らしがいたか……!」
 触手を片腕で受け止めながら、もう片方の手でピアノ線を繰り出す蓮。雪乃の攻撃で思った以上に弱っていたようだ、あっという間にばらばらになったパスタを見て、彼女はふうと一息ついた。
 辺りを見ればほとんどのイチゴパスタが崩れていっていたが、歌はまだ続いている。もう勝負はついたのではないか、と思っていたが、いつの間にか攻撃の歌から回復の歌へと変わっていたようだ。
 “シンフォニックキュア”により先ほど食らった攻撃の痛みが和らぐのを感じる蓮。
「大丈夫ですか?」といういちごの微笑みに、蓮は指で頬を掻きながら「大丈夫。ありがとう。」と礼を言った。
 もうほぼ健全なイチゴパスタはいない。いたとしても、回復をもらった蓮が確実に仕留めていく。
「これでラスト、かな。」
 雪の結晶が舞う中、佇む猟兵たち。
 かなりの数がいたが、それらを難なく倒すことが出来たのは敵の動きをほとんど封じた雪乃の功績が大きいだろう。
 かくしてイチゴパスタの群れは壊滅したのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『キャプテンラブリーマリー』

POW   :    今、乙女に対してなんて言ったオメェ?
【年齢を言われる等してガチギレモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    ラブリー♡スレイブショット
【ウィンク♡】【投げキッス♡】【可愛いポーズ♡】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    ラブリー♡オンステージ
【渾身の自作ラブソング】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は暴星・メテオです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵たちがイチゴパスタの群れを倒してほどなくしたころだった。
 うぃーん、と扉が開く。即座に武器を構える猟兵たちだったが、現れたのは一般の乗務員。
 やつれた様子の男性は倉庫の惨状を見て悲鳴を上げながらしりもちをついた。
 あるはずのイチゴパスタは、焼け焦げていたり、水浸しになっていたりするものもあれば、ばらばらに切断されているのもあった。
 が、無事なパスタはどこにもいない。
「こ、これではラブリーマリー様に殺されてしまう……!!」
 どうやら猟兵たちのことは目に入っていないようだ。一人が「あの」と声をかけると、またしても悲鳴を上げながら後ずさりをされる。
「あ、貴方達は一体……!」
 その問いに、また別の猟兵が説明をする。救援が来たことに男性は安心したのか、ぼろぼろと涙を流し始めた。
「ああ、ああ、ようやく、ようやく救援が……。もうイチゴパスタはいやだ、イチゴパスタはいやだ……。」
 この様子からして、大分疲弊しているようだ。
 もう大丈夫ですよ。と猟兵の一人がやさしく声を掛け、またある者は一般人をここまで追い詰めた黒幕への殺意を高める。
 震えた様子の男性は、今回の黒幕であるキャプテンラブリーマリーがいる部屋への案内役を引き受けてくれた。
 といってもすぐ近くだ、倉庫からの一本道、一番奥の部屋の扉。
 遠目からでもわかる異質な扉だった。他の扉が壁と同色に対し、その扉だけどぎついピンク色で、ハートのステッカーが趣味悪くべたべたと張り付けてある。
 更には『らぶりーまりーのへや♡♡』という名札付きだ。
 うわ、これはないわと誰かが小声で言う。またある者は、男性に案内へのお礼と、安全な場所への避難を指示した。
「どうかお気をつけて……あの、」
 去り際に男性がおろおろしながら、しかし猟兵たちの目をしっかりと見ながら言う。
「私たち従業員は、美味しいイチゴを他の船にお届けするために、一生懸命働いていました……。それが、突然ラブリーマリー様が乗り込んできて、占領して、私たちのイチゴをあんな風にして……許せないと立ち向かった従業員もいたんですが、殺されてしまって……。」
 かたかたと震えるその手を、もう片方の手でぐっと抑えるやつれた男性。
「私たちのイチゴを、どうか、守ってください……!!」
 振り絞るように言った彼の肩を、やさしく一人の猟兵が叩く。
「俺たちに任せておいてくれよな!」
 にかっとした笑顔に、男性も小さく口元を緩ませた。
 改めて、キャプテンラブリーマリーは許せない存在であると再認識した猟兵たち。

 各々武器を構え、どピンクの扉を開ける。
 扉だけかと思いきや、内装まで目がちかちかしそうなピンク色だ。部屋にはきつい香水の匂いが立ち込めていて、猟兵の一人は口元を押さえた。
 ぬいぐるみや化粧品などが散乱しているその部屋の中心にいるピンクのツインテール、彼女こそが今回倒すべき敵である。
「ちょっとぉ、パスタはまだぁ?」
 化粧直しをしていた彼女は扉の空いた音に対してそう言って振り向いたが、見慣れた従業員ではないことがわかるとその顔つきが変わる。
「ああ?……あのカス、あとで死刑だな。」
 ドスの聞いた小声でそう言ったがすぐさま笑顔になり立ち上がる彼女。たゆんと大きな胸を揺らしながら、年に似合わぬ可愛いポーズで猟兵たちを出迎えた。
「はぁい♡ 私がここの船長、ラブリーマリーちゃんだぞっ☆ 私の許可なくこの部屋に入ったらお仕置きなんだからね♡」
 間。
 ある者は固まり、ある者はドン引きし、ある者は苦笑する。
 そんな猟兵たちに対し、ノリがわるいぞぉ☆と言うラブリーマリー。
「はー……。せぇっかく私の楽園を見つけたと思ったのに……。これはもう、倒しちゃうしかないわねっ☆」
 まるでショッピングをしてるかのようなるんるん口調だが、その目には殺気が籠っているのがわかる。油断してかかれば痛い目を見るのは間違いないだろう。
 今、戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。
ウィーリィ・チゥシャン
人の幸せ踏み躙って築いた楽園なんて、そんなのただの地獄だろ。
気づかないのか? お前以外、誰も笑顔じゃないって事にさ。
だから、俺はみんなの笑顔を取り戻しに来た。

トリニティ・エンハンスで炎の魔力を纏い攻撃力を増強し、炎の属性攻撃でマリーを狙う。
とはいえ、決して楽に勝てる相手じゃないだろうから奴を挑発して隙を作る。
「ついでに言っておくけどさ。あんたの肌、化粧じゃ誤魔化しきれないレベルで凄い事になってるぜ。食生活見直した方がいいんじゃないか?」
彼女が激昂したら中華鍋を盾代わりに猛攻を凌ぎ、隙を見出したらそこにカウンターを叩き込む。



 キャプテンラブリーマリーに対し、まずはじめに立ち向かったのはウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)。
 彼はラブリーマリーに対し強い怒りの感情を抱いていた。
 あのやつれた男性は一生懸命作ったイチゴをパスタへと変えられ、きっと胸を引き裂かれるような思いをしたはずだ。
 きっと目の前の彼女は、それに対して何の感情も抱いてはいない。ただ、自分がしたいままやりたいままを周りに強いているだけ。
「人の幸せ踏み躙って築いた楽園なんて……そんなのただの地獄だ。」
 武器である戦闘用包丁を構えながら言うウーリィ。真剣な彼に対しても、彼女はその態度を変えることはない。
「あらん、可愛い坊やね♡ 私が幸せならみぃんな幸せだからいいのよぉ♡」
 そういってラブリーマリーから放たれたのは“ラブリー♡スレイブショット”重ね付けした付けまつげから放たれた分厚いウィンクがウーリィを襲うが、視線を遮るように包丁を振るう。
 そのまま距離を詰め使用したのは“トリニティ・エンハンス”。
 炎の魔力で攻撃力を増強した彼はそのままラブリーマリーに切り込んだが、たやすく避けられてしまった。
 さすがこの宇宙船に単独で乗り込み占領しただけある。
「気付かないのかよ! お前以外誰も笑顔じゃないってことにさ。」
 怖気づくこともなく続けて繰り出される斬撃。炎により刃渡りが少し長くなっているそれがマリーに襲い掛かるが、強化された武器をもってしてもその刃はなかなかマリーに届かなかった。
「笑顔じゃない? ――そんなことはないわぁ、だって私が幸せなんだもの♡ 私が笑顔なら皆も笑顔でしょぉ♡」
 マリーの言葉を聞いた瞬間、ウーリィの包丁全体がごぉっと燃え上がる。
 彼の感情に呼応し、攻撃に合わせて劇的に刃渡りを伸ばしたそれは火の手を伸ばすと、ラブリーマリーのスカートの裾を焦がした。
 それを見たマリーは、ようやく気持ちの悪い笑顔を崩し、眉間に皺を寄せてウーリィを睨む。
「……そんなことあるか。だから俺は、皆の笑顔を取り戻しに来たんだ。」
 彼の強い口調に舌打ちをするマリー。しかし、彼女の実力は確かだ。ウーリィの斬撃もかなりのものだったが、冷静にそれを見極め最小限の動きで回避をしている。ついでに可愛いポーズまで取る余裕があるほど。
 ウーリィの頬に、たらりと冷や汗が流れる。
 それを悟られないよう、ぐっと踏み込みラブリーマリーに突撃した。包丁の一撃は、その辺にあった化粧品を使って器用にはじき返されてしまう。
「っ、ついでに言っておくけどさ。」
 すぐさま後方に下がるウーリィ。彼は挑発するようににやりと笑った。
「あんたの肌、今見たら化粧じゃ誤魔化しきれないレベルで凄い事になってるぜ。食生活見直した方がいいんじゃないか?」
 次にウーリィが見たのは、ピンク、赤、ババア。
 距離を取ったにも関わらず、物凄いスピードで距離を詰めてきたマリー。咄嗟に背負っている中華鍋を盾代わりにするも、来た衝撃に耐えきれず何歩か後ろへよろめいた。
 続けて来る猛攻にひたすら耐えるウーリィ。なんとか隙を見て攻撃をしたいところだが、予想以上の威力に防戦一方である。
「くっ……!」
 仲間の援護を期待し、彼は攻撃に耐え続けるのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

シホ・イオア
歌に可愛いポーズ……。
アイドルっていう人かな?(たぶん違います)
ラブソングが自作できるってすごいよねー。
シホ、アイドル見るの初めてなんだよね☆
(年齢とか香水とかもアイドルってそういうものだと受け入れます)
可愛いことが好きなのは分かるけど、
従業員さん達を苦しめてるのは可愛くないよー。

輝石解放、ルビー!ハート・ロンド!
ラブリーマリーちゃん、シホと一緒に踊りましょう?
炎を分散させて個別に操り隙の無い流れの速いダンスに
炎を集約させて華麗な一撃を決める大技
鎧無視攻撃と衝撃波も使ってダメージを稼ぎます

回避は霞の残像と見切りを使用



 ラブリーマリーは怒りに我を忘れ、中華鍋を一心不乱に殴っていた。
 そこに忍び寄る光が一人。
「輝石解放、ルビー!“ハート・ロンド”!」
 ラブリーマリーの周りを取り囲んだのは、たくさんの火の玉。
 動き回る炎の一つをラブリーマリーが反射的に掴み、そして握り潰す。
「わぁ、アイドルってすごい!」
 が、その無邪気な声にぴたりと動きが止まった。
 声の主はシホ・イオア(フェアリーの聖者・f04634)で、純粋な眼差しでキャプテンラブリーマリーを見つめている。
「えっ、アイドル……♡?」
 炎に囲まれてるにも関わらずぶりっ子ポーズで応えるマリー。
「だって、可愛いポーズとかしてたし! シホ、アイドル見るの初めてなんだよね☆」
 おそらくそう言ったモノに疎いのだろう。しかしそんなことをラブリーマリーは知る由もなく、アイドルという言葉に喜んでいた。
「うふふ、可愛い可愛い妖精ちゃんね♡ お姉さん嬉しいわ♡ 可愛くてぷちっと潰したくなっちゃう♡」
 しかしそんなやり取りも長くは続かない。襲い掛かるマリーの手をするりと抜けると、炎を操るシホ。
「わっとっと……可愛いのが好きなのは分かるけど、従業員さんたちを苦しめてるのは可愛くないよー。」
 そう言いながら、くる、くるりんと動き出した火の玉。ラブリーマリーがそれに気を取られている隙に距離を取る。
「ラブリーマリーちゃん、シホと一緒に踊りましょう?」
 そう言って両腕を上げ、ひらりと舞うように踊るシホに合わせるように、火の玉も一つひとつが意思を持っているかのように動き回った。
 火の玉の群れの中心にいるマリーは、危なげなくそれを避けていく。ひとつ、またひとつ。時折回転しながら避けていく動作は、まさに踊っているようだ。
「可愛い妖精ちゃんは、攻撃も可愛いのね♡ でも、この程度じゃラブリーマリーちゃんは倒せないぞ☆」
 顔面に来た火の玉を拳で振り払うマリー。しかし気のせいだろうか、心なしか火の玉が減っていっているように思えた。
 否、気のせいではない。細かな火の玉を避けるのに夢中で、背後に迫る巨大な炎に気付くのが遅れる。
「っ!!!」
 咄嗟にガードするも鎧無視攻撃である炎を受け止め切ることはできず、また炎から発生した衝撃波で吹き飛ばされた。
 袖から上がる炎を振って消しながら「クソが……。」と低い声で呟くマリー。
 華麗な一撃が決まったシホは敵がそんなことをつぶやいてるとは知らず、得意気に胸を張ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

毒島・火煉
カレンちゃんとキャラ被ってる感じなの腹立つ!
「若作りは醜いよ、オバサン!」
「カレンちゃんみたいに可愛くなってから出直したらぁ?…ま、最も?カレンちゃんがイマココで殺すけど!」
とか言って挑発しながらカレンちゃんに注意を向ける【おびき寄せ】するよ!ついでに趣味の悪い部屋のモノとか綺麗にお片付け(物理)してあげるね!
タガーに毒を【毒使い】で仕込んでちょっとずつダメージを与えていくよ!相手の攻撃は【見切り】【騙し討ち】しながら避けたり、相手の死角に回り込んで【敵を盾にする】事で身を守っていくよ!
もし仮にユーベルコードが封じられちゃったりしたら、【破壊工作】で部屋をぶち壊しながら【時間稼ぎ】に徹するね!



 くすくす。あはは、くすくす。
 炎に焦げ、全体的に煤けたラブリーマリーをあざけ笑う少女が一人。
 マリーはぎろりとその少女を睨む。しかしそれにも動じず少女――毒島・火煉(アナタも愛しい恋人に・f04177)は挑発の言葉を放った。
「ほんっと化粧濃いわあ。若作りは醜いよ、オバサン!」
「――今乙女に対してなんて言ったオメェ!?」
 その言葉に我を忘れ、一目散に火煉へ突撃するマリー。しかし羅刹である火煉はマリーのパワー、そしてスピードにも動じない。
 一見物凄い攻撃も、挑発により軌道は単調、予備動作も大きかった。
 火煉は素早くダガーを構えると、自身のユーベルコード“果てまで至れ我が愛よ(デマイス・マイラブ)”を使用しカウンターとまではいかないまでも、避け様に細かく斬撃を与える。
「はっ、そんな攻撃じゃラブリーマリーちゃんを倒すことはできねぇぞオラァ!!」
 単調な拳をただ避け続ける火煉。隙をついては地道に斬撃を与えていく。時折体制を崩されるが、その時は冷静にぬいぐるみを盾にして凌いでいった。
 まるで風船が割れるかのように破裂していくぬいぐるみ。攻撃がわかりやすいことが救いだが、まともに食らえばひとたまりもないだろう。
 揺れる二対のツインテール。ついでに髪や目の色も同じの二人。
「カレンちゃんとキャラかぶってる感じなの腹立つわぁ。」
 攻撃を避けながら思わずそう言う彼女に「それはこっちのセリフだっつーの!!」と返すラブリーマリー。先ほどのぶりっ子口調は欠片も感じられない。
 ハイキックを伏せながら躱すとすかさず足に斬撃を入れ、再び離れる火煉。
 距離を詰めようとしたマリーだが、突然がくりと膝をつく。
「はー……やっと効いてきたかな?」
 長い息を吐きながらゆっくりとマリーへ歩み寄る火煉。見せびらかすように目の前でダガーを振る。
 その刃に付着しているのは、毒。
 先ほどの挑発で我を忘れ攻撃力、そして防御力が上がっていたマリーだが、攻撃が全く効かないというわけではない。
 小さな傷口から入り込む毒は、着実にマリーの全身に回りつつあったのだ。
「……このクソガキが。」
 悪態をつくマリーに、再びあの笑い声が聞こえる。
「あははっ、カレンちゃんみたいに可愛くなってから出直したらぁ?……ま、もっとも? カレンちゃんがイマココで殺すけど!」
 そう言ってダガーを振りかざす火煉だったが、マリーにまだ毒は回り切っていなかったようだ。間一髪で後ろに避けるマリー。
「ああ……っ? お前らは! このラブリーマリー様が全員残らず殺す、殺す、ぶち殺す!!!」
 しかしその怒りは留まることを知らないようで、毒で痺れる身体に鞭を打ち、再び猟兵たちを殺さんと襲い掛かって行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御影・雪乃
【恋華荘】のメンバーと。

うわキツ。いえ、失礼(目をそらしつつ)

ラブリー的視点からもいちごさんのほうが上なのでは。若いし。

●戦闘
基本はいちごさんの歌や踊りに合わせてデュエット、合間に冷気の魔法で攻撃。

相手が【ラブリー♡スレイブショット】や【ラブリー♡オンステージ】を使ったら、【ミレナリオ・リフレクション】で完コピして相殺するソロ曲パート。

歌もポーズも若くて可愛い私達のほうがサマになるというものです(同じことをして相殺しつつ)。
それに私は(自称)クール&ビューティなので、たいていの事は様になります(ドヤ

高速詠唱などの技能を活かして、この2つはなるべくきっかり相殺していきます。


彩波・いちご
【恋華荘】で引き続き

「うわぁ…キツイというかなんというか…」
「あの、雪乃さん、いくらなんでも私、あれと比較されるのはちょっと…」
ローカルとはいえ正真正銘のアイドルな私です、さすがに一緒にされたくないというか
※ちなみに女性アイドル扱いなのでよろしくです

そんな会話の流れでなんとなくアイドル勝負的なことに
「いいでしょう、本当の可愛さ見せてあげます!」
雪乃さんとコンビを組んで、歌にダンスに魅せてあげますよ♪
歌唱、誘惑、パフォーマンス
ノリノリで可愛く、歌は激しく
あと歌声は【天使のような悪魔の歌声】で攻撃にも転じます♪

「蓮さん!今ですよ!」
アイドル合戦で気を惹いて、蓮さんの攻撃チャンスを作るんです!


結城・蓮
【恋華荘】の二人と。

うん、ないなあ。
同姓としてもないし、異性としてもないなあ。
いちごさんの方が可愛いし。歳を考えて欲しいな?
ああ、本当のこと言っちゃった。ごめんね?

怒りがこっちに向いている間は、素早く動き回って囮と回避に専念するよ。
これ位で怒るなんて大人気ないなあ。

ある程度冷静さを取り戻した時点で、大げさな【パフォーマンス】でいちごさんたちに注意を向けよう。
「さあ、時間となりました!お待たせしました、我らがアイドルの登場です!」

いちごさん達に気が向いているうちに、《幻影の姫君》で透明化してラブリーマリーの後ろに回りこむよ。
完全に不意を撃てるタイミングで【だまし討ち】だ。
「背中ががら空きだよ!」



 どピンクの部屋の主は、もはや可愛さの欠片も感じられなかった。
 焦げた服、ぼさぼさになった髪、崩れた化粧、荒い息。
「殺す、殺す、殺す、殺す、コロス……。」
 うわ言のように呟くキャプテンラブリーマリー。
「うん、ないなぁ。同性としてもないし、異性としてもない。」
 そんな彼女を見て、ぽつりと言うのは結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)。
「あらぁ……? なにがないって言うのかしらぁ……?」
 ゆらりと揺らめくマリーにと続ける蓮。
「全てと言いたいところだけど、敢えて言うなら、その体貌かな? いちごさんの方が可愛いし、歳を考えて欲しいよ。」
「れ、蓮さん……! まあ確かに、キツイというかなんというかですけど……。」
 こそこそと蓮に注意するのは先ほど蓮が可愛いと言っていた人物、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)である。
 そんないちごに対して蓮はつい本当のこと言っちゃった。とおどけて見せた。
「まあキツイというかキツイですよね。ラブリー的視点からもいちごさんのほうが上なのでは?」
 若いし。とその横で醜い者から目をそらすようにしながらも、はっきりというのは御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)だ。
 マリーは先ほどの戦いで苦戦を強いられたせいか、まだガチギレモードになっていないようだった。が、ふつふつと怒りが湧き出ているのを感じる。
「ふふ、ふ、ふふふ……さっきからイチゴイチゴイチゴうるさいわぁ……この船のイチゴはぜぇんぶラブリーマリーちゃんのモノだぞぉ……っ☆」
 大変なイチゴ違いである。恐る恐るいちごが手を上げて自分のことだと言えばマリーは思わず素の口調で「野郎じゃねぇか!!!」と叫んだ。
 どこからどう見ても可愛い少女なのに、一発で男性と見抜くとは。
「……でもいちごさんの方が可愛いよね。」
「ええ。いちごさんの方が比べ物にならないくらい可愛いです。」
 それでも止まらない蓮と雪乃。いちごも「さすがにあれと比較されるのはちょっと……。」と苦笑いをした。意外に彼女(と敢えて呼ばせていただく)も辛辣である。
 ローカルとはいえ、正真正銘アイドルであるいちご。
 可愛さをウリにしている彼女にとって、目の前の年増と比較されるのはあまり気分が良くないらしい。
「テメェら好き勝手言いやがって……っと☆ いけないいけない♡ そんなにこのラブリーマリーちゃんより可愛いっていうなら、証拠でも見せて貰おうかしらぁ……!!」
 もはや逞しささえ感じるラブリーマリー。そんな彼女に対し、いちごはにこりと笑うとマイクロッドを構えた。
「では本当に可愛いのはどちらなのか、白黒つけますか?」
 いちごの言葉に同意する雪乃。
「いいですね、歌と踊りで私たちと勝負をしましょう。」
 可愛らしい組み合わせに歯ぎしりをしながらも、服の汚れを払い精一杯のポーズをキメるラブリーマリー。
「ふん、ラブリーマリーちゃんに歌と踊りで勝負なんて、百億光年早いんだから……★」
 そう言って歌い始める彼女。渾身の自作ラブソングが部屋に響いた。
 と同時に、いちごと雪乃もお互いに目を合わせ頷きあうと歌を歌い始める。
 部屋中に響き渡る二種類の歌。
 一つの歌詞はどこまでも自己中心的で、快楽的で、ただの独り善がりのよう。
 もう一つの歌詞は、心の内側から皆を元気にしようという、優しさ、そしてどこか力強さが秘められていた。
 意外にもラブリーマリーの歌唱力はなかなかのものだ。年季が入っていると言ったほうが正しいのかもしれない。
 が、いちごと雪乃のデュエットはそれを凌ぐ勢いだ。いちごの抜群の歌唱力と、洗練された踊り。可愛らしい二人の掛け合いに、雪乃の絶妙なハーモニーと合の手。
 それだけには飽き足らず、雪乃は合間に冷気の魔法でラブリーマリーを攻撃してくる。
 咄嗟にそれを躱すラブリーマリー。よく見れば額に血管が浮いている。仕返しと言わんばかりに“ラブリー♡スレイブショット”をお見舞いしてきた。
 攻撃力を減らす年増のキツい攻撃が二人を襲うが、彼女たちは冷静だった。
 雪乃がすかさず前に出ると、先ほどラブリーマリーが行ったキツいポーズと一寸違わぬ動きをする。
 一寸違わぬ動きと言ったが、雪乃のそれは決してキツいことはなかった。むしろ文句ないくらいに可愛い。可愛らしさ百倍だ。
「こういうものは若くて可愛い私達のほうがサマになるというものです。」
 ユーベルコード“ミレナリオ・リフレクション”。相手と全く同じユーベルコードを放つことで相殺する技だが、彼女の言葉を立証するかのように、マリーの“ラブリー♡スレイブショット”は跡形もなく効力を無くしてしまった。
 ちなみに今雪乃はクールに決めているように見えてかなりのドヤ顔をしている。わなわなと震えるマリー。もう我慢ならなかったようだ。
「さっきから……さっきからこっちが大人しくしてればあ……!!」
 まだ歌は終わっていないが、毛細血管がぶちぶちと切れた彼女はもう歌うどころではないらしい。
 怒りに我を忘れ、真っ直ぐに突撃してくるラブリーマリーだったが、そんな彼女にいちごのユーベルコード“天使のような悪魔の歌声”が襲い掛かる。
 合の手などがあったからか最高潮にノった彼女の歌声は巨大な衝撃波となり、ラブリーマリーをいとも簡単に吹き飛ばした。
 吹き飛んだ先にはごてごてとした可愛らしいドレッサーがあったが、ラブリーマリーがぶつかったことによりミラーは割れただの粗大ごみと化す。
「ぐ、こ、この、こいつら……っ!!!」
 ドレッサーだったものを踏み潰しながら尚も立ち上がり、いちごたちの元へ殴りかかろうとするマリー。
「蓮さん! 今ですよ!」
 だが、彼女の拳は二人には届かない。
「――我らがアイドルのステージは如何でしたか?」
 その言葉と共に見えたのは、刃。
 それはマリーの胸元から生えていた。
 刃の付け根から、じわり、じわりと彼女の赤い服に違う紅が重なっていく。
「が、は……!」
 内蔵から出た血を口から溢れさせながら、マリーは目線だけ後ろに向ける。
 それは先ほどまでいちごたちと一緒にいたはずの蓮。
 いつの間に。
 気配すらなかったそれを、信じられないという目で見つめるラブリーマリー。
 そう、いちごと雪乃の歌は、すべてこの瞬間のための囮だったのだ。
 ラブリーマリーが二人に集中している間に、蓮は自身のユーベルコード“幻影の姫君(プリンセスイリュージョン)”を使い背後へと回り込んでいた。
 透明化した彼女が、怒りに我を忘れているマリーの背中を取ることは造作もない。
「背中、がら空きだったよ。」
 そう言いながら仕込み杖を捻ってから抜く蓮。崩れ落ちるマリー。
「ああ……ああ……。私の、楽園……こんなヤツらなんかに……。」
 うつ伏せの彼女は床に血溜まりを作りながらそう呟くと、やがて動かなくなった。
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『農耕プラントで作物収穫!』

POW   :    とにかく大物狙い! デカそうなのを収穫する。

SPD   :    素早く収穫して量を確保する。

WIZ   :    品質を見極めおいしそうな作物を収穫する。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 無事平和が訪れたイチゴ農園シップ。
 解放された人々は猟兵たちに礼を言い、そして言葉だけでは足らないと、イチゴ農園の方へ案内された。
 扉を潜ると壮観の景色。
 人工的に作られた青い空の下、果てが見えないくらいイチゴの苗が列となって植わっている。
 その苗からは赤く大きな実がいくつも垂れ下がっていた。
「こちらの宇宙イチゴ、品名をファーアウトと言います。大振りで甘く、芳醇な香りで果汁もたっぷり含まれていますよ。」
 また、従業員が持ってきたのはトッピングの数々。
 定番の練乳らしいものはもちろん、生クリーム、チョコレート、アイスクリームっぽいものまである。
「これだけしかお礼が出来ないのが心苦しいですが……どうか、心行くまで楽しんでください。」
 グリモア猟兵が開いたゲートはまだ残っている。新しく仲間を呼ぶのもいいかもしれない。
 こうして、宇宙でのイチゴ狩りが幕を開けたのだった。
シホ・イオア
怪我をしてる人がいたら治癒してまわるよー。
いちごを楽しむのはそのあとだね☆

大きいイチゴだねぇ。
サイズ的に1個か2個が限界か?
美味しそうなものを見極めなくちゃ
……わからないよー
大人しく従業員さんに聞こうっと。
あ、アイスクリームはお土産でお願いします。

ふと思ったんだけどイチゴに顔が埋まったりしないよね?
品名の由来とかあるのかな?


毒島・火煉
【絡み歓迎】
やーんいちご沢山めっちゃ嬉しい!キャラ被りのオバサンも倒せたし最高!
素敵なライブも見られたしこんな素敵な日はなかなかないよ!
さーっていちご食べるぞーっ!いちごは確か、ヘタが反ってて緑色が濃いやつ…光沢があって真っ赤な…って呟きながら美味しそうないちごを片っ端からとっていくよ!
トッピングは勿論全種類制覇を狙うし!
あ、上手くいっぱい取れたら持ち帰ってもいいかなぁ?バレンタインのお菓子作りに使いたいかも!ねぇねぇ職員さーん!お取り寄せとかもできるー?



 視界に収まり切らないほどのイチゴの行列。それに目を輝かせているのは毒島・火煉(アナタも愛しい恋人に・f04177)。
「やーんいちご沢山めっちゃ嬉しい! 最高!」
 キャラ被りのオバサンも倒せたし、という彼女。キャプテンラブリーマリーを無事倒すことが出来たのは火煉の功績も大きいだろう。
 るんるん気分でいちご狩りを楽しもうとする火煉に、突如光が降り注いだ。
「わ、なにっ!?」
 驚く火煉。その光は火煉を包むや否や、先ほどの戦闘の傷を瞬く間に治療していく。
「これで思う存分いちごを楽しめるね☆」
 そう言ってふわっと傍らに飛んできたのは妖精のシホ・イオア(フェアリーの聖者・f04634)。
 火煉はシホに礼を言うと、そのままの流れでいちご狩りを楽しむことになった。
「さっきは凄かったねえ。シホ、アイドルなんて初めて見たんだよー。」
「わかる! 戦いの最中始まったライブは見ごたえあったよねぇ!」
 微妙に会話が噛み合わない二人が話しているうちに、イチゴは目の前だ。
「大きいイチゴだねえ。」
 妖精であるシホにとって、ここのイチゴはかなりの大きさのようだ。
 食べられて一個か二個が限度だろう。
 そうなると、より美味しいイチゴでおなかを満たしたいところではあるが、美味しいイチゴがどのようなものなのかはわからない。
 うーん、とイチゴの前で唸っているシホに、火煉が一粒のイチゴを差し出す。
「さっきのお礼!ってことで、どぉ?」
 差し出されたイチゴは瑞々しく、シホはそれに目を輝かせる。聞けばヘタが反っていて緑が濃い、赤く艶があるイチゴが美味しいとのこと。
 今度はシホがお礼を言いながら差し出されたイチゴを両手で持つと、そのままかぷっと齧り付く。
「んん~! おいしいー!」
 柔らかい薄皮の先はもうジュースと言っても過言ではない。あふれる甘さとイチゴの香り、そしてあとからほんの少し訪れる酸っぱさが後を引く。
 口の周りに果汁を付けながら一生懸命に食べるシホを後目に火煉は再びイチゴ狩りを再開した。
 一通りイチゴ本来の味を楽しんだ後、トッピングを制覇しようとテーブルに向かう火煉。
 置かれている沢山のトッピングをすべて美味しく食べるために、小皿に練乳、アイス、イチゴ、そしてその上からチョコレート盛り小さなパフェにしていた。
 傍らにはイチゴの山。食べる分どころか持ち帰る分までありそうだ。
 持ち帰るのはそもそも大丈夫なのかと考えていると、イチゴを食べ終わったシホがちゃっかりアイスクリームをお土産に持って帰っていた。
 巷ではもうすぐバレンタイン。それに向けて取り寄せるのもありかなと従業員に聞いたところ、スペースシップワールド内であればなんとかお届けは可能だそうだ。
 また当日が近付いてきたら注文してみるのもありかもしれない。
「そういえば従業員さん、このイチゴの品名――『ファーアウト』って、何か由来があるの?」
 火煉と従業員の間にひょこっと出てきたシホ。彼女の質問に従業員は嬉しそうに目を細めた。
「ここから遠く離れた所にあるピンク色の準惑星の名前を頂いたんです。宇宙に存在するピンクの星……まるでこのイチゴのようでしょう?」
 そう語る従業員は愛おしそうにイチゴを見つめた。彼らにとって、このイチゴは唯一無二の太陽のような存在なのだろう。
 二人はその様子を見つめると、互いに目を見合わせ、改めて勝利を喜ぶのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

竜胆・エレナ
ふふ、イチゴ狩りと聞いて来ちゃったわ。
戦ったわけじゃないから悪い気がするけど、良いわよね?

ファータちゃん(f02060)をお誘いしていきましょう。
せっかくのイチゴ狩りですもの、一人じゃ寂しいし、ファータちゃんにも楽しんでもらいたいじゃない。
連れてきて見てるだけなんてもったいないもの。ね?

【WIZ】
美味しそうで手頃なサイズのを摘み取って、食べやすいように小さくカットして渡しましょう。
フェアリーのサイズだと1個食べるのも大変そうよね。
ふふ、美味しい?
じゃあ私も頂こうかしら。
……んっ、これは美味しいわね!

ふふ、みんなにお土産で持って帰りたいくらいね。
ファータちゃんももう1個食べる?



 猟兵たちが和気藹々とイチゴ狩りを楽しんでいる最中、新たにドアが開いた。
 いちご狩りがあると聞いて参加した猟兵、竜胆・エレナ(ドラゴンお姉さん・f08680)だ。
 よくよく見ると、彼女に手を引かれている小さい猟兵が、もう一人。
「あ、あの……! 皆さんご依頼、本当にお疲れ様でしたっ!」
 今回この依頼を出したグリモア猟兵のファータ・カンタータ(遥か彼方の花びら・f02060)はふわりと猟兵たちの前まで飛ぶと、ぺこりとお辞儀をする。
 エレナに誘われる形で登場したファータは、依頼の参加者たち一人ひとりに丁寧にお礼を言うと、エレナの元へと戻って行った。
「エレナさんも、お誘いありがとうございますね。」
 そう言うファータに「私が一人だと寂しかったから誘ったの、気にしないで。」と優しく微笑むエレナ。
 エレナは再びファータの手を取るとイチゴ畑の中へと入って行く。
「それに、見てるだけなんてもったいないもの。」
 こんなに美味しそうなのに、と一粒イチゴを摘む。と、手持ちからナイフを取り出し、小さく切り始めた。
 サイコロ状になったイチゴをファータの口にくっつけるように差し出す。
 イチゴの甘い口付けに思わずはぐはぐと食べてしまうファータ。小さく切られたイチゴは食べやすく、そして先端の部分を食べさせてくれたので非常に甘い。
 彼女は頬が落ちそうになるのを手で押さえるようにしながら咀嚼する。
「ふふっ、美味しい?」
 ファータの様子を見て、エレナは満足そうに微笑んだ。
「~~っ、は。私ばかりすみません。エレナさんもぜひぜひ!」
 しばらく美味しさに身悶えていたファータだったが、その様子を見られていたと知るや慌ててエレナにもイチゴを勧めだした。
 自身も飛び回り、美味しそうなイチゴを探してはエレナに渡す。
「んっ、今のイチゴ特に美味しいわ!」
 お土産に持って帰りたいくらいね。というエレナを見て、ファータは嬉しそうに微笑んだのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩波・いちご
【恋華荘】の雪乃さん蓮さんと
「せっかくですし、イチゴたくさんいただいていきましょう♪」
名前的にいろいろ複雑な気分になるのは否めませんがー

3人でイチゴを摘んでいきます
練乳とかもありますけど、まずはそのまま一つ口に
「ん、美味しい♪」
蓮さん、つけすぎはダメですよー?

ふと見ると、雪乃さんがイチゴをどう使おうか考え込んでる様子
「雪乃さん」と呼び掛けて、こちらを向いたところで不意打ち気味にイチゴを口に含ませてみたり
「色々考えるのもいいですけど、まずは食べてみてはいかがです? このままでも美味しいですよ」
なんてくすっと悪戯っぽく

蓮さんも食べます?あーん?
なんてニコニコちらちらイチゴを口元にもっていったり


結城・蓮
【恋華荘】のいちごさんと雪乃さんと

いちご狩り……いちごさん狩り?
なんて。ふふ、冗談だよ
美味しそうないちごが沢山だね
いっぱい楽しんでいこうか

【WIZ】
特別美味しそうなのを見繕って摘み取っていこう
トッピングもいいけど、まずはそのまま
「わぁ……甘いね。こんな甘いいちごは初めてだよ」

折角だからトッピングも試してみようかな
色々あるみたいだし、贅沢に全部つけちゃえば一番美味しいよね!
……え?つけ過ぎ?そんなバカな……!
あ、でもいちご本来の味が……すごく酸っぱく感じる……うう

いちごさんが雪乃さんに食べさせてるのを見てそわそわ
羨ましい……とか思ってないよ?
でも差し出されたら素直に食べちゃう
むぐ……美味しい


御影・雪乃
【恋華荘】のメンバーと。

酸っぱいものはジャムやケーキに、甘いものはゼリーやフルーツサラダに。
持ち帰ったあとは、いくらでも使いみちはありますね。みんなで食べるもよし、売りさばくもよし…フフフ。
もらえるものはもらっておきましょう、取りすぎない程度に。しかしちょっと多いかな?くらいに。

●いきなり苺を突っ込まれ
んぐ…おいしい…じゃなくて、いきなりなんですかもう…
これは、あとでお菓子の材料にして皆で食べようと…。お金儲けのことだけ考えてたわけではないです。ほんとです。

不本意そうに抗議はするものの、また苺を差し出されたら素直に食べます。



 目の前に見えるのは沢山のイチゴ、イチゴ、イチゴ、イチゴ、そして彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)。
「イチゴ狩り……いちごさん狩り?」
 思わずそう呟くのはいちごと同じ旅団に所属する結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)だ。
「もう、蓮さん……! 名前的にいろいろ複雑な気分になるのは否めませんが……。」
 可愛らしく頬を膨らませるいちごに対し、冗談だよ。とくすくす笑う蓮。
 そしてその横で何やら呟く猟兵が、一人。
「酸っぱいものはジャムやケーキに、甘いものはゼリーやフルーツサラダに。持ち帰ったあとは、いくらでも使いみちはありますね……フフフ。」
 御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)の何やら含みのある笑い声を聞いて思わず彼女を注視する二人。
「もちろんみんなで食べるもよしです。……売りさばくもよしですが。」
 その視線に気付いたのか雪乃は最後の部分を小声で言うと「とにかく、貰えるものはもらっておきましょう。」とすたすたイチゴ畑の方へ歩いて行った。
 顔を見合わせるいちごと蓮。彼女の思惑はともかく、このイチゴ狩りを楽しみたい気持ちは三人とも一緒だろう。
「せっかくですし、イチゴたくさんいただいていきましょう♪」
 そういういちごはトッピングに後ろ髪を引かれながらもまずは一口ぱくりと食べた。
 噛むと同時に口の中いっぱいに広がる甘酸っぱい果汁。舌で潰れる柔らかさの果肉は、いくらも噛まないうちに喉へと誘導されていく。飲み込めばジュースのような喉越しを感じた。
「わぁ……甘いね。こんな甘いイチゴは初めてだよ。」
 蓮もまたそのままのイチゴを食べていたのか、そう言うと小さく微笑む。
「ん、本当ですね。美味しい♪」
 今度はトッピングに手を出し始めるいちご。たらりとチョコレートを掛けて口の中に入れれば、チョコレートの濃厚な甘みとイチゴのフレッシュな酸味が口の中で手を取り合う。
 美味しさにうっとりしていると、なにやら不穏な動きをしている蓮。
 見れば練乳とチョコの海に沈むイチゴ。その上にアイス、生クリームも山盛り乗っている。
「……蓮さん、つけすぎはダメですよー?」
 その惨状に思わず注意するいちごに対し、蓮は少し驚いたように声を上げた。
「つけすぎ? そんなバカな……!」
 こんなに甘いイチゴである上に、トッピングも多種多様。自分の胃袋にも限界があるとなれば、こうするのが一番だと思ったらしい。
 しかし実際食べてみれば、トッピング達の強烈な甘さにイチゴの良さがすべて持ってかれてしまっていた。
 残るのはイチゴの中にある酸っぱさだけ。
「うう……イチゴ本来の味が……。」
 いちごはそんなトッピングの山と格闘する蓮を苦笑しながらみる、とただひたすらにイチゴをお土産用の箱に詰めている雪乃が目に入った。
「これはジャム用、これは販売用、これはお土産用……。これは……悩みますね。どうしましょうか……。」
 ぶつぶつと言いながら採っている雪乃にそぉっと忍び寄るいちご。
「雪乃さん。」
「なんです、」か。と言う前に口に入ってきたのは一粒のイチゴ。
 そういえば採取することに夢中で、あまり味わって食べることをしていなかったかもしれない。
 反射的に噛んでしまったイチゴは、容赦なく雪乃の口の中を甘酸っぱい幸せでいっぱいにした。
 思わず「おいしい……。」と零した雪乃をみて、いちごはふわりと微笑む。
「色々考えるのもいいですけど、まずは食べてみてはいかがです? このままでも美味しいですよ。」
「む……これらは後でお菓子の材料にしてみんなで食べようと……。」
 決してお金儲けのことだけを考えていたわけではない。確かにお金は大事だが、仲間と過ごす楽しい時間も大事なのだ。
 そういう彼女に再びイチゴを食べさせるいちご。そしてそれを存外素直に食べる雪乃。そしてそれを羨ましそうに見つめる蓮。
「……あら?」
 いつの間にか自分の真横にいる蓮に気付く。トッピングの山をなんとかした彼女は、なにやらそわそわしながら二人を見つめている。
「ふふ、蓮さんも食べます? あーん?」
 そんな蓮に敢えて何も言わずイチゴを差し出す。
 いちごの行為に一瞬躊躇するも、蓮は一口でイチゴを食べた。むぐむぐと口元を手で隠しながら咀嚼する彼女は「……美味しい。」と呟く。その声色はどこか嬉しそうだ。
 二人にイチゴを食べさせたいちごは満足そうに微笑む。
 楽しそうな笑い声が聞こえるイチゴ農園シップ。
 猟兵たちはたくさんのお土産を持って、各々の世界へ帰っていったのだった。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月02日


挿絵イラスト