5
太陽系七つの秘湯~壱の湯~

#アックス&ウィザーズ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ


0




●プロローグ
 時は古(いにしえ)、所は大地!
 剣と魔法と竜の世界、滅びた筈の古代帝国やダンジョンから出現するモンスターや邪悪な魔法使い、盗賊や悪魔、そしてドラゴンが襲い来るアックス&ウィザーズ世界にまた新たな危機が迫っていた。

●温泉を守りましょう!
「皆さ~ん、ちょっとドラゴン達をどうにか倒してきてもらえませんか~?」
 集まった猟兵達を前にエルフのグリモア猟兵、村雨・ベルが手を振りまくり周囲にいた猟兵達にアピールを繰り返す。しばらくそうしているうちに興味がありそうな視線がある程度集まった所で説明を始めた。
「アックス&ウィザーズ世界の少し田舎にですねそれはそれは美肌にいいと噂の温泉があるのですが…」
 そこで一呼吸。
「これがですね美肌にいい、傷の回復にいいと効能バツグン。私的温泉ランキングで”太陽系七つの秘湯”に入れちゃってもいいと思うぐらいなんですよ!」
 そのネーミングセンスはお前かよという視線を気にせず村雨・ベルは話を続ける。
「これがまあどうやらドラゴンにも人気のようでですね…」
 説明しながら温泉の周囲の地図を壁に貼り付け、カラーマジックでキューっと温泉に向う線を思い切り引っ張る。
「こんな感じに周辺に生息していたドラゴンの群れが温泉に群がってきちゃってるんですよー困ったもんです」
 たしかにその進行ルートだと温泉施設は壊滅的な被害を受けてしまい営業不能どころか温泉そのものが使えなくされてしまうに違いない。
「ですから温泉にドラゴンの群れが辿り着く前に全て退治してもらいたいのですよ~。大半がまだ仔竜のようですからそんなに苦労しないとは思うのですが、とにかく数が多いので注意してくださいね」
「事件を解決してもらえれば温泉を一日貸切できるよう手配しておきますので、皆さんよろしくお願いしますね~♪」
 そう言ってエルフのグリモア猟兵は頭を下げるのだった。


轟天
 新年一発目は温泉依頼です。
 と言いましてもドラゴン退治を終えないと愉しむ事は出来ないのでガンガンやっつけちゃいましょう。
 見た目は可愛いですが一般人には危険な仔竜の群れが大量に襲ってきます。まずはこれをどうにかしてからとなりますのでさくっとやっつけちゃいましょう。
 念願の温泉はその後ですから存分にお愉しみくださいませ。
267




第1章 集団戦 『戯れる仔竜』

POW   :    じゃれつく
【爪 】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    未熟なブレス
自身に【環境に適応した「属性」 】をまとい、高速移動と【その属性を纏わせた速いブレス】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    可能性の竜
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

灘杜・ころな
ほうほう、可愛い仔竜さんたちやねー。
大人しいんやったら……オブリビオンやなかったら一緒にお風呂入っても良かったかもしれへんけど……猟兵の哀しいところやね。
――殺ったるわ!

【WIZ使用】

うちはまだまだ猟兵としては弱いしなぁ、手加減は出来へんで。
《巫覡載霊の舞》を発動。
それの効果でうちが受けるダメージを軽減しつつ、なぎなたから放つ衝撃波で仔竜たちを狙っていくで。
基本的には間合いを取って、遠距離から攻撃や。
相手は子供でもドラゴン……距離を取っても充分怖い相手やけど……接近したらもっとヤバそうやしな。
……小っこい分、角度的にスカートん中覗かれそうやし。
相手が仔竜でも、そう簡単には見せへんでっ。




「なんや、思たよりぎょーさん来なはったなぁ…」
 温泉へと向う一本道に生えた樹の枝の上で灘杜・ころな(鉄壁スカートのひもろぎJC・f04167)は遠くからこちらに近付いてくる一団を確認すると溜息まじりにそう独りごちると、ここへやってくるドラゴンの群れを迎え撃つ為、まだ幼さの残るおかっぱ髪を揺らして地面へと飛び降りた。
 着地と同時に激しく揺れたのは年不相応なサイズを誇る胸の方だった気がするが、あえてここは黙っていようと思う。
 それから数分もしないうちに現れた小さなドラゴン達に囲まれたころなは、樹を背にしてそれらの愛くるしい外見を観察していた。
「ほうほう、可愛い仔竜さんたちやねー。大人しいんやったら……オブリビオンやなかったら一緒にお風呂入っても良かったかもしれへんけど……」
 想像の中で仔竜達と一緒に湯に浸かる自分を想像してみるとこれはこれでとても牧歌的でとても素敵なんだろうとも思える…だが。
「猟兵の哀しいところやね。――殺ったるわ!」
 気合一閃、【巫覡載霊の舞】にて神霊体に変身しながら背後の樹を支点に三角跳び
し、仔竜達の真上を空を舞うように大きく飛び越えると仔竜達の後方へと着地した。
 飛び越えている最中その動きを仔竜達の視線が追っていたのだがスカートの中が見えそうな瞬間、急に光が刺して何も見えなかった事はここに付け加えておこう。
(うちはまだまだ猟兵としては弱いしなぁ、手加減は出来へんで。)
 己の力量を弁え無理をしない事に集中しているころなに今のところ負ける要素はない。距離を常にとろうと移動しながら薙刀よりの衝撃波で仔竜達を少しずつ削るという作戦なので今の力量でも十分に達成可能なはずだ。
 ただ……気になるといえば……仔竜達は小柄なのでその視線が限りなく地面に近いのだ。
 思わずスカートの裾を押さえながら内股になりかけるが、どうにかそれを我慢して薙刀を構え衝撃波で何匹か同時に薙ぎ払う。
 ころなに向かってきた仔竜達は今ので半数を切ったはずだ。
「……小っこい分、角度的にスカートん中覗かれそうやし!」
 相手は野生のドラゴン…しかもまだ子供心配する必要がない気もしないではないが一度気にし始めるとそうはいかないのが乙女心。
「相手が仔竜でも、そう簡単には見せへんでっ!!」
 すでに目標が変わってる気がするけど気にしないほうがいいに違いない。

 こうして七つの秘湯を巡る長い長い戦いが始まりを告げたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

マリス・ザントマン
「マリカちゃん、剣と魔法の世界で温泉に入ろう!」

UCまりまりの効果で、多重人格だけど
各人格にひとつずつ身体を与えて、双子の姉妹みたいになってる
マリスとマリカ

「マリス、身体は一般人と同じあたしたちじゃ。
小さいとはいえ、ドラゴンの相手なんかできないわよ」

温泉には興味あるけど、怖がりのマリカ

そこでUC夢界の砂嵐を発動、ひとりに戻って
敵の射程外から、チクチク体力を削る作戦に
15×15=225m離れて攻撃できるね!追尾性能もあるし

目立たないよう、物影に隠れたりしつつ
敵を視認できる範囲にとらえようと

敵が間合いを詰めてきたら、逃げ足を駆使して射程外へ逃げる!
ヒット&アウェイ
前線で戦ってる猟兵さんが頼りだね



●二人で一人の少女達
 温泉へと続く道の要所要所で己の技を生かしやすい地形で待ち構えている猟兵達。もうすぐ仔竜の群れが通るであろうこの場所は見晴らしがよく遠距離系の能力を持つ者には絶好の場所に違いない。
「マリカちゃん、剣と魔法の世界で温泉に入ろうー♪」
今から戦いが始まるとは思えないのんきな調子でマリス・ザントマン(夢渡りの民・f09415)が背格好がそっくりなもう一人(まるで双子のようだ)の少女の腕にしがみつきグイグイと自分の方に引っ張り続ける。
「マっ……マリス、身体は一般人と同じあたしたちじゃ小さいとはいえ、ドラゴンの相手なんかできないわよ」
 『マリカ』と呼ばれた少女は身を隠そうとしていた岩陰か強引に引っ張り出されてしまい、ようやく観念したようにマリスへと弱弱しい抗議を送り返した。
 まあまあと手で制しながらマリカを宥めると、マリスはとてもとてもいい笑顔でマリカの顔を覗き込む。
「マリカちゃん、ボクと一緒に温泉行くの嫌なのかなー?」
「い、嫌なわけないんだけど、マリス…本当に大丈夫?危なくない?」
 マリカが首を横に振りながらも心配そうな表情でマリスを見つめ返す。
「ドラゴンなんてボクにお任せだよ♪」
 いつもの調子のマリスによくやく安心したのか”しょうがないなあ”とクスクス笑いながらマリカの身体がまるで夢のように解けマリスの中へと溶け込んでいく。
(マリス、頑張ってね!)
 脳裏に届くマリカの声援に勇気を貰いマリスがその場で舞うようにその場で回り始める。
「マリカちゃん、アラビアンスタイルでいくよ!」
 ユーベルコード『夢界の砂嵐』(コード・ジャスミン)の発動と共にその姿がまるでアラビアンナイトの踊り子のように変身していく。
 ちょうど視界に入り始めた仔竜達の群れを確認すると、まるで優しく手を差し伸べるようなポーズを取りその身に纏っていた七色の光を仔竜達へと放ってみせた。
 その光の粒子は200mをゆうに超え仔竜達に到達すると砂嵐のように何匹も巻き込み吹き飛ばした。
 砂嵐の猛威を受けずにすり抜けた仔竜達が水の属性を纏いながら高速移動でマリスへと迫る。
 マリスは急いで他の隠れる事が出来る木陰へと走り始めたのだが、間一髪先ほどまで自分がいた場所に水のブレスが何発も吹き付けられるのを見てほっと胸を撫で下ろす。威力は大したことなさそうなのだが真冬に水を浴びせられるなど考えるだけで寒気がしてしまう。
 早く終わらせて温かい温泉に浸かるのだと決意新たにマリス(とマリカ)の戦いは今始まるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩波・いちご
【恋華荘】の桂花さんとペアで

太陽系七つの秘湯というネーミングセンスはともかく、温泉街のローカルアイドルとして、いい温泉の話は気になります
絶対に守りますよー!

「群れの数けっこういますね。桂花さん、気を付けて!」
【フォックスファイア】の狐火で援護しつつ、前衛の桂花さんの援護に【異界の抱擁】の触手を召喚します
触手でドラゴンを拘束し、桂花さんに合図
「今です!」
こんな感じのコンビネーションでどんどん倒していきますよ

…え、ドラゴン倒した後行き場失った触手が制御外れて桂花さんを襲ってるー?!
「ああっ、すみません、すみませんー?!」
桂花さんの上げる嬌声につい赤面しつつ、助けに行きます
何か触ったらごめんなさいっ


不知火・桂花
【恋華荘】のいちごとペア

「美肌の湯?美脚が売り物のアタシには重要だわ」
EかFの胸も自慢よ?なんなら腰のクビレも…

「ともあれ小竜にはもったいない名湯の予感ね!」
って事で寮長のいちごを引き連れ竜退治♪

「数多いのは厄介よね、一気に攻めましょ」
【SPD】重視と軽いフォースセイバーで
手早く『2回攻撃』狙い

「ハイヤァーッ!」
【スカイステッパー】も駆使して上空からの斬撃ラッシュよ!
触手で小竜縛ってくれるから攻撃に専念できるわねっ♪

「ほらほら、しっかり援護なさい、いちごっ!」
チャイナ服が少し破けても攻勢維持…ん?

「ちょ、いちご!なんでこっちにも触手…ひあぁっ!?」
狙い違うーっ!後で覚えてなさ…きゃうぅんっ!!



●恋華荘から
「美肌の湯?美脚が売り物のアタシには重要だわ」
 不知火・桂花(逆弦紅娘・f05277)がグラマラスなわがままボディを包むチャイナドレスから、指を足首から上へと辿らせ魅惑的な美脚を相方に誇示するようにポーズを取って見せた。
「たっ……太陽系七つの秘湯というネーミングセンスはともかく…」
 桂花の美脚より視線を逸らしすごい棒読みでもう一人の少女(?)は話を続けた。
「おっ…温泉街のローカルアイドルとして、いい温泉の話は気になります。絶対に守りますよー!」
 彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が狐耳をピンと立たせながら小さくガッツポーズを取る。
 桂花よりも小柄で容姿も服装もどう見ても女子なのだがこれでもれっきとした男の子…もとい男の娘。いちごが寮長を務める恋華荘の住人である桂花と一緒にドラゴン退治へと赴いていたのだ。
 そんなりんごの初心な反応を存分に楽しみ満足したのか桂花が
「ともあれ小竜にはもったいない名湯の予感がするし 絶対守るわよ!」と言葉を続け気合を入れなおす。
 今回の敵はとにかく数が多いのだ。
 
 二人のいる場所に来るまでに他の猟兵達がかなり数を減らしたとはいえ未だに一定数の数を誇る仔竜の群れが近づいてくるのを確認すると慣れた様子で互いの立ち位置へと移動する。
「群れの数けっこういますね。桂花さん、気を付けて!」
 いちごが後衛の立ち位置で詠唱を始めたのを目で見なくても理解し桂花が行動を起こす。
「数多いのは厄介よね、一気に攻めましょ」
フォースセイバーを手にした桂花が迫り来る仔竜ぬ群れへと身を躍らせ先制の一撃を加えさらに返す刃でもう一匹も切り伏せる。
 群れの中央にわざと飛び込むと群がってきた仔竜達の真上へと軽やかにジャンプ、そのままでは群れの中に落下してしまうだけだというのに二人には全く焦りがない何故なら……。
「ハイヤーッッ!!」
 桂花が何もない空間にまるで足場があるように蹴るとその身体は軽やかに群れの外側へと着地することに成功していた。
 ユーーベルコード【スカイステッパー】を有する桂花にとって足場など自ら作るようなもの。この程度の包囲程度で捕まる道理などないのだった。
「ほらほら、しっかり援護なさい、いちごっ!」
 桂花の時間稼ぎを受け安心して詠唱を続けていたいちごの魔力が高まっていく。
「ふんぐるいふんぐるい…、星海の館にて微睡む我が眷属よ……」
 いちごの詠唱に答えたのかその足元の影が長く長く伸びていきそして仔竜の群れの足元に届く頃には大量の触手となりそれらに襲いかかっていた。
 異界から召喚されたそれらの触手は次々と仔竜達に襲い掛かると絡みつきその動きを封じていく。
「今です桂花さん!」
 いちごの声に反応するまでもなく桂花の身体はすでに空中を舞っていた。
 一匹また一匹と身動きのとれない仔竜にトドメを刺し続け空中で連続ジャンプを続ける桂花、ほぼ全ての仔竜を倒したであろう時になって死角から脇腹を通り抜ける攻撃をひねりを加えて何とか回避しようとする。
 紙一重で避けれたもののチャイナドレスの一部が千切れ飛んでしまうが怪我には至っていない。
 体勢を崩し着地した桂花の脳裏に微妙な違和感が過ぎった。
(仔竜ってこんな攻撃手段…持ってたっけ?)
 桂花の背筋に寒いものが走る…そしてその嫌な予感は的中した、というか今の状況が全てを物語っている。桂花を取り囲んでいる敵の正体は……
「ちょ、いちご!なんでこっちにも触手がきてるっっの!!」
 いちごの召喚した大量の触手だった。
「えっ なんで? もうドラゴン達は倒せたのに戻って戻って、戻ってーっ!?」
 必死で自分の召喚した触手を召還(送り返そう)しようと念じるがどうしても制御下におく事ができない。
 まるでファンブルでも起こってしまったかのような惨劇だ!(ファンブルになるまで何処かで運命のダイスが振られた気がするがきっと気のせいである)
 これは自力で脱出しないとまずいと感じた桂花は思い切りジャンプし逃れようと思ったのだが体制を崩して着地していた分反応が遅れた。
 足首に巻きついた触手に捕まってしまいそのまま身体ごと大量の触手の中へと引き摺り込まれていく。
 他の触手が次々と撒きついて嬲ってくる事に耐えられず思わず声が出そうになるのをどうにか我慢出来たのだがそう長くは耐えられないかもしれない。
「ああっ、すみません、すみませんー?!」
 慌てて駆け寄ったいちごが助け出そうと駆け寄り、触手の中へと飲み込まれつつある桂花を引き摺り出すために両手を触手の隙間へと迷わず突っ込む。
 にゅるにゅると蠢く触手の中で桂花を探し求めしばらく後、なんとか掴みやすそうな場所に触れる事が出来たのでいちごは気合を入れると弾力たっぷりのそれを思い切り摘んで引っ張った。
「ひいっ!?そこ違うーっ!後で覚えてなさ…きゃうぅんっ!!」
「すいません、すみませーーーん!」
 目の前に火花が飛び桂花の意識はそこで途切れた……。

 しばらくして無事救出された桂花は無事に帰還することができた。
 この場にいた仔竜の群れはすでに全滅しているし、仔竜達から受けたダメージは限りなく0な気がしないでもない。
 成功といっていいのではなかろうか……たぶん?

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アルエット・ブラン
アリア・ティアラリード
シェラフィール・ディーと参加

「温泉…壊しちゃダメ、だよ…ね、入れなくなっちゃう…」
寒い時にぽかぽかお風呂は、幸せになるよね…
温泉に入りたい、んだろうけど…使えなくなるのはダメ…
皆で温泉…楽しみ…(珍しくはにかみ)

「だから、倒しちゃうね?」
告死の糸・線で四肢とを殺すね?
なぎ払いも使って、多くの敵を狙います…
そうすればアリアおねーちゃんもシェフィおねーちゃんも戦いやすい、はず…

「アリアおねーちゃん…」
連携、がんばる…おねーちゃんがでこぴんしやすいよう
中距離から援護するね…

「シェフィおねーちゃん…」
おねーちゃんが作った隙は…見逃さない
おねーちゃんに敵、行かないように頑張る…


アリア・ティアラリード
アルエット、シェラフィールと連携

「楽しい温泉旅行の邪魔しちゃめっ!ですよ?」

最愛の腹違いの妹シェフィちゃん
猟兵活動を通して知り合った可愛い可愛いアルエットちゃん
二人を必死に《言いくるめて》説得し、夢にまで見た温泉旅行です!
前から楽しみにしてたんです!《気合い》入りまくりなのに
ドラゴンさんが邪魔してきて…

みんなの先頭を行き、近付いてくる愛らしくもお邪魔な仔竜さんに【懲罰指打】
寄ってくる側からデコピンでお仕置きです!

この依頼が終われば素敵で可愛い2人と一緒にお風呂…
一緒に洗いっこしたり、背中流したり、お胸の大きさ比べっこしたり…
お姉ちゃん頑張りますっ!頑張って2人に良い所見せなくっちゃですっ!


シェラフィール・ディー
アルエット、アリアと連携

「仲良く使えないのであれば…仕方ありませんね」

仔竜とはいえオブリビオン。相容れぬのであれば斬り払うのみ。です
…温泉に焦がれる気持ちは理解しますが
「これが終わればゆっくりと…できればよいのですが…」
ちらり、とお嬢様をみて小さく溜息
まぁ、アルエットも楽しみにしているようですので…

「一先ず、堕ちて頂きます」

【刻印呪眼:狂瀾庭園】
影より触手の群れを召喚し陣地を形成
温泉に寄る仔竜を片端より絡め取りましょう
『呪詛』と『生命力吸収』で無力化
「では、おとといきやがりませ」
近くに仔竜が落ちましたら、折角ですし『投擲』
…まぁ得意でないのでお嬢様に迎いかねませんが、仕方ありませんね。ええ



●凸凸凸トリオがやってきた!
「楽しい温泉旅行の邪魔しちゃ…めっ!ですよ?」
 金髪少女のデコピン一発、仔竜がはるか遠くまで吹っ飛び森の中へとその姿を消した。どう見ても競泳水着にしか見えない防具に身を包んだアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)がその凶悪なバストを揺らし目の前に(ついさっきまで)いた仔竜(故人?)に「めっ」と叱ってみせる。
 吹っ飛んでる最中からすでに仔竜の肉体が少年誌ではお見せできない状態だったとだけ付け加えておこう。
「温泉を仲良く使えないのであれば…仕方ありませんね」
 アリアとは対照的に真っ白な長髪を棚引かせた純白のメイドは仔竜を彼方へと吹っ飛ばしたアリアを見て眼鏡を光らせた。
 シェラフィール・ディー(オニキスロード・f03454)はアリアの異母妹であり仕えているメイドでもあるという複雑な関係である。
 異母姉妹といっても雰囲気はまるで違うのだが、たわわな胸に関しては姉に劣らずの大ボリュームを誇っていた。
(仔竜とはいえオブリビオン、相容れぬのであれば斬り払うのみ…温泉に焦がれる気持ちは理解しますが)
 理解はするが許しはしない容赦なくユーベルコードの詠唱を始める。
「贄刻印、限定解放……顕れ従え、不浄の混沌!」
 発動と共に影から次々と触手が飛び出していき仔竜の群れへと絡み付き次々と投げ飛ばしていく。
「では、おとといきやがりませ」
 それは群れの中心へと考え無しに飛び込んでいったアリアへの最高の援護(この時点では!)といえるものだった。
 ただしこの術は召喚中自力では戦えない、無防備なシェラフィールに近付いてくる仔竜がいたのだがそれは近づく前に血飛沫をあげ地面に転がった。
「シェフィおねーちゃん……大丈夫?」
 仔竜を切り刻んだ主であるアルエット・ブラン(ゆりかごの月・f03968)が視認するのも困難な糸を解きシェラフィールを守るように前へと立ちはだかる。
 目元以外をほぼ隠した外套を着込んでいるため一見では獣人の女の子というぐらいしかわからないかもしれないが、その少女が発する声の幼さからまだ子供なのだろうという予想は初見の者でも可能だろう。
「温泉…壊しちゃダメ、だよ…ね、入れなくなっちゃう…」 
 アルエットは思う……
(寒い時に入るぽかぽかお風呂を楽しみにしてきたある幸せになるよね…)
 アルエットの右手側で血飛沫が飛ぶ。
(温泉に入りたい、んだろうけど…使えなくなるのはダメ…)
 今度はアルエットの左手側で血飛沫が飛んだ。
「皆で温泉…楽しみ…」
 普段無表情なアルエットが珍しくはにかみ、周りが思っている以上に温泉を楽しみにしてテンションが上がっているのは誰の目にも明らかだ。
「だから、倒しちゃうね?」
 すでにけっこう殺(やっ)ちゃってますよアルエットさん!などと思える光景がそこに広がっているのだが、それさえもすぐ前方で繰り広げられる光景に比べればまだ可愛いものだったかもしれない……なぜなら

 仔竜達の死体の山がすでに出来上がりつつあったのだ!

「せっかくシェフィちゃんとアルエットちゃんを『説得』して念願の温泉旅行にやって来たっていうのに、ドラゴンさんってばなんで邪魔するんですかー!」
 先ほどから次々と『降ってくる』仔竜達を次々とデコピン一発で葬っていくアリア、おねーちゃんのお仕置きはなかなかにスパルタのようである。
(これは誅罰指打(デコラティブ・ピンガー)というれっきとしたユーベルコードなので特殊な訓練を受けた脳筋のポンコツゴリラしか真似してはいけません。温和で献身的な有能メイドと約束ですよ?)とカメラ目線でウィンクする侵略系腹黒メイドさんが約一名。
 不自然なシチュエーションをアリアは不思議には思わなかったのだろうか?じゃれついたりブレスを吐いてくるならともかく『降ってくる』というのは通常ではありえない。
「シェフィ、ちょっといい…?」
「なんでしょうかアルエット?」 
 目の前の光景を不思議そうに見ていたアルエットが素直にシェラフィールに質問を投げかけていた。
「ん、なんで触手で飛ばされたドラゴン…『全部』アリアおねーちゃんの方に飛んでいってる…の……?」
 それを聞いたシェラフィールが心底驚いて見せその場へとへたり込む。
「出来るだけ引き離そうと頑張っているのですが…お嬢様に迎っていってしまい申し訳なく思って仕方ありません」
(不可抗力ですから仕方ありませんね……ええ)
 ものすごく怪しい驚きようなのだが、素直にそれを信じたアルエットは後は任せろとばかりに頷くと徐(おもむろ)に外套を脱ぎ去り投げ捨てアリアのいる方向に駆けだした。
 外套の下から外界に晒された闇色のレオタードタイプのインナーはボディラインを強調し幼さに似合わない膨らみを魅せつけ"脱いだらすごい”という言葉をその身で語っているかのようだった。
 アルエット自身はそんな事は何も気にすることなく必殺の告死の糸・線(コクシノシ・セン)で次々と仔竜達を糸で絡め取っていく。
 外套を脱いだ事で先ほどまでより技のキレが上がっているらしく、絡めとった糸を器用に操作し残っていた仔竜達を一つの塊のように糸で集めてみせた。
「アリアおねーちゃん……今!」
 そのアルエットの声にアリアはとてもいい笑顔で手を振りながら返事をする。
「任せてアルエットちゃん!お姉ちゃん頑張りますっ!頑張って2人に良い所見せなくっちゃですっ!」
(この依頼が終われば素敵で可愛い2人と一緒にお風呂…一緒に洗いっこしたり、背中流したり、お胸の大きさ比べっこしたり…)
 胸の内に高まっていく妄想や願望はやがて気のように全身を巡り加速的に高まっていく、やがて指先に集まったその力は爆発的な破壊力を持って……開放される。
 『『『バチーン!』』』
 重い重い重低音が辺り一帯に響き渡り仔竜達の群れは全て……その場から姿を消していた。
 遥か遠くの空までデコピン一発で飛んでいったのとしたらギャグティストでまだ見れる物なのだが……背景が先ほどから赤いモザイク処理されている時点で色々お察しください、といったところだ。
 
 温泉を守る戦いの第一段階、仔竜退治は今ここで終わりを告げた。

「GRUUUUU」
 だが温泉に惹かれ近付いてくるモノはそれだけではなかったのである。
(温泉に早く浸かりたいだけの)猟兵達の戦いはまだ終わらない!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『息吹の竜『グラスアボラス』』

POW   :    フラワリングブレス
【吐き出された息吹 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【咲き乱れるフラワーカッター】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ガーデン・オブ・ゲンティアナ
自身の装備武器を無数の【竜胆 】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    フラワーフィールド
【吐き出された息吹 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を花畑で埋め】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ナイツ・ディンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●真冬に舞う花々
 ズシンズシンと重い足音を響かせ進んでいた竜種は森の中で微かに漂ってくる硫黄の臭いを嗅ぎ分け歩む方向を再び変えていた。
 まだ知恵の浅い仔竜達が先に歩きやすい道を通っていったようなのでこちらは到着が遅れるかもしれないが、年季を重ねた竜種である『息吹の竜グラスアボラス』にとってはこちらを通るほうが結果的に早く目的地に着くと判断していたのだ。
 その翼で飛んでいけばいいだけなのだろうがこの真冬の寒さでは飛ぶ気にもなれない、大空を舞うならば温かい源泉をその身に浴びてからというものだろう。
 結果的にこの行動が猟兵達に仔竜の群れとの遭遇を早め息吹の竜グラスアボスの発見を遅らせる原因となっているのあ間違いない。
 長い説明をしたわりに大型ドラゴンの存在について”大半がまだ仔竜のよう”などというわかりにくい言い方をしたグリモア猟兵にも問題があるような気がしないでもない。
 なぜここまで繰り返すかという話は簡単。
 偶然発見されずに生き残っていた大型ドラゴンに、後15分もあれば温泉施設へと辿りついてしまう場所まで接近を許してしまっていたのだ。
 このまままっすぐに進んでくるとすればドラゴンの進行方向には森の木々に浅い泉、岩山や離れの露天風呂施設などがある。
 絶対に被害なんて出させないぞ!との謎の結束力がその場に満ちていくのを全員が肌で感じとるのだった
不知火・桂花
【恋華荘】でいちごとペア

「知恵は十分だけど…」
サボって飛ばないのが幸運ね
被害が出る前に先回り!

「…いちご、今っ!」
適当な大樹に陣取ったアタシが合図
いちごの触手で足止めの瞬間を強襲!

「ハイヤッ、ソイヤッ、セイヤーッ!!」
【スカイステッパー】と『2回攻撃』に真の力で、
羽と首付け根(背中側)を亜音速で滅多刺し!
左目の魔眼も金に輝いてるわ♪

「どう、決まったでしょ…え、また!?」
攻撃終了で油断したら触手攻め!
いちごが救助に来るけど…

「え?やぁっ、そこだめぇ!?」
奴が引っ張ったのは…黒いTバック

「何すんのよヘンタイ!見たいなら普通に言いなさいよ!!」
さっきは失神するし、もう…!!(爆弾発言には気づかない)


彩波・いちご
【恋華荘】の桂花さんと

さっきはまた触手暴走させちゃいました(しゅん
正気削れるせいで意識持ってかれちゃうんですよね…次はうまくやりませんと

「思ったより近付かれてます。ここで食い止めなきゃですね」
大型ドラゴンでも、戦いになればやることは同じです
【フォックスファイア】の狐火で援護しつつ、桂花さんの援護に【異界の抱擁】の触手を召喚…今度こそきちんと制御を
「桂花さん気を付けて!」

…え、触手がまた制御外れて桂花さんを襲ってるー?!
「ああっ、またやっちゃいました、すみませんー?!」
彼女の上げる嬌声につい赤面しつつ、助けに行って
触手の中から彼女を引っ張り…あれ?
ぱんつだけ引っ張ってすっぽ抜けたような…(汗



●恋華荘のこりない面々
「お…思ったより近付かれてます。ここで食い止めなきゃですね」
 重い足音を立てて近づきつつある息吹竜を見て彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が大木の根元から真上を見上げた。
 それなりの樹齢を経た大木は息吹竜よりも高く聳え立ちその太い枝の一本に相棒の姿を確認し手を振ってみる。
「知恵は十分だけど…」
(サボって飛ばないのが幸運ね)言葉の後半を飲み込んだ不知火・桂花(逆弦紅娘・f05277)が自分の真下にいるいちごに手を振り返すと少し見下ろし気味に息吹竜へ視線を走らせる。
 グラマラスなわがままボディを包むチャイナドレス姿なので真下から見ると割と丸見えなアングルなのだが今は気にしないでおこう。
 先ほどの仔竜戦では少し不覚を取ってしまったので今度こそはと気合も入る。戦いやすい場所へ息吹竜が進んだ所で桂花がフォースセイバーを抜刀しグッと全身の気を高めていく。
「…いちご、今っ!」
「はっ…わかりました桂花さん! その……きっ、気を付けて!」
 ここに来るまでに最低限の手筈は整えている。先ほどは失敗してしまったが今度こそはとやる気を見せて召喚術の詠唱を始る。
「ふんぐるいふんぐるい…、星海の館にて微睡む我が眷属よ……」
 冒涜的な響きの詠唱に答え影から現れた大量の触手が息吹竜へと伸びていきそして動きを封じ始めた。
 その隙を狙っていた桂花がそれを見逃すわけがない、タンッと軽い音と共に樹上から飛び出すと空中で何度も方向を変えながら息吹竜の背後へと回り込む。
「ハイヤッ、ソイヤッ、セイヤーッ!!」
 金色の閃光が何度も何度も首の後ろ側を行き来し残像を残す。その光が通り過ぎるごとに息吹竜の羽の付け根や首下から血が噴き出した。
 桂花の左目(魔眼)が怪しく金色の輝き高速で動き回った事でまるで流れ星のように思わせる光にみえていたのだ。
 空中ジャンプ能力『スカイステッパー』の限界がきたので一度着地し触手に絡まれ咆哮をあげている息吹竜へと隙無くフォースセーバーを構えてみせる。
「さすがです桂花さん、今援護しますね!」
 さっきはまた触手暴走させてしまい内心落ち込んでいたいちごは今度こそはとヤる気は満々である。
(正気削れるせいで意識持ってかれちゃうんですよね…次はうまくやりませんと)
 召喚を慎重に維持しながら狐火で援護しようと狐耳をピンと立たせてて目標を睨み付ける……のだがそれがいけなかった。
 息吹竜を見ようとした視線の先にちょうど着地したばかりの桂花の後姿が見えたのだが、激しいアクションをしたばかりの桂花のチャイナドレスの裾がはだけてしまい美脚と共に臀部が半分近く丸見えになってしまっていたのだ。
『トクン』
 その一瞬の集中の乱れはギリギリの所で均衡を保つ正気を一気に削ってしまう。
(桂花さん……ちゃんと穿いておられるのでしょうか?…はっ、私は今何を考えて!?)
 その思考の乱れはあっという間に制御下にあった触手に伝わってしまっていた。
「どう、決まったでしょいちご!……え、また!?」
 理想的な専制攻撃を終え次の攻撃に移ろうとしていた桂花は、いちごの援護に答えようと一瞬振り返ったのがいけなかった。
『息吹竜を縛っていたはずの触手が全て自分に向きを変えた事』に気付くのが遅れ避ける暇も無く触手が手足に巻きついて身動きを封じられてしまったのだから。
「ああっ、またやっちゃいました、すみませんー?!」
 慌てて駆け寄るいちご。制御を外れた(仮)触手達が迷惑をかけてしまうのが本日二度目だけに必死に制御するが触手はそれに応じない。
 心のどこかでそれを望んでしまっている可能性もあるがこればかりは本人にも自覚が無いのだから是非もないね。
「いやあああ……」
 桂花の情けない嬌声が耳に入ってくる。いちごが桂花の傍に到着した時にはそれはもう全身触手まみれとなっており衣服の中にまで侵入される始末、これはいけないといちごは気持ちの悪い触手の隙間へと手を突っ込み桂花を助け出そうと献身的に手を動かした。
 生温い触手の隙間の先にあきらかに衣服の感触を感じたいちごが早く助けなければとの一心で体重をかけて一気に後ろへとそれを引き抜いた。
 …が、桂花にしてはその掴んだ物はあまりにも軽すぎた。
「え?やぁっ、そこだめぇ!?」
 くぐもる桂花の声がその異変を訴えていたがすでに手遅れであるなぜなら……。
「あ…あれ、これって?」
 尻餅をつき座り込んでしまったいちごがその手に掴んでいたのは黒い紐のような物だった。何これとばかり両手で広げてみて初めてそれが何だったのかと理解する。
 粘液でべっとりと濡れてわかりにくかったのだがそれは桂花が穿いていた黒いTバックの下着だったのだ。
「何すんのよヘンタイ!見たいなら普通に言いなさいよ!!」
 赤面した桂花が触手を引き剥がし慌てて取り返そうとするがその手はまだ届かない。
 混乱して真っ赤になったいちごの視線が桂花と手に持った下着を往復し、その姿を見て(さっきも失神しちゃったし何なの今回はもう!)などと自身の爆弾発言に気付かないまま悶えていた桂花。
 そんな自滅し合う二人の姿は息吹竜の花のブレスに飲み込まれあっという間に花畑に飲み込まれていく。

 息吹竜が立ち去った後、ブレスにより出来上がった花畑に残っていたのは舞い散る花弁に埋もれ折り重なるようにピクピクと倒れている二人の姿だった。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

灘杜・ころな
……や、何であのデカいドラゴン、もうここまで近付いとるん!?
今んとこ空を飛ぶ気は無いみたいやけど……追い詰められたらその限りではないかもしれへんね。
今の内に翼、潰しとこかぁ。
それには……アレしかあらへんなぁ。
アレ使っとる間、うち、かなり人格変わるんやけど……。

【WIZ使用】
《降神・天照》発動。

……その巨体で妾を見下ろすのかえ?
――たかが羽の生えた大蜥蜴風情が!
竜の息吹など、女神『天照』たる今の妾にそうそう効くものではなかろう。
敢えて躱さず、竜が息吹を吐いておる隙に、その背中……翼へ上空から巨大光球を叩き付けてくれるのじゃ!
うん?
竜の息吹が当たった所に花が……?
目障りじゃ、そちらも燃えよ。



●天岩戸は開かれて
「……や、何であのデカいドラゴン、もうここまで近付いとるん!?」
 温泉にほど近い森の一角で近づきつつある息吹竜の姿を確認すると灘杜・ころな(鉄壁スカートのひもろぎJC・f04167)は姿勢正しく竜の巨体を見上げながら驚きの声を漏らしていた。
 誰かがすでに攻撃を加えた形跡のある背中の羽に狙いを定め方針を素早く思考する。
(今んとこ空を飛ぶ気は無いみたいやけど……追い詰められたらその限りではないかもしれへんね)
 そうなれば今は鈍足でしか進んでいないため応援が駆けつけるまで粘りながら戦う事も出来るが、飛ばれてしまえばあっという間に温泉に到着されてしまう。
(今の内に翼、潰しとこかぁ……それには……アレしかあらへんなぁ)
 ころなの戦闘能力を高める秘儀があるにはあるのだがその副作用にはまだ少しだけ抵抗がある。
(うち、アレ使とる間ぁかなり人格変わってまうさかい、あんまやりたないんやけどな)
 だが今の力量で戦うには出来る事を全てやらねばこの強敵には通用しないだろう。
 静かな動作で自己主張の激しいロケットおっぱいの谷間に手を潜らせ、その中に直していた舞に使う扇を取り出した。
 そしてゆっくりと伸ばした手の先で閉じていた扇をバッと一気に開いて見せる、その瞬間辺りに漂っていた空気が凛と張り詰め清浄な物へと変化した。
 タタンと独特のリズムで足を地面に打ち据え祝詞を唱え始めると、高まる神気と共にどこからか笛の音や太鼓や鈴の音までが周囲に聞こえ始める。
 順、逆に舞う古典的な舞はやがてその身に神懸かりの奇跡を起こす、ころなの姿にも変化が現れより女らしく神気を纏った気位の高さが見るだけでわかるかのようだった。
「GAOOOO!!」
 ゆっくりと近づいてきていた息吹竜は、矮小な人間が同じ場所をグルグルと回っているのを目障りだと判断したのか花のブレスをいきなりころなに対して吐き出した。
 だが先ほどまでとはまるで別人のような雰囲気を纏うころなはそれを避けもせず、その姿は花のブレスの中に飲み込まれた!
 …が、それは正しい表現ではなかった。
 吐き出され続けるブレスはころなに命中する寸前で、扇によって左右に切り裂かれころなの身にははまだその猛威をぶつける事適わなかったのである。
「竜の息吹など、女神『天照』たる今の妾にそうそう効くものではなかろう?」
 それがまるで当たり前であるかのように”女神『天照』を名乗るころなが”不敵に微笑む。

【ユーベルコード『降神・天照』(トランス・ディヴァインコロナ)
 ころながその身に太陽の女神天照を憑依させるとっておきの奥の手なのだ】

 だがそれもブレスを吐き終えグルルルと唸る息吹竜を見た事で唇を歪め怒りを露にした。
「……その巨体で妾を見下ろすのかえ?」
 小さき人の身を借りているとはいえ、古き神々の一柱である妾に対し頭が高いと目の前にいる下賎な大蜥蜴が眷属に静かな怒りを湛えながら、ゆっくりと扇を持った手を持ち上げていきそして最後には天に向けそれを指し示す。

 ――たかが羽の生えた大蜥蜴風情が!

 息吹竜の真上に突如、小さな太陽の如き灼熱の光球が現れそしてそれは『天照』の扇が振り下ろされるのに合わせ息吹竜へと墜ちていく。
 息吹竜の苦悶の声が辺りに響き光球が消え去る頃には背中の羽がもう使い物にならないぐらいに焼け焦げていた。

 その姿に恍惚感を覚ていた『天照』がふと自分の周囲に気付きフムリと思案する。
「うん?竜の息吹が当たった所に花が……?」
 一瞬の思案の後、軽やかな仕草で扇を持ちくるりとその場で舞うように一回転して見せた次の瞬間、花のブレスで出来あがった花畑にいきなり灼熱の光球が現れ全てを焼き尽くす。
「目障りじゃ、そちらも燃えよ」
 口元を扇で隠しながらころなの姿をした『天照』はコロコロと笑うのだった。

 先ほど別の二人が息吹竜の羽や首元にいくつも傷をつけ防御が弱まっていたのが功を奏し相乗効果でここまでの効果があったのだが、それはここだけの話ということで聞き流していただきたい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリア・ティアラリード
アルエット、シェラフィールと連携

「出来るだけ加減したつもりでしたが…難しいですね」

白かった競泳水着のような何かはすっかり赤い水玉模様
しかしそれを気にしている場合ではなく、襲い来る巨龍と対峙
二人に行動阻害され、逆上しているドラゴンの目の前まで一気に踏み込んで

「見え見え…ダウン!させます…っ!」

強烈なブレスを紙一重で回避しながら《カウンター》お姉ちゃん左ジャブ
距離を正確に測ってから、狙うはドラゴンさんの顎です
全身の《力を貯め》た《怪力》を余す事なく右拳に乗せ【コンボ・エリミネート】

「コークスクリューお姉ちゃんブロー!!」

お姉ちゃん夢の温泉天国まで後ちょっとなのです!
あの場所へ…!行きさえすれば…!


アルエット・ブラン
アリアとシェラフィールと参加
アドリブ歓迎

「ん…準備できた」
森だから…木と木の間に糸を張るね
糸の張り方は…木の上の方は蜘蛛の巣…竜の通り道には漁網の形…
飛ばないだろうけど…飛ばれたら、困るから…万が一…ね?

「かかった…」
糸に引っ掛かれば、多分木が抜けるよね…それが絡まるようにするね
動き難くなったら、咎力封じ…タイミングはシェフィおねーちゃんに合わせる…

「ん、暴れない…で…」
咎人封じは羽と、手足を重点的に…かな
アリアおねーちゃんが殴ってくれる、から…攻撃はお任せだよ

「温泉楽しみ、だね…」
戦闘、終わったら二人の近くに…
二人と手…繋げたら、良いな…一緒にお風呂…ふふ


シェラフィール・ディー
アルエット、アリアと連携

「上手くはいきましたが…なんというか」
非常にスプラッタとなりました…はやく温泉でリフレッシュしたい気持ちです
…が、そう簡単には終わらない様子

「時間がありません、ね。アルエット…足止めを行います」
アルエットの糸が絡むのと同時に接近
【湖鳴剣】にて、居合で斬りつけつつ経絡を麻痺させる鍔鳴り音を放ちます
完全無力化はいかずとも、その足と抵抗を少しでも抑えられれば十分…
一撃離脱で隙をみて《呪詛》の乗った小剣も《投擲》し、チクチクと…気を引きます

「少々、手を焼きますね。ですが主のお膳立ても侍従の仕事と思えば、です…」
…デカブツにはゴリ…アリアお嬢様をぶつけるのが良いでしょうしね



●ブレスと喧嘩は温泉の華
 温泉にほど近い森での戦いは未だ続いていた。数々の猟兵達の手によりさすがの息吹竜も、もはや飛行能力すら失うほど弱ってきているのは誰の目にもあきらかだ。
だがそれでも息吹竜は歩みを止めようとはしない。
 温泉に向かい森の中をただ前に進む事しかできない息吹竜にとっては最悪のお客様が立ちはだかっている事も知らずに……だ。

「上手くはいきましたが…なんというか」
 シェラフィール・ディー(オニキスロード・f03454)は真っ白だった衣服にかなり赤いものが飛び散っているのを見てやれやれといった様子で指を滑らせる。
 返り血もだが激しい運動をした事で汗も知らず知らずのうちにかいていたようで何だか落ち着かない。
(非常にスプラッタとなりました…はやく温泉でリフレッシュしたい気持ちです)
 軽く腕についた臭いを嗅ぎ嫌そうに首を横にふるふると振る。
 そんな異母妹の言葉を姉への非難と勘違いしたアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)が横から抱きついてきてシェラフィールの頭を自分の凶悪サイズの胸の中へと沈めてしまった。
 普通であれば羨ましいと思える光景なのだがいかんせん”お姉ちゃんは加減知らない
から”溢れるパワー全開の抱擁なのでうっかりすると窒息しかけない。
 どうにかぱふぱふ的抱擁から脱出する事に成功し、ゴホゴホと咳き込んむシェラフィール。
 ちなみに今回の依頼でシェラフィールが受けたダメージの中では今の抱擁が一番死に近かった……さすがだねお姉ちゃん。
「出来るだけ加減したつもりでしたが…難しいですね」
 可愛らしく自分の頭をコツンと叩きウィンクして舌をペロっと出しまるで反省しているかのようなセリフを語っておられるアリアお姉ちゃんなのだが……。
 これは今のうっかり異母妹を胸で圧死させかけた事への反省か、ここに至る道での仔竜退治でデコピンのあまりの威力(バカ力)でスプラッタ状態にしてしまい返り血飛ばしまくってしまった事なのかは本人のみ知ることだ。
 ただその……反省するなら目の前で抗議しているシェラフィールのお話を少しは聞いてあげようね?

「二人共、仲良し……いいなあ」 
 その二人の様子を樹上から見ていたアルエット・ブラン(ゆりかごの月・f03968)が羨ましそうにな目でそれを見ている。
 私にもスキンシップ(ちょっと命の危険もあったけど)してほしいななどと思っているのが遠目にもわかりやすいほどだ。
 さてアルエットだけがなぜ樹上にいるのかと言えばもちろん息吹竜を”歓迎”するた
めである。
「ん……準備できた」
 下にいる二人に合図を送り、二人からも準備OKの返事が来た所で森の木々のメキメキと折れる音がここまで響いてきた。

●息吹竜”歓迎”される
 息吹竜グラスアボラスは先ほどから次々と現れる小さき者達に苛立ちを隠せなかった。羽根を傷つけられ今は飛ぶ事も適わない。
 これは温泉でじっくりと湯治するしかあるまいと遅い歩みではあるがついついと気がはやる。
 顔や足などにわずかにだが何か引っ張られるような感触がある事にも意に返さない。
 だからこそ気付くのが遅れたのだ……アルエットが森中に仕掛けた”糸による歓迎”
の存在にだ。
 メキメキメキメキと音を立てまた一本樹が根元から抜ける音がすた。
 息吹竜が通るルートに予め魚網の形で糸が仕掛けられた大掛かりな罠の中に、知らず知らずのうち息吹竜が上手く誘い込まれていたのだ。
 その巨体がもがけばもがくほど糸が食い込み身を傷つける、さらに十分な強度を持つ糸に引き摺られ括り付けておいた木々の方が地面から大きな音を立てて抜けて重りのようになっていく。
 それはまるで何かの特訓でもしているかのように息吹竜へと荷重をかけ、木々はただその質量だけで息吹竜の進行速度を落とすのに貢献していた。
「かかった…」
 アルエットが目の前の光景に満足そうに頷くと動きやすいように外套を脱ぎ去り戦闘態勢を整えた。

●決戦・息吹竜
 息吹竜が罠に掛かったのを合図にシェラフィールとアルエットの二人がまずは飛び出す。
「時間がありません、ね。アルエット…足止めを行います」
 肉付きの良いおっとりとした見た目からは想像も出来ない速さで納刀したまま間合いを詰め息吹竜の横をすれ違い様一瞬で抜刀、息吹竜の前足に浅くではあるが傷をつけるのだがこれはただの前振り。
 本命は納刀時の鍔鳴り音【湖鳴剣】
 鍔から発せられたそれは波紋上に広がり息吹竜の神経経路に障害を与えた。
 次…とばかりにさらに奥へと駆けるシェラフィール、呪詛の乗った小剣を投げつけ何本も足に突き刺しておく事も忘れない。
 そしてその動きに呼応するように逆サイドへと駆けるアルエット。
「ん、暴れない…で…」
 息吹竜の左側へと回り込みながら手足を狙って咎人封じを仕掛けてみる、初手は弾か

れてしまったが次に投げた手枷はある程度効果を発揮する。
 だが連続して技を放った隙を見逃すはずもなく息吹竜が前足で襲い掛かってくる。
 アルエットはその一撃を冷静に前転で回避しさらに奥側へと小さな身体は跳んでいた。
 ちょうど二人が後ろサイドに回りこんだ事に気が立ったのか息吹竜はすぅと息を吸い込むと一気に魔力を高める。
 GYAOOOOOO!!
 息吹竜が大きく吼え竜胆を纏った尻尾で二人を薙ぎ払う。身を覆い隠すほどの竜胆の花々が舞い散り二人の姿がその中へと姿を消した。
 やられてしまったのか?
 ……などと考える者はここにはいない。
 もちろん二人を信じて見守るアリアおねーちゃんはそんな事は考えてるわけがない……。
 それを実証するかのように竜胆の中から二人の人影が飛び出してきた。
 竜胆に切り裂かれたのかメイド服やニーソックスなどがボロボロに千切れあちこち露出してしまってはいるがそれを気にする事もなく愛刀を抜刀し湖鳴剣を打ち込むシェラフィール。
「少々、手を焼きますね。ですが主のお膳立ても侍従の仕事と思えば、です…」
(…デカブツにはゴリ…アリアお嬢様をぶつけるのが良いでしょうしね)
 言葉の後半はさすがに心の中だけに留めておく、さすが出来るメイドである。
「アリアおねーちゃん……行って!」 
 こちらも闇色のインナーのあちこちに切れ目が入り布地の半分が失われているがこの一瞬を逃すまいと一斉に手枷や拘束ロープを放つアルエット。
 二人の意地が功を奏し会心の効果が息吹竜を襲う、双方の技が極まり手足が完全に封じられた所で真打がその行動を開始した。
 元々は白かった(今はとっても赤色に染まった)競泳水着のようなホロニクスアーマー(?)に詰め込んだ凶悪な胸を揺らしながらアリアが真正面から全力疾走で息吹竜へと駆ける駆ける駆ける。
 狙いは一点、そこへ至るにはこれが一番手っ取り早いのだ。
 GAAAAAAAA!!
 息吹竜の放つ花のブレスがアリアへと迫る。 
「見え見え…ダウン!させます…っ!」
 世界の流れがスローモーションのように感じられる一瞬、このブレスを当初から予見していたアリアはこれを紙一重で避けきるとその身はもう息吹竜の鼻先にまで踏み込んでいた。
 ほぼ触れ合うような距離にまで接近、互いの瞳が相手の顔を認識した次の瞬間、息吹竜の視界が縦へ一気に真上へと揺れ動いた。
 ブレスを回避したその勢いのままカウンタで放たれたそれは、アリアの放つ最初のご挨拶……お姉ちゃん左ジャブ。
 正確に息吹竜の顎を下から打ち上げたその一撃は本来はコンビネーション技の第一打なのだが、その威力は何と息吹竜の巨体を浮かせてしまう。
 だがそれも今度はアルエットが木々の頭上に(竜が飛べないように)仕掛けておいた蜘蛛の巣状の糸に引っかかりまるでプロレスのロープのようにその巨体を地面へと跳ね返す。
 地面に叩きつけられた息吹竜。
 その瞳に映るのはジャブを放った勢いを殺さず、まるでスローモーションのように左回転しながら螺旋エネルギーを右の拳に込めているかのような金髪の少女の姿だった。
(お姉ちゃん夢の温泉天国まで後ちょっとなのです!)
 アリアの身体に力が満ちる。念願の温泉は目の前だ!
(あの場所へ…!行きさえすれば…! )
 左足が着地する、そして上半身を捻りこみながら必殺の右を息吹竜の顎へと振り抜き全力の捻りを加え必殺のパンチへと昇華させる。
「コークスクリューお姉ちゃんブロー!!」
 全身に溜められた運動エネルギーは余す事無く息吹竜の顎を砕き貫通、そして……。

 戦い終えた3人は降ってくるお湯にその身を濡らしていた。
 最後のアリアが放ったコークスクリューおねーちゃんブローは息吹竜を貫通し地面を大破壊、たまたま地面近くを通っていた源泉の一つまで届いてしまったらしい。
 地面から噴出すお湯を見上げていたアリアとシェラフィールはそっと手を握ってくる小さな手に気付く。
「温泉楽しみ、だね……」
 無表情ぽく見えているが耳と尻尾をぱたぱたと動かしているアルエットを見て二人はにっこりと笑い返す。
 そして仲良く手を繋ぎ温泉の方へと引き上げていくのだった。 

●そして温泉へ
 こうして息吹竜は退治され温泉に迫っていた当面の危機は去ることとなった。建物や温泉施設への被害も全くなく完全勝利と言えるものである。
 猟兵達の戦いの噂はきっとこれからもこの地で語り継がれるだろう。本来ならば軍が出動せねばならない脅威を僅かな精鋭達だけでこれを解決してしまったのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『温泉でリフレッシュ!』

POW   :    熱い温泉で耐久チャレンジ!

SPD   :    打たせ湯でコリをほぐそう!

WIZ   :    魔法の電気が流れてる温泉で血行を促進!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●そして温泉へ!

 湯煙があちらこちらから上がる温泉地に一際大きな石造りの建物がある。剣と魔法の世界にしては手入れの行き届いた清潔感のある温泉は来客を今か今かと待ちわびていた。ちょうどいい湯加減の温度のお湯はこれまでの疲れを全て取り去ってくれることだろう。
 今日明日は特別に猟兵達にこの施設全てが貸切となっている。
 もはやこの療養を邪魔する者は何物も存在しない。
「気を休めてゆっくりと楽しんでいただければ」とは温泉の管理人の言だ。
 
 温泉滞在中に汚れてしまった衣服などのクリーニングも行ってくれるとの事なので事件中に何かあった猟兵達も安心してお風呂に入る事だけ考えてもらえればいい。
 
 ここの大型温泉施設は混浴なのでどの湯でもご自由にお入りください。
(注:謎の光源や湯気、舞い散る花などが完備されています)

「それでは猟兵の皆様、温泉へとご案内しまーす♪」
 グリモア猟兵の村雨・ベルが笑顔で出迎えると皆の案内を始めるのだった。
灘杜・ころな
よっしゃあ、温泉やー♪
寿命を削るUCを使うてまで、頑張った甲斐があったなぁ。
……あ、削れた寿命は温泉で延びるから平気平気。

(一糸纏わぬ姿で温泉に浸かり)
ああ……温泉の熱が身体に沁み込んでくるわぁ。
こりゃほんまに寿命延びるでー。
美容にもええって話やし、うち、冬の間ここに住みたいなぁ。

――って、ええ!?
ここ、混浴なん!?
聞いてへんでー!
お、女同士なら気にせぇへんけど、男の人に見られるのは流石に……。
(ブクブクと顎まで湯に沈もうとするが――)
……あ、あかんっ。
何か……浮く!
うちの胸部のこの……!
お願いやから、今は自己主張せぇへんでー!!
(ロケットおっぱいを湯に沈めようと四苦八苦するJC)


不知火・桂花
【恋華荘】のいちごと混浴

女子寮な恋華荘も事実上混浴だけど
いちごと2人きりの湯船は初だし緊張するわ…あーもう!

大体戦闘中のアレはどういう事よ
一度ならず二度も触手で慰み者!
自慢のFカップを丹念に揉みしだく!
挙句ヒトのTバックまで剥ぎ取る!
何、そういうのシたい年頃?

…え?
何、全部見えるって…ヤバッ
興奮して立ち上がってたー!?
ちょ、見ないで!アレもソレも、まだ早いでしょ!
げ、足が滑っ…きゃああぁっ!!

ん、むぐ…アレ?溺れて、ない?
ってかドキドキして甘酸っぱいわ
それに心地よく抱きしめてる…
ん?

コレ、いちごの顔と手…!
ア、アタシのファーストキスー!?
オマケにまた揉んでる!
バカバカっ、いちごのバカぁーっ!!


彩波・いちご
【恋華荘】の桂花さんと混浴です
混浴そのものはうちの女子寮でもあるので、私は割と平然と湯船に一緒に

はぁ、何とか終わりました…ほんととらぶる多くてすみません…
戦闘中のあれこれを思い出して赤面しつつお詫びを
わざとじゃないんですよぅ(汗
だんだん興奮してくる桂花さんを宥めつつ
あ、あの、興奮して立ち上がったりしたら、全部見えちゃってますから…(視線逸らし

慌てた桂花さんが足滑らせて私の方に倒れてきたので、転ばないように支えようとするも、
手のひらにむにゅっという感触でどこを掴んでしてしまったのか気付き
それで私もあわててしまってそのまま押し倒されます
その際、唇が重なった感触が…
え、えーと…
すみませーーん?!


マリス・ザントマン
「魔法の電気って、何なのよ」
UDCアースにも無い温泉が気になる
透けない白ビキニ姿のマリカ(UCまりまりで出現中)

「それじゃマリカちゃん、一緒に入ろ♪」
マリスは黒ビキニ姿
ベルちゃんも誘うよ

入浴中の会話

「息吹竜は正直、あたし達の手に余る相手だったから。
他の猟兵達の戦い方を見学させてもらってたけど…
翼封じに網の罠、見事だったわ」

感心しているマリカ

「ボクはね、ごちそうさま♪」

一部でのラッキースケべとか、あられもない姿になってた子達の
えっちな感情を、UC色欲喰らいで食べてたマリス

「ところで、まだ別の温泉が六つあるのかしら?」
「きっと、別の世界だよね!」


アリア・ティアラリード
シェラフィール、アルエットと連携1
WIZ

温泉気持ちいい…早速背中洗いっこです!
その為に今日まで生きてきたのです

まずシェフィちゃん!タオル?
二人の珠のお肌をタオルで傷付けるなんて許されません
胸に石鹸を伸ばして…えいっ(むにゅ)お姉ちゃんタオルです♪
華奢な体からシェフィちゃんのバストがチラチラ見えて…えいっ
両手で幸せの塊を堪能しつつお姉ちゃんタオル(両手)で堪能…
むむ?去年測った時は91cmって言ってましたけど、これはもっと(振りほどかれる

残念…でも次はアルエットちゃん!
同じようにお姉ちゃんタオルで綺麗に…こんな華奢で小柄なのに立派で(何が)
ああ…幸せ…

最後は私の背中を二人で…さぁ!とアピールです


シェラフィール・ディー
アルエット、アリアと連携

温泉…良いですね。疲れが吹き飛ぶ感じです…
なので、あまり疲れさせてほしくないのですが…お嬢様聞いてませんね?
ってっ、ぁ、もう……~~っ な、仲が良いとかではなくてっ
(するぅ…りっ! ……たわンっ)……っ、まったくもう……っ!
……顔が赤いのは、少しのぼせてしまったからです。間違いないです

…アルエットは…ほら。座って下さい。洗っちゃいます
(ふよ、ぷに…ぷにゅっ)
うん、毛並みも綺麗に…え、背中に、ですか?
(少し考える)
(視線を降ろしていく)
(むにゅむにゅと潰れ撓んでいる様……)
…――す、すこしだけ我慢しててくださいね…?

あ、お嬢様はご自分でお願いします
(タオルを投げつけつつ)


アルエット・ブラン
アリアとシェラフィールと参加、連携3
アドリブ&絡み歓迎
【WIZ】

「ピリピリ…気持ちいい…ね…ん、はぅ…♪」
電気風呂、気持ちいい…おねえちゃん達も、きもちいいかな…?

「くすぐったい、よ…ぁぅ…そ、そこ…ダメ…」
洗いっこ…くすぐったい…むずむず、してきちゃう…よ
ん、お返し、するね…おねーちゃんたちをごしごし、ごしごし…

「お風呂上りはミルク…♪」
温かい身体には、みるく、だよね…
美味しい…♪

「あ、ベル…今日は、おつかれ、さま…みるく、飲む?」
村雨・ベルさんだ…どらごん、大変だったね…
おつかれさま、です…ベル…お風呂でやすまった、かな…?
あ、こーひーみるくの方が、よかった…のかな…?



●太陽系七つの秘湯 ~壱の湯~へようこそ

 剣と魔法の世界の技術がふんだんに盛り込まれたその温泉は、現代技術で造られた物と比べても遜色がないレベルで建築されていた。
 魔法の力で色々な効能を強化付与されたお湯の数々はきっと戦いに疲れた猟兵達を癒す事になるだろう。
 支配人曰く「いつもの数倍の濃度で源泉を流し入れておきましたからね」とのこと。
 何の効能があるのかは結局教えてくれないままだったが……。



●みんなお疲れ様!
 息吹竜や仔竜の群れ退治を終えた猟兵達が順に温泉へと戻り始めていた。
 皆、念願の温泉ということもあり心待ちにしている者が大半だ!



「「「お帰りなさいませー♪」」」
 とても元気な女子の三重奏が温泉の入り口に響き渡る。
 マリス・ザントマン(ふたりでひとり・f09415)とマリスが作り出した分身マリカ(別人格の具現化)そしてグリモア猟兵の村雨・ベルの三人だ。
 3人は息吹竜の戦いで疲れた猟兵達を出迎えるべく次々に帰ってくる猟兵達に精一杯の笑顔を向ける。

「マリスちゃん、依頼のご褒美なんだから先に入っちゃえばよかったのに」」
「ふふん、ボクはボクで美味しい思いさせてもらったからね、これはその分戦ってた皆にサービスってやつだね」

 ベルの素朴な疑問にマリスは子悪魔的な表情でクスクスっと笑う。、
「後で教えてあげるから♪」
「マリスったら……もぅ」
 なぜか横にいるマリカのほうが赤面している。
 詳しく聞こうと思ったベルだったが出迎えを放置するわけにいかずさっそく一人屋内へと案内してくのだった。



「ふむ、なかなかに良き湯治場じゃな」
 普段とはまるで別人のような雰囲気を纏い灘杜・ころな(鉄壁スカートのひもろぎJC・f04167)が建物を見渡しふむふむと頷く。
 ”ころな”に憑依したままの女神『天照』が身体を返さずにいるのだ。
(異国の未知の湯治場で湯浴みというのも中々乙なものであろ?)
などと考えここまで来たのだが、ふと……案内を受け室内に入ったところでこの温泉が混浴である事に思い当たり口元を扇で隠しコロコロと笑い出す。
(初心な”ころな”がどんな反応を示すのか…思いはせるだけで愉悦の極みじゃな…)
 そう思うや否や、周りで見ている者の目にはころなの身体から半透明の女神が浮き出てきてすぅっと霞のように消え去るのを見た。

 一瞬呆けた表情になった”ころな”の表情が一気に輝き元気良くバンザイををする。
「よっしゃぁ、温泉やー♪」
 戦い終わりすでに温泉にまで到着している天照様の粋なサービスやなーなどと思っているに違いない。
「まあ……寿命を削る降臨まで使うてまで頑張った甲斐あったんやなぁ」
 しみじみと先ほどまでの激闘を思い出し視線を下ろしていく。
 ころなが普段から清潔にしている衣装は埃や汚れ、そして最後に降ってきた温泉水でびっしょりで身体に張り付いてしまいベトベトして身持ちが悪い、ついでに透けて色々見えかけている。
 衣装はお風呂に入っている間にクリーニングや補修してもらえるらしいのでそちらの面は気にしなくていいらしい。
 早く濡れた衣服を脱いで温まりたいという欲求に従い”ころな”は脱衣所へと向っていった。



 続いて案内されたのは狐耳が可愛い制服姿の彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)とチャイナドレス姿の不知火・桂花(逆弦紅娘・f05277)、恋華荘からやってきた二人だった。
 仔竜の群れそして息吹竜と連戦してきた二人の疲労度は高い。

「はぁ、何とか終わりました…ほんとトラぶる多くてすみません…」
「だだだっ……大体戦闘中のアレは何よ!」
 謝る”いちご”に慌てる桂花、さきほどからこのやり取りの繰り返しだ。
「わざとじゃないんですよぅ…」
「アンタねぇ…うぅ」
 桂花が真っ赤になりながらジト目で”いちご”を見る。

 主にいちごの召喚した触手が桂花に襲い掛かった事による二次被害がほとんどだったのは言うまでもないが、何よりも豪運程度の表現では生ぬるい『いちごのラッキースケベ体質』が桁外れだとも言える。
 全身を触手により何度も嬲られ下着の内側まで粘液でべっとりと濡らされた所に”いちご”の手で身体のあちこちに触れられ揉まれ桂花の感度は普段とは比べ物にならないぐらいに高まっていた。
 今も年下の”いちご”に対しての見得もあり平静を装うとしているが、歩いているだけでドレスの生地が擦れてしまい胸の先端までくっきりとドレスに形が浮き出てしまっている。
「はっ……早く行くわよ、いちご!」
「はっ、はい桂花さん待ってくださーい」
 気付かれまいとする桂花に合わせ二人の姿は同じ脱衣所へと消えていった。



「夢にまで見た温泉旅行でーす!お姉ちゃん頑張りました!」
 入り口に到着するなりアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)が金髪を揺らし心の底からの喜びをこめガッツポーズをとってみせる。
 先ほどまで返り血で赤かった競泳水着のような何かは温泉水を浴びた事でほぼわからなくなっているのだが、お姉ちゃんパンチの反動で水着があちこち食い込んでしまい大事な部分がほぼ丸見えになってしまっている。
 だがその程度の事で慌てるアリアお姉ちゃんではない、彼女の脳裏には悶々とこれまでの事が思い出されている。
 思い返せばここに来るまで二人を説得して…(以下回想シーン1万文字省略)…だったのだ。

「お嬢様……後ろが閊(つか)えておりますのでお早く……」
 そう言いながら背中を押すのは異母妹のシェラフィール・ディー(オニキスロード・f03454)だった。
 彼女もまた先ほどまでの連戦でメイド服のあちこちが破れ、たわわなバストが片方丸見えになっていたが透けるような白い長髪のおかげでそれが見えているということはない。
 しかし温泉水を頭から浴びているせいか全体的に透けてしまっているのは大変よろしくない、さっさとこのバカ姉……もといお嬢様を脱衣所へ連れていかねばという使命感にかられている。

「アリアおねーちゃん…シェフィおねーちゃんが困ってる…から早く入ろ……?」
 そう二人の背後から声をかけるのは、二人よりもずっと(身長が)小さいアルエット・ブラン(ゆりかごの月・f03968)だった。
 目元以外の全身を覆う外套(破れる前に脱いでいた)に身を包んでいるのだが、その外套の下に着用しているレオタード状のインナーは首や手首足首周辺を残してほぼ裂けてしまい防具(というか衣服)としての機能はもはや失っている状態である。
 大好きな二人に誘われて来てみた温泉なのだが、こうなると一刻も早く温泉に入りたいに違いない。
 その証拠に可愛い尻尾がパタパタと振られている。

「はい! お姉ちゃんが悪かったです。れっつごーですよ♪」
「お待たせしましたアルエット、さっ…行きましょう」
 アリカとシェラフィールの二人が前屈みになりながらアルエットの頭を撫でてあげると、三人仲良く手を繋いで脱衣所へと入っていくのだった。



「さっ、ボク達で最後みたいだよ」
「マリスもベルさんも案内お疲れ様ね」
 ここまで順番に猟兵達を案内していたマリスとマリカがベルと共に笑いあう。
 そして温泉の表へ大きな立て看板を立てるのだった。

 その看板にはこう書かれていた。
 
 『本日貸切』……と。



●みんな脱いだらすごいんです
 わいわいと賑やかな笑い声に満ちる脱衣所は今や猟兵達の安息の地だった。
 戦いで汚れてしまった服や防具をやっと脱げる、その想いで皆の心は一つに纏まっていた。


「楽しみやなー温泉。削れた寿命もここでリフレッシュや♪」
 ”ころな”が鼻歌を歌いながら服を緩めると何の抵抗もなくスカートが地面まで滑り落ちる。
 普段鉄壁の防御を誇るころなのスカートもこうなってしまえばただの布、普段どんな過激なアクションや構図になっても絶対に見えない可愛い下着や可憐なラインを描く臀部が丸見えになるのはそれを知る者には感慨深い光景だろう。
 びしょ濡れで透け透けになってしまっている上着もゆっくりと脱ぎ始める。
 着衣の上からでも十分に自己主張していたのだが、14歳の小柄な身体には不釣合いなほどの大きさを誇る乳房が冷たい外気に触れたせいもあり勢い良く飛び出した。
 露出した事でより一層張りを増しまるでロケットのように桜色の存在をツンとアピールする。
 初対面の人間でこの乳房に気付かない者などこの世には存在しないだろう。
 さて……今回の参加者の中に男性が混じっている事にまだ気付いていない”ころな”は、何の用心をすることもなく脱いだ服を籠に入れクリーニングの為に受け取りにきたベルへと籠ごと渡す。
 そしてすれ違った狐耳の少女(少年)とその相棒の黒髪の女性に会釈だけしてさっそく大浴場へとスキップしながら出て行くのだった。



「はぁっ……温泉に来ますと落ち着きますね……」
 ころなとすれ違った狐耳の少年こと彩波・いちごは、温泉郷で生まれ温泉で育った生粋の温泉郷のローカルアイドル。
 ここは心安らぐ憩いの空間、まるで生まれ故郷に来たかのような落ち着きを彼に取り戻させていた。
 桂花を助ける際に自分もたっぷりと粘液が付着している着衣の不快感も脱衣所で脱ぐ所までくればもうそんなに気にする事もない。

 しかも普段から女子寮の温泉で生活しているせいか混浴そのものにも慣れているので、知らない人が見れば胸の薄い少女にしか見えない外見も相まってここにいても何の違和感もない。
 一枚一枚といつもと同じように脱いでいくが細身で華奢なその身体は未だに女の子にしか見えない。
 その最後の下着も片足を上げて足を通し脱いでしまい生まれたままの姿になるも、ちょうど差し込んできた光が股間を照らしてしまってるせいで男性としてのシンボルが見えず女の子に見えてしまう。

 胸元すらバスタオルを巻いてしまえば女性として通用してしまうかもしれない。
 ”いちご”はバスタオルを巻く事もなく着衣の入った籠をベルに渡しクリーニングを依頼する、綿物などや色物の洗い方のリクエストも終えると振り返って(その後いちごの視界の外でベルがありがとうございますありがとうございますと繰り返しながら鼻血を出して倒れていた)桂花の着替えを待つのだった。



(女子寮な恋華荘も事実上混浴だけど、”いちご”と2人きりの湯船は初だし緊張するわ…あーもう!)
 桂花はここに来てトクトクと心臓の鼓動が早くなってくるのを嫌でも自覚することになる。
 ここまでの連戦の愛撫で高まった感性が必要以上に、隣で待ついちごの視線や吐息を感じ取ってしまうのだ。
 粘液まみれのチャイナドレスの紐を解きゆっくりと脱いでいく。
 内側まで粘液まみれの生地から糸を引き余計に淫靡さを醸し出している。
(何よこれ……外気に触れたら余計に…)
 鍛えられた肉体に似合ったFカップの乳房が外気に触れさきほどまで生地で擦れていた名残なのか、硬くなったそれは物欲しそうにしているように主張しているようにも感じてしまう。
 それ自体が今日一日で何度も何度も触手や柔らかい手で触れられ高ぶってしまっている証拠なのかもしれない。
(待たせちゃ悪いわよね)
 最後に残ったほぼ紐でしかない黒いTバックをゆっくりと下ろしていこうとするが、他とは少し違う糸が引いてしまっている事に気付き慌てて一気に脱ぐと籠へと投げ込んでしまう。
「おおおっ…おまっおまたせ、いちご……さっ さぁ浴場に行くわよ!」
「ま…待ってください桂花さーん!」
 先ほどとまるで同じ光景が繰り返され、足早に急ぐ桂花を”いちご”が追いかけていった。



「温泉……温泉…楽しみ…」
 アルエットが外套を脱いで丁寧に籠へと入れる。
 やはりというかその下に着ていたインナーの破れ具合が先ほどの戦いの激しさを物語っている。
 首や手首などがどうにか残っているだけで残りの部分の大半が破れてしまい、13歳という年齢には不釣合いなサイズの胸部も生地がギリギリ先端に引っかかり落ちていない程度に露出してしまっているほどの損傷具合だった。 
 アルエットはほとんど布地の残っていないソレを捨てようかと思ったが、超特急で修理できる世界で修理してきますとの説明を受け籠の中へときちんと直す。
 

 その横でリボンを解きてきぱきとメイド服を脱いでいるのはシェラフィールだ。フリフリのスカートなども半分以上の生地が破れてしまっていてむっちりとした臀部が見えてしまっている。
 片方がすでに露出してしまっていた胸元のボタンを外すと内側から、たわわなJカップが飛び出すが重力に少し負けるような位置で落ち着くとその存在感を見せ付ける。
 温泉水を浴びていたせいかしっとりと濡れていてムワっと湯気のような物が出てとても艶やかだ。
 後は臀部を通るガータベルトとニーソックスそして下着のみという格好になると、椅子に座り片方ずつ金具を外しするすると脱いでいく。
 ムッチリした太腿はニーソックスによる束縛から解き放たれ、最後に下着も脱いでしまうと生まれたままの姿になり入浴の準備は完了だ。


「あっ、ずっるーい 二人共もう脱いじゃってる」
 まだ靴と上着しか脱いでいないアリアが二人に抗議するように唇を尖らせる。
 なぜ一番脱ぎやすいアリアが未だに脱いでいないのだろう。

「アルエットと二人で先に入らせて頂きますからね」
 とても凄く冷たい目でシェラフィールが一瞥すると慌てたアリアがとんでもない行動に出た。
 ビリっと嫌な音がした瞬間、アリアの着ていた競泳水着状の防具が弾け飛び跡形も無くなってしまう。

「ほらほらほら、お姉ちゃんもちゃんと脱いだから一緒に行こっ♪」
 えっへんとポーズをとるアリアの凶悪な98cmもあるJカップが暴力的なまでのアピール力を示し、身体能力を鍛えている者特有の張りの良さを魅せつけブルンブルンと大きく揺れた。

 おそらく今回の参加者の中で最大サイズを誇るハイパーおっぱいである。
 その凶悪なまでの破壊力に皆言葉を失いただゴクリと喉を鳴らす。(鼻血で約一名:昇天確認)
 
 その無言の威圧感(ボリューム)を前に誰も文句が言えないと思っていたが、ツカツカと歩み寄るとそれに敢然と立ち向かう勇気あるおっぱいが正面からぶつかり合う。

 アリアとほぼ対抗できるほどのボリュームを誇る異母妹のシェラフィールだ。
 二人の双乳が互いに押し付け合い形がぐにゃりと潰れ拮抗している形になっている。
「お・嬢・様、もしかして私達の着替えに見入ってあっちの世界へ旅立っていて自分の着替え忘れてましたね? それに何ですかこれは!
衣装をこんなにしてしまって!」
 シェラフィールがキッと睨み付けるが、アリアは”てへぺろ”とごまかす気満々。
 
そんな二人を見ていたアルエットが二人を置いて先に大浴場へと駆けて行く。
「…先に行ってる…ね」
 それを見たアリア、慌ててアルエットを追いかけ大浴場へ。
「アルエットちゃ~ん お姉ちゃんを置いていかないで~」
「こらっ、待ちなさいお嬢様!……てっ、こらっ! そこのゴリラ!待ちなさーい!」 
 さらにそれを追いかけたシェラフィールもこの場から消え大浴場へ。
 その場には散乱した『水着だった物』だけが残されていた。



「こっちにも破片あったよー」
「だいたいこれで全部じゃない?」
 マリスとマリカが拾い集めた水着の破片を集めてベルへと手渡す。
 受け取った破片の数々を袋詰めして異世界の特急修理に出し終わるとやっと一息。

「マリスちゃんもマリカちゃんもごめんねーいっぱい手伝ってもらっちゃって」
 申し訳なさそうにするベルに二人が声を揃えてにっこり笑う。
「いいのいいの、ベルちゃん。これでだいたい今回の借りは返せたと思うしね♪」
 きょとんと首をかしげるベルの手を引いて二人が同時に服を脱ぎ始めた。
 あっという間に生まれたままの姿まで脱いでしまうと荷物から自前の水着らしき物を取り出す。
「ボク達も早く温泉に入ろう♪」
「私、魔法の電気っていうのが気になりますぅ.」
 声を揃えて二人がウィンクする。
 ベルが服を脱ぎ終えた頃には二人は白黒色違いでお揃いのビキニ水着を着用し終わっていた。
 マリカは白、マリスは黒色のビキニである。
 似合う似合う~とばかりターンして見せる二人に拍手するベル。
 一仕事終えた3人は楽しそうに互いに腕に抱きつきつつ大浴場へと出発するのだった。


 無人になった脱衣所に入ってきた支配人が立て札を扉へとかける。

 『金星(愛の女神)の湯   本日貸し切り中』




●愛に溢れる魔法の秘湯
 
 愛の女神の名が与えられたその魔法の温泉は今日は多くの猟兵達で賑わっていた。
 その効能は癒しに美肌に若返り、そして愛の成就。
 普段は薄めて使う源泉を今日ばかりは濃度をアップ。
 戦いで疲れた身体を癒す猟兵達に『愛の魔法』がかけられた!
 


「ふあああぁぁぁぁっ♪」
 一致纏わぬ姿で大きく伸びをする”ころな”が湯船で大きく伸びをした。
 一番風呂をまずは堪能することに成功したころなは、その身に染みこんでいくこの温泉の温もりを全身で感じ取りうっとりと周囲を見渡す。
「こりゃほんまに寿命延びるでー」
 ついつい言葉を漏らしてしまい、湯を少し掬うと肌に打ち付ける。
(美容にもええって話やし…)
「うち、冬の間ここに住みたいなぁ」
 ついそんな願望まで口に出していた……適度な湯加減に幸福感が心に満ち溢れてくる。
「せや、先に身体洗とかなな」
 せっかくの大浴場だ。
 汗や埃もきちんと流して綺麗にしておかないととの想いから”ころな”は鼻歌を歌いながら湯船を出るとすぐ横にある洗面台のほうへと歩いていく。




 ”ころな”が洗面台に座ると横並びに先客がいた、”いちご”と桂花の二人である。
 大浴場に来た二人がここでまずやらねばならないのは触手の粘液まみれにされてしまった身体をその隅々まで洗い清める事だった。
 特に桂花に至っては着衣の中まで潜り込まれた事もありボディソープで全身を泡だらけし、そして口の中など触手の入り込みそうな場所も念入りにうがいをしたり万全の想いで洗っている。
(実際それだけ触手に汚されてしまっているのだが)
 
 その隣で泡だらけで全身をタオルで擦っているのは”いちご”だ。桂花を救出する時に汚れた程度なので、さほど意地になって洗うまでもないのだが、やはり温泉ともなれば清潔にしたいと思うのが乙女心(?)だ。
 長い髪を洗っている仕草はどこからどう見ても女の子。

 未だに”いちご”が男の子だという事に気付いていない”ころな”がロケットおっぱいをぷるんと揺らし隣の洗面台に座ると鼻歌交じりで身体を洗い始める。
 
 
 
 そろそろ洗い終わったのか全身を丹念に湯で洗い流すと桂花が我慢できずに静かに言葉を漏らし始める。
「大体戦闘中のアレはどーいう事よ、一度ならず二度も触手に慰み者!」
「け、桂花さん…あれはその本当その…トラぶる多くてすみません……」
 桂花の苦言に”いちご”が赤面しながらあたふたと慌て出す。
(しょ…触手じゃとー!?)

 事情を知らない”ころな”は突然の触手ワードに隣で頭を洗い泡をたてたまま聞いてないフリをすることにした。

「自慢のFカップを丹念に揉みしだく!」
「あああ…あれはたまたま助けようとしたらそこに桂花さんの胸が…」
(なん……じゃと!?)

「挙句ヒトのTバックまで剥ぎ取る!」
「触手の中から助け出そうとして手を伸ばしたらたまたま……」
(え? え? 今回の敵ってどれか触手使ってきたかの???)

「何、そういうのシたい年頃?」
「あうあうあう…桂花さんおち…落ち着いて!」
(こ…これはあれかの、まさか噂に聞く禁断の百合の痴話喧嘩かや???)

 【ころな、お主…鈍感すぎるじゃろ……くくくくくっ】と天から『天照』様が笑ってる気がする。


「ねぇっ! ちゃんとわかってる???」
 徐々に興奮してきた桂花がついに我慢できず”いちご”の方を向くといきなり立ち上がった。
 自分が今一糸纏わぬ生まれたままの姿ということが頭から飛んでしまっている。
 粘液を取り除くために今の今まで手や指で弄っていたせいか、色白の肌が高揚し湯でほぐれてしまった肢体を余す事無く全ていちごの視界に曝け出してしまっていた。

「あ…あの桂花さん……?」
「何いちご、今更言いたい事があるの!」
 ふんぞり返り立っている桂花への視線をチラリチラリと逸らしながら”いちご”が桂花を見上げた。

「全部……見えてます」
「へっ?」 
 言われて初めて桂花はゆっくりと視線を自分の足元へと向ける。スタイルのいい乳房ごしに見える”いちご”の位置からだと……ぜ…全部見られている!?
 そう気付いた時には軽いパニックに陥っていた。

「興奮して立ち上がってたー!?」
 慌てて”いちご”の頭を掴むと自分へと押し付ける……がっ、立ち位置的にそれは太腿の間に”いちご”の顔を押し付けるようなものだった。
「フガフガフガフガ……けっ、けいひゃしゃあん」
 太腿の間にいちごの吐息が当たって生暖かい、思わず更に内股になってしまい悪循環が続く。
「ちょ、見ないで!アレもソレも、まだ早いでしょ!」
 その時だった足元にいつのまにか見覚えのない石鹸が転がっていたのは……。

  
 ちょっとだけ時間は遡る。
「あっ 手が滑って石鹸どこかに転がっちゃった」
 別の湯船である電気風呂で黒いビキニを着た少女がアンダースローの華麗な投球フォームのまま
 何故か楽しげな声で隣にいる二人に「てへっ」とわざとらしく笑っている。


 そして場面は元の場所に戻ってくる……”偶然”落ちていた石鹸に足を滑らせた桂花がバランスを崩してしまい倒れこみそうになる。
 ”このままでは怪我をしてしまうに違いない!”そう思った”いちご”は慌てて支えようと立ち上がろうとしたが体勢が悪くて支えきれない。
 二人は数歩ほどフラフラよろけてしまいそして湯船へと倒れこんでしまった。
 バシャーン!と水柱が上がり二人の姿が絡み合うように湯煙の中へと消える。

「二人共、だ…大丈夫かえ!?」
 さすがに無視を続けるわけにもいかず”ころな”が立ち上がり湯船へと足を踏み入れた。
 湯煙が晴れてきて倒れこんだ二人の姿がはっきり見えた瞬間、”ころな”が声にならない悲鳴を上げた。


(ん…むぐ、アレ…溺れてない?)
 目を閉じたままの桂花は先ほどまでよりも早く鼓動を打つ自らの鼓動に気付き無事なのだと実感する。
 ほら心臓はちゃんと動いている…そうモミモミモミモミモミモミモミと。
(……モミモミ???) 
 それになんだかさっきからやけにドキドキして甘酸っぱい気分になってきている。

「んぐ……」
 ”いちご”に呼びかけようとしたが何故か言葉が上手く話せない。
 それに何だろう……心地よく何かを抱きしめている。
(…抱きしめている?)

 意を決してうっすらと目を開けると間近に迫るのは目を閉じた”いちご”の顔。
「んぐ…ちゅぅ」
 っと”いちご”からも篭る声しか出さない……ん? 声?
 
 柔らかい…無意識にそう思っていた疑惑、そして先ほどから感じていた唇に伝わる温かい感触。
「コレ、いちごの顔と手…! ア、アタシのファーストキスー!?」
 柔らかな唇同士がそっと離れ桂花がすっとんきょうな大声をあげる、しかもだ。
「オマケにまた揉んでる!」 
 ”いちご”の手がまたしても桂花の乳房を包み込みそしてずっと絶妙のテクニックで揉み続けていた。

 偶然って恐ろしい!

「えっえーと…すみませーん?!」
「バカバカっ、いちごのバカぁーっ!」
 二人の狂騒はしばらくの間続いた、どうやら変なポーズで絡まっているようで身体が離れなかったのだ。



 えっ? さっき二人のすぐ傍で声無き悲鳴をあげてる”ころな”ちゃんはどうしたのかぁって?
 ええ…なんていいやすか、倒れこんだ二人を追いかけていった”ころな嬢”、大丈夫なのかと尋ねた日に見えたのは抱き合い接吻し合う二人の姿。
 この程度なら驚く事も別にない、そういった仲なのだろうと夢想する。
 しかして”ころな”の目に飛び込んだのは、絡み合った二人の身体。
 ”いちご”の股にソレを見てしまった時は驚いて、驚きの二度見ときたもんだ。
 そいつぁどう見ての男性のソレ、”ころな”の瞳がキノコマークになっているのはご愛嬌。

(ええ?? ここ、混浴なん!?) 【解:はい 天照様が看板が見えない位置まで歩いておいでです】

(聞いてへんでー!)  【解:聞かれてませんしね】

 …以上、脳内会話。

「お、女同士なら気にせぇへんけど、男の人に見られるのは流石に……」
 ようやく”いちご”を男の子と認識することが出来、一気に羞恥心が全身に満ちてしまう。
 慌てて湯船に浸かってみたものの……。
「…あ、あかん 浮いてまう!」
 ”ころな”自慢のおっぱいの浮力は湯に沈む事を許さない。
 手でどうにか押さえつけるが余計に滑り出し、ロケットのように先端から飛び出そうというのだからタチが悪い。

「お願いやから、今は自己主張せんといてー!!」 

 大浴場に”ころな”と桂花の絶叫が木霊するのだった。





 そのころ少し離れた電気風呂で語らう4人の人影があった。
「それじゃマリカちゃん、一緒に入ろ♪ ベルちゃんも早く早く」
 黒ビキニ姿のマリスが電気風呂にさっそく足から浸かってみる。

「魔法の電気って、何なのよ」
 マリスの疑問は至極当然…UDCアースにも無いのかもしれない。
 でもそれは当たり前、だって魔法なんだもん(投げやり)

「マリス、慌てたら転んじゃうよ?」
 白ビキニ姿のマリカが手を引かれてゆっくりと電気風呂へと入っていく。
 電気の痺れにビクリとなりながらもその刺激に慣れようと少しずつ沈んでいきそしてうっとりとした表情で天井を見上げるのだった。

「石鹸デモ転ガッタリシナイカギリ、転ンダリ シナインジャナイカナ?」
 他の湯船の惨状が目に浮かぶようにベルが目を逸らしながら後に続く。
(桂花が何で足を滑らせたかはこのまま迷宮入りだろう)

 そこに銀の狼耳と尻尾を持つアルエットが尻尾を振りながら、お盆に載せた飲み物を幾つか運んできて3人の後に続く。

「あ、ベル…今日はおつかれ、さま…みるく、飲む?」
「飲む飲む、飲んじゃう、アルエットちゃんのミルクなら絶対飲みまーす♪」
 言い終わると同時にはマリスとマリカのツッコミパンチが同時にベルの頭に命中する。
「「ベルちゃん、アウトー!」」
 キョトンとするアルエット、セクハラエルフは今退治中なので安心してほしい。 


 アルエットが配るミルク入りジョッキを全員が持ちお疲れ様の乾杯をする。
「「「「かんぱーい」」」」
 和気藹々と互いの話をするうちに先ほどの息吹竜との戦いの話へと話題が進む。
 息吹竜戦で糸や網を使った罠がアルエットの手によるものだとわかると一気に話が弾む。
 
「息吹竜は正直、あたし達の手に余る相手だったから。他の猟兵達の戦い方を見学させてもらってたけど…翼封じに網の罠、見事だったわ」 

 マリカが本心から感心をしてアルエットへと最高の賛辞を送る。
「うっ、その…あり…がと……」
 電気風呂に口まで沈みブクブクブクと泡を立てながら狼娘はお礼を言おうとするが、恥ずかしいのか半分沈んだままだ。
 自分の技が素直に褒められるのは嬉しい。
 特別な訓練を受けて身につけた技術とはいえ今までは出来て当然というような扱いを受けていたのかこんなにも素直に褒めてくれる人は数少なかった。(仲の良いあの異母姉妹は別なのだが)
 その様子を見かねたのかベルがアルエットを膝の上に載せ座らせてあげると落ち着くまで頭を撫で始めていた。


 その様子を見ながらマリスがお茶目にウィンクする。
「ふふーん…ボクはね、ごちそうさま♪」
 マリカとは全く違う感想を言うマリスは話を続けた…曰く。
 息吹竜と正直戦いたくなかったマリス。それでも戦場の近くまではこっそり行っていたのだ
 ただしやっていたことといえば…。

 一部でのラッキースケべとか、あられもない姿になってた子達のえっちな感情を、
『UC色欲喰らい』で食べていた……だけだと言う。
 
 そうだね! 
 やけに案内やら何やら献身的に手伝ってくれると思ったら働いてない自覚があったんだね!
 楽しげな笑い声が飛び交いしばらく4人の談笑は続くのだった。
 
 
 湯の中が濁って見えない電気風呂に浸かり、途中から無口になっていたアルエットが息を荒げてプルプルと小刻みに震え始め。
「ピリピリ…気持ちいい…ね…ん、はぅ…♪」
 途切れ途切れのか弱い声でそう言葉を漏らしてしまっていた。
 どうやら電気風呂の刺激に身体が順応してしまっているようだ。
 強くは無いが定期的な魔法電気による刺激が肌をそして全身の感覚に作用して感度を高めてしまっているらしい。
 しかもそう言った”大人の刺激”に不慣れな13歳のアルエットなら効果は倍増している可能性がある。
 エルフのグリモア猟兵は必死にそう弁明した、だってマリス、マリカの目がお湯の中でセクハラしてたでしょーってジト目でそう言ってるんですよ! ナニモシテマセンってば!

「お…お姉ちゃん達の所に戻っておいたらどうかな?」
「ん、そうしておく、みんな…ばいばい」
 
 促されお湯から出たアルエットがふらふらとアリアとシェラフィールがいるであろう洗い場のほうへと立ち去っていった。
 まだお湯から出たばかりなので太腿に幾筋もお湯を垂らしながら歩いていった為、見送った3人は「湯冷めしないといいんだけどね」などと会話を再開するのだった。




 アリア・ティアラリードは今輝いていた!

 今の今まで大浴場に入ってからシェラフィールにお説教を喰らっていたのだが、湯冷めしては意味が無いとどうやら納得(?)してくれたらしく許してくれたのだ。
 ちなみに今まで喰らっていた説教の内容は一行たりとも覚えていない。
 なぜならアリアの脳裏に渦巻いている想いはこの温泉旅行に来ると決めた時から変わってなどいないのだから。

 まずはアルエットが戻ってくるまで目の前の白いお湯の入った湯船へ浸かりゆっくりと芯まで温まる。
(温泉気持ちいい! 早速背中洗いっこです!)
 仲良し異母姉妹にアリエットちゃん3人であれやこれや温泉でウハウハしちゃう。お姉ちゃんの心の中を占める欲求は今ここに実現の時を迎えようとしている。
 
 そんなアリアに説教を続けていたのかと思うとシェラフィールは溜息をつこうとするも、あまりの湯加減の良さにそんな感情は掻き消えついぼぅっとしてしまう。
(温泉…良いですね。疲れが吹き飛ぶ感じです…なので、あまり疲れさせてほしくないのですが…お嬢様聞いてませんね?)
 見れば、早く洗いっこしましょうとばかりに手招きまでしている。
 やれやれとばかりにお湯から出たシェラフィールはアリアの前まで行くと風呂用の椅子の上にゆっくりと座り、後ろ髪を洗いっこの邪魔にならないよう前側へと垂らしておくのも忘れない。

「まずはシェフィちゃん! 綺麗綺麗しましょうね!」
「もう……ご随意に」
 アリアは背中を向けて座るシェラフィールの背中に、石鹸を伸ばしてたっぷりと塗った乳房を押し付けた。
 そのままシェラフィールの肩を持ち身体をくねらせ何度も何度も胸を背中に擦り付ける。
(ぽよんぽよよん ぴちゃり)
「珠のお肌をタオルなんかで傷つけるなんて許せません…ほら特製のお姉ちゃんタオルです♪」
「てっ、ぁ、もう……~~っ」

 凶悪なボリュームを誇るアリアのお姉ちゃんタオルに何度も擦られているうちに、ただの洗いっこだというのにシェラフィールはムズムズと背筋にこみ上げてくる何かを感じていた。
 (ぷにょぷにょぽよよんぽよん)
 この温泉に来てからというもの何故か感覚が敏感になっている気がする。
 「-♪」
 気分良く身体を擦りつけ至福の時をすごすアリアは先ほどから、華奢なシェフィの身体から見えるたわわなバストがチラチラ見えていた。
(むむ……これはおかしいですね?おかしいですよ?)
 心に囁く疑問の声を解決するべくアリアはすぐに行動を実行した。

 具体的に言えば『お姉ちゃんタオル(両手)』の封印を解き、そのたわわな乳房へと伸ばしそして……鷲掴みにしていた。
「ちょ…おじょっさまっ!?」
 突然の奇襲に一瞬反応が遅れてしまった、普段なら遅れを取らないだろうこんな手に易々と……。
 アリアの石鹸塗れの手が生き物のように何度も乳房を揉みしだき、たわンっとその弾力を愉しんでいるのが伝わってくる。
「むむ? やはり去年測った時は91cmと言ってましたけど、これはもっと…っ」
 摘んで伸ばして触診でサイズを測ろうとするアリア。
「……っ、まったくもう……っ!」
 慌てて振りほどき振り返り、目で抗議してみるが肩で息をしていて乳房を手で抑えているシェラフィールには今はそれが限度だった。
(……顔が赤いのは、少しのぼせてしまったからです。間違いないです)
 

「おねえちゃん達、やっぱり…仲がいい……」
 いつの間にか戻ってきていたアルエットが、二人の洗いっこを見ていたのかモジモジしながら声をかける。
「もちろんです!」
「な、仲が良いとかではなくてっ」
 アリアとシェラフィールが同時に正反対の返事するのを見てアルエットは一人納得をする。
(やっぱり…この二人、とっても…仲がいい…)

 そんなアルレットに手招きしシェラフィールが今まで自分が座っていた椅子へ座るように促す。
「…アルエットは…ほら。座って下さい。洗っちゃいます」
 私にやらせてというアリアに”お嬢様は今堪能されたばかりでは?”と強引に押し切り済だ。
 大人しくちょこんと座るアルエットの後ろ側から優しく髪を洗い始めてあげた。
(ぷよ、ぷに…ぷにゅっ)
「うん、毛並みも綺麗に…なってますよ」
「えと、せ…背中に……」
(いったいどうしたのでしょうかアルエット?)
 しばし考え視線を下ろしていく、そこに見えるのはアルエットの背中に押し付けられ潰れ撓んでいる己の双乳だった。
「――す、すこしだけ我慢しててくださいね…?」
 そう言いつつ手を動かすのを再開するシェラフィール。
 (ぷよんぽよんぷにぷに)

 その二人の様子に我慢できなくなったのかアリアがアルエットの正面に回りにっこり笑う。
「やっぱりここはお姉ちゃんタオルの出番のようです、アルエットちゃんいきますよ!」
 そう言うと泡だらけのお姉ちゃんタオル(両手)で掌に収まらないサイズのものに触れる。
「…こんな華奢で小柄なのに立派で♪」
(お嬢様、それはもう洗う手付きではないですよ)
 そう思いつつシェフラフィールもその手を止めようとはしない。

「くすぐったい、よ…ぁぅ…そ、そこ…ダメ…」
 先ほどの電気風呂で敏感になっているアルエットには”お姉ちゃんタオル”と”シェラフィールタオル”に耐えれるはずもなく、それから何回も『全身くまなく洗われすぎ』が原因で意識が飛ぶことになる。
 こうして何かに目覚めたかもしれない至福の時間が過ぎていく。

 一息ついたところでアリアが二人に両手を広げて盛大にアピール!
「最後は私の背中を二人で…さぁ!」

 パァーン

 アリアの顔に濡れたタオルが小気味いい音をたてぶつかるとシェラフィールが営業用スマイルで微笑んだ。

「あ、お嬢様はご自分でお願いします」





●太陽系 七つの秘湯
 仔竜退治に始まったこの事件は息吹竜の退治をもって一応の解決を見た。

 ただしまたトラぶるが起こらないとは限らない。

 もしもまたこの温泉が事件に巻き込まれるようなことがあるならぜひとも手を貸してもらいたい。

 そう言ってエルフのグリモア猟兵は湯船で挨拶するのだった。




 色欲喰らいで今日の温泉に満ちていた「自他のえっちな感情」をお腹いっぱい食べ
 すっかりツヤツヤ肌のマリスとマリカは、猟兵達の入浴を楽しげに見つめながらはっと最初から思っていた疑問を口にする。

「ところで、七つの秘湯って言うぐらいだしまだ別の温泉が六つあるのかしら?」

「きっと、別の世界だよね!」


 楽しげに話す二人の真上ではとても綺麗な星空が広がっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月21日


挿絵イラスト