アルダワ魔王戦争8-A〜スチームパークレースへようこそ
●蒸気で動くおともだち
巨大な怪物たちの骨格の立ち並ぶその一角は、パッと見ただけならば博物館か何かを想起させる物だった。
しかしこの場に立ち入った者たちは即座に理解する。
ここはまさしく大魔王の待ち構える迷宮であり。
彼らもまた、大人しく猟兵たちを見下ろすだけの存在などではないということを。
——シュゴオオオオオオ……。
白い蒸気を吹き出して、巨大な骨格は命を得たかのように駆け出す。
骨になってもなお、彼らは獲物を襲うことを止めようとはしないのである。
●一人になったり調子に乗ったりトイレに入ったり
「なんじゃろう、フラグと立てるとパクリとやられてしまいそうな場所じゃな」
迷宮に唐突にあらわれた一大テーマパーク的なエリアを前に、ウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)は何か別のことを想像していた。
「さて、と、皆、この場を切り抜けるのは単純のようじゃ。ただただ駆け抜ければよい」
その言葉は至極簡単だった。
だが、それは巨大怪獣(骨)のひしめくエリアを、駆け抜けろという非常に危険なものであるということには間違いない。
「幸いなことにこの骨以外にオブリビオンが待ち伏せておったり、罠が仕掛けられている、などということはないようじゃ」
だからといって骨を迎え撃とうとするのはあまり現実的ではないとも、ウルフシャは語る。
「やろうと思えばおそらく倒せない相手ではないかもしれぬ。じゃが、倒したところで相手は骨で、どこからともなく、いくらでも湧いてくるようじゃ。ともすれば、倒すよりも駆け抜ける方が利口というものじゃろう」
もちろん駆け抜け方は人それぞれ。相手の力を利用してもいいし、自らの足で駆け抜けても、相手の機動を予測してもいい。何か乗機を持っている者がいれば、それも有効に活用できるだろう。
「ある一種の障害物レースみたいなものじゃな。若干命がけではあるが、皆なら無事に突破できると信じておる。……事故にだけは気をつけるのじゃぞ?」
しべりあ
某恐竜映画を最後に見たのはいつだったでしょうか。今回の場合はそれよりも某博物館の方がイメージが近いかもしれませんね。
どうも、しょしんしゃのしべりあです。
多くは語りません。というか語る内容も難しいです。
走りましょう、その先に道はあります。
皆様にしかできない個性的でかつダイナミックな駆け抜け方ですとボーナスがあると思われます。
板金七万円コースにならないようにだけお気をつけください。
それでは皆様、レーススタートです。
第1章 冒険
『巨獣の大骨格を走り抜け』
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POW : 全力で大骨格の攻撃を受け止め、吹き飛ばされつつ駆け抜ける
SPD : 素早い動きで、大骨格の攻撃をかわしつつ、駆け抜ける
WIZ : 大骨格の動きを分析し、敵の攻撃範囲内に入らないような経路を計算し、走り抜ける
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ランスロット・ルーフー
※アドリブ・連携歓迎
アリスナイトの鎧は無敵だと信じて突っ切ります!
私の槍は無敵です!パワーフードをかっ喰らって【怪力】を高め【ランスチャージ】で骨も障害物も全て無視して正面突破してみせましょう!
うおおおおおおりゃああああああああーっ!!!!
●お供に赤い兎な馬はいかがですか?
「……ぅぅぅぉぉぉぉぉおおおおおおおぉぉぉぉぅぅぅぅ……!!」
古代の骨が闊歩する道をドップラー効果と共に先陣切って一番乗りを決めたのは、一人の愉快な少女、ランスロット・ルーフー(f25516)であった。
信じる思いが力(物理)になる。
彼女は自らの鎧こそが世界で最強でかつ無敵であると信じるがままに、ただひたすらに駆け抜ける。
冗談でもなんでもなく、彼女がそう思い続ける限り、その身に着けた鎧は無敵であり、彼女の前進拒むモノを吹き飛ばす矛であり、邪魔するものから守る盾でもあるのだ。
「「「SHUGOOOOOOOOO!!??」」」
「邪魔です!」
「「「GOOOOOO!?!?!?」」」
激しい衝突音。だれもが少女の無残な姿を予想する状況だが、しかしそこに残っていたのは砕けて散った骨のかけら。
たとえ目の前にいかに強大な骨が立ち塞がろうとも、飯をかっくらって突き進んでいく彼女にとって、この骨程度の障害など取るに足らない物なのだ。
故に躱すことすらも考えない。
行うことは正面突破。突撃、突撃、また突撃。
それは今の彼女を止めることはたとえ主君だと言えど不可能。
いや、逆に今の彼女を止めることができた者こそが主君たりうる人物とも言えるのだろうか。
少なくともそれは目の前に立ち塞がる骨たちでは決してない。
「うおおおおおおおおおりゃああああああああぁぁぁぁあああ!!」
ガンガンガガンと骨を叩き、砕き、道が空いたらそのまま進み、道が無かったらそのまま作る。
後ろで骨の崩壊する音が聞こえたとしても、それを気にする暇はない。
ランスロットは今日も前へと走り続ける。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
成程、全力で駆け抜ければ良いのですねぇ?
それでは、参りましょうかぁ。
初使用になりますが、時折使用する【翳華】と対になる【UC】、【燦華】を使用して全身を「光」に変えて移動しますねぇ。
これで「移動速度」が光速になる上、飛行も可能になりますからまず捉えられることはないでしょうし、仮に捉えられても実体の無い「光」そのものになっている以上「物理的な妨害」は無意味ですぅ。
ただ「恐竜の骨」、しかも動いている個体となりますと、持ち帰れば変わった出汁がとれそうな気がしますねぇ。
途中『FBS』か『刀』に実体を持たせ、幾らか斬ってお持ち帰りしましょうかぁ。
美味しくいただけると良いのですが。
●古代のパワー(出汁)
「成程、全力で駆け抜ければ良いのですねぇ?」
夢ヶ枝・るこる(f10980)は並び立つ巨大骨群を見て走ればすべてを解決できるのだと悟った。
「それでは、参りましょうかぁ」
そして、光になった。文字通り、本当に。
……一説によればUDCアースやサムライエンパイアに存在するという隠密軍団、NINJAというのはすべて光速での戦闘が可能なのだという。
つまり人は修練次第では光となることは可能であり、るこるもまた光になったとしても何の不思議もないことなのである。
光を相手取って戦おうとも、物理的な存在である骨格はその障害たりえない。
「このまま駆け抜けてしまえば問題なく抜けてしまえそうですねぇ……?」
しかし、るこるが注目しているのはその骨そのものであった。
恐竜っぽい謎の巨獣の骨。
蒸気によるものとはいえ今もなお動き、その状態に耐えうる強靭さを持つ謎素材。
「……持ち帰れば、変わった出汁がとれそうですねぇ……?」
猟兵には食の探求者が非常に多い。
フードファイターという職業のものが居るというのも大きいが、そうでない、るこるの様な猟兵でも珍しい食材……もしくは食材としての可能性を感じるものを見てしまえばその衝動は止められないのである。
道すがらに光の中より実体化させた刀がきらりと光り、巨獣の背骨を始め、各部位から必要そうな素材を切り取る。
それぞれほんの一部分とはいえ、元々のサイズがサイズであり、全部消費しきるにはどれだけかかるかわからない程の骨を回収していく。
「これだけあれば十分ですねぇ……美味しくいただけると良いのですが」
るこるの思考はすでに駆け抜けることではなく、骨をどう料理するかということにシフトしていたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
うわぁ、映画みたいだね。
いいよ、ぼくの作った改造マシンでつっきる。
コーナー2コも抜けりゃバックミラーから消してみせるぜ!!
ありゃ。思ったより速い。
こうなったら、相手を妨害だ。
アナロジーメタモルフォーゼで投げたビー玉を壁に変えて、相手の進路を塞ぎながら進むよ。
突き放せなくても、動きを制限すればこちらに襲いかかってける動きも予想もしやすいからね。
距離を詰められたら足元にビー玉爆弾を投げ、足止めして距離をかせぐよ。
集中だ。集中しろ。集中が切れたら潰される。
●多分もともと豆腐屋かなにか
「うわぁ、映画みたいだね」
巨大な骨が動き回り、人々へと襲い掛かっていく迷宮の中。
立ち向かうでも逃げ惑うでもなく、彼らはただ自らの目指すゴールへと向かって走り続ける……。
映画などであっても不思議ではなさそうな光景が、アリス・フォーサイス(f01022)の今目の前で展開されていた。
そして、ただ見ているだけで終わるアリスではない。
「いいよ、ぼくの作った改造マシンの力、見せてあげるね」
ぱっと見は一般的な乗用車。
しかしそれは、峠をとことん走り抜けるためにカスタマイズされた技術の結晶だった。
このエリアはまっすぐな箇所はそれほど多くない。
あったとしてもそれはまっすぐ道なき道を突き進み壁を砕いていった猟兵がいたからである。
元々はまさに迷宮といったコースなのだ。
それは何処か峠道を彷彿とさせる、曲がりくねった上でも適度な幅が確保され、5連続ヘアピンカーブを始めとした多種多様な要素が詰まっている、走り屋が好みそうな構成のエリアだった。
マシンパワーを存分に生かしながら、一般骨を置き去りにして良くアリス。
だが、そんな一般骨の中に一体だけ、ただならぬ魔導蒸気エンジン音を響かせて後ろから追いすがってくる巨体があった。
様子をバックミラーで確認していたアリスは口元に笑みを浮かべる。
「コーナー2個も抜けたらバックミラーから消してあげるよ!」
見事な前振りである。
言うならばフラグであった。
現に追いかけてこようとしている骨は、古い巨体に似合わないコーナリングを見せ、ゴアアアアアアァァァと激しい音を立てながらアリスへの距離を着実に詰めようとしていた。
「ありゃ……思ったより速いね」
しかしこれは純粋なるレースではない。
アリスが展開したのはいつもおなじみの無数のビー玉。
本当にただのビー玉のままだとすれば、巨体でそのまま踏みつぶして終わりだってであろう。
だが、アリスの力を受けたビー玉は性質と形状を変え、何層もの防壁となって骨の巨体を妨害し始めた。
骨の歩みが止まる事こそなかったものの、壁を突き抜けたことにより速度を落とす骨へと向かい、再度展開されるビー玉。
壁にするのかと予測し、躱そうとする骨。
だが、それはフェイントだった。
ビー玉爆弾。
サイズこそ小型だが、その爆発力は巨大な骨を相手にしても軽く吹き飛ばせるほどの力を秘めた高性能爆弾である。
あえて同じことを繰り返すことで相手の想像力を奪った上での必殺の一撃は、その爆風でアリスの速度を後押ししながら後続骨を吹き飛ばした。
後はアリスが激しく増加した速度に付いて行けばいいだけだ。
今まで以上の速度で流れていく景色を横目に、より一層集中力を高め、アリスの操るマシンは駆け抜けていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
星群・ヒカル
ふふふ、おれの出番がやってきたようだなッ!
この宇宙バイク『銀翼号』とおれとのコンビネーションで、超宇宙番長の名に恥じぬ突破をしてみせるぜ!
銀翼号に『騎乗』し、エリアへ突入だ
ひっそり走るのではなく、巨大骨格全体が『視力』で見える位置を選んで堂々走ろう
勿論向こうからも丸見えだが問題ない
奴らの体全体が見えることで、近くにある骨が体のどの部位で、どの方向に動きやすいか分かりやすくなるだろうからな
攻撃が始まる前に【超宇宙望遠鏡・天文台形態】発動
『第六感』も交えて攻撃を事前に予測し、直前で『限界突破・早業・逃げ足』で急加速
力強く叩きつけるような動きは、それだけ隙が大きいはずだ
空振りしてる間に駆け抜けよう!
●太古を駆けろ! 超宇宙番長!!
「ふふふ、おれの出番がやってきたようだなッ!」
超宇宙番長、星群・ヒカル(f01648)が相棒の宇宙バイク『銀翼号』と共にやってきたのは太古の力が襲い掛かる古のレース場的ななにか。
ご機嫌にエンジンを回して豪快なエントリーを決めたヒカルは、骨たちの注目を一身にあつめ、隠れたりすることはない。
あえて堂々と、相手がすべて見える位置取りで、ヒカルは走り続けていた。
「こそこそ隠れたりしてるんじゃない! そのままこっちに来な!」
見えない相手を気にするぐらいならば、見える相手と踊る方がやりやすい。
背後から迫り、一撃喰らえば粉々に吹き飛ばされそうな攻撃を放ってくる骨の群れの中に、ヒカルを待ち伏せてくるようなインテリジェンスの持ち主は皆無であった。
常人ならば一瞬のうちに粉々されてしまうだろうの暴力の嵐はしかし、現実を超えるほどの、いわゆる奇跡的な力を持ち合わせてはいない。
いかに強力な攻撃であろうと、予測の範囲内に収まってしまう骨の行動はヒカルを導く魔眼の奇跡を脅かすに及ばなかったのだ。
「そんな大振りな攻撃なんてなぁ……おれの目には……ガントバスには全部見えてんだぜ!」
ヒカルの持つ天性の勘と、未来を見据えたようなコース取り、そしてそれを可能にする運転技術が合わさった今、スロウすぎる骨の攻撃など当たるはずもなかった。
高速移動しながらの激しい空振りは、ある者は転倒へ、ある者は仲間を巻き込むといった事態を引き起こしながら阿鼻叫喚の地獄絵図を構成していく。
骨と骨が混ざり合い、もはや何の骨がどこにあるかわからない混沌とした様子を背中に感じながら、ヒカルは颯爽と骨たちを置き去りにしていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
御剣・里佐
【マギアルツインズ】
おーっほっほっほ!…迷 い ま し た わ !
幾らなんでも複雑ではありません事!?
一体どこが予知に出た危険地帯なのでしょうか…あら?どうしましたブルー?
あら、どうやらその危険地帯に既に足を踏み入れていましたのね
ならば、私達も参りましょう『マギアルチャリオット』!
二台のバイクに牽引された戦車(古代)を"運転"し、駆け抜けますわよ!
近づく者は私のマギアルソードで叩き切って…あら?余計な事はいいから運転に集中しろですの?
仕方ありませんわね…それじゃあ、全速力でかっ飛ばしていきますわよ!
※協力・アドリブ歓迎
武弓・祐里
【マギアルツインズ】
…ガンガン行くから大丈夫と思ってましたが…迷ってやがったんですか!?
あーもう…私達は猟兵の方はあんま慣れてねーんですから…
…げ、奴らが集まってきやがりました…逃げますよレッド!
さて、この状況ならレッドが戦車を展開するはずなんで、それに同乗しますよ
そんで私の役割は対象邪魔になりそうな奴の排除です
使うのは『魔弓射手『速』』、"高速詠唱"した魔法の矢を"クイックドロウ"の"早業"で撃ちまくる強化魔法です
これで危険を減らすとしやがりますか…レッドは兎に角まともな運転をお願いしますよ
…ちょっとスピード出過ぎてねーですか…!?
※協力・アドリブ歓迎
●進み続ければどこかにはたどり着くことが出来るから
「おーっほっほっほ! ……迷 い ま し た わ !」
迷宮というのは迷うから迷宮なのである。
……と、いう事実を御剣・里佐(f19561)は高笑いしつつ、しっかりと身に染みて感じていた。
「……ガンガン行くから大丈夫と思ってましたが……迷ってやがったんですか!?」
自信満々に、それでいて堂々と高笑いする相棒へ、武弓・祐里(f19562)は思わず声を上げる。
迷っている時というのは、『もう少し進めば何とかなるだろう』という考えの下、ガンガン進む者が一定数存在する。
里佐がそうであったかは分からないが、次からはもっとこまめに確認しようと、祐里は心の中に刻み込んだ。
「あーもう……私たちは猟兵の方はあんま慣れてねーんですから……」
彼女たち二人はヒーローズアースで活動していたヒーローである。
何事にもぐいぐいと進んでいく里佐……レッドに、巻き込まれていく祐里……ブルーの二人は猟兵となった今もその関係性を変えないままにこの戦争へと挑んでいた。
「それはそうですが、幾らなんでも複雑ではありません事!?」
だが彼女たちの故郷ならまだしも、ここはGPSなども届くはずがない迷宮の中。
どちらが前か後ろかすらもわからない状況で、正確な位置を確認することは非常に困難だった。
「一体どこが予知に出た危険地帯なのでしょうか……」
「転送されてきたんだし、それほど離れてはいやがらねーはずですが……げっ!?」
「……? どうしましたブルー?」
ブルーが改めて周囲を見回し、声を上げたのにつられ、レッドもまた周囲を確認する。
そんな彼女たちが目にしたのは、地響きと共に二人を囲むように集まってきた、間違いなく予知の話に出ていた巨獣の骨であった。
「集まってきやがりました」
「あら、どうやら危険地帯に既に足を踏み入れていましたのね! それほど道は間違っていなかったようですわ!」
「いいから、逃げますよ、レッド!」
「ええ、参りましょう! 『マギアルチャリオット』!」
レッドの力により呼び出されたのは、二人がそれぞれに乗ったバイクに牽引される形で現れた、古代の戦車を思わせる、いわゆるチャリオット。
「さぁ、駆け抜けますわよ!」
「こっちは危険を減らすとしやがりますか……、操縦は任せるですよ!」
「もちろんですわ! 近づく者は私のマギアルソードで叩き切って差し上げます!」
「運転に集中しやがってください!」
「……仕方ありませんわね」
「兎に角まともな運転をお願いしますよ」
若干不満そうなレッドに若干嫌な予感を感じ釘をさしながらも、ブルーは弓を構え邪魔な骨へと向かって狙いを定める。
しかし、レッドはいつも通りレッドであった。
「もちろんですわ、全速力でかっ飛ばしていきますわよ!」
勢いよくアクセルを吹かし、エンジンを激しく回転させ、速度をガンガンと上げていく。
迫りくる骨を置き去りに、待ち受ける骨を潜り抜け、勢いのまま地面も壁も関係ないと言わんばかりに、どこにたどり着くかもわからないまま複雑な迷宮内を突き抜ける。
「……ちょっとスピード出過ぎてねーですか!?」
目まぐるしく流れていく景色の中、それでも自分たちへと当たりそうな骨の攻撃を的確に打ち抜いていく。
今日も今日とてブルーは、少し困った、しかし放ってはおけない幼馴染の相棒に振り回されるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
大神・零児
怪獣の骨…
恐竜の骨…
『カルシウムダイナソー』
!?
今何か脳裏に!
あぁ、今夜はなんか嫌な予感しかしない
悪夢にうなされるような、そんな予感がする
勘弁してくれ…
店長の説明だと襲ってくるんだっけか
第六感・野生の勘を併用しUCによる敵意の向きや思考の読み取りにより敵の動きを情報収集
戦闘知識・世界知識にマルチギアの機能フル活用、騎乗しているC-BAのセンサー類も用いて最適なルートを分析しながらタイミングを見切り、ダッシュ・ジャンプ・咄嗟の一撃・早業・スライディング・地形の利用・念動力・踏みつけを用いて、動物使い・運転・操縦技術でC-BAのモードをその時々で早業で切り替えながら回避して駆け抜ける
アドリブ共闘可
●狼と古代獣
「怪獣の骨……恐竜の骨……」
あたりにまるで生きているかのように動いている巨獣の骨の群れ。
『カル……ウ……ダ……ソー』
脳裏に響いてくる謎の声。
大神・零児(f01283)はなぜか迷宮そのもとは違った、謎の何かの影響が自分に及ばされているという事実に、物凄く嫌な予感を感じながらも、今は何よりもこの場を切り抜けなければならないと思いなおして迷宮へと意識を戻す。
「えっと、確か襲ってくるんだっけ……かっ!?」
自らの勘に従いバイクの形をとっている相棒、C-BAのハンドルを切る。
そして今までの位置を抉り取る大きな爪痕。
上を見上げれば、また別の巨獣の骨が腕を振り下ろそうとしている寸前であった。
「骨になってまで喰いたいものかねっ!」
相手からの悪意自体はそれほど感じられない。
蒸気と魔法の力により動かされているだけなのだろうか。
しかしそれだけでは説明が難しいことがあった。
彼らの生きていたであろうころと寸分違わぬ――生前を見たことはないので多分ではあるが――動きは生命の躍動感すら感じさせる程なのだ。
骨に魂が宿っているのか、それともこのエリアを作った者がよほどの凝り性だったのか。
浮かんでくる仮説を検証したくもあるが、今はそんな暇はないと頭を横に振って意識を現状へと引き戻す。
相棒を獣型とバイクに細かく切り替え、縦横無尽に駆けまわり、骨に負けじと野生の動きで相手を翻弄する零児。
相手が巨体ということを利用し、狭い隙間や相手の足の間を通り抜けながら、一人と一匹の獣は、かつての大地の覇者たちと戯れていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ミア・ミュラー
骨が、動いてる。面白い、ね。これも魔法の力、なのかな?
せっかくだから、怪獣の背中に乗ってみたい、な。【ドレスアップ・プリンセス】を使って空を飛んで、花びらで目くらまししたり、強化されたプリンセスハートをぶつけてみて気を引いたりしながら近づいて、背中に着地してみる。乗るなら4本足のやつが、いいかな。背中に乗っちゃえば攻撃はなかなか届かない、よね。
ん、いい景色。怪獣を従えてるみたいで、楽しい……。けど、振り落とされるのはまずいから、あんまりのんびりしないで、そのまま怪獣たちの背中を乗り継いで「ダッシュ」で走り抜ける、ね。楽しいけど、危なくなったら無理しないで空に逃げるように、したい。
●そこはきっと、もっといい景色だから
「骨が、動いてる。面白い、ね」
それは魔法の力か蒸気の力か。
明確な意思の様なものを持ち猟兵たちへと向かってくる骨たちの様子は、通常の人々ならば並々ならぬ恐怖を感じただろう。
「せっかくだから、怪獣の背中に乗ってみたい、な」
しかし、ミア・ミュラー(f20357)は猟兵である。
骨とはいえ巨獣の背中に乗るといった、滅多になさそうな機械に、恐怖など感じている暇などない。
奇跡の力で編み上げられた華麗なドレスをなびかせて、殺風景な迷宮内を花弁で彩り空を舞うその可憐な姿は骨たちを惹きつけてやまない。
骨の群れがミアを捕えようと腕を振るうが、そこにはただただ花びらが散るのみ。
「ん、いい景色」
何処に行ったのかと辺りを探る巨獣たちは、骨になり感覚が鈍くなっているのだろうか。
自分の頭の上に探し人がいるということに気が付けずにいた。
だが、他の巨獣がミアに気が付き、襲い掛かろうとするまではそれほど時間がかからなかった。
振るわれた魔力のこもった骨の腕は、仲間ごと矮小な猟兵を粉砕しようと容赦なく振り下ろされる。
しかし、それでも、届かない。
その一撃は強力ではあるものの、あまりにも遅すぎたのだ。
ミアは次々と既に別の巨獣へと移動し、骨たちは誘われるがままに同士討ちをにより数を減らしていった。
「……楽しいけど、そろそろ危ない、かな」
順調に巨獣を乗り継いでいたミアだったが、奥地へと進むにつれ、躱すのに骨が折れそうな骨の数となりつつあった。
ならばと当初計画していた通り、進路を空へと変更する。
もう少し骨の上を走りたかったが仕方がない、と迷宮の空を見上げ、視線が止まる。
空にも骨が、蒸気を噴き出し空を飛ぶ巨獣の骨がいたのである。
それはあまりにも無茶苦茶な光景。
さすがのミアも恐怖を……。
「……あれにも、のれるかな?」
……感じることもなく、空飛ぶ巨獣の背中を目指して飛んでいくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
動く骨格とはまた
危険さえなければ中々見所がありそうなのですが
随分と危険な障害物競争となりそうです
ルート開拓をしていきましょう
[コスモス:外套]空中浮遊飛翔能力
肌覆う<オーラ>に<風属性>付与
風操り噴射や流れ制御、速度<限界突破>
<念動力>と併せ空気圧縮足場形成
空中も駆け回り悪路対策や回避範囲拡大。
<第六感>危険感知含め知覚全てで<情報収集>
《根源識》も併用し動きやタイミング見切り
身体能力<怪力>全開<早業>で駆け抜けつつ、
<地属性攻撃>落とし穴作成、足止めに使用。
<誘惑呪詛+動物使い:騎乗操縦>
乗れるのなら乗ってみるのも面白そうなのですが…
アドリブ絡み◎
呪<呪詛>操る誘惑呪詛器に宿すヤドリガミ
●単純な行動しか受け付けないので操作が難しかった
「動く骨格とはまた……」
ここがもし博物館的な場所であれば、生徒や教師たちにも人気のスポットにもなったかもしれない。
だが、残念ながらここは迷宮であり、のんびりと見ていたならば容赦なく骨たちにより地面の仲間入りさせられてしまうのは明らかである。
「全く、随分と危険な障害物競争となりそうですね」
自分の周囲に風を纏わせて、月宮・ユイ(f02933)は空へと飛びたつ。
駆け抜けるにしても、夥しいほどの骨の群れはそう簡単に道を開けてはくれない。
より骨の密度が低い、通ることが容易な道を選択し、密集地帯へと誘い込もうとしてくる罠じみた道を回避する。
そのためにはまだ情報が足りていない。
何人かの仲間は、情報不足のまま走り続けており、同じ場所でぐるぐると走り続けてしまっている。
おかげで邪魔な骨が結構な数排除され、ほかの者が行動する際の助けになっており、目立つ影の立役者となってはいるのだが。
そんな仲間たちの様子を確認しながら、ユイは空中に足場を作り、空を飛ぶように駆け出した。
空を飛ぼうと骨たちの巨体はユイの高度に十分届かせることが可能であった。
だが、大口を開け牙を向ける古の巨獣(骨)たちの動きは、あまりにも大振りなものだ。
まるで水面に浮かぶ餌を狙う鯉のように口を開けてユイを狙う骨たち。
このまま躱してもよいが、手の届かない空へと向かった方が速いだろうかと考え、さらに天井近くへと高度を上げていく。
しかし、それは迷宮の設計者もまた予想していた行動だったのかもしれない。
迫る巨大な骨は天井にも存在していたのである。
それは十人が十人見たとして、巨大な蜘蛛だと答えただろう。
骨なので厳密にいえばそうでないかもしれないが、その表現が一番しっくりとくる。
「蒸気や魔導といえば何でも許されるわけではないと思いますが……」
襲い来る巨体を躱し、天井を起用に移動する骨の内部へと降り立ちユイは意識を集中させる。
本能に従っているというのならば、動物として考えて騎乗もできるはず。
いわば、相手の心を奪う呪詛を用いた骨のテイミング。
「この骨さえ支配できれば、ゴールは近そうですからね」
前代未聞の試みが、今ここに始まろうとしていた。
大成功
🔵🔵🔵
ヘスティア・イクテュス
骨、骨…バラしたらマニアに売れそうよね…この骨格…
倒しても無限採集可能な骨…戦争後にまた来ましょう(メモ)
さぁ、じゃあ終わらせるためにもさっさと攻略しましょうか!
ティターニア、フルドライブ【空中戦】
これで全力飛行!ぶつかりそうになったら逆に蹴って、加速用の踏み台にしてあげるわ!
事故防止のためにアベルは敵機動の予測、ルート構築ね!【情報収集&見切り】
最悪事故りそうになったら…ダミーバルーンをエアバック代わりにして衝撃をなくしましょう
●歴史的な価値は多分あるので
「骨、骨……バラしたらマニアに売れそうよね……この骨格……」
迷宮のこのエリアで元気に動き回っている骨たちは、ほんの少しばかり魔改造されているだけで、実際のところ、結構な価値がありそうな古代生物の痕跡ともいえる。
その上、完全に揃っている全身骨格とあっては、確かにその手の好事家からすれば『どうしても手に入れたい』となっても不思議ではない。
「倒しても無限採集可能な骨……戦争後にまた来ましょう」
値崩れを防ぐための流通量の管理さえ怠らなければかなり稼げるはずと、サポートAIのアベルによる計算でも出ている。
「ぐずぐずしていられないわね! さっさと終わらせるためにもぱっと攻略しましょうか!」
妙に気合の入った声を上げているヘスティア・イクテュス(f04572)。
彼女から何か嫌な予感を感じ取ったのだろうか、骨の群れはいつになく勢いよく襲い掛かっていく。
さすがに自分たちが子牛が如くに市場に連行される未来が近づいていることなど知る由もなかったが、骨になっても、それこそ骨身に染みついている野生の感的な何かがこのヘスティアを生かして返してはならないという警告を発していたのだ。
「遅いわよ! ティターニア、フルドライブ、一気に行くわ!」
だが、野生の本能を全開にしたその行動も、飛行速度を限界まで引き上げたヘスティアには届かない。
妨害してこようとする骨の群れを逆に足場として利用しながら、変化していく状況に合わせてルートをアベルと共にこまめに調整していく。
終着点まではあと少し、より一層気合を入れて妨害にかかってくる骨たちの気配からそう感じ取ったヘスティアは、出し惜しみなしでのスパートをかけ、一気にエリアを突っ切るのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ニィナ・アンエノン
障害物レースってんならにぃなちゃんの出番かな☆
って事でいつものゴッドスピードライド。
骨の怪獣がいたって構わない、全速力で【ダッシュ】だ!
この【騎乗】スキルで、踏ん付けられるのは最大限回避しよう!
でも怪獣って事は尻尾とかもあるのかな?
あるなら上手い事タイミングを計って乗っちゃおう。
背骨はがたがたするけど何とかバランスをとって、尻尾の骨をジャンプ台代わりにして【ジャンプ】!
【空中戦】の要領で上手い事コース取りして一気に距離を稼いじゃうぞ☆
バイクジャンプは定番【パフォーマンス】だし、バイク乗りなら一度はやった事あるよね?
今回は台がちょこっと動いてるだけだし大丈夫!
その動きだって利用しちゃうぞ!
●骨を駆ける少女
「障害物レースってんなら、にぃなちゃんの出番かな☆」
宇宙バイクを高速状態へと移行させた、ニィナ・アンエノン(f03174)は古代の覇者……の骨が闊歩する古の迷宮コースを駆け抜け、いよいよゴールと思しき地点まであとわずかというところまで来ていた。
今回の目的はゴールする事で、ならば骨の怪獣がいようが襲い掛かってこようが関係なく、必要なのははただただ走るのみ。
だが、最終地点間近ということもあってか、巨大な骨の量も気質もより荒々しさを増しており、その足が激しい太古式ステップを繰り出してニィナの愛機を本人ごとスクラップにしようと襲い掛かろうとしていた。
だが、巨体というのはいいことばかりではない。
小さな相手をピンポイントに狙うというのはなかなか難しいもので合間をすり抜けていくニィナを捉えることはできてはいなかった。
だが、それならばと強制的な手段に出る者が現れたのだ。
ピンポイントに狙えないなら範囲攻撃だと言うように、巨大な骨の尾で辺り一帯を薙ぎ払おうとした短気な、おそらくカルシウムが不足していた骨の巨獣。
「それを待っていたよ☆」
ニィナは笑顔だった。
速度と向きを合わせ、宇宙バイクを跳ねさせる。
ニィナにとってすべてが利用できるコースであり、それは動き回る骨が相手でも変わりはしない。
骨の傾斜をジャンプ台替わりに、ひしめく骨の上を次々と飛び乗って一気に駆け抜ける。
「にぃなちゃんのバイクジャンプ、しっかり見せてあげるよ!」
動く台相手でも全く危うさを感じさせないテクニック。
宇宙をかけることが出来るなら、骨の上など朝飯前。
やがてすべての骨を切り抜け地面に降り立ったニィナは困惑する彼らを置き去りにして走り去っていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎
移動距離、速度が求められるのならこの私と『RX-9』(形状:某スポーツカー、愛称:ナイン)の出番。4ローターNAエンジンと軽量ボディのコーナリング、そして私のドラテク(運転)を舐めるな!(素・テンションMAX)
危険なものについては【選択UC】(第六感、見切り)での回避。場合によっては、一時的に義眼ラプラスによる【ハッキング】で電脳魔術を使った自動運転をしてもらいながら、『刹那』で軽く射撃。壊しても大丈夫なものがあれば、壊して足止め(時間稼ぎ)できれば良いのかも。
――まあ、そんな事よりも、私とナインが最速で探索してみせるけどね!
●古代に輝く未来の技術
古代の迷宮に激しくエンジンを回転させて駆け抜ける一台のスポーツカー。
まさか完成していたのか、と関係者が思わず見返す『RX-9』である。
4ローターNAエンジンが古代迷宮の空気を吸っていつも以上にご機嫌に回転し、軽量ボディだからこそ実現可能なコーナリングは骨たちが躊躇して速度を落とす中容赦なく距離を放していく。
無論それを実現させているのは紅葉・智華(f07893)のドライビングテクニックがあってこそ成り立つものだった。
「私とナインには追いつけないですよ!」
無論迷宮はサーキットではなく、障害物もあちこちに存在している。
だが、時には壁すらも走り、完全にふさいで来ようとしてくる相手は自動操縦中に任せながら適度に打ち抜いて道を作り、その走りは止めることはない。
「どんなのが相手だとしても、私とナインが最速で探索するんだから!」
数々の骨を抜き去り、撃ち抜き、崩した骨で背後の骨の群れをクラッシュさせ、智華は目の前に見えてきた終着点へと更に速度を上げて駆け抜けて行くのであった。
●そして最速へ
目の前にみえる終着点。
地上は何台ものマシンが駆け抜け、 上空からゴールを目指して飛んでくるバイクが速度を上げていく。
よく見れば高速で迫る人影も見え、そして周りには骨の山。
あるものは骨とぶつかり足をとめ、あるものは勢い余って何処かへ飛んでいき、またあるものは明後日の方向へと走っていく中、数多の妨害とライバルを置き去りに、ゴールへと一番乗りを決めたのは……。
「私たちが一番です、『ナイン』!」
別に競って何かがある、というわけではない。
先に着いたからといって、何かが起こるというわけでもない。
だが、『最速』という言葉は、駆け抜けることに命を燃やす者たちにとって、他の者には理解しがたい謎の魅力があるのだと、笑顔を浮かべる彼女は知っていた。
大成功
🔵🔵🔵