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アルダワ魔王戦争6-A〜魔女の力で災いを

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争 #大魔王 #ラクリマ・セクスアリス #オブリビオン・フォーミュラ

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 アルダワ魔法学園。
 地下迷宮アルダワの最深部、「ファーストダンジョン」。
 そこに展開される「ダークゾーン」を解き放ちつつ、猟兵達は大魔王打倒の為、下層を目指す。
 6-Aに至ったメンバー達が目にしたのは、大きなフロア。
 やってくる者を食らわんと口を広げる食肉植物の中、姿を現した大魔王の形態の一つが猟兵達を待ち受けるのである。

 グリモアベースでは、アルダワ魔王戦争の情報交換、攻略依頼がグリモア猟兵達からもたらされており、依頼を受けた猟兵達が戦争に身を投じている。
「皆、お疲れ様。ダンジョンの攻略が進んでいて何よりだわ」
 セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)は話を聞く猟兵達を労いつつ、新たな依頼の説明を始める。
 6-Aにまで至った猟兵達の前に、大魔王の第四形態『ラクリマ・セクスアリス』が姿を現す。
 毒性を帯びた体表面の所々から、大きな骨や牙、そして取り込まれた複数の魔女達の姿が見受けられる。
「その魔女達と力を借りて、大魔王は強力な攻撃を仕掛けてくるわ」
 大魔王は周囲に毒沼を作りながら、自らの巨腕で殴りつけてくるが、それだけでなく、魔女に力を強化してもらったり、多数の獣人の軍勢をけしかけたりもしてくる。
 相手は必ず先制攻撃を仕掛けてくる為、それらのユーベルコードの対策を考えておきたい。
「魔女達の姿は少し、直視するのを躊躇うような姿だけれど……」
 一部、男性は逆の反応をしているのはさておき、目をそらしていれば大魔王に攻撃の機会を与えることとなる。
 隙を見せることなく、大魔王の討伐に臨みたい。
「通過地点での交戦とはいえ、相手は大魔王……堅実に戦って討伐を目指しましょう」
 セレインは話を最後まで聞いてくれた猟兵達へと改めて礼を告げ、説明を締めくくったのだった。


 ファーストダンジョン6-A。
 大きなフロアの地面、壁、天井を覆っているのは、無数の奇怪な食肉植物。
 それらが発しているのか、甘ったるい匂いがフロアには充満している。
 ――まさか、この姿までをも晒す事となるとはな……!
 そいつは毒性を帯びた体表面の所々から、骨や牙のようなものを露出させている。
 それだけでなく、全裸の女性らしき姿もまたあちらこちらに露出している。それらは全てオブリビオンだ。
 ――しかも敵は「猟兵」か!
 ――雑多な世界の寄せ集めである以上、女共の胎から「正解」を探す時間も無さそうだ。
 意味深な呟きをする、大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』を、猟兵達は注視する。
「まあよい、この世界の生物の胎は既に確保済み。故に猟兵以外には、もはやこの世界に我が敵は無し!」
 自分がただ一人であっても迷宮から出ることが叶えば、それで世界の終わり……『カタストロフ』だとそいつは主張する。
「さあ女共……いや、『魔女』共よ! 貴様らの溜め込んだ『永劫回帰力』を寄越せ!」
 魔女から受け取った力を全て喰らい、大魔王は獣人の軍勢を呼び寄せる。
 無数の軍勢を解き放ち、そいつは言う。
「我に大魔王などという蔑称をつけた、この愚かな世界を滅ぼす為に!」


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。

 アルダワ魔法学園、戦争シナリオへの参加を願います。
 『アルダワ魔王戦争』、及びダンジョンマップについては以下のURLのページをご参照くださいませ。
(https://tw6.jp/custom_event/form/5?access_token=f6267b2130d69ba0)

 こちらのシナリオは1章構成ボス戦シナリオ、大魔王第四形態「ラクリマ・セクスアリス」の討伐を願います。
 ラクリマ・セクスアリスは必ず先制攻撃してきますので、いかに防御して反撃するかといった『敵のユーベルコードへの対処法を編み出す』ことが重要です。
 敵のユーベルコードの対処法があれば、プレイングボーナスが付きますので、そちらを踏まえてプレイングを手掛けていただければと思います。
 また、このシナリオの成功数は、大魔王最終形態との決戦に影響を与えます。

●執筆予定
 現状は13日の執筆を予定しています。13日朝8時半までにプレイングを頂けますと幸いです。その後はできる範囲で採用させていただきます。
 なお、断章執筆の予定はございません。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 ボス戦 『大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』』

POW   :    未来は涙の中に
【『魔女』の子守歌】【『魔女』の予知能力】【『魔女』の運命操作能力】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    祝福されぬ子供達
【『魔女』から生まれる豹獣人の軍勢】【『魔女』から生まれるイカ獣人の軍勢】【『魔女』から生まれるバッタ獣人の軍勢】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    魔女狩りの一撃
【『魔女』を封じた巨腕による叩きつけ攻撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を、敵の動きを封じる魔の毒沼に変え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:和狸56

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

雷田・水果
SPD
「見えなければ当たりませんよね?」
予め【アリスランス】を【光学迷彩のガン・シールド】に、想像力で進化させる

目立たないように行動し、ユーベルコードを発動
アリスランスをレベル×1個複製し、制圧射撃を試みる
相手からの攻撃は見切りで避けつつ、スナイパーとして『ラクリマ・セクスアリス』及び『魔女』の狙撃を試みる


中村・裕美
「……魔女の力……それは強力そうね。……当たればだけど」
とりあえず腕の攻撃は多少大げさになっても【見切り】で回避。相手も毒沼を作るのが目的なら、そこまで当てる気はないかもだし毒沼は【毒耐性】で耐える
「……この程度の毒なら……耐えられる」
などとやっている間にも敵の、魔女に【ハッキング】を仕掛け【ミームインベイジョン】。倒すべきは大魔王で、倒せば開放されると常識を刷り込み、彼女達の【封印を解く】ことで、こちらの有利になるように働いてもらう。
「……魔女をこちらのものにすればいいのだから……今までの大魔王で……一番御しやすい」
ついでに魔女の運命操作や獣人の指揮権も大魔王を倒すのに使わせてもらおう


ハロ・シエラ
確かにこの姿、この戦い方、思う所はあります。
ですが、今は戦う事に集中しましょう。
仰る通り、隙を見せる事はできません。

さて、まずは叩きつけ攻撃の回避です。
これは動きを【見切り】、【ジャンプ】で回避します。
ですが、足元が毒沼になるので地面に戻って仕切り直しとは行きません。
ダガーにワイヤーを結んで【投擲】し、取り込まれている魔女にでも巻きつけて大魔王の腕に取り付きます。
そこを足場に再びジャンプし、【破魔】の力を乗せたユーベルコードの炎を全て合体させてレイピアに纏わせ、長大な炎の刃として斬りつけます。
魔王そのものの毒や体の牙は、少しなら【毒耐性】と【激痛耐性】で耐えられるでしょう。
いや、耐えて見せる!


クリナム・ウィスラー
率直に言って最悪ね、あの魔王
見た目も言っている事も
わたしも魔女を自称する者、あんな奴には負けていられないわ

けれどまずは冷静に
相手の攻撃を躱しましょう
大きな身体をしっかり観察、動きを予測して叩きつけを【見切り】するわね
次に警戒すべきは毒沼
踏まないように距離を取りましょう

そうしたら今度はこちらの番ね
【呪詛】をこめてUCを発動
魚達に【全力魔法】で力を与えて攻撃させるわ
あの大きな身体を【範囲攻撃】で次々に噛んで切り刻んで
あなた達なら毒も気にしなくていいはずよ、幽霊だもの

魔女達を早く解放するにはあいつを殺すしかない
その途中で彼女達を苦しめたとしても
それがわたしに出来ることだもの、だから全力よ


堕神・リカィ
神舵・イカリ (転生したらVtuberになってた件・f03294)と共闘

「コイツ、ホントにただの魔王?」

共闘なんて癪だけれど

「このクソ野郎をぶっ飛ばすためだからね! 変神!!」

黒いアーマーを纏い、UCの準備

・先制攻撃対策
【オーラ防御】【激痛耐性】【念動力】で、防御と相殺。バフはむしろUC的に有難い。受けた攻撃への【カウンター】で有利を取る

「量子の闇、虚無の虚数。迸れ、マイナスの波動!」

漆黒のオーラを纏い、頭部の宝石を狙う。どの形態にもアレはある。なら、存在を示す核か、弱点部位だろう

「たかだかボスモンスターが偉そうにしてるんじゃないわよッ! トドメ! ゲイム・エンド!!」

※アドリブ歓迎です


神舵・イカリ
堕神・リカィ (レベル0・f16444)と共闘

「…コイツ、まだ形態があるのか。にしても、なんでも取り込んで節操がないな。」

どんな外道だろうが、過去の存在に過ぎない。拳を握りしめ、未来を切り開くために前に出る

「変、身…!」

リカィと共に変身し、白いアーマーを纏う

・先制攻撃対策
先にバフを掛けられるのは織り込み済み。1ターンの猶予ができたと考える。魔女狩りの一撃に対しては、敢えて受け、【オーラ防御】で防ぐ

「両の腕に輝き乗せて、黄金の風をこの手に掴め! ぶちかませ ーーアンカード・ティアーズッ!」

黄金の霊体を憑依させ、突撃

「トドメだ、アンカード・ストライクッ!!」

※アドリブ歓迎です


館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎

(止めどなく湧き上がる怒りに肩を震わせ)
…ふざけんな
貴様にとってその女性たちは魔力の源にすぎないのか

大魔王、許しておけるか!
貴様に日の光を拝ませない!

獣人の軍勢たちに当たるわけにはいかないな
「暗視、視力、戦闘知識」で挙動を観察
「第六感、ダッシュ、ジャンプ、ダンス」で脚を止めずに走り回ることで3体とも回避を狙う
3体同時に来るなら「早業、衝撃波」でけん制を加えよう

回避したら反撃だ
「ダッシュ、地形の利用」で一気に接近
「2回攻撃、怪力、マヒ攻撃」+【憎悪と闘争のダンス・マカブル!】
大魔王の漆黒と毒の身体を徹底的に切り刻む!

…女性たちを救えないのは辛い
せめて、これで救われれば


フェルト・ユメノアール
命は、キミの道具じゃない!
これ以上、みんなの笑顔を奪うならボクはキミを許さないよ!

長期戦は不利、魔王に狙いを絞って短期決戦でケリをつける!
こちらに向かってくる獣人に『トリックスターを投擲』して牽制
さらに『ワンダースモーク』を投擲物に混ぜ、周囲を煙で包んで相手を攪乱
そのまま獣人は無視して魔王の元へ走り抜ける

混沌を纏いし勝利の化身よ!数多の想いを胸に、煌めく舞台へ駆け上がれ!
カモン!【SPクラウンジョーカー】!
さらに、クラウンジョーカーの効果発動!
このカードは攻撃時、キミが傷付けてきた人たちの怒りを戦闘力に変換して自分の戦闘力に加える事ができる!
レイジングチャージ!
大魔王!みんなの怒りを思い知れ!


天星・零
【星海】
【戦闘知識+情報収集+追跡+第六感】で弱点死角と地形や敵の行動パターンを把握し応戦

武器
近接Ø
遠距離グレイヴ・ロウ、十の死

星天の書-零-で【オーラ防御】

基本的には先制攻撃は味方に任せつつ、万が一がない様に上記技能達を使いつつ戦況によって臨機応変に動き、武器を使って防御

ヘスティアさんに掴んでもらい毒沼回避

「さて、噂話をしましょう。気に入ってくれるといいですが」

指定UCを使い戦場全体に霧を発生、敵がUCによって強化されている場合はそれを弱体効果に反転、回復効果はダメージに反転させる。さらに霧の効果でも反転した回復効果でダメージを与える

UC秘密の設定参照


ヘスティア・イクテュス
【星海】
胎だのなんだの、女の敵ね…
彼女達は助けられないならせめて安らかに…
同じ女性として彼女達を解放するわよ!零援護よろしく!


スモークミサイルによる【目潰し】からの
わたし達のホログラム投影による【残像】で対象を増やし攻撃の回避!
回避しきれなさそうならタロスのバリア【盾受け&オーラ防御】で一瞬止めて射程外に!

ティターニアによる得意な【空中戦】で毒沼も無視ね!
ついでに零も抱えて一緒に退避

霧中で弱ってる魔王にマイクロミサイルを一斉発射!
毒ごと浄火してあげる!


終わったら魔女達にせめての安らぎをと祈りを…


茲乃摘・七曜
心情
…これはまた、相容れない大魔王ですね

指針
叩き付けられることによる魔女への影響を考え、Pride of foolsでの冷却弾を粘体の身体に打ち込み威力を漸減し、三重の輪唱で生成した水流の障壁と共にロンググローブで攻撃の衝撃を殺し動きを留める。
魔毒の沼が出来上がった場合、破魔の弾頭で魔力を散らしながら焼却弾頭で乾かしてゆく
「さて、引けないのならば……耐え切るのみです

戦闘
Angels Bitsの自律駆動で『シンフォニック・キュア』
周囲の体力と自身を回復させつつ、魔女を取り戻す可能性にかけ大魔王の巨腕が十全に振るえない様に近距離で受け止め、阻害
「救えるかは知りませんが……ここががんばりどころですね


ユーフィ・バウム
魔女がいかなる「存在」だったのかはわかりません
けれど、「人」をこんな扱いする外道は必ず倒す
大魔王が蔑称だというなら、屑とでも名乗ってください

先制攻撃が防げないなら、相手が強化されるのを込みで
戦うまでです

子守歌が心を惑わすなら【覚悟】を決め【呪詛耐性】で凌ぐ
私の動きを予知するなら、予知しきれないほどの猛攻を
【鎧砕き】の連撃で仕掛けるまで
運命なんて、操作してもその度に屠り続けるッ

【怪力】を生かし、聖なる【属性攻撃】を宿した武器で攻撃です
仲間とも連携を意識し、魔王、いえ屑の攻撃にも屈しない

【勇気】とともに、【オーラ防御】をフル稼働し
ダメージを凌ぎ、【ダッシュ】で懐に飛び込み
《トランスバスター》です!


幻武・極
【フリル(f19557)とどめはキミに任せたよ】
大魔王もついに第4形態か。
さて、キミのそのユーベルコードはキミが作り出したある災魔が弱点になっているんだよ。
モフィンクスキミの出番だよ。
だらだらと眠ることを考えているモフィンクスには子守歌は大歓迎
モフモフと寝ているだけだから、いくら予知したって意味がない
安眠妨害の運命操作をしてもモフィンクスは居心地のいい場所に移動するだけだからね。
そういえば、モフィンクスに王様がいたよね。
大魔王と呼ばれるのが嫌なら彼に大魔王の座をあげたら。

さて、モフィンクスの一番厄介な性質は分かっているよね。
多くの猟兵を魅了したモフモフによる足止め、つまり『邪魔』だよ。


フリル・インレアン
【極さん(f00331)とどめってどうすればいいんですか?】
極さんが大魔王さんの注意をそらしている間にお洗濯の魔法を当てればいいんですよね。
先制攻撃もどうにかしてくれるとおっしゃっていましたが、最初に強化された分が残ってしまうから、私もしっかり対策をしないといけませんね。

ふええ、あれがモフィンクスさん。
運命操作でモフィンクスさんの魅力につかまってしまう未来を予知したんですね。
ふええ、残念ながら私も抗えません。
ですが、ちゃんとお仕事をしてからです。
でないと、アヒルさんがずっと私のことを寝かせないためにつつくんですから。

強化効果の魔女さんの力とその汚れきった心と体をお洗濯します。




 ファーストダンジョンの攻略も順調に進み、猟兵達は6-Aまで至る。
 ――まさか、この姿までをも晒す事となるとはな……!
 奇怪な食肉植物がフロアの地面、壁、天井を覆う中、この場で待ち受けていたのは、大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』。
 その姿に、やってきた猟兵達の表情は曇る。
「……これはまた、相容れない大魔王ですね」
 鍔広な帽子に衣装まで黒一色の茲乃摘・七曜(魔導人形の騙り部・f00724)が淡々とした口調で告げる。
 毒を分泌する体を持つ黒い身体からは、多数の骨、牙が突き出していたが、それより目を引くのは、全裸の魔女達の姿。
 ――しかも、敵は「猟兵」か!
 ――雑多な世界の寄せ集めである以上、女共の胎から「正解」を探す時間も無さそうだ。
 意味深な呟きをするラクリマ・セクスアリスは、その魔女達から力を得ているようである。
「……魔女の力……それは強力そうね。……当たればだけど」
 黒髪ぐるぐる眼鏡のダウナー系少女、中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)は相手の出方を窺う。
 大魔王のユーベルコードによる先制攻撃は、凌がねば戦闘不能となる威力がある。
 この為、現状は身構えている状態のメンバーも多い。
「まあよい、この世界の生物の胎は既に確保済み。故に猟兵以外には、もはやこの世界に我が敵は無し!」
 そんな主張を行う大魔王に対し、嵐と破壊の神、クリナム・ウィスラー(さかなの魔女・f16893)がぼんやりとした表情ながらも、冷ややかに相手を見つめていた。
「率直に言って最悪ね、あの魔王。見た目も言っている事も」
 魔女を自称していることもあり、クリナムはあんな奴に負けてはいられないと敵意を向けていた。
「……ふざけんな」
 青髪の館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は青と赤のオッドアイで相手を睨みつけ、止めどなく湧き上がる怒りに肩を震わせて。
「貴様にとって、その女性たちは魔力の源にすぎないのか」
「そうだ。この女共はもはや、我に従うだけのエネルギー源にすぎぬ」
「魔女がいかなる『存在』だったのかはわかりません」
 人を人ならざる扱いをする敵に、褐色肌のユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)は静かに口を開く。
「けれど、『人』をこんな扱いする外道は必ず倒す」
 仲間達がそんな問答を大魔王と行う中、緑の翼と尻尾、それに頭に金の角を生やす雷田・水果(人派ドラゴニアンの姫騎士・f19347)は【目立たない】ように移動して。
(「見えなければ、当たりませんよね?」)
 水果は想像力によって、『アリスランス』を光学迷彩のガン・シールドへと進化させ、戦闘態勢を整えていた。
「命は、キミの道具じゃない!」
 ピンクの髪の道化師少女、フェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)も我慢できずに大魔王へと叫びかける。
「これ以上、みんなの笑顔を奪うならボクはキミを許さないよ!」
 投擲用の短剣をいくつも構え、フェルトは相手を威嚇する。
「確かにこの姿、この戦い方、思う所はあります」
 長い黒髪の剣豪少女、ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)は事前に言われていたように、大魔王に対して隙を見せずに。
「……ですが、今は戦う事に集中しましょう」
 大魔王の視線がハロ達から、ペアで参戦している猟兵達へと移って。
「胎だのなんだの、女の敵ね……」
 【星海】で参加する自称海賊船長、ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)は取り込まれた女性達の姿を確認する。
 すでに、それらの女性達は大魔王の一器官となったようにも感じさせ、自我を失ってしまっているようだ。
 ――助けられないのであれば、せめて安らかに。
 同じ女性として、ヘルティアはその解放を目指す。
「零、援護よろしく!」
 共に参加している金髪に金と赤紫の瞳の天星・零(零と夢幻、真実と虚構・f02413)が頷きつつ、敵対する大魔王からできる限り【情報】を集めに動いていた。
「大魔王もついに第四形態か」
 2本の黒い角を額から生やす青髪ポニーテールの幻武・極(最高の武術?を追い求める羅刹・f00331)が相方へと視線を向けて。
「フリル、とどめはキミに任せたよ」
「極さん、とどめってどうすればいいんですか?」
 だが、大きな水色の帽子を被ったフリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)は極の呼びかけに戸惑ってしまっていた。
「コイツ、ホントにただの魔王?」
 現状は自称ゲームマスターたる神、堕神・リカィ(レベル0・f16444)が高まる魔力を肌で感じ、自身だけで戦うのは難しいと判断したようだ。
「……コイツ、まだ形態があるのか。……にしても、なんでも取り込んで節操がないな」
 電子体を持つ少年、神舵・イカリ(転生したらVtuberになってた件・f03294)は大魔王に対して拳を握りしめて。
「どんな外道だろうが、過去の存在に過ぎない」
 未来を切り開く為と前に出るイカリに、渋々といった態度でリカィはが続いて。
「このクソ野郎をぶっ飛ばすためだからね!」
 そして、2人はタイミングを合わせて叫ぶ。
「変、身……!」
「変神!!」
 共に姿を変え、イカリは白いアーマーを、リカィは黒いアーマーを纏う。
「さあ女共……いや、『魔女』共よ! 貴様らの溜め込んだ『永劫回帰力』を寄越せ!」
 ラクリマ・セクスアリスもまた、取り込んだ女性達から力を吸収し、多数の獣人を呼び寄せて。
「我に大魔王などという蔑称をつけた、この愚かな世界を滅ぼす為に!」
 攻撃モーションを取る敵に、敬輔は一層怒りを漲らせて。
「大魔王、許しておけるか! 貴様に日の光を拝ませない!」
 敵がけしかけてくる獣人達を迎え撃つべく、その挙動をじっと観察するのである。


 猟兵達の殲滅に動き出した大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』。
 そいつは魔女の力を借りて、豹獣人の軍勢、イカ獣人の軍勢、それにバッタ獣人の軍勢を放ってくる。
「獣人の軍勢たちに当たるわけにはいかないな」
 それらは数こそ多いが、種類ごとに固まって行動していることを【暗視】と【視力】で敬輔は視認する。
 彼は足を止めずに【ダッシュ】し、直感で高く【ジャンプ】して回避に当たる。
 それだけでは逃れられないと判断した敬輔は空中で【身を躍らせ】、【早業】で『黒剣』を振るって【衝撃波】を撃ちだし、跳び上がってきたバッタ獣人達を牽制していた。
 前線へと突撃してくるは、地を駆ける豹獣人の群れ。
 そいつらが障害となると判断したフェルトは、魔王を狙う為にそれらへと投擲用の短剣『トリックスター』をいくつも投げつける。
 さらに、それらの短剣に紛れて、フェルトは『ワンダースモーク』を投擲していく。
 それらは炸裂してカラフルな煙を発生させ、周囲を包み込んで獣人達を撹乱させていた。
 フェルトはイカ獣人をも躱し、魔王目がけて走り抜ける。
 水果もまたユーベルコードを発動させて。
「アリスダンス」
 同名の技【Alice Dance】を使う水果はアリスランスを50本複製し、一気に撃ち出して地上のバッタ獣人、イカ獣人の群れを撃ち抜いていった。

 ラクリマ・セクスアリスは同時に、自らへと取り込んだ魔女達へと呼び掛ける。
「力だ。『永劫回帰力』を寄越せ」
 すると、それまでほとんど動きを見せなかった女性達が一斉に喋り始める。
「聞きなさい、そして、眠りへと誘いを」
「予知によるサポートを開始しますわ」
「運命操作も準備できてるよ」
 それに応じて力を漲らせる大魔王へ、ユーフィは冷淡に言い放つ。
「大魔王が蔑称だというなら、屑とでも名乗ってください」
 魔女達の言葉全てが大魔王にとって有利に働く。
 【覚悟】を決めたユーフィは聞こえてきた魔女の子守歌を凌ごうとするが、さすがに呪詛耐性では堪えられない……が。
「さて、キミのそのユーベルコードはキミが作り出したある災魔が弱点になっているんだよ」
 そこで、極は大魔王が今使っているユーベルコード【未来は涙の中に】の弱点を指摘して。
「モフィンクスキミの出番だよ」
 極の呼びかけによって現れたのは、丸っこい姿をしたモフィンクス。
「モフッ、モフッ、モフ~……ン」
 だらだらと眠ることを考えているモフィンクスは、その子守歌にうっとりと耳を傾けて眠ってしまう。
「ふええ、あれがモフィンクスさん」
 極が抑えている間に、フリルは攻撃を当てる手はずになっている。
 モフィンクスの魅力に抗いきれないフリル。
 敵は運命操作で、彼女がモフィンクスへと夢中になる未来を予知したのだろうか。
「……ですが、ちゃんとお仕事をしてからです」
 そうしないと、フリルの『アヒルさんガジェット』が彼女をつつくのだそうだ。
 一方で、極は大魔王へと告げる。
「いくら予知したって、意味がないよ」
「モフッ……モフッ、モフ~ン」
 安眠妨害の運命操作を受けた影響か、モフィンクスは居心地の良い場所へと移動してから、再び眠り始める。
 極、フリルのペアに気を取られていた大魔王。
 ユーフィはそいつの予知が間に合わぬほどの猛攻撃を仕掛ける。
「運命なんて、操作してもその度に屠り続けるッ」
 【聖なる属性】を宿した大型の刃『ディアボロス』を握りしめ、ユーフィは毒を分泌する敵の護りを【鎧砕き】によって打ち砕き、連撃を叩き込もうとする。
「先にバフを掛けられるのは織り込み済み」
 イカリがそこで、相手のユーベルコードに合わせて【オーラ防御】を展開し、なんとか大魔王の攻撃をイカリは食い止めに当たる。
 すぐ後ろにいたリカィも、【オーラ防御】、【激痛耐性】、【念動力】を重ね、向かい来る大魔王の巨腕による殴りつけを防御し、相殺しようとする。
「バフはむしろ、ユーベルコードからもありがたい」
 リカィは【カウンター】として、これからの攻撃に備えて有利な立ち位置へと向かう。
 殴り掛かってくるラクリマ・セクスアリスの巨腕は、逃れるとそれだけで敵の周囲に毒の沼地を生み出す。
「この腕から逃れても、毒が貴様らを殺す」
 だから、敵は多少狙いが逸れたとしても、巨腕で叩きつけていくのみ。
「まずは冷静に……」
 相手の動きを見つめていたクリナムは、その動きを予測して相手の叩きつけを【見切り】、避けていく。
 生み出される毒沼は踏んでしまわないようにと、クリナムは距離を取っていた。
 二丁拳銃『Pride of fool』を構える七曜は、相手の身体へと冷却弾を撃ち込み、粘性を持つ敵の身体の威力の漸減に当たる。
「引けないのならば……耐え切るのみです」
 歌声を響かせる七曜は2つの『Angels Bit』を使い、三重の輪唱で生成した水流の障壁と共に水流の障壁を生み出す。
 さらに、七曜は『黒水仙のロンググローブ』で直接相手の巨腕による衝撃を殺し、動きを止めようとしていた。
 【星海】の2人も、襲い来るラクリマ・セクスアリスの腕を凌ぎに当たる。
 【戦闘知識】、【情報収集】、【追跡】、【第六感】。
 零は自らの技能をフルに活用して相手の攻撃パターンを出来るだけ把握し、死角に回り込む。
 相方のヘスティアは『スモークミサイル』を撃ちだして相手の【目を潰し】、さらに零を含めたヘスティア自身のホログラム投影による【残像】を生み出し、彼女は敵の攻撃の回避に当たる。
 一方、零は『星天の書-零-』によって【オーラの障壁】を展開し、虚空から片手刃程の『Ø』を出現させて大魔王の攻撃を受け止めていた。
 とはいえ、その衝撃は大きく、なかなか抑えきるのも難しい。
 ヘスティアがそこで、盾型ドローン『タロス』で敵の剛腕を【盾受け】した上で【オーラ防御】で威力を軽減する。
 その上で、ヘスティアは妖精の羽を象った白いジェットパック『ティターニア』で空中を飛び、零を抱えて退避していく。
 毒沼が発生してしまうのは厄介だが、相手の攻撃に身体を砕かれるよりは遥かにマシだ。
 裕美も【見切り】によって敵の攻撃の回避に努めていたが、やはり生み出される毒沼を気にかけて。
「……この程度の毒なら……耐えられる」
 持ち前の【毒耐性】もあり、裕美は毒沼の上でもさほど気にすることなく立ち続ける。
 そこで、裕美は大魔王が取り込んだ魔女へと【ハッキング】を仕掛けていく。
「倒すべきは大魔王……、倒せば……開放される」
 そうして、裕美は彼女達の【封印を解き】、こちらの有利になるように働いてもらうよう動いていた。
 そして、敵の巨腕を【見切り】、【ジャンプ】で回避するハロも、かなりの範囲にできていた毒沼を踏まぬよう気にかけていた。
「地面に戻って仕切り直しとはいきませんね」
 そこで、ハロも毒沼回避の為、ダガー『サーペントベイン』にワイヤー『サーペント・ベアラー』を結んで投擲し、取り込まれている魔女に巻きつけた上でラクリマ・セクスアリスの腕に取り付く。
 相手の身体の毒や敵の牙は少しであれば、【毒耐性】や【激痛耐性】でハロは堪える。
「耐えてみせる!」
 その腕を足場としたハロはさらに【ジャンプ】し、猟兵達が攻勢に転じるきっかけとなるのである。


 大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』はほとんど隙を見せることなく、猟兵達へと攻撃を続けていた。
 だが、高く跳び上がったハロが妖狐の炎と霊力を宿すレイピア『リトルフォックス』に【破魔】の力とユーベルコード【クロスファイアー】によって生み出した白い炎を纏わせて。
「これで、魔を祓ってみせます!」
 長大な炎の刃を振り下ろし、ハロは大魔王へと切りかかる。
「ぐうっ……」
 ジュッと焦げるような音と臭いは、分泌される毒によるものだろう。
 痛みを感じて、僅かに呻く敵へと極が呼びかける。
「そういえば、モフィンクスに王様がいたよね。彼に大魔王の座をあげたら」
 敵は、大魔王という呼称を嫌がる素振りも見せていた。
 そんな相手に、多くの猟兵を魅了したモフィンクスの存在感を示して「邪魔」をし、動きを足止めする。
 そこで、七曜が大魔王の周囲にできた毒の沼を破魔の弾頭で魔力を散らし、焼却弾頭で乾かしてゆく。
 同時に、【星海】の2人も、大魔王の攻勢を削ぐべく動いて。
「さて、噂話をしましょう。気に入ってくれるといいですが」
 零が語りだしたのは、【噂綴・壱「永眠街」】。
「その街はとある夜に濃い霧に包まれて、皆死んでしまったんだって……」
 ユーベルコードとして紡がれる話によって戦場に発生する濃霧は、強化した力を弱体に反転させる効力がある。
「なんだ、力が……」
「毒ごと浄火してあげる!」
 追撃とばかりに、ヘスティアが『マイクロミサイル』を一斉発射させ、敵の体力を削いでいく。
 ある程度、地面の毒沼が乾いたところで、七曜は歌声を響かせて自身や仲間達の体力の回復に動く。
「救えるかは知りませんが……、ここががんばりどころですね」
 ラクリマ・セクスアリスの巨腕が十全に振るえないよう、七曜は近距離でその攻撃を受け止める。
 攻撃に動く猟兵達は、大魔王の無力化と合わせて取り込まれた女性達の対処に当たって。
 【スナイパー】として、水果は魔女目がけて先程進化させたガン・シールドで狙撃していく。
「現世の水面へおいでなさい」
 クリナムはというと、ユーベルコードによって深海魚の霊の群れを呼び出す。
「魔女達を早く解放するにはあいつを殺すしかない」
 それによって女性達を苦しめたとしても、やむを得ないとクリナムは割り切って。
 自身にできることをとクリナムは全力で当たり、深海魚達に敵の魔女を含めて大魔王の全身へと喰らいつかせていく。
 その魔女達へと【ハッキング】を試みていた裕美。
「……魔女をこちらのものにすればいいのだから……今までの大魔王で……一番御しやすい」
 繰り返される刷り込みもあり、彼女は1人ずつ魔女の力を止める。
 加えて、魔女の運命操作や獣人の指揮権までも掌握し、裕美は大魔王討伐の為にと力を行使する。
 その魔女が操っていた豹獣人達が大魔王へと攻撃を行う中、フリルは魔女の力をお洗濯。
「じっとしていてくださいね」
 どんな頑固汚れや効果をはたき落とす連撃を繰り出し、大魔王の汚れ切った心と体を洗っていく。
 取り込んだ女性……魔女達から魔力を供給しているラクリマ・セクスアリスだ。
 その魔女が傷つき、力の流れが止まれば、途端に大魔王の力が弱まっていく。
「ぐうう、おのれ、猟兵……!」 
 力が弱まり、満足に攻撃ができなくなってきていた大魔王に対し、敬輔が【地面を蹴り】、【ダッシュ】していっきに接近していく。
「……女性たちを救えないのは辛い。せめて、これで救われれば」
 右の青い瞳を輝かせた敬輔は、【怪力】で大魔王の身体に『黒剣』で連続切りを浴びせかける。
 徹底的に切り刻む敬輔の攻撃に、さすがの大魔王も傷が深まる。
 ユーフィも大魔王、いや、屑と呼ぶ相手へと【勇気】を持ってその身に【オーラ】を纏って飛び込む。
「行きますよ……!」
 強く握りしめた拳に【聖属性】を宿し、ユーフィは敵の胴へと打ち込んでいく。
「混沌を纏いし勝利の化身よ! 数多の想いを胸に、煌めく舞台へ駆け上がれ!」
 フェルトもまた続き、攻撃に乗り出す。
「カモン! 【SPクラウンジョーカー】! さらに、クラウンジョーカーの効果発動!」
 彼女のユーベルコードは、大魔王が傷つけてきた人達の怒りを自らの力に上乗せできる。
「レイジングチャージ! 大魔王! みんなの怒りを思い知れ!」
 フェルトの呼び出しに応じて現れた黒衣の道化師が、鋭い大鎌をラクリマ・セクスアリスの胸部へと振り下ろす。
「ぐあああああっ……」
 力を弱め、満身創痍になってきている大魔王。
「量子の闇、虚無の虚数。迸れ、マイナスの波動!」
 叫び、呻く相手に、漆黒のオーラを纏うリカィも大型銃剣『D:EX. キャリバー』を手に仕掛ける。
 彼女の狙いは、頭部の赤い宝石。
 どの形態にもその宝石が存在すると認識していたリカィは、それが核であり、弱点と見定めて破壊を目指す。
「たかだかボスモンスターが偉そうにしてるんじゃないわよッ!」
「両の腕に輝き乗せて、黄金の風をこの手に掴め! ぶちかませーー、アンカード・ティアーズッ!」
 力を高めるリカィの傍で、イカリもまた全身を黄金の粒子霊体】で覆い、突撃していく。
 イカリは相手の懐から、リカィは飛び上がって相手の頭上から仕掛ける。
「トドメだ、アンカード・ストライクッ!!」
「トドメ! ゲイム・エンド!!」
 イカリは相手の腰部へと黄金の拳を叩きこみ、リカィも銃剣を頭部の宝石へと突き刺し、引き金を引いて銃弾を撃ち込んでいく。
「ぐあああああああっ……!!」
 亀裂が入っていき、赤い宝石が砕け散る。
 悶え苦しむラクリマ・セクスアリスは少しずつその存在が薄れていき、この場から消えてなくなっていく。
 取り込まれた魔女と呼ばれた女性達もまた、一緒に消えてしまう。
 その女性達へと、ヘスティアがせめての安らぎと祈りを捧げていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月15日


挿絵イラスト