2
アルダワ魔王戦争4-B〜呪詛を帯びし奇怪なる王

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争 #大魔王 #セレブラム・オルクス #オブリビオン・フォーミュラ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アルダワ魔法学園
🔒
#戦争
🔒
#アルダワ魔王戦争
🔒
#大魔王
🔒
#セレブラム・オルクス
🔒
#オブリビオン・フォーミュラ


0





 アルダワ魔法学園。
 地下迷宮アルダワの最深部、「ファーストダンジョン」の攻略を進める猟兵達は大魔王の放つ「ダークゾーン」を解き放ちながら下層へと進む。
 その最中で猟兵達が至ったのは、4-B。
 不気味な洞窟にいたのは……、大魔王の形態の一つだった。

 アルダワ魔王戦争、ファーストダンジョンの攻略を進める猟兵達。
 戦争依頼が飛び交うグリモアベースで、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)も情報を集め、依頼の斡旋を行っていた。
「大魔王第三形態の討伐をお願いしたいの」
 探索が進み、至った4-Bには、『セレブラム・オルクス』が巣食っている。
 人の身体がまるでスカートのように集まり、上半身は枝のような翼が生え、頭は巨大な目に脳が肥大化している。
 非常に嫌悪感を抱かせるその肉体は鈍重だが、強力な呪詛を帯びて近付く者を蝕みむという。
「大魔王は桁違いの魔法能力をその肉体に秘めていて、必ず先制攻撃を仕掛けてくるわ」
 その対処法が無ければ、敵に攻撃することも叶わない可能性すらある。
 肉体を使ったユーベルコードをメインに使って攻撃してくる為、それらの対策ができれば、攻勢に転じるきっかけが生まれるだろう。
「直視できないような見た目の相手だけれど……、決して目をそらさないように戦えば、勝機が生まれるはずよ」
 ――大魔王をここでまた1度、躯の海に還してほしい。
 セレインはそう告げ、説明を締めくくったのだった。


 ファーストダンジョン4-B。
 そこは生物の内臓の内部のようなぶよぶよした洞窟で、鼓動を刻むように不気味に脈打っている。
 壁からは消化液や毒液が染み出しており、近づくのも躊躇われた。

 ――まさか、ダークゾーンも無限災群(インフィニット・ホード)も、ここまで攻め破られるとはな。

 洞窟の中、正面から聞こえてくる声。
 人体を寄せ集めたようなドレスを纏うように見えるその人影は大魔王の形態の一つ、『セレブラム・オルクス』である。
 その全身はどこを見てもグロテスクだが、頭の上半分が大きく一つの眼球が露出しており、一層嫌悪感を抱かせた。
「だが、私達には『時間』が味方をしている」
 災魔である彼ら、彼女らというべきなのかはともかく、オブリビオン達にはこれ以上ない強みがある。
「完勝である必要は無い」
 幾度も骸の海から戻ってこられる彼らにとって、個々の勝敗などは安いもの。
 最後に全てを喰らえれば、どのような道程を取ろうが構わない。
 今の彼には、「命を捨てて戦える」という強みがあるのだから。
 口々に猟兵達が大魔王に対して前口上を述べる中、セレブラム・オルクスは思う。
 一気呵成の勇者達と、死に物狂いの大魔王。
(「果たして、この戦いの行く末はどうなるのだろうか……な」)


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。
 やや出遅れていますが、どうしてもこのシナリオを運営したいと思いましたので、お付き合いいただければ幸いです。

 アルダワ魔法学園、戦争シナリオへの参加を願います。
 『アルダワ魔王戦争』、及びダンジョンマップについては以下のURLのページをご参照くださいませ。
(https://tw6.jp/custom_event/form/5?access_token=f6267b2130d69ba0)

 こちらのシナリオは1章構成ボス戦シナリオ、大魔王第三形態「セレブラム・オルクス」の討伐を願います。
 セレブラム・オルクスは必ず先制攻撃してきますので、いかに防御して反撃するかといった『敵のユーベルコードへの対処法を編み出す』ことが重要です。
 敵のユーベルコードの対処法があれば、プレイングボーナスが付きますので、そちらを踏まえてプレイングを手掛けていただければと思います。
 また、このシナリオの成功数は、大魔王最終形態との決戦に影響を与えます。

●執筆予定
 現状は12日の執筆を予定しています。12日朝8時半までにプレイングを頂けますと幸いです。その後はできる範囲で採用させていただきます。
 なお、断章執筆の予定はございません。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
143




第1章 ボス戦 『大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』』

POW   :    クルトゥス・フィーニス
自身の【翼1つ】を代償に、【知性ある存在を蝕む禁呪】を籠めた一撃を放つ。自分にとって翼1つを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD   :    フルクシオー
自身の身体部位ひとつを【粘性を帯びた液体のように見える呪詛の塊】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ   :    プーリフィカーティオ
【巨大な眼球による魔力を籠めた『凝視』】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ソラスティベル・グラスラン
…逸らしはしませんよ、魔王と目を合わせない勇者がどこにいましょうか
倒すべき強敵から目を逸らせば、それは臆病!
さあ、雌雄を決しましょう!!

竜の翼により飛翔し周囲を旋回【空中戦】
空中なら前後上下左右に回避は可能…!
狙いがつかぬよう最初から全速力で!【ダッシュ】
全ての翼を警戒、死角からは【第六感】で感じ取る
回避が困難なら【オーラ防御】で僅かでも翼の勢いを軽減
蒸気盾で防ぎ【見切り】空中で受け流し、盾から呪いが伝染する前に投げ捨てる【呪詛耐性・盾受け】
狙うは大魔王の『目』!

後の全ては【勇気】に任せ突撃!
投げた盾に隠れて大魔王へ飛びこみ
必殺の大斧を、その頭の眼球に!

最後に勝つのは、勇気ある者ですッ!!


比良坂・逢瀬
此れが大魔王第三形態ですか
随分と醜悪な変容を遂げたものですね

呪詛に満ちた其の威容、斬り伏せて迷宮の先に進みましょう

私は新陰流を修めた剣士として如何な強敵にも平静を失わずに明鏡止水の境地を以って対峙します

研ぎ澄まされた<第六感>で敵の攻撃を知覚して、その攻撃の挙動の起こりを<見切り>、常に脚を止めずに<ダッシュ>と<ジャンプ>を織り交ぜた高速の機動で相手に狙いを定めさせません

大魔王が呪詛を得手とするならば私の愛刀である「三池典太」は呪詛を祓う《破魔》の力を秘めた太刀です

あらゆるユーベルコードの効果を斬り祓う《異能ヲ討ツ》太刀で大魔王の呪詛を祓い、退け、その身に新陰流の一太刀を見舞いましょう


エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎

これが大魔王第三形態か、醜悪な姿じゃ。
それに姿に似合った呪詛を感じるのう、ちと祓ってみるか。

洞窟入場と同時に【目立たない】ように【風】を纏わせた【破魔】の矢を放っておくおのじゃ。
次に【巨狼マニトゥ】に【騎乗】し【野生の勘】に任せて視界外への離脱を行い。
回避行動をとりながら【麻のポンチョ】で身を隠し【厄除けの護符】で魔力の軽減を試みるかの。
事前に放った矢を回避方向とは逆方向へ【誘導】させ、魔王の巨大な眼球を射抜き、突き立った鏃の風術を暴走させて破壊的な暴風を巻き起こすのじゃ。

目を潰したらチャンスじゃな、【浄化の風】で呪詛を祓い味方への支援を行うのじゃ。


ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK

やれやれ、いつもの事だけど戦争は忙しいねえ。
まあ、さっさと倒させてもらおうか。

さて、相手の武器は粘性の呪詛の類と。
ならやりようは有るかな。
自分の体を変質させて、毛皮を瑞獣である獏のものにしようか。
獏の毛皮は、呪詛とか悪いものを退ける破魔の力があるからね。
普通に避けて直撃しないよう動けば、これで十分呪詛は防げるはず。

先制攻撃をやり過ごしたら、後は【空雷火球】で焼けばいいかな。
呪詛だの悪いものだのなんてのは、焼いてしまうのが一番だからね。

食べても美味しそうには見えないし、さっさと灰になってもらおうか。


宮落・ライア
脳みそ。臓器。瞳。
見ようによってはウェディングドレスなのか?
まぁいいや。脊髄引き抜いてぶち殺す。

禁呪ってなにさ…。魔術関連はまったくの素人だからなー。
とりあえず、何か来たら避ける!【見切り・ダッシュ】
嫌な予感がしたら動く!【野性の勘】
当たっても体が溶けるとか、壊れていくぐらいなら【自己治癒】
で、精神的なものなら【狂信者の心】で反撃の時間は稼げるかな。

翼が代償に選ばれるくらいなら翼引き千切れば良いダメージになるのでは?
【怪力・見えざる手】で翼引き千切って、動揺でもしたら脊髄引っこ抜く。


伊高・鷹介
・何とも趣味の悪い姿だな。俺の出身であるUDCアースの敵と言っても通じるんじゃないか? ま、あっちは邪神。こっちは魔王という違いはあるが…さて、どう料理すっか。

・見つめた相手の動きとUCを封じる攻撃か。生憎だが、俺はUCをそこまで重要視してねぇし、動かずとも意識だけで事を成す術『だけ』には長けてるんでね。そら、ようく俺を見つめておけよ。俺は「念動力」で「ノコギリザメ」や「ウニ」を操作しててめえの死角から攻撃だ。俺を見つめるのをやめねぇと……そのまま切り刻まれるぜ?

・ま、視線を逸らしたら【一時停止】で逆に動けなくしてから切り刻んでやるけどな? さあ、2者択一で答えはバラバラ事件だ。覚悟しな。


アウル・トールフォレスト
(※好きにお任せします)
今度は肉々しくなったね、大魔王さん
なんだか

とっても

美味しそう

【開花の時は来たれり、我は天地囲う世界樹なり】
元より聖者。聖痕あるこの身体に呪詛は効きづらい
何より、翼一つの代償の呪いなど、程度が知れる
更に『神体』であれば、蝕む呪いも糧として喰らいも出来る

それでも足りない。まだ足りない
その肉。その魔力。その魔王という存在
余すことなく、わたしに寄越せ

濁流の如く成長する肉体で相手に押し寄せて
ただ本能に身を任せるままに、成長し続ける肉体を維持するために貪り侵し喰い潰す

それでも、この身体はまだ『神』に至らない
『神体』は過剰な負荷に耐えきれず、核の少女を残して崩れ去る


ステラ・ジオ
【茶 闘゛部】
<呪詛の塊>に変化した相手には触れないよう『逃げ足』『空中浮遊』を駆使。
フック付きワイヤーを壁や天井に引っ掛けたりして動き回り、回避に専念。
狙われている人がいたらワイヤーで一緒に引っ張りあげる為『手をつなぐ』

動きながら『情報収集』
相手の特徴やクセを読み、相手の次の、その次の動きを予測して、
<レプリカクラフト>で作った仕掛け罠を設置していくよ。
罠に嵌めて相手を捕らえるのが目的……と、思わせておいて。
罠で相手の進路を妨害し、皆が攻撃し易い位置に誘導するね。
……仕掛け罠を避けられた、と思った?残念。
あなたはここに『おびき寄せ』られたんだよ。
光線銃の『乱れ撃ち』で皆を援護し、トドメを。


セツナ・アネモネ
【茶 闘゛部】
魔王、ね……随分デカい図体してるじゃない。
力を誇示したいのかなんなのか知らないけど……その無駄な肉、削ぎ取ってやるよ。

おっとアロ、アンタだけにその役目は任せられないね。
なぁに、二人で痛みを分かち合うってヤツさ……お互い、痛みには強いみたいだしね。
例え仲良く戦闘不能になったとしても、後を託す仲間がちゃーんといるからね。

……それに。少しでも動けるなら……『血の渇望』。
さぁ、受けてもらおうか……決して消えない、アタシの命の炎を燃やす一撃をさ……!


河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟】で参加。 アドリブ・絡み歓迎

「我ら全サ連の鋼の団結、見せてあげるわぁ!」

敵の先制攻撃は、全サ連の仲間の拓未さんがかばってくれます。
私は安心して攻撃に全神経を集中させます。
 
戦闘中、敵に必殺の一撃を浴びせるべく狙撃【スナイパー・鎧無視攻撃】をします。
「エイミング、エイミング……シュート!」
 大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』の「クルトゥス・フィーニス(POW)」に対し、
UC「ヴァリアブル・ウェポン」を使うことで、大魔王の翼を【焼却・吹き飛ばし】、
2回目以降の敵UCの発動条件を妨害します。

最大の目的は、戦闘を有利に進め、勝利に導くことです。


宙夢・拓未
【全世界サイボーグ連盟】で参加

『ルーンシール(バイク用)』の、保護と隠れ場所のルーンalgizで【迷彩】
少しでも、戦場にいる俺を目立ちにくい状態にしておく

そこから、バイクを【操縦】して大魔王の前に割り込んで
大魔王の禁呪から修羅雪姫を【かばう】
まともに食らって、俺は意識を手放すぜ

で、【終わらずの英雄】発動だ
気絶してる俺を、パワードスーツが操る
つまり、俺は知性がない状態で戦えるわけだ
これで、禁呪の悪影響は受けない!

『アンバーアイズ』を起動、【視力】【情報収集】【世界知識】で大魔王の急所を確認
バイクを走らせ、高くジャンプ
【捨て身の一撃】だ
狙いをつけた急所へ、『オブリビオン・キラー』を突き立てる


二本木・アロ
【茶 闘゛部】
「やーい頭でっかちー!」
先制攻撃すんだって?
当然対策は……(決め顔)んなモンしてねーよばーかばーか!

って全力で【挑発】して悪目立ちして、先制攻撃を引き受ける。
狙いは仲間が行動するだけの【時間稼ぎ】。
矛先が他に向かうようなら全力で【ダッシュ】して【かばう】。

一応ココペリ様で【武器受け】して軽減試みつつ、【激痛耐性】【呪詛耐性】で凌げりゃ儲けもん、【捨て身の一撃】ぶちかましてくるわ。
開戦直後に戦闘不能で出番終了? 覚悟完了してっからおけまる水産。
あたしが倒れても仲間がどーにかしてくれっからな!

もしあたしが史上最速退場したら笑ってやって(遺言)
やだー、セツナちゃんカッコイイが過ぎるー!


クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「GEAR:OD BUSTER CANON。チャージ開始…………」

【POW】

●UC対抗
自らに光学【迷彩】を施し、周辺【地形の利用】で洞窟の岩等に身を隠します。 大立ち回りしている味方がいるのでたぶん大丈夫でしょう。
●戦闘
味方が稼いだ時間を活かし、只管にUCのため周辺から自然エネルギー:オドをチャージし続けます。
「50%……60%……」
修羅雪姫さんが使う狙撃銃に【メカニック】として組み込んだ照準連携機能と合わせ照準補正(【スナイパー】)
「フルチャージ……シュート!」 敵下腹部の赤い部分を狙い最大出力(【限界突破】)のチャージキャノンを叩き込みます。


一之瀬・百華
【茶 闘゛部】
この程度、負ける訳には参りません
皆様、推して参りますよ

【早業】【咄嗟の一撃】【破魔】【鎧無視攻撃】【2回攻撃】を乗せた龍眼にて、呪詛の塊を焼き尽くして差し上げましょう
【なぎ払い】【地形の利用】にて、更に魔王を囲う様に火の海で埋め尽くせば…もう逃げられませんよ
セツナ様とアロ様が耐えきれる内に…勝負を決めますわ
貴方の呪詛と、私の破魔の焔……どちらが強いか、勝負すると致しましょう
隙間を抜けてくるようでしたら、兄様に【武器受け】で受け【破魔】の拳で滅して頂きましょう

さぁ、念仏は唱え終わりましたでしょうか?
冥土の土産に御座います、私の――私達の焔で、塵も遺さずに焼き尽くして差し上げましょう


リズ・ルシーズ
【全世界サイボーグ連盟】で参加、アドリブ歓迎だよ!

【SPD】

光学【迷彩】を施し【地形を利用】して辺りの【情報収集】をしながら敵の動きに合わせて動けるように待ち構えるよ

物理法則に囚われるほどの呪詛?でも、それなら、ドロレス合わせるよ!

敵の【呪詛の塊】に対してドロレスと合わせて【鏡面体】を射出し【援護射撃・時間稼ぎ】として敵の射線を塞ぐよ。【凝視】の邪魔になったら御の字だね

鏡面体は防御だけの兵装じゃないからね!

【空中戦】で距離をとりながら、【スナイパー】として【疑似刻印】の光【属性攻撃】、【指定UC】で鏡面体を使った全方位攻撃で攻撃するよ


アリシア・マクリントック
【茶 闘゛部】
見るだけで動きを封じるという能力は厄介ですね……ですが。それならばこちらは姿を見せなければよいだけです!変身!マリシテンアーマー!

カミカクシ・クロスで隠れて姿を見られないようにし、攻撃を仕掛けられる距離まで接近したらホウロク・グレネードで煙幕を展開、暁とルシファーで斬りかかります!
その後は盾役を買ってでたみなさんの負担を減らすために牽制をしつつ、ゲンジュツ・プロジェクターの幻で敵が狙いを絞れないようにしましょう。
一撃必殺は難しいですが、撹乱こそニンジャの本分!見事果たしてご覧に入れましょう!


ドロレス・コスタクルタ
【全世界サイボーグ連盟】で参加。アドリブ・絡み歓迎

SPD対抗

「承知いたしましたリズ様。タイミングはそちらに!」
戦闘用ガントレット・ポテスタースをナノマシン集合により形成。リズ様の鏡面体射出に合わせ念動力でロケットパンチのように飛ばし遠隔操作。
鏡面体に反射する鏡像で目くらましを仕掛けながら呪詛の塊を殴りつけ&取り押さえで呪詛の塊を妨害する。洞窟内の狭さを利用し、壁や天井を蹴りつけて平地では不可能な立体的機動で避けていく。

「さあ、反撃の時間ですわ!」
UCを発動し鬼神型パワーフドスーツと連携。自身は二丁拳銃の銃撃。スーツは鉄棒を振り回しつつ突進。また、隙を見て自分自身を投げさせて魔王の背後を取る。


シビラ・レーヴェンス
【灰討】同タグ明記者と連携協力。
今回は第三形態が相手だな。同じくサポートを行う。
開戦前に破魔とオーラ防御と呪詛と狂気耐性を混合させ纏う。
完全に防ぐことは難しいかもしれないがしないよりマシだ。
さて。今度は【紅の直感】である程度の予知をして指示を。
予知のその先も野生の勘と第六感と学習力を用いた想像で用意。
UC使用時は高速詠唱と全力魔法と限界突破と範囲攻撃付与だ。
回避は早業と闇に紛れることと見切りで避けよう。
攻撃手段が負の感情のようだからこの形態の魔王への接近はしない。
私は攻撃せず他の者に任せ逃げ回る形で指示を送ろう。


神坂・露
【灰討】同じタグの人と連携協力よ。
破魔とオーラ防御に呪詛と狂気耐性を加えて対策よ。
接近戦するからちゃんと防御手段整えとかなくちゃv
そうそう。クレスケンスルーナにも同じ技能をするわ。
UCは一撃離脱できる【銀の舞】で協力連携して戦う。
(早業、2回攻撃、継戦能力、第六感、野生の勘使用)
んー。連携はその時の状況と近くに居た人で決めるわ。
それがロー(f22361)ちゃんでもいいし。
またまたすー(f19200)ちゃんでも構わないわ。
近くにいてそれぞれのUCでいけるかなって思ったら実行よ。
それと。もしレーちゃんがピンチだったら…迷わず助ける。
いつもいつも助けてばっかりだもん。こーゆー時こそ!


浅間・墨
【灰討】同じタグ者と連携協力。
恨みや憎しみといった感情を武器に戦う形態のようです。
なので破魔とオーラ防御と呪詛耐性を施しておきます。
使うUCも邪心を斬る【閻魔】で攻撃しようと思います。
(早業、破魔、2回攻撃、フェイント、限界突破、利用)
このお仕事では『井上真改』の一振りを使いたいと思います。
【閻魔】の斬撃を衝撃波で飛ばして三形態の魔王に一撃を。
れ…連携は…その。私の攻撃に…合わせてくださる方とします。
魔王の呪いに蝕まれたら困るのでなるべく近寄りません。
試したことはありませんが…衝撃波は届くと思っています。
他の方の危機の場合は連携してその方を補佐します。
命は…だ…大事…なので…。


ロベルタ・ヴェルディアナ
【灰討】同じタグのねーちゃんと連携協力v
破魔とオーラ防御に呪詛耐性と狂気耐性で防御。
あれ?魔王って…楽器の人じゃなかったんだねぃ?
近くにいたら困るみたいだから銃弾を撃ち込むじょ!
UCも【黒の腐食】で弾に破魔を籠めてみたり!
(早業、視力、誘導弾、鎧砕き、鎧無視攻撃、学習力)
連携は僕が後方から援護射撃してる間に…って感じかな。
場合によってはシビラねー(f14377)と一緒に行動するじぇ。
可能なら巨大な眼球や脳を狙ってみようかな。
弱点じゃなくても気くらいなら逸らせるかもしれないし~?




 アルダワ魔法学園ファーストダンジョン。
 4-Bは、壁から消化液や毒液が染み出す気味の悪いフロアだ。
 そこまで至った猟兵達は、また新たな大魔王の形態と対面することになる。
「此れが大魔王第三形態ですか。随分と醜悪な変容を遂げたものですね」
「なんとも醜悪な姿じゃ」
 大人びた容貌の少女剣士、比良坂・逢瀬(影斬の剣豪・f18129)に続き、フロア入り口の物陰から相手を覗き見るエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)が素直な感想を口にする。
 スカートのように集まる人の身体の部位。巨大な瞳に肥大化した脳。
「何とも趣味の悪い姿だな」
 現れた大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』はまさに異形の姿を取っており、伊高・鷹介(ディフェクティブ・f23926)は自らの出身であるUDCアースの敵と言っても通じそうな相手を見つめる。
「ま、あっちは邪神。こっちは魔王という違いはあるが……さて、どう料理すっか」
「脳みそ。臓器。瞳……見ようによってはウェディングドレスなのか?」
 かなりグロテスクな相手を、ハイテンションなキマイラ少女の宮落・ライア(ノゾム者・f05053)がその威容を形容すると、大きな角を生やす森の聖者、アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)が口を拭うような所作をして。
「今度は肉々しくなったね、大魔王さん」
 ――なんだか、とっても……美味しそう。
 そんな独特の感性を持つアウルはさておき。
 目を覆いそうな大魔王の奇怪な姿にも、愛用のゴーグルを装着したドラゴニアンのソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)はじっと相手を見つめて。
「……逸らしはしませんよ、魔王と目を合わせない勇者がどこにいましょうか」
 龍の翼を広げたソラスティベルは、愛用の大斧を担ぐ。
「倒すべき強敵から目を逸らせば、それは臆病! さあ、雌雄を決しましょう!!」
「私達には『時間』が味方をしている」
 対する大魔王は呪詛を形にして、近づく猟兵達を狙っている。「それに姿に似合った呪詛を感じるのう、ちと祓ってみるか」
「まぁいいや。脊髄引き抜いてぶち殺す」
 エウトティア、ライアはそれぞれ戦闘態勢をとり、敵の出方を窺う。
「呪詛に満ちた其の威容、斬り伏せて迷宮の先に進みましょう」
 逢瀬も自らの太刀に手をかけ、攻撃のチャンスを待つ。
 体の各部を様々な生物に変異させる能力を持つキマイラ女性、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)はそんな戦闘前の状況に両手を挙げて。
「やれやれ、いつもの事だけど戦争は忙しいねえ」
 この戦いもまた戦争の最中の一戦闘。
 そんな認識のペトニアロトゥシカはさっさと相手を倒すべく、身体を変質させていくのである。

 さらに、そこにチームで参加する団体もいくつかいて。
 【茶 闘゛部】は5名での参加。
「魔王、ね……随分デカい図体してるじゃない」
 喫茶店経営のダンピール女性セツナ・アネモネ(記憶の果て・f04236)はその姿を見つめる。
「見るだけで、動きを封じるという能力は厄介ですね……」
 逆に、大きな瞳でこちらを見つめ返してくる『セレブラム・オルクス』の姿に、白いアリシア・マクリントック(旅するお嬢様・f01607)が事前の敵情報を思い出す。
 【プーリフィカーティオ】……巨大な眼球による凝視は、こちらのユーベルコードを封じてくるという。 
 その眼球に大きな脳みそを持つこの大魔王を見た色黒の羅刹女性、二本木・アロ(ガードカツィナの娘・f02301)はどうしたものかと思案する。
 頭部の巨大な瞳をぎょろりと動かし、見つめてくる大魔王。
 ともあれ、敵がいつユーベルコードを使い始めるか分からぬこともあり、おんぼろラジオのヤドリガミのステラ・ジオ(星詠みラジオ・f11605)はフック付きワイヤーを準備していた。
 黒髪に黒い眼帯を装着した一之瀬・百華(焔桜繚乱・f01482)は、威嚇してくる相手の態度に毅然として。
「この程度、負ける訳には参りません。皆様、推して参りますよ」
「力を誇示したいのかなんなのか知らないけど……その無駄な肉、削ぎ取ってやるよ」
 強大な力を持つ大魔王へと、拳を力強く握りしめたセツナもチームメンバーと共に立ち向かう。

 2つ目は【全世界サイボーグ連盟】の参戦だが、すでにメンバー達は個々に動き出していた。
 保護と隠れ場所のルーンalgizで【迷彩】を施す焦茶色の髪の宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は自信溢れる表情で、自身の姿を【目立ちにくい】状態にしていた。
 すでに、リズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)は全身に光学【迷彩】を展開しており、この奇妙にうごめく洞窟の【情報収集】を進め、【壁の陰を利用しつつ】敵の攻撃を待ち構える。
 そのリズと、財閥令嬢のドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)が何かコンタクトを取っている。
 鋼の身体に鋼鉄の鎧を纏う眼鏡の青年、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)もまた光学【迷彩】を展開して。
「GEAR:OD BUSTER CANON。チャージ開始…………」
 壁に身を顰めたクネウスは、自然エネルギー・オドの充填を始めていた。
「我ら全サ連の鋼の団結、見せてあげるわぁ!」
 グラマラスな黒髪姫カットの全サ連……【全世界サイボーグ連盟】の団長、河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)は敢えて前のめりに攻撃へと出る。
 先にやってきていた鷹介も、そんな修羅雪姫を始め【全世界サイボーグ連盟】の仲間達に気づいて合流していた。

 そして、【灰討】のメンバー達。
「今回は第三形態が相手だな」
 呪われたダンピール少女の外見をしたシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)はチームメンバーのサポートに当たる。
 その為に、シビラは【オーラ防御】に【破魔】と【呪詛】、それに【狂気耐性】を混合させてその身に纏う。
「完全に防ぐことは難しいかもしれないが、しないよりマシだ」
 同じく、他の3人もまたシビラと同様に、技能を重ねた【オーラ防御】を纏っていた。
「あれ? 魔王って……楽器の人じゃなかったんだねぃ?」
 大魔王を前にしても楽しそうに笑うロベルタ・ヴェルディアナ(ちまっ娘アリス・f22361)は、以前対した第一形態『アウルム・アンティーカ』だけが大魔王と思っていたらしい。
「恨みや憎しみといった感情を武器に戦う形態のようです」
 前髪を覆い隠す引っ込み思案な少女、浅間・墨(沈黙ダンピール・f19200)がかすれそうな声で仲間達へと告げ、巫力を高める。
「接近戦するから、ちゃんと防御手段整えとかなくちゃv」
 神坂・露(ヤドリガミ仔犬娘・f19223)は青白い片刃『クレスケンスルーナ』にも同じく技能を重ねて対策するのである。


 大魔王第三形態セレブラム・オルクスは、身構える猟兵達へとユーベルコードを使う。
「全力を持って、相手させてもらおう」
 大魔王とて、ものすごい勢いで攻め来る猟兵達に抑え気味だ。
 全力で迎え撃つというのは本音なのだろう。
 早速、そいつは【全世界サイボーグ連盟】メンバーへと攻撃を仕掛ける。
「見つめた相手の動きとユーベルコードを封じる攻撃か」
 狙われた鷹介は戦法として、さほどユーベルコードを重視してはいない。
 動かずとも、意識だけで事をなす術『だけ』には長けていると自信を見せる彼は、相手の凝視に対して、意識を引き付けて。
「そら、ようく俺を見つめておけよ」
 とはいえ、相手の攻撃は受けるだけでも相当な衝撃と伴い、みるみるうちに体力を奪われるのを鷹介は感じる。
 取り急ぎ、非常に強い【念動力】を使う鷹介。
「俺を見つめるのをやめねぇと……、そのまま切り刻まれるぜ?

 彼の操る海洋生物の名前の付いた武器。
 『ウニ』が敵に向けて伸びて牽制する間に、名前の通り鋸型の『ノコギリザメ』が大魔王へと切りかかり、傷を敢えて僅かに怯ませる。
 だが、敵の攻撃はなおも続き、別メンバーへと向けられる。
 スカートにも見える内臓の塊。
 それらが粘性を帯びた液状の如き呪詛の塊となり、向かい来るドロレスやリズに向けられて。
「物理法則に囚われるほどの呪詛……ドロレス合わせるよ!」
「承知いたしましたリズ様。タイミングはそちらに!」
 その塊を避けるべく、まずはリズがユーベルコード【Re-Ray】によって鏡面体を【援護射撃】として射出し、敵の射線を塞いで時間稼ぎ】。
 それだけだと、大魔王が動くことで鏡面体の隙間を縫って呪詛の塊を飛ばしてきそうだが、そこでドロレスが動く。
 ドロレスはナノマシン集合によって形成した戦闘用ガントレット『ポテスタース』を、【念動力】でロケットパンチのように飛ばす。
 そして、彼女は鏡面体に反射する鏡像で大魔王に目眩ましをしかけながら、『ポテスタース』で呪詛の塊を殴りつけて破壊していく。
 洞窟の狭さを利用することで壁や天井を蹴りつけて立体的な軌道を描き、呪詛の塊を避けるドロレス。
 消化液や毒液が染み出す壁は決してダメージがなくはないが、それでも、大魔王の攻撃を直接受けてしまうよりは遥かに被害は小さく済んでいた。
 そんな中、赤い車体の宇宙バイク『Crimson-Blast』を操縦した拓未が大魔王の前に割り込んでいく。
「命ある者が正面からくるとは……」
 拓未を狙うセレブラム・オルクスは翼を使い、禁呪を込めた一撃を放つ。
 さらに、大魔王は後ろの修羅雪姫の分まで翼を放つ。
 彼女の【カバー】に当たっていた拓未はその連撃によって、意識を失ってしまう。
 助けてもらった形の修羅雪姫は大魔王に必殺の一撃を撃ちこむべく、全神経を反撃に集中させていた。
 一方で、意識を失ったはずの拓未だが、ユーベルコード【終わらずの英雄】が発動していて。
 気絶した彼が纏うパワードスーツがその体を操っていたのだ。
 知性のない状態となった拓未は禁呪の悪影響を受けることなく、戦場となる洞窟内を駆け回り続けていた。
 仲間達が攻撃を受ける中、壁の影に潜んでいたクネウスにも禁呪が籠められた翼は飛んできていたが、うまく鏡面体が塞ぐ形となって難を逃れていたようだった。
「50%……60%……」
 その間、クネウスはただひたすらに、周辺から自然エネルギーを充填させていく。

 大魔王の攻撃は多角的に繰り出されており、この場の全員が無関係とはいかない。
 放たれる翼は個別に動くソラスティベル、逢瀬、ライア、アルルにも向けられていて。
「禁呪ってなにさ……。魔術関連はまったくの素人だからなー」
 身構えていたライアはとりあえず、翼が飛んでくるのを視認して【見切る】。
 そして、自らの【野生の勘】を活かし、ライアは全力で【ダッシュ】して翼を避けていく。
 禁呪を籠めた翼を多数バラまいてくる大魔王だが、それは一発辺りの威力が落ちてしまうことにも繋がる。
 狭い洞窟内を竜の翼で飛翔するソラスティベルは最初から全速力で【ダッシュ】し、周囲を旋回する。
「空中なら、前後上下左右に回避は可能……!」
 念の為と【オーラ防御】で全身を包み、『スチームシールド』も手にしていたソラスティベルだったが、翼を【見切った】彼女は盾で防ぐこともなく回避してみせた。
「…………」
 逢瀬は新陰流を修めた剣士として、大魔王の攻撃にも平静さを失うことなく対峙し、【ダッシュ】で動き回る。
 彼が至る境地は、明鏡止水。
「…………!」
 研ぎ澄まされた【第六感】を活かして大魔王が翼を撃ち出す挙動の始まりを【見切り】、【ジャンプ】してさらに高速起動を続け、相手に狙いを定めさせぬようにしていた。
 そんな中、アウルだけは独特の立ち回りをしていて。
 元より聖者である彼女は『聖痕右腕』もあり、呪詛は効きづらいと割り切っていた。
(「翼一つの代償の呪い如きでは、程度が知れる」)
 まして、多数のメンバーに分散している状況だ。
 ユーベルコード【開花の時は来たれり、我は天地囲う世界樹なり】を使う彼女は、『神体』へと変化する。
 蝕む呪いすらも糧とし、喰らっていくアウルだが。
 ――それでも足りない。まだ足りない。
 限界無く拡張し続けるアウルの理性は失われ、さらなる呪いを求めていく。
 セレブラム・オルクスは翼だけでなく、凝視と呪詛の塊の放射も続けている。
 少し遅れる形でフロアへと入ったエウトティアはまず、【目立たない】ように【風属性】を纏わせた【破魔】の矢を放つ。
 【騎乗】していた【巨狼マニトゥ】でエウトティアはフロアを疾走し、敵の視認から逃れるように回避行動をとっていた。

 別方向にて、粘性の帯びた呪詛の塊が飛んでくるのを確認したペトニアロトゥシカ。
「……なら、やりようは有るかな」
 ペトニアロトゥシカは自身の体を変質させ、毛皮を獏のそれへと変化させる。
 獏は瑞獣……別世界の古代中国において霊獣とされており、その毛皮は疾病や悪気を避けると伝えられている。
「普通に避けて直撃しないよう動けば、これで十分呪詛は防げるはず」
 実際、一度かすっていたようだったが、それしきでペトニアロトゥシカは呪詛に侵されることはなかったようだ。
 【灰討】メンバーにも、呪詛の塊が襲い来る。
 皆、多少の攻撃で倒れない程度には防御面での用意を行っていた。
「Nu gândiți, simțiți-vă……」
 さらに、シビラが【紅の直感】を使って。
 【高速詠唱】、【全力魔法】、【限界突破】と【範囲攻撃】。
 持てる技能を生かしてフロア内にアンテナを張り巡らせ、素早く大魔王の攻撃を予測していた彼女。
 加えてシビラは、【野生の勘】と【第六感】、【学習力】を用いて予知の先も想像で補い、【早業】で洞窟の【闇に紛れ】、【見切り】を駆使して逃げ回りながらも仲間達へと指示を送る。
「露、左に回避を」
「りょーかい、レーちゃん!」
 【野生の勘】と【第六感】で塊の飛来を察した露がレーちゃんことシビラの指示も聞き、言葉通りに左へと跳躍する。
 ただ、飛んできているのは呪詛の塊だけでない。
 禁呪を籠めた翼が距離を取っていた墨やロベルタを狙っていて。
「翼が来る……斜め上」
 シビラの声を聞いていた2人は少し後方に跳び退き、斜め上空から落ちてくる翼の直撃から逃れる。
 放たれる呪いは対策済み。
 着地した墨はロベルタと露に呼びかける。
「あ……合わせてくださっても……」
「いつでも行けるじぇ」
「いーよー、すーちゃん」
 返事を聞いてすぐ、墨が先んじて仕掛けていった。
「裁け」
 居合によって『井上真改』を抜き、高めた巫力を籠めた斬撃を【衝撃波】として飛ばし、ドレスのような魔王の肉体を切り裂いていく。
 間髪入れずにロベルタはすぐに『グロックカスタム』を構え、持ち前の【視力】でセレブラム・オルクスを見据えて。
「Occhi per occhi.Requiem per i peccatori!」
 罪人に鎮魂歌を。そんな一言と共に、ロベルタは【破魔】の力を込めた黒色の弾丸を【早業】で撃ち出し、【誘導弾】として確実に敵の体を捉える。
 体を包む【粘液を穿った】上、その【粘液をも消し飛ばして】敵のスカート部分を穿っていく。
「銀色の風……」
 露も続いて『クレスケンスルーナ』で素早く【連続切り】し、それぞれ墨やロベルタが付けた傷を深くしていく。
 流れ出す血。大魔王であっても、その色は赤い。

 また、別の角度からは【茶 闘゛部】が交戦していて。
 ぎょろりとこちらにも、セレブラム・オルクスが視線を向けてくる。
 その凝視を受けた相手は、動きを封じられてしまうという。
「ですが。それならば、こちらは姿を見せなければよいだけです!」
 その対処の為、アリシアはまずポーズをとって。
「変身! マリシテンアーマー!」
 全身に装甲を纏ったアリシアはさらに、光学マント『カミカクシ・クロス』で隠れて大魔王に姿を見られないようにする。
 そして、敵へと接近したアリシアは『ホウロク・グレネード』を地面に叩きつけ、周囲に煙幕を展開する。
 相手の視界を遮り、アリシアは両手に握る凰剣『ルシファー』と鳳刀『暁』で切りかかっていく。
「こざかしい……」
 セレブラム・オルクスが呪詛の塊の放射に攻撃を切り替えたところで、アロが敵に見える様飛び出して。
「やーい、頭でっかちー!」
 見たままを素直に口にするアロは先制攻撃してくるという敵に、ドヤ顔して見せて。
「んなモンしてねーよ、ばーかばーか!」
 後続の仲間の分まで攻撃を引き付ける為、アロは全力で悪目立ちして大魔王を【挑発】する。
 その狙いは、仲間達が行動する【時間を稼ぐ】ことだ。
「なら、遠慮なく、攻撃させてもらおう」
 こちらへと利根来る呪詛の塊を、アロは【戦闘用人形『ココペリ』様で受け止め】、被害の軽減に当たる。
 初撃は【激痛耐性】、【呪詛耐性】とで堪えていたアロだったが、自力で攻撃を捌いたアリシアを除くステラ、セツナ、百華の3人の分まで呪詛の塊を請け負う。
 さすがに、人数も多い。
 開幕直後に退場とはならなかったが、戦闘不能して離脱など、アロは最初から想定済み。
「覚悟完了してっから、おけまる水産。あたしが倒れても仲間がどーにかしてくれっからな!」
「おっとアロ、アンタだけにその役目は任せられないね」
 セツナは狙われているアロと【手を繋ぎ】、自分と一緒にワイヤーで引っ張り上げて彼女の危機を助ける。
「やだー、セツナちゃんカッコイイが過ぎるー!」
 心から感謝の言葉を口にするアロと痛みを分かち合い、セツナは2人で負担を分け合う。
「後を託す仲間がちゃーんといるからね」
 呪詛の塊の回避に動く間、ステラは大魔王の動き、特徴、クセなどを読むべく【情報収集】し、相手の次、その次の動きを予測する。
 その場所に、ステラは【レプリカクラフト】でトラバサミや落とし穴を設置していた。
 2人が連弾を浴びる中、ステラはフック付きワイヤーを壁や天井に引っ掛けたりして、【逃げ足】、【空中浮遊】を駆使して洞窟内を跳び回り、回避に専念する。
 飛んでくる呪詛の塊を、百華はじっと見つめていて。
「焼き尽くして差し上げましょう」
 【早業】、【咄嗟の一撃】、【破魔】、【鎧無視攻撃】、【2回攻撃】をのせて百華がユーベルコード【龍眼解放】を使う。
「……もう逃げられませんよ」
 呪詛の塊を焼き尽くす百華は【なぎ払い】、【地形の利用】によって強く獄炎を燃え上がらせ、敵の足元から腰程度を火の海で埋め尽くすのである。


 初撃さえやり過ごせば、『セレブラム・オルクス』の攻撃の威力も幾分かは落ちる。
 それでも、相手はなりふり構わず、こちらを全力で潰してこようとするアルダワの大魔王だ。
 油断せずとも危険な相手とあって、シビラは休みなく【灰討】の仲間に指示を続けて。
「攻撃が途切れる。……今だ」
 再び、墨、ロベルタ、露の三人がタイミングを合わせて。
「命は……だ……大事……なので……」
 墨は魔王の呪いに蝕まれぬよう、距離を取ったままで【衝撃波】を飛ばす。
 タイミングを同じくし、ロベルタが相手の眼球を狙って【援護射撃】すると。
「すーちゃん、ローちゃん、あたしもいくよ」
 レーちゃん……シビラの安全を確認した露は、素早くセレブラム・オルクスの体を切りかかる。
 【全世界サイボーグ連盟】メンバーも攻撃を続けて。
「鏡面体は防御だけの兵装じゃないからね!」
 展開していた鏡面体で敵の視線を遮っていたリズは、『重力制御装置』を使って【空中戦】で距離を取る。
「さあ、反撃の時間ですわ! コード入力『Get Ready Go』!」
 ユーベルコード【デンジャラス・バディ】を使い、ドロレスは鬼神型パワードスーツを自立行動モードとし、鉄棒を振り回しつつ突進させる。
 二丁拳銃で攻め立てるドロレス自身は自らの身を晒しつつ、スーツに背後を取らせて大魔王を殴打させる。
 それに気を取られる大魔王の全方位に展開した鏡面体を使い、リズが擬似刻印の【光属性攻撃】で撃ち抜いていく。
 【全世界サイボーグ連盟】メンバーの攻撃の合間、『麻のポンチョ』で身を隠すエウトティアは『厄除けの護符』で大魔王の凝視の魔力による影響を弱めていた。
 その上で、準備が整ったところで、エウトティアは事前に放った矢を回避方向とは逆方向へと誘導させて。
 丁度、相手の視線が逸れたところで、鷹介が掌を突き出して。
「おら、そこ動くな」
 念動力を放つことで敵の動きを止めた鷹介はさらに、『ウニ』と『ノコギリザメ』を操って。
「結局、見るのと見ないと両方ってか。どのみち答えはバラバラ事件だ。覚悟しな」
 鷹介が操る2種の武器がセレブラム・オルクスの体を切り裂く一方で、エウトティアが風で操る矢で敵の眼球を射抜く。
「荒ぶる風よ、巻き起これ!」
 突き刺さった矢じりの風術を暴走させ、破壊的な暴風を浴びせかけて。
「ぐああああっ……!」
 痛みによって、頭部を抱える大魔王。
 そこへ、無意識の拓未が『アンバーアイズ』を起動させ、【視力】、【情報収集】、【世界知識】を活かし、大魔王の急所……頭部を見定める。
 バイクを走らせる拓未が……正確には彼のパワードスーツだが、高くジャンプして頭部目がけて【捨て身の一撃】として、攻撃を仕掛ける。
「狙うは大魔王の『目』!」
 タイミングを同じくし、ソラスティベルが頭部目がけて投げた盾に隠れつつ、【勇気】に任せて大魔王へと飛び込む。
「…………」
「最後に勝つのは、勇気ある者ですッ!!」
 無言のまま、拓未が小型チェーンソー剣『オブリビオン・キラー』を突き立て、同時にソラスティベルが必殺の大斧を眼球へと振り下ろす。
「あああああああああっ……!!」
 一層、セレブラム・オルクスの叫び声が強くなる。
 痛みに苦しむ敵の翼目がけ、修羅雪姫は『99mm口径アンチマテリアルライフル・ドラグーン』を構えて。
「エイミング、エイミング……シュート!」
 火力に特化させ、一気に放った弾丸を炸裂させ、修羅雪姫は相手の翼を吹き飛ばす。
 時を同じくし、クネウスも修羅雪姫が使う狙撃銃に【メカニック】として組み込んだ照準連携機能と合わせ、自らの【スナイパー】技術で照準補正する。
「フルチャージ……シュート!」
 【限界突破】した最大出力のチャージキャノンをクネウスは一気に放射し、狙った敵下腹部の赤い部分へと叩き込んでいく。
「ああああ……っ」
 修羅雪姫、クネウスの攻撃によってよろける大魔王は態勢を大きく崩す。
「遍く精霊よ、風に宿り力を示せ!」
 その大きな隙を活かし、エウトティアが【浄化の風】を起こして仲間達の呪詛を祓っていった。
 すでに、セレブラム・オルクスは目を潰され、翼も消し飛んでいる。
 体も最初に比べればかなり縮小してきているが、呪詛の塊はまだ飛ばせるようで、攻撃態勢を整えようとしていた。
 そんな相手に、逢瀬は愛刀を抜いて。
「大魔王が呪詛を得手とするならば、私の愛刀である『三池典太』は呪詛を祓う《破魔》の力を秘めた太刀です」
 あらゆるユーベルコードの効果を切り払う【異能ヲ討ツ】太刀。
 如何なる異能の業とて打ち破るべく、逢瀬はこの迷宮に巣食う大魔王へと新陰流の一太刀を見舞っていく。
「呪詛だの悪いものだのなんてのは、焼いてしまうのが一番だからね」
 逢瀬の一撃によって、残る呪詛の効果すらも奪われかけた大魔王へ、ペトニアロトゥシカが大きく息を吸い込む。
「食べても美味しそうには見えないし、さっさと灰になってもらおうか」
 そう告げたペトニアロトゥシカが口からプラズマ化した空気の塊を放ち、敵の体を一層強く燃え上がらせる。
 すでに、追い込みの状況。
 ライアは身体や精神へのダメージはもうほとんどないと判断し、さらにほとんど翼がもがれた敵の背に近づいて。
「それじゃ宣言通り、精髄引っこ抜かせてもらうよ」
 ユーベルコードを使い、ライアは見えざる手を使い、敵の脊髄を引っこ抜きにかかっていく。
 膨張する『神体』の中、アウルもまた大魔王の肉体を狙っていて。
「その肉。その魔力。その魔王という存在。余すことなく、わたしに寄越せ」
 相手がこれ以上、翼を撃ち込んでくることはないが、濁流の如く成長する肉体を維持する為、アウルは相手の体を食い潰そうとしていく。
 ――それでも、この身体はまだ『神』に至らない。
 やがて、『神体』は過剰な負荷に耐えられなくなり、アウルを残して崩れ去っていく。
 【茶 闘゛部】の面々も、ボロボロになってきていた大魔王との交戦を続けていた。
 アロはセツナに助けられる形で結局、このタイミングまで立ち続けていて。
 助けてもらったセツナの為、アロが体勢を立て直したセレブラム・オルクスの前に身を晒す。
「史上最速退場したらって思ったけれど、このタイミングでの退場はカッコつかないかしら?」
「言ったろ。アンタだけにその役は任せさせないってさ」
 セツナはまだ体が動くことと、自らのダメージを確認しつつもユーベルコード【血の渇望】を使う。
「さぁ、受けてもらおうか……決して消えない、アタシの命の炎を燃やす一撃をさ……!」
 真の姿を取るセツナは力を解き放ち、ものすごいスピードで相手へと切りかかっていく。
 大魔王の攻撃を引き付ける盾役2人の負担を減らすべく、アリシアが『ゲンジュツ・プロジェクター』でホログラムを投影して大魔法を撹乱する。
「一撃必殺は難しいですが、撹乱こそニンジャの本分!」
 その役を最後まで果たそうと、アリシアは尽力する。
 皆心身共に限界が近くなってきている中、残る【茶 闘゛部】メンバー百華とステラが一気に畳みかける。
「……勝負を決めますわ。貴方の呪詛と、私の破魔の焔……どちらが強いか、勝負すると致しましょう」
 残る力を振り絞ったセレブラム・オルクスが呪詛の塊を飛ばしてくるのを、百華の和人形『白』が受け止め、【破魔】の拳を打ち込む。
「私には止められないのか……」
 この戦いの顛末が見えていなかった大魔王だったが、ここにきて、自らの敗北を確信する。
 相手は足元の罠を避け、動いていたと思ったが、それ込みでステラが仕組んでいた罠。
「……仕掛け罠を避けられた、と思った? 残念」
 何もない場所へと誘い込まれた相手へ、ステラは涼しい笑みを浮かべて。
「あなたはここに『おびき寄せ』られたんだよ」
 そこには、百華も攻撃を叩き込むべく構えを取っていた。
「さぁ、念仏は唱え終わりましたでしょうか?」
「…………」
 百華の問いかけに、大魔王は沈黙で返す。
 猟兵達はそれを了承と受け取り、一斉に攻撃をたたき込む。
「冥土の土産に御座います、私の――私達の焔で、塵も遺さずに焼き尽くして差し上げましょう」
 龍眼……左目に移植した和人形『白』の眼を解放した百華がさらに大魔王の体を勢い良く燃え上がらせ、ステラが小型光線銃『meteor shower』を【乱れ撃ち】し、下腹部の赤い部分を撃ち抜いて破壊する。
「この命では……だが……まだ……」
 まだ完全に滅びたわけではない。
 そんな呟きを残し、大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』はこの洞窟から姿を消していく。
「脊髄、引っこ抜き損ねたなー」
 完全に抜くことができなかったライアがちらりと、本音を漏らしていたのだった。
 
 今なお、猟兵達はファーストダンジョン攻略の最中。
 メンバー達はさらなる探索の為、この洞窟を後にしていくのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月14日


挿絵イラスト