アルダワ魔王戦争6-A〜色欲に囚えし情欲の涙
●グリモアベースにて
「皆様、お疲れ様です。皆様の活躍により再び大魔王が発見されました」
そう言って猟兵たちを出迎えたのはメイド服に身を包んだアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)だった。
「今回、奇怪な食肉植物が群生し、甘い匂いの充満する戦場で発見されたのは大魔王の第四形態『ラクリマ・セクスアリス』となります。その毒性を帯びた体表面にはかつて大魔王に取り込まれた『魔女』達が複数出現し、大魔王のためその強大な魔力を振るう様です」
大魔王の第四形態は取り込んだ魔女たちの力を利用し、その力を振るう。魔女たちもまた既にオブリビオンの一部となっており切り離して救出することはできず、できたとしても大魔王の消滅と共に彼女たちも消えてしまうだろう。
「囚われた魔女たちを救うにはもはや大魔王を倒すしかありません。それが今、当機たちにできることです」
形態を重ねるごとに力を増す大魔王。しかし迷宮を先に進むためにも大魔王は倒さねばならない。
「先の見えぬこの迷宮ですが立ちはだかる大魔王を倒し続ければ終わりへと辿り着くはずです。今はまずこの目の前に立ち塞がる大魔王を倒し先へと進みましょう。これまでも大魔王を倒してきた皆様でしたら今回も倒すことができると当機は信じております」
真の敵はまだ迷宮の奥深くで猟兵たちを待ち構えている。
「甦りし大魔王の討伐、どうか皆様よろしくお願いします」
こうしてカーテシーと共に猟兵たちの転移が開始された。
灰色幽霊
どうも、灰色幽霊です。
今回も大魔王戦となります。
相手は大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』。
また例の如く今回も『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』ことでプレイングボーナスが発生いたします。大魔王は確実に先制してきますのでどう防ぎ、どう反撃するかをお考え下さい。
今回は大魔王戦ですので基本的に『成功』か『大成功』のプレイングのみリプレイを執筆しますのでご了承ください。
その他注意事項などはMSページもご覧ください。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』』
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POW : 未来は涙の中に
【『魔女』の子守歌】【『魔女』の予知能力】【『魔女』の運命操作能力】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 祝福されぬ子供達
【『魔女』から生まれる豹獣人の軍勢】【『魔女』から生まれるイカ獣人の軍勢】【『魔女』から生まれるバッタ獣人の軍勢】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 魔女狩りの一撃
【『魔女』を封じた巨腕による叩きつけ攻撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を、敵の動きを封じる魔の毒沼に変え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アリア・ティアラリード
おぞましくも艶かしい魔王第四形態!
魔女達の胎から産み出され迫る大量の仔の群れ
彼らの猛攻をかい潜る為【ダッシュ・残像】を残しこちらも突撃、幻惑します
ただの残像ではそこまでの幻惑効果は無いかもしれませんが…お姉ちゃんに秘策あり!です!
それは【早着替え】で制服の下に予め着ていた大胆なビキニアーマー!
下卑た本能で襲いくる彼らを虜にする無数の残像を残し【存在感・誘惑】的な姿で飛び込んで
【見切り】で生まれた一瞬の隙を逃さず【怪力・吹き飛ばし・衝撃波】を込めた一撃…
「この一撃、かわせますか?……―――光煌刃衝角!!」
全力のUCを魔王の本体、中心核に叩き込みます!
龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎
【POW】
「…ひどい…完全に救出できないのが悔しいけど、大魔王を倒すことでその苦しみから解放できるなら…!」
まずは、出現した大魔王の軍勢を『焔竜化身』で変身したホムラと協力しながら「黒焔竜剣 弐式」を使って【力溜め】からの【なぎ払い】による【範囲攻撃】で多くの敵を倒しておくよ
突破口が見えてきたら「弐式」から「壱式」へ(一度に黒焔へ変化してから)形態変化しながら突撃して、【怪力】任せの焔【属性攻撃】を放つよ
さらに、「壱式」を「参式」に形態変化して追撃の【フェイント】込みの【二回攻撃】を繰り出すよ
●祝福されぬモノたちに救済を
「他の我はもうやられたか……」
魔女たちをその身に纏い、大魔王第四形態『ラクリマ・セクスアリス』は奇怪な食肉植物が生い茂る迷宮の一室で猟兵たちを待ち構える。魔女たちはうめき声をあげてはいるがその瞳にもう生気は感じられない。
「……ひどい……完全に救出できないのが悔しいけど、大魔王を倒すことでその苦しみから解放できるなら……!」
「ええ、魔女達を救いましょう!」
龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)とアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)は共に大魔王を討つべくこの迷宮奥底へとやってきた。
「しかし貴様らが我に届くことはない」
大魔王の取り込んだ魔女たちが悲鳴を上げる。彼女たちの母胎を使い作り生み出される数多の軍勢。豹の獣人、烏賊の獣人、飛蝗の獣人。それぞれが魔女より産み落とされ多勢となり猟兵たちの前へと立ち塞がる。
「行くよ! ホムラ!」
「ゴォゥ!!」
紅音は『槍焔竜 「ホムラ」』を【焔竜化身】により巨大化させ、紅音自身は偃月刀を振るい、軍勢を薙ぎ払う。
アリアもまた魔女達の胎から産み出された軍勢へ全速力で突貫する。
「たった2人で何ができる」
大魔王の元へと辿り着きたい2人だがその道を阻む者たちが多すぎる。1体を斬れば次は3体が。それを掻い潜っても次は5体が。どれだけ進んでもキリがない。
「仕方ないですね……」
このままではジリ貧だがアリアには秘策がある。この大魔王に通ずるであろう必勝の策が。
「さぁ、行きますよ!」
その身を包む制服に手をかけアリアはそれをその場で脱ぎ捨てた。制服の下に着こまれていたのは大胆に素肌を露出した所謂ビキニアーマー。魔女達から産まれた獣人たちは突如として現れたその魅惑的な姿から目が離せない。それに加え煌めくフォースの衝角を纏うことによる急加速と高速移動、時折挟まれるステップにより戦場にアリアの残像が残される。
目を奪われ、動きを止めた獣人たちは格好の的。紅音も偃月刀を漆黒の呪炎を纏う巨大剣へと変形させ隊列の乱れた獣人たちを焼き払い突破口を作り出す。
「この一撃、かわせますか?……―――【光煌刃衝角】!!」
その隙をアリアは見逃さず、突破口を超高速突進で駆け抜ける。
獣人たちがアリアを止めようとしてももう遅い。最大加速を完了した今のアリアに獣人程度が触れれば、纏う衝撃波で塵になる。
「覚悟ッ!」
その勢いのままにアリアは大魔王へと突貫し、その毒沼のような身体を突き抜ける。
「グッ―――」
「まだまだぁ!」
そこへすかさず紅音とホムラが距離を詰め、巨大剣を双剣へと変形させホムラの放つ燃え盛る焔と共に連撃を叩き込む。
風穴の空いた毒沼の如き大魔王は焔の熱と刻まれた傷に見悶えていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ナイ・デス
ソラ(f05892)と
大魔王……いえ、第三形態さん曰く「喰らうもの」でしたか
……元が仮に、悪でないとしても、今はオブリビオン
大魔王と呼ばれるに相応しい、世界の敵、ですね
倒し、救いましょう
作戦、通りに!
ソラを【かばう】ように前にでて
【念動力】で攻撃を受け止めます
負荷を【覚悟、激痛耐性、継戦能力】耐えて
ソラ!
『ソラの剣』発動、無敵の剣となってソラの手に
攻撃、防ぎ
聖者としての力、光をソラへ
念動力で【吹き飛ばし】ソラの動き、補助して
鎧やオーラなど、守りがあっても、無敵の剣、光束ねし綯剣となった私は【鎧無視攻撃】貫いて
【生命力吸収】骸の海に送られず、今に生るのに、在るのに必要な力を奪い、消滅させる!
ソラスティベル・グラスラン
ナイくん(f05727)と
彼女たちは……望まぬまま、大魔王と運命を共にした人々
最早解放することは叶わず、しかし出来ることはあります
勇者として、せめて永久の眠りを!
ナイくん、作戦通りに!
ナイくんごと【オーラ防御】で包み攻撃を軽減
ナイくんがまず先制攻撃を受け、無敵の剣に変身
次にわたしがその剣を手に、【怪力】を籠めてわたしへの先制攻撃を防ぐ!
無茶をさせてごめんなさい…反撃開始です!
子守歌も、予知も、運命も
全て置き去りに突破する速さと力を此処に
貴方の真の名を呼びましょう
覚(お)きて、【光束ねし綯剣】!!
攻撃も防御も間に合わせません!狙うは頭部、赤き核石を!
今こそ大魔王に黄昏を、燃えよ我らが【勇気】!!
●涙を超えてその先へ
「流石、と言うべきか」
猟兵たちから受けた傷もしばらくすれば塞がっていく。もちろんダメージがないわけではない。その身に取り込んだ魔女の魔力を使って見た目だけ何事もなかったのかのように見繕っているに過ぎない。リソースは減っている。つまり攻撃を続ければいつかは必ず倒せるのだ。
「ナイくん、作戦通りに!」
「作戦、通りに!」
ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)とナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)の2人。
魔女達はもう救うことはできない。しかしできることはある。大魔王と呼ばれる世界の敵。それを倒すことができるのは猟兵たちだけ。つまり大魔王を倒し魔女達を永久の眠りを与えたれるのも猟兵たちだけなのだ。
ソラスティベルを護る様に一歩前へ出るナイ。
「貴様らがなにをしようとこの一撃は必ず当たる。そう決まっているのだ」
魔女達の悲鳴が歌となり戦場を包み込む。
魔女達の力を奪い去り大魔王は運命を視て操る力をその身に宿す。
つまりここから先は大魔王の望んだ運命が選び取られるということに他ならない。
ただ無造作に振るわれるように見える大魔王の拳もどう足掻こうと回避することはできない運命にある。
だからこそナイはその身を挺して攻撃を受け止める。回避ができないのであれば耐えるのみ。折れそうになる膝を必死に堪え、大魔王の拳を念動力で受け止める。
「ソラ!」
大魔王の攻撃は防ぎ切った。その代償は決して小さくないが今はそれで構わない。ナイの身体が動かなくなろうと問題ない。
ナイが発動したのは【ソラの剣】。それはナイ自身の身体を一振りの長剣に変えるユーベルコ―ド。
―――その身は大切な誰かを護る剣となる。
白と夕焼けの如き橙色の光を纏う聖剣をその手に握りしめ、ソラスティベルは切っ先を大魔王へと向ける。
「無茶をさせてごめんなさい……反撃開始です!」
「ああ、識っているぞ。その剣で斬りかかるのだろう。いかにその剣が強大だろうと当たらなければ意味がない」
確かに大魔王の言う通りだろう。どんな攻撃も当たらなければ意味がない。運命が味方し未来を識る大魔王に攻撃は当たることはないかもしれない。
だがそんなことは関係ない。
「今、貴方の真の名前を呼びましょう。覚きて、【光束ねし綯剣】!!」
ソラスティベルの叫んだその名前こそ握りしめた無敵の剣の真の名前。剣に宿る聖なる光がソラスティベルの身体を包み込み、その髪は白く染まり瞳は赤く変わっていく。
「今こそ大魔王に黄昏を、燃えよ我らが勇気!」
大魔王は未来を識っている。
大魔王は運命を操作する。
大魔王は子守歌が鳴り響く限り魔女の力をその身に宿す
しかしそれを使うのもまた大魔王。未来を識っていたとしても回避が間に合わなければ攻撃は当たる。
子守歌も、予知も、運命も、全て置き去りにした一閃が戦場を駆け抜ける。
歪められた運命を強き意思で塗り替えて、子守歌の中勇者の剣が大魔王を斬り捨てる。
涙の中の未来を超えたその先で。
大成功
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イデアール・モラクス
魔女を取り込んでいるだと?
クソ…我ら魔女を舐めおって…!
・対先制
『高速詠唱』にて神速で自身に【アクセラレート】を付与して迫る巨腕を回避しながら上空へ飛翔、回避し切れない場合は魔剣を構え『武器受け』で受け流しつつ空中へ離脱。
「私を並の魔女と思うなよ!」
・攻撃
UC【魔導覚醒】を『高速詠唱』で行使。
魔導防壁を纏いながら空を縦横無尽に飛翔し、毒沼の影響を無効化しつつ次々と『全力魔法』の力で威力を増した全『属性攻撃』魔法を無詠唱『乱れ撃ち』、圧倒的弾幕の『範囲攻撃』と成して『一斉発射・制圧射撃』の飽和攻撃を仕掛け、相手の攻撃を相殺『武器受け』しながら敵を『なぎ払い』『蹂躙』する。
「魔女を舐めるなぁぁ!」
死之宮・謡
アドリブ歓迎
へぇ…良い趣味してるじゃあないか…まぁ私とは話が合わなそうだが…方向性の問題でな…
其れじゃあやるとしようか…なぁ?我が同輩よ…
貴様と違って私は貴様の様な連中と戦うのが大好きなのさ
相手の攻撃を「見切り」ながら先ずは只管距離をとって
崩壊の「呪詛」を籠めた黒雷とクレイアスターによる黒矢を連射して攻撃
相手のUCを回避した後【星の雨】で殲滅攻撃
その後、浮遊しながら(全力魔法)浄化の光(破魔)を纏って毒沼の影響を無効化しながら突撃してストライフで攻撃(怪力・2回攻撃・生命力吸収)
クリナム・ウィスラー
分かりやすいデカブツね
魔王らしくていいと思うけれど……こう呼ばれるのは好きじゃないらしいわね
それなら何度でも呼んでやるわよ、最悪の大魔王さん
相手に対する怒りや嫌悪は強いけれど、冷静にいきましょう
まずは叩きつけに対処しないとね
大きな身体をしっかり観察して、取り込まれた魔女達の分の大きさも考慮して大きめに【見切り】するわ
攻撃を避けつつ距離も取って、一気にUC発動よ
【呪詛・全力魔法】も乗せた魚の霊達に一気に攻撃させるわ
【範囲攻撃】として敵の身体中すべてを攻撃していって
……魔女達も巻き込むのは仕方ないわ
せめて長く苦しませないように、一気にいきましょう
それがわたし達に出来る精一杯だから
●魔女狩りを狩る一撃
「なぜ……なぜ運命が変わる」
大魔王の識っている運命ではここまでダメージを追うことはなかった。再び修復を行いはするがやはり徐々に魔女の力は失われていく。
「分かりやすいデカブツね」
「我ら魔女を舐めおって……!」
「まぁまぁ楽しめそうだな」
クリナム・ウィスラー(さかなの魔女・f16893)、イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)、死之宮・謡(狂魔王・f13193)が大魔王への追撃に現れる。運命の変化を受け止められない大魔王へ畳みかけるのなら今この瞬間が好機。各自それぞれ己の得物を取り出し攻撃を仕掛けようとした瞬間。先に動いたのは大魔王の方だった。
「考えるだけ無駄。我はただこの力を振るうのみ!」
大魔王は魔女の封じられたその巨腕を振りかざし、3人のいるその場所へと叩きつけられる。
「チィ!」
「ふん……」
「随分と雑な攻撃ね」
謡とクリナムは振り下ろされる巨腕の動きに合わせ距離をとる。イデアールも回避を行うのは同じだがその方向が2人とは違っていた。
後方へ距離をとった2人と上空へと飛翔したイデアール。
「私を並の魔女と思うなよ!」
大魔王の巨腕が叩きつけられた床は魔の毒沼へと変質していくがその周囲に猟兵たちの姿はない。例え沼が動きを封じようとそれは接触した相手だけであり、距離をとってしまえば何の障害にもなり得ない。
「本気を見せてやろう!」
「さて……私も動くとしよう」
散らばった猟兵たちと毒沼にたたずむ大魔王。攻撃の届く範囲に猟兵たちがいないのであれば大魔王も移動しなければならないがそれを許す猟兵ではない。
イデアールは空を縦横無尽に飛翔し、毒沼に触れることなく大魔王に接近する。同時に【魔導覚醒】により詠唱を省略された数々の魔法を大魔王へと乱れ撃つ。炎、水、風、土、光、闇、様々な魔法が絶え間なく大魔王の元へと降り注ぎ大魔王の動きを縫い止める。
それに合わせ謡も凝縮された穢れの織り成す大弓『穢煌葎弓クレイアスター』を構えると黒矢で大魔王を狙い撃ち、そこに加えて崩壊の呪詛を籠めた黒雷で追撃する。
「鬱陶しい奴らめ」
大魔王も巨腕で攻撃を振り払うが数が多い。それぞれは致命傷にならない威力でもそれが絶え間なく襲ってくれば痛みも蓄積する。
「大変そうね、最悪の大魔王さん」
「その名で我を呼ぶな!」
聞こえてきた蔑称に反応してしまった大魔王だが即座にそれが誘いだったことを察する。大魔王が向いたその先ではクリナムの【魚魔女の使役術】により呼び出された深海魚の群れの霊たちが攻撃の合図を待っていた。
「そっちだけじゃないぞ」
「ああ、こっちもだ!」
準備を終えたのはクリナムだけではない。謡もイデアールも大魔王を狙う準備を終えていた。
大魔王へと向けられた謡の左手の人差し指。
大魔王を囲う様に展開された数々の魔法陣。
大魔王に食らいつこうと待ちわびる魚の霊。
「いきなさい」
その総てが同時に解き放たれ、大魔王を蹂躙すべく襲い掛かる。
虚空より降り注ぐ流星群とその隙間を縫うように大魔王へ牙を振るう魚の霊。そして隙を埋めるように随時放たれる数々の魔法。
時間をかけては魔女達の苦しむ時間も増す。故に攻撃は一瞬で。それが3人にできる精一杯なのだから。
大魔王はこの圧倒的な飽和攻撃の前に為す術なく防御に専念させられ動きが止まる。
「良い趣味をしているが……私とは合わないな」
「魔女を舐めるなぁぁ!」
動きの止まった大魔王へ迫る2つの影。
それは真紅の禍々しい魔剣『暴虐の魔剣《ドミナンス》』を構えたイデアールと命の終わりで鍛えられた闇の大剣『絶滅魔剣ストライフ』を振りかざす謡。
交叉するように斬りつけられたその一撃は魔女を狩るモノを狩り取り斬り捨てた。
大成功
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フランチェスカ・ヴァレンタイン
あら、蔑称と厭うわりには… 大魔王サマらしいとってもステキな装いですわね?
よくお似合いですよ? ええ、品の無いところが特に
子守歌は宇宙空間用の機能で外気を遮断してしまえば音響は届かないでしょうか
予知と運命操作も厄介は厄介ですが… やりようはありますわね
残像とフェイントを織り交ぜた空中戦機動で攪乱しながら、あえて予知を引き出すように多種多様な攻勢を浴びせ、運命操作でそれらを覆す行動を繰り返していただきまして
その都度情報収集を重ねて予知から結果が覆るまでの一連の事象を”そういう概念”として観測し(見切り)
見極めた概念ごと、UCの極大光刃で諸共に――大魔王、その存在の一切を両断させて戴きます…!
●先にある未来
「貴様らがどれだけ足掻こうと我は時間を稼げばいい。時が来れば我の勝ちだ」
どれだけ傷つこうが大魔王は戦い続ける。ここにいる己の命もリソースの一つに過ぎない。例え自分が死んだとしても別の自分が終焉にたどり着くことができればこの愚かな世界も滅びを迎える。
「いかにも、と言った感じですわね」
しかし猟兵も同じ。どれだけ大魔王が立ち塞がろうと戦い続ける。例え絶望的な戦いの中でも前へ進み続ければ別の猟兵がこの戦いを終わらせてくれると知っているから。
「あら、蔑称と厭うわりには……よくお似合いですよ? ええ、品の無いところが特に」
「黙れぇ!!!」
一度は止まった悲鳴の子守歌が再び紡がれ、大魔王は再び未来を識る。
度重なる攻防で未来は再びズレていた。本来であれば無傷で勝利していたはずの未来はなくなり今こうして大魔王は傷を負っている。
だがフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)のこれからとるであろう行動とそれに付随する結果の操作は問題なく行える。
未来を視ようと速さに追いつけなければ意味がないということはすでに学んだ。故に大魔王が今回視るのは行動の結果のみ。それが己に不利なものであれば運命を捻じ曲げるのだ。
(ミサイルの不発……ふむ)
高速で飛翔し、多種多様な攻勢を浴びせながらフランチェスカは情報を収集する。時折現れる本来はあり得ないはずの不運。おそらくそれが大魔王の運命操作の結果なのだろう。
バーニアが一瞬停止し体勢が崩れる。
ミサイルがなぜか不発に終わる。
放った砲撃が食肉植物に遮られる。
(行動自体は止められないのですね)
情報収集を重ね、覆るのは結果だけだとフランチェスカは答えを導き出した。
ならばすることはただ一つ。
見極めた概念ごと万象を斬り裂く光刃で両断する。
「ブレイザー、イグニッション」
穂先と斧刃が【九天遍く 裂き断つもの】により光り輝く。斧槍を振るうという行動は覆らない。
故にその後でどれだけ運命を操ろうとしてもその光刃が干渉という事象を切断する。
「一切を両断させて戴きます……!」
降りぬかれた光刃が弄ばれた未来と共に大魔王の存在を斬り捨てた。
大成功
🔵🔵🔵
フェルト・ユメノアール
人を道具のように扱うなんて、許せない!
みんなの笑顔の為にもキミを絶対に倒してみせる!
『ワンダースモークを投擲』視界を煙で遮り攻撃の精度を下げ
さらに相手の叩きつけ攻撃に合わせて後ろに飛び退きガード
ダメージを最小限に抑え、すぐさま反撃に移行
『トリックスターを投擲』毒沼に突き立て、足場を作る事で魔王の元へ素早く接近
そのまま巨腕の間合いの内側に入り込み、一閃する!
でも、まだ終わりじゃないよ!
現れろ!【SPウィングウィッチ】!
煙は攻撃を避ける為だけじゃなく、ウィングウィッチ召喚の動作を隠す為でもあったのさ
キミが傷付け、利用した魔女たちの痛みを思い知れ!
死角の影から現れたウィッチの魔法で大魔王を攻撃する
茲乃摘・七曜
心情
…大魔王にも色々特徴があるようですが少々不快ですね
指針
巨腕による叩き付けで魔女に被害が出ないよう三重の輪唱で水流の障壁と硬化した空気の塊で衝撃を殺し動きを留める。
魔毒の沼が出来上がった場合、破魔の弾頭で魔力を散らしながら焼却弾頭で乾かしてゆく
「さて、その借り物の力を返していただきましょうか
戦闘
魔女を取り戻す可能性にかけつつPride of foolsで粘体の部分に様々な属性で攻撃を仕掛けつつ『流転』の魔導杭を打ち込んでゆく
(ダメージも重要ですが気がつかれないようにもですね
『流転』
『魔女』を封じ『魔女』を戦闘から隔離しつつ大魔王の力を減少を狙う
「さぁ、救いたいという気持ちこそ力になるものです
ベリル・モルガナイト
私は。盾
私の。後ろには。守るべき。世界と。民が。ある
貴方の。ような。輩は。一歩でも。出させる。わけには。いきません。わ
巨碗に。対して。盾を。構えて。【盾受け】
ダガーの。魔力障壁。による。【オーラ防御】も。加えます
受け止める。よりは。少しでも。動きを。【見切り】。受け流す。ことで。ダメージを。抑えましょう
地形が。沼に。変貌したら。地面と。沼から。盾を。生成
宙へ。浮かぶ。階段の。ように。展開
沼に。触れても。【毒耐性】。【環境耐性】。【地形耐性】で。多少は。動ける。でしょう
展開した。盾へと。飛び乗り。魔王の。上へと。駆けていき。跳躍
落下の。勢いを。足した。【シールドバッシュ】を。お見舞い。しましょう
●一撃を超える者たち
「どうやらどれだけ未来を改変しようとも貴様らはそれすらも超えてくるらしい……ならばこうするのみよ」
猟兵たちはどれだけ未来を変えようと、運命を操ろうとそれを超えてくる。ならば事象の改変は時間の無駄。猟兵たちに不利な事象を残しても猟兵たちは新たな可能性を作り出し対抗してくるのだから。
「人を道具のように扱うなんて、許せない! みんなの笑顔の為にもキミを絶対に倒してみせる!」
「私は。盾。私の。後ろには。守るべき。世界と。民が。ある。貴方の。ような。輩は。一歩でも。出させる。わけには。いきません。わ」
「ここで貴方を討たせていただきます」
誰かの未来を護るために。猟兵たちは大魔王と戦い続ける。フェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)、ベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)、茲乃摘・七曜(魔導人形の騙り部・f00724)はそのためにここにいる。
「問答をする時間はとうに過ぎた。今はただ力を振るうのみ」
未来を視えずとも大魔王には大魔王たる力がある。魔女から得られるリソースを全て己の活動に回し、その巨躯から繰り出される巨腕による薙ぎ払い。この攻撃は当たらずともよい。振るうだけで大魔王の毒沼の如き体は周囲を汚染し、魔の毒沼へと変えていく。
「まずはあれを防がないとね!」
手始めに放り投げられたのはフェルトの『ワンダースモーク』。本来であればステージ演出用の煙玉はこういう場面でも煙幕としての機能を果たす。
そのまま猟兵たちは煙の中へと身を隠し、迫る巨腕への対抗策を作り上げる。
「私が。防ぎ。ます」
「ではサポートを」
煙の中で宝石の埋め込まれた『煌宝の盾』を構え、ベリルは魔導障壁を展開する。それをさらに覆う様に七曜は水流の障壁と圧縮し、硬化させた空気の塊で包み込む。
「止め。る」
その三重の護りは毒沼の巨腕を受け止める。
溢れ出す魔の毒沼も水流に障壁に洗い流され、本来作られるはずよりも小さな沼しか作り上げることはできなかった。
「さて、その借り物の力を返していただきましょうか」
七曜がその手に持つ愚者の名を冠した二挺拳銃『Pride of fool』により弾丸を放つ。もちろんただの弾丸程度では毒沼の身体を持つ大魔王にダメージを与えることはできない。しかし七曜は煙幕に紛れ構わず撃ち続ける。
「変わ。れ」
銃弾の雨の中、ベリルが発動するのは【其れは誉れ堅き薄紅の城塞】と名付けられたユーベルコ―ド。周囲の無機物を宝石の盾に変えるそれは七曜の放つ弾丸も盾に変え、空中に固定する。
「いっくよー!」
固定された盾は即席の階段となり、毒沼を超えて大魔王へ近づく道となる。
フェルトとベリルがその道を駆けあがり、七曜はそれを援護するように弾丸を撃ち続ける。道ができた今、放つのは毒沼の身体を少しでも止めるように様々な属性。どれが効果があるかはわからない。どれが効果があってもいい。今はただ大魔王の身体へ弾丸を撃ちこみ続ける。
(ダメージも重要ですが気がつかれないように、ですね)
煙に視界を奪われた大魔王だがそんなことはもはやどうでもよかった。圧倒的なまでの膂力に身を任せ振るい続ける両の腕。
そしてそれを掻い潜り大魔王に迫る2つの影。
上空から落下の勢いを利用したベリルのシールドバッシュとフェルトのダガーによる一閃。
「まだ終わりじゃないよ! 現れろ! 【SPウィングウィッチ】!」
フェルトが呼び出したのは影の中を自在に移動する魔女。煙は自分たちの身を隠すためと、それに加えてこの召喚を隠すことが目的だった。
「キミが傷付け、利用した魔女たちの痛みを思い知れ!」
現れたウィングウィッチは影へと潜り死角へ潜む。
「魔女などただの道具に過ぎん!」
「だから。負け。る」
「さぁ、救いたいという気持ちこそ力になるものです」
フェルトの行動に合わせて発動する七曜の『流転』。弾丸の中に潜ませていた魔導杭により描かれた魔導回路が大魔王に囚われた魔女達の力を封印する。力の供給が無くなれば大魔王もその膂力を保つことはできない。腕の動きの鈍ったその一瞬を死角の影に潜んだ魔女は狙う。
「さぁ、カーテンコールの時間だよ!」
魔女を侮り軽んじた大魔王は魔女の力を封じられ、魔女の放つ魔法に沈む。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リミティア・スカイクラッド
魔女の力と尊厳を弄ぶ、あの魔王だけは絶対に許しません
リムに力を貸して下さい、ヴィサラ(f00702)
魔女の刻印の「封印を解く」と「高速詠唱」で結界を張り
自分とヴィサラの周囲を「オーラ防御」で攻撃を阻みます
無尽蔵の軍勢とはいえ、相手は生まれたばかりの獣の群れ
時間稼ぎができれば十分です
先制を凌げればUCを発動して魔王に視線を向け
予見するのは「死病に侵されて苦悶する魔王」の未来
ヴィサラのUCの効果が敵勢に広がり、予知が現実のものとなれば
風神の靴による「空中戦」で敵軍を飛び越えて接近します
その苦しみも、魔女達が受けたものに比べれば万分の一にも及びません
宝石剣に魔力を集束した「全力魔法」の一太刀で止めを
ヴィサラ・ヴァイン
貴女の怒りは私の怒り。
力を貸すよ、リム(f08099)
まずは大魔王が生み出す軍勢、先制攻撃への対策
獣の本能に[動物と話す]で語りかけ《魔眼『コラリオ』》で睨み[恐怖を与える]事で足止め
ゴルゴンには勝てないって思い知らせるよ
そして[目立たない]よう【血生まれの群れ】を使用
生み出す生物は…[毒使い]で毒性を高めた、感染性の細菌
しかも短い周期で進化と増殖、突然変異を起こす特別性
…病魔の突然変異って怖いよねー
トリにしか罹らなかったのが、ヒトにも罹るようになるんだもん
それと同じ事を起こすよ
バッタ獣人からイカ獣人へ
イカ獣人から豹獣人へ
そして…大魔王へ
「魔女の怒りは怖いよ〜。…それから、ゴルゴンの怒りもね」
●囚われの魔女に祝福を
「くっ……魔女の力はほぼ使えぬか……まぁいい」
取り込んだ魔女からの力の供給が断たれた大魔王。もはやその身の崩壊も時間の問題ではあるがまだできることは残されている。供給が無くなったとはいえ未だ魔女達は大魔王が取り込んで利用していることに変わりはない。つまり母胎としての利用であればまだ使えるということ。
残された力を全て注ぎ込み、再び現れた獣人の軍勢。
「魔女の力と尊厳を弄ぶ、貴方だけは絶対に許しません」
「貴女の怒りは私の怒り。力を貸すよ、リム」
「はい、リムに力を貸してください、ヴィサラ」
同じ魔女として大魔王の魔女の扱いに対して憤りを隠せないリミティア・スカイクラッド(勿忘草の魔女・f08099)、そしてその怒りを支え共に立つためにここにいるヴィサラ・ヴァイン(魔女噛みのゴルゴン・f00702)。例え相手が迷宮に封じられた大魔王であろうと、無尽蔵に呼び出される軍勢だろうと関係ない。共に戦えば超えられる。
迫る獣人の軍勢に対し、自らに施された『魔女の刻印』の封印を解くことで解放した魔力を利用し結界を張り進行をせき止めるリミティア。だが多少硬い程度の結界では湧き続ける獣人たちの攻撃を防ぎきることはできない。
しかし一瞬だけ止まればよかった。ヴィサラが力を振るうための瞬き程度の刹那の時間が。
「産まれたばかりの貴方たちは病気って知らないよね」
なぜかはわからない。
あの瞳に視られると獣人たちの身体がすくむ。
あの口から放たれる言葉を聞くと足が止まる。
産まれたばかりの獣人の本能が目の前の存在に対する恐怖を煽る。
魔女の張った結界を獣人たちが破る。ここから獣人たちの攻勢が始まるはずだったが何かがおかしい。
最初に倒れたのは飛蝗の獣人たち。突然咳き込み、血を吐きながら倒れると二度と起き上がることはなかった。
視えぬ攻撃を警戒する残った獣人たちだがリミティアもヴィサラもなにかをした形跡は見受けられない。
そして次に倒れたのは烏賊の獣人。その様は飛蝗の獣人と全く同じ。
これはヴィサラが【血生まれの群れ】により生み出した細菌たちによるパンデミック。
飛蝗から烏賊へ、本来ならば罹らないはずのルートを突然変異で辿り猛威を振るう災厄の細菌。
そんなモノの存在を知らぬ獣人たちは何が起こったのかわからず死に至る。
「魔女の怒りは怖いよ〜。……それから、ゴルゴンの怒りもね」
変異の先に行きつくのは大魔王すら侵す病魔の菌。
十全な状態の大魔王であればそんなものは歯牙にもかけぬが今の大魔王はかろうじて存在している風前の灯火。
未来を視る術もなく、ただ来る未来を待つだけの存在。
「あなたは苦しんで死に至ります。それがリムの視た結末」
【魔女の予知】が見届けたのは死病に侵されて苦悶する大魔王。それはもはやか細く遠い未来ではなく今、目の前まで迫っていた。
「ぐっ―――これは!」
突然の胸の痛み。そして維持ができず崩壊を始める大魔王の肉体。
「その苦しみも、魔女達が受けたものに比べれば万分の一にも及びません。苦しみの果てに消えるのです、大魔王」
積み上がった獣人たちの死体の山をリミティアは『風神の靴『風に乗りて歩むもの』』により跳び越える。
解放したすべての魔力を『宝石剣エリクシル』へと注ぎ込み、収束する七色の極光。
振り下ろされた七色の光が迷宮を照らし、囚われた魔女達を開放し、大魔王を消滅させる。
虹の如き光が晴れた時にはもう塵すら残ってはいなかった。
大成功
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