アルダワ魔王戦争4-B〜嫌気宿る死の大脳
●グリモアベースにて
「皆様、お疲れ様です。皆様の活躍により再び大魔王が発見されました」
そう言って猟兵たちを出迎えたのはメイド服に身を包んだアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)だった。
「今回、生物の内臓の内部のように弾力を持ち、不気味に脈打っている上、消化液や毒液が染み出してきています。その洞窟で発見されたのは大魔王の第三形態『セレブラム・オルクス』となります。その姿は大きな脳みそのような姿な様です」
その嫌悪感を抱く不気味な見た目ながら魔法能力は極限まで高められていまるようで、移動能力を低下させる代わりに強力な呪詛を帯びて近付く者を蝕む。
「これで大魔王も第三形態、3つ目の姿となります。これ以上いくつの形態があるかはまだわかりませんがこの第三形態を倒さなければその先へ到達することはできません。この敵は確実に倒さねばならないのです」
先の見えぬ戦いではあるがそれでも進まなければ終わりへたどり着くことはできない。足を止めればこの世界の終焉が向こうから近づいてくる。
「どんなに醜悪な姿であろうと、どれだけ相手が強大だろうと皆様でしたらきっと倒すことができると当機は信じております」
ここに来るまでに大魔王とすでに戦い、勝利してきた猟兵たち。ならばこの形態の大魔王にも勝てぬ道理はない。
終わりの見えない戦況は一歩ずつ前へ進んでいる。
しかし真の敵はまだ迷宮の奥深くで猟兵たちを待ち構えている。
「甦りし大魔王の討伐、どうか皆様よろしくお願いします」
こうしてカーテシーと共に猟兵たちの転移が開始された。
灰色幽霊
どうも、灰色幽霊です。
今回も大魔王戦となります。
相手は大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』。
また例の如く今回も『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』ことでプレイングボーナスが発生いたします。大魔王は確実に先制してきますのでどう防ぎ、どう反撃するかをお考え下さい。
今回は大魔王戦ですので基本的に『成功』か『大成功』のプレイングのみリプレイを執筆しますのでご了承ください。
その他注意事項などはMSページもご覧ください。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』』
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POW : クルトゥス・フィーニス
自身の【翼1つ】を代償に、【知性ある存在を蝕む禁呪】を籠めた一撃を放つ。自分にとって翼1つを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD : フルクシオー
自身の身体部位ひとつを【粘性を帯びた液体のように見える呪詛の塊】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ : プーリフィカーティオ
【巨大な眼球による魔力を籠めた『凝視』】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
シズホ・トヒソズマ
オンカールさん(f03871)と連携
まずはオンカールさんが攻撃、私が補助や防衛と見せかけるよう防御用人形デザイアキメラを操作
オンカールさんが逸って突撃したのに焦ってキメラでかばわせて◆呪詛耐性◆オーラ防御したように見せ
出来る限り防御させますがしきれずにオンカールさんごとフッ飛ばさせます
「よくもオンカールさんを!!」
と激昂した振りをしてクロスリベルを構えて走り出し敵の注意を引き付けます
敵が私の迎撃をしてきた瞬間にオンカールさんの亡霊が受け止めた隙にUC発動
クロスリベルと合体し移動速度を強化
亡霊を突き抜けた一撃が来たらそれを◆ダッシュで回避
◆残像で更に攪乱し
隙を見て巨大爪で一気に◆串刺しにします
オンカール・シン
シズホ・トヒソズマさんと連携
少し危険な作戦ですが【覚悟】を決めましょう。まず、前衛役を装って魔王に真正面から突撃します。当然先制攻撃を食らうでしょう。デザイア・キメラさんが守って下さるので死にはしませんが、一般人並の力しかない僕は余波だけで瀕死になってしまいます。
そこでUC【戦場の亡霊】を発動。召喚した亡霊にはしばらくの間は【目立たない】ようにしていて貰います。
そしてシズホさんと魔王が戦うところで、シズホさんへ魔王の攻撃が向けられたら亡霊に飛び出させ、シズホさんを庇わせます。
亡霊が耐えられればそのまま戦闘。耐えられなかったとしても、シズホさんがきっと魔王を倒して下さるでしょう。
●始まり
「ここまで来たか。猟兵よ」
生物の体内を思わせる洞窟の中、待ち構えていたのは大魔王第三形態『セレブラム・オルクス』。その不気味な姿は見る者の不安を煽り、嫌悪を誘う。
「では、手はず通りに!」
「任せました、シズホさん!」
軽機関銃『ブレンガンL4 ਵੀ.ਐਸ. UDC ਵਰਜਨ』を構え、大魔王へと駆けるオンカール・シン(ਆਮ ਭਾਰਤੀ ・凡庸なインド人・f03871)とその後ろからからくり人形『デザイア・キメラ(三欲の獣)』を操るシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)。その2人が猟兵の第一陣にして大魔王へと迫る第一の牙。
「遅い」
ただの災魔であれば接敵することもできたのだろう。しかし相手は災魔を束ねる大魔王。
かつては持ち得なかった知恵を有する大魔王は猟兵に先制を許さない。生半可な攻撃では避けられる可能性もある。故に大魔王はその広がる大きな翼を振るい戦場を薙ぎ払う。
点での攻撃であればシズホが操る人形を盾にすればオンカールも攻撃を防げたかもしれない。だが大魔王の攻撃は点ではなく線。横薙ぎに振るわれる巨大な翼を避ける術をオンカールは持ち合わせていなかった。
「———ッ!」
「キメちゃんッ!」
なんとかシズホが翼とオンカールの間に人形を滑り込ませ、オンカールもまた銃を盾にするがその程度で大魔王の攻撃は止まらない。勢いの落ちぬ翼の一撃はオンカールを吹き飛ばし洞窟の壁へと叩きつける。
「よくもオンカールさんを!!」
壁に叩きつけられたオンカールは動かない。かろうじて生きてはいるようだが意識があるかどうかすら定かではない。
その姿を見たシズホもまた操る人形を『巨腕型強襲人形『クロスリベル』』へと変え激昂と共に大魔王へと突貫する。
「愚策に溺れた自分たちを恨め」
感情に溺れた者の対処など児戯に等しい。大魔王は振るった翼を自ら切り離し、その翼を代償に禁呪を籠めた呪弾を作り出す。狙いはただ此方へ突き進む愚かな猟兵。
慈悲を欠片も持たぬ一撃が大魔王の手から放たれる。
「ふっ、その愚策に負けるのがあなたです!」
大魔王の放った呪弾がシズホへ届くことはなかった。
命中する直前、ナニカに当たり呪弾は役目を果たし消滅した。その当たったナニカこそオンカールが意識を失う直前に発動していた【円状の亡霊】。戦闘を継続できなくなったオンカールの代わりにこの絶好のチャンスを生み出すために今まで戦場に潜んでいたのだ。
呪弾と共に消滅した亡霊だが、ここに最高のチャンスを作り上げた。シズホはすかさずその隙に【絡繰合身・オーヴァードM】を発動しクロスリベルと合体。着用者も合わせ三位一体の最強ロボと化し、巨大な爪を構え戦場を駆け抜ける。
「大魔王―――覚悟ッ!!!」
加速した勢いをその巨大爪に乗せ、シズホの貫手が大魔王へと突き刺さった。
とるに足らぬと侮った者の策により、大魔王はその身に大きな風穴を開け猟兵たちの先制攻撃は成功する。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
黒城・魅夜
私も呪詛を多少嗜みますが、それは不可視不形であるからこそ有効なもの。
形になってしまった呪いなどアドバンテージを自ら捨てているも同じです、ふふ。
とはいえ、無論油断はしません。
早業・範囲攻撃・ロープワークで鎖を舞わせて旋風を起こし、呪詛の塊の動きを阻害。
私の血を塗り付けてコーティングしておいたこの鎖は、いわば耐水性のワックスとなり液体を弾きます。
……そう、液体の形となったその呪詛をね。
さらに見切りと残像・第六感で回避しつつ接近し、多少の被弾は覚悟と呪詛耐性で凌ぎましょう。
間合いに入ったらあとは我が鎖のすべてを叩きつけるのみ。
さあ、愚か者の骸を糧に、咲き誇れ鋼の血華!
エルス・クロウディス
呪詛の粘液か、捕まると厄介だな……!
まず初手は、
「足場が悪いなら、こうして、こうっ」
錬契の地面に突き刺して、砲みたいにして反動で瞬間機動。
こいつ、大剣の中央が根元まで空いてるからね。
<咄嗟の一撃>としては、まぁまぁ……?
機動力のために風<属性攻撃>撃ちだしてるから、ほんとぶつかったとこが見た目派手に飛び散るだけだけど。
お次。
捕まりたくなきゃ、高機動射撃戦が一番! ということで、武器は射々に切り替え。
【回帰顕現:技】を使って相手の死角に回り込みながら、連射連射っと。
敵の攻撃を<見切り>、<残像>でかく乱し、<衝撃波>で蹴散らす!
あの目立つ眼球とか腹とか、<部位破壊>していきたいねー。
●続き
「なるほど……ここまでたどり着いただけの実力はあるようだ……」
その身に空いた風穴を大魔王は粘性を帯びた呪詛の塊で塞ぐ。それと同時にあふれ出し洞窟の足場を徐々に呪詛の液体が黒く染め上げる。
「ふふ、それでは自らアドバンテージを捨てているも同じです」
「つっても触りたくはないな……」
黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)は足場を染める呪詛を見て不敵に笑う。自身も呪詛を操るものだからこそ知る呪詛の優位性。それは不可視であり不形であること。つまりこうして物体になってしまった呪詛ならば対応の仕方はいくらでもあるということ。
「ならこうすればいいだけです」
【緋色の弔花は悪夢の深淵に狂い咲く】を発動し、魅夜の周囲に展開される108本の鎖。それが魅夜の指揮に合わせ舞い踊り、地を這う呪詛を縫い止める。ただの鎖であれば呪詛に侵されるはずの鎖だが今回は魅夜自身の血を塗り付けコーティングすることで呪詛を弾かせていた。
「なるほど……」
それを目撃したエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)もまた呪詛の攻略法を思いついていた。
「足場が悪いなら、こうして、こうっ」
二本の剣を組み合わせて形作られる準機械式巨大剣『骸装:錬契』を床へと突き刺したエルスはその切っ先から風を放つことでその反動を利用し宙を翔ける。
これで地に足をつくことなく移動することはできるが飛べるのは一直線だけ。本来であれば鉄砲玉にしかならない突撃だが今回ここにいるのはエルスだけではない。
「ちょっと借りるぜ!」
エルスは魅夜の張り巡らせた鎖を足場に縦横無尽に駆け巡る。その手に持つ獲物も巨大剣から射撃戦用の黒塗りの強弓『骸装:射々』へと組み換え、死角へと回り込み大魔王を狙い穿つ。
「ちょこまかと小賢しい奴らよ」
大魔王とてただやられるだけではない。呪詛をこれ以上広範囲へまき散らすことができないのであれば今ある範囲で操るだけのこと。魅夜の鎖を追うように細く長く伸び続け絡みつく呪詛の塊。コーティングされ呪詛ははじけるとはいえ物理的に干渉されては鎖に防ぐ術はない。だが今回ここにいるのは魅夜だけではない。
「はい邪魔ァ!」
鎖へと絡みつく呪詛の塊をエルスの矢が撃ち抜き、弾き飛ばす。
高速で移動し続けるエルスを呪詛の塊で捕らえることはできないがエルスが足元の呪詛を回避し続けるためには宙を舞う鎖が必要不可欠。
コーティングされた鎖を呪詛が侵すことはできないが物理的な干渉から逃れるにはエルスの援護が必要不可欠。
魅夜とエルスはそれぞれの短所を補い、長所を伸ばすことで大魔王を追い詰める。
そして大魔王が足を踏み入れるのは鋼の血華が待ち受ける中心地。
「決めろ!」
鎖を足場にエルスは天高く駆け上がる。
「さあ、愚か者の骸を糧に、咲き誇れ鋼の血華!」
紅く光輝く鎖が大魔王の周囲に咲き誇り、その身を撓らせ大魔王へと叩きつける。同時に天より降り注ぐ数多の鏃の雨。
血の鎖と天の鏃が醜悪なりし大魔王を蹂躙する。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ヘスティア・イクテュス
【星海花】
うぇえ…不気味な洞窟ね…とっとと倒してさっさとこんなとこおさらばしましょう。お宝もなさそうだし…(ぼそり)
はい!ふたりとも頑張ってね!!
呪詛系は苦手なので対処は零と澪に任せ
わたしは後方へ下がって光学迷彩【迷彩】で姿を消して狙われないようにしつつ二人のホログラム【残像】で敵の攻撃狙い分散の支援
零がUCで状態を戻したら
澪のUCの光に合わせて姿を消しながらエネルギーを充填していた【力溜め】ブラスターモード!マイクロミサイルと合わせてフルバースト!【一斉発射】
天星・零
【星海花】
『あはは…。僕もあまり戦闘は得意では無いので栗花落さん、お願いしますね。呪詛の対処はやってみますね』
戦闘は【情報収集+追跡】で戦況を把握敵の弱点・死角を把握して、【戦闘知識+第六感】を使い、臨機応変に対応
更に、味方に情報を連携
先制攻撃は星天の書の【オーラ防御】+約束の四葉の【呪詛耐性】で自身と味方を防御
更に十の死もぶつける
近距離はØ
遠距離はグレイヴ・ロウ
どちらも対応できる十の死
『ふふ…それは危ないので上書きしましょう。』
指定UCを使い敵がUCを使う前の呪詛がない状態、味方を戦闘が始まる前の無傷の状態にして回復
する
『さて、次の場所に行きましょうか…貴方はお友達になれそうもないので』
栗花落・澪
【星海花】
また僕達が頑張る前提なんだなぁ…(苦笑)
まぁいいけどっ!
【呪詛耐性】を混ぜた【オーラ防御】で身を護り
更に風魔法を宿した★Venti Alaによって発生する外向きの風で
完全には無理でも呪詛を少しでも吹き飛ばし、軽減を試すよ
【空中戦】で回避できれば一番楽なんだけどね…
ただ、呪詛耐性も完璧ではないから
敵の行動が終わり次第足場に★どこにでもある花園を生成
【破魔】の力によって呪詛祓い
破魔を宿した光魔法の【高速詠唱、属性攻撃】を撃ち込み
目眩しを兼ねて攻撃牽制
闇の住人召喚してたら引っ込めてね!
敵の呪詛ごと祓う【指定UC】の【範囲攻撃】
無差別だけど…破魔は悪にしか効かないから
僕とは相性悪かったね
●その先
「うぇえ……不気味な洞窟ね……とっとと倒してさっさとこんなとこおさらばしましょう。お宝もなさそうだし……」
最後に欲望がぽろりと漏れているヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)。
「はい!ふたりとも頑張ってね!!」
そんなヘスティアと共にこの生臭い洞窟へやってきた猟兵は2人いた。
「また僕達が頑張る前提なんだなぁ……まぁいいけどっ!」
こんな時でもいつもの調子のヘスティアに苦笑いをしている栗花落・澪(泡沫の花・f03165)と
「あはは……。僕もあまり戦闘は得意では無いので栗花落さん、お願いしますね。呪詛の対処はやってみますね」
愛想笑いを浮かべている天星・零(零と夢幻、真実と虚構・f02413)の2人。
「次から次へと……———なるほどな」
身体中に傷を作りながらも大魔王はいまだ健在。絶え間なく訪れる猟兵たちと死に物狂いの大魔王。どちらが勝つかは未だ大魔王の知恵では読み取ることはできないが自身が劣勢であることは大魔王も理解していた。
「しかしまだ勝敗が決したわけではない。漆黒の呪詛に呑まれ眠るがいい」
既に破られた呪詛の海ではなく、今回大魔王が放つのは呪詛が形作る無数の触手。そのそれぞれが猟兵たちを狙うように蠢いている。
目視で呪詛の展開を確認するとヘスティアは即座に後方へ。光学迷彩を纏いその身を隠すと同時に映し出すホログラムによる自分たちの幻影。触手の狙いを分散させ、そこに付け入る隙を作る。
「動きは止めます。あとはお願いしますね栗花落さん」
動きの分散した触手程度であれば零一人で動きを止めることくらいは造作もない。開いた『星天の書-零-』で霊を操り作り上げられた霊壁。魔を通さぬその壁に阻まれ呪詛の触手たちは動きを止める。そこへ通り抜ける一陣の風。澪の履く『Venti Ala』から生み出された風が触手たちを吹き飛ばす。
「ふふ……それは危ないので上書きしましょう」
触手の攻撃が止んだその瞬間、零の言葉と共に消失する呪詛の触手。
「消えた……いや、戻ったのか」
そう、触手たちは消えたのではなく状態を上書きされたに過ぎない。例の放つ【Over Write】により周囲の状況は零の記憶する任意の状態へと書き換えられていた。
敵は攻撃を開始する前の状態へ。
味方は戦闘を始める前の状態へ。
「今っ!」
阻むモノのなくなった戦場を澪の放つ眩い光が駆け巡る。
「オッケー。チャージは完了済みよ」
その閃光は大魔王の視界を潰すと同時に身を隠し攻撃の準備をしていたヘスティアへの合図。装備する可変型ビームライフル『ミスティルテイン』を【ミスティルテイン(長距離砲撃モード)】へと移行し最大までエネルギーをため続けていたヘスティア。
残すは引き金を引くのみとなり、姿を現し大魔王を狙う。
澪もまた閃光と共に空を駆け、大魔王の元へと迫る。
「光あれ」
大魔王を射程圏内に収め、澪の全身から放たれる魔を浄化する光。全ての魔を無条件で浄化するその光は悪にしか効果を及ぼさず、中心にいる澪には無害であり攻防一体の光となる。
「これももってけ! フルバースト!」
澪の光と共にヘスティアから放たれる一条の光線。それと共に背面の『ティターニア』に内蔵された『マイクロミサイル』たちが大魔王目掛け飛来する。
二色の光と爆炎に呑まれ、大魔王はその身に纏う呪詛を祓われる。
「さて、次の場所に行きましょうか……貴方はお友達になれそうもないので」
猟兵たちは迷宮のさらに奥へと進んでいく。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
茲乃摘・七曜
心情
第三形態は……呪詛の塊ですか
指針
『凝視』されないようAngels Bitsとの三重の輪唱で、濃霧と光の屈折による光学迷彩を周囲へと施し大魔王の視覚による認識を阻害
※歌に破魔の力を載せ魔力の拡散も合わせて狙う
「……グリモアによる予知が無ければ対策しえない技ですよね
行動
大魔王の腹部と頭部から溢れる光を目印に、視線を巨大な眼球と合わせないよう位置取りして戦う
(粘体ならば、氷結弾…呪詛ならば、破魔。内蔵みたいな身体には焼却弾……でしょうか? 有用な属性を暴きつつ皆さんの補佐をしていきましょう
『流転』
翼が減るほど禁呪の威力が上がると予想し、代償にされる翼を封じて捧げさせないことで仲間のサポートを図る
青葉・まどか
アルダワの戦争もまだまだ気を抜けない、頑張るよ。
見た目はどうであれ、大魔王。
一か八かの賭けだけど絶対に倒すよ。
『毒耐性・環境耐性』である程度は平気だと思うけど短期決戦の覚悟で望むよ。
「うおおおお!」
大声を上げ『存在感・挑発』しながら突撃。
無策の突撃……そんな風に思わせるのが目的。
大魔王の『先制攻撃』の視線を感じたら、ここが勝負所。
フック付きワイヤーを駆使してワイヤーアクションによる『残像・フェイント』で回避。
……回避出来た?なら、次はこちらの番だよ。
【破魔焔】発動
私と大魔王の間に炎の壁をつくり、視線が通らないようにする。
さあ、破魔の力を宿す炎で大魔王を呪詛事、焼き尽くすよ。
アドリブ・連携 歓迎
●前に
「ここまで来るだけの道理はあるということか……」
その身に纏う呪詛の大半を祓われても尚大魔王は健在である。身に纏うものが無くなったとてその肉体はいまだ健在である。
「うおおおお!」
そんな大魔王へ転移と同時に突貫する青葉・まどか(玄鳥・f06729)。呪詛が無くなり接近を阻むモノが無くなったとはいえ大魔王にはまだ頭部に位置する巨大な眼球が残っている。この瞳に凝視されれば猟兵とて動きを封じられ、ユーベルコ―ドすら使えなくなってしまう。
「愚策……に見えるが何かそれも策があるのだろう……」
大魔王に同じ手は通用しない。ただの愚直な突撃に見えるそれも何らかの策であろうと想定し大魔王は行動する。大魔王は視るだけでいい。その視線で捕らえることができれば総てが止まるのだから。
まどかから視線を外さぬように注視しながら大魔王の瞳に魔力が充填されていく。
魔力が満ち、視線を凝らそうとしたその瞬間―――まどかの姿が消える。
「……グリモアによる予知が無ければ対策しえない技ですよね」
それは茲乃摘・七曜(魔導人形の騙り部・f00724)が『Angels Bit』との三重の輪唱により生み出した濃霧と光の屈折による光学迷彩。そしてその展開に合わせ、まどかは伸ばしたワイヤーを洞窟の天井へと固定し、身体を巻き上げ大魔王の視界から消えていた。
凝視する、という簡単な工程に対抗できたのは予めそれを知っていたからに他ならない。大魔王と猟兵たちの最たる差異はグリモアによる予知で発生する情報のアドバンテージ。
それが今回も勝敗を分けることになる。
例え濃霧の中でも大魔王の身体から放たれる不気味な光は知覚できる。七曜はそれを目印にして大魔王の視界に入らぬ位置でその手に二挺の拳銃を構える。放たれる弾丸は一つではなく千差万別。狙いはダメージを与えることではなく大魔王に有用な属性を暴き出すことにある。
粘性を持つ呪詛は凍らせるか破魔の力で祓ってしまえばいいらしい。
翼を相手取るならば風で飛ばすか地で受け止めればいいらしい。
あの内蔵の如き肉体を狙うのであれば焼き払ってしまえばいいらしい。
「あの身体に効くのは炎です!」
「了解!」
洞窟の天井で機を伺い続けたまどかが動き出す。
落下しながら破魔の炎を生み出し続け、作り上げるのは巨大な炎の壁。視線が向けられる前に大魔王の視線を通さぬ壁さえ作ってしまえばどれだけ近づこうと動きが止められることはない。
「さあ、焼き尽くすよ」
破魔の力を宿す【破魔焔】の壁が大魔王を包み込み、その身に纏う呪詛もろとも肉体を焼却する。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ソラスティベル・グラスラン
うぅ、消化液が…装備が溶けちゃいそうです…
早めに抜け出したいですけど…貴方がいますものね
押し通ります、大魔王よ。勇気を胸に!!
竜の翼により飛翔し周囲を旋回【空中戦】
空中なら前後上下左右、全方向に回避は可能…!
狙いがつかぬよう最初から全速力で!【ダッシュ】
全ての翼を警戒、死角からは【第六感】で感じ取る
回避が困難なら【オーラ防御】で僅かでも翼の勢いを軽減
蒸気盾で防ぎ【見切り】空中で受け流し、盾から呪いが伝染する前に投げ捨てる【呪詛耐性・盾受け】
狙うは大魔王の『目』!
後の全ては【勇気】に任せ突撃!
投げた盾に隠れて大魔王へ飛びこみ
必殺の大斧を、その頭の眼球に!
最後に勝つのは、勇気ある者ですッ!!
フランチェスカ・ヴァレンタイン
翼を失う代償、となると… 空中戦は悪手ですか
翼の活きない戦況であれば、代償も然程の重きは成さないでしょうかねー…?
地表すれすれを水平にバーニアを噴かして滑るように、禁呪の一撃を勘と第六感も駆使しながら見切っての高速平面機動で応戦を
至近弾はシールド化した飛翔ビットをぶつけて逸らし、属性攻撃で威力を嵩増しした斧槍で時折斬り込み、同様に増強した砲撃を浴びせながら急速離脱を繰り返し
常に回り込むように魔王の周囲を平面旋回しながら、マイクロミサイルの乱れ撃ちを叩き込んでいきましょう
それらの機動の裏でUCの不可視の爆導索を密かに張り巡らせ――
機を見て一気に巻き絞めての一斉起爆と、参りましょうか…!
●終わり
「押し通ります、大魔王よ。勇気を胸に!!」
「道を開けなさい」
ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)とフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)は洞窟の宙を翔け大魔王の元へと迫る。呪詛も大半が祓われ、瞳に宿る魔力も残ってはない。
しかし大魔王はまだ動く。かろうじて残る命すら糧にして猟兵たちと戦い続ける。例えここで自身が倒れようと自分以外の自分が最後に残っていればそれでいい。故に何かを残す必要も出し惜しみをする必要もない。
大魔王は残った全ての翼を代償に数多の呪弾をその背に生み出す。
翼も無くなりこれでもう移動もままならぬだろう。だがそれでいい。今ここにいる猟兵を一人でも倒せるのであればそれでいい。
空を翔る2人の猟兵に無数の呪弾が放たれる。
どれだけ速く飛ぼうとも呪弾は2人を追い続ける。故に大魔王の周囲を飛び続けながら2人は躱し続ける。
「くっ!」
しかし常に正解のルートだけを選び続けられるはずもなく、ソラスティベルが逃げ込んだ先には待ち構えていた呪弾が眼前に。直撃を受けてしまってはどうなるかわからない。その身に当たる寸前に差し込まれる『スチームシールド』。おかげで衝撃を吸収し直撃は免れたが呪詛による浸食は防ぎきることはできない。ソラスティベルは呪詛が回りきる前に盾を投げ捨て再び大きく上へ加速した。
「ジリ貧ですねー……」
飛びながら仕込みこそしているフランチェスカだがこうも執拗に追われ続けては仕込みを使う余裕がない。つまりフランチェスカもリソースを切らねば次へ進むことはできない。高速で飛翔を続けながらフランチェスカが切り離したのは機鳳型の可変飛翔ビット『アルバサーラ・クィンティア』だった。変形し、シールドビットと化したそれはフランチェスカを追従する呪弾へと接近。盾を展開しその動きを一瞬だけ止める。
生み出された刹那の時間。フランチェスカの重雷装ユニットから放たれたマイクロミサイルたちが大魔王大魔王の巨大な眼球へと迫る。
「この程度ならば防ぐ必要もない」
その言葉の通り大魔王は防ぐ動作すらせずにマイクロミサイルの直撃を受ける。大魔王は微々たるダメージよりも猟兵たちを視続けることを選択した。
猟兵の一挙一動から目を離さなかった大魔王。しかし魔力も持たず、目に見えぬモノに気づくことはなかった。
「仕上げと参りましょうか……!」
大魔王の周囲を飛びながらフランチェスカが仕掛けていた不可視の爆導索。目に見えぬそれならば大魔王に気づかれることもない。マイクロミサイル着弾の煙が晴れると同時に引き絞られる爆導索が大魔王の動きを封じる。
「最後に勝つのは、勇気ある者ですッ!!」
そこへ頭上高く天井すれすれから蒼雷を纏う大斧と共に落下し、加速してくるソラスティベル。その狙いはただ一つ、大魔王の巨大な目。
「ハァァァアアアッッッ!!!」
重力という大地の力。協力という仲間の力。勇気という人の力。
振り下ろされた総てが込められた蒼雷の一撃が大魔王の頭部を両断し、迸る電撃が爆導索を連鎖的に起爆させ、そこには塵一つなにも残ることはなかった。
大成功
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