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ケダモノ狩るべし

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●ケダモノは暗闇に
 暗い暗い、土の底。
 ケダモノは地の底へと続く道をするすると滑るように駆けていく。
 人の形に、金の怪物の頭の骨。骨の下の顔の形も既に人ではなく。
 やがて、暗闇の行き止まりへと到着する。少し広いその場所にはささやかな金銀財宝――このケダモノが集めたものがあった。
 それを見て満足そうに金の頭蓋骨の下の口の端を吊り上げると、そこに新たな金細工を加え再び地上へと向かって行った。
 新たなる財宝を己の欲望のままに手にし、収集するために。

「皆、ちょっと来てくれないかな。アックス&ウィザーズでの事件が予知できたんだ」
 集まった猟兵達にクーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)は告げる。
「出現するのは呪飾獣カツィカ。金を好んで欲望のままに行動している。このままだと周辺を通行していた商人、そして村が略奪を受けてしまう。そうなる前に撃破してきて欲しい」
 早速転移で向かって貰おうと思うんだけど、と騎士猫は言い淀む。
「大まかな場所は分かるんだけどね。付近の洞窟……坑道? の奥に潜伏しているらしく具体的な場所までは分からない。だから現地に到着したらカツィカが潜んでいる場所を探り当てて欲しいんだ」
 一応手掛かりになりそうな異変は見えている、とクーナは言う。
「周囲の異変としては……草食の狼の群れの様子がおかしい。最近移住してきたみたいなんだけど、何でか深夜まで眠れないらしくて夜通し遠吠えを続けている。そのせいで近隣の村の住民も寝不足に――おっと話がそれた。それで、この不眠の原因がカツィカに絡むものじゃないかと睨んでいる」
 ただでさえ慣れない環境の上、人間にはまだ分からない位の異変を感じ取っているのならそうなってもおかしくはないかもね。そうケットシーは口元に手を当て推測を口にする。
「ともかく、狼達は眠れず気が立ってるみたいだから、まずは落ち着かせて眠らせて、すっきりした所で情報を集めてみれば何かヒントを見つけられると思う」
 頼んだよ、とクーナは微笑みを猟兵達に向け説明を終えた。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 今回は廃坑に潜む『呪飾獣カツィカ』に関連する事件に挑んで頂きます。

 まずは草食の狼達から情報収集。
 気が立っていますが、狼達も異変にはうんざりしているようなので気を鎮める事ができれば猟兵達に協力してくれると思われます。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 冒険 『眠れない獣たち』

POW   :    苛立ってケンカを始める獣たちの仲裁。

SPD   :    寝床を工夫して整えてやる。

WIZ   :    心の落ち着く歌や音楽で眠りに誘う。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

壬生山・群像
心情
住民の皆さんが困っているようで、ここは一つ助けになってあげましょう。
一日一善とはよく言ったものです。誰が言い出したのでしょうね。

行動
近隣の村の住民から獣たちの居場所の情報を得て乗り込んでみましょう。
落ち着いて話が出来ればいいのですが。
争いになればそれが収まるまで防御行動。
両手の篭手で【盾受け】【武器受け】を行い、獣の攻撃的な行動を受け止めます。
篭手で受け切れないものがあれば【無敵城塞】を使用。

発言タイミングお任せで順番は上から順に
「私はどこが食事場になっても構わないんです。近隣の村でも、ココでも。」
「ただ私は誰かの善になってあげたいだけ。」
「貴方たちを苛ませる悪者について教えてください。」


赤星・緋色
へいへいへーい、狼さんたち
なんやかんや困ってるみたいだから私が助けてあげるよ!

技能のコミュ力、変装を使用
仲間を装った変装で近づいていって
スカイダンサー式のアクロバティック謎ダンスで私に対する警戒が解ければ

狼だと手が使えないし、細かい作業とか大掛かりな設備とかできないしねたぶん
そこで私の出番
狼たちの寝床を作ってあげよ
そこでふかふかなモフモフを取ってこようかな
藁とか綿花とかそこらへんで採取できたらいいけど
もふもふ系の素材で防音も充実させつつ快適な眠りを提供するよ
他の生き物に襲われないように防衛も考えて設計しないとね
ここらへんは技能の罠使いも使えそうかな

あ、狼達から最近の情報もらえたらうれしいかな


ユラ・フリードゥルフ
【POW】
どうしたって寝不足でカッカしてるなら、喧嘩しちゃう子たちもいるだろーし
落ち着かせないとね

はいはい。吠えたって騒いだって余計に眠くなるだけでしょ
ランスのドラゴンと一緒に間に入りつつ。
落ち着かせるには何が良いか、一応電脳世界で情報収拾しては見たけど……
座らせれば良いって狼にも通用するのかなこれ

はいはい。座って。喧嘩にまで発展するなら俺がストレス解消の相手になってあげるよ

他のおにーさんとかおねーさんたちが寝床を整えるなりしてくれる分の時間稼ぎをしつつ。
狼達に寝不足以外の異常がないか【情報収拾】
眠れないってのは、結構面倒だよね……
彼らが警戒するほどのものが、ずっとあるってことかな

アドリブ歓迎


カナ・リーアス
【POW】こらこらー!喧嘩両成敗なんだよー!これ以上やるっていうなら私が相手だよー!!といいつつ地面に向かってグラウンドクラッシャーを放つよー!そして、話を聞きにいくんだよー!※アドリブ歓迎



●不眠に悩む
「村人の話ではこの辺りですが……」
 壬生山・群像(隠者・f07138)が周囲の木々を見渡し呟く。狼達が塒としている場所は村から少し離れていたが、近隣の村の住民が悩まされる位には近い場所にあった。目印は森の中にある大きな岩だという。
 流石にカツィカの居場所は知らないようだが、近辺を通行する商人が大きな獣に襲われて命辛々逃げだした、という情報もあった。
 困っている者を助け、そしてそれが脅威を撃退する為の取っ掛かりになる。
「一日一善とはよく言ったものです。誰が言い出したのでしょうね」
 住民が困っているなら一つ助けになろう、そう考える群像はまずその原因の獣たちへの接触を試みる。
「どうしたって寝不足でカッカしてるなら、喧嘩しちゃう子たちもいるだろーしね」
 まずは落ち着かせないとね、ユラ・フリードゥルフ(灰の柩・f04657)はマイペースにそう口にする。
(「私はどこが食事場になっても構わないんです。近隣の村でも、ココでも」)
 けれど、このまま関わらないのは善ではない。
「ただ私は誰かの善になってあげたいだけ」
 そう、自分の石を群像はしっかりと確認する。

 住民達に示された場所に向かい猟兵達が森をを歩いていくと、やがて巨大な岩が見え始める。そして、岩の上で唸り声をあげる狼たちの姿。どうやら仲間同士で喧嘩になりそうな様子だ。
「はいはい。吠えたって騒いだって余計に眠くなるだけでしょ」
 ドラゴンランスを竜の姿に変えて、狼達の間にユラが入り、宥めようとする。けれど、突然の来訪者に驚いた狼達は苛立ちを向ける相手を変えたようで。狼達がユラ達に飛び掛かってきた。
(「落ち着いて話が出来ればよかったのですが」)
 群像は両手の小手を器用に扱い、狼の突撃を受け流す。けれど、小手に内蔵された刺突刃やパイルバンカーは使わない。気が立っているならそれが収まるまで手を出さず防御し続ける、そう決めていたが狼達は数も多く、無敵城塞を発動する必要もあるかもしれない。
 ユラも竜を再びランスへと変えて狼の攻撃をやり過ごしている。あくまで防戦、傷つける事はなるべくなら避けたいけれども、あまり長時間戦い持たせる事は難しそうだ。
 そんな状況に、突然少女の声が響く。
「こらこらー! 喧嘩両成敗なんだよー!」 
 同時、地面が揺れる衝撃一つ。カナ・リーアス(鬼の元気っ娘・f04987)が武骨な巨大斧を地面に叩きつけたのだ。重量ある斧での一撃で巨大な岩の重心が少し崩れ、その上に居た狼達は慌てて地面へと飛び降りる。
「これ以上やるっていうなら私が相手だよー!!」
 斧を構える羅刹の少女は狼達を真っすぐに見、そう宣言する。
「へいへいへーい、狼さんたち!」
 硬直した状況、けれどそんな空気に構わず、寧ろ無視して赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)が語り掛ける。その姿は草食の狼に似せた変装、空を跳ねるように舞うスカイダンサー式のダンス、新手が現れたと思ったら謎のダンスを披露してきて、狼達は苛立ちを向ける方向を見失ったようで。
「なんやかんや困ってるみたいだから私が助けてあげるよ!」
 コミカルなエフェクトを周囲に投影しつつ、ピシっとポーズを決める赤い少年の姿に、狼達はどうしたものかと顔を見合わせていた。
「はいはい。座って。これ以上やりたいなら俺がストレス解消の相手になってあげるよ」
 混乱している狼達の様子を見たユラがすかさずそう声をかける。落ち着かせるには何が良いか、コンピュータ内臓の黒縁眼鏡で展開した電脳世界で調べてはみたが狼にまで通用するかは少々不安ではあるが。
 けれども勢いに押されたか、狼達は腰を下ろし、話を聞いてくれる気にはなったようだ。
「狼だと手が使えないし、細かい作業とか大掛かりな設備とかできないしねたぶん」
 そこで、と緋色は後方を指さす。その先には藁や綿花など、ふかふかとした素材の乗せられた荷車。ここに来るまでの道中で採取したものだ。その為に到着は少し遅れたのだけれども。
「これで狼さん達の寝床を作るよ。防音も充実、快適な眠りを提供するよ!」
(「見た所寝不足以外は特に異常なさそうだね」)
 その間、座った狼達の姿をユラは冷静に観察していた。病気だとか怪我だとか、そういった異常はないようで少し安心する。けれど、野生動物で眠れないというのは結構面倒だ。
(「彼らが警戒するほどのものが、ずっとあるってことかな」)
「防衛はどうするの?」
 カナの質問に緋色は得意気に木片を取り出し、そのふかふか素材の近くに投げる。それが地面に着いた瞬間、その周りから網が飛び出し木片の上から捕獲するように被さった。
「とりあえずは捕まえるだけの罠だけどもね」
 完成するまでに少し時間はかかるけど、防衛もいい感じの寝床を準備する、と緋色は言う。ちゃんと正確に伝わっているかは分からないが、少なくとも猟兵達に敵意はなく安眠の為に何かをしてくれようとしている事は狼達は理解したようだ。
「貴方たちを苛ませる悪者について教えてください」
 群像の言葉。意志は伝えられているようだけれども、狼達はどうしようか決めあぐねている様子だ。まだ警戒心が残っているのだろうか。
(「んー、もう一歩って所かな」)
 狼たちの反応に緋色はそう考える。最近の情報を手に入れられたら、と思ったけれどもその為にはもう少し警戒を緩めて貰う必要がありそうだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

高野・エドワード
おやっ、どうやら少し出遅れたみたいだね?可愛い狼さんたちが困っていると聞いたのだけれど…もう随分大人しくなってるみたいだ。

…ふむ?後もう一押しが必要なのかい。ふふっOK!愛の力で寝不足な狼さんたちを癒してあげよう。

やぁ狼さんたち、初めまして。そんなに警戒しなくて大丈夫だよ!僕たちは君たちに快適な眠りを届けにきたのさ♪
まずは狼さんたちとゆっくりお喋りしよう『動物と話す・コミュ力』

挨拶が終わったら次は癒しを。UC発動。
睡眠不足による苛立ちや疲労を少しでも癒せたらいいな。

すでに寝床も整えられているようだ。ね、まずはゆっくりお休み。
その後で色々お話が聞けたら嬉しいな♪あと撫でさせて…?

アドリブ等OK



「おやっ、どうやら少し出遅れたみたいだね? 可愛い狼さんたちが困っていると聞いたのだけれど……」
 マイペースにやって来た高野・エドワード(愛のガチ勢・f00193)は座っている狼達の様子に首を傾げる
 喧嘩も攻撃も止まってはいる。けれど手足に力は入ったまま、危険があればすぐ対応できるよう警戒を完全には解いていない。
 もう一押し、それがあれば狼達も警戒を解いて猟兵達に心を許してくれると判断したエドワードは、
「やぁ狼さんたち、初めまして」
 しゃがみ、にこりと微笑みながら狼達に挨拶をする。新たな来訪者に彼の近くにいた狼が唸り声をあげるが、
「おっと、そんなに警戒しなくて大丈夫だよ! 僕たちは君たちに快適な眠りを届けにきたのさ♪」
 大袈裟に身振りを交え、敵対するつもりはない事を示すオラトリオの青年に一先ずは敵ではなさそうだと敵意を霧散させる。
 その狼の足に喧嘩してできたと思われる怪我がある事にエドワードは気付く。
「ふふっOK! 愛の力で寝不足な狼さんたちを傷ごと癒してあげよう」
 明るい調子で言い、立ち上がったエドワードが翼を模した装飾の細身の杖を掲げると、その先端の青い宝石が輝き優しい桃色の光を放つ。
 その光が狼を照らすと、足の怪我が高速で癒されていく。
「さあ皆も一緒に!」
 エドワードが言うと、桃色の光はさらに輝きを強め、集まっていた狼達全てにその愛の癒しを与え、照らされた狼達の表情は春の陽だまりにいるようにとろんと緩んでいる。
 やがて、桃色の光が消えエドワードを疲労感が襲うが、周囲の怪我は全て癒されていた。それを確認した彼はふう、と息を吐き、
「とりあえず、まずはゆっくりお休み」
 既に寝床も整えられているしね、と白いふわふわを指し、穏やかな笑顔で促すと、警戒も解いた狼達はふわふわの寝床へと歩いていった。
 その前に、先程一番近くにいた狼がエドワードに近づき礼を言うかのように頭を寄せる。そっと毛並を撫でつつ安眠できない原因について聞いてみると、今は眠りたいけど起きたら教える、と意志が確認できた。
 ――日も随分と傾いてきている。
 ここは一旦、狼達の安眠を守りながら猟兵達も休息をとり、改めて話を聞く方がよさそうだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『廃坑探索』

POW   :    痕跡を辿りながら進む

SPD   :    ガス対策や灯りなど必要なものを用意して挑む

WIZ   :    廃坑に詳しい村人を探す

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

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「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
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 ――暗い穴から出てくる強い何かが、縄張りを昼も夜も通り抜けている。
 翌朝、狼達に粘り強く話を聞き状況を纏めると、どうやらカツィカが略奪に向かう際に狼達の縄張りを通り抜けているようだ。
 通らない日もあるし、ルートもバラバラ。時間も定まってはいない。けれど、それは温厚な草食狼達にストレスを与えるのだろう。それが不眠の原因になる位のストレスを。
 狼達にその暗い穴はどこにあるのか尋ねると、こっちだよとばかりにその場所へと案内してくれた。
 辿り着いた場所は、放棄されたと思しき炭鉱。入口に転がっている道具の劣化具合からかなり前に放棄されているようだ。地面はよく乾いており、空気も特に害のあるものではなさそう。道幅も十分あるようで、けれどとにかく暗い。また、少し先には分岐も見える。
 そしてそんな廃坑の奥へと続いていく足跡。恐らくこの奥にカツィカはいるのだろう。
 猟兵達は各々準備を整え、廃坑の探索を開始した。
高野・エドワード
【WIZ】ふむ、廃坑に入る前に…灯りなどの調達がてら、近くの村に行って情報を集めようか。
その上で探索を開始しよう。
足跡があるようだし、迷うことはなさそうかな。
不意の襲撃に備えて警戒は怠らないようにしないと。

そういえば廃坑に元々住んでいる蝙蝠や鼠ちゃんなんかもいるかな?
もう逃げ出してしまっているだろうか。もしそういった動物に出会えたら、また『動物と話す』でコミュニケーションを取りたいな。
カツィカの情報はいくらあっても良いだろう?
それに役立つ情報じゃなくても、世間話程度のお喋りでもできたら凄く癒されるよね!ボス戦の前に元気を貰おう♪

他の猟兵と協力・情報交換もできるなら行おう。

その他アドリブ等OK。


赤星・緋色
ふっふっふー、追跡のターンだね
こんな探索のために役立つ技能を沢山取っておいたよ

私は技能で暗視が使えるから明かりは最低限を用意
明かりをつけるってことは、こっちも見えるけど他からも目立っちゃうからね

技能は追跡、迷彩、忍び足を使用
夜間迷彩着用で足跡を追っていくよ
明かりができるだけ漏れないようにしつつスマホでマッピングしていくね
何か見えたり、反応するのがあったら技能目立たないを使って様子見かな
足跡見失っちゃってもマップ作りのために適当に進んで行こ
ついでに罠使いも活かして罠が設置されてないかも
出来たマップは他の猟兵にもデータで渡しておくよ

段差なんかあってもクライミングやスカイステッパーで超えていくね



「ふっふっふー、追跡のターンだね」
 上機嫌な様子の緋色。こういう探索は彼の得意分野だ。
「村で確認してきたけど、この坑道は数年前に落盤があって閉鎖されたみたいだね」
 エドワードが村で調達してきたカンテラを翳し、進路を確認する。当時の地図も入手できたが、入り口付近はともかくカツィカの潜む奥の方はどれだけ参考になるかは少々不明瞭だ。
 実際に、
「下り坂……むしろ崖かな?」
 緋色が見下ろすのは割と高さのある段差。地図にはない段差ではあるが、足跡はこの崖で途切れている。カツィカもここを通ったのだろうか。
「よっ、と」
 空中を何段か跳躍しつつ、緋色が音もなく着地する。そして周囲に罠や敵意が無い事を確認すると、上のエドワードに合図して降りて来るよう促す。
 ここまでの道中は緋色がやや先行する形で進行している。
 灯りが少なくともよく見える事、また罠使いとして罠の設置には気付きやすいという事もあっての先行だ。
 先を行く緋の少年の足音はない。夜間迷彩を着用した彼は足音を殆ど立ててない事もあってか、注意していないと見失いそうにもなる。
 けれど、カツィカと思しき足跡は明確に残っている。これを追っていければ、そうエドワードは考えるが、早速障害に行き当たる。
「岩だね」
 緋色が先の方を見て呟く。分岐地点、その直前に天井が崩れたのか、大量の岩が転がっていた。それも最近のようで、立ち上った土埃が足跡を消している。
「マップはあるし、マッピングにもなるしとりあえず進んで行こ……待って」
 緋色が何かが動く気配を感知し、気配を消そうとしたがカツィカにしては小さい。というか、小動物サイズだ。
「鼠ちゃんだね」
 小さな鼠がそこにいて、警戒心が薄いのか二人を見上げている。
 これは好都合、とエドワードが鼠に語り掛け、大きな何かが通らなかったか聞いてみると右の通路をよく通っているとの情報が得られた。他にもその大きな何かについて聞いてみると、通る時は結構な速さで明かりもないのに奥に行ったり、帰ってきたりしているらしい。
「えーと、夜目が効くのかな? だったら明かりも最小限にした方がよさそうだね」
「明かりをつけるってことは、こっちも見えるけど他からも目立っちゃうからね」
 緋色の言葉に、エドワードも手にしたカンテラの明かりを布で絞る。緋色の方は暗視で先の道を確認しているからその点は問題ない。
「へえー。食べ物が少ないんだ。だったら僕たちが来た道を通って外に出た方がいいかもね。そろそろ春も近いし」
 エドワードの言葉に、考え込んでいるような仕草を見せる鼠。他愛ない世間話だけれども、こんな暗闇の洞窟では癒されるものだ。オラトリオの青年と鼠の会話を横目に、緋色はスマホの光が漏れぬよう迷彩で覆いつつ、撮影した地図に通って来た道をマッピング。
(「少々ずれはあるけれども、この位なら修正の範囲内かな」)
「それじゃ、またね」
 エドワードが鼠に別れを告げ二人は分岐の右の道を行く。そして少し歩くとまた足跡が見えてきて。
 顔を見合わせた二人は再び二人は暗闇の洞窟の奥へと続く標的の足跡を慎重に追跡していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小宮・あき
呪飾獣カツィカ。
金を目的…あれ、獣なの?人なの?
貴金属を好むなんて、人間みたいに強欲なのですね。

2章から参加です。アドリブ・共闘歓迎します。

腰下げランタンをもっていきます。
マッチを所持し、着火・消火を何度か繰り返すつもり。
場合によっては身を潜めたり、【暗視】で動いた方が確実だったりしますからね。

洞窟内は基本【目立たない】【忍び足】で行動します。

周囲に小動物が居るなら【動物と話す】を使い、道を聞きます。
【礼儀作法】【コミュ力】で対応し、木の実のお礼を忘れずに。

UC【影の追跡者の召喚】で他参加者の行動を拝見させてもらいましょう。

ゆっくり慎重に、けれど確実に、洞窟を進みます。



 暗い坑道に、ランタンの灯が揺らめく。
 腰に下げた灯りに照らされる先の道を、淡い桃色の髪の少女、小宮・あき(人間の聖者・f03848)の空のような水色の瞳が映す。その歩みはゆっくりと慎重、けれど足音は驚くほどに小さく、灯りを消していれば注意深く観察しなければそこにいる事も気づかれないだろう。
(「金を目的……あれ、獣なの? 人なの?」)
 この先に潜む呪飾獣カツィカ。それは貴金属を集めるのだという。
 呪いによりその身体を変質させた存在だと聞くが、その意識は獣のものなのだろうか、それともまだ人としての思考が残っているのか。
 いずれにせよ、人間みたいに強欲なのは変わらない――そう考えた所で先の方で何かが動く気配を感じ、腰の灯りをそっと消す。
 詳細に見るには灯りがあった方が確実ではあるから点けているが、暗くても見えない事はない。近くの岩陰に身を隠し、影の追跡者を召喚。極めて発見され難いそれに先行させ、その気配を追わせようとするが、
(「……速いですね」)
 他の参加者かとも考えたが、明らかに移動速度が尋常ではない。はっきりと通るべき道を理解し、目的に向かって駆け抜けていくそれは猟兵のものではない。
 あき自身も追跡者が辿った道を通り、その存在に追いつこうとするが、道に不慣れな身では時間がかかりそうだ。
 気配を感じた辺りに辿り着き、再び灯りを灯し周囲を見やると金の腕輪が落ちていた。その性質を考えると、ただ落として放置するとは考え辛い。罠か、或いは、
(「拾う余裕もなかった……?」)
 例えば侵入者に気づいたとして。それが自分の宝物を置いている場所に向かっているならそれを守る為に戻ろうとする。より大きな危険があるなら細かなものを後回しにする。考えられなくも無い話だ。
 周囲に意識を集中させるけれども、動くものの気配はない。何かが駆け抜けたのに怯えてこの場を離れたか、狭い穴に隠れてしまったのか。
 いずれにせよ、まずは駆け抜けていった存在を追いかけようとあきは再び暗闇の坑道を歩き始めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユラ・フリードゥルフ
WIZ
廃坑…か
放棄されて結構経っているとはいえ、だからこそ残る情報もあるかな
近くの村で情報の収集を

閉鎖されている道とか
事故の記録とか、危険な道があれば情報収集で把握しておきたい
世話話でも何でも
廃坑について詳しい人達から話を聞いてみたいな(愛想よく笑みを浮かべ

情報は他の猟兵と共有、協力して

地図があればそれと、情報を合わせてを展開した電脳世界に蓄積しておく
廃坑を歩き回れる手段としてね

追いかけるには足跡を見た方が良いし
向きにも気をつけて
何度も通ってるっていうなら一番新しい足跡が探せれば良い

道中、罠には気をつけて
鍵開けか封印解除なら俺も覚えがあるんだけど
設置するだけの余裕があったか元々か
慎重に進もう



(「放棄されて結構経ってはいるけども、地図が残っていたのは幸いだね」)
 廃坑を淀みなく歩くユラは、一度村に戻りこの廃坑の情報を集めてきていた。地図だけでなく、かつてそこで働いていた年配の村人達にも話を聞こうとした彼を、最初は村人達も警戒していた。けれど、愛想よく綺麗な少年が笑顔で尋ねて来た事にすぐに気を許し、終わりには快く質問に答えてくれていた。
 時間はちょっとかかったけれど、収穫は十分。
(「この地図のこの辺り。放棄されてから地震があって崩れたって話があったけれど」)
 黒縁眼鏡の内蔵コンピュータを操作し、電脳世界に蓄積した地図を確認する。放棄後確認に行った事があるという老人が言っていた通り、確かに地図にない分岐があった。カツィカのものと思われる足跡は地図にある方の道へと続いている。けれど、よくよく目を凝らしてみれば違和感に気づく。
(「これは足跡を消したのかな」)
 不自然に地面を擦って、何かを消したような痕跡があった。わざわざ消したという事は此方に何かあるのではないか、そう判断し、ユラは足跡の消された側の分岐へと歩を進める。少し歩くと再び足跡が見える。その形は、坑道入口へと向かう形をしていて。
(「此方から外へ出て、もう一つの方で奥へと戻っていったのか」)
 出入口が一つならそれが塞がると逃げ場がなくなる。複数の経路を用意しておくのはあり得ない話ではないだろう。
 さらに、この痕跡はかなり新しい。よくよく注意すれば微かに奇妙な匂いが漂っている。廃坑の土の匂いなどではない生物的な匂いに、本当についさっきこの道を通ったのだとユラは確信し、歩き出そうとするが嫌な予感を感じ先へと目を凝らす。すると、暗さと土の迷彩で見え辛くなっていたが、鳴子が仕掛けられていた。脱出用の道ならば、侵入者に対する罠や警報のような物もあって不思議ではない。
 この先にも同様の罠があるかもしれない。そう感じた軍服の少年は、慎重に廃坑の最奥へと歩みを進めていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『呪飾獣カツィカ』

POW   :    呪獣の一撃
単純で重い【呪詛を纏った爪 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    呪飾解放
自身に【金山羊の呪詛 】をまとい、高速移動と【呪いの咆哮】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    カツィカ・カタラ
【両掌 】から【呪詛】を放ち、【呪縛】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナミル・タグイールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●最奥にて
 正しく足跡を追い、或いは消された痕跡を見落とさず。
 暗い坑道を慎重に、確実に進んで行く猟兵達の勘は、この先に敵がいる事を相変わらず告げている。
 そして深くに進むに連れて、肌がピリピリするような殺意を感じ始めていた。
 奥へと走り去った影は、恐らく猟兵達の存在に気づいていたのだろう。けれどそれは、奥にある宝物を優先した。
 戦っている最中に掠め取られてはたまらない。それは、とてもとても強欲なのだから。
 粉っぽい土の匂いに他の臭いが混じり始める。狼や鼠のような獣の匂い、ついさっきここを通り抜けたと主張するそれは、猟兵とケダモノの邂逅が間近に迫っている事を示していた。

 分岐と合流を繰り返し、最奥へと猟兵達は辿り着く。
 灯りは消すか、絞るか。そうして歩き続けてきた猟兵達の目に暗闇に似つかわしくない光が飛び込んできた。
 その空間の中央には火が灯されていた。どこにあるのかは分からないが、空気は通っているのだろう。
 灯に照らされるのはそれなりに広い空間、片隅にきらきらと輝く装飾品。それらは無造作に山積みになっていて、所有者は大して価値を感じていないようにすら見える。
 そして、その所有者は装飾品の山の前に居た。
 黄金の頭蓋骨を被った人のような形をしたケダモノ――『呪飾獣カツィカ』は、猟兵達を略奪者、侵入者、或いは絶対的な敵と見做し、殺意を向けた咆哮を放った。
高野・エドワード
…見つけた。あれがカツィカ、か…。
まずは静かに隠れて様子を窺うよ。

お金が好きとは聞いていたけど、まさかこんなに金銀財宝を貯め込んでいたとはね。
OK、その性質を利用しよう。

肩掛けマントの留め具に使われていたイエローダイヤモンドを取り外し、埋もれちゃったら嫌だから元々あった金銀財宝から少し離れたところに放り投げるよ。
カツィカがそちらに興味を持ったら奇襲をかけたい。意外と賢くて宝石より先に僕の存在に気付いたら…正面から迎え撃とう。

全力魔法に高速詠唱でUCを発動。

相手の攻撃は見切り・空中戦を活用しできるだけ回避。この翼は飾りじゃないのさ!
避けられない場合や動けなくなったらオーラ防御を。

アドリブ等OK♪


赤星・緋色
へいへーい、出てきたねボスっぽい奴!
商人さん達や狼たちの仇! ってまだ死んでなかったね

獣って火が苦手なの多いけど、こいつは使うんだね
導電率が高い金の装備をしてるし、属性弾は雷をセット
ガトリングで撃ち抜くよ
攻撃が咆哮ってことは音だし、離れれば効果は減衰するし
ダッシュと逃げ足の技能で距離を取りながら戦う感じになるかな
そしてなんと、私の防具は呪いに耐性を持っているのだ!
そっちの使う呪いの咆哮とかは防いでくれるよ。たぶん

近くで他の猟兵が戦ってたら援護射撃を使うよ
相手の攻撃や回避タイミングを見て仕掛けるね

うーん装飾品とかはこのオブリビオンにとって宝じゃなさそうだけど
宝として扱ってるものってどれだろうね!



「へいへーい、出てきたねボスっぽい奴!」
 真っ先に飛び込んだ緋色が威勢よくカツィカを挑発する。
 火を苦手とする種類の多い獣だけれど、それを利用しているこのカツィカは人にやや寄っているのかもしれない。
(「装飾品とかはこのオブリビオンにとって宝じゃなさそうだけど、宝として扱ってるものってどれだろうね!」)
 強敵を前にテンションの上がった緋色はそんな事を考えるが、カツィカの咆哮に思考を打ち切り、蒸気ガトリングガンを構える。
「商人さん達や狼たちの仇!」
「いや、まだ死んでいないよ?」
 エドワードの言にそうだった、と軽く返しつつ緋色がミニさんの引き金を引き、雷の属性弾を一気に放つ。ばら撒き重視でなく命中重視のガトリングは、跳躍したカツィカを逃さず撃ち抜く。そのケダモノの纏う装飾は金、つまりよく電気を通す素材であり、装飾に触れている部分が雷に打たれたように、焼ける。苦痛の声を漏らしながらもカツィカは反撃、全身に金山羊の呪詛を纏い、緋色へと高速で突撃。
「よっと!」
 しかしそれを予想していた緋色は爪の一撃を回避する。
 さらにカツィカは怒りの色を帯びた呪いの咆哮で追撃する。咆哮である以上音、つまり離れれば減衰するものではあるが、この空間ではそれができる十分な距離を稼げない。その上密閉空間に反響して増幅され、逃げ足に優れた緋色でも流石に逃れ切れず、倒れる。即座にカツィカが飛び掛かり追撃を加えようとするが、
「なんちゃって!」
 倒れたふりをしていた緋色が起き上がり、至近距離から弾丸を放つ。
 そのスチパン風の衣装は呪詛には耐性がある。だから、ダメージこそあるものの即座に倒れ伏す程の傷にはなってはいなかった。
 さらに緋色に攻撃を仕掛けようとしたカツィカの視界に、奇妙な輝きの石が通り過ぎる。思わず振り向けばそこにはイエローダイヤモンドがぽつりとひとつ。それはエドワードの肩掛けマントの留め具としていた物。静かに様子を窺っていたエドワードが放り投げたものだ。
 金銀財宝に目がなく、これだけ収集しているカツィカの性質、ならばその気を惹く事ができるのではないかと投げたのだが、確かに一瞬気を惹く事には成功した。
 けれどカツィカは既に戦闘モード、目の前の敵を始末してから回収すればいいと判断したようで、一瞬目は其方へと泳ぐも、すぐにその持ち主へと向き直り両掌を向け呪詛を放とうとする。
 けれどその一瞬があれば十分。
「青き愛の洗礼をその身に刻め」
 高速詠唱より紡がれた最後の言葉と同時にエドワードの愛と自由の杖が解けるようにブルースターの花弁の群となってカツィカを飲み込んだ。全力を込めた瑠璃花弁の嵐はカツィカの全身を切り刻む。
「グルゥアアア!」
 傷ついたカツィカだが、それでも攻撃を止めず、花弁を貫く呪詛を放った。けれど視界も塞がれ不十分な態勢で放ったそれはエドワードの目には見切れないものではない。
 オラトリオの天使翼を広げ、踊るように回避したエドワード。さらに雷の弾丸の雨がカツィカとエドワードを分かつように放たれる。
 飛び退いたカツィカの傷は、金山羊の呪詛によりすでに塞がりかけている。まだ戦いは長くなりそうだと、二人は改めて武器を構え直した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

フィロメーラ・アステール
ここが悪いケダモノのハウスかー!
「うぇーい、待たせたなー! お宝はあたしがいただいちゃうぜー!」

おっと、コレは相手を引きつける【パフォーマンス】だ!
適当に【残像】のスピードで何か【盗み】取って、【物を隠す】ことで危機感を煽ってやろうか!
あたしにかかれば全部なくなるのも時間の問題だぞー!

敵が攻撃しようと両掌を構えるところで【錬成されし対の双星】を発動だ!
敵の身体能力を模した分身を、敵の背後に召喚して、両腕をロック!

動きを封じた所に【破魔】【属性攻撃】の【全力魔法】を込めた【踏みつけ】で攻撃するぞ!
もし拘束がうまくいかなくても【呪詛耐性】の【オーラ防御】があれば最悪の事態は避けられると思うぜ!



「うぇーい、待たせたなー! お宝はあたしがいただいちゃうぜー!」
 金山羊の呪詛を纏う呪獣がその声の主へと顔を向ける。よくよく見れば最初に部屋に猟兵が侵入した時よりも蓄えた宝の山の嵩が減じている。その付近には飛び回る妖精が一人。フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が宝物を盗んでいるのだ。
 それを認識するや否や、即座に彼女に向かってカツィカが飛び掛かる。けれどフィロメーラは軽やかに挑発するように残像を残しながら軽やかに躱す。
「あたしにかかれば全部なくなるのも時間の問題だぞー!」
 その挑発に、両掌をカツィカは両掌を妖精へと向ける。そのまま呪詛を放とうとしたその時、ケダモノの背後に何者かが出現し、しがみついてその腕を真下へと向けさせた。
 出現したのはカツィカが分裂したようにも見える鏡映しの姿、フィロメーラが魔力で模して召喚した分身だ。意識をフィロメーラへと完全に奪われていたカツィカは、ただでさえ認識し辛いその存在に触れられるまで気づく事は出来なかった。
 動揺し、拘束を解こうとするカツィカだが、
「隙あり!」
 すかさずフィロメーラが全魔力を足に込め、流星の軌跡を残しながら破魔の一撃を金山羊の頭蓋骨へと蹴り込んだ。衝撃を逃がす事もできず直撃を受けたケダモノは一瞬ふらついたが、即座に呪詛を両掌からそのままの状態で放出。周囲の存在を呪詛で縛り付けようとする。
 フィロメーラの作り出したカツィカの分身は至近距離から直撃を受け魔力を散らされ消失したが、術者本人はオーラで身を守りつつ、呪詛に捕らわれる前に光の粒子を残しながら軽やかに離脱する事に成功した。
 出鱈目に放たれた呪詛が放った本人にも僅かに影響を与えたのか、或いは破魔の衝撃で意識が朦朧としているのか即座の追撃はない。もっとも、追撃があったとしてもフィロメーラを短時間に捕える事は叶わなかっただろう。
 星くずの妖精は独り占めにされるようなものではないのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

琥珀川・れに
ふむ、最近は剣に頼っていたからな、こっち(刻印)が鈍らないように使っておかないと。助太刀しよう。

それにしても、異国情緒溢れる敵、見た目は好きだよ
僕の屋敷のコレクションにしたい

UC【ブラッドガイスト】
単純に重い爪の一撃。正面から迎え撃とう。

ジリジリと相撲のように力比べをしてみて
きっとちょっと僕の方が押されると思うけれど
鍔迫り合いの姿勢のまま接地面からじわじわと捕食していくんだ

気づいた時にはもう遅い、奴が手を引っ込められた頃には片腕くらいもっていきたいね。


※アドリブ大好き&楽しみ。追加省略アレンジもご自由に。



「助太刀しよう」
 そして次はダンピールの琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)が前に出る。
(「最近は剣に頼っていたからな、こっ(刻印が鈍らないように使っておかないと」)
 細身の魔法剣を構えつつ、動力である鮮血を刻印に与え封印を解くダンピールの麗人に対し、傷だらけのカツィカは即座に敵意を向け飛び掛かる。異国情緒溢れたその外見は、れににとっては中々に好ましい――屋敷のコレクションにしてしまいたい位には。
 そんな思案を他所に一気に距離をつめたカツィカの呪詛の爪が力任せに振るわれ、単純に重いその一撃を紫髪の剣士は細身の魔法剣で真っ向から受け止める。その衝撃でれにの周囲の地面に罅が入るが、れに自身はそれに押し負けず防ぎ切っていた。けれどカツィカはさらに力を加える。ケダモノの蛮力は酷く強く、徐々にれにの側へと爪が近づいていく。
 けれどここまではれにの予想通りの動きだ。爪があと少しまで迫ってもれにの口元に浮かぶ余裕は崩れない。
 不意にカツィカが激痛に悲鳴を上げる。その痛みは鍔迫り合いをしている爪、鍔迫り合いの体勢のままれにが殺戮捕食態に変化させた刻印が、爪が触れている点からじわじわと侵食し、とうとう牙をむいたのだ。
「こっちから目を逸らしていいのかい?」
 苦痛に力が緩んだ瞬間を見切り、れにが魔法剣を傾け爪の軌道を逸らし、返す刀で華麗に一太刀を加えた。腕一本を切り落とす、とまではいかなかったが刻印の侵食に加え深々と斬り裂かれた右腕は当分使い物にはならないだろう。
 けれどこれ以上の追撃は難しそう、そう判断したれには怒り狂ったカツィカの反撃を受ける前にバックステップで距離を取り、再び構え直した。

成功 🔵​🔵​🔴​

蛇塚・レモン
今までの戦闘の様子を物陰から覗き見していたレモン
満を持して行動を開始

あたいも呪詛耐性は多少あるけど、そもそもユーベルコードを封じちゃえば楽勝だよねっ!
(学習力+戦闘知識)

まずはあたいが念動力で宙に浮かんで敵を撹乱するよっ!
(念動力+空中戦)
指鉄砲(オーラガン)を乱射して此方に気を惹かせるよ
呪詛は直感で回避!
(第六感++野生の勘+見切り)
オーラ防御と呪詛耐性で被害を抑えるよっ!

敵があたいとの撃ち合いに夢中になっているところへだまし討ち!
巨大な蛇神様を敵の背後へ召喚!
破壊念動波で大打撃&マヒと呪詛で捕縛してユーベルコードを封じるよっ!
(念動力+マヒ攻撃+呪詛)
トドメは蛇腹剣クサナギで細切れだよっ!



 ダンピールの少女が後退するのに合わせ、物陰から金の髪の少女が少女が飛び出す。蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)という名の少女がここが勝負所と観たのだ。
 急接近した彼女に対し、ケモノは左手と動かない右腕を強引に上げ、呪詛を放つが放つ寸前少女の体は真上へと跳ねる。そして呪詛が背後へと抜けていった事を感じるとブレスレット型の霊力増幅器の出力を上げ指鉄砲を放つ。うっとおしいげにしたカツィカが撃ち落とそうと何発か呪詛を放つも、直感でその発動を見切り、念動力で自由に飛び回る彼女の機動を捉えきれない。
 もっとも読み切れていたとしても、右腕の負傷で威力の落ちた状態では鏡のような盾とオーラに防がれていただろう。
 カツィカの攻撃を回避しつつ、指鉄砲で撃ち返すレモンだが、少々火力には欠け倒すには至らない。ただ気を惹く為のような、彼女の撹乱攻撃は続き、そしていつの間にか彼女の左の瞳が琥珀から深紅の色へと変わっていた。
 ――彼女の本命がカツィカの背後に出現する。
「蛇神様っ! あいつにお仕置きしちゃって!!」
 彼女の召喚した巨大な白の蛇神は、その声に応え破壊念動波を放つ。直前までレモンに完全に気を取られていたカツィカには、それを逃れることもできず直撃を受ける。
 即座に呪詛を強めようとするが不発。蛇神の念動波はユーベルコードを封じるもの。
 レモン自身にも呪詛に対する抵抗力はあったが、それ以前にユーベルコード自体を封じてしまえば問題ないという考えで、それは的中。更に彼女の乗せた呪詛は呪飾獣の肉体の自由も奪っていた。
「これでトドメだよっ!」
 レモンが蛇腹剣クサナギに霊力を込め、鞭のように変形した黒刃がカツィカの全身を切り刻む。猟兵達の度重なる攻撃で全身に傷を負い、執念のような宝物への欲で立っていたケダモノもとうとう耐え切れず崩れ落ちる。
 そして、最後に積み重ねていた宝物へと手を伸ばし――届かぬままにその手は力を失った。

 呪飾獣が倒れた事を確認した猟兵達は、カツィカが集めていた装飾類を確認する。よく見ると錆なども見られた。
 まだ人的被害は出ていなかったとの話、もしかするとカツィカ出現以前に事故などで失われ野ざらしにされていた物を拾い集めていたのかもしれない。
 けれど、これで悲劇の芽の一つは潰す事ができた。その勝利を胸に、猟兵達は日の照らす地上へと帰還した。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月09日


挿絵イラスト