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宝箱、キノコの森、そしてゴーレム

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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「よぉーちょっと話聞いてかねぇか」
 エコリアチ・ヤエ(多重人格者の戦場傭兵・f00287)はグリモアベースにて通りがかった猟兵を引き止める。その方法はまるで無理やり商品を買わせようとする悪徳商人のようなのだがそんなことは御構い無しだ。
「とにかく人手が必要でな」
 エコリアチが予知したのがアルダワ魔法学園の地下迷宮で眠っていたゴーレムが動き出そうとしているということ。
「ゴーレムはまぁ、寝ぼけてるってこともあるのか対して強くない。戦えば一方的に蹂躙できるだろう」
 ならばなぜ人手が必要なのだろうか。問題はそのゴーレムが眠っている場所にたどり着くまでのこと。
「まず宝箱、そしてキノコが問題だ」
 要約しすぎていてよくわからない。詳しくはこうだ。
 まずゴーレムが眠っている部屋に入るためにはその部屋の前にある宝箱の山の中から、扉をあけるボタンがある箱を見つけ出さねばならない。簡単そうに思うだろうが、まさしく宝箱の山だ。通路がほぼないぐらいの宝箱があり、下手したらしばらく宝箱ノイローゼを発症するレベルだろう。
 開けなければ危害はないが、鍵が入った宝箱以外は全部外れ。ものにより爆発したりびっくり箱だったり突如ふたが閉まり指がはさまれたりするらしい。なんて怖い宝箱の山なんだ。
 次にキノコだが、扉を開けた先の部屋は広い空間になっておりキノコの森と化しているのだ。この森の中にまだ起きがけで寝ぼけているらしいゴーレムがいる。このキノコの森をどうにか制覇し、ゴーレムを見つけることでやっと目的のゴーレムと対峙できるだろう。
 この森に生えるキノコは非常にアグレッシブで近づいただけでこちらを叩いてくるやつだったり、火に翳すと凍るキノコがあったりする。
 もちろんキノコなので食べれるものもあれば食べれない危険な毒キノコもあるようだ。死にはしないが大変なことになりたくなければ気をつける必要があることは間違いない。
「まぁどのトラップもキノコも死にゃしないから、よろしく頼んだぜ!」
 エコリアチは気楽な調子で猟兵たちをアルダワ魔法学園へと送り出した。


鬼騎
 一章:宝箱の山を突破。
 二章:キノコの森を探索。
 三章:寝ぼけゴーレムの退治。
 以上の流れになります。どんな罠やキノコがあるでしょう。想像が捗りますね? すべからずギャグ路線で行く予定なので、ご了承の上でお進みくださいませ。
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第1章 冒険 『宝箱がいっぱい!』

POW   :    片っ端から開けていく、力づくで罠を突破

SPD   :    効率よく解錠や罠の解除を行う

WIZ   :    箱の外側や周囲に手掛かりがないか探す

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クロ・ネコノ
この大量の宝箱からボタンが入った宝箱を探すのか、それも外れは罠付き、一つずつ開けるとなるとかなり骨が折れるね。
でも中身がボタンだけならそんなに大きい必要ないはず、小さめな宝箱を探して開けてみるよ。
もし外れだったとしても小さな箱なら大したことにはならなそうだしね。(楽観視)
「さてさて、何が出るかな?」

〔外れの場合は開けた相手を魔法で引き寄せて蓋が閉まるタイプの宝箱で、
普通なら上半身が挟まれる程度で済むが【ゴム体質】が災いして全身丸ごと宝箱に収納されてしまう。
何故か内側からは開かない為、助けを求めながら宝箱ごと跳ね回る。〕
「あれっ?!開かない!誰か開けてーー!」

<ギャグ的なノリ好きです!>



 クロ・ネコノ(弓矢が得物のゴム鞠猫・f06406)は大量の宝箱の前で思案していた。
 目の前にある大量の宝箱の中からたったひとつのボタンが入った箱を探さなければならない。しかも外れを引くと罠付きだという。一つ一つ開けていくだけでも骨が折れそうな作業となるため、できれば開ける箱を厳選したい。
 どのような宝箱を開けるべきか。探さなければならないのはボタン、ということは大きい箱である必要はないのではないかという結論に辿り着く。
 クロは自分が立っている近くにあったさほど大きくない箱に目星をつけ、まずは箱の外側を目で確認。問題なし。箱を振ってみるが、特に音無し。そして箱の匂いとか嗅いでみる。特に火薬などの匂いはせず、ただただ木の箱の良い匂いがした。
「さてさて、何が出るかな?」
 さして脅威はなさそうだと楽観的に考え、クロは鍵もかかっていないその箱を開けた。
「っえ?」
 それは唐突に感じた吸引力。有名な某サイクロン掃除機なんて目じゃない強さでクロの体が箱の中に吸い寄せられる。
 実は箱を開けた人物を吸い寄せ、パクッと箱の蓋で挟み込んでそれはとても痛い思いをさせるという、すごいのかみみっちいのかよくわからない魔法がこの宝箱にはかかっていたのだ。
 本来なら人の上半身が入る程度の箱のサイズだというのに、幸か不幸か。クロのゴムのような柔らかい体質のせいで空の宝箱に頭から突っ込みそして上半身、下半身とすべてがきっちりと収まってしまった。そして無情にも閉じる宝箱の蓋。
 痛い思いはしなかったものの、慌てて出ようにも何故か箱は内側から開けられず。
「あれっ?! 開かない! 誰か開けてーー!」
 いやー!! クロの声が宝箱の中から轟く。
 箱ごと飛び跳ねる姿はまるでミミックのようだが近くに猟兵はおらず。むしろ他の猟兵が居たら切り捨てられかねなかったかもしれないので逆にこれで良かったのか。
 ちょっと狭い箱居心地が……などという思考に途中支配されそうになりつつも箱ごと飛び跳ね続けることで箱を破壊し脱出する算段をたてる。クロの戦いはまだ続く。

成功 🔵​🔵​🔴​

刹羅沢・サクラ
葛篭の中に仕掛けですか。目的の為に作られたような部屋ですね。
ならば、目的を即座に達成すべく、数をこなすべきでしょう。
【POW】片っ端から箱を開けていきます。錠前など切り落とせばいい。罠があろうと同じ事です。
地道に一つずつ破壊していけば、必ず答えに到達するはずです。また、一つ一つ破壊していけば、後に続く方の有利にもなりましょう。
破壊あるのみです。



「葛篭の中に仕掛けですか。目的を達成すべく、障害は排除し数をこなして参りましょう」
 刹羅沢・サクラ(灰鬼・f01965)はそう言い放つと腰に刺した銀鵲をすらりと抜き放つ。それは鍔にカササギが象られていたため、そう名付けられた無銘の刀だ。
 なぜ宝箱を開けるミッションで刀を抜き放つ必要があるのか。
 彼女は宝箱の中身を確認するという目的の速やかな達成のため、何も考えず片っ端から開けていく方法を取ろうとしていた。そして罠や鍵の解除などというまどろっこしい方法はとらずそれらはすべて斬り落とせば良いと考えているのだ。
 つまり丁寧な口調や言い回しで誤魔化されてる気がするが、まごう事なき脳筋プレイをしようという事。そういうことなのだ。
 一応数多く開けて選択肢が狭まればそれだけ後に続く人が楽になるという考えもある。確かにそれはそのとおりである。
「参ります」
 サクラの目がキラリと光った気がしたと同時に鍵がかかっているかも確認すらせず目の前にあった宝箱の錠前を切り落とし箱を開けた!
▼中身は水爆弾だ! サクラは水浸しになった!
 サクラは明らかに罠だらけそうなゴテゴテした見た目の宝箱を開けた!
▼中身は箱の見た目に反して紙吹雪だ! 濡れた体に紙吹雪が纏わりつく。サクラは不快感を覚えた! 
 サクラはめげずに体がすっぽり入りそうな巨大な宝箱を開けた!
▼中身はバネつきパンチンググローブだ! サクラの顔面にヒット! 地味に痛い!
 サクラはそれでも頑張る! ならば次は小さいものでと選んた宝箱を開けた!
▼中身は小麦粉だ! 舞い散った小麦粉でサクラは全身真っ白だ!
「はぁ……はぁ……」
 次々と容赦なく襲いかかる宝箱の罠にサクラは疲労を覚え始める。開けても開けてもまだまだ数が減らない宝箱の山。山。山。しかも宝箱の罠は一つ一つが大したことないのに重なると実に不愉快極まりない感じの内容ばかりだ。いっそ針山が飛び出るとかの方が潔く対応できる気すらしてくる。
「まだ!」
 いける! そう自分を信じて目の前にある両手に乗るサイズほどの宝箱を開けると。中身から飛び出したのはパイだ。そうあのよく見る顔面に投げつけるパイ。むろんお約束通りサクラの顔面にヒットした。
「……」
 全身水に濡れ紙吹雪と小麦粉がまぶされ、顔面は地味な痛みとパイのクリームでべっとりしたサクラはしばしその場に呆然と立ちすむこととなった。

成功 🔵​🔵​🔴​

クラウス・ハントハーベン
「この量は切りがありませんね…ここは数に物を言わせるとしましょうか」

UC『Soldat(ゾルダート)』を使用し兵達を召喚します。同時にUC『錬成カミヤドリ』で分身の操作板を17個作成し兵達を操ります(つまり兵達は17体で宝箱を開けます)
クラウスとローゼは安全な場所で休憩しています。しかし罠が発動する中、宝箱の一つに何故か綺麗なドレスが入っているのを見つけます。

「このドレス…ローゼにとても似合いそうですね」
「…………兵達よ!方針変更です!他にも衣装がないか探し出しなさい!」

こうして恐ろしく巧妙な罠に掛かってしまい、ボタンそっちのけで衣装探しを始めてしまいます。

アドリブ・共闘大歓迎です



「この量は切りがありませんね……」
 クラウス・ハントハーベン(青薔薇の操者・f01090)はローゼ・ブラウという名の青薔薇姫のマリオネットを携え宝箱の山に向かい合いその数を改めて認識していた。
「ここは数に物を言わせるとしましょうか」
 クラウスは腕に抱えるローゼに同意を求めるように話しかける。このクラウスは童話の人形劇用のマリオネットであったローゼの操作板から生じたヤドリガミなのだ。そのためかクラウスの全ての理はローゼを中心として回っている。それが今回仇となろうとは思いもしなかっただろう。
 クラウスは至極真面目に宝箱の山を攻略すべく行動を起こす。
「来なさい。青薔薇の騎士達よ・・・…」
 ユーベルコードSoldatを使用、青薔薇の姫に仕えるマリオネットの兵隊群を召喚し、合わせて錬成カミヤドリを使用、17体の操作板も召喚。一度に数を召喚したため戦闘力などは皆無だが問題はない。これでクラウスとローゼは安全なところから見守っているだけで宝箱を開ける、その実たいへん自堕落な作戦が決行されることとなった。
 マリオネット兵たちはそれぞれが開けるための宝箱の前に立ち一斉に箱を開けた。爆発しススだらけになる兵隊もいれば、宝箱に挟まれるもの、宝箱に扮したミミックに追いかけられるものと様々だが、1体の兵隊がなにかを宝箱から取り出した。もしや探していたボタンかと思えば箱から取り出されたのはローゼにぴったりなサイズのそれはそれは美しいドレスだった。
「このドレス……ローゼにとても似合いそうですね」
 ほぅ、と見惚れるクラウス。すると何を思いついたのかカッと目を見開き、司令を出す。
「…………兵達よ! 方針変更です! 他にも衣装がないか探し出しなさい!」
 すでにクラウスの頭の中にはボタンのことなど微塵も残っておらず、大量の箱を前に衣装探しに奔走し始めた。
 クラウスはのちに落胆した表情でこう語る。恐ろしく巧妙な罠にかかり探し物は難航したと。しかし彼が担当した後は山のような空箱が積まれていたという。一体何がどう難航したのか、それが語られる事はなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

オラクル・エーデルライト
本当にたくさんの宝箱があるんだね。びっくりしちゃったよ。
開けるともっとびっくりするんだっけ?
うーん、片っ端から開けていきたいところだけど、ここは周囲外見から推理して開けてみよう。
まず、すぐに開けられない宝箱が本命の可能性が高い。
宝箱の外周にあるなら、印がついていてもおかしくないし……。
あれ?もしかして何の解決にもなってない?
いいや、仕方ない。外周を避けて一番怪しそうな宝箱を開けてみよう。

爆発だけはしませんように。



「いやー、本当にたくさんの宝箱があるんだね。びっくりしちゃったよ」
 びっくりした表情でそう言うのはオラクル・エーデルライト(オラトリオの精霊術士・f05684)だ。開けるともっとびっくりするんだっけ? などと呑気に構えているが果たしてそのような気構えで無事にこの宝箱の山を乗り越えられるのだろうか。
 目の前にある宝箱の山を見てオラクルはうーん、と考え込んだ。目の前の片っ端から開けていきたいところだけれども、ここは踏みとどまる。
 簡単に開けられる宝箱は外れの可能性が高く、すぐに開けられなさそうな宝箱が本命なのではないだろうか。あるいは何か普通ではわからない目印がついてる可能性も捨てがたい。
 オラクルはまるで難解なミステリー小説を紐解くような感覚に陥り考えに考え……一瞬立ったまま寝落ちそうになる。
「危ない危ない……さてどうすれば……あれ? もしかして何の解決にもなってない?」
 ただ考えているだけでは解決になるはずもなく。それに今更気づいたオラクルはひとまず行動にでる。一番開けやすそうな外周は避け、難解そうな、大事なものが入ってそうなそれっぽい、一番怪しそうな宝箱を探し出す。
 それは金の鎖でがんじがらめにされた片手に乗るほどの金色をした宝箱だ。
「よし、これにしよう」
 どうか爆発だけはしませんように。オラクルはそう心の中で祈りつつ鎖を……鎖を……。
「外れないのだけどっ?!」
 まさしくがんじがらめの鎖はびっちりと宝箱に巻きつき、指を一本入れるのも一苦労だ。鎖自体が繋がり、錠前などもついていない。どうすればこの宝箱の鎖を解き箱を開けることができるだろうか。
 ふと自分の装備品を見れば目に入るのはルーンソードだ。
 金の鎖ならば熱に弱いかもしれない。炎のルーンが刀身にあしらわれた剣を鎖に当てればみるみるうちに金属が溶け、金の宝箱がお目見えだ。若干箱自体も溶けかけている気がするが、もうあとは開けるだけだ何も問題はないだろう。
「よし、ごかいちょ……」
 金の宝箱を開けた瞬間、オラクルは強い爆風に飲み込まれた。
 熱せられた宝箱の中身はなんと火薬。箱を開け空気が入ったことで火薬は大爆発。爆発の威力は低いもののなぜか盛大な爆風を巻き起こしたのだ。
 爆風が収まったあとには中も外も溶けかかった空の金の箱。そして長髪がボサボサに乱れ服の所々が焦げススだらけになったオラクルの姿だけが残された。

成功 🔵​🔵​🔴​

バジル・サラザール
開けなければ危害はないということなら開けるのは後回し、ひとまず箱の外側や周囲の壁や床や扉から調査しましょう。
こういうのは仕掛けた人が分からなくならないようにヒントや目印が残ってるものよ。たぶん。
目立っている箱とか、よく分からない模様があるやつとか、飛び跳ねてるのとか……ヒントっぽいのがあったらそれも参考にしつつ、気になった宝箱から開けていきましょう。
外れは解除したり、逃げたり、破壊したり……色々臨機応変に対処しましょう。
みんなとも情報交換し合って、「野生の勘」も交えつつ、鍵を見つけるわ。

一応死にはしないみたいだし、大丈夫よね……なめくじびっしりとかでもない限りは。



「宝箱は後回しね」
 開けなければ危害のないただの箱だというのならば、まずは周囲の調査がセオリーでしょうとバジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)は考える。
 バジルはスルスルと箱の間を縫い、辺りを見て回る。バジルの下半身は蛇型なため、狭い通路の間隔だろうが詰まることなく移動が可能だ。
「ふーん……」
 道中、宝石が散りばめられて目立ちまくってる宝箱や、呪われてそうな模様が描かれてる宝箱、そしてなぜか飛び跳ねまくっている複数の宝箱などに目を惹かれるものの、なんとなく野生の勘が開けてはやばそうと告げてくるので見送った。
 バジルは壁沿いに進んでいると、ふと壁についた柱の一部に押せそうな凹凸を見つける。周辺に危険がないか確認しつつもそこを押すと、真横の壁が一部がせり出し大きな宝箱が出現した。見た目は普通の宝箱。サイズはかなり大きく、このせり出した部分からどかすことはできなさそうだ。
「一応ここの宝箱の罠は死ぬほどのものはないみたいだし……大丈夫よね?」
 ふとアレが入ってたら嫌だな、などという考えが頭をよぎるものの周辺や宝箱に罠の気配なし。簡単な錠前が付いていたものの、このぐらいなら簡単に解錠できる。
「さて、これはアタリかしら?」
 隠されていた宝箱ということもあり期待は高まる。バジルがその箱を開けた瞬間、ふわっと強い香りがアタリに撒き散らされた。肝心の箱の中身は空っぽであり、この匂いだけが詰まっていたようだ。
「これは……?」
 嗅いだことのある匂い。これはそう、例えるならばビールのような匂い。するとバジルにぞわぞわとした悪寒が走る。アレが視界の端に入り、それは続々とバジルの視界を埋めつくさんとしていた。
 そのアレとはそう。
「っい! っい! っいいやぁぁぁあああああああああ!!!! な、なめくじぃいいぃいいいいいい!!!」
 それはビールのような匂いに誘われて出てきた大量のなめくじである。三すくみの法則か、はたまは単純な理由でか、バジルはなめくじが大嫌いであった。
「こーーーなーーーーいーーーーでーーーーー!!!」
 脱兎のごとく逃げ出したバジルの走る速度はその人生において最大速だったと言っても過言ではないだろう。扉の先はキノコの森なのだ。つまり湿気があるということ。湿気があるということはなめくじだっていてもおかしくはないということ。
 失念無念。バジルの宝箱探しターンはこれにて終了となった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハンドレッド・コール
おお、宝箱の山!
ひとまず、オルタナティブ・ダブルでフローラを呼び出して、手分けして探してみるか…オレの第六感で引き当ててやる!
たしかフローラは鍵開けとか、不慣れだったな。
よし、オレが教える!最初に鍵開けしてみせるから、よく見ておくんだ!
後、迷子にならないよう、オレの傍から離れるなよ!
って、ギャー!びっくり箱!?…チクショウ、次だー!

…ほんと、次々と行かないでよ…
…別に、突然いなくなっても怖くないわ。
効果が切れれば、すぐハンドレッドの元に戻るから…それまでに、わたしも鍵開けを。
動物を見かけたら、『動物と話す』で鍵のありかを聞いてみようかしら。
…ほんと、ひとりが怖くて…泣いてなんか、ないから。



「おお、宝箱の山!」
 そう楽しそうに声を上げるのはハンドレッド・コール(双縁銃士・f00371)だ。彼の隣にはユーべるコード、オルタナティブ・ダブルで呼び出されたもう一人の自分が立っているのだが、黙って立っているだけでも違いがわかるほどその様子は違う。
 それもそのはず、このもう一人の自分はハンドレッドのもう一つの人格、少女の人格フローラが意識を支配しているのだ。
「オレの第六感で見事当たりを引き当ててやるぜ!」
 そういいながらズカズカと宝箱の山へと突き進んでいくハンドレッドを見て慌ててフローラも追いかける。
「……ほんと、次々と行かないでよ」
 いつもそうなんだから、とフローラはハンドレッドをたしなめつつ、その後ろをついて歩く。
「わりぃわりぃ、怖かったか? ぉ、これとかよさそうじゃん?」
「……別に、突然いなくなっても怖くないわ」
 謝りながらもハンドレッドの興味はすでに目の前にある鍵のかかった宝箱だ。その様子に少し不貞腐れながらフローラは答える。ユーベルコードの効果が切れれば自然とハンドレッドと同一体に戻れることをわかっているからだ。
「んー……」
 ハンドレッドは鍵の様子を探っているためフローラはその隣で空を飛んでいたコウモリに声をかけてみたが、特にこれといった情報は手に入れられなかった。
「よし、フローラは鍵開けとかまだ不慣れだったよな。今から鍵開けしてみせるから、よく見ておくんだぜ!」
「うん……」
 鍵の構造を把握したハンドレッドはフローラに手元を見せつつ鍵を開けた。ここまでは順調だったのだが、ここからがハンドレッドの悪い癖が出た。気が急くままに鍵が開いた宝箱を開けたのだ。
「ギャー!」
「っ!!!」
 その宝箱を開けた途端、爆音を立てながらピエロの人形が飛び出してきた。いわゆるびっくり箱というやつだ。
「びっくり箱かよっ!? ……チクショウ! 次だー!!」
 はずれを引いたのが悔しいかったのかハンドレッドは速攻で次の宝箱目がけ走っていく。
「…………ほんと、ひとりが怖くて……泣いてなんか、ないから」
 フローラはハンドレッドが走り去っていった後ろ姿を見ながら、びっくり箱から受けた衝撃と置き去りになった現実にその場に立ち尽くし、少しばかり涙した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロア・ネコンティ
【アドリブ超歓迎】
【SPD】なぁ〜ん

宝探し!では無く鍵探しですね。とは言え大量の宝箱、これは泥棒ねこの血が騒ぎます。土縛鎖【地形の利用・クライミング】を使って宝箱の山を登り、カギしっぽの【鍵開け・封印を解く】でパカパカ開けていきましょうか。中には爆発したり、食べられたり、箱の中で精霊が着替え中でキャー!って僕がなりそうだけど、そんなハプニングも宝探し、もとい鍵探しの醍醐味です。

おや、緑色のしっとりしたぬいぐるみを発見です。タグが付いてる……ノソリン?ノソリンって何だろうなぁ〜ん。

なぁ〜ん??

ななななんだコレなぁ〜ん?!

うう……語尾が変だけど、頑張って宝箱を開け続けるなぁ〜ん。



「これは泥棒ねこの血が騒ぎます」
 ロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)は文字通り宝の山を前に舌なめずりをする。
 その外見を見て童話に出てくる優しいケットシー術士だと思うなかれ。その正体は気分屋のシーフの泥棒ネコ。まさしく盗賊で泥棒なのだ!
 とはいえ善良な市民などからは盗みは行わない。いわゆる義賊というやつだ。
 さて宝箱を前にし、ロアはついつい宝探しと言いたくなるのだが、今日のところの本命は鍵であるボタン探しである。おまけに金銀財宝入ってたらラッキー、とか多少思っていてもバチは当たらないだろう。
 ロアは文字通り宝箱が積み上がっている一角に目星をつけ、その軽い身のこなしでひょいひょいと登り、その器用なカギしっぽで次々と解錠し宝箱を開け放っていく。
 そのスピードはとても早く宝箱が爆発し、開けたものを挟み込もうとした宝箱がからぶったり、ピエロが飛び出すビックリ箱などがロアが走り抜けた後方で発動していった。
「ふふ、さてこれの中身はなんでしょう」
 ロアは宝探しが楽しく、上機嫌なまま鍵のかかっていない小さめの宝箱(それでもロアの体から見れば中くらいなサイズ感だが)を開ける。と、そこにはなんと小さい精霊がルンルン気分で着替え中。そして目と目があう。
「キャー!」
 ここで叫んだのは実はロアのほうだ。急いで箱を閉めて箱の外から謝り倒す。こんなハプニングもロア的には宝探し、もとい鍵探しの醍醐味であった。
「さてお次はこれにしましょう」
 ふと目に入り気になった中サイズの宝箱を手にする。軽く外見を見ても罠らしきものがないため箱を開けると、中には緑、白、ピンクのしっとりしたぬいぐるみが詰まっていた。それは犬のような、恐竜のような見た目で、手に取ってみるとぬいぐるみにはタグがついており『ノソリン』と記載されていた。
「ノソリンって何だろうなぁ〜ん」
 なぁ〜ん???
「なななななんだコレなぁ〜ん?!」
 ロアは自分の頰に肉球を当て驚愕の表情をする。急に自分の口調が無意識に変わり語尾がおかしなことになってしまったなぁ〜ん。
「うう……語尾が変だけど、頑張って宝箱開け続けるなぁ〜ん」
 ロアはおかしな語尾に負けず、この宝箱の山を制覇したものの、肝心の鍵であるボタンを見つけることは叶わなかった、なぁ〜ん。

成功 🔵​🔵​🔴​

トラゴス・ファンレイン
うわ、マジで宝箱めっちゃあるやん。俺一人じゃちょーっと骨が折れるなあ。
数には数や、とりあえずユーベルコード『精霊招致・鷲』で精霊さん呼び出して、近くにある箱から手当り次第壊して貰お。そしたらその内当たり引くやろ!
あ、精霊さんら、言い忘れとったけどここの宝箱は外れやとトラップが作動するかもって……待って待って!!近くにある箱からっては言うたけど、俺の近くにある箱は止め……(フラグ)あっ。

※アドリブ・絡み・ネタ等オール歓迎!


雷陣・通
すっげーライトニングなことになってるな。
宝探しは苦手だけどやってみるか。

【POW判定】
だが、鍵開けなんて俺は出来ない!
この手刀でかたっぱしに宝箱を切断するぜ!

……一応、ノックしたり、持ち上げて振ったりするよ

(アドリブ、爆破、その他お任せします)



「すっげーライトニングなことになってるな」
 それはこちらのセリフである。雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)は人間であるはずなのだが、その体からは時折、いや、わりかし高頻度でパチパチと電気が弾ける音がし、放電している。つまりお前こそがライトニングだろ状態である。電気に当たったら痛そうだし若干眩しい。
「うわ、マジで宝箱めっちゃあるやん」
 そしてその隣に立つのはトラゴス・ファンレイン(エスケープゴート・f09417)だ。こちらはコテコテのキマイラといった外見をしており、山羊のような巻角、蛸の尻尾、猛禽の脚に背中には翼がついている。普通そこは蠍じゃないのか、なぜ蛸なのかなんてツッコミはしない。絶対にだ。
「よろしゅう頼んます」
「おう! よろしく頼んだぜ!」

 25歳190cmと11歳140cmの凸凹コンビが今ここに爆誕。

「それにしても俺、宝探しとか苦手だ」
 通は堂々とそう言い放つ。では一体なぜ宝探しに協力しようと思ったのか。いや、猟兵としてやる気があるのは良いことだろう。聞かなかったことにしよう。
 通は手近にあった小さめの宝箱を持ち上げ、不用意に宝箱を振って中に何がはいってるかなーなどと聞き耳を立てていたりする。それ爆発物はいってたらアウトな気がします。
 対してトラゴスはさすが大人というべきか。バッチリ対策をもってきていた。
「俺らだけじゃちょーっと骨が折れるさかい、精霊さん呼び出して手伝ってもらお」
 ユーベルコード精霊招致・鷲を使えば鷲の姿をした精霊が大量に召喚される。それはもう大量にだ。
「お、おぉ! すごいっすね!」
 かっこいい! すごい! と、はしゃぎ、褒めちぎる通に気を良くしたトラゴスはそのままの勢いで精霊たちに命令を下す。
「近くにある箱から総当たりや! がつんと決めたってや!」
 ……しかしその命令がよくなかった事実にすぐさまトラゴスは気づく。
「はっ! ま、まって精霊さんら、この宝箱は外れやとトラップが作動するさかい俺らの近くの箱はやm」
『ドカーパンパーーコケ『ぎゃぁあああああ!!!』コーーンパンパンーーッコーーン』
 一斉に精霊が突撃した宝箱の山は連動し、もはや何の音かもわからない大爆発を引き起こした。その爆発もカラフルで、見ているだけならさぞかし楽しかっただろう。
 時折混ざる意味のわからない音や悲鳴などがしばらくこの部屋に鳴り響くが、その床には探し求めていた扉を開けるためのボタンが転がっていた。
 猟兵たちはこれでなんだかんだと次のステージへ進むことが可能となった。次は一体どんなことが待ち受けているのだろうか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『キノコの森で大冒険』

POW   :    キノコの木を殴り壊せる,硬いキノコを折れる,キノコの木を登れる,

SPD   :    火を起こせる,キノコで簡易小屋を組める,ソウハダケに競争で勝てる

WIZ   :    キノコの毒性を理解,方向感覚を失わない,キノコを調理可,図鑑を作成可,

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 そこは宝箱が設置されていた部屋から扉の先へ進んだ空間。そこは広い空間となっており、見上げれば天井があるはずの空には発生している湿気により雲がかかっていた。
 部屋全体がじっとりし、大小様々なキノコが群生している部屋のどこかにゴーレムが眠っているらしい。
 そのゴーレムを見つけるため、猟兵たちは各々ができることを粛々とこなしていくのだった。
刹羅沢・サクラ
なかなか酷い目にあいましたが、食料が手に入ったのは幸いです。
味や保存状況などにはこの際目を瞑るとして、クリームパイは少しずつ削ぎ落として行軍に役立てるとしましょう。
それにしても、この湿度は故郷を思い出しますね。
ゴーレムの存在には用心する必要がありますが、ひとまず発見し接敵せぬことには。
【POW判定】視界の邪魔となるキノコを剪定していきます。
未開の森とあらば、藪を切り拓くもの。定石通り地道に調査を続けるまでです。
敢えて痕跡を残して、後続の調査に活かしてもらえれば幸いです。



「なかなか酷い目にあいました」
 刹羅沢・サクラ(灰鬼・f01965)は体から水を滴らせつつ、開いた扉からキノコの森へと歩みを進めていた。顔の痛みは引いたものの、顔にへばりついたクリームパはそのままだ。というのもへばりついたクリームパイをちょっとずつ指ですくい、口に運ぶ。
 味や保存状態が気にならないわけではないが宝箱探しで疲労した所に食料が手に入るというのは幸いなことであった。本人的にはそうらしい。後でお腹壊しても責任はとれない。
 ということで、クリームパイのお弁当を体に纏いつつサクラはキノコの森をひとり行軍していく。
「それにしても、ここはどことなく懐かしい感じがします」
 この湿度の高い森(しかしキノコ)はサクラの生まれ育った故郷、隠れ里を思い出させるものだった。そうは言うものの君、いま水浸しのままだから湿気もくそもないじゃないなんて事は言ったりしない。濡れてたって湿気ぐらい感じるとも。
 さてこのままただ進んでいても仕方ない。顔にへばりついたクリームパイもだいたい食べ終わってしまった。目的はゴーレムの居場所の探索だ、仮に見つけられたとしても接敵はしないと決める。
 サクラは銀鵲を抜き、構えた。未開の森とあらば、藪を切り拓くもの。当然のことだ。
「剪定ですね、参りましょう」
 痕跡を残せば後続の調査にも活かされることだろう。そう、痕跡が残せれば。
「くっ、このっ、てやっ!」
 固い。とにかく固い。めっちゃくちゃ固い。目星をつけたキノコの木はどうやらとても固い質のキノコの木だったようで、剪定するのもなかなかの重労働だ。なんという誤算。しかしサクラはくじけない。次々と遅くかかってくる宝箱の罠にもめげなかったのだ。このぐらいなんてことない。
 刃こぼれ……はなさそうだが実にゆったりとしたペースで切り進む。後続に気づかれるほどに進むことができるのか。サクラの耐久戦が今はじまった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

星宮・亜希
POW
「うわ、すっごく大きなキノコが一杯……これはちょっと骨が折れそうですね?」
問題のゴーレムがこの中のどこかにいるとすれば、高い所から探ってみるのがいいですかね?私はオラトリオですし空中戦の技能を活かし高い所まで飛んで見てきましょうか!
「よし、行きますよ!」
翼を広げ一際大きなキノコの上へ辿り着くと、ゆっくりと着地。うわ、滑って落っこちそ。気をつけないといけませんね。
上に登ったら休憩し、その後飛びながら雲を風でなぎ払いつつ、下を見下ろしてゴーレムを探します
「……ところでこれちょっとちぎって食べてみてもいいですかね?当たってもしなないんですよね?大丈夫です私の第六感が死なないって言ってますから」



「うわ、すっごく大きなキノコが一杯……」
 そうぽつりとつぶやいたのは星宮・亜希(双星の守護天使・f00558)だ。決して小さくはない身長の亜希だが、それでも見上げるほどのキノコの森に圧倒される。
「これはちょっと骨が折れそうですね?」
 やはりキノコという単語だけ聞くと背丈が低く、普通の木に生えている様子などが思い浮かぶが、ここでは違う。キノコ自体が大きく成長し大木となっており、そこに色形とりどりのキノコがさらに生えていたりするのだ。
「でも私なら問題ありませんね、よし、行きますよ!」
 亜希はオラトリオという種族特性を活かし、翼を広げいろいろなものを揺らしながら空へ舞い上がる。高いところから探れば見晴らしも良く、問題のゴーレムを探るのに効率がいいだろうという判断だ。むろんスカートの下にも履いてるので空を飛ぶのも安心安全だ。
 湿気で髪がまとわりつく感覚を感じながら、近くで一番背丈の大きなキノコの上へとたどり着く。一度休憩するためキノコの上に降りようと考えるが、キノコの上は艶が見え、見るからに危なそうな様子。ゆっくりした速度で着地を試みるが。
「うわ」
 足をつけた瞬間足が滑り、位置がズレる。バタバタと両手でバランスをとりつつ、色々なものをまたも揺らしながらなんとか転ぶのをこらえた。体の比重がなんだかとバランスが取りにくそうな気がするのだが、そこは若い足腰の筋力でカバーだ。
 足元に気をつけながらの休憩はいまいち体が休まらなかった気がするが、亜希は活動を再開する。休んでいたキノコから再び飛び立ち、あたりの雲を払いながらゴーレムを探し浮遊していくが、ふと目に止まるものがあった。
 その視線の先にはふんわりとした甘い香りを漂わせる、まあるいカサが連なったキノコ。それはまるで夢の多段パンケーキのようで。
「……これちょっとちぎって食べてみてもいいですかね?」
 怒られたりしない? 当たっても死なないんですよね? などと考えながら最終的に自分の第六感が死なないって告げてるとパンケーキキノコの上に降り立ち、端の方をちぎり取る。死なないと事前情報あるのだからその第六感はなかなかにヘボっちい。
 パクリ。そのキノコを口にすると途端、亜希はふわぁとした表情を浮かべ、ぺたりとキノコの上に座り込んでしまった。
「ふふ、うふふふふ、ふふふふふふふふふふ」
 それは蜜酒の笑いキノコ。亜希はこの効果が切れるまでパンケーキキノコの上で笑い続けた。
 後々腹筋が筋肉痛になったとか、ならなかったとか。そういう話もあるかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウルフシャ・オーゲツ
普段なら宇宙バイクで走り抜ける!
しかし、ここはキノコ!
【フードファイト・ワイルドモード】のために持ち込んだ肉をはむはむしながら力の限りキノコを食べる……じゃなかった、キノコを破壊(収穫)しながらゴーレムを探すんじゃ!
「さすがに生きのこはお腹に悪いかのう?」
 自分の予知で生キノコでひどい目を見た猟兵たちがおったからのう、食べるときはしっかりと火を通してから食べるぞ!
「……ゴーレム、美味しいじゃろうか」



 ウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)はその豊満な肉体を揺らしながら身一つでこのキノコの森を駆け抜けている。
「エリン〜ギマイタケ〜……あれはなんじゃろなぁ?」
 道中キノコを見ながらその種類を口にしている。ここにあるものは諸々通常サイズではないのだが、やはりキノコはキノコ。それっぽい形をしていた。
 普段なら宇宙バイクである愛車のステラドラグーンで流星のごとく駆け抜けるところなのだが、今回そうしなかったのには訳がある。
 それは彼女が手にしているものを見れば一目瞭然。肉である。今手にしてるのは骨つきのチキン。
「肉と一緒に食べるキノコはきっ……じゃなかった、肉を糧にキノコの破壊をがんばるのじゃ!」
 つまりキノコを破壊しながらゴーレムの探索へ協力をしつつ、ちゃっかり破壊したキノコを収穫して持ち込んだ肉と一緒にキノコパーティをするつもり満々なのだ。
 破壊(収穫)にめぼしいところを見つけると早速ウルフシャは作業に取り掛かる。
「とうっ!」
 それは手刀。フードファイト用に強化されたオーラにより手刀で食材の切断を可能にした極め技だ。それにより目の前のマッシュルームのような木がまるで豆腐のように切り刻まれる。
 それもそのはず。手刀を繰り出す間、絶え間なく頬張り続ける肉によりウルフシャの肉体が強化され続けているのだ。
 ちなみに肉は大量に持ち込まれており、腰いっぱいに袋で下げられている。今食べているのはベーコンブロックだ。
 次々と切り刻まれるキノコ。そして消費される肉。
 ブナシメジっぽいキノコ、消費されるスモークジャーキー。
 しいたけっぽいキノコ、消費される北京ダック。
 よくわからない形のキノコ、消費され(etc)。
 真っ赤なキノコ、消(etc)。
 沢山のキノコが破壊され消費した肉の代わりに食材としてウルフシャの手中に収まっていた。
「一旦休憩として……さすがに生キノコはお腹に悪いかのう?」
 そういえばとウルフシャは思い出す。自分の予知した事柄で生キノコを食し、ひどい目を見た猟兵がいたことを。火は通そうと決意し準備する。
「……ゴーレム、美味しいじゃろうか」
 石でできたゴーレムがうまいわけもない。少々脳みそが腐られておられるのだろうか。
 しかしこの後、そんなくだらないこと考える間もない大変な事態になるとも知らずにウルフシャは悠長にキノコを炙っていく。しっかり火を通したところで、毒キノコは毒キノコ。
 せめて毒キノコの前に美味しいキノコと、まだ残る持ち込んだ肉を一緒に口に頬張れることを祈らん。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロア・ネコンティ
【アドリブ歓迎】

ここは慎重に…にゃー?!キノコの胞子が飛んで……

"ロアよ、ノソリンの声が聞こえるなぁ〜ん? "
ぬいぐるみが喋った!?いや落ち着いて。これは幻聴だ。あのキノコは毒を持ってたはず。【毒使い】だからわかる。

"1曲聴いていきませんか?"
キノコとキノコの間に売れないミュージシャンがいる!?いや落ち着いて。これは幻覚だ。だいたい髪型しかキノコじゃない。【第六感】でわかる。

"聴いてください……売れたいなベイベー♪ "
……音痴だし売れ"絶対売れないなぁ〜ん"
このノソリン割り込みよる。僕は今虚空に向かって懊悩煩悶しているんだろう。周りの目でわかる。

(ゴーレムは優秀な猟兵が見つけてくれるなぁ〜ん)



 ロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)はキノコの森をゆく。宝探し……じゃなかった鍵探しでは、よくわからない呪われたっぽいぬいぐるみを手にしてしまい散々な目にあったが、次はキノコの森でゴーレム探しだ。
 ロアは衣装をはためかせならがキノコの木々を進む。その姿はこのメルヘンチックな森に馴染んでおり、まるで童話の世界のような雰囲気である。
 ここは慎重に進めば、毒に対して造詣が深いロアにとってキノコの類など大した問題はない……そう思っていた。
「にゃー?! キノコの胞子が飛んでっ……」
 その胞子を見た瞬間、どのようなものかはすぐに判断できたものの、口元を覆うの少々遅れてしまった。胞子をいくらか吸い込んでしまい、その効果がすぐさま現れはじめる。

『ロアよ、ノソリンの声が聞こえるなぁ〜ん?』
「ぬいぐるみが喋った!? っていうかぬいぐるみもってきたっけ?! こわっ!!」
 いやいや落ち着けロア。これは幻聴だ。あの胞子の毒による幻聴だ。そう自分に言い聞かせるものの、まだこの声は続く。
『一曲聞いていきませんか?』
 ひえ、キノコとキノコの間に売れないミュージシャンがいる?! いや落ち着けロア。これは幻覚、だいたい髪型しかキノコじゃない。そうロアの第六感が告げる。
『聴いてください……売れたいなベイベー♪』
 わお、すごい音痴。これは売れ『絶対うれないなぁ〜ん』
 このノソリン余裕で割り込みよる。
 ああ頭の中がぐるぐるする。
 続く音痴な歌、割り込むノソリン、ああ僕は今きっと周りから見たら可笑しなことになってるのだろう。頭のどこかでそう自覚するものの、この幻覚から抜け出すことができない。

 傍目から見ればフラフラと歩き独り言をブツブツ云い続けるロアは確実にやばい奴認定待った無しだったろう。幸いなのは周りには他に誰もいなかったことがロアにとって救いである。
 ゴーレムの探索は他の猟兵にまかせ、ロアは幻覚症状が消えるまでの間、キノコの森を彷徨い続けるのであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

竜胆・エレナ
素敵な洞窟と思ったけど、ちょっと菌類が多すぎるわね……
カビ臭いのは嫌いだけど、もしかしたら美味しいキノコだったりするのかしら?

まずはキノコの調査をしましょう
先人の知恵をお借りして、「食菌図鑑」と「毒キノコ図鑑」に照らし合わせて……
「……何てこと。ほとんどが未知のキノコだというの……!?」わなわな

こうなったら道は一つね……偉大なる先人達も、自ら食してそれを記録していったと聞くわ
私も先人に続くしかないわね!
欠片を削ぎ落として味見よ
「……うん、これは大丈夫。これは……ちょっとピリッとするわね、これは……食べない方がよさそう、うん」

……ま、面倒臭くなったら全部焼いていきましょう

※絡み・アドリブ歓迎です


ウインド・ノーワルド
色んなキノコと聞いてつい飛び出してきちまいましたが
いやはや、これはこれで面白いですねぇ。

とりあえず件のゴーレムは【影の追跡者の召喚】によって召喚したシャドウチェイサーに探してもらうとしてー……
よし、何か薬剤にできるキノコでも漁りますか
いやぁ、こういうのんびりした仕事は大歓迎ですよーう

あ、叩いてくるキノコはノーセンキュー、なるべく近づかないようにしておきます
来るなら殴り返しますが、とりあえずは面白いもん探すのが優先ですからね
……ゴーレムも忘れてねーですよ?

しかし、一応キノコで負傷したり毒を喰らったりした人が居れば【医術】の知識で治療して回りますよ
まぁ……毒キノコ食べたなら大体殴って吐かせますが


バジル・サラザール
ふぅ……ひどい目に合ったけど……何とか次に進めそうね。

「毒使い」としての知識を存分に生かして、キノコの毒性を理解、煮るなり焼くなり、無視するなりして適切に対処しましょう。あ、この毒キノコは色々使えそうね、持って帰りましょう。
みんなとも情報交換し合って、森を抜けるわ。
一通り採集したら、燃えたらまずそうなのを避けつつ、「ウィザード・ミサイル」で焼き払おうかしら。

やたらジメジメして、ゴーレム以外も隠れてそうで嫌な予感がするけど……大丈夫よ、大丈夫。

(アドリブ、絡み等歓迎です)



「ふぅ……ひどい目に合ったけど……何とか次に進めそうね」
「最初は素敵な洞窟と思ったけど……」
「いやはや、これはこれで面白いですねぇ」
 そう口にするのはバジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)、竜胆・エレナ(ドラゴンお姉さん・f08680)、ウインド・ノーワルド(自称ドクター・f09121)の三人だ。
 この女性三人はちょうどキノコの森へ入る扉のところでかち合い、共に行動することとなったのだ。
 ちなみにエレナとウインドの感想は真逆であり、エレナはキノコしかない風景や湿気により生じているのか若干カビ臭いのが気になっており、ウインドは色んなキノコと聞いて飛びついてきただけあり、何かと楽しんでいた。
 宝箱の部屋で軽いとはいえないほどの運動を強いられるはめになったバジルは少々息切れしてるものの、歩いていれば時期に息も整うだろう。
「ますはゴーレム探索のためのシャドウチェイサーを放っておきますね」
 ウインドはそういうとユーベルコード、影の追跡者の召喚を行う。万が一ゴーレムが起きていてもこれならば発見されにくいだろうし、ウインドと五感を共有できるため、発見できれば対象の居場所の特定ができる。
「では、まずキノコの調査よね」
 エレナがそういえば他二人も頷く。実は三人ともキノコの調査や採取をする気満々なのであった。
 あの、一応これ、ゴーレムを探す仕事なんですが?
 そんなことはお構い無し。ということでさっそくキノコの調査にとりかかる。
「これは毒。こっちは猛毒。それは無害。あれは毒、だけど日干し乾燥させると毒が抜けるやつね」
 おぉ、と歓声があがる。表の顔は薬剤師、裏の顔はUDCエージェント。バジルの知識により次々とキノコの種類が明かされていく。説明ついでに使える毒キノコをちゃっかり採取する。
「これはベーストにすれば薬として使えるものですよね」
 こちらのウインドも自称ではあるが医療経験が豊富ということで、薬剤にできるキノコを調達していく。
「なるほど!」
 キノコの大木になっているものは別として、それに生えるキノコなどは図鑑にも載っているようなものがほとんどのよう。エレナはバジルの解説を聞きながら、持ち込んでいた食菌図鑑と毒キノコ図鑑をせわしなくめくり確認する。
「あの、これはどんなキノコでしょう?」
 ふとエレナはキノコの大木の影に生える一つのキノコに目が止まる。図鑑を見てもそのキノコが見当たらない。
「あら、確かに。何かしらこのキノコ……」
「そうですね……なんでしょう?」
 エレナに促されキノコを見るバジルとウインドも首をかしげる。
「もしや未知のキノコ……!?」
 ゴクリと喉をならし、顔を見合わせる。
「食べた様子とかサンプリングしたいわ」
「毒キノコ飲み込んでしまったら吐き出させます、殴って!」
 うずくマッドサイエンティスト。そして本当に医療経験があるのか謎な発言。
 そんな二人の発言も気にせずエレナは思う。こうなったら偉大なる先人たちに続き自ら食して記録しなければ。エレナは恐る恐る欠片を削ぎ落とし、神妙な顔で口に運んだ。
「う」
「「う?」」
 いくばくかの間。キノコを口に入れたエレナはパッと表情を変え、笑顔を見せる。
「うまい!」
 しばらくしても何事もなく、無害なキノコだったのがエレナの献身により証明される。火を通さない生食は何かと危険なのであとは各々持ち帰ることになった。
「そういえば次はどうしましょう。そろそろ調べられるものも少なく……」
 エレナはそういう。
 はて、何かを忘れているような気がするのだが。
「そうねぇ。それにしてもジメジメしてる……特にこの辺のものはもう必要ないし、焼き払おうかしら」
 またアレがでそう。バジルは先の部屋で遭遇したアレに思いを馳せ、身震いする。
「確かにそろそろ面倒だし……やりましょうか!」
「え?」
 ウインドが口を挟む間も無くぽんぽんと進んだ話。エレナとバジルは二人揃ってウィザード・ミサイルを発動。
「え? ええ??」
 一人おろおろとするウインドをよそに二人は炎を点火。あたりを燃やし始めた。
 目の前で炎が広がる様子をただ呆然と見ていたウインドの元に、とある感覚が舞い降りる。
 それはシャドウチェイサーが遠隔地から何かを伝えてくる。すっかり忘れ去られたゴーレムである。誰かが指摘すれば「……ゴーレムも忘れてねーですよ?」などとのたまうかもしれないが、忘れ去られていたのである。それも三人揃いも揃って。
 幸い目的を思い出したところなのだが、目の前で"まだまだこんなものじゃないんだよ" "なめくじは成敗だー!" など叫びながら炎をまき散らしまくってる二人になかなか声もかけられず。
 この炎上騒動が収まり、ゴーレムの元へ向かうにはしばらく時間がかかるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

雷陣・通
キノコだー!!
なすはないな?

とは言え、こうキノコがイッパイなら見つからないぞ。
……そうだ、父ちゃんが言っていた
こういう時は「開拓」しろって

まずはこのキノコの大木を手刀で伐採だ!!
……え、日本刀? 日本刀で大木切ったら折れるじゃない。
だから俺は手刀で大木を切って、あたりの景色を見えるようにするぜ!
そうすれば、ゴーレムも探しやすいもんなー!
ライトニングチェスト―!!

(合わせ、うっかり笑い茸。木につぶされるなどOK)


トラゴス・ファンレイン
※アドリブ・ネタ・連携オール歓迎

はあ……恐ろしい目にあったわ、宝箱は当分勘弁やな。

【POW】
「野生の勘」を信じて足で探すことにしよ。多分こっちや。(キノコの群生地に突っ込む)
邪魔なキノコはなぎ払いながら進むで。
あとは「聞き耳」で周りの音に気を付けて……って痛っ、ここのキノコめっちゃ俺のこと叩いてくるやん!
キノコ相手にどうかとは思うけど、ユーベルコード『灰燼拳』で粉々にさせて貰うわ。

なんか胞子飛んどるけど、多分大丈夫やろ。多分。


クロ・ネコノ
罠付き宝箱の次はキノコの森…とは聞いてたけど予想以上にキノコまみれだね。
目的のゴーレムにたどり着く前に迷子にでもなりそうだよ。

行動 【WIZ】
迷わないように大きなキノコにロープを括りつけて目印をつくりながら進むよ。
あとキノコの知識はないからね、毒キノコが怖いしさすがに食べたりはしない。
そんなものかな、アグレッシブな叩いてくるキノコっていうのが良く分からないんだけど…まあ大丈夫でしょ。

<ギャグ・アドリブ・他PCとの絡み歓迎!>



 このキノコの森では宝箱部屋で爆誕した雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)とトラゴス・ファンレイン(エスケープゴート・f09417)の凸凹コンビに加え、クロ・ネコノ(弓矢が得物のゴム鞠猫・f06406)がこの二人に合流していた。
 なんだか三人ともども若干の疲労が見えるが、まだまだ猟兵たちは戦える。
「キノコの森とは聞いてたけど、予想以上にキノコまみれだね」
 クロは目的のゴーレムにたどり着く前に迷子にでもなりそうだとあたりを見渡す。
「キノコだなー! あ、なすはないよな、なすは」
 同じくキョロキョロとあたりを見渡して確認する通だが、どうやら茄子が嫌いだったのか、しきりに確認する。ここはキノコの森であって野菜の森ではないので、茄子はいくら確認したところでありはしない。
「はあ……恐ろしい目にあったわ、宝箱は当分勘弁やな」
 トラゴスは首を鳴らしながら三人の先頭を歩いていた。目的はこのキノコの森の中でゴーレムを探すことだ。トラゴスは己の野生の勘を信じて相談もなく、大小様々なキノコが茂る群生地に突き進んでいた。
 しかしそれに誰かがツッコむことはない。なぜなら通はこういう時は開拓をすれば良いと思っており、群生地に突き進むのは好都合だからだ。なぜ開拓するのかと言われれば、それは父ちゃんが言っていたから。
 そしてクロは団体行動をすることになったことで迷子防止のロープ対策をとらなかったため、すでに一人で別行動したら迷子になること間違いなしだから。しかしおそらく他二人もすでに帰り道がわからないと思われる。南無三。
「おぉ、だんだんと鬱蒼としてきたね。これだけ色とりどりのキノコがあるのはなんだかすごいよ。流石に毒キノコとか怖いし食べたりしないけど」
 クロはトラゴスの後に続きながら鬱蒼としてくる景色に感嘆の声をあげる。歩きながら時折背伸びをしたりと体をほぐすのは、先の宝箱に詰まっていたことからくる若干のコリのせいだ。
 そういえばアグレッシブな叩いてくるキノコがいるとか言ってた気がしたけどと考え始めたところで通が声を上げる。
「よし、ここらでキノコの大木を手刀で伐採だ!!」
 いまなんと? 思わず進行を止めトラゴスは振り返り通に聞き返す。
「手刀、でっか?」
「おう! だって日本刀で大木切ったら折れるよな?」
 日本刀は折れるのに手は折れないというらしい。これも父親から叩き込まれたというフルコンタクト空手「紫電会」の特訓の成果なのだろうか。そんなバカな。
「たしかに見晴らし良くなればゴーレムも見つけやすくなることは間違いないんだよ」
 そういう考えならクロも同意だと言うが。さすがに手刀で木を切り倒すことなんて、できるのだろうかと疑問が浮かぶ。
 そうこうしていると、ふとトラゴスが声をあげた。
「痛っ! は?! 痛てっ! ちょ、こ、このキノコめっちゃ俺のこと叩いてくるやん!?」
 それは事前に言及されていたアグレッシブなキノコ。ちょうどトラゴスが立ち止まった近くに生えていたものがそれであったらしい。ものすごい勢いでキノコの体をしならせ、トラゴスめがけ体を叩きつけてくる。その様子はまるで暴れキノコといった感じだ。
「でえい、キノコ相手にどうかと思うが、粉々にさせて貰うわ!」
 トラゴスはユーベルコードを発動させ、キノコの体に大威力の一撃を放った。すると粉々に砕けたキノコから大量の胞子が飛び散る。
「お、なんとかなったんだな。じゃー伐採するぜ! ライトニングチェストー!!」
 胞子が舞い散る中、繰り出された手刀。
 大木をも切断する鋭い手刀は空気を震わせ、そして嫌な予感が瞬時に猟兵たちの脳裏を駆け巡るが時すでに遅し。
『Booooooooom!』
「「「ぎゃあああああ!」」」」
 爆発した。それはもうここぞとばかりに爆発をした。
 舞い散る胞子に連鎖して巻き起こった爆発はあたり広範囲にわたりキノコを吹き飛ばしていく。猟兵たちは爆心地に近かったためなのか、なんちゃら補正ともいうべきか。ひどい目にあったことは間違いないが、五体満足ではあるだろう。
 猟兵たちの災難(爆発)はまだまだ続くのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

セレヴィス・デュラクシード
キノコは焼いて塩振って食べるのが好きなんだけど、それは今度の機会って事で今は先に進む事にするよ
トラップも意地悪キノコもボクの前には無意味なんだからっ♪

手近な大きなキノコによじ登って部屋全体を上から見てゴーレムを探すよ
【野生の感】に任せて次に飛び付くキノコを決めたら【ダッシュ】&【ジャンプ】!
しっかり【踏み付け】て滑り落ちない様にしなきゃだね
少し遠いキノコにも【狐百まで踊り忘れず】を使えば多分大丈夫!

ふっふっふ~、探し物は高い所から!
迷路攻略の鍵は迷路の壁によじ登って高い所から!
それを同時に出来ちゃう最高の作戦なんだよ~

歩く際は腕大振りで靴から効果音出そうな雰囲気
「にゃはは」と笑う気楽元気娘



 セレヴィス・デュラクシード(複製されし幻想の狐姫・f04842)はピコン♪ ポヨン♪ といった効果音が付きそうな軽快な足取りでキノコの森を進んでいた。
「キノコは焼いて塩ふって食べるのが好きなんだよね☆」
 松茸のようなキノコの木を見て、ふとそう口にでるが、今はそのような場合ではない。優先すべきはゴーレムの探索だ。可愛らしくて軽い口調からは想像できないほどに真面目な思考をしている。他の猟兵も見習ってほしいものだ。
「トラップも意地悪キノコもボクの前には無意味なんだからっ♪」
 そう宣言するとセレヴィスは手近な位置にあった大きなキノコによじ登り部屋全体を見渡す。キノコが切り倒され開拓されている場所もあれば、かたや燃えている場所、爆発している場所などが見える。他の猟兵たちだろう。これは探索なのか、破壊工作なのか。実に怪しいところだ。
 セレヴィスは野生の勘に任せ、まだ手がつけられてなさそうな方向へ向かって走り込み、ジャンプした。
「にゃっははー!」
 爽快に風を切りジャンプ。キノコの笠の上にしっかりと足で踏みつけ、弾力に任せさらにジャンプ。一度のジャンプで届かない距離のキノコでも、ユーベルコード、狐百まで踊り忘れずを使えばなんてことはない。片手を上げながらジャンプしたら完璧ではなかろうか。
「ふっふっふ~、我ながら同時にできちゃう最高の作戦なんだよ〜!」
 探し物は高い所から。そして迷路攻略の鍵は迷路の壁によじ登って高い所から。そのどちらも同時に行える作戦だと自画自賛をする。
 だがしかし、高い位置に障害がないとは誰も言っていいない。あらゆるところで破壊されたキノコから胞子が飛び散り、空中に拡散されていたものがここら辺に溜まってしまっていた。
「うわぁこれ胞子当たってもボクからキノコ生えてきちゃったりしないよね?!」
 目の前にはありとあらゆる種類の胞子が空中に舞っているのを見て、その足取りが止まる。
 しかしこれが幸い。移動する位置を下げようかと、ふと下方をみる。すると何やら黒い影のようなものがこちらに向けて手をふっていた。それは誰かが放ったシャドウチェイサーのようだ。
「あ! にゃはは〜大発見☆ おーい! ゴーレムはここだよー!」
 それが示す先には巨大なゴーレムが鎮座していた。高い位置から叫べば森中にその声が響き渡る。
 発見の知らせを聞いた猟兵たちは、じきにここに集まってくるだろう。
 キノコの森の次はゴーレムとの対決が待ち受けている。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ストーンゴーレム』

POW   :    ゴーレムガード
全身を【硬質化して超防御モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    ゴーレムパンチ
単純で重い【拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ   :    ゴーレム巨大化
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【岩石】と合体した時に最大の効果を発揮する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 それは約3メートルほどの岩男。ゴーレムだ。体からはいくらかキノコが生えている。
 猟兵たちの姿を見てのっそりとした動きで動き出すが、足元にあるキノコなどに引っかかり、転げそうになっている。かなり寝ぼけまなこといった様子だ。
 狭い足場に寝ぼけまなこな頭。猟兵たちが束になり叩けばあっという間に倒すことができるだろう。
 地形を利用するも、ただ正面から殴り飛ばすも自由。
 今こそ猟兵たちのターンが始まるのだ。
セレヴィス・デュラクシード
ふぇ~……あ!?(ゴーレムの茸を見て慌てて足踏み&頭ブンブン&武道着バサバサ胞子落す
にゃはは~、エコさんにも言ったけど『ボクの前に立ち塞がる相手はボッコボコ』なんだから♪
サクッと倒してボクの活躍を聞いて貰…クシュン!

ボクが得意なのは、低姿勢【ダッシュ】で動き回ったり【ジャンプ】と【狐百まで踊り忘れず】で相手を飛び越えたり、それを【狐の威を借る狐】で二人に分かれてやって不意を突く戦法なんだよ

拳の攻撃を跳び箱の要領で飛んで、そのまま後頭部にきっつい【疾風斬鉄脚】の踵をお見舞いしてクシュン!
勿論隙さえあれば何時でも狙ってくよ

何か変な胞子飛んでない?
鼻がムズムズするよ~

※アドリブ、全方面への弄り大歓迎


クロ・ネコノ
ま、まさかキノコの森で爆発するとは思わなかったよ。でもいよいよ本命だね、ゴーレム退治といこうか。

行動 【WIZ】
相手の近くに寄って【降り注ぐ矢の雨】(魔力の篭った1本の矢が分裂して降り注ぐ)で攻撃しよう、これだけ体が大きいと全部当たるんじゃないかな。
起きたとこ悪いけどさっさと倒れてもらおうか、私も帰って昼寝がしたいからね。

(他の猟兵達の方に振り向いて)…まだ寝ぼけてるね、相当長い間眠っていたのかな?
聞いてた以上に楽勝そうd〔キノコに蹴躓いて転んだゴーレムにど根〇ガエル的な感じで押し潰される〕

<ギャグ・アドリブ・他PCとの絡み歓迎!>


刹羅沢・サクラ
遠回りをしましたが、いよいよ本命ですね。金星を挙げられたセレヴィスさんに感謝です。
岩の巨人、どこが急所か見当もつきませんが、人型をしている以上、動きを封じる術は幾つでもあります。
一つ一つ、機能を奪っていけば、攻略の起点ともなり得ましょう。
まずは気取られぬよう『忍び足』で肉薄し、関節や接合部を『見切り』、『鎧無視攻撃』で暗器を可動部位にねじ込む。
これだけで動きを封じられるとは思いませんので、無念無想の連続攻撃で片足を集中攻撃し、斬るのではなく削り取ります。
あわよくば、破壊できれば好し。さもなくば脆くするだけでも好し。
足が折れ、踏み込めねば、自慢の拳も腰が入るまい


竜胆・エレナ
キノコを食べてパワーアップするのは配管工のお仕事よね。
あぁ、でもなんだか気分がいいわ。
この土くれも邪魔だし吹っ飛ばして行きましょう。うふふ。
……あら。あの岩茸も食べられるのかしら?

とりあえずウィザード・ミサイルを全弾撃ち込みましょうか。
キノコごと焼いていきましょう。良い香りがしそうだわ。
「うふふ。岩茸の岩塩焼きね。え、違う?細かいことはいいのよ」

まだ壊れないの?
じゃあドラゴニック・エンドも使っちゃいましょう!
ガツンと串刺しにして、召喚ドラゴンのガーたんを呼び出すわよ。
「やっちゃえガーたん!キノコ採取任せたわよ!」
言うこと聞かない悪い子はお尻蹴っちゃうわよ?

……何しにここに来たんだったかしら?



「ふぇ~……あ!?」
 セレヴィス・デュラクシード(複製されし幻想の狐姫・f04842)はぽけーっとしていたところ我にかえり、ぷるぷると頭をふる。するとそれは体を伝わり尻尾の先まで振動し、体についた胞子を少しでもふるい落とす。
 高いキノコの上から降りてくるにあたり、胞子が舞い散ってるゾーンを通らざるを得なかったのだ。体全体に胞子がまとまりついてしまい、完全に体から落とすことができずにいた。
「にゃはは〜ボクの前に立ち塞がる相手はクシュン、ボッコボコにっ……ふぇ〜……クシュン!」
 出発前には送り出したグリモア猟兵に自慢げに語っていた決め台詞も、胞子によるくしゃみで台無しだ。
「キノコを食べてパワーアップするのは配管工のお仕事よね。食べる?」
 体を震わせるセレヴィスを見ながらうふふ、と笑うのは竜胆・エレナ(ドラゴンお姉さん・f08680)だ。しかしエレナの様子は少々おかしい。
 本人曰く、なんだか"気分が良い"のだとか。それは周りにいる可愛い猟兵たちと共闘できるからなのか、あるいは別の何かがあるのかはわからない。
 そういえば先程よくわからないキノコを食べていたので、今更ながらに何か影響があったのかもしれない。持ち帰るようにけっこうな量を詰めてた気がしたので後々何事もないことを祈ろう。
「遠回りをしましたが、いよいよ本命ですね」
 ゴーレムをしっかり見つけてくれた猟兵たちに感謝の言葉を述べつつ、刹羅沢・サクラ(灰鬼・f01965)は岩の巨人を見上げる。
 心臓や脳の代わりになるものが存在しているのかもわからない存在だが、人型をしている以上動きを封じる術は幾つでもあるということ。
 一つ一つ、機能を奪っていけば、攻略の起点になるだろうとサクラは考える。
「やっとここまで来たんだよ、さくっとゴーレム退治といこうか」
 クロ・ネコノ(弓矢が得物のゴム鞠猫・f06406)は腕を回し体の調子を整える。
 まさかキノコの森で爆発に巻き込まれるとは思っていたなかったクロだが、なんだかんだと生き残ってきているあたり、運には見放されていないようだ。
 クロはまず手始めだと言わんばかりにゴーレムの上に魔法の矢を一本放つ。するとその矢は分裂し、ゴーレムに大量に降り注いだ。体が大きいため、無作為に降り注いだ魔法の矢はほとんどがその体に刺さる。
 その攻撃を受けたゴーレムなのだが、微動だにすることなくゆっくりとした足取りでただ前に進もうと足を上げる。その動きは緩慢などという可愛いものではないほどにゆっくりだ。
「それにしてもこいつ、まだ全然寝ぼけてるねー?」
 クロはそう言いながら無防備にゴーレムへと近づいていく。ゴーレムの様子から攻撃を受ける心配すらないと判断したクロが、ゴーレムに背を向け他の猟兵に談笑しようとした瞬間、その悲劇は起こる。
 ゴーレムの動きを見ていた者たちは警告の声をあげようとしたが間に合わない。クロは周りの様子を察し上体を捻りゴーレムを見れば、その岩の体がクロに肉薄していた。否、岩の体がクロの上に"降ってきた"のだ。
「ぴゃっ?!」
 実はクロが振り返った瞬間、ゴーレムはキノコに足をとられ、転んだのだ。いくら動きが遅かろうが、その巨体で重力任せの落下がゆっくりなはずもなく。
 しかしあわや潰される寸前のところでセレヴィスがとっさの判断で攻撃を繰り出し、その岩の巨体はその衝撃で位置がずれ、クロの真上への落下を防ぐことに成功した。
 別にクロの体はゴムのように伸ばすことができるため、潰れても平気だったのだが、そこは猟兵。平気だからと見捨てることはない。
「にゃはは〜クシュン! ボクの前に立ちふさックシュン!」
 格好良く決めセリフを決めたいところなのだがセレヴィスは相変わらずくしゃみがとまらない。どれだけふるい落としてもまたまとわりついてくる胞子のせいで、セレヴィスは攻撃をしてない時はジタバタと胞子を落とすことに翻弄されていた。
「今こそ好機です」
 ゴーレムは歩くより転げた方が早く移動できるのではなかろうかと思わなくもないが、今度はのっそりゆったりとした動きで起き上がろうとしていた。
 倒れ込んだゴーレムを見て、サクラは一気にその距離を縮める。もともと関節や結合部を狙うつもりでいたサクラは、その起き上がろうとするゴーレムの腕の関節部に狙いをつけたのだ。
「うふふ。岩茸の岩塩焼きね」
 サクラの動きにつられるように動いたのはエレナだ。エレナが飛ばした炎の矢は、サクラが攻撃するより早くゴーレムの肩あたりに直撃する。なぜ肩だったのか。確かに狙いどころとしておかしくない場所なのだが、理由は一つ。岩茸が生えていたから。
 実は今、エレナはゴーレムの体に生えた岩茸に完全に目を奪われている。エレナの計画的にウィザード・ミサイルを打ち込みキノコごとカリッと焼く寸法だ。
 しかしすでに走り出していたサクラにそんなエレナの邪な考えなど知る由もなく。サクラは尖月を手に、ふんわり香るキノコの匂いを嗅ぎながら目にも留まらぬ速さでゴーレムの肘や肩を攻撃していく。その攻撃は斬るのではなく削り取るようにし、ゴーレムの片腕を見事使えない状態にまで追い込んだ。
 ねぼけまなこなゴーレムは反撃することすらなくその体を削り取られた。今は猟兵たちのターン。そしてここから先も猟兵たちのターンなのだ。
 猟兵よ、その岩の巨体を粉砕するまで攻撃あるのみである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

雷陣・通
【POW判定】
(爆発の繰り返しでパーマになった頭で)
でたな、親玉!
みんな、ここで決着をつけるぞ!(パンチ!)
硬ってぇー!!

こいつは強敵だ。俺も真の姿を解放するぜ!
(雷陣・通は真の姿を解放することで全身を帯電させて反射速度を上げたり、ついでに電撃パンチで威力を上げたりできるのだ。あとパーマも治る)
いっくぜー! ライジングスタイル!

上昇した能力を活かして左右から徹底的に二回攻撃、敵にはこっちが横側から攻撃が来ると思わせておいてから
残像からのスライディングで相手の股下を潜ってからの
「必殺のー! 雷刃(ライトニングエッジ)!!」

おっし、行けたか!?


トラゴス・ファンレイン
※アドリブ・ネタ・連携オール歓迎

猟兵で良かったわ、爆発二回とか普通なら木端微塵やで!
しかし敵さん、完全に寝起きやな。頭ハッキリする前に倒したろ。

・行動
とにかく敵に近付いてぶん殴る。
●ゴーレムガード の発動前か解除後を狙って、ダッシュで近付く
キノコやら木やら邪魔なモンは飛び越えるか「踏みつけ」て行こ。
敵の攻撃は「見切り」で回避、無理そうならシールドでガード
正面やなくても近付ければオーケー、間合いに入ったら『灰燼拳』や!

ゴーレムぶん殴るのは初めてやけど、こんな感触なんやな!



「でたな、親玉!」
 雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)は繰り返し巻き込まれた爆発により髪型が爆発していた。つまりパーマだ。しかしまだ子供ということもあり、なんだかその様子は微笑ましい印象をうける。
 その通の頭をくしゃくしゃと撫でまわし直してやるのは、すっかりコンビのようになってしまったトラゴス・ファンレイン(エスケープゴート・f09417)だ。
「俺ら猟兵で良かったわ、爆発に2回も巻き込まれるとか。普通なら木っ端微塵やで!」
 主に自分の行動がメインで爆発したりしたことはあえて触れない。
 忘れることも生きていく上では大事だ、骸の海に捨ててしまおう。そのうちそんなオブリビオンが出てきたりしたら笑えないが、その時はまた倒せばいいだけだとも。
「しかし敵さん、完全に寝起きやな。頭ハッキリする前に倒したろ」
 トラゴスは通の頭をポンとすると、にっかりと笑いかける。すると通もトラゴスの顔を見て大きくうなずいた。もはやそれだけで伝わる仲となってしまった二人。
 この二人、実は考え方がかなり似通っており、出た言葉はそれはそれは綺麗にハモる。
『よし、殴ろう!!!』
 人はこれらを"脳筋"という。
 お互いの方向性を再確認し、二人は同時にゴーレムに向かい走り出す。先にゴーレムのもとへ辿り着いたのは通だ。すでに片腕が使えなくなりよろめきながらも立ち上がるゴーレムへパンチを繰り出す!
「硬ってぇー!!」
 当たり前だろう。そこらに生えていたキノコとはわけが違う。相手は岩の体を持つゴーレムなのだ。
 しかしその岩の体を物ともせず攻撃を通したのはトラゴスだ。ゴーレムに至るまでの間に生えていたキノコを踏み台にし、身軽にゴーレムの頭まで駆け上がる。
 トラゴスは大きく振りかぶり、飛び込んだ勢いのまま横っ面に灰燼拳を叩き込んだ。抜群な破壊力を誇る攻撃によりゴーレムの顔は三割ほど粉砕された。
「ゴーレムぶん殴るのは初めてやけど、こんな感触なんやな!」
 攻撃を決めた後にトラゴスはそんなことを言うのだが、見るからに岩なので岩砕くのとさして変わりはないだろう。猟兵なら一度ぐらい岩を割ってみた事ぐらい。え? ない? またまたそんな。
「さすがっす!! 俺もいっくぜー! ライジングスタイル!」
 通は真の姿を開放。全身に電気を纏わせ、身体能力を底上げする。そしてどういう原理かは分からないが、くしゃくしゃになった髪型も元のツンツンヘアーに治る。その光景はどこぞ宇宙の戦闘民z……これ以上はやめておこう。
 真の姿を発動した通はその並外れた身体能力でゴーレムの右へ左へと移動し、パンチを繰り出す。まだまだ寝ぼけて、というより段々攻撃の受けすぎで違う意味で目が覚めなくなりそうなゴーレムだが、通の攻撃で大きくよろめいた。
「いまだ! 必殺のー!」
 通はここぞとさらにスピードを上げ、残像を残しながらゴーレムの股下へとスライディングして潜り込み、抜刀する。
「ライトニングエッジ!!」
 股下から背中にかけて雷が迸る日本刀で強烈な斬撃がはしる。
「うっ」
 その様子をみていたトラゴスは思わず声をあげる。いくらゴーレムが相手とはいえ、いち男として、そこをあえて狙う子供のえげつなさに身震いする。
 そんなこんなだが、二人の攻撃は効果抜群だ。猟兵たちはまだまだ全力で攻撃を叩きこんでいくのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロア・ネコンティ
【共闘・アドリブ歓迎】
【WIZ】やつあたり

困難が多かったこの迷宮……ゴーレム、キミを倒して食用キノコの苗床にしてやる!!……なぁ〜ん。(語尾なおってない)

動かないPOW攻撃時は、鋼糸を用いて敵の手足にくくりつけ予め動きを牽制する。SPD攻撃は拳を叩きつける前に腕を駆け上り、氷魔法の精霊銃で敵の顔面を撃ち妨害。WIZ攻撃では後ろに下がり[エレメンタル・ファンタジア]で水のつむじ風を当てストーンゴーレムをドロッドロな泥ゴーレムにする。いいキノコの苗床になるように。

戦闘が終わったら食用キノコを少し貰っていく。ベーコンとバターで炒めて食べる予定。泥棒猫がお宝無しで帰るなんて。もうやけ食いだ!


バジル・サラザール
流石に体に生えてるキノコは採れなさそうね……。

極力敵の攻撃の射程外から「ウィザード・ミサイル」でガンガン攻撃。
目覚めきる前にまた眠ってもらいましょう。
基本的に命中重視だけど、巨体だし、余裕があれば足元狙いで転ばせてみようかしら。
反撃する暇も与えないのが理想だけど、敵の攻撃は「野生の勘」も使いつつ、回避や防御をしていくわ。

貰ったキノコの報酬分とナメクジの恨みあなたにぶつけるわ。

(アドリブ、絡み等歓迎)



「困難が多かったこの迷宮……ゴーレム、キミを倒して食用キノコの苗床にしてやる!! なぁ〜ん!」
 ロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)は未だ治らない口調でゴーレムの前に立ちはだかる。どれだけ格好良く決めたところで格好つかないのが残念無念としか言いようがない。
 そして同じくロアの横に立つのはバジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)、下半身が蛇のキマイラUDCエージェントだ。先ほどまでナメクジに怯えて炎を撒き散らしていたとは思えないほど、キリッとした表情で立ってた。
「貰ったキノコの報酬分とナメクジの恨みあなたにぶつけるわ」
 恨みをぶつけるのはいいが報酬分もぶつけるとは何事だ、それはまるで恩を仇で返すような振る舞いなのだが致し方ない。ゴーレムは倒さねばならぬ敵なのである。
 決して体に生えるキノコを採取できないかなんて、本来考える相手でもないのだ。今回は相当寝ぼけていたためできたやもしれないが。
 しかしすでにこれまでに攻撃を幾重にも受け、体が半分ほど崩れているゴーレムは片腕と、頭と、そして股関節に大きなダメージを負っている。
 流石にこれだけのダメージを受けてまだ寝ぼけているなどということはないのだが、目が覚めた頃には時すでに遅し。体がうまく動かなくなっているゴーレムなど、この二人にはただ止まっている木偶人形と同じようなものであった。
「さ、また眠って貰うわよ」
 敵は巨体。下手に近づいて攻撃を受けるのもバカらしい。バジルは再び炎の矢を用い、ゴーレムへ容赦無く矢を放っていく。その一本一本は束になり、また辺りの胞子とも連鎖し、ゴーレムを圧倒するほどの爆炎を引き起こしその岩の体を削り取っていく。これぞまさにナメクジの恨みを晴らさんとする怒涛の攻撃である。ついでにキノコの報酬分も上乗せされてるかもしれない。
 むろんロアもこのまま黙って見ているわけではない。
「泥棒猫がお宝も無しにオメオメと引き下がるなんてあり得ないなぁ〜ん。とっととキミのこときっちり倒して食用キノコでも貰って帰るのが吉だ! なぁ〜ん!」
 口調のせいで全く締まらないのだが、ゴーレムを倒したら食用キノコでやけ食いだと心に決め、ロアは攻撃体制にはいる。
 バジルが放つ炎の矢により熱されたゴーレム。その様子を見ればロアは使うユーベルコードを迷うことなく決めた。エレメンタル・ファンタジアだ。
 ロアは空中の水分をたっぷりを集め、つむじ風を巻き起こし流水を乗せる。
 熱々に熱した後は急激に冷やすべし! ロアが操る流水の風はゴーレムの体を包み込む。急激に冷やされたゴーレムの体は膨張と伸縮により岩の体全体に大きな亀裂が走った。
 むろん流水は冷やすだけにとどまらず。ゴーレムの岩の体にたっぷりと水分を膨らませ、柔らかくさせていく。
 ゴーレムの体は大きく損傷し、その誇る硬さはもはや崩された。勝負の時はすぐ目の前であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ラティナ・ドラッケンリット
「遅れてすまない。状況は把握した。私は前衛でいかせてもらおう」
ここまでの皆の苦労を思うと本当に申し訳ない
【ダッシュ】【見切り】【武器受け】【勇気】【覚悟】で斧の間合いまで接近する
ゴーレムガードで硬質化されたら欲張って【ジャンプ】も駆使してゴーレムの背中か肩の上まで駆け上がるか
超防御モードが解けたところで
【捨て身の一撃】【怪力】【鎧砕き】【鎧無視攻撃】を込めて『グラウンドクラッシャー』を叩き込む
ゴーレムガードが解けそうになかったら足許の地形に『グラウンドクラッシャー』を打って身動きが取れないようにしてやるのもありだな



 キノコの森、ゴーレムの目の前に仁王立ちする一人のビキニアーマー戦士がそこには居た。
「遅れてすまない。状況は把握した。私は前衛でいかせてもらおう」
 臆することなく、そう言い放ったのはラティナ・ドラッケンリット(ビキニアーマー道の冒険者・f04425)だ。
 その卓越した戦闘技術を完璧に生かすため、ビキニアーマーを極めた冒険者の一人である。
 すでに瀕死の状態まで追い込まれたゴーレムの姿を確認し、ここまでの皆の苦労を思うと本当に申し訳ないとラティナは考える。皆の苦労に恩を返す方法はただ一つ。敵を撃破することのみ。
 ゴーレムを撃破すべく、ラティナは業物を手にする。その名も断山戦斧『しゅとれん』。竜の鱗をも打ち砕く超重量級のバトルアックスだ。
「攻撃は最大の攻撃だ。ひたすら攻めるべし!」
 それは防御の構えを一切捨てた捨て身の突進とも言える姿勢だが、すでに真っ当な動きも取れないゴーレムに対しては非常に有効といえる戦法であった。
 ゴーレムは向かいくるラティナに対し、全身に力をみなぎらせ硬質化をはかろうとするが、亀裂が走り、水分を含んだ岩は本来の超防御モードの硬さには到底及ばない。
「はぁあああ!」
 ラティナはまずゴーレムが立つ地面に向け、斧による一撃を叩き込んだ。すると地面には大きく亀裂が走り、ゴーレムの巨体を傾かせる。ゴーレムは地響きを轟かせながら膝をつく。
 斧を叩き込んだ衝撃を利用し、ラティナは宙に体を浮かせる。そのままの勢いで、あたりに生えるキノコやゴーレムの体を足がかりに、ゴーレムの肩まで一気に駆け上がった。
「これがとどめの一撃!」
 ラティナは斧を大きく振りかぶり、体が浮くほどの力を込めてゴーレムに渾身の一撃を叩きつける。その衝撃はゴーレムの四肢までほとばしり、ゴーレムの内側から全身を粉砕した。破裂したゴーレムはただの岩の破片となり、キノコの森へと散る。
 遅れて登場したラティナだが、その分の仕事はきっちりとこなした。
 動かなくなったゴーレムの残骸を見て満足そうに頷けば、ラティナはまた別の戦場へと駆ける。

 ゴーレムは破壊され、アルダワ魔法学園の地下迷宮にひと時の平和が訪れる。
 次に猟兵たちが訪れる頃にはまた、ありとあらゆる宝箱が設置され、キノコが成長していることだろう。
 猟兵たちそれぞれの冒険はまだまだ続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月29日


挿絵イラスト