7
まんごーきゃっと生誕計画

#UDCアース

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース


0




●たとえばこんなとばっちり
「人類は、進化すべきなのであーる!」
「ははー、大神霊さまー!」
 真っ黒いローブを着込んだシャーマンズゴーストは、ぱーっと両手を広げて宣言する。
 彼の信奉者なのだろう、これまたシャーマンズゴーストに似た姿をしたUDCの群れはその姿にひれ伏した。
「我々『大神霊尊敬教会』はー、そんな愛すべき人類の尊き進化のためー、尽力に尽力を重ね、人類みなUDC計画的なことをー、さくさく進めたいところなのであーる、が」
「……が?」
 自信たっぷりに演説している黒ローブが、ちょっと困ったように首を傾げるので、信奉者たちも疑問符を浮かべて顔を上げる。
 困った、困ったのであーる、とちら、ちらっと視線まで送ってくる黒ローブ。
「……例の、人類防衛組織を騙る妨害者の件でございますか?」
「ぶっちゃけそれもあーる、が、我は考えたのであーる。 なぜ人類はUDCへの進化を拒むのであーるか、を」
「と、いうと?」
「前に進化儀式をやろうとしたとき、逃げちゃった女の子がいたであーるな?」
「あぁーいましたねー、大神霊さまのこと見てかわいくなーい、キモーイって逃げた子……」
「我、傷ついたのであーる……」
 しょぼん、と落ち込む黒ローブを見てわたわたする信奉者たちだが、黒ローブはすぐに気を取り直してまた手を広げた。
「そこで我はまた考えたのであーる! 人類の前に、人類がかわいいーと感じるモノを進化させてはどうか、と考え付いたのであーる! 愛すべき人類がかわいいと称賛するものが、UDCとしてかわいく進化すれば、きっと人類もUDCに進化したくなーる! そう思い至ったのであーる!!」
「おおっ、それはご名案でございます大神霊さま!」
「して、そのかわいいモノというのは……?!」
 ふっふっふ……とちょっと勿体ぶるように笑った後、黒ローブはその“かわいいモノ”の写真を取り出した。

●グリモアベース
「ダメですー!! これも絶対ダメですー!! このバカものーっ!!」
 ばこーん、とグリモアを叩きつける音がグリモアベースに響き渡る。
 どうしたんだ、またリアル猫鍋案件か、とざわめく猟兵たちの前で、凹んだグリモアを更に本の角で叩きまくる彼はコンラッド・アレグリアス(ケットシーの精霊術士・f01460)。
 どうした、落ち着けと灰色のケットシーとめっこめこなグリモアを引き離してみれば、グリモアが溢れんばかりの猫画像を噴出させた。
 あらかわいい、とうっとりする一部猟兵のほっこりした表情は、次の瞬間にさっと引っ込む。
 画像の猫の殆どが、嘴を持つ奇妙な頭部に変化してカラフルなたてがみを生やし、奇妙なかたちの手足を持つ……ね、ねこ? な感じの姿に変わってしまったからだ。
 ぎろ、とグリモアを睨むコンラッドは手近な猟兵にこう叫んだ。
「猫さんのUDC化を阻止してほしいのですッ!!」

 まず、大神霊尊敬教会と言う組織がある。
 この組織のUDCは、人類に対しこれといって敵意や憎悪を抱いてなどおらず、むしろ人類を愛し親密な関係を築いていきたいと願っている、そんな平和主義な組織だ。
 と、そう言えば聞こえがいいのだが、その親密な関係性を築き上げるステップとして、ありとあらゆる人類をUDCにしてしまおうと計画している危険な組織なのだ、と水一杯飲んで落ち着いたコンラッドが説明した。
「ただ、その計画は人類防衛組織や僕たち猟兵によって妨害されていることも知っています。 それはなんでだろうと考えた者が中にいたようなんですが……それはUDCがかわいくないからなのでは? という結論に至ったみたいでですね? ですね?!」
 もうこの猫さんグリモアを噛み殺すんじゃないか、ってな勢いで、コンラッドはぴ、とたくさんのねこらしき画像を指差す。
 わあわあと騒ぐ猫妖精の荒ぶる言動を要約するとつまり、かわいい猫を先にUDCに進化させちゃって、人類の進化意欲を煽ろう、という最終結論にたどり着いちゃったヤツがいるそうなのだ。
「こんなバカげた結論に乗っかっちゃった配下の教会UDC達は、町中で猫さんをたくさん捕まえちゃいました……猫さんをぜんぶ、ぜーんぶあんなへんてこなUDCにしてしまうためにです! こんなのぜったい、ぜーったい許せません!」
 そんなわけで、まず猟兵たちはまず町中から消えてしまった猫たちの足取りを辿ることから始めるように、とコンラッドからお願いされた。
 町中から猫が消えるほど捕まえたとなれば目撃情報はあるはずだ、住民からの情報が重要になってくるかもしれない。
 それらの情報を元に大神霊尊敬教会の拠点を探し当て、拠点内の捕まった猫を救出した後、教会UDCを殲滅してほしい、とのことだ。
 もしかしたら、UDCに捕まらずに逃げ延びた猛者の猫もいるかも……とコンラッドはきゅ、と手に拳を作りながら転移準備を進める。
「猫鍋は許せませんが、猫UDC化も同様に許してはおけません! こんなバカげた計画考えた首謀者を、もうぎったんぎったんのめっこめこにしちゃってください!!」


四季臣
 九度目まして、四季臣です。
 この度はここまでOPを閲覧していただき、ありがとうございます。

 グリモア猟兵がどんどん狂暴になってく、なんでだろう。

 第1章は冒険パートです。
 町から猫さんが消えちゃいました。
 猫さんを捕まえてる怪しい人の情報を集めて、オブリビオン組織である大神霊尊敬教会の拠点に辿り着いてください。
 第2章は集団戦です。
 みんなだいすきマンゴーさん。
 第3章はボス戦です。
 みんなだいすきマンゴーさんなのであーる。

 それでは、よろしくお願いします。
76




第1章 冒険 『迷子の迷子の子猫ちゃん』

POW   :    体力の続く限り探し回る

SPD   :    小動物を追い掛け、行き先を探る

WIZ   :    状況から居場所を推理する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ファン・ティンタン
さて…また猫なの?
コンラッドは、グリモアがダメになる前に止めといてね
それがなくなると、色々困るから…

【WIZ】猫のことは猫に聞く
現状を誰より把握しているのは、現地で標的になってる猫達でしょ
仲間が何処に掠われていったのか、猫達から【動物と話す】能力で【情報収集】する
ねぇ、あなた達の仲間が変な生き物に改造されるんだって
連れて行かれた場所、教えてくれないかな?連れ戻してくるから
※説得用の参考画像にシャーマンゴーストの写真を数枚持参

ちなみに、協力して貰えないと…いずれあなた達も捕まって“マンゴー”にされちゃうかも、ね…?

情報が断片的なら【地形の利用】を考慮して集団が潜伏し得る大きな建物にあたりをつける


忍足・鈴女
WIZ
「縛り首がええかなあ…針で心臓をぷちゅんとか…骨を外して嵌めるんを延々繰り返すんも…」とか危ない事を言いつつ
とりあえず居場所を探すにもまずは【情報収集】や
近所の噂を【聞き耳】で収集して
猫ちゃんの誘拐が多い場所を洗い出すえ
その付近でユーベルコード『キャッツ・ダンシング』を使用
大量の猫を召喚する「みんな~出たってや」
まあ本来のユーベルコードの使い方とは違うけど
きっと色々釣り出せるやろ
猫ちゃんが来たら【動物と話す】で色々聞けるやろし
誘拐犯が来たら自慢の【誘惑】スキルで色々聞き出して
その後は…どうしてしまっても…かめへんね?
ま、加減はしといたるわ
ひょっとしてやむにやまれぬ事情とかあるかもしらんし



●猫さんのことは猫さんに聞く
「さて……また猫なの?」
 ファン・ティンタン(天津華・f07547)は荒ぶるグリモア猟兵の姿を思い浮かべながら、ふとそんなことを口にした。
 思い返せば以前も猫絡みの案件だった、彼にはグリモアがダメになる前に止めておいてとは言っておいた。
 ちなみにその横で。
「縛り首がええかなあ……針で心臓をぷちゅんとな……骨を外して嵌めるんを延々繰り返すんも……」
 忍足・鈴女(最終猫型暗殺兵器・f03727)はかなり具体的に荒ぶっていた。
 もしかしたらグリモア猟兵並みか、それ以上に怒っているのかもしれない。
 とりあえずは情報収集から、と二人は聞き耳を立てながら猫の誘拐案件が多い地点に辺りを付けようとしていたところ、見知った顔と出くわした。
『なんだあんたら、また来てたのか』
 前回の猫事件で情報提供及び、救出に一役買ったボス猫だ。

「みんな~出たってや」
 鈴女のユーベルコード、猫達のダンスによって大量の猫さんが召喚される。
 この猫さんたちはわーっと町に散らばっていった後、UDCに捕まらず逃げ延びていた野良猫のみなさんを何匹かつり上げて戻ってきた。
「ねえ、あなた達の仲間が変な生き物に改造されるんだって」
 ファンが取り出したシャーマンズゴーストの写真をじいっと見つめる野良猫の皆さんは、やがて仲間内で顔を合わせたあと、にゃーにゃーとあれこれ証言をしてくれた。
 ただ、その内容は「変な鳥っぽかった」とか、「俺の知ってる奴も捕まった」とか、「慌てて逃げてきた」とか……具体的な内容はなかなか出てこない。
 それでも誘拐の発生地点を絞り込むことには成功したので、決して無駄足ではなかった。
『俺が出した連絡網が通じてりゃ、その地点にのこのこやってくる猫はそうそういないだろうが、連中もそこで捕まえられねぇと思ったら範囲を広げるはずだ。 そうなっちまったら俺もヤバいかもな』
 ただ、どこに集まってるかまではボス猫でもわからないと言う。
 野良の世界は厳しいのだ、下手に顔を突っ込んでしまえばうっかり命を落とすことになる……俺がボスとして幅を利かせられるのは、下手な手を打たないからだ、とも。
『ただ、あんたらには前も俺の仲間を助けてもらったしな。 俺をそいつらから守ってくれるってんなら、また前足貸してやるよ』
 誘拐犯に遭遇することはなかったファンと鈴女だったが、前回結んだ縁が再び助けとなってくれそうだ。
 ボス猫はファンに身を寄せてくるので、ファンはその大きな身体をそっと抱き上げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

寺内・美月
大神霊尊敬教会…、まともなブレーンはいないのでしょうか?。
・行方不明もしくは長期不在の野良猫、飼い猫の情報収集と地域、時間の可視(データ)化。
・そこから活動が活発な地域と時間を割り出して、そのデータから不審な(行動をしている)人物を選定して『陰の追跡者の召喚』による張り込みと追跡を行う
・猫が残存しているならばその地域に張り込んで拉致の瞬間を観察し、『陰の追跡者の召喚』による追跡を行う。


ナズヴィ・ピャー
…参考画像のマンゴー猫(仮)可愛いですねコレ

猫×マンゴー=進化
その手法をゲロゲロさせて研究テーマに…

それはそれとして
猫をかき集めてどこぞに輸送となると、効率化も考えるでしょう。
猫が居そうな場所といえば………どこでしょうか?
いんたーねっつとやらで検索してみましょう

ほほう…ふむふむ…
「ねこかふぇ」「ぺっとしょっぷ」に猫が居る可能性が高い、と。

まあ下手人達も同じようなことを考えるでしょう
「(店舗から)猫を略取した」「にゃーにゃー煩い荷物を持っていた人物や車」などと言った情報を集めましょう。
あとは妙に獣とか排泄物臭い人物についても聞かねば。

当機はさほど戦闘に向いてませんので、注意しつつ調査を開始します



●猫さんのことはペットショップで
「大神霊尊敬教会……まともなブレーンはいないのでしょうか?」
 寺内・美月(地獄雨の火力調整所・f02790)は今回の黒幕であろう組織について考えていたが、たぶん今回の首謀者は教会内でも“まとも”ではないブレーンだろうと思うことにした。
「……参考画像のマンゴー猫、可愛いですねコレ」
 グリモアが吐き出した画像をじっくり眺めながら、ナズヴィ・ピャー(不忠犬ナズ公・f03881)は数式っぽいことも思い浮かべる。
 マンゴー×猫=進化。
 その手法を吐かせて、研究テーマを組んでしまうかもしれないナズヴィを見て、美月は咳払いをした。
 それはそれとして、美月とナズヴィは召喚地点から一番近かったペットショップを訪れていた。
 その道中に美月は行方不明、または長期不在の野良猫、飼い猫の情報収集をしていたが、やはりその数は多いようだった。
 道行く先々の電柱や家の塀に貼られた「探しています」の紙には、姿を消してしまったのであろう猫の写真がたくさん貼られていた。
 いなくなった日時、場所を全て記録しながら移動する美月の先を行くナズヴィが、インターネットで探し当てたペットショップの戸を開ける。
 たくさんの猫を集めてどこかに運ぶとなれば、効率化を考えるものだろう。
 そう思い至ったナズヴィは、“人為的に”猫が集まる場所に目をつけた、ということだ。
 いらっしゃいませ、と爽やかな笑顔でナズヴィを出迎えた店員へ、さっそく質問を行った。
「猫が誘拐、ですか……そういった話は聞きませんねぇ」
 店員の話によれば、動物が誘拐されたとか、動物の鳴き声がする荷物などの話も特に聞いていないと言うことだ。
 前に猫をたくさん購入されたお客様から、そのあとすぐに返された話ならあるとナズヴィに伝えたが、その話は別件のようだ。
 その話を聞いていた美月は推察する。
「やはり、この事件そのものが突発的なものだったようですね」
 具体的なプランなど何も決めてない、思い付きの犯行。
 であるが故に、効率化などという手を考えていないか、そもそもそこまで行う気もないのかもしれないと。
 美月は店員に礼を言ってから、ナズヴィと共にペットショップを後にする。
 幸いにも、猫が消えた範囲はそこまで広くないという情報を仲間に拡散した。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

楠瀬・亜夜
にゃんて事を……おっと失礼。なんて事を……
すでに芸術の域に達している猫達を勝手に
前衛的現代アートにしてしまうとは許せませんね。

【SPD】
ともあれこのままでは猫たちが心配です
猫を見つけてしっかりと監視せねば……
見つけた猫がどこにいこうともしっかりと技能【追跡】を
駆使して追いかけますよ。
決してただ猫を見ていたいだけではないです。

例え猫が屋根に登ろうとも狭い路地に入ろうとも
全速力で逃げ出そうとも全力で追跡します。
決してただ猫と戯れた訳ではないです。

もし猫に不審者な人物が近づいたら
力づくでも捕まえて情報を聞き出しますよ
猫達を集めた楽園はどこか……と

だから猫に囲まれたい訳ではありません!信じてください!


ブリッツ・エレクトロダンス
ネコ科としては…まあ、ネコ科が原型を無くしてるようなのは流石にどうかと思うんだぜ?
どう考えてもネコ科である必要がねえよなこの計画?

さて、どう探したもんかな…
こういう場合、捕獲現場を抑えて…そこから尾行するか。(SPDルート)
まずは哀れな犠牲猫候補を探す所からだが…【野生の勘】でなんとか見つけ出せるか…?
無事見つけ出したら、捕獲現場を抑えて、容疑者をじっくり尾行だな。
もし見失ったらその時は【野生の勘】だけが頼りだ。



●猫さんじゃなくたって
「にゃんて事を……おっと失礼、なんて事を……」
 楠瀬・亜夜(追憶の断片・f03907)はまるで眩暈をおこしたかのようによろめく。
「すでに芸術の域に達している猫達を勝手に前衛的現代アートにしてしまうとは、許せませんね」
 ちら、と亜夜は横で「探しています」貼り紙を見ているブリッツ・エレクトロダンス(DJ.Blitz・f01017)の姿を見つめる。
 クロヒョウ型のキマイラであるもなかなかの猫さんっぷりだが、それを言うと多分ブリッツは機嫌を悪くしそうだ。
「ネコ科としては……まあ、ネコ科が原型を無くしてるようなのは流石にどうかと思うんだぜ? つーか、どう考えてもネコ科である必要がねえよなこの計画?」
 ネコ科である必要が、ない。
 その言葉の通りなのだろうか、ブリッツが見つけた「探しています」は、小型犬のものだった。
「わんという事でしょう……おっと失礼」
「無理にボケねぇでいいからな?」
 当初、亜夜は猫だけを見つけてその後をしっかり、しーっかりと監視する気でいたのだが、どうも猫並みの大きさな犬も捕獲対象にされているようだった。
 ともあれ予定通り、亜夜は猫探しを開始するべく家の屋根を登ったり、狭い路地へ向かったりと、とにかく猫の姿を探す。
 猫の捕獲現場を抑えたいブリッツは、亜夜と連携を取りながら野生の感を駆使して、誘拐犯の姿を探した。
 そして、亜夜とブリッツはほぼ同時に、猫と怪しい人影の姿を視認することとなる。
 黄色い首輪をつけたふっかふかの猫に対し、声を掛けている女性の姿を見つけたのだ。
「あの不審者が、猫達を集めた楽園を知る人物……!」
「お、おい待てって?!」
 容疑者を泳がせて目的地を定めたいブリッツの制止を聴かずに、亜夜はふっかふか猫を抱えて女性にぐいっと詰め寄る。
 黄色いボールを手にした女性はひっ、と驚いて半歩下がったが……やがてこてんと小首を傾げた。
「えっと……もしかして、貴方たちも猫ちゃん探しですか? 私、こういう者です」
 女性は懐から名札を取り出して、二人に見せると同時に頭を下げた。
「アンダーグラウンド・ディフェンス・コープ所属、根古です。 先日は皆さんのお知り合いに助けていただいて……」
 別件で救出されたという女性、根古さんはその後、人類防衛組織に加わっていたらしい。
「月島さんちのふーちゃんを見つけて頂いて、ありがとうございます。 すっかり怯えちゃったみたいで……ある建物から逃げてくるところを私、なんとか追いかけてきたんですけど……」
「ちょっと待て、お前じゃあその場所知ってるのか?」
 ブリッツが根古さんを問い詰めたところ、根古さんも知ったのはついさっきですが……と頷く。
 ブリッツが案内をさっそく頼むと、根古さんはこちらです、と二人の先を歩いていく。
 亜夜は月島さんちのふーちゃんを抱え、戯れながらブリッツと根古さんの後を追う。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メテオラ・エルダーナ
えっ、あのUDCもカワイくないですか?面白い顔してるし!
そうでもない?
でも、ネコちゃんの気持ちも聞かずにUDCにしちゃうのはダメですよね!

【WIZ】
広めの空き地や猫避けペットボトルがある場所など、猫の集まりやすそうな場所に目星をつけて、その周辺で住民に聞き込みをします
よく遊ぶ野良猫が居なくなったという建前で、さりげなく不審な人物を見かけなかったかに話題を持っていきます
「なんか、くちばしとたてがみみたいなのをした人らしいんですけど…」


テン・オクトー
猫さんに嘴や変な手足やポンポンなたてがみ生やされるとか想像するだけで居ても立っても居られません、、、ん?ちょっと可愛いかもしれな、、いやいや見逃せない案件ですね。

SPD

捕まっていない子を探して情報を集めようかな。
(動物と話す)(第六感)
猫さんが減っているとなると、鼠さんが増えてたりするかも。鼠さんとか街のカラスさんとか動物さんから手がかりを掴めないかな?自身も小さいので猫さんの集会所にも足を運んでみようかな?(使えそうならクライミング)何か手がかりがあるといいな。

連携アドリブ歓迎です。


バラバ・バルディ
ほぉっ今度は全猫ちゃんUDC化ときたか!愉快な奴らじゃのぉ~。それに猫ちゃんもこれはこれで可愛らし――ゴホッ、いや猫は猫のままが一番じゃ!のう?じゃからそう睨まんでくれ、コンラッド君。ふぉっほっほ!

【WIZ】
とはいえ、わしは老人じゃから動き回るのはちと面倒じゃな。そうじゃの、誰かに……おお、あそこにちょうど、噂話の好きそうな奥方達がおるな!彼女らに猫ちゃんと不審人物の情報がないか聞いてみるとしよ。情報の多く集まる場所に行けば何か見つかる……かもしれん!ま、行けば分かるじゃろ。ぬっはっはっ!

「もし、そこのお嬢さん方。いや、ご歓談中申し訳ないのう。ちょいと二、三お尋ねしたいんじゃが、良いかのう?」



●奥様方が聞いた話
「えっ、あのUDCもカワイくないですか? 面白い顔してるし!」
 え、そうでもない? とか首を捻ってるのはメテオラ・エルダーナ(まほうつかいキャット・f05337)。
 キマイラである彼女にとって、猫になにかプラスされてる生き物と言うのはそれほど違和感と言うものはないのかもしれない。
 そこへテン・オクトー(気弱な小さき猛獣・f03824)とバラバ・バルディ(奇妙で愉快な曲者爺さん・f12139)も合流して、では捜索開始と相成った。
「ほぉっ今度は全猫ちゃんUDC化と来たか! 愉快な奴らじゃのぉ~。 それにほれ、猫ちゃんもこれはこれで可愛らしいのぅ!」
「猫さんに嘴や変な手足をポンポンなたてがみ生やされるとか想像するだけで……居ても立っても居られません」
「ゴホッ、いや、猫は猫のままが一番じゃ! のう?」
 バラバは出発時のグリモア猟兵の氷のような視線を思い出しながら、テンに同意を求める。
 テンはマンゴー猫(仮)の写真を見て、あれ、と首をかしげた。
「ん、ちょっと可愛いかもしれな……いやいや見逃せない案件ですね」
 ふぉっほっほ、と笑って誤魔化すバラバと共に、気を取り直して作戦開始だ。
 素早く動けるテンが先行して、小動物の気配を探りつつ塀の上をさくさく進んでいく。
 猫の数が減っているなら、その代わりに鼠や鴉が増えているのでは、と踏んだテンは動物会話も用いることで情報を得ようとしたのだ。
 鼠はそれほど見かけなかったものの、ゴミ捨て場をつついていた鴉は見つけられたテンは、さっそく動物会話を試みると……鴉はばさ、と翼を広げて鳴く。
『猫どもを取っ捕まえてる人間……ニンゲンか? よくわからんが、そういう連中は知ってるよ、餌場の競争相手が減るから大歓迎……って、猫に言うもんじゃないか』
「それで、猫さんを捕まえてる人たちはどこに集まってるかはわかりますか?」
『悪いがそこまで深入りしたいもんじゃないんでね。 連中、猫だけじゃなく犬とか……あれくらいの大きさの奴等も無差別に捕まえてるって話だ。 流石に俺の仲間は無事だが、これからもそうとは限らない』
 おっと、と鴉はばさりと羽ばたいてその場を飛び去ってしまった。
 ご近所さんとおぼしき奥様方の団体様が通りかかったのだ。
 そこへメテオラとバラバもやってきて、奥様方へ話を持ちかけてみる。
 メテオラとバラバは住民への聞き込みに特に力を入れていて、徐々に策敵範囲を狭めながら行動していたのだ。
「もし、そこのお嬢さん方。 ちょいと二、三お尋ねしたいんじゃが、良いかのう?」
「あらあら、こんなおばさん捕まえてお嬢さんだなんて~」
 バラバのトークにほんのり気を良くした奥様方は、変わった格好をした二人の事をすんなり受け入れて情報を提供してくれる。
「私たち、猫をたくさん捕まえてる人を探しているんです。 なんか、くちばしとたてがみみたいなのをした人らしい、んですけど……」
 と、メテオラと奥様方の視線がバラバへ集まる……なんせバラバはまさにくちばしとたてがみを持つシャーマンズゴーストだからだ。
 いやいやわしじゃなくてのぅ、とバラバが弁明する前に奥様方はやーねぇ分かってるわよーと笑って見せる。
「噂になってる人ってもっと……ねぇ? なんか骨っぽいって聞いてるし?」
「それにくらべて貴方はとってもカラフルなんだもの、違うわよねぇ~」
「……そういえば、猫とかの前に行方不明になったって優雨ちゃん、同じ連中に捕まってたって噂だったけど見つかったわよね」
「……けどあの子も良くない噂聞くわよねー」
 どうも、猫よりも先に女の子が捕まったことがあったらしい。
 しかしその子は最近帰宅したらしいので、その子が一番詳しく知っているだろうとして、奥様方は去っていく。
 そこへ駆け付けたのは、目的地を知っているという根古さんに連れられてやってきた亜夜とブリッツだ。

 こうして合流した五人の猟兵は、先立って調査に向かっていた猟兵たちにも情報を拡散して目的地に到達する。
 その厳重に閉じられた外門を、無理矢理こじ開けようとしている一人の女の子を見つけたのは、そのすぐ後のことだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『シャーマンズゴースト・ボーン・リボーン』

POW   :    クロウボーン・ライダー
自身の身長の2倍の【白骨化した馬】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD   :    サイキックボーン・パレード
【念力で操った自分自身の骨】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    ストーンエイジ
【杖の先端に嵌った宝玉】から【物体を石化させる光線】を放ち、【石化】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●「逃げちゃった女の子」
 大神霊尊敬教会。
 そう名乗っている組織なだけあってか、その拠点となる建物もこじんまりとした教会のようだった。
 その鎖で無理矢理閉ざされた外門を、力づくでこじ開けようとしている女の子は、バラバの姿を見るなりギロリと睨んでくる。
「…………、似てるけど、違うか。 紛らわしい格好しないで」
 ばつの悪そうな顔で工具を仕舞った女の子は、ここまで猟兵を先導した根古さんに事情を聞いて、小さくため息をついた。
「……ええ、ここがその、なんとか尊敬教会とか言ってる連中のたまり場よ。 私はなんとか隙ついて逃げてきたんだけど、今度は飼い猫が捕まったって知って。 けと、ごらんの通り」
 南京錠をはじめとした鍵に加え、何やら結界のような紋様も浮かんでいる門を開けられずに困っていた、と女の子は話す。
 しかし、一人の猟兵が手頃なユーベルコードを放ってその門を破壊した所を見れば、女の子と根古さんは目を点にしてしまう。
「……何よあんた達、何者?」
「ええと、その、それは後で説明しますっ。 猟兵の皆さんがUDCをどうにかしている間、私は猫ちゃんの救出を頑張ります」
 だから皆さんは、UDCの討伐を頑張ってください、と根古さんは頭を深々も下げた。
 その足元では、ボス猫も任せとけ、と鳴いていた。

●大神霊尊敬教会
「敵襲、敵襲でございます、大神霊さまー!」
「なな、なんと! なぜこの場所がバレたのであーる?!」
 教会の正面扉をぶち破って侵入してきて猟兵たちを見るなり、わたわたと慌てる様子を見せる大神霊尊敬教会のUDCたち。
 黒っぽいローブを着ているシャーマンズゴーストの取り巻きは、確かにシャーマンズゴーストに似た姿をしているが……とても骨っぽい格好をしていた。
「大神霊さま、お下がりくださいませ!」
「我等の全人類UDC計画の先駆け、かわいい猫さんUDC計画を邪魔させはせん!!」
 骨っぽいシャーマンズゴーストの群れはすぐさま武器を構え、一斉に猟兵たちへと襲いかかってきた。
バラバ・バルディ
ほぉっ、変わったマンゴーじゃなあ!こりゃ確かにわしとは全然似とらんのぉ。
……さて。お主らに私的な恨みはなかったんじゃが、あの娘っ子に睨まれたのは、わしもちぃーっと傷ついた故、その分は確と反省してもらわねばな。

「ぬぁっはっはっはぁ!!」
バラバは大声で敵の注目を集め、両腕を広げて自ら敵の懐に堂々と歩む。
「やあれ、同胞たちよ!こんなところで会うとは奇遇じゃのお!……むっ?!なっ、なんじゃあそんな物騒なもん向けおって!はぁっ!まさかお主ら、こんな無防備でか弱き老人に乱暴する気かの?」
そして、オヨヨと大袈裟な泣き真似を始めた。

(あやつら単純そうじゃし、上手くいけば動揺を誘えるじゃろ。後は任せたからの!)


メテオラ・エルダーナ
「猟兵のメテオラ・エルダーナです!
皆さんの企み、ぜーんぶ『破壊』しに来ました!!」
そう高らかに宣言し、喜びに目を輝かせながら、
挨拶代わりの【グラビティストライク】!
儀式の設備や危なそうなものを敵ごと壊しにかかります

「出会えてとっても嬉しいです!さようなら!!」
混乱した敵集団に(してなくても)正面から切り込み!
味方を斬撃の範囲に巻き込まないよう、前衛に陣取りつつ
自慢の武器『戦神の火』の【範囲攻撃】【2回攻撃】で、
固まった敵を手数でまとめて切り払います

負傷してしまったら、無理せず少し下がり、
奇襲を警戒して他の猟兵さんのサポートに回ります



●ご近所のバラバさん(と猟兵のメテオラさん)
「ぬぁっはっはっはぁ!!」
 出合え出合えと武器を取り出すUDCの群れに対して、両腕を広げて堂々と歩み寄ったのはバラバだった。
 いかにもフレンドリーなスタイルで接近してくるので、これには出合った骨マンゴーの皆さんもきょとんと首を傾げる。 あれ敵襲って言ったの誰であーるか。
「やあれ、同胞たちよ! こんなところで会うとは奇遇じゃのお!」
「ななな、何事であーる?! 敵襲じゃなかったのであーるか?」
「敵襲じゃて? むっ?! なっ、なんじゃあそんな物騒なもん向けおって! はぁっ! まさかお主ら、こんな無防備でか弱き老人に乱暴する気かの?」
 骨マンゴーの皆さんに杖をぐいぐい向けられ、おじいちゃんがオヨヨと泣いている。
 これに驚いた黒ローブがわたわたと慌てふためき、取り巻き骨マンゴーにこう命じた。
「ぶ、武器を下ろすのであーる!」
「えっ、大神霊さま?!」
「何を言い出すのです、こやつめはりょうへ」
「だまらっしゃい! おじいちゃんが怖がってるのがわからんのであーるか?!」
「し、しかし……!」
 やいのやいのと言い合いを始めてしまった大神霊尊敬教会の皆様を見て、バラバは泣き真似を続けたままちらっと背後を見た。
「(……まさかボスっぽいのが信じるとは予想外じゃったが、動揺は十分に誘えたじゃろ!)」
 私的な恨みはなかったが、門前の娘っ子に睨まれたのはバラバもちぃーっと傷付いた。
 その分は確と反省してもらわねば、後は任せたからのと視線を送れば、次に前に出たのはそれまた元気のいい娘さんだった。
「猟兵のメテオラ・エルダーナです!」
「ほら、猟兵だって言ってるじゃ」
「皆さんの企み、ぜーんぶ『破壊』しに来ました!」
「なぎょわぁぁぁっ?!」
 振り返ろうとした骨マンゴーに直撃する、メテオラのグラビティストライク。
 いきなり仲間を一人ぺしゃんこにされ、目をぱちくりさせている骨マンゴー達へ、メテオラは目を輝かせながら光の刃を振り翳す。
「お会いできてとっても嬉しいです!」
「えっ? こ、こちらこそ」
「さようなら!!」
「おぼおぉぉっ?!」
 ナイストゥーミートゥーのもう一薙ぎで骨マンゴーを二人弾き飛ばしながら、メテオラは自慢の『戦神の火』をド派手にブン回し、教会内の設備もろともぶっ壊していく。
「だ、大神霊さま、マジでお下がり下さいって!!」
「なななぁ?! さっきのおじいちゃんはご近所さんじゃなかったのであーるか?!」
「アンタまだ信じてるんスかぁぁッ?! はぎゃーっ?!」
 メテオラの攻撃を食い止めながら叫んだ骨マンゴーも、すかさず振るわれた2回攻撃でぷちっと倒された。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ファン・ティンタン
骨、骨…?
猫に紛れて犬も捕まってたみたいだけど、もしかして…いや、今はいいや

敵さん、いっぱいいるから手数多めの方が良いかな
イミナ、手伝って

【二身一鏡】で私の分身を出し、セルフペア戦闘
分身には【砕牙】を渡し、力任せの【鎧砕き】や黒剣の【生命力吸収】特性を生かして適当に暴れさせる
何かの拍子に、宙を舞う骨の描写を漫画で読んだ事を思い出す
以降、目に付いた骨は細かく、砕かせる

分身を前衛代わりにした上で、建物内の【地形の利用】も考慮、私は敵の死角や攻撃の隙を狙う
小回りの利く【無銘】を手に、【フェイント】を織り交ぜた【2回攻撃】を主軸に骨の人(人?)を解体する

建物の中じゃ、おっきい馬に乗っても小回りが…ね?


忍足・鈴女
「あら、お天道様が願いを聞いてくれはったんやろか」
これは外し甲斐があるボディをしている…

とりあえずうちらの仕事は猫ちゃんの救出をスムーズに
やるために…殴り込みやな!
愛らしい猫ちゃんを視界に入れたいのを我慢しつつ
敵に向かって先制『女王様の絶対命令権』「動くな」
【野生の感】で敵からの攻撃を避けつつ
【フェイント】を交えて接近
回避出来ない攻撃は教会の椅子でも引っぺがして
【投擲】もしくは【盾にする】
接近したら【怪力】に任せて
手近な奴からぶん殴ってバラバラにしたるで



●なんせ骨なもんで
 ふぉっほっほぅと後退していくバラバと一緒に飛んでくる骨を見て、ファンは小首を傾げた。
「猫に紛れて犬も捕まってたみたいだけど、もしかして……」
 犬って骨好きだもんなってファンが思ったかどうかは定かではない、今はいいやと手鏡を取り出したところで、殴り込みやと張り切る鈴女が天を仰いだ。
「あら、お天道様が願いを聞いてくれはったんやろか」
 なんせ敵は骨マンゴーである、外して嵌めてを延々と繰り返し放題ではないか。
 この間にも、根古さんやボス猫が捕らわれた猫救出に動いている……鈴女はそれをスムーズに行えるようにするために先手を取った。
「うちの命令には絶対服従や……『動くな』」
 ユーベルコード、女王様の絶対命令権は、鈴女の視界に捉えられた者へルールを宣告するものである。
 視界に猫を入れないようにと我慢しつつ放たれたルールに、骨マンゴー達はあっさりと捉えられた、のだが。
「こ、この状況で動くなだとぅ?!」
「そんなの無理に決まってるだろうがー!!」
 なんせ戦いの真っ只中だ、この状況下で動くなという命令は困難を極める。
 結局骨マンゴーは全員ルールを破り、通常ダメージだけを受けて鈴女へ向かってきた。
 念力で飛んでくる骨は教会の椅子をひっぺがして盾とし凌いでいるところへ、ファンは千呪鏡『イミナ』の力を借りてユーベルコードを発動させる。
「イミナ、手伝って」
 二身一鏡で現れたファンの分身は、黒剣『砕牙』を手にとって、骨マンゴーの身を構成する骨を片っ端から砕いていく。
 ある骨マンゴーが骨の馬を呼び出そうものなら、それすら力任せの一撃で一刀両断していった。
「ええい、好き勝手に暴れまわりおって!」
 分身に気を取られた骨マンゴーが念力を発動させようとしたところを、本体のファンが速やかに斬りかかる。
 ファンと分身によるセルフペア戦闘は、先に暴れているメテオラの乱撃も重なってスピーディーに骨を砕いていく。
 やたらと骨を細かく砕いていく理由としては、骨だけで動いては再生するなにかを漫画で読んだらしい。
「ひ、ひぃぃぃっ!!」
「あらぁ、どこいくん?」
 たまらず逃げ出そうとしていた骨マンゴーの退路を塞いだ鈴女は、その後頭部を思いっきりブン殴ってバラバラにしていた。
「猫ちゃんの怒り恨みはこんなもんやあらへんで……覚悟しいや」
 根古さんが猫を抱えて退避するのも見届けた後、鈴女は教会の長椅子フルスイングで骨マンゴーを盛大に吹っ飛ばしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

楠瀬・亜夜
ええい、退きなさいヘンテコアート集団!
猫達に狼藉を働くなど言語道断!
この私が成敗してくれる!
……っと、いけません。クールにカッコよく振舞わなければ……

技能【先制攻撃】で【knife vision】を発動しナイフを展開
一気に敵の【杖の先端に嵌った宝玉】の破壊を狙いますね
それと同時に【クイックドロウ】による素早い銃撃で
攻撃を仕掛けます。

弾薬をリロードする際に敵の攻撃を受けた場合は
即時に投げナイフで反撃できるよう備えておきます。

早く猫達を保護しないと……!


ブリッツ・エレクトロダンス
あー、言わせてくれよ…?
そもそもネコ科でやる意味ねえぞこの計画っていうか猫並みの大きさな小型犬も巻き込んでんじゃねえか!
バカだろ!?つーかバカ以外の何物でもねえぜ!?

…まあ言っても聞かねえだろ。こっちもそのつもりだ。
さて…どうしたものかな。
デカい骨馬に乗られて大暴れされるのも癪だ。
乗ろうとする所を狙撃するか。
丁度いい事に、骨馬はサイズがデカい。いい的だ。

封印バッチ、起動準備。召喚して騎乗しようとするその隙にプログラム3種類を一気に直撃させる!


テン・オクトー
優雨ちゃんはどういう子なんだろう?飼い猫さんを助けにきているのは分かるとして、優雨ちゃん自身が捕まっていた経緯はどうしてなのかな?
WIZ
随分とスカスカな寒そうな格好な集団がいるね。これは近寄りがたい。推察するに親玉さんの格好もアレな感じなんでしょう。だからといって猫さん達をUDC化されてはたまりません。サクッと片付けちゃうよ。
(オーラ防御)で石化光線防いでみるよ。防げたらこっちのもの、UCの竜巻効果でしゃれこうべの山を築くよ。
単独連携アドリブ歓迎です。



●時代を先取りし過ぎたアート
「せっかく集めた猫さんを逃がしてたまるかー!」
「きゃああっ!」
 混戦の最中、ようやく根古さんの手によって猫が開放されていくのに気付いた骨マンゴーが骨を投げつける。
 根古さんに直撃するかと思われたその骨を、亜夜の投げたナイフが弾き飛ばした。
「ええい、退きなさいヘンテコアート集団! 猫達に狼藉を働くなど言語道断! この私が成敗してくれる!」
「狼藉だとぅ?! 否、猫さんはミラクルかわいいUDCとして進化するのだ!」
 再度投げられた骨は亜夜を狙ったものだが、身を翻して回避した亜夜はユーベルコード、knife visionを発動させてナイフを複製させる。
 骨マンゴーに急接近した亜夜は、手にとったナイフで骨マンゴーの杖の先端に嵌った宝石へ刃を突き立て、宝石に深い傷を付けた。
「あ、ああぁぁあっ?! 貴様、なんということを、ふべっ!」
 骨マンゴーの反論も聞かずに亜夜はクイックドロウで追撃を放ち、目前の骨マンゴーや後続へ銃弾を浴びせる。
 残り一体となった骨マンゴーに向け銃口を向けたまま、亜夜はふと思い出したように頭を抱えた。
「……っと、いけません。 クールにカッコよく振舞わなければ……」
「十分COOLだったぜ、亜夜。 つーかな、言わせてくれよ……?」
 何往復もしている根古さんが、小型犬を抱えて外へ走ってくのを見届けてからブリッツも呆れたように頭を抱える。
「そもそもネコ科でやる意味ねえぞこの計画っていうか子猫並みの大きさな小型犬も巻き込んでんじゃねえか! バカだろ?! つーかバカ以外の何者でもねえぜ?!」
「き、貴様ぁぁ!! 我等が大神霊さまを侮辱する気かぁ!!」
 あんまりバカバカ言うブリッツにぷっちんキレた骨マンゴーは、骨の馬を召喚してその背に乗ろうとする。
 このまま突っ込んでくる、その前にブリッツもまたユーベルコードの封印パッチを取り出した。
「対ユーベルコード封印プログラム、起動!」
 "セキュア"ユーベルコードキャプチャー、"コンテイン"ユーベルコード強制収容領域、"プロテクト"ユーベルコード隔離領域、三つのシステムで一つの封印とするプログラムを、骨の馬に全て放つ。
 捕らえられ、収容されて隔離された骨の馬は瞬く間に封印されてしまい、騎乗していた骨マンゴーは空しく地面に落っこちた。
「んー、親玉さんは性格的にアレだけど、配下さんもなかなかアレな感じだね」
 根古さんを出口まで退避させたテンがすたっと躍り出て、猫の救出が全て終わったことを確認すると、祈るように両手を組んだ。
「ご先祖様、力をお借りします」
 ユーベルコード、サモニング・ガイスト。
 教会内にケットシーの姿をした古代戦士の霊が召喚され、最後の骨マンゴー似その鉤爪を向ける。
「猫さん達をUDC化されてはたまりません。 サクッと片付けちゃうよ!」
「むぐぐ……負けるかぁ!!」
 最後の抵抗を、と骨マンゴーが杖から石化光線を放とうとするが、亜夜のナイフによって砕かれた杖では効果が出ない。
 オーラを纏った古代戦士は迷いなく竜巻を発生させて……最後の骨マンゴーを盛大に吹き飛ばし、教会内にしゃれこうべの山を築き上げた。

 全ての配下骨マンゴーが倒されたことを確認してから、テンはふと振り返る。
 門前にいた女の子、奥様方が優雨ちゃんと呼んでいた子のことが少し気掛かりだった。
 あの口振りからして、その子もまた飼い猫を助けようとしていたのだろうが……女の子自身が捕まっていた経緯はなんだったのだろう。
 はて、と小首を傾げていたら、壊れっぱなしの扉の影からその子はやってきた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『大神霊』

POW   :    大神霊分裂増殖撃
自身の身体部位ひとつを【シャーマンズゴースト】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    大神霊巨鳥進化撃
【大神霊としての尊厳】に覚醒して【頭部と鬣はそのままに、燃え盛る巨鳥】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    大神霊超常災害撃
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は火奈本・火花です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●少女
 枝折・優雨は苛立っていた。
 飼い猫が無事だったことには一先ずほっとしてはいるものの、彼女の心を掻き乱す存在はまだ現存している。
「は……はわわ……み、みな、やられてしまったのであーる……」
 教会奥で腰を抜かしていた黒ローブがむっくりと起き上がるのを見て、優雨はふぅと息を吐いた後。
 手に持っていた工具を、黒ローブに向けて思いっきりブン投げた。
「はぎゃっ?!」
 すこーん、と白い仮面っぽい頭部に工具を受けて、また倒れ込む黒ローブに対し、優雨が取り出したのは鉄製のバット。
 そのまま黒ローブへ殴りかかろうとする所を、一人の猟兵が優雨の腕を取って食い止めた。
 優雨はその猟兵をギロリと睨むが……先程の戦いを見ていたのだろう、自分の手に負える相手ではないと悟って、猟兵の指し示す外へ顔を向ける。
「…………ッ」
 乱暴に鉄バットを投げ捨てる音が、教会に響く。
 もしも耳のいい者がこの場にいたなら、硬質な音と同時に優雨が呟いた言葉を聞けただろう。

「……この、馬鹿親父」



●大神霊
「なぜ……なぜだ、人類はみな進化すれば、人類同士の争いなど無くなり、皆が平和な世界へ行けるというのに……」
 ふたたび起き上がった黒ローブのシャーマンズゴースト……大神霊はわなわなと全身を震わせて、猟兵たちを見据える。
「老若男女、兄弟姉妹、家族で争うこともなく、末長く平和で楽しく過ごすことができるはずなんだ……それを、なぜ阻もうとするのだ……?」
 怒りと悲しみに震えた声で泣き啜った後、無機質な黄色い目は全ての猟兵を捉え……攻撃的な赤色に変わる。
「なぜ、我等の幸福を壊してしまおうとするのだぁぁぁっ?!!!」
 悲壮に満ちた絶叫と共に炎の竜巻を身に纏う大神霊は、その場にいる全ての猟兵を焼き払うべくして杖を構える。
 変わり果てたその目では、娘だった者を見つけることすら出来なかった。
ブリッツ・エレクトロダンス
さて。俺がやる事はシンプルだ。
他の奴らを囮にする、封印バッチを準備する、落ち着いて狙いを定める…
そして尊厳とやらで大変身する所に封印バッチを叩き込む!
変身バンク中だろうと容赦しねえぞ!
流石にこの手は二度目だ、全弾ヒットは難しいかもしれないが戦闘力ぐらいは削いでやるぜ!

結果的に平和になるとしても、その過程が受け入れられないんだぜ?
かわいいものを変質させてしまったらそれはかわいいではねえんだ。
…それが分からないからこそ善意で空回っているんだろうな、こいつらは。


ウルフシャ・オーゲツ
楽しそうなことを言うておるのう。
争いのない世界は、文字面だけ見れば確かに幸せそうじゃのう。
ただな、なんの競い合いもない世界に、発展する余地は残されておらぬ、緩やかな衰退が待つのみ。
「……まぁ、そう言う世界は確かに幸せに見えるがのう。お主はキマイラフューチャーにでも生まれればまだ幸せだったかもしれぬな?」
 要するに生まれるところを間違えてしもうたんじゃろう、ならば素直にお帰り願って来世に期待してもらおうか。
「ウチは容赦はせんぞ、誰ぞ止めると言うならば、早めに言うておくことじゃな!」
 ダメなお父さんはしっかり目を覚まさせんとな。【ゴッドスビードライド】で吹っ飛ばすんじゃ。
アドリブなんでもこいじゃ!


楠瀬・亜夜
【聞き耳】でもし優雨さんの言葉が聞こえていたら
相手である大神霊が優雨さんの父親である可能性を念頭に置いておきます

善意故の暴走……という訳ですか
その気持ちが理解できないという訳ではありませんが――
善意に溺れては、見える筈のものも見えなくなりますよ

【shadow hearts】で影の蝙蝠、シャーちゃんを呼び出し
敵に纏わり付かせ、そちらに気が向いてる間に
視界外から銃撃を浴びせ、一気に距離を詰め
ナイフによる近距離攻撃で追撃を加えます。

敵の超常災害に特に注意を行い、使用してきた場合は
防御で耐える事に専念し、暴走などの隙を見せたら
投げナイフで攻撃します。



「楽しそうなことを言うておるのう」
 炎の竜巻が吹き荒れる教会内に、新たに召喚された猟兵ウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)はそう言いながらも、哀れむように荒れ狂う大神霊を見ている。
 傍らに立つ少女、優雨にはどこか物陰に隠れるよう手で示すと、ナイフを構えた亜夜も前に出る。
 バットの叩きつけられる音と同時に呟かれた優雨の言葉を、その場にいる猟兵の多数が聞いていたようだ。
 ウルフシャも亜夜も、目前にいる大神霊が優雨の父親である可能性を念頭に入れながらも、その戦意を解く気は毛頭ない。
 争いのない世界というのは、文字面だけ見れば確かに幸せな世界かもしれない。
 ただ、なんの競い合いのない世界に発展の余地は残されず、緩やかな衰退が待つのみだ。
「……まぁ、そういう世界は確かに幸せに見えるがのう。 お主はキマイラフューチャーにでも生まれればまだ幸せだったかもしれぬな?」
 ウルフシャは大型バイク“ステラドラグーン”に騎乗し、ゴットスピードライドでそれを変形強化させる。
「ウチは容赦せんぞ、誰ぞ止めると言うならば、早めに言うておくことじゃな!」
「それは我の台詞だ! 我等の幸福を脅かすと言うならば、我は大神霊の尊厳をここに示そう! 我は燃え盛る巨鳥とならん!!」
 ウルフシャの強化に対抗するように、大神霊もまたその姿を変えようとする。
「おっと、そいつはさせねぇ!」
 大神霊が姿を変える、そのタイミングを待っていたブリッツが先程と同じ封印パッチを起動させる。
 ウルフシャが注意を引き付けているとはいえ、このパッチを使うのは二度目……見切られる可能性があれど、一つ当てられれば戦力を削げるはずだ。
「対ユーベルコード封印プログラム、起動するぜ!」
 宣言と共に放ったプログラムの内、大神霊に命中したのはセキュアとコンテインの二つ。
 プロテクトのプログラムは炎に阻まれ焼き払われたが、大神霊の攻撃力を抑えることには成功した。
「ええい、我が尊厳を阻むというのか! しかし、我は屈せぬ!!」
 二つの封印を課せられながらも、大神霊は頭部と鬣はそのままに燃え盛る巨鳥へと変貌を遂げる。
 更に勢いを増した炎がブリッツに吹きかかるも、ウルフシャの駆ける風圧が炎の軌道を逸らして凌ぐ。
「っと、助かったぜ」
「礼には及ばん。 しっかしまぁ、素直にお帰り願えんようじゃなあ。 来世に期待してもらう前に、ダメなお父さんはしっかり目を覚まさせんと、な!」
 ウルフシャがアクセルを強く踏んで、巨鳥へ向けて突っ込んでいく。
 猛スピードで迫る質量を身に受けた巨鳥は大きくのけ反りはするものの、身に纏う炎は衰える気配もない。
 亜夜はユーベルコード、Shadow Heartsによって影の蝙蝠ことシャーちゃんを呼び出してはいたが、炎のせいでシャーちゃんは取り付くことも出来ない。
「善意故の暴走……という訳ですか。 その気持ちは理解できないという訳ではありませんが」
 シャーちゃんによる撹乱は一旦置いておき、亜夜は巨鳥の視界外から銃弾を浴びせながら距離を詰めていく。
 巨鳥は常に炎を纏っている為に近接戦闘は叶わなかったが、暴走気味の巨鳥の攻撃にはムラがあった。
 その暴走の隙を突いて投げナイフを放ってやれば、そのいくつかは巨鳥の翼に深々と突き刺さった。
「善意に溺れては、見える筈のものも見えなくなりますよ。 ブリッツ、最後のプログラムを早く!」
「分かってる、その隙もらった!」
 亜夜の投げナイフを追うように、ブリッツもプロテクトプログラムを投じ、巨鳥に最後の封印を施す。
「な、なんだとぅ?! 我の、尊厳がぁ……!!」
 三つの封印パッチを当てられた巨鳥の姿は、みるみるうちに元のシャーマンズゴーストの姿に戻っていく。
「結果的に平和になるとしても、その過程が受け入れられないんだぜ? かわいいものを変質させてしまったら、それはかわいいではねえんだ」
 それが分からないからこそ、善意や平和主義の中で空回っておかしくなっているんだろう、とブリッツは少し焦げた毛皮を撫でながらため息を吐いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

テン・オクトー
え?優雨ちゃん今すごい事言ってた?何やら事情があるみたいだけれど、大神霊さんは怒りで我を忘れていて話を出来る状況ではないね。まずは落ち着いてもらいましょうか。とはいえ手加減出来る相手ではないので本気でいくよ
WIZ
大神霊さんの災害撃を発動させないよう猛攻撃。武器フレイルをぶん回して邪魔をする(範囲攻撃)(気絶攻撃)(衝撃波)UC打ち込む。気絶でもしてくれたらもうけもの。仲間に追撃をお願いしたい。
災害撃が発動や暴走したらやり過ごすしかないかな(火炎耐性、氷結耐性、電撃耐性、オーラ防御)

猫さんUDC化という手段はいただけないけど
根源は平和主義な組織だという
見逃すことは出来ないけれど話は聞いてみたいな


メテオラ・エルダーナ
あの子の言ってた独り言。
それで察せないほど私も鈍感じゃない、けど…
「どうだっていいです、そんなこと!!
私は猟兵、あなたはオブリビオン!
だから!壊します!!全部!!!」
依然、喜びに目を輝かせて突撃していきます

やる事は変わらず、前衛で敵に【ダッシュ】で切り込み、【範囲攻撃】【2回攻撃】で回避を許さず攻撃し続け、集中力を削ります
多少の傷は我慢しますが、回復されるのは嫌なので噛みつきの間合いの外を保ちます

「笑いも憐れみもしません!それはあなたの問題だから!」
敵に決定的な隙が生まれたら、【ウィザード・ミサイル】で決着を付けにかかります



 テンはその青い大きな目をぱちくりとさせながら、教会の椅子に隠れる優雨を見ている。
 今なにか、すごい事言ってたような……何やら事情があるようだが、それを聞ける状況でもないことを目前の大神霊が示している。
 巨鳥に変身することが出来なくなったとて、大神霊の怒りと炎を消すまでには至っていないのだから。
 否、それ以前に。
「どうだっていいんです、そんなこと!!」
 景気よく骨マンゴー達をかっ飛ばしていたメテオラは、嬉々とした表情そのままに戦神の炎を大神霊へ向ける。
「私は猟兵、あなたはオブリビオン! だから! 壊します!! 全部!!!」
「わわっ、一人じゃ危ないよー!」
 メテオラが正面切って突っ込むのを見て、テンもまたフレイルをじゃらりと担いでその後を追う。
「ええい、そうまでして我等の平穏を脅かすか!」
 それに対し大神霊もまた、シャーマンズゴーストの頭部を象った杖を振り回して応戦する。
 杖から放たれた炎はメテオラの身を焦がすも、多少の傷を覚悟していた彼女を止めるには至らない。
 光の刃による広域攻撃の連続で回避すら許さずに、メテオラ怒濤の攻撃が続けられる。
「笑いも憐れみもしません! それはあなたの問題だから!!」
「うっ、ぐぅぅぅっ!」
 大神霊は杖をメテオラに向けると、杖の嘴を象った部位が大きく開かれる。
 分裂増殖撃での生命力吸収を警戒していたメテオラは、素早く身を翻して杖の大口から免れる。
 そこへすれ違うように前に出たテンが、ぐるぐると振り回したフレイルを勢い良く掲げた。
「本気で、行くよー!」
「ごっふぉ?!」
 衝撃を伴う気絶攻撃を脳天に受けた大神霊は何度目になるだろうか、意識を失ってまた倒れ込んでしまう。
「チャンスですっ、メテオラさん!」
「はいっ! 気兼ねなく存分に壊します!!」
 テンのジャッジメント・クルセイドが、メテオラのウィザード・ミサイルが気絶した大神霊に容赦なく突き刺さる。
 光と炎による多大な双撃は、着実に大神霊の体力を削り取り……猟兵たちの勝利が目前に迫ることを予期させる。
「がっふ……まだ、まだ我はぁ……!」
 それでもすぐに意識を取り戻した大神霊は、放たれる光と炎を避けながら杖を振り回す。
 大神霊尊敬教会は、平和主義な組織だとグリモア猟兵は話していた。
 猫さんUDC化計画や、メテオラの言った通りオブリビオンであることに違いないし、見逃すことはできないのだが。
 それでも彼から話は聞いてみたいと、テンは考える。
 そうするためには、まだ戦いを続けなければならないようだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

忍足・鈴女
「はー…耳が良いのも考え物やわ…」
まさかお父さんやなんてね
とりあえず彼女の話でも聞いてみよか
一応敵さんの射線が通らんように彼女の前に立ってと
「ごめんね、聞こえてしもたんやけど…
どんなお父さんやったん?」
あやしい団体の手掛かりなんかも聞けるかもしれんしね

話聞きながらでもお仕事はできるんやで
周りの被害がいっちゃん大きそうやし
『凛とした音色』で「大神霊超常災害撃」を防がせてもらうわ
合わせてネクロオーブから猫霊を召喚して
呪詛によるダメージで援護するで

一通り話を聞いた上で言わなあかん
「ごめんな、ああなったら元には戻してあげられへんねん
せやから…恨んでくれてもええで」

遠距離から鉄針を投擲して暗殺します


バラバ・バルディ
【WIZ】
うむ、確かにわしは幸せ者じゃなあ。特に近頃は奇妙なほどに日々愉快なことに満ちておる!……じゃがのぉ、それはわしがシャーマンズゴースト(UDC)であるからではないぞ。わしが笑っていられるのは、己が意志でそう生きると定めたからじゃ。そして……ぬははっ!そうじゃな、近頃はこのわしを友や仲間と呼んでくれよる変わり者らもおってのう……それゆえよ。それゆえ、わしは幸せ者なんじゃ。
つまりの、お主の想いは立派じゃが……そこへ至る前提も手段も色々履き違えすぎなんじゃ!挙げ句の果てには己が大事なものまで忘れおったその鳥頭……ギギーンッと冷やして反省せい!

(杖で魔力を抑制しつつ、氷の雨(雹)を降らせます)


ファン・ティンタン
鉄バット持ってた、この子が優雨でいいのかな

とりあえず…やりたい事はあるだろうけれど、少し待って
会話するには、相手を同じ土俵まで引きずり出さなきゃならないから

分身解除、【千呪鏡『イミナ』】を呪術戦用に切り替え
悪いモノ吸えば、そこのマンゴーも多少まともになるでしょ

【大怨声】で呪場を敷くか、直接当てて【呪詛】の【生命力吸収】特性で相手を弱らせる
戦闘中も隙あらば敵に呼びかけ、精神攻撃

ねぇ、何で進化したら幸せになれると信じきっているの?

ねぇ、何で人類同士が争うか、その理由を本気で考えたことはある?

ねぇ、あなた
我等の幸せって…あなたは“誰”との幸せを望んでいたの?


機が訪れれば、彼と彼女の【手をつながせる】



「我は決して屈せぬ! 我等の幸福の為にぃ!!」
 猟兵たちの攻撃を数多く受け、息も絶え絶えのはずの大神霊は未だに戦い続けようとしている。
「人々もかわいい猫もUDCになれば幸福になれるはずなんだ、なぜそれが理解できんのだ?!」
 がむしゃらに放たれた火球の一つは、それを防ぐ術を持たない優雨へと放たれる。
 ただの一般人がオブリビオンの攻撃を受けてはタダで済むはずがない……優雨の身が焼かれる、その前に間に合ったのた鈴女だ。
「……っ?!」
「ふふ……ええ音やろ?」
 ユーベルコード、凛とした音色は鈴女の三味線演奏による音波で敵の攻撃を相殺する。
 あわや丸焼けになるところだった優雨の前に立った鈴女は、身構える優雨にそっと尋ねる。
「ごめんね、聞こえてしもたんやけど……どんなお父さんやったん?」
「どんなって……ご覧の通りよ」
 怒りや呆れなど、様々な感情で頭がどうにかなりそうだと、優雨はその目に僅かながら涙を浮かべながら呻く。
「訳の分からない宗教に引っ掛かって、人類平和だの共存だのと騒ぎながら人の手引っ張ってここまで来たと思ったら、あんなかわいくもない鳥連中に騙されてるってこと最後の最後まで気付かなくて! もう本当の父親かどうかも分かんないくらいの姿にされた挙げ句、私の事すら忘れた大馬鹿よ!」
 元より気も意地も強い性格なのだろうか、優雨はそう言い捨ててもなお涙を溢すことはなく、鈴女に庇われながらも大神霊を睨み続けている。
「ぬははっ、ぬぁーっはっはっはぁ!!」
 そこへ先程と同じような大きな笑い声で割り込んだのは、猟兵の中でも大神霊ににた姿をしたシャーマンズゴースト、バラバだった。
「うむ、うむ! 確かにわしは幸せ物じゃなあ。 特に近頃は奇妙なほどに日々愉快なことに満ちておる!」
「おお……! そうだろう、そうだろう?!」
 同じUDCであるものの同意に、大神霊は藁にもすがる思いで駆け寄ろうとする。
 それをバラバは手で制し、じゃがのぅとさらに続ける。
「それはわしがシャーマンズゴースト、UDCであるからではないぞ。 わしが笑っていられるのは、己が意思でそう生きると定めたからじゃ」
「己が、意思……?」
 はたと立ち止まった大神霊を見据え、バラバはまたぬははっ、と笑って見せる。
「近頃はこのわしを友や仲間と呼んでくれよる変わり者らもおってのう……それゆえよ。 それゆえ……わしは幸せ者なんじゃ」
 つまりの、とバラバは己がたてがみのようにカラフルな杖を大神霊に向けて宣言する。
「お主の想いは立派じゃが……そこへ至る前提も手段も色々履き違えすぎなんじゃ! 挙げ句の果てに……見てみぃ!」
 杖持たぬ方の手で、鈴女の後ろに立つ少女を指差した上で、バラバは異彩の杖を大きく振り上げた。
「己が大事なものまで忘れおったその鳥頭……ギギーンッと冷やして反省せい!!」
 杖による制御を保ちながら、バラバはエレメンタル・ファンタジアによって教会内に氷の雨を降らせる。
 その粒の大きさはやがて礫のように肥大化して、一つ一つが大神霊の炎を打ち消し、いくつかは大神霊本体にどかどかと直撃していく。
「我の……、私の、大事な……」
 よろりと座り込んでしまった大神霊の前に立ったのは、“千呪鏡【イミナ】”による分身を解除したファンだった。
 呪場による生命力吸収も、今となっては必要もないだろう。
 ファンは大神霊の前に膝をつき、その仮面のような頭を上げさせた。
「ねぇ、何で進化したら幸せになれると信じきっているの?」
「私は、私は……」
「何で人類同士が争うか、その理由を本気で考えたことはある?」
「…………」
 ファンの後ろから響く足音は、やがてその横を通りすぎて、大神霊のすぐ近くで止まる。
 鈴女の支えを受けて、涙を拭った優雨が大神霊を静かに見下ろしている。
「ねぇ、あなた。
 我等の幸せって、あなたは“誰”との幸せを望んでいたの?」
 ファンは大神霊の手を取り、傍らに立つ優雨の手と取り、二つの異なる手を繋がせる。
 大神霊と優雨はそうしてしばらく見つめ合う形となり……やがて。
「……ごめんなぁ、」
 既に限界を迎えていたのだろう。
 大神霊の身体はぐすぐすと崩れ行き、やがて跡形もなく消え去ってしまった。

「……ごめんな」
 立ち尽くす優雨の肩を、鈴雨がそっと撫でる。
「ああなったら元には戻してあげられへんねん。 せやから……」
「わかってる、あんたら恨むのはお門違いもいいとこよ」
 いくらか口の悪い少女はその場に座り込むと、大神霊のいた所に落ちている何かを見つけた。
 それを拾い上げて、何枚か捲ったところで……堪えきれずに目元を手で覆い隠す。
 優雨が手にしたのは、大神霊が信奉者たちに見せたという“かわいいモノ”の写真。
 それは愛らしい猫ばかりが写されたもので、その多くは炎によって焦げてしまっていたが……一枚だけ、まったく無傷の写真があった。

 それには、穏和な表情を浮かべる男性と。
 猫を抱えて笑う、小さな女の子が写っていて。
 その上には、数滴の涙がこぼれ落ちた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月21日


挿絵イラスト