3
卑猥な形をしたアレ

#UDCアース

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース


0




●UDCアース
 ……現代の地球。
 『UDC(アンディファインド・クリーチャー)』と呼ばれる、太古から蘇った邪神とその眷属達。それに立ち向かうため、狂気にさらされながらも邪神を取り込み力とする人類防衛組織『UDC(アンダーグラウンド・ディフェンス・コープ)』が戦っていた。

●某都市某所
「これが噂の祭具か……」
 邪教徒Aが、マジマジと祭具を見つめた。
「ああ、その通りだ……」
 邪教徒Bが、自信満々に力強く頷いた。
「だが、どう見ても、これは……卑猥なアレだ!」
 邪教徒Cが、たまらず叫ぶ!
 もう我慢できない。
 コレを見て、クールに受け流す事など出来なかった。
 それも、そのはず。
 何処からどう見ても、卑猥な形をアレにしか見えない。
 一応、カモフラージュ的な意味合いも込められているようだが、『本当にコレ……祭具か?』と思ってしまう程、アレだった。
 もちろん、これは儀式を行うために、必要なモノ。
 触手邪神教団にとっては、必要な……モノだった。

●ガジルからの依頼
「忙しいところ、ごめんね。ちょっと頼みたい事があったからさ」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 どうやら、邪神召喚の儀式に必要な祭具が、邪教徒達によって車で輸送されているらしい。
 その車を何とか特定して追いつき、祭具が儀式場に届く事を阻止するのが、今回の目的であるようだ。
 まだ祭具は卑猥なアレの形をしているため、それを運ぶ車も違和感がないモノのようである。
 そういった事も踏まえた上で、調査を開始してほしいと言う事だった。


ゆうきつかさ
 今回のシナリオは展開を予想しつつ、プレイングを書いてください。
 その行動が結果になって、話を作っていく感じになります。
 逆に言えば、格好いい行動をすればするほど、活躍する事が出来ます。
 判定によっては失敗する場合もありますが、なるべく採用していくつもりです。
194




第1章 冒険 『怪しげな積荷を追え』

POW   :    身体を使い虱潰しに街を捜索ないし追走する

SPD   :    速い移動手段や道具を用いて追走ないし追跡する

WIZ   :    情報を集めて移動ルートを予測し待ち伏せする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フローリア・ヤマト
「卑猥なアレって…アレ…のことよね…?」
少女は街のビルを軽々とジャンプで飛び移りながら考える。
「変な依頼受けちゃったな…」
うなだれる少女、しかし依頼を受けた以上こなさなくてはならない。
「でも、そんなものが運ばれてても…運ぶ車が普通なら見つけようがないし…あっ!」
少女は思う。
「もしかして…形に伴って独特な香りとかする…?」
彼女は能力を発動した。
無数の黒い人形が街へ散らばり、香りを探索した所すぐに1つの車がアンテナに引っかかった。
「そこの車止まりなさい!」
車が止まる。
「確かにちょっと匂うわね…!さぁ観念なさい!この車が邪教徒の…って、あれ…?」

車はイカ焼きの屋台だった。



●怪しげな車を追跡ッ!【西】
「卑猥なアレって……アレ……のことよね……?」
 フローリア・ヤマト(呪いと共に戦う少女・f09692)は街のビルを軽々とジャンプで飛び移りながら、邪教徒が運転するイカ焼きの屋台を追跡した。
 邪教徒達は都内某所にある大人の玩具屋さんを拠点にしており、そこからイカ焼きの屋台で飛び出してきたため、あからさまに怪しかった。
 そのおかげもあって、容易に追跡する事が出来たものの、何やら凄く……イカ臭い。
「はあ……、変な依頼受けちゃったな……」
 そのせいか、フローリアもゲンナリ。
 これも何かの縁だと思ったりもしたのだが、出来る事なら繋がって欲しくない縁である。
 むしろ、邪教徒絡みでなければ、関わる事さえ無かったレベルの縁なのだから、そう思ってしまうのも無理はない。
「まあ、イカ焼きの屋台じゃなかったら、途中で見失っていたかも知れないけど……」
 本当に喜んでいいのだろうか……?
 正直言って、疑問である。
 そもそも、先程から漂う、この臭い……。
 何となく、別の『何か』が放つ臭いを、イカ焼きの匂いで誤魔化しているような違和感があった。
「そこの車、止まりなさい!」
 そんな気持ちを振り払うようにして、フローリアがイカ焼きの屋台を追いかけた。
「止まれと言って、止まる奴がいると思っているのかァ!」
 すぐさま、邪教徒がスピードを上げ、信号を無視して爆走した。
 しかし、フローリアが出現させた【小さな黒い人形】から逃れる事が出来ず、あっと言う間に先回りをされた。
「さぁ、観念なさい! この中に……って、あれ?」
 そこで気づく。
 この車が囮であった事を……。
 車内に積まれていたのは、大量の……イカ!
 おそらく、最悪の事態を想定して、何台か囮の車を用意していたのだろう。
「ハハハハハッ! いまさら気づいたところで、もう遅いッ! お前達では、祭具を積んだ車を特定する事など出来ないのだからなァ! 万が一、車を見つけ出す事が出来たとしても、それは俺と同じダミーの車ッ! 残り3台のうちから、祭具を積んだ車を特定する事など、不可能なのだから……!」
 そう言って邪教徒Dがドヤ顔を浮かべつつ、妙に上から目線で知っている事をベラベラと話すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルトリンデ・エーデルシュタイン
卑猥な祭具という事ですが……玩具なんですよね?玩具が卑猥とはいったい……
確かめようとお店に入ろうとしたら未成年は入っちゃダメと言われてしまいましたし。

祭具の正体はさておき、怪しい車は残り3台。手分けしてでも一台ずつ確認していけば止められるはずです。
ここはUDCアースの文明の利器を頼りましょう。借りてきたこのスマホなる物があれば渋滞も一目瞭然。
交通情報を情報収集したらタクシー拾って追いますよ!先回りできれば無敵城塞を使って車を力づくで停めます。

停めたら車を検分です。祭具から邪神の狂気が洩れぬよう天に祈りを。
たとえ無くとも囮を一つ潰せれば良し、です。
あと、イカの匂いがする玩具って何なのでしょうか?


胡・翠蘭
「卑猥なアレの形をした祭具だなんて……なんというか、変態的な邪神教団なのかしらねぇ」
卑猥と言っても……具体的な形状が解らないし、とりあえずはなんか怪しそうなトラックを、第六感で選んで、宇宙バイクで追跡してみましょう

大人のお店的なアレを拠点にしている辺り、なんというか……木を隠すなら森って思考なのかしら?
いえ、単純にえっちな人なのかしら?

まぁ、それはそれとして。
さっさと追いついたら、【ガジェットショータイム】でガジェットをパイルバンカーぽく変形させて、トラックをパンクさせて止めましょうか

邪教徒が抵抗したら素手で気絶させたり、私の『くるみ割り』を見せて脅して…祭具についての尋問をしましょうか


藤堂・遼子
あー、なにあの痛車のワゴン。
大事な部分はギリギリ隠れてるとはいえ、あんな痛車で町中走っていいわけ?
そりゃ確かにあの痛車なら、卑猥なアレの形をした祭具を詰んでいてもおかしくはない見た目よ?
でもそれ以前に普通に警察に通報されるんじゃないかしら、あの痛車。
……あれを追いかけるのかぁ。嫌だわ、というかあれ追いかけなくてもあれだけ目立つなら普通に追跡しなくても幾らでも目撃情報から移動ルート割り出せそうね。
……ついでに何時でも通報できるようにしておきましょうか、来るのは警察を装ったUDCの協力者でもいいけど。なんというかこの痛車を町中走らせるのは本当に公然わいせつ罪に該当しそうだわ。



●怪しげな車を追跡ッ!【北】
「あー、なにあの痛車のワゴン。大事な部分はギリギリ隠れてるとはいえ、あんな痛車で町中走っていいわけ? そりゃ確かにあの痛車なら、卑猥なアレの形をした祭具を詰んでいてもおかしくはない見た目よ? でも、それ以前に、どう考えても警察に通報されると思うけど……あの痛車」
 藤堂・遼子(サイボーグの探索者・f09822)はゲンナリとした様子で、裸の幼女が描かれた痛車の後を追っていた。
 それにしても……、気まずい。
 誰がどう見ても、怪し過ぎるため、まったくカモフラージュになっていない。
 ハッキリ言って、注目の的。
 行きかう人々が、痛車に気づいて……ガン見である。
 それ故に、遼子も気まずい。
 場合によっては、関係者に思われているかも知れない。
 ……そんな不安が脳裏を過ぎる。
 それが原因で、少しずつ痛車と距離を取っているものの、ここで見失う訳がいかなかった。
 いや、省時言えば……帰りたいッ!
 どうして、こんな依頼を引き受けてしまったのかと、自問自答をしてしまったが、ここで見失ってしまったのでは、すべてが水の泡。
 それだけは避けたい。
 ……何としてでも!
 そんな中、痛車を負うようにして響いたのは、パトカーのサイレン音。
 おそらく、誰かが通報したのだろう。
 しばらく、パトカーと痛車がカーチェイスを繰り広げた後、そのままコンビニめがけて、ダイレクト入店ッ!
(「まあ、あの痛車を街中で走らせている時点で、公然わいせつ罪に該当しそうだものね」)
 そんな事を考えながら、遼子が物陰に隠れて、しばらく様子を窺った。
 そして、痛車の中から出てきたのは、違法のえっちなDVDであった。

●怪しげな車を追跡ッ!【南】
「卑猥なアレの形をした祭具だなんて……なんというか、変態的な邪神教団なのかしらねぇ」
 胡・翠蘭(鏡花水月・f00676)は宇宙バイクに飛び乗り、第六感を駆使して、怪しげトラックを追っていた。
 そのトラックは怪しげな広告がラッピングされた宣伝車。
 それが怪しげな照明を浴びて、街中を走っていた。
 この時点で怪しいモノの、広告宣伝車と言う事もあり、誰も通報せずに見て見ぬフリ。
 ある意味、カモフラージュとしては、正解ッ!
 だが、ここに祭具が積まれているかどうか、現時点で分からない。
 そもそも、具体的な祭具の形状が分かっていないため、此処で確定する訳にも行かなかった。
 それでも、大人のお店的なアレを拠点にしている辺り、木を隠すなら森的な思考か、単純にえっちかのどちらかである。
 そういった意味でも、この車に祭具が積まれている可能性は……高いッ!
(「まあ、いいわ。確かめてみればいい事だし……」)
 翠蘭が【ガジェットショータイム】でガジェットをパイルバンカーっぽく変形させ、トラックに体当たりを食らわせるようにして、タイヤをパンクさせた。
「う、うわあああああああああああああ!」
 その途端、トラックが派手にバランスを崩し、電柱に勢いよく突っ込んで、邪教徒が外に転がり落ちた。
「な、なんだ、お前は!」
 邪教徒が青ざめた表情を浮かべ、座り込んだまま、隠し持っていたナイフをギュッと握り締めた。
「祭具は……何処?」
 翠蘭が、思わせぶりに『くるみ割り』を見せ、邪教徒に迫っていく。
「そ、それは、まさか……!? つ、潰すのか、アレを……! ちょっ、ちょっと待ってくれ! 話せば分かる、話せば……! つーか、俺は囮で……祭具もダミーだから……その……う、うわあああああああああ!」
 邪教徒が涙目になりつつ、知っている事を、ベラベラと喋っていく。
 そこには彼らが目指していた拠点の場所も含まれていた。

●怪しげな車を追跡ッ!【東】
(「卑猥な祭具という事ですが……玩具なんですよね? 玩具が卑猥とは、いったい……」)
 アルトリンデ・エーデルシュタイン(神なき祈り・f00243)は邪教徒が拠点にしている大人の玩具屋さんの前で、あれこれと考え事をしていた。
 店の中に入れば、何かの糸口が掴めると思い、足を踏み入れようとしたものの、未成年は入店禁止ッ!
 そのため、途方に暮れていたところ、仲間達からスマホに連絡が入った。
 どうやら、4台中3台の車がニセモノだったらしく、祭具が送り届けられる予定になっている拠点の場所も記されていた。
(「つまり、この場所に向かっている車に祭具が……!?」)
 アルトリンデが、スマホをギュッと握り締めた。
 しかも、邪教徒達が乗った車は、渋滞に巻き込まれており、祭具を奪うのならば……今がチャンス!
 これも、すべて仲間達のおかげ。
 仲間達が道を切り開いてくれたおかげである。
 すぐさま、アルトリンデはタクシーを呼ぶと、先回りして邪教徒が乗っている車を待った。
 それから、しばらくして……。
「……!」
 邪教徒が乗っている車が、姿を現した。
 それはマジックミラー仕様の車で、物凄く……目立っていた。
 一体、どういった考えで、その車をチェイスしたのか分からないが、悪目立ちしてしまったせいで、渋滞に巻き込まれていたようである。
 そのため、半ばヤケになりながら、道なき道を突き進み、何とか此処まで来たようだが、アルトリンデが無敵城塞を使って行く手を阻んできたため、そのまま衝突して車は大破。
 邪教徒は外に投げ出され、車は爆発炎上ッ!
 凄まじい黒煙を上げながら、祭具があっという間に、灰と化した。
「さ、祭具があああああああああああああああ!」
 それは邪教徒にとって、死刑宣告にも等しい出来事だった。
 故に、現実を受け入れる事が出来ぬまま、その場にストンと崩れ落ち、乾いた笑いを響かせた。
「結局……、どんな祭具だったのか、分かりませんでしたね」
 そう思いながら、アルトリンデが黒煙を眺める。
 その黒煙は何故か妙なイカ臭く、チェリーな男達の笑顔が、青空にボンヤリ浮かんでいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『触手邪神教団に潜入せよ』

POW   :    怪しいやつを脅し、強引に情報を引き出させる

SPD   :    見つからないよう隠れながら潜入し、情報を集める

WIZ   :    教団員を誘惑し、情報を引き出させる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●触手邪神教団!
 猟兵達によって捕まった邪教徒から語られたのは、触手邪神教団の存在だった。
 彼らは千葉県某所にある教会で、如何わしい儀式をしているらしく、触手邪神の復活を目論んでいるらしい。
 幸い、祭具の破壊には成功したものの、だからと言って触手邪神教団の野望が潰えた訳ではない。
 こうしている間も邪教徒達に捕まった女性達が、死ぬよりも恐ろしい目に遭っているため、彼女達を助け出す必要があった。
アルトリンデ・エーデルシュタイン
祭具は無くなりました。後は儀式を阻止して、囚われた人を助けるだけですね!

無闇に相手を刺激するのは良くないですね。
先ほどの爆発した車で連れて来られた儀式の贄、と偽って儀式場に連れて行ってもらいましょう。そこに女性もいるはずです。え、この装備ですか?えっと……コスプレ、というのだそうですよ?

多少の痛みなら耐えて、助ける機会が来るまで女性たちのそばに……って、思ってたのと違うんですけど!?
こんな事を耐えるのは……いえ、触手なんかに負けません!

もう、これ以上は……
我慢の限界に達したら聖光示すは神苑の階で教団員もろとも触手を吹き飛ばして女性を助け出します。
……最初からこうしてればよかったでしょうか。



●触手邪神教団・潜入
(「……祭具は無くなった訳ですし、後は儀式を阻止して、囚われた人を助けるだけですが……。無闇に相手を刺激する訳にも行きませんし、なるべく慎重に行動しておかないと……」)
 アルトリンデ・エーデルシュタイン(神なき祈り・f00243)は、先程の事故で怪我をした邪教徒に協力を求め、儀式の贄として触手邪神教団に潜入する事にした。
 もちろん、邪教徒も最初から協力的であった訳ではない。
 この一件が解決したら、見逃す事を条件にして、渋々協力しているだけである。
 そのため、最悪の場合、邪教徒が裏切る可能性もあるのだが、こちらも約束を必ず守ると保証した訳ではない。
 例えるならば、互いにナイフを持ったまま、牽制し合っているような状況であった。
 それでも、祭具が壊れてしまった事を誤魔化すためには、アルトリンデの条件を飲むしかなかった。
 そういった事もあり、邪教徒も必死。
 何やらソワソワしつつ、アルトリンデを連れ、教団の中に入っていった。
(「この臭いは……イカ臭い……」)
 教団の中は、何やらピンク色の煙が漂っており、一糸纏わぬ女性達が何かに取り憑かれた様子で、触手邪神の像や、邪教徒達に身体を擦り寄せていた。
「……頼むから、余計な事を言わないでくれ。お前は他の女達と違って、名のある血筋の生娘って事にしておいたから、バレたらマズイ……」
 そんな中、邪教徒がアルトリンデに耳打ちした後、何度も深呼吸をして、掌に『ヒト』の字を書いて飲み込んだ。
 あまりにも緊張しているせいで、何度も吐きそうになっているが、アルトリンデにコッソリ鍵を手渡した上で、何事もなかった様子で牢屋の中に閉じ込めた。
 そこには他の女性も閉じ込められており、部屋の隅に固まるような状態でシクシクと泣いていた。
 さて、これから、どうするべきか。
 アルトリンデは悩みつつも、しばらく様子を窺うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤堂・遼子
もう壊れたけど、祭具が卑猥なアレで、教団が触手邪神教団……
ねぇ、こいつらってただのエロ集団じゃないわよね?

というか、あぁこういうの見ると狂信者に拉致監禁されてた頃を思い出すわね。
あぁ、くそっ。こいつらの首狩りたくなるし、香の影響か身体も疼くし……隠れてながら情報収集してるのに、邪教徒の首狩ったり、女達に混ざりたくなるのは困るわ。
ともかく、教団なら教祖だかなんだかのお偉いさんいるでしょ。そいつを探して仕掛け罠作って捕らえて情報得られれば最善ね。鍵開けは得意だし、罠仕掛ける場所には困らないでしょうね。

もし見つかっても逃げ回ればいいわね。それで捕まったら、まぁその時は身体の疼きは静められるでしょ。



●触手邪神教団・潜入2
(「……もう壊れたけど、祭具が卑猥なアレで、教団が触手邪神教団……と言うか、こいつらって、ただのエロ集団じゃないわよね?」)
 藤堂・遼子(サイボーグの探索者・f09822)は、痛車に乗っていた邪教徒からフードを奪い、仲間達から連絡を受けて触手邪神教団に潜入していた。
 教団の中はピンク色の香が漂っており、少し嗅いだだけでも、頭がクラクラするほどだった。
 最初は嫌悪感を抱くほどだった臭かったニオイも、だんだん嗅いでいくうちに、だんだん心地良く感じられ、身体がひどく疼いて、燃えるように熱くなった。
 しかも、その感情を煽るようにして、まわりでは一糸纏わぬ女性達が触手邪神の像や、邪教徒達と交わっていた。
(「……あぁ、こういうの見ると狂信者に拉致監禁されてた頃を思い出すわね。あぁ、くそっ。こいつらの首狩りたくなるし、香の影響か身体も疼くし……。一体、どうすれば……」)
 遼子が物陰に隠れながら、身体をモジモジさせる。
 出来る事なら何処かに身体を擦りつけ、自らの欲望を満たしたい衝動に襲われているものの、そんな事をすれば理性の留め金が外れ、我に返る事が出来なくなってしまうだろう。
 その事が分かっていても、異常に身体が疼き、肌が少し擦れただけでも、声が漏れてしまいそうになった。
(「……あれが教祖ね」)
 そんな中、遼子が教祖と思しきオトコを見つけ、内股になりつつ、物陰に隠れた。
 教祖は祭壇の傍におり、邪教徒達と一緒に、何やら呪文を唱えていた。
 この状況で教祖に攻撃を仕掛ける事は自殺行為に等しいが、早く行動をしなければ仲間の猟兵が生贄にされ、酷い目に遭ってしまうだろう。
 そうしている間も、遼子の身体は疼き、甘い吐息が漏れていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルトリンデ・エーデルシュタイン
このピンクの香の事もありますし、あまり時間をかけるのは良くないですね。

まずは牢の中にいる女性から情報収集です。
何人ぐらい囚われているのか、どこへ連れていかれているのか。
話をして落ち着かせ、彼女たちが消耗しているようなら生まれながらの光で補います。
大丈夫、必ず助けは来ますから、と皆さんを鼓舞しましょう。

その次はこっそり牢から出て、他の場所へ連れていかれた女性がどこにいるかを把握したいです。
いざ脱出となった際に彼女たちを回復して、すぐに逃げれるように。

もし、見つかった場合は何も知らないお嬢様のふりをしましょう。
必要なら団員を出来る限りおびき寄せて他の人や女性たちの脱出がしやすいように立ち回ります。



●触手邪神教団内
(「だんだんニオイも強くなっているようですし、あまり時間を掛けるのは良くないですね」)
 アルトリンデ・エーデルシュタイン(神なき祈り・f00243)は色々な意味で危機感を覚えつつ、とりあえず一緒に閉じ込められている女性達から話を聞く事にした。
 女性達はみんな後頭部を殴られて、麻袋を被された状態で、ここまで連れてこられたらしく、一体何が起こったのかさえ、理解していなかった。
 牢屋の中に閉じ込められていたのは、自分も含めて全部で7人。
 首輪には太陽、月、炎、水、風、岩などの模様が彫られていたが、アルトリンデの首輪には何の模様も彫られていなかった。
 おそらく、自分の鍵をくれた邪教徒から話を聞けば、何か分かるかも知れないが、この状況で彼と接触するのは難しい。
「……大丈夫、必ず助けは来ますから」
 アルトリンデが女性達を励ましながら、【生まれながらの光】を使う。
「本当に……? 信じていいのね?」
 金髪の女性が祈るような表情を浮かべ、アルトリンデの両手をギュッと握り締めた。
 彼女の首輪に彫られていたのは、太陽の模様。
 それが何を意味しているのか分からないが、儀式に関係があるのかも知れない。
「おい、そこの金髪……こっちに来い!」
 そんな空気をぶった切る勢いで、邪教徒達が奥から現れ、金髪の女性を牢から出した。
「し、信じているから……! 何があっても、信じて待っているから……!」
 金髪の女性が薄っすらと涙を浮かべ、アルトリンデに視線を送る。
(「絶対に……絶対に助けますッ!」)
 アルトリンデも心の中でそう答え、拳をギュッと握り締めた。
 どうやら、金髪の女性は儀式の間に連れていかれるらしく、邪教徒達にまわりを囲まれていた。
 だからと言って、ここで牢屋から飛び出す訳には行かない。
 重要なのは、鍵を使うタイミング。
 女性達が牢屋にいる限り、一緒に逃げる必要がある。
 ここで鍵を開ければ、女性達も一緒に連れていかなければならなくなる。
 逆に、他の女性が連れて行かれた後では、金髪の女性を助ける事が出来なくなってしまうかもしれないため、どちらか選ぶ必要があった。
 そうしている間も、無駄に時間ばかりが過ぎていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤堂・遼子
くっ、このままただ見てるわけにはいかないわね。
というか香を嗅ぎ続けてるだから、ただ隠れてるだけだと早々限界を迎えるに決まってるわよね。

仕方ない。邪教徒のフード被ってることだし、邪教徒の振りをして教祖達に接触して誘惑するわ。

以前のお嬢様口調と動作で誘惑するわ。
「あの教祖様方。新入りの身で厚かましいですが、私のこの身の熱を教祖様方に静めていただく洗礼を賜りたく思いたいのですが」
演技半分本気半分ね。甘い、強請るような声になるのは演技じゃ無いわ。下着が濡れてるのもね。
正直、そういう目に遭うのを期待してないと言えば嘘になる状態だし。
まぁ一度ヤってしまえば、暗殺者よろしく隙突くのも楽よね。

エロアドリブ歓迎



●儀式の間
「い、いやっ! 一体、何をする気なの! は、離して!」
 儀式の間では首輪をした金髪の女性が寝台に寝かされ、邪教徒達によって瓶の中に入った真っ白な液体を掛けられていた。
 そのせいで、女性の顔は恐怖に歪んでいるものの、邪教徒達は全く気にせず、何やらブツブツと呪文のようなモノを唱えていた。
 それが原因の女性の恐怖心はピークに達しており、ボロボロと涙を流しながら、身体を小刻みに震わせていた。
(「……くっ、このままただ見てるわけにはいかないわね」)
 そんな中、藤堂・遼子(サイボーグの探索者・f09822)が、物陰に隠れて唇をグッと噛み締めた。
 室内に漂うピンク色の香を嗅いでいるせいか、身体が燃えるように熱い。
 このまま隠れていたのでは、早々に限界を迎えてしまう程、マズイ状態に陥っていた。
(「……仕方ない。邪教徒のフード被ってることだし、邪教徒の振りをして教祖達に接触して誘惑するしかなさそうね」)
 遼子が覚悟を決めた様子で、ゆっくりと教祖の傍に近づいていく。
「なんだ、お前は! 今は儀式の最中だぞ!」
 それに気づいた邪教徒達が、教祖を守るようにして、遼子の行く手を阻んできた。
 その間も教祖は何やら呪文を唱えており、額には薄っすらと汗が浮かんでいた。
「あの教祖様方。新入りの身で厚かましいですが、私のこの身の熱を教祖様方に静めていただく洗礼を賜りたく思いたいのですが……」
 遼子がトロンとした表情を浮かべ、甘く……強張るような声で、邪教徒達に語り掛けていく。
 最初は演技をしていたものの、次第に下着が濡れ、自然と声が漏れ始めた。
 おそらく、辺りに漂う香の匂いのせいで、身体が敏感に反応しているのだろう。
 先程まで恐怖に歪んでいたはずの女性も甘い声を上げながら、激しく身をよじらせていた。
「だったら、別の奴に頼んで来い。教祖様は今……忙しいッ!」
 邪教徒達が酷く動揺した様子で、遼子を必死に追い払おうとした。
 しかし、教祖の方は、だんだん我慢が出来なくなってきたのか、声が上擦り、両目が不気味にギョロつき、何やら様子もおかしくなってきた。
「マ、マズイ! このままでは……!」
 まわりにいた邪教徒達も異変に気付き、儀式の途中で脱兎の如く逃げ出した。
「グ、グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ……」
 次の瞬間、教祖の身体が歪に変形していき、人間ではない『何か』に変わっていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『膨らむ頭の人間』

POW   :    異形なる影の降臨
自身が戦闘で瀕死になると【おぞましい輪郭の影】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    慈悲深き邪神の御使い
いま戦っている対象に有効な【邪神の落とし子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    侵食する狂気の炎
対象の攻撃を軽減する【邪なる炎をまとった異形】に変身しつつ、【教典から放つ炎】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

武藤・アリス
「えっ、なんですかこのグロい物体は……食べられそうにないんで、とりあえず破壊しますね」
「ちょっ、こっち来ないでください!」
「こ、これは……どう見てもチ……斬ります!!」

基本的に刀で戦います。
敵は毎回形状が異なる邪神を召喚するそうですが、まさか卑猥な形のアレみたいなやつを召喚してきたりしませんよね?
もし召喚してきたら、その時は先っちょから刀を入れて真っ二つに斬ります。
あと敵の股間を重点的に狙います。

・アドリブ歓迎。好きに動かしてください。



●形容し難き卑猥なるモノ
「な、なんですか、あのグロイ物体は……!?」
 武藤・アリス(剣豪・f00241)は、異形の存在と化した教祖を目の当たりにして、しばらく言葉を失った。
 一言で言えば……アレ。
 タートルネックを口元まで被っているようなアレであった。
 そういった意味で、卑猥……。
 それ以外の言葉が、まったくと言っていいほど、浮かべない。
「と、とりあえず、食べられそうにないので破壊……って、何か呪文を唱えているようですが……まさか卑猥な形のアレみたいなやつを召喚してきたりしませんよね?」
 アリスが気まずい様子で汗を流す。
「ウォォォォォォォォン!」
 その期待に応えるようにして、異形の存在と化した教祖が、卑猥な形をしたモノをワラワラと召喚し始めた。
 それはモザイクなしでは正視する事が出来ないほど、卑猥。
 誰かモザイクを……彼らが風邪を引かないように、厚いモザイクで覆ってください、と叫びたくなるレベル。
 しかも、ムクムク。
 何かに反応して大きくなっているような感じであった。
 それに気づいたアリスが、先端に刀を入れ、情け容赦なく、真っ二つに切り裂いた。
「……!」
 途端に、異形の存在と化した教祖が内股になりつつ、『それは駄目、絶対ッ!』と言わんばかりに激しく首を横に振る。
 それでも、アリスは全く気にせず、教祖の股間を執拗に狙って、攻撃を繰り出すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルトリンデ・エーデルシュタイン
何やら騒がしくなってきましたね。
ここに留まっていても状況は悪化する一方ですし、行動を起こすなら今、でしょうか。

女性たちを牢屋から出し、外へ脱出させましょう。
のんびりはできませんし、極力急いで、その上で出来る範囲で見つからないように。教団員に見つかった場合は血統覚醒も用いて無力化をします。

全員外に出したら街の方向を指示してスマホを渡しましょう。これで助けを呼んでください。
私は儀式中の女性を助けに中に戻ります。連れていかれた女性を助けないと。必ず助けは来る、と言いましたものね。


フレイ・ブラッドセイバー
何そんなもの大きくしてるんですか?(蹴り)
とんだ変態ですね(ぐりぐりぐりぐり)
そんな粗末なもの見せて喜ぶんですか?(蹴り)
大きくしても被っているなんて(蹴り)
それに大きくなるのはそれが限界ですか?(蹴り)
遊ぶ気にもなりませんが(ぐりぐりぐりぐり)
まったく……今まで何をしていたんですか?(蹴り)
……気持ち悪い。ちょっと離れてくれません?(蹴り)
もっと踏んでほしいんですか?(蹴り)
蹴ってほしいんですか?(蹴り)
これでは何しても喜びそうですね(蹴り)


ミモザ・クルセイル
この教祖さんの股間、子孫繁栄や豊作を祈るお祭りで似た形のオブジェを見た事が有りますが…雰囲気は格段に怪しげですね
所で卑猥って何でしょう?

基本は「ダッシュ」で駆け回り、ワイヤーと鋼糸で敵の機動性低下を狙いながら縛る感じで
絡め手を重視
攻撃する機会を狙って(作って)行きます
動きがある程度抑えられたら、ユーベルコードの「渦巻飴大作戦」でぼこっと叩いてみます!
出る杭は打たれると言いますし
弱ってたらその辺りを狙い、それ以外なら当てやすそうな場所を狙います

え、もしかして増殖するのですか?
そうなったら厄介なので、影の方を捕縛して盾にしてみましょうか

アドリブ・他猟兵との連携等歓迎



●醜く卑猥なるモノ
「この教祖さんの股間、子孫繁栄や豊作を祈るお祭りで似た形のオブジェを見た事が有りますが……雰囲気は格段に怪しげですね。……と言うか、卑猥って何でしょう?」
 ミモザ・クルセイル(倒花・f00333)は、異形の存在と化した教祖を目の当たりにして、不思議そうに首を傾げた。
 確かに、頭がオブジェ的な形になっているものの、その何処が卑猥なのか、正直ハテナマークである。
 ひょっとして、ドクドクと浮き出た血管のせい?
 それならば、卑猥と言うよりも、不気味という表現の方が適しているはず。
 もしくは、頭の先端から溢れる……汗的なモノ?
 それ以前に、アレは汗なのだろうか?
 妙にネバついている感じがしているため、何やら別のモノに見える。
 そんな事を考えているうちに、足元のまわりにニョロニョロとしたモノが絡みついてきた。
 おそらく、それはカバ的な人間が住む谷に棲む生物。
 そのせいで権利的な問題が発生しているのか、薄っすらモザイクが掛かっているようだ。
 だからと言って、ここで『卑猥』とは何なのか、考えている場合ではない。
 すぐさま、ワイヤーと鋼糸でそれらを纏めてボンレス状態にすると、モグラ叩きの要領で【ペロペロキャンディ型ハンマー】を振り下ろした。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
 そのたび、異形の存在と化した教祖が内股になり、『もうヤメテ、その子達に罪はないの』とオネエテイストで首を振りまくった。
「えっ? どうしてですか? 出る杭は打たれると言いますし、悪い子には御仕置きが必要です」
 それでも、ミモザはまったく気にせず、逃げ惑うチ……【邪神の落とし子】を片っ端から叩き潰していくのであった。

●牢屋
(「何やら騒がしくなってきましたね。ここに留まっていても状況は悪化する一方ですし、行動を起こすなら今、でしょうか」)
 一方、アルトリンデ・エーデルシュタイン(神なき祈り・f00243)は、女性達を牢屋から出すため、邪教徒から貰った鍵を使っていた。
 女性達は怯えていたものの、このままジッとしても死ぬだけだと判断したのか、アルトリンデにしがみき、ムカデのような形になりながら、次々と牢屋を出ていった。
「それでは、出口に……と言うか、この状態で何時までいるつもりですか……?」
 アルトリンデが気まずい様子で汗を流す。
「……ずっと」
 どんよりとした空気を纏った少女が、アルトリンデの耳元で囁いた。
 何となく病んでる……と言うか、ストーカーちっくな印象を受けたものの、おそらく悪い子ではない……はず。
 そもそも、『こんな子いましたっけ?』と思っているのだが、あまり深く考えると、背筋にゾッと寒気が走る事案である。
 それ以前に、先程から『一人多くない? と言うか、あの子は誰?』的な視線をまわりから感じているものの、いまさら何も出来ないため、あえて……気づかないフリをした。
 その間も、後ろにいる少女が何やらボソボソと呟いているものの、その言葉が何なのか知った時点で、ホラーちっくな展開に突入しそうな感じであったため、同様にスルーした。
「う、うわああああああああああ……」
 そうしているうちに、儀式の間にいたはずの邪教徒達が逃げてきた。
 おそらく、儀式の間で何かあったのだろう。
 アルトリンデが牢屋から出ている事に気づいても、完全スルー。
 それどころではないと言わんばかりのノリである。
「はあ……はあ……」
 その後、金髪の女性が儀式の間から逃げてきたものの、アルトリンデの背後にいる少女を見て……脱兎の如く逃げ出した。
「……えっ?」
 一体、何を……。
(「……何を見たんですか!?」)
 そう叫びたい気持ちを抑えつつ、アルトリンデが女性達を連れて、研究所を脱出するのであった。

●荒ぶる教祖
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオン!」
 異形の存在と化した教祖にとって、すべてが予想外の展開であった。
 本来ならば、もっとスタイリッシュで、セクシャルなテイストで進んでいくはずの展開が、ボンレス状態のままフレイ・ブラッドセイバー(瀟洒な血濡れのメイド・f00013)に踏まれ、言葉に表す事が出来ない程、酷い状態になっていた。
「……と言うか、なんでこの状態で、大きくなっているんですか? まったく、とんだ変態ですね」
 フレイが蹴りを入れるたび、異形の存在と化した教祖の心が、屈辱感で塗り潰されていく。
 それは御褒美ではなく、純粋な拷問。
 そもそも、純粋な拷問ってなんだろうと思ったところで、再びフレイの一撃が異形の存在と化した教祖の心を抉るッ!
「まさか、これ以上大きくならないんですか? しかも、被ったままなんて……。何処かの病院に行って治療をしてもらった方がいいんじゃないですか? まあ、治療したところで、粗末なモノは、粗末なままですが……。」
 フレイがゴミを見るような目で、異形の存在と化した教祖の股間を踏みつけた。
「ウゥゥゥゥ……(訳:も、もう止めてくれ! 俺のライフはゼロところか、
マイナスだ!)」
 異形の存在と化した教祖が、小動物のような表情を浮かべても……、円らな瞳をきゅるるんと潤ませても……、フレイは容赦なく股間を踏んだ。
「ウウウウウ……(ヤ、ヤバイ! だんだん気持ちが良くなってきたぞ……)」
 そのうち、異形の存在と化した教祖のサンクチュアリが解放され、全身がほんのり桜色になった。
「ちょっと喜んでいませんか? こんな事をされて喜ぶなんて、本当に変態だったようですね。それとも、もっと痛いのがいいですか? 手加減なんてしませんよ? それに中途半端な事をして逆切れされても困りますし……。いっそ、潰してしまいましょうか? いりませんよね、こんな粗末なモノ。ぷちゅっと潰して……」
 そこまでやって、フレイが気づく。
 異形の存在と化した教祖のソレが、既にぷちゅっと潰れている事に……。
 そして、異形の存在と化した教祖も、既に果てていた。
 だが、その表情は実に晴れやかで、新たな世界の扉を開き、次なるステージに旅立っていったような印象を受けた。
 こうして、教祖の野望は潰えたものの、猟兵達の戦いは、まだ終わらない。
 邪教徒達がいる限り、卑猥な祭具が作り続けられているのだから……!
「やっぱり……気持ち悪い……」
 そう言ってフレイが、異形の存在と化した教祖を、静かに見下ろすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月19日


挿絵イラスト