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“ソレ”は私の“モノ”

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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●救済者
 守りましょう、と羽が生えた少女が町の教会に現れると人びとに言った。
「神様? 天使? いや、なんでも良いからこの町を助けて下さい! 食べ物が無くて飢え死にする老人、子供が絶えません!」
 祭司など、教会に集まった人々は羽が生えた少女に懇願した。
「よろしい、1つ、願いを聞き入れるのでしら、大切な人を蘇らせましょう」
 艶のある黒髪を揺らし、紅を引いた様に赤い唇を動かしながら言った。
「あぁ、1つだけならばーー」
 町長が前に出ると、羽が生えた少女に向かって笑顔で頷いた。
「蹂躙せよ。この町は私のモノとし、加護を与える」
 羽を広げると少女が美しい声を教会に響かせ、鐘の音が鳴り響くと薔薇の花弁がふわりと舞った。
「ありがとうございます。今からこの町は天使様のモノでございます」
 町長が恭しく頭を下げると、その場にいる人々も涙で頬を濡らしながら礼を言った。
 そう、少女がオブリビオンだと知らずにーー。

●死を呼ぶ救済者
「皆さん、お集まりいただき、ありがとうございます。ダークセイヴァーの世界にて、オブリビオンの活動が予知されました」
 神山・琥珀が猟兵であるアナタに向かって説明を始めた。
「食糧難で飢え死する人が続出している町が救済者と名のるオブリビオンに蹂躙されております。飢え死は減ってないのに墓が増えてないのです。そう、飢え死にはあってもーー住人も減ってないという状態でもあります」
 少し不安そうに琥珀は話を続ける。
「つまり、食糧難で飢え死にしていく町を利用し、死体を使ってオブリビオンを増やしているかもしれない、と予測されます。きっと、町の人々は“救済者”と呼ばれるオブリビオンの事は頑なに話さないでしょう。先ずは、町を調べてオブリビオンの戦力や数を調べてから、“救済者”とやらを倒して下さい。どうか、気を付けて現地に向かって下さい」
 アナタに向かって琥珀は笑顔で見送った。


龍真 神
 こんちには、新米MSの龍真 神です。
 多分8本目のシナリオとなりました!
 参加いただいた皆さんのおかげです。
 これからもよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『冒涜者を討て』

POW   :    死者の安寧のために祈りや祝福など出来る事を地道に行う

SPD   :    町を見回り、生存者がいないかを確認する

WIZ   :    町の状況から推測される敵の戦力を考え、対策を講じる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

式神・白雪童子
誰か一人二人であれば僕だけで施しをすることも出来ましょう。しかし今僕にできるのはそれだけで、あとは敵を倒す以外にはなにもできません。そして救済者を倒しても食糧難がどうにかならなければ、この町の住人はただ絶望の中で餓えて死にゆくだけ、です。……やるせない、ですね。

[WIZ]救済者に従う者……であれば、生存者であれそうでない人であれ教会に集まっているかもしれません。ひとまず教会の様子を見て状況を確認しましょう……できることなら、こっそりと。

それにしても、ここはまるで羅生門のよう、です……。



 やるせない気持ちが小さな胸を締め付ける。
 式神・白雪童子(白拍子・f12020)は、大きな赤と銀のオッドアイの瞳を揺らした。
 その辺に居る、小さな子供を一人二人は救いの手を伸ばせるが、町に住む人々を全員を救うのはーー難しい。
 一刻も早く、“救済者”と名乗るオブリビオンを倒す事しか出来ない。
(救済者に従う者……であれば、生存者であれそうでない人であれ教会に集まっているかもしれません)
 白雪童子は教会へ向かって駆け出した。
(そっと……そーと)
 音を立てずに白雪童子がドアの隙間から教会内を覗くと、それなりに人々が集まってはいるが生者と死者の見分けはさっぱりだ。
(それにしても、ここはまるで羅生門のよう、です……)
 白雪童子は瞳を伏せると、悲しげに呟いた。
「お食べ」
 痩せこけた母親が、わが子の口元に固いパンを差し出す。
「うん……」
 しかし、子供は固いパンを口にしても、ポロリと口から溢れて地面に落ちた。
「食べてくれて、良かった」
 その様子を見た母親は、うっすらと笑みを浮かべるとわが子を抱き締めた。
 異常、白雪童子から見ても違和感を感じる光景に、その子はもう無理かもしれない事を伝えてもきっと、住民立ちは耳を一切貸さないだろう。
 衰退していく町をただ、見て回る事しか出来なかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

栖夜・鞠亜
頑なに口を割らないのは、聞き入れた願いに関わってる?
・・・考えてもよくわからない、敵が出た時の狙撃ポイント、探しとく。

ユーベルコードでなるべく高いところに登って、町の状況を確認する。
建物が多かったり、遮蔽物が多いと狙撃に向かない。 よく見ておく。

あと、まりあは視力も暗視も効くから、装備の双眼鏡を使って周囲を観察する。 オブリビオンがふらついてるとは思わないけど、無くなった死体の数が多ければ多いほど、町で姿を隠しきれないと思う。



(頑なに口を割らないのは、聞き入れた願いに関わってる? ……考えてもよくわからない、敵が出た時の狙撃ポイント、探しとく)
 金髪のツインテールを風に靡かせながら栖夜・鞠亜(ダンピールのマスケティア・f04402)は軽く首を振ると、人の気配も薄くボロボロの木造の家々が立ち並ぶ町へ足を踏み入れた。
「ぴょんぴょん」
 『ぴょんぴょん丸(ピョンピョンマル)』を発動させると、鞠亜は目視出来る範囲にある高い場所へと白兎の様に跳びながら登った。
(本当に、町?)
 緋色の瞳を細めながら町を見据える鞠亜。
 眼前に広がるのは、廃墟と言っても過言ではない古びた町並みは昼間なのに何処か影を落としており、暗くそして廃退的なイメージを強く感じた。
 双眼鏡をのぞき込む、町の状況もそうだが住民達の行動もそれなりに確認が出来た。
「狙撃ポイントにするならーー」
 建物が少なく、大きな遮蔽物が少なければ良い。
 しかし、ボロボロで食糧困難であっても町は町だ、そう簡単に好条件な場所は見つからない。
 あるとしてもーー墓場。
 遮蔽物は墓石もなく、無造作に十字架が突き立てられた簡易的なモノで、広さもあり申し訳ない程度に痩せた木が、風に吹かれてギシギシと音を立てるだけ。
 墓守用の小屋なんて、ただの物置き場としか見えない程の荒い出来で修繕もしているが中が見えるほどにスカスカだ。
(死者が眠る場所を荒らすのは)
 人と接するのは苦手でも、小さな胸の中に少しだけある良心が傷んだ気がした。

成功 🔵​🔵​🔴​

姫条・那由多
「飢えて死なねばならない状況は勿論、その様な環境で皆さんの心が病んでいく事が哀しい。
そして何より、死してのち与えられるはずの安寧を妨げている『救済者』という存在を、
私は赦す事ができません」

生者はこれから救えるかもしれない…いえ、必ず救う為に来ました。
でも…もう決して取り戻す事はできない命と、死してなお安らぎの解放を得られていない魂の為に、
私は『祈り』ましょう。誰に異は唱えさせません。

町を回り、聖女として死者達に弔いの『祈り』と、魂の安寧の為の祝福をして歩きます。
もし生きて衰弱している方に効果があれば、また死者に対しても破損した肉体が
生前の綺麗な姿に戻せるなら胸の聖痕から【生まれながらの光】を。



「飢えて死なねばならない状況は勿論、その様な環境で皆さんの心が病んでいく事が哀しい。そして何より、死してのち与えられるはずの安寧を妨げている『救済者』という存在を、私は赦す事ができません」
 美しい銀の髪を風に靡かせながら姫条・那由多(黄昏の天蓋・f00759)は、上着をぎゅっと握りしめながら凛とした声で言った。
 しかし、神にもすがる思いで街の住民は受け入れてしまったのは事実だ。
 だが、聖者である那由多自身は死者を冒涜する行為と、蘇生をさせている『救済者』の行動は赦しがたい行いだという事は、見過ごすわけにはいかない。
「生者はこれから救えるかもしれない……いえ、必ず救う為に来ました」
 強い意思が込められたアメシストの様な瞳で街を見据えると、那由多は胸元で拳を握り締めると歩みだした。

 ただ、聖者として祈ったーー

 幸いにも道端に死体は無いようで、家族や友人は墓守を呼んで墓地に埋めている事を、先ほど通りかかった家の玄関で話しているのを耳に入ったからだ。
 先ずは、これ以上死者を冒涜されぬように、墓地の墓を1つ1つ祈っていたがーー墓守が街の人々に教えたのだろう。
「やめてよ! 私の彼が生き返れないでしょ!」
 女性は涙で頬を濡らしながら、怒りを露にした様子で那由多の頬をパシン、と平手打ちをした。
 落ち着いて集まった人々を見回すと、中にはナイフやら弓等を持っている者もいた。
「……間違っています。それだけは、言わせて下さい。荒らしてしまって……ごめんなさい」
 那由多は静かに言うと、少し傷む頬を押さえながら墓地から出ていった。
 それでも、彼女は路地に倒れている人や弱った人に『生まれながらの光』を発動させた。
「全員出来れば……」
 己の限界を感じる那由多は、低く呟くと瞳を伏せながら死にゆく者を見送った。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

リネット・ルゥセーブル
死霊術か。
時折呼び起こす程度なら私も大概だが、それを永続化しようとするとは。
中々に豪胆だな。

[WIZ]を使う。
教会に人がいるという話は聞いた。
【忍び足】で【目立たない】ようにしつつ、教会を見張れる高台に陣取り、監視する。

人というのは、常に同じ事は出来ない。
必要性・反射・干渉・気まぐれ……ルーチンを阻害する要素は数多くある。
であれば逆に、人形劇のように『常に同じ行動をしている』存在があれば、きっとそれはオブリビオンだ。

教会にどれだけの推定オブリビオンがいるのかをカウントする。
それを教会にいる人数で割れば、町全体のオブリビオン比率が大凡割り出せるはずだ。

……まさか、『総て』だなんて言わないよね。



「死霊術か。時折呼び起こす程度なら私も大概だが、それを永続化しようとするとは……中々に豪胆だな」
 黒いフード付きのローブから白く長い髪がサラリとこぼれるとリネット・ルゥセーブル(黒ずきん・f10055)は、『救済者』のやり方に感嘆する。
 目立たぬように、忍び足で教会の近くまで行くとリネットは周囲にある建物を探る。
「誰も居ないようだな、これは好都合だ」
 古びた時計塔、街が衰退する前はさぞかし立派だったのだろうと、思いながら那由多は裏口のノブに手をかけて押すと、ギギギと木製のドアは軋みながら開いた。
(……まさか、『総て』だなんて言わないよね)
 一抹の不安を感じながらも、那由多は時計塔の最上階にある鐘の下から街を見据えた。
 住民達の行動を観察し、行動パターンから誰がオブリビオンが蘇生した住民なのかを見定める。
(人というのは、常に同じ事は出来ない。
必要性・反射・干渉・気まぐれ……ルーチンを阻害する要素は数多くある。であれば逆に、人形劇のように『常に同じ行動をしている』存在があれば、きっとそれはオブリビオンだ)
 少し遠いが、ボロボロな教会に修繕されずに穴が空いてたり、窓から見える範囲だけだが蘇生された住民を探す。
(一人、二人……教会内にはオブリビオンが5体か)
 リネットが呟くと、疑問が胸に沸き上がる。
 必ず、教会を拠点にしているとは限らないのではーーと。
 ならば、教会にいるオブリビオンの人数と、街の規模から推測されるのはーー最低でも30体。
(厄介な数だな。とりあえず、他の猟兵に知らせておくか)
 リネットは直ぐにペンを用紙に走らせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーレイラ・モンクスフード
旅立つ前に、別の世界で買い物してから行きます。
品種改良された種イモと、粉末の栄養ココアならかさばらず大量に持ち込めるのと、餓死寸前まで弱ってる子供老人でも受け付けやすいと思うので持って行きます。

全ては救えないでしょうが、一杯で一日、数時間でも命を繋げるでしょうから
基本子供お年寄りを中心に、顔を合わせるなら成人でも構わず液体ココア水で溶いて振る舞います。
ユーベルコードは周囲に展開し、念のため不審者用の哨戒に。

そしてココア振る舞いながら情報収集します。
「亡くなった方がどうなったのか知っています?」
「この中に居たり、どこかに集まったりしているのですか?」

と聞いてみます。



 先に他の世界から必用な物を買ってから、現地に向かったアーレイラ・モンクスフード(真昼の白夜・f02061)の両手で抱えているのは、品種改良をされたじゃがいもと粉末のココアだ。
「全ては救えないでしょうが、一杯で一日、数時間でも命を繋げれるよね」
 ポットという便利な近代的な物は無いが、空き家にあった釜戸を使いお湯を沸かせて、木製の安いコップにココアを淹れる。
「全員には無理だけど、この飲み物を飲んで1日でも生き残れますよ」
 アーレイラは、ココアが入ったカップを弱っている子供やお年寄りを優先に配る。
 念のために『百にして一なる星霊(スターライトレギオン)』を発動ませ、星界精霊達を召喚させて周囲を警戒するように指示を出した。
「亡くなった方がどうなったのか知っています?」
 ココアを手渡すとアーレイラは、若そうな住民に優しい声色で話しかけた。
「ねぇ、墓場もだけど……町長の家から……変な声がーー」
 幼い子供が言葉を口にしていたが、途中で若者が素早く口元を手で塞いだ。
「すみません、最近同じ絵本ばかり読んでいたので、混同しているだけです」
 青年はリネットに笑顔で言うと、ココアが入っていたカップを返した。
「この中に居たり、どこかに集まったりしているのですか?」
 人と年齢や性別を変えて、婦人達が話している中に入り込んで、ココアやじゃがいもを差し出した。
「そういえば、近所のご家族に死んだ息子が戻ってきて喜んでいた位ですね」
 婦人から重要な話を聞いたリネットは、教えてもらった家へと向かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

亞東・霧亥
【SPD】

前情報から敵はアンデッドかもしれないと聞いてたし、今回ばかりはポイズンケースの中身も普通に医療品だ。

あとは、栄養よりカロリーを優先して、携帯保存食「ギガカロリー」(名前はマスターの裁量で変更化)を箱買いして持参。

町中を歩いて・・・酷な様だが、物資も限られているので、助かる見込みのある住人だけ助ける。

その際『情報収集』を行う。



 亞東・霧亥(冒険野郎若作りなおっさん・f05789)はポイズンケースに入っている治療品、買うだけ買った携帯食料は栄養よりカロリー重視の物を持参して町に駆け込んだ。
 流石に全員に配布は不可能であろうし、先にリネットがココアやじゃがいもを配っていたため、霧亥は食べれそうな人々に配る事にした。
 携帯食料は硬めだ、小さな子供やお年寄りは弱ってて噛み砕く事は不可能だろう、ならば先を見据えてじゃがいもを栽培させれる若者に配り歩く。
 ついでにだ、話が聞けそうな人から情報を得ようと聞き回るが、“救済者”の名前を出した瞬間に人々は口を閉ざしてしまった。
(どうしてだ? どうして、そこまでして?)
 オブリビオンとは知らないとはいえ、死人が生き返るという異常事態に何故街の人々は口を閉ざすのか、理解出来ない。
「何か、町に異変とかありませんでしたか?」
「……そうか、君が猟兵という者か」
 霧亥の問いに、男性は女性的な高い声で答えた。
「まさか……」
「そうですよ。私が救済者……と言っても、蘇生した人の体を操って喋っているだけです」
 霧亥は目を見開くと、救済者は淡々とした声色で答える。
「どうせ、邪魔は入ると知っていた……覚悟してください」
 霧亥の背筋に冷たい汗が流れ、視線を向けた先にはーー

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『篝火を持つ亡者』

POW   :    篝火からの炎
【篝火から放たれる炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【赤々と燃える】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    篝火の影
【篝火が造る影に触れた】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    新たなる亡者
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【自分と同じ姿の篝火を持つ亡者】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●死と生の間
 ゆら。

 ゆら。

 篝火が揺れる。

 死んだ者を蘇らせるーー篝火。

 猟兵達の目の前に現れたのは、『篝火を持つ亡者』達であった。
(間に合わなかったのね……)
 アーレイラは見てしまったーー篝火を持つ亡者が子供を生き返らせる場面を。
 そして、同時に猟兵達の存在を彼らは気付いた事に。
「子供を手にかけろと?」
 亡者とはいえ子供、霧亥の眼前に居るのは少年達だ。
「さぁ、殺すか、殺されるかーーどうします?」
 救済者が言葉をいい終えるのと同時に、町の住民達も異常に気が付くと猟兵達の前に立ちはだかった。
栖夜・鞠亜
この十字架の下に死体はあるの?
・・・墓地に敵の気配は無いし移動、する。

オブリビオンが現れた?
確証は無いけど、そんな気配がする。

急ぎ狙撃銃を用意して高い所に登って周囲を見てみる。 敵が視界に入ったら迷わずユーベルコードで狙撃、例えそれが子供であったとしても。
建物や遮蔽物の影で上手く狙撃出来ない時は大人しく他の敵を狙う。 建物ごと吹き飛ばす方法も考えてあるけど、住民も巻き込んだら敵が増えるかも知れない。 相手は死体を使ってオブリビオンを増やしてるって、最初に聞いた。



(この十字架の下に死体はあるの?)
 緋色の瞳を墓へ向けると栖夜・鞠亜は、掘り返された跡は最近作られた墓だけしかなった。
 墓守が居る小屋の方へ意識を向けてみるが気配だけでただの人だという事は分かると、墓場から離れて狙撃ポイントへ移動すると見覚えのあるオブリビオンの姿があった。
「穿つ」
 『狙撃(スナイプ)』を発動させ、鞠亜はKar98kに取り付けた単眼暗視装置からオブリビオンに照準を合わせる。
 有効射程距離は約500m、町で障害があまりない広場で他の猟兵を襲う少年へ銃口を向けた。
 トリガーを引き、放たれた銃弾は蘇生されて少年の頭を貫通し、カランと薬莢が足元に乾いた音を立てながら落ちた。
 子供であっても、その子はもう“人”ではないーーオブリビオンだ。
(子供に対する哀れみの感情は、鞠亜達だけなら良いけど……一般人が被害にあって戦力を増やすだけ)
 冷たいかもしれないが、それが最善だと判断した鞠亜は仲間だけではなく、生きている住民の為にトリガーを無慈悲に引くだけだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アーレイラ・モンクスフード
本当に、この世界はいつだって残酷で、悲しいですね。

「殺されるのは構いませんが・・・」
外套を可視化させ、真の姿に転じ
「死して楽になるなと呪われているのですよ!」

ダッシュして距離を詰め、大鎌で高跳びし上空から右手で銃形態にした武器で、篝火の亡者達を撃ちます。

そして二回攻撃、左手の大鎌で子供たちごと薙ぎ払う!…と見せかけたフェイントで
当たる直前で大鎌をユーベルコードで花びらに変え、篝火を持つ亡者のみを対象に攻撃します。

亡者も元は町の人で、自己満足かもしれませんが…
明らかに子供の姿のままの亡骸を傷つけたくはありませんし
そんなモノを生きてる人に見せたくも有りません。

困難だろうと、必要最低限を攻撃します。



 本当に、この世界はいつだって残酷で、悲しいですねーー

 目の前で、少年は鞠亜の狙撃によりばたりと冷たい地面に倒れた。

 アーレイラ・モンクスフードは、眼前で起きている出来事にただ、アメシストの様な瞳に映し出される。
「殺されるのは構いませんが……」
 アーレイラは外套を可視化させて、真の姿に変わるとゆっくりと深呼吸をした。
「死して楽になるなと呪われているのですよ!」
 素早く駆け出すと星々を思わせる宝飾の大鎌『エピックベイン・クリーヴァー』を使い高く飛び上がると、右手に持っている水晶で作られた『エピックベイン・キャスター』で『篝火の亡者』に向かって放った。
 着地すると、エピックベイン・クリーヴァーで少年達ごとなぎ払うと思わせて、刃が当たる寸前で『雛菊の輪廻(ディジリアスノロンド)』を発動させると大鎌は色鮮やかなデイジーの花びらに変え、篝火の亡者達に向かって花びらは夜の町に舞い上がった。
「亡者も元は町の人で、自己満足かもしれませんが……明らかに子供の姿のままの亡骸を傷つけたくはありませんし、そんなモノを生きてる人に見せたくも有りません」
 甘いかもしれないけれど、困難かもしれないがアーレイラは篝火の亡者達だけを攻撃すると決めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

亞東・霧亥
【WIZ】
「後で死体に戻るんだろ?悪いが諦めないのは生きてる奴だけだ。お前らは大人しく死んでろ。」

『グラップル』『早業』で、予備動作を最短で終わらせ【激震脚】を発動。
高威力の衝撃波と震動でゾンビキッズの脚を破壊、転倒させようとする。
回避されても至近で相対するよりはいい。

次に篝火から距離を取るために、ワイヤー付きフックを飛ばし『ロープワーク』『地形の利用』『逃げ足』で、住居の屋根に飛び移る。

「逃げの一手で格好は付かないが、これで仕切り直しだ。」



「後で死体に戻るんだろ?悪いが諦めないのは生きてる奴だけだ。お前らは大人しく死んでろ」
 と、亞東・霧亥が住民達に向かって言うが、彼らは誰一人として退くものは居なかった。
 仕方がない、と呟くと住民達を強引に退けて、少年達の方へと近付いた。
「直ぐに、終わる」
 霧亥が静かに言うと『激震脚(ゲキシンキャク)』を発動させ、早業で衝撃波を伴う踏みつけを素早くすると少年達の足を破壊して動けなくしようと試みる。
 腐った足は呆気なく体から離れ、少年達の上半身は地面に落ちると腐敗が進んでいる部位がぽろりと外れた。
 『ワイヤー付きフック』を近くの家の屋根に引っ掛け、『ロープワーク』と『地形の利用』を駆使しながら『篝火の亡者』達から距離を離す。
「逃げの一手で格好は付かないが、これで仕切り直しだ」
 悔しいが、今の状態で戦闘を始めると家屋を破壊したり、町の住民達を巻き込む可能性があるからだ。
 戦う場所を変え、被害が出ないようにするしかない。
 そう、一般人が死んで新たなオブリビオンが増える前にーー

成功 🔵​🔵​🔴​

亞東・霧亥
レプリカクラフトで、自分の持つ槍のレプリカを大量に創る。
槍自体が消火砂で出来ており、敵に当たるか、地面に刺さると破裂して消火砂を撒き散らす【仕掛け罠】でもある。

「要は影を踏まなければ、問題無い。」
屋根の上から、篝火持ちだけを狙って槍を投げる。
『槍投げ』『串刺し』『投擲』『スナイパー』『早業』を駆使して、次々と投げる。

篝火が消えてしまえば、死亡した仲間を動かす事も出来ないはず。

槍を投げ尽くしたら、残った敵はブラスターで撃つ。



 霧亥は『レプリカクラフト』を発動させると、『メタルウィンド』を槍形態にしてから精巧な複製を造り出す。
「要は影を踏まなければ、問題無い」
 消火砂で出来たメタルウィンドを霧亥が、槍投げを駆使しスナイパーで正確に投げた。
 ザクッと複製した槍が全て地面に刺さると、複製の槍は破裂すると消火砂を周囲に撒き散らした。
 宙を漂う消火砂でフッと篝火が消えてしまうが、完全に封じたのではないので時間が経てば再び杖に火は灯るだろう。
「……回避せよ」
 篝火を持つ亡者がぽつりと呟くと、『篝火の影』を発動させて比較的に無事だった篝火で影を伸ばして霧亥に触れて、予測出来た者だけは回避した。
 素早くSacrificeをガンホルダーから取り出すと、『クイックドロウ』を発動させるとトリガーを引いた。
 銃口から『熱線銃(ブラスター)』が篝火を持つ亡者達に向かって放たれてると、再び『篝火の影』で影を伸ばす。
「しぶといヤツ等だ」
 軽快にステップを踏みながら後退し、霧亥は影から逃れようとするも影が追い付く方が早かった。
 だが、彼一人で他の猟兵が倒した分を除いても大半を倒した。
 篝火を持つ亡者はーーあと1体。

成功 🔵​🔵​🔴​

亞東・霧亥
「小細工無しの真正面、ど真ん中に行くぜ。」

メタルウィンドの槍を右手に『投擲』の姿勢。
『スナイパー』で狙いを定め、最大限に『力溜め』、『槍投げ』『串刺し』攻撃する。
槍投げの際の踏み込みは『踏みつけ』を超えた【激震脚】。

全力全開、一投必殺の槍。
チンケな火で防げない。
避ける暇など与えない。

「ストームブリンガー!」



「小細工無しの真正面、ど真ん中に行くぜ」
 霧亥が右手に持っているメタルウィンドの槍を投擲する構えをし、スナイパーでじっくりと狙いを定めるとぐぐっと腕に力を溜めた。
 そして、投げられた槍は風を斬って篝火を持つ亡者の体を串刺しにした。
 手にしている篝火は勢いを戻し、ゴウッと炎は唸ると影を霧亥に向けて伸ばす。

 全力全開、一投必殺の槍

 チンケな火で防げない

 避ける暇など与えない

「大地の怒り! ストームブリンガー!」
 霧亥の叫び声と共に『激震脚(ゲキシンキャク)』が発動し、地面をダンッ! と踏みつけると水滴が落ちた水面に波紋か浮かぶように衝撃波が放たれた。
 粉塵で影は消され、篝火を持つ亡者の体は衝撃波でズタズタに切り裂かれた。
 静かに音もなく地面に倒れると、そこにあるのは篝火を持つ亡者が身に纏っていた黒いローブだけだった。
「“救済者”というクソ野郎を倒しに行こうぜ」
 体に付いた砂を払うと、霧亥は他の猟兵達に言った。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『救済の代行者・プレアグレイス』

POW   :    黒死天使
【漆黒の翼】に覚醒して【黒死天使】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    鏡像の魔剣・反射
対象のユーベルコードを防御すると、それを【魔剣の刃に映しとり】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    鏡像の魔剣・投影
【魔剣の刃に姿が映った対象の偽物】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はリーヴァルディ・カーライルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●“救済者”
 篝火を持つ亡者達が出入りしていた建物に入ると、そこには純白の羽を背負った少女が静かに祈りを捧げていた。
「あの子達は良く役目を果たしました。私も、その答えに応じなければなりません……そうーー救済者として」
 『救済の代行者・プレアグレイス』がゆっくりと立ち上がり、踵を返して猟兵達の方へ顔を向けると優しい笑みは顔から消えた。
「死ぬと知った定めならば、最期まで好きな人、愛する人と居るのが本望でしょう? それを邪魔するのは、アナタ達の役目なのですか?」
 プレアグレイスが深海の様な瞳で見つめる。
 ふわりと、薔薇の香りが立ち込めると風も無いのに、少女の髪やドレスに生えてる真紅の薔薇の花びらが建物内を舞う。
「それでも、赦されないというなら……私は戦います。起こすのは忍びないですが、私を守ってくれた人々の力を借りて」
 鈴の音を転がすような声でプレアグレイスが歌声を響かせると、棺桶から甲冑を身に纏った兵士が2体出てきた。
 そう、今は亡き強者の屍である。
亞東・霧亥
「先に言っておくぜ、俺は真剣だ。」

【SPD】

【和菓子の極み】で10立方mまでの空間に、数千個の極めて精巧な羊羮を創り、プレアグレイスに対して羊羮の雪崩を引き起こし、生き埋めにしようとする。

「ハッハー!くだらないUCだろ?でも、UCを映し盗る奴にはうってつけなんだよ!」

まずは相手の出方を見る。



「先に言っておくぜ、俺は真剣だ」
 亞東・霧亥は『救済の代行者・プレアグレイス』と、兵士達に向かって不敵に微笑みながら言った。
「食べられません!」
 『和菓子の極み(ワガシノキワミ)』を発動させ、20㎥に極めて精巧な和菓子が建物内に詰められると、建物自体がギシギシと軋みながら天井からレンガやら砂やらがザラザラと落ちてきた。
 ここまでは良かった、そうここまでは。
「……貴方は、自分で自分の首を絞めてどうするのですか?」
 救済の代行者・プレアグレイスは『鏡像の魔剣・反射』を発動させ、更に極めて精巧な和菓子が追加されると建物はドゴォとレンガの壁が崩壊された。
 天井が落ちて来るがーー霧亥は素早く建物から離れる。
 しかし、建物の周囲に建てられた家は潰れてしまい、住んでいる人々の生存は絶望的なのは明らかであった。
 20㎥ーー水で計算すれば20トンもある重さが、建物を破壊して更に家を潰したのならもう瓦礫の下でミンチになっている。
「死体は瓦礫に埋まってしまって勿体ないけど、そこまで見越しての事でしょうか?」
 救済の代行者・プレアグレイスが問うも、霧亥はただ黙ったまま少女を睨んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーレイラ・モンクスフード
なるほど、何もかも考えが合いませんね。

「その昔、愛する者達が死して骸の海に沈み化け物と化すのが避け得ぬと知り、自らのの手で殺め、蘇りにくいように深く深く沈めた女神が居るそうです。」

大鎌を構え

「その虐殺の神と貴女どちらかが正しいなどとは言いません。」

ダッシュで距離を詰め

「貴女は甘く優しい愛という、都合の良いモノに、逃げて縋り寄る無様にしか見えない!」

ええ、逢いたいでしょう。
その気持を整理を付けて生きた者を、悲嘆に耐え偲ぶ者を、嘲笑うようなその行い、許せません。

ユーベルコードを発動し大ぶりのなぎ払いを囮に、フェイントを掛け、防御姿勢は銃での通常攻撃連射で崩し、出来た隙に本命の鎌の一撃叩き込みます。



「その昔、愛する者達が死して骸の海に沈み化け物と化すのが避け得ぬと知り、自らのの手で殺め、蘇りにくいように深く深く沈めた女神が居るそうです」
 救済の代行者・プレアグレイスの考えが何も合わない、と胸の中で思いながらアーレイラはエピックベイン・クリーヴァーの刃を後ろに持っていき、素早く横に払える様に構えた。
 タン、と石を敷き詰めて作られた道を蹴ると、ダッシュで間合いを詰めた。
「貴女は甘く優しい愛という、都合の良いモノに、逃げて縋り寄る無様にしか見えない!」
 凛としたアーレイラの声が夜のとばりが、ダークセイバーの世界を覆う小さな町で響いた。

 ええ、逢いたいでしょう

 その気持を整理を付けて生きた者を
 
 悲嘆に耐え偲ぶ者を
 
 嘲笑うようなその行いーー許せません

「さぁ、踊りましょう」
 『薄暮に舞う者(ダンスマカブルクレプスキュル)』を発動させ、アーレイラの姿は半神に変身するとエピックベイン・クリーヴァーを大きく横になぎ払うがーーこれはフェイントだ。
「その考えもまた、愛ではないのでしょうか?」
 プレアグレイスの瞳が細められると『鏡像の魔剣・投影』を発動させ、魔剣の刃に姿が映った対象の偽物が現れて攻撃をワザと受けた。
「ええ、でも……本当の愛ならば死んでも何時かまた来世で会えるのを願う位はするでしょう?」
 アーレイラが答えるのと同時に、光の波が夜空に浮かぶ三日月の様に放たれた。
「合わないですね」
 どうにか鏡像の魔剣で攻撃を受け止めたものの、プレアグレイスを腕から鮮血が花びらの様に宙へ飛び散った。

成功 🔵​🔵​🔴​

姫条・那由多
「そうですか…彼等を弄んだのではなく、貴女なりの救済だったのですね。
少し…ほんの少しだけ、感謝いたします」

「でも、そのやり方では過去だけを見つめるしかない。
どんなに辛くとも、喪った方達の為にも、人はより良い未来へ歩まなければなんないのよ!」

胸に去来するは微かな罪悪感。
人々に死ぬ定めと知った滅びへの後ろ向きの安寧ではなく、例え辛くても生きる希望と未来を掴んでもらう為に。
聖女としてこの拳を振るいましょう。

魔剣の反射だけには注意してインファイト。
己が身を囮にしても隙を見つけ出し、救済の『祈り』込めて胸の谷間にある聖痕を全力励起。
そこから発せられる『破魔』の光を拳に宿し、震脚からの掌底【聖光破山掌】!



「そうですか……彼等を弄んだのではなく、貴女なりの救済だったのですね。少し……ほんの少しだけ、感謝いたします」
 何処か胸の中でホッとする自分も居て、だけれども目の前にいるプレアグレイスのやり方はズレていると那由多は感じた。
「でも、そのやり方では過去だけを見つめるしかない。どんなに辛くとも、喪った方達の為にも、人はより良い未来へ歩まなければなんないのよ!」
 強い意思を籠ったアメシストの様な瞳で見据えると、那由多は力強く、そして明るい声色で言った。

 胸に去来するは微かな罪悪感……

 人々に死ぬ定めと知った滅びへの後ろ向きの安寧ではなく!

 例え辛くても生きる希望と未来を掴んでもらう為にーー

「聖女としてこの拳を振るいましょう!」
 パンッ、と掌に拳をぶつけると、那由多は瓦礫を気にせずに駆け出した。
 風を切る様に拳を突き出す、鏡像の魔剣を気にしつつ時計回りに回転しながら回り蹴りを繰り出した。
 しかし、プレアグレイスの細く白い腕は足を掴むと、鏡像の魔剣を突き出した。
「……くっ!」
 素早く剣を裏拳で弾くものの、那由多は浮遊感を感じたかと思えば宙に浮いていた。
 その時に、一瞬だけ視界に映ったプレアグレイスは黒かったーーそう、それは『黒死天使』を発動して姿を変えたからだ。
「イヤな姿ですが、致し方ありません」
 プレアグレイスが鏡像の魔剣を落ちてくる那由多に向かって、振るがーー
「いや、そっちの方がお似合いよ」
 祈りを胸の聖痕に込めた那由多は、刀身に一瞬だけ着地すると直ぐに蹴って叩き落とす。
「聖痕よ煌めけ! 我が一撃は破妖の閃光ッ!!」
 那由多は破魔を拳に宿し、地面を足で強く踏みつける『震脚』をしてからプレアグレイスを小さな胸に掌底をするのと同時に『聖光破山掌(セイコウハザンショウ)』を発動させて大威力の一撃を放つと、少女の小さな体は吹き飛ぶと瓦礫の山に突っ込んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

栖夜・鞠亜
・・・救済?
オブリビオンさえ存在しなければ生きて幸せを享受できていたかもしれない人達を。 好きな人と死ねれば本望でしょって?

そうゆう美談を作ってあげて悦に浸るオブリビオンなの?
必ず世界を破滅に導く存在も、こじれたらこんな感じの奴が増えてくる訳ね・・・一気に憂鬱な気分になった。

ま、唯一貴方の良い所を挙げるなら。 薔薇の香りが素敵なくらい、ね。

例のごとく鞠亜は得意の銃を構えて銃口を向ける。
けど・・・なんでもう羊羹だらけなの? まあいいや。 お掃除ついでにユーベルコードでまとめて吹き飛ばす。



「……救済? オブリビオンさえ存在しなければ生きて幸せを享受できていたかもしれない人達を。 好きな人と死ねれば本望でしょって?」
 栖夜・鞠亜は、プレアグレイスの言葉を理解出来ないと、小さく首を横に振った。
「そうゆう美談を作ってあげて悦に浸るオブリビオンなの? 必ず世界を破滅に導く存在も、こじれたらこんな感じの奴が増えてくる訳ね……一気に憂鬱な気分になった」
 訝しげな表情になると鞠亜は、SVDをガンケースから取り出した。
「ま、唯一貴女の良い所を挙げるなら。 薔薇の香りが素敵なくらい、ね」
 そう呟くと鞠亜は、SVDの銃口をプレアグレイスに向けた。
「けど……なんでもう羊羹だらけなの?」
 霧亥のユーベルコードで和菓子だらけになった場所を見て、鞠亜は少し不思議そうな表情になる。
「まあいいや。 お掃除ついでにユーベルコードでまとめて吹き飛ばす」
 ハッキリと言うと、鞠亜は『炸裂弾(エクスプローディングバレット)』を発動させた。
 プレアグレイスに狙いを定めると、トリガーを引いて弾丸が射出された。
「……行って!」
 プレアグレイスは『鏡像の魔剣・投影』を発動させ、魔剣の刃に姿が映った鞠亜の偽物が現れると、銃口を向けて弾丸を放った。
「……痛い。自分自身に撃たれるとは思わなかった」
 鞠亜の腕に弾丸が貫通し、プレアグレイスは翼を撃ち抜かれて羽は赤く染まっていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーレイラ・モンクスフード
楽が出来るならそれを選ぶ人は少なくは無いでしょう。それがこの町の現場だったのでしょうし。

「愛は愛でも愛されたいだけではなかったのですか?救ってくれてありがとうってソレが欲しかっただけでは無いのですか?」

大鎌とメイスを構え再び走って距離を詰め、近距離はメイスで、中距離は鎌での攻撃を繰り返し

「相手が堕落しようが構いませんものね。『自分は』愛し愛されてるのだから」

「人間を舐めるな!化け物っ!!」

武器を手放すのをフェイントに右の掌押し当てユーベルコード発動、更にダメ押しの左掌での発動の二回攻撃。

「人は自分の足で未来に進んでいける生き物だっ!!」

終わったら後片付けと、種芋の植え方の指導だけしていきます。



「愛は愛でも愛されたいだけではなかったのですか? 救ってくれてありがとうってソレが欲しかっただけでは無いのですか?」
 アーレイラが静かに言った。
 エピックベイン・クリーヴァーとエピックベイン・マッシャーを手にして駆け出し、大鎌を横に振るとプレアグレイスは鏡像の魔剣で受け止めた。
「相手が堕落しようが構いませんものね。『自分は』愛し愛されてるのだから」
 押し返すとアーレイラは、エピックベイン・マッシャーを振り下ろすと、プレアグレイスの腕がぐにゃりと折れた。
「人間を舐めるな! 化け物っ!!」
 アーレイラがダン、と地面を力強く踏むと腹の底から声を出すように叫んだ。
 武器を力無く手放し、プレアグレイスが好機だと思い足を踏み出そうとするがーーそれは、フェイントだ。
「薄暮を掌る者が命ず、黄昏の光よ偉大なる力の彼の者を穿て」
 アーレイラは『エピックベイン』を発動させ、プレアグレイスに右掌を向けると光の逆十字が当たり、更に左掌を向けて2度放つと“救済の代行者・プレアグレイス”は地面に力無く倒れた。
「人は自分の足で未来に進んでいける生き物だっ!!」
 と、言い残すとオブリビオンの体は消え、鏡像の魔剣はただの剣となり墓標の様にただ、その場に残った。
 そして、猟兵達は各々が出来る範囲の援助活動や、破壊した建物の瓦礫の撤去をしている最中にアーレイラは、動ける住民達に種芋の植え方や育て方を教えた。
 死を受け入れなれない住民も多々見られたが、前向きに生きようとする者も少なからずいた。
 きっと、来年になればジャガイモが育ち、食糧難から少しでも救われていると信じてーー

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月22日
宿敵 『救済の代行者・プレアグレイス』 を撃破!


挿絵イラスト