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第一回チキチキ大爆笑グランプリinダークセイヴァー

#ダークセイヴァー #異端の神々

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#ダークセイヴァー
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#異端の神々


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 ダークセイヴァー、辺境の地。
 異形の女が一心不乱に粘土を捏ねる。
 だが粘土はすぐに乾燥し、ボロボロと形を崩してしまう。
 女はそれを地面に叩きつけて踏み潰すと、苛立ちながら声を漏らした。
「だめ……やっぱり、足りない……」
 すぐさま女は徘徊を始める。
 自身の作品に見合う、粘土の材料を探しに。
「願いを……願いを捏ねて、形にしなきゃ……願いが……足りない……願いは、どこ?」

 グリモアベース。
 集まってくれた猟兵たちへ、予知を見た蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)は今回の任務の説明を行い始めた。

「今回の事件は、ダークセイヴァーの辺境で発生するよっ! ここは、ヴァンパイアたちも手を出せない場所でね? どうやら『異端の神』が関わってるみたいなんだよっ!」
 異端の神……?
 領主であるヴァンパイアと敵対しているのだろうか?
「かつて、ヴァンパイアたちは軍勢を率いて異端の神々を屠ったんだけど、神々は死なずに軍勢のオブリビオンたちに憑依して身体を乗っ取っちゃったんだよっ! それからはもう総崩れ! 仕方がなくヴァンパイアたちは撤退して、今でも辺境はヴァンパイアの支配の届かない空白地帯のままなんだよっ!」
 なるほど……。
 ということは、その神々を討伐するのが今回の任務だろうか?
「その通りだよっ! オブリビオンの肉体を乗っ取った異端の神々をやっつければ、空白地帯はヴァンパイアの脅威と支配が届かない安全圏の居住地に早変わりっ! その確保のためにも、是非、みんなには頑張ってほしいなっ!」
 この任務が成功すれば、暴虐と圧政で苦しんでいるダークセイヴァーの住民たちを救う手立てになり得るのなら、やってみる価値は大いにあるだろう。

 レモンは引き続き、任務の詳細を伝達してくれた。
「転送先に存在する異端の神の正確な居場所は不明だけど、誘き寄せることは出来るっぽいっ! 乗っ取ったオブリビオンの習性に神が引き寄せられているとすると仮定すれば、神は『願望』や『幸福』に引き寄せられるはずだよっ!」
 つまり、転送先でそれらを強く意識すれば、向こうから接近してくる、と?
 でも、そうするためには一体、どうすれば……?
 猟兵たちが考え込んでいると、レモンは、とある提案をしてきた。

「輝け! 第一回! チキチキ! 大爆笑グランプリ! inダークセイヴァーッ!!」

 いぇーいっとテンションを上げて拍手するレモン。
 えーと、……何?
「これからみんなには、転送先で爆笑に次ぐ爆笑を巻き起こすお笑いライブに挑戦してもらうよっ! 笑いが巻きこれば幸福になるし、周囲から聞こえる『常に狂えるオブリビオンの声』で正気を喪わなくて済むよっ!」
 おい、今、サラッとヤバイ罠要素を言ったな!?
 その声の対策をしないとどうなるんだよ!?
「う~ん、狂気に魂を支配されて、なんやかんや?」
 だからそのなんやかんやって何ッ!?
「なんやかんやは、なんやかんやだよっ! とにかく、みんなのすべらない鉄板爆笑ネタで、暗黒世界を笑いの光で満たしてねっ!」

 ということで、レモンから結構な無茶振りをされた猟兵たちは、己の持てるお笑いネタを携え、ダークセイヴァーへと旅立ってゆくのだった!
「あっ! 言い忘れてたけど、お笑いライブが成功すると、幸福の感情に引き寄せられて、理性をなくしたオブリビオンの群れがみんなへ突っ込んでくるから、ボス戦の前に蹴散らしておいてねっ!」
 なん……だと……?


七転 十五起
 ダークファンタジーってなんだっけ……?(すっとぼけ)

 なぎてんはねおきです。
 いえーいっ! 難しいことは取っ払ってネタ依頼に全力投球!(ただし暴投)
 シリアスっぽい? オープニングの最初の10秒だけな?

 第一章は、ネタの面白さを100面ダイスで判定します。
 判定基準は通常のプレイング判定方法と同じですが、出目が良いほど盛り上がります。
 単なるダジャレでも、ダイスの目次第では爆笑を掻っ攫うことが出来るかも?
 ただし、その逆も然り。ご了承下さいませ。
 オープニングでも触れていますが、転送先の辺境の地は、『常に狂えるオブリビオンの声』が、どこからともなく聞こえてきます。対策を取らないと、第二章以降で行動に大きくマイナス補正が掛かりますので、全力でお笑いライブに取り組んでいただきたいと思います!

 第二章は、お笑いライブの幸福感に誘われて押し寄せてきたオブリビオンを蹴散らし、第三章で願望を捏ねる狂気のオブリビオン(異端の神)を討伐していただきます。
 異端の神に取り憑かれたオブリビオンに理性はなく説得は通じませんが、第一章で大ウケしたギャグを目の前で披露すると、何かしらの反応を示して隙を作ることが出来る、かもしれません。
 つまり恥ずかしがるなよ、ジャスト ドゥイット!

 ピンネタもOKですが、コンビやトリオなど複数人の参加も大歓迎です!
 複数人で参加される場合は、お相手の呼称とID若しくは【グループタグ】をお忘れのなきよう、よろしくお願い致します。
 それでは、皆様の渾身のお笑いネタ、お待ちしております!!!
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第1章 冒険 『笑う門には厄も来ず』

POW   :    猟兵たる者、体で笑わせる。コントに持ちネタ何でもござれ。ギャグは楽しんだ者勝ちだ!

SPD   :    笑いに必要なのは小道具である。手品?アート?人の笑顔を作るのは、ギャグだけとは限らない。

WIZ   :    逆に考えるんだ。絶対に笑ってはいけないって言われたら、笑いたくなるとは思わんかね?

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラクウェル・エストレーラ
【POW】
お、お笑いライブ……ですか……や、やってみます!
やるからには勢いのある漫才で、狂気だって吹き飛ばしてみせます!!

見た目は普通の女の子、だけど種族は怪奇人間、職業は力持ちでゴッドハンド。みんなをドン引きさせるギャップ系脳筋漫才、とくとご覧ください!

わたしの周りに浮いてる【きらきら】【きらきらぼし】、見えます? きれいでしょう?
これの元アイテム、『覇気』『トゲトゲ』なんですっ!
そして、浮いてる【きらきらぼし】の一つを掴んで、31トンの相手すら振り回す【びったんびったん】に加え、POW268と怪力288の相乗効果で思いっきり地面にシューッ! 超エキサイティン!!

アドリブ・共闘歓迎です。


大神・狼煙
異端の神?ハハハ、その程度で発狂するわけないじゃないですかところでお嬢さんいい匂いですねその首筋なんか特に美味しそゲブラァ!?

生まれ故郷故に親和性が高く、速攻で発狂する分、ブン殴られると目が覚める

正義の猟兵(ツッコミ)がなんとかしてくれるはず?

さて、私はお笑いとか苦手なんですよね……

というわけで、皆様はいどうぞ

当店『迷』物のアイスコーヒーです

お代は結構ですよ、後で蛇塚さんに請求しますから

しかし!こんな時に限って一番まずいのと一番美味いのが混ざっており、飲める人と噴き出す人に二分され

あ、そのコーヒー淹れる度に味が変わりますから美味いか不味いか運次第ですので

先に言え?言ったら面白くないでしょう?



 UDCアース出身の自称一般人、ラクウェル・エストレーラ(怪奇一般人・f25104)は困惑していた。
 まさか異世界でお笑いライブに参加しなければならないだなんて、思ってもいなかったからだ。
「お、お笑いライブ……ですか……や、やってみます! やるからには勢いのある漫才で、狂気だって吹き飛ばしてみせます!!」
「気合が入っていますね? 即席のコンビですが、よろしくおねがいしますよ」
 オロオロと狼狽えるラクウェルを見兼ねてコンビを組んだのは大神・狼煙(コーヒー味・f06108)だ。
「さて、私も実はお笑いとか苦手なんですよね……」
「そうなんですか!?」
 途端に不安になり顔が曇るラクウェル。
 だが、大神が遠い目をしながら口を開いた。
「大丈夫ですよ。私の身の回りの友人・知人たちはボケにボケをぶち撒ける方々が多いので、自然と私がツッコミを入れざるを得ないんです。ですので、ツッコミの技量は自負しています、ええ……」
「……えっと、ご愁傷さま?」
「初対面に慰められるなんて……」
 悲しみで眼鏡を外して涙を拭う大神。
 ぜひとも強く生きてほしい。
 そうこうしているうちに、トップバッターである彼らの出番がやってきた。
 ラクウェルと大神は拍手の鳴るステージ(平らな岩の上)へと向かってゆく。

「「はいども~!! 『万力コーヒー豆』で~す!!」」
 拍手の中、前屈みで会釈をしながらラクウェルと大神がマイクに見立てた木の棒の前に立った。
「私は大神・狼煙という者です。普段はUDCアースで喫茶店を営んでおります。今日は拙い漫才ですが、楽しんでいってくださいね?」
「こんにちわー!!」
「声でかいですね!? びっくりしましたよ!?」
 両耳を抑える大神にラクウェルがペコリとお辞儀した。
「ごめんなさい! でも最初の挨拶は元気よくやりたいです!」
「まぁ、その心掛けは良いことですよ。では、自己紹介をどうぞ」
「はい! UDCアース出身! 見た目はアイドルに憧れる普通の女の子、だけど種族は怪奇人間、職業(ジョブ)は力持ちでゴッドハンド! わたしの魅力でねじ伏せちゃうぞ、物理で☆ ラクウェル・エストレーラです、よろしくおねがいしまーす!」
「いきなり物騒な自己紹介ですね!?」
「イエス! サイドチェスト!」
 ラクウェルがボディビルダーのポーズを行うと観客から笑い声が上がる。
 掴みはオッケーだ。
「でもこの自己紹介だと、一発でわたしのことを覚えてくれるんですよ!」
「それはヤベー奴だと思われてるのではないでしょうか!?」
「そうだったの!? だからいつもみんな3歩後ろに下がってたんですかね?」
「完全に引かれてますよ、それ!?」
 ラクウェルのボケを大神のツッコミが上手く笑いへ変換してゆく。
 ボケを拾い上げるツッコミの器用さは、大神の日常生活の苦労を窺い知れてしまう。
「まぁ、わたしのことは一旦置いておいて、みなさん! 漫才を心から楽しんでくださいね! でないと、ほら、どこからか聞こえてくる怨みの籠もった狂えるオブリビオンの声! これに魂を支配されちゃいますから、もうドッカンドッカン笑って耐性を作ってくださいね!」
 ラクウェルの言う通り、どこからともなく奇妙な声が雑音として猟兵達に届いている。
『どこ……? 願いを捏ねて、形にしないと……』
「まぁ、私達の爆笑漫才があれば、狂気に侵されるなんてありませんよね、狼煙さん!」
「デスヨネー。異端の神? ハハハ、その程度で発狂するわけないじゃないですか。私は今でこそUDCアースに拠点をおいてますが、出身は何を隠そうここ、ダークセイヴァーなんですよ? ダンピールの私にとって、この程度の狂気なんて微風ですよ、そ・よ・か・ぜ!」
 大神は胸を張りながら誇らしげに笑みを浮かべる。
 その目が、ラクウェルの首筋へ突き刺さる。
「ところでお嬢さんいい匂いですねその首筋なんか特に美味しそ――」
「狼煙さん目を覚まして!」
 ラクウェルが大神の右頬に平手打ちをぶつけた!
 仕方がねぇ、異端の神の声とダークセイヴァー出身の大神の親和性が高すぎたんだ。
「ゲブラァ!?」
 奇声を上げながら錐揉み回転しながら5mほど叩き飛ばされる大神。
 地面に激突しても、しばらく転がり続けるほどの張り手の威力に、観客はシン……と静まり返ってしまう。
 回転が止まり、よろけながら大神がステージへ帰還する。
「……ええ、正義の猟兵のおかげで私は正気に戻りました」
 自虐ネタで観客はドッと笑う。
 ラクウェルはわたわたと狼狽しながら大神の顔を覗き込んだ。
「よかったー! 狼煙さんの眼鏡が無事で!」
「私の身体も気遣って!? 36回転くらいしたんですけど!?」
 数えてたんかーいっという会場のヤジで笑いが加速!
 畳み掛けるネタに会場の温度が温まってきた。
 いよいよ各自の用意したネタを披露してゆく。
「では、狼煙さんが正気に戻ったところで、みんなをドン引きさせるギャップ系脳筋漫才、とくとご覧ください!」
「いや引かせたら駄目ですよ!? 笑わしてくださいね!?」
「大丈夫ですよ! はい、皆さん、ご注目!」
 ラクウェルは周囲に浮いている光と星型の謎物質を指差した。
「わたしの周りに浮いてる『きらきら』と『きらきらぼし』! 見えます? きれいでしょう?」
「確かにキレイですねー。聖者を豊富とさせますね?」
「でも、実は! これ、元はアポカリプスヘルの『覇気』と『トゲトゲ』なんですっ!」
「へー……って面影なさすぎですけど!?」
 ボケはボンヤリしていたが、ツッコミで笑いに変える力技で乗り切ってゆく。
 ラクウェルはめげずにネタを続行。
「しかも、この『きらきらぼし』! 掴めるんですよ!」
「あ、質量があるんですね?」
「そうなんですよ、狼煙さん! ですから……」
 おもむろにラクウェルは掴んだ星型を振りかぶると、後ろにそびえる山々へ向けて全力で投げた!
「わたしの怪力で星型をシューッ!!」
 投げ飛ばされた星型は空気の摩擦熱で紅々と燃えながら山の麓へ向かってゆく。
 そして数秒後、火柱を上げて山の裾野の一部が爆砕した!
「地形が変わった……だと……? まさかユーベルコード!?」
「いやー、ユーベルコードって便利ですね!」
「いや、やって良いことと悪いことがありますよ!?」
「超! エキサイティンッ!!」
「おいやめろそれはコンプラとか色々とまずいだろ!!!」
 大神が大人の事情を持ち出してラクウェルを制止する。
 それを振り切ってラクウェルは可愛さアピールの決めポーズ!
「はい! 普通の女の子になりたいな♪」
「いや無理だこれー!!」
 怒涛のボケとツッコミの応酬に、観客はカオスの渦に巻き込まれてゆく。
「はぁ……。ラクウェルさんはまともな人だって思ってたのですが」
「えっ?」
「いや、なんでもないです。それより、運動したら喉が渇きませんか?」
「そう言えばなにか飲みたいですね」
「そう思って、ご用意させていただきました」
 大神が用意したのは、やたら大きな水筒だった。
「当店『迷』物のアイスコーヒーです。よろしければ、皆様もどうぞ」
「アイスコーヒー! でもお代は?」
 ラクウェルの問いに、大神は清々しい笑顔を向けた。
「ああ、結構ですよ。経費として、あの金髪蛇女のグリモア猟兵さんに 全 額 請 求 しますから」
「ヤッター飲み放題ですね!」
 大神は領収書持参でこの任務にあたっていた。
 猟兵たちは自分の腹が傷まないことを喜び、早速、紙コップに注がれたアイスコーヒーを飲み干した。
 と、その時、大神が思い出したかのように皆へ告げた。
「あ、そのコーヒー、淹れる度に味が変わりますから美味いか不味いか運次第ですので」
「アバーッ!?」
 ラクウェルの口からコーヒーの噴水が上がった!
 観客の半分も毒薬でも服用したかのように悶絶しながら口の中の液体を吐き出していた。
 あまりのカオスに観客は笑い、大神は白々しくコメントする。
「イヤー、やはりリアクション芸は世界を超えても面白いデスネー」
「待って、狼煙さん!? これ、苦さと酸っぱさが滅茶苦茶ですって!」
「おや、ハズレだったのですね。ご愁傷様です」
「具体的にいうと、酢の物を食べすぎた後のゲ、もごご……」
「味の具体例は挙げなくていいです!」
 すぐさまラクウェルの口を抑える大神。
 その手を取り払ったラクウェルは、諸悪の根源の大神へ抗議した。
「というか、最初から言ってくださいよ! 気をつけて、とか!」
「先に言え? 言ったら面白くないでしょう?」
「え、またふっ飛ばすよ?」
「はい止めさせてもらいますねー!」
「「どうも、ありがとうございましたー!!」」
 観客の拍手に送られながら、即席コンビ『万力コーヒー豆』の漫才は無事に終了したのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

エウトティア・ナトゥア
SPD

(動物使い+団体行動+ダンス使用)
ほうほう、人々を笑顔にしたらよいのじゃな?
ここはわしの得意な動物芸で攻めるとするかのう。
まずは大鷲に変身して、大鷲の群れと共に編隊飛行で登場して観客の関心をひくとするか。
一回りしたら空中で変身を解き、そのまま落下して【巨狼マニトゥ】と狼達の鼻先の突き上げによる大ジャンプ芸で飛び跳ねるのじゃ。
場が暖まったら飛び回りつつわしも狼に変身して、狼サーカス開始じゃ。
曲芸や玉乗りや輪くぐり等をこなしつつ、わしは落ちこぼれ役で適度に失敗して笑いを誘うのじゃ。
最後は綱渡り失敗で落ちると見せかけて、人型に戻りつつ宙返りで着地してフィナーレじゃよ。
皆喜んでくれるとよいのう。


ティエル・ティエリエル
ようし、ボクもお笑いに挑戦だー☆
モノマネをして笑いを誘う方法があるって知ってるよ!

それじゃあ、さっそくモノマネ開始だ!
まず初めは友達のライオンくんのモノマネだよ!(【ライオンライド】で呼び出したライオンくんもいるよ!)

まずは大きなドーナツを用意して……これがたてがみだよ!(ドーナツを顔に嵌める)
それから、がおーって叫んで……これがライオンくんが勇ましく威嚇する場面だよ!
どうだ!すごいでしょ!ライオンくんにそっくりだ!
ライオンくんの方を振り向いたら……がーん、首を横にふって否定されちゃったよ!

※この後、使ったドーナツはライオンくんと一緒に美味しく食べました

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



 続いての内容は、動物達が大活躍する大道芸だ。
「では、ティエル殿。お手柔らかに頼むのじゃよ」
 エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)が、自分の顔の目の前を飛翔するフェアリーことティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)へと頭を垂れる。
「えっと、ティアさんでいいのかな? こちらこそよろしくね☆」
 ティエルは元気いっぱいに挨拶を返した。
 こちらも即席コンビだが、両者とも動物絡みの出し物であったため、一緒になって先程まで稽古に励んでいたのだ。
「マニトゥ、手筈通りに頼むのう」
「ライオンくんも、頑張ろうねー!」
 2人は互いの相棒へ激励言葉を投げかけた後、明るくステージへ向かっていった。

「れでぃーす、えーんど、じぇんとるめーんっ!」
「さぁ~! ティアとティエルのアニマルショー! はっじまるよ~☆」
 エウトティアとティエルが声を張り上げ、観客たちの拍手を誘う。
「わしはエウトティア・ナトゥア。巫女でありながら獣を従える精霊術の使い手じゃよ」
「ボクはアックス&ウィザーズ出身のフェアリー、ティエル・ティエリエル! 好きな食べ物は蜂蜜!」
「おお、蜂蜜は美味いのう。思わず笑顔になるのじゃ」
「だよねー☆ でも今日は、ボク達じゃなくて、会場のみんなに笑顔になってもらおうね!」
「ほうほう、人々を笑顔にしたらよいのじゃな? ならば、ここはわしの得意な動物芸で攻めるとするかのう」
「わー! 楽しみだね! よおし、ティアさんが準備している間、ボクもお笑いに挑戦だー☆ モノマネをして笑いを誘う方法があるって知ってるよ!」
 エウトティアが空へ向かって祈りを捧げている間、ティエルはユーベルコード『ライオンライド』で呼び出したミニライオンにドーナツを運ばせてきた。
「ありがとう、ライオンくん! さあ! まず初めは友達のライオンくんのモノマネだよ!」
 ライオンくんは期待に満ちた表情で、目を輝かせている!
「まずは大きなドーナツを用意して……これがたてがみだよ! えいっ☆」
 ティエルはドーナツの穴の中に顔を突っ込んで、ライオンのたてがみを表現してみせた。
 そして地面に這いつくばるとハイハイの状態でキリッと観客の方へ顔を向けた。
「がおーっ!! がおがおっ!! がおぉーっ!!」
 そして遠吠え!
「これがライオンくんが勇ましく威嚇する場面だよ! どうだ! すごいでしょ! ライオンくんにそっくりだ!」
 ティエルの自画自賛する様子に、観客たちは微笑ましい表情で見守り続ける。
「ねぇ、ライオンくん! ボクのモノマネ、すごいでしょー?」
 自信たっぷりにティエルが相棒の方へ振り返った。
 すると、ライオンくんはがっくりと肩を落とし、小刻みに首を左右へふるふると振っていた。
 これにティエルがショックで悲鳴を上げた!
「がーんっ! 首を横にふって否定されちゃったよ! なんで? どうして??」
「がう、がう……がうがう」
 ライオンくんが何かをティエルに伝えると、再びティエルはショックで仰け反ってしまった。
「そんな~! ドーナツがオールドファッションじゃなくてフレンチクルーラーだったら、まだ及第点だったのー!?」
 よもやのドーナツの種類にライオンくんが言及したオチに、観客はドッと笑いが沸き起こった。
 その後もティエルの『ドーナツモノマネ芸』が多数続き、使用したドーナツはライオンくんと美味しく食べたのだった。

「……お待たせしたのじゃ。次はわしの出番じゃな」
 エウトティアが大空へ祈りを捧げていたのは、野生の大鷲の群れをこの場に呼び寄せるためだった。
「さあて、皆の者。これが我が血に眠るキマイラの力じゃ。とくと刮目せよ!」
 キマイラたるエウトティア、その身体の中に眠る様々な動物の因子をユーベルコード『キマイラの真価』で目覚めさせることにより、彼女は動物に変身できるのだ!
「では、まずは編成飛行を披露してみせるのじゃよ!」
 エウトティアの身体がみるみるうちに金色の大鷲へと姿を変えてゆくと、野生の大鷲の群れの先頭に位置取って飛行を開始。
 すると、野生の大鷲が見事に整列して巨大な正三角形を描いてみせたではないか。
 これには観客達は拍手喝采!
 隊列は正三角形からV字に変形し、2手に分かれたり合流したりを繰り返す。
 しばらくすると、エウトティアは空中で変身を解いて地面へ向かって真っ逆さま!
 観客たちの悲鳴が上がる!
「マニトゥ!」
 だが、彼女の掛け声と共に着地点へ駆け込んできたのは、相棒の巨狼マニトゥだった。
 すとんっと巨狼の背にエウトティアは着地すると、今度はマニトゥの鼻先へ駆け寄る。
「今じゃ、マニトゥ!」
 主の指示を受け、マニトゥはエウトティアを鼻先で天高く突き上げた!
 そして再びエウトティアはマニトゥの背中へ着地してみせると、より一層大きな拍手に会場が包まれた。
「ここからは狼サーカス団に登場してもらうのじゃ。ティエル殿も協力してくれるそうじゃよ」
「頑張るよー! おー☆」
 エウトティアは秘伝の篠笛を吹けば、どこからともなく狼の群れが召喚されて彼女の元へ集結してきた。
 ティエルがフラフープや大玉をステージに運び込むと、狼達は器用に輪をくぐったり、玉乗りをしてみせたりと観客の目を楽しませる。
「わしも挑戦するのじゃよ。それっ!」
 エウトティアは金毛の狼へと変身すると、フラフープの中へ飛び込んでゆく。
 だが、踏み切りのタイミングをミスしてしまい、輪の中でこんがらがって転倒をしてしまった!
「うわー助けてくれー」
 敢えて自身がピエロ役を買って出ることで、適度に失敗して笑いを誘うという高度な技量を披露してみせるエウトティア。
 玉乗りもすっ転んで大玉の下敷きになってみせ、観客を沸かせてゆく。
「最後は綱渡りだよ! ボクも挑戦だー! いくよ、ライオンくん!」
 ティエルはステージ近くに生えた2本の木の間をロープで結び、その上をライオンくんがそろりそろりを慎重に渡ってゆく。
 だが、危なげなく端から端まで渡り歩いてみせ、観客は彼女たちの健闘を拍手で讃えた。
「いよいよ、わしの出番じゃな?」
 金狼姿のエウトティアが木に登り、ゆっくり綱を渡ってゆく。
 綱と地面の高さは3m弱、結構な高さである。
 エウトティアが綱の真ん中まで進んだ、まさにその時!
 ずるり、とエウトティアの右前脚が綱から踏み抜けてしまった!
 重心が崩れて綱から落下するエウトティア!
 このままでは頭から墜落して大惨事に!
「なんの! とうっ!」
 しかし、エウトティアは空中で3回転宙返りをしながら元の人型へ戻ると、華麗に地面へ着地して観客へポーズ!
「皆、喜んでくれたかのう?」
 エウトティアの問い掛けに、観客は割れんばかりの拍手を送る。
 その場にいた全員が笑顔になり、狂えるオブリビオンの声など誰も気に留めることはなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
お笑いライブ、ですかぁ。
難しいですねぇ。

【豊艶界】から取り出した「フリップ」に、「此処の言葉に異世界の文字を当てた場合」を書いてネタにしてみましょう。
楽しんでいただけると良いのですが。

1:『ダークセイヴァー』→『堕悪征婆』
「堕ちた悪を征する婆さん」になりましたねぇ。
指揮官にお婆さんを据えると良いかもしれません。

2:『ヴァンパイア』→『萬牌屋』
萬子の染め手が得意な様ですねぇ。
「領地や自由を賭けた麻雀対決」等をする機会が有りましたら、気を付けてみても?

3:『オブリビオン』→『飫鰤肥園』
よく脂ののった鰤が獲れることが有るみたいですねぇ。
骸の海にそういう場所が?



 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は自分の出番が来るまでオドオドと挙動不審であった。
「お笑いライブ、ですかぁ……難しいですね」
 今までも猟兵の仕事で未知の体験をすることは少なくなかった。
 しかし、今回は求められるハードルの高さに怖気付いてしまう。
「で、出番ですかぁ? ……わかりましたぁ」
 自身を奮い立たせた夢ヶ枝の目に覚悟が宿る。
 仕事モードへスイッチが入った彼女は、ゆっくりとステージへ向かっていった。

「どうもー。夢ヶ枝・るこるですぅ。よろしくおねがいしますねぇ?」
 観客の拍手に、彼女は一礼してみせた。
「ここまでコンビ芸が続きましたが、私はピン芸をやりますねぇ?」
 夢ヶ枝はおもむろに、自分の胸の谷間に手を突っ込む。
「大いなる豊饒の女神、その産み落とせし小世界の一つを御与え下さい」
 そしてユーベルコード『豊乳女神の加護・豊艶界(ホウエンナルセカイ)』で発現した小さな豊乳女神の聖印『乃至』から、フリップやら筆記用具やらが取り出されるではないか。
 観客達は胸の谷間から色々と出てくる様子に驚き、拍手で讃えた。
「変ですねぇ? まだ、ネタを見せていませんが……?」
 発育が良すぎる夢ヶ枝の胸元からアレコレ出てくる時点で一種のイリュージョンだと、観客には思われているのだろう。
 そうとは知らず、夢ヶ枝はフリップに描いたネタを披露してゆく。
「私は、このダークセイヴァー世界の言葉に、異世界の文字を当てた場合、こうなるだろうと考えてみました。楽しんでいただけるといいのですが……」
 彼女が心配そうにフリップをめくると、まずはお馴染みの言葉が書かれていた。

『ダークセイヴァー』

「今から、コレをカンジ(漢字)に置き換えてみますねぇ?」
 夢ヶ枝は用紙を一枚めくると、こう描かれていた。

『堕 悪 征 婆』

「えっと、どなたでしょうかぁ?」
 夢ヶ枝のふんわりとしたツッコミは、観客達の笑いのツボをじわじわと刺激してゆく。
「さて、『堕ちた悪を征する婆さん』になりましたねぇ。指揮官にお婆さんを据えると良いかもしれません」
 小さく笑いが起きた。
 続けて、夢ヶ枝は用紙をめくった。
「続いては、この世界を支配する悪の権化をカンジにしてみましたぁ」

『ヴァンパイア』

 これを漢字で書くと、こうなった。

『萬 牌 屋』

「……麻雀になりましたねぇ」
 意表を突く角度でのボケに、観客達は唖然としてしまう。
「萬子の染め手が得意な様ですねぇ。もしかしたら、今後、戦闘ではなく麻雀で領地や自由を賭けた対決が行われるかもしれませんねぇ。そんなことがあったら、気をつけてみても? ……破戒賭博雀士録でしょうかぁ?」
 じわじわと真綿で首を絞められるようなボケの応酬に、次第に観客席から笑いが漏れ始める。
「最後に、私達の共通の敵をカンジにしてみましたぁ」

『オブリビオン』

 これを漢字にしたものが、めくられたフリップの先に描かれていた。

『飫 鰤 肥 園』

「鰤の養殖場ですねぇ」
 とんでもねぇ鋭角的ボケに、客席からどよめきが起こった。
 夢ヶ枝は気に留めずにネタを進めてゆく。
「よく脂ののった鰤が獲れることが有るみたいですねぇ。骸の海にそういう場所が? 海だけに?」
 一部の猟兵はツボにはまって大笑いするも、ネタが全体的にシュールかつインパクトが有りすぎた。
「それでは、失礼しますねぇ。ありがとございましたぁ」
 拍手で夢ヶ枝は見送られるも、残念ながら手応えを感じることが出来なかったようだ。とはいえ、彼女の衝撃的なネタの内容のおかげで、周囲の狂気の声よりも鰤の養殖場のことが気になる客席の猟兵たちであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

シスカ・ブラックウィドー
アイ・リスパーさんと同行、片想い中、2月14日まで秘密
●セーラー服と眼鏡着用

ヒーローズアースの国民的スタアであるボクが故郷に錦を飾る時が来たね!
というわけで同じ芸能事務所(オリュンポス)に所属しているアイさんと一緒にコントをするよ!

コントの内容
更衣室でボクがセーラー服を脱いでいると、誰もいないと勘違いしたアイさんが扉を開けてしまい、下着姿を見られてしまう。

「アイさんのエッチ!もうお婿に行けない!」

涙目になりながらアイさんに借りた戦車オベイロンを召喚。戦車に乗ってアイさんを追いかけ回すよ。
「アイさん責任取ってよー!」


アイ・リスパー
シスカさんと
シスカさんの事は女の子の親友として見ています

「えええっ!?
コ、コントですかっ!?
そ、そんなのやったことないですよっ!」

ですが、シスカさんに引きずられて無理やりコントをすることに。

「って、セーラー服ですかっ!?」

宇宙世界出身の私には馴染みのない制服。
これはこれで、ちょっと楽しいですね。

そしてコント内容としては……

私が学校の更衣室のドアを開けると、そこではセーラー服を脱いで着替えているシスカさんの姿が。

「ああっ、ごめんなさいっ」

謝りますが、『機動戦車オベイロン』(シスカさんが召喚したように演出して【クラインの壺】で電脳空間から実体化させる)に乗ったシスカさんに追いかけ回されるのでした。



 最後はシスカ・ブラックウィドー(魔貌の毒蜘蛛・f13611)とアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)の親友コンビが登場だ。
「ヒーローズアースの国民的スタアであるボクが故郷に錦を飾る時が来たね!」
 シスカは先日のヒーローズアースでの大戦で活躍し、著名人として名を馳せたのだった。
 そしてシスカの種族はダンピール、つまりダークセイヴァーは故郷であり、そこで今回の任務とあらば凱旋ライブだと称しても過言ではない。
 何故か黒いローブを羽織っており、魔女のような出で立ちだ。
 だが、隣りにいるアイはそうも行かない様子だ。
「えええっ!? コ、コントですかっ!? そ、そんなのやったことないですよっ!」
 お笑いに関しては素人同然のアイにとって、今回の任務は親友同伴といえどもハードルが高い。
「シスカさん、私はどうしましょうっ!? 何をすれば皆さんが笑ってくれるのでしょうかっ!?」
 戸惑うアイに、シスカはにっこり笑顔で告げた。
「大丈夫だよ! アイさんは『普段通り』にしてくれていれば!」
「普段……通り、ですか?」
 思わずアイは首を傾げた。
 アイは普段の自分を思い返した。
 なにもないところで転んだり、運動音痴すぎてでんぐり返りできなかったり、なにもないところで転んだり、めんつゆだと思って天ぷらに掛けたのが麦茶だったり、よく転んだり、思い浮かぶのはドジの数々……。
「って、それって私のドジを期待されているんですかっ!?」
「それは……えーっと、ほら、ボケ役に最適だと思うよ?」
 シスカは相方を傷付けないように言葉を選びながらフォローを入れた。
 そんなフォローに、アイは数秒間フリーズしてしまう。
「そ、そうだったんですね……。私、実はボケ役の天才だったのでしょうか……!」
 粗忽者のアイは早合点し、まんまとシスカに乗せられた。
 内心、シスカは自身の親愛なるヒロインがチョロすぎる点に複雑な心境を抱くのだった。

 そして、遂に最後のステージが開幕した。
「ハァーイ★ ボク、シスカ! キュートな人形遣いで国民的スタアだよ♪」
 まるでアイドルが如く、可愛さアピールでポージングするシスカ。
「は、はじめましてっ! バーチャルキャラクターの、ア、アイ・リスパーでひゅっ!?」
 緊張で出だしから噛んだアイに、会場はひと笑い起こった。
「アイさん、リラックスして! 今日は、同じ芸能事務所に所属しているアイさんと一緒にコントをするよ!」
「芸能事務所って、あそこは秘密結……」
「アイさん、お口チャック!」
「おごごッ!?」
 うっかり所属する秘密結社オリュンポスの名前を明かしそうになり、慌ててシスカがアイの口を塞いだ。
 この一連の動作がボケとツッコミになっていると思われ、客席は既に温まり始めている。
「ぷはぁっ!? えっと、はいっ! 同じ芸能事務所デスヨ!」
 取り繕うためか、アイの語尾が片言めいた口調になる。
 ここでシスカは台本通り、コントの導入部へ移った。
「あのね? ボクとアイさんはとーっても仲良し! 今日はペアルックでコントをしようと思うよ!」
「ペ、ペアルック? あの、聞いてないんですけど?」
 アイは途端に挙動不審になる。
 それもそのはず。
 アイに手渡された台本とは全く違う内容を、シスカは今、話しているからだ!
 策士シスカ、計画通り!
「シスカさん? 私、本当に何も聞いてない……」
「アイさん! 今日はとっておきの衣装を用意したよ!」
「え? ど、どんな衣装ですか?」
 シスカの進行に身を委ねる事を悟ったアイ。
 手渡された衣装を広げ、アイは目を疑った。
「これは……まさか?」
「はい! セーラ服!」
「って、セーラー服ですかっ!? 宇宙世界出身の私には馴染みのないですけど!?」
 シスカは言葉を投げかけるだけで、アイのリアクションと天然ボケで笑いが自然発生する。
 アイのボケ気質のポテンシャルが高すぎる。
「あ、でも、これはこれで、ちょっと楽しいですね」
「ということで、ここで早速、着替えてもらうよ!」
「もしもしシスカさん?」
 目が点になるアイ。
 まさかの生着替えイベント勃発。
 シスカはフラフープにカーテン生地を取り付けた、簡易更衣室を持ってきた。
「アイさん! 手っ取り早く着替えてね! ちなみにボクは既に着替えてるよ!」
 黒いローブを脱ぎ捨てると、シスカのセーラー服姿がご開帳。
 観客席からは尊さの暴力と称されながら大絶賛された。
「え、シスカさん、ずるいです! ……ちょっと待ってくださいね?」
 追い込まれたアイは、渋々、簡易更衣室の中へ入ってゆく。
 そして、自身の周りにARホロディスプレイを複数展開してモザイク代わりにした。
 これで完全に遮蔽されたアイは、手早くセーラー服へ着替えて飛び出してきた。
「こ、これでいいですかっ!?」
「……え、待ってすごくエモい……!」
 シスカはアイのセーラー服姿に思わず見惚れてしまっていた。
 次第と顔が赤くなるシスカに、アイは小首を傾げた。
「シスカさん、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫! アイさん、凄く似合ってるね!」
「なんか凄く力説されちゃいましたけどっ!?」
「バイブスめっちゃ上がったよ! よし、コントしよう、アイさん!」
「え、ここからが本番なんですかっ!?」
 まさかのグダグダぶりに観客席は爆笑!
 そして、ようやくネタ見せと相成った。

『ショートコント:学校の更衣室』

 アイが急いで女子更衣室へ向かっている。
「早くしないと、次の体育の授業に遅れちゃいます!」
 ガチャリ、とドアノブを捻って扉を開ける仕草をするアイ。
 簡易更衣室の生地をめくると、そこには……。
「きゃああーっ!」
 セーラー服を脱ぎ掛け、ブラ&ショーツ丸見えバックショットのシスカが中でスタンバっていた!
 ショーツの柄はパンダさんプリントだ!
 慌てるアイは飛び退いてシスカへ平謝り!
「ああっ、ごめんなさいっ!」
「アイさんのエッチ! もうお婿に行けない!」
「あれ? シスカさんは女の子だからお嫁さんですよね?」
 アイの問い掛けにシスカの背筋が凍りつく。
 シスカは可愛らしい外見だが、性別は男。いわゆる女装男子なのだ。
 しかし、アイはその事実を知らないのである!
「あ……あーそうだったー。ボク、オンナノコだったー」
「なんでそんなに棒読みなんですかっ!?」
「というか、いつまでジロジロ見てるの、アイさんのスケベ!」
「ああっ! 本当にごめんなさいっ! でも……」
 アイは冷静にシスカへ再び問い掛けた。
「まさか、可愛いパンツで笑いを誘うとは思ってなかったですよっ?」
 シスカの背筋が再び凍り付く。
 アイ、天然ボケの絨毯爆撃がシスカの心に火を付けた!
「ひどい……そんなジロジロ見なくったっていいでしょ!?」
「シスカさん? 嘘、マジ泣きっ!?」
 赤面するシスカの頬にポロポロと涙が溢れる。
 その背後に、巨大な戦車が出現!
 ……ここは台本通り、ユーベルコードでアイの武装を電脳空間からマイクロブラックホールを介して出現させたのだが、シスカは戦車の上に制服を持ってよじ登ると、アイへ向けて戦車を発進させたではないか!
「こうなったら責任とってよー! アイさーん!」
「え、待って下さい! きゃあああっ!?」
 戦車で追い回されるアイの必死の形相に、会場は爆笑の渦の中へ放り込まれてゆく。
 シスカは戦車の上で器用に着替えながら、涙を拭って叫んだ。
「責任とって、ボクの……ボクのお嫁さんになってもらうからねっ!」
「シスカさんっ!? 私達、女の子同士ですよ、ってうわぁぁっ!?」
 あ、アイがなにもないところですっ転んだ!
 このままでは、戦車に轢かれてぺちゃんこだ!
「アイさん、危ないっ!」
 戦車から飛び降りてアイに覆い被さるシスカ!
 そのまま脇へ両者はゴロゴロと転がり、戦車の進行方向からそれて難を逃れた。
「大丈夫!? アイさん、怪我してない!?」
「え、ええ。ありがとうございます、シスカさ……」
「「あっ」」
 2人はガッチリ抱擁していることに気が付くと、互いに恥ずかしさで身体を引き剥がした。
 どことなく甘酸っぱく咲き乱れる百合の花々を観客は幻視しながら、2人の友情のエモさに拍手を送るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『もく』

POW   :    じめじめ、うつうつ
【闇】【湿気】【周囲の幸福】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    もくー
全身を【ふわふわとした雲】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
WIZ   :    おいしいー
【不安】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【自身の分体】から、高命中力の【幸福を喰らう雲】を飛ばす。

イラスト:lore

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 笑いあり、エモさありと、お笑いライブは大成功を収めた。
 だが、事前の情報通りに、幸福エナジーに引き寄せられたオブリビオンの群れが猟兵たちへ接近していた。
 狂える異端の神々の狂気に当てられ続けていたオブリビオンの群れは、既に理性を失い、プログラムめいた行動原理で猟兵を蹂躙せんと押し寄せてくる。
 それらは幸福エナジーを喰らうことだけを目的としている。
 殲滅をしなければ、無限に増殖して、ここら一帯を占拠されてしまいかねない。
 猟兵たちは、この土地の安全を確保するためにも、理性をなくしたオブリビオンの群れの掃討を行うのだった。
エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎

おお、来おったな。
彼奴らは幸福エナジーを喰らうのじゃったな。まずは観客の避難を行って餌を与えぬようにするのじゃ。
(動物使い+騎乗+鼓舞+団体行動使用)
【巨狼マニトゥ】に【騎乗】し、『もく』と観客の間に陣取って駆け回り、【浄化の風】で『幸福を喰らう雲』を吹き散らして被害を防ぐのじゃ。
これで時間が稼げるじゃろう。観客の皆はその間に逃げるのじゃ。
迅速な避難のために【秘伝の篠笛】で狼の群れを呼び出し、狼に先導をさせながら、子供やお年寄り等の逃げ遅れそうな者を運び出すのがよいじゃろう。
敵を倒すのはお味方にお任せじゃな。よろしくやってくれるじゃろう。



 幸福エナジーに引き寄せられて押し寄せる、理性をなくしたオブリビオン――もくの群れにいち早く気が付いたのは、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)であった。
「おお、来おったな」
 すかさず相棒の巨狼マニトゥに跨ると、突然、他の猟兵たちとは明後日の方向へ駆け出してゆく。
「お味方の皆の衆、撃退は任せるのう。よろしく頼むのじゃ」
 他の猟兵たちへそう言い残し、まばらに生えた雑木林へとエウトティアは突っ込んでいった。
 その周辺には、不自然にオブリビオンたちが固まっているではないか。
 すかさずエウトティアはユーベルコードを詠唱する。
「遍く精霊よ、風に宿り力を示せ!」
 途端、世の理に外れたものを浄化する風が吹き荒れ、増殖したもくと共に幸福を喰らう雲を吹き飛ばした!
 前方の敵集団が吹き飛んだことにより、何かを取り囲んでいたもくの群れの中へマニトゥを彼女は突っ込ませた。
「間に合ったようじゃな? まったく、こんなところで遊んでおったら危ないじゃろう?」
 マニトゥが立ち止まった目の前に、男女合わせて5人の子供たちが、怯えた表情で震え上がっていた。
「……た、助かったぁ!」
「え~んっ! ごわがっだよぉ~っ!」
 なんと、いつの間にか子供たちが、この辺境の地に足を踏み入れていたのだ。
 エウトティアは自前の猫耳で、子供たちの笑い声を密かに聞き取っていたのだ。
「どうやら、わしたちの出し物を偶然みつけて、木の陰からコソコソと眺めておったようじゃな。すぐに帰ると思っておったが、オブリビオンに取り囲まれて不安を煽られ、危うく幸福エナジーを喰われるところじゃったぞ?」
 彼女は子供たちを優しく叱りつけた。
 子供たちも怖い思いをしたせいか、素直にエウトティアの言葉に耳を傾けた。
「ごめんなさい、おねえさん!」
「ヴァンパイアの目が届かない遊び場っていったら、ここしかなかったから……」
「そしたら、楽しそうなことをやってるから、つい……」
 しゅん、としょげる子供たちに、エウトティアは軽く溜息を吐いた。
「わしらはな、ここをおぬしたちの安全な遊び場として確保できるよう、ここに巣食う悪い神様をやっつけに来たのじゃよ。じゃから、もう暫く辛抱じゃ。今は自分たちの集落へ戻るのじゃ」
 この言葉に、子供たちの態度が一変する。
「おねえちゃん、もしかして、猟兵!?」
「あの噂のダーク・セイヴァー(闇の救済者)なの?」
「わぁ、初めてみた!!」
 輝く目で見詰められたエウトティアがタジタジになってしまう。
「こ、これ! 今はここから逃げるのが先決じゃよ! ほれ、来おったぞ!」
 もくたちは再び増殖を始め、子供たちを取り囲もうと蠢いていた。
「オブリビオンめ! 子供たちには指一本近付かせぬぞ! マニトゥ、蹴散らせ!」
 エウトティアはマニトゥを駆り、ユーベルコード『浄化の風』を巻き上げながら、もくたちを吹き飛ばしてゆく。同時に、彼女は秘伝の篠笛の吹き、狼の群れを召喚した。
「聞け、狼達! 子供たちを集落まで送り届けよ! 目の前に立ちはだかる者はその歯牙で食いちぎって構わぬ! ゆけっ!!」
 主の命令を受けた狼の群れは、子供たちを背中に乗せて包囲網を文字通り食い破っていった。
 小さくなってゆく子供たちの背を見送るエウトティアは、マニトゥの鼻をオブリビオンの方へ向けた。
「やれやれじゃのう。ここは、わしが殿を務めねばならぬようじゃな?」
 他の猟兵たちとの合流は困難だと悟ったエウトティアは、もくたちの子供たちへの追走を阻止すべく、相棒マニトゥと共に雑木林で孤軍奮戦するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

大神・狼煙
幸福を食らって不安を煽るとかマッチポンプUCじゃん……

これはもうあれですね、爆破するしかないね


増殖するオブリビオンに増殖する爆弾兵をぶつけて相殺しつつ、狂気に当てられたーとか言って件のピーキー過ぎる珈琲を猟兵に飲ませたり、セクハラしたりとどっちがオブリビオンかわからない(?)荒ぶりよう
(ただし実際に手を出す前に叩きのめされるも、すぐに蘇るゴキブリクラスの生命力)

全ては味方側の感情を怒りで埋め尽くし、敵のUCのトリガー、不安と幸福を潰す為

爆破のせいで闇と湿気もない

雲なら無敵だろうと、水蒸気だから爆風で引き千切れるはず?


全ては味方の支援……待って皆さん落ち着いて、何故私に武器を向けぐぁあああ!?


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
ライブの方は微妙に残念な結果でしたが、何とか頑張ってみますぅ。

実体の有無が良く解らない相手ですし、此方の武器がどの程度効くか怪しいですかねぇ?
『FBS』を四肢に嵌めて飛行した上で【籠域】を使いましょうかぁ。
此方は「周囲に纏った『乳白色の波動』に触れたものを崩壊させる【UC】」ですから、実体の有無に関係なく「近づけば崩れる状態」に出来ますので、この状態で此方から接近して参りましょう。
追い込む過程で『FRS』の射撃も試し、有効そうなら其方の攻撃も混ぜますねぇ。

距離次第で「美味しい養殖の鰤」について語り「幸福(=美味しい物の話)」で引き寄せるのも考えましたが、どうですかねぇ?


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

綿菓子みたいにふわふわした見た目で美味しそうー
でもでも、ドーナツでお腹いっぱいだもん!そんな誘惑には負けないぞ☆

「騎乗」でライオンくんに飛び乗って「動物と話す」や「動物使い」でコンビネーションをばっちし決めるよ♪
もくもくした敵の群れに飛び込んで、風を纏ったレイピアで「属性攻撃」で蹴散らしちゃえ♪
ふわふわして動かなくなったらライオンくんにかじってもらっちゃおうっと!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


ラクウェル・エストレーラ
【POW】
あっ! あの陰鬱な夜空みたいなのが件の異端の神ですね! えっ、違う?
いずれにせよ、世界の平穏を乱すオブリビオンは皆殺――全部倒さなきゃです!

わたしの周りを六重に囲む【きらきら】という名の覇気を展開。先のコントで十分にウォームアップした心と共に、陰鬱な闇と湿り気と狂気を吹き飛ばしながら接近。
そして放つは全【怪力】を込めたUC【一撃必殺】! 雲っぽい気体的なのに拳が当たるか不安ではありますけど、風圧的な力で何やかんや当たるんじゃないかなとわたし思います! きっと!!

アドリブ・共闘歓迎です。



 一方、もくたちによって完全に包囲された猟兵たち。
 雑木林のやり取りを横目で観察していた大神・狼煙(コーヒー味・f06108)が腕を組みながら首を傾げる。
「幸福を食らって不安を煽るとか……マッチポンプなユーベルコードじゃん……」
「しかも増殖するんだね! 綿菓子みたいにふわふわした見た目で美味しそうー」
 ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)はユーベルコード『ライオンライド』で呼び出した全長40cm程の子ライオンに跨りながら、増殖するもくたちを物欲しそうに眺めていた。
「えーと、ティエルさん? あれは食べても、きっと美味しくないですよ?」
 思わず大神はツッコミを入れてしまう。
「確かに、猟兵の中にはオブリビオンを食材扱いする特殊な猛者も一定数いらっしゃるようですが、まさかティエルさんも……」
「まっさかー! でもでも、今はドーナツでお腹いっぱいだもん! そんな誘惑には負けないぞ☆」
「お腹空いていたら食べる気満々じゃないですかー!?」
 大神のツッコミがコンマ1秒の反応速度を記録した。
 ここにきてツッコミ速度のシーズンベストを大幅に更新してしまった。
 この2人のやり取りが一段落すると、今度はラクウェル・エストレーラ(怪奇一般人・f25104)が、もくたちを指差して叫んだ。
「あっ! あの陰鬱な夜空みたいなのが件の異端の神ですね!」
「いやちげーよ!? あれはお笑いライブで発生した幸福エナジーに引き寄せられた雑魚だから! つーか神様だったら数多すぎじゃね!?」
 即席とはいえ、相方のボケに条件反射でツッコミを入れる大神。
 もうこの時点で彼の体力は消耗している!
 そうとは知らないラクウェルは、周囲をめっちゃキラキラさせながら(※装備の影響)、笑顔を大神ヘ向けていた。
「えっ、違う? なるほど、雑魚なんですね! そして、キレのあるツッコミはさすが相方です!」
「いや、なんでみんなひとボケしたがるのですか? まともな人は……あ、さっき、狼に乗ってどっか行ってしまいましたね。ガンバルゾー!」
 しゃがみこみ、両手で顔を覆う大神の肩を、優しく叩くのは夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)だ
「私も、まともですよぉ?」
「う~ん??」
 大神は判断に苦しんだ。
 先程の夢ヶ枝のネタは切り口が斬新すぎて、前者2名とはまた違うベクトルで自由すぎた。
 つまり、自由なことには変わらないわけである。
「……保留で。すいません……」
 大神は結論を先送りにした。
 当の夢ヶ枝は頭上に?マークを浮かべながら首を傾げていた。
「いえいえ、謝らないで下さいねぇ。ライブの方は微妙に残念な結果でしたが、戦闘では何とか頑張ってみますぅ」
 彼女はFBS(フローティングブレイドシステム)――ビームの刃を持つ、浮遊する12枚の戦輪を四肢に嵌め、空中に浮遊する。
「実体の有無が良く解らない相手ですし、此方の武器がどの程度効くか怪しいですかねぇ?」
 確かに煙のように不定形の相手に、熱線や実弾が有効打になるか確証はない。
 ならば、と夢ヶ枝はユーベルコードで対処しようと考えた。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて祈りを捧げましょう」
 詠唱を口にしながら、夢ヶ枝の身体が宙に浮き上がる。
 そして、乳白色の波動を球状に纏い、彼女の豊満な身体の魅力を強化してゆく。球体の直径は3~5m程で、まるで大きな風船の中に夢ヶ枝がすっぽり収まるようなイメージだ。
 ユーベルコード『豊乳女神の加護・籠域(チチガミサマノカゴ・トジラレシセイイキ)』!
「それでは、行きますよぉ?」
 夢ヶ枝は地表にたむろするもくの群れの中へ、乳白色の波動の球体ごとぶつかっていった!
 すると、もくたちは一瞬で蒸発するがごとく、この世界から消滅してしまったではないか!
「割とえげつないユーベルコードだこれー!?」
 大神はツッコミを入れずにいられないほど、目の前の光景は割と阿鼻叫喚になっていた。
 もくたちは闇と湿気と周囲の幸福を用いてユーベルコードによる自己強化を図っているようだが、その最中に問答無用で夢ヶ枝に轢殺されてしまっているのだ。
 ナムアミダブツ!
「やはり、これはかなり効果的のようですねぇ? この波動に触れたものはほぼ間違いなく破壊されるユーベルコードですので、この状態のまま、どんどんオブリビオンへ接近してゆきましょう」
「夢ヶ枝さーん? くれぐれも我々を巻きまないでくださいね?」
 大神は同士討ちを懸念して夢ヶ枝へ忠告した。
「なんですかぁ、大神さぁん?」
 振り返った夢ヶ枝が大神へ歩み寄る。
「いや、だから近寄らないでー!? あっぶねぇ!?」
 迫る破壊の波動に、大神はガチで後ろに飛び退いた。
「ライオンくん! るこるの動きに気をつけるよ!」
 相棒のライオンくんを駆りながら、もくの群れの間をすり抜けるように移動してゆくティエル。
 風鳴りのレイピアの剣身に魔法の風を纏わせると、まるでオーケストラの指揮者めいて華麗に振り乱した!
「ウーノ! ドォーエ! トレ! クワトロ! へへ~ん! 異世界の数の数え方だよっ! ライオンくん、このまま四拍子のリズムで突き進もうね☆」
 心を通わせた相棒との見事な連携攻撃と剣捌きは、ティエルを戦場の指揮者(コンダクター)へと仕立て上げていった。
 すかさずオブリビオンの群れは無敵モードに変身するが、動きが止まった敵へティエルは果敢に突撃してゆく。
「って、ライオンくん!? もく、食べちゃったのっ!?」
 いつの間にか、ライオンくんの口の周りに夜空のような闇めいた染みがベッタリと付着していた。
 敵の動きが止まったことを良いことに、ライオンくんの食欲は抑えが効かなくなって、思わず捕食してしまったのだろう。
 無敵とはいえ、食い千切られてしまったら敵は無事では済まないだろう。
 だが、当のライオンくんのリアクションは芳しくない。
 というか、ペッペッと吐き出している様子から、あまり美味しくなかったのだろう。

 さて、ここまでツッコミに徹していた……わけではないが、色々と後手に回っていた大神がようやく動き出す。
「なんか、私のツッコミ疲れの不安で敵が増えているような……いや、キノセイデスネ?」
 きっと気のせいだと自分に言い聞かせながら、大神はユーベルコード『古代機械兵器・機巧導爆兵(エンシェントギア・デトネイトアーミー)』を発動させる。
「転移門解放……転送、機巧導爆兵(デトネイトアーミー)。これはもうあれですね、爆破するしかないね? 命令は唯一つ。一匹たりとも逃すな……!」
 出現するのは、275体の小型の戦闘用機械兵。
 だが、ただの機械兵ではなかった。
「てめぇらが増殖するのなら、こちらも増殖だ。幸福エナジーが吸いたきゃ、俺の兵隊の布陣を超えてみろ」
 仕事モードのスイッチが入った大神の口調のガラが悪くなる。
 275体の機械兵は倍々で増殖してゆき、あっという間に天文学的物量となってもくたちへ自爆突貫を敢行!
 爆発の閃光が闇を打ち消し、爆風で雲を吹き飛ばし、熱で湿気を掻き消してゆく!
 その戦線は絶対防衛線となり、猟兵たちの安全圏を徐々に拡大させていった。
「ふう、これで一安心……かと思ったか! そぉいっ!」
 突然、大神は所持していた水筒の中身を素早く紙コップに注ぎ、相方のラクウェルへ無理矢理に飲ませた!
 そして大神はそのまま駆け抜けてゆく! 
「ブッフォォーッ!?」
 ラクウェルが口から再びコーヒーを噴き出した!
「まっずぅぅっ!? さっきより酷いんですけど!?」
「フハハハー! 2連続ハズレとは運が無いですね、ラクウェル=サン!」
 高笑いして逃げる大神!
 そしてラクウェルは何故か鼻を摘んでいた。
「だって、もうこれ、匂いが完全に猫のウン……」
「ヤメロー! 私のコーヒーをこれ以上、排泄物に例えないで!?」
 慌てて大神はUターンしてラクウェルに抗議を入れた。
 これ以上、排泄物の味がするコーヒーを猟兵に引き当てられたら、ただでさえ閑古鳥が鳴く大神の店が本当に潰れかねない。
 大神は水筒をしまうと、今度はティエルの目の前でいきなり土下座をしたではないか。
「ティエルさん! 私の店のコーヒーを排泄物扱いされて心が傷付きました! お願いです! 傷心を癒やしたいので、そのフェアリーボディに頬擦りさせてください!!」
「ライオンくん、GO!」
 ティエルの号令を受けたライオンくん、大神のお尻に思いっきり噛み付いた!
「アーッ!? ディープダークファンタジー!!」
「ちょっと真面目にやってよ!? ボク、怒るよ!?」
「マジサーセン! てか尻の肉がちぎれるぅ!?」
 ご立腹のティエルに泣きながら平謝りする大神。
 その背後に、夢ヶ枝が接近する。
「お仕事中ですので、オイタはいけませんよぉ?」
 じゅっ!
 何かが焼ける音とともに、大神は後頭部に異変を感じた。
「なんでしょうか、妙に風通しが良いような……ってハゲてるーっ!?」
 夢ヶ枝のユーベルコードが接近しすぎて、大神の後頭部の毛根が一時的に破壊されてしまった。
 今の彼の見た目は、ただの黒い肌のエロ河童である。
 そんな大神の突如の暴走、オブリビオンよりコイツを殴るべきなんじゃないかと他の女性猟兵3名が苛立ち始めた、その時だった。
 異変に気が付いたのは、ラクウェルだった。
「見て下さい! あのオブリビオンたち、様子がおかしいです! なんだか、急に元気がなくなったような?」
 確かに、さっきまでフォンシーにフワフワ浮いていたもくたちは、今や、やさぐれた感じにしおれながら漂っていた。
 これにティエルが合点がいったと言わんばかりに声を上げた。
「もしかして、ボクたちが狼煙に殺意を覚えたから、ここら一帯の幸福エネルギーが消えて元気がなくなったのかな!?」
「ちょっと待って、ティエルさん? 今さらっと殺意って聞こえましたけど!?」
「狼煙=サンは自業自得では?」
 大神へ笑顔で凄む夢ヶ枝。
「アッハイ」
 真顔の大神。
 実際コワイ!
「でも、これはチャンスですねぇ」
 ズゴゴゴ……とオーラを展開させて夢ヶ枝は再びもくたちを轢殺してゆく。
「ライオンくん! もう一回、突撃だよ☆」
 ティエルも弱った群れの中で剣を振るう。
 そして、満を持してラクウェルは肩を入念に回して温めてゆく。
「さすが私の相方……! 自らの尊厳をドブに捨ててまで、この状況を打破しようという心意気と作戦ッ! 私は敬意を評しないけどッ! 敢えて言いますねッ!」
 彼女は大神のほうへ向き直ると、とてもいい笑顔で告げた。
「地獄に堕ちろッ!」
「感謝の言葉のひとつもねぇ!?」
 ショックで白目を剥く大神を放っておいて、ラクウェルは己の怪力を右拳一点へ集中させる。
「輝け! 私のきらきら! 先のコントで充分にウォームアップした心と、相方への敵意と共に、陰鬱な闇と湿り気と狂気を吹き飛ばします!」
 ぺかーっと全身を輝かせるラクウェルが、右拳を振り上げた!
「世界の平穏を乱すオブリビオンは皆殺――もとい、全部倒します! これが! 私の! 全力全“壊”! 一撃ィィィッ! ひっさァァァーつッ!!」
 ラクウェルが思いっきり目の前の地面を殴りつけた、次の瞬間!
 地響きとともに、なんと大地が裂け、巨大な穴がポッカリと出現!
 目の前の奈落へ、もくたちは為す術もなく飲み込れてしまった!
 こうして、猟兵たちはオブリビオンたちを撃滅することに成功した。
「やったーっ! 大勝利です!」
 拳を掲げて喜ぶラクウェル。
「まずは前哨戦、勝利ですねぇ」
 ユーベルコードを解いた夢ヶ枝が歩み寄ってきた。
「でも、ボクたちにはまだやるべきことがある。そうだよね?」
 ティエルがギロリ、と大神を睨み付ける。
 それにラクウェルと夢ヶ枝の視線も加わり、大神は慌ててたじろぐ。
「いやー私の作戦が上手くいきましたね! って、ハハッ! 待って下さい私は紳士ですよ? いくら己の欲望に忠実だと自負しているとはいえ、なにも皆さん、本気にしなくても……」
「あとで治療はしますので、我慢してくださいねぇ?」
 夢ヶ枝が持てる武装の砲門全てを大神へ向ける。
「ごめんね? 生理的にあれは無理だったよ!」
 ティエルもレイピアを構えて、己の翅で宙に浮き上がる。
「相方からの愛の拳、受け取ってくれますよね?」
 ゴキゴキィッと拳を鳴らすラクウェル。
 大神は逃げ出した!
 しかし、完全に包囲された!
「待って下さい全ては味方の支援……本当に待って皆さん落ち着いてぎゃあっ!?」
 この日、ダークセイヴァーの辺境で、汚ねぇ花火が上がったそうな。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『欲望の粘土細工』

POW   :    偉大なる夢
【敵対者含むあらゆる人々の欲望を叶えたい】という願いを【自身を信仰する人々】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
SPD   :    ぺてん師と空気男
対象への質問と共に、【対象の欲望】から【対象が望むままの存在】を召喚する。満足な答えを得るまで、対象が望むままの存在は対象を【対象に望まれるままの行為】で攻撃する。
WIZ   :    悪霊物語
自身が【他人の欲望を叶えたいという願い】を感じると、レベル×1体の【他人の欲望が実態として現出した存在】が召喚される。他人の欲望が実態として現出した存在は他人の欲望を叶えたいという願いを与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:たけ姫

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はレティクル・ヌーベースペクルムです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「随分と汚い花火ね……」

 ポツリと呟いたのは、異端の神に身体を乗っ取られた『欲望の粘土細工』だ。
 オブリビオンの肉体に憑依し、意識すら凌駕し、異端の神は猟兵たちの目の前に現れた。紆余曲折あったが、遂に目的は果たされたのだ。
「あなたたちの願い……とても、変わってる……。もっと、見せて?」
 猟兵たちをじっと彼女は見詰め、手元で何かをこねくり回している。
 もしや、あれがお笑いライブで生まれた猟兵たちの『願い』のエネルギー!
「その願い……もっと、形にしたい……。だから、もう一度、見せて?」
 ……んん??
 猟兵たちは一斉に首を傾げた。
 これってつまり……ネタのおかわりなのでは!?
 言われてみれば、異端の神の目は、子供のようにキラキラとした期待の眼差しとなって猟兵たちへ向けられているではないか。
 まともに戦えば苦戦しそうな相手だが、ネタを披露する合間に攻撃を繰り出せば、反撃こそしてくるだろうが、敵は隙だらけになるはず……!
 シリアスな展開になると思いきや、最後までカオスになることを確信した猟兵たちは、異端の神の目の前で2度目のネタ見せを行っても良いし、普通に戦闘を行っても良い。

 私は好きにした、君らも好きにしろ!
シスカ・ブラックウィドー
願いを叶える......?

ボクが叶えたい願いは誰かに叶えてもらうものじゃない!自分の手で掴んでこそなんだ!(アイさんの方をチラリ)

あ、でもアイさんの胸がもう少し大きくなってくれたら嬉しいかな......?
具体的に誰とは申しませんが、ボクが憧れた女性ぐらいのボリュームが理想......(ぼそり)。

げふんげふん!叶わなかったらぬいぐるみ達で攻撃するよ。

叶ったらアイさんをチラチラ見ながら戦って不意打ちで吹っ飛ばされる。そしてアイさんの胸の中で気絶。
「せめて、その胸の中で......」(ガクリ)


アイ・リスパー
シスカさんと

「願いを叶えてくれるのですかっ!?
な、なら、積年の究極の夢も叶えることができるでしょうかっ!?」

それは、すでに捨てた願い。
私には過ぎたものとして、手にすることを諦めた希望。

「……でも、もしそれが叶うというのなら、どんな代償も厭いません!」

すう、と大きく息を吸って――

「私の胸を大きくしてくださいっ!」

私の最大のコンプレックス、唯一の欠点をなくしてもらうように願いを捧げます。

これが聞き届けられれば、私も巨乳の仲間入りですね!

「あ、言っておきますが、これは別にネタでも前フリでもないですからねっ!
オチとかいらないから、ちゃんと叶えてくださいねっ!」

叶わなかったらUCで攻撃です。



 オブリビオン『欲望の粘土細工』の前に、シスカ・ブラックウィドー(魔貌の毒蜘蛛・f13611)とアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)が立ちはだかる。
「願いを叶える……?」
 オブリビオンの要求を、シスカは毅然と突っぱねた。
「ボクが叶えたい願いは誰かに叶えてもらうものじゃない! 自分の手で掴んでこそなんだ!」
 チラリと、横に並ぶアイの顔を盗み見る。
 シスカの願いは、すぐそばにあるにもかかわらず、今は手が届かないのだ。
(この願いは、まだ時期尚早だから。来る日を迎えたら、ボクが打ち明けるから!)
 シスカは自身の胸の鼓動の高鳴りを、隣のアイに気取られないように振る舞いつつ、オブリビオンを指差した。
「異端の神様だか知らないけど、そういうのは『ありがた迷惑』っていうんだよ! ねっ! アイさん?」
 ここぞとばかりにキメ顔でアイに同意を求めるシスカ。
 だが、アイはオブリビオンへ歓喜の眼差しを向けているではないか。
「本当に、願いを叶えてくれるのですかっ!?」
「え、待ってアイさん?」
 シスカのキメ台詞が全ておじゃんになった瞬間である。
 アイはオブリビオンへ近寄ると、真剣な表情で問いかける。
「な、なら、積年の究極の夢も叶えることができるでしょうかっ!?」
 この問いにオブリビオンは答えた。
「ええ……よほど荒唐無稽でなければ……叶えられるはず」
「あ、ああ……!」
 アイはその場に崩れるように脱力する。
 慌てたシスカが傍にしゃがんだ。
「ど、どうしたの!? そんなにまで叶えたい願い事って!?」
 親友の心をここまで揺るがすほどの願い、シスカは迷いつつも詮索してしまう。
 アイは両手を組み、オブリビオン……異端の神へ祈りを捧げ始める。
「神様、神様。それは、すでに捨てた願いでした。私には過ぎたものとして、手にすることを諦めた希望でした……でも、もしそれが叶うというのなら、どんな代償も厭いません!」
 一筋の涙を頬に流すと、アイはすう、と大きく息を吸って――。

「私の胸を大きくしてくださいっ!」

 ――ある意味、深刻な悩みを打ち明けたのだった。
 対するシスカは目が点になってしまう。
「え? アイさん、今、なんて言ったの?」
「だから、私に大きなパイオツを下さいって言いました!」
「さっきまでのシリアス感はなんだったの!?」
「シスカさん、女の子にとって、これはシリアスな問題です! 私の最大のコンプレックスにして唯一の欠点! この辺境の大地のように真っ平らな私の胸を、あのそびえ立つ山のように立派な巨乳に成長させたいんです! あと事務所(※秘密結社)のプロフ画面に『身体特徴:胸が大きい』って載せたいんです!」
「え、ええ……?」
 アイからまくしたてられたシスカは気圧されてしまう。
 そんなアイが上目遣いでシスカに尋ねた。
「……シスカさんだって、胸の大きい女の子のほうが好きなんでしょう? ……オトコノコですものね?」
「まってまって? その言い方は、まるで僕がおっぱい大好きみたいな誤解を生むから!?」
 首を横に振ってみせるシスカ。
 だが、ふと思い返すように、突然、顔を赤らめた。
「あ、でもアイさんの胸がもう少し大きくなってくれたら嬉しいかな……? 具体的に誰とは申しませんが、ボクが憧れた女性ぐらいのボリュームが理想……」
「神様! 言っておきますが、これは別にネタでも前フリでもないですからねっ! オチとかいらないから、ちゃんと叶えてくださいねっ!」
 親友のゴーサインを得たアイは、必死の剣幕で異端の神へ迫る。
 この剣幕に、神は困惑しながらも頷いた。
「……わかった。待ってて」
 オブリビオンは天に向かって粘土を捧げ始めた。
「この子の……胸のサイズを……大きくしたい……」
 この世界のどこかにいるであろう、この異端の神の信者たちに念を送り、賛同を募るオブリビオン。
 数十秒後、オブリビオンは手のひらの粘土を激しくこねくり回すと、突然、それがペカーッと輝いて忽然と消えてしまった。
「……叶った」
「うっそぉ!?」
 シスカが驚愕し、アイの胸元を注視する。
 すると……。
「え、うそ、本当に膨らんできましいたたたた!? 皮膚が急激に膨れて痛いです! というか胸元が苦しいです……!」
 アイの胸元が一秒一秒ごとにどんどん膨張していく!
 そして、元々の下着や服のサイズでは、既に収めきれない質量まで急激に成長を遂げてみせたのだった!
「神様! ありがとうございます! 私も巨乳の仲間入りですね! って、本当に胸が苦しいです……! もう限界です!」
 やむなく下着のホックを外すアイ。
 途端、押さえつけられていた乳房が文字通り零れ落ちる。
「お、重いです……!」
「うわ、すご……!」
 推定Eカップまで膨れたアイの胸元に、思わずシスカは釘付けになってしまった。
 ブラのホックを外したことにより、パツパツになった胸元の輪郭が服の上からハッキリと浮き出ているのだ。
 シスカの視線にアイは顔を赤らめて呟いた。
「あの、やっぱり巨乳が好きなんですね……?」
「いや、違うよ!? あまりにもビフォア・アフターの差が凄すぎて、思わずびっくりしちゃって! やだなぁ、アイさん! ボクにもイメージがあるんだから、巨乳好きなんてキャラじゃないよ?」
 そう口では言いつつ、シスカの目線はオブリビオンとアイの胸の高速反復運動を繰り返していた。
 超高速チラリズムである。
 その様子にオブリビオンは、はは~んと納得の表情。
「……そっちの猟兵の願望、判った。今、作るね」
「え、待って?」
 シスカはオブリビオンを止めに入るも、秒で粘土を象られてしまう。
「……はい、どうぞ。」
 オブリビオンがシスカに手渡したのは、女性の原寸大の胸元を象ったクッションだった。
「だから違うってばー!? もういい! 行け、ボクのぬいぐるみ達!」
 シスカは巨乳クッションを投げ捨てると、着ていたドレスの裾からぬいぐるみたちを召喚!
 異端の神へ飛び付かせると自爆攻撃を敢行させた!
「わーっ! 神様ーっ!?」
 慌てたのはアイだ。
「願いが叶わなかったら攻撃しようと思ってましたけど、結局叶えてもらいましたし、シスカさんストップストップ!」
 もしも願いがかなわない場合、ユーベルコード製の超伝導リニアカタパルトでぶち抜くつもりだったアイ。
 なにげに恐ろしい子である。
 そんなアイがシスカを止めるべく駆け寄る。
 その際、アイは初めて味わう違和感に困惑してしまう。
「胸が、揺れて、走りづらいです……!」
「なん……だって……?」
 シスカは思わずアイの上下左右に暴れる胸元へ視線を向けずにはいられなかった。
 だがその次の瞬間、シスカの放ったぬいぐるみたちの爆風によって、シスカ本人が吹き飛ばされてしまった!
「ウワーッ!?」
「シスカさんー!?」
 ふっ飛ばされるシスカを、アイは身を挺してキャッチ!
 奇しくも、アイの胸の谷間にシスカの顔が埋もれる形になってしまった。
「シスカさん!? しっかりして下さい!!」
 アイの呼び掛けに、シスカは顔を挟まれたまま、最後の気力を振り絞って言葉を紡いだ。
「アイ……さん、せめて最後は、この胸の中で……」
 シスカは右手の親指をグッと立てて告げた。
「ママみを感じて、バブりシャッス……がくっ」
「シスカさーん!? 言ってる意味が判りません!!」
 シスカ・ブラックウィドー、胸の谷間の中で、幸せそうな表情を浮かべたまま気絶してしまった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
もう一度ですかぁ?
私のネタはあまりウケませんでしたが、良いのですかねぇ?
まあ、邪神の方の感性は違うかもしれませんし。

ということで、先程のフリップを再度出して繰返しましょうかぁ。
更に新ネタとして「4個目」を追加しますぅ。

4:『ユーベルコード』→『邑唄流耕土』
何処かの村に伝わる、土を耕す際に歌う歌の様ですねぇ。
この辺りにも、肥沃な土地が有ると良いのですが。

交戦に際しては、ネタをやる間はウケないまでも引き付けて、他の方が攻撃する隙が得られるように考えましょう。
逆に、私自身が攻撃する際は、他の方のネタに集中し、注意が疎かになった隙を狙い【耀衣舞】の『光速突撃』を仕掛けますねぇ。


ラクウェル・エストレーラ
【POW】
今度の今度こそ、皆さん照覧あれカーテンコール!
ヴァンパイアすら喰らう異端の神であろうと、みんなの平穏な日常を乱すのなら倒してみせますこのわたし!
だから――ヘビヅカ・レモン=サン! マスター・ナギテンハネオキ=サン! わたしにインストラクションを授けて!(まさかの人任せ)

もっと見せて? もう一度見せて? いいですとも!
一度だなんて言わずとも、【きらきらぼし】はまだ5つ残ってます!
そのうちの一つを掴み、UC【びったんびったん】にPOW380と【怪力444】を上乗せし、目の前の泥人形の顔面目掛けてシューッ!!
そして着弾までに3回願いを掛けるよ「死ね死ね死ね」って!

アドリブ・共闘歓迎です。


エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎

ほうほう、わしのステージをもっと見たいのじゃな?
しかたないのー、そこまで言うなら見せてあげるとするかのう。

【秘伝の篠笛】を吹き鳴らし、狼の群れを呼び出す。
さあ、狼の狩りを見せてやれ!
【巨狼マニトゥ】を先頭に狼の群れで『欲望の粘土細工』を取り囲み、曲芸をしながら爪や牙で攻撃するのじゃ。
さらに、大量の精霊たちを呼び出し、煌くエフェクトを散りばめながら四方八方から敵へ光弾を撃ち込むとするかの。
(攻撃を継続させつつありったけの矢を上空に打上げながら)どうじゃ?なかなか派手じゃろう。締めはこれを喰らうがよい。
【風属性】をまとわせた【誘導】する矢を操り、全矢で眉間を撃ちぬくのじゃ!


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

ふぅ、巨悪は退治できたね♪
って、まだ異端の神様退治がまだだったー!!

あっ、次はライオンくんが芸を見せてくれるみたいだよ!楽しみだね!
ライオンくんが顔を洗い出して……わわっ、気が付けばタテガミがフレンチクルーラーみたいになった!
すごいすごい!だから、さっきボクのモノマネ芸にダメ出ししたんだね♪

ようし、あっちの女の子(オブリビオン)にもライオンくんのフレンチクルーラーみてもらおう!
ライオンくんに飛び乗ってタテガミフレンチクルーラーを見せにいくとみせかけて
どーんとレイピアを構えて体当たりしちゃうぞ☆

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


大神・狼煙
欲望?

そりゃー、美女から美幼女に至るまで……ソォイ!?

黒い着物に身を包み、黒髪を簪でまとめ、緋色の鞘に刀を納めた女性が現れた瞬間、誰かに見られる前に黒いゴミ袋にシューッ!

変態臭どこ行った!?

ってレベルのガチ速度で収容、隠匿

危ねぇ、ネタ依頼で前振りなしでシリアスる所だった……


UCの特性上、絶対勝てないから先に潰すしかないじゃない!!

え?コント?

そんな事より一服しましょう

我々には休息が必要です

いつものヤベー珈琲を振る舞いつつ、そっちの阿鼻叫喚に紛れてさっきのゴミ袋を廃棄に向かう

もし、誰かが私に気づいたら、機械蜘蛛召喚

皆消えてなくなれー!!

敵味方問わず全滅させてでも、何もなかった事にしなければ……!



「ふぅ、巨悪は退治できたね♪ さあ、帰ろう!」
 ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は大神・狼煙(コーヒー味・f06108)を撃退して大満足。
 そのまま帰ろうとした矢先だった。
「あなたの……願い、教えて……?」
「って、まだ異端の神様退治がまだだったー!!」
 オブリビオンの姿にセルフツッコミをしてしまうティエル。
「って、ネタが見たいんだけ? どうする?」
 ティエルは夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)、ラクウェル・エストレーラ(怪奇一般人・f25104)、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)たちへ尋ねた。
「もう一度ですかぁ? 私のネタはあまりウケませんでしたが、良いのですかねぇ? まあ、邪神の方の感性は違うかもしれませんし」
 夢ヶ枝は困惑しつつも、フリップを胸元から取り出してやる気満々だ。
「いいですね! 今度の今度こそ、皆さん照覧あれカーテンコール! ヴァンパイアすら喰らう異端の神であろうと、みんなの平穏な日常を乱すのなら倒してみせますこのわたし!」
 ラクウェルは鼻息荒く、気合い充分だ。
「ほうほう、わしのステージをもっと見たいのじゃな? しかたないのー、そこまで言うなら見せてあげるとするかのう!」
 エウトティアは上機嫌で相棒の巨狼マニトゥの背を擦っている。
 そして、ティエルの相棒ことライオンくんも、何か持ちネタがあるというので、ティエルもネタのおかわりに参戦する運びとなった。

 一方、此方は汚い花火となって地面に墜落した大神。
 ゴキブリ並みの強靭な生命力により、仲間の集中砲火を受けてもピンシャンしていた。
「ふう、暫くは仲間の女性陣へ近付けませんね。しかし、オブリビオンの目的は欲望ですか……」
 大神はふと考える。
「私の、欲望?」
 真っ先に思い浮かんだのは、端的にいればハーレムだった。
「そりゃー、美女から美幼女に至るまで幅広く取り揃えた私だけの……」
 夢想する楽園の光景を思い浮かべていた矢先、背後から強烈な殺気が迫ってきた。
「ソォイ!?」
 ほぼ反射神経のみでその場から飛び退く大神。
 先程までいた場所には、日本刀の切っ先が振り下ろされていた。
 黒い着物に身を包み、黒髪を簪でまとめ、緋色の鞘に刀を納めた女性は、大神へ向き直るとニタリと微笑んだ。
「お ま た せ」
「待ってねーよオラーッ!」
 女性を頭から黒い厚手のゴミ袋を被せてロープで縛り上げ、足元に転がす大神。
 その手筈の速度は、今までの変態臭を感じさせない完璧なものだった。
 どうやら、この女性は彼にとってクリティカルな存在のようだ。
「っぶねぇ……ネタ依頼で前振りなしでシリアスる所だった……」
 大神は溜息を吐いた後、芋虫みたいに地面でうごめく女性の肢体を捨てる算段を考えるのであった。

 場所は戻って、お笑いステージ。
「……ってことで、ダークセイヴァーに麻雀が持ち込まれる可能性は無きにしもあらず、といったところでしょうかぁ?」
 夢ヶ枝のフリップネタのシュールさに、オブリビオンは真顔でうなずいた。
「凄く、分かりやすかった……」
 オブリビオンはおとなしくネタに集中していた。
 本当にネタを見ている間は無防備になるらしい。
 とはいえ、笑いではなく感心されてはお笑いではなくなってしまう。
「なんだか雑学として捉えられてしまいましたねぇ……」
 だが、ここまでは前回と同じ。
 夢ヶ枝は、ここで4つ目の新ネタを放り込むと決めていたのだ。
「では、幻の4本目のネタですぅ」

『ユーベルコード』

 これを別世界の言語であるカンジに変換すると、こうなった。

『邑 唄 流 耕 土』

「何処かの村に伝わる、土を耕す際に歌う歌の様ですねぇ。この辺りにも、肥沃な土地が有ると良いのですが」
「だめ。ここは私の土地……。渡さない……」
 夢ヶ枝の言葉に、異端の神がわずかに殺意を漏らす。
 慌てたラクウェルが、自身の周囲に浮かぶきらきらぼしを掴んだ。
「はい! 普通の女の子になりたいな! ラクウェル・エストレーラでーす! 相方はインガオホーで爆発四散したので、今回はピンネタ頑張ります! てへっ☆」
 ラクウェルは掴んだきらきらぼしを可愛いポーズを取りながら地面にドーンッ!
 怪力によって叩き付けられたきらきらぼしは地面をバコーンッ!
 衝撃によってちょっとしたクレーターを形成してみせると、オブリビオンから拍手をされた。
「はい! 本当は一番最初にやるつもりでしたけど、勢い余って山を破壊しちゃいました! えへへ☆」
「すごい……もっと、みたい。私も、あなたの願い、叶えたい……」
「もっと見せて? もう一度見せて? いいですとも! 一度だなんて言わずとも、きらきらぼしはまだ5つ残ってます!」
 ラクウェルはきらきら星を振りかぶり、片足を高々と持ち上げてみせた。
 おお! これは、かの伝説のベイスボーラー、ヒデヨシ・ノーモのトルネード投法!
「あ、私の願い、叶えてくれるんですよね? じゃあ、お願いしまーす!」
 ザッとラクウェルは踏み込み、オーバースローから第一球ならぬ第一星、投げた!
「オブリビオンは死ね死ね死ね!」
 願いを3回告げてセルフ流れ星をオブリビオンの顔面にシューッ!
 腕力もさることながら、ラクウェルの怪力の技能レベルは444である。
 そう、これは死神の数字!
 異端の神は顔面にデッドボールを受け、そのまま地面に転がり落ちた。
「その願い、叶える、無理……でも、避けられなかった……」
 鼻血を流しながらも、健気にラクウェルの殺意を受け止めた異端の神。
 流石に一撃では死なないようだ。
「次はわしじゃな?」
 エウトティアは秘伝の篠笛を吹くと、狼の群れを召喚する。
「さあ、狼の狩りを見せてやれ!」
 エウトティアは巨狼マニトゥに跨ると、狼の群れを先導しながらオブリビオンを包囲してゆく。
「あなたの、願い……」
 オブリビオンはエウトティアの僅かな思念を手繰り寄せ、別の狼の群れを召喚。
 これにエウトティアは思わずほくそ笑む。
「自ら引き立て役を召喚してくれたようじゃな? それでは皆の衆、狩り尽くせ!」
 狼の群れ同士の戦闘が勃発!
 エウトティアは巨狼マニトゥの上で曲芸をしつつ、大量の精霊たちを呼び出し、煌くエフェクトを散りばめながら四方八方から敵へ光弾を撃ち込み、自分の狼達を援護してゆく。
 次第にエウトティア達の狼の爪と牙がオブリビオン本体へ届くようになり、その身を切り裂き始めた。
「どうじゃ? なかなか派手じゃろう。締めはこれを喰らうがよい」
 エウトティアはありったけの矢を空へ打ち上げた。
 その矢の雨は風を纏って地表へ降り注ぎ、徐々に1本に纏まってゆくではないか!
「わしの弓は百発百中じゃよ。その身で確かめてみるかの?」
 彼女の放った矢の束がオブリビオンの首を貫き、大打撃を与えた。
「最後はボクだよっ!」
 ティエルがライオンくんにまたがり再登場。
「あっ、次はライオンくんが芸を見せてくれるみたいだよ! 楽しみだね!」
 満身創痍になりながらも、オブリビオンは新鮮な願いのエネルギーに誘われてその場から動こうとしない。
 だから小さなライオンが脈絡なく行水を始めても、機体に目を輝かせて無防備のまま何が怒るかワクワクしているのだ。
「……わわっ、気が付けばタテガミがフレンチクルーラーみたいになった!」
 ティエルの指摘通り、ライオンくんのたてがみが水分を吸って縮れたことにより、全体がクシュクシュのフレンチクルーラーそっくりになったのだ。
「すごいすごい! だから、さっきボクのモノマネ芸にダメ出ししたんだね♪」
 がうがう、と胸を張って誇らしげなライオンくん。
「ようし、あっちの女の子にもライオンくんのフレンチクルーラーみてもらおう! みてみて~! タテガミフレンチクルーラーだよ!」
 ティエルはライオンに騎乗すると、そのままタテガミを見せるふりをして愛用のレイピアでオブリビオンの心臓をブスリ!
 フェイントめいた攻撃を喰らったオブリビオンは、咄嗟にティエルの願いを具現化させて攻撃させようと試みる。
「……願いの答えを、教えて?」
 ティエルの欲望から生まれた存在、それは……!
「ドーナツだー♪」
「……え?」
 オブリビオンは困惑した。
 もっと凶悪なものが出現するかと思いきや、まさかのドーナツだった。
「う~ん! こんなに食べたら苦しくて、もはや拷問だよ♪」
 そう言いつつ、幸せそうに無限増殖するドーナツを喰らってゆくティエルとライオンくんであった。
「あ、みんなもドーナツ食べよー♪」
 ということで、猟兵たちはもぐもぐタイムです。

「ドーナツに気を取られている間に……」
 大神はオブリビオンを仕留めるべく、背後から忍び寄る。
(ユーベルコードの特性上、絶対勝てないから先に潰すしかないじゃない!!)
 そしてオブリビオンの肩を叩き、すっ、と差し出すのは例のコーヒーが入った水筒。
「……コント、しないの?」
 オブリビオンの問いに大神は首を横に振った。
「え? コント? いえいえ! そんな事より一服しましょう。我々には休息が必要です。さあ、ぐっと一杯!」
 大神はほぼ無理矢理オブリビオンの口にコーヒーを注いでゆく。
 すると、数秒後には黒い噴水がオブリビオンの口から上がった。
 そして卒倒するオブリビオン。
 こころなしか、身体が半透明になっているような?
 きっとあまりの不味さに身体ダメージが及んだに違いない。
「嘘ですよね、まさか私のコーヒーで躯の海へ帰りかけるとか……どうしよう、これ?」
 自分のコーヒーがもはや武器と化している事実に戦慄しつつ、この混乱に乗じて簀巻きになっている危険人物を担ぎ上げる。
「もう戻ってくんなよ、そぉい!」
 先程の戦闘で発生した地割れの中へ、大神は簀巻きの人物を投棄した。
 だが、その瞬間をティエルに目撃されてしまった!
「あー!? いま、誰かを突き落とさなかった?」
「ヤッベ、見つかったー!?」
 恐慌状態になった大神は、もはやヤケクソ状態でユーベルコードを発動!
「転移門解放……転送。蜂の巣ならぬ蜘蛛の巣だオラァ!! 敵味方問わず全滅させてでも、何もなかった事にしなければ……!」
 召喚された機械蜘蛛から、様々な武装が全身に生えると、四方八方に乱射されてゆく!
「はははははは! もうオシマイダー!! って、え?」
 大神は爆風でふっ飛ばされ、地割れの中へ吹っ飛んでいた。
 そして何故か追い掛けてくる機械蜘蛛!
「しまったぁぁーッ! このユーベルコード、私を中心とした射程内の効果だから、爆風で自分がふっ飛ばされたらコイツは私を追ってアーッ!!」
 こうして地割れから火柱が上がり、猟兵に被害を及ぼさず、オブリオンもろとも大神は谷底で自爆したのだった。
「結局、爆破落ちかよコンチクショォォーッ!!」
 大神の叫びは荒涼としたダークセイヴァーの辺境に轟き、残された猟兵は引き続きドーナツパーティーを楽しんだ。
 めでたしめでたし。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月07日


挿絵イラスト