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絶望より出づる

#アルダワ魔法学園 #竜頭と少女

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#アルダワ魔法学園
#竜頭と少女


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●消えゆく灯火
 瓦礫の向こうから、ざくりざくりと破壊音が聴こえてくる。
 空の宝箱を積み上げて、死に至るまでの時間を稼ぎ。己らの生命線たるバリケードを内側から支えつつ、竜頭の青年は舌打ちをした。
(畜生……もう少しだけ、早く引き上げていれば)
 今頃は皆と共に学園に戻り、此度の冒険の反省会という名目の打ち上げでもしていたはずだろう。全てはリーダーたる自分の責任だ。
「きっと助けが来るから……だから、頑張って!」
 仲間の一人、人間の少女が傷ついた者たちへと声を掛けている。ああ、あいつはいつもそうだ。自分がつらくても、怖くても。人のことばかり考えて。
(そういうとこを好きになったんだけど……伝えられそうには、ねえな)
 青年の心が絶望に沈んだ刹那、遂に生命線は断たれる。崩れた瓦礫の向こうから青年へ向け、凶刃が振り下ろされーー。

●どうか希望を
「誰か、力貸して! 学園の、学園のみんなが……!」
 常ならば少しばかり脳天気なキマイラの少年ーーグリモア猟兵の影守・吾聞(f00374)が、ひどく真剣な様子で猟兵たちへと助けを求めている。切らした息を軽く整え、少年は事件の顛末を語る。
「アルダワ地下迷宮のあるフロアにね、いきなり災魔の大群が現れたんだ。すぐに通路の一角を崩して封鎖して、学園までの侵攻は抑えられたんだけど……冒険に出ていた生徒たちが、フロア内に取り残されちゃってるんだ」

 現れた災魔ーーアルダワ魔法学園世界のオブリビオンは、学園から生徒へと標的を変え、彼らの命を奪わんと動いているという。取り残された者たちは全員固まって、学園へ通じている大部屋の中で救いの手が差し伸べられるのを待っている。
「逃げる途中で怪我人が出て、大部屋より先へは動けなくなっちゃったみたい」
 入り口にバリケードを築いて立て篭っているようだが、それも何時までもつか。早急に救出に向かわねばなるまい。
「生徒たちを避難させてから、襲ってくる災魔を迎撃。ここまでが今回のミッションだよ」

 テレポート先は、生徒たちのいる場所から少し離れた一角だ。通路を道なりに進めば、災魔とは逆方向から現場へと侵入できる。しかし自体は一刻を争うのも事実。早く生徒たちの元へ辿り着く、あるいはスムーズに現場から撤退する工夫があれば、救助活動をよりスムーズに進められるかもしれない。
「このままじゃ、学園のみんながやられちゃう……どうか、助けるための力を貸して」
 自身も学園へ通う吾聞は、深々と仲間たちへ頭を下げた。


藤影有
 お世話になっております。藤影有です。
 学園と生徒たちを守るべく、猟兵の皆様の力をお貸しいただけますと幸いです。

 第1章は【冒険パート】、第2章は【集団戦】、第3章は【ボス戦】となります。

●第1章補足
 救助を待つ生徒たちは5人パーティ。リーダーである竜頭の青年(ドラゴニアン)以外はみんな人間です。
 比較的軽傷だった青年が1人でバリケードを支え、少女1人がその後方で深手を負った仲間3人の手当を行っています。

 それでは、皆様のプレイング楽しみにお待ちしております。
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第1章 冒険 『災魔から魔法学園の生徒を救え!』

POW   :    負傷した生徒を運んだり、元気付けたりする。

SPD   :    負傷した生徒を探したり、救助経路を探したりする。

WIZ   :    負傷した生徒の居場所を予測したり、治療の準備をしたりする。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

花園・スピカ
外に出て初めてのお仕事…頑張らなきゃ…!(赤毛柴犬のぬいぐるみをぎゅっとしつつ)

【WIZ】
可能なら治療に使えそうな物品を持ち込む
オブビリオンの標的が生徒さんならば、破壊音の方向に向かえば道を間違えなさそうです

生徒さんと合流できたら回復役の少女さんと協力して怪我人の治療にあたります
怪我人の方が動けるようになれば脱出も捗るはず…!
生まれながらの光での複数人回復は少々疲れるかもしれませんが、私にできることならば精一杯頑張ります!

皆さんが無事に帰れるように【祈り】を込めて全力で治療を
…無意識に「ドラゴニアンのお兄さんに(救出の意味だけでなく)幸せになってほしい」とも祈ってしまうのはなぜなんでしょう…?


アネット・レインフォール
◆心情
ふむ…事態は一刻を争う、か。
先日、バイクをメンテしておいて正解だったな。
早速お釈迦にしたくはないが、単車には頑張ってもらおう。

◆行動
【POW】
最速で向かうために単車を使い、道中に瓦礫があれば葬剣を鋼糸にして切り開いたり
カーブを作ったりしてロスをカットしつつ向かう。

なるべく負傷度の大きい者を優先し、行きと同様の手法で運ぶが
2ケツが厳しそうなら普通におぶる方法に切換える。
運搬中に生徒の様子を見つつ「大丈夫か」「あとは任せろ」などフォローをするが、
余力がありそうなら敵の情報(数や行動)も聞いてみよう。

もし運び手が十分ならバリケードに葬剣の鋼糸を張り巡らせて時間稼ぎを。

◆他
連携・アドリブは歓迎



●灯された希望
 瓦礫を隔てた向こうから、おぞましい殺気と憎悪がこちらまで届く。
 何時までもつのだろう、何時終わるのだろう。
「大丈夫……みんなで、学園に帰ろう?」
 背後から少女の涙声。ああ、せめて。仲間たちだけでも帰してやりたかった。

 竜頭の青年が舌打ちをして己の無力さを呪った、その時。

「大丈夫か!」
バリケードとは真逆の方向から、アネット・レインフォール(f01254)操るバイクが大部屋へと突っ込んだ。
「え……え?」
「た、助けに来ました!」
 子供が泣き止んだ時のようなきょとんとした表情を浮かべる少女のところへ、後方席から降りた花園・スピカ(f01957)が駆け寄っていく。
 テレポート先から現場までは、道なりに進むことで辿り着く。ゆえに最速の移動手段と災魔に対する時間稼ぎの手段を合わせ持つアネットが、他の猟兵たちに先行して向かうことになったのだ。加えて、移動不可能な負傷者を中心により確実な治癒を行うため、聖なる力を行使可能なスピカを同行させることと相成った。

「あ、ああ! みんなを、みんなを助けて!」
「ええ、もう大丈夫ですよ……皆さんが無事に帰れるように」
 堰を切ったように涙を流す少女を宥めて。スピカは赤毛柴犬のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめ、祈りを込めた生まれながらの聖なる光を放つ。
 治療が必要な者は複数人、反動も相当のものになるだろう。それでもスピカは全力で治療を続ける。自身にできることを、精一杯。

「よく頑張ったな」
「……! あんたたち、助け、に?」
 竜頭の青年に静かに頷いて。アネットは銀翼の刻まれた黒剣を鋼糸へと変形させ、バリケードに張り巡らせ強化していく。これで後続の猟兵たちと合流するまでの時間も十分に稼げるだろう。
「後は、俺たちに任せろ」
「……っ」
 労うようにそっと肩に手を置くと、青年はがくりと膝を付く。精神は限界をとうに越えていたのだろう。

 アネットに支えられて下がってくる青年に、少女が駆け寄らんとする。しかし腰が抜けているのか、立ち上がれないようで。視線のみを交わして微笑む二人の様に。
(幸せになってほしい……そう思ってしまうのは、どうしてかな)
 翠の瞳を和らげて、スピカはより強く祈るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヒビキ・イーンヴァル
厄介なことになってやがるな
学園の生徒っつったら放っておけないだろうが
助けに行くから、耐えててくれよ!

変な道を通って遠回りになっても本末転倒だから、
道なりに通路を進んでいく
生徒たちと合流できたら、まずは傷を負った生徒の救助を
深手のヤツには応急手当しかできないが、とりあえず動かせる状態にしよう
『医術』が役に立つかな
生徒たちに声もかけておく
「もう大丈夫だ」
「お前ら、よく頑張ったな」

応急処置が終わってあいつらが撤退できるようになったら、
災魔をどうにかしなくちゃなんねぇな
「ここは俺に任せてお前らは逃げろ」
なんて台詞、言ってみたいだろう?


タロ・トリオンフィ
責任感あるリーダーに、希望を捨てない優しい仲間
そんな子達を失う訳にはいかないね

道なり、と吾聞君が言っていたから道は良いとして
自分達が罠にでもかかったら拙い
迷宮の傾向が判れば避けやすいだろうか
第六感も役に立つかな?
もし何らかの仕掛けがあれば後続の為に手早く印を付けていこう

到着したら…逃がす為にはまず、
怪我人を動かせるようにしたいところ

愛用のタロットから引いた一枚は「太陽」のカード
XIXの示す意味は命と可能性。その力を持つUCで癒そう
救助活動の心得はあるから、足や腕を怪我しているならテーピング等
応急処置しつつ、この迷宮についてや脱出経路について分かる事があれば
先に探索してた彼らに訊ねてみよう




 程なくして、続々と現場に集結する猟兵たち。
「僕が傷の深い3人を引き受けるよ。軽傷の2人をお願いできる?」
「ああ、任せろ! とりあえず、動かせる状態にしないとな」
 治療の術を持つタロ・トリオンフィ(f04263)とヒビキ・イーンヴァル(f02482)が先行組の猟兵と交代、手分けして生徒たちへの処置へ当たる。

「良かった。意識、戻ったんだね」
 小さく頷いてみせる3人に、タロは安堵の息をつく。しかし深手を負っている不安ゆえか、災魔に襲われた恐怖ゆえか。彼らの表情には、一様に怯えの色が浮かんでいる。きっと彼らに必要なのは、身体への癒しだけではない。そう判断したタロは、愛用のタロットから抜き出した一枚を示して見せる。
「遍く命の象徴たる『太陽』の光を……大丈夫、君たちは助かったんだよ」
 太陽の象意は、命と可能性。生徒たちの瞳に光が浮かぶ。
「助かっ、た? ほんとに?」
「私たち……帰れるの?」
「ありがとう。もう、ダメかと」
 安心した様子で微笑んだ3人は次の瞬間、口を揃えて姿の見えぬ青年と少女を心配し始める。
 何処か似たもの同士の、微笑ましくも眩しい5人組。彼らの命と可能性を守るべく、タロは引き続きケアに努めるのだった。

「お前ら、よく頑張ったな。もう大丈夫だ」
 青年と少女を勇気づけるように笑いかけ、ヒビキは持ち前の医術の知を駆使して応急処置を取り行おうとする。足を挫いた様子の少女。深手こそは無いものの、身体のあちこちに傷を負った青年。
(さて、どっちから治療したもんかな……)
 悩むのは、負傷具合ゆえではない。相手を先に治療してくれと、2人が譲り合いという名の痴話喧嘩を始めたからだ。苦笑しつつ、ヒビキは手際よく1人目の処置を進めていく。
(全く、これだから放っておけないんだ)
 己も身を置く学び舎の学徒たち。彼らの命は、あと少しで永久に失われてしまうところだったのだ。
(こいつらを逃したら……どうにかしなくちゃなんねぇな)
 ちらりとバリケードに視線をやる。その向こうに蠢いているであろう災魔に警戒しつつ、ヒビキはもう1人の処置へ取りかかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

向坂・要
早いとこ迎えに行ってやらねぇと、ですね。
事前に地図とかあれば貰っておきたいところ
現場に急ぎつつ分体を召喚し簡易救急セットと灯りを括り付け避難経路の捜索や偵察やらしてもらいましょ
先に学生さんらを見つけた場合は警護やらにまわってもらう方向で

学生さんらと合流したらバリケード支えたり前線は交代してやります

よく頑張りやしたね
お疲れさん
後は任せな

学生達を労い安心させてやらねぇと

分体が得た情報は仲間と共有してほかに取り残された子がいないか、安全な学生さんたちの避難経路の確立などに尽力しますぜ

避難する学生さんらの護衛や道案内にも分体は役に立つと思いやすぜ


吹鳴管・五ツ音
お任せください。銃後の学園も、友軍の学徒殿もきっとお守りいたしますので(ゲートを潜る際に吾聞殿に敬礼を)

災魔を食い止めるため、通路を崩して瓦礫を作って…と言うことならば、足場が不安定になっているところもありましょう。

工兵隊、お仕事の時間でありますよ。
(課業開始の喇叭吹鳴)

負傷者を搬送する際邪魔になる瓦礫を除けて災魔を食い止める阻塞と成しましょう。

アルダワの通路を崩したのならば蒸気管も瓦礫となっていそうですし、手頃な物を選んで担架や副え木などの負傷者搬送の助けとなる機材を簡易即席に組んでもよいかもしれません。

撤退の際は自分が殿軍を。
阻塞の構築と喇叭の音の誘き寄せで、きっと時を稼いでみせましょう。




「工兵隊、お仕事の時間でありますよーーさぁ、血路を敷設する役務の時間でありますよ。工兵隊、課業ニカカレ」
 吹鳴管・五ツ音(f06593)の喇叭の音に応じ、屍の工兵小隊が現れ作業を開始する。
 大部屋には竜頭の青年が使っていた空の宝箱のほか数々のガラクタや、付近の通路崩壊の衝撃で散らばった瓦礫が散乱していた。五ツ音はそれらを利用してバリケードをさらに強化、生徒たちがここから離れるまでの時間を作り出すこととしたのである。
(この管は……担架を組むのに使えそうでありますね)
 治療を執り行う仲間たちに確認を取りつつ、人数分の担架や副え木などを即席で用意していく。簡易な作りではあるが、十分に撤退の助けになるだろう。
(そろそろ撤退行動に移れる頃合いでありますね。殿は、自分が)
 学園も生徒たちもきっと守ってみせる。五ツ音は誓いを新たに、行軍喇叭を握った。

「バリケードの強化も十分でやすね……それじゃ、行きましょか」
 一団の先頭に立つ向坂・要(f08973)が音頭を取り、撤退行動は始まった。
 複製した自身の本体ーー鉱物製の像の1つに灯りを括りつけて掲げ、用意した地図へと視線を落とす要。
 現場へ向かう行きの道中に、避難経路は把握済み。担架が通るには難しい箇所を巧みに避け、万一の災魔の出現にも目を光らせつつ。慎重に、それでいて素早く。学園までの道を歩んでいく。
(早いとこ帰してやらねぇと、ですね)
 時おり後ろを振り返り、一団に歩調を合わせつつ進む。倒れた仲間を励ましながら、しっかりとした足取りで付いてくる竜頭の青年が目に止まる。彼の背には、足首にテーピングを施された少女の姿。
(……よく頑張りやしたね、お疲れさん)
 学園まで辿り着いたら、そう声をかけてやろうと。一人頷いて、要は帰り道を照らし続ける。

 生徒たちの未来は、一先ず守られた。
 しかし、生ある者に狙いを定めた災魔が侵攻を止めることはない。
 絶望よりの使者を滅するまで、猟兵たちの戦いは終わらない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『死霊兵』

POW   :    剣の一撃
【血に濡れた近接武器】が命中した対象を切断する。
SPD   :    弓の一射
【血に汚れた遠距離武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    連続攻撃
【弓の一射】が命中した対象に対し、高威力高命中の【剣の一撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●絶望に染まる死者
 学園までの道を背に庇い、猟兵たちは大部屋にて時を待つ。
 留まることない破壊音が次第に大きくなりーー遂に、バリケードは破られた。

 姿を現した、絶望よりの使者の軍勢。
 既にこの世に亡き者どもが、生への憎悪に駆られ襲い来る!
タロ・トリオンフィ
敵集団に数の利で押し込まれないよう工夫したいところだね。

バリケードを崩して勢いのままに襲い来るなら、
僕はウィザードミサイルに属性攻撃で威力を乗せて
数に任せて広く攻撃
ただし、わざと少しばかり弾幕薄い箇所を作ってみよう。
恐らくこれで攻撃の薄かった相手が突出し、
炎に巻かれた後続の出足は挫かれるのではないかな。
薄くする箇所は戦闘知識も活かして
仲間の布陣に合わせよう。

襲い来る相手が数の暴力状態よりは、1、2体ずつの方が与し易く
此方の被害が少なくなるだろうし
そして、続けて来るのは炎でダメージを既に負ったもの、と。

とはいえ相手も近接のみではないし、矢が飛んでくるだろうけど…
オーラ防御等で多少凌げるといいな。


ヒビキ・イーンヴァル
さて、敵さんのお出ましだな
ここから先は通さないぜ。俺たちが壁になろう

愛用の剣を片手に。こいつはただの飾りじゃないんでな
接近戦は嫌いだなんだ言ってられねぇ状態だ
先手を打って、『蒼き焔よ躍れ、嵐の如く』で『先制攻撃』
炎は様々な角度から、敵の群れにぶつける
奴らの注意を引き付けよう
勢いよく燃えてくれよ?

敵からの攻撃は、『武器受け』と『見切り』で凌ぐ
避けながら敵の隙を見つつ、『高速詠唱』で更に炎を加えていく
ついでに剣でも叩き斬っていこう
下手に動き過ぎて、敵に囲まれないよう注意だな


花園・スピカ
(ふと助けた少女と青年のことを思い出し口元が緩むも)…と、あの二人や他の方々の為にも気合いを入れなくちゃ…!(頬をぺちっ)

仲間の支援を優先
後衛にて怪我をした仲間の治療、及び前衛の仲間の支援にあたる
可能ならば生まれながらの光も使用
合間に敵の動きをしっかり観察し【学習力】で学習することも忘れずに

後衛に攻撃が飛んでくる、もしくは回復支援に余裕ができた場合は攻撃
ミレナリオリフレクションで弓の一射を相殺し、剣の一撃に繋げさせない
学習した敵のユーベルコード、行動を生かし確実に第一撃を潰す

いくら強い攻撃でも、初手が当たらなければ次も当たらないのなら…初手を打ち消してしまえばあなたの攻撃はそこで終わりです!




「さて、敵さんのお出ましだな。ここから先は通さないぜ」
 ヒビキの手には、蒼く輝く剣。常ならば接近戦は好まぬが、四の五の言ってはいられない。退避させた学生をはじめ、数多の命が自分たちの背後に在るのだから。
「あの二人や他の生徒さん方の為にも……!」
 スピカも同じ思いだ。白い頬をぺちりと両の手で挟み、気合いを入れ直す。竜頭の青年と人間の少女、彼らの未来を本当の意味で守るため。
「来るよ、気をつけて!」
 タロが仲間たちへ警戒を促す。闇より出づる骸骨の集団、数に勝る敵群に押し込まれぬよう戦うには。蛋白石に似た不思議な色合いの瞳を細め、すっとトネリコで出来た杖を構えて。
「命と可能性を守るには……この障害を取り除かないとね」
 杖先より、炎属性の魔法の矢を次々と撃ち出した。

『……アァ! ァ、アツイ!』
『イヤダ、イヤダ、イヤダ!!』
 断末魔が上がっては消える。熟達した属性攻撃の技量も手伝ってか、焼かれた骸骨のいくらかが、あっけなくぼろぼろとその身を崩す。炎に取り巻かれ、進軍の出足は挫かれた。
 それでも、亡者どもは動きを止めない。斃れた者に一瞥もくれず、その躯を踏み越えて。炎の弾幕の薄いところを無理矢理に乗り越えてくるーーもっとも、弾幕の薄さはタロの策のうち。
 燃え盛る炎の壁を一度に突破できるのは、災魔といえども1、2体ずつが限度。
「其は荒れ狂う蒼き焔、我が意により燃え尽くせ!」
 逐次投入される形となった敵戦力は、ヒビキの操る蒼の炎の洗礼を受ける。先制攻撃の直撃で火だるまになった骸骨を素早く剣で叩き斬り、近接攻撃に移られるのを巧みに防いでいく。敵の歩みが鈍った隙を付いて再度詠唱を行い、炎の壁をより厚くして。
「これで囲まれるのは防げたか?」
「うん。とはいえ、こいつら弓も持ってるし……」
 ヒビキとタロが戦況を確認した、次の瞬間。
「……! 攻撃、来ます!」
 炎の向こうからいち早く殺気を感じ取ったスピカの声が響く。
 ひゅうと音を立て、飛んできた矢が地に刺さる。続いて、次々と向こう側から放たれる無数の矢。
「……くっ」
 その一本が腕を掠め、タロは眉間に皺を寄せる。オーラ防御を展開していなければ、より深手であったかもしれない。
 矢の勢いで僅かに弱まった炎を越え特攻してくる、剣を振りかぶった亡者の群れ。
「まずいな。このままじゃ……」
 ヒビキが1体ずつ切り伏せていくが、敵の数は少しずつ増えていく。形成逆転されるのも時間の問題か。猟兵たちに不安が過ぎったそこへ、再び無数の矢が飛来する。遂に誰かが倒れるかと思われた。しかし。
「それ以上は、やらせません!」
 スピカの凛とした声に応じ、彼女のユーベルコードが解き放たれる。
 ミレナリオ・リフレクションーー数多の矢を、その軌道を。正確に複製して敵の攻撃へぶつけ、相殺していく。それは後方で仲間の支援に徹しつつ、敵軍の行動を観察・学習していたスピカだからこそ成せた業。
 矢の攻撃を無効化してしまえば、剣で追撃に向かっては来れなくなる。炎の壁の勢いが戻った隙に、こちら側に取り残された亡者の群れを片付けて。
「傷……浅くはありませんね。お二方とも、回復しますので一度下がってください」
 スピカの見立てに従い、タロとヒビキは彼女と共に戦線を離脱していく。炎が揺らめく戦場を、別の仲間たちへと任せて。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アネット・レインフォール
◆心情
これほどの軍勢、指揮者の存在を感じるが…見える所にはいないようだな。
一先ずは尖兵が相手、と言った所か。

◆行動
【POW】霽月一刀で攻撃

敵の数が多いので巻き込める戦法がいいだろうな。
葬剣を無数の鋼糸にして【範囲攻撃&なぎ払い】を主軸に攻めよう。
近接時は誓斧で斬るが、偶に【生命力吸収】で長期戦に対する備えを。

張り巡らせた鋼糸を足場にし、フェイント&不規則に動くことで弓矢対策とするが
万一の時は斧の側面を盾代わりに使おう。

仲間が狙われた時は武器を投擲してフォローし、代えの武器を単車から射出して換装しよう。
連携等で足止めが必要なら葬剣を巨大な盾にすることも視野に入れておく

◆他
連携を重視、アドリブ歓迎


吹鳴管・五ツ音
ーー小隊、撃ち方始め、であります。
(バリケードが破られるのを待つ間に呼集をかけておいた小隊に合図を出して、バリケードが破られる瞬間に合わせて敵軍の先陣に小銃の斉射を)

此処よりは死地、死線。
既に死した者ならば、此処で果てるが相応でしょう。
憎悪も、絶望も。
この死線は一歩たりとも跨がせません。

(行進喇叭を吹鳴し、同胞の小隊に銃剣刺突による応戦指示)

我らが肉薄し盾となれば、敵勢の遠距離攻撃の被害を抑え込む役は果たせましょう。

その間隙を縫い、猟兵の皆さんの攻撃を加えていただければ。

では。征くであります。
小隊、前へ、進め。


向坂・要
こらまた団体さんで…
こいつぁもてなしてやらねぇと
なんて、嘯きつつ招くは風で象られた豹達

さぁ、お前さん
もてなしてやりなせぇ

相手の足や腰骨、関節部などを狙い
動きを封じたり相手を撹乱し

広場の外に逃げ出したりしねえように全体を俯瞰で見るように心がけ
なんかありゃすぐに声掛け
連携は大事ですからね

連れないこたぁ言わずに遊んでってくだせぇ




 先のチームと入れ替わり、別の猟兵たちが戦場へと立つ。
 あちらとこちらを隔てていた炎の壁が少しずつ弱まっていき、ぞろぞろとまた雪崩れ込む亡者の群れに。
「ーー小隊、撃ち方始め、であります」
 歩兵一個小隊の霊が、五ツ音の号令に従って小銃の一斉掃射を浴びせ掛ける。
(既に死した者ならば、此処で果てるが相応でしょう)
 憎悪も、絶望も死線の向こうには届かせぬと。誓いを胸に、ひとりきりの軍楽隊は行軍喇叭を吹き鳴らす。

「こらまた団体さんで……」
 うぞうぞと迫り来る骸骨の群れを俯瞰するように紫の瞳を巡らせて、要は素早く思考を組み立てる。戦場の外に逃げられぬように、取り囲まれぬようにーー自身の成すべきことは定まった。
「さぁ、お前さん。もてなしてやりなせぇ」
 招来するは風、其が象るは豹。ごう、と唸るように牙を向いた自然の化身が戦場を駆ける。
 骸骨どもの足を、腰骨を、関節を狙い。穿っては次へ、また次へ。
 そうして動きを封じられた敵の1体1体に、アネットがとどめを刺していく。
(それにしても……これほどの軍勢、指揮者の存在を感じるが)
 バリケード跡の奥の闇、敵将はそこにいるのだろうか。
(それを確かめるにも、尖兵を片付けねばな)
 心の内で呟き、アネットは葬剣を無数の鋼糸へ変化させる。転がってカタカタと歯を打ち鳴らしていた骸骨どもが、薙ぎ払われて消し飛んでいく。

『アァ……イツモ、コウナンダ』
『ドウシテ、オレバッカリ……』
 何処か自嘲と悲哀を滲ませた最期の言葉を残し、亡者は1体また1体と動かなくなっていく。

(連携は確かに取れている。しかし)
 それを最も近くで耳にし続けていたアネットがある事実に気づく。彼の脳裏に過るは撤退させた生徒たちのこと。視線を合わせて微笑み合い、励まし合っていた彼らとは違い、この敵軍は。
(仲間を一切、気に掛けてはいないな)
 同胞の屍すらも踏みにじり、ただ猟兵たちへ襲いかかって来るのみ。効率的だが、どうしようもなく非情な動き。これを踏まえ、次に奴らはどう動く?
「……矢が来るぞ!」
 伝達と共に仲間の注意を促して、視線を映すはバリケード跡。そこには、弓を引く骸骨の群れ。
「……! 小隊、前へ、進め!」
 敵の意図を悟った五ツ音が、小隊に応戦の指示を出す。銃剣の刺突で、群れのいくらかは葬れた。しかし、いちど放たれた攻撃は止まらない。矢の雨が猟兵たちの頬を、腕を、足をーー前衛で剣を振るっていた亡者どもを穿つ。
「は? 仲間ごと……おっと。俺の相手、してくだせぇよ」
 同胞の犠牲をまるで厭わぬ敵の行動に驚愕しつつも、要は迎撃の手を止めない。矢の雨をくぐり抜け剣を振り上げて迫り来る1体を、風の豹が抑え込む。
(矢に巻き込まれて、敵もかなりの数が減りやしたね。あとは)
 ずっと観察を続けていた戦場の様子と現状を符合させ、要が結論を導き出す。
「増援はしばらく前から止まっていやす! 今立っている敵を片付けりゃ終わりでさぁ!」
 要の呼び掛けに応じ、猟兵たちはより勢い付く。
 銃撃が、風の豹が、敵を滅していき。そして。
「其は一にして始まりの剣ーー」
 最後の1体が切り伏せられ、しんと静まり返った戦場へーーバリケード跡の奥の闇から。かつり、かつりと足音を立て、堂々と入ってくる者がいる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『怨霊魔導士』

POW   :    死霊兵団
【骸の海に揺蕩う罪人達】の霊を召喚する。これは【血に濡れた近接武器】や【血に汚れた遠距離武器】で攻撃する能力を持つ。
SPD   :    死霊の嘆き
レベル×1個の【呻き声をあげる人魂】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    死霊の誘い
【昏い視線】を向けた対象に、【忌まわしい幻影と心を抉る言葉】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●絶望へ誘う者
『クク……奴らを、行き場なき魂を葬ったな』
 猟兵たちを前にしても、それは身構えすらしない。
『ああ、哀れなことよ。罪を、後悔を抱えて死に。蘇ればまた、何も成せずに殺される』
 魔導士めいた闇色の衣を纏った骸骨は。
『お前らの命もここで絶ち、終わりなき運命に閉じ込めてやろう』
 心底楽しげにも見えた。
吹鳴管・五ツ音
魂に行き場が無いなどと、文字通りの世迷い言でありますな

死せる者の向かうべき場所など、骸の海を措いて、他には。

ゆえにこそ
我らは死へと歩くのです

この命、此処で絶つ、で、ありますか
(いっそ朗らかに眼を細め)
ーーええ
やれるものなら
(”右眼”を、見開く
真の姿がもたらす死の気配が溢れ、吹きつけ、吹き荒ぶ)

新たに呼び出される死者に対しては猟兵の皆さんの邪魔をしないように広範への援護射撃で牽制を

敵将の視線が此方を向けばいっそ好都合であります
一寸たりとも目をそらさず向き合いましょう

視線が、他へ攻撃を向かわせぬ呪詛となるように
攻撃を誘き寄せることが猟兵の皆さんの助けとなるように

生者が未来へ進む、助けとなるように


タロ・トリオンフィ
ああ、うん
哀れだね……貴方みたいな存在に、自然ならざる形で喚び起こされて。
本来もう二度と味わわなくていい筈の痛みに曝される。

……相手の攻撃に、言動に
ひとの動揺を誘おうとするものが多い……言葉を選んで交わしつつ
ならばここはUC『Ⅷ【LA・FORCE】』…力のタロットを。

幾らでも召喚される死霊に、精神的苦痛の体現、
それに怨霊魔導士本体も強者となれば、
まずは容易く折れぬよう、仲間の強化を。

死霊達の攻撃は、ある程度「オーラ防御」で凌ぎつつ
視線は「呪詛耐性」で多少軽減出来るといいけれど。
仲間を力付けようとするなら、まず僕本人がやられる訳にいかないしね。




「哀れだね。貴方みたいな存在に、自然ならざる形で喚び起こされて」
 人の心に付け入らんとする災魔の挙動を警戒しつつ、タロは言葉を紡ぐ。
「本来なら二度と味わうことのない筈の痛みに、また曝されてしまうのだから」
『お前らの魂も我が手駒として、大事に使ってやろう。永久の苦痛に摩耗しきって、何も分からなくなるまでな』
 動じた様子もなく、くつくつとただ笑い続ける災魔に。
「この命、此処で絶つ、で、ありますか」
 五ツ音もまた笑ってみせる。それは納得でも、諦めでもなく。
「ーーやれるものなら」
 純粋なる戦意。“右眼”を見開いた彼女から死の気配が溢れ出し、戦場へと吹き荒び広がっていく。
『ほう、そこな赤髪の女……何故、そちら側にいるのだ?』
 真の姿を開放した五ツ音を、昏い瞳で見つめる災魔。そして。
『……お前がいるべきは、こちら側だろうに』
 演技じみた大げさな哀れみの言葉が災魔の口から吐かれると、ゆらりと空間がゆらぎ、倒れ伏していく兵隊の姿が次々と映しだされていく。
「……っ」
 一人、また一人。見知った顔が、隣にいた顔が最期を迎えていきーー残されたのは、喇叭吹きが、独り。
「惑わされちゃ駄目だよ」
 心を抉る幻影に呑み込まれそうになる五ツ音を留まらせたのは、今ともに戦場にある白い少年の一声。
「それは強固なる信念に拠る『力』 貴女の信念は、何? どうか、思い出して」
 一枚のカードを引き、タロはその象意を示す。傷に痛みに、仲間が決して折れることのないように。
「そう、私は……自分は。生者が未来へ進む、助けとなるように」
 強き信念は、前へと進む力を生みだす。
「征かないと。死を踏みしだき、死へと進みましょうーー突撃、始メ」
 戦場に響き渡る喇叭の音。屍の小隊長と亡霊の歩兵小隊が幻影を完全に破り、そのまま災魔へと攻撃を加えていく。
『クク……否定しようとも、孤独からは逃れられぬだろうに』
「ああ、うん。哀れだね……」
 哀れ。タロの二度目の形容は警戒ゆえでなく、心から。
「貴方には、傍に立つ者がいないのだから」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヒビキ・イーンヴァル
如何にも不愉快な出で立ちだ
そう言われて、「はいそうですか」なんて言えるかっつーの
塵も残さず燃やしてやろうか

積極的に前へ出る
『フェイント』を交えつつ、剣で様子見つつ攻撃
このまま叩っ斬ると思ったか?
残念、勢いよく燃えてくれよ!
『蒼き焔よ躍れ、嵐の如く』に『高速詠唱』と『全力魔法』を乗せて、
渾身の一撃をお見舞いだ
炎は一つに纏めて、奴にぶつける

敵からの攻撃は『見切り』と『第六感』で避ける
相手の動きにも注意しとかねぇとな

命の終わりをてめぇなんぞに決められるなんて、たまったもんじゃないな
俺の命は俺のものだ
終わりは、自分で決める


アネット・レインフォール
●心情
遂に出てきたか、死霊の主が。
だが妙だな…先ほどの尖兵の最後の言葉は。
もしかすると過去に今回と同様の事があったのかもしれないが…考え過ぎだろうか。

●行動
【POW】雷帝の太刀で攻撃

先ほどのような尖兵を呼ばれたら厄介なので、
敵が攻撃する時間を与えないよう遠近問わず攻撃の手を緩めずに
仲間と連携しながら連続剣戟を心掛けよう。

尖兵の時と同様に鋼糸を足場に利用するが、なるべく敵の視線上は避ける。
フェイント・見切りも併用し、瓦礫を投げたり遮蔽物として利用しながら一撃を与えていく。

万一に備え仲間の危険時にはかばう事も視野に入れておく。

●他
連携を重視、アドリブ歓迎
可能なら2回攻撃で追撃の雷刃衝を放つ




『傍に立つ者など、必要あるまい。ただ……』
 にんまりと不気味な笑みを浮かべ、両腕を広げる災魔。それはまるで、平和を語る聖職者のように。
『手駒のみがあれば、それでよい』
 災魔の足下から、すっと影が伸びていく。元の背丈の何倍も広がったそこから、うぞうぞと死霊の兵士どもが生えてくる。
『アア。マタ、コロサナイト……』
『オマエモ、オレタチト、イッショニ……』
 ふらふらと迫る亡者の群れに、アネットとヒビキが剣を構えて相対する。
「“いつもこう”に“また”か……もしかしたら、この死霊は」
 過去にも今回と同じ様に蘇らされ、使役され続けているのかもしれない。尖兵と相対した時に聴きとった言葉と照らし合わせ、アネットは一つの仮説に行き着く。
「ああ……不愉快だな。命が終わってからも、あいつの好き勝手使われるなんて」
 顔を顰めつつもヒビキは迎撃を続ける。積極的に前へ出て、剣で敵の攻撃を捌いて。
「このまま叩っ斬る……と思ったか? 残念、勢いよく燃えてくれよ! 其は荒れ狂う蒼き焔ーー」
 渾身の魔法を詠唱し始める。亡者どもも黙ってはいないが、アネットの繰り出す鋼糸に阻まれてヒビキまで攻撃が届くことはなく。
「ーー我が意により燃え尽くせ!」
 全力で放たれるは、恒星の如き蒼の炎の塊。死霊の群れを焼き尽くして飛び、彼らの主たる災魔を焦がす。
『グ……小賢しい。ここで我を否定しようとも、命有る限り苦痛からは逃れられぬというのに』
「命の終わりをてめぇなんぞに決められるなんて、たまったもんじゃないな」
 炎がゆらり揺れる中、対峙するヒビキと災魔。視線を交わそうとも、思想が相容れることはない。
「然り。死霊の主よ」
 静かな声に怒気を乗せて。アネットが稲妻を纏った斬撃を飛ばし、災魔の左腕を吹き飛ばす。
 ぽきりと軽い音がした次の瞬間。断面から広がっていく炎の色は、蒼。ヒビキとアネット。二つの蒼が混ざり合い、一つの炎となり、災魔を包み込んでいく。
「命は、貴様の玩具ではない」
「俺の命は俺のものだ。終わりは、自分で決める」
 蒼の炎を操る二人の真っ直ぐな瞳は、決して揺らぐことはない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花園・スピカ
囚われ、天に還る事も許されず…あの骸骨達もまた被害者でしたか
魂を冒涜する行い…断じて許せません…!(怒りに震える瞳に名と同じ星の青白い光を滲ませた真の姿に)

基本的には仲間の回復支援を優先するが、隙を見て獣奏器の音量と周波数を最大まで上げることで生じる【衝撃波】をぶつけ攻撃

昏い視線を遮るように今までの戦闘で【学習】した戦場の遮蔽物も利用しつつ、相手の攻撃をミレナリオリフレクションで相殺

死霊の誘いを受けた場合は、篭の鳥の間自身の心を支えてくれた大切な友達(柴犬のぬいぐるみ)を抱きしめ幻影と心抉る言葉に囚われないよう意思を強く持つ

…負けません。私はもう『閉じ込められる』気はさらさらありませんので…!


向坂・要
ははっ、台詞に反して口元が笑ってますぜ、お前さん

生憎と、これでもそれなりに長く生きちゃいるんでね
そいつを引きずるほど青臭くはねぇんですよ
(ま、辛くない、てわけじゃねぇですが、ね)
(ヒトデナシ、なんて言われても真実じゃあ仕方ねぇ)

趣味も性格もこらまただいぶ歪んじまってるみてぇで

さり気無く味方を庇うように位置取り
常に全体を俯瞰で見るよう心がけ何かあれば声掛けやフォローにまわり

本体さえ無事なら問題ねぇんだ気楽なもんで

なんて嘯いて

亡者に弔いの火を
燃える炎が渦巻いて宿る大蛇は怨嗟を飲み干し翼はためかせ空を目指して舞い上がる




「苦痛、ねぇ……」
 ある意味では真ともいえる災魔の言葉。しかし、要の心は冷静なまま。動じることはなく。
「生憎と、これでもそれなりに長く生きちゃいるんでね。そいつを引きずるほど青臭くはねぇんですよ」
 つらくないと言えば嘘になるが、それでも自分はヒトの傍にあることを選んだのだから。
「私は、もう“閉じ込められる”気はさらさらありませんので……!」
 未来を閉ざそうとする災魔の行い。それは、かつて籠の鳥であったスピカの心に火を点けるに十分なもので。
「魂を冒涜する貴方を、断じて許しません……!」
 ぎゅっと柴犬のぬいぐるみを抱きしめた娘は真の姿を解放し、翠の瞳にいっそう強き光を宿す。
『愚かな……』
 炎に焼かれてぐずぐずと崩れつつある災魔の身体。それでもその眼から、猟兵を穿たんと昏い視線を飛ばす。
「……来ますぜ!」
「ええ!」
 前へ出てスピカを庇い、敵の視線を遮る要。次の瞬間、要の影より災魔へと飛ぶは、星の如きスピカの眩い視線。忌まわしい幻影が展開されるその前に、青白い光が昏き闇を相殺していく。
『闇から、絶望から目を背けるか。全てが絶望へと沈めば、みな、ひと、しく……』
 どさりと災魔の胴体が地に落ちる。既に脚の骨は燃え尽きてしまったようで。
「……還りなさい、天に」
 最期の言葉も、スピカの操る星の杖からの音色に掻き消されーー残るは、黒く染まった骨片のみ。
「っとに、手こずらせてくれやしたね……弔いの火、おまけにくれてやりやすよ」
 紫の瞳を束の間、閉じて。また開いて。要は炎を招来する。それは蛇の姿を取って、ごうごうと渦巻いて怨嗟を振りまく者の亡骸を飲み干し。翼をはためかせて宙を舞いーーやがて、消えていった。
「終わりの場所は、好きに選ばせてもらいまさぁ」
 災魔がいた場所へと、肩を竦めて要は嘯く。
「その日まで、もっといろんな世界を見たいな……ね、てんちゃん」
 これからも続く日々を想い、スピカは腕の中の友達へ微笑む。

 絶望は祓われ、学生たちの未来は紡がれた。
 事件に関わった者が、これからどう歩んでいくのか。それは彼ら自身が決めること。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月16日


挿絵イラスト