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寂しさを埋めるのは誰?

#UDCアース

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#UDCアース


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●招待したのは誰?
 最近、巷で噂されてる不思議な話。
 一人である無人の終着駅にたどり着けると可愛らしい子供と一緒に暮らせる。この世界から解き放たれる。なんていう眉唾ものの噂が。
「信じてない、ないけど……」
(苦しいのはもういらない……助けてくれるのなら誰でもいい……)
 追い詰められた少女が揺られているのは彼女以外乗っていない電車。それだけでも心細いのに時折、電車内の照明が一瞬消えてついてを繰り返していることが恐怖を助長させる。
 そんな状況でも彼女がこの電車に乗っている意味は一つ。眉唾だとしても助かりたいから。これ以上の苦しみは必要ない、と。
「……やっぱり、うそだったのかな」
 終着駅に降り立った少女は誰もいないホーム、降りてこない駅員、不自然な状況に気づいていない。自分以外に存在しないこの場所で不意に背後から声が聞こえた。
「お姉さんも楽園に一緒に行こう?」
「ひっ! あ、だ、だれっ!?」
 声の方へ視線を向ければ鳥籠を手にする子供がいる。不思議そうに首を傾げている子供は少女へ手を伸ばしていた。
「楽園に行きたいんだよね? こっちだよ」
「うんっ」
 藁にもすがる思いで少女は子供の手を握るいや、掴んだ。絶対に離さないと言わんばかりに。

●噂とは姿の見えない怪物である
 グリモアベースに安海・藤子(ダンピールの死霊術士・f02909)が入ってきた。何か面白いことでもあったのだろう。常よりさらに胡散臭い笑みが面ごしでも透けて見えるのだ。
「さてはて、みんなは寂しい人の心を漬け込むやつをどう思う?」
 場所は寂れた無人駅。隠し場所があるのかオブリビオンが潜伏していることが判明。噂に縋った一般人を取り込んで邪神の供物にしてるとかなんとか。
「確認できたのは犠牲者を導く存在だけ。数は多いだろうし、黒幕は強敵かもしれないからね。油断しちゃだめよ?」
 説明は終わりといわんばかりにグリモアを起動させ、UDCアースへのゲートを作り出す。
「犠牲者の生死は問わないけど、あなた達が満足するようにしなさいな」
 現場へ向かう猟兵たちの反応は様々だが、藤子の言いたいことがわかるのはすべてが終わるころかもしれない。


紫雨
 お久しぶりです、はじめまして。紫雨です。
 今回も? 後味が悪くなる可能性があります。いつもあるある詐欺に近いお知らせとなっている気がするのは私だけでしょうか?
 なにはともあれ、皆さんの素敵なプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『駅の怪』

POW   :    実際にその駅に行き調査する

SPD   :    噂を知って居そうな人達に声をかけて調査する

WIZ   :    ネット情報など駆使して調査する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

波狼・拓哉
寂しい心が辛いのは分かるけど…どう考えても餌にされてるよなぁ。なら止めるしかないか。
取り敢えず軽く情報収集してから現地かなぁ。
ネットで基本的な噂内容をはっきりさせてからいこうか。一人でいないといけないのか、時間帯は決まってるのか…帰ってきたものがいるのか、ってとこが気になるかな。
後は電車に揺られて現地に。行くときに他の人が乗ってたらなら例の駅の一つ前で降りてミミックによる追跡を。……釣り餌みたいであれだけどこれが一番早そうなんだよねぇ。最悪、ミミックさんの犠牲で救出ギリギリ間に合う…かなぁ。
いないなら例の駅で地形の利用しつつ闇にまぎれて目立たないように色々探索しておこう。
(アドリブ絡み歓迎)



 スマートフォンを片手に件の噂話を検索している青年が一人。その表情に苦いものが混ざっている。
(寂しい心が辛いのは分かるけど……どう考えても餌にされてるよなぁ)
「なら止めるしかないか」
 検索結果より該当地域、時間帯等絞った彼、波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)は視線を上げた。独り言は空へと消えていく。
「帰ってきた人はいない、か。だいぶ大変なことになってるよね、これ」
 噂検証で突撃した者たちは誰一人として帰ってきていない。それだけ今回の敵は手強いといえるだろう。
 例の無人駅へ向かう電車に乗り込んだ彼は周囲の様子を探る。
 その駅へ向かうのは二両編成のワンマン電車。離れた席に疲れ切った表情をする男性が乗っているのみ。完全に眠りについているようだ。
 眠りをいざなう振動に揺られている間に目的地の一つ前を知らせるアナウンスが電車内に流れる。それを聞いてもあちらの男性は動く様子がない。ならばと拓哉は立ち上がった。
「ミミックさん、頼んだよ」
 囁いた言葉は相棒ともいえる存在、『ミミックさん』へ向けて。彼の影が男性の影と重なると一瞬だけ男性の影が大きく見えた。それを視界に収めて拓哉は電車を降りる。
(釣り餌みたいであれだけどこれが一番早そうなんだよねぇ)
 出会えるかわからない存在と確実に出会うためには必要なこと。とはいえ、心苦しいのも事実。
「最悪、ミミックさんの犠牲で救出ギリギリ間に合う……かなぁ」
 もしもの算段も考えながら、彼は『ミミックさん』を通して情報を待つ。犠牲者をこれ以上増やさないのもまた猟兵の仕事だからだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

灘・岸科
はてさて、どうしたものか。
駅の怪、まっこと不思議、摩訶不思議な噂話を小耳に挟んでしまった。

別の世界に行けるとなれば行って見るのも手よのう。

人に聞こうにもこうも遠巻きされては聞く事も出来んし、他に調べようにも某には思いつかん。やはり、何かを調べるなら足よのう。

さて、行って見るとするか、おや?

そもそも、どうやって電車に乗ろうか。

おうそこの、そうそうおめぇだよ。

ちょいと、電車に乗る方法を教えてもらえないか

何々、ふむ、……金を貸せ。何、ちょいとちょっくら行って来るだけだ。
金は返すと思うぞ。



「はてさて、どうしたものか」
 人々から少々遠巻きにされている長身の男は灘・岸科(人間の剣豪・f25350)だ。その立派な体躯と風貌に一般人は圧倒されたらしい。
(しかし、人に聞こうにもこうも遠巻きされては聞く事も出来ん。他に調べようにも某には思いつかん)
「やはり、足で調べるしかあるまい」
 駅の怪異というならば駅へ向かえば何かしらの手掛かりがあるだろうと彼は駅へ向かう。向かうけれど不意に岸科は気づいた。
「そもそも、どうやって電車に乗ろうか」
 乗り方がわからないならば誰かに聞けばいい。幸いなことに協力してくれる組織もあるのだ。その連中を見つけられればなんとかなる。
 見えてきた最寄り駅の喫煙所。近寄りがたい空気を漂わすスーツ姿の男性が一服している。彼以外に人影は見えない。
「おうそこの、そうそうおめぇだよ」
「いきなり何の用です?」
 唐突に声をかけられた男性はあたりを見回してから岸科の方へ顔を向けた。彼の訝しげな表情はすぐに柔和なものへと変わる。
「ちょいと、電車に乗る方法を教えてもらえないか」
「その程度ならすぐにでも。料金はこちらで持たせていただきます」
 吸殻を灰皿へ捨てて男性は岸科を駅構内へと促す。料金を負担するのはその男性がUDC組織のエージェント。猟兵たちのサポートをすることも仕事の一環である。
「すまねぇな。ちょいとちょっくら行って来るか」
 電車に関することを男性から教わり、岸科もまた敵が待つ駅へ出発した。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウレリア・ウィスタリア
寂しい?
ボクはその感情をまだ理解できない
寂しいってどういうことでしょうか?

駅に立って周囲を調査しましょう
いえ、ボク自身が囮になれれば一番良いでしょうか?

ボクは人が、他人が怖い
心を許せる人は何人か……
以前よりは僅かに増えたけれど

寂しいとはなんでしょう?
その感情を理解できない、このこと自体が誰かからすれば
「寂しい」ということなのでしょうか

あぁ、でも……
まだ会えない、どこにいるかもわからない
本当の両親のことは恋しい
ボク…いえ、私は両親に愛されたい
この願いは「寂しい」から感じることなのでしょうか?

もしボクを誘う存在がいれば
血糸を目印に他の猟兵へのメッセージを残して
敵の隠れ家を調査しましょう

アドリブ歓迎



(寂しいってどういうことでしょうか?)
 噂の駅へ向かう電車にアウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)が乗っている。調査のため囮として電車へ乗ることを選んだのだ。
 窓ガラスに映る自分をぼんやり見つめながら思案する。『寂しい』という感情を彼女は知らない。わからないのだ。
(ボクは人が、他人が怖い。心を許せる人は……以前よりは僅かに増えたけれど……)
 迫害を受けていた過去が脳裏を過る。村人達が冷たい目を向け、親しかった人が暴力を振るわれた過去。このまま過去に引き込まれることはない。
 やっと見つけた半身、心許せる仲間、彼らの姿が暗い過去をかき消した。彼女はもう一人ではない。再びガラスに映った彼女はどこか晴れやかな表情に見えるだろう。
『次は終点~次は終点~』
「ここですね」
 終点のアナウンスが車内に響くとアウレリアが席を立つ。目的地に彼女は一人で辿り着いた。駅に降り立つと駅員も誰もいないホーム。
「ボク……いえ、私は両親に愛されたい」
(この願いは『寂しい』から感じることなのでしょうか?)
 まだ会えない、どこにいるかもわからない本当の両親が恋しい。愛されたいと想うのも『寂しい』という感情から来るものなのか、彼女にもわからない。それでも、愛されたいのは真実だろう。
「愛されたいの? それなら、一緒に行こう。みんなが愛される楽園へ」
「……えぇ」
 鳥籠を手にした一人の子供がアウレリアへ声をかけた。楽園へ導くために子供は手を差し出した。その手を握ることはなく彼女は頷いた。
 手を背後へ隠し、指先から細い血の糸を気づかれぬように残していく。後から来る猟兵たちへの目印として。彼女は敵の本拠地へと歩き出した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニコライ・ヤマモト
(色々自由に)
道は先人が残してくれた痕を追うとして。

■【獣の霊感】で残留思念から被害者の情報を得る。
思いつめて噂に縋る程だ。駅、電車内、終着点。苦しい想いが残っているだろうか。
情報は手帳へ。必要なら共有。

■俺には、彼らの苦しみを察することはできても解決することはできんだろう。
正論を説いたところで、つかみ損ねた希望も失ってしまったものも戻ってはこないのだ。
だがせめて彼らに呼びかける切欠になる情報くらいは掴んでおきたい。

今まで邪神に利用された者たちを殺すしかなかったことが何度かあった。
猟兵として正しい判断だった。後悔はしていない、が。
赦してほしい…なんて願いでは、その楽園へは行けないか?



 寂れた駅のホームに黒猫、ニコライ・ヤマモト(郷愁・f11619)が訪れている。膝をつき、瞳を閉じた。
「想いを受け止めよう。……応えてくれ」
 呟かれた言葉に従い三十を超える半透明の朧げな人型、亡霊が現れる。この場に残されていた思念が彼の能力によって一時的にだが、形を得た。
『……ここで救われた。解放された』
『私は違う!』
 口々に告げるのはこの場でのこと。救われ者がいる一方、望んでいなかったと叫ぶ者もいる。それだけにこの場に残された想いは色濃いようだ。
「……そうか」
 彼らの叫びから察するに絶望していた者が引き寄せられていたのだろう。どんなに足掻いても助けてもらえなかった、追い詰められた者がほとんどだった。中には面白半分だったり、偶然だったりで巻き込まれた者もいるらしい。大半の声にかき消されているようだ。
 ニコライは過去を思い返してしまう。今まで邪神に利用された者たちを殺すしかなかったことが何度かあったことを。
(猟兵として正しい判断だった。後悔はしていない、が)
「赦してほしい……なんて願いでは、その楽園へは行けないか?」
 命を奪うということは重いのだと彼は知っている。赦されたいと願うのも自然だろう。その思いが言葉として零れ落ちた。
『何人か連れていかれた。薬園に行きたいのでしょ?』
「っ。あぁ、感謝する」
 血の臭いを放つ糸を指さしながら誘う亡霊は彼の言葉を聞いたのだろうか。それは誰にもわからない。それでもニコライは臭いと糸を目印に駆けだす。どこか迷いを振り払うかのように全力で。
 その後ろ姿を見送った亡霊たちは静かに霧散していく。苦悩を受け止めたのは誰だったのだろうか。

成功 🔵​🔵​🔴​

赭嶺・澪(サポート)
基本部分はプロフィール参照

戦闘行動する時は『アサルトブラスター』を使用。モードはその状況に応じて切替。
近くにいる敵を暗殺、至近距離での攻撃の際は『ナイフエッジ』
遠くにいる敵を暗殺、攻撃する際は『スナイプソルジャー』
潜入・隠密工作する際は『ステルスソルジャー』
探索・攪乱する際は『ドッペルゲンガー』
やむを得ない場合は『SOM Mk-25』での非殺傷弾によるマヒ・気絶行動。
後は状況に応じて臨機応変。

専門は主に潜入・捜査・破壊工作。
他の猟兵に迷惑をかける行為は無し。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。(目的である敵に対してはその限りではないが、常識の範囲内で)

アドリブ歓迎。



「ここが例の……ステルス、レディ」
 件の駅の近くに現れた赭嶺・澪(バレットレイヴン・f03071)は静かに姿を消した。ただ、彼女の体温や物音まで消えていないので細心の注意は必要だろう。
(血の臭いがする。あの辺からね)
 澪が周囲の匂いを確認するよう辺りを伺う。大気に微かに漂う血の臭いを感じ取ると暗闇に目を凝らした。そこには暗闇に紛れる血の糸が張られているのに気づくだろう。その先が更に深い暗闇へと続いていることにも。
(もう何人も来ているみたいね。早くいかないと)
 消音性の高いブーツも用いて足音を殺し、衣服の音をたてぬように歩き出す。この先に待つのはどんな存在だろうか。要救助者もいる戦場では立ち回り方も大事だ。
 隠密行動中だからこそ澪は警戒を怠らない。歴戦の傭兵は更に先を見据えていくつかのパターンを脳内でシミュレートし、もしもに備えてもいる。
 この先に存在するオブリビオンが作った楽園とはどのようなものか。少なくとも彼女たち猟兵にとって油断のできない戦場であることは確かだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

フェリス・シー(サポート)
『フェリスちゃんにお任せなの』
 フェアリーのウィザード×シンフォニア、7歳の女です。
 普段の口調は語尾に「なの」ってつけて話す(自分の名前+ちゃん、相手の名前+ちゃん、)」

年齢相当で無邪気で難しいことは分かんない。
楽しそうな事は積極的に参加する
時には無邪気にハチャメチャ
いたづらしてみたり
バッタの群れで蝗害起こしてみたり、
溶解液入り水鉄砲撃ってみたり
軍人さん呼んで戦争してみたり

ユーベルコードはマジックザギャザリング由来のものが多いですが、原型とどめていない物もあり元ネタを特に気にする必要はないです。



 桃色の長い髪を風と遊ばせる可憐な妖精、フェリス・シー(ちっちゃなプレインズウォーカー・f00058)が閑散とした駅へと辿り着く。
「楽しい場所じゃなさそうなの」
 楽しいことが大好きな少女。誰もいない、寂しげで悲しげな場所は彼女にとって退屈でしかないだろう。そんな場所だからこそ、オブリビオンが潜むには適しているといえそうだ。
「宝探しの時間なの」
 何もない場所ならばと宝探しのようにあちらこちらを無邪気に探すフェリス。電柱の上、切符入れの箱の中、錆びたベンチの下、暗がりに紛れるように黒ずんだか細い糸を見つけた。
「これは目印なの? 不思議で真っ黒な糸なの!」
 見つけた糸の先を見るとどこまでも続いてるように見える。この場所よりも深い闇が手招きしているように見えるが、フェリスは怯えていない。
「ここより楽しそうなところに行けそうなの!」
 嬉しそうにつぶやけばその先へと向かって自らの羽を全力で震わせる。この先に楽しい遊び場があると信じて進むのだ。
 真実を知った時、彼女は何を思うのだろうか。その答えは誰も知らない。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『楽園の『僕』』

POW   :    かあさまのいうとおり
【手にした鳥籠の中にある『かあさま』の口】から【楽園の素晴らしさを説く言葉】を放ち、【それを聞いた対象を洗脳する事】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    とおさまがしたように
【相手の首を狙って振るったナイフ】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    僕をおいていかないで
【『楽園』に消えた両親を探し求める声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 子供に手を引かれて歩き続ければいつの間にか知らない場所へとやってきた。寂れた駅のホームではなく、どこか幻想的な風景。辺りへ視線を向ければ同じ見た目の子供に案内されてこの場所へ招待された者の姿が見える。
「神様はこの先で待ってるんだよ」
 案内する少女へ視線を向けて子供は『楽園の『僕』』は語りかける。右手に持った鳥籠が不自然に揺れて心地よい人の声が流れてきた。
『楽園まであと少し。安心して進みなさい。あなたは救われるのです』
「救われる? 本当だったんだ」
 安堵した少女は気づかない。鳥籠に入っているモノに、楽園の『僕』の手が離れたことに。
「そうだよ。楽園に行くためにはこうするしかないんだ」
 左手にナイフを構え、その切っ先を少女の細い首へ向けていた。それだけではない。
 同様の出来事が他の犠牲者たちの身に降りかかろうとしている。
波狼・拓哉
(闇にまぎれつつ衝撃波込めた弾でナイフを狙って武器落とし)はい、残念。救われたけりゃまず自分で自分を救う意志がないと色々と後悔して朽ちてくことになりますよ?

そうですね…なら俺からはこう問いましょう。さあ、化け開きなミミック…『お前の救いはなんだ?』
楽園に連れてくのが救いではあるのでしょう。だけどお前の救いではありません。そして救いは同一にはなりません…さて納得いく答え頂けますかな?まあ、正気に戻り次第撃ち込んでいきますが

さてまあ、楽園に連れて行かれそうな皆様方。救いがない方々が救いをくれるとでも?取り敢えずまずは残酷だろうと動いてみることをお勧めしますよ。結構思ってるより一人の力は強いですしね



 心地よい人の声を遮るように銃声が一つ。それは『楽園の『僕』』が振り上げたナイフを誰もいない方向へ弾き飛ばした。
「はい、残念。救われたけりゃまず自分で自分を救う意志がないと色々と後悔して朽ちてくことになりますよ?」
 暗闇からカラフルな銃を構えた波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)が冷ややかな眼差しで睨みつける。突然の闖入者に楽園の『僕』は驚いて動きを止めてしまった。
「なんで、どうして? 楽園へ行くためなのに」
「そうですね……それが俺たちの役割だからですよ」
 銃口をそらさず拓哉が楽園の『僕』へと問いを投げる。左手に通された黒水晶のブレスレットが輝いた。
「なら俺からはこう問いましょう。さあ、化け開きなミミック……『お前の救いはなんだ?』」
 彼のブレスレットから現れたのはこの空間を塗り替えるほどの桃色の景色。その中にいるのは楽園の『僕』たちのみ。誰も彼も急変した状況についていけていない。
「楽園に連れてくのが救いではあるのでしょう。だけどお前の救いではありません。そして救いは同一にはなりません……さて納得いく答え頂けますかな?」
 どこかから響く拓哉の声に楽園の『僕』たちはうろたえながらも言葉を零す。迷子のような心細さを感じさせる声音で。
「私の救い? とおさまとかあさまの言う通り、楽園へ連れていくことだよ」
「私の救いはあるのかな?」
 それぞれが答えを発する中、拓哉が納得した答えの者は幻想から抜け出すも待ち構えていた拓哉に撃ち抜かれていく。その一撃にはひとかけらの迷いもなく、狙いは正確。
 残された者は降り注ぐ鋭利な花弁にその身を切り裂かれていた。悲鳴ばかりで答えになっていない故、その花弁の刃は降り続けた。
 狙撃の合間に被害者たちへ拓哉は言葉を投げる。現実を突きつける言葉に容赦は含まれていない。
「さてまあ、楽園に連れて行かれそうな皆様方。救いがない方々が救いをくれるとでも?」
 誰も救ってくれない事実に犠牲者たちは項垂れ、何もない地面を見つめる。その様子を横目に彼は言葉を続けた。
「取り敢えずまずは残酷だろうと動いてみることをお勧めしますよ。結構思ってるより一人の力は強いですしね」
 自分が動いたから今がある。彼が歩んだ道のりは決して楽ばかりではないが、行動してみなければ始まらない、一人でもなんとかできる可能性はあるのだ。それを伝えるためにも拓哉と相棒、ミミックの行動は止まらない。
 まずは目の前の敵を排除することが事件解決の糸口になるからだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アウレリア・ウィスタリア
楽園の正体がそれ……ですか?
それはボクの求める楽園じゃない

身を翻して距離をとり
【空想音盤:追憶】の花弁を纏いましょう

ボクを狙う刃を避けつつ
同じように刃を向けられている人たちに
可能な範囲で花弁を纏わせ敵の攻撃を防御しましょう

「わたしをおいていかないで」

えぇ、ボクの……いえ、私の心の叫びです
私の両親は今どこにいるのかわからない
私は両親を見つけるために戦ってる

だから『楽園』になんて行くわけには行かない
『死』に救いを求めなんていない

私の道を阻むものは全て凪ぎ払うだけです

身に纏う花弁の嵐は盾であり矛
敵を切り裂き前に進みましょう

アドリブ歓迎



(楽園の正体がそれ……ですか?)
 目前に迫る刃と直前の言葉にアウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)は拒絶を示す。
「それはボクの求める楽園じゃない」
 バックステップで距離を取ると、彼女が身に着けている武器が可憐なネモフィラの花弁へと姿を変えた。それらは彼女の意思に従うよう眼前の楽園の『僕』を切り裂く。
「ぁっ!? どうして?」
「わたしをおいていかないで」
 自らに向けられた凶刃だけでなく、視界に入る振り上げられた刃もその花弁で防いで、静かにアウレリアは告げる。寂しさ、切なさが詰まった言葉はそれだけで互いが焦がれているものがわかった。
「私とアナタは似ている」
 彼女は迷うことなく刃と化した花弁を身にまとって歩を進める。ここで立ち止まるわけには、死の楽園へ向かうかけにはいかない。それに彼女はもう死に焦がれることはないのだから。
「私も私の両親が今、どこにいるかわかりません。でも、探し出します」
 大事な半身、行方知れずの両親。心の拠り所を得て、絶対に果たすと決めた願い。それはアウレリアの新しい強さといえるかもしれない。
「私はもう死へと逃げません」
 生死を諦観していた少女は生を望み、堂々とそこに立つ。仮面越しにもわかるほど今の彼女は誰よりも強い。
「なんで? お姉さんも僕をおいていかないで」
 楽園の『僕』が叫ぶもそれはアウレリアの力になる。彼女も両親を探しているからこそ、その声に共感するから。先ほどよりも鋭さを増した花弁が楽園の『僕』たちを切り捨てていく。
「私の道を阻むものは全て凪ぎ払うだけです」
 その言葉通り、惑わす者たちを全て倒すまで彼女の攻撃は止まらない。青みがかった花弁が嵐のようにこの場に吹き荒れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

グレース・マクローリン(サポート)
口調 フレンドリーで中性的(アタシ、~君、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )
怒った時は チンピラ(アタシ、お前、だ、だね、だろう、だよね?)

言動:表向きはフレンドリーな態度を装ってるが実際は狡猾で計算高い。…が直情的なのでその場のテンションの高低や感情に左右されがち。

敵対するなら女子供や愛玩動物類などにも容赦はないが、昆虫や節足動物に対してはやたら感傷的になる。

戦闘時には刀剣や長物に銃火器等なんでも使用する。



 幻想的な景色に不釣り合いな海賊外套を靡かせる一人の少女。
「命が惜しい奴は早く逃げ帰るんだね。ここからはアタシ達の領分だ」
 グレース・マクローリン(コスプレ海賊・f12443)は肩から下げているMARカービンを構えた。狙うは楽園の『僕』の群れ、そこに一切の遠慮など存在しない。
 挨拶を交わすような軽さで引き金を引いた。
「ハハッ! 燃えちまいなよ!」
 掛け声とともに放たれた弾丸が狙いを違わず、標的へと襲いかかる。湿った袋を破くような鈍い音があちこちで響く最中、何かが焼ける嫌な臭いもまた広がっていた。
「ここに友達はいないみたいだし、盛大に燃えるといいさ」
 次の標的へと銃口を変えながらグレースは銃弾と炎をばらまいていく。彼女にとっての友と言えるのは昆虫や節足動物たち。もしかしたら猟兵の中にそう呼べるものがいるかもしれないが、この場にいないのなら関係ないのだ。
 慌てたように逃げ惑う敵に容赦はない。幻想的な風景は炎の海へと姿を変えていた。
 楽園のように見えた景色が一変、これが現実だと気づいた被害者たちは我先にと引き返していく。ここに彼らの求める救いはないのだとようやっと理解したのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

フェルム・ドゥベー
もう被害者の方々は全員お帰りになったかな?戦闘に巻き込むわけにはいかないからね。
居なければ良し。敵に追われる人など居たら、敵に海【属性攻撃】の水弾をお見舞いして俺に気を向けさせよう。

水弾で攻撃し、UCイーヴル・ヴォルテックスを発動。
せっかくなので発動タイミングはある程度の数の敵が集まってからだ。
さて、攻撃されたり渦潮に巻き込まれながら声を出す余裕はあるものなのか、今後の参考にじっくり観察させてもらうとしよう。

しかし彼らは不思議な存在だね。楽園に行きたいなら自分たちが行けばいいのに何故そうしないのだろう。
UDCアースの敵はそういう存在(もの)なのかな。不可解だし、ある程度の理屈は知りたいものだ。



 長身の男が黄金色の石をはめ込まれた杖を手にあたりを見回す。
「もう被害者の方々は全員お帰りになったかな?」
 彼、フェルム・ドゥベー(ベリルの魔法使い・f15664)は被害者らしき姿がないことを確認して頷いた。
「よし。では、始めましょうか」
「お兄さんも邪魔をするの?」
 杖を掲げたフェルムに楽園の『僕』は問いかける。服の胸元を握りしめて不思議そうで悲しげだ。誰もが楽園を求めてると信じきっているのだろう。
「一般人に危害を加えてる時点で討伐される存在になりますから」
 彼だけでも止めたいのだろうか。問答をしている隙に残っているオブリビオン達が集まってきていた。フェルムが答えと共に杖に魔力を通し、水弾を打ち出す。標的は問答相手。
「んっ!」
「力をお貸しください。私は愚者を捧げます。力で愚者を呑み、その命の火を捧げましょう」
 感情の読めない声音で彼はUCを発動させる。先ほどの水弾に海魔の呪詛が付与され、禍々しい力が解き放たれる。
 何もかもを飲み込まんとする渦潮に藻掻く生者を死へ導かんとする呪詛が飛び交う景色へと変貌した。それらは楽園の『僕』達を襲い、藻掻く姿をあざ笑うよう勢いを増していく。
「君らは不思議だ。そんなに楽園へ行きたいのなら自分たちが行けばいい。何故、それをしない?」
 オブリビオンの行動が理解できない故、観察を続けているフェルム。UDCアースの敵に不可解な存在が多いと感じたようだ。ある程度、理解をしたいらしい。だが、彼の問いに答えは帰ってこない。
 そんな彼の思惑など知らない楽園の『僕』達は声を上げているのかもしれないが、それが他の者に届くことなく沈んでいた。渦潮の轟音が声も飲み込んでいたから。
「声は届かねば意味がない、と。これは成果だな」
 オブリビオンを全て飲み込んだ渦潮は満足したかのように消え去った。今回の戦闘で得た情報を呟き、フェルムは先を見据える。
 まだ、この事件は終わっていないのだから。黒幕はもうすぐそこにいる。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『死神少女』

POW   :    ノーライフレビュー
【自身に施した弱体化の術式】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【生物、非生物を問わず即死効果を与える身体】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    お迎え・レイ
レベル×5本の【生物、非生物、概念すら即死させる、死】属性の【接触した対象に即死効果を与える閃光】を放つ。
WIZ   :    エターナルケア
【自身の死の概念を即死させる事で】【驚異的な回復力を獲得する。また、自身に】【施した弱体化の術式を解除する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「こんなところまでやってくるなんて、猟犬達は相当暇なの?」
 鈴のように可憐な声が響く。誰もいない空間が歪み、声の主は身の丈ほどの鎌を手に現れた。
「私は、死を管理していただけ。死を望む者たちを導いていたのよ」
 白いドレスを翻し、『死神少女』は呆れた表情、憂いを帯びた眼差しで猟兵達を眺める。瞳を閉じ、諦観を現したような態度で溜息を一つ。
「それでもあなた達は認めないんでしょ?」
 覚悟を宿した瞳で得物を構える。これ以上の問答は不要だと態度で示していた。
 これが最後の戦い。偽りの楽園、死を管理する者を倒すことでこの事件は幕を閉じるだろう。
アウレリア・ウィスタリア
認める、認めない
そんな話ではありません
死を管理するなんて傲慢
私たちが滅ぼしましょう

【空想音盤:終末】を発動
災禍の狼を喚び出します

アナタが私と共に戦う限り
私の歌を、私の感情をアナタに捧げましょう

災禍の狼の背に乗り魔銃を構える
敵の鎌は魔銃で牽制
隙があれば血糸と鞭剣で敵を捕縛する

どれだけ回復力が高くても
神殺しであるフローズヴィトニルに呑み込まれても
助かると思いますか?

私はフローズヴィトニルが戦いやすいように
援護を主体に動きましょう

神を名乗るもの
それが死神であっても
彼の敵であることに変わりはないのだから

大口て喰らいつけ
アナタの、私たちの敵を滅ぼすために

アドリブ歓迎



「認める、認めない。そんな話ではありません」
 アウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)は静かな声音で否定する。仮面から見える瞳には焔のようなものが見えた気がした。
「死を管理するなんて傲慢……私たちが滅ぼしましょう」
「そう……それは貴女の答えよ。私には関係ないわ」
 涼やかに受け入れる死神少女は鎌を向ける。これ以上の問答は不要だと行動が現していた。軽やかに少女は地を蹴る。
「奏でよう、幻想の中の終末を。全てを喰らい尽くす魔狼と共に」
 アウレリアの腹部にある刻印が青白く輝き、白銀の獣が顕現した。青白い火焔を纏う獣、災禍の狼『フローズヴィトニル』の背に彼女は飛び乗る。
「アナタが私と共に戦う限り、私の歌を、私の感情をアナタに捧げましょう」
 破魔の魔銃を握り締め、静かに燃える感情を災禍の狼へと与えた。その言葉に応え、自らの周りに青き火焔を従えた狼もまた地を蹴る。
 死神少女が鎌を下げ、狼の足へ潜りこもうと。それはアウレリアによって見抜かれ、狙撃。さらに血糸を伸ばして、鎌を絡めとり、攻撃手を奪いにかかる。血糸に気づいた死神少女はバックステップで血糸から距離を置こうとした。彼女を追いかける狼が咢を大きく開き、喰らいつく。
「どれだけ回復力が高くても、神殺しであるフローズヴィトニルに呑み込まれても、助かると思いますか?」
「……だとしても、負けられないの」
 肘から先を食いちぎられ、声なき悲鳴を飲み込み、気丈に振る舞う。自身の死の概念を即死させる事で驚異的な回復を行った。だが、失った腕は戻らない。
「神殺しである彼の前であなたは無力です」
 静かに告げるアウレリアは鋭い眼差しのまま。
 戦いは始まったばかりだが、猟兵側が優勢だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

波狼・拓哉
いや忙しいんでぶっちゃけ早く帰りたいんですけど

別に死を管理とかその辺はどうでもいいんですよ
生きてる限りいつかは死にますし
…ただ、それを認めるとかそういうの以前にただ殺すだけじゃないんでしょう?
ならまあ、導くなんてただの虚飾でしょうしそれはおにーさんが対処に向かう理由にもなりますよ

さて化け咆えなミミック
狂気で浸して満たしてやりましょう
…何でも殺す身体ね
まあミミックさん再召喚制限とかないんで
後精神は変わらんのでしょう?なら一緒に堕ちようじゃないですか!

自分は衝撃波込め弾で撃ちつつ、戦闘知識、第六感、地形の利用、足場習熟で相手の動きを見切りつつ近づかないように立ち回りましょう

(アドリブ絡み歓迎)



 態勢を立て直している死神少女へ銃口を向けている青年、波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)が呆れ口調で呟いた。
「いや忙しいんでぶっちゃけ早く帰りたいんですけど」
「なら、帰ればいいじゃない。私のことはほっておいて」
 片腕のみでバランスが取れないのか、不格好に鎌を構えて少女は笑う。諦観を含んだ声音でも闘志は消えていない。無抵抗のまま骸の海へと変えるつもりはないと示した。
「別に死を管理とかその辺はどうでもいいんですよ。生きてる限りいつかは死にますし……導くなんてただの虚飾でしょうしそれはおにーさんが対処に向かう理由にもなりますよ」
(人はいつか死ぬ、だけどそれをオブリビオンが決めていいわけじゃない)
「そう。そこはお互いに変わらないってことね」
 互いに譲れぬ思いを抱き、戦況は動き出す。自らに施した弱体化の術式を代償として鎌の封印を解除。そして、少女の体がわずかに変質する。彼女の足元にあるものがすべて死に絶えていくという異常が発生した。
「それが本性か? さて化け咆えなミミック。狂気で浸して満たしてやりましょう」
 彼の足元から箱型生命体が現れると宙がえりを一つ。すると人の身の丈を超える龍の姿へと変わる。咆哮が空間に轟き、咆哮が触れたモノが爆破した。
「なんでも壊すの? あなたも変わってるじゃない」
 どこか嘲るように少女は攻撃を仕掛ける。触れる事ができるのであれば即死を与えられるのだ。咆哮を切り裂くように鎌を振り、爆破を最小限に抑え、拓哉たちのもとへと歩みを進める。
「壊してるのはオブリビオンだけですよ」
 これ以上進ませないと龍は死神少女へ突進。翼をはばたかせ少しでも距離を稼ごうと言わんばかりに。だが、少女の身体はすべてに死を与えることができる。彼の龍もその定めは変わらない。
「あなたの龍は死んだわよ」
「まあミミックさん再召喚制限とかないんで、後精神は変わらんのでしょう? なら一緒に堕ちようじゃないですか!」
 鎌であれ、龍の咆哮に触れれば狂気で繋がる、そのことに少女は気づいていない。その証拠に背後に新たに現れた龍に気づいていないのだ。音もなく現れた龍は少女へ咆哮する。
「いっ……あは、死なないのね」
 何度消えても現れる龍に少女は狂ったように笑いかける。自分が殺しきれない相手に焦がれるように。次第に彼女の視界から拓哉の姿は消えていた。
「完全に堕ちちゃったか。これで後はやりやすいかな」
 油断なく少女と龍の攻防を観察している拓哉。少女の身体に無数の火傷を確認した。
 死神少女が消耗し、動けなくなるまであとわずか。この事件の幕引きは近い。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィロメーラ・アステール
「管理者なら干渉はよくないんじゃ?」
そんな過干渉な管理者は管理しないとな!
世界に選ばれし猟兵としてね!

【星の遊び場】を発動するぞ!
【第六感】を通じて世界とコンタクトを取り、あたしの【全力魔法】パワーを注ぎ込んで世界を【元気】にして、その自浄作用を【鼓舞】することで【破魔】【属性攻撃】の聖なる陽光を降らす!

これは世界の敵であるオブリビオンを骸の海に還すための光。
単なる攻撃ではなく存在の還元を起こすものだから、死から逃れたとしても消滅からは逃れられないぜ!
仮に消滅を免れても大幅に力を殺げるはずさ!
光による【目潰し】、相反する力での【精神攻撃】も兼ねる!

これが世界の答えだ!
お前の導きなんていらない!


クレア・フォースフェンサー
死を望む者達を導いていた
おぬしは先ほど、自らのことをそう言っておったな

しかしおぬしの配下は、楽園に行こうなどと人をかどわかしていたのであろう?
その言葉に希望を見た者達が、死して無になることを望んでいたとは到底思えぬ

自分勝手な楽園を想像した方が悪いと言うのならば、正直、悪意を感ぜずにはいられぬのう
死を管理するなどと大層なことを言っておるが、人が騙される姿を楽しんでいたのではないかの?

わしはおぬしを騙すようなことはせぬ
正面から、おぬしに死をくれてやろうぞ

UCの力を込めた光剣で攻撃を捌きつつ接近
見術で見切った敵の存在そのものを剣術で両断する

死を管理する者よ
死のない骸の海で存分に休むのじゃな



「死を望む者達を導いていたおぬしは先ほど、自らのことをそう言っておったな」
 マントをなびかせ、光剣を握ったクレア・フォースフェンサー(UDCエージェント・f09175)は静かな声音で確認を取る。
「えぇ。私はそのつもりよ」
 死神少女は毅然と答えた。誰かに理解されたいわけじゃないともとれる態度で。
「管理者なら干渉はよくないんじゃ?」
 光の粒子を纏った妖精、フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)は訝し気に問いかける。過干渉する管理者は必要ないのでは、と表情が物語っていた。
「望むものに与えているだけよ」
 狂気に侵され、満身創痍であろうとも死神少女は諦めない。瞳を閉じ、脱力、すると体中の傷が徐々に治っていく。目を開き、片腕で鎌を構え、駆けだした。
「しかしおぬしの配下は、楽園に行こうなどと人をかどわかしていたのであろう?」
(その言葉に希望を見た者達が、死して無になることを望んでいたとは到底思えぬ)
 対応するようにクレアも駆けだす。想像するのは即死を反転させる、跳ね返せる力。生命の息吹を感じさせる柔らかな光を宿した刃を構えた。
「自分勝手な楽園を想像した方が悪いと言うのならば、正直、悪意を感ぜずにはいられぬのう。死を管理するなどと大層なことを言っておるが、人が騙される姿を楽しんでいたのではないかの?」
「あの子たちがどう誘ったかは問題じゃないわ。少なからず死を望んでいる存在のもとに向かわせてたもの」
 クレアの問いへ応えるが、どこか論点がずれている。下段から鎌を振り上げて攻撃。だが、それは振り下ろされた光剣にて受け止められた。
「それも立派な干渉だよ。そんな過干渉な管理者は管理しないとな! 世界に選ばれし猟兵としてね!」
 かっこよく決めるとフィロメーラの周囲が更に煌くと、それは徐々に大きくなる。まるで世界が彼女に力を貸しているようだ。
「あたしにまかせろー! バリバリ!」
 彼女の声に後押しされて、温かで聖なる陽光が世界を照らす。見ているだけで元気が出てくるような、どこか清められるような輝き。
 世界の敵であるオブリビオンを骸の海に還すための光を彼女は呼び出した。一方的な選択を押し付ける存在を彼女たちは認めない。
 陽光が彼女の魔力によって束ねられ、レーザーのように死神少女へと走る。迫るそれを少女は飛び上がり避けるが幾重にも光は少女へ群がった。
「これが世界の答えだ! お前の導きなんていらない!」
「だとしても、私は」
 フィロメーラの叫びが死神少女の精神を揺さぶり、クレアの光剣を跳ね除けてフィロメーラを睨みつける。たった一瞬でも相対している存在から視線をそらしてはいけないのに。一際大きい光が背後から少女を飲み込んだ。
「死を管理する者よ。死のない骸の海で存分に休むのじゃな」
 クレアの光剣も更に強い光で彼女が飲み込まれた光ごと切り裂く。それが少女のためだと彼女は信じて。
 眩い光が消えた後には何も残らず、幻想的な世界も徐々に消えていくだろう。絶望した者が誘い込まれる偽りの楽園はこうして消滅した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月02日


挿絵イラスト