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⏰叡智の迷宮~迷子に注意~

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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 いくつかの足音にふと顔を上げるエルフの少女ミミ・フリージア(エルフの聖者・f05747)が顔を上げる。少女は自分の報告書を書く手を止める。
「よくきたのぅ。待っておったのじゃ。ちょうどよいところできたのぅ、今珍しい菓子があるのじゃ」と声をかける。

 さっそくお茶会が始まる……わけではなく一人の猟兵から本題を催促される。
「うむ、ひさしぶりの客じゃし話もしたいんじゃがのぅ……。今回そなたらに向かってもらう世界はアルダワ魔法学園じゃ。学園側ではわらわ達の事を把握してるし仕事の準備は万全で行えるはずじゃな」今回の作戦の概要を見ながら話を始める。ひらがなばかりで書かれたものなのでちょっと複雑そうな表情であるが……。
 アルダワ学園とは蒸気と魔法が発達した世界であり究極の地下迷宮「アルダワ」の上に建設されたものが「アルダワ魔法学園」である。

「今回やってもらいたい仕事はこれじゃ。実は子供が迷宮に入り込み迷子になっているようなのじゃ」そう言いながら写真を貼り出す。サクラちゃん9歳、ミミより年上である。
「サクラどのを救出するのがまず一点、そしてこの迷宮を支配していると言われる敵を無力化してほしいのじゃ。ここ最近ダンジョンからモンスターが現れ学園の生徒を襲う事件が多発しておるのでのぅ。学園がダンジョンを抑え安全の確保や迷宮の調査をしたいらしいのじゃ」迷宮というだけあって迷いそうじゃな、とミミは心配する。
「それと運がいいと精霊に会えるという噂じゃな。こっちも襲ってこなければいいのじゃが」だが書物でしか見た事が無い精霊も世界には多いため興味は尽きない。

「わからぬ事も多いんじゃが皆の活躍を期待しておるからの」最後に笑いかけ猟兵を送り出すのであった。


きりりん
 登録は前からしてあったのですがやっと初シナリオです。こちらでは初めましての方が多いと思いますので初めまして。これからよろしくお願いします。……これからよろしくできたらいいですね、頑張ります。

 今回のシナリオ第一章は迷子を捜して欲しいです。間に合わなかった……という展開はありませんので定番の方法でも意外な方法でもOKですので探してみてください。

 全ての章でアイテム類は持ち込みは可能です。一章でいろいろ持ち込んでないから使えないというのはありませんし途中から参加でも使いたいものが使用できるのでご安心してください。ただし超便利な魔法アイテムとかで一気にクリアとか迷宮を壊しかねない破壊兵器とかは他の猟兵さんに迷惑がかかりますので程々にして戴けると助かります。
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第1章 冒険 『迷宮の迷い子』

POW   :    パワフルに。地図を埋める勢いで探す

SPD   :    スピーディに。あたりをつけて一直線

WIZ   :    ロジカルに。推理を積み重ねて見つけ出す

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

烏哭・太河
「魔法」も「学園」も無縁な人生だったし、興味半分仕事半分として請け負ってみるかね。

壁に右手を当てた後に沿って歩いて行く。
右手伝いにしたのは曲がる際に心臓が遠くなるから。深い意味はなくただの癖。
要するに力技。

何かの気配を感じた際には慎重に。
影の追跡者の召喚での斥候によって相手を見極める。

発見時
相手は子供だしビビらせてもしょうがないし落ち着かせながら声をかける。
あやすのは苦手だけどそうだなぁ、アフロの中から飴玉でも出せるよう仕込んでおくか。


西行・胡桃
●心情
ダンジョンってはじめてなんだよね……
私が迷子になって二重遭難!とか恥ずかしすぎるから頑張ろう

●行動(POW使用)
左手の法則!ってやると外にでちゃうんだっけ?
うーん……片っ端からいくか!
というわけでローラー作戦でいきます
一応、他に行く人がいるなら区画の手分けくらいは相談したいかな?
あとは声を出して、派手に移動しましょう
モンスターを引き付けることになったら、それはそれで
囮になるのも十分役立つはず!

見つけたら【かばう】しつつ【激痛耐性】でダメージは感じさせずに


大豪傑・麗刃
こんだけ広い迷宮探すのなんて容易ではないのだ。
わたしは人から良く常識ないと言われるが、それくらいの判断はつくのだ。

ではどうするか。
なんとか効率よく探せないかと考えた結果。

広さに負けないぐらいおもいっきり急いであちこち回るしかないのだ!
第六感に任せて全力で全部回る!
これをタマゴの白身を潰す行為になぞらえてしろみ潰しと呼ぶらしいのだ。わたしは詳しいのだ。
一応マッピングぐらいはするのだが結局第六感に任せたしろみ潰しには変わりないのだ。

効率?なんなのだそれは。わたしはまだ食べた事はないのだ。



●アルダワ魔法学園ダンジョン入り口~

「ここが依頼のあったダンジョンか。さすがにここからじゃ何もわからねぇな。迷子探しとはいえこれも仕事だ。ここで新しいご贔屓さんがつくように俺が軽く解決してやるぜ」
 彼、烏哭・太河(傭兵・f05251)は傭兵として各地で稼いでいるがアルダワ魔法学園での仕事は初である。これから魔法を使う敵と戦うこともアルダワ魔法学園で仕事にありつける事もあるだろう。そういった興味も彼にこの仕事にを選ばせたのである。
「ダンジョンって初めてなんだよね。モンスター相手なら怖くないんだよね。問題は迷って私も捜索されたりしたら……」
 西行・胡桃(残像行使・f01389)も西行流格闘術の使い手として腕には自信がある。その裏づけとして長い修行の日々がある。その実力は数々のオブリビオンとの戦いによりさらに磨きがかかっている。
「広い迷宮探すのなんて容易ではないのだ。地図も無しに探せというのも無理であろう」
 代々奇人変人ばかりの家系ではあるが大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)はしっかりと現状を把握しているようだ。当主が代々奇人変人として後の世に名前を残そうが武人としての家系が長く続くということはそれだけの才があるという事でもある。
「何、迷子になったらちゃんと探してやるぜ…とそろそろ準備はいいか?」
 話をしながらも武器のチェックは怠らない。もちろんダンジョンで迷った時の備えまでしているであろう。
「烏哭さんって言ったわね。もし万が一迷子になったらその時は頼むね」
 とはいえ二重遭難は恥ずかしいのでそうならないようにしよう、そう心に誓う。
「私も迷子になったら迎えにきてもいいのだ。呼んですぐこなかったらぶつじょ。」
 当主への扱いとしては当然だろう?という顔で麗刃も言うが自分は迷子にはならないという根拠のない自信には満ち溢れている。
「……わかった。よし、それじゃ迷子探しにいくとするか」
 太河の返事ををきっかけに捜索を開始する。彼は右手を壁につけ沿って歩く。曲がる際に心臓が遠くなるから。これは傭兵稼業をしていくうちについた癖の一つである。
「あ、それって右手の法則っていうのだよね。」
 ダンジョンを歩く時の知識としてそういう攻略法があるとは知っていたので思わず声をかける。
「いや、俺のは癖だ。気にするな」
 前方に注意を払いながらもそう応える。
「でもダンジョンを突破する前に迷子のサクラちゃん?を探さないといけないから片っ端に調べないとかな」
 子供の足でどこまで進めるのかわからないが場所が特定できず手がかりもない以上最悪フロアを一通り回りきるまでみつからない事もあるかもしれない。
「お、ここで道が分かれてやがる。俺はこのまま進むが西行と麗刃はどうする?」
 敵の襲撃がある場合は三人で進んだほうがいいだろう。だが捜索の効率はいいとは言えない。
「じゃあ私はこっち側、かな。声を出して呼びかけてみるよ」
 サクラが無事であれば居場所を確認できるかもしれない。
「私はこっちなのだ。あちこち全部回ってやるのだ。こういうのをしろみ潰しと呼ぶらしいのだ。わたしは詳しいのだ。」
「よし、そっちは任せたぜ。迷子を見つけたらまた会おう」
 皆で顔を合わせ頷くとそれぞれの方角へ散っていくのであった。
 太河は慎重に、今の所小動物のようなもの以外は見当たらないが影の追跡者に先行させ十分な警戒を行い。
 胡桃は大声で「サクラちゃーん」などと呼びかけつつ。たとえ敵が向かってきてもその分サクラは安全と信じ。そしてしろみ潰し……?という言葉をしばし考えあっ、と気がつき。
 麗刃は勢いよく走り回って探しているが不思議と罠も作動せず敵にも発見されず無駄のないルートを辿っていた。その間マッピングもしっかり行ってるあたりの行動力は見事であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

チガヤ・シフレット
迷宮ってのは、心惹かれるものがあるからなぁ。子供が入り込んじまうのは仕方ないか。
しかしまぁ、もうちょいちゃんとみておくべきだな。
さぁて、迷子のリトルレディはどこかなぁ~?

【SPD】
先行してるものがいるようだし、彼らと手分けしつつ、ずんずん進んでさがしていこう。
なぁに、とりあえず行き止まりまで一気に進んで、ダメならまた別の方へ行けばいいさ。

相手が子供だからな、じっとしてないかもしれん。さっさと見つけられるように一気に駆けていこう。

【第六感】でも働いてピンとくればいいのだけれどな。

見つけた後は……子供の相手は、それが得意なものに任せるとしよう


今川・貞俊
僕も、地図を埋める勢いで動こう。
見落としでもすると大変でしょうからね。
だから、皆さんとは、違う道をくまなく探すように動きましょう。
迷子探しは、手分けした方がいいでしょうからね。

ただ、隠し通路とか部屋とかが無いといいんだけども…。
…耳を済ませて、注意深く進むしかないか。
僕には、僕が出来ることを懸命にやることしか出来ないんだから。

目印の持込が可能なら、設置しながら進みたいところですね。
おはじきとか分かりやすい小さい物を設置する形で。
サクラちゃんが一人でもたどって戻れるように。

子供の安全が第一です。
だから、万が一、敵遭遇したなら、僕が、この身をもって壁にならないといけないですから。



●続・迷宮探索

「大人が入ってはいけないなんて言う場所は気になるからなぁ。迷宮、冒険なんて言葉。子供が惹かれるのも仕方ないか」
 チガヤ・シフレット(バッドメタル・f04538)そう思いながらまだ仲間が探していないであろう道を進んでいく。
 しかしアルダワ魔法学園も迷宮が危険というのは把握しているだろうし入り込むような事がないようにしておくべきだな。サクラちゃんだったかな……どこにいったかな。無事でいてくれればいいんだが。
 幸い迷宮を調査を続ける間猟兵であれば大きな蝙蝠など不覚を取るような事がない弱い敵のしか存在しなかった。罠も足を取るようなロープが飛び出したり頭上から小さな石が落ちてくる程度の微妙ものばかりである。
 それらを軽く突破して行き止まりまでいってはまた次の道を突き進んでいく。今何度目かはもう覚えてはいない。
「子供が相手だ。迷宮に入るような子供はおそらくじっとはしていない、か。危ない目に遭ってなければいいんだが」そうつぶやき再び探索を急ぐ。
 もうだいぶ時間が経った頃だろうか。自分の向かう先から足音が聞こえる。これは戦いに慣れたチガヤでなければ気がつかなかった。
 アサルトウェポンに自然に手を持っていきいつでも攻撃可能な体勢で通路を覗き込む。

●感じる違和感

「僕も探していきますよ!」気合を入れ迷宮を進んでいく今川・貞俊(スペースノイド・f09177)はおはじきを目印として置き慎重に進んでいく。
 どの道を通ったか地図に記し効率を考えまた次の道を選んでいく。
「今度もはずれかな?」少しだけ不安になり、思わずつぶやいてしまう。これだけ多くの仲間達と手分けして見つからないわけはないのだが……。
「う~ん……あれ?ここは通ってその時はたしか……」最初書き込んだ地図が間違っているものと思ったのだが違和感を感じる。
 目の前の壁を触り……これは問題はない。だが何かがおかしい。そう思い警戒を強め先へ進む。何かの気配を、視線を、そして足音が聞こえる気がするのだ。

●そして

「おや、アンタは入り口で会った同業者だね」
「あれ…チガヤさん、ですね」同時に話しかけるチガヤと貞俊。そこで緊張は一旦途切れる。
 周囲の安全を確認し二人ともゆっくり得物を収めると今まで探索した迷宮の情報を交換し合う。
 だが、二人が再会した先には行き止まりしか存在していなかった。事前の情報ではまだ奥があるはず。他の猟兵からも特に連絡もなかった。あとは……。

「僕は隠し扉とか隠し通路の存在も疑ってみるべきだと思うんですよ」貞俊は何かある、そう直感しているのだがここにくるまでの間にみつける事はできなかった。
「隠し扉、ねぇ。私もそういうの迷宮らしくて好きだぜっと」行き止まりの壁を思い切り蹴り飛ばす。
 意外にも軽い音がし壁はその場で崩れ何か黒いものと一緒に飛び散った。
「……隠し通路、ありましたね」と思わず驚きの表情になる貞俊。
「お、おう。本当にありやがったぜ」とチガヤ。徹底的に辺りを叩いて回ろうかとも思っていたのだが一発で見つけられるとは思いもしなかったようだ。
 新たに出来た通路を抜けるとそこは広場のような場所だった。その先に女の子が驚いたような表情で立ちこちらを見ている。

「あ、お姉ちゃんも遊びにきたのー?」
 小さい女の子は何もなかったかのように声をかけてくる。
「うっ……貞俊、だっけ?アンタに任せるよ」
 みつけては見たもののどう声をかけようか戸惑っていると
「わぁ~かっこいい!サクラ、お姉さんみたいに強くなりたいなっ。」ときらきらした目でみつめている。
「サクラちゃん、よくここまでこれたね?僕が同じ位の年には……どうだったかな」
 サクラの目線までしゃがみ話しかける貞俊。そして目印として持ってきていた残りのおはじきを渡す。
「これ、綺麗だねー。どうやって遊ぶの?サクラにぷれぜんと、てやつ?」
 サクラ手のひらに乗せいろいろな方向から見たりして楽しんでいるようだ。
「そうだね、リトルレディにはお似合いのプレゼントってやつさ」
 自分から興味が逸れて安心するシフレット。そうさ……私に興味を持つより今の世界にいたほうがずっといい。そんな事を考えていた。
「ところで何でこんなところまで入り込んだのかな?」
 子供の扱いには自分も慣れていないもののシフレットからのアンタが聞きな!そんな圧を感じ貞俊は大人の指示で動くのに抵抗はあったがサクラの目の前で拒否をするほど子供でもなかった。
「それはねー。内緒って言いたいけどここのみんなに誘われて遊んでたんだー」
サクラは後ろを向き両手を広げる。その先には大きな扉、そして何か小さな集落のようなものが存在した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『暇を持て余す精霊達と遊ぼう』

POW   :    身体を使って挑戦。<楽器演奏>や<歌唱>など、場を和ませて楽しんでもらおうか。

SPD   :    技術を使って挑戦。<料理>や<パフォーマンス>など、技術を使ってご機嫌を取ってみようか。

WIZ   :    知恵を使って挑戦。<世界知識>や<優しさ>など、感性や知恵で満足させてみようか。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「人間だ、人間がまたきたぞ!」その声をきっかけに騒ぎが広まっていく。
 そこにいるのは精霊達。ここは迷宮内にできた精霊達の集落のようだった。
「ボク達ここをまかされちゃってるし通しちゃうと怒られちゃうんだよねー」
「だから私達がここまで力作揃いの罠で通さないようにしたりしてたんだけどなぁ」
 あちこちからいろいろな声が上がるが敵意がないというか悪意を感じられない。しかし力作揃いの罠……あったのだろうか。
「たまたま集落のあるところにあいつがきたから食料と引き換えに人間の邪魔してるけど何か面白い事してくれたら特別に通してあげてもいいよ」
 どうやら強い支配を受けているわけではないがそれほど歓迎を受けてるわけでもなさそうだ……。突然やってきた戦闘以外の問題に唖然とするしかない猟兵達であった
大豪傑・麗刃
ほうほう何かおもしろい事をすればいいのだな。

わたしは日頃からみんなに変態と呼ばれた男。
だがこういう場においてはまさにそれこそが武器になるのだ。
ここはまさにこの麗ちゃんの独壇場なのだ!

にょえーっ!
わ、わ、わた、わたしが、だだだだいごーっけつ!れれれれいちゃんなのだ!

とにかく気合で飛んだり跳ねたり変なポーズしたり奇声を挙げたり変な発言したりする!
迫力ある変顔もしてみる!
たまには身体を張って自分にダメージを負うような危険な行動もとる!

へ、へ、変な事すゆコは、麗ちゃんぶつじょ!



「さぁさぁ、誰か面白い事やってくれるのかなー?」
 見た目でははっきりとはわからないが見た目は青年のような形を取った精霊。その一人?が楽しそうに話しかけてくる。
「何にもできないなら帰んなよ。出口には送らないし帰りも無事に帰らせる気はないけどさぁ」
 ずいぶんと強気な感じだが強そうには見えない。やってしまってもいいのではないだろうか。中にはそんな考えも浮かぶ猟兵もいるだろう。
「おっと。ボクたちを殺しちゃったらこの先にはいけないよ。いいのかなー。さぁ、何かやってよ」
 一連の流れに盛り上がる精霊、やりすぎを咎める精霊、遊びたいだけの精霊、空腹を訴える精霊、好き勝手にする者もいる中さまざまな反応が上がっている。
 そこに一番手としてある意味最高の技を持つ猟兵が挑む。
「面白い事?。それなら麗ちゃんにまかせるのだ!」
 大豪傑・麗刃、その人は不敵に笑う。

●掴みはOK?
「面白い事をすればいいのだな。よかろうっ。日頃からきゃーきゃー騒がれてるわたしが満足するパフォーマンスをしてやるのだ!」
 ここは自分の活躍する場面。絶対ウケる、という自信に満ち溢れた表情でいつの間にか高いところに登り、なにやらどう表現したらいいのかわからないポーズをしている。妙に体がやわらかいが生かし方を間違ってはいないだろうか。ちなみに騒がれているのは自他共に認める変態的な行動によるものである。素敵っとかかっこいい!ではない。
 だがある種突き抜けた特徴、行動力は才能といってもいいかもしれない。
「ここは麗ちゃんの独壇場なのだ。とぅっ」
 気合を入れてかっこよく飛んだ!そして変なポーズではあるが華麗に着地、したように見えた。普通ならかなり痛いかもしれない。だが身体能力が向上したとえ変なポーズでも見事な着地を可能とする。ユーベルコード『変態的衝動』である。
「かっけー。兄さんやるじゃん」「わぁ~人間でも飛べるんだね~」「……ところでめしはまだかのぅ」などと声があがる。
 掴みはまずまず、畳み掛ける!とばかりに続けて独特なセンスで編み出した麗ちゃんの考えた自称かっこいいポーズを披露していく。他の猟兵には奇声を上げてばたばたしてるようにしか見えなかったが……。
 ポーズの度にとっておきの笑える変顔も披露していく。日頃の変態的な活動がまさか役に立つとは!。今まさに輝いて見える。麗刃だけはその自信があった。
「にょえーっ!わ、わ、わた、わたしが、だだだだいごーっけつ!れれれれいちゃんなのだ!どうだ!面白いだろう」
 自信たっぷりに最後は決め顔。
「ねぇねぇもっと跳ねて跳ねてー」と精霊の女の子。
「兄ちゃんすげー!どうやったらそんな顔出来るんだよ!おい教えろって」これは精霊の男の子。
 どうやら精霊の中でも子供と思われる層にはツボだったらしい。
「兄さんさぁ。もっとすげーの、俺は見たいぜ」
 精霊の集まる中から若い男の声でなにやら指差しリクエストされる。そこから先は体を張って当主として変態として自分の限界を試されるのであった……。
「さて、次は……と」
 精霊の半数以上にはこれはネタであるという認識で笑いは取れている。だがもうやりきった。この時麗刃は達成感を感じていた。そしてもういいだろうと。
 そのうち人間に興味のある精霊にぺたぺた触られ始める。サクラがきたのも珍しい事件ではあったが人間を見た事のない精霊の方がまだ多い。
 ジャージを脱がされそうになったところで「や、やめるのだ!へ、へ、変な事すゆコは、麗ちゃんぶつじょ!」その叫びを最後に麗刃の挑戦は終わった。人間と普通に話すようになった時点で大成功である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

今川・貞俊
サクラちゃん、プレゼントしたおはじきを少し貸してくれないかな?

そう声をかけ、おはじきを借り。
この場の明かりを小さくしてください。
そう声をかけ薄暗くする。
暗すぎると反射がないだろうし。

念動力とサイコキネシスで、無数のおはじきを空中へと散らばせる。
明かりの反射しておはじきを輝かせながら、迷宮にプラネタリウムを生み出そう。
迷宮に生きる精霊さんたちに、星空を。

…星座に詳しくないので、こそっとお姉さん方に聞こう。
チガヤさんに、西行さん、星座のこと、教えてください。
と、教わったとおりにおはじきの星を動かします。

終わりには、サクラちゃんに星のプレゼントさ。
とか言って、空からその手へ借りたおはじきを返そう。


西行・胡桃
チガヤ・シフレット(f04538)
今川・貞俊(f09177)
の二人と、顔見知りではないですが絡みます

●POWで挑戦
面白いこと……って言われても、叩いて壊すしか出来ないし……
【残像】で一人運動会!とかそういう……うう

え、星座?
お姉さんそういうのニガテで
あと、ここと今川君の故郷と同じ空なのかな……
わかんないならいっそ新しい星座作っちゃう?
そうだ!違うなら違うで二つの夜空を合わせた新しい夜空をここに創っちゃおう!

精霊さんも参加してもらって参加型プラネタリウムだ
いっててわくわくしててきた。これはイケるんじゃない?


チガヤ・シフレット
同行:f01389、f09177

せっかく二人と顔を合わせたからな。ちょっと一緒に組んでみようかってことだな。
しかし、妖精を楽しませるのか……アレか?
超早口でおべっか使ってご機嫌取れば……ん?
通じない?
そ、そうか……、ダメか。

貞利がプラネタリウムするみたいだからな。ガジェットでも使って光とかそんなんで、協力できないかな……っと、星座については南のうお座とかな……一等星はフォーマルハウトというぞ。

さて、個人的には【クイックドロウ】を使って早撃ちでもしてみるか!
胡桃の残像とどちらが早いか……いや、胡桃を撃つわけではないが。



●やはり体を張るしかない!

「次の挑戦者は私だよ!。さて、と……」
 チガヤはまず機嫌を取ってみようと試みる。そうだな、まず容姿から攻めるのはありではないのか。
「精霊っていうのは……あれだ、神秘的で綺麗なんだな。私はお目にかかれる事も少ないんで嬉しいよ」
 表情を見る限り悪くはないだろうそして……。
「長いこと生きてると大抵の事は言われちゃってるしー。なんかこうドンッっていう刺激が欲しいのよね」
 数分後思いつく限りの言葉をもって機嫌を取ろうとしたが今一つだったようだ。
「次は私がいきます!」
 胡桃は気合を入れて立ち上がる。これからやる事には全力で挑まなければインパクトは生まれない。
「一人運動会します!運動会といえばやっぱり徒競走!いきますよ!」
 そしてなんと六人の残像を作り出す事に成功し全力で走り出す。集落を走り回り徒競走として立派に成立させた。この芸には自信があったのだが
「おしいっ。もっと他のはないのか?。こう、派手なやつをさっ」
 精霊の一人はさらに上を望んでいるようだ。
「それじゃこんなのはどうだ?」
 今度は私の番、という表情で精霊に適当な的を用意してもらいクイックドロウで早撃ちを披露する。これには精霊も盛り上がりを見せ始めたが
「これ、そっちの姉ちゃんがその残像作るやつで避けたらすげーよな!」
 と無茶振りを始める。
「ほう……こうでいいのか?」
 と早撃ちに入る瞬間
「ちょっと!それやーめーてー!」
 胡桃は無理無理ーとジェスチャー。
「そ、そう……だな。これもだめか」
 心底残念そうな顔をするが本当はちょっと試してみたい気持ちもあった。そんな事は言えないが。

●遠い日の記憶

「僕、思いつきました。えっとサクラちゃん、おはじき少し貸してくれるかな?」
 そう声をかけるのは貞俊。
「いいよー。今度はどんな遊び教えてくれるのかなー」
 わくわくし、期待を込めた目で貞俊を見るサクラはおはじきを渡す。
「精霊さん、少し明かりを小さくしてもらえるでしょうか?」
 年配らしい精霊に頼むとあたりはだんだんと薄暗くなる。
「よし!いきます!見ていてください」
 念動力とサイコキネシスを集中し慎重に空中へとやさしく流れる星のように移動させていく。
 しかしここで星座に詳しくない貞俊が動きを止めるとチガヤから
「南のうお座はこう、だ」
 そう指をさし場所を示しながら説明してるところへ貞俊は集中しおはじきを移動させていく。
 胡桃は「お姉さんそういうのわからないなー」と苦笑いをしていたが突然ぱっとすごくいい笑顔で
「そうだ!いっそ新しい星座とか作っちゃっても面白いんじゃないかな!どうかな?あ、私が作ったら胡桃座って呼んじゃっていいよね!」
 胡桃座はともかく綺麗に見える配置へと次々に浮かし星は全て準備は完成した。だが星というには光が寂しい。
 チガヤはガジェットを変形させ光で照らしていく。だが星の光にはまだ足りない。
そこへ胡桃が明るい声で呼びかける。
「精霊のみなさん!ここにまだ光の弱い星空があります。みなさんも協力して綺麗な夜空、眺めてみませんか?」
 最初は自分たちが楽しませてもらう立場だろう、と乗らない精霊もいたがまず楽しそうに子供が参加し、
 そしてその波は広がり最後には誰もが輝く夜空を見上げていた。
 迷宮に生きる精霊さんたちに、星空を。その思いが精霊たちに遥か昔、迷宮ではない大自然に住んでいた頃を思い出させる。
「わしらは元々この迷宮には住んでおらんかったんじゃよ……」
 かすかに涙を見せる長老はそんな事をぽつりと言った。
「さぁ、もう十分だ。この迷宮の下層への扉は開きにいく。それでいいだろう?」
 大人の精霊は何があったかこれ以上の話は無用、そう表情が語っていた。
「いいもん見せてもらったぜ。おまえらとまた会えるといいな」
 若い精霊は死ぬなよ、とも言ったような気がする。
「サクラはうちの若い者に送らせる、何、おまえらみたいな奴や学生には会わないように届けるさ」
 おはじきを回収し貞俊はこう言っておはじきをサクラに渡し「この綺麗な星、サクラちゃんへのプレゼントさ」
「えー。でもサクラお星様みたいにできないよぉ」サクラにも星のような輝きは理解できたのだろう。また見たくなるのも自然なことだろう。
「サクラちゃんがいい子にしていればできるようになるかもしれない、そうだよな?」
 チガヤはそう言うとサクラの頭を撫でてやる。自分のような傭兵がそんな事をしても喜ぶはずはない、そんな事を考えながら……。
「いっぱい運動したら私みたいなお姉さんにもなれますよー」
 胡桃も優しく言葉をかける。だが
「えー、サクラいっぱい増えちゃったらおやつへっちゃうからいらないよー」
 がーん。長い修行の成果はやはりウケてなかった……。

●いざ強敵との対峙へ

 精霊達に案内され扉の前に立つ猟兵達。精霊は約束通り扉の鍵を開け扉を開け広げる。
 貞俊達猟兵は扉をくぐり、そしてわずかな明かりの中何分歩いたのだろうか。最奥と見られる場所には扉があり何者かの気配を感じるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『叡智の守護者』

POW   :    叡智の封印
【翼から放たれた羽】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    叡智の斬撃
【鉈】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    叡智の風刃
レベル×5本の【風】属性の【羽】を放つ。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠マユラ・エリアルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●叡智の守護者
 ここは最深部、多くの書物と妖しい儀式に使用される道具が並べられ床には魔方陣が描かれている。
「この私がダンジョンの主。いい響きである。わたくし、ではなく我輩のほうが威厳がありそうであるか」そんな事を考えながら我が城とも言うべき迷宮最奥一室で儀式を行う準備を行う影。
 今までの使い魔や小さなモンスターではなくもっと強い部下をが欲しい。やがて自身が魔王と呼ばれる存在になるのを夢見て。そう、私、いや我輩はこんなところを守る仕事ではなく上へ、上へと飛び立つのだ。
ムルヘルベル・アーキロギア
ふむ、やや遅参になったか?
まあよい、ワガハイの前で叡智の守護者を気取るなど片腹痛し、助太刀するとも
「あとな、その口調やめておけ! ワガハイと被っておるではないか!!」

さてとはいえ、ワガハイは矢面に立つタイプではない
ゆえに彼奴とは十分に距離を取り、後方から猟兵らを支援しよう
彼奴の動き、その術理をしかと観察する この『金縁の片眼鏡』のおかげで〈視力〉はいいのでな
そして彼奴が隙の大きな一撃を試みた瞬間、それを【553ページの悪魔】で相殺するのだ
「オヌシという輩の知識はこれでそこが知れた。安心して骸の海に還るがいい」
とどめは猟兵らに任せるとしよう

絡み・アドリブ大歓迎


今川・貞俊
互いに譲れない物があるからこそ戦いになってしまう。
ダンジョンの主たる君にも、譲れないもの、目指すべき物があるんでしょう。
何を望み、何をしようとしているのか教えてください。
理由なく、僕は戦うことなんてしたくない。

だけど、それが、モンスターによる襲撃を行わせたように、皆のためにならないことなら。
僕は、君を止めるしかないじゃないか。

素直に分かり合えるなら戦うことは無いけど、話の通じない分からず屋なら!
戦うことには、まだ慣れないけど…それでも!君の事を止めてみせる!
ビームセイバーによる斬撃とサイコキネシスによる攻撃が僕に出来ること。
サイコキネシスで敵の足を引っ張り、皆がうまく戦えるようにしたいところ。


チガヤ・シフレット
同行:f01389

いよいよボスだな!
叡智の守護者って割りにはちょっと間抜けた感じだが、気を抜かずに行くとするか!

引き続き胡桃と連携していくとしよう。旅は道連れ世は情けというだろう?
旅ではないけどな。

ヴァリアブル・ウェポンを起動。両の義手から無数の銃口を発現して、弾丸を撃ちこんでいこう。
最初は手数勝負で、【二回攻撃】などでとにかく撃つぞ。
弾幕を張って相手との距離を取りつつ、相手の動きを推し量る。

胡桃の動きを【援護射撃】するように銃火を途切れさせずに行こう。

敵の隙を見つけたり弱点になりそうな場所を見つけたら大口径に切り替えて、威力重視の一発だ。


大豪傑・麗刃
これは世の中なめきってる顔なのだ!これまで人生楽に生きてきた感じなのだ!
なぜかって?だってこいつの顔、明らかに。

不苦労

(え?ミミズク?知らないのだどっちも一緒なのだうるさいおまえなんかフクロウだ)

さておき。
一気に行くのだ。
相手は羽でユーベルコードを封じにかかるのだ。
ならやる事はわかりやすいのだ。封じられる前に発動しちゃえばいいのだ。
そしてわたしにはそれに適した必殺技がある1他のみんなが相手している間に!

はぁぁぁぁぁぁ(それっぽい気合)

スーパー変態人発動したら、右手に刀と脇差(と呼ぶにはちょっと大きすぎる剣)、左手に斧を持ち、三刀流(ひとつ斧だけど)で斬って斬って斬りまくるだけなのだ!


烏哭・太河
近接戦は危険・・・か。
弱者は弱者らしく自分の舞台で戦わせてもらいたいもんだな。

鉈の間合いに入らない様牽制をしながら機を伺う。
幸いにも身体はでかいんだし、足切られないタイミングで蹴り飛ばしたりして距離を置いて削る。

周囲の傭兵の動きを見ながらここぞの部分で一気に距離を詰めてがっちりと組みに行く。
死ぬほどうっとおしく絡みついてやるから、飛べるもんなら飛んでみな。

超近接戦の代償として死にかけた際の保険として戦場の亡霊は用意しておく。


西行・胡桃
チガヤ・シフレット(f04538)
今川・貞俊(f09177)
たちと続けて仕掛けましょう

●POWで挑戦
「なーんかごちゃごちゃ言ってるけど気にせず先制攻撃きーーーっく」
で飛び掛かります

一応、真面目な理由として、他2人が後衛っぽいので前に出て引き付けるという……別に渾身の【残像】がサラちゃんに拒否されたから八つ当たりしてるわけじゃないよ

戦いがはじまったら距離を詰めて離れないように張り付いて
こっちに隙を見せたら灰燼拳だよーとプレッシャーを仕掛けていく
実際にはそう何度も使わないけど、その手があるって意識させるね
【残像】も使えば嫌がらせできそう
攻撃を受けても【激痛耐性】で我慢、こっちも辛いってのは見せない



●守護者として

「……騒がしい。我輩に来客の予定はないのだが……ノックぐらいしたらどうかね?」
 叡智の守護者はその儀式を中断し猟兵を迎える。表情は落ち着いたように見え隙もなく入ってきたまえ、と招き入れる。
「紹介はいるかね、我輩は叡智の守護者。このダンジョンの主であり魔王様の忠実な部下である」
 値踏みするような目ですっと猟兵を一人一人確認していく。
「ごちゃごちゃ言ってるけど油断してるうちに先制攻撃キーック!」
 胡桃はさっそく仕掛けたが叡智の守護者はまあ待てという感じに捌いてしまう。そのくらいはあるだろうと見越していたようだ。
「うまくいくと思ったのにー」
 悔しそうにその場から離れチガヤ、貞俊らが前に立つ。
「アンタ、やるみたいだな」 
 しかし叡智の守護者は追撃をせずチガヤの言葉にも当たり前であろう?という感じでそのまま話は続ける。
「幾度となく戦い生きながらえた我輩には油断はないのだ。だが悪くない。」
 会話にも一定の価値を認めるオブリビオンなのだろうか。もしくはあえて誘っているようにも見える。
「叡智の守護者だと、笑止。その口調も叡智もワガハイにこそ相応しいのである!」
 次にムルヘルベル・アーキロギア(執筆者・f09868)は金縁の片眼鏡を通しじっと見つめる。
「ふむ……我輩と話ができる者がいたと思ったが残念。まぁよかろう、お前の持つ知識は後で存分に聞いてやる」
 楽しみが一つ増えた。そんな気分なのだろうか。笑みらしいものを浮かべている。
「君は何をしようと、何を望んでいるのですか?」
 貞俊は敵とはいえ納得できない事のために戦うなんてことはできない。ましては殺すなんて……。
「その問いには答えよう、少年。我輩は大魔王様の名の下に我輩達を封印した存在全てを殺し迷宮などという檻から開放される。お前達も当然殺さねばならぬ。それが我輩の役目」
 その時我輩は大きな存在になるであろう……心の中でそう加える。
「それは……やめられないのか?」
「無論。我輩は……」
 即座に答え何かを言いかけたその時
「これは世の中なめきってる顔なのだ!これまで人生楽に生きてきた感じなのだ!」
 麗刃はこれ以上の問答は無用とばかりに割り込んでくる。このまま話をしていけば貞俊がもっと理不尽な事を聞かされるであろう……と思ったかどうかはわからないが。
「我輩は人ではない。そして楽には生きておらん。」
 つい相手をしてしまう叡智の守護者。楽しんでいたところを邪魔されたとあって言葉に苛立ちも感じる。
「こいつの顔、明らかに不苦労。不、苦労なのだ!」
 最初に見た時から言いたかった事を思いっきりぶちまけた。麗刃は満足そうな表情で叡智の守護者を指差し自分では決まっていると思うポーズを取っている。
「言い残す事がそれか……。もはやお前らから得るモノは何もないな!」
「おいおいさっきまで機嫌よかったのによ、話せるオブリビオンはよくわかんねーな」
 太河は近接戦は危険と察し間合いを取り反撃可能な構えで警戒する。
 翼を広げ叡智の守護者も鉈を抜き鋭い視線を向けている。もう、どちらかの敗北でしかこの戦いは止まらないであろう。


 その攻撃に真っ先に反応したのは十分に距離を取り動きを見ていたムルヘルベルだった。何度目であろうか。鉈を抜き斬りつけてきた叡智の守護者に反応し貞俊、麗刃らに声をかけ飛びのかせ危機を回避する。
 敵の動きを正確に判断し次の攻撃に備えじっと目は叡智の守護者を映している。
 貞俊はまだ迷いはあった。だが実際に行われた攻撃に、これがもし平和に暮らしている人々を脅かすなら……僕は戦う!そして止める!
「この分からず屋!どうして戦わなければいけないんだ!」
 ビームセイバーによる斬撃を牽制に放ち間合いを詰めていく。
「我輩達にとってそれが正しいのだ、少年。我輩は戦うのが好きなのではない……殺して奪うことが好きなのだ!」
「私もいくよ!全力で灰燼拳だよっ」
 素早い動きで近づき超高速の拳で攻撃する胡桃に対抗し叡智の守護者も鉈を繰り返し振り回している。発生する残像に対しては羽根でと激しい戦闘が繰り広げられる。
 これを見た太河は自分らしく鉈の範囲の外から牽制し胡桃の攻撃をかわした隙を狙い鋭い蹴りで加勢していく。
「胡桃、私も援護していくよ!」
 チガヤも合わせてヴァリアブル・ウェポンを起動し援護射撃を行う。同士討ちが起きないのはムルヘルベルが指示を出しているのもあるが胡桃とチガヤの連携も見事なものだからである。
 しかし叡智の守護者は援護射撃を受けるものの大きなダメージを受けずに思ってた以上の身のこなしを見せている。叡智の守護者の動きが、武器がこれまでどのくらいの戦い、あるいは虐殺をしていたか……みかけだけでは判断できなかったが実際に戦うと実に慣れた戦い方だ。
 そして今、部屋に入った時感じられなかった殺気を強く発している。放たれた攻撃は血塗られた鉈により完全に防がれ弾かれていった。そのまま突進する叡智の守護者だが見えない力が足を絡めとり動きを止めた。
 貞俊はサイコキネシスを使いその視線が向かう先は叡智の守護者……の先。
「ハァァァァァッ」
 いつの間にか背後に回った麗刃は金色に輝き、その増強された戦闘力により可能となった剣、脇差、斧の三刀流でその時を待っていた。
「『麗しの刃』の力、思い知らせてやるのだ」
「なんの!これをやっているのは少年であろう。我輩がこのまま待つわけはなかろう!」
 貞俊のユーベルコードから逃れようと翼から鋭く羽根を飛ばし封印を試みる。
「そう動くだろうとワガハイは読んでおったとも!」
 叡智の守護者に向け閉架書庫目録をかざし
『禁書「応報論概説」に曰く、"ヒトは自ら復讐するに能わず。ただ魔の威に任せよ"とある。さあ、いざや来たりて報え、復讐するは汝なり!』
 これにより貞俊への攻撃は相殺される。麗刃も三刀流で叡智の守護者を捉える。
「我輩の力はまだこんなものではない!」
 風属性の羽根を迎え撃つ叡智の守護者の攻撃は命中するが最大出力での麗刃渾身の一撃も見切られてはいたものの大きなダメージを与えていた。
「麗ちゃんやったのだ……」
 本当はもっと痛みがあるはずだがすぐさま間合いを取りそこで片膝をつく。
「我輩に傷を負わすとは許さんぞ!」
 鉈を再び構え麗刃を狙おうと近づいていく。
「チガヤって言ったな。援護射撃は任せた!」
 チガヤに声をかけると同時に胡桃のほうを向かずに指で合図する。
「よし!私にまかせろ!」
 無数の銃口を発現し連続した銃撃を叡智の守護者に浴びせる。
 援護射撃を防ぐ叡智の守護者の隙をつき太河はこの戦いで初めて近づきがっちり組み、すぐ逃げられないように決めていく。
「よし!今だ!胡桃にまかせたぜ!」
 叡智の守護者は翼や鉈を振り回しどうにか振りほどこうとするが
「もらったよ!『灰燼拳』!」
 ここが勝負と見た胡桃は全力で叡智の守護者の腹へ一撃!。ようやく太河を振りほどく事ができたがあまりのダメージで先ほどまでの動きはもはや取れない。しかし
「まだ動いている、身を守り退くのだ!」
 戦況を確認し指揮をしていたムルヘルベルから声が飛ぶ。
「我輩は……まだ負けんのだ!」
 羽根を飛ばし続け鉈を振り回し最後の抵抗を見せる叡智の守護者。その力は猟兵のみならず部屋まで破壊する。一番近くにいた太河は無数の羽根に射られていた。
「後はまかせたぜ……」
 太河はその言葉を最後に意識を失う、と同時に戦場の亡霊が出現する。
「こ、こいつはなんだというのだ!」
 突然現れた新手に追い詰められた叡智の守護者は焦りを見せ、鉈で応戦するものの戦場の亡霊を押し返す事はできない。
「オヌシという輩の知識はこれでそこが知れた。安心して骸の海に還るがいい」
 苦し紛れに放った羽根の一撃もムルヘルベルによって相殺される。
「いくよ!チガヤ!灰燼拳!」
「まかせな!胡桃!ヴァリアブル・ウェポン最大火力!」
「機会を逃さない事こそ歴代最強クラスの当主なのだ!」
 このチャンスを逃さずそれぞれ胡桃の灰燼拳、チガヤのヴァリアブル・ウェポン、歴代最強クラスの『変態』麗刃の三刀流により叡智の守護者はそのまま崩れるように倒れる。
 もはや意識もほとんどない叡智の守護者であったが
「我輩は……何故負けたのだ……」
「それは信念の差、守るべきもののある力、かな」
 貞俊はそして僕には仲間がいた……。小さな声でそう答えるがもう聞こえることはないだろう。
「我輩は……ここを守らねばならぬ。我輩の部屋は誰にも渡さぬ」
 叡智の守護者が消滅すると同時に崩れ始めた部屋退避を始める。
迷子の捜索から始まったこの騒動も終わりをこの時をもって告げ幕を閉じる事となった。

●そして
「あー。一緒に遊んでくれたおにいちゃんたちだー」
 サクラは無事学園に届けられ親元へ届けられていた。サクラは学生に保護された時一人だったという。精霊を見たという者はいなかった。
「また遊んでくれるー?」
 サクラの明るい声ににさまざまな答えを返した猟兵達。無事任務を達成した喜びに溢れある者はサクラと遊び、居酒屋を探し、禁書の情報を求めとそれぞれの楽しみ方をし過ごすのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月20日


挿絵イラスト