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未踏の宙域に君臨せし者達Ⅱ〜無限変化外殻を攻略せよ〜

#スペースシップワールド #【Q】 #クエーサービースト

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●スペースシップワールド・未踏宙域、探索艦「ノーチラス」
「大分出遅れてしまったな。だがここで遅れを取り戻すぞ!」
 クエーサービーストと呼ばれる巨大種族が跋扈する未踏宙域を航行するのは、探索艦「ノーチラス」。クルーに檄を飛ばしているのは艦長のルチル・エーゲスト。40代黒人のスペースノイドで、未踏宙域にてスペースシップワールドに残るかもしれない惑星を探索しにきた意欲ある者の一人だ。
 すでにクエーサービースト「キエリビウムJOX」の領域を抜け、次なる領域に足を踏み入れている。それは、かの「小さい尖兵」よりも遥かに危険で巨大なクエーサービーストが君臨している、ということを意味していた。そしてそれは先行している探索艦による情報で察知しており、すぐに確認することができた。
「なんという大きさだ……あれがマインドミナBVA、か」
 先のキエリビウムJOXが軟体生物だとすれば、かのマインドミナBVAは変化する要塞といったイメージだった。今もその外殻は変化を続けながら増殖し、そしてその外殻は敵意あるオブリビオンすらも再現する。このクエーサービーストを突破しなければ、次の領域に到達することはない。ルチル艦長は意を決し、猟兵達に救援要請を行った。

●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「ということで、宇宙で巨獣退治をしてきて欲しいのー」
 スペースシップワールドから送られてきた救援の依頼にグリモア猟兵のメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)は電脳ウィンドウを開いて説明している。そこには巨大な外殻を有し、今も変化を続けているクエーサービースト「マインドミナBVA」が映し出されている。
「このクエーサービーストは巨大な外殻に守られておるのー。そしてその変化形態は無限とも言われ、さらに切り離すことでオブリビオンに変化することもできるという厄介な特性があるのー」
 そして次の電脳ウィンドウを開くと、そこにはマインドミナBVAから切り離された外殻が巨大なエネルギー砲を持つ真紅のウォーマシンに変化していく。どうやら銀河帝国で存在が確認されている機種のようだ。
「こ奴等を突破し、マインドミナBVAを倒す。そして最終目的はこの外殻の回収にあるからのー」
 マインドミナBVAの外殻は黄金のような色をしており、それを手にした者の思念によって形を変え、ユーベルコードを伝達するらしい。つまり、それを利用することによって、これから先のクエーサービーストの対策になれば、ということだ。
「ということで、強敵であるけど、何とか頑張ってくれのー」
 そういってメイスンは探索艦「ノーチラス」までの転移術式を展開する。再び、クエーサービーストの巣食う領域へ、猟兵達の過酷な戦いが幕を開ける。


ライラ.hack
 巨大生物、再び。形状変化はロマンですね。
 どうも皆様こんにちわ。ライラ.hackです。

 このたびは久しぶりのスペースシップワールドの世界です。クエーサービースト第二領域の主、マインドミナBVAが相手となります。
 まず初戦はマインドミナBVAが切り離した外殻が変化した真紅のウォーマシン軍団が相手となります。そして後ろに控える、小惑星級のサイズを誇るマインドミナBVAが相手となります。
 そして最大の目的は外殻の回収となります。外殻は大きく、回収には猟兵の力量が問われます。ですがサンプルが多いほど、これからの未踏領域の探索の大いなる助けになるかもしれません。頑張って回収してください。

 説明は以上となります。それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『大型標的砲撃用銀河帝国製ウォーマシン』

POW   :    極大エネルギーチャージキャノン「ホウセンカ」
【数と充填時間次第で惑星すら破壊可能な大砲】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【一秒の充填時間で消滅に必要十分以上な出力】で攻撃する。
SPD   :    報復の砲華
レベル分の1秒で【対象の攻撃を剣で凌ぎ反撃の「ホウセンカ」】を発射できる。
WIZ   :    その真紅に触れてはいけない
自身に【装備された背中の頑丈な放熱板に超高温】をまとい、高速移動と【すれ違いざまの溶断、追撃の「ホウセンカ」】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●スペースシップワールド・未踏宙域、探索艦「ノーチラス」艦首
「よく来てくれた。救援要請に応えてくれて嬉しいよ、猟兵」
 銀河帝国を倒し、未踏領域の探索に協力してくれる英雄達に感謝を伝える探索艦「ノーチラス」艦長ルチル・エーゲスト。だがその視線の先にはクエーサービースト「マインドミナBVA」とそれを守るように布陣した外殻から変化した真紅のウォーマシン軍団がいる。
「早速で悪いが、まずはあのウォーマシンからだ。どうやら銀河帝国に存在した砲撃機種らしくてな。あの大型エネルギーキャノンは脅威だ」
 全高2.8m。一部歴史家から過去の居住可能惑星破壊に関わった疑惑が囁かれている機体らしい。まずはその機体を排除しなくてはならない。
「外殻から変化したものなので、意志の疎通は期待はできないだろう。だがそれ故に連携しているかは怪しい。突くとすればそこだな」
 数は多いが、軍隊としての機能はなく、自動迎撃をする警備マシンのようなものだろう。それならば勝機も広がってくる。猟兵達は怯まず出撃しようとする。
「我々には援護できないが、排除後にはきっちりと仕事をしよう。頼んだぞ!」
 ルチル艦長の激励と共に、猟兵達はマインドミナBVAを倒すべく、勢いよく未踏宙域の宙へと飛び立っていった。
ユーノ・ディエール
アドリブ連携歓迎

何か見た事ある様な無い様な……
いや、考えてる場合じゃありませんね!
エスコートを展開し敵の位置情報を把握
あの巨砲は厄介です
ですがその威力を利用しましょうか

自身はクルセイダーに騎乗して先の位置情報から
敵が集結している宙域に前進し先制のミサイル斉射
散開させた所で同士討ちを狙える射線を飛び回り
敵の攻撃を封じつつ攪乱を続けて
そのまま隊列が小さくまとまる様に追い込みましょう
念動力で上手い具合に妨害を混ぜつつ
地形を利用し回避しながら
ハッキングで揺さぶりをかけます

そして敵が固まったところで虹輝宿星――範囲攻撃で
纏めて吹き飛ばしてやります!

所詮は骸、意思無き戦闘集団擬きで止められると思わないで!


菫宮・理緒
未踏宙域、惑星の探索……いろんなことが解っていくのは、楽しいよね。
それに今回は、ロマンと実益も満載されていそう。

ま、まぁ、そこにたどりつくまでが、けっこうな道のりっぽいけど、
そこはがんばらないと、かな、

戦闘では【エレクトロレギオン】で攻撃しながら、
陣形を確認して、相手の行動パターンを解析、

防御の薄いところをついて、崩していきたいな。

相手の「ホウセンカ」に対しては
直接戦っているみなさまの被害が抑えられるよう、
ドローンを盾にして防いでいくことができたらいいなって思ってます。

それにしても、
守備隊だけでも凶悪な戦闘力な感じがするのだけど、
マインドミナBVAはこれ以上になるのかなぁ……?



 未踏宙域。そこは居住可能惑星を破壊しつくした銀河帝国すら、手を出せずに終わった宙域。つまりは、人類の夢である居住可能惑星が存在するかもしれない宙域。だが銀河帝国を阻んだクエーサービーストと呼ばれるこの宙域を未踏と言わしめている支配種族の存在。
 その未踏宙域に立ち入った探索艦「ノーチラス」の眼前には、クエーサービースト「マインドミナBVA」から切り離された外殻が変化して形成された真紅のウォーマシン達が行く手を阻んでいる。
「未踏宙域、惑星の探索……いろんなことが解っていくのは、楽しいよね。それに今回は、ロマンと実益も満載されていそう」
「その通りだ、理緒君。そのためにも君達の力を、猟兵達の力を借りたいというわけだ」
 ノーチラス艦長ルチルと話しながら未知なる宇宙に思いをはせているのは、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)。今回が初の探索とあって、未知なる宙海に興味は尽きないようで、表情は輝いている。
「ま、まぁ、そこにたどりつくまでが、けっこうな道のりっぽいけど。そこはがんばらないと、かな」
「ハハハッ、大分余裕じゃないか。さすがは猟兵というべきか。素晴らしき強者だな」
 そう言って気合を入れているガッツポーズをする理緒を見て、喝采しながら破顔するルチル艦長。そしてその横で真紅のウォーマシンを見て首をかしげているユーノ・ディエール(アレキサンドライト・f06261)。
「何か見た事ある様な無い様な……」
「おや、ユーノ君。あの機体に見覚えが?」
 だが余計なことを考えている場合ではないとユーノは首を横に振って雑念を拭い去る。そして試作艦上戦闘騎ディアブロクルセイダーEVO-Rに乗り込む。
「いや、考えてる場合じゃありませんね! では出撃しましょう、理緒さん!」
「はい!では行ってきます、艦長!」
 ユーノが駆るクルセイダーに便乗する理緒。二人は赤い砲撃機が跋扈する宙域へと出陣する。それを敬礼で見送るルチル艦長。
「頼んだぞ、二人共……、そして無事に帰ってきてくれよ」

 出撃したユーノと理緒。真紅のウォーマシンは外殻から変化した存在。故に意志はないが、宙域を侵そうとする相手には迎撃態勢を取る。そして各所に配備しているその警備網は、すぐに宙域を疾駆するクルセイダーを発見し、その砲門が向けられる。
「あの巨砲は厄介です。ですがその威力を利用しましょうか」
「では分析と先制は任せてください」
 ユーノが大盾裏に収納されている、自律型隠密斥候端末群「レディエスコート」を展開し、位置情報を把握を確認。そして同乗する理緒がゴーグルタイプのウェアラブルコンピュータ「Oracle Link」を起動させ、相手の行動パターンを解析しながら、「エレクトロレギオン」を発動させ、小型戦闘機械兵器を召喚する。
 それに対し、真紅のウォーマシンは抱えている極大エネルギーチャージキャノン「ホウセンカ」の砲門を向け、チャージを完了した砲からエネルギーは発射されていく。数と充填時間次第で惑星すら破壊可能なエネルギー光線が、未踏宙域に咲き誇る。
 だがレディエスコートによる位置確認を的確に行ったユーノにとって、光線が飛んでくる角度はどこか把握しているも同然。ならば直線的なエネルギー光線など躱せないものではない、とクルセイダーを巧みに操縦して回避していく。さらに回避している内に接敵した真紅のウォーマシンに、理緒の機械兵器群が襲いかかり、エネルギーキャノンがチャージ中に叩き暴発させ、大爆発を引き起こす。
「防御の薄いところをついて崩すのは、鉄則ですよね」
 いい攻撃だとユーノがクルセイダーを操縦しながら、搭載しているミサイルをウォーマシンに撃ち込む。「ホウセンカ」を撃って迎撃しようとするが、チャージが間に合わずにミサイルが着弾し、派手な炸裂と共に「ホウセンカ」の誘爆を招き、大爆発を引き起こす。それを見た真紅のウォーマシンは散開をし始める。圧倒的な射線を網のように張り巡らし、クルセイダーを捕らえる気にようだ。
「ユーノさん、相手の行動パターンを解析終わりました!」
「OK、それじゃ情報頂戴!」
 理緒が解析した情報をユーノに電脳魔術で送り込む。まるで記憶が流れ込むように、相手の行動パターンが読めるようになったユーノは、クルセイダーを加速させ、ホウセンカのエネルギー光線群を縦断する。だがそれは回避するだけではない。相手の光線を誘導し、ホウセンカ同士で同士討ちを狙う為だ。意思なく攻撃する自動迎撃故に、真紅のウォーマシンはクルセイダーを狙っては、別のウォーマシンをホウセンカの特大エネルギーの藻屑と化していく。
「あとは、相手を集結できれば……」
「それならわたしのドローンを誘導に使います」
 ユーノの念動力を応用した思念波ハッキングで、相手の意識を一時的に攪乱させ、理緒の戦闘用ドローンに攻撃を殺到させるように誘導に使う。その際に攻撃に使うのはホウセンカではなく、腰の大剣を使うように意識誘因させ、接近戦で破壊させる。そしてその結果、集団で固まった真紅のウォーマシン達がユーノの眼前に広がっていた。
「所詮は骸、意思無き戦闘集団擬きで止められると思わないで!」
 そして発動するは「虹輝宿星(レインボー・メールシュトローム)」、ユーノの生体結晶エネルギーを収束した渾身の一撃である。自身の念動を収束させ、集まった超エネルギーを開放。それは七色の渦となり、真紅のウォーマシン達は飲み込まれていく。まさしく力の奔流はホウセンカもろとも、真紅の機体を紙屑のように粉砕し、宇宙のゴミとなっていく。

「……ふう、これで一段落のようですね」 
「それにしても、守備隊だけでも凶悪な戦闘力な感じがするのだけど、マインドミナBVAはこれ以上になるのかなぁ……?」
 敵の残骸を目視し、自身の周辺の敵殲滅を確認するユーノ。だが、かなりの数の真紅のウォーマシンは屠れたとはいえ、まだまだマインドミナBVAの外殻から変じたウォーマシンは健在である。そしてその強さは驚嘆しながらも、その先に鎮座する巨大なるクエーサービーストの強さに懸念を抱く理緒であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

穂照・朱海
ほほほほほ……
今宵の妖刀は血に飢えておりまする

……ここでは夜はないし敵も血は流さない
わかつております


さて艦長様、回収はよろしくお願いいたしまする
あけみはあれを斬つて参りませう

己の脚力で艦から跳び立ち、慣性の法則を利用して進む
方向転換は空中を蹴つて
真空とはいえ空中には違いありませぬな?
回避も同様に

至近距離まで来たら残り跳躍回数を最大限に使い空中を蹴つて翻弄
斬ることに特化した妖刀の太刀筋、それに合わせ動く足捌き……果たして機械に見切れますかな?
まずは大砲を斬り
懐に入って妖刀を装甲の隙間に突き入れます

斬つたら、倒した敵を足場にして
(足場があれば空中ではございませぬな?)
別の敵に向かつて跳躍致しませう



「ほほほほほ……、今宵の妖刀は血に飢えておりまする」
 探索艦「ノーチラス」の艦首にて、そう笑いながら妖刀「朱天狗」を掲げているのは、穂照・朱海(妖刃飛翔・f21686)。遠くサムライエンパイアから来た女形役者であり、猟兵でもある。
「いや、宇宙だから夜っぽく感じるが、今は昼だぞ?」
「……ここでは夜はないし敵も血は流さない。わかつております」
「そ、そうか……」
 さすがのルチル艦長も異世界、それも自分達と大きく違う異文化の役者とあっては対応もたじたじだ。朱海も独特な空気を保っているが故に、距離感に困っている感じもあるかもしれない。
「さて艦長様、回収はよろしくお願いいたしまする。あけみはあれを斬つて参りませう」
「わかった……ってそのまま行く気か!?」
 朱海はルチル艦長の驚愕も意に返さないように、軽やかな足取りで艦から飛び出す。己の力のみで跳躍をし、慣性の法則を利用して途中にある小隕石やデブリも足場にしながら進む。
「……なんというか、掴み所に困るが、あれも猟兵。強者というわけか」
 宙海を舞うように跳ぶ東洋の女形役者を見て、ルチル艦長は感心するように首を横に振っていた。

 そして真紅のウォーマシン達が跋扈する宙域まで文字通り飛んできた朱海。だが紛れ込んだ異物を排除しないわけもないその戦闘機械は、極大エネルギーチャージキャノン「ホウセンカ」の砲門を彼に対して向ける。そして隕石を蹴って飛んだところに特大のエネルギー光線が発射される。惑星すら破壊する可能性を秘めた光線。食らえば猟兵といえどただで済むはずもない。
「真空とはいえ空中には違いありませぬな?」
 迫る光線に不敵に微笑する朱海。そして何もないところを蹴り、方向転換を果たして回避する。空中を蹴ってジャンプできる能力「スカイステッパー」である。朱海のは役者の影響か、少し軽やかで優美な感じもするが。
 そして光線を躱し続け、時には小隕石を足場にしてスカイステッパーの回数を回復しながら、ついに真紅のウォーマシンの一機の至近距離に入る。そこで妖刀・朱天狗を振りかぶり攻撃しようとする朱海。だが真紅のウォーマシンもまるで接近戦を想定していたように懐の大剣を抜いて防御態勢に入る。そして防いだ後にカウンターのホウセンカの砲撃を加える防御プログラム「報復の砲華」である。
 しかし攻撃すると見せかけて大剣をひらりっと躱し、再びスカイステッパーを使って跳躍する。そして跳躍・跳躍・跳躍の嵐。まるで箱の中で反射するピンポン弾のように掴み所のない跳躍に真紅のウォーマシンは混乱が巻き起こる。さらに至近距離に入っているが故に、他のウォーマシンもホウセンカを発射できない。そうしている内に、朱海の朱天狗がホウセンカの砲門を真っ二つに切り裂く。
「斬ることに特化した妖刀の太刀筋、それに合わせ動く足捌き……果たして機械に見切れますかな?」
 そして一気に懐に入り込み、大剣の防御などさせる間もなく、装甲の隙間に妖刀を突き入れる。流れるような剣技はそのままウォーマシンの頭部まで切り裂き、思考機能を司る電脳がやられたことで真紅のウォーマシンは活動を停止する。
 敵を翻弄する動きと、一瞬で相手の急所を引き裂く妖刀の技。無駄がありそうで、無駄のない動きで見事に敵を撃破せしめたのだ。
「さて、では次を倒すことに致しませう」
 ホウセンカも砲門のみを切り裂いたことで誘爆もせずに残った機体を足場にして、再び跳躍する朱海。目指すは次の真紅のウォーマシンだ。ホウセンカの破壊光線が発射されるが、それをあざ笑うか如く朱海は宙を舞う。
 一体、また一体と確実に真紅のウォーマシンを切り裂いていき、最後まで爆発を起こすこもなく、静寂のまま朱海はその宙域周辺の制圧に成功したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

桐嶋・水之江
◆なんでも歓迎◆桐嶋技研
このウォーマシンさえマインドミナから剥離し変異した外殻の一部なのよね
精密機械にさえ姿を変えてしまう究極の万能物質…興味を惹かれない科学者はいないでしょうね

さてはて楽しい宇宙戦争のお時間…ワダツミを出しましょうか
敵は対艦どころじゃない巨砲持ち…前に出るのは得策とは言えないわね
後方から動かず支援オンリーで行くわよ
手始めにレーダーシステムをハッキング
砲撃の精度を低下させるのが狙いよ
ダビングの発進に合わせて暴虐の咆吼スタート
ミサイルとビームが織りなす雨霰の弾幕…防ぎ切れるかしら?
発射後は最前線で暴れるダビングの援護射撃に専念しましょう
複数の目標を並列捕捉…ミサイルでジ・エンドよ


ダビング・レコーズ
惑星破壊兵器を搭載したウォーマシン部隊を以てしてもマインドミナBVA撃滅には至らなかったという事ですか
或いはそれすらも超越する脅威が潜んでいるのか
任務了解
戦闘行動を開します

【桐嶋技研・アドリブ連携歓迎】

ソリッドステート形態でワダツミより出撃
水之江博士による暴虐の咆吼の弾幕に紛れる形で敵陣に急速接近
可能な限り密集陣形を構成している地点が望ましいでしょう
目標に接触する直前にウォーマシン形態に変型し切断翼を展開
目標から目標へと乱反射するような高速機動を繰り返し殲滅を試みます

砲撃は回避を前提に対処
弾道を予測しソリッドステートとウォーマシン形態への高速変型を交えた変則的機動と速力で捕捉を振り切ります


ヘスティア・イクテュス
マインドミナBVA…
結構倒したつもりだけど…外殻もまだ足りないみたいね…

久しぶりの宇宙戦、それじゃあ派手にお宝入手といきましょうか!
ヘスティア・イクテュス出るわよ!!


アベルで【情報収集】
過去の戦闘データと照らし合わせての行動予知ね【見切り】

ティターニア、フルブースト!
船の位置と敵射線を気にしつつ動き回って攻撃を回避
可能ならば敵の砲撃を誘って他ウォーマシンにぶつけられたら…だけど

ミスティルテインで射撃で牽制&敵のスラスターや関節やらを狙って味方の立ち回りを【援護射撃】

敵の動きを凌いだり反撃できなさそうなくらい鈍らせたら
UCと合わせてマイクロミサイル【一斉発射】ね


アドリブ連携歓迎



 猟兵達の活躍を探索艦「ノーチラス」の艦首から観戦していたクルーから、敵ウォーマシンを撃破するたびに歓声が上がる。ルチル艦長も強大な敵が後ろに控えているとはいえ、初戦の快進撃に作戦の成功を祈らざるを得ない。そこに通信が入る。
『こちら、ワダツミ。ルチル艦長、まもなく接敵して交戦に入るわ』
「OK、ミス・水之江。頼もしい限りだ、期待しているよ」
 そうしてモニターに映し出された女性の名前は桐嶋・水之江(機巧の魔女・f15226)。稀代の科学者であり、現在搭乗している強襲揚陸艦「ワダツミ」の艦長である。このワダツミは研究ラボ「桐島技研」が誇る精鋭艦である。そして同乗している白きウォーマシン、ダビング・レコーズ(RS01・f12341)は同族と呼べるウォーマシンに変化した外殻に何か思う所があるのか、かの軍団を見つめている。
『惑星破壊兵器を搭載したウォーマシン部隊を以てしてもマインドミナBVA撃滅には至らなかったという事ですか。或いはそれすらも超越する脅威が潜んでいるのか』
『このウォーマシンさえマインドミナから剥離し変異した外殻の一部なのよね。精密機械にさえ姿を変えてしまう究極の万能物質…興味を惹かれない科学者はいないでしょうね』
 モニターごしでも絶好の研究材料を見つけた水之江の瞳は、興味で輝いている。それを見てルチル艦長はやれやれと嘆息する。
「おいおい、研究は結構だが回収してからにしてくれよ? 相手は鉱山ではなく動く要塞みたいなものだからな」
『わかっているわ、艦長。それじゃ右から攻めるから、また後でね。ヘスティアさん』
「OK、そっちも頑張ってね」
 そう言って水之江のワダツミから通信が切られる。ルチル艦長の隣にはノーチラスから出撃予定のヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)が待機している。
「マインドミナBVA…、結構倒したつもりだけど…外殻もまだ足りないみたいね…」
 ヘスティアはウォーマシン軍団の先に鎮座するマインドミナBVAを見据える。その歴戦の勇者の頼もしさにルチル艦長は笑う。
「ハハハッ、君のような猛者に手伝ってもらって感謝するよ、ヘスティア君。ではお願いできるかな?」
「ええ、久しぶりの宇宙戦、それじゃあ派手にお宝入手といきましょうか! ヘスティア・イクテュス出るわよ!」
 ノーチラス艦外に出たヘスティアは、妖精の羽を象った白いジェットパック「ティターニア」を発進させ飛翔する。ワダツミとは別方向からウォーマシン軍団に挑むらしい。その信頼できる姿を見送り、ルチル艦長は健闘を祈るばかりであった。

「さてはて楽しい宇宙戦争のお時間ね。ダビング、準備はいい?」
「こちらはいつでも行動可能です、水之江博士」
 真紅のウォーマシン群に対し、その索敵範囲ギリギリ外で水之江とダビングが乗る揚陸艦「ワダツミ」は待機していた。敵は宇宙艦隊はおろか、惑星すら破壊するエネルギー砲を持つ機体。それが複数いるのであれば、前に出て交戦するのは得策ではない。故に水之江のワダツミの役割は、後方支援に徹するというわけだ。そして斬り込みの機会を作るのも彼女の役目である。
「では始めましょう。電脳回線接続開始、敵レーダー管制システムにクラッキング開始……」
 そう言って電脳魔術を展開し、画面を叩きながらハッキングを開始する水之江。空間から侵入を開始し、真紅のウォーマシンのレーダーシステムに干渉。完全に乗っ取ることは無理でもそれを乱すことはできる。そうすることで砲撃の精度を低下させるのが狙いだ。
「よし、出し惜しみは厳禁……押し切るわよ!」
「任務了解。戦闘行動、開始します」
 レーダーのハッキングが完了した所で、水之江が「暴虐の砲哮(エゴイスティックバースト)」を解放する。それはワダツミの全兵装による、反撃と防御の隙を与えない全砲一斉射撃だ。
「ミサイルとビームが織りなす雨霰の弾幕…防ぎ切れるかしら?」
 機関砲が、連装砲が、ロケット砲が真紅のウォーマシンに対し、あらん限りの攻撃を吐き出す。索敵外からの攻撃、さらにレーダーシステムの不備に完全に不意を突かれる形となったウォーマシン達はなすすべもなく暴虐に巻き込まれていく。
 そしてその破壊の嵐の中をダビングは出撃する。空間戦闘機形態「ソリッドステート」に機体構造を変異させ瞬時に変形を果たし、爆裂の合間を疾駆する。もちろんウォーマシンも接近する敵の存在に気づき、極大エネルギーチャージキャノン「ホウセンカ」を放つ。だがレーダーシステムのハッキングに加え、弾道を予測し速度を保持したダビングに当たることはない。そして敵陣の中でも、密集陣形を構成している地点を探し接近する。
「ブレードフェザー展開」
 そして目標に接触する直前にウォーマシン形態に再び変形し、「切断翼」を展開。その防御用の大剣を抜かせる間もなく、プラズマブレード化したスラスター噴射炎が真紅の機体を容赦なく切断していく。そして斬ったら次の目標へ、目標へと乱反射するような高速機動を繰り返し、ホウセンカを撃たせることもなく殲滅をしていく。
 もちろんタダで見ているウォーマシン達ではなく、その殲滅をしているダビングを狙い撃とうと味方機ごとホウセンカを撃とうとする。だがそれを中断させるミサイルが着弾する。
「複数の目標を並列捕捉…ジ・エンドよ」
 それは水之江のワダツミから発射されたミサイル砲弾である。初手の砲撃後はダビングの援護射撃に回っている形だ。そして敵の注意がワダツミとダビングに向いている時、水之江のレーダーがこちらに急接近する者を捕らえる。
「ベストタイミングね」
 ウォーマシン軍団の背後を取る形で疾駆してきたのは、ヘスティア。
『敵は見事にこちらに気づいていません。お見事です、お嬢様』
「ありがとう、アベル。では引き続き、過去の戦闘データと照らし合わせての行動予知をお願いね」
 サポートAI端末 ティンク・アベルにデータ送信を行わせつつ、ミスティルテイン・長距離砲撃モード(ブラストモード)を起動する。
「弾道予測…射軸安定……今!」
 そして放たれるは、強烈なビーム光線の狙撃連射。精密な射撃は敵の電脳部分を司る頭部や、ホウセンカを撃つ腕の関節部を貫き、あっという間に行動不能機を量産していく。だが背後からの奇襲に気づいた真紅のウォーマシンがヘスティアへとホウセンカを向ける。
「ティターニア、フルブースト!」
 ジェットパックの機動力を最大にしてヘスティアは翔ぶ。ホウセンカの砲撃を縫うように機動し、さらに接近したところに置き土産と言わんばかりにマイクロミサイルの一斉発射を浴びせ撃墜していく。
「あなた達の行動パターンは把握済みよ、ほら!」
 そして回避だけではなく、その砲撃を味方機である真紅のウォーマシンに誘導することによって、ホウセンカを味方殺しに利用することも、アベルによる行動予知によって可能だった。そして破壊を繰り返しながら、ソリッドステートとウォーマシン形態への高速変型を交えた変則的機動を駆使して戦闘するダビングと合流する。
「では、今度はこちらを」
「ええ、このまま突っ切るわ!」
 そしてまるで息があったように相手をスイッチしたダビングとヘスティア。行動パターンが変わった敵を相手にすることになった真紅のウォーマシンは混乱し、さらに破壊されていくこととなる。

 そして数分後、援護射撃をしていたワダツミの水之江が完全に敵軍が沈黙したのを確認し、ダビングとヘスティアに通信を送る。
「どうやらこの宙域の敵は殲滅完了よ。戻ってきて」
 了解の通信と共に二人を収容する水之江。だがその残骸の先には、巨大なマインドミナBVAが鎮座している。これからの強敵の前に、勝って兜の緒を締める水之江であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『クエーサービースト・マインドミナBVA』

POW   :    BVAジェノビック
【無限に変化する外殻が超殺戮形態 】に変形し、自身の【防御力】を代償に、自身の【攻撃力と攻撃速度】を強化する。
SPD   :    BVAエクスタリ
いま戦っている対象に有効な【無限に変化する外殻が変形した殺戮兵器 】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    BVAリモーフ
対象のユーベルコードを防御すると、それを【無限に変化する外殻によって再現し 】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 未踏宙域に跋扈する真紅のウォーマシン軍団。正確にはマインドミナBVAこ外殻が変化したものだが、今はその視界に敵はいない。猟兵達のまえには惑星を破壊したエネルギー砲だろうと敵ではない。だがそれは所詮前哨戦でしかない。ウォーマシン軍団と戦っている間も猟兵達の視界に入るほど巨大なマインドミナBVAは、それを遮る物がなくなってからさらにその威容さを見せつけてくる。
 そして猟兵達に続くように追尾していた探索艦「ノーチラス」からの緊急通信が入る。
『どうやらマインドミナBVAの領域に入ったらしい。奴の外殻が動き始めたぞ!』
 ルチル艦長の声が響く。そして猟兵の視界もマインドミナBVAが侵入者を屠らんとその外殻が凶々しく変化していく。
 クエーサービーストは意志の疎通をすることはできない。会話すらもできはしない。だが、かの者達は自らの領域を侵す者には容赦することはない。人間が蚊を叩き潰すが如く、その巨体は蠢く。
『だが、キエリビウムJOXも倒せた君達ならば……、頼むぞ!』
 ルチル艦長の通信は激励と共に切れる。体格差は歴然。だがそれが全てではないと証明すべく、巨獣へと突撃を開始する猟兵達。激闘は幕を開く。
鈴木・志乃
厳つい体してんね~♪
剣呑な感じだけど、ま、もう戦うしかないっか……

早くこの世界も平和になってくんねーかな……

どんな構造してんのか分からんけど、あいにく私このUC以外有効そうなの無いんだよねぇ
オーラ防御展開、第六感で攻撃を見切りながら光の鎖で早業武器受けしつつ敵に接近するよ

外殻が捉えられたら即UC発動
【高速詠唱】の【全力魔法】で認識能力を【精神攻撃、催眠術、ハッキング】
敵味方の認識をすり替える!!

自分で自分の体を攻撃してくれれば楽々ちんでいいんだけどね
飛び回る位置も気をつけて自爆するように仕向けよう
さて、戦闘苦手なりにやってみたが上手く行くかどうか……



 広大な宇宙空間を埋め尽くすように立ち塞がるクエーサービースト・マインドミナBVA。先の「小さな尖兵」キエリビウムJOXよりも一回り大きい体躯は、小惑星クラスと呼ばれても驚きはないほど巨大だ。そしてその身体を覆う外殻は外から来た来訪者達を葬らんと変化を始めている。
「厳つい体してんね~♪」
 そんな巨大強大な敵に対しても変わらない気楽な口調を発する鈴木・志乃(ブラック・f12101)。パフォーマーという自身の立ち位置を、この程度の脅威で崩すわけにはいかないと言わんばかりである。
『志乃君、奴は君に気づいている! 来るぞ!」
「はいよ。剣呑な感じだけど……ま、もう戦うしかないっか……」
 彼の代わりに緊張感を肩代わりしたと言わんばかりのルチル艦長の通信に、志乃は諦め気味に戦闘準備に入る。だがマインドミナBVAはそんな敵意も殺意もない志乃を見ても関係ないと言わんばかりに相手を殺戮するという意志を込めた外殻変化をし始める。防御として機能していた外殻が禍々しいドリルに、惑星すら穿ちそうなソレは敵を抉らんと回る。
「どんな構造してんのか分からんけど、あいにく私、この方法以外に有効そうなの無いんだよねぇ」
 何せ自分よりも遥かに巨大な相手。しかも無限に変化する外殻というとんでもない能力の持ち主の前に攻撃手段は限られる。だがそれすらも想定内と言わんばかりに志乃は念の為にとオーラで身体を包みこみ、自身を殺戮しようとする殺戮ドリル群に向かっていく。巨大かつ数の多い殺戮兵器の前にオーラ防御は念のための防御策だ。本命は自身の勘と光の鎖による受け流しである。聖者の恩寵を受けた鎖でドリルの回転をいなし反発させつつ、巧みに迫る殺戮兵器の攻撃を躱していく。
「さて、戦闘苦手なりにやってみたが上手く行くかどうか……」
 そう言いつつ、志乃は自分の身体と第六感と閃き、それに対応できる行動力を持って、怒涛の如く押し寄せるマインドミナBVAの攻撃から身を守る。そして捌ききれないと判断した瞬間に、狙いである変化していない外殻にたどり着く。
「よし、間に合った。私を媒介に今一時繋がれ、世界の意志よ!」
 外殻に触れ、その手から聖なる光が溢れる。志乃の能力「UNKNOWN(アンノウン)」の力が発動した瞬間であり、そのありったけの聖力を流し込んでマインドミナBVAの制御下に置かれているにも関わらず、かの外殻に干渉を果たす。ただ支配権をもぎ取ろうということではない。志乃が行うのは敵の認識能力の置換である。
「そう、敵さんはあちらだよ」
 志乃の聖光に触れた外殻は、今も迫る殺戮兵器に向かって、殺戮兵器を繰り出し同士討ちを始める。殺戮を極めた兵器と殺戮を極めた兵器同士の激突、となれば矛盾を考えるまでもなく両者が面白いくらい破壊され消し飛ぶ。そう、志乃の力で敵味方の認識をすり替え、味方であるはずの外殻を攻撃させるという戦法を取ったのだ。
「これくらいうまくいけば、楽々ちんでいいんだけどね……おっと!」
 外殻の破壊を始めている聖光に当てられた外殻を見つめている外殻に、別の外殻の殺戮兵器が飛んでくる。寸前で躱したものの、あまり長居はできそうもない空間だ。だがそんな敵空間の中でもパフォーマンスを発揮するのを忘れない。敵の攻撃に対して外殻を破壊させるように動き、死地を脱する志乃。
「早くこの世界も平和になってくんねーかな……」
 外殻同士で破壊を始めた空間を見つめながら離脱する志乃。マインドミナBVAに損耗を与えたが、相手の顔色すら伺うことができないほど巨大で、生物の反応は期待できない。パフォーマーとしてはそれがいささか不満ではあったが、一仕事を終えた感はある。志乃はやり遂げた満足感と共に、外殻の殺戮兵器の中を飛び回り攪乱し続けるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

菫宮・理緒
いよいよボス登場って感じだね。

とりまきはいなくなったけど、
相手の全容が見えちゃう分、威圧感すっごいかも……。

とはいえ、大きさ=強さ、ではないってルチル艦長もいってるし。
圧倒されてばっかり、ってわけにはいかないよね。

でも今回はボスキャラだし、中途半端な攻撃は効きそうにない、かな?

ということで【不可測演算】を使って、
マインドミナBVAの行動パターンを解析・予測。

情報を全員で共有して、
相手の攻撃を妨害しつつ、こちらが攻撃を回避できるよう、
サポートをメインにしていこう。

幸い、戦闘騎にのせてもらってるし、
オペレーションに専念できるかなーって思うから、
全力で電脳戦、やらせてもらっちゃうよー!


ヘスティア・イクテュス
【ヘスユノ】
マインドミナBVA、キエリビウムJOXのあの厄介な物質分解波動と比べれば…
まぁ楽なものね それじゃあユーノ、お宝入手と行きましょうか!SkyFish団突撃!

ユーノのUCの予知データをアベルに転送してもらって情報を共有
ティターニア、フルドライブ!一気呵成に攻め込むわよ!

ユーノの攻撃で惹きつけてもらって
わたし自身も進路上の外殻殺戮兵器をミスティルテインで破壊【援護射撃】

空いたその懐、外殻の隙間部からグレムリンズを
回転鋸のようなビーム刃で後々回収しやすいよう外殻を剥がしながら
体内をズタズタに切り裂くわ【鎧無視攻撃】


ユーノ・ディエール
【ヘスユノ】
ええ、行きましょう。私達の自由を得る為に!
クルセイダーに騎乗、念動防壁を展開して突入しシステムを起動

モード・ディアブロ! 未来予測演算開始!
提示されたデータを基に確実に回避行動をとりつつ
誘導レーザーで確実に攻撃を与えていきます
想定攻撃パターン算出、迎撃マニューバ……アタック!

同時にアベルさんへ予測データを共有し
自身は攻撃を継続、目的は私に攻撃を引付けつつ
本命のヘスティアさんの攻撃が通る様に連携を!

これが白騎士の見ていた景色、ですか……
何とか使いこなしてみせましょう!
連装キャノン、ミサイル、誘導レーザーで弾幕を張りつつ
接近し取り付く段になったらデトネイターで外殻をぶち破ります!



 志乃が激しく外殻同士の争いや同士討ちを誘因している頃、その巨体を別方向から攻略しようとする猟兵達もいた。それは戦闘騎クルセイダーを駆るユーノ・ディエールとその背に同乗する菫宮・理緒、そしてユーノに合流を果たしたSkyFish団船長ヘスティア・イクテュスである。
「いよいよボス登場って感じだね。とりまきはいなくなったけど、相手の全容が見えちゃう分、威圧感すっごいかも……」
 その素直な理緒の感想が3人の気持ちを代弁しているようだった。未踏宙域を見張る浮遊要塞のようにそこに君臨する巨獣を前に、自分達はあまりにも小さい。そして敵はその領域を侵す者に対しては容赦の欠片もない。感情や思考がない分、冷酷に敵を排除するだけなのだ。
 だが威圧されてばかりでは戦闘にはならない。そう思って自分の頬を叩いて気持ちを入れ替える理緒。
「とはいえ、大きさがそのまま強さ、ではないってルチル艦長もいってるし。圧倒されてばっかり、ってわけにはいかないよね」
「その通りね。マインドミナBVA、キエリビウムJOXのあの厄介な物質分解波動と比べれば……まぁ楽なものね」
 キエリビウムJOX、そしてマインドミナBVA同個体を戦ってきたヘスティアの言葉は頼もしく聞こえる。だが彼女に油断はない。ただ自身の力を、仲間の力を信じて、全力を発揮できれば難しい敵ではないと確信しているのだ。故に相棒のユーノの方を見て武器を掲げる。
「それじゃあユーノ、お宝入手と行きましょうか! SkyFish団突撃!」
「ええ、行きましょう。私達の自由を得る為に!」
 ユーノのクルセイダーとヘスティアのジェットパック「ティターニア」が発進し、マインドミナBVAの支配する宙域に侵攻する。

 二つの流星が宙域を疾駆するが、当然支配領域を踏み荒す者を許す巨獣ではない。マインドミナBVAは外殻をドリルなどの殺りく兵器に変化しながら、敵を抹殺せんと動き始める。
「モード・ディアブロ! 未来予測演算開始!」
 クルセイダーに騎乗し、防御用の念動防壁を展開して突入したユーノはシステム「天意夢鵬(ディアボロス・ナイトメア)」を起動する。機体に組込んだ白騎士ディアブロの予知能力が今、再現される。
「中途半端な攻撃は効きそうにないし、わたしもお手伝いします」
 そこに理緒が能力「不可測演算」を発動し、マインドミナBVAの殺戮兵器のこれまでの行動パターンを解析・予測を開始する。そのデータはマインドミナBVAの行動に基づいたこれからの行動パターンの予測、行動の癖といったもので、どうすれば攻撃を妨害できるか、回避できるかをしっかりと把握できるものだった。そして正確な情報を電脳魔術で送信されたユーノの未来予知は精度を上げ、よりクリアに殺戮兵器の未来の行動を知ることができた。
「今までにない正確な未来が見える……ありがとう、理緒さん!」
「いえいえ。戦闘騎にのせてもらってるし、オペレーションに専念できるかなーって思うから、全力で電脳戦やらせてもらっちゃうよー!」
 確度のある未来予知に従ってユーノのクルセイダーは殺戮兵器の攻撃をミリの単位で回避し続ける。それに翻弄されながらも外殻は状況に応じ変化し、飛翔するクルセイダーを捕らえるべく鞭の殺戮兵器を繰り出すものの、理緒の「不可測演算」で行動を分析、その情報を元にユーノの「天意夢鵬」で未来予知した結果に従い回避する。それは初手の攻撃にも関わらず、何百回も受けた上で回避行動を取るような動きだった。
「想定攻撃パターン算出、迎撃マニューバ……アタック!」
 そして回避すると同時、誘導レーザーを確実に殺戮兵器や外殻に叩き込んでいくユーノ。その攻撃は「天意夢鵬」の効果もあって攻撃のたびに精度を増していき、やがて外殻の弱い部分を確実に抉って攻撃するようになっていく。
『クルセイダーからのデータ受信。こちらも同様の回避行動が可能です』
「わかったわ、アベル。ティターニア、フルドライブ! 一気呵成に攻め込むわよ!」
 そんな攻撃と同時に、ユーノは得た未来予知データをヘスティアのAI端末アベルに送信していた。そしてデータを元にヘスティアも宇宙空間を駆け抜ける。殺戮兵器の攻撃を引き受けているユーノ達に追尾するように飛び、さらに追いすがるマインドミナBVAの外殻殺戮兵器を可変型ビームライフル「ミストルティン」の援護射撃で破壊していく。その射撃は未来位置に向けて放たれるもので着実に的中し、外殻を貫いていく。
「これが白騎士の見ていた景色、ですか……何とか使いこなしてみせましょう!」
 本命のヘスティアを助けるべく、奮戦するユーノ。理緒も何とかサポートしてデータで未来予知を補強する。だが迫り来る殺戮兵器達は強力で、多種多様で、無限に変化し攻撃してくる。ユーノも回避し、連想キャノンでドリルを撃ち落とし、ミサイルで防御する外殻を破壊し、誘導レーザーで弾幕を張って進路を塞ぐ殺戮兵器を排除する。
 そうしてついに、本体外殻と呼べるマインドミナBVAの懐まで接近を果たすクルセイダーとヘスティア。
「外殻をぶち破ります! ヘスティアさん!」
「行きなさいグレムリンズ! 敵を切り裂いて!」
 念動増幅式対艦炸裂突撃槍「デトネイター」を構えてそのまま外殻に突撃するユーノ。その勢いのまま外殻に突き刺さった槍は外殻に歪な亀裂を発生させる。そして殺戮兵器に変わる前にヘスティアがブースター加速して一気に接近。発動させた「無線円盤型端末グレムリンズ」の円盤型ドローンがヘスティアの攻撃意志に従って颯爽と動く。回転鋸のようなビーム刃で外殻を切り裂いていくグレムリンズ。後々回収しやすいよう外殻を剥がしながら、ついに露わになったマインドミナBVAの体内をズタズタに切り裂いていく。それが何十も殺到し体内を穿つのだ。効かないはずはない。
 それに危険を感じたのか、マインドミナBVAの外殻が激しく動き、殺戮兵器がヘスティアの元に殺到する。だが攻撃を喰らう未来予知を察知したヘスティアは、未練なくその場を離脱する。そしてユーノや理緒が乗るクルセイダーと合流を果たすと、次なる攻撃ポイントを目指し行動を開始するのだった。

 こうして的確な未来予知を駆使して攻撃を回避、外殻を引き剥がし体内にダメージを与える戦法を何度か繰り返し、マインドミナBVA打倒のダメージを与え続けた二つの流星は、その活動限界まで宙域を疾駆し続けたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

穂照・朱海
外殻をたくさん集めるのでしたね
宜しう御座いますとも

前回と同じく跳躍して近づきまする
抜き身の刃を向け、【殺気】を放ち
こちらの敵意を伝えまする

向かってくるものを前回と同じ要領で斬る
ひたすら斬る

外殻がこちらに向かって来なければ距離を詰めるしかありませぬな

どちらかと言えばこちらの方が小回りは効くはず
向こうもたくさん群がれば動き辛いでしょうから、敢えて敵の群れの中に突っ込んで紙一重で攻撃をかわすようにしつつ手当たり次第に斬ります
動きを封じられれば束縛を妖刀にて断ちます

外殻とはいえ無限ではありますまい……
尽きることのない妖刀の怨念を相手にどこまで続けられましょうか



 マインドミナBVAの殺戮兵器が唸り、外殻がそれに応じるようにさらなる殺戮兵器に変化を果たす。千変万化の戦場にも関わらず、表情に優美すら残し佇むのは穂照・朱海。妖刀に魅入られし、黒髪の女形役者はただ敵であるマインドミナBVAを見つめる。
「外殻をたくさん集めるのでしたね。宜しう御座いますとも」
 そう人知を超える殺戮兵器が迫ろうとも朱海の本分は変わりはしない。宇宙を漂うデブリを足場に、空中を蹴ることができる「スカイステッパー」の能力を駆使して、その外殻を近づく。そして妖刀「朱天狗」の抜き身の刃を向け、溢れんばかりの殺気を放つ。
「こちらの敵意、伝わりましたか?」
 その朱海の問いと殺気に応えるように、外殻が変化した殺戮兵器群が一斉に朱海に襲い掛かる。だがそれこそ彼の望むところであった。殺戮兵器のドリルがその身体に迫った瞬間、朱海は宙を蹴る。りんっと足首の鈴が鳴って方向を変え、殺戮兵器のドリルの回転の節目を斬る。そしてまた迫る殺戮兵器が来たら空中を蹴り、躱すと同時に斬る。それをひたすら繰り返す。
「やはりこうでなくてはですね」
 もしも朱海の殺気に反応せずに、外殻がこちらに向かって来なければ距離を詰めるしか方法がなかった。だがかの巨獣は外敵の侵入を許しはしない。ましてやそれを害そうとする輩など、何をおいても排除しようとするのだ。自身の防御など考えないように外殻を変化し続け、殺戮兵器を生み出す。そして朱海の逃げ場を埋め尽くさんばかりに怒涛の攻撃を繰り出すマインドミナBVA。
「それだけたくさん群がれば動き辛いでしょう?」
 だがそれこそ朱海の臨むところであった。自身は妖刀と身一つの身軽な身。小回りが利くのに対し、相手の殺戮兵器は巨大かつ大群である。その動きはある程度制限がかかる。だからこそ、あえて群れているところに突っ込み、紙一重で回避をしながら殺戮兵器を、そして外殻を斬り刻んでいるのだ。
 だが鞭のようにしなり朱海の動きを拘束しようとしてくる殺戮兵器もいた。動きを封じられれば、さすがの朱海もまずい。そういった攻撃には注意を払い、最優先に妖刀で斬り落とし、スカイステッパーと斬った外殻を足場にして、軽やかに死地を脱している朱海。
「外殻とはいえ無限ではありますまい……尽きることのない妖刀の怨念を相手にどこまで続けられましょうか」
 妖刀の怨念に侵されようとも動きを止めない朱海。当たり一面は斬るべき対象ばかり。遠慮はいらないと言わんばかりに、ただ舞い、ただ斬ることに没頭する。マインドミナBVAの質量からすればその量は無限に近いものだったが、その恐るべき斬撃舞台に多くの外殻が犠牲となっているのにも気に留めなかった。あまりに多くを持ちすぎたためだった。
 だが外殻に狙いを絞った朱海の奮戦はすさまじく、その体力が尽きる頃にはおびただしい外殻と殺戮兵器が犠牲となっていた。そしてそれは攻撃手段と防御が犠牲になったということを意味している。そう、無限に近いものだったマインドミナBVAの外殻は今、限界点を迎えようとしていたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

桐嶋・水之江
◆なんでも歓迎◆桐嶋技研
来たわね…究極物質にして新資源の塊
どうしても私には宝の山に見えちゃうのよね
困った事に人類の天敵な訳なのだけれど

ただ攻撃するだけじゃ効果は薄そうね
手痛い一撃を中身にしっかり浸透させられる状況を作らないといけないわ
金ぴかの殻を剥く所から始めましょう
この辺はダビングがやってくれるから私は援護射撃でお手伝いに回りましょうか
艦の守りは量産型ダビング…Dプラス部隊がいるから心配ご無用よ

ダビングが上手に殻剥き出来たらいよいよ本命をプレゼント…対艦ミサイル発射よ
誘導も彼がやってくれるから精密な狙いが付けられるわね
むき出しのお肌に突き刺さったハープーンが内部でズドン…中々痛そうでしょう?


ダビング・レコーズ
マインドミナBVAを確認
攻撃開始

【POW・桐嶋技研・全歓迎】

直接攻撃の前段階として外殻の処理に当たります
マインドミナに接近し直接戦闘を敢行
意図的に外殻の変異を促し耐久性を脆弱化させます
SS・WMの収束荷電粒子砲(攻撃力)を用い殺戮形態化した外殻を破壊します
反撃への対処は回避を最優先
変異により攻撃力増強作用が生じている事を鑑み防御は不可と推定
運動性に優れたウォーマシン形態
速力に優れたソリッドステート形態
以上を使い分け適切な回避手段を取ります

外殻の破壊に伴い下部の皮膚の露出を確認次第水之江博士の対艦ミサイルを誘導
誘導後は限界まで攻撃を加え続け外殻再生を阻止します



 マインドミナBVAを守る外殻は減り続け、その本体部分にもダメージが通りつつある現状。そしてそれは攻撃手段である殺戮兵器も減っているという証拠であった。猟兵達の猛攻がついにあの巨獣を追い詰めているのだ。その撃破のチャンスを見逃す手はない。
「来たわね…究極物質にして新資源の塊。どうしても私には宝の山に見えちゃうのよね。困った事に人類の天敵な訳なのだけれど」
 桐嶋・水之江は揚陸艦ワダツミの艦首で好奇心に支配された表情でため息をつく。科学者として、研究者として、あの無限に変化するマインドミナBVAの外殻は興味に値する事柄であった。それがどんなに危険なものであったとしてもだ。
「ただ攻撃するだけじゃ効果は薄そうね。手痛い一撃を中身にしっかり浸透させられる状況を作らないといけないわ。あの金ぴかの殻を剥く所から始めましょう」
「了承、博士」
 だが戦闘となれば切り替えの早い水之江。それに呼応するようにダビング・レコーズがワダツミから発艦する。本体に直接ダメージを与えるためにはまず外殻を処理しなくてはならない。そのためにダビングはマインドミナBVAに接近し、直接戦闘を敢行する。
「マインドミナBVAを確認。攻撃開始」
 こうやって接近したのもマインドミナBVAを挑発し、外殻が超殺戮形態に変異させることによって耐久性を脆弱にするためだ。もちろんそれによって攻撃力と速度はあがるというリスクはあるが、元よりダビングに攻撃を受けるという選択肢はない。
「変異により攻撃力増強作用が生じている事を鑑み防御は不可と推定」
 そう言いながら接近してくる外殻の殺戮兵器に対し、「SS・WM(ソリッドステート・ウェポンモジュール)」を起動させ収束荷電粒子砲を選択。攻撃力特化をさせて、強力なレーザー砲で一気に外殻を破壊貫通させる。
「反撃に対し、回避を最優先します」
 だが収束荷電粒子砲を放つだけでは対処しきれない数、そこで攻撃しているウォーマシン形態から、速力に優れたソリッドステート形態に一瞬で変化。囲まれる前に隙間から逃げ、その囲いの外に離脱した後に、運動性に優れたウォーマシン形態に戻り、再び外殻の破壊に専念する。
 そうして器用に二形態を駆使した破壊と回避を繰り返している内に、全方面からの攻撃の影響もあるのか外殻の攻撃が鈍り始める。そこを狙って破壊を一転集中していた箇所に、さらに収束荷電粒子砲を撃ち込むダビング。強力な熱線の連射に外殻が蒸発・破壊され、そこにはついにマインドミナBVAの外殻ではない本体を露出することを確認できた。
「水之江博士、下部の皮膚の露出を確認。ポイントを誘導します」
『了解、ダビング。巻き込まれないようにしておきなさい」
 ダビングはワダツミに通信を入れて、座標を送り攻撃誘導を行う。もちろんそこを守ろうと外殻が殺到するがそれをさせじとダビングも収束荷電粒子砲を持って迎撃に当たる。

 一方のワダツミはダビングが動き回りやすいように、遠方からの援護射撃によって殺戮兵器の数を減らしていた。その際、こちらにも殺戮兵器が殺到してきたのだが、それはワダツミの防衛兵器と量産型ダビングと呼ばれるDプラス部隊3機が護衛に当たり、見事に迎撃を果たしていた。
 そもそも本体に接近しているダビングへの攻撃の比率が大きいわけで、水之江としても楽ではあったのだが、そんな時ダビングからの誘導信号をキャッチしたのだ。
「いよいよ本命をプレゼント……これはとびきり痛くて重いわよ、ハープーン発射!」
 ワダツミから発射されるのは、「対艦ミサイル(ハープーン)」。これは水之江の技術・電脳魔術の粋を込めたミサイルであり、標が大きいほど威力を発揮する。そしてダビングの見事な座標誘導により精密な狙いが付けられ、露出した本体部分に突き刺さる。そしてそのハープーンは内部で大爆発を起こし、さらにその爆発が連鎖爆発を起こしてマインドミナBVAの巨大な内部に浸透爆裂していく。
「内部でズドン…中々痛そうでしょう?」
 その大規模爆裂はついに他の猟兵が与えたところまで浸透し、マインドミナBVAの身体に亀裂が入る。
 そしてその身体が割れ崩壊に向かう。絶対に倒れることのなかった巨獣は内部から徹底的に破壊されて、ついにその活動を停止することとなったのだ。その際、本体の意志を失った殺戮兵器は止まり、外殻は変化をやめて宇宙空間を彷徨うだけとなった。

「終わったようね。ダビング、崩壊に巻き込まれないように帰投して」
『了解、博士』
 マインドミナBVAを倒すことができた。それはつまりお宝回収の時間が迫っているということだ。水之江はその瞬間がきたことに、目を輝かせていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 冒険 『マインドミナBVAの外殻を剥ぎ取ろう!』

POW   :    腕力と体力を活かして大量の外殻を剥ぎ取り、運搬する

SPD   :    巨大な外殻を器用に解体し、運搬効率を高める

WIZ   :    思念によって形を変える外殻の特性を利用し、変形させた外殻を運搬する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 こうして猟兵達の奮戦により、マインドミナBVAはその活動を終えることとなった。本体部分は崩壊に向かっているが、切り離された外殻は未だ宙域に漂っている。これこそが猟兵達が、ノーチラスの面々が求めるものであった。
『猟兵、聞いているか? これからマインドミナBVAの外殻をできるだけ多く回収して貰いたい』
 ノーチラス艦長ルチルから、激戦を終えた猟兵達に向けて通信が入る。それは今回の探索の大目標のようなものだ。
 マインドミナBVAの外殻は、黄金のような色を放って美しく宇宙空間に浮いている。そしてそれを手にした者の思念によって形を変え、ユーベルコードを伝達するという性質を持つと、今まで持ち帰った者達の研究で報告されているのだ。これを利用すれば、これからの未踏宙域の探索に、巨大なクエーサービースト達の間合いに対抗できる何かができるかもしれないという期待がある物質なのだ。
『そのためには多くの研究サンプル、そして製造の為の素材を集める必要がある。長く宙域に留まれるわけでもないので、迅速に、できるだけ多くの外殻を持ってきて貰いたい』
 幸い、ノーチラスの格納庫は今回のために多くを空の状態で出発しており、さらに信号を送ってワープドライブにて輸送船が来ることもできる。それだけ今回は多く持ち帰って研究を前進させたいという意志の表れだろう。
『クエーサービーストとの戦いで疲れているとは思うが、よろしく頼む!』
 そういってルチル艦長との通信が途切れる。崩壊が進んでいるマインドミナBVAを見ても、今が一番外殻を確保できるチャンスでもある。猟兵達は、未来への可能性を確保するために動き始めた。
菫宮・理緒
【SPD】行動

最終目標までたどりつくことができて、
ほんとによかったよー。
「さ、ここからが本番だねっ。」

回収は【E.C.O.M.S】を使って、
マインドミナBVAの外殻を解体し、持ち帰るよ、

【Octagonal Pyramid】は
6機のチームを20。12機のチームを10、24機のチームに分けて、
大きさを変えて回収していきたいな。
「サンプルはいろいろあったほうがいいよね♪」

残り46機は待機させて、
フォローや周囲の警戒など、緊急対処に当たってもらうよ。

時間目一杯までがんばったら、
最後に全機がかりで大きいのげっとできるといいな。

ちょーっと興味あるし、
こそっとちっちゃいの持って帰れるといいんだけど、ねー。



 猟兵によって内部を破壊され活動を停止したマインドミナBVA。その巨大な身体は崩壊が始まっており、このまま放っておけば宇宙の塵となって消え去る運命であろう。だがその外殻は人類の未来、そしてこれからのクエーサービーストの戦いに必要になるかもしれない。
「最終目標までたどりつくことができて、ほんとによかったよー」
 菫宮・理緒の言う通り、マインドミナBVAの撃破は手段であって目的ではない。目的とはその変幻自在の外殻の入手にある。そして理緒は気合を入れる。
「さ、ここからが本番だねっ。E.C.O.M.S作戦行動、開始」
 能力「E.C.O.M.S(イーシーオーエムエス)」を発動し召喚するのは、310機の「Octagonal Pyramid」と呼ばれる正八角形のユニット群である。理緒はこれらのユニットを統率し、マインドミナBVAの外殻を効率的に解体・回収しようと行動する。
「サンプルはいろいろあったほうがいいよね♪」
 もちろんただの人海戦術というわけでもない。6機編成のユニット群が小型外殻を、12機編成のユニット群が比較的中型の外殻を、24機編成のユニット群が大きめの外殻を回収するために動き出している。それぞれ20、10、1チームに分け、残りの残存戦力は外殻運搬に邪魔なデブリ除去や周囲の警戒に当たっている。マインドミナBVAは倒れたとはいえ外敵がいないとも限らない。警戒は怠るべきではないというのが理緒の考えだ。
 そうやって回収した外殻は探索艦「ノーチラス」の外殻保管倉庫に収容していく。そうやって地道に作業を続けていき、ほぼ活動時間いっぱいまで頑張った時に決意する。
「最後に、大きいのげっとできるといいな」
 そう、警戒に回しておいた全機を結集し、巨大な外殻を回収しようとしたのだ。幸いその外殻に当たりをつけていた。理緒のユニット全機の力があれば運搬可能なほどの大外殻。それをユニットの全出力を発揮して、運搬しノーチラスの前に運んでいく。
『すごいな、理緒君! そこまで巨大だとこちらも収容はできないので、輸送船の方に頼む』
「オッケー、艦長!」
 巨大外殻を見たルチル艦長からの通信を受けて、理緒は了承する。そして自身のちょっとした願望も漏らしてみる。
「ちょーっと興味あるし、ちっちゃいの持って帰れるといいんだけど、ねー?」
『……ううむ、確かに頑張ったのは認める所だ。お土産程度なら、艦長権限で認めよう」
「え、ホント? やったー!」
 思わぬ報酬に理緒は喜びを爆発させる。これまでの労力に見合うものであるかはわからないが、未知の外殻の破片を自分の物にできるということで、理緒の心は充実していた。その高揚した気分のまま、巨大な外殻を輸送船に収容するべく、ユニット達に指令を出し、運搬させていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

穂照・朱海
ほほほ……美しや
少し分けては頂けませぬか
駄目で御座りますか

ゆふべるこほどを伝達する、とは如何なる事でせうか

試して御座いませう

外殻に触れて
空間を跳躍してみませう

もしや、一緒に跳躍してくれるようになる?

であればいくらでも運べますね
銀河を渡る黄金色の欠片逹……
いみじうあはれにをかしけれ(=超クール)

さながら流星群のようですなあ……
艦の皆様も猟兵の皆様も
しばらくこの光景を楽しんでいつて下しやんせ

思う存分銀河を舞ったら格納庫に帰りけり



 最後まで外殻と戦い、その妖刀の力を持って斬り結んでいた穂照・朱海。他の猟兵達の奮闘もあって、本体のマインドミナBVAの活動が停止したことによって、外殻の攻性は止まり、そこには黄金の輝きを放つ外殻の姿が目に映る。
「ほほほ……美しや」
 自身が斬り刻んだ外殻を見て、朱海は笑う。まさしく黄金の価値を持った外殻が無数に浮いている状況。その幻想的な雰囲気に朱海は見惚れていたのだが、ノーチラス艦長ルチルから通信が入る。
『見事な戦闘だった朱海君。さっそくで悪いのだが、回収の方もお願いできるか?」
「わかりました、艦長。ところで、少し分けては頂けませぬか?」
『……君もか。確かに興味深いものであるが』
「駄目で御座りますか」
 少し落胆したような声を出す朱海にルチル艦長もさすがにノーとは言えない状況である。朱海の力がなくては、マインドミナBVA打倒はならなかっただろう。それに奮起して貰えればサンプルを多く回収できるかもしれないという気持ちもあり、返信をする。
『わかった。理緒君の件もあるし、運搬量次第で許可しよう』
「ありがたや。頑張りまする」
 ルチルの許可も貰い、この黄金の外殻をゲットできるチャンスを得た朱海。俄然やる気も出てくるものだが、困ったこともある。確かに外殻を運びやすいように斬り刻んできたのであるが、そもそも朱海一人で運送できる量は限られてくる。自身の力もそこまで自信があるものではなく、まともな手段ではとても満足な量を運ぶことはできないであろう。
 だが朱海はあることを思い出す。
「ゆふべるこほどを伝達する、とは如何なる事でせうか。試して御座いませう」
 今までの研究結果の報告を思い出し、外殻の特性を利用してみようと、宙空に浮く外殻に触れる朱海。能力「スカイステッパー」を発動し、空間を跳躍してみると、なんと外殻が一緒に跳ねたのだ。驚きのあまり、外殻を見る朱海。
「もしや、一緒に跳躍してくれるようになる? であればいくらでも運べますね」
 その新しい発見に可能性を見出した朱海。であればやることは決まっている。同じく斬った外殻達に触れていき、スカイステッパーを伝達し、自身の意志で一緒に跳躍する状態にする。そして準備が完了すると同時に、外殻達を見る朱海。
「銀河を渡る黄金色の欠片逹……いみじうあはれにをかしけれ」
 そして宇宙を跳躍する朱海。その女形役者に従うように一緒に跳躍を始める黄金の外殻達。それはまさしく金の流星群を付き従えているような幻想的な景色であった。
『なんと……、そういう方法もあったのか。幻想的だな』
「艦の皆様も猟兵の皆様も、しばらくこの光景を楽しんでいつて下しやんせ」
 まるで銀河を舞っているような朱海の舞台。役者として、この舞台を楽しまないわけにはいかないのだろう。思う存分、宇宙の海の上を黄金の流星達と共に駆け抜ける朱海。
 その美しい光景はノーチラスの組員はもちろん、他の猟兵達も魅了しただろう。そして満足した朱海はその外殻を見事、ノーチラスの格納庫に収容することに成功したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ダビング・レコーズ
外殻の性質を鑑みるなら単純に装甲材質として運用する他ある種の増幅装置にも転用可能ですか
今後の技術開発の如何次第では猟兵にとって大きな力となるのでしょう
任務了解
これより外殻の回収を開始します

【桐嶋技研・全歓迎】

外殻の解体作業に当たります
効率良く作業を進める為に大型機材を使用します

アイガイオンを起動
ブレードフォームに変型させコネクト
巨大過ぎる外殻を接合部分に沿って切断
裁断し易いサイズに加工します
更にアイガイオンをパワーローダーフォームに変型させドッキング
大型化したルナティクスを使用しワダツミに搬入可能な程度のサイズまで裁断します
搬入作業は水之江博士の冬風達が行いますので当機は外殻の解体に専念します


桐嶋・水之江
◆なんでも歓迎◆桐嶋技研
お待ちかねの剥ぎ取りタイム…狩りの醍醐味といったら素材集めよね
ルチル艦長のおっしゃる通り長居は得策とは思えないからパパッと終わらせましょう
血の匂いを嗅ぎ付けてもっと危ない何かがやってくるかも…冗談で済めばいいわね

作業するなら足場があった方が捗るわよね
ワダツミを残骸に接岸させるわ
ダビングが切り出した殻を艦内の格納庫に運び込むわよ
でも人手が足りないわね…Dプラスだけじゃちょっとね
という訳で冬風達に一働きして貰いましょう
数は力…バケツリレーの要領でどんどん運ぶわよ
私は重力魔法のトラクタービームで適当に遠隔搬送してるわ◆属性攻撃
肉体労働なんて無理だもの



 強襲型揚陸艦「ワダツミ」の艦首からマインドミナBVA本体の崩壊を確認した桐嶋・水之江。外殻が生み出した殺戮兵器の相手をしていたダビング・レコーズの回収を終えて、宇宙に舞う外殻やマインドミナBVAの残骸を見て、待ちに待った研究サンプルの回収チャンスに心が躍る水之江。
「お待ちかねの剥ぎ取りタイム……狩りの醍醐味といったら素材集めよね」
 目をキラキラさせて黄金に輝く外殻を見る水之江は、もはや艦長ではなく研究者の魂が顕現している感じだ。それを冷静に傍らで見ているのがダビングである。
「外殻の性質を鑑みるなら単純に装甲材質として運用する他ある種の増幅装置にも転用可能ですか」
「ええ、可能性は無限大よ。まさしく未知の素材。研究し甲斐があるわ」
 ダビングの指摘通り、ユーベルコードを伝達するという特性からも装甲よりもある種の増幅装置としての可能性に魅力を感じるところではある。水之江のような熱心な研究者が多くいれば、実用技術の確立はそう遠くない時期に達成されるだろう。
「今後の技術開発の如何次第では猟兵にとって大きな力となるのでしょう」
「そのためにも多くのサンプル回収よ。ルチル艦長のおっしゃる通り、長居は得策とは思えないからパパッと終わらせましょう」
「任務了解。これより外殻の回収を開始します」
 好奇心に支配されながらも本分を忘れていない水之江に安堵しながらも、ダビングは戦いで休めていた機体を再び起動して宇宙へと飛び立つ。
「血の匂いを嗅ぎ付けてもっと危ない何かがやってくるかも……なんて、冗談で済めばいいわね」
 宇宙は広大で未知で、それでいて多くの危険が潜む。そういう嫌な予感を振り払い、黄金の外殻を回収に向かう白い機体を見送りながら、ワダツミを発進させる水之江だった。

 さて再びの外殻が浮遊する空間に来たものの、このまま宇宙空間でダビングに作業させるには効率が悪い。戦闘であれば気にならないだろうが、外殻の回収となれば話は別だ。
「作業するなら足場があった方が捗るわよね」
 そう言って水之江はワダツミをマインドミナBVAの残骸近くに接岸させ、解体の為の足場を作る。これならば思う存分、力を発揮できるだろう。
「では、外殻の解体作業に当たります」
 そう言ってダビングは効率良く作業を進める為に大型機材を使用、つまり能力「VBPL1Xアイガイオン(ヴァリアブルブレードパワーローダー)」を起動させ、大型強化外骨格を召喚する。
「ブレードコネクト、全システム完全同期開始」
 それをブレードフォームに変型させ、自身の命令系統にコネクト。細やかな作業をできる状態へとシフトさせる。その巨大なプラズマブレードを見事に使いこなし、その巨大過ぎる外殻を接合部分に沿って切断していくダビング。
「アイガイオン、パワーローダーフォームに移行」
 そして裁断し易いサイズに加工したら、ダビングはアイガイオンとドッキングを開始。そしてその影響で大型化した荷電粒子ブレード「ルナティクス」を使用し、ワダツミに搬入可能な程度のサイズまで裁断していく。
『いいわね、ダビング。搬入は任せなさい』
「了解、当機は外殻の解体に専念します」
 水之江からの通信もあって、アイガイオンのブレードフォームとパワーローダーフォームを使い分けてどんどん外殻を寸断していくダビング。ダビングが切り出した外殻をワダツミ艦内の格納庫に運び込むのは水之江の役目だ。
「でも人手が足りないわね……」
 そう、次々と外殻を量産していくダビングに対し、3機のウォーマシン型ドローン「Dプラス」だけでは運び手が不足しているのだ。それならば、と水之江は秘策を披露する。
「という訳で冬風達に一働きして貰いましょう」
『まかせろー!』
 一斉に声を上げる「機械妖精冬風(マシンフェアリーフユカゼ)」。水之江が召喚したのは妖精型多目的支援ドローンの部隊である。その可愛らしい妖精達は戦闘能力は持たないが、支援技能の一つして運搬能力を持つ。それを駆使して、バケツリレーの要領でどんどん運んでいく。数は力とはよく言ったものだ。
「さて私は肉体労働なんて無理だから、これでいくわ」
 対してご主人の水之江は重力魔法のトラクタービームを発動させて、遠隔搬送を開始していた。妖精達でも手間取りそうな少し大きめの外殻を運ぶ為である。肉体派ではない彼女らしい運送手段とも言えるだろう。

 ダビングの解体と仕分け作業、水之江達のその効率性を重んじる運搬作業により、みるみるとワダツミの格納庫には外殻が満ちていく。そして重量限界の警告アラームが鳴り響くのを確認した水之江はダビングに通信を送る。
「ダビング、格納庫が一杯になったから、一時ノーチラスに帰投するわよ」
『了解です、博士』
 こうしてワダツミの運搬できるギリギリの量の外殻を運び終えた水之江とダビング達は、ノーチラスの格納庫に移す為に移動を開始する。これを時間の許す限り往復で行う頃には、多くの外殻がノーチラスの巨大格納庫に収納されていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユーノ・ディエール
【ヘスユノ】
この時の為に残しておいたのです……カムヒア、デスワーム!
デスワームでまだ剥がれてない外殻を掘削、念動力で掻き集めて
ハッキングで遠隔操縦したクルセイダーでまとめて牽引
母船へピストン輸送です! さあ、どんどん行きますよ!

デスワームは放っておいても外殻を剥がしてくれるでしょうから
私もデトネイターでヘスティアさんを手伝いましょう
では、どこからブチ破ればいいでしょうか?
粗方剥がし終えたら他の漂っている外殻も念動力で集積して
デスワームとクルセイダーに引かせて母船へ
これで新たな航路が開かれればよいのですが……
ヘスティアさんも素晴らしい船をお持ちですし
これでこの先に何が出て来ても大丈夫でしょう!


ヘスティア・イクテュス
【ヘスユノ】
(デスワームを微妙な目で見)まぁいいわ…

わたしもグレムリンを使って残ってる外殻剥がし、操作はアベルに
クルセイダー、ああいうのも便利そうよね

その間にわたし自身はノーチラスに乗せてもらってたS.F.Oに搭乗
プチヘスを展開し、数で牽引、大きめのものは複数で力合わせて引くわ

S.F.O&グレムリンで引けるおかげで以前より楽になるわね…
あっ、ヤバ…負荷のかけすぎで煙が…ユ、ユーノ!ヘルプ!!


えぇ、新しい航路これで開かれると良いのだけどね



 各々が方法で黄金に輝く外殻を運搬していく猟兵達。未知の可能性を秘める外殻はこれからの希望となりえるので、できるだけ多くを望むのはノーチラス艦長ルチルはもちろん、スペースシップワールドに住む全員が思うことだろう。そしてその期待を応えるべく、ユーノ・ディエールとヘスティア・イクテュスも動き出す。
「この時の為に残しておいたのです……カムヒア、デスワーム!」
 そうしてユーノが呼び出したとっておきとは、「虚無モンゴリアンデスワーム」。ある宇宙船から回収した全てを飲み込む虚無の申し子で、栄養豊富で非常食にもなるユーノのお気に入りである。
『な、なんというかすごい外見だな』
「艦長、今回は回収ですから飲み込ませませんよ? 心配は無用です!」
 外見は完全に敵性宇宙生物風なデスワームにやや引きつり気味のルチル艦長を尻目に、ユーノはまだ剥がれてない外殻を掘削させている。そして剥がれた外殻を念動力で掻き集め、ハッキングで遠隔操縦した戦闘騎「クルセイダー」でまとめて牽引する。そして次々とノーチラスの格納庫を外殻で満たしていく。
「母船へピストン輸送です! さあ、どんどん行きますよ!」
 生き生きと作業を続けるユーノ。それを相棒とはいえ、さすがに趣味は理解が難しいヘスティアはデスワームを微妙な目で見ている。
「……まぁいいわ」
 だがそれはそれとして、サポートAI端末「アベル」に操作させた円盤型の無線誘導兵器「グレムリン」を使って外殻を引き剥がしていくヘスティア。そして彼女はというと、探索艦「ノーチラス」に収納して貰っていた、SSWの技術を融合したプルトン人より鹵獲したUFO「S.F.O」に搭乗している。
「クルセイダー、ああいうのも便利そうよね」
 外殻を牽引しているクルセイダーを見つつ、ヘスティアがやるのはS.F.Oと自身を模した二頭身ロボ「プチヘス部隊」の牽引である。グレムリンが引き剥がした外殻をプチヘスの数で牽引したり、比較的巨大な外殻は複数で力合わせて対応する。
「使っててすごい複雑なんだけど……、以前より楽になるわね」
 自身を模したプチヘスに微妙な気持ちになりつつも、プルトン人との戦いで得たS.F.Oやグレムリンのおかげで前より大幅な運搬ができるようになったことを満足するヘスティア。だが調子に乗りすぎると事故が起きるのは必定である。
「あっ、ヤバ…負荷のかけすぎで煙が…ユ、ユーノ! ヘルプ!」
「了解です。では、どこからブチ破ればいいでしょうか?」
「違う違う! デトネイターじゃなくて運搬、運搬!」
 槍を構えて突撃態勢のユーノにヘスティアが突っ込みを入れる微笑ましい光景もあったが、ユーノの念動力で運搬を助け事なきを得るS.F.O。

 デスワームはその後も黙々と外殻を剥がし続け、粗方それが終了すると運搬に回ることでさらに効率が上がった。クルセイダーとデスワーム、そしてユーノの念動力の収集能力、ヘスティアのS.F.Oやプチヘスによって、ノーチラスの格納庫はおろか、輸送船にも多大なる外殻を運び出すこに成功していた。
『感謝する、二人共。他の猟兵達の助けもあって積載可能容量の外殻の収納を完了した。そろそろこの宙域を離脱する』
「わかりました、ルチル艦長」
「こっちも帰投するわね、艦長」
 その通信を終えて、ユーノとヘスティアはマインドミナBVAの残骸に目をやる。外殻を剥がし終える頃にはその本体はほぼ崩壊を終えており、ほぼギリギリのタイミングであったであろう。だがこれからも未踏宙域を探索するには、さらなるクエーサービーストが立ち塞がることであろう。その時の力が二人の及ぶ範囲であればいいとは思う。
「これで新たな航路が開かれればよいのですが……」
 その為に必死に回収したマインドミナBVAの外殻。その黄金の可能性に活路が見いだせればよいという願い。
「えぇ、新しい航路これで開かれると良いのだけどね」
「それにヘスティアさんも素晴らしい船をお持ちですし、これでこの先に何が出て来ても大丈夫でしょう!」
 そして素晴らしい仲間がいることへの安心感がユーノを笑顔にする。それに応えるように、ヘスティアも力強さを象徴するように微笑む。そこにはどんな敵が来ても大丈夫という安心感があった。

 こうして探索艦「ノーチラス」の第二宙域の作戦は大成功を収めた。マインドミナBVAが一体を撃破、その外殻を大量にスペースシップワールドに持ち帰ったことにより、さらに研究が進められることであろう。
 この先も未踏宙域の探索は続いていく。さらなるクエーサービーストに対抗する為、そして人類の夢である居住可能惑星を発見する為に、人類の探索は終わることはない。戦いは続き、夢は続いていく。
 だが今はこの達成感に満たされて休む為に、ヘスティアやユーノ、猟兵達は果てしなく続く宇宙を眺めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月01日


挿絵イラスト