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堕落の檻の楽園

#アポカリプスヘル

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#アポカリプスヘル


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●檻の中の楽園
 グリモアベースに集まった猟兵達を出迎えたのは、
 塚杜・無焔(無縁塚の守り人・f24583)の姿だった。
「すまないが、1つの拠点の防衛に向かってはくれないだろうか」

 そう言いながら無焔が映し出したのは――
 アポカリプスヘルの荒野にぽつんと残されてる、『刑務所』だった。
「元々は刑務所として使われていた建物を改装した場所らしかったのだが――
 今では本当に『檻』としか呼ばれていない安全地帯だ。皮肉なことにな」
 嘗ては囚人の脱出をそう簡単にさせない為の様々な『残されていた』設備が、
 今では、皮肉なことに罪なき人々を護るために機能しているらしい。
「今回は、この『檻』に攻め込んでくるであろうオブリビオンから、
 この中に住まっている人々を護りきって欲しい」

 しかし、無焔は猟兵達に向け、この場所の『問題』を告げる。
「問題は――内部に既に人々を『陥落』させ、勢力を築いている存在が居ることだ」
 彼の語るところに拠ると、赤髪の少年が『強者』として君臨しているようで、
 その勢力を『檻』の内部に広げることで――『防護』を無力化する魂胆のようだ。

「当然だが彼のやり方を快く思わない人間も多い。
 伝えれば真っ先に居場所まで案内してくれるだろう――オブリビオンとは知らずにな」
 流れとは言え、オブリビオンとの戦闘である以上、人々にも被害は及ぶだろう。
 基本的には『一般の人間』の被害は最小限に留めて欲しい、と彼は告げた。
「相手が『敗北』を認めれば、信念に応じて『奪われる』事を良しとするだろう。
 そうすれば『外側』の様相も分かる筈だ。まずは内部の問題を解決してくれ」

 グリモアの転送術式を準備した無焔は真っ直ぐに猟兵達を見据える。
「未だ、私達の世界の復興は遠い。それでも、だ。
 ……このような事件の解決の積み重ねが、復興に向けて役立つだろう。宜しく頼む」


逢坂灰斗
 そういえば何処かに元刑務所のホテルが出来るんでしたっけ……?
 逢坂灰斗です。

 今回は、『檻』と呼ばれる元刑務所の拠点を防衛して頂きます。

【MSより】
・第1章:
 ボス戦です。赤髪の少年もとい『略奪者』ゼストとの交戦になります。
 なるべく一般人の被害を抑えるように戦って下さい。
(※ゼストの『嫁』達に関しては生死は問いません)
・第2章:
 集団戦です。相手は現状情報不明です。
 第1章で倒した『略奪者』ゼストから聞き出した情報を元に、
 拠点内の人々の援護を受けて迎撃を行って下さい。
・第3章:
 ボス戦です。相手は現状情報不明です。
 第2章での集団を指揮するオブリビオンとの交戦となります。

・サポートプレイングは『余力があった場合』採用させて頂きます。
 もし、お気に召しましたら通常参加して頂けますと、幸いです。
・なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為、
 【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を
 必ずご記述ください。
 では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。
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第1章 ボス戦 『『略奪者』ゼスト』

POW   :    略奪者の拳(グリード・パンチャー)
【ボクシンググローブ(頭蓋骨製)】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、ボクシンググローブ(頭蓋骨製)から何度でも発動できる。
SPD   :    勝者の征服(ドミネート・フェロモン)
【自身に対する敗北感】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【増幅装置】を装備した【自身の肉体】から、高命中力の【好意と忠誠心を植え付けるフェロモン】を飛ばす。
WIZ   :    愛する者達(ハーレム・バタリオン)
自身の【愛と褒美を後で与えると言う約束】を代償に、【Lv×1人の愛する嫁達(美女・美少年)】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【略奪した銃器や、肉体強化された格闘技】で戦う。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠万将・紅奈です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●『檻』の中の遊戯
 はじめは、物々しい建物に反して、この場所は平穏だったという。
 ある日、現れた赤髪の少年がやって来るまでは――
 このように『思想』の断絶は起きなかった、とまで。

 今となっては、少年に気に入られた者と、そうでないものが、
 嘗ての繋がりを踏み躙られるかのように、『分かれて』暮らしている。

 彼らは知らぬであろう。その中心に座す『彼』の目論見を。
 彼の遊びの果てに待つ筈だった、凄惨な『最後』を。
 だが――それは今日を以て崩されようとしていた。
大豪傑・麗刃
とりまオブリビオン(以下『ボス』)の所に行き倒せばいいと。
前にボスに支配されてる一般人が襲ってくるってことかな?その被害を抑えると。なら当たっても死なない方法でやればいいのだ。
襲ってくる一般人の皆様の前に堂々と出て。

きみたちは殺気だっているのだ。
ちなみにわたしはさっきこの場に立った所なのだ。

さっき立った!!

(ユーベルコードです)

これで爆笑する、ずっこける、白ける等で一般人は無力化。

あとはボスか。
きみはわたしのユーベルコードをコピーするそうじゃないか。
よろしい使ってみたまえ。

使ってみたまえ!!
きみの最高のギャグを!!

そんなボクシングなんてやるからボク死んだってことになるのだ
(ユーベルコードです)



●なにか致命的なそう、なにか
 『檻』の中で、1つの勢力を築き始めていた、その青年は、
 現れた大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)の姿にも、歓迎の意は示さなかった。
 まるで命じるかのように、周囲も明確な殺気の眼差しをその『闖入者』に注ぐ。
 けれども、彼は何処までも冷静で、平静で――奇人のままだった。
「きみたちは殺気だっているのだ。
 ……ちなみにわたしはさっきこの場に立った所なのだ」

 群衆は気づいてしまった。気づいてしまったからこそ、沈痛な面持ちをしている。
 真面目な面構えで、とんでもない事を宣ったのだから。
 ……『さっきたった』って。

 当然そんなものにゼストはたじろぐ事はないだろう。
 ただ問題は、防御した『コレ』を使うかという話なのだ。
「『強者』だからこそ――権利はあるだろ?
 何故君の土俵に態々立たなきゃいけないんだい?」
 そんな言葉とは裏腹に、彼の内から滲み出るのは1つの焦りだろう。
 手を出しちゃいけないのではなく、なんだか『手を出す気になれない』のだから。
 なにせ、こんな行動をすれば、彼の傲慢が許す筈も無いだろう。

「そんなボクシングなんてやるから――」
 けれども、彼はこんな空気を出しながらも、何処までも『真面目』なのだ。
 奇人の刃は流麗に。されども一度たりとも『人々』に抜かれることは無く。
 向かってくる拳を、武人の剣閃のみで捌き切り。貴人の如く立ち続ける。
「……『ボク死んだ』ってことになるのだ。なんちゃって」

大成功 🔵​🔵​🔵​

レジーナ・ドミナトリクス
なるほど、確かに刑務所の構造なら砦としても申し分ないですね。
実際どのように運用しているのか興味はありますが……オブリビオンの相手が先ですか。

拳闘が得手の相手に距離を詰めるのは愚策かもしれませんが、住人の皆さんに矛先が向くのは避けなければいけません。
足止めの意味も含め、【低頭剄首】で接近戦を挑みます。
敵がこちらの攻撃をグローブで受け止めようとしたら、接触の数瞬だけフォースセイバーの光刃を納め、ユーベルコードの発動を避けると同時に【フェイント】に利用します。

この刃の本分を発揮できないのは遺憾ですが、まだお訊きしたいこともありますからね。
首と胴が泣き別れず済んだのに感謝することです。



●清廉なる女王
 刑務所であった場所に、これ程違和のない人は、居ないであろう。
 住人達の案内を受けながら、清楚さの中に監守のような風体を滲ませる人。
 レジーナ・ドミナトリクス(密獄の女王・f12121)はつかつかと歩みを進める。
「――なるほど、確かに刑務所の構造なら砦としても申し分ないですね」
 彼女自身の興味はこの『檻』自体にも向いていたが、
 今はそれどころでは無いことも悟っている。

 彼女自身、格闘戦を挑むのは不利になり得る事は重々承知していたが、
 それでも不要な犠牲を、清廉たる監長は良しとはしなかった。
「まだ、『強者』である事を誇りますか――ならば、私がお相手しましょう」

 ――再び、猟兵と『強者』の牙が交錯する。
 二人の戦いは、熾烈であるものの、彼女が見せるものは、
 優美さすら感じさせる程の剣閃。単なる暴力の強さとは一閃を画す物で。
 ゼストの狙いを読み切った上で――刃を受け止めさせる事を『狙った』のだ。

 それは間違いなく『全力』に見えたろう。
 だからこそ彼も『獲った』と確信をした。だが――

 受け止めようとした刃の刀身は『消失』する。
 フォースセイバー故に存在する技量の1つではあるが、
 それを悟らせぬ程に鋭い剣捌きは、ゼストに油断する隙すらも与えていなかった。
 ――故に、だ。
 油断なく捉えた筈の一閃が、策だと気づかなかったのは、
 『強者』にあってはならぬ、致命的な心の動揺を生む。

「いけませんね、『この程度』のフェイントに引っかかるとは。
 ……少しばかり仕置が必要でしょうか」
 受け止める為に生まれた隙へ『差し込む』ように、猛攻が始まる。
 最早受けきれぬと判断された

「ああ、『強者』なら『奪って』しまえばいいだろ?
 なのに、どうして、こんな風に『組み敷く』だけなんだい?」
「――分かりませんか」
 首筋を掠めるように光刃は突き付けられる。
 その刃はコンクリートで舗装された冷たき地面を易々と貫く程の鋭利さで。
 明らかに彼女の差配によって、その業は『その程度』に留められているのだ。
「この刃の本分を発揮できないのは遺憾ですが、
 ……貴方には、まだお訊きしたいこともありますからね」
 少年を組み敷く清楚なる女傑は、その内の嗜虐を漏らさぬことはなく。
 だが――それは確かに彼に伝わっていた事でもあった。
「ああ、こうでなきゃ『嫁』にでもしたいと思うのにさぁ、
 本当に酷い『強者』だよ、あんたは」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ノウェム・ノインツィヒ
ふむ……約束を代償に、か。リスクとリターンが釣り合っていないな。故に我は死を与えようと思う……これで釣り合うはずだ。生き残りたければ、抗え。絶望しろ、そして死ね。灰となれ。……我残さず、汝等は何を遺す?

UCによる火葬を実行。対象となる嫁達には、劫火のリング場に上がってもらい、死ぬまで焔に焼かれてもらう。

片手でハルムベルトを縦横無尽に斬り回しての蹂躙。殴る蹴るの応酬。己に向かってくる致命傷となり得る銃弾は念動力で軌道を反らすか、その辺にある瓦礫で弾よけを作る。終始、命乞いをされても耳を貸さず、非情かつ冷酷な態度を以てして、殲滅行動に臨む。


死之宮・謡
アドリブ歓迎

何でこのオブリ、内部に入り込みながら檻が未だ陥落しとらんのだろうか…
仕事放棄かい?それとも…こんな雑魚ども相手に手こずってる?
まぁ私には解らん事情があるのかもしれんがその辺は汲まずに無能認定してやろう…

【裏世界の七血人】召喚…
今日は好きにして良いぞ?ちょっと彼奴の嫁とやらを皆殺しにして来たまえよ…

風化の「呪詛」を籠めたルトリアを「怪力」で投げて串刺しに
その後イレリアを持って突貫して攻撃



●堕ちた者共の末路
「ふむ……約束を代償に、か。リスクとリターンが釣り合っていないな」
「釣り合っていない? 当たり前だろう?
 何故ソレ以上の物を捧げてあげなきゃ、いけないんだい?」
 ノウェム・ノインツィヒ(外見詐欺・f24561)の言葉に、
 ゼストは淡々と、事実のみを突きつける。
 けれども、彼女は揺らぐ事はないし、『嫁』達も揺らぐことはない。
 ――信じ切ってしまっている以上、彼女達にとってもソレで十分なのだから。

 それが――この『檻』が陥落していない原因かは、
 死之宮・謡(宵闇彼岸染・f13193)にも推し量れることではないが、
 彼女にとってはそんなことはどうでも良く。
 その辺りを『汲む』などという慈悲深い行為に及ぶことすら無い。
 彼女にとっては、『落とせていない』という事実の一点のみで、
 眼前の少年は、無能であると断ずるに値するのだ。

「故に我は死を与えようと思う……これで釣り合うはずだ」
 紅蓮が円を描くように、『嫁』達を取り囲んでいく。
 それだけならば、どんなに、良かったろうか。
 謡の呼び掛けに馳せ参じた、七人の凶手がそのリングに降り立った時――
 オブリビオンの下へと堕ちた、奴隷達の絶望は、始まる。
「――今日は好きにして良いぞ?
 ちょっと彼奴の『嫁』とやらを、皆殺しにして来たまえよ……」

 ……その結果は、言うまでもないだろう。
「たすけ、て ゼスト さ ま」
 圧倒的な蹂躙は、いくら強化されていたとはいえ、『嫁』達を屠るに十分で。
 懇願するような声は、猟兵達に向くことはなく。
 ただひたすらに――自らの主に向いていた。
「生き残りたければ、抗え。絶望しろ、そして死ね。灰となれ。
 ……我残さず、汝等は何を遺す?」
 ノウェムの問いかけの中にも、『嫁』達は答える事はない。
 願うように、自らの知る『強者』へと眼差しを向けていたのだが――

 ――なんで?
 そうとでも言いたげな顔で、ゼストはそれに『答え』を返したのだ。
 約束したんだから、約束も果たせない『嫁』なんて、仕方ないよね?
 そう、言外にゼストは『嫁』であった奴隷達に眼差しを注ぐ。
 そこに愛は介在しない。あくまで自身が強者だから故に弱者を愛でていただけで。
 壊れる人形にいちいち救いの手など、差し伸べるつもりは無いのだから。

 蹂躙の果てに焼け果てる奴隷を無視するように、
 二人の猟兵の獲物がゼストに向く。ただ、それでもゼストは笑っていて。
「ああ――あんた達は、間違いなく、ボクと同じ側の『強者』だよ」
「……無能に同類判定される程、私は腐ってはいないがな?」
 その笑みをかき消すように、赤髪の少年は床に磔にされた。
 彼には鋭い殺意のみが向いていたが――笑みが崩れる事は、なく。
 周囲からの戦慄の眼差しのみが二人に向けられていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミスト・ペルメオス
【WIZ】

…少々手荒なことになります。ご容赦を。

屋内戦闘ということで愛機たる機械鎧は用いず、白兵戦用装備で参戦。
搦手を多用する相手との駆け引きは本領ではないものの善処する。

どうやら男女問わず多くの人達が篭絡もしくは洗脳されている様子だが、殺傷するのは極力避けたい。
念動力による【サイキック・プレッシャー】を行使。敵対する人々に精神的な威圧をかけることで戦意を奪う。
また彼らから攻撃されようとも物理的な反撃・殺傷はせず、回避するなり防御するなりで耐える。

無論、かの『略奪者』に対しては別。
最大限の、物理的な効果すら乗せた威圧を放って拘束すると共に全武装の火力を叩きつける!

※他の方との共闘等、歓迎です



●そして『強者』を制す時
 生き残る事を許された、『嫁』達は震えていた。
 ゼスト様は、生き残れぬものにはなんの慈悲も与えてはくれぬ。
 幾らでも自分達は替えが効く存在なのだと――

 そんな奴隷達の慟哭が、猟兵達へと向かっていく。
 悲しき牙を視界に収め、ミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)は、
 すれ違いざまに自らの感応波を流し込んでいく。
「――少々手荒な事になります、ご容赦を」

 ……彼とて、本領は生身での白兵戦ではない。
 ただ、この場に置いてはあまりにも愛機は窮屈であろう。
 それ故に今の彼は乗り手ではなく、ただ一人の戦士であった。

 戦士は『嫁』に堕ちたとて、人々を害する事はない。
 防御や回避こそすれど、傷つけること無く、感応波のみで、
 動きを縛り、その場に無力化してゆく。
 そうして拓かれるのが――この状況を作り上げた一端である少年への道。

「だが、お前は『別』だ。容赦など、一切しない!!」
 全力の念動と共に浴びせられた火砲は最早、ゼストに逃げ場を与えない。
 銃身をかの『略奪者』に突き付けて、彼は問う。
「ここの支配が――本当の目的では無いんだろう?」

「ああ――ボクも『弱者』になっちゃったか、良いぜ、教えてやるよ」
 そんな時、外からかすかに聞こえてきたのは、呻くような声。
 住民達が走ってその事実を伝えに来た時には、
 ゼストは役目は果たしたとばかりに、薄ら寒い笑いを浮かべていた。
「――此処は、『お友達』を作りたがる哀れな女の手で、沈んじゃうのさ」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『走るゾンビの群れ』

POW   :    ブルゾンビ
自身が戦闘で瀕死になると【屈強な走るゾンビ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    群がるゾンビ
自身が【食欲や飢餓感】を感じると、レベル×1体の【走るゾンビ】が召喚される。走るゾンビは食欲や飢餓感を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ   :    獰猛なゾンビ
【噛みつき】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。

イラスト:小日向 マキナ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●『檻』を囲うのは『お友達』
「ふふふ……素敵ィ」
 遠方から昏く病んだような顔をした少女が、『檻』を見つめていた。
「あそこにみんなお友達になってくれる人が居るんだね……」

 彼女のお友達は、全てが生前の意志を希薄にしたままに、
 ただ、ひとりの『お友達』の言葉に従っているような気配すら漂わせている。
 そして蔓延するのは――手酷い程の腐臭。


「――ああ、勘違いしてる女がいてな? それはそれでボクも面白かったさ」
 なにせ、ゾンビにすれば『友達』を幾らでも作れると思ってるとか。
 死に際の少年は嘲笑う――
 それは、この『檻』の行く末か。
 それとも、ここをゾンビの世界に落とそうとする件の少女か。

 何れにせよ、此処に迫りくる屍人の波を打ち払わねばならぬのだ。
 人々を嘲笑するかのような顔で、骸の海へと還っていったゼストと入れ替えに、
 その進撃は――『檻』の直ぐ側まで迫ってきていたのである。
レジーナ・ドミナトリクス
ゾンビというのは動きが遅いものと思っていましたが、走る個体もいるのですか。
集団で押し寄せられると面倒そうですし、各個撃破に持ち込みたいですね。

【一心獰隊】で艦員を後方に配置し、銃器による【援護射撃】で数を減らしつつ、敵の群れが一度に殺到しないよう足止めをしてもらいます。
人数はそれなりにいますので、もし他にも援護できそうな猟兵がいらしたら、一部をそちらに回すのもいいでしょう。
私自身は、前衛で銃弾を突破してきたゾンビをフォースセイバーで迎撃します。
銃撃で充分かもしれませんが、どのような原理で動いているのかわからない以上、解体してしまった方が安心ですからね。



●私の『お気に入り』達
「……状況は如何程でしょう」
 レジーナ・ドミナトリクス(密獄の女王・f12121)は、
 一目散に状況を告げてきた『檻』の住人に対し、努めて冷静に声を掛ける。
 その彼女の言葉に答えるように、その住人が映し出した光景は――

 ……遠き地より疾走してこちらの包囲に向かってくる死体の『群れ』。
 ゾンビというのは一般的には遅い『脅威』として見られることが多いが、
 『檻』へと向かってくるそれらはその印象と反した程の俊敏さで。

(ふむ、走る個体ですか……存外に機動力は有るようですね)
 彼女自身も、その『集団』での危険性を思案する。
 囲むことが向こうの『狙い』だとするならば、そちらに乗ってやる義理はない。

「……どうされますか、案内どころでは無くなりましたが」
「構いません、まずはこの地に降りかかる火の粉を降りかかる事が先決でしょう」
 傍らの住人の問いに牢獄船の主は迷うこと無く告げる。
「それに――私の船の艦員は、死体程度に負ける道理など、ありません」
 だって、死を偽装してまで集めた『お気に入り』達ですもの――

 そんな、後ろ暗い来歴を語ること無く秘めたまま、
 彼女は屈強なる戦士達に命を下す。
「良いですか。あなた達の『任』は『包囲』される前に群れを崩すこと」
 その為には、1つとして統率が乱れてはならない、と言外に言い含め。
「私だけではありません――友軍への支援も怠ること無きよう」
 光刃が振り抜かれ、女王は『檻』の外へと歩み出る。
 それが、この『防衛戦』の始まりの合図のように、背を向けたまま。
「――それでは、現刻より作戦を開始します」

 黒き波のように押し迫る『群れ』は、
 『檻』の周辺を警護するように銃座を構える艦員達により、崩されていく。
 だが――それだけでは『落としきれぬ』事も既に考慮済みであった。

「自我は希薄のようですが――
 『食料(にんげん)』を追うように仕込まれていますか。狙いは感染でしょうが」
 最前線では、最早美しさすら感じられる光刃の舞が繰り広げられていた。
「私の剣閃の前では無意味なことです。……崩れなさい」
 何が動力源であるかは理解しようがない以上、念には念を入れるしか無い。
 それでも、デッドマンですらないこの死体の群れには、
 『解体』という行為はとても効果的に働いた。

 恐るべき速度で迫る筈であった、死体の波は――未だ到達すること無く。 
 ただ、女王の圧倒的な指揮の前に、抑止されていくのみであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミスト・ペルメオス
【SPD】

…沈むのは『過去』だけで十分だ。
任務更新…、来いッ、ブラックバード!

愛機たる機械鎧を呼び寄せ、拠点から飛び出しつつ搭乗。
デバイス等を介して念動力を活用、機体をフルコントロール。
敢えて拠点の外に打って出ることで、拠点や人々の消耗を抑えつつ自身の全力を発揮せんとする。

スラスターを駆使して飛び回りながらゾンビの群れへと接近。
一定距離を保ちつつ、動きを止めずに射撃戦を展開。
狙いがこちらに向くのならむしろ好都合。
迫るゾンビの動きを見切ったかのように、片っ端から実弾・エネルギー双方の銃撃・砲撃を撃ち込んで粉砕・蹂躙する。
さながら獲物を狩る【“黒い鳥”】のように。

※他の方との共闘等、歓迎です



●『黒い鳥』は終末に羽撃く
 ――熱線や火砲の音が眼下に響き渡る。
 それは、間違いなく、『過去』への抵抗の姿であった。

 ミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)の姿は、
 『檻』の最上部から、迫りくる屍の群れを見下ろしていた。
 彼の脳内を駆け巡るのは――内部に巣食っていた『過去』の最後の表情。
 まるで、此処が『沈む』光景を想像して、悦に浸っていたかのような。

 けれど――そんな『未来』など、振り払いに来たのが、猟兵達だ。
 ギリ、と歯を噛むようにして、鋭い眼差しを、眼下の黒波に向ける。
「……沈むのは『過去』だけで十分だ。
 任務更新……、来いッ、ブラックバード!!」

 叫びが、割れたような寒空に木霊する――
 彼がそれを見ずとも身を翻せば、その身は黒き鋼の内に収まった。
 ミスト・ペルメオスという猟兵は、
 念動の遣いにして――黒き鋼の『鳥』の駆り手なのだ。
 屋内という抑圧から解き放たれたのならば、その翼は何者にも止められぬ。

 既に向けられている銃撃の驟雨のみでは、
 押し止めるに手一杯であった屍の群れは、巨大なる機影に覆われたと同時、
 暴力的とも言える火砲の嵐の前に砕け散ってゆく。
 その威容は、抵抗を試み続けていた者らにも驚愕の存在として受け入れられる。

 空を舞う圧倒的な存在は、飛ぶことの出来ぬ死体どもでは、
 『黒い鳥(イレギュラー)』は落とすことなど叶わぬ。
 本能のままに空へと抗いを伸ばそうとする者らに、
 駆り手の叫びのような砲撃は止むことを知らぬ――
「――邪魔を、するなァ!!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

死体人形か…腐った肉など見ても詰まらんな…可愛い娘の綺麗な死体とかなら愛でるが…貴様等は失せろ
そもそも、走るな。如何やって速力を確保したんだおい…

まぁ良い…確か、此処(世紀末)風に言うんなら…
汚物は消毒だ!
だったか?…取り敢えず、燃やし尽くしてやろう…

砦から離れて、自身とゾンビ共を囲うように積層断熱結界を張り
【焔の堕ちる日】…解放…



●地獄を招きし焔
 眼下を見下ろすもうひとりの目は、存外でも無いがつまらなそうであった。

「死体人形か……腐った肉など見ても詰まらんな……」
 死之宮・謡(宵闇彼岸染・f13193)は愛でも出来ぬ屍共を、
 まるで廃棄物でも見るかのように吐き捨てていた。
 これが美しく彩られた少女の死体などであったら、まだ愛でようの在ったものの。
 『それら』には、品性も、知性も、ましてや、自我も残されてはおらず。
 何故『そんなもの』が、速力を確保して津波のように雪崩込んで来るのか!

 その光景に、思わず溜息も出ようものだが、やりようはある。
「まぁ良い……確か、此処(世紀末)風に言うんなら……
 『汚物は消毒だ!』だったか?」
 ……彼女が言うと冗談にすら聞こえぬそれは、
 どちらかと言えば『略奪者』の言の葉だろうが、
 今はそれは正しいのかも知れない。

「取り敢えず、燃やし尽くしてやろう……」
 その身を翻し、まだ到達しきらぬその『波』に立ちはだかれば――
 彼女は恐るべき惨禍を招来する。
 
 ――煌々とその身は地の獄の焔に変ず。
 亡者共は正しく『あるべき場所』へ包まれるように、焔の中へと招かれてゆく。
 いや、正しく『それら』が逃げ場所を理解しているのかも、最早怪しい。
 そうこうしている間にも、灼熱の檻は虜囚共を過たずに捕らえ、
 屍として害を為し続けていた、その存在ごと焼却していく――

 高らかに響き渡るのは、誰の笑い声か。
 『檻』の人々が遠くに見た焔は――確かに、地獄だった、という。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大豪傑・麗刃
ゾンビとな。
ここでひとつ考えなければならない事がある。これはものすごく深刻な疑問なのだ。

果たしてゾンビにネタは通じるのか?

いや、試してみてもいいんだけどね。だが残念なことに

ゾンビを絡めたギャグが思いつかなかったッッッ

仕方ない。不本意ながら今回は普通に戦う。
サムライブレイドとフライングシャドウの二刀流。まあ斬れば死ぬだろう。斬らなくても既に死んでる気もするけど。
敵は数が多いので真っ向から突っ込むのはさすがに愚策だろう。なんか手を考えないといけない。
考えた結果。

全員斬ればいいのだ。

ということで真っ向から突っ込んで全員斬る。
瀕死になったらなんか召喚するらしいけどまあそれも斬ればいいでしょたぶん。



●自分に勝つのか負けるのか的なそんな感じ
 『砦』への包囲網は、確実に撃破されつつあった。だが――
 大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)は真剣に悩んでいた。

 なんで小一時間かけてずっと悩み続けていたのかって?
 だが、彼に取っては問題があった。それはある意味彼の在り方にも関わる。
 ――果たしてゾンビにネタは通じるのか?
 いや、物は試しと言うし、試すのも有りかも知れない。
 下手したら笑いか失笑で空がゆあーしょーっくかも知れないが。

(……だけど、ゾンビに絡んだギャグ、思いつかなかったッッ)
 これでは試しようがなかろう物だ。だが、彼はこれだけで戦っている訳ではない。
 本人的には非常に不本意であろうが『普通』に戦う事も可能なのだ。
 迫りくる最後の一つ波――
 無闇に突出すれば撃破に手間取る事も、先んじた仲間達を見て理解していた。
 ならばどうすれば良いか。

 携えた刃が振るわれる時、それは『一本』だけのようにも見える。
 だが、それは『ふたつめ』が余りにも疾き速度で振るわれ、
 残像のようにも見えるのが、その視界の由来で。
 本能ばかりの死体の群れならば、それに気づく事など、最早無いだろう。

 流麗たる刀捌きを以て、次々に斬り落とされる最中にも、増援は現れるが。
 彼の『普通』の戦いにおいて、コミカルが失われた時点で――
 総てが、彼の示した通りに斬り伏せられるまで。
「――『全員』斬ればいいのだ」

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ダークプルティア『ダークパンツァー』』

POW   :    バフ盛り盛り最強…ダークネスアルメー
自身が操縦する【レベル×1機召喚した、遠隔脳波操縦戦車】の【主砲威力と機銃威力と索敵能力と移動速度】と【装甲と攻撃範囲と装填速度と反射速度】を増強する。
SPD   :    私自身が最高戦車…!ダークネスユーバーファル
【装填速度の速い腕部主砲、肩の範囲ミサイル】による素早い一撃を放つ。また、【脚部のキャタピラを展開し移動速度を上げる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    フヒヒ!友達になろうねぇ…ダークネスクンパーン
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【自身と同じ装備で戦うゾンビ兵士】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシズホ・トヒソズマです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【MSより補足】
・燃えてない死体とかは一応あるので、WIZは一応問題なく発動します。
・勿論油断すると『住人』からゾンビを補充しようと殺害を狙ってきますので注意。

●死後にて『間違えた』少女
「あれ、お友達みぃんな、動かなくなっちゃった」
 卑屈めいた笑いを浮かべたその少女は、
 文字通りの屍の山となった一帯を眺めて残念そうな顔をした。けれども。
「大丈夫、居なくなっても、そこに」
 少女は猟兵や住人達を、ゆっくりと指差しながら、
 にぃ、と嬉しそうな笑みを浮かべる。
「――いっぱい、おともだちが、いるから。寂しくないの」

 『檻』の住人達は全てを悟る。
 この少女は、此処に居る全員を『お友達(ゾンビ)』にするつもりだったのだと。
 これが、防衛の最後の山場――
 『友達作り』を間違えた少女に、相応しき末路を。
レジーナ・ドミナトリクス
火砲相手で数も揃っているとなると、敵本人の下まで斬り込むのは骨が折れそうです。
住人の皆さんも狙われているようですし、先に戦車を片付けた方がよさそうですね。

脳波で操縦しているのでしたら、戦車にも効果は及ぶはず。
【片利矯聲】で斬り込む隙を作ります。
できれば、同時に住人の安全を多少でも確保できる暗示がいいですね。
「友達作りは結構ですが、ご両親か誰かに教わらなかったかしら?
 『友達になろうとする相手に銃を向けてはいけません』よ、そうでしょう?」

成功したらフォースセイバーで戦車を潰していきます。
敵の攻撃は躱したいところですが、流れ弾が住人に向かわないとも限りませんしフォース【オーラで防御】しましょう。



●『躾け』の言葉
(火砲相手で数も揃っているとなると、敵本人の下まで斬り込むのは中々……)
 レジーナ・ドミナトリクス(密獄の女王・f12121)は冷静に、状況を見定める。
 彼の言葉が正しければ、お友達とは全て『ゾンビ』のことで。
 住民達も等しく『殺して』仲良くなるという魂胆は、砲塔からも見え透いていた。
 それならば――これ以上の危害は出させる訳には行かない。

 先に手懐けるべきは展開された数多くの戦車だ。
 だが、彼女の鍛え上げた光刃の腕は、そんな物量程度には遅れは取らない。
(動きに統率性はありますが、完全に機械的ではない……そこが『隙』ですか)
 斬り伏せていく内に、戦車達の動きの『習性』を見切ったならば、
 後は懐に転がり込むだけ――その一瞬は、直様にやってきた。

 数機の戦車を屠った後、油断なく速度を詰めれば――
 指揮官たる『彼女』自身は、そのままでは機動性が『弱い』ようにも見えた。
 それこそ、付け入る隙として十分で。

 耳元で。囁くように。女王は規律の言葉を敷く。
「友達作りは結構ですが、ご両親か誰かに教わらなかったかしら?」
 それはごくありふれた『躾け』の言葉。
 子を道に背けさせぬ為に必要であったろう言葉。

 ――『友達になろうとする相手に銃を向けてはいけません』よ

「……そうでしょう?」
 けれど――レジーナにも分かる。眼前の彼女は、『作り方』を知らなかった。
 あまりにも、いなさすぎて。いなさすぎたから、
 『死んでから』、話を聞いてくれる『お友達』欲しさに、勘違いが加速したのだ。
「フヒ、私、知らない。そんな簡単に出来るなら――」

 くす、と笑んだ女王は、その一瞬のゆらぎすら見逃さぬ。
 『脳波』とリンクしているならば、住民にすぐに手出しは出来ぬだろう。
「なら、良い子には『こちら』は要りませんね」
 光刃の一刀において、数多召喚されていた戦車が次々に斬り伏せられていく。
 友達は、ゾンビにするものだから、誰であろうと『殺さなければ』ならない。
 である以上は、『言い付け』を守っていれば、誰にも手出しは出来ないのだから。

「だめ、それじゃあ、私にともだちが、できなくなっちゃ」
 その悲痛なる叫びは、直後に苦痛の絶叫へと変わる。
 撃たない程度の事が、出来なくなってしまうのならば、
 報いの波動は彼女の肢体を駆け巡り、仕置の電流のように痛みを与えるのだから。

 その叫びを聞いても尚、レジーナは清廉なるその表情を崩すこと無く。
 にこやかに、『間違えた』少女の前に立ち塞がる。
「……言い付けは、守らないと、いけないのですよ?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルドラ・ヴォルテクス
⚫︎アドリブ歓迎!

【接触】
『対象、敵性個体。輩(ともがら)と認識』

見りゃわかる、お友達作りが下手すぎるだろ、どれもこれも人間の形をしたナニカだ。作り方を間違えたんだよ、コイツは。

【戦闘開始】
(UCメーガナーダ発動)
装填速度の早い主砲と広範囲のミサイルか。
こちらは帯電して、雷撃で迎撃。
キャタピラの移動か、地上の走破性は高いだろうな、だがその走破性は常に地面に接するが故、なら俺は雷撃を地面に這わせ、喰らわせる!(毒蛇(ナーガ)の縛鎖)
履帯を破壊されたら自慢の高機動は使えないだろう?

「生憎、慈悲は切らしている、遊びの時間は終わりだ」

(オブリビオンを倒すこと、それだけが彼の望みであり、生きる理由)



●嵐の輩を喰らいし者
 『檻』の上部、新たな影が1つ舞い降りる。
 彼は上から状況を機械のように見定めると――その身を空に翻した。

『――対象、敵性個体。輩(ともがら)と認識』
 ルドラ・ヴォルテクス(雷刃嵐武・f25181)の視界に入った情報が、
 彼の纏うスーツを介して『識別』されていく。
 間違いなく、オブリビオンストームの齎した『災禍』の果てであるだろう彼女は、
 彼にとっては、『刈り取るべき存在』に他ならぬのだから。

 彼はこの世に生まれ落ちてからずっと、『戦い』の為にしか存在し得ない。
 未だに他人に触れ合う『加減』に難儀することがある程であるが、
 それでも尚、彼自身でも分かることがある。
「見りゃわかる、『お友達』作りが下手すぎるだろ、
 どれもこれも人間の形をしたナニカだ」

 眼下に見下ろすモノは、動かなくなった屍の数々と、機能停止した鉄の塊。
 それのどれがスーツの『教えてくれた』友達という概念に相応するのだろうか?
 冷たい揺り籠で生まれた者にだって、こればかりは断じられる。
「――作り方を間違えたんだよ、コイツは」

 空から猛獣の如き紫電が降り立ち、疾走を開始する。
「フヒヒ、速い速いなぁ!! お友達に、欲しいなぁ!!」
 その光景に喚起するように、少女は両脚のキャタピラを展開し、迎えに往く。
 迎えには少々酷すぎる砲弾の驟雨は、その雷獣を出迎えるが――

「その程度で、俺が――殺せると思うな!」
 彼の咆哮がつんざくような電流を響かせて、その全てを撃ち落としていく。
 突然の闖入者との交戦に、奇妙な昂りを見せながらも走破する少女に、
 ルドラは一切の猶予も与えることはなく。

 刹那。その叫びは、『地』を奔った。
 飛べば、対処は効くであろうが、地を奔る紫電の疾さに即応して『飛ぶ』など、
 キャタピラのついた両脚は不可能に近く――格好の得物だった。

 電流のような感覚は先程も浴びたが、これは紛れもなく『本物』で。
 完全に接触していた履帯が、主の代わりに悲鳴を上げるように爆ぜてゆく。
 機動が一度封ぜられた以上、彼の『速度』には、最早食らいつく事は許されず――
 雷獣は、獲物に向かって『衝突』した。

「……生憎、慈悲は切らしている、遊びの時間は終わりだ」
 ――自身の『理由』と『願望』を、衆目の誰もに、知ら示すように。

成功 🔵​🔵​🔴​

大豪傑・麗刃
ダークプルティアだかパンツァーだか(以下『敵』)の目が一般住民に行かないよう、敵の注意をこちらに向ける事に尽力。
そしてそれはわたしの得意分野。

ほうほう。きみの名前は

ダークぱんつくん

というのか。ぱんつ黒か!めがねっこの割にはあだるてぃな下着なのだ。背伸びしたい年頃なのだな。うむ、よかよか。
ん?違う?そうかそうか

ダークぷるるんくん

なるほどいろいろぷるるんなのだ(詳細はご想像にお任せ)

(ユーベルコードです)

これで敵の注意をこちらに引き付け、かつ喜怒哀楽恐の感情を暴走させることで平常心を崩し普段通りの実力を発揮できなくする。これでザーコですアレマーとやらも怖くないのだたぶん。
んで二刀流で適当に斬る。



●最早名前が原型を(ry
 大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)は、まじまじと覗き込むように、
 眼前の少女を見定めようとしていた。そして――
「ほうほう。きみの名前は――
 『ダークぱんつ』君 というのか。……ぱんつ黒か!」

「ち、違う、おんなのこの下着の色聞くとか、フヒ、どうかなって」
 開幕からなにいきなり真顔でぶっこんでるんだと思わなくはないが、
 本人は至って真面目に作戦に従事しているのであって、セクハラではない。
 だが――

 うっかりスカートが翻れば、その黒タイツ姿の関係上、
 下着の形状が判別されてしまいそうなのはどうなんだろう……ごほん。
「ん?違う?そうかそうか、『ダークぷるるん』君」
「名前間違い芸に巻き込むのはどうかなって、私も……!?」

 だが――奇人の『芸』はこれだけには飽き足らない。
「なるほど――」
 全身をピッチリと包む黒タイツは少女の肢体を強調する。
 どう引き籠もってたらそんな豊かに生長するのか疑わしい胸。
 キャタピラで見向きされにくいが太もものラインも確かに蠱惑的ですらある。
 そして気になるのは二の腕やお腹だったりするが、
 此処に言及したら何故か執筆している逢坂が殺されそうなので留めておく。

「……いろいろぷるるんなのだ」
 ギャグ時空に引き摺り込むためとはいえ、ゾンビ少女の肢体を観察するのは、
 いささか勘違いされかねない――というか、おそらく他意がなさそうなのが怖い。

「ヒィッ!? なんなのこの人さっきから私の――(ごにょごにょ)」
 そりゃいくら生前コミュ障だったからって羞恥が無い訳じゃないし、
 おぱんつとか色々ぷるるんとか言われたら取り乱すよね。
 遠隔で動かせる戦車を脳波操作どころじゃないよね。

「――おっと、隙有りなのだ」
 そう、相手のペースを崩すのが彼の最初からの狙いで。助平心などどこぞ。
 いくら装備が整っていようが『心』が乱れていれば、
 どのような刃も曇り、輝きを失う――というのもよく聞く話。
 2つ携えられた神速の刃は、乱れた彼女の『心』の隙を許すことはなく。
 ……デクと成り果てた戦車すらも、鮮やかに斬り伏せていった、という。

大成功 🔵​🔵​🔵​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

さぁさぁ世紀末を炎で包んでやろう…生憎様、核の炎ではないが…
構わないだろう?
燃えろ燃えろ何もかも…
貴様も周りの死体も一切合切…
貴様に友などありはしない…一人孤独に死んで行け…

住人共は離れていろ…(オブリビオンと自身を囲うように積層耐熱結界(全力魔法)を張り)
【焔の堕ちる日】発動…
紅に染まり逝け…



●焔色した境界線
「さぁさぁ、世紀末を炎で包んでやろう」
 死之宮・謡(狂魔王・f13193)は、数多の死体を焼滅した、
 そのままの身体にて少女に向け、不敵な笑みを放つ。

「生憎『核の焔』ではないが――」
 構わないだろう? と軽く笑んだ彼女の眼差しが住民に向けられたかと思うと――
 焔の線が、戦場を隔てるように現出し、発火した。

「住民共は離れていろ……この炎は死体など簡単に焼き潰すが、
 ……『お前達』とて例外ではないのさ」
 その言葉通り、人々を狙おうとする新たな『死体』は全て、
 境界の向こうに行くことを許されぬように、一瞬で燃え尽きてゆく。

「……どうして、私の新しい『お友達』を許してくれないの」
「なに、単純なことさ――これは貴様と住民共を隔てる『境界線』」
 致死の高温が齎す『壁』は、否が応でも住民達を退避させ、隔離する。
 そして地に落ちたままの死骸は全て灰燼へと還り果て。
「貴様に新しい『お友達』が増えることもないし」
 獄炎の主は淡々と、少女に事実のみを突き付ける。
「……『お友達』が居ることもない」

「どうして、どうして私の友達が」
 死に果てたものを作り変える事も出来ないし、
 新たな『友達』を拵えようにも、住民達は全て、獄炎の壁の向こう側。
 果たしてこれを『手詰まり』と言わず、何というのか。

「言っただろう? 貴様に友などありはしない。
 ただただこの世紀末で孤独に――」
 少女の絶望ごと、焼き捨てるような焔の向こう、ちらつく景色には。
「――紅に染まり、逝け……」
 残酷に摂理を突き付ける女の眼差しがあったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミスト・ペルメオス
【SPD】

友達を作りたがる哀れな女、か。成る程…。
…難儀なものだが、敵ならば討つ。それだけだ。

敢えて機械鎧を降り、歩兵装備を纏って戦いに臨む。
念動力を最大限に発揮。装備の制御や敵の動作の見切り等に活用しつつ【ハイマニューバ】起動。
主砲にミサイル、生身に喰らえばただでは済まない。だが…歩兵装備でも、これくらいならば。
スラスターを活用して跳躍や滑走を織り交ぜた立体的な機動を行いつつ、熱線銃やアームドフォートの連射を仕掛ける。
敵の攻撃は基本的に回避で対処。避けきれない場合、主砲は念動力で防壁を形成し防御、
ミサイルならば熱線銃やアームドフォートの弾幕射撃での撃墜を試みる。

※他の方との共闘等、歓迎です



●『ともだち』づくりの果て
「友達を作りたがる哀れな女、か。成る程……」
 ミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)は、
 眼下に件の少女を収めたまま……少しばかり思案する。

 少女はきっと、友達を欲しがったがゆえに。
 死後に、『お友達』を求めて死体の群れを築き上げたのだ。
 そう思えば、出てくる言葉は――難儀だ、としか言えない。
 だが、オブリビオンと化した以上、彼女が敵であることは揺るぎない事実で。
「……敵ならば討つ。それだけだ」

 そうして、ブラックバード号から再び降り立った彼は、
 最早機動力を失いかけた彼女の前に躍り出る。
 白兵装備であろうと、彼の機動性は変わりはせず。
 むしろ、履帯を破損した少女の方が相対的に不利であるのは明白だった。

 それでも、抗うように、少女は主砲やミサイルを広げてくる。
「――いや、私、ま、また一人で死ぬなんて!!」
「これ以上、被害を起こさせる訳にいかない……お前の道連れなど居ないんだ!」
 生身で受ければ、展開されている火砲の被害は尋常ではない。
 だが、機動性で優位を取り続けている以上、
 戦術プログラムの『想定』は尽く彼女の期待を裏切るように、
 直撃など一度も起こさずに、ミストの攻撃のみを通してゆく。

 幾度となく高速起動での回避を続けた果て――
 遂に少女の正面を捉える形で、二人の視線が交錯した。
 眼前の少女の怯えはいかなるものだったか。
 けれど――敵である以上、それを汲んでやる道理など一部も無く。
 乾いた銃撃音だけが、間違った少女の終わりを告げた。

 ひっそりと、孤独に斃れた少女とは相反するように、
 護りぬいた人々の歓喜の声は響き渡っていく。
 どこかで悲劇はあったのかもしれない、が。
 ……少なくとも、これ以上の悲劇が起きることは、もう無いのだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月05日


挿絵イラスト