世紀末触手祭り~ヒャッハーを添えて~
#アポカリプスヘル
タグの編集
現在は作者のみ編集可能です。
🔒公式タグは編集できません。
|
●初夢は災厄の兆し也
その日のウルフシャ・オーゲツ(f00046)の表情は新年というめでたい時期にもかかわらず相当青ざめたものだ。
「ああ、皆……今年もよろしく頼むのじゃ。……ん、ああ、いやなに……夢をな、見ていたのじゃ、うん、悪夢」
ウルフシャは大体夢という形で予知を受け取っているらしい。今年は初夢にもかかわらず予知だったのだろうか。
「えーとじゃな、世紀末なヒャッハーが触手に、その、やられるんじゃ。まぁそれはオブリビオンじゃし無視していいのじゃが、その、このまま放置すれば、その中に一般人が混ざってしまうようでのう……ちょっと先回りして解決してくれんかの……」
何がどうしてそうなったのか、わからなかった。
●放置すると起こりうる悪夢の序章
「明けたぜぇえええ!」
「「「ヒャッハアアアアアア!!」」」
「仲間だあああああ!」
「「「ヒャッハアアアアアア!!!」」」
「祝うぜえええええ!」
「「「ヒャッハアアアアアア!!!!」」」
「ひゃ、ひゃっはぁあああ……はぁ」
どうしてこうなったのだろう。
自分はそもそも拠点の水源になってる、遠隔地の池の掃除に赴いていたはずなのだ。
しかし、事もあろうにその水に目をつけた無法者たちがその近辺で新年祝いをしていたのである。
一体どうしてこうなったと思いながらも、連中に見つかったら危険だと拠点に戻ろうとしたのだが、運悪くテンションの上がった彼らに発見されてしまった、しまったのだが。
「おう、どうした新入たち、元気ねえなぁ!」
「い、いや、そんなことないっす、げんきげんきひゃっはあああああっす!」
「おお、いいヒャッハアアだな! その調子で頼むぜ!」
そう、なぜか仲間だと思われてそのままその場に参加させられたのである。
なんとか隙を見て逃げ出さねばと、彼らが暴れ終わり眠り始めるタイミングを静かに待つ。
しかし、それよりも早くに、さらなる危機は確実に駆け寄ってきていたのであった。
「ん? なんだぁ、ありゃ……あ、ああ、ああ、あれ、あれはあああ!?」
「「「暴れ触手馬だああ」」」
しべりあ
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
しょしんしゃのしべりあです。
この先に待つのは世紀末マッスル触手祭り、ポロリどころかズブリもあるよ。心の準備はOKかい?
というわけで新年早々になにかこうものすごく汚い絵面の吐き気を催す邪悪なお話です。
・奪還者たちが資源の回収もかねて池の掃除に行こうとしたら、そこはまさかの臨時ヒャッハーパーティー会場。
・雰囲気で仲間と間違えられて無事に新年を共に祝うものの、そのままだと地獄の気配。
・今から猟兵たちが向かえば奪還者より前にたどり着くことができる。
・そのまま蹴散らしてもいいが、彼らに仲間と認められた上で次の敵の襲撃を待つことで、漁夫の利を狙って敵を楽に殲滅できそう。
・次に出て来る敵はよくわからないが暴れ触手馬らしい。
・馬を倒したら後からきている人々と一緒に池を掃除してついでに資源も回収できる。
だいたいこんな感じです。エロスを期待している方には申し訳ないですが今回はおそらく触手はヒャッハーにしか向きませんのでコメディ的なノリになることをご注意ください。自ら触手に飛び込んだとしても、自分よりもヒャッハーが選ばれたことによりショックを受けてしまうかもしれません。
……いったい私は何を言っているのでしょうか?
何はともあれすべては皆さまのプレイング次第で何が起こるかは分かりません。
それでは皆様、よろしくお願いいたします。
第1章 冒険
『ヒャッハー!入団試験だぜぇ!!』
|
POW : すべては暴力が解決する!世紀末を生き抜くパワーを示せ!
SPD : 逃げるヤツを見ると追いかけたくなる!世紀末魔改造車両の速さを見ろ!
WIZ : こんな時代だからこそ知性が光る!この天才の発想を見ろ!
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
月詠・愛珠
ヒャッハアアァッ!ってなんなのここは!
ボクに混ざれと言うのあの集団に!?思い切り引っ張られて叫んじゃったけどさ!
そういう訳で知性を見せて一目置かれる様にする
ふふふ、こう見えて火の扱いには手慣れているんだよ?
【フォックスファイヤ】を上限まで出して全部くっつけて火柱に
ちゃんとボク自身が燃えない様に気を付けて飛び込んで度胸を見せるよ
無事通り抜けたけど何か焦げくさ…ぎゃああああ!ボクの服に火炎属性付与されて
慌てて地面ゴロゴロ転がって消火
ってこれ任意で消せるわ!別の所で似た失敗したわ!
消してからバツが悪そうにしつつも
火に飛び込むのはこんな風に危ないからみんなはやらない様にね!と注意喚起
知性…知性とは…?
●知性あふれる世紀末
「ヒャッハアアァッ! ……ってなんなのここは!」
世紀末感のあふれる池のほとりで、世紀末的な叫び声を上げながらノリツッコミする少女の姿があった。
彼女の名前は月詠・愛珠(f06905)今まさに世紀末デビューを果たそうとしているうら若き乙女である。
「いやいや!? ボクに混ざれって言うの!? あの集団に!?」
「なんだぁ嬢ちゃん……いいシャウトじゃねえかぁ……!!」
「いやそのボクはただ思い切り引っ張られて叫んじゃっただけでっていうかいつのまに!?」
少し離れていたところから様子を伺おうとしていた愛珠。だが、そのシャウトは知らず知らずのうちにヒャッハーたちを惹きつける力を宿していたらしい。
気が付けばすぐ隣には屈強なヒャッハーが肩パットを黒光りさせながら笑顔を見せているではないか。
「へへ、そのシャウトだけでも十分な資格はあるがよぉ……わかるぜぇ、俺たちの仲間になりてぇんだよなぁ? だったよぉ、『漢』をよぉ……、みせてくれねぇとなぁ!!」
「え、いや、ボクは女……」
「ハリィハリィハリィ!! 世紀末は待ってくれねぇゼェええ!」
全く人の話を聞こうとしないモヒカンヒャッハー共に仕方がないとため息を飲みこむ。
そして、次の瞬間、彼らの目の前に吹き上がったのは大きな炎。
「ふぴひゃあああきゅうううあああっはあああ」
「うぉおおおおおあっちいいい!?」
突然の炎に驚き、なぜか自ら飛び込んでその熱さを体感するヒャッハーたちと戯れる……わけではないが、その瞳はまっすぐと炎を見つめていた。
「しっかりと見ときなさいよ! とりゃああああ!」
「「「な、なにいいいいいい」」」
愛珠は炎の中へと勢いよくダイブ。
その勇姿にヒャッハーたちは驚きと歓声を上げる。
「何か焦げくさぎゃああああああ!?」
辺りが大騒ぎになる中、炎を通り過ぎたことでファイヤーしている衣服を地面をごろごろ転がり消火を図る愛珠。
だが、彼らはそれを許そうとはしなかった。
何故ならばその漢気に感銘を受けたヒャッハー共が愛珠の下に殺到してきたのである。
「「「漢を見せた新入りを……いや、『アニキ』を胴上げだああああ」」」
どこから突っ込むべきかと考えることも許されないほどの勢いで、燃えていることも気にせずに愛珠を担ぎ上げ始めるヒャッハーたち。
「ちょ、どこ触って、ボクは女だってって熱っ、熱い! 燃えてるから消させ……あ、そうだこれ消せるんだったあああ!?」
「すげえ、消すこともできるなんて流石ですぜ!!」
「もっと担げえええ! 負けてられねえ! 俺たちもこのままとびこめええええ!!」
「火に飛び込むのは危ないからみんなはやらない様にね!? いや、ほんとにもう一回普通の炎用意しないで、本気で危ないから、そして降ろして!?」
世紀末的知性の溢れる彼らの脳内にはすべての言葉が世紀末言語に翻訳されて伝わっているのだろうか。
何とか降ろしてもらうことには成功した愛珠。
だがしばらくの間、注意喚起を無視して『アニキ見ていてくだせぇ』と炎へと飛び込んで行くヒャッハーたちを見送り続けることになるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
秋山・軍犬
何度かこの世界の農業支援で
精霊術士の活躍を見たんで
自分も精霊術やってみるっす!
という訳で、アルダワで【指定UC】買ってきたんで
復興に協力してくれそうな精霊をスカウ…
【ヒャッハーの精霊】
世紀末に染まった炎の精霊の亜種
身長20㎝程度で見た目は凶悪だが
美少女に分類できなくもない。
一応、モヒカンでは無い。
…別の精霊を…やだ、こっち来て
話しかけてきた…なになに?
Q:暴れ触手馬みてーな化物いたらどーする?
A:とりあえず馬刺しと唐揚げっすね!
…は? 合格?
あたいが憑いてればヒャッハーな精霊力で
ヒャッハーの仲間とか余裕?
お仕事手伝ってやるから筋肉触手祭りから
あたいを守れお願いします何でもしますって…
…え~?
●ある購買部の一コマ
アルダワ魔法学園。
様々な場所から時代の勇者を目指す若者が集うこの学園の購買部は、昼ご飯のラッシュ以外にも様々な需要を満たす品ぞろえを誇っている。
とある転校生――ある時から転校生の外見や年齢を気にすることをやめた――が、その購買部へとやってきたとある昼下がり。
「え、ああ、精霊術の本ですね……えーっと、簡単なやつ?」
注文を受け、購買部店員はにっこりと笑顔を浮かべる。実力のありそうな転校生、ならば、アレを渡して試すには絶好の機会だ、と。
「ああ、それなら初回にとても明るくてかわいい子が呼び出せるとっておきのを試しに作って……もとい入荷したばかりなんですよ。ぜひ実験……もとい、使った感想を教えていただけたら、ええ、ええ、お代はなんと90%オフの税込み2980アルダワ円! そのかわりレポートをできるかぎり細かく書いてほしいのです。仲良くなったら子どもの精霊術本も生まれるかもしれないですが、それもレポートをできればいただければ……え、本が産まれるってどういうことって? いやー、そういう新機能ですって、二回目からはちゃんと『普通』に精霊召喚できますから! じゃあ今から簡単な使い方と注意事項を……」
●意外と家庭的
『ひゃっはぁ!』
アポカリプスヘルの一角に、一人の精霊が誕生した。
底抜けに明るそうで、どこか悪ぶっていそうな20cm程の凶悪そうな、しかし美少女に分類できなくもない世紀末的な精霊である。
「えーっと……?」
目の前に現れた自らの召喚したはずの精霊に軍犬は首をかしげる。
何度かこの世界の農業に携わった際に精霊術士の人が活躍しているのを見ていた軍犬。
農業に利用できるなら……と、自らも試すため、某学園世界で入荷してきた入門本を読み単発スカウトを実行した結果が目の前の精霊であった。
世紀末的、いや、どこかで流行っていそうな悪役令嬢だとか、レディースの総長もかくやという凶悪さを秘めた外見。
モヒカンでないことはせめてもの救いだろうか。
「……べ、別の精霊を……やだ、こっち来て」
「あたいを呼び出したのはアンタかい?」
「は、話しかけてきた……」
「いいから聞きな! アンタはよぉ、『暴れ触手馬』……みてーな化物いたら……どーする?」
「とりあえず馬刺しと唐揚げっすね!」
条件反射での回答である。
とりあえず未知の生物だろうと何だろうと食べてみてから考えるのがフードファイターの矜持なのだ。多分。
「……はぁっっはっはっはっ! アンタ……合格だよ。喜びな、あたいが憑いていればこのひゃっはぁな精霊力であのヒャッハー共なんて仲間どころか舎弟も余裕さ!」
「は、はぁ……?」
何かすごい勢いで仲間になることを確定させようとしてくる精霊に呆気にとられる軍犬。
「だからよぉ……お仕事手伝ってやるからよぉ……!」
精霊は華麗に舞い、地に降り立つ。いや、土下座する。
それは伝説に名高いジャンピング土下座。それもかなりの熟練度を感じさせるキレだった。
「筋肉触手祭りからあたいを守れお願いします何でもします」
「……え~……?」
思わず若干引き気味になる程のお願い具合である。
「ほ、ほら、何なら掃除だってするし、料理も手伝うし、冬場なら暖を取るにも便利だし、洗濯ものもよく乾くし……!」
迷いに迷った軍犬だったが、その必死な様子があまりにも哀れだったため、仕方なく協力することになった。
一応、ヒャッハーたちには敬われるようになり、仲間になることは出来たので、その力自体は本物だったらしいのだが……。
「……ここ以外で、役に立つことあるっすかね……?」
この精霊の真の力が発揮される時はいつかきっと多分くる、はずである、だったらいいな。
大成功
🔵🔵🔵
涼風・穹
(瞳からハイライトが消えて死んだ目になって)
……ヒャッハー達を殲滅する
即座に、今すぐ、触手が来る前に、速やかに骸の海へお引き取りさせる
前回見せられた世紀末ライダー達が触手に嬲られるという悍ましい光景が脳裏に浮かんでしまい、地獄絵図の再現は断固阻止すべくまずは片方の原因たるヒャッハー達を消します
それはもう徹底的に一人残らず最後まで
ヒャッハーと暴れ触手馬とを戦わせなければ漁夫の利が狙えない?
そんなものは腐れ地獄の顕現を阻止するのに比べれば些細な問題だ
『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』を飛ばして最速で現地へ向かい《贋作者》で作成した手榴弾を投げ込みミニガンを乱射
ヒャッハー達を駆逐します
●悪夢を終わらせるために
「漁夫の利……? そんなこと、考えていられるかっ……!!」
ヒャッハーたちの基地で炎祭りが開催されている時、その肝心のヒャッハーたちの拠点は執念に燃える、しかし完全に死んだ目の猟兵に激しい襲撃を受けていた。
「一人残らず、殲滅する……!!」
「な、なんだてめぇ、俺たちに何の恨みが!?」
「即座に、今すぐ、触手が来る前に、速やかにお引き取り願うっ!!」
「何わけのわからねぇことをぶらばぁああ!?」
穹はかつて見てしまったのだ。
大量の世紀末ライダーたちが触手に嬲られるというその光景を。
筋肉粒々の男たちが悩まし気な叫び声をあげて悶絶するあの光景を。
今、あの悍ましい事態がもう一度巻き起ころうとしている。
脳内にフラッシュバックしてしまった地獄絵図を必死に振り払い、今度こそは世界を、何より自分の精神と正気度を守らなければならないと決意を新たに愛機で駆ける。
押し寄せる世紀末を手榴弾で吹き飛ばし、生き残りを許すものかとミニガンを乱射しヒャッハーたちを情け容赦なく殲滅していくその姿はまさに悪鬼羅刹であった。
「これであの悪夢からは解放される!!」
瞬く間に世紀末拠点は壊滅させ、最後の一人が倒れた事を見届けると、穹は勝利の慟哭を上げた。
だが、最後のヒャッハーが残した言葉は、彼を更なる戦いへと駆り出したのである。
「残念だったなぁ……俺たちを倒したところで、まだこの辺には……このヒャッハー祭りのために集まった仲間がいるからよぉ……!!」
「くっ、俺の戦いは……まだ終わらないってことか……!」
穹の戦いは終わらない。
ここ一帯のヒャッハー共を壊滅させる、その時まで。
成功
🔵🔵🔴
アリス・フォーサイス
ヒャッハーと一緒にヒャッハーして、触手に襲われればいいんだね。理解したよ。
たぶん、ぼくの見た目だと甘く見られるよね。そこで力を見せて認められるシーンだね。
そうだな。ユーベルコードを使うのがわかりやすいかな。
アナロジーメタモルフォーゼでジャラジャラを毒蛇に変換して噛ませるよ。
その毒、1時間以内にこの薬を打たないと死ぬんだけど、どうする?
ぼくに忠誠を誓うなら助けてあげてもいいよ。
とはいえ、恐怖だけで支配してもだめだよね。忠誠を誓ったヒャッハーたちには酒をふるまうよ。
よし、ぼくたちは仲間だ。心を同じくして助け合うことを違う。
触手に襲われるまではね(ぼそっ
●世紀末には美少女がなぜか生き残っている
「ヒャッハーと一緒にヒャッハーして、触手に襲わせればいいんだよね」
確認するように呟くアリス・フォーサイス(f01022)。
何か、確認すればするほどおかしい話な気もするが、アリスはその内容を完璧に理解したうえで行動を開始していた。
目指すは池の周囲にある数多のヒャッハー拠点のうちの一つ。
どうやら別の拠点もあるようだが、それは別の猟兵が対応しているらしい
……しかし、と、アリスは自分の姿を改めて見かえす。
一般的な視点で考えても、かわいらしい部類に入る、幼気な少女がそこに居た。
様々な情報を見直しても、その姿が世紀末的とは判断し難い。
いや、世紀末的資料にはなぜか美少女がたびたび連れ去られたり、革命のために戦っていたり、リーダーになっていたりすることもあるようだが、それらを踏まえてもヒャッハーの入団試験を受けるという点では有効には働かない、と思われたのだが。
「ヒャッハー! お嬢ちゃんみたいなのが、来るところじゃないぜぇぇえ?」
「美味しいお菓子でも食べてお家に帰りなぁ! 道に迷わないように、気を付けるんだなぁ!」
気が付いた時には、なぜかこの世界では貴重であろうお菓子とお茶を振舞われ、近くにある安全な拠点の事を教えようとするヒャッハーたちに囲まれていた。
無駄に紳士である。
「ふふ、小さいからって油断してると、蛇に噛まれるかもしれないよ?」
アリスのその言葉に、ヒャッハーたちは肉体を見せつけ、笑って答えようとした。
「蛇だとぉ? へっ、そんな貴重な食糧がいたら、蒲焼きにしてくっちま……いっでえええええええ!?」
「お、おい、どうした、ってグワアアアアアア!?」
突如の激痛にもだえ倒れて転がるヒャッハーたち。
アリスはそれを見下ろし、毒蛇へと変形させた鎖を従わせる様を見せつけながら、にこりと微笑む。
「その毒、1時間以内にこの薬を打たないと死ぬんだけど、どうする?」
「し、従いまずぅうう、一生どこまでもついていきますうううう!?」
ヒャッハーたちはノータイムで陥落した。
むしろアリスに従うことに若干喜んでいるのはなぜだろうか。
「えっと、まぁ、言うことを聞いてくれるのならいいかな……」
「ええ、喜んで従いますぜ!」
「よし、ならぼくたちは仲間だ。さぁお祝いだ、とっておきのお酒を用意したよ!」
「「「ヒャッハー! 久々の酒だあああああ!」」」
「そう、仲良く飲んで、これからは心を同じくして助け合おうね?」
「「「ヒャッハアアアア!!」」」
即座に宴会を始めたヒャッハーたち。
だからこそ、彼らはアリスのつぶやきを聞くことはなかった。
「……触手に襲われるまでは、ね」
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
な、何か良く解りませんが、恐ろしい事態が起きそうなことだけは解りましたぁ(ぷるぷる)。
取り敢えず、このヒャッハーさん達に認められれば良いのですかねぇ?
それでは【豊饒現界】を使用、[怪力]を強化してお見せしましょうかぁ。
こういう方々でしたら、おそらくバイク等をお持ちでしょうから、それを目の前で持ち上げて見せれば良いですかねぇ?
他に何か重い物が有れば、其方でも良さそうですぅ。
【豊饒現界】は同時に[誘惑]も強化することになりますので、そういう意味で目を着けられてしまう可能性も有りますが、その場合は素手で軽く捻って差し上げれば、何方にせよ何とかなりそうですねぇ。
●自分の欲望に忠実だが冷静
「な、何か良く解りませんが、恐ろしい事態が起きそうなことだけは解りましたぁ」
仲間が正気を失って敵を殲滅しだしたのを目撃したからか、それとも本能的に起こるであろう悲劇を察知したからか、夢ヶ枝・るこる(f10980)は若干ぷるぷると震えながらもヒャッハーたちの拠点の一つへとやってきていた。
「おう、どうしたぁ、お嬢ちゃんみたいな柔らかそうなやつが来るところじゃねえぜぇ?」
そして早々に世紀末的な洗礼を受けていた。
「えっと、お仲間に入れていただこうかとおもいましてぇ……」
「おいおい、むちむちかも知れねえがよぉ……俺たちの仲間になるためにはもっとパワフルでガチムチになってからヒャッハーしねえとよぉ!」
肉感的な美少女からの仲間に入りたいという思いがけない言葉に戸惑うヒャッハーだったが、その存在が組織を狂わせると判断したリーダーは自らの肉体を誇示して断ろうとしていた。
「えっとぉ……ぱわふるなら、これでよいでしょうかぁ?」
「ちょ、お嬢ちゃんなにをばあああ!?」
どうやら力を見せろと言いたいらしいと判断したるこるは、ひょいっと何ともない様子で目の前の大型バイクを高々と持ち上げる。
そう、乗っているリーダーヒャッハーごと。
「お、おお、おろしてくれ、合格、合格だから!?」
「あら、ありがとうございますぅ」
ひょいっと地面へと放り投げ、ドスンと重い音をたてながらバイクは再び大地へと降り立つ。
あのバイクも、ヒャッハーも軽いということは考えられない。
実のところ、るこるが漂わせていた人々を引き寄せる魔性の力により、割と最初から正常な判断力を失いかけていたヒャッハーたち。
だが、そのあまりにも異様な光景に正気度判定という名の精神分析が入ったのだろうか、皆一様して冷静さを取り戻し、大人しく頭を垂れることとなった。
「どうせなら、美人な上司に従いたいしなぁ……!!」
「それに、見ているだけなら……殺されやしねぇ……!!」
「ひゃあがまんできねぶべぇえええあああ!?」
無論、中には我慢できずダイブする猛者も居たが、るこるのその身に着けた技と怪力に即座に捻り倒され、例外なく地面とフォーリンラブ。
「無茶しやがって……」
やがて、全ての強者共が夢の後になった末に、るこるを頭とする妙に冷静さを保つ世紀末集団が誕生したのである。
大成功
🔵🔵🔵
大神・零児
※アイコンは零児の気分をあらわしています。真の姿とは全く関係ありません
ヒャァッ!ハァァァァァァァァァァァァァァ!!(ちょーうるさい)
モヒカンだろうが誰だろうが逃げる奴を追いかけるぜぇぇぇぇ!!!!(注:ただの狩猟本能です)
黒剣「黒鞘」の封印を解く
鎖状にしブンブン振り回しながら追いかける(追いかけるのはヒャッハァしてるモヒカンも可)
追いかける時は走破性重視バイクモードの世紀末っぽくしたC-BAに騎乗しダッシュ!
天性の三下根性で、モヒカンロールで演技し言いくるめだ!
おいおい!楽しそうなことしてんじゃねぇか!!俺も仲間に入れてくれよ!!ヒャァッハァァ!!(うるさい)
技能
演技
言いくるめ
アート
メカニック
●逃げなければ、やられなかった
「ヒャァッ!ハァァァァァァァァァァァァァァ!!」
「「「ヒャアアアアア!?!?」」」
世紀末の池のほとりを、とてもうるさい叫び声を上げながら疾走する集団があった。
その光景を冷静に見ることが出来る者がいたとすれば、それは一人の狼に追われるヒャッハーたちの姿だということに気が付けたかもしれない。
黒く輝く鎖をブオンブオンと振り回し、世紀末的デザインとなった乗騎を駆ってヒャッハーたちを追い立てているのはテンションが大神・零児(f01283)であった。
普段の彼を知るものならばなぜこんなことにと首をかしげたかもしれないが、世紀末だから、の一言ですべてが片付くこの世界。
正しく言えば零児の雰囲気に恐れをなして逃げ出し、逃げ出したヒャッハーたちを見た零児が狩猟本能に突き動かされ、追いかけてきた零児を見て他の者も逃げ出し、を繰り返した結果であるのだが、そのようなことはもはや彼らには関係がないところまで来ていた。
本来ならば三下根性を見せつけて仲間に入れてもらおうという計画だった零児。
どうしてこうなったのかとはどこかで思っていた。
だが、彼らは逃げた、そう、逃げたのだ。
逃げたのならば追いかけねばならないのだ。……本能的に。
「おいおい! 楽しそうなことしてんじゃねぇか!!」
「く、くるなあああああ!?」
「俺も仲間に入れてくれよ!!」
「ヒャアアアアア喰わないでえええ!?」
「ヒャァッハァァ!!」
「ひゃああああ!?」
……やがて、追いかけられ続けたモヒカン族やヒャッハー族は零児の元へと下り、世紀末暴走集団として一つの組織に纏まることとなるのだが。
「「「逃げるんだよおおおおお!?」」」
「待ちなあああああヒャッハアアアアアア!」
それはまだ先の話である。
成功
🔵🔵🔴
オウァテオウルミス・クリブラトゥス
オウァティオウェルミス・クリブラトゥスが正式名称。字数が足りなかったんや。
ヒャッハーと叫びつつその迫力のある姿で交ざろうとする。
だが、迫力が有りすぎたのか俺に武器を向けるヒャッハー達と猟兵達。
おお、なんと悲しいことであろうか。人は些細な見た目の違いだけで争いの種とする。その悲しみは怒りとなりこの身体をバイオミック・オーバーロードで巨大化させた。結局暴力をもってしか解決できない俺への怒りだ。
俺は滂沱の涙を流しながら身体から生えた触腕によるグラップルでの組技でせめて怪我をさせぬように意識を奪うのだった。
他、おまかせします。
●最後は優しく抱きしめて
オウァティオウェルミス・クリブラトゥスという生物をご存じだろうか。
カンブリア紀の葉足生物なのだが、現代に生きる人々から見ると奇異な外見に思えるだろう。
しかしこの時期の生物としては比較的標準的ともいえる姿であり、彼の不幸をあえて言うならば現代に生まれた事かもしれない。
『違う時代に転生したら生きている生物の姿が全然違った』とかいう展開になると不幸にしかならないということがよくわかる実例ともいえる。
最も、彼は決して転生したり、時間移動してきた存在というわけではないのがさらに悲しみをそして怒りを加速させていたのだが。
「ヒャッハアアアアアア!!」
「「「ぎゃああああああああああああああああああああ!?!?」」」
本来の大きさならば、わずか数センチの大きさであった数多の足を持つ葉足動物。
それが人を超す巨体を持ち、さらなる巨大化をしながら追いかけてくる様は、いかに世紀末を生き抜いていたヒャッハーたちであろうともただただ恐怖の対象であった。
いや、むしろ彼を新手のオブリビオンかと思い脊椎反射でこの世界に吹き飛ばしたグリモア猟兵だったり、思わず武器を向ける猟兵たちが居た気もするが、それはきっと気のせいだろう。
「おお、なんと悲しいことであろうか。人は些細な見た目の違いだけでも争いの種とする」
「どこが些細だあああああああ!?」
「足があり、言葉を介するではないか」
「その外見で言葉喋るのは余計に怖いわあああああああ」
「なんと、言葉を介する事すら認めぬというのか……!!」
彼は悲しんだ。その理不尽(だと少なくとも彼が感じた)言葉に悲しみに暮れ、やがてそれは更なる怒りとなり、巨大化を促進させていく。
「ああ、言葉もダメなのならば、我はただお前たちを抱きしめることしかできない!」
「おかああちゃああああああああんんぎゃあああああああ!?」
もしかして触手に襲われるモヒカンたちとは、ヒャッハーたちとはこの光景の事だったのだろうか。
暴力でしか彼らを止めることをできなかったオウァティオウェルミス・クリブラトゥスは、そんな自分自身にすら怒りを覚える。
だがせめて、命まで奪わぬようにと、その腕に世紀末を出来る限りやさしく抱きしめて意識を刈り取るのであった。
成功
🔵🔵🔴
空見・彼方
うわぁ…なんかしらんが、あれだ、出来上がってるって奴だ…
入団試験…?えぇ…どうすんだこれ……
ええい、ままよ。レイダーだろ…イカれた事するぜ!
ひゃっはああああ!!(やけくそ)
ただのヤサ男じゃない証明だ!俺にだってレイダーはできるってな!!
此処にある手榴弾を起爆させる!溢れる知性(?)で見事生還してみせるぜ!
ピンを抜いて、起爆。なあに、オーラ防御で守れば十分…あ、これいざという時の為に火力強化してぬわああああ!盛大に爆発で吹き飛ぶ。
打ち所とか心配だけど多分大丈夫でしょう。
ダメだったら【UDC/人間】発動して復活。
ごろごろと地面をバウンドしながらさりげなく…
へへへ…度胸見せてやったぜ…
●危ないので良い子は真似しないでください
「うわぁ……なんかしらんが、あれだ、出来上がってるって奴だ……」
この後に起こる悪夢を察しているのか、若干遠い目になりつつある空見・彼方(f13603)
ただ、このまま放置することで引き起こされるであろう危機を回避するためには、ここで何とかしないといけないのは確かである。
「えっと、それで、入団試験……? えぇ……どうすんだこれ……」
しかしその手段というのも悩ましいものだった。
それはそうだろう、レイダーたちの仲間になるための手段など普通に生活していて必要になる物事ではない。
しかし、なればこそ普段ならばすることのないイカれた事をすればいいはずだ。
「ええい、ままよ! ……ひゃっはああああ!!」
ドオオオオオオオオン……と、響き渡る轟音。
激しく大地を揺らす振動。
ただのヤサ男じゃない証明だ、そう叫び、彼方がとった手段がソレであった。
「やるな……『あ』が四つか……」
「いきなり爆発するのもポイントがたけえな、見どころのある新人だ……!!」
「ぬわああああ!?」
何かずれた箇所が評価されつつある中、爆風に盛大に吹き飛ばされていく彼方を、ヒャッハーな彼らは無駄に冷静に採点をしていた。
「あんなところにまで飛ばされるとはな……」
「いや、まだだ、着地まで気を抜くな……?」
ゴキャ。
「…………」
遠くでもよくわかる程、鈍い音だった。
「お、おい、不味いんじゃないか?」
とても人が出してはいけない音と共にバウンドしながら転がっていく姿を、彼らは見ていることしかできない。
「……なんで、こんなことに……」
「俺は、お前が入りたいって言ってくれただけで充分だったのによ……」
誰しもが明らかにダメだと思ったその時だった。
「へへへ……度胸……見せてやったぜ……」
「ま、まさか!?」
転がった先に見えたのは、ゆっくりと、地面から起き上がる彼方の姿。
「これで、合格……だよな」
「ああ、ああ、十分すぎる、だから、あんな無茶はするんじゃねえぞ……?」
レイダーたちに本気で心配されるという稀有な経験をしながらも、彼方は見事にとても暖かく迎えられたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
イプシィ・アスモディア
【連携・アドリブ歓迎】
「しょ、触手馬祭り……? 流石アポカリプスヘルは奇祭が色々あるんだね…」
色欲の神にしてサキュバスアイドルのイプシィ、今日も新世界突撃取材中です
頑張って宣材作らなきゃ!新人アイドルは大変だ
そんな彼女がこんな話を聞いてしまえば行かずにおれましょうか
と言う訳でやってきました。早速UC発動!
ボクの素敵で可愛くエッチな姿をドローン撮影しながらヒャッハー祭りに飛び入り
程よく服を破かれたりする位のサービスも交えてヒャッハアアア!楽しい♪
パンチキックキックハイキック!え?もちろん見えてもいいパンツ、だよ♥
(…そう言えば、昔ゴッドクリエイションで馬っぽいの作った覚えが……―――まさかね?)
●世紀末喧嘩祭り~ポロリもあるよ~
「しょ、触手馬祭り……? 流石アポカリプスヘルは奇祭が色々あるんだね…」
もしアポカリプスヘル出身の者が居たら、あってたまるかと叫びたかったことだろう。
「あってたまるかあああ」
実際叫んでいた。
「またまたぁ、隠したってあることは分かってるんだよ? ほらほら、せっかく取材に来たんだから」
「一体何を言って……お嬢ちゃん、ソーシャルディーヴァかなんかなのか……?」
なにか見ているだけで無性に刺激を受けるような感覚にとらわれるヒャッハーたち。
彼らの前に現れたのはイプシィ・アスモディア(f16507)。
何を隠そう色欲系の神様であり、国民的な輝きを放つサキュバスアイドルである。
世紀末に現れようものならば、それだけで一帯をいろんな意味で壊滅させるほどの脅威になりうる存在だったからそれも仕方ないだろう。
「さぁさぁ、皆に見られてるよ、張り切ってお祭りのこと教えてほしいな♪」
いつの間にか周囲に設置された撮影用ドローンは、イプシィの胸元や太ももといったポイントを意図的に移しながら配信を続けていた。
「え、ああ、なんだ、祭りの事か、もし参加するってんなら激しいぞ? そんな恰好で大丈夫か?」
正直なところ、彼女のリスナーたちは祭りの事などそっちのけでイプシィの『そんな恰好』を見るために画面をガン見していたのだが。
「遠慮しないでやっちゃって!」
「よ、よし……おめえら来たか! この嬢ちゃんにこの世界を見せてやりなぁああ!!」
「「「ヒャッハアアアアアア!! 酒だ! 女だ! 新年だああああ!!」」」
そうして始まったのは、いわゆる大乱闘の喧嘩祭りである。
腕自慢の世紀末たちがくんずほぐれつなってしまう、それだけならば上級者向けになってしまう絵面。
しかしそこにイプシィという一輪の花が添えられるだけで、別に意味が産まれてしまう。
そう、屈強な男にもみくちゃにされる美少女というとてもアブナイ意味が。
「ヒャッハアアア♪」
しかし本人はいたって楽しそうであった。
たとえ衣服が破れ、きわどいを通り越して角度によっては完全に見えてしまいそうだとしても、迫りくるヒャッハーを蹴り飛ばした時にそのスカートがめくれ、下着がもろに配信されてしまったとしても。
「ふっふっふ、驚いた? でもこれはもえてもいいパンツ、だよ♥」
明らかに魅せるとアウトな気がするパンツだった気がする、とリスナーが思っていても、配信者がそういうならばセーフである。
リスナーができるのは、ただただ鬼のように無心にいいねボタンを連打することだけだ。
しかし、とイプシィは辺りを見回す。まだ本番となる馬本体が見えてこない。
(……そう言えば、昔ゴッドクリエイションで馬っぽいの作った覚えが……―――まさかね?)
産み出したモノが奇跡的に繁殖し、この世界でオブリビオンとなって生態系を確立する。
そんな奇跡が起こるわけはない、とイプシィは思考を祭りへと戻す。
しかし忘れてはいけない。
猟兵の使う力は、まぎれもなく『奇跡』を起こす力なのだということを。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
アドリブ◎
器に誘惑の呪詛宿す呪<呪詛>操るヤドリガミ
初夢がヒャッハーと触手とは…
…い、依頼に集中しましょう
<知識:情報収集>格好を合わせ変装演技。
変装したは良いのですが…
…何故彼らは世紀末の過酷な環境の中不自然な位軽装なのでしょう
《物質支配》
「飯よー!ヒャッハアアアアアア!!」
辺りにある無機物を美味しい<料理>に変換
匂いで<誘惑>ふるまう。
普通なら不自然ですが、彼ら相手なら勢いで誤魔化せそう?
効果切ると戻るので普段は無意味ですが、
今一時オブリビオン相手なら問題ないでしょう
たらふく食べて触手馬の良い餌になって下さいね。
ちなみに不埒な輩は<念動力>上乗せ<怪力:グラップル>で制圧
上下関係叩き込む
●最後の世紀末飯
「初夢がヒャッハーと触手とは……」
どこか憐れみにも似た表情を浮かべながら月宮・ユイ(f02933)は再び世紀末の大地へと立っていた。
予知がどのように現れるかは人それぞれだとは聞いたことがあるが、夢を言う形で受ける場合はこのような事故も起こりうるのだろう。
新年いきなり屈強なモヒカンたちが――される夢を見るという、事故が。
「……い、依頼に集中しましょう」
考えてしまうとあらぬ巻き込み事故を受けかねない。
気を落ち着かせつつ、ユイは世紀末に準じた衣服へと装いを新たにする。
もっとも、新たにすると言っても世紀末、綺麗すぎる衣服は逆に目立つこともあり、それなりにボロボロになった動きやすい衣装である。
「変装して思ったのですが……何故彼らは世紀末の過酷な環境の中不自然な位軽装なのでしょう?」
残っていた衣装が劣化し、逆に肉体は鍛えられた結果こうなったのだろうか。
疑問を抱えながら、腕にはまた別のものを抱え、ユイは目的地へと辿り着いた。
「飯よー! ヒャッハアアアアアア!!」
そして叫んだ。
なぜかヒャッハアしなければいけないという大いなる意思を受けたかのように、高らかに美しく、それでいて世紀末的に大声で。
それは辺りの無機物を美味しい料理へと変換した代物だ。
自らの仲間に違いない見事な叫び声。
さらには空腹に直撃する世紀末ではなかなかお目にかかることのできない豪華な食事。
そしてそれを用意している美少女。
「「「食糧だあああああああ!!」」」
明らかに不自然、どう考えても罠か何か。
新手の美人局だとかそんなレベルじゃない雰囲気にも関わらず、彼らはユイの元へ駆け出していた。
計算され尽くした、匂いが辺りの拠点に拡散されるであろう風向きも相まって、そこには恐ろしいほどの数のヒャッハーたちが集ったのだ。
「食べ物はたくさんありますから、慌てずに、たくさん食べてくださいね」
「「「ヒャッハアアア!!!」」」
唐突に始まった食事会に彼らは沸いた。
「お嬢ちゃんもたべていいのぐばああ!?」
そして、勢いに任せてユイに飛び掛かってきた者は別の意味で料理された。
「……ふう……この料理、効果を斬ってしまうと元に戻るので意味はないですが……」
しかし、今回に至っては『触手馬』がくるまで持たせればいいのだ。
「たらふく食べて、良い餌になって下さいね?」
ユイのヒャッハーたちを見た微笑みは、とてもとても、それはもう素敵なものであったという。
大成功
🔵🔵🔵
佐伯・晶
話を聞くだに悪夢としか思えないだけど
ただの夢だよね、そうだよね
うん、目を逸らしてても仕方ないよね
皆と協力して解決を目指そうか
実際目にすると酷い光景だね
邪神に任せられないかなぁ
しばらく体の主導権渡すから何とかしてくれない?
あんなむさ苦しい輩の相手は
真っ平ごめんですの
だよね、誰だってそう言う僕もそう言う
こうなりゃやけだ
ひゃっはー祭りだー、と叫び
酒持って突撃しよう
毒耐性があるからそう簡単には酔わないよ
この世界でアルコールを手に入れるのは大変だろうし
悪酔いするようなのも多いだろうから
耐性あってほんと助かるよ
後はやけくそ気味に騒ぐよ
相手もおかしなテンションで盛り上がってるから
混ざるだけなら何とかなるかな
●夢であるように
「話を聞くだに悪夢としか思えないだけど……」
夢であろうとも現実になりうる正夢を見てしまう類の人物というのは、この世界は確実に存在してしまう。
「ただの夢だよね、そうだよね」
しかし、わかっていても、認めたくはない、認めてはいけない事もまた存在するのだと佐伯・晶(f19507)は思う。
「……うん、目を逸らしてても仕方ないよね」
残念で仕方のないことだが、これから起こることは分かってしまったのだ。
ならば、その事実が押し寄せてくる前に解決するしかないのだ。
「皆も派手にやってるみたいだし、解決目指してやってこ……」
「「「ヒャッハアアアアアアア」」」
……。
――ということで邪神、しばらく体の主導権渡すから何とかしてくれない?
――あんなむさ苦しい輩の相手は真っ平ごめんですの。
――だよね、誰だってそう言う、僕もそう言う。
目の前に広がる屈強な男が食って騒いで踊って殴る、そこはヒャッハーカーニバル。
その光景に現実を投げ出したかった晶だが、すべてを邪神に任せるという手段も封じられてしまった。
「……。こうりゃ、やけだ」
この世界的には貴重な水分であり嗜好品でもある酒を手に取り、意を決する。
「ひゃっはー祭りだー!」
できうる限りのヒャッハアを上げ、晶は祭りの最中へと挑みかかった。
「なにぃ、お嬢ちゃんも祭り参加だってぇ?」
「はっはっはやめたまえやめたまえ、それとも、その手にした酒で俺と勝負しようというのかね?」
晶の前に立ちはだかかり、挑発してきたのは何か妙にインテリじみた漢である。モヒカンだったが。
「いいよ、やろうか」
しかしその誘いに晶は乗った。
ドン、と用意された樽、手にはジョッキ。
「君はこの拠点の酒豪王の前にいるのだよ?」
「ちょうどいいや、酒豪王くんに勝てば僕が一番ってことだよね?」
「「「ヒャッハアアアア! 始めええええ!!」」」
この世界の酒は、品質もそれはもうバラバラである。
現代のように安定した、均一ともいえる製品は望むことは難しく、その味だけならともかく、毒性すら持つ物すら存在する。
下手をすれば、オブリビオン・ストームによってオブリビオン酒と化したものすら存在するかもしれない。
そんな酒が用意される中、晶は酒豪王とやらをやすやすと潰し、その実力を誇示した。
「腹がぁ……腹がぁ……うぇえ……」
「どうだあああああ!」
耐性があって本当に良かったと安堵しながらも、出てくる言葉はやけくそ気味な叫びである。
あくまでも耐性であり無効化ではないということだろう。
「「「ひゃはあああああ!! お嬢ちゃんすげえやああ!」」」
しかし、どこかおかしくなったテンションの晶は、元からテンションがおかしい周りと奇跡的なコラボレーションを発揮する。
こうして、晶は自然と彼らの中へと混ざっていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・セカンドカラー
触手はヒャッハーにしか向かない、つまりヒャッハー達を男の娘化すれば……ごくり。
つーわけで、ヒャッハー達であそびましょ♡具現化した妄想世界でヒャッハー達を男の娘にメタモルフォーゼ☆
分身達(範囲攻撃)とフェロモン(催眠術/誘惑/毒使い/ドーピング)でメロメロにしてー、捕食して限界突破した快楽で蹂躙する秘密のダンスな御奉仕でおいしくいただいて快楽と精力を貪るわ♡
大丈夫大丈夫、枯れない程度に適度に休憩はさみつつ、治癒の超能力サイコヒーリング(念動力/医術/毒使い/ドーピング/限界突破)で元気にさせて触手馬にヤられるまでは保たせるわ☆
●おや、誰か来たみたいだ
「触手はヒャッハーにしか向かない……」
その事実に発狂して殲滅する猟兵がいる傍らで、自らが触手としてヒャッハーを抱きしめる猟兵がおり、ヒャッハーと共に騒ぐ猟兵がいる。
そんな中、アリス・セカンドカラー(f05202)はある発想にたどり着いた。
「つまりヒャッハーたちを男の娘化すれば……ごくり」
いや、アリス的には通常運行だった。
「「「ヒャッハァ!! お嬢ちゃん、あそびーましょー!!」」」
突如自らの拠点へとやってきた、一見ただのかわいらしい幼い少女に見えるアリスは、ヒャッハーたちからの熱烈な歓迎を受ける。
「ええ、あそびましょ♡」
そして奇跡に見える意見の一致。
ただし、アリスが遊ぶのは『ヒャッハーたち』で、である。
本来であればただの少女の妄想で終わるはずのアリスの欲望は、しかし奇跡の力得て現実を侵食していく。
「な、なんだ、こりゃああ」
「お、おでの、おでの筋肉がああああ!?」
「「「ヒャッハアアア!?」」」
気が付けばそこはヒャッハー1人につき1アリスが寄り添う謎空間。
世紀末じみたヒャッハーな拠点はアリスが主役の不思議妄想世界に早変わり、もてなす者が全てアリスのキャバクラ的な何かへと変貌していた。
いや、変わったのは拠点だけではない。
先ほどまで汚らしい外見の世紀末じみた姿だった彼らは、いつの間にか美少年を通り越して美少女然となった姿の男の娘へと変貌していたのである。
「こ、これは、どういう、あれ、なんだか声も声変り前に……?」
「ほぉらぁ、難しいこと考えちゃだめよ?」
「あっ、えっ、あっ……うん……」
いつの間にか隣にいた少女と目を合わせた、それだけで彼の意識はすべて持っていかれた。
ここがどこであろうと、自分が誰であろうと関係ない。
そう、目の前の彼女さえいれば、なんだっていいのだ、と。
自らが『喰われて』いる事にも気が付かないまま、彼らは幸せの野へと辿り着く。
やがて来る終焉の足音に気が付くこともなく、ただただ目の前の少女だけを見続けて。
――つかれた?
いいや、つかれてないよ、なんだかきみといるとすごく『げんき』になるんだ!
だからぁ、もっとあそぼ……?
えへへ……うれしい♪
……?
あれ、おかしいな、ここには、きみ、と、ぼく、しかいないはずなのに、だれかがきたみた……ひぐぅううんっ♪
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『クリーピング・スタリオン』
|
POW : 騎手を嬲る
【頸部の触手群】から【おぞましい形状】の【無数の肉紐】を放ち、【敵対存在の精神を破壊しかねない程の快楽】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 暴れ飛び跳ねる触手馬
【対象を触手で拘束し騎乗させる】事で【吸精暴れ馬状態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 精を啜り喰らう馬
【精気を奪う大量の粘液】を籠めた【背中で蠢く触手】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【快楽中枢】のみを攻撃する。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●触手馬ランド、はじまるよ
ある猟兵により特殊加工されたヒャッハーだったものを盛大に貫きながら、それは顕現した。
「……あ、ああ、ああ、あれ、あれはあああ!?」
「「「暴れ触手馬だああ」」」」
そこは予知でも見た光景、しかしこの光景には巻き込まれる哀れな一般人は存在しない。
おそらくこのまま放置しても、とても汚い光景が引き起こされるだけでしばらくの間は大丈夫だろう。
だが、ヒャッハーたちで味を占めた暴れ触手馬たちは、いつしか辺りにある一般拠点を襲いだすことも考えられる。
どの道倒すのならば彼らが気を取られている今が一番なのだ。
猟兵たちは、いろんな意味で辛い現実から目を背けながらも、彼らと闘う時がやってきたのだと覚悟した。
※基本的に触手馬はヒャッハーたちを狙います。実はこんなヒャッハーがいて襲われているなどと描写をいただければ採用するかもしれません。
※触手馬は近隣の様々なヒャッハー拠点に現れています。ヒャッハーを殲滅した拠点に現れたと仮定して戦っても大丈夫ですが、彼らはヒャッハーたちが力尽きていようと犠牲にしますのでさらに上級者向けになるかもしれません。ご注意ください。
月詠・愛珠
どうしてこうなったんだろう…
だーかーらー!『アニキ』じゃなくて女だって!
って主張は『アニキ』コールで上書き、お祝いテンションにヤケクソ気味にヒャッハー!するしかなくやばいIQ溶ける
そうこうしている内に襲来する触手暴れ馬
く…例えヒャッハー達でもボクをこうして慕ってくれるのならと正面に躍り出て【かばう】よ
しかし暴れ触手馬、意外にもこれ(ボク)をスルーしてヒャッハー達に一直線
どうしてボクをスルーしたの?
どうしてヒャッハー共の胸板に絡んでるの?
どうして…
そんなボクの声に暴れ触手馬がこっちを見て鼻で笑った気がした
なんだァ?てめェ…
愛珠、キレた!!
仕方なく伸ばされた触手ごと駄馬を【指定UC】でぶった切る!
●愛珠、怒りの切断
「どうしてこうなったんだろう……」
物事の原因、始まりとは何だったのだろうかと考えることは多々ある。
今仲良くしている友人も、どういうきっかけで出会い、仲良くなったのか、と明確に思い出すことの出来る相手はそれほど多いものでもない。
ともすれば、目の前にいるこのヒャッハーたちが慕ってきたきっかけは、間違いなく先ほどのフレイムダイブであるのが明らかで、そう言う意味では貴重な相手といえなくもない。
だからと言って素直にじゃあ仲良くしようといえる相手でもなく、愛珠の溜息は重い。
「どうしたんですかアニキ!」
「悩み事なんて俺たちが吹っ飛ばしてやりますよアニキ!」
「だーかーらー! 『アニキ』じゃなくて、そもそもボクは女「「「アニキ! アニキ! アニキ!」」」ってもおおおお!」
必死に訂正しようとしている愛珠に笑顔で盛り上げてくるヒャッハーたち。
どうしたものかと愛珠が頭を悩ませていた、そんな時であった。
「ん……なんだぁ……馬ぁ?」
大地に響く蹄の音。遠くに見ゆる姿は馬そのもの。
「こんなところに馬だぁ?」
しかしその頭からは、そして背中からは怪しく蠢く触手の姿。
「あ、ああ、暴れ触手馬……!?」
「嘘だろ……あれは、伝説じゃなかった……ウワアアアア!?」
声を上げ、逃げ出そうとする世紀末の住人たち。
だが、そんな慌てる彼らと暴れ触手馬の間に堂々と立ち塞がる漢の……もとい少女の姿があった。
「くっ……たとえヒャッハーたちでも……僕を慕ってくれてるなら……!」
「「「アッ、アニキイイイイ!!」」」
愛珠の勇ましいその姿に全世紀末が泣いた。
距離はもうない、愛珠は来るであろう激しい衝撃に備え……。
「……あれ?」
感じたのは、暴れ触手馬が横を通り過ぎる、風。
「や、やめろおおおおお!?」
「アニキイイイイイイイ!?」
「流石の奴等もアニキには敵わないとわかって……ぎゃあああああ!?」
後ろで上がり始める叫び声の中、愛珠の心に渦巻いていたのは疑問であった。
――どうしてボクをスルーしたの?
どう考えても避ける必要なんてどこにもなかったはずなのだ。それなのにわざわざ避けて行ったのだ。
――どうしてヒャッハー共の胸板に絡んでるの?
触手の伸びている先は、彼らの無駄にたくましい胸板。
――どうして……。
どこが瞳かもわからない馬を見上げる。
表情なんかわかるわけもない相手だ。
だが、それなのになぜだろう。
こっちを、特にごく一部分を見て鼻で笑った気がしたのは。
――しょうがねぇなぁ、お嬢ちゃんも相手してやるよ
そう言わんばかりによろよろと近寄ってきた触手に対して、愛珠が手にしたのは狐火が形を成した時計針。
「……なんだァ? てめぇ……」
その炎は愛珠の心中を現すかのように激しい熱量を内包し、目の前の愚か者を斬り尽くさんと血に飢えていた。
刹那の出来事であった。
愛珠を笑った(気がした)触手馬が地面に崩れ落ちる。
だが、彼女の握る時計針は触手ごと愚かな本体を切り裂いてなお、怒りを収めることはない。
この場にいるすべての触手馬を殲滅する勢いで次なる天誅を下す相手を求め、愛珠は戦場を駆けだすのであった。
大成功
🔵🔵🔵
空見・彼方
うう、あったけぇ、レイダーの人があったけぇよ。
(これから倒さなきゃならないのが悲しい…)
若干絆されつつ水で乾杯…あ、あれは!?暴れ触手馬!??
う、うわぁああああ!!忘れてたぁああああ!!!
強襲。襲われるレイダー。あまりに凄惨な光景。
う、おうぼえああああああ!!!!! ※発狂(【狂気耐性】?死んだよ)
触手馬に枝切鋏を全力【投擲】、【念動力】で触手切断。
サイバーレンズの【視力】補正で無駄によく見える。
うわああああ!!!!???? ※発狂継続。
無意識に服の中から無数の黒揚羽を出して『重ね釘』
広がった黒揚羽から【衝撃波】属性の釘約200本を【一斉発射】
【乱れ撃ち】レイダーも触手馬もまとめて吹っ飛ばす。
●ある技能酒場の一幕
「よう、さっきは大活躍だったみたいじゃねえか」
「俺が仕事しねえと大変なことになっちまうからな」
「……で、ここに来たってことはお前も聞いたのか?」
「ああ……俺が耐えている間にアイツがやられるたぁな……」
「いったい何があったんだ、ちゃちな邪神の眷属だとか凄惨な状況相手じゃあ、そう簡単にはやられねえだろ?」
「わからねえ、わからねえが……もしかすると邪神の本体か、それに近しい程に『おぞましい何か』を見ちまったのかもしれねえな……」
「畜生……【狂気耐性】……なんでアンタは死んじまったんだ……」
●現実という名の地獄
凶悪な外見にもかかわらず、突然来た彼方を温かく、優しさすら感じさせて迎えてくれたレイダーたち。
倒すのすら躊躇してしまいそうなほどに打ち解けてきていた彼らは、今、直視してしまうと正気を保てないほどのアレな状況になっていた。
「う、おうぼえああああああ!?」
言葉にするのも憚られるようなその状況を実際に直視してしまった彼方は、ただただ叫びを上げることしかできない。
彼は発狂していた。
並大抵の狂気には耐えうるであろう強靭な精神をもって居たはずの彼方をもってしても耐えられぬほどに、その光景はあまりにも、いろんな意味でひどすぎた。
今まで隣で仲良く笑顔を浮かべていた者が――ある意味今も笑顔かもしれないが――恐ろしい悲鳴の様な何かを上げながら触手馬に蹂躙されるという悪夢。
無論、彼方もただ座してその光景に甘んじていたわけではない。
叫び声をあげながらも、手にした枝切鋏を全力で投げ、その発狂をねじ伏せながら意志の力で操り、触手を切り裂いていく。
「忘れてた忘れてた忘れてた忘れてたあああああああうわああああああ!」
もっと早く思い出していれば、ここまでの状況にはならなかったのでは、などと思ってもすでに事は成ってしまった。
ならば少しでも、この状況を良くするためにと彼方は標的と戦い続ける。
だが、敵を攻撃するということは敵を見ることでもあり、その見る力が強ければ強いほど、その精神は、心は、余計に蝕まれていく。
「うわあああああああ!!!!????」
とにかくこの状況を終わらせる。
もはやそれだけで体が動いていた。
考えることも最早放棄し、敵を殲滅するためだけのために。
黒い揚羽が宙を舞い、乾いた大地に黒い釘の雨が降る。
無慈悲な雨は、しかしそれでも慈悲をもって蹂躙者も犠牲者も分け隔てなく海へと還していったのだった。
●思考停止することで守れるもの
「ひでぇ光景だ……おっと、考えちゃいけねえぞ【激痛耐性】、奴らが『あの状態』のまま海に還ったら、その先でどうなっているか、なんて」
「ああ、わかってるよ、しかし、お前は何となく想像ついちまってんだろ……なぁ、【第六感】?」
大成功
🔵🔵🔵
佐伯・晶
ひゃっはー、暴れ触手馬だ
野郎ども、囲め囲め!
何かおかしなテンションになってた気がするけど
囮にできたから結果オーライかな
UDCアースで色んな邪神と邂逅したけど
ここまで正気が削れる光景って
そうそう無いと思うんだ
触手に捕まったモヒカンが
馬上で跳ねながら名状しがたい表情で
汚い声をあげてるとか
2度と見たくないね
しばらく石像になってちゃだめかなぁ
裸婦像は無理だけど女神像くらいになら
なっても良いかなって思えてくるんだ
目の前の惨状を見ていると
うん、現実逃避は良くないよね
自分から動かないと現実は変わらないんだ
だから、こんな時は、そう、火炎放射器が一番だね
ありったけの思いを込めて叫ばせて貰うよ
汚物は消毒だぁー!!
●吐き気をもよおす邪悪
「ひゃっはぁー! 暴れ触手馬だ! 野郎ども、囲め囲め!」
「「「おう!!」」」
何か妙なテンションで、そして妙に手慣れた様子で、なぜか打ち解けてしまったヒャッハーモヒカンズを暴れ触手馬へとけしかけていく晶。
「おぶらばっ!?」
「あわびゃっ!?」
「いってばっ!?」
勢いに任せて飛び出していった彼らは見事にその役割……つまりは囮として、その勇姿を存分に見せつけていた。
「UDCアースで色んな邪神と邂逅したけど……」
つまりは、触手に捕まったモヒカンたちが馬上で激しい上下運動を伴い、名状しがたい表情で一時強く汚い絶叫をハウリングとかそういうやつである。
「……ここまで正気が削れる光景ってそうそう無いと思うんだ」
もう二度と見る機会はないだろうが、二度と見たくはない、そんな光景。
本来ならば喜んでなるようなものではないが、今ならば全てから目を背けて石になっておきたいと割と本気で思ってしまった。
流石に裸婦像は無理だが、女神像ぐらいになら、この状況で正気で立っているよりかは数段マシだろう、と。
「「「ンオオオオオオオ!?」」」
「……現実が押し寄せてくるね、うん、現実逃避はよくないよね……」
より一層汚い叫びが木霊し、戻りたくもない現実へと引き戻してくる。
「自分から動かないと……現実は変わらないんだ」
こうなることを分かった上で、彼らをけしかけたという事実もある。
ならばせめて安らかにと、どこからともなく呼び寄せたのは、ずっしりと重い世紀末ウェポン。
その名も我らが火炎放射器。
異世界の技術を結集させて作られた、おぞましさ溢れる世紀末を救済せしめん最終兵器。
「汚物は……消毒だぁああああ!」
万感の思いを叫びに込めて、終末の空へと響かせる。
浄化の炎が、すべてを焼き尽くすと信じて。
大成功
🔵🔵🔵
イプシィ・アスモディア
【アドリブ歓迎】
「うああああ…やっぱりボクが昔作ったヤツだ……」
奇跡って本当にあるんだね!……うんなかったことにしよう。決定!
周り見るとロデオしようとしてみんな凄い事になってる…
え?ボクえちえちの神様だし、当然オジサンのヒャッハー(意味深)も好きだよ♥
とか笑ってる場合じゃない!この子達をやっつけて証拠隠滅!
UC発動!
首の後ろが弱点なの変わってないなら
空飛んで攻めれば、触手ロデオする必要なんてないんだ♪
…ってこのUC、ボクの体も育っちゃうの忘れてた!
普段はあんなでも18歳のボクはそりゃナイスバディ
しかもヒャッハーで服ボロボロ、何かもう衣装が悲鳴上げてる
…こ、これ中継しちゃうとダメな奴だよ〜っ!!
●よいこはみちゃいけない
猟兵たちが地獄で闘い続ける中、他とは少々変わった理由で頭を抱えている者がいた。
「うああああ……やっぱりボクが昔作ったヤツだ……」
イプシィである。
なにかものすごく見覚えのある暴れ触手馬を前に、下手をしてしまえば今回の事件の黒幕は自分ではと全力で目をそらしたくなっていた。
だがそんなことをしても馬がますます元気よく繁殖し始めるだけなのは、今目の前にいる大量の暴れ触手馬がはっきりと証明している。
……しかし、ヒャッハーたちを好んで襲うということは彼らが繁殖に適している、ということなのだろうか。
「奇跡って……本当にあるんだね!」
深く考えるのを止め、辺りを見渡す。
――ただやられるだけでなるものか!
そう奮起したヒャッハーたちが次々と名状しがたい馬のような生き物へと挑む姿がそこにあった。
暴れ馬上等、乗りこなしてやると一斉に馬へと飛び掛かり一時は圧倒する勢いを見せた彼らだったが……。
「や、やめ、んごおおおおおお!?」
「そ、そこはやめのううううう!?」
「お、おがぢ、おがぢぐなぎゅ!?」
「……うん、なかったことにしよう。決定!」
正直なところイプシィ的には、その権能の性質的に言っても今この状況のオジサンのヒャッハー(意味深)は好ましいものだったが、そんなことを見ているとどこから足が付く分からない。
これをまともに撮影したとしたら、放送禁止待ったなしの上、ごく一部の特殊層にしか受けない物になっただろう。
一般の視聴者がクールに去って行くレベルの絵面になるのは想像に難くない。
だがそこは卓越した撮影技術の見せどころである。
イプシィは華麗な変身を決めた後、自らの体を余すことなく利用しながら奇跡的なカメラワークでとてもケンゼンな動画を配信していた。
「弱点は分かってるんだから♪」
勝手知ったるなんとやら、空さえ飛べれば簡単に突くことのできる触手馬の首の後ろ側をピンポイントに狙い、沈める。
……ところでイプシィの変身とは、言ってしまえば大きくなることだ。
一部の愛好家にはたまらないその素晴らしいボディは、成長を遂げることで世のすべてを魅了する蠱惑的なものへと進化を遂げるのである。
通常時ならそのナイスバディへの変身にも耐えられたかもしれない衣服たが、先ほどまでの屈強な男たちの手にかかったことでボロボロとなったソレは、ビリッ、ビリリッ、という悲鳴を上げ、最後の時の訪れを訴えていた。
「!? ……こ、これ中継しちゃうとダメな奴だよ〜っ!!」
画面の前の視聴者は、イプシィのわがままボディが放送事故を起こしそうな様子を、前傾姿勢になり食い入るように見入っていたという。
大成功
🔵🔵🔵
大神・零児
真の姿第一段階
世紀末仕様C-BAに騎乗し「何故か舎弟になった」モヒカンやヒャッハー達を引き連れ戦場に
野郎共!よそもん追い出すぞ!!
ヒャァ!ッハァァァ!!
黒剣「黒鞘」の封印を解く
鎖状にしブンブン振り回しながら舎弟達を統率し馬1に対し我ら「族」多数の状況を作り囲んで袋叩きに
世紀末仕様パーツをパージしたりマルチグレネードで馬を妨害し囲みやすいようにする
馬の攻撃は第六感・ダッシュ・見切りで回避しつつ咄嗟の一撃で攻撃
舎弟が殺られたら舎弟達を煽って馬に倍返し
そうやって何体か倒す
技能
戦闘知識
野生の勘
世界知識
団体行動
武器改造
援護射撃
逃げ足
学習力
破壊工作
時間稼ぎ
部位破壊
罠使い
アート
挑発
鼓舞
威厳
勇気
アドリブ共闘可
●ヒャッハー世紀末戦線
少なくない拠点が触手の海に沈む中、それでも懸命に抵抗し続けるヒャッハーたちもまた存在していた。
「野郎共!よそもん追い出すぞ!! ヒャァ! ッハァァァ!!」
「「「ヒッ、ヒャッハアアアア!!」」」
零児は率いるヒャッハー世紀末軍団に対し、追いかける時に使っていた鎖――正しく言えば鎖状にした黒剣「黒鞘」――を変わらずにブオンブオンと振り回して統率する。
後門の狼、前門の触手。
ヒャッハーたちはもはや前に進むことしかできないと知り、自らを狙う暴れ触手馬へと貞操というか、尊厳とか、人間性とか、もっと大切なものを守るために戦いを挑んでいった。
彼らが幸運だったのは、零児が指揮を執り、フォローに入ることで被害にあうものが極力少なくなっていたということだろう。
他の戦場の彼らは個々の力だけで対応したことで連携らしい連携も取れず、各個撃破アッー! されていたのだ。
「や、やめろ、じにだぐない、じにだぐないいひいいいいん!?」
しかしそれでも尊い犠牲になってしまうものも少なからず出てしまう。
だがその犠牲を無駄にすることはない。
「アイツら、やりやがった……仇討ちだ! 目にもの見せてやるぞ」
「「「ヒャッハアアアアアア!!」」」
社会的とか男としてとか、いろんな意味で再起不能になってしまった舎弟の仇は、触手馬が愉しんでいる隙を突くことで舎弟によって討ち取らせていった。
「ヒャッハアア、おめぇらの勇姿、しっかり語り継ぐからよぉ……」
倒れた仲間を前に、誓いを立てるヒャッハーたち。光を失いつつあった瞳の犠牲者たちは、できれば語り継ぐよりもとっとと忘れてほしいと切に願う。
しかし、そんな尊い犠牲を出しながらも、彼らは奇跡的な善戦を見せていた。
「俺たちだって、勝てる、勝てるんだ!」
勝利した、討伐できたという事実が自信につながり、だんだんと心の中にあった恐れを克服していく。
「そう、勝てる、俺たちは勝てる! いくぞおおおお!」
そうなれば後は一押し、扇動してしまえば彼らの足は前へと進むのである。
「「「ヒャッハアアアア!!!」」」
――そうして彼らは、死地へと赴く。
大成功
🔵🔵🔵
秋山・軍犬
あたいの名前は、ヒャハ崎 焔
前回、一子相伝の平身低頭神拳を
華麗に決めて猟兵の仲間になった
ヒャッハーの精霊だぜ!
これでもう、触手に負けたりの
薄い本展開や誰得、筋肉触手祭りは無いんですよね!(懇願)
軍犬「薄い本した触手とか食えないからね! 仕方ないね!」
ひゃっはー!
そのブレなさに痺れる憧れる! ひゃっはー!
煮炊き、焼き物は任せろー!
あとこれ、この辺のスーパー(廃墟)や
ミュータント的な鶏からパチってきた卵や小麦粉!
塩や胡椒もあるよ!
これで、あの触手馬を唐揚げでもタコ焼きでも
好きに料理しちまって下さい!
…ひゃっはー! という訳で!
焔「やっちゃえ! フードファイター!」
(指定UC+料理+早業+見切り)
●妖精さんちの腐事情
あたいの名前は、ヒャハ崎 焔!
前回の活躍見てくれていたよな?
一子相伝の平身低頭神拳をどこに出しても恥ずかしくない程に華麗に決めて猟兵の仲間になったヒャッハーの精霊だぜ!
「だからその……これでもう、触手に負けたりの薄い本展開や誰得、筋肉触手祭りは無いんですよね?」
だって、だって怖いじゃん、この間ウ=ス=異本で、あたいみたいな妖精があんなことやこんなことになって、その上愛しいヒャッハーが筋肉祭りで触手わっしょいな作品があって、それを楽しそうに読んでる腐ったお嬢様方が居てあたいのことを妖しい目でみていたんですよ……?
●食材としては変わらなくとも気分が違う
「薄い本した触手とか食えないからね! 仕方ないね!」
何か内面はテンションが高そうな感じが有りながらも、しっかりと恐怖を感じて震える様子を見せる妙にしおらしい割と個性的な名前のヒャッハーの精霊……ヒャハ崎へと、軍犬は声をかける。
「ひゃっはぁ! そのブレなさに痺れる憧れる!」
とたんにひゃっはぁ♪ と表情を明るくして、くるくると宙を舞い、火力を増す精霊。
「煮炊き、焼き物は任せろぉ!」
張り切ったヒャハ崎はこの世界では貴重なはずの食材をポンポンポンと取り出していた。
「こんなもの、どこから持ってきたんっすか?」
「この辺にあったスーパーとかひゃっはぁな連中の飼ってる鶏からパチッ……献上してきた代物さ! 大丈夫、安心安全のアポカリプスヘル産だよ! 塩も胡椒もあるよ!」
多分ヒャッハー共が拠点にしていたこの建物が、元はスーパーだったのだろうと軍犬は当たりを付けた。
そして、たぶん、あの遠くに見える妙にたくましい、1mオーバークラスの巨体を誇る怪鳥が鶏なのだろう。トサカは小さい、メスらしい。
「それなら何の心配もないっすね!」
秋山・軍犬はフードファイターである。
世紀末世界であろうが何であろうが現地民が――たとえそれが現地民(オブリビオン)でも――食べているものを食べられないわけがないのだ。
「ええ、ええ、そうでしょうそうでしょう! これであの触手馬をから揚げでもタコ焼きでも好きに料理しちまって下さい!」
「刺身とかカルパッチョとかはだめっすか?」
「あたい、世紀末でもあるけど焔の精霊なんで、できれば火を通したいです、あ、いえ、けっしてこんなゲテモノ生で食べたくないとか、そんな女々しいことを言ってるわけじゃなくてですね?」
途端に目をそらしきょどり始める精霊。
軍犬は彼女をひとまず置いておくことにして、本来の目的のため、黄金に輝く調理器具を担いで駆け寄ってくる食材へと歩みを進めることにした。
「……とりあえず、食材を確保してくるっす」
「ひゃっはぁ! やっちゃえフードファイター!!」
ヒャハ崎の瞳には、軍犬がこの上なく輝いて見えていた。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・セカンドカラー
この触手馬もショタらせようそうしよう。つーわけでサクっと肉体改造して男の娘にメタモルフォーゼ☆
あ、精気を奪う大量の粘液と背中で蠢く触手は念動力による盗み攻撃でハッキングして制御権を奪うわよ♪まぁ、肉体改造する段階で既に私のコントロール下におかれてるわけですが☆くんずほぐれつする男の娘達、最高だわ♪
継戦能力による無尽蔵スタミナで交ざり、限界突破した快楽で蹂躙しておいしく捕食♡えっちなのうみそおいしいです♡
その間も肉体改造を続けて繰り返す改造と過剰回復による瑕疵で、ヒャッハー&触手馬の内臓に深刻なダメージを与えるわ。さて、枯れて骸の海に返るのが先か、過剰回復による自壊で骸の海に返るのが先か。
●小悪魔の様な悪魔の笑顔
「この触手馬もショタらせようそうしよう」
このままでは地獄絵図が巻き起こるというならば、要素を組み替えることで薄い本でも大人気なシチュエーションに早変わりさせるしかない。
さらに言えば、アリス・セカンドカラーさんにとってはこの触手馬は再利用できる素材の宝庫であった。
精気を奪う大量の粘液、背中でうごめく触手。
本来はたくましいヒャッハーたちをヒャッハーするためにステンバイされていたそれらは、すでに自らの意志をアリスに乗っ取られていたのだ。
いつからそうなっていたのかは分からない、地面を堂々と踏みしめていたはずの4本の脚は手足となって、蠢く触手は姿を消し……消し?
いや、わたしはもともとそんなものなかったじゃない、おかしいなぁ。
どうしてそんな勘違いを……?
「ふふふ、そんなことはどうでもいいわ☆ 気にせず楽しみましょ?」
「しってるよ? ぼくらといっしょにあそびにきたんだよね」
どこからともなく現れた『おともだち』。強烈に惹かれるその存在の登場で抵抗する意思はすでに皆無となる。
「う、うん、いっしょに、あそぼ?」
人は古来より無限機関を夢見て追いかけていた。
「くんずほぐれつする男の娘達、最高だわ♪」
ならば悦楽の表情を浮かべるアリスの前にあるその光景はそれを目指していた物と似通っているようにも見受けられる。
無尽蔵ともいえる体力は人を越えた継戦能力を備え、限界を放棄させて無限に心身を蝕み襲い続ける快楽は、理性を正気を蹂躙して。あまたのおとこのこが折り重なる、おいしくおいしく捕食しあう無限ループがそこにあった。
「えっちなのうみそおいしいです♡」
何処かの異世界だと勢いよく討伐されそうなセリフを呟きながら、アリスはそれだけでは満足できないと更なる改良を続けていった。
生命の限界を無視して繰り替えす肉体改造と、無尽蔵の体力を再現するための過剰回復によって、積み重なった瑕疵が彼らの内部に深刻なダメージを積み重ねていることを無視したままに。
「枯れて骸の海に返るのが先か、過剰回復による自壊で骸の海に返るのが先か……」
――それまでたっぷり、愉しませてもらうわ♪
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
ヒャッハーさん達が、何やらヒャッハーなことに?(ぷるぷる)
とは言え、少々申し訳有りませんが、対処させていただきますぅ。
『FBS』を四肢に嵌め飛行、【秤濤】を使いましょう。
『魅了』すると触手馬さん達が此方に来そうな気もしますので、今回は最初から其方をオフにし『超重力波』による攻撃のみ行いますぅ。
……何か、触手馬さん達がヒャッハーさん達を押し倒した姿勢で潰れている気もしますが、見なかったことに?
ところで「そうと知らずに合流してしまった、非オブリビオンのヒャッハーさん」が混ざっていたりしませんかねぇ?
その場合は救助した方が良さそうですぅ。
暴れる気力も無くなっているでしょうし。
●地獄からの使者と神の裁き
「ヒャッハーさんたちが、何やらヒャッハーなことに?」
るこるのぷるぷるとした震えは、目の前の地獄味のあふれる状況によるものだろうか。
しかし震えているだけでは地獄がさらに増えるばかりで、このままではもしかすると、あふれ出して他の世界にまで悪影響を及ぼす危険性すらある。
今の状況を解決するためには何かしらの形で動き出す他に手立てはないのだ。
ヒャッハーたちがいろんなものを犠牲にしていることで触手馬が食い止められている状況に多少の心苦しさを感じつつも、るこるは事態の収拾のために飛び立った。
るこるに加護を与える女神は、その特性からか魅力をマシマシにしてしまうことが多々ある。
今回はそれが発動してしまえば、せっかくの彼らの犠牲がとても悲しいことになってしまうこともあり、極力魅力を抑えめにしながら乳白色の女神のオーラを周囲一帯に広げていった。
目標となるのは、るこるのいる敵拠点の一帯。
相手を一匹たりとも撃ち漏らすわけにはいかない。
なにしろ一匹いればその恐ろしい繁殖能力をもってして、すごい勢いで増えそうな馬なのだから。
慎重に慎重を重ね、充分な時間をかけ、周囲へとオーラを巡らせ、やがて準備を終える。
「いきますよぉ……!」
るこるによる乳白色の波動は強烈な重力へと変貌し、激しい戦いを繰り広げていた触手馬とヒャッハーたちを分け隔てなく押し潰していく。
「ぎ、ぎぎ、ぎぴょっ!?」
「お、おもひ、らめ、そんなに、らべええええ!?」
「おぐにいいい、おかじくなりゅううううう!?」
なにか押し潰された時の事故により、馬に押し倒された状態で重力に見舞われたヒャッハーは、何かさらに悲惨な事になってしまった気がするが、それもまた必要な犠牲だったのだと、るこるは見なかったことにした。
そう、直視してはいけないと、神が告げたのだ。たぶんきっと。
そんな中、重力に影響を受けていないヒャッハーがわずかながらに存在していることに気が付く。
るこるの技は自らの敵対者のみを対象とする。
オブリビオンは本能的に敵対してしまうので効果が適応されるのは確定のはず。ならば無事ということは。
「オブリビオンじゃないヒャッハーさんも、いらっしゃったんですねぇ……」
触手に巻き込まれる前にと、るこるは救助のために空を飛ぶ。
……生き残った彼らは皆、故郷に帰って親孝行すると、るこるを拝みながら跪いて懺悔したという。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
うわぁ、なんかすごい光景だね。
襲われてるヒャッハーは気持ち良さそうな顔してるし。
こっちには手を出してこないし、本当にヒャッハーだけを狙ってるんだね。
オブリビオンの精気を吸って生きてる個体なのかな。
面白そう。ぼくもやってみよ。
ユーベルコピーで触手馬のユーベルコードをコピーしてぼくもヒャッハーを襲うよ。ここか?ここがええんのんか?
ようし、精気も十分すって、こっちも十全だよ。
それじゃ、全力魔法で燃やし尽くしちゃえ。
●これも大切な情報なので
「うわぁ、なんか、すごい光景だね」
決してアリス・フォーサイスの様な少女が見てはいけないような光景の終末の大地が、そこには広がっている。
「襲われているヒャッハーは気持ちよさそうな顔してるし」
しかしアリスは非常に冷静に状況を眺めていた。
それもそのはず、実害がないのだ。
触手馬はまっしぐらにヒャッハーたちを襲い始め、アリスのことはそこに居ないどころかわざと避けているのである。
本能的に手を出したらやられてしまうとわかっているのかも知れない。
「オブリビオンの精気を吸って生きてる個体なのかな?」
仲間からの情報……かなり混沌とした叫び交じりの情報は、常人が読み取ることは不可能なものとなっていた。
もしアリスが正確に解析できていれば、精気というよりも繁殖目的の襲撃の可能性も高そうだと気が付いたかもしれない。
「面白そうだし、ぼくもやってみよっと」
幸いなことにアリスが試そうとしたのは触手馬の持つ力の一つである触手による精気吸収であった。
幼女ともいえるアリスがその体から触手を伸ばし、屈強なヒャッハーを襲うという、触手馬とはまた違った、どちらかというとサイコホラーじみた光景がそこにはあったが、当の本人は気が付くことがない。
「ここか? ここがええのんか?」
「あっ、ああっ、ああああっ、お、お嬢ちゃ……らめ、そんなこと、あぶ、あぶらばああああ!?」
コピーした馬の能力の影響か、いつになく楽しそうにひゃっはーをいじくり、その体内に無駄にあふれる精気を自らのエネルギーへと変換していくアリスは、妙につやつやとした、幼いながらにも何とも言えない艶やかさをそなえたパーフェクトな存在感を発揮していた。
やがて干からびるかのように痙攣して地に倒れ伏したヒャッハーたちをそのあたりに放置して、体内に溢れんばかりとなった力を存分に外へと放出し始める。
「ようし、精気も十分吸ってこっちも準備十全だ。……なら、あとはしっかりと消毒しておかないとね?」
いつになく力を増したアリスの魔力は炎となりて、周囲の温度を瞬く間に上昇させていく。
やがて解き放たれた、普段よりも何倍にも膨れ上がった灼熱の魔力は、触手馬が命の危機を感じるよりも早くに、ヒャッハーごと彼らを蒸発させていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
アドリブ◎
器に誘惑の呪詛宿す呪<呪詛>操るヤドリガミ
食べ過ぎで動けず慌てるヒャッハー達…
…計画通り、ですね
《潜伏狩人》召喚、姿消し
肌を覆い守る<オーラ>に<属性闇:存在感隠蔽の呪>付与。
囮用意し対策追加
完全に狙いから外れるのを待ち
彼らを襲う馬に近づき<呪詛:生命力吸収>で秘かに<捕食>
体力回復しUC持続、削り続ける
代償に近くで見せられる触手祭り
触手の粘液には溶解性もあるのか肉体は無事だが衣服溶け
裸の逞しい男たちが触手で悶える
ヒャッハアアア!地獄絵図だー!
…すみません、取り乱しました
飛び散る粘液で急遽用意した私の変装衣装も溶けていますが、
今は透明ですので、もう良いです…(遠い目して意識から外す)
●天国と地獄
「……計画通り、ですね」
見るものすべてが魅了されるような、しかしどこか壊れた笑顔を浮かべながら、ユイが見下ろしていたのは食べ過ぎで動けず慌てるヒャッハーたちである。
彼らはいつしかユイが姿を消した事に気が付くこともできないまま、満足に動くこともかなずに蹂躙されていた。
その光景を見てあらゆる猟兵が正気を削ったその光景も、ユイ程の猟兵にかかれば大したことはないのだろうか。
「ヒャッハアアアア! 地獄絵図だー!」
いや、どうやら決してそんなことはなかったようだ。
「……スイマセン、取り乱しました……」
誰に言うでもなく、呟く。
幸いにしてユイの声を気にかけている者はいなかった。
ユイが思わず叫んだのも、誰も気にかけないのもそのはずである。
姿を消したままに彼女が立っているのはヒャッハーを襲う馬の傍らなのだ。
彼女の放つ膨大な呪詛により、密かに触手馬を捕食して体力を維持し、奇跡の力を使い続けるという相手の命の限り成立する無限ループ。
しかしその代償は彼らのとても特殊な捕食行為を眼前でまざまざと見せつけられるという業問にも等しいものだったのだ。
特殊な食事的行為に及んでいる彼らが声を気にすることがないのは幸いではあったが、ユイももはやそれどころではない状態だった。
彼女の誇る奇跡の力で透明化していることで、その姿を見ることは誠に残念ながら不可能ではあるが、触手馬の分泌する特殊粘液によりユイの衣服はもはやその姿をフェードアウトしており、つまりはほぼほぼ全裸となっていた。
つまり、もし見ることが出来れば、屈強な男が馬に組み敷かれ、その隣を間近で眺める全裸の美少女というとても……とても……なんだこれは、という光景になっていたのだ。
やはりあまり喜ばしいものではないかもしれない。シュールすぎる光景である。
「いいんです、今は透明ですので、もう、良いです……」
こうして、ユイの瞳ははるか遠くへと向けられ、数多の暴れ触手馬たちがその命を落とすまでの間、光を取り戻すことはなかったという。
大成功
🔵🔵🔵
涼風・穹
ヒャッハー達を殲滅した筈なのですが、触手馬はヒャッハー達が倒れていようと関係なく嬲りだし、ヒャッハー達は快楽堕ちしたりヒャッハー同士での掛け算の餌食になったりと、地獄絵図が展開されてしまいました
レイダー達の記憶も想起され二重に正気度を削られてSAN値直葬に…
真の姿を解放して瞳が金色になり、背中に光の翼が顕現します…が、その目は完全に死んでおりもう魂が抜けているような状態です
真の姿になれば多少は怪我も治ったりするのかもしれませんが精神的な傷には何の意味もなく、もうオブリビオンを殲滅する猟兵という名の世界の歯車と成り果てて黙々とその役割を全うします
……汚物は消毒だー、と淡々と馬を斬り捨てていきます
●荒野を歩く心を失った者
「……汚物は消毒だー……」
力のない言葉であった。
しかし、そんな言葉とは裏腹に、穹の放つその一撃は確実に触手馬を両断し、海へと還して行く。
「……汚物は……」
穹の瞳は金色に輝き、背から顕現した光の翼は本来であれば神々しさを感じさせるものだったはずだ。
「消毒だー……」
しかし今、その瞳は精彩を欠くどころか完全に光を失い、ともすれば精気すら感じさせない死者の様な印象すら覚えさせ、翼も心なしかくすんで見え、下手をすれば黒く染まっているのではないかと錯覚するほどの負のオーラを纏っている。
この世界は穹に優しくなかった。
心の平穏のためにといち早くヒャッハーたちを蹴散らした穹は、しかしてその後にせまってきた触手馬が蹴散らした後のひゃっはーであろうと構わずヒャッハーし始めた光景を目にして正気度のチェックに敗北してしまったのだ。
さらにその光景はかつての悪夢すらも想起させることになり、そのまま彼の精神は直葬されることとなったのである。
真の姿となった穹は怪我の治癒力も格段に向上し、並大抵の傷では止まることはない。
だが、無意味なのだ、精神の、心の傷には。
目の前でまざまざと、快楽堕ちしたヒャッハーや、腐った人もびっくりな掛け算を繰り広げさせられている地獄絵図を見せつけられた穹が救われるとしたら、それはもはや、この状況を創り出した元凶を自らの手で消し去る他なかったのだ。
こうして彼は自らを守るために、オブリビオンを殲滅する猟兵という名の装置となった。
「……汚物……汚物……、消……毒……」
やがて、その手が最後の一匹を倒し終わった後も、しばらくの間、その姿は荒野をさまよい続けたのだという。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『池の水ぜんぶ抜く』
|
POW : 池の水を全部抜いて、死体などを取り除く
SPD : 周辺住民に宣伝して、協力してもらう
WIZ : 池の生態系を壊さないように、注意深く作業する
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●池の専門家を連れてきたよ!
池の水抜き職人の朝は早い。
ヒャッハー共が巣食っていて作業ができなかった期間を取り戻さないといけないこともあり、彼らの作業量は多い。
しかしその顔には笑顔が浮かぶ。
「オブリビオン・ストーム以降忙しくなったけど、その分命を左右する大切な仕事になったからね、やりがいもあります」
そう言って、水抜き装置を起動させた。
「どうしても自分も命がけになるからね……ところで、何か妙な臭いしないかい? なにかほら、そのへんに転がって……うぶっ」
語る途中で職人は意識を失った。
池の水抜き職人には馬に絡まれてヘブン状態になった顔で絶命したヒャッハーの姿が刺激的過ぎたのだ。
こうなれば、猟兵たちがどうにかするしかない。
しかし注意してほしい、この池の中にはオブリビオン魚と化した魚がぴちぴちと存在しているのだ。
噛まれたら……痛い。
君たちは 職人が用意した水抜き装置を使用してもいいし、近隣の住人に助けを求めてもいい。オブリビオン魚となった物だけをピンポイントに処理して、生態系を正常に取り戻すということも、この世界の復興の上ではとても重要な要素になるだろう。
月詠・愛珠
何の罪もないヒャッハー達が…いやこの顔と状態は罪だわ
池を綺麗にする前に弔わないとなと思ってると
「「「ヒャッハー!生まれ変わった気分だぜぇぇぇ!」」」
お前達生きてるの!?
「「「アニキのおかげですぜ!」」」
だ、だーかーらー!とりあえず池の水抜き職人も気絶してるし綺麗なヒャッハーに手伝ってもらおう
で、オブリビオン魚を突き止めて排除するんだけd「コイツを獲って来れば良いんですね!」「うおおおお!アニキの様に行くぜぇぇ!」「「「ヒャッハアアア!!!」」」
うん、任せよう
獲った後のオブリビオン魚は焼いて振る舞い労働や人のために働く事を説いて、文字通り生まれ変わって頑張ってもらおう
アニキ呼びだけは直らなかった
●多分香りはフローラル
「なんの罪もないヒャッハーたちが……」
愛珠の目の前に広がる凄惨たる光景。
それは世紀末世界にも拘らず、数多の見た者を発狂させるほどのおぞましい何かとなっていた。
「なんの罪もない……なんの罪もない……?」
愛珠は考える。罪というのはどのようにして判別されるのだろうかと。
たとえばUDCアースだと本人がどう思おうと関係なく、不埒な格好で外を出歩いたりすれば容赦なくお巡りさんがしょっ引いて行くだろう。
そう考えれば、彼らの顔や格好や、あとはこの状態を鑑みれば、それはもうすでに存在するだけで立派な罪と言えるのではないか。
「……いや、うん、これは罪だわ」
迸る犯罪臭。しかし、だからといってこのまま放置してしまえば一般人が次々に精神を崩壊してしまう。
それに、彼らは先ほどまで、望んだ望まないはさておき、慕ってくれていた相手なのだ。
池を綺麗にする前に弔うぐらいはした方がいい。
——―などと思っていたその時である、不思議なことが起こったのは。
「「「ヒャッハー!生まれ変わった気分だぜぇぇぇ!」」」
どこからともなくバイクにまたがり彼らが、ヒャッハーたちがやってきたのだ。
「お前達……生きてるの!?」
その瞳は過去の亡霊により曇らされたものではなく、どこまでも純粋で、かつ熱意に満ちた輝きを放っており、心なしか彼らの全身から爽やかなオーラすら感じさせる綺麗なヒャッハーとなっていた。
もしや愛珠の彼らを思う気持ちが彼らを生き残らせたというのだろうか。
もしかすると、彼らはオブリビオンヒャッハーズの影響を受けてちょっと悪ぶっていただけの純粋なヒャッハーだったのかもしれない。
いや、そうだ、そうにちがいない。
あのままオブリビオンたちと一緒に居たらいつしかオブリビオンとなっていたかもしれなかったが、愛珠の純粋な気持ち(?)が彼らを過去へと引きずり込む魔の手から救ったのである。
「「「アニキのおかげですぜ!」」」
「だ、だーかーらー!」
純粋なキラキラ感が2倍増しとなった瞳を向けて集まったヒャッハーズ。
「アニキ、何でも言って下せえ!」
「なんでもって……あ、いやでも……?」
現状を改めて見直す。
池の水抜き職人は気絶しているし、人手は猟兵だけでは足りないだろう。
だったら、綺麗なヒャッハーに手伝ってもらうのは悪くないのではないだろうか。
「えっと、普通の魚は生かすためにこっちの容器に入れて、オブリビオン魚はまた別の容器か、突き止めて排除す「コイツを獲って来れば良いんですね!」るんだ「うおおおお!アニキの様に行くぜぇぇ!」けど?」
「「「ヒャッハアアアア!!!」」」
話の途中で割り込むかのように、少しでも多く命の恩アニキに報いるためにと、彼らは元気に駆けだしていく。
「……うん、任せよう」
その様を見送りながら、愛珠は獲った後のオブリビオン魚を捌いて行くことにした。
きっと単純な焼き魚だとしても、自ら手料理を振舞い説得すれば、特に今の彼らなら生まれ変わったかのように人のために働いてくれるはずだ。
そうしたら、きっとアニキ呼びだって直るはずなのだ。
そんな淡い希望を抱きながら、愛珠は火をおこし、魚を焼き始めるのだった。
――結論から言うと、彼らは世のため人のために活躍する立派な奪還者となり、いつまでもいつまでも愛珠をアニキと慕い続け、信仰することとなる。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
(気絶した方を見て)
ま、まあ、凄まじいインパクトですし、解る気はしますねぇ(遠い目)。
「水抜き装置」は起動しているみたいですし、抜けた後を含めて考えましょうかぁ。
【饒僕】を使用、池の中の[情報収集]に協力していただき、「オブリビオン魚」や「廃棄物」等の異物を探しますねぇ。
その上で『FBS』を四肢に嵌めて飛行、「オブリビオン魚」に関しては、水が抜けるまでは『FRS』の射撃で、抜けた後は『刀』で仕留めましょう。
「廃棄物」等に関しては場所を記録しておき、水が抜けたら回収しますねぇ。
ところで、この「オブリビオン魚」ですが。
意外と焼けば食べられたりしませんかねぇ?
●世紀末式漁業
「ま、まあ、凄まじいインパクトですし……」
早々に意識を手放した池の水抜き職人に、るこるは遠い目をしながらも一定の理解を示していた。
現実ではもちろんだが夢の中で見てしまったとしてもかなりのトラウマになりかねない。
おそらく、その光景を見たであろうグリモア猟兵の目が死んでいたのは、恐らくそういうことだ。
るこるは池へと視線を戻す。
水抜き装置は起動したままで、少しずつではあるが水位は下がっていっている。
女神の眷属である小動物、いや、正しくは小動物の姿をした女神の僕たちは、空中から見えてきた異物……おもにオブリビオン魚を見つけ出し、それをるこるへと伝えていく。
重要な池だということもあるのだろう、比較的こまめに整備されているのか、あきらかなゴミらしい廃棄物は然程見当たらなかった。
だとすれば、オブリビオン魚は以前からいたのだろうか。
いや、それだと一般人が何とかするのは危険なはずだ。
もしかするとこの魚たちはあの世紀末連中が持ち込んだのかもしれない。
しかし、だとすれば何のために持ち込んだというのだろうか。
同じように空を飛びながら、女神の僕へと向かい高々と跳躍してきたオブリビオン魚を撃ち抜いたるこるは、目の前に浮かんだ絶命したオブリビオン魚をみて首をかしげる。
「もしかして、この『オブリビオン魚』ですが……意外と焼けば食べられたり……?」
ヒャッハーさんたちのメイン食糧は養殖魚だったのだろうか。だからこそこの場を確保しようとしていたのだろうか。
今回の祭りはもしかすると養殖した魚が食べられるようになった食の感謝祭的な側面もあったというのだろうか……。
るこるが混沌としそうな思考の入り口に立ちながら周囲を見た時、そこにはすでにオブリビオン魚を塩焼きにして食べている他の猟兵の姿が目に入った。
「……食べられるのですねぇ?」
もう少し様子を見てから自分も食べてみようか。
そんなことを思い、どんな味かと想像しながら作業を再開したるこるであった。
大成功
🔵🔵🔵
秋山・軍犬
という訳で、精霊ガチャ2回目っす!
(焼きオブリビオン魚を食べながら)
焔「あたいの舎弟を呼び出す訳だな!」
【触手の精霊】
水の精霊の亜種、身長20㎝程度
下半身が蛸の触手な…ちびっこいスキュラ?
こんにちは
私、実家で触手農家令嬢やってる水精霊です
今回の騒動で食用触手の売り上げが落ちて
家が傾きかけましたが
貴方が作ったタコ焼きなる料理をパk…参考にした
触手焼きの売り上げで持ち直しました、ありがとう
そもそも、触手の美的感覚が人と同じと誰が
決めたんですか!
私もよく女騎士の精霊に、くっ殺くっ殺って
苛められましたよ…被害者は私達、触手の方です!
ねえ聞いてます!
軍犬「アルダワの購買部にクレームを入れよう」(決意)
●嵐を呼ぶ水精霊
池の底から回収された大量のオブリビオン魚は意外と泥臭さはなく、それだけで池の清掃がこまめにされていることが感じられる。
これならば、と軍犬は魚料理としてはオーソドックスでシンプルな焼き魚とし、はふはふと山のように平らげながら、再度本を手にしていた。
「あたいの舎弟を呼び出す訳だな!」
「舎弟かどうかはわからないっすけど、まあ、後輩になるっすかね?」
危機を回避したおかげか、それとも近隣で巻き起こっていたであろう惨劇から目を背けるためか、とても張り切って声をかけているのは先ほど軍犬が呼び出した精霊の焔である。
二人(?)がそわそわとする中、徐々に軍犬と本からにじみ出た魔力が自然の力と混ざり合い、徐々にその姿を形成していく。
それは、可愛らしいと言って差し支えない精霊であった。
上半身は人型で、下半身こそ蛸の触手となっているが、20cmほどのちみっこい外見はデフォルメ化された水の怪物、スキュラを想起させた。
「こんにちは、私、実家で触手農家令嬢やってる水精霊です」
一言目から情報過多であった。
「あなたが私のマスターですね」
そして有無を言わせない雰囲気を漂わせていた。
「今回の騒動で食用触手の売り上げが落ちて家が傾きかけましたが、貴方が作ったタコ焼きなる料理をパk…参考にした触手焼きの売り上げで持ち直しました、ありがとう。お礼にあなたと契約しました」
この戦闘の間にいったいどんなドラマが精霊界で巻き起こっていたのだろうか。向こうとこちらでは時空の流れが多少違うのかもしれない。
そしてすでに契約したことになっているようだ。クーリングオフは可能であることを願いたい。
「そもそも、触手の美的感覚が人と同じと誰が決めたんですか!」
などと思っている間に、いつの間にか水精霊の話は触手会の性癖話という過去今まで誰も聞いたことのない時空へと超越していた。
「私もよく女騎士の精霊に、くっ殺くっ殺って苛められましたよ……被害者は私達、触手の方です!」
確かにこの精霊は苦労していたのかもしれないが、召喚開幕からするような話ではないだろう。いや、絆を育んだ上でされる会話だとしても残念極まりないのは変わらない。
このあたりで、軍犬と焔はすでにどこか虚空を眺めはじめていた。
「……ねえ、聞いてます!?」
ああ、しかしそれすらもこの水精霊は許そうとしない。
「アルダワの購買部にクレームを入れよう」
いつ途切れるともわからないマシンガントークを焼き魚を食べることで逃避しながら、軍犬はただただ嵐が通り過ぎるのを待つことにした。
●魔法学園の不思議話
校舎の一角にあったはずのとある購買がいつの間にか無くなっていた。
仕方なく別の購買へ行って話を聞くと、そこの店員たちは首をかしげながら答える。
「あそこにあった購買……?」
「妙なこと言いますね、あんなところに購買なんてありませんでしたよ?」
「え、クレーム? 本を返品したい?」
「うーん……そんな得体のしれない本を出されても困ってしまいます」
「取り扱いなんてありませんし、中古の買取とかもやっていませんよ」
「……あ、でもその本、何か呪いじみた執念的な何かを感じますね」
「多分使えば使うほどその使用データを作成者が受け取り更なる強化をする類の呪具かなにかなのでしょう」
「レポートとか書いたら勝手に読んでますねそれ」
「え、書いてたまるか? 捨てる? 多分気が付いたら翌日枕元に戻ってきてますよ?」
「炎の精霊とか水の精霊の気配を感じますから、燃やしても水に流しても無駄かもしれませんね……」
「呪われているようだって、ははは、そんなことないですよ」
「……ちょっと想いが重いだけでしょう。それだけ本に好かれるっていうのはすごいことなんですよ」
「大切にしてあげてくださいね、きっとその子たちもあなたの事が大好きですから」
――そう、『なぜか』数が増えてしまうほどに。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
オブリビオン魚かあ、どんな味がするんだろう。
それを食べる猟兵たちの反応も見てみたいな。
まず、正常な魚を入れる容器とオブリビオンを入れる容器をいっぱい用意しよう。エアレーションも設置して。足りないものはアナロジーメタモルフォーゼで持ち込んでるビー玉から作り出すよ。
よし、準備完了。それじゃあ、始めるよ。
これはオブリビオン、これは違う、これはオブリビオン……
捕ったオブリビオンはグリモアベースに持ち帰ってそこらへんのフードファイターに料理してもらって、みんなで食べよう。
●猟兵は奇跡以外は基本一般人と大差がない、はず
「オブリビオン魚かあ、どんな味がするんだろう」
周りを見るとすでに焼き魚にして食べている猟兵がいるようで、どうやら毒性などはないらしい。
猟兵とは奇跡を扱いはするものの、その体自体は一般的な人間とそうそう変わらない者が多い。
中には無機物だとか液体だとかの猟兵もいるようだが、今オブリビオン魚を食べている猟兵に関していえば、おそらく普通の人間に近い存在で、その猟兵が食べて平気だというのならば問題ないはずだ。
そんな情報をつまみ喰いしながら、アリス・フォーサイスはオブリビオン魚と正常な魚を振り分けていく。
池の水を入れ替える間、魚が無事でいるためにと用意された容器の中には十分なエアレーションが設置され、多少窮屈そうではあるものの元気そうに泳いでいた。
オブリビオン魚の方の容器は元気そうどころではなく、容器に噛みついて大暴れして居た魚もいたようだが、そうしたいきのいい魚から食用にと食べられていった影響か、それとも次は自分かもしれないと察したのか今は静かなものである。
「えーと、これはオブリビオン、これは違う、これはオブリビオン……」
選別作業をすすめていく。
時折噛みついてこようとするオブリビオン魚もいたが、そういう相手には上下関係をしっかりとわかってもらった。
「しかしこう見ると、大漁だね」
オブリビオン魚一年分ともいえるほどの物量。
普通なら処理に困るだろうが、きっとグリモアベースにもっていけばそのあたりにいるフードファイターが料理してくれるだろう。
多分ここに転送を行っていた猟兵に渡しても、嬉々として捌き始めるはずだ。
「どんな料理が出るかな」
淡水魚だから塩焼きだろうか。揚げ物だろうか、刺身は考えにくいが、オブリビオン魚なら常識は通用しないかもしれない。
その情景を想像しながら、アリスは満タンになった水槽のかわりを創り出しながら恐ろしい速度で作業を進めていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・セカンドカラー
ん?ヒャッハーの遺骸が残ってるってことはコイツら一般ヒャッハーか。なら、星辰(アストラル)体の情報から肉体を再構築してから男の娘化させましょう。大丈夫大丈夫、デッドマンがいるから死者蘇生は許された。どっちかと
いうとスワンプマンのが近いけど厳密には違うしなー。
で、オブリビオン魚も当然の如くショタらせてー、安全を確保してから職人を癒しましょう。職人が若返って見えるのは気のせい気のせい、大丈夫、日常生活に支障はないはずよ。
そして、オブリビオン魚はおいしく戴いて、ヒャッハーは教育(ちょうきょう)することで職人の作業の邪魔にならないようにしましょう。
●誰もがわかること(錯乱)
「ん?ヒャッハーの遺骸が残ってる……?」
ということは一般ヒャッハーも混ざっていたのだろうか。いや、オブリビオン深度が浅かったのかもしれない。
しかしどちらであろうとアリス・セカンドカラーにとっては些細な事である。
残っているということはアストラル体の情報を基に肉体を再構築するのも可能なのは誰もがわかることである。
無論ただ再構築するわけではない。
アリスの趣味をふんだんに盛り込んだ再構築である。
世紀末世界で美少女じみた美少年がなぜか多く存在するのはもしかすると彼女が裏で糸を引いているのかもしれない。
「大丈夫大丈夫、デッドマンがいるから死者蘇生は許された」
世界に対してそううそぶきながら、アリスは今日も世界の理を捻じ曲げる。
「どっちかというとスワンプマンのが近いけど厳密には違うしなー」
限りなく本人に近い他人は果たして何者なのか。いや、元は本人の肉体であり記憶なのだからそれはやはり本人なのだろうか。
しかし朝起きたら女性になっていたというよくある(?)シチュエーションではなく、目が覚めたら美少女じみた美少年というのは一体本人からしたらどのような気分なのだろう。
きっと、とても愉快なものだろう、とアリスは微笑んで『作業』を、いや、『仕事』を進めていく。
いつしか水を失い、そのあたりで哀れに跳ねていたオブリビオン魚も素材として確保された。
魚という脆弱な霊基を、オブリビオンという劇薬で強化することで法則を狂わせ、それもまた『彼ら』の友として再構築する。
こうして辺りにはいつのまにか男の娘ワールドが構築されており、それはとてもきっと安全安心な(アリスにとって)理想的な領域となりつつあった。
「ん? なんだか職人が若返って見える?」
処置済みの男の娘たちに職人の介抱を手伝わせながら、大丈夫、日常生活には支障はないはずよ、とアリスは笑う。なんということだ、とうとう一般人にも被害が出てしまった。
いや、違う、被害ではない。そう、ちょっと若返ったように思えるほどに健康的になっただけなのだ。
やがて元気になったみんなは、仲良く『魚』を『戴いて』、ヒャッハーも再度の『教育』を受ける。
「そうしないと職人の作業のじゃまになっちゃうからねー、はーいそがしいいそがしい」
そう言って笑うアリスは、とてもとてもつやつやとした笑顔を浮かべていた。
その背後から何かとても妖しげな声が響いていた気がするが、それはきっと気のせいである。
大成功
🔵🔵🔵
空見・空白
発狂からまだ立ち直りきれていない空見彼方(f13603)の代理参加
水抜き装置を起動。『改体森所』発動。増える。
気絶した職人の人達を【催眠術】で見た光景を封印及び介抱。
残りは絶命しているレイダー達をUDCWで回収。荒れた周辺を【掃除】
使えそうな物資があればそれも回収。
池の水が減った所に人海戦術【捨て身の一撃】と【怪力】でオブリビオン魚や底に沈んでいるごみを引っ張り上げる。
起きた職人の方々に微笑みつつレイダー達が使っていた大丈夫そうな物資等を渡し、彼らの指示に従って【奉仕】共に池の掃除を行う。
終始無言で、同じ姿の者達に囲まれてまた気絶しなければ。
●至極簡単な
人とは意外なほど脆いもので、肉体的にもそうだが、精神的にも死の危険と言うものはあちこちに潜んでいる。
白い壁に囲まれた何もない部屋に拘束されるだけで、だんだんと変調を見せ始めていくというのは有名な話だろう。
その変調の末にあるものが発狂であり、それは人間の根本的な物を守るための防衛本能がそうさせているのかもしれない。
だが、発狂の末に戻ってこれなくなる者も多い。
突発的に『とてもひどいもの』を見たことにより発狂を迎えた空見・彼方に関してならば、しばらくの間安静にすることで回復するだろう。
そんな状態の彼方が、この、池の周りの光景を見れば症状が悪化するのは目に見えていた。
だからこそ、空見・空白(f14889)はやってきた。
空白は静かに事態の収拾に乗り出す。
池の水抜きの装置を動かすのはもちろんだが、一番の問題は周囲に広がる、ヒャッハーたちのまさに死屍累々とした光景である。
オブリビオンには様々なタイプがあり、死体が消える者もあれば、残るものもある。できうることなら綺麗にさらさらと光にでもなって消えてしまえばよかったのだが、何の嫌がらせか、彼らはしっかりとこの地にその体を残して逝った。
それは、世紀末な彼らや暴れ触手馬が、完全に過去から這い出た物でなく、この世界に元々あるものから変異した存在だから、と誰かが言っていた気がしたが、職人を始めとした犠牲者の事を考えると邪魔でしかなかった。
そんな状況を解決するために一番重要なのは人手であり……。
――だから、真白は『増える』事にした。
●職人のおはようとおやすみまで
その職人が目を覚ました時、周囲には何もなく、目の前には介抱していたであろう女性……真白が微笑む姿のみ。
朧気になっている記憶が気になりながらも、助けてもらったのは明らかで、感謝を述べる。
何があったのだろうか、周囲を見てみれば有用そうな物資がまとめられているようで、傍らの真白がその中からそっと水を差しだしてきた。
喉を潤わせ、落ち着く。
そうだ、俺は、水を抜かないといけないのだ。
職人は立ち上がり、池へと向かう。
幸いにしてポンプは稼働しているようだ。
――ならば、後は池に残っているものを掃除していけば……?
目の前に女性が、真白がいた。
なんということはない、きっと彼女は手伝ってくれていたのだ。
しかし、と思い、職人は振り向く。
真白がいた。
そこには自分を開放していた真白がいたのだ。
再度前を向く、真白がいる。
後ろを向く、真白がいる。
――どういう、ことだ?
右を見るとそこにも真白がいた。
左を見ても真白がいた。
一人や二人ではない、その周囲には真白があふれていた。
大勢の真白が協力して池からゴミや魚を引き上げているのだ。
――そうか、これは夢か。
こうして、職人は再び意識を手放し、静かな微笑みを浮かべていた真白の世話になることとなったのである。
大成功
🔵🔵🔵
イプシィ・アスモディア
【アドリブ歓迎】
さてヒャッハー祭りも無事?終了!
流石ボクの生み出した素敵生命体シリーズ…
現地のオジサン達のヒャッハーも見事にヒャッハー(意味深)だね♪
あとはこの子達の物的証拠を抹消すれば…
……って湖の水抜いちゃうの!?そこに捨てようと思ってたのに!
しかもオブリビオン魚に邪魔されてる…
急いで追っ払って一刻も早い証拠!隠滅!しなくちゃ!
ここは躊躇なくUC発動!攻撃力全振り!全力で行くよっ!!
お魚軍団を駆逐しながら触手馬の残滓的なアレを摘み上げては亜空間にポイ
ゴミの分別はちゃんとやらないと!
…あでもボクに関係ないゴミは放置…そんな余裕ないんだ、ないの…(さめざめ)
●亜空間の繋がる先は
「さて、ヒャッハー祭りも無事? 終了!」
周囲には凄惨ともとれる光景が広がっていたが、イプシィの表情はどこか楽しそうなものだった。
「流石ボクの生み出した素敵生命体シリーズ……現地のオジサン達のヒャッハーも見事にヒャッハー(意味深)だね♪」
とても酷い意味で犠牲となった者の魂はすでに骸の海へと帰り、暴れていた触手馬も今は静かに横たわるのみ。
景観が悪いということを除けば、そのままにしておいてもいつか風化するだろう。
「あとはこの子達の物的証拠を抹消すれば……」
しかしこれらを放置するわけにはいかなかった。
そう、イプシィには目的があったのだ。
いち早くそれらを、特に触手馬をこの場から消し去り、コレが自分の生み出したに等しい存在だったという事実を闇に葬らなければならなかった。
「さあてそれじゃあ早く沈め……って、ええっ!? 湖の水抜いちゃうの!?」
かき集めた残骸の山を背にして、イプシィは頭を抱えることとなる。
隠蔽といえば池の底。そう思っているうちに、池の水が全部抜かれようとしていたのだ。
「どうしたら……ってうわっ!?」
呆然と水位の低くなっている池を眺めているイプシィにさらなる災難が襲い掛かる。
それは、唐突に飛び出してきた無数の影。
そう、食料として追いかけまわされて逃げてきたオブリビオン魚の群れである。
「あーもうっ、それどころじゃないのにい!」
一刻も早い証拠隠滅をと身体中に力を漲らせ、なんの躊躇なく襲いくる魚の群れを吹き飛ばす。
ただただ向かって来る魚相手に、技術などは必要ない。
力を込めて思いっきり吹き飛ばすだけで、彼らは散っていく。対処するのは容易な相手、だが、その分数は多かった。
そして彼らもまた必死だった。
どこに逃げても結局は自分を食おうとする相手ばかりなのである。
オブリビオン魚となって多少は知能面も強化されたのだろう、そのことを理解したからこそ、一か八か、近くの水源に逃げようと最後の力を振り絞っていたのだ。
必死なお魚軍団を駆逐しながらも、イプシィは自らの目的を忘れない。
触手馬の残滓的なアレを摘み上げ、最終手段として亜空間への穴をあけると、そこへとぽいぽいと捨て始める。
「ゴミの分別はちゃんとやらないと……ってああ、亜空間に魚群があっ!?」
位置的な偶然もあり、数多のオブリビオン魚と戯れることとなったイプシィには、すでに池の掃除を手伝うことは不可能だった。
しかし、結果的にオブリビオン魚という最大の障害をかなりの数惹きつけ、食い止めることになったのであった。
「そんな余裕ないのにいいいいっ!」
大成功
🔵🔵🔵
佐伯・晶
本当に、本当に、酷い戦いだった
夢に見そう…
目覚めは最悪だろうなぁ
ウルフシャさんご愁傷様という気持ちと
地獄の道連れにされてないかという気持ちが
入り混じっているよ
けしかけた手前弔いくらいはしておこうかな
邪神の繰り糸で亡くなったヒャッハー達を操って
一か所に集めて埋葬するよ
死ねば仏って事で
終わった事は終わった事と強引にでも割り切って
おかしな魚がいたらガトリングガンで処理しておこう
少しでも復興の手助けになればいいな
役に立ちそうなものが落ちていたら
使うかどうか現地の人に聞いてみようか
余所から来た僕らにはわからない事多いしね
最後に墓標代わりに木を植えて
お酒をかけようかと思うけど
おかしな事になったりしないよね
●夢であるように、いや、やはり夢でも見ないように
「本当に、本当に、酷い戦いだった……夢に見そう……」
もし夢に出たとすれば、その目覚めは最悪だろう、と思う。
実際にその夢を見たらしいグリモア猟兵の顔を思い出すと、さもありなんといったところだろうか。
だが、夢であれ直接であれ、一度見てしまった地獄の光景はそうそうぬぐえるものではない。
もしかして自分は、その悪夢へ道連れにされていたのではないか、などという気持ちが湧き出るほどには酷い光景だった。
「でも……けしかけた手前、弔いくらいはしておこうかな……」
そう晶が呟くと、魂を失ったヒャッハー共が、ゆらりゆらりと立ち上がる。
完全にゾンビめいた動きをしていた彼らは、他の猟兵からみたら新たなオブリビオンに見えたであろう。
だが、彼らは決して自分の意思で動いているわけではない。晶の操作する邪神の繰り糸が、彼らの体を操っており、彼らは自らの足で一か所に集まっていたのだ。
その様子はさながら地獄へと歩みを進める死者の群れである。
「まぁ、その、死ねば仏って事で……?」
なにか目を覚ました職人がその光景をみて再度気を失った気がしたがきっと気のせいだろう。
「……何も見てない、聞こえない……それに、終わった事は終わった事だよね」
全てを無かったことに、というわけにはいかなかったが、強引に割り切ることにして、晶はガトリングガンを手に構える。
決して八つ当たりだとかストレス解消だとかそういうわけではない。
オブリビオン魚がまだ残っているのだ。
たとえ水がなくなればピチピチと哀れに跳ねるだけしかできない相手だとしても、オブリビオンはオブリビオンなのである。
もしかすると進化すると凶悪な相手になるかもしれない。
少しでも復興の手助けになればいい、そう願いながら、晶は引き金を引き続けた。
●伝説のヒャッハーの木の生誕
魚たちが鎮まった後を歩く。
拠点だったところに残っているヒャッハーたちの残した物の中には、意外とちゃんとした物資もあった。
——現地の人が目を覚ましたら使うかどうか聞いてみよう。
先ほど美少女がガトリングガンを撃ち放つ姿を目の前で見たことで再度気を失った、激しく移り変わる状況で心が鍛えられる前に心が磨耗してきた一般人たちの事を思う。
正直少し悪いことをしたかもしれないが、きっとこの中に使える物があったら喜んでもらえるだろう。
少し落ち着いた後、その拠点の傍らに墓標代わりに木を植えた。
オブリビオンになる前は、おそらくは善良な一般市民だったであろうヒャッハーたちの事を偲びながら、持ってきていたお酒を手向として振りかける。
きっと大きく育ち、この池を見守る木となるだろう。
「「「ヒャッハアアアアアア」」」
心なしか、植えた木も高らかに叫んでいるように思え……。
「……え?」
「「「ヒャッハアアアアアア!!」」」
……ああ、思った以上に自分は疲れているのだ。
やがて、晶は考えることを止め、帰っていった。しばらくは休もうと固く決意しながら。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
アドリブ◎
呪<呪詛>操る誘惑呪詛宿す呪物のヤドリガミ
汚物は消毒…汚物は消毒…
《不死鳥》<属性炎:浄化破魔>付与
服がダメになった事もあり、
半ば反射的に馬討伐後も残る惨状を炎纏い操り焼却
なんとか池到着し倒れた人達(職人)発見、正気に戻る?
<知識:救助活動>駆け寄り診断
<捕食:生命力吸収>し残る力流用<呪式医術:生命属性>回復。
水は生命維持の基本
職人の皆さんも、自分達で作業したいでしょう
危険な魚もいる様ですので私は護衛と手伝いに回りますね
(…微妙に視線が多いのは何故かしら)
《不死鳥》燃やすものを選別可能
<情報収集:見切り>
オブリビオン化している為猟兵には判別可能
再度纏い操り攻防一体で焼き魚にしていく
●池を守る炎の女神
「汚物は消毒……汚物は消毒……」
服がボロボロになりながらもなんとか脅威を退けたユイ。
すでに意識はどこか上の空で、しかしそれでも、いや、だからこそ半ば反射的に暴れ触手馬を討伐した後も、残る惨状をそれはもう丁寧に焼却していた。
炎纏い操る姿を見ることが叶うのならば、それはとても危うげな美しさを感じさせたであろう。
しかし、そんな彼女も、なんとか池へと到着し、倒れた一般人、つまりは職人を発見したことでようやく正気を若干取り戻した。
倒れている人へと駆け寄り、様子を伺う。度重なる心的ストレスによる物だろうか、
先ほどの戦いや、周囲から図らずとも集まった余分な生命力を分けることで、職人はゆっくりと目を覚まし、何かに目を釘付けにされていたが、よっぽど怖いことがあったのだろうとユイは納得していた。
これでユイが完全に正気を取り戻していたとしたのなら、いかに炎を纏っていたとしても服が破れたことで、いろいろなところがそれはもう大変なことになっていることに気がつくことができただろう。しかし、残念な事にユイは、目の前にいる非常事態に対応することはできても、自分のことを省みるほどの余裕はなかったのである。
人間余裕がなくなれば自分の身なりを省みることが疎かになるということかもしれない。
「水は生命維持の基本ですから、皆さんも、自分たちで作業したいでしょう。危険な魚がいても私が護衛と手伝いに回りますから安心して作業してくださいね」
そう言って微笑むユイに、何か申し訳なさそうでかつありがたそうな視線が集まっていた。
(……微妙に視線が熱くて多いのは何故かしら)
若干の違和感を感じながらも、ユイは身に纏う炎を操る。
相手は魚でもオブリビオンの端くれである。若干気配が弱いものの、猟兵には判別することは容易な相手だ。
飛び込んでくるものも逃げていくものも、一匹一匹丁寧に焼き魚へと変えていくユイは、やはりどこか集中力をかいた職人たちの視線を集め続けるのであった。
「……おれ、この池の仕事が終わったら、女神像でも作ってみようかな」
「奇遇じゃな、ワシも今のこの光景を忘れないようにそうしようかと思っとったんじゃ」
「ふっ、水臭いじゃねえか……手伝うぜ?」
——後日、もしユイがこの付近の状況を見に戻ったとするのならば、おそらく盛大に頭を抱える事になるだろう。
大成功
🔵🔵🔵
涼風・穹
触手馬を殲滅したせいか、僅かばかりの正気度が回復したらしく戻ってきました
しかし辛うじてこちら側に留まっているだけという状態です
まるで悟りでも開いたか或いは魂が抜けたような雰囲気でのんびりと池に釣り糸を垂らしています
しかしそんなやる気のない状態でもオブリビオン魚は他の魚よりも食欲旺盛というか攻撃性が強いらしく、入れ食い状態というか寧ろ穹を襲おうと池から飛び出してくるものまでいるようです
釣れたり飛び出してきたオブリビオン魚達は、淡々と串に刺したり『風牙』で三枚に下ろしたりしてそのまま後ろの焚火で焼き魚にしたり鉄板の上でホイル焼きにしたりしています
食べ物は大切に、の精神で命に感謝して美味しく頂きます
●いまだ薄氷の上なれど
悍ましき脅威が過ぎ去り、しばしの時が過ぎた。
傷つき壊れかけていた穹の精神は、ようやく訪れた平穏の時にかろうじてその崩壊が止まろうとしていた。
触手馬を自らの手で殲滅した事によるストレス発散に成功したのかもしれない。
しかし、それでもまだ、辛うじてこちら側に留まっているだけの危うい状態であった。
表情はまるで悟りでも開いたかのようで、見る者によっては魂が抜けたような雰囲気すら感じた事だろう。
まるで世捨て人のような風格を漂わせながら、のんびりと池に釣り糸を垂らす姿は、普段の彼を知るものからするなら何があったのかと思わず二度見するほどだ。
いや、きっとまたろくでもないことをしたんだろうと疑う者もいるかもしれないが。
しかしそんな気のない状態であろうと、オブリビオンたちにとっては知ったことではない。
比較的凶暴性に溢れるオブリビオン魚は食欲旺盛で最後まで攻撃性たっぷり。
穹の手にしている釣竿は常に魚がかかっている事を主張している。
水抜きがかなり進み、もう水がわずかにしか残っていないということも相まってか、はたまた猟兵を見るとつい興奮して体が熱くなるような感覚に囚われるのか、思わず水から飛び出し穹へと真っ直ぐに向かってくる魚がいるほどには大量だった。
どちらにせよ入れ食い状態なのは間違いない。飛んできて食おうとする相手もいたのは誤差の範囲だろう。
無論釣った魚を無駄にするような穹ではない。
魚の対処をしながら、ある魚は串に刺し、またある魚は手にした愛刀で三枚におろし、そのまま後ろの焚火へと運ばれていった。
塩を適度に振りかけられた焼き魚はいい感じに焦げ目がつき始め、焚火の上に設置されている鉄板の上ではホイル焼きされている魚から美味しそうな匂いが漂い始めている。
食とは生きる事であり、それは今の穹にとっては心を無にしても行うべきとされた最前の策なのだ。過去を振り返らず、今はただただ目の前にある馳走を食そう。
手を合わせて命に感謝を捧げ、程よい焼き加減となった焼き魚へと手を伸ばす。
「いただきます」
……ああ、そういえば自分はこんな声だったか。
地獄とは、そんな事すらも忘れかけるほどに、酷い場所だったのだ。
大成功
🔵🔵🔵
大神・零児
率いていたオブリビオンのモヒカンヒャッハー共は
魂喰が魂を喰い
モヒカンヒャッハー成分は半同化し俺と混ざりました
UC化をお待ちください
UDCアースの日本で似たようなことをする番組があったような?
それはともかく人手が必要だ
周辺住民に水源の確保や生態系の維持がどれだけ大切かを説きながら協力をお願いしてまわる
行き来はC-BAに騎乗しダッシュ
ある程度協力を得られたら一足先にダッシュで池へ
第六感と野性の勘でオブリビオンを見切り、咄嗟の一撃でピンポイントで叩く
あらゆる死骸は
狂気耐性
毒耐性
気合い
で耐えながら速やかに回収し、コンテナに積み込み纏めてC-BAで離れた場所に運搬し火葬
その繰り返しで作業
アドリブ共闘可
●過去は積み重なり未来へと
かつて黒き狼に率いられていたという、伝説の恐るべきモヒカンヒャッハーたちがいたという。
その名は伝わっていないが、世紀末世界にて覇道を突き進んだ彼らとて、迫りくる終末を乗り越えることは叶わなかった。
一人、また一人と倒れていく仲間たち、そうして彼らの魂が消えようとしていた時も、彼らは立ち止まることなくただただ、前に進み続けようとしていた。
そう、そんな彼らの思いが、狼の下で一つとなり奇跡を起こしたのである……。
——モヒ山カン助著『世紀末黒狼伝説〜始まりの章〜』より
●緊急っぽいSOSな大作戦的な何か
「……UDCアースの日本で似たようなことをする番組があったような?」
気がつけばほぼほぼ水はなくなり、池の中にいた生物たちのふるい分けも終了の目処がたった。
それには猟兵たちの協力はもちろんのこと、零児が近隣を走り回り、その身から漂わせるただならぬモヒカンヒャッハーオーラにより……もといカリスマ的な何かにより、周辺住民たちへ熱い思いが伝えたことで、協力を得られたというのも大きかった。
彼らも自分たちの生きるための水源と水質の確保が大切なのはわかっているし、その場の生態系の維持を行うことが未来につながっていくということは理解できたのだ。
数年前までは、この世界は発展し、それなりに平和だったのだから。
零児も池に戻ってきてからは積極的にオブリビオン討伐へと乗り出す。
「勝手に飛んで襲いかかってくるのは、態々集める必要が無いって喜ぶべきかねぇ?」
ある魚は生簀へと送り込み仲間の料理の材料とし、またある魚はオブリビレベルが高い事を確認すると一纏めにして灰燼に帰した後、その灰は肥料へと姿を変えた。
これは未来の話だが、その肥料を使って育てた土地の野菜は妙にイキが良くヒャッハーという幻聴が聞こえるようになったそうだ。
ブリビオンではなかったためにそのままその拠点の特産となったという噂がまことしやかにささやかれている。
●いつか過ごした、あの日々にたどり着くまで
池の水全てが無くなり清掃と乾燥と、あと世紀末種の生物の除去を終えた後、再び水が張られていく。この世界の性質上、またいつかこの池に再び世紀末の呼び声に唆された魚たちが凶暴化するかもしれない。
しかし、猟兵たちの影響で心を——一部は体も——入れ替えたモヒカンやヒャッハーたちが拠点の人々と協力し合えば、魚たちに苦汁を舐めさせられることはないはずだ。
そして、きっとそのまま、このイカれた時代を逞しく生き抜いていくだろう。
今日もまた世紀末の地に、日は登る。
大成功
🔵🔵🔵