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巡れパワースポット! 荒ぶる山へ捧げる祈り

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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「おーい先達さぁん。チョイといいかい」
「どうしたい熊さん、山頂はまだ先だよ。あ、また八公が音を上げたかい?」
「いや、そうじゃぁねぇんだが、どうも御山の様子が変じゃねぇか?
 温泉みてぇに、卵の腐ったようなにおいがすらぁ」
「……気が付いたかい。
  ああ、お前さんが言う通り、今日の御山はおかしい。
 さっき八公が岩に手をついて熱い熱いって騒いでただろう?
 あんなこと、ここ数年で1度もなかった。
 それにやけに静かだ。いつもならもうホトトギスや猪がいるはずなのに、鳴き声一つ聞こえない。
 これはどうも、御山が怒ってるのかも知れないな」
「御山が怒る?
 やだな、先達さん。人を担ごうとしたりなんかして」
「冗談ではない。こんな日にはな、出るんだよ、必ず。
 妙な声が聞こえると言って、脇道に入っていって、崖から落ちるか、行方知れず。
 そんな奴が一人か二人。
 ほら聞こえないか?」
 ……ホッ、ホ……ホッ。
「止してくださいよ、なんだか本当に妙な声が近づいてきてる気がしてきた」
 ……ホーッ、ホーッ。
「ホーッ、六根清浄っと。 ああくたびれた。
 あれ、先達さんに熊さん、こんなところでどうしたの?」
「今の声、お前か八公! こんのやろう、おどろかしやがって!」
「あ、熊さんも聞こえる?
 お爺さんの声。
 『立ち去れー、立ち去れー』って、誰に言っても信じてくれなくてさぁ。
 え、……どうしたの二人共怖い顔して?
 もうここで、全員山を下る? 何で急に? あっちょっと、待ってってばー!」


「山が火を吹くのは、彼らが下った後になります」
 グリモアベースにて、予知を語ったのはディスターブ・オフィディアン。
「さて事件が起こるのはサムライエンパイア。
 今回は、オブリビオンとの戦闘はありません。
 戦いようがないというか……祈るしかないといったほうが正しいでしょうか。

 事件を起こすのは『荒霊マガツヤマツミ』。
 神ともいわれるオブリビオン、それが伊勢原丹沢、大山を噴火させます。

 放置すれば溶岩や降灰による飢饉や肺病の流行。
 一部山体の欠落による土砂崩れの頻発。
 徳川様の治世にも大きな影響を及ぼすでしょう。
 それは織田をはじめとしたオブリビオンたちにとってはうってつけの好機となります。

 そして初めに言った通り『荒霊マガツヤマツミ』を戦って倒すことはできません。
 手段は一つ。
 祈りによって荒ぶる魂を鎮め、噴火を起こさせる事なく、再び眠りにつかせる事です。

 事実上の神頼み。せめて祈りが通じやすくなるように、皆さんには事前にいくつかの霊場……。パワースポットを巡って神様と縁を結ぶ旅に出ていただきます。
 大まかな経路は江戸赤坂から大山へ向かう大山街道です。
 けっこうな旅となりますので、登山前日には大山の麓、伊勢原の温泉で旅の疲れを癒していただければと。大山に向かう経路はほかにもありますので、別ルートでの参加も可能です。
 到着の翌日には大山の登山を行います。皆さんでしたらそう苦労はしない道ではありますが、途中崖がありますので、それだけはご注意を。
 最後は大山山頂で『荒霊マガツヤマツミ』の出現を待ち、噴火する前に祈りや舞、歌劇、料理やお酒を捧げ、鎮めるというのが今回の依頼となります。
 それから、今回は不思議な老人が関わってくるようです。
 協力をお願いすれば心強い味方になるでしょう。

 荒れ狂う大自然の力から、人々の生活を守るため、どうぞお力を貸してください」


雲鶴
 マスターを務めさせていただく雲鶴と申します。
 さて今回のシナリオでは一切戦闘がありません。
 厳密には祈祷や舞踊で神様をもてなすことで達成度を確保していく形になります。
 あまり深刻にならずに、イベシナのつもりで参加いただければと思います。
 バレンタイン前に仲良くなりたいという相手や友人がいる方はぜひ。
 なお地の文は落語調ないし講談口調となる予定です。
 ※リプレイ作成タイミングが基本土日だけですので、プレイング受付は木曜日朝8:30から日曜日朝8:30となります。

●一章について。
 皆様の観光旅行の描写になります。
 概ねの経路としては、赤坂を出立⇒二子⇒下鶴間⇒厚木⇒伊勢原⇒大山を想定しています。
 他に向かいたい場所があればプレイングで指定があればその通りに。
 各宿場町での行動について概ねのとっかかりとしては下記になります。
 赤坂:日枝神社、愛宕神社で観光。
 二子:玉眞院、多摩川の渡しで観光。
 下鶴間:大山阿夫利神社の観光。
 伊勢原:温泉にのんびりつかれます。その他、地酒、湯豆腐、猪鍋等で宴会など。
 その他:賭博、どの宿場町でもやっています。

●二章
 大山の宿場町を出た後の登山風景です。
 道中崖がありますので、頑張って登りましょう。
 崖を超えた先の休憩所で街を見下ろす、等のプレイングも可能です。

●三章
 山頂にマガヤマツミが出現。
 大山が噴火する前に、何らかの手段で荒ぶる力を鎮めましょう。
 祈り、舞踏、歌、料理など、神様に捧げられるものであれば何でも構いません。
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第1章 冒険 『宿場町』

POW   :    宿といえば温泉だ! 薬草風呂に露天風呂に混浴に。お湯に浸かってリフレッシュ!

SPD   :    せっかくだから観光せねば! 町を見て回り、買い物をしたり思い出を作ったり。

WIZ   :    宿場町とならば賭博も欠かせない! 花札に賽の目、上手くいけば一攫千金!?

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

天海空・奏楽
『荒霊マガツヤマツミ』
???
寝起きが悪い神様なのかなあ…。

知らないので、知らないなりに、
神様とのご縁を真面目に繋いでいきたいです(キリッ)
お賽銭に参拝、神様にまつわるお話を聞いたり…
社務所に挨拶しに行ってみるか。
参拝客の楽しそうな様子も眼に焼き付けておくんだぜ。
知らないことを知って、もっと身近に感じられたらいいな。
真剣に遊ぶぞう(きらきら)。
大山阿夫利神社は、特に賑やかで何でもアリみたい(な、印象)。
俺にも参加できそうな神事ってあるかな?
温泉とお宿は、疲れたら寝る場所っつうだけかな。
飯が食えて寝る場所あればいいや! どんな宿でも文句は言わない。
っていうか、そんなこと言うとバチが当たるな!



 さて時は兵成31年、2月の頭。
 集まりました一行は江戸両国橋の水垢離場で身を清め、大山道を西へと下ってまいります。
 道中、あちらこちらで神社仏閣をめぐりまして、辿り着きました下鶴間宿の継立場。
 そこで宿を取りますってぇと、大山阿夫利神社の分社へと向かいます。

 おりしも節分、参拝客の鬼遣の声で賑わう境内を歩くのは天海空・奏楽(人間のフォースナイト・f13546)。
 どうぞご縁を頂けますように、ってんで参拝を済ませますと、由来の一つも聞いてみようと社務所にいた御老人に声をかけます。
「すみませーん。この神社のお話をお伺いしたいんですけれど」
「うん? 若いのに勉強熱心で感心な子じゃのう」
「実は大山の災害を防ぐために、神社をめぐる旅をしていまして。
 俺でも参加できて神様と縁を結べるような神事ってありませんか?」
「ふむ大山の災害? 一大事じゃな。では、一つ豆まきでもやってみんかな」
 言って老人が指さしたのは、参拝客に囲まれた桟敷の上で御座います。

 さて、節分の豆まきの時分、阿夫利神社では大宝撒きと申しまして、著名人が桟敷から参拝客へと、豆や当たり札が入った小袋を配る祭事が御座います。

「鬼は~外! 福は~内!」
 力士や役者たちと共に、奏楽もまた桟橋に上がりますと、鬼遣の声を上げながら豆の入った小袋を投げて配ります。
 そうする内に人ごみの中に見えた小さな手、豆を貰おうと一生懸命に手を伸ばす小さな女の子の姿が見えました。
 その子が取れるようにってんで奏楽は一つ放ってやりますが、その子より先に前の客がとってしまう。
 そんならもう一つってんで放りますが、また別の客が。
「もう少し上から投げられればいいんだけど……。そうだ、お相撲さーん、ちょっと肩を貸してもらえませんか?」
 ようがすようがすってんで、近くの力士に肩車をして貰い、奏楽は改めて先の子供に目を向けて小袋を放ります。
 今度は小袋が前の客の頭上を通りまして、吸い込まれるように女の子の手の中に入る。
 参拝客たちのわぁわぁ言う声に混じって、お兄ちゃんありがとうなんて声が聞こえ、先の女の子が笑顔で奏楽に手を振っています。
 それに奏楽は笑顔を浮かべまして、お相撲さんに肩車をしてもらったまま、再び豆を投げ配ってまいります。
「鬼は~外! 福は~内!」
 そうして、豆を受け取った参拝客の歓声と笑顔を、奏楽は目に焼き付けるのでありました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
【FlyHigh】
多摩川→玉眞院

僕は男ですぅー!(手をぶんぶんアピール)
子供扱いしないでよぅ

波の上をゆったり漂うのもいいねぇ
空を飛ぶのとはまた違う
新感覚っていうか

そっと手を出し
指先を水面に滑らせてみます

ふわぁー冷たわひゃあっ!?
水掛けられたらビクッとし
もー、お返ししちゃうぞ!(少しね)

こんなに綺麗な景色なら
つい歌いたくなっちゃうね

ーー
玉眞院の地下に霊場があるって聞いて
船を降りたらそこへ向かうよ

すごーい真っ暗…奥の方見えないや
手離したらはぐれちゃいそうだね
特に子供連れは気を付けないと

やろうと思えば光も出せるけど
雰囲気楽しみたいもんね

600体の石仏と本尊にお祈り
ん、なんかパワーもらった気がする!


ヘスティア・イクテュス
【FlyHigh】
二子:多摩川→玉眞院

ふふ、そうしてるから妹扱いされるんじゃないかしら?
そうね、神様を鎮めるついでに思いっきり楽しませて頂きましょう

・多摩川
宇宙船以外の船って初めてかも…
背的に澪はわたしの膝の上かしら(くすくす笑い)

水の上ってのも新鮮ね
二人が指を水面に滑らすのを楽し気に観察
ってきゃあ冷たい!?
もーアメリアやったわね!澪と協力してお返しなんだから!

・玉眞院
なんとなくだけど神秘的な雰囲気ね
自分のとこにはないものだけに興味深くきょろきょろ

本当真っ暗ね。澪?はぐれないようにアメリアと二人で手を繋いであげましょうか?
神様にお祈り、無事鎮められるようにってね


アメリア・イアハッター
【FlyHigh】
二子:多摩川→玉眞院

・呼び方
澪→つゆりん
ヘスティア→ヘスちゃん

神様を鎮めなきゃいけないのはわかってるけど…折角だから観光を楽しみましょ!
女3人、姦しくね

・多摩川
折角だから船に乗りましょ!
3人で乗れるかな?
乗れなかったら、つゆりんはどっちかの膝の上乗る?

船の上、波でプカプカ
なんだか心地いいね
船上からそっと川に指をつけ
船が進めば指から波紋が広がり
あー、ずっと見てられるなぁ…
…ごめん嘘!
唐突に2人向かって水をかけちゃお!
ふふふ、水も滴る、ってね

・玉眞院
本題のパワースポット地下仏殿へ
暗いから3人で手を繋いでいきましょ
身長差で姉妹に見られたりするかな

何事もなく神様を鎮められますように!



 一方そのころ二子宿。真言宗 寶泉山 玉眞院、通称玉川大師の境内を歩む、3人の猟兵の姿がありました。
「神様を鎮めなきゃいけないのはわかってるけど……折角だから観光を楽しみましょ!」
「そうね、神様を鎮めるついでに、思いっきり楽しませて頂きましょう」
 ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長(自称)・f04572)の返事に満足げにうなずくアメリア・イアハッター(想空流・f01896)
「うん、女3人、姦しくね!」
「僕は男ですぅー!」
 アメリアの言葉に手をぶんぶん振って抗議するのは栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。
「ふふ、そうしてるから妹扱いされるんじゃないかしら?」
 本殿の仏像へ手を合わせますってぇと3人は奥の院、地下の霊場へと向かいます。
 四国お遍路様八十八カ所の霊場参り。
 長旅ができない人々のため、お遍路の旅と同じ体験ができるようにと、さる高僧が作り上げましたのがこちらの地下霊場でございます。
『南無大師偏照金剛』の名号の掛かった階段を下る3人。
「すごーい、真っ暗。奥の方見えないや」
「本当真っ暗ね。はぐれないように気を付けましょう」
「そうね、……こうして並んで歩いていると、三姉妹に見えたりするのかしら」
 なんてぇ事を言いながら3人は一寸先も見えない暗闇へと進みます。
 うねり曲がり、すぼまり傾く暗闇の道の中、お遍路さんと同じように心の中で名号を唱えながら、壁につけた右手の感覚を頼りに歩む3人。
 途中、奪衣婆の像の形相に驚かされながら、辿り着いたのは、数百もの仏像が静かに佇む薄明かりの部屋。
 明かりにありつき誰ともなく安堵の息を吐きますと、ヘスティアが一つ一つの仏像を眺めて歩きます。
「なんとなくだけど神秘的な雰囲気ね。あら? この番号は何かしら」
「そういえば、自分の数え年と同じ番号の仏像にお祈りをするといいって」
「じゃあ早速やってみましょう。……ひょっとして私だけ仲間外れ?」
 同い年の澪とヘスティアは2人並んでお祈りをし、1人年長者のアメリアだけが離れた場所へ。
 むくれるアメリアを宥めすかしながら、次の暗闇の道へと進む3人。
 静かな暗闇の中、足音と衣擦れの音に混じって、……リーン、……チリーンと鈴の音が聞こえてくるような心持ちがしてまいります。
 そうして辿り着きましたのは、暗闇の中にご本尊の仏像が照らされた小さな部屋。
 今度こそ、とばかりに3人並びまして、目を閉じ合掌いたします
 ――みんなに何事もなく神様を鎮められますように。
 アメリアはそう、祈りを捧げるのでありました

 その後3人は3度暗闇の道を抜け、寿命が延びるってぇ触れ込みの銅鑼を鳴らして、地上へと上がってまいります。
「いやー、明るいっていいものだわ」
「うん、なんかパワーをもらった気がする」
「これからどうしましょうか? 下鶴間で宿は取ってあるそうだけど……」
「まあ急いで合流しなくてもいいんじゃないかしら。――それに二人とも、アレに乗ってみたくない?」
 そう言って指をさした先へ、二人が視線を向けますと、多摩川の川面とそこを渡る小舟の姿、いわゆる多摩川の渡しでございます。

 3人その足で渡し場へ向かいまして、やってきた小舟に乗り込んでまいります。
「この船も、あんまり大きくはないわね。ねぇつゆりん、どっちかの膝の上乗る?」
「うーん、背的に澪はわたしの膝の上かしら」
「もう、子供扱いしないでよぅ」
 アメリアとヘスティアにからかわれながら、澪が隣に腰掛けますと、船頭さんが棹を差して船を川中へと進めてまいります。

 川の流れに乗りまして、プカリプカリと揺れる舟の中、三人は思い思いに
「宇宙船以外の船って初めてかも……水の上ってのも新鮮ね」
「波の上をゆったり漂うのもいいねぇ。空を飛ぶのとはまた違う、新感覚っていうか」
 ヘスティアの言葉にそう返し澪がそっと水面に指を滑らせますと、アメリアもそれを真似するように川面に手を差し伸べます。
 透き通った川面に広がる波紋、驚いたように逃げ出すメダカたちと、あくびでもするようにゆったりと泳ぎ去っていく黒い鯉。
 チィチィという甲高い小鳥の声。見れば遠くに、蕾の膨らみだした梅の木と、枝に止まった目白の夫婦。

「あー、ずっと見てられるなぁ……ごめん嘘!」
 パシャリッっとアメリアが2人へ向けて水を跳ね上げますってぇと、一旦は悲鳴を上げたヘスティアと澪が反撃だってんで水をかけ返します。
「やったわね! お返しなんだから!」
 わあわあきゃあきゃあ言いながらはしゃぐ3人を乗せて、船は対岸へと付いたのでございました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

十六夜・月
[POW]
やっぱり温泉だよ、温泉!できるだけ多くの温泉を巡ってぴちぴちの美肌になってやるんだ!

「ふへぇ~極楽極楽。これで日本酒なんかあれば最高なんだけどね」
「なんにせよ温泉なんてすごく久しぶり。今日はご褒美デーってことで
次いってみよぉ!!」

のぼせない程度の小休止を挟みつつひとときの癒しの時間で温泉を巡ります


秋津洲・瑞穂
連携でもアドリブでも、何でもご随意にー。

これが大山道の一、矢倉沢道かぁ。
昔はこれが東海道だったのよね。さすがに広いねー。

昔来たときは、藤沢の宿から四谷、田村辻を通ったからなぁ。
同じ大山道なのに、なんであんなに狭かったんだろう。
(現在も所々に旧道の名残がありますが、真剣に狭いです)

そして(旧)玉川村ー。いい温泉があるのよっ。(七沢です)
ぬるめのお湯にゆっくり浸かって、お肌つるつるっ。
味噌仕立ての猪鍋にはお野菜もたっぷり入って健康的。
食休みの後は、またのんびりお風呂に入って羽根伸ばしー。
やっぱ温泉は、湯治場に限るよねぇ。元気出るもの。

他になんにもないという話もあるけどね。城跡があるくらいで。


三刀屋・樹
お山のゴキゲンて変わりやすいモンだけど
こりゃまたビックリ神さんが暴れちゃう系かァ。

【WIZ】
鎮める為にパワースポット巡りねェ、
おーけーおーけー、その前にひと稼ぎさせて貰うよゥ。

丁半、チンチロ、手本引…
いいよねェ、宿場道楽はこうでなくちゃ。
財布の中身をぽいぽいと
惜しげもなく軽くしていくスタイルで次々勝負

気付けば中身はすっからかん
あー、明日からお山の仕事頑張んだけどなー、コレじゃ無理かなー
ワザとらしく、周囲をちらり

天下自在符…は、無効だろうなァ、てかもうそれイカサマだよなァ。

※絡み、アドリブOK



「さーあ、はったはった!
 はって悪いは親父の頭、はらなきゃ食えない提灯屋!」
 博打を盛り上げようとするやくざ者の啖呵を聞きながら、パチリッと半方に駒を置いたのは三刀屋・樹(C10H14N2・f00414)。
「いいよねェ、やっぱり宿場道楽はこうでなくっちゃ」
 彼女はといえば下鶴間に着くなり、どこからどう情報を仕入れましたのか、賭場を探り当てて丁半博打に興じております。
「半方無いか、半方。さぁて丁半コマが出そろいました。勝負!」
 掛け声とともに壺振りがツボを開きますってぇと。
「五二の半!
 ……こちら御姐さんの取り分でございます」
 と、2倍に増えた駒を、樹はまた惜しげもなく張ってまいります。
「あの別嬪さん、景気がいいねぇ。一つこっちもあやかろうじゃねぇか」
 ってんで、他の客が便乗するのに樹は自信ありげな笑みを浮かべております。
「おーけーおーけー、仕事の前にひと稼ぎさせて貰うよゥ」
 パチリパチリと樹が駒を張っていくうち、見る間にその駒の数が、恐ろしい勢いで……、減ってまいります。
 とうとう駒が底をつきまして、ええい買い足しだってんで財布を取り出しますが、とうの昔にすっからかん。
 猟兵である以上、素知らぬ顔で駒を借り、負けたら天下自在符でうやむやにすることもできました、が。
「もうそれイカサマだよなァ」
 さすがになぁ、なんて言いながら賭博場を後にしまして、樹は合流地点の宿へと向かいます。

「えっ!? 旅の支度金、全部使っちゃったの?」
「そうなんだよー。あー、これからお山の仕事頑張んだけどなー、コレじゃ無理かなー」
 空々しく言ってのける樹に、財布の中身を確認するのは秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)と十六夜・月(自由気ままなダンピール・f12574)。
「しょうがないなぁ……今晩の宿代と食事代くらいは出すよ」
「ありがと、ありがとー」
 っと、渡されたお金を手に、樹が再び賭場へ向かおうとするのを、瑞穂が押し留めます。
「遊びに行く暇はないわよ? 早く出発しないと」
「え。出発って、どこに?」
「この先の伊勢原宿。わたしたち今晩は七沢の玉川村に泊まるから」
「温泉だよ、温泉! できるだけ多くの温泉を巡ってぴちぴちの美肌になってやるんだ!」
 ねーっ、っと頷きあう瑞穂と月。
「あー。ウチ、ちょっと旅で疲れてるから今晩はここで泊まりたいかなって」
「そうなの? だったらなおさら行かなきゃ!
 七沢温泉って湯治場らしいよ!」
 月の言葉に最後の逃げ道もなくなりまして、結局3人は下鶴間宿を出てさらに西。伊勢原七沢温泉に進んでまいります。

「ふへぇ~極楽極楽。これで日本酒なんかあれば最高なんだけどね」
「やっぱり温泉は湯治場に限るよねぇ。元気出るもの」
 柑橘の香りのする湯につかりまして、湯船によりかかって脱力する月と、体を揉み解していく瑞穂。
「そういえば瑞穂さん、このあたりに詳しいけど来た事があるの?」
「ええ。と言っても田村通り――江の島とか藤沢宿から北西に上ってくる感じだから、通った道は違うんだけど」
「ふぅん。そっちもやっぱり温泉ってあるの?」
「向こうは海岸沿いの平野部だから……。
 温泉ってやっぱり、火山が付き物じゃない?」
「あ~、言われてみれば」
 なんてぇ事を言いながら、瑞穂は湯船に浮かぶ緑の果物を手に取りしげしげと眺めます。
「これ……柚子かしら?」
「ジャバラだねー。邪を払うほど酸っぱいからジャバラだってさ~」
「あら、詳しいのね」
「番台のおばちゃんの受け売りだけどね。節分限定の邪払温泉だって。
 さ、樹さんも待ってるでしょうし、湯あたりしないうちに上がろう」

「そろそろ煮えたかな」
「イノシシ肉って、生煮えでも大丈夫なのかィ?」
「うーん、豚肉みたいなものだから、ちゃんと火を通したほうがいいんじゃないかしら」
 部屋の真ん中の囲炉裏に、牡丹鍋を吊るしまして、一煮立ち。
 ぱっと蓋を取りますと、味噌の香りが、ぷぅんと部屋に漂います。
 頂きます、ってんで3人銘々、器を手に取り具材をよそってまいります。
「猪って初めて食べたけど……脂っぽくなくてコリコリしてるね」
「コラーゲンの塊みたいなものだからね。肉だけじゃ不健康だし、野菜も食べましょっ」
「ふぁーい」
 なんてぇことを言いながら牡丹鍋をつつく3人。
「そういえば、これを食べ終わったらどうしようか?」
「ウチはこの辺でまた賭……どっかに行ってみようかなァ」
「でもこのあたり、温泉のほかは城址くらいしかないわよ?」
 瑞穂の言葉に凍り付く樹。
「わたしはもう一回別の温泉に入ってくるわ」
「あ、私もー。温泉なんてすごく久しぶりだし、今日はご褒美デーってことで!」
 肩を落とす樹をよそに、瑞穂と月は次の温泉巡りの計画を立てるのでありました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天星・零
【天星・暁音】と連携


『伊勢原か、確か豆腐が有名だよね。
大山から流れてくる水を使って作ってるのかな?この世界ではわからないけども』

『湯豆腐』などを楽しむ
頼むのはそのお店のオススメで。

食べ方などあれば聞き、その通りに食べてみる
店の人に可能なら歴史や文化について興味がある為聞いてみる

『暁音熱いから火傷しないよう気をつけて食べるんだよ』

会話を挟みつつ暁音と楽しく食べる

途中、カメラで暁音が食べてるシーンを撮影
気づかれたら写真を撮ろうと暁音に提案して一緒に撮る
その際、カメラの枠に収まるようにお互いに近づいて撮る

家族のアルバムを作るための一枚としての写真撮影


口調はステシ参照
家族以外は丁寧な口調

アドリブお任せ


天星・暁音
【天星・零】と参加

「ああ、確かそうだったね。お豆腐には水が大事だもんね。後はフルーツなんかも有名だったっけ、とはいえこの世界だとフルーツよりは、お豆腐の方が確実かな?…色々なお豆腐料理があるみたいだよね」

「湯豆腐はお豆腐の味が良く分かりそうだね。確か香りが飛ばないようにする為に、煮えるまで火にかけないで、豆腐がぐらりとよろめく頃に食べといいとか…今度作る時の参考にしよう」

「ありがとう。火傷しないように気をつけないとね。美味しそうなのに火傷して楽しめないんじゃ勿体無いしね」

可能なら軽く二人で町をぶらついている様子も入れて頂けると嬉しいです。
素敵な撮影シチュがあれば是非に


呼び方・零



 さて一夜明けまして下鶴間に宿を取っていた一行も続々と伊勢原へとやってまいります。
「伊勢原か、確か豆腐が有名だよね。大山から流れてくる水を使って作ってるのかな?」
「ああ、お豆腐には水が大事だもんね。後はフルーツなんかも有名だったっけ。」
 なんてぇ事を話しながら、街をぶらついているのは天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)と天星・暁音(貫く想い・f02508)の2人組。
「とはいえこの世界だとフルーツよりは、お豆腐の方が確実かな?」
 と、UDCアースとサムライエンパイアの違いを比べるように街並みを眺める二人。

 大山街道なんてェ道が幾つもありますように、丹沢大山は人気の旅行先でございまして。
 伊勢原はその門前町として、いくつもの旅籠や商店が軒を連ねております。
 特に商店では、旅支度の消耗品――縄にいくつも吊るされた草履や足袋や土産物が売っております。
 その中でも二人の目を引きましたのは。
「あれって……木刀?」
 2人が呆気に取られている目の前で、またその木刀が旅人たちにバカに売れております。
「おや、坊ちゃんたちも、大山に行くのかい?
 そんなら、うちの木太刀を買ってお行きよ」
「いやぁちょっと俺たちはいいかなって……」
「えーっと僕ら、大山に来るのは今回が初めてなんですが、大山と木刀って何か関係があるんですか?」
「ああ、今回が初めてなのかい。
 大山には昔のえらい将軍様が戦いの前に太刀を納めて戦勝祈願したことがあってね。見事大勝!
 それにあやかろうって、みんな木太刀を納めに行くのさ。
 どうだい一つ?」
「あの僕ら買うって言ったわけでは……」
「あらそうかい? 初めてなら一つぐらい持っていた方が格好がつくんだけど。
 ……お代はいらないから一つ持ってお行きな。小さい奴にはなっちまうけど、さ」
 ってんでおかみさんが指さしたのは長さ一尺ほどの木太刀でございました。

「ずいぶん親切にして貰っちゃったねぇ」
「うん、湯豆腐が美味しいって評判のお店も教えてもらえたし」
 断り切れず『奉納 大山石尊大権現 祈願成就』と書かれた木太刀を手に、零と暁音は煮売り屋と看板の出された店へ入ってまいります。
 2人差し向かいに鍋に向かい、店員さんにお勧めの食べ方を聞きながら、湯豆腐を作ってまいります。
「えーっと、香りが飛ばないように鍋の湯が煮えるまでは豆腐は火にかけないで。
 湯に入れたら豆腐がぐらりとよろめくのを見て……っと」
「暁音、熱いから火傷しないよう気をつけて食べるんだよ」
「ありがとう。折角の料理を火傷して楽しめないんじゃ勿体無いしね」
 器によそった豆腐にふうふうと息を吹きかける暁音の耳に、パシャリッ!と聞こえる撮影音。
 ひょいと顔を上げると、零が素知らぬ顔で豆腐を茹でておりましたが……。
 左手に小さなカメラが御座います。
「なにもそんな、食事中にこそこそ撮らなくても……」
「あはは、思い出になるかなって。それじゃ一緒に撮ろうか?」
 ってんで豆腐が煮える合間合間に撮影を始めます。

「ふう。ご馳走様。美味しかったね、零」
「うん、やっぱり水と出来立てっていうのもあるのかな?」
 ってんで零はカメラを片手に立ち上がります。
「それじゃ、さっきのおかみさんが言っていた比々多神社に行ってみようか。
 ご神木の相生のけやきや、古い石造りの祭祀場もあるらしいし、そこでも記念撮影をしていこう?
 家族の思い出に、さ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『難所の崖』

POW   :    己の肉体だけを信じて登る

SPD   :    道具を使って登る

WIZ   :    登りやすいルートを探す

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

秋津洲・瑞穂
(連携アドリブご自由に)

今日は門前町から山頂ね。
履物をしっかりしないと疲れちゃう。他の人にも勧めておくの。

年ごとに万余の人が詣でるお山だから、登ること自体は難しくない。
ただし傾斜がきつくて、大半は階段まみれ。十五丁目越えると足場も最悪。
距離は短いんだけど、少しでも急ぐと滅茶苦茶に疲れるのー。

ともあれ、まずは階段。下社までは特に問題もなく。末社にもご挨拶。
そして本番、変な格好の杉とかを見物しながら上社へー。

「崖」と言われると、衝立みたいな壁が一つあるのかと思いそうだけど。
大山は崖もどきの急斜面が長々と続き、しかもガレ場というね。
転ぶだけで大怪我するよっ。

時間掛けて、ゆっくり確実に登るのが一番。


天海空・奏楽
大山へは先に登っている人が大勢いるだろうから、
宿を出る前に難所や気をつけるべきこと、は聞いておくよ。
崖道でも登りやすい順路や、この岩を上手く使うべしとかあるかも。
自分も登りながら、安全に登るにはもうちょっと岩を削って
足場を良くしたほうがいいんだろうか、目印をつけておくと後続が楽かな?
なんて考えつつ。道に大きな枝や岩石などが落ちていれば
後続が歩きやすいようによけておこう。
難所は慌てず騒がず、ゆっくり安全第一で登るよ。
鳥のさえずりを耳にしながら、風の様子や天気の移り変わりにも注意する。
お昼ご飯を考えて水筒、おにぎり(またはそれに代わる携帯食などあれば)
を準備したい。汗拭きの手ぬぐいもね。



 立春も過ぎて冷え込みが緩んだ大山の登山道。
 苔むした長ーい石段にうっすらつもる白い雪。
 青空の元、雪化粧をまとった木々を、差し込む朝日が照らしております。
 またその合間を時折野鳥が飛び交いまして。ホーホケキョッなんてぇ鶯の声。
「いやぁ、晴れたなぁ。昨日雪が降りだしたときはどうなるかと思ったけど」
 後続が歩きやすいようにと、石段の雪を落とし登っていきますのは天海空・奏楽(人間のフォースナイト・f13546)。
「本当。今日は富士山がよく見えそうね。二十丁目が楽しみだわ」
 その後を歩くのは秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)。
「そういえば瑞穂は大山には詳しいんだよな
 途中で何か気を付けたほうがいいことってあるかい?」
「うーん。年ごとに万余の人が詣でるお山だから、登ること自体は難しくないわね。
 ただ、大半は階段があるとはいえ、きつい傾斜。
 しかも河原みたいに岩がゴロゴロしたガレ場だから……。
 転ばないように、時間を掛けてゆっくり確実に登るのが一番ね。」
「本番は登った後だしなぁ」
 なんてぇことを言う2人の目の前で、高台から谷間へ向けて1枚の皿が放り投げられます。
 続けて2枚3枚と投げられる皿を目にして、憮然とする奏楽。
「……ごみでも捨ててるのかな。注意しないと」
「あ、大丈夫よ。あれはこの先の大山寺の神事でね。
 かわらけ投げっていう、厄払いのおまじないなの。
 ほら、あそこに的が見えるでしょ?」
 っと瑞穂が指さした先に見えるのは、木々の間に仕立てられた赤い輪っか。
 2人が見ている前で、もう1枚皿……かわらけが投げられまして、わっかの中を潜り抜けますってぇと、高台の方から歓声が聞こえてまいります。
「ああやって高台から投げたかわらけが輪っかの中をくぐると願いが叶うって言い伝えよ。
 そうでなくても、かわらけと一緒に厄を落として砕く、っていう験担ぎにもなるそうね」

 その光景を興味深げに眺めながら、奏楽は手拭いでもって額の汗をぬぐい、水筒の水で喉を潤します。
「うーん、心もとなくなってきたなぁ。
 宿のおかみさんが、水が湧いてるところがあるって言ってたけど……あれかな?」
 参道を外れ、梯子を数段下った先、脇に幾つかの柄杓が並べられ、近づいてみますと澄んだ綺麗な水が湧いております。
 奏楽、柄杓をもって一掬い。口に運ぶために左手に受けまして。
「つめたっ! ……ふぅ、生き返る」
 折角だからってんで、水筒にも水を汲みまして、奏楽は再び石段に戻り、雪をかきかき登ってまいります。
 そこに通りがかりました1人の参詣客。石段の雪を落とす奏楽の姿に目を止めまして。
「おっ、お兄ちゃんかい? ここに来るまでの雪を払ってくれてたのは。
 ありがたいねぇ。おかげさんで随分と楽に登ってこれたよ」
「いやぁ他にも仲間が登ってくるものですから。
 そうだ、この先に崖があるって聞いたんですけれど、気を付けたほうがいいことって何かありますか?」
「うん? そうだなぁ。ここを上って大山寺を超えた先、阿夫利さんの下社を出たところで道が二つに分かれてらぁな。
 右に行くてぇと崖場の二重滝、左に行くてぇと夫婦杉、富士見台を回る本坂。
 富士見台の方を回る方が、楽に登ってけると思うぜ」
 礼を言って参詣客を見送った奏楽の顔を暖かい穏やかな風が撫ぜまして。
「もうじき春だなぁ」
 なんてぇことを言いながら奏楽は再び石段を上っていきます。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アメリア・イアハッター
【Fly High】

かわらけ……?
あ、このお皿のことをいうんだ
へぇ、確かに投げやすそう!
皆で挑戦してみよっか!

何回でもやっていいのかな?
とりあえず最初は思いっきり投げる!
その後は調整しつつ間を通るように
願いは一緒
『みんなに何事もなく神様を鎮められますように!』
ふふ、これだけ祈れば大丈夫でしょう!

その後は二重滝ルート
滝だぁ!
ふふ、着物を来て滝をバックに踊るって、いつかやってみたいのよね
その時は二人も一緒にどう?
きっと二人も着物似合うよ!

崖は【スカイステッパー】で頑張って登…
高いよ!
つゆりんヘスちゃん連れてってー
でもつゆりんが疲れたら、今度は私が背負って跳んでくね

崖上で日が出ていればお祈りを


栗花落・澪
【Fly Highで参加】

かわらけ投げなんていうのもやってるんだね
ちょっとやってみたいなぁ

願いは目標として言い切った方がいいって聞いた気がする
だから世界平和なんて大きな望みは今は言わない
代わりに
『手の届く笑顔は絶対に護る!』

その後は敢えて二重滝ルートに
はわぁー、すごい迫力だなぁ…
ちょっとだけ水に触れたりして

ふふ、流石に冬の水は冷たいなぁ…
でも自然を感じられて嬉しい
着物での舞もいいね、僕も気になる!
…女性物は着ないゾ

満足したら翼での飛行で崖登り
アメリアさん…いける?
僕とヘスティアさんで運ぼうか?

崖上に着いたら景色を堪能
朝日が出たら改めてお祈りを

※体力が無いので道中こっそり飛んだり降りたりするかも


ヘスティア・イクテュス
【Fly High】
かわらけ…へぇ~これを投げて入れると願いが叶うのね!
わたしもやってみるわよ!

願いはそうね…
『海賊として奪われた世界の平和。奪い返してみせるわ』
今はまだ大言壮語かもしれないけど、いつかきっと…ね

次は二重滝ね
すごい迫力!
やっぱり本物の自然ってすごいわね…
着物いいわね、いつか着てみたいわ。

さて、じゃあ次は壁登りね
ティターニアがあるからこれは簡単ね!

澪は力的にアメリア運べるのかしら?
ダメそうならわたしが連れて行くわよ?
(一人運ぶなら荷物みたいに肩に抱えて飛ぶ)

崖上についたら景色を堪能ね
すごいわ!だって山から見る景色なんて元の世界じゃ絶対見れないもの!
朝日が出たらお祈りね



 さて湧水場から上った先に、真言宗 雨降山 大山寺、通称大山不動さまが御座います。
 一行境内に立ち寄りましてお祈りを済ますってぇと一休み。

 折角だってんで、3人の猟兵が連れ立ちまして、かわらけ投げの方へと足を伸ばします。
「かわらけ……? あ、このお皿の事を言うんだ。
 へぇ、確かに投げやすそう!」
 手首のスナップを利かせて、二三度投げるふりをするのはアメリア・イアハッター(想空流・f01896)。
「……へぇ~これを投げて入れると願いが叶うのね!」
 と、ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長(自称)・f04572)も、かわらけを手に崖中につるされた的を見下ろしております。
「こんなのもやってるんだね。ちょっとやってみたいなぁ」
 と、手に取ったかわらけを物珍しそうに叩くのは栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。
「それじゃあ皆で挑戦してみよっか!」
 ってんで銘々二枚づつかわらけを持ちまして、的の吊るされた谷間の方へと向かってまいります。
 最初に挑戦するのはアメリア。
 ――みんなに何事もなく神様を鎮められますように!
 と、願をかけましてかわらけを思い切り振りかぶり……。
「ふふ、これだけ祈れば大丈夫でしょう! そーれっ!」
 全力でもって的めがけて投げつけます!
「あっ、逸れた。 ……今度こそ、それっ! あーっ、枠に弾かれたっ!?」

「もう、力を入れ過ぎよ。それじゃ、わたしもやってみるわよ!」
 肩を落とすアメリアと入れ替わりまして、今度はヘスティアが的へと狙いを定めます。
 ――海賊として、奪われた世界の平和。奪い返してみせるわ。
「今はまだ大言壮語かもしれないけど、いつかきっと……ね。 えいっ!
 あ、下に行っちゃった。うーん、風が強いのかしら、なら今度はこうっ! 
 ……ダメかぁ」

 最後に的に向かいました澪。目を閉じて一つ願をかけます。
「願いは目標として言い切った方がいいって聞いた気がする、だから大きな望みは今は言わない」
 ――手の届く笑顔は絶対に護る!
「やっ!」
 掛け声と共に澪が放ったかわらけは的から逸れていきます、が。
 ちょうどその時ぴゅーっと強い横風が吹きまして。
「あっ入った!」
「凄いじゃない、澪!」
「やったね、つゆりん! ねぇねぇ、どんな願い事したの?」
 我が事のように喜ぶヘスティアとアメリア。
「ひ、秘密ーっ! ほら二人ともそろそろ行こう!」
 きゃあきゃあ言いながら三人、石段を上ってまいります。

 その後、三人は二重の滝、崖の方へと向かいます。
 こちらUDCアースでは水量が減り、見る影もなくなってしまっておりますが。
 サムライエンパイアの方では、生のままの自然が残ってございます。
「滝だぁ!」
 というアメリアの感嘆の叫びも、掻き消すほどの滝の轟音。
「すごい迫力。やっぱり本物の自然ってすごいわね……!」
「わぁー。流石に冬の水は冷たいなぁ……。ふふ」
 足元に流れる清流に手を入れ笑う澪。
「ふふ、着物を着て滝をバックに踊るって、いつかやってみたいのよね。
 その時は二人も一緒にどう? きっと二人とも着物似合うよ!」
 なんてぇ事を言いながら、アメリアはスカイステッパーでもって崖を跳んで登ってまいります。
「着物いいわね、いつか着てみたいわ」
 ヘスティアの方はといえば背中にしょったジェットパックで上へ向けて飛んでいきます
「着物での舞もいいね、僕も気になる! ……女性物は着ないゾ」
 と、澪はオラトリオらしく白い翼をはためかせて空を飛び。
 三者三様のやり方で崖の上を乗り越えてまいります。

 崖のてっぺんにたどり着きまして、振り向いた三人の目に映ったのは、眼下に見える緑の絨毯。
 昨晩雪が降って空気が澄んで御座いますから、青空の下、丹沢大山を覆うモミの木の原生林から、相模平野、三浦や房総半島。
 赤坂お江戸まで、一望でもって見渡せます。
「あーっ、あれ! 江戸城じゃない!」
「どこどこ? あっ本当だ! 向こうからも見えるかな。おーい、ヤッホーッ!」
「すごいわ! 山から見る景色なんて元の世界じゃ絶対見れないもの!」
 なんてんで、ひとしきり景色を楽しみ、崖登りの疲れを癒しますってぇと、3人は山頂へと向けて歩き始めたのでございました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天星・零
【天星暁音】と連携

さっきは零だったので今回は別人格の夕夜で参加

暁音の出した糸で登り(登り方は暁音のプレイング通りに)暁音が落ちない様に気を使いつつ登っていく

崖の途中にある座れる様な岩場があるところを登りそこで景色を見ながら一緒に作ったお弁当を食べたり、カメラで思い出に一緒に写真を撮ったりする(可能なら人気のない綺麗な風景が見える場所で)

いい場所についたら
『これなら、誰にも見られず落ち着けそうだな!それに‥‥うっひゃあ!!見ろよ!綺麗な景色だぜ!』

可能なら、【第六感】を働かせて気づいたことがあれば暁音と共有しながら自然を楽しむ

崖を登ってる最中に景色について触れても構いません

口調はステシ参照


天星・暁音
【天星零】と参加

流石、難所って言うだけあって凄い崖だね…まあ、糸を巻きつける場所は多いし、最悪は靴の力で空中歩けばいいね。

武器の銀糸を操って出っ張った岩や丈夫そうな木に巻き地つけて吊り下げる感じで糸を束ねて作った椅子に二人で腰掛けて糸を巻き取る事で登っていきます。
ロープワークやクライミングも利用したり何かトラブルがあった時には防具の靴の空中歩行能力で零を支えます。
念の為戦闘力アップの拡大解釈で支える力等を補助します

「そうだね。ここなら誰にも見られないし邪魔もなさそう」
「本当に綺麗だし凄い景色だね。あんなに遠くまで見渡せるよ」

動物会話等で鳥と会話したりとかもありです。



 さて3人に遅れること数時間ほど。
 日が西に傾きかけたころに、2人の猟兵が崖を見上げておりました。
「流石、難所って言うだけあって凄い崖だね……。
 まあ、糸を巻きつける場所は多いし、最悪はこの靴の力で空中歩けばいいね」
 登る算段を立てておりますのは天星・暁音(貫く想い・f02508)。
「ああ。頼りにしてるぜ。
 ……腰かけるならこのくらいの板がいいか?」
 その隣で木の板の準備をするのは天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)、そのもう一つの人格『夕夜』でございます。
 暁音は銀色に輝く長い糸を取り出しますってぇと、崖の所々に突き出しております木の枝へと幾重にもかけまして、体重を支えられる事を確かめます。
 そこへ夕夜が木の板を横に吊るし、二人並んで腰かけまして、吊るした糸を息を合わせて巻き取りながらゴンドラのように崖の上を目指してまいります。
 一生懸命に糸を手繰る暁音、夕夜の方は糸を手繰りながらも周囲に何か危険が無いか神経をとがらせております。
「さて、そろそろ次の木に張り替えないと……」
「ちょっと待った。あの枝はやめておこうぜ。
 あのあたりだけ草が枯れて、葉っぱも元気がない気がする」
「夕夜がそういうなら。ちょっと遠回りだけど、っと」
 と、枯草のあるあたりをよけるように斜めに登っていきます。
 その脇を通るとき、チラリと硫黄の匂いが流れましたが、近場によらなかった二人には、特に何に被害もございませんでした。

 途中途中で岩場に腰掛け食事休み等も入れながら、2人が崖を上り切る頃には、あたりを夕日が照らしておりました。
「ふー。ついた。……夕夜もお疲れ様」
「暁音もお疲れ。ここなら、誰にも見られず落ち着けそうだな!
 それに……見ろよ! 綺麗な景色だぜ!」
 2人の目に映りましたのは、夕焼けに染まった山の景色。
 緑の木々の合間からうっすらと霞が上がっておりまして、黄昏の空の下、金色の雲のように漂っております。
「本当、凄い景色だね。あんなに遠くまで見渡せるよ」
 暁音が指さした先、遠く箱根山の向こうには、天辺に雪を頂いた富士山が見えまして、今まさに沈もうとする夕日が山体を朱に染めておりました。
 2人暫く声もなく、その光景に見惚れておりましたが、思い出したように夕夜が荷物を漁り、カメラを取り出します。
「記念写真撮ろうぜ、暁音!」
「はいはい。おっと、お前も一緒に入るかい?」
 近くにいたキセキレイを肩にとまらせ笑う暁音。

 ひとしきり景色を楽しみますと、暁音はキセキレイの声に耳を傾けます。
「ここは危ないから、降りたほうがいい?
 山が震えてもうじき火を噴く……。分かってる、俺達はそれを止めに来たんだ。
 えっ、心配してくれるのかい、ありがとう。
 さあ、もうお行き。引き留めて悪かったね」
 飛び行く小鳥を見送ると、2人どちらからともなく立ち上がり、ズボンについたほこりを払います。
「行こうか、夕夜」
「おう、あいつの巣も守ってやらなきゃな」
 そうして2人もまた山頂への最後の道のりを歩みはじめます。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『荒霊マガツヤマツミ』

POW   :    天焦神火
【周囲一帯を巻き込む大噴火】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    業炎地獄
【火口から放たれる溶岩弾】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を焼き尽くして溶岩地帯へと変化させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    熔熱変生
自身の肉体を【超高熱で流動するマグマの塊】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ツェリスカ・ディートリッヒです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 さて日がとっぷりとくれたころ、静まり返った山頂を、突如として照らしだす眩い光。
 響き渡る地鳴りの音、ぐらりぐらりと地を揺らし、現れましたのは荒霊マガツヤマツミ。
 武器によって倒すことは叶わず、祈りや歌、祭祀、儀式によって鎮まることを願うか。せめて願いが中断されぬようマガツヤマツミの猛威を防ぐか。
 できることは2つだけ。
秋津洲・瑞穂
途中の神事は一つもしなかったけど、巫女だしね。
いまさら縁繋ぎも要らない。

私の家は稲作を司る稲荷の徒。雨乞いもできなきゃ仕方ない。
そして阿夫利神社は、雨降り山の社に由来する雨乞いの本家。
私はここで雨乞いを学んだの。

さて。

身を清めて装束を纏う。
絹の半尻浄衣に指貫、絹の絲鞋。童神職の出来上がり。
横目扇を持って、いざ。

さあ始めよう。古い古い神楽を。
気息を整え、記憶を一つ一つ手放していく。
私の事も。他の事も。何もかも。
申し訳ないけど依頼の事も忘れるよ。
荒ぶる神をお慰めしたい。喜ばせたい。
その気持ちだけを残して。

全てが整えば、身体が自然に動く。
動く。
動く。
動く。
回る。
回る。
回る。
大山祗大神よ。納めたまえ。


天星・暁音
【天星零】と参加

さて、ここまで来たら後はやることやらないとね。
こうしてちゃんと神に捧げる為に舞うのは少し久しぶりかな…
最近は亡くなった人たちのへの鎮魂の為の舞ばかりだったから、こうして被害が出る前に止められるかもしれないのは有難いよ。

「零、ちょっと頑張ってくるから見ててね。これでも本職だし全力で舞うから」

礼儀作法、世界知識、情報収集で礼を尽くし。
ドリームコンツェルトの力で神楽舞台を設置して祈りを込めながら星麗扇と神楽鈴を使い歌唱、楽器演奏を用いて歌に呼応して舞い散る光を繰りながら歌と神楽舞を捧げます。


コンツェルトは舞台設置のアイテムなので必要なら他の人の舞台の設置に利用してみOKです。


天海空・奏楽
せめて変な方向に溶岩が流れないように。
溶岩の標的となり、ぎりぎりまで引きつけて回避。
飛んで跳ねて舞い踊る!

マガツヤマツミに対しては、余裕の表情を見せて決して退かない。

俺はこれまでの道中で見てきたぜ。
山のふもとで、どれだけの人達が集い、
参拝への歩みと神事を楽しんできたかを。
それも、マガツヤマツミ、あんたがいてのことじゃないかなあ。
あんたが炎を鎮めたなら、きっと皆はあんたのことを奉るだろう。
感謝してあんたが眠っても忘れない。
俺は皆の声を届けるためにここへ来たぜ!
そんでもって、もし俺以外に荒霊に向き合う人がいたら応援する!
荒霊も熱情を持て余すなら吹き飛ばせばいい。
でも、ふもとの人達だけは傷つけるな!


天星・零
天星暁音と連携

『僕神様とか信じてないし祈る情も持ち合わせていないからね。だから、今回は暁音を守ることに徹しようかな。ね?夕夜』

【オルタナティブ・ダブル】を用いて夕夜と二人で暁音を絶対に守る【覚悟】を持って防衛します

夕夜はPunishment Blasterを用いて溶岩弾など破壊可能なものを遠距離から砲撃し破壊し自分たちに飛んでくる技を軽減、零は星天の書-零-で霊璧で自分達と暁音を【オーラ防御】する
必要ならUC【死した嘆きの魔女】を用いて飛んでくるものを破壊し、防衛を円滑に進める暁音の音楽に合わせて、今回はまるで踊るかのように技や戦法を変え華麗に戦う。万が一のことがないように【第六感】は働かせる



 現れました荒霊マガツヤマツミ。
 そこへ天星・暁音(貫く想い・f02508)が宝珠を一つ掲げますってぇと、たちまち現れる神楽舞台。
 注連縄、紙垂で飾られた二間四方の板張り舞台。
「零、ちょっと頑張ってくるから見ててね。これでも本職だし全力で舞うから」
 脇に立つ天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)へ声をかけると、舞台の上へあがってまいります。
 彼に続くのは秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)。
「途中の神事は一つもしなかったけど、巫女だしね。いまさら縁繋ぎも要らない。
 この大山で修業をしていたのが懐かしいわ」
「こうしてちゃんと神に捧げる為に舞うのは少し久しぶりかな……。
 最近は亡くなった人たちのへの鎮魂の為の舞ばかりだったから、被害が出る前に止められるかもしれないのは有難いよ」
 2人、童神職の身なりをいたしまして舞台の上でお辞儀をいたしますってぇと、マガツヤマツミの後光が強まりまして神楽舞台の上の2人の姿を赤々と照らし出します。
 瑞穂は既に身を清めまして、絹の浄衣に指貫、絲鞋を身に纏い、暁音は白衣の上へ橙の格衣を羽織り下は緋の切袴。
 立ち上がりました瑞穂は、彩鮮やかな山の風景の描かれた横目扇を構え、また暁音の方は星空の描かれた横目扇に神楽鈴を構えます。

「大山祗大神よ。納めたまえ」
 瑞穂の言葉に合わせて暁音が神楽鈴を鳴らしますと2人は舞台の上でクルリクルリと舞い始め、謡う様に祝詞を紡いでまいります
「高天原に神ずまります、皇親神漏岐神漏美の命を以て、大山祇大神を奉まつりて――」
「――青體の和弊三本、白體の和弊三本を、ひとつらに置立て種々の備物、置きたかなして」
 脈動するマガツヤマツミの光を浴びながら舞い踊るうち、だんだんと夜霧が濃くなってまいります。
「速きこしめして禍事、咎、祟はあらじ物をと、祓い給い清め給う由を、」
「八百萬神たち諸共にきこしめせと申す」
 暁音がシャリンと鈴を鳴らせば、遠く森の中を漂っていた霞が山の頂上へと昇り始め、くるりと瑞穂が身を翻せば、吹き来る風が霧を集めて雲へと変える。
 トォーンっと鳴り響く暁音の足音。
 そうして満天の星空の元へ少しずつ雲が浮かび上がってまいります。

 しかし荒霊マガツヤマツミの方はってぇと未だ鎮まる気配を見せません。
 シュウシュウと火山の毒気を上げながら、あたりへ溶岩弾とあふれ出る溶岩をまき散らしております。
 零は神楽舞台の袖でオルタナティブ・ダブルで呼び出したもう一人の自分――夕夜と共に守りについております。
「僕、神様とか信じてないし祈る情も持ち合わせていないからね。
 だから、今回は暁音を守ることに徹しようかな。ね? 夕夜」
「ああ、暁音の邪魔はさせねぇよ!」
 ちょうどその時、ポーンと一発の溶岩弾が神楽舞台の方へ飛んでまいります。
 それを夕夜のPunishment Blasterが撃ち砕き、降り注ぐ破片へ零が両手を突き出しますってぇと、何かにぶつかったかのように軌跡を変え、神楽舞台へ届くことなく地面に落っこちます。
「とは言えこれは――キッツいぜ。数が多い!」
 マガツヤマツミが身震いをするたび解き放たれる溶岩弾。
 それを夕夜は四つの砲台でもって撃ち落としていきますが、その数の多さにだんだんと押されてまいります。
 焦りながら夕夜が放った弾丸を抜け、落ち来る二つの溶岩弾。
 舞台袖の零は迫って来る溶岩弾を知りながら、もう一発が舞台上で舞う暁音の方へと落っこちてくるのを見て取りますってぇと。
 エィッ!と気合一喝、暁音の方へと右手を突き出します。
 舞台上への溶岩弾が軌跡をかえたのを見届け安堵の笑みを浮かべる零。そこへ落ち来る溶岩弾。
 せめても着弾の衝撃を弱めようと自ら跳んで防御態勢をとりますが――衝撃が来ない。
 目を開けてみますってぇと、跳んだ拍子で零れ落ちたものか、山の裾野で受け取りました納太刀。
 そいつが熱気冷めやらぬ溶岩弾に突き刺さりまして、家族思いの少年を守ったので御座いました。

 さて荒霊マガツヤマツミの猛威は溶岩弾だけにはとどまりません。
 その体を真っ赤に煮えたぎるマグマに変えますってぇと、どろぉりどろりと周囲に流してまいります。
「おっと、神楽舞台の方へはいかせないぜ!」
 マグマを引き付ける様に声を上げるのは、天海空・奏楽(人間のフォースナイト・f13546)。
 迫りくるマグマをギリギリまで引き付けますってぇとひょいっと近くの木の枝に捕まって大きく跳躍。
 着地した後も舞うように跳びはねながら、マガツヤマツミへと語り掛けます。
「俺はこれまでの道中で見てきたぜ。
 山のふもとで、どれだけの人達が集い、参拝への歩みと神事を楽しんできたかを」
 とんっと着地した拍子に奏楽の懐で大宝撒きでもらった福豆が軽やかな音を立てます。
「それも、マガツヤマツミ、あんたがいてのことじゃないかなあ」
 一言いった途端、奏楽の足元に流れ来ていた溶岩が不意に止まります。
「あんたが炎を鎮めたなら、きっと皆はあんたのことを奉るだろう。
 感謝して、あんたが眠っても忘れない」
 再び流れ始める溶岩を避けるように跳躍する奏楽。二度三度と飛び跳ねるうちに、溶岩の流れが変わってきたことに気付きます。
 ――ながれてきても必ず近くに足場がある、わざと跳ぶ先を残しているのか? まるで――
 煮えたぎる溶岩に囲まれて、その熱気で滝のように汗を流しながらも、奏楽は余裕の笑みを浮かべながらマガツヤマツミに向き直る。
「熱情を持て余すなら吹き飛ばせばいい。
 でも、ふもとの人達だけは傷つけるな!」
 ――まるでじゃれついてくる野生の獣だ。

 舞台の上、神楽を舞う二人はそうした諸々をどこか遠くの事のように感じておりました。
 巫女・巫の神事には入神、神懸かりと呼ばれるものがありまして――今の2人の状態がまさにそれ。
 神楽舞台の注連縄の向こう、響き渡る砲撃音や叫び声は異界の事のように聞こえ、鈴の音と互いの声、そしてマガツヤマツミの放つ光の脈動に突き動かされるように、2人は舞台の上で舞い続けます。
 ――死者を弔うための舞じゃなく、神を鎮めてみんなが明日を笑って迎える為の舞を。
 と、一心に神楽鈴を振り星麗扇を翻す暁音。
 瑞穂の方はといえば、人々のためという思いすらも手放して。
 ただマガツヤマツミの姿だけを見つめ、慰めるように喜ばせるようにと、身にしみこませた古い古い神楽を舞う。
 その瑞穂の頬を、一滴の雨粒が打ちました。
 それを皮切りに降り注ぐ大雨。
 振り仰げば、いつしか集まった雲が天上を覆い、辺り一面夕立にあったようにざーぁっと滝のような雨が降り注いで参ります。
「秋津洲は稲作を司る稲荷の徒、雨乞いもできなきゃ仕方ない。
 そして阿夫利神社は、雨降り山の社に由来する雨乞いの本家――私はここで雨乞いを学んだの」
 雨によって冷やされ鎮まっていくマガツヤマツミの体を見守る瑞穂。
 しかし、マガツヤマツミの光はなお消えず、溶岩はあふれ出るばかり。
 荒霊が鎮まるにはいまだ暫くの慰撫を必要としておりました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アメリア・イアハッター
【Fly High】
パワースポットを巡ったおかげか、いつもより心静かに踊れる気がするな
神様に捧げる踊りは初めてだけど
しっかり努めてみましょう

・事前準備
神楽舞の衣装ということで烏帽子太刀をつけた白拍子に扮装

・行動
つゆりんの演奏が始まるまでは荒霊の方を向いて平身低頭
演奏が始まればゆっくりと顔を上げ体を起こし、笛の音に合わせてヘスちゃんと共に舞う

互いの身長差を活かしヘスちゃんを真ん中に据え自身はその周囲を舞う
普段と違い緩やかに穏やかな舞を

廻ってきた過去から続く素晴らしい遺産を思い出し
過去への尊敬と感謝の気持ちを込めて

最後まで微笑みは忘れずに

あら温泉?
いいわね!
汗もかいちゃったし
3人仲良く入りましょ!


ヘスティア・イクテュス
パワースポットは行ったし準備はOK!
神楽は初めて踊るけどそこは気合でカバー!
さぁ!では行くわよ、アメリア、澪!

・衣装
烏帽子太刀をつけた白拍子に扮装

・行動
澪の笛が鳴るまで荒霊の方を向いて平身低頭
演奏が始まればゆっくりと顔を上げ体を起こし、アメリアと共に舞うわ。

手足の伸ばし、動きの緩急を意識…
初心者の付け焼刃だから、流石に拙いでしょうけど

旅行で感じたわたしの世界にはない自然に感じた壮大さ
素晴らしさ、感動、そういうものを込めて舞い踊る!

終わったら
ふう、山に登って踊ったら汗かいたわね…
アメリア、澪三人でお風呂入りにいかない?


栗花落・澪
【Fly High】
普段はフルート中心だけれど
笛の類はそれなりに知識あるからね
2人の足を引っ張らないよう
神聖な気持ちで頑張るよ

・事前準備
東遊衣装に扮装し、神楽笛を所持
どうせ神楽舞するなら合わせたいもんね

・行動
2人よりも一歩引いた位置で
準備が出来た事を視線で確認してから
軽く深呼吸をした後【祈り】を込めた【楽器演奏】
2人の動きを視線で
時には目を閉じ気配で感じながら
2人が踊りやすいよう即興アレンジ

荒霊に2人の想いが届くように
共に楽しめるように
愛する自然と、世界への感謝を乗せて
だからどうか、お鎮まり下さい


2人ともお疲れ様
凄く良かったよ

え、3人で?
ちょ、待って、混浴はやめてね?
僕男だからね…!?



 さて、ひとしきり雨が降りまして弱まったマガツヤマツミの前。
 ほの暗い薄明かりの元、神楽舞台の階段を上がる、三つの人影が御座いました。
「神楽は初めてだけど気合でカバー! さぁ! では行くわよ、アメリア、澪!」
 と気合を入れなおしながら登っていきますのはヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長(自称)・f04572)。
「神様に捧げる踊りは初めてだけど、しっかり努めてみましょう」
 アメリア・イアハッター(想空流・f01896)の方は、むしろ落ち着いた様子でゆったりと上ってまいります。
「普段はフルート中心だけれど笛の類はそれなりに知識あるからね。
 2人の足を引っ張らないよう頑張るよ」
 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)神楽笛を手に2人の後に続いて、壇上へと上がります。

 さてその間にもマガツヤマツミは今なお鳴動し、溶岩弾を辺りへまき散らしております。
 幸い神楽舞台に溶岩弾が向かってきてはおりませんが、むせかえるような溶岩の熱気と毒気。
「これはちょっと辛いかな。……ケホッ」
 笛を手に咳き込む澪。アメリアの額にもじっとしているだけで汗がにじむ。
 なんとか息を整えようとする内にも、一時は弱まったマガツヤマツミの光がすこしずつ強くなってまいります。
「急がないと――。辛いけど乗り切りましょ」
 ヘスティアの言葉にアメリアと澪が頷きまして、3人が荒霊へと深く礼をした途端、ちりーんと闇に響いた鈴の音。
 同時にふわりと柑橘の――邪払の香りが壇上に漂いまして、思わず3人息を吸い込む。
 驚いたように鳴動をやめるマガツヤマツミ。
 不意に訪れた静寂に、すかさず澪が顔を上げ神楽笛へと息を吹き込みます。

 獣も寝静まった霧の森へ、吸い込まれるような笛の音。
 それが夜空に染み入るように響き渡りますと、空を覆う雲が割れ、巨大な満月が現れてまいります。
 冴え冴えとした月明かりが雲の合間から一筋、さーっと差し込みまして、3人のいる舞台を照らします。
 紅白幕に注連縄の、板張り四方の神楽舞台の上、澪の笛の音にあわせるようにゆっくりとヘスティアとアメリアが顔を上げます。
 2人揃いの白拍子。黒の烏帽子に太刀を提げ、白の水干に紅袴。
 舞台中央でヘスティアは指先にまで気を配り、笛の旋律に緩急を合わせるように舞い踊ります。
 ゆったりとマガツヤマツミに背を向けた彼女の眼に、箱根に連なる山々の姿が写り、ふっとヘスティアは息をのみます。
 ――この光景も山から見下ろす風景も川も滝も、私の世界にはない、壮大な、素晴らしい光景でした。
 その感動が少しでも伝わるように、とヘスティアは一心に舞っております。
 その隣でゆったりと水干の袖を翻すアメリア。
 月明かりの元、山の裾野の宿屋や民家の明かりが見えまして、アメリアは登ってきた参道を思い出します
 古色蒼然とした山門に、苔むした岩の階段。ヤドリガミであるアメリアよりもさらに古く人々の営みを見守ってきた神社仏閣。
 ――玉眞院の地下霊廟。あの怖さに比べたらどうってことない、なんて。きっとみんなを同じように不安から救っていたのよね。
 アメリアは尊敬と感謝の念を込めながら静かにヘスティアの周りを舞っております。
 舞い踊る2人の後ろ。澪は巻纓に太刀を提げ青摺の袍に表袴、東遊衣装を身にまといまして。
 1尺5寸の横笛を口に当て、二人の所作に合わせ踊りやすいように旋律を紡いでまいります。
 マガツヤマツミの向こう、黄色い花を咲かせた三椏の木が目に留まり、その根元へ溶岩が流れかけているのを見て、澪は悲しそうに眼を細めます。
 ――どうか鎮まり下さい。どうか2人の舞を共に楽しんで、その花を、自然を慈しみ下さい。

 澪が思いを込めて吹いた笛の音に、ヘスティアとアメリアが舞を終えて一礼したときには、荒霊の体からは溶岩も毒気も流れ出ることはなく。
 やがて見守る3人の前で静かに地面の中へと還って行きました。

 3人しばらく様子を見ておりましたが、マガツヤマツミの気配も消え、もう大丈夫だろうってんで澪が2人へ声をかけます
「2人ともお疲れ様。凄く良かったよ」
 安堵したように息を吐くヘスティア。
「山に登って踊ったら汗かいたわね……。
 アメリア、澪。3人でお風呂入りにいかない?」
「あら温泉? いいわね!
 汗もかいちゃったし3人仲良く入りましょ!」
「え、3人で? ちょ、待って、混浴はやめてね?
 僕男だからね……!?」
 なんてんで一仕事終えた安堵感から、わぁわぁきゃあきゃあ言いながら、3人は大山を下るのでございました。


「さてこの晩。大山が山頂から光を放ち、辺りに雨を降らせたと評判になりまして、様々な言い伝えの元となります。
 相模の国、箱根丹沢、大山に伝わる霊峰伝説、由来の一席でございました」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月20日


挿絵イラスト