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サンタ(鋼鉄)とにゃんこと甘いお菓子

#キマイラフューチャー #【Q】 #お祭り2019 #クリスマス

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#【Q】
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#お祭り2019
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#クリスマス


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●グリモアベースにて
「メカサンタ、というものを知っているか」
 その掌に小さなサンタ人形を乗せて、プルート・アイスマインドが猟兵たちに話を振った。
 皆が反応せずにいると、プルートはごそごそとグリモアを取り出して映像を出力。キマイラフューチャーの風景をその場に映し出した。
「メカサンタとはキマイラフューチャーの12月の風物詩でな。メカトナカイが引くメカソリで空を飛び、自分を捕まえた者にひとつだけ望みのプレゼントをくれるのだ」
 なにそれすごい。
 猟兵たちは思いっきり身を乗り出した。キマイラフューチャー最高じゃないですか。
「空を飛ぶメカサンタ好きなプレゼントを貰えるのだからな……それはもう盛り上がる。盛り上がりすぎてほとんどただのバカ騒ぎだ。例年はな」
 最後の部分をことさら強調してくるプルート。
 例年は……ということは今年は違うということらしい。
 とうにオブリビオン・フォーミュラも討たれたあの世界でどんなトラブルがあるのかと訊くと、プルートは「そこだ」と返した。
「実はオブリビオン――怪人の残党もメカサンタを狙っているのだ。どうやら『新しいオブリビオン・フォーミュラ』をメカサンタにプレゼントしてもらおうと考えているらしい」
 なにそれすごい。
 キラキラの包装紙を破いたら裸のおねーさんとか出てくる絵面すごい。
「まあ、メカサンタにそれが可能なのかはわからんがな。しかし万が一があったら大変だし、なかったらなかったで怪人たちが腹いせにメカサンタを破壊してしまうかもしれん。なのでおまえたちには奴らからメカサンタを守ってほしいのだ」
 メカサンタを追いかける怪人たちからメカサンタを守り、撃退する。
 それがプルートの依頼であった。
「怪人たちはキマイラたちに紛れ、執拗にメカサンタを追いかけているようだ」
 空間に投影されたキマフュ―の映像、その一部分を指差すプルート。
 すると確かに、なんか猫っぽい奴らが弾けんばかりの笑顔で楽しげに駆け回っていた。ごっつい鋼鉄製のトナカイが引くソリを追いかけながら。
 これ本当にメカサンタさんの危機?
「危機だ」
 あいつら普通にめちゃくちゃ堪能してない?
「堪能してない」
 キリッ、と言いきるプルート。そのバックには猫さんたちの笑顔が映っている。
 しばらくの沈黙――。
「細かいことはいい! さあ行くのだ猟兵たちよ!」
 ぱぁぁ、とグリモアからの光が猟兵たちを包みこむ。
 異世界へと渡ってゆく一同の体。
 それを見送りながら、プルートは聞こえよがしに呟いた。
「ちなみに現地ではコンコンコンするとチョコレートが無限に出てくるらしい。クリスマスといえばやはり菓子……メカサンタを守りきったあとはクリスマス用のお菓子でも作ってきたらどうだ?」
 ふりふりと手を振るプルート。
 うん、これどう考えても緩い仕事――そう察しつつ、猟兵たちは旅立った。

●錯綜ハイテンション
「ふぉーっふぉっふぉっふぉっ」
「メカサンター! 待てーメカサンター!」
「プレゼントだーー!!」
 光の尾を引いて空を翔けるメカソリを追いかけ、キマイラたちが駆けずり回る。
 リクエストした物が手に入るとあって住人たちは昂揚していた。ガチ追跡したり、追いかける様子を生配信したり、楽しみ方は人それぞれだ。
 しかし大抵、メカサンタを捕まえることは難しい。
 なにせメカだからだ。メカトナカイとメカソリに搭載された大出力ブースターの推進力は、ぐぐーんと空を切り裂き、地を駆けるキマイラたちを置き去りにする。
「あぁー!」
「メカサンタ―!」
「ふぉーっふぉっふぉっふぉっ」
 嘲笑うように手を振り、離れてゆくメカサンタ。
 走り疲れたキマイラたちはどんどん倒れてゆく――が、倒れてゆく彼らの中からちらほらと飛び出してゆく影。
「メカサンター! 捕まえてやるにゃん!」
「プレゼント欲しいにゃーーーん!!」
 わーわーと騒ぎつつ追ってくるのは怪人たち――にゃんこアーティストである。
 鮮やかな塗料汚れのついたツナギを着たにゃんこたちは、身の丈ほどはある大きな絵筆をぶんっと振った。穂先からペンキが放たれ、メカサンタへと飛んでゆく。
 メカサンタは横に軌道を変えてかわしたが、危うく当たりかけた攻撃にちょっと驚いた。
「待つにゃーー!」
「新しいオブリビオン・フォーミュラくーださーいにゃーん!」
「にゃっはははは!!」
「ふぉっふぉっ? 今年は手ごわいのがいるようだ」
 空をゆくメカサンタと、地をゆくにゃんこたちの笑い声が、一帯に響き渡る。
 ――なんだか乱入するのも気が引けるような。
 その場へ転移して現れた猟兵たちは、愉快な笑声を聞いてそう思いました。


星垣えん
 サンタですよ! メカですがね!
 というわけで星垣えんでございます。
 メカサンタを追いかけるにゃんこたちを賑やかに撃退し!
 その次に出てくるボスっぽいのを倒し!
 あとはもう好きなだけお菓子作ればいいと思うよ!
 というわけでシナリオの流れは以下!

 1章:VSにゃんこたち!
 空飛ぶメカサンタを、アーティスト気質のにゃんこたちが追いかけています。
 彼らがぽいぽい飛ばすペンキからメカサンタを守りつつ、撃退しましょう。

 2章:VS菓子作り怪人!
 にゃんこたちの指揮官との戦いです。
 美味しそうな甘い匂いに耐えつつ、彼女を撃破しましょう。

 3章:チョコレートを使ってお菓子作り!
 メカサンタが守ってくれたお礼としてプレゼントをひとつずつくれます。
 コンコンコンでチョコが出てくるので、余裕があったらクリスマス用のお菓子とか作ってもいいかもしれません。

 それでは、皆様からのプレイング、お待ちしております!
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第1章 集団戦 『にゃんこアーティスト』

POW   :    これでキミともニャン友にゃん
【対象の発言に対し、いいね】が命中した対象を爆破し、更に互いを【相互フォロー】で繋ぐ。
SPD   :    とりあえず、ぶっかけてみた
【瞬間凝固ペンキをぶっかけ芸術活動する攻撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を題材にしたアートが開始され】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    にゃんこ絵描き歌
【にゃんこ絵描き歌】を披露した指定の全対象に【真似してみたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

イラスト:白狼印けい

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

三上・チモシー
アドリブ連携歓迎

プレゼント!
クリスマスプレゼントもらえるの? やったー!
自分もプレゼント欲しい! がんばる!

すごーい、みんな楽しそう。盛り上がってるー♪
よっしゃ突撃だ!
チモシー、行きまーす!
追いかけっこしてるサンタさんとにゃんこの所にダッシュで乱入
頑張って走るよ!

ペンキがサンタさんに飛んできたら『熱湯注意』でペンキにお湯をぶつけて相殺
ついでに周囲のにゃんこたちにもお湯かけて攻撃
えっ、いいねされたら爆発するの? なにそれ怖っ
とりあえず、爆発しても【火炎耐性】で我慢

にゃんこがお湯で怯んだら、その隙に【怪力】で持ち上げて、遠くにポイっと【投擲】
よいしょー! バイバーイ!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
何やら楽しそうですが、放ってはおけませんねぇ。

『F●S』3種を展開、『FRS』の弾頭は『オプション』で『捕獲用のトリモチ弾』にしておきましょうかぁ。
その上で『FBS』を四肢に嵌めて飛行能力を確保、飛行して追い掛けますねぇ。
猫さん達を視界に捉えたら【耀衣舞】を使用、円を描く様に飛行してサンタさんと猫さんの間に入り「前」から「光速の突撃」で吹き飛ばしましょう。
以降、サンタさんの後ろを飛行しつつ庇い『光の結界』と『FSS』で防御、攻撃は『FRS』のトリモチ弾を軸に、集まって来たら再度突撃しますぅ。

捕獲した方の御仕置は「捕獲した状態で、目の前で猫じゃらしを振る」で如何でしょう?


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

メカサンタさんにプレゼントをもらうのはボクだよ♪
わるい子のオブリビオンなんかには渡さないよ!

背中の翅を羽ばたいて「空中戦」でにゃんこ達の間を飛び回って攻撃するよ!
【ハイパーお姫様斬り】でどんどん切り捨てて行っちゃうぞ☆
瞬間凝固ペンキを掛けられそうになったら、「敵を盾にする」で別のにゃんこにかかるように「見切り」で避けちゃうね♪

地形にアートを描きだしたら倒したにゃんこから奪い取った筆を使って上書きしちゃうぞ☆
ふふーん、ボクの芸術の方がばくはつだー♪と年齢相応の子供らしいイラストで対抗だよ♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「ふぉーっふぉっふぉっ」
「くっ、さすがメカサンタ……捕まえるのも一苦労だにゃ!」
「でも絶対諦めないにゃ!」
「ん? あれ何にゃ?」
 一人のにゃんこが空を指差し、メカサンタを追走していたにゃんこたちがぴたりと止まる。
 空を指す仲間の視線を追い、一斉に空を見上げる仲間たち。
 すると見つける。
 空を飛ぶ人影――四肢に浮遊する戦輪『FBS』をはめた夢ヶ枝・るこるが高速で飛び、自分らの頭上を過ぎ去ってメカサンタの背後にひっつくのを。
「何やら楽しそうですが、放ってはおけないのですぅ」
「あーっ! 先を越されたにゃー!」
「負けてられないにゃ! 早くメカサンタを撃ち落とすにゃ!」
 慌てて筆を振り上げ、たっぷり含んでいたペンキを空へ撃ちあげるにゃんこたち。メカサンタを狙ったペンキは正確に、無数に飛んでくる。
 しかしるこるは光の結界を展開。ペンキは結界ですべて防がれて、メカサンタやメカソリには一滴たりとも付着せず、ぼとぼとと地面に落とされた。
「邪魔されたにゃー!?」
「猫さんには退場願いますぅ」
 その身を光の結界で覆ったるこるが降下し、光速の突撃を敢行。瞬きもせぬうちに地面が爆発したように砕け、生じた風圧がにゃんこたちを吹き飛ばした。
「んにゃー!?」
「な、なんて威力にゃ! まともに相手しちゃだめにゃー!」
 わーっ、とるこるの周囲を避けて動き出すにゃんこたち。
 こうなっては彼女より先にメカサンタを捕まえるしかない、と一目散にメカサンタの追跡を再開しようとする。
 だが――。
「サンタさーん! クリスマスプレゼントー!!」
「メカサンタさーん! ボクにもプレゼントちょうだーい!!」
「べ、別の方向からも誰か来るにゃ!?」
「もんのすごい勢いにゃ!?」
 横合いから猛烈な速度で突っこんでくる二つの影に、にゃんこたちが騒ぎ出す。
 可愛らしき男の娘とフェアリー……三上・チモシーとティエル・ティエリエルが、目の色を変えて猛ダッシュしていました。
 好きなクリスマスプレゼントが貰える。
 もうそれだけでチモシーとティエルの戦意はMAXだった。10メートル級の大波が迫ってくるとにゃんこたちが錯覚してしまうぐらいには、気合がヤバかった。
「「サンタさーん!!」」
「サンタを狙ってるっぽいにゃ! 早く撃ち落とすにゃー!」
 にゃんこたちが慌てて、ペンキのたっぷり乗った筆を振りかぶる。
 しかし彼らがペンキを飛ばした瞬間、跳躍したチモシーがメカソリとペンキの間に割りこみ、お湯がなみなみ注がれた鉄瓶(平丸型)を振り回した。
「そうはさせないよ! 熱湯ざばー!」
「ぺ、ペンキが防がれちゃったにゃ!?」
「ていうか熱っ! なんかめっちゃ熱いにゃ!?」
 空中でペンキが相殺されたことに驚くのも束の間、降りかかる熱湯に騒然となるにゃんこたち。体を襲った湯の熱さにのたうち回り、落ちてくる湯を避けようと走り回る。
 まさに混乱。
 チモシーはその最中へ着地すると、にゃーにゃー騒いでるにゃんこを引っ掴む。
 で。
「よいしょー! バイバーイ!」
「んにゃにゃあーー!?」
 空の彼方に全力でぶん投げた。手足をじたばたさせながら飛んでいったにゃんこの声が遠ざかり、やがて体もきらりと光になって消えていった。
 チモシーはやりきった顔で、額を拭う仕草をする。
「空に飛んでくのって爽快だよね!」
「まったく同感にゃ!」
「ねー……」
 振り返るチモシー。肉球をぐっと掲げるにゃんこ。
 次の瞬間、チモシーが立っている地面が爆発していた。
「わーっ!?」
「これでキミともニャン友にゃん!」
「いや爆破されて友達って言われても!」
 爆炎に耐えつつツッコむという荒業を見せるチモシー。
 その隙にティエルは手元にオーラの刃を生み出し、にゃんこたちの中に飛びこんだ。
「わるい子のオブリビオンなんかに、プレゼントは渡さないぞー!」
「にゃあああ!?」
「なんかちっちゃいのが飛び回って……ぎにゃあああ!?」
 機敏に飛び回るティエルがすれ違うや、必殺の一撃『ハイパーお姫様斬り』の餌食になったにゃんこたちがばたばたと倒れてゆく。
「よくも仲間をやってくれたにゃー!」
「これでもくらえにゃー!」
 ペンキ缶を持ち上げたにゃんこが、宙をすいすい飛ぶティエルに中身をぶちまける。
 だがティエルはそれを見て取るや旋回してペンキを回避。地面にひろがったペンキににゃんこたちの筆が触れる前に、斬り伏せたにゃんこから奪った筆をペンキに叩きつけた。
「ふふーん、ボクの芸術の方がばくはつだー♪」
「あー何するにゃー!」
「ペンキを勝手に使うんじゃないにゃー!」
 ぐりぐりぐり、とフリーダムにペインティングするティエル。アートと呼ぶには些か幼稚な出来栄えににゃんこたちから非難ごうごうだったが、当人はとにかく満足げだった。
「でもにゃんこさん、ボクの絵ばっかり見てちゃだめじゃないかな? ほらあっち」
「にゃ?」
 ティエルが少し横のほうを指差すので、みんなしてそちらを見るにゃんこたち。
 すると――。
「ほーら、猫じゃらしですよぉ」
「これには反応せざるを得ないよねー」
「くっ……体が勝手にぃぃ」
「ふにゃ! ふにゃにゃにゃ!!」
 るこるとチモシーに目の前で猫じゃらしをふりふりされ、にゃんこが苦悩していた。
 るこるが仕掛けたトリモチ弾にがっつり足を取られた彼らは、眼前で揺れるそれから目を離せない。なんならもう猫の本能に負けてる奴もいる始末だった。
『な、なんて非道な奴らにゃーー!!』
 あまりの仕打ち――と、にゃんこたちは涙さえ流す。
 もちろんおかげで隙だらけだったので、その間にティエルは斬りまくってやりました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャルロット・クリスティア
どことなーく緊張感がありませんが……。
まぁ、やってることは厄介な事に変わりはありません。
いつも通り、きっちり仕留めさせていただくとしましょう。

サンタは空を駆けているわけですから、追いかけているオブリビオンも同様……あるいは高所を移動していると見ていいでしょう。
適当な屋根の上など、見通しの良い場所にポジショニング。
距離を取れば、歌声もそう届かないでしょうし、もとよりそう簡単には狙撃手の集中力は乱せませんよ。

後は、氷結弾でしっかり狙うのみ。
飛ばしているペンキも、直撃弾が出そうなら空中で固めてしまいたいところですが……
まぁ、基本は本体を氷漬けにしてしまう方が早いですかね。


メメ・ペペル
このままだと、きまふゅがさんたんたるじたいになってしまう……!あ、いまのは「サンタ」と「惨憺」をかけたぎゃぐです!

なんだか、たのしそうですけど、ボクたちがおじゃましちゃってだいじょーぶなんですかね?
……ま、いっか!ボクは【スーパーアタックシステム】をはつどーして、そらからあとをおいかけます!きょーかされたがじぇっとから、みずの「属性攻撃」を「一斉発射」して、とんでくるぺんきははじいていきますよ!

~~~♪……はっ、つられてえかきうたをうたってしまった!べべべべつにやってみたいなんておもってないですよ!ほほほほほんとうですよ!

(アドリブ・絡み歓迎です!)



「待つにゃー!」
「いい加減、僕たちに捕まるにゃー!」
「ふぉっふぉっ、簡単には捕まらんぞー」
 結構な数が猟兵たちによって散らされてはいたものの、依然としてにゃんこたちは元気にメカサンタを追っていた。手を振るメカサンタにぽいぽいペンキ弾を投げながら。
 それを高いビルの屋上から見たメメ・ペペルは、なんかぷるぷると震えた。
「たいへんです! このままだと、きまふゅがさんたんたるじたいになってしまう……!」
「そうでしょうか。どことなーく緊張感がありませんが……」
 至って冷静な顔で疑問を投げかけるのはシャルロット・クリスティア。
 メメはくわっと顔を上げ、彼女の青い瞳を見据えた。
「いまのは『サンタ』と『惨憺』をかけたぎゃぐです!」
「……」
 沈黙するしかねえシャルロット。
 アルダワで銃技等の多くを学んだ彼女ではあったが、さすがに寒いギャグへの対処法は身に着けてなかったんや。
「おっと、そんなことをいってるばあいじゃありませんね! ボクたちもさっさとおじゃましちゃいましょう!」
 さんざ場を乱したメメが、ユーベルコードを発動。でっけえロケットブースターを背負って『ずごおおおおおおお!!』と轟音あげて空へ飛び立ってゆく。
 遠ざかるテレビウムを無言で見送ったシャルロットは、気を取り直して大型機関銃『マギテック・マシンガン』を構えた。
「まぁ、緊張感がどうあれ厄介な事態に変わりはありません」
 まずは普段と同じく、見通しの良いポジションを確保。
 そう心中で呟いて、シャルロットはアンカーショットを発射。屋根伝いにサンタとにゃんことメメを追ってゆくのだった。

「ボクのめのしろいうちは、めかさんたをやらせはしません! ぺぺっとがじぇっと、はつどー!」
 にゃんこたちを追跡飛行していたメメが、ミニサイズのガジェットを水鉄砲へと変形。
 メカサンタ向けて舞い上がるペンキめがけてトリガーを引く。
 すると大・放・水☆
 ガジェットの体積ガン無視の水量が中空へ射出され、ダム放水じみた水流がペンキをことごとく押し流した。あとついでににゃんこも流した。
「んにゃにゃ!?」
「がぼぼ! 溺れるにゃー!?」
「ふふ、ボクみずからがてをくだすまでもありませんね! あ、ちなみにいまのは『自ら』と『水』をかけたぎゃぐです!」
「別に誰も訊いてないにゃー!」
 いらん説明をしやがるメメに、激流を耐えながらツッコむにゃんこ。
 どうにか奴に一泡吹かせたい――その一心でにゃんこたちは水が口に入ってくるのにも構わず、歌いはじめた。
「まーるかっくにゃん♪」
「棒がむーっつ刺さるにゃーん♪」
 合唱するにゃんこたち。何が描かれるかはわからないが絵描き歌のようである。
「まる……ぼう……」
 いかにも楽しげな歌声を聴かされたメメが、ぽつりぽつりと繰り返す。
 そして。
「あーちがふたーつかっかるにゃーん♪」
 歌いだした。
 ガジェットさえ絵筆の形に変えて、夢中でビルの壁に落書きを始めていた。
 屋根伝いに走ってきて追いついたシャルロットは、そのしょーもない光景にしばらく言葉を失うしかなかった。
「いったい何を……精神攻撃でしょうか」
 耳を澄ますシャルロット。何やら下のほうからにゃんにゃんと愉快な歌声が聞こえてくる。
 それに耳を傾けていると、わずか口が旋律に乗って歌いだしそうになる。
 しかしシャルロットはぐっと唇を結び、屋根の縁まで歩いてゆくと、眼下でわいわいしてるにゃんこたちにマギテック・マシンガンを向けた。
「そう簡単に狙撃手の集中力は乱せませんよ」
 言下、引き金を引くシャルロット。
 大型銃の銃口から放たれた単発の氷結弾が、合唱するにゃんこたちの真ん中を穿つ。するとその小さな孔から凍気が波紋のようにひろがり、瞬く間に周囲を凍結させる。
「にゃにゃにゃ!?」
「こ、凍ってくにゃー!?」
 慌てふためくにゃんこたち。
 彼らにとって不幸だったのは、直前にメメが水をまいていたことだ。たっぷり浸水した地面はシャルロットの氷結弾によってさながら氷河へと姿を変え、にゃんこたちは腰まですっぽり氷に囚われて封じられてしまっていた。
「あとは一体ずつ排除するだけですね」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シエナ・リーレイ
■テフラと同行
■アドリブ絡み可

待ってー!とシエナはサンタを追いかけます。

サンタ救出の為にテフラ君と共にキマヒューにきたシエナ
早々に本来の目的を忘れサンタを追いかけていました


わたしの『お友達』になってくれるの?とシエナは確認します。


ふと、後ろをみると、何時もの如く固まったテフラ君と沢山の『お友達』候補がいました
そして、『お友達』候補はシエナの『お友達』になってくれるというではありませんか
ご機嫌になったシエナを[怪力]で凝固ペンキを砕きながら何処までも[追跡]し『お友達』に迎えていきます


そして、猫っぽいキマイラまで『お友達』に迎えようと動きかけた所で復帰したテフラ君の自爆に巻き込まれるのでした


テフラ・カルデラ
シエナ【f04107】と同行
アドリブ・絡み可
SPD

サンタさんを守るのです…ってシエナさん先走りすぎですよ…!?
と…とりあえず追いかけてるオブリビオン達を何とかししなければ!
それならばわたしが囮に…!あとは戻ってきたシエナさんと協力して倒せば!
「おーい!ここに芸術に適してるうさぎさんがいますよー!」
大声でにゃんこ達の呼び集めます!あっ…結構集まってきました…
しかし少なからずサンタさんから離すことができました!

が…集団でバケツでペンキを浴びせられたり筆で塗りたくられたり…ちょっと癖になるかも…って身体が固まってる!?
そんなこと…言ってる…場合じゃ…な…
(全身満遍なくペンキまみれのまま芸術作品に…)



「待ってー! サンター!」
「シ、シエナさん……! 今はサンタさんを追いかけてる場合じゃ……って全然聞いてないですね!?」
 ロリータワンピをひらひらさせて全力疾走するシエナ・リーレイが、テフラ・カルデラの伸ばす手をガン無視で遠ざかってゆく。
 というか聞こえていない。
「ふぉーっふぉっふぉっ」
 と夜空に笑い声を響かせるメカサンタを見るなり、シエナは一瞬で目的を忘れていた。
「サンター! わたしのお友達になってー!」
「もうシエナさんをどうにかすることはできなさそうですね……」
 一心不乱にメカサンタを追っちゃってるシエナを止めることは諦めて、ちらりと横を一瞥するテフラ。そこには並走するにゃんこ軍団がいた。
「メカサンタがいたにゃー!」
「僕たち以外にも追ってる奴らがいるにゃ! 先を越されるなにゃ!」
「……あのにゃんこたちを放っておくわけにはいきませんね」
 走る速度を緩めたテフラが、立ち止まって両手を上げる。
 そして、ジャンプを繰り返しながらその手を大きく振った。
「おーい! ここに芸術に適してるうさぎさんがいますよー!」
「にゃにゃっ!?」
「芸術に適してるうさぎさん!?」
「そう聞いちゃ黙ってられないにゃん!」
(「あっ……結構集まってきました……」)
 にゃんにゃにゃんにゃ言いながら群がるにゃんこたち。その人だかりを見てテフラはひとまず彼らをメカサンタから遠ざけるができたと安堵した。
 が、ほっと息をつけたのも束の間だった。
「どうするにゃ?」
「とりあえずペンキぶっかけるにゃん」
「えっ、ちょっ――」
「せいにゃーっ!」
 テフラが止める間もなく、にゃんこがペンキをぶちまける。瞬間凝固成分が作用したテフラの体は錆びたブリキ人形のように動きづらくなる。
「か、固まって……!?」
「もっとペイントするにゃん」
「全身くまなく塗ってみるにゃん」
「……あ、結構癖になりそう……ってそんなこと言ってる場合……じゃ……」
 にゃんこたちの絵筆に弄られ、彫像のごとく立ったまま固まるテフラ。
 動けなくなるのが実は最高に気持ちいいド変態でなければ、それはそれは苦痛だったろう。
 テフラはそのまま生きたキャンバスとなり、にゃんこらの情熱をぶつけられてゆく。
 ――と、そのとき、はるか先を疾走していたシエナが(ようやく)テフラがそばにいないことに気づいた。
「あれ? テフラ君?」
 きょろきょろ見回す流れで、後方の状況に気づくシエナ。
 テフラを囲んでにゃんこたちがわらわらしている状況はまるで――。
「テフラ君と猫さんがお友達に!」
 仲良く遊んでるようにシエナさんには見えました。
「猫さん! わたしともお友達になってくれる?」
「にゃん?」
「お友達……にゃん?」
 慌てて走り寄ってきたシエナの声に、にゃんこたちがぽつぽつと振り向く。目の前に高速で滑りこんできたシエナがもう一度『お友達になってくれるのか』を確認すると、にゃんこたちはぴこっと腕を上げた。
「もちろんにゃ!」
「そうと決まればとりあえずSNSを相互フォローにゃ!」
「やったー!」
 わーいわーい、と万歳するにゃんこたちとシエナ。
 しかし、両者の間には決定的な認識違いがあるのだった。
「それじゃお友達になるから動かないでね。とシエナは猫さんにお願いします」
「にゃ?」
 ごそごそと懐を探るシエナ。
 取り出したるは、彫刻刀。
「きみもアーティストだったにゃ?」
「ううん。これはお友達作りだよ?」
「にゃ?」
「えいっ」
「にゃああああーーー!!!?」
 躊躇なく彫刻刀をぶっ刺すシエナ。
 辺りのにゃんこたちは突然の凶行に震えた。
 だが当のシエナはさも当然と言うように、満足げな顔で倒れたにゃんこを見つめる。
「これでお友達だね!」
「何言ってるにゃーー!?」
「さ、みんなもお友達にしてくね」
「く……来るにゃー!?」
 蜘蛛の子を散らしたように逃げるにゃんこ。だがシエナはそれらを尽く先回りし、ぐさぐさと彫刻刀で刺しまくっていった。
 呪い人形のヤドリガミたるシエナが言う『お友達』とは、相手の魂と骸から作る人形のことだったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『ダークプルティア『ダーク・シュトレン』』

POW   :    集まれ甘き闇の菓子!ダーク・シュトレンレッカー!
戦闘中に食べた【人々の欲望から作り出した菓子】の量と質に応じて【自身のダークティアパワーを増大させ】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    甘き闇に溺れちゃえ!シュトレン・ダークフルス!
【闇に染まった大量のクリーム状特大ビーム】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    甘き闇をあげる!ダーク・グーテンアペティート!
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【自分の菓子を食べさせる事で怪人や戦闘員】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシズホ・トヒソズマです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「うぅ……もうメカサンタを捕まえるどころじゃないにゃ!」
「このままじゃオブリビオン・フォーミュラをプレゼントしてもらえないにゃあ……」
 猟兵たちに蹴散らされたにゃんこたちが、ついに挫けてその場に座りこむ。
 メカサンタを捕まえるなど自分たちでは不可能だ――そう判断したにゃんこたちは失意に瞳を曇らせ、いじいじと地面にお絵描きを始めた。
 にゃんこの襲撃を退けたことを確信し、ほっとする猟兵たち。
 しかし次の瞬間、可愛らしい声が高らかに、一同の上から降りそそいできた。

「何してるのあなたたち! メカサンタを連れてくるのが遅いと思ってたら……こんなところでサボってるだなんてー!!」

 猟兵たちが視線を上げると……ひときわ高い建物の屋上に、女の子が立っていた。
 ぴっちりした黒色のボディスーツにマスクを身に着け、なぜか泡だて器とボウルを装備しているツインテールっ娘は、その泡だて器をピッと空のメカサンタに向ける。
「メカサンタはあそこにいるじゃない! 頑張って追うのよ!」
「で、でもダーク・シュトレンさまぁ……この人たちに邪魔されるんですにゃー……」
「邪魔されるから何なの! 言うこと聞かないともうお菓子をあげないわよ!」
『そんにゃーー!!』
 それだけはー、と平伏して許しを請うにゃんこたち。
 どうやらあの女の子の怪人が、このにゃんこたちの親玉であるらしい。
 メカサンタの追跡をやめさせるには彼女を討つのが早い、と猟兵たちが身構えるのと同時に、向こうも倒れたにゃんこたちに囲まれた猟兵たちを睨みつけた。
「あたしのにゃんこたちの邪魔をするなんて許せないわ! メカサンタを手に入れるためにも……ここであなたたちを倒しちゃうんだから!」
 怪人『ダーク・シュトレン』が敵意を見せると、ぽぽん、と周囲にお菓子が舞う。
 プリンやケーキ、ドーナツ、等々……。
 甘い香りに包まれて、お菓子怪人との決戦が始まった!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
それこそ「美味しいお菓子が食べたい」等の平和な願いでしたら、暫くご一緒しても良かったのですけれどぉ。

『F●S』3種を通常の状態に戻し、【白翼衣】で飛行しますねぇ。
空いた手には『豊満の甘味セット』からお菓子を取り出していただき、【白翼衣】強化用のカロリーを摂取しつつ、『F●S』3種の射撃&斬撃でお相手しますぅ。

相手が『強化の為のお菓子』を出したら、【白翼衣】の速度を生かして奪い取り、食べてしまいましょう。
代わりに『甘味セット』の品の一部を差し上げますねぇ。
お口に捻じ込んであげますぅ。
私が食べている品ですから、毒は入っていないですよぉ?
尋常ではない高カロリー、というだけで。



「美味しいお菓子が食べたい等の平和な願いでしたら、ご一緒しても良かったのですけれどねぇ」
 己の肉体を煽情的に彩る、乳白色のオーラに包まれて、空を翔けるるこる。
 その手に持った甘々な菓子(高カロリー)をもぐもぐと食べながら、るこるはダーク・シュトレンへ浮遊武装『フローティングシステム』を差し向けた。
「先手必勝ですぅ」
「きゃあーー!?」
 空中を舞う十六の砲台が、一斉にダーク・シュトレンに砲弾を撃ちこむ。過剰ともいえる射撃が建物の屋上を容赦なく破壊し、お菓子少女はぽいっと宙に投げ出されて落下した。
 それを見て、またぱくっと菓子を食べるるこる。
 腹が空いている――わけではない。摂取して余ったカロリーこそが、彼女の戦闘力を高める乳白色オーラの源なのだ。つまり食えば食うほど強くなる。
 地上からそれを見て察したダーク・シュトレンは、負けじと菓子を作り出した。
「あなたもあたしと似た能力みたいね? でもあたしのお菓子のほうが美味しいんだから!」
「させませんよぉ」
「あーーっ!?」
 シュークリームを頬張ろうとしたダーク・シュトレンの手から、シュークリームが掠め取られる。
 空からトンビのように降下してきたるこるは、奪ったそれをこれ見よがしに食べた。
「んー、確かに美味しいですねぇ」
「か、返しなさいよ! このお化け巨乳!」
「それではぁ……代わりに私が食べてる甘味をあげますねぇ」
「そんなのいらなむぐぐぐっ!?」
 問答無用でダーク・シュトレンの口に菓子をぶちこむるこる。
 もがもが暴れるマスク少女に、るこるは穏やかに微笑んだ。
「毒は入っていないですよぉ? カロリーはものすごいですけどぉ」
「むむむむーーっ!!?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャルロット・クリスティア
……甘いものは好きですが、ちょっと胸やけがしそうですね……。
ともあれ。

こちらの排除を優先してくれるなら好都合ですね。守りながらの戦いは難度が高い。
幸い、相手は単騎、こちらは複数。
自分から注意を逸らし、退避する分にはそう苦労はないでしょう。

攻撃範囲は広くとも射程そのものはそこまでではないと見ました。
であれば、相手のレンジ外からの長距離狙撃、これに尽きます。
物陰に身を潜ませ、相手の注意の外側からの高速の迅雷弾……。
射線さえ通れば外さない。

直撃させるつもりですが、有効打にならずとも体勢を崩したり、前衛から注意を逸らすことは出来るでしょう。
それで十分。
その隙を衝くのは、私でなくとも構いませんからね。


三上・チモシー
アドリブ連携歓迎

わあ、お菓子!
いいなぁ、自分もお菓子食べたーい
お菓子の甘い匂いでお腹すいちゃったー

るーさん(52匹)もお腹すいたの?
じゃあ、サンタさんにはるーさんのおやつお願いしよっか
よーし、がんばって戦うぞー!(にゃー!)

るーさんたちを多方面から敵に向かって突撃させて、自分も一緒にダッシュ
敵のビーム攻撃は【見切り】回避
るーさんたちもなんかこう、【野生の勘】的なものでうまいこと攻撃避けてくれるんじゃないかな

敵に接近できたなら、【怪力】を思いっきり込めて殴るよ! そぉい!
その後はるーさんたちの追撃猫パンチにゃー!


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

むむむー!お菓子くれるのか~
いやいや、オブリビオンだからきちんと退治しないとだね☆

周囲を舞うお菓子の間を飛び交ってヒット&アウェイで攻撃だよ♪
クリーム舐めると美味しいけど、当たったらべとべとでお風呂に入らなきゃだからきちっと「見切り」で避けちゃうぞ☆
一度クリーム状特大ビームを避けたら、新しく泡立てる前に一気に【妖精の一刺し】で貫いちゃうぞ!

そうだ!やっつけたらひとつくらいお菓子持って帰ってもいいよね♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「むむむー! お菓子だー!」
「いいなぁ、自分もお菓子食べたーい。お菓子の甘い匂いでお腹すいちゃったー」
 ダーク・シュトレンが生みだし、宙に浮いたお菓子たちを見るなり、ティエルとチモシーはきらっきらと目を輝かせた。
 敵が作ったものとはいえ、お菓子の出来は見ただけでわかるほど完璧である。
 口の中にひろがる甘やかな幸せを想像すれば、二人とも目を奪われずにはいられなかった。
 そして、チモシーの周りにいる、総勢五十二匹の灰猫たちも。
『にゃー』
「るーさんもお腹すいたの? じゃあ、サンタさんにはるーさんのおやつお願いしよっか」
『にゃー!』
 チモシーの提案に、俄然張りきりだす灰猫もとい『るーさん』たち。
 ぴょこっと前脚あげた猫たちに倣って、自身も拳を掲げるチモシー。
「よーし、がんばるぞー! 突撃だー!」
『にゃー!』
「それじゃあボクも突撃しちゃうぞー!」
 とととと、とダーク・シュトレンへと駆けだすチモシーに合わせ、散開するるーさん。横いっぱいにひろがった陣形を追ってティエルもぴゅーっと飛んでゆく。
 一斉に向かってくる敵群の姿に、ダーク・シュトレンは目を剥いた。
「な、何なのよこの数は……えーい近寄ってこないでー!」
 抱えたボウルからどばっと大量のクリームを放り上げるダーク・シュトレン。すると白いクリームがみるみる闇色に染まり、四方八方へ特大のビームを乱射しはじめた。
 所狭しと撃ちだされる濃厚なクリーム。
 しかし、猟兵たちはそれを巧みに避けながら、突き進んだ。
「ほいっと」
『にゃー!』
 チモシーは平然と見切ったクリームを首の動きだけでかわし、るーさんたちも素早い動きで毛並みが汚れるのを許さない。
「どれどれー? んー美味しいね☆」
 ティエルに至ってはレイピア(王家に代々伝わるモン)をすれ違いざまにクリームに突っこみ、ぺろりと味見していた。ママに知られたら怒られるかもしれない。
 だが幼き妖精姫はそんなことは気にしない。
 美味しいクリームでテンションが上がるに任せたまま、ティエルは高速で翅を振り、全速全開でダーク・シュトレンの胸に飛びこんだ。
「それー! ちくっと一刺しだー☆」
「特攻……? でもそんなのかわしてあげ――」
 一直線に飛んでくる高速体を横へ避けようと、脚に力をこめるダーク・シュトレン。
 しかし足が地を蹴る前に、どこか彼方から飛来する一発。
 稲妻のように空を切り裂いてきた銃弾が、ダーク・シュトレンの体を撃ちぬいていた。
「な……によ……!?」
 ぐらりと揺らぐ、マスク少女。
 それを――遠くビルの上階から、シャルロットは硝煙を吹くマギテック・マシンガンの照準越しに捉えていた。
「射線さえ通れば、外しませんよ」
 狙撃手の揺らがぬ瞳を見せるシャルロット。
 その手が握るマギテック・マシンガンの銃身にビリッと雷光が弾ける。
 帯電した銃身により電磁加速して放たれる超速弾。仲間が戦っている間に格好の狙撃ポイントに身を潜めたシャルロットは、ダーク・シュトレンに意識外からの一撃を見事に決めてみせたのだった。
 銃を構え直し、次の狙撃に備えるシャルロット。
 その視線の先では――。
「いっくぞー!」
「きゃああーー!? 痛い痛い痛いっ!!」
 ティエルのレイピアを胸にぶっ刺したダーク・シュトレンが、悲鳴をあげていた。
 狙撃をまともにくらったのである。刺突を避けられる道理はなかった。
 さらにその隙を突いて、チモシーがるーさんたちと一斉に群がる!
「そぉい!」
「いたたっ!? だ、誰よ殴ったのはー!?」
『にゃーーー!!』
「ちょ、やめてやめて! 引っ掻かないで! 猫パンチしないでー!?」
 ぼっこぼこである。
 チモシーの怪力鉄瓶パンチがダーク・シュトレンの右の頬を打てば、るーさんたちの必殺猫パンチ(五十二発)が左の頬を打ち返す。
 バランスとは何だったのかという偏り具合だった。
「早くサンタさんにプレゼントもらうんだー!」
『にゃー!』
「やめてー! 一回手を止めてー!?」
 全方位からの怒涛のラッシュを繰り出すチモシー。
「いっぱいお菓子あるし、ひとつくらい持って帰ってもいいよね♪」
 ダーク・シュトレンが手が離せない状態になってる隙に、こっそり辺りのお菓子を回収しているティエル。ひとつと言いつつその手は三つぐらいお菓子を抱えている。
 ――マギテック・マシンガンを構えて戦況を注視していたシャルロットは顔を上げた。
 その目はもう、獲物を狙う狙撃手の目ではなかった。
「……甘いものは好きですが、ちょっと胸やけがしそうですね……」
 有り余るお菓子たちを見てそっと胸に手を当てる、十四歳の少女の目であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メメ・ペペル
……あれ?おえかきしてたら、いつのまにてきさんがふえてる!
あなたがくろまくですか!これいじょう、おかしなまねはさせませんよ!「お菓子」だけに!

ずっととんでいたから、おなかすきました…………でも、おかしをがまんして、ここでたおさないと、さんたさんにぷれぜんとがもらえない…………おのれ、ひきょうなまねを!きさまゆるさんぞ!

【エレクトロギオン】をはつどーして、ろけっとがたろぼをいっせーしょーかんします!ねんまつですし、はなびのうちあげといきましょう!「誘導弾」を「一斉発射」しますよ!たまやー!!!
これで、おかしたつみをつぐなってもらいます!「お菓子」だけに!

(アドリブ・絡み歓迎です!)



「おめめかいて~おひげかいて~……あれ? いつのまにかてきさんがふえてる!」
 今の今まで夢中で地面に絵を描いていたメメが、慌てて顔を起こす。
 そして、辺りに散乱する甘いお菓子を見つける。
「ずっととんでいたから、おなかすきました……」
 お腹をさするメメくん。
 彼は飛ぶとお腹が空いてしまうらしい。
「……でも、てきをたおすためにおかしをがまんしないと、さんたさんにぷれぜんとがもらえない…………おのれ、ひきょうなまねを! きさまゆるさんぞ!」
「ええっ!? 何の話よ!?」
 癇癪玉よろしく騒ぎ出し、怒りの形相(の顔文字)で全力疾走するメメ。猪のように向かってくるテレビウムの圧にダーク・シュトレン(満身創痍)はびくっと身震いする。
 ダーク・シュトレンは慌てて、周囲で倒れてるにゃんこたちの口に菓子を突っこんだ。
「起きるのよにゃんこたち! あいつを迎撃ー!」
『んにゃ?』
『わ、わかったにゃー!』
「ろけっとがたろぼ、いっせーしょーかんです!」
『にゃああああーーー!!?』
「にゃんこーー!!」
 メメがぶっ放した220発のロケットにより、秒で吹っ飛ばされるにゃんこたち。
「ねんまつですし、はなびのうちあげといきましょう! これで、おかしたつみをつぐなってもらいます! 『お菓子』だけに!」
「えっ、ちょ、ちょっと待って……!」
「たまやー!!」
「きゃああーーー!!?」
 一斉に群がるロケット型ロボたちが連鎖爆発を起こし、ダーク・シュトレンが盛大な爆炎に包まれた。
 冬の夜空を明るく照らす炎は、それはそれは綺麗だと、ひとり見惚れるメメでありました。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『ポケットの中には』

POW   :    質より量。気持ちの分だけ、たくさん。

SPD   :    手早く美味しい。時短レシピも実力の内。

WIZ   :    見た目で勝負。時間も想いも真心込めて。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 怪人たちが消えるなり、メカサンタはしゃんしゃんと鈴を鳴らしながら降りてきた。
「ふぉっふぉっふぉっ。おまえさんらが来てくれて助かった。あいつらに捕まっていたらどうなっていたことかのう」
 メカソリからぴょーんと飛び降りながら、飾り物の白髭をさわさわするメカサンタ。
 彼は猟兵たち一人ひとりに丁寧に頭を下げると、メカソリの後部に乗っけていたでっかい白袋をごそごそと探り出した。
「助けてもらった礼じゃ。おまえたちにひとつずつ、欲しい物をプレゼントしてあげよう。さあさあどんなものが欲しいか言ってみなさい」
 ふぉふぉふぉ、とにこやかに笑うメカサンタ。
 表情とか特に掴めないが、なんか声は笑っております。

 さらに猟兵たちは、そういえばここはコンコンコンするとチョコレートが出てくるエリアだったと思いだす。
 試しに足元をコンコンコンしてみると、ポンと板チョコが飛び出した。
 数歩ほどズレてコンコンコンしてみると、可愛くリボンが結ばれたチョコが飛び出した。
 目についた『飲める!』という張り紙のところをコンコンコンしてみると、謎のノズルが飛び出してどぽどぽと溶かしたチョコが湧きだした。
 また別のところで試してみれば、また別の種類のチョコが出てくる。
 まさに多種多様。探せばどんなチョコレートでも出てくる気がしてくる。

 このチョコをどうしてくれようか。
 いくらでも出てくるなら、たっぷり楽しんでしまえるじゃないか。

 猟兵たちはメカサンタのプレゼントに心躍らせながら、きたるべきチョコレートタイムにも胸を膨らませるのだった。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
サンタさんが無事でよかったですぅ。
そして、チョコレートですかぁ。
『甘味セット』も減っておりますし、有難いですねぇ。
いただきますぅ。

【豊饒現界】で[大食い]を強化、順番にあちこちをコンコンして、色々な品を食べてみますねぇ。
食べた量に応じてお腹は大きくなります(吸収後は胸に)が、かなりの量でも食べられますので。
同時に強化された[料理]で「混ぜると美味しい組み合わせ」や「アレンジ」等を検討してみますぅ。

丁度「チョコレートの蛇口」も有るみたいですし、サンタさんに「フォンデュの材料のセット」をお願いしてみますぅ。
サンタさんも御一緒に、皆でいただけると良いですねぇ。



「チョコレートですかぁ。手持ちの甘味も減っておりますし、有難いですねぇ」
 その場の地面から出てきた板チョコを頬張るるこる。
 よくよく体内のカロリーを消費するユーベルコードを扱う彼女としては、気兼ねなく甘味を食べられることは幸甚だった。
「ではこちらもいただきましょうかぁ」
「こっちはどうでしょうねぇ」
「ホワイトチョコレートも出るんですねぇ」
 二、三歩ほど歩いては地面やビル壁をコンコンコンし、これ見よがしに伸びてるパイプもコンコンコンし、ぱくぱくとチョコを摂取するるこる。
 どのぐらい食べたかを表すかのように、バーチャルキャラクターのお腹はぷくぷくである。
「アレンジもしてみたいですねぇ。チョコといえば柑橘系でしょうかぁ」
「ふぉっふぉっふぉ。よく食べるのう、お嬢さん」
「あ、サンタさん」
 チョコの山を抱えて真剣に考えこんでいたるこるが、隣に来ていたメカサンタに顔を上げた。
「ちょうどよかったですぅ。チョコレートの出る蛇口があるので、チョコフォンデュの材料セットをお願いできるでしょうかぁ」
「ふぉっふぉっ、もちろんじゃ」
 柔和に笑いながら、抱えた袋からパッキングされた材料を取り出すメカサンタ。
 鍋にたっぷりと注いだチョコに絡めて口に放ったるこるは、思わず頬に手を添えた。
「これは美味しいですねぇ。よければサンタさんも皆さんもどうぞぉ」
 皆の手の届くところに、そっとフォンデュ鍋を置くるこる。
 猟兵たちがわいわいとフォンデュを試すさまを見て、るこるは満足げに微笑んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メメ・ペペル
【POW】
さんたさん!ボクは、さんたさんのそりみたいに、はやくてたくさんとべる、ろけっとのねんりょーがほしいです!
がじぇっとのかいはつをしていたら、ねんりょーをかうおかねがなくなっちゃったんです!えへへ!

……あ、そうだ!おなかすいてたんだった!
ありったけのいたちょこをだして、かたっぱしからがめんにすいこんでいきますよ!はたらいたあとのおかしはおいしいです!
めかですけど、さんたさんもたべたりしますかね?

きまふゅのへーわは、ボクがまもります!なので、らいねんもきてくださいね!

(アドリブ・絡み歓迎です!)


三上・チモシー
アドリブ絡み歓迎

チモシーはレベルが上がった!
るーさんが一匹増えた!

というわけで、サンタさん!
るーさんに猫用おやつをくださいな
できれば、あの猫に大人気な液状おやつを!
プレゼント貰えたら、るーさんと一緒にお礼を
ありがとうございますにゃー♪

自分はチョコたくさん食べるよ!
とりあえず、るーさんにも手伝ってもらって、手当たり次第にコンコンコン
何のチョコが出るかなー
チョコたくさんになったら、るーさんのおやつも開けて一緒におやつタイム
チョコ飲みながらチョコ食べるっていいよね
エンドレスチョコレート
最高だよこれ!


ティエル・ティエリエル
プレゼントは、みんなで食べれるくらいおっきなパンケーキだよ♪
みんなメカサンタさんを追いかけてお腹すいただろうからおやつタイムだよ!

コンコンして出てきたチョコレートをトッピングして
ダーク・シュトレンにもらったお菓子もみんなで分けて食べるね♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



 プレゼントがいただける。
 そう聞くや、メメはメカサンタの脚に飛びついた。
「さんたさん! ボクは、さんたさんのそりみたいに、はやくてたくさんとべる、ろけっとのねんりょーがほしいです!」
「ロケット燃料じゃな。小さいのに変わった物を欲しがるのう」
「ボクはがじぇっとのかいはつがしゅみなんです! でもかいはつばかりしていたら、ねんりょーをかうおかねがなくなっちゃったんです!」
「おっちょこちょいさんめ」
「えへへー」
 なでなで、と頭を触られ蕩けるメメ。びうむがいい気になってる間にサンタは袋からごそっと円筒状の入れ物を取り出した。
「ほうれ、固体と液体の二種類をあげよう」
「わーい!」
「本当に何でもくれるんだねー」
 燃料もって走り回るメメ。すれ違ったチモシーはメカサンタの正面に立つと、胸に抱いたるーさん(一匹増えた)をぐいっと突き出した。
「サンタさん。るーさんに猫用おやつをくださいな」
「猫のおやつでいいんじゃな?」
「うん。できれば、あの猫に大人気な液状おやつを!」
「ふーむ。猫思いじゃのう」
 ふぉっふぉっ、と笑ったメカサンタがチモシーの後ろに群がっている猫たちを見やる。そして例のアレ(53袋)をチモシーに手渡した。
「ありがとうございますにゃー♪」
「猫と仲良くするんじゃぞ」
「サンタさーん! ボクにもプレゼントちょうだーい☆」
「おっと、呼ばれておるわ。それではのう」
 山ほど袋を抱えたチモシーがるーさんたちと一緒に頭を下げると、メカサンタはにこりと笑い、向こうで飛び回ってアピールしているティエルのもとへ歩いていった。
「じゃあ、るーさん! チョコ巡りだよー!」
『んにゃー』
 チモシーの指示が下るや、53匹のるーさんが散開する。
 そして思い思いに目についた場所をコンコンコン。出てきたブツを持って皆が戻ってくると、チモシーの前には数え切れぬほどのチョコが積み上げられていた。
 まるっと立派なチョコや、一口大のナッツチョコ、ストロベリーチョコや生チョコ……。
「わー、いっぱい! ありがとね、るーさん。おやつ分けといたから食べてね」
『にゃー!』
「いただきまーす!」
 チョコ山にダイブして、心のままにチョコを食うチモシー。口いっぱいにチョコを頬張るチモシーの横で、るーさんたちは液状のアレにがっついている。
「チョコ飲みながらチョコを食べる……まさにエンドレスチョコレート!」
 たっぷりとチョコを注いだコップ片手に、チモシーがぼりぼりとチョコを貪る。
 メメはそれを遠巻きに眺めていた。
 地面を叩く電動タンパー(ガジェット)で、ぶるぶると体を揺らしながら。
「はたらいたあとのおかしはおいしいです!」
 振動から声を震わせながら、宙に舞い上がる板チョコを顔画面に吸いこみまくるメメ。
 アクションゲームのボーナスステージみてーに湧き上がるチョコを食うさまは、言動の幼さとは裏腹の強欲っぷりである。乱獲である。
 ティエルが飛びこんできたのは、そんな真っ最中。
「メカサンタさんにおっきなパンケーキもらったよ♪ みんなで食べよー!」
「ぱんけーき!」
「パンケーキかぁ。美味しそう!」
 目の色を変えて反応するメメとチモシー。自分の体の十倍はありそうなパンケーキを大皿に乗せて運んできたティエルは、ひゅるーっと二人の間に軟着陸。
「こんなおっきいのも持ってるなんて、メカサンタさんってすごいよね☆」
「ふぉっふぉっふぉっ。サンタに不可能はないのじゃ」
 両手をぶんぶん振るティエルに、おっとり手を振り返すメカサンタ。
 ティエルは大きなパンケーキの周囲にケーキやマフィン(ダーク・シュトレンからくすねた)を並べると、自らの作品を見返す画家のような顔でその陣形を見つめ、頷いた。
「ふふーん、これでお菓子パーティーだね! さっきそこをコンコンしたらチョコソースが出てきたから、お絵描きもできるよ!」
「わー! テンション上がるー!」
「ボクにもちょこでおえかきさせてください!」
『にゃーん!』
 ばんざーい、とスイーツパーティーに沸き立つチモシーとメメ。あとるーさん。
 しかし、思うままにふわふわのパンケーキを切り分けてぱくっと食べた瞬間、興奮しきっていた一同は黙り込んでいた。
「んー、パンケーキおいしいー♪」
「ふわふわ生地にとろとろチョコソース……最高だねー」
「いくらでもたべられますね!」
 パンケーキその他を囲み、恍惚の顔を浮かべるティエルたち。
 するとそのとき、しゃんしゃんとベルの音が響く。
「ふぉっふぉっふぉっ」
 空を見上げると、サンタを乗せたメカソリがどこかへと飛び立っていた。今度はまた別の場所にいるキマイラたちへ、楽しい追いかけっこを提供するのだろう。
 三人は立ち上がり、空に向かって手を振った。
「サンタさん! 今日はありがとー!」
「きまふゅのへーわは、ボクがまもります! なので、らいねんもきてくださいね!」
「おいしいパンケーキ、またくれると嬉しいな☆」
「ふぉっふぉっ。では来年まで、いい子にして待ってるんじゃぞ」
 チョコまみれの三人に優しく手を振りながら、メカサンタは夜空の彼方へと去ってゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年01月04日


挿絵イラスト